JP2011164284A - 光学素子ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】製造工程で部品点数や組み立て工数の増加を防止でき、コストアップを抑えることができる光学素子ユニットを提供する。
【解決手段】光学素子ユニットは、少なくとも1つ光学素子と、光学素子を保持する鏡筒と、光学素子の絞りと、を備え、絞りが、光学素子同士の間、及び、光学素子と鏡筒との間のうち少なくとも一方を接合する遮光性の接着層であって、光学素子に、接着層を形成するために塗布される接着剤の濡れ拡がる範囲を調整する接着剤塗布面が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学素子ユニットに関する。
従来、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの電子機器には、撮像ユニットが搭載されている。撮像ユニットは、一般に、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの固体撮像素子と、固体撮像素子上に被写体像を形成するための光学素子であるレンズと、を備えている。このようなレンズを製造する手順としては、基板に複数のレンズ部を配列したレンズアレイを成形樹脂で一体成形し、レンズアレイを個別のレンズ部に分断することで、レンズを得る方法がある。
また、このようなレンズを備える光学素子ユニットの製造コストの低減や組立工程の簡略化を図る目的で、レンズ部の絞りとなる遮光部材を予めレンズアレイの表面に形成する方法が提案されている。
下記特許文献1から3には、レンズ間に、ステンレスに黒色塗料を焼き付けてなる薄板円環形状の絞りを設けたレンズユニットの構成が記載されている。
下記特許文献4及び5には、複数のレンズが接着剤で互いに接合される構成のレンズユニットが記載されている。
特開2008−233271号公報 特開2009−53528号公報 特開2009−53530号公報 特開2008−122801号公報 特開2009−31695号公報
特許文献1から3の構成では、絞りとなる部材が非常に小さいためハンドリングが容易ではなく、また、レンズユニットの製造工程で部品点数や組み立て工数が増加してしまうため、コストアップの要因になる点で改善の余地があった。
特許文献4及び5には、どのように絞りを設けるかについて記載されていないうえ、接着剤と絞りとの関係については何ら記載がない。
本発明は、製造工程で部品点数や組み立て工数の増加を防止でき、コストアップを抑えることができる光学素子ユニットを提供する。
少なくとも1つ光学素子と、
前記光学素子を保持する鏡筒と、
前記光学素子の絞りと、を備え、
前記絞りが、前記光学素子同士の間、及び、前記光学素子と前記鏡筒との間のうち少なくとも一方を接合する遮光性の接着層であって、前記光学素子に、前記接着層を形成するために塗布される接着剤の濡れ拡がる範囲を調整する接着剤塗布面が形成されている光学素子ユニット。
本発明の光学素子ユニットは、絞りが遮光性の接着層で構成されている。よって、光学素子同士又は、光学素子と鏡筒を接合する工程と同時に、絞りを設けることができるため、別途絞りを組み付ける必要がない。絞りを光学素子の接着層と兼用することで部品点数を削減することができる。また、光学素子に形成された接着剤塗布面に接着層を塗布して、接合を行うことで、絞りの組み付けが行いやすい。よって、レンズユニットのコストアップを抑えることができる。
光学素子ユニットを示す断面図である。 図1のレンズの一部断面を示す斜視図である。 図1の光学素子ユニットの拡大断面図である。 レンズの変形例を示す図である。 光学素子ユニットの他の構成例を示す断面図である。 図5の光学素子ユニットの拡大断面図である。 光学素子ユニットの他の構成例を示す断面図である。
図1は、光学素子ユニットを示す断面図である。
光学素子ユニット10は、第1のレンズ2と、第2のレンズ4と、第1のレンズ2及び第2のレンズ4を保持する鏡筒12とを備える。
鏡筒12は、略円筒形状の鏡筒胴部12aを有する。鏡筒胴部12aの内には第1のレンズ2と第2のレンズ4が、それぞれ光軸が一致するように収容されている。第1のレンズ2及び第2のレンズ4の光軸を図1中一点鎖線で示している。鏡筒胴部12aの光入射側には鏡筒端部12bが形成されている。鏡筒端部12bには、光入射側からみて正円状の開口12cが形成されている。鏡筒胴部12aの内側には、円周状の内面が形成されている。
第1のレンズ2はレンズ部2aを有している。レンズ部2aにおける光入射側の面及びセンサ基板側の面のそれぞれに所定の形状を有するレンズ面2Lが形成されている。また、第2のレンズ4はレンズ部4aを有している。レンズ部4aにおける光入射側の面及びセンサ基板側の面のそれぞれに所定の形状を有するレンズ面4Lが形成されている。レンズ面2L,4Lは、像を形成するための光が通過する光学面である。
第1のレンズ2,第2のレンズ4は、いずれも光入射側からみて円形であって、それぞれ光軸方向の厚みを有する。第1のレンズ2及び第2のレンズ4の外周面と鏡筒胴部12aの内面との間には、僅かな隙間が設けられている。
第1のレンズ2の光入射側のレンズ面2Lが凸面であり、その反対側のレンズ面2Lが凹面である。第2のレンズ4は両方のレンズ面4Lが凸面である。なお、レンズ面2L,4Lの形状は特に限定されず、凸面、凹面、非球面などを適宜採用することができる。
第1のレンズ2の光入射側のレンズ面2Lが鏡筒端部12bの内側面に接合され、当該レンズ面2Lが開口12cから露呈する。
第1のレンズ2と第2のレンズ4とは、接着層6を挟んで接着されている。
接着層6は、遮光性を有し、円環状に構成され、その中央に設けられた開口6aから第2のレンズ4のレンズ面4Lを露呈させている。接着層6の開口6aによって、光学素子ユニットの開口径が決定される。遮光層6は、光学素子ユニット10の絞りとして機能する。ここで、絞りとは、光学系の開口絞り、又は、ゴースト、フレアの原因となる迷光を遮る遮光絞りである。
光学素子ユニット10において、接着層6が絞りとして機能し、絞りを別途設ける必要がない。よって光学素子ユニット10の組み立ての工数や部材点数を削減でき、コストアップを防止することができる。
図2は、図1の第2のレンズにおいて一部を断面で示した斜視図である。
第2のレンズ4は、レンズ部4aの周囲に一体に形成されたレンズ周縁部4bには、段差状に突出するように形成された突出部4cが形成されている。突出部4cの光軸Lに垂直な面は、平面視において略円環形状であって、光軸Lに対称な領域である。この面が接着剤塗布面として機能する。
接着剤塗布面は、接着層を構成する液状の接着剤を塗布したときのその材料の濡れ拡がる範囲を調整する。この例では、突出部4cの接着剤塗布面において、塗布される接着剤が自身の表面張力によって保持されるため、その濡れ拡がる範囲を調整される。
第1のレンズ2と第2のレンズ4が接着層を挟んで接合される際に、接着剤塗布面に塗布された接着剤の表面張力の釣り合いによって第1のレンズ2と第2のレンズ4がそれぞれの光軸が一致するように調心される。このため、鏡筒12に、第1のレンズ2と第2のレンズ4とを位置決めする構成が必要ないため、コストアップを抑えることができる。
次に、レンズの材料について説明する。レンズの材料としては、樹脂、又はガラスを用いることができる。
樹脂としては、成形時において流動性を有し、成形後、加熱や光照射などのエネルギーを加えることによって硬化するエネルギー硬化性の樹脂を用いることができる。エネルギー硬化性の樹脂としては、熱硬化性樹脂、又は、紫外線硬化性樹脂がある。
樹脂は、成形時の型形状の転写適性等、成形性の観点から硬化前には適度な流動性を有していることが好ましい。具体的には常温で液体であり、粘度が1000〜50000mPa・s程度のものが好ましい。
樹脂は、一方、硬化後にはリフロー工程を通しても熱変形しない程度の耐熱性を有していることが好ましい。該観点から、硬化物のガラス転移温度は200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましく、300℃以上であることが特に好ましい。樹脂組成物にこのような高い耐熱性を付与するためには、分子レベルで運動性を束縛することが必要であり、有効な手段としては、(1)単位体積あたりの架橋密度を上げる手段、(2)剛直な環構造を有する樹脂を利用する手段(例えばシクロヘキサン、ノルボルナン、テトラシクロドデカン等の脂環構造、ベンゼン、ナフタレン等の芳香環構造、9,9’−ビフェニルフルオレン等のカルド構造、スピロビインダン等のスピロ構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平9−137043号公報、同10−67970号公報、特開2003−55316号公報、同2007−334018号公報、同2007−238883号公報等に記載の樹脂)、(3)無機微粒子など高Tgの物質を均一に分散させる手段(例えば特開平5−209027号公報、同10−298265号公報等に記載)等が挙げられる。これらの手段は複数併用してもよく、流動性、収縮率、屈折率特性など他の特性を損なわない範囲で調整することが好ましい。
樹脂の組成物は、形状転写精度の観点から、硬化反応による体積収縮率が小さいものが好ましい。樹脂の硬化収縮率としては10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることが特に好ましい。
硬化収縮率の低い樹脂の組成物としては、例えば、(1)高分子量の硬化剤(プレポリマ−など)を含む樹脂組成物(例えば特開2001−19740号公報、同2004−302293号公報、同2007−211247号公報等に記載、高分子量硬化剤の数平均分子量は200〜100,000の範囲であることが好ましく、より好ましくは500〜50,000の範囲であり、特に好ましくは1,000〜20,000の場合である。また該硬化剤の数平均分子量/硬化反応性基の数で計算される値が、50〜10,000の範囲にあることが好ましく、100〜5,000の範囲にあることがより好ましく、200〜3,000の範囲にあることが特に好ましい。)、(2)非反応性物質(有機/無機微粒子,非反応性樹脂等)を含む樹脂組成物(例えば特開平6−298883号公報、同2001−247793号公報、同2006−225434号公報等に記載)、(3)低収縮架橋反応性基を含む樹脂組成物(例えば、開環重合性基(例えばエポキシ基(例えば、特開2004−210932号公報等に記載)、オキセタニル基(例えば、特開平8−134405号公報等に記載)、エピスルフィド基(例えば、特開2002−105110号公報等に記載)、環状カーボネート基(例えば、特開平7−62065号公報等に記載)、エン/チオール硬化基(例えば、特開2003−20334号公報等に記載)、ヒドロシリル化硬化基(例えば、特開2005−15666号公報等に記載)、(4)剛直骨格樹脂(フルオレン、アダマンタン、イソホロン等)を含む樹脂組成物(例えば、特開平9−137043号公報等に記載)、(5)重合性基の異なる2種類のモノマーを含み相互貫入網目構造(いわゆるIPN構造)が形成される樹脂組成物(例えば、特開2006−131868号公報等に記載)、(6)膨張性物質を含む樹脂組成物(例えば、特開2004−2719号公報、特開2008−238417号公報等に記載)等を挙げることができ、本発明において好適に利用することができる。また上記した複数の硬化収縮低減手段を併用すること(例えば、開環重合性基を含有するプレポリマーと微粒子を含む樹脂組成物など)が物性最適化の観点からは好ましい。
また、レンズには、高−低2種類以上のアッベ数の異なる樹脂が望まれる。
高アッべ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が50以上であることが好ましく、より好ましくは55以上であり特に好ましくは60以上である。屈折率(nd)は1.52以上であることが好ましく、より好ましくは1.55以上であり、特に好ましくは1.57以上である。このような樹脂としては、脂肪族の樹脂が好ましく、特に脂環構造を有する樹脂(例えば、シクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等の環構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平10−152551号公報、特開2002−212500号公報、同2003−20334号公報、同2004−210932号公報、同2006−199790号公報、同2007−2144号公報、同2007−284650号公報、同2008−105999号公報等に記載の樹脂)が好ましい。
低アッべ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が30以下であることが好ましく、より好ましくは25以下であり特に好ましくは20以下である。屈折率(nd)は1.60以上であることが好ましく、より好ましくは1.63以上であり、特に好ましくは1.65以上である。
このような樹脂としては芳香族構造を有する樹脂が好ましく、例えば9,9’‐ジアリールフルオレン、ナフタレン、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール等の構造を含む樹脂(具体的には例えば、特開昭60−38411号公報、特開平10−67977号公報、特開2002−47335号公報、同2003−238884号公報、同2004−83855号公報、同2005−325331号公報、同2007−238883号公報、国際公開2006/095610号公報、特許第2537540号公報等に記載の樹脂等)が好ましい。
樹脂は、屈折率を高める目的やアッベ数を調整する目的のために、無機微粒子をマトリックス中に分散させたものであることが好ましい。無機微粒子としては、例えば、酸化物微粒子、硫化物微粒子、セレン化物微粒子、テルル化物微粒子が挙げられる。より具体的には、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ランタン、酸化イットリウム、硫化亜鉛等の微粒子を挙げることができる。
特に上記高アッべ数の樹脂に対しては、酸化ランタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましく、低アッベ数の樹脂に対しては、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましい。無機微粒子は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、複数の成分による複合物であってもよい。
また、無機微粒子には光触媒活性低減、吸水率低減などの種々の目的から、異種金属をドープしたり、表面層をシリカ、アルミナ等異種金属酸化物で被覆したり、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、有機酸(カルボン酸類、スルホン酸類、リン酸類、ホスホン酸類等)又は有機酸基を持つ分散剤などで表面修飾してもよい。無機微粒子の数平均粒子サイズは通常1nm〜1000nm程度とすればよいが、小さすぎると物質の特性が変化する場合があり、大きすぎるとレイリー散乱の影響が顕著となるため、1nm〜15nmが好ましく、2nm〜10nmが更に好ましく、3nm〜7nmが特に好ましい。また、無機微粒子の粒子サイズ分布は狭いほど望ましい。このような単分散粒子の定義の仕方はさまざまであるが、例えば、特開2006−160992号に記載されるような数値規定範囲が好ましい粒径分布範囲に当てはまる。ここで上述の数平均1次粒子サイズとは、例えばX線回折(XRD)装置あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)などで測定することができる。無機微粒子の屈折率としては、22℃、589nmの波長において、1.90〜3.00であることが好ましく、1.90〜2.70であることが更に好ましく、2.00〜2.70であることが特に好ましい。無機微粒子の樹脂に対する含有量は、透明性と高屈折率化の観点から、5質量%以上であることが好ましく、10〜70質量%が更に好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
樹脂に微粒子を均一に分散させるためには、例えばマトリックスを形成する樹脂モノマーとの反応性を有する官能基を含む分散剤(例えば特開2007−238884号公報実施例等に記載)、疎水性セグメント及び親水性セグメントで構成されるブロック共重合体(例えば特開2007−211164号公報に記載)、あるいは高分子末端又は側鎖に無機微粒子と任意の化学結合を形成しうる官能基を有する樹脂(例えば特開2007−238929号公報、特開2007−238930号公報等に記載)等を適宜用いて微粒子を分散させることが望ましい。
樹脂には、シリコン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有化合物等の公知の離型剤やヒンダードフェノール等の酸化防止剤等の添加剤が適宜配合されていてもよい。
樹脂には、必要に応じて硬化触媒又は開始剤を配合することができる。具体的には、例えば特開2005−92099号公報(段落番号[0063]〜[0070])等に記載の熱又は活性エネルギー線の作用により硬化反応(ラジカル重合あるいはイオン重合)を促進する化合物を挙げることができる。これらの硬化反応促進剤の添加量は、触媒や開始剤の種類、あるいは硬化反応性部位の違いなどによって異なり一概に規定することはできないが、一般的には硬化反応性樹脂組成物の全固形分に対して0.1〜15質量%程度が好ましく、0.5〜5質量%程度がより好ましい。
樹脂に上記成分を適宜配合して製造する際に、液状の低分子モノマー(反応性希釈剤)等に他の成分を溶解することができる場合には、別途溶剤を添加する必要はない。しかし、それ以外の場合には、樹脂は、別途溶剤を用いることで各構成成分を溶解させ、製造される。溶剤としては、樹脂の組成物が沈殿することなく、均一に溶解又は分散されるものであれば特に制限はなく適宜選択することができ、具体的には、例えば、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール等)、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン等)、水等を挙げることができる。樹脂が溶剤を含む場合には該樹脂を基板及び/又は型部材の上にキャストし溶剤を乾燥させた後に型形状を転写する操作を行うことが好ましい。
好ましい樹脂は、紫外線硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂(線膨張係数:4.0×10−5/℃〜8.0×10−5/℃)、アクリル樹脂(線膨張係数2.0×10−5/℃〜6.0×10−5/℃)、等を例示することができる。
熱硬化性樹脂としては、シリコーン樹脂(線膨張係数:3〜16(10−5/℃))、エポキシ樹脂(線膨張係数:4〜8(10−5/℃))、フェノール樹脂(線膨張係数:3〜7(10−5/℃))、等を例示できる。このような樹脂としては、具体に、富士高分子工業株式会社製SMX−7852、株式会社東芝製IVSM−4500、東レ・ダウコーニング社製SR−7010、等を例示することができる。
レンズを形成する材料としては、ガラスを用いることができる。ガラスは種類が豊富であり、高屈折率を有するものを選択できるので、大きなパワーを持たせたいレンズの素材として適している。また、ガラスは耐熱性に優れ、光学素子ユニットのリフロー実装に好適である。
一般に、レンズとして用いるガラスの線膨張係数は20℃で0.49〜1.43(単位は、10−5/℃。以下同様)であり、屈折率は波長589.3nmで1.4〜2.1である。また、石英ガラスの線膨張係数は0.01〜0.05(10−5/℃)であり、屈折率は約1.45である。
次に、接着層の材料について説明する。
接着層は、光不透過の接着剤を用いることができる。このような接着剤としては、例えば、添加物によって黒色に着色したものを用いることができる。接着剤としては、例えば、セメダイン株式会社製、SX720W,SX720WH,SX720B,SX720BH等を用いることができる。
図3は、接着層の断面を模式的に示す図である。
図3のように、接着層6は、ほぼ径rが等しい小球Bを含むものが好ましい。こうすれば、第1のレンズ2と第2のレンズ4との間隔Tは、小球の径rによって規定される寸法となる。
小球は、例えばシリカの周囲に光不透過のコーティングを施したものを用いることができる。小球の径rは、0.1μm〜100μm、好ましくは、1μm〜10μmとする。径rが、0.1μm以上とすることで、表面粗さを吸収でき、100μm以下とすることで、デッドスペースが大きくなることが抑えられ、光学素子ユニットの小型化を実現できる。
光学素子ユニットにおいて紫外光、赤外光用のレンズを用いる場合には、接着層6としては、黒色の接着剤を用いる必要はない。ただし、レンズの光が反射することに起因するゴーストを防止するため、黒色とすることで反射率を低くすることができる。
接着層6は、反射率が可視光領域で0.5以下であることが好ましい。
また、接着層6の光学濃度が4.0より大きく、より好ましくは5.0以上である。光学濃度は、半透明媒質の不透明の程度を示す指標であり、透過率をTとした際に、Log(1/T)で表される値、つまり、透過率Tの逆数の10を底とした対数で表される値である。
接着剤の濡れ拡がる範囲を調整する手段としては、上記の例のように接着剤自身の表面張力を用いて保持させる手段の他に、レンズの一部の領域の表面を加工してなる接着剤塗布面を形成することで実現してもよい。
図4は、レンズの変形例を示す図である。
図4のレンズ14は、レンズ部14aと、該レンズ部14aの周囲に形成されたレンズ周縁部14bとから構成され、段差部を有していない構成である。この場合、レンズ周縁部14bの一方の面に接着剤塗布面を形成する。図4では、接着剤塗布面を形成する領域を網掛けによって示している。
レンズ周縁部14bの表面における接着剤の接触角を他の部位と異ならせることで、接着剤塗布面に塗布される接着剤の濡れ拡がる範囲を調整してもよい。接触角とは、レンズ周縁部14bの表面と接着剤の液面のなす角である。このとき、レンズ周縁部14bの表面における接着剤の接触角を90度以上〜150度以下とする。
または、レンズ周縁部14bの表面以外にコート処理を施すことによって、接着剤塗布面に塗布される接着剤の濡れ拡がる範囲を調整してもよい。このとき、コート処理としては、例えば、レンズ部14aのみSiO等の反射防止膜コートを行うことで、レンズ周縁部14bで、レンズ部14aよりも接着剤との親和性を低下させることができ、接着剤の塗布範囲を制限することができる。一般に、レンズ14の材料である樹脂(有機材料)と接着剤(有機材料)とは親和性が高く、一般に濡れ易いが、無機材料から構成される反射防止膜と接着剤の親和性が低い。言い換えると、接着剤塗布面に、該接着剤塗布面以外の領域に比べて、接着剤との親和性が高くなるように、接着剤塗布面以外の領域にコート処理を行う。
図5は、光学素子ユニットの他の構成例を示す断面図である。図6は、図5の矢印Xで示す部位の拡大図である。
光学素子ユニット10は、第1のレンズ22と第2のレンズ24を鏡筒12の内部に保持する。第1のレンズ22と第2のレンズ24は、光入射側からこの順に、それぞれの光軸が一致するように配置されている。
第1のレンズ22は、レンズ部22aと、該レンズ部22aの周囲に形成されたレンズ周縁部22bとで構成される。レンズ周縁部22bにおける、第2のレンズ24側の面には、レンズ部22aを囲う凹状の嵌合部22cが形成されている。
第2のレンズ24は、レンズ部24aと、該レンズ部24aの周囲に形成されたレンズ周縁部24bとで構成される。レンズ周縁部24bにおける、第1のレンズ22側の面には、レンズ部24aを囲う凸状の嵌合部24cが形成されている。また、第2のレンズ24のレンズ周縁部24bにおける、第1のレンズ22側の面に接着剤塗布面が形成されている。
接着層26は、遮光性を有し、光学素子ユニットの絞りとして機能する。また、接着層26は、第2のレンズ24のレンズ周縁部24bにおける接着剤塗布面に形成されている。レンズ表面の接着剤の接触角を他の部位と異ならせる加工やコート処理を施すことにより、接着剤塗布面に塗布される接着剤の濡れ拡がる範囲を調整される。
この構成では、第2のレンズ24の接着剤塗布面に、嵌合部24cが形成されている。嵌合部24cの表面も接着剤塗布面に含まれ、表面の接着剤の接触角を他の部位と異ならせる加工やコート処理が施されている。
第1のレンズ22と第2のレンズ24は、レンズ周縁部22b,24b同士の間に挟み込まれた接着層26によって一体に接合されている。接合する際には、第1のレンズ22と第2のレンズ24とが、それぞれの嵌合部22c,24cを証として位置決めされて嵌め合わされる。
図6に示すように、接着層26には複数の小球Bが含まれており、小球Bの径rがほぼ等しい。接着層26は、第1のレンズ22と第2のレンズ24との間に挟み込まれるため、接着層26の厚みが小球Bの径rによって規定される。
この光学素子ユニットは、濡れ拡がる範囲を調整された接着層26と嵌合部22c,24cの嵌め合いによって、第1のレンズ22と第2のレンズ24との光軸を、より確実に一致させることができる。
図7は、光学素子ユニットの他の構成例を示す図である。
この例では、第1のレンズ32と鏡筒12と間に、遮光性の接着層36が設けられている。接着層36は、第1のレンズ32のレンズ周縁部32bにおける鏡筒側の面に形成された接着剤塗布面に形成される。
接着剤塗布面は、レンズ周縁部32bにおいて鏡筒12の鏡筒端部12b側に突出する突出部32cの表面である。接着層36を形成するために接着剤塗布面に塗布された接着剤は、突出部32cの表面において自身の表面張力によって濡れ拡がる範囲を調整される。
また、接着層36には、上記の構成例と同様に、径がほぼ等しい複数の小球が含まれる。第1のレンズ32と鏡筒12の鏡筒端部12bとに挟み込まれた接着層36の厚みが、常に一定になる。
この構成によれば、第1のレンズ32は、接着剤の表面張力の釣り合いによって、その光軸と鏡筒12の開口12cの中心軸とが調心される。このため、鏡筒12に第1のレンズ32と位置合わせを行うための機構が必要なく、設計の自由度が向上する。
第1のレンズ32のレンズ周縁部32bと第2のレンズ34のレンズ周縁部34bとの間には、両レンズを接合するための接着層46が形成されている。この接着層46は、図1で示した構成例のように、遮光性を持たせることで、絞りとして機能させてもよい。このように、第1のレンズ32と第2のレンズ34の間と、第1のレンズ32と鏡筒12との間の両方に絞りを設けてもよい。このとき、第1のレンズ32と鏡筒12との間の接着層36が開口絞りとして機能し、第1のレンズ32と第2のレンズ34の間の接着層46が遮光絞りとして機能する。なお、第1のレンズ32と第2のレンズ34の間には、レンズ間を接合するためだけの目的で、遮光性を有していない接着層が形成されていてもよい。
また、レンズの数は、上記構成例のように2つに限らず、1つ、又は、3つ以上としてもよい。レンズが1つの場合には、鏡筒の鏡筒端部とレンズとの間を、絞りとして機能する接着層によって接合する構成とする。
本明細書は、次の内容を開示するものである。
(1)少なくとも1つ光学素子と、
前記光学素子を保持する鏡筒と、
前記光学素子の絞りと、を備え、
前記絞りが、前記光学素子同士の間、及び、前記光学素子と前記鏡筒との間のうち少なくとも一方を接合する遮光性の接着層であって、前記光学素子に、前記接着層を形成するために塗布される接着剤の濡れ拡がる範囲を調整する接着剤塗布面が形成されている光学素子ユニット。
(2)(1)に記載の光学素子ユニットであって、
前記光学素子がレンズで構成され、
前記接着剤塗布面が、前記レンズの光軸に対称となるように設けられている光学素子ユニット。
(3)(2)に記載の光学素子ユニットであって、
前記接着剤塗布面が、前記レンズに開口径の外周に形成された突出部の表面である光学素子ユニット。
(4)(2)に記載の光学素子ユニットであって、
前記接着剤塗布面が、前記レンズ表面の接着剤の接触角を他の部位と異ならせてなる面である光学素子ユニット。
(5)(2)に記載の光学素子ユニットであって、
前記接着剤塗布面が、前記レンズ表面をコート処理することで形成された面である光学素子ユニット。
(6)(2)から(5)のいずれか1つに記載の光学素子ユニットであって、
前記接着剤塗布面に前記レンズに形成された位置決めのための嵌合部が形成される光学素子ユニット。
(7)(1)から(6)のいずれか1つに記載の光学素子ユニットであって、
前記接着層は、ほぼ径が等しい小球を含む光学素子ユニット。
(8)(1)から(7)のいずれか1つに記載の光学素子ユニットであって、
前記接着層の光学濃度が4.0より大きい光学素子ユニット。
(9)(1)から(8)のいずれか1つに記載の光学素子ユニットであって、
前記接着層は、反射率が可視光領域で0.5以下である光学素子ユニット。
2 第1のレンズ
4 第2のレンズ
6,26,36 接着層(絞り)
10 光学素子ユニット
12 鏡筒

Claims (9)

  1. 少なくとも1つ光学素子と、
    前記光学素子を保持する鏡筒と、
    前記光学素子の絞りと、を備え、
    前記絞りが、前記光学素子同士の間、及び、前記光学素子と前記鏡筒との間のうち少なくとも一方を接合する遮光性の接着層であって、前記光学素子に、前記接着層を形成するために塗布される接着剤の濡れ拡がる範囲を調整する接着剤塗布面が形成されている光学素子ユニット。
  2. 請求項1に記載の光学素子ユニットであって、
    前記光学素子がレンズで構成され、
    前記接着剤塗布面が、前記レンズの光軸に対称となるように設けられている光学素子ユニット。
  3. 請求項2に記載の光学素子ユニットであって、
    前記接着剤塗布面が、前記レンズに開口径の外周に形成された突出部の表面である光学素子ユニット。
  4. 請求項2に記載の光学素子ユニットであって、
    前記接着剤塗布面が、前記レンズ表面の接着剤の接触角を他の部位と異ならせてなる面である光学素子ユニット。
  5. 請求項2に記載の光学素子ユニットであって、
    前記接着剤塗布面が、前記レンズ表面をコート処理することで形成された面である光学素子ユニット。
  6. 請求項2から5のいずれか1つに記載の光学素子ユニットであって、
    前記接着剤塗布面に前記レンズに形成された位置決めのための嵌合部が形成される光学素子ユニット。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載の光学素子ユニットであって、
    前記接着層は、ほぼ径が等しい小球を含む光学素子ユニット。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載の光学素子ユニットであって、
    前記接着層の光学濃度が4.0より大きい光学素子ユニット。
  9. 請求項1から8のいずれか1つに記載の光学素子ユニットであって、
    前記接着層は、反射率が可視光領域で0.5以下である光学素子ユニット。
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