JP7283725B2 - ヒンジ - Google Patents
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Description
また、前記ヒンジには、第一ウイング部材がカム部を備え、第二ウイング部材が収容部を備え、スライダが第二ウイング部材の収容部内に収容されつつ第一ウイング部材のカム部に接近または離間する方向に移動可能に構成されるものがある。
即ち、本発明によれば、第二ウイング部材が閉状態の近傍においてヒンジトルクを低下させて、第二ウイング部材を開状態から閉状態とする動作をスムーズに行うことができる。
図1に示すように、複合機1は本体2および原稿圧着板3を具備する。本実施形態において、複合機1は本発明の実施形態に係るヒンジ100を具備する構成とするが、複合機1が他の実施形態に係るヒンジを具備する構成とすることも可能である。
本体2は原稿読み取り装置、制御装置、印刷装置、表示装置および入力装置を具備する。
原稿読み取り装置は本体2の上面に配置される。原稿読み取り装置は本体2の上面に載置された原稿を読み取る(原稿の画像情報を生成する)。
制御装置は複合機1の各部の動作、より詳細には原稿読み取り装置、後述する印刷装置および後述するADFの動作を制御する。
また、制御装置は原稿読み取り装置が生成した画像情報および本体2に接続された回線(インターネット回線等)を通じて取得した画像情報を記憶することが可能である。
印刷装置は原稿読み取り装置の下方に配置される。印刷装置は制御装置が記憶した画像情報に基づいて所定の用紙に画像を印刷する。
表示装置は例えば液晶パネルからなり、複合機1の動作状況等に係る情報を表示する。
入力装置は例えばボタン、スイッチ等からなり、作業者が複合機1に対する指示等を入力する際に操作する。表示装置および入力装置は本体2の上面前部に配置される。
原稿圧着板3は原稿読み取り装置の上に載置された原稿を原稿読み取り装置に向かって押さえつける(圧着する)ことにより、原稿読み取り装置が原稿を読み取る際に原稿が動く(原稿読み取り装置との相対的な位置が変化する)ことを防止する。
原稿圧着板3は読取前原稿収容トレイ、ADF(Auto Document Feeder)および読取後原稿収容トレイを具備する。
ADFは読取前原稿収容トレイに積層状態で収容された複数枚の原稿を一枚ずつ順に取り出して原稿読み取り装置の上の所定の読取位置に載置する。原稿読み取り装置による原稿の読み取りが終了した後、ADFは読取位置に載置された原稿を読取後原稿収容トレイに搬送する。
事務機器の具体例としては、(a)原稿を読み取る機能および読み取った原稿に係る画像情報を他の機器(例えば、パーソナルコンピュータ)に送信する機能を具備するスキャナー、(b)原稿を読み取る機能、読み取った原稿に係る画像情報を通信回線を介して他の機器に送信する機能および他の機器から取得した画像情報をプリントアウトする機能を具備するファクス、(c)原稿を読み取る機能および読み取った原稿に係る画像情報をプリントアウトする機能を具備するコピー機、(d)上記スキャナー、ファクス、およびコピー機としての機能を兼ねる複合機、等が挙げられる。
すなわち、本発明に係るヒンジは、「二つの部材のうちの一方の部材(第一連結対象物)に他方の部材(第二連結対象物)を開閉可能に連結する用途」に広く適用可能である。
本発明に係るヒンジが適用される他の用途の具体例としては、事務機器の本体にトナーカートリッジを交換するためのハッチ(蓋)を開閉可能に連結する用途、自動車の車体にボンネットを開閉可能に連結する用途、便器に便座を開閉可能に連結する用途、等が挙げられる。
図1に示す如く、ヒンジ100は複合機1の本体2に原稿圧着板3を回動可能に連結する。
図2から図9に示す如く、ヒンジ100は、固定部材10と、回動部材20と、回動ピン30と、スライダ40と、一対の付勢部材50・50と、を具備する。
以下では便宜上、原稿圧着板3が本体2に対して閉じているとき(回動角度θ=0°のとき)の複合機1の上下方向、前後方向および左右方向を基準として(原稿圧着板3が本体2に対して閉じているときの複合機1の上下方向、前後方向および左右方向をそれぞれヒンジ100の上下方向、前後方向および左右方向に対応させて)ヒンジ100についてを説明する。
固定部材10は、左右一対の支持部11・11と、カム部12と、を備える。
回動部材20は、下部に開口部23を有し、上部に底部を有する略筒状の部材である。回動部材20の前後方向の長さは、固定部材10の前後方向の長さよりも長く構成される。回動部材20は、後面左右において後方に行くに従って縮幅される傾斜面で構成され、後面左右中央において後方に突出するように形成される。
回動部材20は、突出部21と、スライダ収容部22と、を備える。
スライダ40は、一対の付勢部材収容部41・41と、当接部42と、を備える。
付勢部材50は、その弾性力によって固定部材10のカム部12に近接する方向(回動部材20が閉状態において下方)にスライダ40を付勢する。付勢部材50は、スライダ40を付勢することによって、回動部材20が閉状態または閉状態においてもスライダ40の当接部42と固定部材10のカム部12とが当接した状態とし、固定部材10に対して回動部材20を開く方向に付勢する。
付勢部材50の付勢力は、ヒンジ100または事務機1等の仕様に応じて適宜設定される。付勢部材50は、例えば、固定部材10に対する回動部材20の回動角度θが所定の角度の範囲にあるときには回動部材20の回動位置を保持し、所定の角度以上のときには回動部材20が開く方向に回動し、また、所定の角度以下のときには回動部材20が閉じる方向に回動する、付勢力を有する設定とされる。
そして、回動部材20が閉状態から開く方向に回動していくと(固定部材10に対する回動部材20の回動角度θが大きくなっていくと)、付勢部材50によって付勢されることによって、スライダ40が固定部材10のカム部12に近接する方向(回動部材20の開口部23側)に移動していく。
また、回動部材20が開状態から閉じる方向に回動していくと(固定部材10に対する回動部材20の回動角度θが小さくなっていくと)、固定部材10のカム部12に押し込まれるようにして、スライダ40が固定部材10のカム部12に離間する方向(回動部材20の底部側)に移動していく。
そして、回動部材20が閉状態から開く方向に回動していくと(固定部材10に対する回動部材20の回動角度θが大きくなっていくと)、スライダ40の当接部42と固定部材10のカム部12との当接する部分は、スライダ40が固定部材10のカム部12に近接する方向(回動部材20の開口部23側)に変遷していく。固定部材10に対する回動部材20の回動角度θ=50°以上となった状態で、スライダ40の当接部42と固定部材10のカム部12との当接する部分は、回動部材20のスライダ収容部22外に位置する。
したがって、ヒンジ100によれば、回動部材20が閉状態の近傍においてヒンジトルクを低下させることができ(図10参照)、例えば、固定部材10に対して回動部材20を開状態から閉状態とする際に作業者の意思に反して複合機1の原稿圧着板3が本体2に接地しない状態となることを抑制することができ、固定部材10に対して回動部材20を開状態から閉状態とする動作をスムーズに行うことができる。
もっとも、固定部材10に対して回動部材20が閉状態のとき、スライダ40の当接部42と固定部材10のカム部12との当接する部分から引いた作用線Xに対する回動ピン30からの最短距離Yを比較的短く構成するにあたって、少なくとも、スライダ40の当接部42と固定部材10のカム部12との当接する部分が、前後方向に対して20°の回動ピン30から引いた線よりも上方(スライダ40が固定部材10のカム部12から離間する方向)に位置する構成とすることが好ましい。
また、固定部材10に対して回動部材20が閉状態のとき、スライダ40の当接部42と固定部材10のカム部12との当接する部分から引いた作用線Xに対する回動ピン30からの最短距離Yを比較的短く構成するにあたって、スライダ40の当接部42と固定部材10のカム部12との当接する部分が、前後方向に対して30°の回動ピン30から引いた線よりも上方に位置する構成とすることがより好ましい。
このように構成さえることから、固定部材10に対して回動部材20が開く方向に回動したときに、回動部材20の後下端部またはスライダ40の底部等と、固定部材10の上部(例えば、固定部材10のカム部12)とが接触することによって回動部材20の回動範囲を狭くすることを抑制することができる。
このため、ヒンジ100では、固定部材10に対して回動部材20が回動してスライダ40が回動部材20の開口部23の近傍に移動したときでも、スライダ40が倒れ状態となることを防止しスライダ40の移動動作を安定させることができる。
2 本体
3 原稿圧着版
10 固定部材
11 支持部
12 カム部
20 回動部材
21 突出部
22 スライダ収容部
23 開口部
30 回動ピン
40 スライダ
41 付勢部材収容部
42 当接部
50 付勢部材
Claims (4)
- カム部を備える第一ウイング部材と、
一方端部に開口部を有し、他方端部に底部を有する筒状の部材であり、前記開口部に繋がった収容部を備え、前記カム部を前記開口部付近に位置させつつ、前記第一ウイング部材に回動軸を介して回動可能に連結される第二ウイング部材と、
当接部を備え、前記収容部内に収容されつつ前記カム部に対して接近する方向および離間する方向に移動可能なスライダと、
前記スライダを前記接近する方向に付勢することにより前記当接部を前記カム部に当接させる付勢部材と、を具備し、
前記スライダは、前記第二ウイング部材の回動時に、前記付勢部材による付勢により前記接近する方向に移動し、及び、前記カム部と前記当接部との当接により前記離間する方向へ移動し、
前記第一ウイング部材に対して前記第二ウイング部材が閉状態のとき、前記当接部と前記カム部との当接する部分が第二ウイング部材の収容部内に位置し、
前記第二ウイング部材は、前記開口部の縁部から前記スライダの移動方向に沿って突出した突出部を有し、
前記第一ウイング部材は、前記突出部を間に挟む一対の支持部を有し、
前記突出部と、前記一対の支持部とには、前記回動軸が挿入される貫通孔が設けられている、
ヒンジ。 - 前記カム部は、前記第一ウイング部材に対して前記第二ウイング部材が閉状態のとき、前記突出部と対向するように前記開口部から前記収容部内へ延びた構成であり、先端部が前記当接部と当接する、
請求項1に記載のヒンジ。 - 前記回動軸の軸方向に垂直な前記第二ウイング部材の断面において、前記スライダの移動方向に直交する幅方向に沿って前記収容部を挟む前記第二ウイング部材の周壁部のうち、前記突出部が設けられた側は、他方側よりも、前記幅方向の長さが大きい、
請求項1または請求項2に記載のヒンジ。 - 前記当接部と前記カム部とは、互いの先端部からオフセットした位置で当接し、
前記第一ウイング部材に対して前記第二ウイング部材が閉状態のとき、前記当接部と前記カム部との当接する部分が、少なくとも、前記スライダの移動方向と直交する方向に対して20°の前記回動軸から引いた線よりも前記スライダが前記離間する方向側に位置する、
請求項1から請求項3のいずれか一つに記載のヒンジ。
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