JP2023080879A - 掘取機 - Google Patents

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文治 堀江
Bunji Horie
昇吾 下山
Shogo SHIMOYAMA
暁雄 岡本
Akio Okamoto
健斗 小西
Kento Konishi
隼人 高吉
Hayato Takayoshi
清 山崎
Kiyoshi Yamazaki
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Sasaoka Corp
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Kubota Corp
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Abstract

【課題】掘取具を土に深く入り込ませることのできる掘取機を提供する。【解決手段】走行車両に昇降リンク機構によって昇降可能に連結される機枠と、機枠の前部に板面が上下方向を向くように取り付けられた板材で形成され、機枠が走行車両と共に前方移動することで作物を掘り取る掘取具と、掘取具により堀り取られた作物を後上方に搬送する搬送体と、を備えた掘取機であって、当該掘取機の作業時の姿勢を、第1作業姿勢と、掘取具の状態が第1作業姿勢における状態よりも前下がり傾斜状態である第2作業姿勢とに姿勢変更する姿勢調整機構を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、掘取機に関する。
従来、特許文献1に開示された掘取機が知られている。
特許文献1に開示された掘取機は、作物を掘り取る掘取具と、掘取具の後方に設けられた搬送体とを有している。掘取機は、トラクタに装着され、トラクタに牽引されることにより掘取具で作物を掘り取ると共に堀り取られた作物を搬送体で後上方に搬送する。
特開2005-73675号公報
ところで、畝の長手方向の端部側には段差がある場合がある。そのため、畝で栽培された作物を掘取機で掘り取る場合に、トラクタが畝に入るとき等において、トラクタが前記段差を踏んだときに、掘取具の土への入り込み深さが浅くなり、作物を傷つける場合がある。
本発明は、掘取具を土に深く入り込ませることのできる掘取機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る掘取機は、走行車両に昇降リンク機構によって昇降可能に連結される機枠と、前記機枠の前部に板面が上下方向を向くように取り付けられた板材で形成され、前記機枠が前記走行車両と共に前方移動することで作物を掘り取る掘取具と、前記掘取具により堀り取られた作物を後上方に搬送する搬送体と、を備えた掘取機であって、当該掘取機の作業時の姿勢を、第1作業姿勢と、前記掘取具の状態が前記第1作業姿勢における状態よりも前下がり傾斜状態である第2作業姿勢とに姿勢変更する姿勢調整機構を備えている。
また、前記姿勢調整機構は、前記掘取機が前記第1作業姿勢から前記第2作業姿勢に姿勢変更するのを規制する規制部材を備えている。
また、前記姿勢調整機構は、前記掘取機を前記第2作業姿勢から前記第1作業姿勢に姿勢変更させる動作によって前記規制部材による前記規制を行う。
また、前記規制部材を前記走行車両に備えられた運転席から引動操作するための索体を備え、前記索体を引動操作することで、前記規制部材による前記規制を解除可能である。
また、前記機枠に取り付けられ、且つ前記昇降リンク機構が連結されるマストを備え、前記姿勢調整機構は、前記マストに枢支軸によって揺動可能に枢支された揺動部材と、前記マストに設けられた係合部材とを有し、前記揺動部材は、前記昇降リンク機構のトップリンクが連結されるトップリンク連結部と、前記揺動部材が前記枢支軸回りに揺動する際に前記係合部材が一端から他端にまで移動するように形成された係合穴とを有し、前記係合部材が前記係合穴の前記一端から中途部に移動することで前記掘取機が前記第2作業姿勢から前記第1作業姿勢に姿勢変更し、前記規制部材は、前記係合部材に当接して前記係合部材が前記係合穴の前記中途部から前記一端へ移動するのを規制する規制部を有している。
また、前記姿勢調整機構は、前記規制部材を前記係合部材に当接させる方向に付勢する付勢部材を有し、前記規制部材は、前記係合部材が前記係合穴の前記一端から前記中途部へ移動する際に、前記係合部材に摺接して前記規制部を前記係合部材へと案内するガイド部を有している。
上記の掘取機によれば、第1作業姿勢では掘取具の土への入り込み深さが浅くなる場合に、第2作業姿勢にすることで、掘取具を土に深く入り込ませることができる。
対地作業機の側面図である。 機枠の斜視図である。 掘取機の側面図である。 掘取機の平面図である。 掘取機の前部の側面図である。 掘取装置の平面図である。 掘取具の他の形態を示す掘取装置の斜視図である。 掘取機の前部の平面図である。 第1側板及び第2側板の支持構造の変形例を示す平面図である。 畝と第1側板及び第2側板の背面図である。 掘取機の中途部の平面図である。 整地機構を示す側面図である。 機枠の後部を上方から見た斜視図である。 機枠の後部を下方から見た斜視図である。 畝の上面に形成される凹みを示す背面図である。 掘取機の第2作業姿勢を示す側面図である。 掘取機が第1作業姿勢のときの姿勢調整機構の側面図である。 図15のZ1-Z1線矢視断面図である。 姿勢調整機構92を上から見た図であって規制部材の構造を断面で示した図である。 規制部材の規制を解除したときの姿勢調整機構の作用動作図である。 掘取機が第2作業姿勢に在るときの姿勢調整機構を示す作用動作図である。 掘取機が第2作業姿勢から第1作業姿勢に姿勢変更する途中の姿勢調整機構を示す作用動作図である。 掘取機が持ち上げ姿勢であるときの姿勢調整機構の作用動作図である。 掘取機の持ち上げ途中の側面図である。 掘取機の落下抑制姿勢の側面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は、対地作業機1の全体構成を示す概略側面図を示している。対地作業機1は、走行車両として例示するトラクタ2と、トラクタ2の後方に昇降リンク機構3を介して装着された掘取機4とを有している。
本実施形態においては、図1に矢印A1方向で示す方向(トラクタ2の前進方向)を前方、矢印A2で示す方向(トラクタ2の後進方向)を後方、矢印A3で示す方向を前後方向として説明する。
また、前後方向A3に直交する方向である水平方向(左右方向)を機幅方向K1(図4参照)として説明する。機幅方向K1は、掘取機4(機枠17)の幅方向である。対地作業機1(掘取機4)の幅方向の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機幅方向の外方(機幅方向外方)として説明する。つまり、機幅方向外方は、対地作業機1(掘取機4)の幅方向の中心から機幅方向K1に離れる方向である。機幅方向外方とは反対の方向を、機幅方向の内方(機幅方向内方)として説明する。つまり、機幅方向内方は、機幅方向K1において対地作業機1(掘取機4)の幅方向の中心に近づく方向である。
図1に示すように、トラクタ2は、左及び右の前輪(図示省略)並びに左及び右の後輪5によって走行可能に支持された車体9を有している。車体9の後部には、オペレータ(運転者)が座るための運転席30が備えられている。また、車体9の後部には、油圧装置6が搭載されている。油圧装置6の左側面及び右側面にリフトアーム7が設けられている。リフトアーム7は、機幅方向K1に延伸する軸心回りに回動可能であり、油圧装置6の油圧力によって駆動されて上方に揺動する。油圧装置6の油圧力を解除すると、リフトア
ーム7は下方に揺動する。油圧装置6の背面には、トップリンクブラケット8が設けられている。車体9の背面には、回転動力を取り出す動力取出し軸であるPTO軸10が設けられている。
図1に示すように、昇降リンク機構3は、本実施形態では、三点リンク機構で構成されている。三点リンク機構3は、一本のトップリンク11と、トップリンク11の下方に機幅方向K1に並べて配置された一対のロワーリンク12とを有している。トップリンク11は、前部がトップリンクブラケット8に機幅方向K1に延伸する軸心回りに回動可能に連結(枢支)されている。ロワーリンク12は、前部が車体9の側面に機幅方向K1に延伸する軸心回りに回動可能に連結(枢支)されている。ロワーリンク12は、中途部がリフトアーム7の後部に、リフトロッド13によって連結されている。
トップリンク11の後部とロワーリンク12の後部とは、掘取機4に機幅方向K1に延伸する軸心回りに回動可能に連結されている。したがって、掘取機4は、トラクタ2の後方に昇降リンク機構3を介して昇降可能に連結され、油圧装置6によって昇降される。詳しくは、リフトロッド13が上方に揺動するとトップリンク11及びロワーリンク12が上方移動して掘取機4が上昇し、リフトロッド13が下方に揺動するとトップリンク11及びロワーリンク12が下方移動して掘取機4が下降する。なお、掘取機4の上下方向の停止位置は、油圧装置6によって位置調節することができる。
掘取機4は、圃場14(畝15)に栽培された作物16(例えば、玉ねぎ)を掘り取ると共に掘り取った作物16を後上方に搬送する作業機(玉ねぎディガー)である。
図1に示すように、掘取機4は、機枠17を有している。図2に示すように、機枠17は、第1サイドフレーム18Lと、第1サイドフレーム18Lに対して機幅方向K1で間隔を隔てて配置された第2サイドフレーム18Rとを有している。第1サイドフレーム18Lと第2サイドフレーム18Rとは、複数の部材によって連結されている。第1サイドフレーム18Lは、前後方向に長いメインフレーム19Lと、メインフレーム19Lの前部の機幅方向内方側に上方突出状に固定された前部フレーム20Lとを有している。第2サイドフレーム18Rは、前後方向に長いメインフレーム19Rと、メインフレーム19Rの前部の機幅方向内方側に上方突出状に固定された前部フレーム20Rとを有している。
図2に示すように、第1サイドフレーム18Lの後部には、畝15の左側方の畝間溝を転動するゲージ輪21Lが取り付けられている。第2サイドフレーム18Rの後部には、畝15の右側方の畝間溝を転動するゲージ輪21Rが取り付けられている。
図3に示すように、掘取機4は、機枠17の上部側に配置された伝動ケース22を有している。伝動ケース22は、機枠17の機幅方向K1の中央部に配置され、前部フレーム20Lと前部フレーム20Rとの間に設けられたケース取付台23に取り付けられている。伝動ケース22には、入力軸24が前方突出状に設けられている。入力軸24は、トラクタ2のPTO軸10にジョイント軸(ユニバーサルジョイント)を介して連結されている。PTO軸10からの動力は、入力軸24を介して伝動ケース22内に取り入れられると共に、伝動ケース22から側方(左側方)に突出する出力軸25から出力される。
図3に示すように、機枠17の前部には、畝15に栽培された作物16(玉ねぎ)の根16aを切断しながら該作物16を掘り取る掘取装置26が設けられている。掘取装置26の後方には、掘取装置26で掘り取られた作物16を搬送する搬送体27が設けられている。掘取装置26及び搬送体27は、第1サイドフレーム18Lと第2サイドフレーム18Rとの間に設けられている。搬送体27は、後方に向かうにつれて上方に移行する傾斜状に配置されている。搬送体27は、伝動ケース22の出力軸25から出力された動力が伝動機構(ベルト巻き掛け伝動機構)28を介して伝達されて駆動され、作物16を後上方に搬送すると共に、該作物16を後端27aで畝15の上面15aに落下させる。機枠17の後部には、整地機構29が設けられている。整地機構29は、第1サイドフレーム18Lと第2サイドフレーム18Rとの間で且つ搬送体27の後端27a側の下方に設けられ、掘取装置26で掘り起こした後の畝15の上面15aを整地する。搬送体27によって搬送された作物16は、整地機構29によって整地された畝15の上面15aに落
下する。畝15の上面15aに落下した作物16は、別途作業されるピッカー等によって拾い上げる。
次に、掘取機4の各部を詳細に説明する。
図2、図4に示すように、掘取装置26は、第1サイドフレーム18Lと第2サイドフレーム18Rとの前部間に設けられている。図5、図6Aに示すように、掘取装置26は、畝15に栽培された作物16を掘り取る掘取具31と、掘取具31が取り付けられる取付部材32とを有している。掘取具31は、板材によって形成されている。掘取具31は、板面が上下方向を向くように配置されて、機枠17の前部に取付部材32を介して取り付けられている。機枠17は、トラクタ2が前進することで前方移動し、掘取具31は、機枠17が前方移動することで作物16の根16aを切断しながら該作物16を掘り取る。
掘取具31は、図6Aに示すように、前縁部33が機幅方向K1の両端部側から機幅方向K1の中央部に向かうにつれて後方に移行する傾斜状に形成されている。詳しくは、前縁部33は、機幅方向K1の両端部側に機幅方向K1に延伸するように形成されたストレート部33aと、ストレート部33aの機幅方向内方側の端部から機幅方向K1の中央部に向かうにつれて後方に移行する傾斜状の傾斜部33bとを有している。傾斜部33bが作物16に対応し、傾斜部33bによって作物16の根16aが切断される。なお、ストレート部33aは、形成されていなくてもよく、前縁部33は、掘取具31の機幅方向K1一端及び他端から機幅方向K1の中央に行くに従って傾斜状とされていてもよい。また、掘取具31に上下方向に貫通する穴を形成し、この穴から掘取具31で掘り起こした土の一部を落下排出するようにしてもよい。したがって、この穴は、作物16が落ちない大きさに形成される。また、穴の数は、1つでもよいし、複数であってもよい。
ところで、掘取具31の前縁部33が機幅方向K1の全域にわたって機幅方向K1に延伸するストレート状であると、玉ねぎの根16aは、切れると言うよりは、押して抜けてくるような状態となり、不必要に長い根16aが残る場合がある。本実施形態では、掘取具31の前縁部33は、傾斜状であるので、掘取具31が前方移動すると、傾斜部33bは、作物16の根16aにスライドするように当たるため、根16aの切断を良好に行える。
図6Aに示すように、掘取具31の後縁部34は、機幅方向K1に延伸するストレート状に形成されている。したがって、掘取具31は、前後方向A3の幅である板幅W1が、機幅方向K1の中央部から機幅方向K1の外方に向かうにつれて広幅になるように形成されている。即ち、掘取具31は、機幅方向K1中央部の板幅が狭く、機幅方向K1の両側部の板幅が広い。したがって、掘取具31の両側部には、土が滞留しやすく、土が掘取具31の両側部にやや滞留することで、掘り起こされる作物16が掘取具31の機幅方向内方側(機幅方向K1の中央側)に寄せられる(流入する)。これにより、後述する第1側板36L側及び第2側板36R側(図2参照)に作物16が引っ掛かりにくくなる。
なお、掘取具31の前縁部33を傾斜状に形成するのに、機幅方向K1の両端部側から機幅方向K1の中央部に向かうにつれて前方に移行する傾斜状に形成することも考えられるが、この場合、掘取具31の機幅方向K1の中央部に土が滞留しやすく、掘り起こされる作物16が掘取具31の機幅方向外方側に寄せられ、第1側板36L側及び第2側板36R側に作物16が引っ掛かる虞がある。
図5に示すように、掘取具31の後部は、前部に対して若干上方に屈曲されている。掘取具31の前縁部33は、機幅方向K1の中央部に向かうにつれて後方に移行する傾斜状にしているため、掘取具31の両端と中央部での切断高さに差が出ないようにするためにも、掘取具31の前部は水平状態に近いことが望ましく、掘取具31の後部を前部に対して上方に屈曲することで、掘り取った作物16を搬送体27の上面に向けて誘導する誘導面を形成している。本実施形態では、掘取具31の後部を屈曲させた構成としているが、該誘導面を別体として構成してもよい。また、図6Bに示すように、誘導面31Bに土が滞留しないよう、誘導面31Bを前後方向に長手の切り欠きを有するすのこ状としてもよい。また、誘導面に複数の孔を形成してあってもよい。
図6Bに示す掘取具31の形態を詳しく説明すると、この掘取具31は、前部の本体部31Aと、後部の誘導面31Bとを有している。本体部31A(掘取具31)の前縁部33は、掘取具31の機幅方向K1一端及び他端から機幅方向K1の中央に行くに従って傾斜状とされている。本体部31Aの後部が後述する架設部材38に取り付けられる。誘導面31Bは、複数の突出部31Baによって構成されている。突出部31Baは、本体部31Aの後縁部から後方側に突出しており、且つ本体部31Aの一端から他端にわたって機幅方向K1に間隔をあけて並べて配置されている。
図5、図6Aに示すように、取付部材32は、第1プレート37Lと、第2プレート37Rと、架設部材38と、枢支部39と、固定部40とを有している。第1プレート37Lは、第1サイドフレーム18Lの前部の機幅方向内方側の面に当接して配置されている。第2プレート37Rは、第2サイドフレーム18Rの前部の機幅方向内方側の面に当接して配置されている。架設部材38は、第1プレート37Lと第2プレート37Rにわたって設けられている。架設部材38の一端側は、第1プレート37Lに固定され、他端側は、第2プレート37Rに固定されている。架設部材38の上面に掘取具31の後部が重ね合わされ、該掘取具31の後部を貫通して架設部材38にネジ込まれるネジ部材41によって、掘取具31が架設部材38に取り付けられている。枢支部39は、ピン等によって形成され、第1プレート37L及び第2プレート37Rを機幅方向K1に延伸する軸心回りに揺動可能に支持する。詳しくは、枢支部39は、第1プレート37Lを支持する第1ピン39Lと、第2プレート37Rを支持する第2ピン39Rとを有し、第1ピン39Lは、第1サイドフレーム18Lに第1プレート37Lを機幅方向K1に延伸する軸心回りに揺動可能に支持し、第2ピン39Rは、第2サイドフレーム18Rに第2プレート37Rを機幅方向K1に延伸する軸心回りに揺動可能に支持している。第1プレート37L及び第2プレート37Rには、枢支部39を中心とする円弧状のガイド穴42が形成されている。固定部40は、第1プレート37L及び第2プレート37Rの枢支部39回りの揺動を固定する。詳しくは、固定部40は、第1プレート37Lのガイド穴42及び第1サイドフレーム18Lを貫通するボルトと、該ボルトがネジ込まれるナットとによって構成された第1固定部40Lと、第2プレート37Rのガイド穴42、第2サイドフレーム18Rを貫通するボルトと、該ボルトがネジ込まれるナットとによって構成された第2固定部40Rとを有する。固定部40を締め付けることで、第1プレート37L、第2プレート37Rの揺動を固定し、固定部40を緩めることで、第1プレート37L、第2プレート37Rの揺動が許容される。つまり、固定部40は、第1プレート37L及び第2プレート37Rの揺動位置を任意の位置で固定可能である。また、言い換えると、掘取具31は、前縁部33側の上下方向の位置が機幅方向K1に延伸する軸心回りに調節可能に機枠17に取り付けられている。したがって、掘取具31は、図5に示す例では、水平状態に取り付けられているが、前下がり傾斜状に取り付けることもできる。
図2に示すように、機枠17の前部には、掘取具31の一側部(左側部)側に配置された第1側板36Lと、掘取具31の他側部(右側部)側に配置された第2側板36Rとが設けられている。第1側板36L及び第2側板36Rによって、掘取具31で掘り取られる作物16が機幅方向K1の外方に逃げるのを規制することができる。図3に示すように、第1側板36L及び第2側板36Rは、掘取具31よりも上方に配置される。図4に示すように、第1側板36Lは、第1サイドフレーム18L(前部フレーム20L)に取り付けられ、第2側板36Rは、第2サイドフレーム18R(前部フレーム20R)に取り付けられている。第1側板36L及び第2側板36Rは、それぞれ上下方向に位置調節可能に取り付けられている。図4、図7Aに示すように、第1側板36L及び第2側板36Rは、掘取具31から前方に突出している。また、第1側板36L及び第2側板36Rの前部は、前方に向かうにつれて機幅方向外方に移行する傾斜状に形成されている。
図4、図7Aに示すように、掘取機4は、第1側板36L及び第2側板36Rを機幅方向K1の内方に位置調節する間隔調節部43を有している。間隔調節部43は、第1サイドフレーム18Lと第1側板36Lとの間に設けられていて第1側板36Lを位置調節する第1調節部43Lと、第2サイドフレーム18Rと第2側板36Rとの間に設けられて
いて第2側板36Rを位置調節する第2調節部43Rとを含む。図2、図7Aに示すように、第1調節部43Lは、第1側板36Lの機幅方向外方側の面に固定されたナット部材44と、ナット部材44にネジ込まれるボルト部材45と、ナット部材44と第1サイドフレーム18L(前部フレーム20)との間に介在されるカラー46とを有している。ボルト部材45は、第1サイドフレーム18L及びカラー46を貫通してナット部材44にネジ込まれる。
第2調節部43Rも第1調節部43Lと同様に構成される。即ち、第2調節部43Rでは、ナット部材44が第2側板36Rの機幅方向外方側の面に固定され、ボルト部材45は、第2サイドフレーム18R(前部フレーム20)及びカラー46を貫通してナット部材44にネジ込まれる。
カラー46によって第1側板36L及び第2側板36Rの機幅方向K1の位置調節を行うことができる。つまり、カラー46の数を換えること、又は長さの異なるカラー46に交換すること等により、第1側板36Lと第2側板36Rとの機幅方向K1の間隔W2を縮める或いは広げることができる。
図8に示すように、第1側板36Lと第2側板36Rとの機幅方向K1の間隔W2が、畝15の上面15aの幅(上面幅)W3よりも大きいと、畝15と第1側板36L或いは第2側板36Rとの間に掘り起こした作物16が転落する虞がある。転落した玉ねぎは、ロスになることが多い。畝15のサイズ(上面幅W3)は、地区によってサイズが異なる。本実施形態では、第1側板36L及び第2側板36Rを機幅方向K1の内方に位置調節する間隔調節部43を有しているので、間隔W2を畝15の上面幅W3に合わせることができ、畝15と第1側板36L或いは第2側板36Rとの間に、掘り起こした作物16が転落するのを抑制することができる。つまり、畝15と第1側板36L或いは第2側板36Rとの間から転落して損傷する玉ねぎが減少する。また、畝15のサイズが異なる地域にも、部品の組み換えで対応することが可能である。
第1側板36Lと第2側板36Rとの間隔W2は、例えば、850~1100mmまで、50mm単位で調整できる。
第1側板36Lと第2側板36Rとの間隔調節は、カラー46による構造のものに限定されることはない。例えば、ネジ構造によって第1側板36L及び第2側板36Rを機幅方向K1に位置調節できるようにしたものであってもよいし、複数の筒を入れ子状に組み合わせた伸縮構造によって第1側板36L及び第2側板36Rを位置調節できるようにしたものであってもよい。
また、図7Bに示すように、第1側板36Lと第2側板36Rとの間隔調節は、第1側板36L及び第2側板36Rを機幅方向K1に揺動させることにより行う構造のものであってもよい。詳しくは、第1側板36Lは、第1調節部43Lを介して第1サイドフレーム18Lに対し機幅方向K1に揺動可能に連結され、第2側板36Rは、第2調節部43Rを介して第2サイドフレーム18Rに対し機幅方向K1に揺動可能に連結される。第1調節部43Lは、第1サイドフレーム18Lに固定された筒部材51と、この筒部材51に上下方向に延伸する軸心回りに回動可能に挿通された軸部材52とを有する。第1側板36Lは、軸部材52に一体回動可能に支持される。第2調節部43Rは、第2サイドフレーム18Rに固定された筒部材51と、この筒部材51に上下方向に延伸する軸心回りに回動可能に挿通された軸部材52とを有する。第2側板36Rは、軸部材52に一体回動可能に支持される。筒部材51に対する軸部材52の回転はピン等によって固定される。なお、第1側板36L、第2側板36Rを揺動させる構造は、図7Bに示す構造に限定されることはない。
図4、図7Aに示すように、第1側板36Lの機幅方向内方側には、第1側板36Lと第1サイドフレーム18Lとの隙間をカバーする第1カバー板53Lが設けられている。第1カバー板53Lは、第1側板36Lから第1サイドフレーム18Lにわたって設けられており、第1側板36L及び第1サイドフレーム18Lに固定されている。また、第2側板36Rの機幅方向内方側には、第2側板36Rと第2サイドフレーム18Rとの隙間をカバーする第2カバー板53Rが設けられている。第2カバー板53Rは、第2側板3
6Rから第2サイドフレーム18Rにわたって設けられており、第2側板36R及び第2サイドフレーム18Rに固定されている。
第1カバー板53L及び第2カバー板53Rは、可撓性を有する樹脂製の板材で形成されている。第1カバー板53Lにおける第1側板36Lから第1サイドフレーム18Lに至る第1部分54Lには、弛みが設けられている。また、第2カバー板53Rにおける第2側板36Rから第2サイドフレーム18Rに至る第2部分54Rにも、弛みが設けられている。これにより、第1側板36Lの位置調節を行っても、第1カバー板53Lは、第1部分54Lにおいて変形することで第1側板36Lの位置調節を許容する。また、第2側板36Rの位置調節を行っても、第2カバー板53Rは、第2部分54Rにおいて変形することで、第2側板36Rの位置調節を許容する。
第1カバー板53L及び第2カバー板53Rは、必ずしも可撓性を有する板材で形成されていなくてもよい。この場合、第1側板36L及び第2側板36Rの位置調節をした後に、後付で取り付けるようにしてもよい。
図3に示すように、搬送体27は、駆動軸56と、駆動輪57と、従動輪58と、無端回走体59とを有している。駆動軸56は、搬送体27の後部に設けられている。駆動軸56には、伝動ケース22の出力軸25の動力が伝動機構28を介して伝達される。駆動輪57は、駆動軸56と一体回動可能である。従動輪58は、搬送体27の前部に設けられている。無端回走体59は、駆動輪57と従動輪58とにわたって巻掛けられ、駆動輪57によって駆動されて上部側で作物16を後方(後上方)に搬送するように循環移動する。
図4に示すように、無端回走体59は、左及び右の無端チェーン61と、左と右の無端チェーン61にわたって設けられた複数の搬送杆62とを有する。図3に示すように、無端チェーン61は、無端状(ループ状)に配置された複数のリンク63を有し、複数のリンク63は、搬送杆62によって枢支連結されている。つまり、搬送杆62の端部側が、無端チェーン61の複数のリンク63同士を枢支連結するピンを構成している。無端チェーン61は、駆動輪57と従動輪58とにわたって巻掛けられている。したがって、駆動輪57及び従動輪58は、左及び右の無端チェーン61に対応して、搬送体27の左及び右に設けられている。
図4に示すように、掘取機4は、搬送体27の後端27a側から排出される作物16の排出経路64の機幅方向K1の幅である排出幅W4を調節する排出ガイド機構66を備えている。排出ガイド機構66は、搬送体27の左側に設けられた第1ガイド板67Lと搬送体27の右側に設けられた第2ガイド板67Rとを有している。
図4に示すように、第1ガイド板67Lは、前部が第1サイドフレーム18Lに設けられた枢支点部(第1枢支点部)68Lに上下方向に延伸する軸心回りに回動可能に枢支されている。第1ガイド板67Lは、平面視で、第1枢支点部68Lから後方に向かうにつれて機幅方向内方に移行する傾斜状に配置されている。図3に示すように、第1ガイド板67Lは、側面視で、第1枢支点部68Lから後方に向かうにつれて搬送体27の傾斜方向に延びており、搬送体27の後方側で下方に延びるように屈曲されている。
図4に示すように、第2ガイド板67Rは、前部が第2サイドフレーム18Rに設けられた枢支点部(第2枢支点部)68Rに上下方向に延伸する軸心回りに回動可能に枢支されている。第2ガイド板67Rは、平面視で、第2枢支点部68Rから後方に向かうにつれて機幅方向内方に移行する傾斜状に配置されている。図3に示すように、第2ガイド板67Rは、側面で、第2枢支点部68Rから後方に向かうにつれて搬送体27の傾斜方向に延びており、搬送体27の後方側で下方に延びるように屈曲されている。
第1ガイド板67Lを第1枢支点部68L回りに回動させ、第2ガイド板67Rを第2枢支点部68R回りに回動させることで、排出幅W4が調節可能である。
図4に示すように、排出ガイド機構66は、第1ガイド板67Lの揺動を規制する第1揺動規制具69Lと、第2ガイド板67Rの揺動を規制する第2揺動規制具69Rとを有している。
図9に示すように、第1カバー板53Lの後端側は、排出ガイド機構66の第1枢支点
部68Lにまで延びるように形成されている。第2カバー板53Rの後端側は、排出ガイド機構66の第2枢支点部68Rにまで延びるように形成されている。これにより、玉ねぎが不要に滞留するのを防止することができる。
図3、図4に示すように、整地機構29は、掘取具31の後方に設けられている。整地機構29は、畝15の上面15aを整地する整地板71を有している。整地板71は、搬送体27の後端27a側の下方で且つ少なくとも前部71aが搬送体27の後端27aよりも前方に配置されている。言い換えると、整地板71は、搬送体27を投影した領域内に少なくとも前部71aが配置されている。また、整地板71の後端71dは、搬送体27の後端27aよりも前方に位置している。言い換えると、前記領域内に、整地板71の全部が配置されている。
図3に示すように、搬送体27の後端27aとは、無端回走体59の後端部に位置している搬送杆62Aの後端である。図3において、線hは、搬送杆62Aの後端に接する鉛直線を示しており、整地板71の後端71dは、線hよりも前方に位置している。なお、整地板71の後端71dは、搬送体27の後端27a側から落下する作物16が当接しない程度に、搬送体27の後端27aから後方に若干はみ出していてもよい。
図4に示すように、整地板71の機幅方向K1の幅W6は、搬送体27の機幅方向K1の幅W5よりも幅狭に形成されている。掘取具31で掘り起こされた土は、作物16と共に搬送体27で搬送され、搬送体27で搬送される間に搬送体27の搬送杆62の間から落下する。整地板71の機幅方向K1の幅W6が搬送体27の機幅方向K1の幅W5よりも幅狭に形成されていることで、整地の際の余計な土を整地板71の両端から逃すことができ、整地板71の前方に土が滞留するのを抑制することができる。また、整地板71の両端から逃した土が畝15の上面15aに段差を形成するので、畝15の上面15aに落下した作物16が、畝15の上面15aから転落するのを抑制することができる。
図10に示すように、整地板71は、金属製の第1板材71Aと、第1板材71Aの下面に取付固定された樹脂製の第2板材71Bとを有している。整地板71は、前後方向A3の中途部の屈曲部71cで下側に凹むように屈曲されている。整地板71には、ステー片72が固定されている。ステー片72は、図11に示すように、整地板71の左側及び右側に固定されている。
図11、図12に示すように、整地機構29は、第1サイドフレーム18L(メインフレーム19L)の後部と第2サイドフレーム18R(メインフレーム19R)の後部とにわたって設けられた架設部材73を有している。架設部材73は、下向き開口状の溝形部材によって形成されている。架設部材73の長手方向の一端側は、第1サイドフレーム18Lの後部に固定されたプレート部材74に取り付けられ、他端側は、第2サイドフレーム18Rの後部に固定されたプレート部材74に取り付けられている。架設部材73の端側及び他端側には、プレート部材74に取り付けられる取付板75が固定される(図12参照)。
整地板71は、該整地板71の機幅方向K1の中心と架設部材73の機幅方向K1の中心とが略一致するように架設部材73の下方に配置されている。左側のステー片72及び右側のステー片72の機幅方向外方側には、整地板71を枢支する支持板76が配置されている(図10、図12参照)。支持板76は、架設部材73に固定され、ステー片72は前部が枢軸77を介して支持板76に機幅方向K1に延伸する軸心回りに回動可能に支持されている。したがって、整地板71は、屈曲部71cよりも前方側の前部71aが枢軸77を介して架設部材73に枢支されている。
図12に示すように、支持板76には、ステー片72に当接することで整地板71の上方揺動を規制するストッパ78が固定されている。なお、ストッパ78は、ステー片72に固定され、支持板76に当接するように構成されていてもよい。
図10に示すように、整地機構29は、整地板71を畝15の上面15aに向けて加圧する加圧機構79を備えている。加圧機構79によって整地板71を畝15の上面15aに向けて加圧することで、図13に示すように、整地板71は、畝15の上面15aに凹み80を形成する。畝15の上面15aに凹み80が形成されることで、搬送体27の後
端27a側から畝15の上面15aに落下した作物16が、畝15の上面15aから転落するのを抑制することができる。これにより、畝15の上面15aに落下した作物16をピッカー等によって拾い上げる作業を容易に行える。また、畝15の上面15aを整地板71によって整地することで、搬送体27の後端27a側から畝15の上面15aに落下した作物16が、土に埋もれないようにすることができる。これにより、作物16の乾燥がしやすくなると共に拾い上げ作業がしやすくなる。
図10に示すように、加圧機構79は、搬送体27の下方に配置され且つ整地板71の前部71aと後部71bとの間の中途部を加圧する。図例では、加圧機構79は、屈曲部71cよりも後方側を加圧する。加圧機構79は、支持ブラケット81と、連動部材82と、付勢部材83とを有している。支持ブラケット81は、縦壁81aと、縦壁81aの上端から後方に延出された横壁81bとを有している。縦壁81aは、架設部材73の背面にボルト等によって固定されている。連動部材82は、ロッド部82Aと、ロッド部82Aの下端に固定された連結部82Bとを有している。ロッド部82Aは、横壁81bを上下方向に移動可能に貫通している。ロッド部82Aの上部には、ワッシャ84とワッシャ84の抜け止めをするピン85とが設けられ、これらワッシャ84とピン85によってロッド部82Aの下方移動(整地板71の下方揺動)が規制される。また、ロッド部82Aには、リング円板状のばね受け86が軸方向移動可能に嵌められている。ばね受け86は、ロッド部82Aの下部側でピン87によって下方移動が規制されている。連結部82Bは、ステー片72に機幅方向K1に延伸する軸心を有する支軸88を介して枢支連結されている。付勢部材83は、圧縮コイルバネによって構成され、横壁81bとばね受け86との間でロッド部82Aの外側に嵌められている。
上記構成の加圧機構79にあっては、付勢部材83は、整地板71が畝15の上面15aに接地した際に枢軸77回りに上方に揺動することで圧縮される。この付勢部材83の付勢力によって整地板71を畝15の上面15aに向けて加圧する。
なお、付勢部材83は、圧縮コイルバネに限定されることはない。例えば、付勢部材83は、ねじりコイルバネであってもよい。
ところで、掘取具31で掘り起こした後の畝15の上面15aを整地する場合、ローラーによって整地することも考えられるが、ローラーによる整地の場合、ローラーの前に土が溜まると、ローラーが回転しなくなり、土が滞留し、最終的には、搬送体27がロック(停止)する。復帰するためには、掘取機4を一度持ち上げるしかない。ローラーによる鎮圧を常に機能させるためには、ローラー径を大きくすればよいが、それには、搬送体27の傾斜角度を大きくするか、搬送体27の前後方向の長さを長くする必要がある。搬送体27の傾斜角度を大きくすると土の滞留量が増える。搬送体27を長くすると枕地が増える。また、搬送体27の後端27aからローラーが後方にはみ出すと、排出する作物16と接触する。
本実施形態では、畝15の上面15aを整地するのに整地板71を採用することで、搬送体27の下方にコンパクトに配置することができる。また、整地板71の前部を枢支し、中途部を加圧機構79によって加圧する構造をとることにより、畝15の上面15aに追従する。
図1に示すように、掘取機4は、三点リンク機構3が連結されるマスト91を備えている。マスト91は、メインフレーム91Aと、サブフレーム91Bとを有している。メインフレーム91Aは、下部が機枠17から前方に突出するように設けられ、上部は下部の前部から上方に延出されている。サブフレーム91Bは、メインフレーム91Aの上部と下部とを連結している。サブフレーム91Bは、上方に向かうにつれて前方に移行する傾斜状に配置され、上部がメインフレーム91Aの上部から前斜め上方に突出している。メインフレーム91A及びサブフレーム91Bは、機枠17の機幅方向K1の中央部から一方側と他方側とに設けられている。つまり、メインフレーム91Aとサブフレーム91Bとは、一対設けられている。図16に示すように、一対のサブフレーム91Bの上部は、筒部材47によって連結され、一対のメインフレーム91A、一対のサブフレーム91B及び筒部材47を挿通するボルト48Aと、ボルト48Aにねじ込まれるナット48Bに
よってメインフレーム91Aとサブフレーム91Bとが連結されている。
図1に示すように、掘取機4は、当該掘取機4の姿勢を調整する姿勢調整機構92を有している。姿勢調整機構92は、マスト91に設けられている。詳しくは、姿勢調整機構92は、マスト91の上部に設けられている。
姿勢調整機構92は、掘取機4の作業時の姿勢を、第1作業姿勢S1(図1参照)と、第2作業姿勢S2(図14参照)とに姿勢変更する。
第1作業姿勢S1は、図1、図3及び図5に示す作業姿勢であって、通常の掘り取り作業を行うときの(通常作業時の)作業姿勢である。第1作業姿勢S1においては、掘取具31は水平状態である。また、上述したように第1作業姿勢S1において掘取具31は、前下がり傾斜状態であってもよい。
第2作業姿勢S2は、図14に示す作業姿勢であって、掘取具31の状態が第1作業姿勢S1における状態よりも前下がり傾斜状態である作業姿勢である。また、第2作業姿勢S2は、第1作業姿勢S1では掘取具31の土への入り込み深さが浅くなる場合に、掘取具31を土に深く入り込ませることのできる作業姿勢である。さらに、第2作業姿勢S2は、第1作業姿勢S1から掘取機4全体が前下がりに傾斜した作業姿勢である。つまり、第2作業姿勢S2は、第1作業姿勢S1における掘取具31の状態が水平状態である場合は、掘取具31が水平状態よりも前下がり傾斜状態となる作業姿勢であり、第1作業姿勢S1における掘取具31の状態が前下がり傾斜状態である場合は、掘取具31が、第1作業姿勢S1における掘取具31の前下がり傾斜状態よりも傾斜角度の大きい前下がり傾斜状態である。
次に、図15~図21を参照して、姿勢調整機構92の構造について詳細に説明する。図15は、掘取機4が第1作業姿勢S1であるときの姿勢調整機構92の状態を示す側面図である。図16は、図15のZ1-Z1線矢視断面図である。図17は、姿勢調整機構92を上から見た図であって規制部材89の構造を断面で示した図である。図18~図21は、姿勢調整機構92が動作したときのマスト91と姿勢調整機構92との相対位置関係を示す作用動作図である。
図15、図16及び図17に示すように、姿勢調整機構92は、揺動部材93と、係合部材94と、規制部材89と、付勢部材90とを有している。
図15、図16に示すように、揺動部材93は、一対のサブフレーム91Bの上部間に配置されている、詳しくは、揺動部材93は、一方のサブフレーム91Bの内側(一対のサブフレーム91Bの対向方向の内側)と、他方のサブフレーム91Bの内側とに設けられている。つまり、揺動部材93は一対設けられている。一対の揺動部材93は、機幅方向K1に間隔を隔てて対向配置されている。
一対の揺動部材93は、サブフレーム91B(マスト91)の上部に枢支軸96を介して機幅方向K1に延伸する軸心回りに回動可能に支持されている。詳しくは、図16に示すように、一対の揺動部材93は、枢支軸96を介して枢支される被枢支部97を有している。一対の揺動部材93の被枢支部97同士は、筒部材95によって連結されている。枢支軸96は、一対のサブフレーム91B、一対の揺動部材93及び筒部材95を貫通(挿通)している。これにより、揺動部材93がサブフレーム91Bに枢支軸96を介して回動可能に支持されている。
図15に示すように、各揺動部材93は、トップリンク連結部101と、係合穴98と、規制部材枢支部100とを有している。
トップリンク連結部101は、被枢支部97から延出され且つ一対のサブフレーム91Bの間から突出している。図16に示すように、一対のトップリンク連結部101の間にトップリンク11の後端側の連結部11Aが配置されている。連結部11Aは、トップリンク連結部101に連結ピン102を介して機幅方向K1に延伸する軸心回りに回動可能に連結されている。
図15に示すように、係合穴98は、当該係合穴98とトップリンク連結部101とによって枢支軸96を挟む位置に形成されている。係合穴98は、枢支軸96の軸心を中心とする円弧状の長穴に形成されている。
規制部材枢支部100は、規制部材89を枢支する部分である。規制部材枢支部100は、サブフレーム91Bの上部から上方側に突出している。
係合部材94は、マスト91に設けられている。詳しくは、係合部材94は、図15、図16に示すように、係合穴98を挿通するカラー(筒体)99と、カラー99をサブフレーム91Bに取り付ける取付部材103とを含む。カラー99は、一対の揺動部材93の係合穴98にわたるように配置されている。取付部材は、一対のサブフレーム91B及びカラー99を挿通するボルト部材103A及びボルト部材103Aにネジ込まれるナット部材103Bによって構成されている。カラー99は、ボルト部材103Aの外側に軸心回りに相対回動可能に嵌められている。
係合部材94は、揺動部材93が枢支軸96の軸心回りに揺動すると、係合穴98の一端98aから他端98bにまで相対移動可能である。図15では、係合穴98の一端98aは上端であり、他端98bは下端である。
掘取機4が第1作業姿勢S1である場合は、図15に示すように、係合部材94は、係合穴98の長手方向の中途部(本実施形態では、係合穴98の長手方向の略中央部98c)に位置している。また、掘取機4が第2作業姿勢S2である場合は、図19に示すように、係合部材94は、係合穴98の一端98aに位置している。掘取機4を第1作業姿勢S1から第2作業姿勢S2に姿勢変更する場合は、昇降リンク機構3を下げ操作する。すると、揺動部材93が枢支軸96回りに揺動すると共に係合部材94が係合穴98の中央部98cから一端98aへ移動する。また、掘取機4を第2作業姿勢S2から第1作業姿勢S1に姿勢変更する場合は、昇降リンク機構3を上げ操作する。すると、揺動部材93が枢支軸96回りに揺動すると共に係合部材94が係合穴98の一端98aから中央部98cへ移動する。
規制部材89は、掘取機4が第1作業姿勢S1から第2作業姿勢S2に姿勢変更するのを規制する部材である。具体的には、規制部材89は、係合部材94に当接して、揺動部材93の揺動を規制し、係合部材94が係合穴の中央部98cから一端98aへ移動するのを規制することにより、掘取機4が第1作業姿勢S1から第2作業姿勢S2に姿勢変更するのを規制する。
図17に示すように、規制部材89は、一対の揺動部材93の間の位置に配置されている。
図15、図17に示すように、規制部材89は、一対の揺動部材93の規制部材枢支部100の間で、該規制部材枢支部100に枢支される被支持部89aを有している。被支持部89aは、サブフレーム91Bよりも上方側で枢軸104を介して規制部材枢支部100に枢支されている。詳しくは、被支持部89aには、当該被支持部89aを機幅方向で貫通する筒ボス105が固定されている。筒ボス105は一対の揺動部材93の間に配置されている。枢軸104は、ピンによって構成され、一対のサブフレーム91B、筒ボス105及び一方のサブフレーム91Bに固定されたボス106を貫通している。これにより、規制部材89が枢軸104を介して揺動部材93に機幅方向K1に延伸する軸心回りに回動自在に支持されている。
図15に示すように、規制部材89は、被支持部89aから下方側に延出された延出部89bを有している。延出部89bは、下部に、係合部材94(カラー99)に当接する規制部89cを有している。規制部89cにおける係合部材94と当接する面は、係合部材94の外周面に合致する円弧面89dを有している。規制部89cが、枢軸104と係合部材94との間で突っ張ることにより揺動部材93の揺動を規制する。詳しくは、規制部材89は、揺動部材93の枢支軸96回りの揺動であって、係合部材94が係合穴98の一端98aから中央部98cへ移動する方向の揺動を規制している。つまり、規制部材89は、係合部材94が係合穴98の中央部98cから一端98aへ移動するのを規制している。言い換えると、規制部材89は、係合部材94に当接して係合部材94が係合穴98の中央部98c(中途部)から一端98aへ移動するのを規制する規制部89cを有している。
図15に示すように、延出部89bにおける枢支軸96側の面には、ガイド部89eが
形成されている。ガイド部89eは、図15において、下方に向かうにつれて後方に移行する傾斜面に形成されている。ガイド部89eは、係合部材94が係合穴98の一端98aから中央部98cへ移動する際に、係合部材94に摺接して規制部89cを係合部材94へと案内する部位である。
図15に示すように、規制部材89は、被支持部89aから前方側に延びるストッパ部89fを有している。図18に示すように、ストッパ部89fは、規制部89cが係合部材94から離反する方向(図15の矢印D1方向)に、規制部材89を回動させたときに、筒部材95に当接することにより、規制部材89の矢印D1方向の回動動作を規制する。
図15に示すように、規制部材89は、被支持部89aから上方側に延びる操作部89gを有している。操作部89gの延出端側には挿通穴89hが形成されている。操作部89gの延出端側には、図17に示すように、挿通穴89hに挿通された索体(ロープ)107の一端側が繋がれている。該索体107は、図1に示すように、姿勢調整機構92(操作部89g)から前方へ向けて、運転席30に達する位置まで配策されている。したがって、索体107は、運転席30からオペレータによって引動操作が可能であり、オペレータが索体107を引動操作することにより規制部材89を運転席30から操作可能である。
図18に示すように、規制部材89を引動操作することにより、規制部89cが係合部材94から離反する方向(矢印D1方向)に規制部材89を回動させることができる。そして、規制部材89(規制部89c)を係合部材94から離反させることにより、揺動部材93が矢印D4方向に揺動するのが許容され、係合部材94が係合穴98の中央部98cから一端98aへ移動するのが許容される。つまり、規制部材89による規制を解除することができる。
図15に示すように、規制部材89には、バネ掛け部材108が取り付けられている。バネ掛け部材108は、操作部89gの基部に取り付けられている。詳しくは、図17に示すように、バネ掛け部材108は、ボルト部材によって構成され、一端側にねじ部(外周面に雄ネジが切られた部位)108aを有する。ねじ部108aは、操作部89gの基部に形成されたねじ穴109(内周面に雌ねじが切られた穴)にねじ込まれている。また、ねじ部108aには、当該ねじ部108aの緩み止め用のロックナット110がねじ込まれている。バネ掛け部材108は、規制部材89から機幅方向K1(右方)に突出している。
図15、図17に示すように、付勢部材90は、引っ張りコイルバネで形成されている。付勢部材90は、マスト91の右方に配置されている。付勢部材90の一端側は、バネ掛け部材108に引っ掛けられている。付勢部材90の他端側は、マスト91に設けられたバネ掛け部111に引っ掛けられている。詳しくは、図17に示すように、マスト91は、一対のサブフレーム91Bの上端間にわたって設けられた上板91Cを有し、バネ掛け部111は、上板91Cから突出する突部に孔を形成することにより構成されている。
付勢部材90の付勢力は、少なくとも、係合部材94が係合穴98の中央部98cと一端98aとの間を移動する範囲では、規制部材89を係合部材94に当接させる方向に作用する。つまり、付勢部材90の付勢力は、図19、図20に示すように、ガイド部89eが係合部材94に当接している状態において、係合部材94が係合穴98の一端98aから中央部98cに至る手前まで移動する範囲でガイド部89eを係合部材94に押しつける方向(矢印D2方向)に作用する。また、付勢部材90の付勢力は、図15に示すように、規制部89cが係合部材94に当接している状態で、規制部89cを係合部材94に押し付ける方向(矢印D3方向)に作用する。したがって、規制部材89による規制は、掘取機4が第2作業姿勢S2から第1作業姿勢S1に姿勢変更する動作によって自動的に行われる。詳しくは、図19に示すように、ガイド部89eは、係合部材94が係合穴98の一端98aに位置しているときに係合部材94に当接しており、図20に示すように、係合部材94が係合穴98の一端98aから中央部98cに向けて移動すると、規制部材89が係合部材94の移動に追従して揺動する。これにより、係合部材94がガイド
部89e上を摺動し、ガイド部89eと係合部材94との当接点112が規制部89cへと移動する。そして、係合部材94が係合穴98の中央部98cに至ると付勢部材90の付勢力によって、規制部89cが係合部材94に当接する。
以上のようにして、第2作業姿勢S2から第1作業姿勢S1に姿勢変更する動作によって規制部材89による規制が自動的に行われる。
ところで、畝15の長手方向の端部側には段差がある場合がある。そのため、トラクタ2が畝15に入るときに、トラクタ2が前記段差を踏んだときに、掘取具31の土への入り込み深さが浅くなり、作物16を傷つける場合がある。そこで、そのような場合は、掘取機4が畝15に入る前に、掘取機4を第2作業姿勢S2にしておく。第2作業姿勢S2では、掘取具31の状態が第1作業姿勢S1における状態よりも前下がり傾斜状態であるため、掘取具31が土に深く入り込み、作物16を傷つけるのを抑制することができる。掘取機4が畝15に入って所定距離(例えば、2~3m)進むと、掘取機4を第2作業姿勢S2から第1作業姿勢S1に姿勢変更し、その後、第1作業姿勢S1で畝15の大部分の作物16を掘り取る。畝15の長手方向の端部側に段差がある場合は、畝15の出口側においても掘取機4を第2作業姿勢S2にする。
上記構成の掘取機4にあっては、第1作業姿勢S1では、規制部材89によって第1作業姿勢S1から第2作業姿勢S2に姿勢変更するのが規制されるので、掘取機4が第1作業姿勢S1から第2作業姿勢S2との間で動いて掘り取り作業が不安定になることがなく、安定して掘り取り作業を行える。
また、規制部材89による、第1作業姿勢S1から第2作業姿勢S2への姿勢変更の規制は、第2作業姿勢S2から第1作業姿勢S1に姿勢変更する動作によって自動で行われるので、規制部材89による規制をするのに、オペレータがトラクタ2から降りる必要がなく至便である。
また、規制部材89による規制の解除は、運転席30から索体107によって行えるので、規制部材89による規制を解除する場合も、オペレータがトラクタ2から降りる必要がなく至便である。
ところで、従来にあっては、枕地での旋回時などにおいて、掘取機4を持ち上げた際、掘取機4が前下がりの持ち上げ姿勢となる。このため、掘取機4に残留した作物16が掘取具31から前方側に落下してしまう。落下した作物16は、トラクタ2で踏み潰し、ロスとなる。
本実施形態の掘取機4にあっては、掘取機4が作業姿勢(第1作業姿勢S1、第2作業姿勢S2)から持ち上げられたときに、掘取機4に残留した作物16が掘取具31から前方側に落ちるのを抑制することができる。
詳しくは、枕地において、三点リンク機構3を上方揺動させると、係合部材94に作用する掘取機4の自重により、図21に示すように、係合部材94が係合穴98の他端98b側に移動するように揺動部材93が枢支軸96回りに揺動する。これにより、図22に示すように、掘取機4の前部側が持ち上げられる。掘取機4の前部側が持ち上げられることで、掘取具31が上向き傾斜となる。
図21に示すように、係合部材94が係合穴98の他端98b側に移動した状態においては、規制部材89を、ストッパ部89fが筒部材95に当接する状態にしておくことで、付勢部材90の軸線113が枢軸104の中心104a(規制部材89の回動中心)と枢支軸96との間に位置し、付勢部材90の付勢力がストッパ部89fを筒部材95に当接させる方向(矢印D1方向)に切り替わる。これにより、規制部材89をストッパ部89fが筒部材95に当接した状態に保持しておくことができる。
係合部材94が係合穴98の他端98b側に移動した状態で、図22に示す状態から、さらに三点リンク機構3が上方揺動すると、掘取機4は、三点リンク機構3と一体に上昇し、図23に示す持ち上げ姿勢S3になる。掘取機4が図22に示す状態から持ち上げられるときにあっては、トップリンク11及びロワーリンク12は前部の枢支点(連結点)を中心として円弧状に上方揺動するので、掘取機4は、図22に示す姿勢から前部側よりも後部側が高く持ち上げられる。したがって、図23に示す持ち上げ姿勢S3では、掘取
具31が略水平状態になる。これにより、掘取機4に残留した作物16が落下するのを抑制することができる。
なお、持ち上げ姿勢S3は、掘取具31が水平よりも上向きになる姿勢であってもよい。また、持ち上げ姿勢S3は、掘取具31が水平よりも若干下向きになる姿勢であってもよい。
また、持ち上げ姿勢S3では、掘取具31上に、土によって土手が形成されるので、該土手によって、搬送体27に残留した作物16が、掘取具31から前方に落下するのを防止できる。
上記した掘取機4は、走行車両2に昇降リンク機構3によって昇降可能に連結される機枠17と、機枠17の前部に板面が上下方向を向くように取り付けられた板材で形成され、機枠17が走行車両2と共に前方移動することで作物16を掘り取る掘取具31と、掘取具31により堀り取られた作物16を後上方に搬送する搬送体27と、を備えた掘取機4であって、当該掘取機4の作業時の姿勢を、第1作業姿勢S1と、掘取具31の状態が第1作業姿勢S1における状態よりも前下がり傾斜状態である第2作業姿勢S2とに姿勢変更する姿勢調整機構92を備えている。
この構成によれば、第1作業姿勢S1では掘取具31の土への入り込み深さが浅くなる場合に、第2作業姿勢S2にすることで、掘取具31を土に深く入り込ませることができる。
また、姿勢調整機構92は、掘取機4が第1作業姿勢S1から第2作業姿勢S2に姿勢変更するのを規制する規制部材89を備えている。
この構成によれば、第1作業姿勢S1において、安定して掘り取り作業を行うことができる。
また、姿勢調整機構92は、掘取機4を第2作業姿勢S2から第1作業姿勢S1に姿勢変更させる動作によって規制部材89による規制を行う。
この構成によれば、規制部材89による規制をするのに、オペレータが走行車両2から降りることなく行える。
また、規制部材89を走行車両2に備えられた運転席30から引動操作するための索体107を備え、索体107を引動操作することで、規制部材89による規制を解除可能である。
この構成によれば、規制部材89による規制の解除を、オペレータが走行車両2から降りることなく行える。
また、機枠17に取り付けられ、且つ昇降リンク機構3が連結されるマスト91を備え、姿勢調整機構92は、マスト91に枢支軸96によって揺動可能に枢支された揺動部材93と、マスト91に設けられた係合部材94とを有し、揺動部材93は、昇降リンク機構3のトップリンク11が連結されるトップリンク連結部101と、揺動部材93が枢支軸96回りに揺動する際に係合部材94が一端98aから他端98bにまで移動するように形成された係合穴98とを有し、係合部材94が係合穴98の一端98aから中途部(中央部98c)に移動することで掘取機4が第2作業姿勢S2から第1作業姿勢S1に姿勢変更し、規制部材89は、係合部材94に当接して係合部材94が係合穴98の中途部(中央部98c)から一端98aへ移動するのを規制する規制部89cを有している。
この構成によれば、第1作業姿勢S1から第2作業姿勢S2への姿勢変更の規制を行うことができる姿勢調整機構92を容易に構成することができる。
また、姿勢調整機構92は、規制部材89を係合部材94に当接させる方向に付勢する付勢部材90を有し、規制部材89は、係合部材94が係合穴98の一端98aから中途部(中央部98c)へ移動する際に、係合部材94に摺接して規制部89cを係合部材94へと案内するガイド部89eを有している。
この構成によれば、第2作業姿勢S2から第1作業姿勢S1に姿勢変更させる動作によって規制部材89による規制をすることのできる姿勢調整機構92を容易に構成することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての
点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 走行車両
3 昇降リンク機構
4 掘取機
11 トップリンク
16 作物
17 機枠
27 搬送体
30 運転席
31 掘取具
89 規制部材
89c 規制部
89e ガイド部
90 付勢部材
91 マスト
92 姿勢調整機構
93 揺動部材
94 係合部材
96 枢支軸
98 係合穴
98a 一端
98b 他端
98c 中途部(中央部)
101 トップリンク連結部
107 索体
S1 第1作業姿勢
S2 第2作業姿勢

Claims (6)

  1. 走行車両に昇降リンク機構によって昇降可能に連結される機枠と、
    前記機枠の前部に板面が上下方向を向くように取り付けられた板材で形成され、前記機枠が前記走行車両と共に前方移動することで作物を掘り取る掘取具と、
    前記掘取具により堀り取られた作物を後上方に搬送する搬送体と、
    を備えた掘取機であって、
    当該掘取機の作業時の姿勢を、第1作業姿勢と、前記掘取具の状態が前記第1作業姿勢における状態よりも前下がり傾斜状態である第2作業姿勢とに姿勢変更する姿勢調整機構を備えている掘取機。
  2. 前記姿勢調整機構は、前記掘取機が前記第1作業姿勢から前記第2作業姿勢に姿勢変更するのを規制する規制部材を備えている請求項1に記載の掘取機。
  3. 前記姿勢調整機構は、前記掘取機を前記第2作業姿勢から前記第1作業姿勢に姿勢変更させる動作によって前記規制部材による前記規制を行う請求項2に記載の掘取機。
  4. 前記規制部材を前記走行車両に備えられた運転席から引動操作するための索体を備え、
    前記索体を引動操作することで、前記規制部材による前記規制を解除可能である請求項2または3に記載の掘取機。
  5. 前記機枠に取り付けられ、且つ前記昇降リンク機構が連結されるマストを備え、
    前記姿勢調整機構は、前記マストに枢支軸によって揺動可能に枢支された揺動部材と、前記マストに設けられた係合部材とを有し、
    前記揺動部材は、前記昇降リンク機構のトップリンクが連結されるトップリンク連結部と、前記揺動部材が前記枢支軸回りに揺動する際に前記係合部材が一端から他端にまで移動するように形成された係合穴とを有し、
    前記係合部材が前記係合穴の前記一端から中途部に移動することで前記掘取機が前記第2作業姿勢から前記第1作業姿勢に姿勢変更し、
    前記規制部材は、前記係合部材に当接して前記係合部材が前記係合穴の前記中途部から前記一端へ移動するのを規制する規制部を有している請求項2~4のいずれか1項に記載の掘取機。
  6. 前記姿勢調整機構は、前記規制部材を前記係合部材に当接させる方向に付勢する付勢部材を有し、
    前記規制部材は、前記係合部材が前記係合穴の前記一端から前記中途部へ移動する際に、前記係合部材に摺接して前記規制部を前記係合部材へと案内するガイド部を有している請求項5に記載の掘取機。
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