JP2023079760A - 包装袋及びptp包装シート - Google Patents

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Abstract

【課題】開封時に切れ目が収容物にぶつかったり、開封片が途中で千切れたりすることなく、最後まで容易に開封することが可能な包装袋及びPTP包装シートを提供する。【解決手段】ピロー包装袋1を構成する表側シート部1a及び裏側シート部1bのそれぞれの、上長辺1u寄りの位置に、平面視で一致するように開封補助線15、16を設ける。開封補助線15は、長手方向に沿って延びる直線部15aと直線部15aの第一シール部13側の端部に連続する第一円弧部15bと、直線部15aの他端に連続する第二円弧部15cとを備え、開封補助線16も同様である。ピロー包装袋1の収容物を収容するための空間のサイズと収容物のサイズとを考慮して、開封補助線15、16の位置を決定し、切れ目が開封補助線15、16に沿って進むようにすることで、切れ目が収容物にぶつかることを回避し、また開封片が千切れる等を抑制し、容易に開封することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、包装袋及びPTP包装シートに関する。
軟包装フィルムの積層体を使用したピロー包装袋は、軟包装フィルムの左右両端を向かい合わせて融着して筒状とし、その上下をシールした包装袋である。
このピロー包装袋は、通常、トップシール部や底シール部の一端をつかんで、背シール部の脇に沿って開封するようになっており、手で簡単に開封ができるようにするために、開封用ノッチや、開封誘導線としてハーフカット線を設ける等、様々な工夫がなされている。
特開2020-66442号公報
しかしながら、ピロー包装袋の収容物が、例えば複数の錠剤が整列配置されたPTP((press through pack)包装シート等、比較的硬いものの場合には、開封用ノッチや開封誘導線が設けられていたとしても、開封途中で切れ目が収容物にぶつかり、引き続き開封するためにはより大きな力を必要としたり、或いは、収容物にぶつかることによって開封片が途中で切れてしまい、続けて開封しようとしても新たな切れ目を形成しにくく、無理やり開口部を広げなければならず、使い勝手が悪いという問題がある。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の課題に着目してなされたものであり、比較的硬いPTP包装シート等を収容している場合であっても、切れ目が収容物にぶつかったり、開封片が途中で千切れたりすることなく、最後まで容易に開封することの可能な包装袋及びPTP包装シートを提供することを目的としている。
上記目的を達成するべく、本発明の一態様によれば、平面視が矩形状の表側シート部及び裏側シート部と、表側シート部及び裏側シート部の四辺のうちの少なくとも一辺の裏面側同士を接着したシール部と、を有し、表側シート部及び裏側シート部の裏面側同士の間に形成された矩形状の空間内に、平面視矩形状の収容物用の包装袋であって、表側シート部及び裏側シート部のそれぞれは、シール部の延びる方向である第一方向に沿った端部寄りの位置に、第一方向と直交する第二方向に延びる開封補助線を有し、開封補助線は、第二方向に沿って延びる直線部と、一端が直線部のシール部側の端部に連続し、包装袋の角部に沿った円弧状の第一円弧部と、を有し、収容物は、空間に収容された状態で第一円弧部と対向する角部が円弧状であって、空間の、第一方向の長さをY、第二方向の長さをLとし、収容物の、包装袋に収容された状態で第一方向に延びる辺の長さをy、第二方向に延びる辺の長さをlとし、平面視において、第一円弧部の直線部とは逆側の端部と、空間のシール部側の端部との間の第二方向と平行な方向における間隙をaとし、直線部と空間の直線部寄りの端部との間隙をbとし、第一円弧部の円弧の半径をRとし、収容物の第一円弧部と対向する角部の円弧の半径をrとしたとき、次式(1)~(3)全てを満足する、包装袋が提供される。
1(mm)≦a(mm)≦(L-l)/2(mm) ……(1)
1(mm)≦b(mm)≦(Y-y)/2(mm) ……(2)
r(mm)<R(mm) ……(3)
また、本発明の他の態様によれば、上記実施形態の包装袋に収容されているPTP包装シートが提供される。
本発明の一態様によれば、包装袋にPTP包装シート等比較的硬い収容物が収容されている場合であっても、この包装袋を開封する際に、切れ目が収容物にぶつかったり、開封途中で開封片が切れたりすることを回避し、開封作業を容易に行うことができる。
本発明に係るピロー包装袋の一例を示す模式図であって、(a)は平面図、(b)は背面図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各厚みの比率などは現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状などを下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明に係る包装袋の一実施形態の構成を模式的に示す図であって、本発明に係る包装袋をピロー包装袋に適用したものである。図1において、(a)は平面図、(b)は図1の背面図である。なお、図1(a)では、判りやすくするために、収容物を実線で記載している。
本発明に係る包装袋は、ピロー包装袋に限るものではなく、三方シール包装袋、四方シール包装袋であっても適用することができ、矩形状の包装袋の四辺のうちの少なくとも一辺にシール部が形成され、このシール部から、対向する他方の辺に向けて開封するようにした包装袋であっても適用することができる。
図1に示すピロー包装袋1は、平面視が矩形の板状シートを収容するようにしたものであり、より具体的には複数の錠剤が整列配置された矩形のPTP包装シートを収容するピロー包装袋である。なお、板状シートは、PTP包装シートに限るものではなく、比較的薄く硬い材質のシート状のもの、つまり、開封時に収容物にぶつかったときに開封片が千切れてしまうような材質のものであってもよい。
ピロー包装袋1は、平面視が矩形を有し、例えば長手方向の長さは15cm、短手方向の長さは4cm程度である。ピロー包装袋1は、例えば、フィルム状の積層体の左右両端を向かい合わせて融着した合掌シール部11を形成することにより筒状胴部12を形成し、図1において、筒状胴部12の左端及び右端のそれぞれを第一シール部13及び第二シール部14によって接着することによって、収容物Mを収容するための空間が形成される。第一シール部13及び第二シール部14がなす辺が矩形の短辺となり、筒状胴部12の第一シール部13及び第二シール部14で挟まれた部分の両端の辺が矩形の長辺となる。フィルム状の積層体はアルミニウム層を含んで構成され、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)層(12μm~25μm)、PE(ポリエチレン)層(15μm~30μm)、アルミニウム層(7μm~20μm)、PE層(20μm~50μm)がこの順に積層されてなる。なお、フィルム状の積層体の構成は、これに限るものではない。例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)層(10μm~25μm)、PE(ポリエチレン)層(15μm~30μm)、アルミニウム層(7μm~20μm)、PE層(20μm~50μm)がこの順に積層されてなる積層体、NY(ナイロン)層(15μm~25μm)、PE層(15μm~30μm)、アルミニウム層(7μm~20μm)、PE層(20μm~50μm)がこの順に積層されてなる積層体、セロファン♯300、PE層(15μm~30μm)、アルミニウム層(7μm~20μm)、PE層(20μm~50μm)がこの順に積層されてなる積層体、紙(50g~120g)、PE層(15μm~30μm)、アルミニウム層(7μm~20μm)、PE層(20μm~50μm)がこの順に積層されてなる積層体、OPP(2軸延伸ポリプロピレンフィルム)層(20μm~30μm)、PE層(15μm~30μm)、アルミニウム層(7μm~20μm)、PE層(20μm~50μm)がこの順に積層されてなる積層体、等であってもよい。
第一シール部13及び第二シール部14のそれぞれには、第一シール部13及び第二シール部14の延びる方向に連なる鋸歯形状部13a及び14aが連続して形成されている。鋸歯形状部13a、14aは、第一及び第二シール部13、14とは逆側に凸となる三角形が複数連続し、第一及び第二シール部13、14それぞれの延びる方向に山部と谷部とを繰り返す形状を有し、谷部が、開封開始のための切り込みの役目を果たしている。鋸歯形状部13a、14aは、後述の開封補助線15、16の位置に応じて谷部の位置が決定される。具体的には、鋸歯形状部13a、14aのうちの少なくとも一つの谷部が、この谷部を通り、開封補助線15、16の直線部15a、16aと平行な直線が、後述の第一円弧部15b、16b、第二円弧部15c、16cと重なるように位置決めされる。
ピロー包装袋1の合掌シール部11が形成されていない側のシートを表側シート部1a、合掌シール部11が形成された側のシートを裏側シート部1bとする。また、図1において、ピロー包装袋1の上側の長辺を上長辺1u、下側の長辺を下長辺1dとする。
表側シート部1aには、ピロー包装袋1の長手方向に沿って開封補助線15が形成され、裏側シート部1bには、ピロー包装袋1の長手方向に沿って開封補助線16が形成され、平面視において、開封補助線15と開封補助線16とは一致するように形成される。開封補助線15、16は、ピロー包装袋1の上長辺1u寄りの位置に設けられている。
開封補助線15は、直線からなる直線部15aと、直線部15aの第一シール部13側の端部に連続する第一円弧部15bと、直線部15aの第二シール部14側の端部に連続する第二円弧部15cとからなり、筒状胴部12の長手方向中央部を通る直線を軸として線対称となる形状を有する。
同様に、開封補助線16は、直線からなる直線部16aと、直線部16aの第一シール部13側の端部に連続する第一円弧部16bと、直線部16aの第二シール部14側の端部に連続する第二円弧部16cとからなり、筒状胴部12の長手方向中央部を通る直線を軸として線対称となる形状を有する。開封補助線15と開封補助線16とは、上長辺1uを対象軸として線対称となるように形成される。
第一円弧部15b、16b、第二円弧部15c、16cは、中心角が90度の真円の円弧であってもよく、中心角が90度の楕円の円弧であってもよい。また、円弧の端部における接線とピロー包装袋1の長手方向と平行な線分とは平行な状態から多少角度を持っていてもよく、同様に、ピロー包装袋1の短手方向と平行な線分とは平行な状態から多少角度を持っていてもよい。
なお、第一円弧部15b、16b、第二円弧部15c、16cの長さ、つまり第一円弧部15b、16b、第二円弧部15c、16cの直線部15a、16aとは逆側の端部の位置は、これら第一及び第二円弧部それぞれの円弧と、後述の間隙aを満足する第一、第二シール部13、14と平行な直線それぞれとの交点の位置に設定される。
開封補助線15及び16は、例えば、レーザー加工等により形成されるハーフカット線である。ハーフカット線は、アルミニウム層を貫通しないように形成される。
なお、開封補助線15及び16は、図1に示すように、ピロー包装袋1の一方の長辺(図1では上長辺1u)側のみに形成してもよく、対向する長辺のそれぞれ(上長辺1u及び下長辺1d)に形成してもよい。開封補助線を、対向する長辺それぞれに形成する場合には、図1に示すピロー包装袋1を上下逆にして開封補助線15、16と同様に形成すればよい。表側シート部1aに、一対の長辺それぞれに沿って開封補助線を形成した場合、表側シート部1aの短手方向の中央部を通る長辺に平行な線分を対象軸として、一方の長辺に沿って形成した開封補助線と他方の長辺に沿って形成した開封補助線とは線対称となるように形成される。裏側シート部1bに形成される開封補助線も同様である。
開封補助線15、16は、次式(1)~(3)を全て満たすように形成される。
1(mm)≦a(mm)≦(L-l)/2(mm) ……(1)
1(mm)≦b(mm)≦(Y-y)/2(mm) ……(2)
r(mm)<R(mm) ……(3)
式(1)~(3)中の各記号は、以下の値を示す。
L:ピロー包装袋1の収容物Mを収容するための空間の、ピロー包装袋1の長手方向(第一方向)の長さ
Y:平面視で、ピロー包装袋1の収容物Mを収容するための空間の、ピロー包装袋1の短手方向(第一方向と直交する第二方向)の長さ
l:平面視で、収容物Mの、ピロー包装袋1に収容された状態での、ピロー包装袋1の長手方向(第一方向)に延びる辺の長さ
y:収容物Mの、ピロー包装袋1に収容された状態での、ピロー包装袋1の短手方向(第二方向)に延びる辺の長さ
a:平面視で、第一円弧部15b、16bの直線部15a、16aとは逆側の端部と、ピロー包装袋1の収容物Mを収容するための空間の第一シール部13側の端部との間の、長手方向(第二方向)と平行な方向における間隙
b:平面視において、直線部15a(16a)とピロー包装袋1の収容物Mを収容するための空間の、直線部15a寄りの端部との間隙
R:第一円弧部15b、16bの円弧の半径
r:収容物Mをピロー包装袋1の収容物Mを収容するための空間に収容した状態で、収容物Mの、第一円弧部15b、16bと対向する角部の円弧の半径
<開封時の動作>
図1に示すように、開封補助線15、16が形成された平面視が矩形のピロー包装袋1に、例えばPTP包装シート等の板状の収容物Mが収容されている。
このピロー包装袋1を開封する際、利用者は、例えば、表側シート部1aを手前にし、鋸歯形状部13aの上長辺1u側の谷部を開封開始地点として、第一シール部13に切れ目を入れた後、第二シール部14側に、開封片を引っ張る。
ここで、一般に、ピロー包装袋1を開封する際、特に、収容物が薬等の場合にはピロー包装袋1の内容物の名称等が記載された表側シート部1a側を自分に向けて内容物を確認し、その状態から、両手で第一シール部13側の鋸歯形状部13aの山部をつかむ。このとき、ピロー包装袋1と収容物との余裕代とから感覚的に、開封するときに切れ目が収容物とぶつからない位置を開封位置として切り込みを入れる傾向にある。そのため、利用者は鋸歯形状部13aの、上長辺1u寄りの位置にある谷部を手がかりとしてピロー包装袋1を開封し始める。
図1に示すように、開封補助線15は、上長辺1u寄りの位置に設けられ、また、鋸歯形状部13aの谷部の少なくとも一つは、この谷部を通り直線部15aと平行な直線が、第一円弧部15bと重なる位置に設けられている。そのため、開封するときに切れ目が収容物とぶつからない位置として選択した谷部から切り込みを入れると、谷部から第一シール部13を経て筒状胴部12に向かって直線部15aとほぼ平行に切れ目が進み、やがて第一円弧部15bに達する。そのため、引き続き第二シール部14方向に開封片を引っ張ると、切れ目が、第一円弧部15bに沿って誘導されて直線部15aに移行し、直線部15aに沿って進む。
このとき、収容物Mとピロー包装袋1との間の短手方向には間隙bの余裕代があるため、開封片が収容物にぶつかることなく開封補助線15に誘導される。そのため、開封補助線15に誘導されて第二シール部14側まで切れ目が進み、結果的に、途中で開封片が千切れたりすることなく開封されることになる。
また、開封補助線は、表側シート部1aだけでなく、裏側シート部1bにも形成され、開封補助線15、16は平面視で全体が重なるように形成されている。そのため、表側シート部1a及び裏側シート部1b共に、略同等の位置に略同等のタイミングで切れ目が形成されて開封されることになる。
<効果>
(1)ピロー包装袋1の収容物の形状と、ピロー包装袋1の空間のサイズと、開封補助線15、16が、上記式(1)~(3)を満足するように、ピロー包装袋1形成を形成した。その結果、開封補助線15、16に沿って切れ目が進むように誘導することができ、開封時に切れ目が収容物にぶつかったり、開封片が千切れたりすることを抑制することができる。そのため、開封作業を容易に行うことができる。
(2)また、開封補助線15、16は、中心角が90度程度の円弧であり、第一及び第二シール部13、14と略平行な方向には伸びていない。そのため、開封時に切れ目が第一及び第二シール部13、14に沿って下長辺1d側に進むことを回避することができる。
(3)また、鋸歯形状部13aの谷部の少なくとも一つは、この谷部を通り直線部15aと平行な直線が、第一円弧部15bと重なる位置に配置することで、鋸歯形状部13aの、切れ目が進むと第一円弧部15bと重なると予測される位置を開封開始位置として開封するように仕向けることができる。そのため、第一及び第二シール部13、14に開封補助線を設けなくても、切れ目が開封補助線15、16に達するように仕向けることができる。このように、第一及び第二シール部13、14には、開封補助線を設ける必要がないため、開封補助線を設けることによって、第一及び第二シール部13、14の部分でアルミクラックが発生することを抑制することができ、搬送時等にアルミクラックが生じる可能性を低減することができる。
(4)また、例えば病院等で、PTP包装シートMに収容されている錠剤を患者に配布する場合等、特に忙しい状況においては、ピロー包装袋1からPTP包装シートMを取り出すだけでも手間である。このような状況下で、開封時に切れ目がPTP包装シートMにぶつかると、特にピロー包装袋1を形成するフィルム状の積層体がアルミニウム層を含んでいるため、さらに切れ目を進める場合にはより一層の力が必要であり、また、開封片が千切れた場合も、再度切り込みを入れるには力が必要であって、ピロー包装袋1を一度の操作で開封できないということは負荷となる。
上述のように、本実施形態に係るピロー包装袋1は、開封補助線15、16に沿って開封することで一度の操作で開封することができると共に、開封する方向、つまり長手方向に、収容物であるPTP包装シートMの長手方向の長さlよりも長い開封補助線15、16を設けている。そのため、開封補助線15、16に沿って開封すれば、PTP包装シートMをピロー包装袋1から取り出すのに十分な開口を得ることができる。また、仮に開封補助線15、16が直線ではなく、ピロー包装袋1から収容物を取り出す際に取り出しやすくするために開封方向である長手方向の途中に、短手方向に入り込んだクランク状の開封補助線を設けることも考えられる。しかしながら、このように、開封方向の途中にクランク状の部分が存在すると、特にピロー包装袋1を形成するフィルム状の積層体にはアルミニウム層が含まれるため、開封する際の力が弱まって開けにくくなったり、また切れ目がPTP包装シートMに当たって開封補助線から外れる要因ともなり得る。本実施形態に係るピロー包装袋1の開封補助線は、収容物であるPTP包装シートMの長手方向に沿った部分は直線部15a、16aである。そのため、開封途中で開封する際の力が弱まることを回避することができ、さらに、開封補助線は、収容物であるPTP包装シートMの長手方向の長さlよりも長く比較的大きく開口することができるため、クランク状の部分を設けなくとも容易にPTP包装シートMを取り出すことができる。
<変形例>
(1)上記実施形態においては、第一シール部13及び第二シール部14に、鋸歯形状部13a、14aを設けることで、その谷部によって開封開始のための切り口を指し示す場合について説明したが、これに限るものではない。鋸歯形状部13a、14aを設けずに、第一シール部13及び第二シール部14に直接切欠きを設けてもよい。また、切欠きを設けずに、又は切欠きを設けた上で、さらに切り口の場所を矢印等の記号や「開封口」等といった文言を明記することで、利用者に切り口の場所を認識させるようにしてもよい。
(2)上記実施形態においては、開封補助線15、16として、第一円弧部15b、16b、第二円弧部15c、16cを設けているが、第一円弧部15b、16bのみを設けてもよい。例えば、開封開始位置を明示すること等により、開封時には、ピロー包装袋1の表側シート部1aを手前側にし、第一シール部13側の、上長辺1u寄りの位置を開封開始地点として、この場所から切り込みを入れることが決まっていれば、第二シール部14側が開封開始地点となることはない。そのため、直線部15a、16aの、第一円弧部15b、16bとは逆側の端部は、そのまま第二シール部14側に延長させてもよい。同様の理由で、開封補助線15、16は、上長辺1u側のみに設ければよく、逆に、ピロー包装袋1の上長辺1u及び下長辺1dの両方に開封補助線15、16を設けることで、利用者が、上長辺1u及び下長辺1dのどちら側から開封した場合であっても、良好に開封することができる。
以下に、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
フィルム状の積層体として、PET層12μm、PE層13μm、アルミニウム層9μm、PE層20μmがこの順に積層されたフィルム状の積層体を用い、上長辺1u側のみに開封補助線15、16が形成されたピロー包装袋1を作成した。作成したピロー包装袋1の収容物を収容するための空間は、長辺の長さLが140mm、短辺の長さYが46mmであり、収容物としてのPTP包装シートは、長辺の長さlは120mm、短辺の長さyは40mmである。この場合の、第一円弧部15b、16bの、直線部15a、16a側の端部と、第一シール部13との間の間隙a及び、直線部15aと、ピロー包装袋1の収容物を収容するための空間の上長辺1u寄りの端部との間隙bは、前記(1)及び(2)式から、1≦a≦10及び1≦b≦3を満足する必要がある。
各パラメータの設計値は、間隙aは1mm、間隙bは1mm、収容物の円弧の半径rは5mm、第一円弧部15b、16bの円弧の半径Rは10mmである。
(実施例2)
各パラメータの設計値として、間隙aを5mmとしたこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例3)
各パラメータの設計値として、間隙aを10mmとしたこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例4)
各パラメータの設計値として、間隙bを2mmとしたこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例5)
各パラメータの設計値として、間隙aを5mmとしたこと以外は、実施例4と同様である。
(実施例6)
各パラメータの設計値として、間隙aを10mmとしたこと以外は、実施例4と同様である。
(実施例7)
各パラメータの設計値として、間隙bを3mmとしたこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例8)
各パラメータの設計値として、間隙aを5mmとしたこと以外は、実施例7と同様である。
(実施例9)
各パラメータの設計値として、間隙aを10mmとしたこと以外は、実施例7と同様である。
(実施例10)
各パラメータの設計値として、第一及び第二円弧部15b、16b、15c、16cの円弧の半径Rを6mmとしたこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例11)
各パラメータの設計値として、間隙aを10mm、間隙bを3mmとしたこと以外は、実施例10と同様である。
(実施例12)
実施例1の空間の長辺の長さLが115mm、短辺の長さYが58mmであり、収容物としてのPTP包装シートの、長辺の長さlは89mm、短辺の長さyは40mmとしたこと以外は、実施例1と同様である。なお、この場合の、間隙aは1≦a≦13、間隙bは1≦b≦9である。
(実施例13)
各パラメータの設計値として、間隙aを7mmとしたこと以外は、実施例12と同様である。
(実施例14)
各パラメータの設計値として、間隙aを13mmとしたこと以外は、実施例12と同様である。
(実施例15)
各パラメータの設計値として、間隙bを5mmとしたこと以外は、実施例12と同様である。
(実施例16)
各パラメータの設計値として、間隙aを7mmとしたこと以外は、実施例15と同様である。
(実施例17)
各パラメータの設計値として、間隙aを13mmとしたこと以外は、実施例15と同様である。
(実施例18)
各パラメータの設計値として、間隙bを9mmとしたこと以外は、実施例15と同様である。
(実施例19)
各パラメータの設計値として、間隙aを7mmとしたこと以外は、実施例18と同様である。
(実施例20)
各パラメータの設計値として、間隙aを13mmとしたこと以外は、実施例18と同様である。
(実施例21)
各パラメータの設計値として、第一及び第二円弧部15b、16b、15c、16cの円弧の半径Rを6mmとしたこと以外は、実施例12と同様である。
(実施例22)
各パラメータの設計値として、第一及び第二円弧部15b、16b、15c、16cの円弧の半径Rを6mmとしたこと以外は、実施例20と同様である。
(比較例1)
各パラメータの設計値として、間隙aを15mm、間隙bを2mm、としたこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例2)
各パラメータの設計値として、間隙aを0mm、間隙bを2mm、としたこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例3)
各パラメータの設計値として、間隙aを5mm、間隙bを0mm、としたこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例4)
各パラメータの設計値として、間隙aを5mm、間隙bを4mm、としたこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例5)
各パラメータの設計値として、間隙aを5mm、間隙bを2mm、収容物の円弧の半径rを6mm、第一及び第二円弧部15b、16b、15c、16cの円弧の半径Rを5mmとしたこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例6)
各パラメータの設計値として、間隙aを5mm、間隙bを2mm、収容物の円弧の半径rを10mm、第一及び第二円弧部15b、16b、15c、16cの円弧の半径Rを5mmとしたこと以外は、実施例1と同様である。
<性能評価>
(1)実施例及び比較例の各ピロー包装袋について、開封性を評価した。開封性は、各ピロー包装袋を開封し、官能評価を行った。開封時に、収容物であるPTP包装シートに当たらずに最後まで切れる場合を「○」、収容物であるPTP包装シートに当たる場合(最後まで切れない場合を含む)を「×」とした。
(2)実施例及び比較例の各ピロー包装袋について、輸送適性を評価した。輸送適性は、各ピロー包装袋について、5.8m/sの加速度で180分間、振動試験を実施した。振動試験は、JIS Z0200:2013の規格に則って行った。振動試験後のピロー包装袋について、その外観に傷や破損等が生じていなければ輸送適性は「○」、外観に傷や破損等が生じていれば輸送適性は「×」とした。
(3)実施例及び比較例の各ピロー包装袋について、アルミクラックの発生状況を評価した。各ピロー包装袋を高さ60cmの地点から、水平・垂直方向に落下試験を行い、表面の観察を行った。落下試験は、JIS Z0200:2013の規格に則って行った。落下試験後のピロー包装袋について、表面の観察を行った。落下試験後のピロー包装袋について、顕微鏡により断面を観察し傷がなければ「○」、傷があれば「×」とした。
上記(1)~(3)の全ての評価結果が「○」である場合、総評(総合評価)は「○」又は「◎」とし、一つでも評価結果が「×」である場合には、総評は「×」とした。
上記(1)~(3)の評価結果及び総評を、表1に示す。
Figure 2023079760000002
表1に示すように、第一シール部13と、第一円弧部の直線部とは逆側の端部との間の間隙aが規定範囲よりも大きい場合(比較例1)には、第一シール部13に切れ目を入れた後、第一シール部13から開封補助線に達するまでの間は開封補助線が形成されていないため、第二シール部14方向にまっすぐに引っ張ったとしても曲がってしまい収容物であるPTP包装シートにぶつかる可能性がある。
逆に、間隙aが規定範囲よりも小さい場合(比較例2)には、ピロー包装袋の長手方向に余裕がないことから、振動を与えたり落下させることにより傷やアルミクラック等が生じる。
また、間隙bが許容範囲よりも小さい場合(比較例3、4)には、ピロー包装袋の短手方向に余裕がないことから、開封するためにより一層力を加える必要があり、またPTP包装シートの端部に沿って開封される切れ目が収容されているPTP包装シートにぶつかり開封しにくく、また、開封片が千切れ易い。
また、ピロー包装袋とこのピロー包装袋に収容されるPTP包装シートとの間に余裕があったとしても、PTP包装シート側の円弧の半径rが、開封補助線の第一円弧部又は第二円弧部の円弧の半径Rよりも大きいと、開封補助線の第一円弧部の部分での、直線部への切れ目の誘導が不充分となり、切れ目がPTP包装シートにぶつかり易い。
これに対し、上記式(1)~式(3)の全てを満足している実施例1~22の場合には、開封補助線に沿って開封し易く、開封性及び輸送適性共に良好な結果が得られることが確認された。
1 ピロー包装袋
1a 表側シート部
1b 裏側シート部
1u 上長辺
1d 下長辺
11 合掌シール部
12 筒状胴部
13 第一シール部
13a 鋸歯形状部
14 第二シール部
14a 鋸歯形状部
15、16 開封補助線
15a、16a 直線部
15b、16b 第一円弧部
15c、16c 第二円弧部

Claims (6)

  1. 平面視が矩形状の表側シート部及び裏側シート部と、前記表側シート部及び裏側シート部の四辺のうちの少なくとも一辺の裏面側同士を接着したシール部と、を有し、前記表側シート部及び裏側シート部の裏面側同士の間に形成された矩形状の空間内に、平面視矩形状の収容物用の包装袋であって、
    前記表側シート部及び裏側シート部のそれぞれは、前記シール部の延びる方向である第一方向に沿った端部寄りの位置に、前記第一方向と直交する第二方向に延びる開封補助線を有し、
    当該開封補助線は、前記第二方向に沿って延びる直線部と、一端が前記直線部の前記シール部側の端部に連続し、当該包装袋の角部に沿った円弧状の第一円弧部と、を有し、
    前記収容物は、前記空間に収容された状態で前記第一円弧部と対向する角部が円弧状であって、
    前記空間の、前記第一方向の長さをY、前記第二方向の長さをLとし、
    前記収容物の、当該包装袋に収容された状態で前記第一方向に延びる辺の長さをy、前記第二方向に延びる辺の長さをlとし、
    平面視において、前記第一円弧部の前記直線部とは逆側の端部と、前記空間の前記シール部側の端部との間の前記第二方向と平行な方向における間隙をaとし、前記直線部と前記空間の前記直線部寄りの端部との間隙をbとし、
    前記第一円弧部の円弧の半径をRとし、前記収容物の前記第一円弧部と対向する角部の円弧の半径をrとしたとき、次式(1)~(3)全てを満足することを特徴とする包装袋。
    1(mm)≦a(mm)≦(L-l)/2(mm) ……(1)
    1(mm)≦b(mm)≦(Y-y)/2(mm) ……(2)
    r(mm)<R(mm) ……(3)
  2. 前記開封補助線は、前記直線部の前記第一円弧部とは逆側の端部に、当該包装袋の角部に沿った円弧状の第二円弧部を有することを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記開封補助線は、前記第一方向に沿った両端それぞれの端部寄りの位置に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の包装袋。
  4. 前記収容物は板状シートであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の包装袋。
  5. 前記収容物は複数の錠剤が整列配置されたPTP包装シートであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の包装袋。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の包装袋に収容されていることを特徴とするPTP包装シート。
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