JP2023078735A - 光学素子、光学機器、撮像装置、及び光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子、光学機器、撮像装置、及び光学素子の製造方法 Download PDF

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Sadamochi Matsumoto
竹晃 熊谷
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Abstract

【課題】第1透明部材に対する第2透明部材の相対的な変位が抑制される光学素子を提供すること。【解決手段】光学素子は、第1透明部材と、前記第1透明部材と線膨張係数が異なる第2透明部材と、前記第2透明部材と前記第1透明部材とを接合する接着部材と、を備える。前記第1透明部材は、第1主面を有する。前記第2透明部材は、前記第1主面と一部が接触する第2主面と、を有する。前記接着部材は、前記第1主面と前記第2主面とが接触する位置から離間している。【選択図】図2

Description

本発明は、光学素子、光学機器、撮像装置、及び光学素子の製造方法に関する。
従来、光学機器の光学系において、光学系に含まれるレンズを、樹脂レンズとすることで、光学機器の軽量化が図られている。レンズは、光学機能面に歪みを発生させることなく、被取り付け部材に位置精度良く強固に固定されることが好ましい。被取り付け部材にレンズを取り付ける方法の1つとして、被取り付け部材を熱かしめにより変形させることでレンズを被取り付け部材に取り付ける方法がある。レンズが樹脂レンズである場合、熱かしめ時に樹脂レンズが変形することがあり、樹脂レンズが変形すると樹脂レンズの光学性能が劣化する原因となる。特許文献1には、被取り付け部材に熱かしめにより固定するレンズをガラスレンズとし、そのガラスレンズに樹脂レンズを接着剤により接着する方法が提案されている。
特開2018-72766号公報
しかしながら、上記の2つのレンズが低温に晒された後、2つのレンズが置かれている環境の温度が低温から室温に戻った際に、2つのレンズのうち一方のレンズが他方のレンズに対して変位することがあった。
本発明は、第1透明部材に対する第2透明部材の相対的な変位が抑制される光学素子を提供することを目的とする。
本発明の光学素子は、第1透明部材と、前記第1透明部材と線膨張係数が異なる第2透明部材と、前記第2透明部材と前記第1透明部材とを接合する接着部材と、を備え、前記第1透明部材は、第1主面を有し、前記第2透明部材は、前記第1主面と一部が接触する第2主面と、を有し、前記接着部材は、前記第1主面と前記第2主面とが接触する位置から離間している、ことを特徴とする。
本発明の光学素子の製造方法は、第1透明部材の一部と第2透明部材の一部とを接触させ、接着剤を、前記第1透明部材と前記第2透明部材とが接触する位置から離間するように供給し、前記接着剤を硬化させることで、前記第2透明部材と前記第1透明部材とを接合する接着部材を形成する、ことを特徴とする。
本発明によれば、第1透明部材に対する第2透明部材の相対的な変位を抑制することができる。
実施形態に係る撮像装置の一例であるデジタルカメラの概略構成を示す説明図である。 (a)は実施形態に係る光学ユニットの平面図である。(b)は実施形態に係る光学ユニットの断面図である。(c)は実施形態に係る光学ユニットの断面拡大図である。 (a)は比較例の光学ユニットの平面図である。(b)は比較例の光学ユニットの断面図である。(c)は比較例の光学ユニットの断面拡大図である。 (a)~(d)は実施形態に係る光学素子の製造方法の各工程の説明図である。 (a)及び(b)は変形例の光学ユニットの説明図である。 (a)及び(b)は変形例の光学ユニットの説明図である。 実施例1~17及び比較例1,2の条件及び結果を示す表である。 実施例1~17及び比較例1,2の条件を示す表である。 実施例1~17及び比較例1,2の条件を示す表である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[撮像装置]
図1は、実施形態に係る撮像装置の一例であるデジタルカメラ600の概略構成を示す説明図である。デジタルカメラ600は、例えば一眼レフデジタルカメラである。デジタルカメラ600は、撮像装置本体の一例であるカメラ本体602と、光学機器の一例であるレンズ鏡筒601と、を備える。レンズ鏡筒601はカメラ本体602対して着脱可能な交換レンズである。
レンズ鏡筒601は、筐体610と、筐体610の内部に配置された光学系611と、を有する。光学系611は、撮像光学系であり、光軸L0上に配置された、複数のレンズ603、光学素子10、絞り605、及び複数のレンズ606を含む。被写体からの光は、複数のレンズ603、光学素子10、絞り605、及び複数のレンズ606を通過して、カメラ本体602のイメージセンサ621に受光される。
光学素子10は、光学ユニット100と、光学ユニット100を支持する内筒604と、を有する。光学ユニット100は、第1透明部材の一例であるレンズ11と、第2透明部材の一例であるレンズ12と、を有する。透明とは、波長が400nm以上780nm以下の範囲の光の透過率が、10%以上であることを示す。
レンズ11は、内筒604に保持され、レンズ12は、レンズ11に固定されている。内筒604は、保持部材の一例である。内筒604、即ち光学素子10は、フォーカシングやズーミングのために筐体610に対して光軸L0の方向に移動可能に筐体610の内部に配置されている。
カメラ本体602は、筐体620と、筐体620の内部に配置された、上述したイメージセンサ621と、を有する。イメージセンサ621は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ又はCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサである。
撮像前の観察期間においては、レンズ鏡筒601の光学系611を通過した被写体からの光は、カメラ本体602の筐体620内の主ミラー607により反射される。その反射光は、プリズム622を透過後、ファインダレンズ612を通して撮像者に撮像画像が映し出される。主ミラー607は例えばハーフミラーである。主ミラー607を透過した光は、サブミラー608によりAF(オートフォーカス)ユニット613の方向に反射される。この反射光は、例えば測距に使用される。また、主ミラー607は、主ミラーホルダ640に接着剤などによって装着されることで、主ミラーホルダ640に支持されている。撮像時において撮像者によって不図示のシャッタボタンが押下された場合、不図示の駆動機構が、主ミラー607とサブミラー608を光路外に移動させ、シャッタ609を開く。これにより、レンズ鏡筒601の光学系611を通過した被写体からの光、即ち撮像光像は、イメージセンサ621に結像される。これにより、イメージセンサ621から撮像画像が得られる。なお、絞り606は、開口面積を変更することにより撮像時の明るさや焦点深度を変更できるよう構成される。
[光学ユニット]
図2(a)は、実施形態に係る光学ユニット100の平面図である。図2(b)は、実施形態に係る光学ユニット100の断面図である。図2(c)は、実施形態に係る光学ユニット100の断面拡大図である。図2(b)には、図2(a)に示すIIB-IIB線に沿う光学ユニット100の断面を図示している。図2(c)には、図2(b)の一部分を拡大して図示している。
光学ユニット100は、上述したように、レンズ11と、レンズ12とを備える。レンズ11の中心軸とレンズ12の中心軸とが互いに重なる状態で、レンズ11とレンズ12とが互いに接触して配置されている。
各レンズ11,12の外形は、光軸L0の方向に視て、円形状である。光軸L0は、各レンズ11,12の中心を通る中心軸でもある。光軸L0の方向に視て、レンズ11は、レンズ12より大きい。即ち、レンズ11は、レンズ12より大径である。以下、光軸L0の方向をZ方向とする。また、光軸L0に直交し、光軸L0から延びる方向を半径方向R1とする。また、光軸L0を中心とした光軸L0の周りの方向を周方向R2とする。
レンズ11は、第1主面である主面111と、主面111の裏の主面112と、外周面113と、を含む。レンズ12は、第2主面である主面121と、主面121の裏の主面122と、外周面123と、を含む。各主面111,112,121,122の一部又は全部は、光学機能面として用いられる。
主面121は、主面111からZ方向に離間して主面111と対面している。即ち、主面111と主面121とは間隔をあけて配置されている。各主面111,112,121,122の形状は、特に限定されるものではないが、凹球面、凸球面、軸対称非球面、及び平面などの形状のいずれかが好適である。
レンズ11は、図1に示す内筒604の内壁6041に固定されている。本実施形態において、内筒604は、樹脂製である。レンズ11は、内筒604に熱かしめにより固定されている。
レンズ12は、主面121に対して突出する突出部125を有する。突出部125は、レンズ11の主面111に向かって突出している。本実施形態では、突出部125は、Z方向に視て、リング形状に形成されている。突出部125は、主面121を主面111に対して所定の間隔をあけるように位置決めするためのものであり、主面111に接触して設けられている。これにより、レンズ12は、主面121が主面111に対してZ方向に所定の間隔をあけるように、レンズ11に対して高精度に位置決められている。なおレンズ11及びレンズ12の形状によっては突出部125を設けることなく、主面121と主面111とを位置決めすることもできる。そのため、主面121は突出部125を有していなくても良い。ただし、レンズ12をレンズ11に対して高精度に位置決めするという観点においては、主面121は突出部125を有している方が好ましい。
突出部125は、先端面である端面1251を含む。端面1251は、主面111と対面し、主面111と部分的に接触する。即ち、端面1251及び/又は主面111は、粗面となっているため、端面1251は、主面111に部分的に接触する。具体的には、主面111及び端面1251の少なくとも一方は、平滑面ではなく、ミクロンオーダー又はサブミクロンオーダーの凹凸表面となっている。図2(c)の例では、主面111が粗面となっている。そのため、端面1251は、主面111と部分的に接触し、接触していない箇所においては主面111との間にわずかな隙間がある。
レンズ11は、第1透明基材の一例である基材110を含む。基材110は、レンズ本体である。レンズ11は、基材110の表面に形成される機能膜を含んでいてもよい。機能膜は、少なくとも1つの機能層で構成される。機能層は、コーティング層であり、例えば反射防止層、親水層などが挙げられる。反射防止層は、例えば、ミクロンオーダーの粒子を含む塗料から形成される。親水層は、例えばSiOを含んで構成されている。
レンズ12は、第2透明基材の一例である基材120を含む。基材120は、レンズ本体である。レンズ12は、基材120の表面に形成される機能膜を含んでいてもよい。機能膜は、少なくとも1つの機能層で構成される。機能層は、コーティング層であり、例えば反射防止層、親水層などが挙げられる。親水層は、例えばSiOを含んで構成されている。
基材110の材質は、光学ガラスなどのガラスである。ガラスとしては、珪酸ガラス、硼珪酸ガラス、リン酸ガラス、石英ガラス、ガラスセラミックスなどから選択することができる。
基材120の材質は、基材110の材質とは異なる材質であり、本実施形態では樹脂である。樹脂は、光学樹脂が好ましい。光学樹脂としては、シクロオレフィンポリマー、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネートなどから選択することができる。
ここで、比較例の光学ユニットについて説明する。なお、以下の説明では、レンズ11をガラスレンズ、レンズ12を樹脂レンズともいう。図3(a)は、比較例の光学ユニット100Xの平面図である。図3(b)は、比較例の光学ユニット100Xの断面図である。図3(c)は、比較例の光学ユニット100Xの断面拡大図である。図3(b)には、図3(a)に示すIIIB-IIIB線に沿う光学ユニット100Xの断面を図示している。図3(c)には、図3(b)の一部分を拡大して図示している。
比較例の光学ユニット100Xは、本実施形態と同様、レンズ11と、レンズ12とを備える。比較例の光学ユニット100Xは、接着剤で形成された複数、例えば6つの接着部材13Xを備える。複数の接着部材13Xは、周方向R2に間隔をあけて配置されている。各接着部材13Xは、レンズ11とレンズ12との間に配置されている。そして、各接着部材13Xは、主面111及び主面121に接触して配置されている。各接着部材13Xの少なくとも一部は、レンズ11の主面111とレンズ12の突出部125の端面1251との間の隙間に介在している。
即ち、各接着部材13Xは、主面111と端面1251との間の隙間に介在している部分である接着部131Xと、主面111、主面121、及び突出部125の外側面1252に接触する接着部132Xと、を含む。接着部131Xと接着部132Xとは、連続して一体に形成されている。
比較例の光学ユニット100Xを有する光学機器が低温環境下で使用された後、低温環境下から室温環境下に戻った際に、レンズ12がレンズ11に対して相対的に変位する、即ち偏心する現象が発生することがあった。このように、レンズ11に対してレンズ12の固定位置が変化することにより、撮像性能が低下する虞があった。
そこで、本発明者らは、光学ユニット100Xを観察した結果、複数の接着部材13Xうち一部の接着部材13Xに含まれる接着部131Xが、突出部125又はレンズ11から部分的又は全体的に剥離していることを確認した。例えば6つの接着部材13Xのうち、4つの接着部材13Xのそれぞれにおいて、接着部131Xが部分的又は全体的に剥離するような現象である。本発明者らは、このような界面剥離が発生することで、低温環境下から室温環境下に戻った際に、各接着部材13Xの間で接着力のアンバランスが生じ、レンズ12がレンズ11に対して偏心するものと考えた。
本発明者らは、このような界面剥離が発生する原因について、以下のように考察するに至った。即ち、基材120の材質は、基材110の材質とは異なる。基材120の材質が基材110の材質とは異なるため、基材120の線膨張係数は、基材110の線膨張係数とは異なる。即ち、ガラス製の基材110の線膨張係数は、樹脂製の基材120の線膨張係数に比べて小さい。光学ユニット100Xの置かれている環境の温度が室温から低温に変化する場合、樹脂製の基材110を含むレンズ12は、ガラス製の基材120を含むレンズ11に比べて、半径方向R1の熱収縮量が大きい。ここで、室温とは、常温、例えば23℃±2℃である。また、低温とは、例えば氷点下である。低温環境下で光学機器が使用された場合、レンズ11の熱収縮量とレンズ12の熱収縮量との差により、各接着部材13Xには熱応力が発生する。また、接着部131Xの厚みT’は、接着部132Xの厚みT’’よりも薄い。よって、接着部132Xよりも薄い接着部131Xは、レンズ11とレンズ12との半径方向R1の収縮に追従できず、接着部材13Xの接着部131Xに発生した熱応力により、接着部材13Xの接着部131Xにおいて界面剥離が発生したものと考えられる。
図2(a)に示すように、本実施形態の光学ユニット100は、接着剤で形成された少なくとも1つの接着部材、本実施形態では複数、例えば6つの接着部材13を備える。各接着部材13は、接着部材13Xとは形状が異なる。即ち、各接着部材13は、比較例の接着部材13Xとは異なり、主面111と端面1251との間の隙間には介在していない。
レンズ11とレンズ12とは、複数の接着部材13で接合されている。本実施形態では、レンズ12は、複数の接着部材13でレンズ11に接着により固定されている。複数の接着部材13は、周方向R2に間隔をあけて配置されている。本実施形態では、複数の接着部材13は、周方向R2に等間隔、例えば光軸L0を中心に60度の間隔をあけて配置されている。各接着部材13は、一部又は全部、本実施形態では全部が、レンズ11とレンズ12との間に配置されている。そして、各接着部材13は、主面111及び主面121に接触して配置されている。即ち、各接着部材13は、主面111と主面121とを接合している。また、各接着部材13は、突出部125に対して半径方向R1の外方に位置している。
本実施形態において、各接着部材13は、突出部125から離間して配置されている。即ち、突出部125の外側面1252と各接着部材13との間には、空隙がある。これにより、各接着部材13は、比較例のような薄い接着部131Xを有していないので、各接着部材13において、界面剥離が発生するのを抑制することができる。つまり、各接着部材13の厚みTは、主面111と主面121との間隔と同じであり、比較例の厚みT’より厚い。このため、各接着部材13は、低温環境下で界面剥離が発生するのが抑制される。よって、光学素子10が低温環境下に晒された後、光学素子10の置かれている環境の温度が低温から室温に変化しても、各接着部材13における接着力のバランスは保たれ、レンズ11に対するレンズ12の相対的な変位、即ち偏心が抑制される。レンズ12を基準とすれば、レンズ12に対するレンズ11の相対的な変位が抑制される。
また、複数の接着部材13が周方向R2に等間隔に配置されているので、各レンズ11,12の熱収縮により各接着部材13に生じる応力が均一となり、レンズ11に対するレンズ12の変位が抑制される。
ここで、レンズ11に機能膜が含まれていたとしても、レンズ11の大部分は基材110であるため、基材110の熱収縮は、レンズ11の熱収縮といえる。また、レンズ12に機能膜が含まれていたとしても、レンズ12の大部分は基材120であるため、基材120の熱収縮は、レンズ12の熱収縮といえる。
基材110及び基材120のそれぞれの表面に形成される機能膜又は機能膜の外層として、SiOなどの親水層を用いてもよい。これにより、接着部131の接着界面における密着性を向上させることができ、接着部131の剥離を効果的に抑制することができる。また、レンズ11及びレンズ12のそれぞれの表面に、大気圧プラズマ処理やUVオゾン処理などによってカルボニル基やカルボキシル基等化学的に結合させるような表面改質を施してもよい。これにより、接着部131の接着界面における密着性を向上させることができ、接着部131の剥離を効果的に抑制することができる。
基材110の線膨張係数をα1とし、基材120の線膨張係数をα2とする。本実施形態では、α1/α2≦0.2の関係を満たすような、基材110の線膨張係数α1と基材120の線膨張係数α2との差が大きい場合に、より効果的である。即ち、α1/α2が0.2以下のような、線膨張係数α1と線膨張係数α1とに大きな差がある組み合わせであっても、各接着部材13に発生する熱応力を効果的に緩和でき、効果的に各接着部材13の剥離を抑制することができる。よって、レンズ11に対するレンズ12の相対的な変位、即ち偏心を効果的に抑制することができる。
なお、レンズ11とレンズ12との大小関係は、上述の関係に限定されない。また、樹脂製の基材120を有するレンズ12の半径が大きくなるに連れ、低温時においてレンズ12の半径方向R1の収縮量が大きくなる。このため、各接着部材13に発生する熱応力も大きくなるが、各接着部材13が上述の構成であるため、レンズ11に対するレンズ12の偏心を抑制することができる。
次に、各接着部材13を形成するのに用いる接着剤について説明する。接着部材13は未硬化の樹脂を含む接着剤の硬化物である。接着部材13は樹脂の硬化物を含む。各接着部材13は、架橋型の接着剤の硬化物であることが好ましい。即ち、接着剤は、架橋型の接着剤であることが好ましい。架橋型の接着剤として、例えば紫外線硬化型樹脂を含む紫外線硬化型接着剤などの光硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、又は湿気硬化型接着剤を使用することができる。これらの種類の接着剤の中でも、光硬化型接着剤が好ましい。光硬化型接着剤の中でも、紫外線硬化型接着剤がより好ましい。紫外線硬化型接着剤は、紫外線を照射することで瞬間的に硬化させることが可能である。そのため、塗布の作業性が向上し、また、突出部125の端面1251と主面111との間の隙間に接着剤が染み込むのを容易に防止することができる。
紫外線硬化型接着剤は、光重合開始剤(A)、ウレタン変性(メタ)アクリレート(B)、及びアクリレートモノマー(C)を含むことが好ましい。更に、紫外線硬化型接着剤は、接着剤の粘度を調整する目的でシリカ微粒子等のチキソトロピー性付与材(D)を含むことが好ましい。また、紫外線硬化型接着剤は、接着剤の硬化後の硬さを調整するために、結晶シリカなどの球状フィラーを添加剤(E)として含むことが好ましい。被着体との接着性を向上させる目的で、紫外線硬化型接着剤には、シランカップリング剤が添加されていてもよい。
光重合開始剤(A)としては、特に限定されないが、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルエトキシフォスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルフォスフィンオキサイド、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュアー184;BASF製)、2-ヒドロキシ-2-メチル-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー(エサキュアONE;ランバルティ製)、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン(イルガキュアー2959;BASF製)、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]-フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン(イルガキュアー127;BASF製)、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン(イルガキュアー651;BASF製)、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン(DAROCUR1173;BASF製)、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン(イルガキュアー907;BASF製)、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタン-1-オン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン(カヤキュアDETX-S:日本化薬社製)、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)](IRGACURE OXE01:BASF社製)、オキシフェニル酢酸2-[2-オキソ-2-フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸2-(2-ヒドロキシ-エトキシ)エチルエステルとの混合物(イルガキュア754)等を挙げることができる。
ウレタン変性(メタ)アクリレート(B)は、可撓性をもつポリエーテル骨格を有することが好ましい。ポリエーテル骨格としては、例えばポリアルキレングリコールとジイソシアネートの反応物であるジイソシアネート化合物に、水酸基を有するアクリレートを更に反応させた構造を挙げることができる。
アクリレートモノマー(C)としては、特に限定はされないが、分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートを好適に使用することができる。具体的にはオクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等の炭素数5~25個のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、フェニルグリシジル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1-アダマンチルアクリレート、2-メチル-2-アダマンチルアクリレート、2-エチル-2-アダマンチルアクリレート、1-アダマンチルメタクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート、エトキシ化o-フェニルフェノールアクリレート、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート、等の環状骨格を有する(メタ)アクリレート、水酸基を有する炭素数2~7個のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性フェノキシ化リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ブトキシ化リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性オクチルオキシ化リン酸(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラフルフリル(メタ)アクリレート、等を挙げることができる。また、接着剤には、アミド基含有(メタ)アクリレートを樹脂レンズとの接着性を向上させる目的で配合することが好ましい。アミド基含有(メタ)アクリレートの一例としては、N,N‐ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N‐ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、アクリルロイルモルホリン等があり、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では、樹脂レンズとして難被着体であるシクロオレフィンポリマーとの接着性が優れている点で、N,N-ジメチルアクリルアミド(DMAA)を用いることが好ましい。
接着部材13中にN,N-ジメチルアクリルアミドが含まれるかどうかを確認する方法としては、ガスクロマトグラフ質量分析計を用いて分析することが可能である。その際、前処理装置として加熱脱着装置やヘッドスペースサンプラーが付属されていることが好ましい。前処理条件としては、例えば、加熱温度80度、加熱時間30分間を条件とする。ガスクロマトグラフの温度条件としては、例えば、40度に3分間保持した後、昇温速度20度/分で320度まで昇温させ、320度に5分間保持する条件とする。これにより、N,N-ジメチルアクリルアミドを検出することができる。ガスクロマトグラフ質量分析でもっともよく使用されるEI法で質量分析する場合、m/z=55、72、99に着目することで、N,N-ジメチルアクリルアミドを検出しているかどうかを見分けやすい。ガスクロマトグラフ質量分析の装置は、特に限定されないが、例えば、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製のTrace GC Ultraが挙げられる。
ここで、α1<α2の条件下で、α1/α2がより小さい場合を想定すると、低温時に線膨張係数がα2である基材120は、線膨張係数がα1である基材110より相対的に熱収縮を引き起こす。そのため、基材110,120の間の熱収縮量の差に各接着部材13を追従させる観点から、各接着部材13の弾性率Eは、-30℃の温度条件下において、できるだけ小さいことが好ましい。本実施形態において、弾性率Eとは貯蔵弾性率である。なお、-30℃の温度環境下における接着部材13の弾性率Eの測定には、ナノインデンターによる微小押し込み硬さ試験を用いることが可能である。
接着部材13の厚みTは、基材110,120の間の熱収縮量の差に追従しやすくする観点から、厚い方が好ましい。接着部材13の厚みTが厚い場合には、比較的大きい弾性率Eとなる接着剤を適用しても、低温環境下で剥離を抑制でき、レンズ11に対するレンズ12の固定位置の変化を抑制でき、弾性率Eが大きいことにより高い接着力を維持することができる。
接着部材13の厚みTは、大きい接着力と固定位置の変化を抑制する観点から、0.2mm以上、1.5mm以下であることが好ましい。接着部材13の厚みTは、より好ましくは0.5mm以上、1.1mm以下である。また、接着部材13の厚みTが小さい場合、-30℃の温度環境下における接着部材13の弾性率Eが小さくなる接着剤を選択することが熱応力の抑制の観点から好ましい。-30℃の温度環境下における接着部材13の弾性率Eは、0.5GPa以上、1.7GPa以下が好ましい。-30℃の温度環境下における接着部材13の弾性率Eは、大きい接着力と固定位置の変化を抑制する観点から、0.7GPa以上、1.2GPa以下がより好ましい。ここで、-30℃とは、±0.5℃の誤差を含む。
本実施形態では、-30℃の温度条件下における接着部材13の弾性率をE[GPa]、接着部材13におけるレンズ11とレンズ12との間の部分の厚みをT[mm]としたとき、E≦2.3×T+2.5の関係を満たすことが好ましい。この関係を満たすことによって、低温時に光学素子10を使用しても、レンズ11に対するレンズ12の固定位置の変化をさらに抑制することができる。なお、厚みTは、接着部材13におけるレンズ11とレンズ12との間の部分の厚みのうちの最小厚みである。
また、レンズ12の径が大きい場合は、低温時にレンズ12の径の収縮量が大きくなるため、各接着部材13に発生する熱応力も大きくなる。-30℃の温度条件下における接着部材13の弾性率をE[GPa]、接着部材13におけるレンズ11とレンズ12との間の部分の厚みをT[mm]、主面121の中心軸、即ち光軸L0と突出部125との半径方向R1の距離をr[mm]とする。本実施形態において、距離rは、光軸L0から突出部125までの最短距離である。即ち、距離rは、光軸L0から突出部125の内側面1253までの距離である。光学ユニット100は、E≦2.3T-0.08×r+2.5の関係を満たすことが好ましい。この関係を満たすことにより、レンズ11に対するレンズ12の固定位置の変化を、より効果的に抑制することができる。
[光学素子の製造方法]
以下、光学素子10の製造方法を説明する。図4(a)~図4(d)は、実施形態に係る光学素子10の製造方法の各工程の説明図である。
まず、図4(a)に示すように、レンズ11,12を用意し、レンズ11とレンズ12とを接触させる。具体的には、レンズ12の突出部125を、レンズ11の主面111と接触させる。このとき、レンズ11の中心軸とレンズ12の中心軸とが重なるように調整される。
次に、図4(b)に示すように、レンズ11とレンズ12との間に接着剤Aを供給する。接着剤Aの供給には、接着剤Aを定量吐出できる公知の方法が用いられる。例えば、接着剤Aは、エアディスペンサー41などを用いて、レンズ12の外周面123の近傍からレンズ11とレンズ12との間に塗布される。本実施形態では、接着剤Aは、図2(a)に示す周方向R2に、等間隔に6箇所、塗布される。
各箇所に接着剤Aが塗布されると、各箇所の接着剤Aは、レンズ11とレンズ12との間を濡れ広がっていくが、突出部125までは濡れ広がらず、突出部125から離間している。接着剤Aの粘度は、特に限定されないが、3000mPa・s以上であることが好ましい。接着剤Aの粘度が3000mPa・s以上の場合、接着剤Aは突出部125までは濡れ広がりにくい。
接着剤Aの塗布の作業性、及び突出部125の端面1251と主面111との隙間への染み込み防止の観点から、接着剤Aは、6000mPa・sec以上、30000mPa・sec未満であることがさらに好ましい。粘度が30000mPa・sec以上では、レンズ11,12に対する接着剤の濡れ性が低く、十分な接着力が得られない可能性がある。接着剤Aの粘度の調整方法としては、ウレタン変性アクリレート(B)及びアクリレートモノマー(C)の組成比を調整することで行える。
接着剤Aと突出部125とが離間した状態を得る方法として、以下の方法が考えられる。例えば、接着性や接着剤の硬さなど、接着剤の機械物性を維持しながら接着剤の粘度のみを調整できることから、シリカ微粒子等のチキソトロピー性付与材(D)を接着剤Aに添加して粘度を調整してもよい。また、例えば、予め樹脂レンズとガラスレンズとの接触部分にグリスなどの接着剤と馴染まない、紫外線を照射しても流動性を保つ流体を塗布することで、接着剤Aが突出部125に接触しないようにすることも有効である。
その後、接着剤Aを硬化させる。接着剤Aは、例えば紫外線硬化型接着剤である。図4(c)に示すように、光源42により接着剤Aに紫外線L1を照射することで、接着剤Aを硬化させる。光源42には、例えば高圧水銀ランプやLED照射機などを使用することができる。接着剤Aが硬化することにより、レンズ12をレンズ11に固定する接着部材13が形成される。接着部材13は、突出部125から離間している。このようにして、レンズ11とレンズ12とが接着部材13で接合されることにより、光学ユニット100が得られる。
なお、得られた光学ユニット100をアニール処理してもよい。アニール処理することによって、接着剤の硬化物から生じるアウトガスを低減でき、接着部材13の接着力をより強固にすることができる。
次に、図4(d)に示すように、内筒604の内部に光学ユニット100を配置し、内筒604の内壁6041の一部を熱かしめすることによってレンズ11を内筒604の内壁6041に固定する。以上の工程により、光学素子10が得られる。
なお、各工程の順番は、これに限定されるものではない。例えば、レンズ11を内筒604に熱かしめによって固定した後、レンズ11上にレンズ12を接着固定してもよい。また、接着部材13の個数は、6つに限定するものではなく、2つ以上、例えば3つであってもよい。
[変形例]
上記実施形態の変形例について説明する。図5(a)及び図5(b)、図6(a)及び図6(b)は、変形例の光学ユニットの説明図である。図5(a)に変形例1の光学ユニット100A、図5(b)に変形例2の光学ユニット100B、図6(a)及び図6(b)に変形例3の光学ユニット100Cを示す。図6(b)には、図6(a)に示すVIB-VIB線に沿う光学ユニット100Cの断面を図示している。なお、上記実施形態のレンズ鏡筒601において、光学ユニット100の代わりに光学ユニット100A~100Cのいずれかが適用される。
図5(a)に示すように、光学ユニット100Aは、複数の接着部材13の代わりに複数の接着部材13Aを有する。各接着部材13Aは、レンズ11の主面111、レンズ12の主面121、及びレンズ12の外周面123に接触していてもよい。光学ユニット100Aを製造する際には、接着剤は、レンズ12の外側に溢れるように塗布すればよい。レンズ12の外周面123を接着部材13Aが接触するので、より強固にレンズ12をレンズ11に固定することができる。したがって、低温環境下で光学素子、即ちデジタルカメラを使用した際に、レンズ11に対するレンズ12の偏心をより効果的に抑制することができる。
また、図5(b)に示すように、1つの接着部材13Bが突出部125を囲むように配置されていてもよい。接着部材13Bは、突出部125から離間している。光学ユニット100Bを製造する際には、接着剤は、周方向R2全体に亘ってレンズ11とレンズ12との間に塗布すればよい。
また、図6(a)及び図6(b)に示すように、第2透明部材の一例であるレンズ12Cが、周方向R2に間隔をあけて配置された複数の突出部125Cを有していてもよい。複数の接着部材13の各々は、複数の突出部125Cのいずれにも接触しないように各突出部125Cから離間して配置されている。なお、距離rは、レンズ12の中心軸、即ち光軸L0から複数の突出部125Cのうち光軸L0に最も近い突出部125Cまでの最短距離である。即ち、距離rは、光軸L0から光軸L0に最も近い突出部125Cの内側面1253Cまでの距離である。
[実施例]
以下に実験を行った結果として、上記実施形態に対応する実施例1~17、及び上記比較例に対応する比較例1,2について説明する。
[実施例1]
光学ユニット100の製造工程について説明する。レンズ11,12は、それぞれ機能膜を有しておらず、それぞれ基材110,120で構成されているものとした。レンズ11として、S-FPL53(オハラ社製)の光学ガラスを用いたガラスレンズを用意した。ガラスレンズは、直径が35mm、R1面が平面、R2面が凹球面のレンズとした。凹球面の曲率半径Rは190mmとした。
レンズ12として、ゼオネックスE48R(日本ゼオン社製)の樹脂を用いた樹脂レンズを用意した。樹脂レンズは、直径が34mm、R1面が非球面、R2面が平面のレンズとした。突出部125は、高さが0.8mmのリング形状とした。突出部125の配置位置は、外周面123から半径方向R1の内方に2mmの位置とした。即ち、図2(b)において、外周面123と突出部125の外側面1252との半径方向R1の距離Bを2mmとした。α1/α2の値は0.24であった。
レンズ11のR1面にレンズ12の突出部125を接触させ、レンズ11の中心軸とレンズ12の中心軸とが重なるように調整を行った。
接着剤について説明する。接着剤は、紫外線硬化型接着剤とした。光重合開始剤(A)として、Omnirad127(IGM Resins社製)を2質量部、用意した。ウレタン変性アクリレート(B)として、2官能ウレタンアクリレートプレポリマーUF-8001G(Mw4500、共栄社化学社製)を28質量部、用意した。アクリレートモノマー(C)として、アクリル酸イソボニル(東京化成社製)を27質量部、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル(三菱ガス化学社製)を5質量部、用意した。チキソトロピー性付与材(D)として、AEROSIL R972(日本アエロジル社製)を5質量部、用意した。添加剤(E)として、球状シリカKE-S100(日本触媒社製)を33質量部、用意した。これらを液が均一になるまで自転・公転ミキサーARV-310(シンキー社製)を用いて混合し、紫外線硬化型接着剤を得た。得られた紫外線硬化型接着剤をシリンジに入れ、真空脱泡を行った。紫外線硬化型接着剤を回転式粘度計ARG2(TAインスツルメント社製)で計測した結果、18000mPa・secであった。
この接着剤が入ったシリンジ容器をエアパルス方式エアディスペンサーSuperΣCMIII(武蔵エンジニアリング社製)に設置し、レンズ11とレンズ12との間に、120度℃の間隔で3箇所、接着剤を2mgずつ塗布した。最後に接着剤を塗布してから10秒が経過した後、光の波長が365nmのLEDエリア照射機で、50mWの光を300秒間、レンズ11,12全体に照射し、光学ユニット100を得た。
(評価)
紫外線硬化型接着剤の硬化前の粘度は、回転式粘度計ARG2(TAインスツルメント社製)で計測した。各接着部材13の厚みTを、光干渉計IRMS8599B(チノー社製)を用いて計測し、平均値を算出した。-30℃における接着部材13の弾性率Eを、低温対応のナノインデンター NanoTestXtreme(日本レーザー社製)を用いて計測した。接着部材13を上から顕微鏡で観察したところ、接着部材13は突出部125に接触しておらず、離間している状態であった。
予め、常温において、レンズ11に対するレンズ12の固定位置を画像計測機NEAIV VHZ-H3030(ニコン社製)で計測した。その後、光学ユニット100を庫内温度が-30℃である冷凍庫に入れて24時間放置した。その後、光学ユニット100を冷蔵庫から取り出して常温に戻した後、レンズ11に対するレンズ12の固定位置を上記の画像計測機で同様に計測した。そして、レンズ11に対するレンズ12の固定位置の変化を算出した。
レンズ11に対するレンズ12の固定位置の変化が10μm未満の評価を「A」、10μm以上の評価を「B」とする。
実施例1の測定結果は、固定位置の変化が2.9μmであった。実施例1の固定位置の変化が2.9μmであったため、評価結果は「A」である。
[実施例2]
実施例2では、レンズ11として、BK7(オハラ社製)の光学ガラスを用いたガラスレンズを用意した。また、実施例2では、レンズ12として、ゼオネックスE480R(日本ゼオン社製)の樹脂を用いた樹脂レンズを用意した。これら以外は、実施例1と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例2の固定位置の変化は8.1μmであったため、評価結果は「A」である。実施例2では、固定位置の変化が実施例1と比較して大きくなったのは、α1/α2の値が0.1であり、実施例1と比較して小さくなったためと考えられる。
[実施例3]
実施例3では、接着剤の塗布量を5mgとした。また、接着部材13がレンズ12の外周面123にも接触するようにした。これら以外は、実施例1と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例3の固定位置の変化は6.0μmであったため、評価結果は「A」である。実施例3では、実施例2と比較して、接着部材13におけるレンズ12との接着面積を広くしたことにより、固定位置の変化が小さくなったと考えられる。
[実施例4]
実施例4では、アクリル酸イソボニルを22質量部とし、N,N-ジメチルアクリルアミド(DMAA)(KJケミカルズ社製)を5質量部とした。これら以外は、実施例3と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例4の固定位置の変化は5.2μmであったため、評価結果は「A」である。実施例4では、実施例3に対してN,N-ジメチルアクリルアミドを追加したことで、実施例3と比較して接着力が向上し、これにより、実施例3と比較して固定位置の変化が小さくなったと考えられる。
[実施例5]
実施例5では、UF-8001G、及びアクリル酸イソボニルをそれぞれ34質量部とし、AEROSIL R972を6質量部とし、球状シリカKE-S100(日本触媒社製)を14質量部とした。これら以外は、実施例4と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例5の固定位置の変化は4.2μmであったため、評価結果は「A」である。実施例5では、実施例4と比較して、接着剤の弾性率Eが小さくなったことにより、固定位置の変化が小さくなったと考えられる。
[実施例6]
実施例6では、UF-8001G、及びアクリル酸イソボニルをそれぞれ40質量部とし、AEROSIL R972を8質量部とした。また、実施例6では、球状シリカKE-S100を添加しなかった。これら以外は、実施例5と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例6の固定位置の変化は1.1μmであったため、評価結果は「A」である。実施例6では、実施例5と比較して、接着剤の弾性率Eが小さくなったことにより、固定位置の変化が小さくなったと考えられる。
[実施例7]
実施例7では、基材110の直径を45mm、基材120の直径を44mmとした。これら以外は、実施例5と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例7の固定位置の変化は4.7μmであったため、評価結果は「A」である。実施例7では、実施例5と比較して、基材110の径を大きくしたことにより、固定位置の変化が大きくなったと考えられる。
[実施例8]
実施例8では、基材110の直径を20mm、基材120の直径を19mmにとした。これら以外は、実施例5と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例8の固定位置の変化は3.2μmであったため、評価結果は「A」である。実施例8では、実施例5と比較して、基材110の径を小さくしたことにより、固定位置の変化が小さくなったと考えられる。
[実施例9]
実施例9では、レンズ12の突出部125の高さを0.1mmとした。これ以外は、実施例4と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例9の固定位置の変化は8.2μmであったため、評価結果は「A」である。実施例9では、実施例4と比較して、接着部材13の厚みTを小さくしたことにより、固定位置の変化が大きくなったと考えられる。
[実施例10]
実施例10では、UF-8001G、及びアクリル酸イソボニルをそれぞれ40質量部とした。また、実施例10では、AEROSIL R972を8質量部とした。また、実施例10では、球状シリカKE-S100を添加しなかった。これら以外は、実施例9と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例10の固定位置の変化は1.9μmであったため、評価結果は「A」である。実施例10では、実施例9と比較して、接着部材13の弾性率Eが小さくなったことにより、固定位置の変化が小さくなったと考えられる。
[実施例11]
実施例11では、レンズ12の突出部125の高さを0.01mmとした。これ以外は、実施例8と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例11の固定位置の変化は7.9μmであったため、評価結果は「A」である。実施例11では、実施例8と比較して、接着部材13の厚みTを小さくしたことにより、固定位置の変化が大きくなったと考えられる。
[実施例12]
実施例12では、レンズ12の突出部125の高さを0.01mmとした。これ以外は、実施例10と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例12の固定位置の変化は3.0μmであったため、評価結果は「A」である。実施例12では、実施例10と比較して、接着部材13の厚みTを小さくしたことにより、固定位置の変化が大きくなったと考えられる。
[実施例13]
実施例13では、レンズ11として、S-FPL53(オハラ社製)の光学ガラスを用いたガラスレンズを用意し、レンズ12として、ゼオネックスE48R(日本ゼオン社製)の樹脂を用いた樹脂レンズを用意した。これら以外は、実施例9と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例13の固定位置の変化は4.0μmであったため、評価結果は「A」である。実施例13では、実施例9と比較して、α1/α2が大きくなったため、低温時の熱応力が小さくなり、固定位置の変化が小さくなったと考えられる。
[実施例14]
実施例14では、紫外線硬化型接着剤の塗布量を2mgとし、レンズ12の外周面123に接着部材13が接触しないようにした。これら以外は、実施例6と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例14の固定位置の変化は4.2μmであったため、評価結果は「A」である。実施例14では、実施例6と比較して、レンズ12に対する接着部材13の接触面積を狭くしたことにより、固定位置の変化が大きくなったと考えられる。
[実施例15]
実施例15では、UF-8001G、及びアクリル酸イソボニルをそれぞれ44質量部とした。また、実施例15では、AEROSIL R972を5質量部とした。また、実施例15では、N,N-ジメチルアクリルアミド(DMAA)と球状シリカKE-S100を添加しなかった。これら以外は、実施例6と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例15の固定位置の変化は3.8μmであったため、評価結果は「A」である。また、実施例15では、実施例6と比較して、N,N-ジメチルアクリルアミドを含まなかったことで接着力が低下し、これにより固定位置の変化が大きくなったと考えられる。
[比較例1]
比較例1では、UF-8001Gを30質量部、アクリル酸イソボニルを29質量部、AEROSIL R972を1質量部とした。これにより、接着剤の粘度を2000mPa・secとした。これ以外は、実施例1と同様の条件で光学ユニット100Xを製造した。
比較例1の固定位置の変化は21μmであったため、評価結果は「B」である。比較例1では、実施例1と比較して、接着剤の粘度が2000mPa・secと低く、接着剤が突出部125と主面111との間に染み込んで突出部125に接触したことにより、接着部131Xが形成された。これにより、比較例1では、接着部131Xが界面剥離したため、実施例1と比較して、固定位置の変化が大きくなったと考えられる。
[実施例16]
実施例16では、突出部125にグリスを塗布した。これ以外は、比較例1と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例16の固定位置の変化は2.8μmであったため、評価結果は「A」である。実施例16では、グリスによって接着部材13が突出部125から離間したことにより、比較例1と比較して、固定位置の変化が小さくなったと考えられる。
[実施例17]
実施例17では、接着剤を塗布して1秒後に紫外線を照射して接着剤を硬化させた。これ以外は、比較例1と同様の条件で光学ユニット100を製造した。
実施例17の固定位置の変化は2.8μmであったため、評価結果は「A」である。実施例17では、接着剤が突出部125と主面111との間の隙間に染み込む前に硬化させたことによって接着部材13が突出部125から離間したため、比較例1と比較して、固定位置の変化が小さくなったと考えられる。
[比較例2]
比較例2では、リング形状の突出部125の外側面1252と、レンズ12の外周面123との半径方向R1の距離Bが0.1mmのレンズ12を用意した。これ以外は、実施例1と同様の条件で光学ユニット100Xを製造した。
比較例2の固定位置の変化は22μmであったため、評価結果は「B」である。比較例2では、突出部125がレンズ12の外周面123に近く、接着剤が突出部125と主面111との間に染み込んで突出部125に接触したことにより、接着部131Xが形成された。これにより、比較例2では、接着部131Xが界面剥離したため、実施例1と比較して、固定位置の変化が大きくなったと考えられる。
以上の実施例1~17、及び比較例1,2の条件及び結果を図7、図8及び図9の表に示す。図7において、「離間」は、接着部材13,13Xが突出部125から離間しているかどうかを示し、「O」は離間していることを示し、「-」は離間していないことを示す。「接着」は、レンズ12の外周面123に接着部材13,13Xが接触しているかどうかを示し、「O」は接触していることを示し、「-」は接触していないことを示す。「DMAA」は、接着部材13,13XがDMAAを含有しているかどうかを示し、「O」は含有していることを示し、「-」は含有していないことを示す。「粘度」は、未硬化の接着剤の粘度である。「B」は、レンズ12の外周面123と突出部125の外側面1252との半径方向R1の距離である。「突出部の処理」は、突出部125にグリスを塗布したかどうかを示し、「グリス」は、グリスを塗布したことを示し、「-」はグリスを塗布していないことを示す。「照射タイミング」は、最後に接着剤を塗布してから何秒後に紫外線を照射したかを示すタイミングである。
以上の結果から、-30℃の温度条件下における接着部材13の弾性率をE[GPa]、接着部材13におけるレンズ11とレンズ12との間の部分の厚みをT[mm]としたとき、E≦2.3×T+2.5の関係を満たすことが好ましい。また、E≦2.3T-0.08×r+2.5の関係を満たすことが好ましい。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。また、実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載されたものに限定されない。
上述の実施形態では、デジタルカメラ等の撮像装置、及びレンズ鏡筒等の光学機器に、本発明の光学素子を適用した場合について説明したが、これに限定するものではない。例えばスマートフォン、タブレットPC、ゲーム機、モバイル通信機器、ウェアラブル機器、プロジェクターなど、あらゆる撮像装置又はあらゆる光学機器について、本発明の光学素子は適用可能である。
また、上述の実施形態では、好適な例として、基材110の材質がガラスであり、基材120の材質が樹脂である場合について説明したが、これに限定されるものではない。即ち、基材110の線膨張係数と基材120の線膨張係数とが異なる場合について、本発明は適用可能である。
10…光学素子、11…レンズ(第1透明部材)、12…レンズ(第2透明部材)、13…接着部材

Claims (20)

  1. 第1透明部材と、
    前記第1透明部材と線膨張係数が異なる第2透明部材と、
    前記第2透明部材と前記第1透明部材とを接合する接着部材と、を備え、
    前記第1透明部材は、第1主面を有し、
    前記第2透明部材は、前記第1主面と一部が接触する第2主面と、を有し、
    前記接着部材は、前記第1主面と前記第2主面とが接触する位置から離間している、
    ことを特徴とする光学素子。
  2. 前記接着部材は、前記第1主面と、前記第2主面と、を接合している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記第2透明部材は、外周面を有し、
    前記接着部材は、前記外周面に接触している、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子。
  4. 前記第1透明部材は、第1透明基材を含み、
    前記第2透明部材は、第2透明基材を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光学素子。
  5. 前記第1透明基材の線膨張係数をα1、前記第2透明基材の線膨張係数をα2としたとき、α1/α2≦0.24の関係を満たす、
    ことを特徴とする請求項4に記載の光学素子。
  6. 前記第1透明基材の材質は、ガラスであり、
    前記第2透明基材の材質は、樹脂である、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の光学素子。
  7. 前記第1透明部材を保持する樹脂製の保持部材を更に備える、
    ことを特徴とする請求項6に記載の光学素子。
  8. 前記接着部材は、架橋型の接着剤の硬化物である、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光学素子。
  9. 前記接着部材は、N,N-ジメチルアクリルアミドを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光学素子。
  10. -30℃の温度条件下における前記接着部材の弾性率をE[GPa]、前記接着部材における前記第1透明部材と前記第2透明部材との間の部分の厚みをT[mm]としたとき、E≦2.3×T+2.5の関係を満たす、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光学素子。
  11. 前記第2透明部材は、前記第1主面と接触し、前記第2主面に対して突出する突出部を有し、
    前記接着部材は、前記突出部から離間している、
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光学素子。
  12. -30℃の温度条件下における前記接着部材の弾性率をE[GPa]、前記接着部材における前記第1透明部材と前記第2透明部材との間の部分の厚みをT[mm]、前記第2主面の中心軸と前記突出部との半径方向の距離をr[mm]としたとき、E≦2.3T-0.08×r+2.5の関係を満たす、
    ことを特徴とする請求項11に記載の光学素子。
  13. 前記突出部は、周方向に間隔をあけて配置された複数の突出部のうちの1つである、
    ことを特徴とする請求項11又は12に記載の光学素子。
  14. 前記突出部は、リング形状である、
    ことを特徴とする請求項11又は12に記載の光学素子。
  15. 前記接着部材は、周方向に間隔をあけて配置された複数の接着部材のうちの1つである、
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の光学素子。
  16. 筐体と、
    前記筐体の内部に配置された、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の光学素子と、を備える、
    ことを特徴とする光学機器。
  17. 前記光学機器が撮像装置本体に着脱可能なレンズ鏡筒である、
    ことを特徴とする請求項16に記載の光学機器。
  18. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の光学素子と、
    前記光学素子を通過した光を受光するイメージセンサと、を備える、
    ことを特徴とする撮像装置。
  19. 第1透明部材の一部と第2透明部材の一部とを接触させ、
    接着剤を、前記第1透明部材と前記第2透明部材とが接触する位置から離間するように供給し、
    前記接着剤を硬化させることで、前記第2透明部材と前記第1透明部材とを接合する接着部材を形成する、
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  20. 前記第1透明部材は、ガラス製の第1透明基材を含み
    前記第2透明部材は、樹脂製の第2透明基材を含み、
    保持部材を熱かしめすることによって前記第1透明部材を前記保持部材に固定する、
    ことを特徴とする請求項19に記載の光学素子の製造方法。
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