JP2023074586A - 電気接続箱及びワイヤハーネス - Google Patents

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邦彦 竹内
Kunihiko Takeuchi
圭介 小澤
Keisuke Ozawa
貴彦 袴田
Takahiko Hakamada
貴啓 北川
Takahiro Kitagawa
徹 波多江
Toru Hatae
拓哉 中山
Takuya Nakayama
寿久 八木
Toshihisa Yagi
光広 加藤
Mitsuhiro Kato
裕之 大野
Hiroyuki Ono
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Abstract

【課題】シールド電線を保護すること。【解決手段】収容室10aを有する筐体10と、収容室で第1シールド電線We1と第2シールド電線We2とを電気接続させる電気接続具20と、第2シールド電線の編組体が接続され、収容室の中で筐体に対して固定させる端子金具30と、第2シールド電線を覆って周辺部品から保護する電線保護部41が設けられた電線保護部材40と、を備え、筐体は、筒状の外周壁11に囲われた収容室を有するケース本体10Aと、外周壁の一端の環状端面に組み付けられ、外周壁の一端の開口を塞ぐカバー10Bと、を備え、ケース本体は、外周壁が一端の環状端面から切り欠かれ、電線保護部に覆われた第2シールド電線を筐体の内外に亘って挿通させると共に、電線保護部材を保持する電線挿通部16を有し、電線保護部は、電線挿通部よりも筐体の外に突出させ、かつ、第2シールド電線を筐体の外に引き出させる突出部42を有すること。【選択図】図2

Description

本発明は、電気接続箱及びワイヤハーネスに関する。
従来、車両には、例えば、二次電池と複数の給電対象との間に介在させて、電源をそれぞれの給電対象に分配させるなど、第1接続対象物側の電線と第2接続対象物側の電線とを筐体の中で電気接続させる電気接続箱が搭載されている。そして、その筐体の内方の収容室には、それぞれの電線の電気接続を担う部品や電気回路上に配置される部品(リレー、ヒューズ等)などの様々な部品が収容される。更に、この電気接続箱においては、収容室へのノイズの侵入を抑えるべく、筐体を金属材料で成形したものが知られている。例えば、下記の特許文献1には、この種の電気接続箱について開示されている。このような電気接続箱は、第1接続対象物側や第2接続対象物側から収容室に引き込まれた複数本の電線と共に、ワイヤハーネスを構成する。
特開2014-93888号公報
ところで、電気接続箱においては、第1接続対象物側や第2接続対象物側から金属製の筐体の収容室にシールド電線を引き込み、そのシールド電線の編組体を収容室の中で端子金具を介して筐体に固定することによって、その編組体に乗ったノイズを筐体から車体に逃がすものが知られている。このようなノイズ対策が施された電気接続箱においては、その筐体の内外に亘ってシールド電線が配索されるので、このシールド電線を保護するべく、筐体に対するシールド電線の干渉対策を施しておくことが望ましい。
そこで、本発明は、シールド電線を保護し得る電気接続箱及びワイヤハーネスを提供することを、その目的とする。
本発明に係る電気接続箱は、収容室を有し、かつ、導電性の車体に固定された金属製の筐体と、前記筐体の外から前記収容室に引き込まれた第1接続対象物側の第1シールド電線の芯線と第2接続対象物側の第2シールド電線の芯線とを電気接続させる電気接続具と、前記第2シールド電線の編組体が物理的且つ電気的に接続される電気接続部、及び、前記収容室の中で前記筐体に対して固定させる被固定部を有する端子金具と、前記第2シールド電線を覆って周辺部品から保護する電線保護部が設けられた電線保護部材と、を備え、前記筐体は、筒状の外周壁に囲われた前記収容室を有するケース本体と、前記外周壁の一端の環状端面に組み付けられ、前記外周壁の前記一端の開口を塞ぐカバーと、を備え、前記ケース本体は、前記外周壁が前記一端の前記環状端面から切り欠かれ、前記電線保護部に覆われた前記第2シールド電線を前記筐体の内外に亘って挿通させると共に、前記電線保護部材を保持する電線挿通部を有し、前記電線保護部は、前記電線挿通部よりも前記筐体の外に突出させ、かつ、前記第2シールド電線を前記筐体の外に引き出させる突出部を有することを特徴とする。
本発明に係るワイヤハーネスは、第1接続対象物側の第1シールド電線と、第2接続対象物側の第2シールド電線と、収容室を有し、かつ、導電性の車体に固定された金属製の筐体と、前記筐体の外から前記収容室に引き込まれた前記第1シールド電線の芯線と前記第2シールド電線の芯線とを電気接続させる電気接続具と、前記第2シールド電線の編組体が物理的且つ電気的に接続される電気接続部、及び、前記収容室の中で前記筐体に対して固定させる被固定部を有する端子金具と、前記第2シールド電線を覆って周辺部品から保護する電線保護部が設けられた電線保護部材と、を備え、前記筐体は、筒状の外周壁に囲われた前記収容室を有するケース本体と、前記外周壁の一端の環状端面に組み付けられ、前記外周壁の前記一端の開口を塞ぐカバーと、を備え、前記ケース本体は、前記外周壁が前記一端の前記環状端面から切り欠かれ、前記電線保護部に覆われた前記第2シールド電線を前記筐体の内外に亘って挿通させると共に、前記電線保護部材を保持する電線挿通部を有し、前記電線保護部は、前記電線挿通部よりも前記筐体の外に突出させ、かつ、前記第2シールド電線を前記筐体の外に引き出させる突出部を有することを特徴とする。
本発明に係る電気接続箱は、第2電線挿通部に組み付けた電線保護部材によって、筐体の内外に亘って挿通させる第2シールド電線の周辺部品(主に筐体)との干渉を抑止し、その周辺部品から第2シールド電線を保護することができる。また、本発明に係るワイヤハーネスは、このような電気接続箱を具備するものであり、この電気接続箱が得られる効果を同様に奏することができる。
図1は、実施形態の電気接続箱及びワイヤハーネスを示す斜視図である。 図2は、カバーを外した実施形態の電気接続箱及びワイヤハーネスを示す斜視図である。 図3は、実施形態の電気接続箱及びワイヤハーネスを模式的に表して説明する説明図である。 図4は、ケース本体を示す斜視図である。 図5は、電気接続具を第2シールド電線等と共に示す斜視図である。 図6は、電気接続具を第2シールド電線等と共に別角度から見た斜視図である。 図7は、カバー部材を取り外した電気接続具を示す斜視図である。 図8は、実施形態の電線保護部材を示す斜視図である。 図9は、カバーを外した変形例1の電気接続箱及びワイヤハーネスを示す斜視図である。 図10は、変形例1のケース本体を電線保護部材と共に示す分解斜視図である。 図11は、変形例1の電線保護部材の一例を示す平面図である。 図12は、変形例1の電線保護部材の一例を示す組み付け前の平面図である。 図13は、変形例1の電線保護部材の他の例を示す平面図である。 図14は、変形例1の電線保護部材の他の例を示す組み付け前の平面図である。 図15は、変形例1の電線保護部の変形形態を説明する組み付け前の説明図である。 図16は、変形例1の電線保護部の変形形態を説明する説明図である。 図17は、変形例2の電線保護部材の一例を示す斜視図である。 図18は、変形例2の電線保護部材の一例をケース本体と共に示す分解斜視図である。 図19は、変形例2の電線保護部材の一例の保持構造をケース本体と共に示す分解斜視図である。 図20は、変形例2のケース本体の保持部を示す斜視図である。
以下に、本発明に係る電気接続箱及びワイヤハーネスの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係る電気接続箱及びワイヤハーネスの実施形態の1つを図1から図8に基づいて説明する。
図1から図3の符号1は、本実施形態の電気接続箱を示す。また、図1から図3の符号WHは、その電気接続箱1を備えた本実施形態のワイヤハーネスを示す。
電気接続箱1は、第1接続対象物(図示略)と第2接続対象物(図示略)との間に介在させ、この第1接続対象物側の第1電線We1と第2接続対象物側の第2電線We2とを内方に引き込んで電気接続させるものである(図1から図3)。そして、この電気接続箱1は、その第1電線We1及び第2電線We2と共にワイヤハーネスWHを成す。この電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、その第1電線We1と第2電線We2とが少なくとも1本ずつ用いられる。例えば、ここで示す電気接続箱1及びワイヤハーネスWHは、第1電線We1と第2電線We2とに各々シールド電線を利用し、外部からのノイズの侵入抑止対策が採られている。よって、以下においては、第1電線We1の一例としての第1シールド電線We1と第2電線We2の一例としての第2シールド電線We2とを備えるものとして、電気接続箱1とワイヤハーネスWHの説明を行う。
第1シールド電線We1は、図示しないが、円柱状の導電性の芯線と、この芯線を同心で覆う円筒状の絶縁性の内部被覆(内部シース)と、この内部被覆を同心で覆う円筒状の導電性の編組体と、この編組体を同心で覆う円筒状の絶縁性の外部被覆(外部シース)と、を備える。また、第2シールド電線We2は、図示しないが、円柱状の導電性の芯線と、この芯線を同心で覆う円筒状の絶縁性の内部被覆(内部シース)と、この内部被覆を同心で覆う円筒状の導電性の編組体と、この編組体を同心で覆う円筒状の絶縁性の外部被覆(外部シース)と、を備える。
ここで例示する電気接続箱1及びワイヤハーネスWHは、電気自動車やハイブリッド自動車等の車両に搭載され、第1接続対象物としての二次電池と第2接続対象物としての電源分配対象物(例えば、給電対象となる補記類等)との間を電気接続させることによって、電源分配対象物に電源を分配させる。よって、ここで例示する電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、二次電池に電気接続させた一対の第1シールド電線We1,We1(正極用の第1シールド電線We1、負極用の第1シールド電線We1)と、電源分配対象物に電気接続させた一対の第2シールド電線We2,We2(正極用の第2シールド電線We2、負極用の第2シールド電線We2)と、が用いられている。また、ここで例示する電気接続箱1及びワイヤハーネスWHにおいては、その一対の第2シールド電線We2,We2が複数組用いられている。
この電気接続箱1は、金属製の筐体10を備える(図1から図4)。また、この電気接続箱1は、その筐体10の内方で第1シールド電線We1と第2シールド電線We2とを電気接続させる導電性の電気接続具20を備える(図2、図3及び図5から図7)。また、この電気接続箱1は、第2シールド電線We2の編組体に乗ったノイズを逃がす端子金具30を備える(図2、図3、図5及び図6)。また、この電気接続箱1は、第2シールド電線We2の周辺部品に対する干渉対策として、この第2シールド電線We2を周辺部品から保護する電線保護部材40を備える(図1から図3、図5、図6及び図8)。
筐体10は、アルミニウム又はアルミニウム合金等の金属材料で成形され、導電性の車体(図示略)に固定される。また、この筐体10は、収容室10aを有する(図2から図4)。そして、この筐体10には、収容室10aに配置させる部品の挿入作業や組付け作業を行う際の作業用開口10bが設けられている(図2から図4)。
収容室10aには、第1シールド電線We1の芯線と第2シールド電線We2の芯線とを電気接続させた電気接続具20が収容されている。この収容室10aには、作業用開口10bから電気接続具20と第1シールド電線We1と第2シールド電線We2とが挿入される。
ここで示す筐体10は、金属製のケース本体10Aと金属製のカバー10Bとを備える(図1及び図3)。この筐体10は、作業用開口10bを車両上方に向けて車体に固定される。例えば、ここでは、ケース本体10Aが車体のフロアパネルに螺子止め固定される。
ケース本体10Aは、筒状の外周壁11を有する(図1から図4)。このケース本体10Aにおいては、その外周壁11に囲われた内側の内部空間が収容室10aとして利用され、かつ、その外周壁11の筒軸方向における一端の環状端部の内側の開口が作業用開口10bとして利用される。カバー10Bは、その一端の環状端部における環状端面に組み付けられて、その一端の開口(作業用開口10b)を塞ぐ。ここで示す外周壁11は、その一端の環状端面と同一の平面上に配置された平面が設けられ、かつ、その一端の環状端部から外方へと環状に突出させたフランジ部11aを有している(図2から図4)。カバー10Bは、このフランジ部11aに組み付けられる。
また、ケース本体10Aは、その外周壁11の他端の開口を底壁12で塞いでいる(図1から図4)。よって、このケース本体10Aにおいては、その外周壁11と底壁12とで共に囲われ、かつ、その外周壁11の一端の作業用開口10bを連通させた収容室10aが形成されている。
このケース本体10Aにおいては、一端の開口(作業用開口10b)側から第1シールド電線We1と第2シールド電線We2を収容室10aに引き込ませる。また、このケース本体10Aにおいては、作業用開口10bから収容室10aに電気接続具20が挿入され、その作業用開口10bから電気接続具20が螺子止め固定される。
その電気接続具20は、第1シールド電線We1の芯線と第2シールド電線We2の芯線とを電気接続させる導電部材を備える。ここで示す電気接続具20は、その導電部材として、一対の第1シールド電線We1,We1における一方の第1シールド電線We1の芯線を電気接続させ、かつ、一対の第2シールド電線We2,We2における一方の第2シールド電線We2の芯線を電気接続させる第1バスバ21と、一対の第1シールド電線We1,We1における他方の第1シールド電線We1の芯線を電気接続させ、かつ、一対の第2シールド電線We2,We2における他方の第2シールド電線We2の芯線を電気接続させる第2バスバ22と、を備える(図7)。その第1バスバ21と第2バスバ22のそれぞれの主体21a,22aは、金属材料で板状に成形される。第1シールド電線We1は、一方の端末の第1コネクタ51(図2及び図3)を介して第1バスバ21又は第2バスバ22に電気接続される。尚、ここでの図示は省略するが、第1シールド電線We1の他方の端末には、第1接続対象物側に電気接続させるコネクタが設けられている。
また、電気接続具20は、第1バスバ21に対して第1端子部23aを物理的且つ電気的に接続させ、かつ、この第1バスバ21と一方の第2シールド電線We2との間に介在させたヒューズ23を備える(図7)。そして、この電気接続具20は、更に別の導電部材として、そのヒューズ23の第2端子部23bを物理的且つ電気的に接続させ、かつ、一方の第2シールド電線We2の芯線を電気接続させる第3バスバ24を備える(図7)。この第3バスバ24の主体24aは、金属材料で板状に成形される。このヒューズ23と第3バスバ24は、一方の第2シールド電線We2毎に設ける。第2シールド電線We2は、一方の端末の第2コネクタ52(図3及び図6)を介して第2バスバ22又は第3バスバ24に電気接続される。尚、ここでの図示は省略するが、第2シールド電線We2の他方の端末には、第2接続対象物側に電気接続させるコネクタが設けられている。
更に、この電気接続具20は、ヒューズ23の第1端子部23aを第1バスバ21に螺子止め固定するための雄螺子部材25Aと、ヒューズ23の第2端子部23bを第3バスバ24に螺子止め固定するための雄螺子部材25Bと、を備える。そして、この電気接続具20は、その雄螺子部材25A,25Bに各々螺合させる雌螺子部材26を備える(図7)。
また、電気接続具20は、導電部材(第1バスバ21、第2バスバ22、第3バスバ24)を保持し、かつ、収容室10aで筐体10に螺子止め固定させる電気絶縁性の絶縁部材を備える。この電気接続具20は、その絶縁部材として、導電部材(第1バスバ21、第2バスバ22、第3バスバ24)の保持と筐体10への螺子止め固定を担う保持部材(以下、「バスバ保持部材」という。)27を備える(図5から図7)。このバスバ保持部材27は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。ここで示すバスバ保持部材27は、導電部材(第1バスバ21、第2バスバ22、第3バスバ24)に対してインサート成形によって一体成形されている。また、ここでは、雄螺子部材25A,25Bに対してもバスバ保持部材27がインサート成形によって一体成形されている。
このバスバ保持部材27は、第1バスバ21と第2バスバ22と第3バスバ24のそれぞれの主体21a,22a,24aを作業用開口10b側の天面27Uで露出させ(図7)、かつ、その天面27Uから雄螺子部材25A,25Bを作業用開口10b側に突出させている。第1バスバ21と第3バスバ24においては、その主体21a,24aの露出面がヒューズ接続部として利用される。電気接続具20は、更に別の絶縁部材として、バスバ保持部材27に組み付けられ、主体21a,22a,24aと雄螺子部材25A,25Bを作業用開口10b側から覆い隠すカバー部材28を備える(図2及び図5から図7)。このカバー部材28は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。
電気接続具20においては、収容室10aで作業用開口10b側に突出させ、この作業用開口10b側で第1コネクタ51を嵌合接続させる上部コネクタがカバー部材28に形成されている。ここでは、第1コネクタ51付きの一対の第1シールド電線We1,We1を収容室10aに引き込ませるので、一方の第1コネクタ51を嵌合接続させる第1上部コネクタ28aと他方の第1コネクタ51を嵌合接続させる第2上部コネクタ28bとが設けられている(図5及び図6)。第1上部コネクタ28aは、一方の第1シールド電線We1の第1コネクタ51が嵌合接続されることによって、内方の第1バスバ21の端子部21b(図7)に一方の第1シールド電線We1の芯線を電気接続させる。また、第2上部コネクタ28bは、他方の第1シールド電線We1の第1コネクタ51が嵌合接続されることによって、内方の第2バスバ22の端子部22b(図7)に他方の第1シールド電線We1の芯線を電気接続させる。
ケース本体10Aにおいては、電気接続具20が収容されている収容室10aに作業用開口10bから一対の第1シールド電線We1,We1が挿入され、一方の第1シールド電線We1における一方の端末の第1コネクタ51が電気接続具20の第1上部コネクタ28aに嵌合接続され、かつ、他方の第1シールド電線We1における一方の端末の第1コネクタ51が電気接続具20の第2上部コネクタ28bに嵌合接続される(図2、図3及び図5)。
このケース本体10Aには、外周壁11が作業用開口10b側の一端の環状端面から切り欠かれ、一対の第1シールド電線We1,We1を筐体10の内外に亘って挿通させる(換言するならば、一対の第1シールド電線We1,We1を筐体10の外から収容室10aに引き込ませる、又は、一対の第1シールド電線We1,We1を収容室10aから筐体10の外に引き出させる)電線挿通部(以下、「第1電線挿通部」という。)13が形成されている(図3及び図4)。ここで示す第1電線挿通部13は、外周壁11と一緒にフランジ部11aも切り欠かれた形状に形成されている。この第1電線挿通部13における作業用開口10b側の端面は、この第1電線挿通部13の中に一対の第1シールド電線We1,We1を差し入れる際の挿入口として利用される。この第1電線挿通部13は、カバー10Bがケース本体10Aに組み付けられた状態で、このカバー10Bによって挿入口が塞がれた開口を成す。ここでは、その開口が筐体10の内外を繋ぐ開口になっており、一対の第1シールド電線We1,We1の引込口又は引出口として利用される。尚、第1電線挿通部13は、それぞれの第1シールド電線We1毎に設けてもよい。
ここで示す一対の第1シールド電線We1,We1は、例えば合成樹脂製の電線保持具55によって一纏めにされた状態で保持され、この電線保持具55を介して筐体10に固定される(図2)。その電線保持具55は、第1電線挿通部13の中に配置される。そして、この電線保持具55は、ケース本体10Aに螺子止め固定することによって、筐体10に固定される。ケース本体10Aの収容室10aには、スタッドボルト等の雄螺子部材B1を有する電線固定部14が外周壁11の内壁面11bから突出させた状態で設けられている(図4)。電線保持具55は、その雄螺子部材B1に雌螺子部材(図示略)を螺合させることによって、電線固定部14に螺子止め固定される。
更に、電気接続具20においては、底壁12側で第2コネクタ52を嵌合接続させる下部コネクタがバスバ保持部材27に形成されている。ここでは、第2コネクタ52付きの一対の第2シールド電線We2,We2を収容室10aに引き込ませる。このため、ここでは、その一対の第2シールド電線We2,We2における一方の第2コネクタ52を嵌合接続させる第1下部コネクタ27aと他方の第2コネクタ52を嵌合接続させる第2下部コネクタ27bとが設けられている(図3及び図6)。また、ここでは、複数組の第2コネクタ52付きの一対の第2シールド電線We2,We2を収容室10aに引き込ませる。このため、ここでは、その第1下部コネクタ27aと第2下部コネクタ27bとが一対の第2シールド電線We2,We2の組み合わせ毎に対になって設けられている。
この第1下部コネクタ27aと第2下部コネクタ27bは、バスバ保持部材27における底壁12側の下面27Lに形成されている(図3及び図6)。第1下部コネクタ27aは、一対の第2シールド電線We2,We2における一方の第2シールド電線We2の第2コネクタ52が嵌合接続されることによって、内方の第3バスバ24の端子部(図示略)にその一方の第2シールド電線We2の芯線を電気接続させる。この第1下部コネクタ27aは、第3バスバ24毎(一方の第2シールド電線We2毎)に設ける。また、第2下部コネクタ27bは、一対の第2シールド電線We2,We2における他方の第2シールド電線We2の第2コネクタ52が嵌合接続されることによって、内方の第2バスバ22の端子部(図示略)にその他方の第2シールド電線We2の芯線を電気接続させる。この第2下部コネクタ27bは、第2バスバ22の端子部22c毎(他方の第2シールド電線We2毎)に設ける。
る。
この電気接続具20は、収容室10aでバスバ保持部材27又はカバー部材28を筐体10の固定部15に螺子部材(雄螺子部材又は雌螺子部材)によって螺子止め固定させる(図3及び図4)。その固定部15は、ケース本体10Aの外周壁11の内壁面11bから突出させた部位であり、作業用開口10bに向け且つ作業用開口10bと平行な平面を有する。この固定部15には、その平面に対する直交方向を螺子軸とする雌螺子部N2が形成されている(図4)。バスバ保持部材27又はカバー部材28には、その外周面よりも突出させた平板状の片体であり、収容室10aで一方の平面を作業用開口10bに向け且つ他方の平面を底壁12に向けて配置される被固定部27cが設けられている(図3及び図5から図7)。この被固定部27cには、雄螺子部材B2を挿通させる貫通孔27cが形成されている(図5から図7)。この被固定部27cは、他方の平面を固定部15の作業用開口10b側の平面に載せ置き、貫通孔27cに差し込んだ雄螺子部材B2を雌螺子部N2に螺合させることによって、その固定部15に螺子止め固定させる。これにより、バスバ保持部材27又はカバー部材28は、収容室10aの中でケース本体10Aに固定される。ここでは、バスバ保持部材27に被固定部27cを設け、このバスバ保持部材27を筐体10の固定部15に螺子止め固定させる。
この電気接続箱1には、その対になる固定部15と被固定部27cの組み合わせが複数組(ここでは、4組)設けられている。尚、この電気接続箱1においては、固定部15にスタッドボルト等の雄螺子部材(図示略)を設けておき、この雄螺子部材に雌螺子部材(図示略)を螺合させることによって、固定部15と被固定部27cとを螺子止め固定してもよい。
収容室10aは、組み付けられた室内の電気接続具20から作業用開口10bまでの空間(以下、「第1収容室」という。)10aと、その室内の電気接続具20から底壁12までの空間(以下、「第2収容室」という。)10aと、に大別される(図3)。この収容室10aにおいては、第1コネクタ51付きの第1シールド電線We1が第1収容室10aに収容され、この第1シールド電線We1が第1収容室10aから外に引き出される。また、この収容室10aにおいては、第2コネクタ52付きの第2シールド電線We2が第2収容室10aに収容され、この第2シールド電線We2が第2収容室10aから第1収容室10aに引き回されて当該第1収容室10aから外に引き出される。
ここで、全ての第2シールド電線We2における一方の端末の第2コネクタ52は、電気接続具20を収容室10aへと収める前に、第1下部コネクタ27a又は第2下部コネクタ27bに嵌合接続させる(図3)。よって、第2シールド電線We2は、電気接続具20を作業用開口10bから収容室10aへと挿入する際に、この電気接続具20と一緒になって作業用開口10bから収容室10aに挿入される。また、この第2シールド電線We2には、例えば、収容室10aへと収める前に、端子金具30と電線保護部材40を組み付けておく(図3)。その端子金具30と電線保護部材40は、第2シールド電線We2を収容室10aに収容した後で筐体10(ここでは、ケース本体10A)に組み付けられる。
端子金具30は、第2シールド電線We2の編組体に乗ったノイズを筐体10から車体に逃がすためのアース部材である。よって、この端子金具30は、金属材料で成形され、第2シールド電線We2の編組体を物理的且つ電気的に接続させる。そして、この端子金具30は、筐体10に対して物理的且つ電気的に接続させる。
端子金具30は、第2シールド電線We2の編組体が物理的且つ電気的に接続される電気接続部31と、収容室10aの中で筐体10に対して固定させる被固定部32と、を有する(図5及び図6)。
電気接続部31とは、具体的に、外部被覆が一部剥ぎ取られて又は全周に亘って剥ぎ取られて剥き出しになった第2シールド電線We2の編組体に対して物理的且つ電気的に接続させた筒状の部位のことである。ここで示す電気接続部31は、その剥き出しの編組体を筒内に配置して、その筒の内周壁を剥き出しの編組体に対して物理的且つ電気的に接続させている。例えば、この電気接続部31は、編組体に接続される前の形状が片体形状になっており、これを剥き出しの編組体に外側から巻き付けながら加締め圧着させることによって、その筒状体の内周壁を編組体に対して物理的且つ電気的に接続させている。
被固定部32は、平板状の片体として形成されており、円形の貫通孔32aが形成されている(図5及び図6)。
ここで示す端子金具30は、旗端子として成形されている(図5及び図6)。旗端子とは、筒軸方向を同じ向きに合わせた2つの電気接続部31を並列に配置し、かつ、この2つの電気接続部31の集合体に対して被固定部32をオフセット配置したもののことである。
この端子金具30は、一組の第1下部コネクタ27aと第2下部コネクタ27bの組み合わせ毎に設けられている。そして、この端子金具30においては、その一組の第1下部コネクタ27aと第2下部コネクタ27bの内の一方に繋がれた第2シールド電線We2の編組体を2つの電気接続部31の内の一方に対して物理的且つ電気的に接続させ、その一組の第1下部コネクタ27aと第2下部コネクタ27bの内の他方に繋がれた第2シールド電線We2の編組体を2つの電気接続部31の内の他方に対して物理的且つ電気的に接続させる。
この端子金具30は、収容室10aの中で筐体10に固定される。ここで示す端子金具30は、収容室10aの中でケース本体10Aの後述する第2電線挿通部16の近傍に配置され、そのケース本体10Aに固定される。また、この電気接続箱1は、複数の端子金具30を備える。この電気接続箱1においては、その全ての端子金具30を収容室10aの中で端子金具30毎の第2電線挿通部16の近傍に配置して、ケース本体10Aに固定する。
そのケース本体10Aには、外周壁11が作業用開口10b側の一端の環状端面から切り欠かれ、第2シールド電線We2を筐体10の内外に亘って挿通させる(換言するならば、第2シールド電線We2を筐体10の外から収容室10aに引き込ませる、又は、第2シールド電線We2を収容室10aから筐体10の外に引き出させる)電線挿通部(以下、「第2電線挿通部」という。)16が形成されている(図3及び図4)。ここで示す第2電線挿通部16は、外周壁11と一緒にフランジ部11aも切り欠かれた形状に形成されている。この第2電線挿通部16における作業用開口10b側の端面は、この第2電線挿通部16の中に一対の第2シールド電線We2,We2を差し入れる際の挿入口として利用される。この第2電線挿通部16は、カバー10Bがケース本体10Aに組み付けられた状態で、このカバー10Bによって挿入口が塞がれた開口を成す。ここでは、その開口が筐体10の内外を繋ぐ開口になっており、第2シールド電線We2の引込口又は引出口として利用される。
ここで示す第2電線挿通部16は、端子金具30毎(つまり、一組の第1下部コネクタ27aと第2下部コネクタ27bの組み合わせ毎)に形成され、その端子金具30毎に、端子金具30の2つの電気接続部31に接続された2本の第2シールド電線We2を筐体10の内外に亘って挿通させる。尚、第2電線挿通部16は、それぞれの第2シールド電線We2毎に設けてもよい。
この第2電線挿通部16は、電線保護部材40を保持する保護部材保持部としての機能も兼ねている。よって、この第2電線挿通部16には、第2シールド電線We2と一緒に電線保護部材40も差し入れられる。
電線保護部材40は、第2シールド電線We2を覆って周辺部品から保護する部材である。この電線保護部材40は、第2シールド電線We2における第2電線挿通部16の中に位置する部分の保護を目的とし、かつ、第2シールド電線We2における第2電線挿通部16から筐体10の外に引き出されている部分の保護を目的として設ける。ここで示す電線保護部材40は、その第2シールド電線We2における保護対象部位の筐体10(ケース本体10A、カバー10B)への干渉抑止を主目的とする。
この電線保護部材40は、第2シールド電線We2の周辺部品からの保護のみを目的とするのであれば、その目的を満足させる如何様な材料を用いて成形してもよい。例えば、この場合の電線保護部材40は、合成樹脂材料等で成形すればよい。一方、この電線保護部材40は、その第2シールド電線We2の保護機能に加えて、収容室10aの防水と防塵の機能(所謂グロメットの如き機能)も持たせるのであれば、これらの目的を満足させる材料を用いて成形すればよい。ここでは、この電線保護部材40に第2シールド電線We2の保護機能と収容室10aの防水及び防塵の機能を持たせる。そこで、ここで示す電線保護部材40は、ゴム材料で成形された弾性変形可能な部材となっている。
この電線保護部材40は、第2シールド電線We2を覆って周辺部品(主に筐体10)から保護する電線保護部41を有する(図1、図2、図5、図6及び図8)。この電線保護部41は、第2シールド電線We2を内方に挿通させることによって、この第2シールド電線We2を周辺部品から覆い隠すものとして形成される。
第2電線挿通部16においては、この電線保護部41が第2シールド電線We2と共に差し入れられ、この電線保護部41に覆われた第2シールド電線We2を筐体10の内外に亘って挿通させる。よって、この電気接続箱1においては、その電線保護部41で第2シールド電線We2における第2電線挿通部16の中に位置する部分の周辺部品(筐体10)への干渉を抑止することができる。
ここで示す電気接続箱1は、電線保護部材40を第2電線挿通部16毎(つまり、端子金具30毎)に備えている。このため、ここで示す電線保護部41は、端子金具30の2つの電気接続部31に接続された2本の第2シールド電線We2を挿通させるものとして形成される。
この電線保護部41は、第2電線挿通部16よりも筐体10の外に突出させ、かつ、第2シールド電線We2を筐体10の外に引き出させる突出部42を有する(図1、図2、図5、図6及び図8)。つまり、電線保護部材40は、筐体10の外でも電線保護部41の突出部42で第2シールド電線We2を覆っており、第2電線挿通部16から筐体10の外に亘って電線保護部41が第2シールド電線We2を覆っている。このため、この電気接続箱1においては、その電線保護部41の突出部42で第2シールド電線We2における第2電線挿通部16から筐体10の外に引き出されている部分の周辺部品(主に筐体10)への干渉を抑止することができる。
この電線保護部41は、筒内が第2シールド電線We2を挿通させる電線挿通路41aとなる筒状に形成される(図8)。この電線保護部41においては、筒軸方向の一端の開口(突出部42の開口)が第2シールド電線We2を筐体10の外に引き出させる電線引出口(以下、「外側電線引出口」という。)41bとして利用される。更に、この電線保護部41においては、筒軸方向の他端の開口が第2シールド電線We2を収容室10a側に引き出させる電線引出口(以下、「内側電線引出口」という。)41cとして利用される。ここで示す電線保護部41は、角筒状に形成されている。
また、この電線保護部41の突出部42は、筒軸方向の変位を吸収させるべく、外側電線引出口41b側の端部が筒軸方向に伸縮可能な蛇腹状に形成されている(図1、図2、図5、図6及び図8)。
更に、電線保護部材40は、第2電線挿通部16に挿入口から差し入れて当該第2電線挿通部16とカバー10Bとの間の空間に保持させる環状の被保持部43を有する(図2、図5、図6及び図8)。この被保持部43は、電線保護部41と同軸で、この電線保護部41の外周面における第2電線挿通部16の中に位置する部分から膨出させた環状部である。ここで示す被保持部43は、角筒状の電線保護部41に合わせて角環状に形成されている。
ここで、第2電線挿通部16は、外周壁11の外壁面11cからフランジ部11aよりも突出させることによって、その被保持部43の保持空間を拡張している(図4)。また、この第2電線挿通部16は、筐体10の外側の開口に壁部16b(図4)を設けるなどして、その開口の面積を被保持部43の軸線方向に対する直交断面の断面積よりも小さくしている。このため、この電気接続箱1においては、第2電線挿通部16と被保持部43との間からの水等の液体や塵埃の侵入抑止効果を高めることができる。
また更に、この電線保護部材40は、突出部42の外側電線引出口41bから引き出された第2シールド電線We2の外周面に密着しつつ外側電線引出口41bを外から覆う開口被覆部44を有する(図1、図2、図5、図6及び図8)。この電線保護部材40は、ゴム材料で成形されているので、開口被覆部44を弾性変形させながら第2シールド電線We2の外周面に密着させる。
この開口被覆部44は、外側電線引出口41bから引き出された第2シールド電線We2を挟み込むべく、突出部42の外側電線引出口41b側の端面の2箇所から互いに向かい合わせにした状態で突出させる。ここで示す開口被覆部44は、その突出部42の角環状の端面の対向配置された2つの辺部から各々片持ちの矩形の片体として突出させる。また、ここで示す2つの開口被覆部44は、第2シールド電線We2に密着させていない弾性変形前の初期状態で、それぞれの自由端の間隔が1本の第2シールド電線We2の電線径よりも狭くなるように形成される。よって、この2つの開口被覆部44は、固定端から自由端に向かうほど互いに近づくよう突出部42の端面から筒軸方向に対して傾斜させた状態で突出させる。これにより、この2つの開口被覆部44は、第2シールド電線We2を外側電線引出口41bから引き出していったときに自由端側から弾性変形して、その弾発力で第2シールド電線We2の外周面に密着しつつ、第2シールド電線We2と相俟って外側電線引出口41bを外から覆う。従って、この電線保護部材40は、この開口被覆部44によって、外側電線引出口41bからの水等の液体や塵埃の侵入抑止効果を高めることができる。
また更に、この電線保護部材40は、突出部42の外側電線引出口41b側の端面で且つ開口被覆部44とは異なる場所の2箇所からテープ巻き部45を突出させている(図1、図2、図5、図6及び図8)。この電線保護部材40においては、外側電線引出口41bから引き出された第2シールド電線We2とテープ巻き部45とに粘着テープ(図示略)を巻き付けることによって、その第2シールド電線We2をテープ巻き部45に固定する。ここで示すテープ巻き部45は、突出部42の角環状の端面における開口被覆部44とは別の対向配置された2つの辺部から各々片持ちの片体として開口被覆部44よりも突出させている。
先に示したように、この電気接続箱1においては、電線保護部材40が端子金具30と対になって設けられ、その端子金具30の2つの電気接続部31に接続された2本の第2シールド電線We2の周辺部品との干渉を電線保護部材40で抑止する。このため、この電気接続箱1においては、端子金具30を電線保護部材40に近づけて配置することで、端子金具30と電線保護部材40との間に亘って配索される第2シールド電線We2の変位を抑制する。
例えば、ここで示す端子金具30は、電線保護部材40の内側電線引出口41cから収容室10aに引き出された第2シールド電線We2の編組体をその引き出された先で電気接続部31に接続させるべく配置する。このために、ケース本体10Aは、収容室10aの作業用開口10b側に、端子金具30の被固定部32を載せ置いて固定させる固定部17を端子金具30毎に有している(図4)。
この固定部17は、外周壁11の筒軸方向に対する直交平面を作業用開口10b側に有しており、その直交平面を被固定部32の載置面として利用する。被固定部32は、その固定部17の載置面に対する直交方向を螺子軸とする螺子部材で固定部17に螺子止め固定させる。従って、この電気接続箱1においては、電気接続具20を収容室10aに収容した後で端子金具30をケース本体10Aに作業用開口10bから螺子止め固定できるので、端子金具30の組み付け作業性を向上させることができる。例えば、ここで示す固定部17には、スタッドボルト等の雄螺子部材B3が垂設されており、この雄螺子部材B3を貫通孔32aに挿通させた被固定部32が載せ置かれる(図2、図4、図5及び図6)。その被固定部32は、雄螺子部材B3に螺合させた雌螺子部材N3によって固定部17に螺子止め固定させる(図2)。
ここで示す端子金具30としては、2本の第2シールド電線We2を作業用開口10bに沿って並べて配置し、この2本の第2シールド電線We2をその配列状態のまま電線保護部材40の電線保護部41の中に導き入れる場合、2つの電気接続部31を被固定部32の平面に沿って並べることで当該2つの電気接続部31が作業用開口10bに沿って並べられるもの(第1端子金具30A)を用いる(図1、図2、図5及び図6)。また、ここで示す端子金具30としては、2本の第2シールド電線We2を外周壁11の筒軸方向に沿って並べて配置し、この2本の第2シールド電線We2をその配列状態のまま電線保護部材40の電線保護部41の中に導き入れる場合、2つの電気接続部31を被固定部32の平面に対する直交方向に並べることで当該2つの電気接続部31が外周壁11の筒軸方向に沿って並べられるもの(第2端子金具30B)を用いる(図1、図2、図5及び図6)。
この電気接続箱1においては、先ず、電気接続具20に全ての第2コネクタ52付きの第2シールド電線We2を組み付け、かつ、全ての第2シールド電線We2に端子金具30と電線保護部材40を組み付けておく。次に、この電気接続箱1においては、電気接続具20と第2シールド電線We2を作業用開口10bから収容室10aに挿入し、その電気接続具20をケース本体10Aに組み付ける。そして、この電気接続箱1においては、端子金具30の被固定部32をケース本体10Aの固定部17に載せ置き、かつ、電線保護部材40の被保持部43をケース本体10Aの第2電線挿通部16に差し入れて、被固定部32を固定部17に螺子止め固定する。また、この電気接続箱1においては、2本の第1コネクタ51付きの第1シールド電線We1を作業用開口10bから収容室10aに挿入し、これらを収容室10aの電気接続具20とケース本体10Aに組み付ける。しかる後、この電気接続箱1においては、そのケース本体10Aにカバー10Bを組み付けて、このカバー10Bで作業用開口10bを塞ぐ。ここで示すケース本体10Aのフランジ部11aには、雌螺子部N4が形成されており、この雌螺子部N4の螺子軸に貫通孔(図示略)の中心を合わせてカバー10Bが載せ置かれる(図1及び図2)。そのカバー10Bは、貫通孔に挿通させた雄螺子部材B4を雌螺子部N4に螺合させることによって、フランジ部11aに螺子止め固定される(図1及び図2)。
以上示したように、本実施形態の電気接続箱1は、第2電線挿通部16に組み付けた電線保護部材40によって、筐体10の内外に亘って挿通させる第2シールド電線We2の周辺部品(主に筐体10)との干渉を抑止し、その周辺部品から第2シールド電線We2を保護することができる。
更に、本実施形態の電気接続箱1は、電線保護部材40から収容室10aに引き出された第2シールド電線We2の編組体をその引き出された先で端子金具30の電気接続部31に接続させるので、その端子金具30と電線保護部材40との間に亘って配索される第2シールド電線We2の変位を抑制することができる。このため、この電気接続箱1は、収容室10aの中での第2シールド電線We2の周辺部品(主に筐体10)との干渉を抑止し、その周辺部品から第2シールド電線We2を保護することができる。
また更に、本実施形態の電気接続箱1は、電線保護部材40がゴム材料で成形された弾性変形可能な部材であることから、電線保護部材40と第2電線挿通部16の間からの水等の液体や塵埃の侵入抑止効果を高めることができる。この電気接続箱1においては、その侵入抑止効果を高めるべく、電線保護部材40の被保持部43の外周面を第2電線挿通部16とカバー10Bに密着させることが望ましい。また、本実施形態の電気接続箱1は、その電線保護部材40に先の開口被覆部44を設けていることから、外側電線引出口41bからの水等の液体や塵埃の侵入抑止効果を高めることができる。このように、本実施形態の電気接続箱1は、収容室10aの防水性や防塵性を向上させることができる。
また更に、本実施形態の電線保護部材40は、その筒軸の軸周りに180度回転させたとしても、その見た目に何ら変わりがないものとして成形されている。このため、この電線保護部材40は、その筒軸の軸周りに180度回転させたとしても、第2電線挿通部16に組み付けることができる。従って、本実施形態の電気接続箱1は、第2電線挿通部16に対する電線保護部材40の組み付け作業性を向上させることができる。
また、本実施形態のワイヤハーネスWHは、このような電気接続箱1を具備するものであり、この電気接続箱1が得られる効果を同様に奏することができる。
ところで、この電気接続箱1において、複数の電線保護部材40は、原価低減を図る上でも、誤組付けを抑止に伴う組み付け作業性の向上を図る上でも、そのそれぞれが同一の部品であることが望ましい。ここでは、全ての電線保護部材40に同一の部品を用いている。
[変形例1]
図9の符号2は、本変形例の電気接続箱を示す。また、図9の符号WHは、その電気接続箱2を備えた本実施形態のワイヤハーネスを示す。
本変形例の電気接続箱2は、前述した実施形態の電気接続箱1において、電線保護部材40を下記の電線保護部材140(図9及び図10)に置き換え、かつ、この電線保護部材140に合わせてケース本体10Aの第2電線挿通部16についてその配置を変えずに同様に切り欠かれた下記の第2電線挿通部116(図10)に変更したものである。
本変形例の電線保護部材140は、実施形態の電線保護部材40と同じように、第2シールド電線We2を覆って周辺部品(主に筐体10)から保護する部材であり、第2シールド電線We2の周辺部品からの保護のみを目的とするのであれば、例えば、合成樹脂材料等で成形され、収容室10aの防水と防塵の機能も持たせるのであれば、ゴム材料で成形される。
この電線保護部材140は、実施形態の電線保護部材40と同じように、第2シールド電線We2を覆って周辺部品(主に筐体10)から保護する電線保護部141を有する(図10)。この電線保護部141は、実施形態の電線保護部41と同じように、第2シールド電線We2を内方に挿通させることによって、この第2シールド電線We2を周辺部品から覆い隠すものとして形成される。本変形例においても、電線保護部材140は、第2電線挿通部116毎(つまり、端子金具30毎)に設ける。このため、ここで示す電線保護部141は、実施形態の電線保護部41と同じように、端子金具30の2つの電気接続部31に接続された2本の第2シールド電線We2を挿通させるものとして形成される。
この電線保護部141は、実施形態の電線保護部41と同じように、第2電線挿通部116よりも筐体10の外に突出させ、かつ、第2シールド電線We2を筐体10の外に引き出させる突出部142を有する(図10)。
この電線保護部141は、実施形態の電線保護部41と同じように、筒内が第2シールド電線We2を挿通させる電線挿通路141aとなる筒状に形成される。(図10)そして、この電線保護部141においては、その筒軸方向の一端の開口(突出部42の開口)が第2シールド電線We2を筐体10の外に引き出させる外側電線引出口141bとして利用され、かつ、その筒軸方向の他端の開口が第2シールド電線We2を収容室10a側に引き出させる内側電線引出口141cとして利用される。ここで示す電線保護部141は、角筒状に形成されている。
更に、電線保護部材140は、実施形態の電線保護部材40と同じように、第2電線挿通部116に挿入口から差し入れて当該第2電線挿通部116とカバー10Bとの間の空間に保持させる環状の被保持部143を有する(図10)。この被保持部143は、実施形態の被保持部43と同じように、電線保護部141と同軸で、この電線保護部141の外周面における第2電線挿通部116の中に位置する部分から膨出させた環状部である。ここで示す被保持部143は、角筒状の電線保護部141に合わせて角環状に形成されている。また、ここで示す被保持部143は、電線保護部141の外周面上で外側電線引出口141bからの距離と内側電線引出口141cからの距離が均等になる位置に設けている。
ここで、本変形例の第2電線挿通部116には、その被保持部143を嵌入させる溝状の保持部116aが形成されている(図10)。このため、本変形例の電気接続箱2においては、第2電線挿通部116と被保持部143との間からの水等の液体や塵埃の侵入抑止効果を高めることができる。
このように、本変形例の電気接続箱2は、実施形態の電気接続箱1において電線保護部材40を電線保護部材140に置き換えたとしても、第2電線挿通部116に組み付けた電線保護部材140によって、筐体10の内外に亘って挿通させる第2シールド電線We2の周辺部品(主に筐体10)との干渉を抑止し、その周辺部品から第2シールド電線We2を保護することができる。
更に、本変形例の電気接続箱2は、実施形態の電気接続箱1と同じように、電線保護部材140から収容室10aに引き出された第2シールド電線We2の編組体をその引き出された先で端子金具30の電気接続部31に接続させるので、その端子金具30と電線保護部材140との間に亘って配索される第2シールド電線We2の変位を抑制することができる。このため、この電気接続箱2は、収容室10aの中での第2シールド電線We2の周辺部品(主に筐体10)との干渉を抑止し、その周辺部品から第2シールド電線We2を保護することができる。
また更に、本変形例の電気接続箱2は、実施形態の電気接続箱1と同じように、全ての電線保護部材140に同一の部品を用いているので、原価低減が可能になり、かつ、電線保護部材140の誤組付けを抑止することができる。
また更に、本変形例の電線保護部材140は、その筒軸の軸周りに180度回転させたとしても、その見た目に何ら変わりがない。このため、この電線保護部材140は、その筒軸の軸周りに180度回転させたとしても、第2電線挿通部116に組み付けることができる。従って、本変形例の電気接続箱2は、第2電線挿通部116に対する電線保護部材140の組み付け作業性を向上させることができる。また、本変形例の電線保護部材140は、その重心における筒軸方向に対する直交軸の軸周りに180度回転させたとしても、その見た目に何ら変わりがない。このため、この電線保護部材140は、その直交軸の軸周りに180度回転させたとしても、第2電線挿通部116に組み付けることができる。従って、本変形例の電気接続箱2は、第2電線挿通部116に対する電線保護部材140の組み付け作業性を向上させるだけでなく、電線保護部材140に対する第2シールド電線We2の組み付け作業性についても向上させることができる。
また、本変形例のワイヤハーネスWHは、このような電気接続箱2を具備するものであり、この電気接続箱2が得られる効果を同様に奏することができる。
ところで、電線保護部141は、1つの筒体として形成されたものであってもよいが、この場合、外側電線引出口141b又は内側電線引出口141cから電線挿通路141aに第2シールド電線We2を差し込んでいく必要がある。例えば、この電線保護部141の電線挿通路141aの内壁面を第2シールド電線We2の外周面に密着させて、電線挿通路141aと第2シールド電線We2の外周面との間の防水性や防塵性を高める場合、その電線挿通路141aを治具等で拡張してから、第2シールド電線We2を端末から差し込んでいく必要がある。
そこで、本変形例の電線保護部141については、筒軸方向に沿って分割された複数の分割要素の組付け体として構成し、その複数の分割要素を互いに組み付けることで電線挿通路141aを形成すればよい。それぞれの分割要素は、個別の部品として成形されたものであってもよく、ヒンジ部等を介して繋がれたものであってもよい。これにより、本変形例の電線保護部141は、それぞれの分割要素を組み付ける前に少なくとも1つの分割要素に第2シールド電線We2を配置し、その状態のままそれぞれの分割要素を組み付けることによって、その第2シールド電線We2を電線挿通路141aの中に簡単に配置することができる。
ここで示す電線保護部141は、2つの分割要素141A,141Bの組付け体である(図11から図14)。本変形例では、この電線保護部141と共に被保持部143も2つの分割要素143A,143Bに分けられている。つまり、本変形例では、電線保護部材140そのものが2つの分割要素140A,140Bに分割されている。
例えば、図11及び図12に示す電線保護部141は、2つの分割要素141A,141Bがそれぞれ個別の部品として成形されており、この2つの分割要素141A,141Bを組み付けて2箇所のロック機構144で互いに保持させる。そのロック機構144は、一方の分割要素141Aに設けた例えば爪状の第1係止部144aと、他方の分割要素141Bに設けた例えば爪状の第2係止部144bと、を備える。このロック機構144は、その第1係止部144aと第2係止部144bを2つの分割要素141A,141Bが離れないよう互いに係止させることによって、その2つの分割要素141A,141Bを組付け状態のまま保持させる。この場合の電線保護部141は、2つの分割要素141A,141Bの内の一方に第2シールド電線We2を配置し、これに他方を組み付けて2箇所のロック機構144を作動させることによって、その第2シールド電線We2を電線挿通路141aの中に配置することができる。
また、例えば、図13及び図14に示す電線保護部141は、2つの分割要素141A,141Bをリビングヒンジ等のヒンジ部141Cで繋いだものである。この電線保護部141は、そのヒンジ部141Cの回転軸の軸周りに2つの分割要素141A,141Bを相対回転させながら、この2つの分割要素141A,141Bを組み付けて1箇所のロック機構144で互いに保持させる。この場合の電線保護部141は、2つの分割要素141A,141Bの内の一方に第2シールド電線We2を配置し、これに他方をヒンジ部141Cの回転軸の軸周りに相対回転させながら組み付けて1箇所のロック機構144を作動させることによって、その第2シールド電線We2を電線挿通路141aの中に配置することができる。
このように、本変形例の電気接続箱2は、電線保護部材140を分割構造にすることによって、外側電線引出口141b又は内側電線引出口141cから電線挿通路141aに第2シールド電線We2を差し込む必要がない。このため、この電気接続箱2は、電線保護部材140に対する第2シールド電線We2の組み付け作業性を向上させることができ、また、先の治具を用いる必要が無いので、組付け設備に掛かる原価を低く抑えることもできる。
ここまで説明してきた電線保護部材140は、外側電線引出口141bからの水等の液体や塵埃の侵入抑止効果を得にくいものである。このため、この電線保護部材140には、実施形態の電線保護部材40が有する開口被覆部44を同様に設けてもよい。一方、本変形例の電気接続箱2は、電線保護部材140を下記の電線保護部材240(図15及び図16)に置き換えて、防水性と防塵性を高めてもよい。
その電線保護部材240は、先の電線保護部材140と同じように、筒軸方向に沿って分割された複数の分割要素の組付け体を電線保護部241として利用するものである。そして、この電線保護部材240は、弾性変形し得るようゴム材料で成形される。ここでは図示しないが、電線保護部材240は、先の電線保護部141と同様の筐体10の外側の突出部を電線保護部241が有しており、かつ、電線保護部241の外周面に第2電線挿通部116の保持部116aに嵌入させる被保持部を有している。また、図示しないが、その電線保護部241には、先の電線保護部141と同じように、複数の分割要素を組付け状態のまま保持させるロック機構が設けられている。尚、ここでは、そのロック機構に替えて、例えば、粘着テープで複数の分割要素を組付け状態のまま保持させてもよい。
また、この電線保護部材240は、先の電線保護部材140と同じように、電線保護部241の複数の分割要素を互いに組み付けることで電線挿通路241aを形成する。但し、この電線保護部材240においては、その複数の分割要素を互いに組み付けた状態で、円柱状の電線挿通路241aが第2シールド電線We2毎に形成される。この円柱状の電線挿通路241aは、その円の直径が第2シールド電線We2の電線径よりも大きくなるように形成される。また、この電線挿通路241aは、電線径の異なる第2シールド電線We2が混在する場合、その円の直径が第2シールド電線We2の最大の電線径よりも大きくなるように形成される。そして、電線保護部材240には、その電線挿通路241aの中に、第2シールド電線We2の外周面との間の隙間の面積を減少させる弾性変形部245を設けている。
この弾性変形部245は、それぞれの分割要素を組み付けた状態で、第2シールド電線We2の外周面に弾性変形しながら密着して電線挿通路241aと第2シールド電線We2の外周面との間の隙間の面積を減少させるものである。そして、この弾性変形部245は、それぞれの分割要素から少なくとも1つずつ突出させる。
例えば、ここで示す電線保護部241は、3つの分割要素(第1分割要素241A、第2分割要素241B、第3分割要素241C)の組付け体である。そして、ここで示す電線保護部241は、第1分割要素241Aと第2分割要素241Bとの間及び第1分割要素241Aと第3分割要素241Cとの間を各々リビングヒンジ等のヒンジ部241Dで繋いでいる。
第1分割要素241Aは、電線保護部241の基部となるものであり、第2シールド電線We2毎の半円柱の第1溝241aが形成されている。そして、第2分割要素241Bと第3分割要素241Cには、それぞれ半円柱の第2溝241aが1つずつ形成されている。この電線保護部241においては、第1分割要素241Aに対してヒンジ部241Dの回転軸の軸周りに第2分割要素241Bを相対回転させながら組み付けたときに、互いに同じ形で且つ同じ大きさの第1溝241aと第2溝241aが合わさって円柱状の電線挿通路241aを形成する。また、この電線保護部241においては、第1分割要素241Aに対してヒンジ部241Dの回転軸の軸周りに第3分割要素241Cを相対回転させながら組み付けたときに、互いに同じ形で且つ同じ大きさの第1溝241aと第2溝241aが合わさって円柱状の電線挿通路241aを形成する。
第1分割要素241Aにおいては、それぞれの第1溝241aの内周面から複数の弾性変形部245を突出させている。ここでは、扇形の平板状の弾性変形部245が第1溝241a毎に3つ設けられており、弾性変形前の3つの弾性変形部245によって、第1溝241aの中に当該第1溝241aの半円と同じ大きさの半円形の板状部が形成される。また、第2分割要素241Bと第3分割要素241Cにおいては、各々、第2溝241aの内周面から複数の弾性変形部245を突出させている。ここでは、扇形の平板状の弾性変形部245が第2溝241a毎に3つ設けられており、弾性変形前の3つの弾性変形部245によって、第2溝241aの中に当該第2溝241aの半円と同じ大きさの半円形の板状部が形成される。
第1分割要素241Aと第2分割要素241Bにおいては、第1溝241aと第2溝241aのそれぞれの軸線方向で同等の位置に弾性変形部245が配置されている。このため、この第1分割要素241Aと第2分割要素241Bにおいては、組付け状態のときに、第1溝241aの3つの弾性変形部245と第2溝241aの3つの弾性変形部245とによって、電線挿通路241aの中に当該電線挿通路241aの円と同じ大きさの円形の板状部が形成される。また、第1分割要素241Aと第3分割要素241Cにおいては、第1溝241aと第2溝241aのそれぞれの軸線方向で同等の位置に弾性変形部245が配置されている。このため、この第1分割要素241Aと第3分割要素241Cにおいては、組付け状態のときに、第1溝241aの3つの弾性変形部245と第2溝241aの3つの弾性変形部245とによって、電線挿通路241aの中に当該電線挿通路241aの円と同じ大きさの円形の板状部が形成される。
この電線保護部241においては、例えば、第1分割要素241Aのそれぞれの第1溝241aに対して第2シールド電線We2を配置する。そして、この電線保護部241においては、その第1分割要素241Aに対して第2分割要素241Bと第3分割要素241Cを相対回転させながら組み付けることによって、全ての弾性変形部245が弾性変形する。これにより、この電線保護部241においては、その弾発力で全ての弾性変形部245が第2シールド電線We2の外周面に密着し、この全ての弾性変形部245によって電線挿通路241aと第2シールド電線We2の外周面との間の隙間の面積を減少させる。従って、この電線保護部材240は、その弾性変形部245によって、外側電線引出口41bからの水等の液体や塵埃の侵入抑止効果を高めることができる。
このように、本変形例の電気接続箱2においては、電線保護部材240を用いることによって、先の電線保護部材140によって得られる効果だけでなく、収容室10aの防水性や防塵性についても向上させることができる。
また、本変形例の電気接続箱2においては、電線保護部材240を用いることによって、電線径の異なる第2シールド電線We2が混在していても、電線径毎の電線保護部材240を用意する必要がないので、収容室10aの防水性や防塵性を安価に向上させることができる。
[変形例2]
図17の符号3は、本変形例の電気接続箱を示す。また、図17の符号WHは、その電気接続箱3を備えた本実施形態のワイヤハーネスを示す。
本変形例の電気接続箱3は、前述した実施形態の電気接続箱1において、電線保護部材40を下記の電線保護部材340(図17及び図18)に置き換え、かつ、この電線保護部材340に合わせてケース本体10Aの第2電線挿通部16についてその配置を変えずに同様に切り欠かれた下記の第2電線挿通部316(図18)に変更したものである。
本変形例の電線保護部材340は、実施形態の電線保護部材40と同じように、第2シールド電線We2を覆って周辺部品(主に筐体10)から保護する部材である。但し、本変形例の電線保護部材340は、独立気泡タイプのゴムスポンジ材料(例えば、EPDM:エチレンプロピレンジエンゴム)で成形される。
この電線保護部材340は、第2シールド電線We2を差し込ませる切り込み341aが設けられた電線保護部341を有する(図17及び図18)。第2シールド電線We2は、その切り込み341aの中で当該切り込み341aの壁面に挟み込まれて保持される。ここで示す切り込み341aには、端子金具30の2つの電気接続部31に接続された2本の第2シールド電線We2が差し込まれる。
この電線保護部341は、U字状の内壁面を有する第2電線挿通部316に差し入れられ、この第2電線挿通部316に保持される。よって、ここで示す電線保護部341は、そのU字状の内壁面に沿うU字状の外壁面を有する形状に形成されている。そして、この電線保護部341は、第2電線挿通部316よりも筐体10の外に突出させ、かつ、第2シールド電線We2を筐体10の外に引き出させる突出部342を有する(図17及び図18)。
この電線保護部341は、第2電線挿通部316に嵌合させることによって、この第2電線挿通部316に保持させてもよい。また、この電線保護部341は、第2電線挿通部316のリブ状の保持部316aを電線保護部材340の溝状の被保持部343に嵌入させることによって、第2電線挿通部316に保持させてもよい(図19及び図20)。その保持部316aは、第2電線挿通部316のU字状の内壁面からリブ状に突出させた突出部である。また、被保持部343は、電線保護部341のU字状の外壁面の一部を保持部316aの形状に合わせて凹ませた溝部である。
本変形例の電気接続箱3は、実施形態の電気接続箱1において電線保護部材40をそのような電線保護部材340に置き換えたとしても、第2電線挿通部316に組み付けた電線保護部材340によって、筐体10の内外に亘って挿通させる第2シールド電線We2の周辺部品(主に筐体10)との干渉を抑止し、その周辺部品から第2シールド電線We2を保護することができる。
更に、本変形例の電気接続箱3は、実施形態の電気接続箱1と同じように、電線保護部材340から収容室10aに引き出された第2シールド電線We2の編組体をその引き出された先で端子金具30の電気接続部31に接続させるので、その端子金具30と電線保護部材340との間に亘って配索される第2シールド電線We2の変位を抑制することができる。このため、この電気接続箱2は、収容室10aの中での第2シールド電線We2の周辺部品(主に筐体10)との干渉を抑止し、その周辺部品から第2シールド電線We2を保護することができる。
また更に、本変形例の電気接続箱3は、実施形態の電気接続箱1と同じように、全ての電線保護部材340に同一の部品を用いているので、原価低減が可能になり、かつ、電線保護部材340の誤組付けを抑止することができる。
また更に、本変形例の電気接続箱3は、電線保護部材340を独立気泡タイプのゴムスポンジ材料で成形しているので、この電線保護部材340を水等の液体や塵埃が通り抜けることがなく、かつ、切り込み341aに差し込まれた第2シールド電線We2の外周面に切り込み341aの壁面を密着させることができる。このため、この電気接続箱3は、切り込み341aからの水等の液体や塵埃の侵入抑止効果を高めることができる。そして、その電線保護部材340は、電線保護部341のU字状の外壁面を第2電線挿通部316のU字状の内壁面に密着させ、かつ、電線保護部341のリブ状の被保持部343を第2電線挿通部316の溝状の被保持部343に嵌入させる。このため、この電気接続箱3は、第2電線挿通部316と被保持部343との間からの水等の液体や塵埃の侵入抑止効果を高めることができる。従って、本変形例の電気接続箱3は、収容室10aの防水性と防塵性を向上させることができる。
1,2,3 電気接続箱
10 筐体
10a 収容室
10b 作業用開口(一端の開口)
10A ケース本体
10B カバー
11 外周壁
16,116,316 第2電線挿通部(電線挿通部)
20 電気接続具
30 端子金具
31 電気接続部
32 被固定部
40,140,240,340 電線保護部材
41,141,241,341 電線保護部
41a,141a,241a 電線挿通路
41b 外側電線引出口
42,142,342 突出部
43,143 被保持部
44 開口被覆部
141A,141B 分割要素
241A 第1分割要素(分割要素)
241B 第2分割要素(分割要素)
241C 第3分割要素(分割要素)
245 弾性変形部
341a 切り込み
We1 第1シールド電線
We2 第2シールド電線
WH ワイヤハーネス

Claims (9)

  1. 収容室を有し、かつ、導電性の車体に固定された金属製の筐体と、
    前記筐体の外から前記収容室に引き込まれた第1接続対象物側の第1シールド電線の芯線と第2接続対象物側の第2シールド電線の芯線とを電気接続させる電気接続具と、
    前記第2シールド電線の編組体が物理的且つ電気的に接続される電気接続部、及び、前記収容室の中で前記筐体に対して固定させる被固定部を有する端子金具と、
    前記第2シールド電線を覆って周辺部品から保護する電線保護部が設けられた電線保護部材と、
    を備え、
    前記筐体は、筒状の外周壁に囲われた前記収容室を有するケース本体と、前記外周壁の一端の環状端面に組み付けられ、前記外周壁の前記一端の開口を塞ぐカバーと、を備え、
    前記ケース本体は、前記外周壁が前記一端の前記環状端面から切り欠かれ、前記電線保護部に覆われた前記第2シールド電線を前記筐体の内外に亘って挿通させると共に、前記電線保護部材を保持する電線挿通部を有し、
    前記電線保護部は、前記電線挿通部よりも前記筐体の外に突出させ、かつ、前記第2シールド電線を前記筐体の外に引き出させる突出部を有することを特徴とした電気接続箱。
  2. 前記電線保護部は、筒内が前記第2シールド電線を挿通させる電線挿通路となる筒状に形成され、
    前記電線保護部材は、前記電線挿通部に差し入れて当該電線挿通部と前記カバーとの間の空間に保持させる環状の被保持部を有することを特徴とした請求項1に記載の電気接続箱。
  3. 前記電線保護部は、筒軸方向に沿って分割された複数の分割要素を互いに組み付けることで前記電線挿通路を形成する複数の前記分割要素の組付け体であることを特徴とした請求項2に記載の電気接続箱。
  4. 前記電線保護部材は、ゴム材料で成形された弾性変形可能な部材であり、かつ、前記突出部の外側電線引出口から引き出された前記第2シールド電線の外周面に密着しつつ前記外側電線引出口を外から覆う開口被覆部を有することを特徴とした請求項1,2又は3に記載の電気接続箱。
  5. 前記電線保護部は、筒軸方向に沿って分割された複数の分割要素を互いに組み付けることで前記電線挿通路を形成する複数の前記分割要素の組付け体であり、
    前記電線保護部材は、ゴム材料で成形された弾性変形可能な部材であり、かつ、それぞれの前記分割要素から少なくとも1つずつ突出させ、前記第2シールド電線の外周面に弾性変形しながら密着して前記電線挿通路と前記第2シールド電線の外周面との間の隙間の面積を減少させる弾性変形部を有することを特徴とした請求項2に記載の電気接続箱。
  6. 前記電線保護部材は、独立気泡タイプのゴムスポンジ材料で成形され、
    前記電線保護部は、前記第2シールド電線を差し込ませる切り込みが設けられた前記電線保護部を有することを特徴とした請求項1に記載の電気接続箱。
  7. 複数の前記端子金具と、前記端子金具毎の前記電線保護部材と、を備え、
    前記端子金具は、前記電線保護部材から前記収容室に引き出された前記第2シールド電線の前記編組体をその引き出された先で前記電気接続部に接続させるべく配置することを特徴とした請求項1から6の内の何れか1つに記載の電気接続箱。
  8. 複数の前記電線保護部材は、そのそれぞれが同一の部品であることを特徴とした請求項7に記載の電気接続箱。
  9. 第1接続対象物側の第1シールド電線と、
    第2接続対象物側の第2シールド電線と、
    収容室を有し、かつ、導電性の車体に固定された金属製の筐体と、
    前記筐体の外から前記収容室に引き込まれた前記第1シールド電線の芯線と前記第2シールド電線の芯線とを電気接続させる電気接続具と、
    前記第2シールド電線の編組体が物理的且つ電気的に接続される電気接続部、及び、前記収容室の中で前記筐体に対して固定させる被固定部を有する端子金具と、
    前記第2シールド電線を覆って周辺部品から保護する電線保護部が設けられた電線保護部材と、
    を備え、
    前記筐体は、筒状の外周壁に囲われた前記収容室を有するケース本体と、前記外周壁の一端の環状端面に組み付けられ、前記外周壁の前記一端の開口を塞ぐカバーと、を備え、
    前記ケース本体は、前記外周壁が前記一端の前記環状端面から切り欠かれ、前記電線保護部に覆われた前記第2シールド電線を前記筐体の内外に亘って挿通させると共に、前記電線保護部材を保持する電線挿通部を有し、
    前記電線保護部は、前記電線挿通部よりも前記筐体の外に突出させ、かつ、前記第2シールド電線を前記筐体の外に引き出させる突出部を有することを特徴としたワイヤハーネス。
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