JP2023077424A - 加硫ゴム-金属複合体並びにタイヤ、ホース、及びクローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】環境負荷が低く、加硫ゴムと金属との接着性に優れる加硫ゴム-金属複合体並びにそれを用いたタイヤ、ホース、及びクローラを提供する。【解決手段】金属と、前記金属を被覆する加硫ゴムとを備える加硫ゴム-金属複合体であって、前記加硫ゴムは、ゴム成分及び下記式(1)で表されるアミン系老化防止剤を含むゴム組成物の加硫ゴムであり、前記金属は、スチールコード表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆された金属である加硫ゴム-金属複合体。JPEG2023077424000005.jpg20112〔上記式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立して一価の飽和炭化水素基である。〕【選択図】なし

Description

本発明は、加硫ゴム-金属複合体並びにタイヤ、ホース、及びクローラに関する。
スチールコードと被覆ゴムとの間に優れた接着性を付与するために、様々な技術が検討されてきた。
例えば、特許文献1では、フィラメントの周面に、表面の銅濃度が15~45アトミック%のブラスめっきを施したゴム物品補強用スチールフィラメントにおいて、該ブラスめっきの表面からフィラメント半径方向内側に15nmの深さまでの表層領域に、Co及びNiのいずれか少なくとも1種を含有させることを開示している。
また、特許文献2には、コバルトフリー化合物でも三種合金コーティングの使用を可能にする鉄の粒子を豊富に含む真鍮コーティングを備えたスチールコードが開示されている。
一方、タイヤを構成する各種ゴム部材には、老化防止剤を含むゴム組成物が適用されていることが多く、スチールコードを被覆するゴムにも含まれている。
例えば、下記特許文献3には、特定のキノリン系老化防止剤と、N-フェニル-N’-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン(老化防止剤6PPD)とを選定して配合したゴム組成物をタイヤの表面を構成するゴムに適用することで、タイヤ表面のクラックと変色を抑制できることが開示されている。
特開2002-13081号公報 国際公開第2020/156967号 国際公開第2018/056384号
しかしながら、上記特許文献3で使用されているN-フェニル-N’-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン(老化防止剤6PPD)は、環境への影響を有する可能性があり、ヨーロッパ法規の今後の規制可能性も含め、より環境に低負荷な老化防止剤を使用することが望ましい。
更に、スチールコードの被覆ゴムに用いた際にも、加硫ゴム-金属接着性を同等以上となるような加硫ゴム-金属複合体が求められている。
本発明は、上記事情に鑑み、環境負荷が低く、かつ加硫ゴムと金属との接着性に優れる加硫ゴム-金属複合体並びにそれを用いたタイヤ、ホース、及びクローラを提供することを目的とし、当該目的を解決することを課題とする。
<1> 金属と、前記金属を被覆する加硫ゴムとを備える加硫ゴム-金属複合体であって、
前記加硫ゴムは、ゴム成分及び下記式(1)で表されるアミン系老化防止剤を含むゴム組成物の加硫ゴムであり、
前記金属は、スチールコード表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆された金属である加硫ゴム-金属複合体。
Figure 2023077424000001
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して一価の飽和炭化水素基である。
<2> 前記被覆中の前記鉄の量が、前記銅、前記亜鉛及び前記鉄の総質量の1質量%以上10質量%未満である<1>に記載の加硫ゴム-金属複合体。
<3> 前記被覆中のリンの量が、0mg/mを超え4mg/m以下である<1>又は<2>に記載の加硫ゴム-金属複合体。
<4> 前記スチールコードは、ダイヤモンドダイスにより伸線加工されている<1>~<3>のいずれか1つに記載の加硫ゴム-金属複合体。
<5> 前記アミン系老化防止剤の前記ゴム組成物中の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して0.1~11質量部である<1>~<4>のいずれか1つに記載の加硫ゴム-金属複合体。
<6> 前記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~20の鎖状の一価の飽和炭化水素基又は炭素数5~20の環状の一価の飽和炭化水素基である<1>~<5>のいずれか1つに記載の加硫ゴム-金属複合体。
<7> 前記ゴム組成物中のN-フェニル-N’-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミンの含有率が0.01質量%以下である<1>~<6>のいずれか1つに記載の加硫ゴム-金属複合体。
<8> <1>~<7>のいずれか1つに記載の加硫ゴム-金属複合体を含むタイヤ。
<9> コバルト原子の含有量が1質量%以下である<8>に記載のタイヤ。
<10> <1>~<7>のいずれか1つに記載の加硫ゴム-金属複合体を含むホース。
<11> <1>~<7>のいずれか1つに記載の加硫ゴム-金属複合体を含むクローラ。
本発明によれば、環境負荷が低く、かつ加硫ゴムと金属との接着性に優れる加硫ゴム-金属複合体並びにそれを用いたタイヤ、ホース、及びクローラを提供することができる。
特許文献2のFigue 3aである。
以下に、本発明をその実施形態に基づき詳細に例示説明する。なお、以下の説明において、数値範囲を示す「A~B」の記載は、端点であるA及びBを含む数値範囲を表し、「A以上B以下」(A<Bの場合)、又は「A以下B以上」(A>Bの場合)を表す。
また、質量部及び質量%は、それぞれ、重量部及び重量%と同義である。
<加硫ゴム-金属複合体>
本発明の加硫ゴム-金属複合体は、金属と、金属を被覆する加硫ゴムとを備える加硫ゴム-金属複合体である。
ここで、加硫ゴムは、ゴム成分及び式(1)で表されるアミン系老化防止剤を含むゴム組成物の加硫ゴムである。
当該加硫ゴムを「本発明の加硫ゴム」と称することがある。
本発明の加硫ゴムの元となる前記ゴム組成物を「本発明のゴム組成物」と称することがある。なお、ゴム組成物は未加硫状態であり、ゴム組成物に含まれるゴム成分も未加硫状態である。
本発明の加硫ゴム-金属複合体において、金属は、スチールコード表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆された金属(三元めっき金属)である。
上記構成の加硫ゴムが上記構成の金属を被覆している加硫ゴム-金属複合体を、本発明の加硫ゴム-金属複合体と称する。
本発明の加硫ゴム-金属複合体は、式(1)で表されるアミン系老化防止剤を用いても、初期接着性に優れる。かかる理由は定かではないが、スチールコード表面が、銅-亜鉛-鉄の三元めっき金属の被覆ゴムとして、上記構成の本発明のゴム組成物の加硫ゴムを用いることで、当該効果をなし得るものと推察される。
なお、本発明において「加硫ゴムと金属との接着性に優れる」とは、主として、加硫ゴムと金属との初期接着性に優れることを意味する。
以下、本発明のゴム組成物及び金属について説明する。
〔ゴム組成物〕
本発明のゴム組成物は、ゴム成分及び式(1)で表されるアミン系老化防止剤を含む。
本発明のゴム組成物は、更に、加硫剤、加硫促進剤、ステアリン酸、亜鉛華等を含んでいてもよい。
(ゴム成分)
ゴム成分が、加硫ゴムにゴム弾性をもたらす。
ゴム成分は、特に限定されない。例えば、天然ゴム(NR)及び合成ジエン系ゴムからなる群より選択される少なくとも一種のジエン系ゴムを含むことができる。
合成ジエン系ゴムとしては、例えば、イソプレン系ゴム、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエン-イソプレンゴム(BIR)、スチレン-イソプレンゴム(SIR)、スチレン-ブタジエン-イソプレンゴム(SBIR)、イソブチレン-イソプレンゴム(IIR)等、及びそれらの変性ゴムが挙げられる。
また、ゴム成分は、本発明の効果を損なわない限度において、非ジエン系ゴムを含んでいてもよい。
ゴム成分は1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
中でも、イソプレン骨格ゴム、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、及びクロロプレンゴム(CR)が好ましい。
ここで、イソプレン骨格ゴムは、イソプレン単位を主たる骨格とするゴムであり、具体的には、天然ゴム(NR)、合成イソプレンゴム(IR)等が挙られる。ゴム成分が、イソプレン骨格ゴム、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、ブタジエンゴム、及びクロロプレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種を含む場合、加硫ゴムのゴム弾性が優れ、タイヤ用途により好適な加硫ゴムが得られる。また、ゴム成分が、イソプレン骨格ゴム、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、ブタジエンゴム、及びクロロプレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種を含む場合、本発明の効果(ゴム組成物がアミン系老化防止剤を含むことによる環境負荷低減効果及び加硫ゴム-金属接着性の向上効果)が顕著に現れ易い。
ゴム成分中の、イソプレン骨格ゴム、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム等のジエン系ゴムの含有率は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上が更に好ましく、100質量%でもよい。
(老化防止剤)
本発明のゴム組成物は、下記式(1)で表されるアミン系老化防止剤を含む。
式(1)で表されるアミン系老化防止剤は、N-フェニル-N’-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン(老化防止剤6PPD)と同様にフェニレンジアミン部分を含むものの、該フェニレンジアミン部分以外には二重結合を有しない点で、老化防止剤6PPDと異なる。式(1)で表されるアミン系老化防止剤は、加硫ゴム-金属複合体の金属として、表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆されたスチールコードに対して従来同等以上の接着性を有する。
Figure 2023077424000002
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して一価の飽和炭化水素基である。
とRは、同一であっても異なっていてもよいが、合成上の観点から、同一であることが好ましい。
一価の飽和炭化水素基の炭素数は、1~20が好ましく、3~10が更に好ましく、6及び7が特に好ましい。飽和炭化水素基の炭素数が20以下であると、単位質量当たりのモル数が大きくなるため、老化防止効果が大きくなる。
上記式(1)中のR及びRは、それぞれ独立して炭素数1~20の鎖状の一価の飽和炭化水素基又は炭素数5~20の環状の一価の飽和炭化水素基であることが好ましい。
前記一価の飽和炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基が挙げられ、アルキル基は、直鎖状でも、分岐鎖状でもよく、また、シクロアルキル基には、置換基として更にアルキル基等が結合していてもよい。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、1,2-ジメチルペンチル基、1,3-ジメチルペンチル基、1,4-ジメチルペンチル基、2,3-ジメチルペンチル基、2,4-ジメチルペンチル基、3,4-ジメチルペンチル基、n-ヘキシル基、1-メチルヘキシル基、2-メチルヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基等が挙げられ、これらの中でも、1,4-ジメチルペンチル基が好ましい。
前記シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられ、これらの中でも、シクロヘキシル基が好ましい。
なお、式(1)で表されるアミン系老化防止剤は、任意の担体に担持されていてもよい。例えば、式(1)で表されるアミン系老化防止剤は、シリカ、炭酸カルシウム等の無機充填剤に担持されていてもよい。
また、式(1)で表されるアミン系老化防止剤は、ゴム成分とともにマスターバッチを構成してもよい。ここで、マスターバッチとする際に用いるゴム成分は、特に限定されるものではなく、天然ゴム(NR)等のジエン系ゴムでもよいし、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)等であってもよい。
また、式(1)で表されるアミン系老化防止剤は、有機酸との塩としてもよい。ここで、塩とする際に用いる有機酸としては、特に限定されるものではないが、ステアリン酸等が挙げられる。
式(1)で表されるアミン系老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.1~11質量部であることが好ましい。アミン系老化防止剤の含有量が、ゴム成分100質量部に対して0.1質量部以上であることで、環境負荷を低減しつつ加硫ゴムの金属との接着性を十分に確保することができ、ゴム成分100質量部に対して11質量部以下であることで、加硫ゴム物性(発熱性等)を損ねにくい。
式(1)で表されるアミン系老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上がより好ましく、1質量部以上が更に好ましい。また、式(1)で表されるアミン系老化防止剤の含有量は、他の加硫ゴム物性へ影響の観点から、ゴム成分100質量部に対して10質量部以下がより好ましく、8質量部以下が更に好ましい。
本発明のゴム組成物は、上記の式(1)で表されるアミン系老化防止剤以外の老化防止剤(他の老化防止剤)を、更に含有していてもよい。
他の老化防止剤としては、例えば、キノリン系、キノン系、フェノール系、イミダゾール系の各化合物、カルバミン酸金属塩等の老化防止剤が挙げられる。
例えば、キノリン系老化防止剤としては、ジヒドロキノリン部分(特に、1,2-ジヒドロキノリン部分)を有する化合物が挙げられる。具体的には、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合体(老化防止剤TMDQ)、6-エトキシ-2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン、6-アニリノ-2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン等が挙げられる。
なお、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合体としては、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの二量体、三量体、四量体等が挙げられる。
以上の他の老化防止剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、ゴム組成物中のN-フェニル-N’-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン(老化防止剤6PPD)の含有率が0.01質量%以下であることが好ましく、更に0.00質量%であること(即ち、老化防止剤6PPDを含まないこと)がより好ましい。ゴム組成物中の老化防止剤6PPDの含有率が0.01質量%以下であれば、タイヤが環境に優しくなり(つまり、環境負荷が低減され)、また、老化防止剤6PPDの含有率が0.00質量%であれば、タイヤが環境に更に優しくなる。
(ワックス)
本発明のゴム組成物は、更にワックスを含むことが好ましい。
前記ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.1~5質量部であることが好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1質量部以上が更に好ましく、また、他の加硫ゴム物性への影響の観点から、ゴム成分100質量部に対して4質量部以下がより好ましく、3質量部以下が更に好ましい。
(硫黄)
本発明のゴム組成物は、硫黄を含むことが好ましい。
硫黄としては、種々の硫黄を使用できるが、不溶性硫黄よりも普通の硫黄(可溶性硫黄(粉末硫黄)等)が好ましく、また、オイルトリート硫黄等も好ましい。ここで、不溶性硫黄は、二硫化炭素に対して不溶な硫黄(無定形の高分子硫黄)であり、可溶性硫黄(粉末硫黄)は、二硫化炭素に対して可溶な硫黄である。
硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.1~10質量部の範囲が好ましく、1~5質量部の範囲がより好ましい。硫黄の含有量がゴム成分100質量部に対して0.1質量部以上であれば、加硫ゴムの耐久性を確保でき、また、ゴム成分100質量部に対して10質量部以下であれば、ゴム弾性を十分に確保できる。
(各種成分)
ゴム組成物は、既述のゴム成分、アミン系老化防止剤、ワックス、及び硫黄の他にも、必要に応じて、ゴム工業界で通常使用されるその他の成分を、発明の効果を損なわない程度に含むことができる。
その他の成分は、例えば、充填剤(シリカ、カーボンブラック、炭酸カルシウム等)、シランカップリング剤、軟化剤、加工助剤、樹脂、界面活性剤、有機酸(ステアリン酸等)、酸化亜鉛(亜鉛華)、加硫促進剤、硫黄以外の加硫剤等が挙げられる。これらの成分は、市販品を好適に使用することができる。
[コバルト含有化合物]
本発明では、ゴム組成物中のコバルト含有化合物の含有量が、ゴム成分100質量部に対して0.01質量部以下であることが好ましい。これは、本発明のゴム組成物が、コバルト含有化合物を実質的に含まないことを意味する。環境への負荷を低減し、各種規制へ対応するためである。
同様の観点から、ゴム組成物中のコバルト含有化合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.00質量部、すなわち、ゴム組成物がコバルト含有化合物を含まない(コバルトフリーである)ことがより好ましい。
コバルト含有化合物は、有機酸コバルト塩、コバルト金属錯体等が挙げられる。
有機酸コバルト塩としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ロジン酸コバルト、バーサチック酸コバルト、トール油酸コバルト、オレイン酸コバルト、リノール酸コバルト、リノレン酸コバルト、パルミチン酸コバルト等を挙げることができる。また、コバルト金属錯体としては、例えばコバルトアセチルアセトナートが挙げられる。
(ゴム組成物の調製)
ゴム組成物の調製方法は、特に限定されない。
例えば、既述のゴム成分及びアミン系老化防止剤に、必要に応じて適宜選択した各種成分を配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。また、得られたゴム組成物を加硫することで、加硫ゴムとすることができる。
混練りの条件としては、特に制限はなく、混練り装置の投入体積やローターの回転速度、ラム圧等、及び混練り温度や混練り時間、混練り装置の種類等の諸条件について目的に応じて適宜に選択することができる。混練り装置としては、通常、ゴム組成物の混練りに用いるバンバリーミキサーやインターミックス、ニーダー、ロール等が挙げられる。
熱入れの条件についても、特に制限はなく、熱入れ温度や熱入れ時間、熱入れ装置等の諸条件について目的に応じて適宜に選択することができる。該熱入れ装置としては、通常、ゴム組成物の熱入れに用いる熱入れロール機等が挙げられる。
押出の条件についても、特に制限はなく、押出時間や押出速度、押出装置、押出温度等の諸条件について目的に応じて適宜に選択することができる。押出装置としては、通常、ゴム組成物の押出に用いる押出機等が挙げられる。押出温度は、適宜に決定することができる。
加硫を行う装置、方式、条件等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜に選択することができる。加硫を行う装置としては、通常、ゴム組成物の加硫に用いる金型による成形加硫機等が挙げられる。加硫の条件として、その温度は、例えば100~190℃程度である。
〔金属〕
本発明のゴム-金属複合体に含まれる金属は、スチールコード表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆された金属(三元めっき金属)である。
スチールコードは、スチール製のモノフィラメント及びマルチフィラメント(撚りコード又は引き揃えられた束コード)のいずれでもよく、その形状は制限されない。スチールコードが撚りコードである場合の撚り構造についても特に制限はなく、単撚り、複撚り、層撚り、複撚りと層撚りの複合撚りなどの撚り構造が挙げられる。
スチールコードが銅、亜鉛、及び鉄の三元系のめっき層を有することで、めっき層を構成する成分が、ゴムとスチールコードとの間の接着性を高める役目を果たすことができるため、ゴム組成物中のコバルト化合物の含有量が、少ない場合(ゴム成分100質量部に対して0.01質量部以下)であっても、高い接着性を実現できる。
スチールコードは、ゴム組成物との接着性を好適に確保する観点から、更に、接着剤処理などの表面処理がなされていてもよい。接着剤処理を使用する場合は例えばロード社製、商品名「ケムロック」(登録商標)などの接着剤処理が好ましい。
また、例えば、表面のN原子が2原子%以上60原子%以下であって、かつ、表面のCu/Zn比が1以上4以下であるスチールフィラメントを使用することができる。また、金属フィラメント1としては、フィラメント半径方向内方にフィラメント最表層5nmまでの酸化物として含まれるリンの量が、C量を除いた全体量の割合で、7.0原子%以下である場合が挙げられる。
本発明のゴム-金属複合体に含まれる金属は、スチールコード表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆された金属(三元めっき金属)である。より具体的には、金属は、上記の1つ以上のスチールフィラメントを含むスチールコードにおいて、前記フィラメントは、スチールフィラメント基材と、前記スチールフィラメント基材を部分的または全体的に被覆する被覆(めっき層)とを含み、前記被覆は、銅および亜鉛からなる黄銅を含み、前記被覆は、鉄で強化されており、前記鉄が前記黄銅中に粒子として存在し、前記粒子は、10~10000ナノメートルのサイズを有することを特徴とするスチールコードであることがより好ましい。前記粒子は、20~5000ナノメートルのサイズを有することが、更に好ましい。「鉄で強化された」とは、鉄がフィラメント状鋼基材に由来しないことを意味する。
ここで、前記の黄銅は、銅と亜鉛とからなり、少なくとも63質量%の銅を含み、残りが亜鉛であることが好ましく、65質量%以上の銅を含むことがより好ましく、67質量%以上の銅を含むことが更に好ましい。
また、前記被覆(めっき層)中の鉄の量が、黄銅と鉄の総質量と比較して質量で1%以上であり、質量で10%未満であることが好ましく、前記被覆中の鉄の量が、黄銅と鉄の総質量と比較して質量で3%以上であり、質量で9%未満であることが、より好ましい。
前記被覆は、実質的に亜鉛鉄合金を含まないことを特徴とするスチールコードが更に好ましい。
上記の1つ以上のスチールフィラメントを含むスチールコードにおいて、前記フィラメントの表面に存在するリンの量、換言すると、前記被覆(めっき層)中のリンの量がPであり、前記フィラメントの表面に存在する鉄の量、換言すると、前記被覆(めっき層)中の鉄の量がFeであり、(P+Fe)の量は、以下の方法(a)~(e)に従って、リンおよび鉄を溶解する弱酸でフィラメントの表面を穏やかにエッチングすることによって決定される。
(a)約5グラムのスチールコードを秤量し、約5cmの断片に切断し、試験管に導入する。
(b)0.01モル塩酸HClを10ml加える。
(c)試料を酸溶液で15秒間振盪する。
(d)ICP-OESにより、溶液中に存在する量を測定する。
ここで、ICP-OESとは、誘導結合プラズマ-10mLストリッピング溶液のマトリックス中の(0;0;0)、(2;0.02;1)、(5;0.1;2)、(10;0.5;5) mg/Lの(Cu;Fe;Zn)の標準溶液を全て使用する光学発光分光法(ICP-OES)をいう。
(e)フィラメント鋼の表面積の単位当たりの(P+Fe)の質量をミリグラム毎平方メートル(mg/m)で表した結果を示す。その結果を(Fe+P)と呼ぶ場合がある。
フィラメントの表面に存在するリンの量、換言すると、前記被覆(めっき層)中のリンの量は4mg/m以下であるが、ゼロより大きいことが、接着性を高める上で好ましい。即ち、0<P≦4mg/mである。リンの量(P)は4mg/mより少ないこと(P<4mg/m)がより好ましい。
より多量のリンP量は、接着層の成長を低下させる。リンP量は、3mg/mより低くても良いし、1.5mg/mより低くても更に良い。
さらに好ましい実施形態では、フィラメントの表面に存在する鉄の量が30mg/m以上であることが好ましく、35mg/mを超える鉄が表面に存在する場合がより好ましく、40mg/mを超える鉄が表面に存在する場合が更により好ましい。
また、フィラメントの表面に存在する鉄の量と、フィラメントの表面に存在するリンの量との質量比(Fe/P)は、27より大きいことが好ましい。
前記フィラメント表面被覆質量SCWが、表面積の単位当たり前記被覆中に存在する黄銅と鉄の質量の合計であり、前記被覆質量が平方メートル当たりのグラム数で表され、前記質量比[Fe/(SCW×P)]が13より大きいことが好ましい。
前記鉄が前記黄銅中に粒子として存在するスチールフィラメントを得る方法としては、鉄粒子で強化された黄銅被覆を有する中間ワイヤを、引き続いて潤滑剤中のより小さなダイスを通してワイヤを湿式ワイヤ引抜くことによって最終直径0.28mmまで引出して、スチールフィラメントを得ればよい。
潤滑剤は、一般に有機化合物中にリンを含む高圧添加剤を含有する。
ここで、用いるダイスとして、少なくともヘッドダイは焼結ダイヤモンドダイであり、残りのダイはタングステンカーバイドダイである、Set-Dダイスを用いればよい。スチールコードは、ダイヤモンドダイスにより伸線加工されていることが好ましい。
本発明のゴム組成物は、金属を被覆して一定期間が経過する場合でも金属腐食を抑制することができるため、例えば金属コードをゴム組成物で被覆した状態で製品を流通させ、流通先で加硫して加硫ゴム-金属複合体を製造することができる。また、そのようにして製造された加硫ゴム-金属複合体は、金属の腐食が抑制されているため、加硫ゴム-金属接着性が損なわれにくく、耐久性にも優れる。
ゴム組成物によるスチールコードの被覆方法としては、例えば以下に示す方法を用いることができる。
三元めっきされた所定の本数のスチールコードを所定の間隔で平行に並べ、このスチールコードを上下両側から、本発明のゴム組成物からなる厚さ0.5mm程度の未架橋ゴムシートでコーティングして前駆体を得る。得られた前駆体(未加硫ゴム-金属複合体)を加硫する。加硫条件は、例えば160℃程度の温度で、20分間程度;または、145℃程度の温度で、40分間程度とすることができる。
このようにして得られた加硫ゴムとスチールコードとの複合体は、優れた加硫ゴム-金属接着性を有する。
接着性に優れる本発明の加硫ゴム-金属複合体は、各種自動車用タイヤ、クローラ、ホースなど、特に強度が要求されるゴム物品に用いられる補強材として好適に用いられる。特に、各種自動車用ラジアルタイヤのベルト、カーカスプライ、ワイヤーチェーファーなどの補強部材として好適に用いられる。
<タイヤ>
本発明のタイヤは、本発明の加硫ゴム-金属複合体を含む。
本発明のタイヤの製造方法は、タイヤ内に、本発明の加硫ゴム-金属複合体が含まれるように製造し得る方法であれば、特に限定されない。
一般に、各種成分を含有させたゴム組成物が未加硫の段階で各部材に加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが製造される。例えば、本発明のゴム組成物を混練の上、得られたゴム組成物で、三元めっきされたスチールコードをゴム引きして未加硫のベルト層、未加硫のカーカス、及び他の未加硫部材を積層し、未加硫積層体を加硫することでタイヤが得られる。
タイヤに充填する気体としては、通常の空気、酸素分圧を調整した空気等の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いてもよい。
本発明のタイヤは、コバルト原子の含有量が1質量%以下であることが好ましい。タイヤ中のコバルト原子の含有量は、タイヤ製造に用いるゴム組成物がコバルト含有化合物を含まず、加硫ゴム-金属複合体の金属がコバルトを含まなければ、0質量%であるといえる。タイヤ中のコバルト原子の含有量は、例えば、タイヤを構成する各部材の元素量を測定する方法で測定することができる。
<クローラ、ホース>
本発明のクローラ、及びホースは、本発明の加硫ゴム-金属複合体を含む。
本発明の加硫ゴム-金属複合体を含む化工品は、本発明の加硫ゴム-金属複合体を含むことから、環境負荷が低く、同等の接着性を保持可能である。
化工品としては、加硫ゴム-金属複合体を含むタイヤ以外の化工品用ゴム物品が挙げられ、具体的には、クローラ、ホース等の強度が要求されるゴム物品が挙げられる。
<実施例1及び比較例1~2>
〔ゴム組成物の調製〕
表1に示す配合組成にて、各成分を混練し、ゴム組成物を調製した。表1に示す成分の詳細は次のとおりである。
*1 イソプレン系ゴム:天然ゴムとポリイソプレンゴムの混合物
*2 老化防止剤1:式(1)中のR及びRが飽和炭化水素基(1,4-ジメチルペンチル基)であるアミン系老化防止剤、N,N’-ビス(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン
*3 老化防止剤2:N-フェニル-N’-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン
*4 コバルト含有化合物:ネオデカン酸コバルトホウ素化合物
表1に掲載されている成分以外に、少なくとも、他の老化防止剤(老化防止剤1及び2以外の老化防止剤)、加硫促進剤、及びステアリン酸を含む。また、実施例と比較例で使用するカーボンブラックは同じグレードのカーボンブラックを使用した。
〔加硫ゴム-金属複合体の作製〕
表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆され、鉄を4質量%程度含むスチールコードを金属として用いた。この三元めっきスチールコードは、Set-Dダイスを用いて得られ、より詳細には、国際公開第2020/156967号明細書の段落番号[0065]~[0070]に記載の手法で製造した。
当該三元めっきスチールコードを等間隔で平行配列し、配列したスチールコードの両面を調製したゴム組成物からなる厚さ1mmのゴムシートで被覆して、未加硫ゴム-金属複合体(未加硫スチールコードトッピング反)を作製した。
三元めっきスチールコードの被覆(めっき層)中の鉄の量Feとリンの量がPは、チールコードのフィラメントの表面を塩酸で穏やかにエッチングすることによって決定した。具体的には、下記(a)~(d)の手順に従い測定した。
(a)5グラムのスチールコードを秤量し、5cmの断片に切断し、試験管に導入した。
(b)試験管に0.01モル塩酸HClを10ml加えた。
(c)試料を15秒間振盪した。
(d)ICP-OESにより、塩酸溶液中に存在する量を測定した。
ここで、ICP-OESとは、誘導結合プラズマ-10mLストリッピング溶液のマトリックス中の(0;0;0)、(2;0.02;1)、(5;0.1;2)、(10;0.5;5) mg/Lの(Cu;Fe;Zn)の標準溶液を全て使用する光学発光分光法(ICP-OES)をいう。
三元めっきスチールコードの被覆(めっき層)中の鉄の量Feは31.7mg/m、リンの量がPは1.7mg/mであった。
(比較例1~2)
表面が、ブラスめっき(銅-亜鉛めっき)で被覆されたスチールコードを金属として用いた。
当該ブラスめっきスチールコードを等間隔で平行配列し、配列したスチールコードの両面を調製したゴム組成物からなる厚さ1mmのゴムシートで被覆して、未加硫ゴム-金属複合体(未加硫スチールコードトッピング反)を作製した。
<評価>
1.初期接着性
各未加硫ゴム-金属複合体を145℃で20分間加硫して、加硫ゴムシートとスチールコードとを接着させた。このようにして、厚さ2mmの加硫ゴムシートにスチールコードが埋設された、スチールコード-加硫ゴム複合体を得た。
加硫直後の各サンプルからスチールコードを剥離し、スチールコードに付着している加硫ゴムの被覆率を、目視観察にて0~100%で決定して初期接着性の指標とした。得られた被覆率を表1に示す。なお、被覆率は高いほど初期接着性に優れることを示す。
2.湿熱接着性
上述した未加硫ゴム-金属複合体を145℃で40分間加硫して、加硫ゴムシートとスチールコードとを接着させた。このようにして、厚さ2mmの加硫ゴムシートにスチールコードが埋設された、スチールコード-加硫ゴム複合体を得た。
得られたスチールコード-加硫ゴム複合体を、75℃、相対湿度95%雰囲気下に置いて7日間劣化させた後、各サンプルからスチールコードを剥離し、スチールコードに付着している加硫ゴムの被覆率を目視観察にて0~100%で決定し、温熱劣化性の指標とした。得られた被覆率を表1に示す。なお、被覆率は高いほど湿熱接着性に優れることを示す。
Figure 2023077424000003
表1中、「スチールコード種」欄のAは、スチールコード表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆されていることを意味し、Bは、スチールコード表面が、ブラスめっき(銅-亜鉛めっき)で被覆されていることを意味する。
実施例1の加硫ゴム-金属複合体は、比較例1~2の加硫ゴム-金属複合体に比べ、接着性について、バランス良く優れた効果を示すことがわかる。
特許文献2(国際公開第2020/156967号)の実施例では、図1(特許文献2のFig.3a)に示されるように、三元めっきによる被覆中の鉄の量が増加するに伴い、加硫ゴム-金属接着性が低下している。これに対し、実施例1による加硫ゴム-金属複合体は、加硫ゴム-金属接着性を向上することができるため、被覆中の鉄の量の増減に関わらず、一定水準以上の加硫ゴム-金属接着性を達成することができる。
なお、図1中、横軸の「1-W」等は特許文献2の段落番号[0075]の表IIに示される試料を指し、番号が大きいほど被覆中の鉄の量が大きい。また、縦軸のZ-Scoreは接着性の優劣を示し、数値が大きいほど、加硫ゴム-金属接着性が優れることを意味する。
本発明によれば、環境負荷が低く、加硫ゴム-金属接着性に優れる加硫ゴム-金属複合体を提供することができる。この加硫ゴム-金属複合体は、各種自動車用タイヤ、クローラ、ホースなど、特に強度が要求されるゴム物品に用いられる補強材として好適に用いられる。中でも、各種自動車用ラジアルタイヤのベルト、カーカスプライ、ワイヤーチェーファーなどの補強部材として好適に用いられる。

Claims (11)

  1. 金属と、前記金属を被覆する加硫ゴムとを備える加硫ゴム-金属複合体であって、
    前記加硫ゴムは、ゴム成分及び下記式(1)で表されるアミン系老化防止剤を含むゴム組成物の加硫ゴムであり、
    前記金属は、スチールコード表面が、銅、亜鉛、及び鉄の三元めっきで被覆された金属である加硫ゴム-金属複合体。
    Figure 2023077424000004

    〔上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して一価の飽和炭化水素基である。〕
  2. 前記被覆中の前記鉄の量が、前記銅、前記亜鉛及び前記鉄の総質量の1質量%以上10質量%未満である請求項1に記載の加硫ゴム-金属複合体。
  3. 前記被覆中のリンの量が、0mg/mを超え4mg/m以下である請求項1又は2に記載の加硫ゴム-金属複合体。
  4. 前記スチールコードは、ダイヤモンドダイスにより伸線加工されている請求項1又は2に記載の加硫ゴム-金属複合体。
  5. 前記アミン系老化防止剤の前記ゴム組成物中の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して0.1~11質量部である請求項1又は2に記載の加硫ゴム-金属複合体。
  6. 前記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~20の鎖状の一価の飽和炭化水素基又は炭素数5~20の環状の一価の飽和炭化水素基である請求項1又は2に記載の加硫ゴム-金属複合体。
  7. 前記ゴム組成物中のN-フェニル-N’-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミンの含有率が0.01質量%以下である請求項1又は2に記載の加硫ゴム-金属複合体。
  8. 請求項1又は2に記載の加硫ゴム-金属複合体を含むタイヤ。
  9. コバルト原子の含有量が1質量%以下である請求項8に記載のタイヤ。
  10. 請求項1又は2に記載の加硫ゴム-金属複合体を含むホース。
  11. 請求項1又は2に記載の加硫ゴム-金属複合体を含むクローラ。
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