JP2023071136A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

Figure 2023071136000001
【課題】接地形状の安定化と、トレッド部に作用する負荷の軽減とを達成できる、重荷重用空気入りタイヤ2の提供。
【解決手段】タイヤ2は、トレッド4と、一対のサイドウォール6と、一対のビード8と、カーカス12と、ベルト38と、緩衝層20とを備える。緩衝層20は、シート部60と、シート部60の軸方向外側に位置し、シート部60よりも厚い一対のハンプ部62とを備える。一対のハンプ部62はそれぞれ、ベルト38の端38eにおいて最大厚さを有する。シート部60はカーカス12に積層され、ベルト38の第一ベルトプライ42Aはシート部60に積層される。
【選択図】図1

Description

本発明は、重荷重用空気入りタイヤに関する。
重荷重用空気入りタイヤ(以下、タイヤ)のトレッド部には、一対のクッション層が設けられる。一対のクッション層は軸方向に離間して配置される。クッション層はベルトの端とカーカスとの間に位置する。
タイヤが走行するとベルトの端の部分に歪みが生じる。歪みを起因とする損傷を防ぐために、クッション層について様々な検討が行われている(例えば、下記の特許文献1)。
特開2015-209166号公報
一対のクッション層は互いに独立する。赤道面に対するこれらの位置に、ずれが生じやすい。位置ずれは接地面の形状バランスに影響し、耐偏摩耗性の低下を招く恐れがある。
昨今の環境規制強化やドライバー不足を背景に、トラックやバス等の車両では、積載量アップや低床化が進んでいる。これに伴い、低偏平タイヤの需要が増加している。
低偏平タイヤは、構造上、高偏平タイヤに比べてクッション層の配置スペースを得にくい。低偏平タイヤにおいて従来仕様のクッション層を採用した場合、タイヤが膨らんだときにベルトの端が跳ね上がる恐れがある。低偏平タイヤでは、高偏平タイヤに比べてベルトの内圧分担が大きい。低偏平タイヤでは、寸法成長による、接地形状の大幅な変化が生じる恐れがある。安定性にかける接地形状は耐偏摩耗性の低下を招く。
タイヤでは、サイド部が撓むことでトレッド部に作用する負荷が軽減される。低偏平タイヤの撓み代は高偏平タイヤの撓み代に比べて小さい。低偏平タイヤでは、トレッド部に作用する負荷の軽減に対するサイド部の貢献度は低い。低偏平タイヤでは、高偏平タイヤに比べて大きな負荷がトレッド部に作用する。大きな負荷は、耐久性や耐偏摩耗性の低下を招く恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、接地形状の安定化と、トレッド部に作用する負荷の軽減とを達成できる、重荷重用空気入りタイヤを提供することである。
本発明の一態様に係る重荷重用空気入りタイヤは65%以下の偏平比の呼びを有する。前記タイヤは、少なくとも3本の周方向溝が刻まれたトレッドと、前記トレッドの端に連なり、前記トレッドの径方向内側に位置する一対のサイドウォールと、前記サイドウォールの径方向内側に位置する一対のビードと、前記トレッド及び前記一対のサイドウォールの内側に位置し一方のビードと他方のビードとの間を架け渡すカーカスと、前記トレッドの径方向内側に位置し並列した多数のベルトコードを含むベルトと、径方向において前記カーカスと前記ベルトとの間に位置し架橋ゴムからなる緩衝層とを備える。前記緩衝層は、シート部と、前記シート部の軸方向外側に位置し前記シート部よりも厚い一対のハンプ部とを備える。前記一対のハンプ部はそれぞれ、前記ベルトの端において最大厚さを有する。前記ベルトは、第一ベルトプライと、前記第一ベルトプライの径方向外側に位置する第二ベルトプライと、前記第二ベルトプライの径方向外側に位置する第三ベルトプライと、前記第三ベルトプライの径方向外側に位置する第四ベルトプライとを備える。前記シート部は前記カーカスに積層され、前記第一ベルトプライは前記シート部に積層される。
好ましくは、この重荷重用空気入りタイヤでは、前記ハンプ部の見かけ最大厚さは2.5mm以上6.5mm以下である。
好ましくは、この重荷重用空気入りタイヤでは、前記シート部の見かけ厚さは1.7mm以上2.3mm以下である。
好ましくは、この重荷重用空気入りタイヤでは、前記ハンプ部の見かけ最大厚さの、前記シート部の見かけ厚さに対する比は1.1以上3.8以下である。
好ましくは、この重荷重用空気入りタイヤでは、前記第四ベルトプライに含まれるベルトコードは単一の素線からなるスチールコードである。
好ましくは、この重荷重用空気入りタイヤでは、前記第四ベルトプライに含まれるベルトコードの外径は0.6mm以上0.8mm以下である。
好ましくは、この重荷重用空気入りタイヤでは、前記第四ベルトプライに含まれるベルトコードの切断荷重は1000N以上1600N以下である。
好ましくは、この重荷重用空気入りタイヤでは、前記第四ベルトプライに含まれるベルトコードは前記第三ベルトプライに含まれるベルトコードよりも細い。前記第四ベルトプライに含まれるベルトコードの外径の、前記第三ベルトプライに含まれるベルトコードの外径に対する比は0.40以上0.60以下である。
本発明によれば、接地形状の安定化と、トレッド部に作用する負荷の軽減とを達成できる、重荷重用空気入りタイヤが得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る重荷重用空気入りタイヤの一部を示す断面図である。 図2は、補強層の構成を説明する概略図である。 図3は、図1のタイヤの一部を示す拡大断面図である。 図4は、図3に示されたタイヤの一部を示す拡大断面図である。 図5は、図3に示されたタイヤの一部を示す拡大断面図である。 図6は、第三ベルトプライに含まれるベルトコードの断面図である。 図7は、第四ベルトプライに含まれるベルトコードの断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて、本発明が詳細に説明される。
本開示において、タイヤを正規リムに組み込み、タイヤの内圧が正規内圧に調整され、このタイヤに荷重がかけられていない状態は、正規状態と称される。
本開示においては、特に言及がない限り、タイヤ各部の寸法及び角度は、正規状態で測定される。
正規リムにタイヤを組んだ状態で測定できない、タイヤの子午線断面における各部の寸法及び角度は、回転軸を含む平面に沿ってタイヤを切断することにより得られる、タイヤの断面において、左右のビード間の距離を、正規リムに組んだタイヤにおけるビード間の距離に一致させて、測定される。
正規リムとは、タイヤが依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。
正規内圧とは、タイヤが依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
正規荷重とは、タイヤが依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最大負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
本開示において、「偏平比の呼び」は、JIS D4202「自動車用タイヤ-呼び方及び諸元」に規定された「タイヤの呼び」に含まれる「偏平比の呼び」である。
本開示において、タイヤのトレッド部とは、路面と接地する、タイヤの部位である。ビード部とは、リムに嵌め合わされる、タイヤの部位である。サイド部とは、トレッド部とビード部との間を架け渡す、タイヤの部位である。タイヤは、部位として、トレッド部、一対のビード部及び一対のサイド部を備える。
本開示において、並列したコードを含むタイヤの要素、5cm幅あたりに含まれるコードの本数は、この要素に含まれるコードの密度(単位は、エンズ/5cmである。)として表される。コードの密度は、特に言及がない限り、コードの長さ方向に対して垂直な面で切断することにより得られる要素の断面において得られる。
本開示において、架橋ゴムとは、ゴム組成物を加圧及び加熱して得られるゴム組成物の成形体である。ゴム組成物は、バンバリーミキサー等の混錬機において、基材ゴム及び薬品を混合することにより得られる未架橋状態のゴムである。架橋ゴムは加硫ゴムとも称され、ゴム組成物は未加硫ゴムとも称される。
基材ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)及びブチルゴム(IIR)が例示される。薬品としては、カーボンブラックやシリカのような補強剤、アロマチックオイル等のような可塑剤、酸化亜鉛等のような充填剤、ステアリン酸のような滑剤、老化防止剤、加工助剤、硫黄及び加硫促進剤が例示される。基材ゴム及び薬品の選定、選定した薬品の含有量等は、ゴム組成物が適用される、トレッド、サイドウォール等の各要素の仕様に応じて、適宜決められる。
本開示において、タイヤを構成する要素のうち、架橋ゴムからなる要素の温度70℃での複素弾性率は、JIS K6394の規定に準拠し、粘弾性スペクトロメータ((株)岩本製作所製の「VES」)を用いて下記の条件にて測定される。
初期歪み=10%
動歪み=2%
周波数=10Hz
変形モード=引張
この測定では、試験片はタイヤからサンプリングされる。タイヤから試験片をサンプリングできない場合には、測定対象の要素の形成に用いられるゴム組成物を170℃の温度で12分間加圧及び加熱して得られる、シート状の架橋ゴム(以下、ゴムシートとも称される。)から試験片がサンプリングされる。
本開示において、スチールコードの切断荷重は、JIS G3510の規定に準拠して測定される。切断荷重を得るための引張り速度は50mm/分に設定される。
図1は、本発明の一実施形態に係る重荷重用空気入りタイヤ2(以下、単に「タイヤ2」とも称する。)の一部を示す。このタイヤ2は、トラック、バス等の車両に装着される。このタイヤ2の偏平比の呼びは65%以下である。言い換えれば、このタイヤ2は、65%以下の偏平比の呼びを有する。このタイヤ2は低偏平タイヤである。
図1は、タイヤ2の回転軸を含む平面に沿った、このタイヤ2の断面(以下、子午線断面)の一部を示す。図1において、左右方向はタイヤ2の軸方向であり、上下方向はタイヤ2の径方向である。図1の紙面に対して垂直な方向は、タイヤ2の周方向である。一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表す。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のビード8、一対のチェーファー10、カーカス12、インナーライナー14、一対のスチールフィラー16、補強層18、及び緩衝層20を備える。
トレッド4は、その外面において路面と接地する。この外面は、トレッド面22である。図1において符号PCは、トレッド面22と赤道面との交点である。交点PCはタイヤ2の赤道である。赤道PCはタイヤ2の径方向外端である。
図1において、符号PEはトレッド面22の端である。両矢印WTで示される長さは、トレッド面22の幅である。トレッド面22の幅WTは、トレッド面22の第一の端PEからトレッド面22の第二の端PEまでの軸方向距離である。トレッド面22の幅WTはトレッド4の幅WTとも称される。
タイヤ2においてトレッド面22の端PEが、外観上、識別不能な場合には、正規状態のタイヤ2に正規荷重を負荷して、キャンバー角を0゜としタイヤ2を平面に接触させて得られる接地面の軸方向外側端に対応するトレッド面22上の位置が、トレッド面22の端PEとして定められる。
トレッド4は、ベース部24と、このベース部24の径方向外側に位置するキャップ部26とを備える。ベース部24は低発熱性の架橋ゴムからなる。キャップ部26は耐摩耗性及びグリップ性能が考慮された架橋ゴムからなる。図1に示されるように、このタイヤ2のベース部24は補強層18全体を覆う。キャップ部26はベース部24全体を覆う。
このタイヤ2では、少なくとも3本の周方向溝28がトレッド4に刻まれる。図1に示されたトレッド4には、4本の周方向溝28が刻まれる。これら周方向溝28は、軸方向に並列され、周方向に連続して延びる。
4本の周方向溝28のうち、軸方向において外側に位置する周方向溝28がショルダー周方向溝28sである。ショルダー周方向溝28sの軸方向内側に位置する周方向溝28がミドル周方向溝28mである。このタイヤ2の4本の周方向溝28は、一対のミドル周方向溝28mと一対のショルダー周方向溝28sとで構成される。
このタイヤ2では、排水性及びトラクション性能への貢献の観点から、ミドル周方向溝28mの軸方向幅はトレッド4の幅WTの2%以上10%以下が好ましい。ミドル周方向溝28mの深さは13mm以上25mm以下が好ましい。ショルダー周方向溝28sの軸方向幅はトレッド4の幅WTの1%以上7%以下が好ましい。ショルダー周方向溝28sの深さは13mm以上25mm以下が好ましい。
前述したように、トレッド4には少なくとも3本の周方向溝28が刻まれる。これにより、トレッド4には少なくとも4本の陸部30が構成される。図1に示されたタイヤ2のトレッド4には4本の周方向溝28が刻まれ、5本の陸部30が構成される。これら陸部30は、軸方向に並列され、周方向に連続して延びる。
5本の陸部30のうち、軸方向において外側に位置する陸部30がショルダー陸部30sである。ショルダー陸部30sは、ショルダー周方向溝28sの軸方向外側に位置し、トレッド面22の端PEを含む。ショルダー陸部30sの軸方向内側に位置する陸部30はミドル陸部30mである。ミドル陸部30mの軸方向内側に位置する陸部30はセンター陸部30cである。このタイヤ2の5本の陸部30は、センター陸部30cと、一対のミドル陸部30mと、一対のショルダー陸部30sとで構成される。
このタイヤ2では、センター陸部30cの軸方向幅はトレッド4の幅WTの10%以上18%以下である。ミドル陸部30mの軸方向幅はトレッド4の幅WTの10%以上18%以下である。ショルダー陸部30sの軸方向幅はトレッド4の幅WTの15%以上25%以下である。陸部30の軸方向幅は、トレッド面22の一部をなす陸部30の頂面の軸方向幅により表される。
このタイヤ2では、トレッド4に構成される陸部30のうち、軸方向において中央に位置する陸部30、すなわちセンター陸部30cが赤道面上に位置する。このタイヤ2は、陸部30が赤道面上に位置するように構成されたトレッド4を備える。周方向溝28が赤道面上に位置するように、このトレッド4が構成されてもよい。
それぞれのサイドウォール6はトレッド4の端に連なる。サイドウォール6は、トレッド4の端から径方向内向きに延びる。サイドウォール6はトレッド4の径方向内側に位置する。サイドウォール6は架橋ゴムからなる。
それぞれのビード8はサイドウォール6の径方向内側に位置する。ビード8は、コア32と、エイペックス34とを備える。
コア32は周方向に延びる。コア32は、巻き回されたスチール製のワイヤを含む。コア32は略六角形の断面形状を有する。
エイペックス34はコア32の径方向外側に位置する。エイペックス34は内側エイペックス34uと外側エイペックス34sとを備える。内側エイペックス34uはコア32から径方向外向きに延びる。外側エイペックス34sは内側エイペックス34uよりも径方向外側に位置する。内側エイペックス34uは硬質な架橋ゴムからなる。外側エイペックス34sは内側エイペックス34uよりも軟質な架橋ゴムからなる。
それぞれのチェーファー10はビード8の軸方向外側に位置する。チェーファー10はサイドウォール6の径方向内側に位置する。チェーファー10は、リム(図示されず)と接触する。チェーファー10は、耐摩耗性が考慮された架橋ゴムからなる。
カーカス12は、トレッド4、一対のサイドウォール6、及び一対のチェーファー10の内側に位置する。カーカス12は一方のビード8と他方のビード8との間を架け渡す。
カーカス12は少なくとも1枚のカーカスプライ36を備える。このタイヤ2のカーカス12は1枚のカーカスプライ36からなる。カーカスプライ36は、それぞれのコア32の周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返される。カーカスプライ36は、第一のコア32から第二のコア32に向かって延びるプライ本体36aと、このプライ本体36aに連なりそれぞれのコア32の周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返される一対の折り返し部36bとを有する。
図1には示されないが、カーカスプライ36は並列された多数のカーカスコードを含む。これらカーカスコードはトッピングゴムで覆われる。それぞれのカーカスコードは赤道面と交差する。このタイヤ2では、カーカスコードが赤道面に対してなす角度(以下、カーカスコードの交差角度)は70°以上90°以下である。このカーカス12はラジアル構造を有する。このタイヤ2のカーカスコードはスチールコードである。
インナーライナー14はカーカス12の内側に位置する。インナーライナー14は、架橋ゴムからなるインスレーション(図示されず)を介してカーカス12の内面に接合される。インナーライナー14はタイヤ2の内面を構成する。インナーライナー14は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー14はタイヤ2の内圧を保持する。
それぞれのスチールフィラー16は、ビード部に位置する。スチールフィラー16は、カーカスプライ36に沿ってコア32の周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返される。図示されないが、スチールフィラー16は並列した多数のフィラーコードを含む。フィラーコードとしてスチールコードが用いられる。
補強層18は径方向においてトレッド4とカーカス12との間に位置する。このタイヤ2の補強層18はベルト38とバンド40とを備える。補強層18がベルト38のみで構成されてもよい。
ベルト38はトレッド4の径方向内側に位置する。ベルト38は4枚のベルトプライ42を備える。これらベルトプライ42は径方向に並ぶ。各ベルトプライ42は、両端42eが赤道面を挟んで相対するように配置される。
4枚のベルトプライ42は、第一ベルトプライ42A、第二ベルトプライ42B、第三ベルトプライ42C及び第四ベルトプライ42Dである。
4枚のベルトプライ42のうち径方向において内側に位置するベルトプライ42が第一ベルトプライ42Aである。第二ベルトプライ42Bは第一ベルトプライ42Aの径方向外側に位置する。第三ベルトプライ42Cは第二ベルトプライ42Bの径方向外側に位置する。第四ベルトプライ42Dは第三ベルトプライ42Cの径方向外側に位置する。第四ベルトプライ42Dが、4枚のベルトプライ42のうち径方向において外側に位置するベルトプライ42である。
図1に示されるように、各ベルトプライ42の端42eはショルダー周方向溝28sの軸方向外側に位置する。第四ベルトプライ42Dの端42Deがショルダー周方向溝28sの内側に位置してもよい。損傷防止の観点から、第四ベルトプライ42Dの端42Deが径方向においてショルダー周方向溝28sと重複しないように、この第四ベルトプライ42Dは配置される。
図1において、符号W1で示される長さは第一ベルトプライ42Aの軸方向幅である。符号W2で示される長さは、第二ベルトプライ42Bの軸方向幅である。符号W3で示される長さは、第三ベルトプライ42Cの軸方向幅である。符号W4で示される長さは、第四ベルトプライ42Dの軸方向幅である。各ベルトプライ42の軸方向幅は、ベルトプライ42の第一の端42eから第二の端42eまでの軸方向距離である。ベルトプライ42の端42eは、後述する、ベルトプライ42に含まれるベルトコードの端によって表される。
このタイヤ2では、第二ベルトプライ42Bが最も広い軸方向幅W2を有し、第四ベルトプライ42Dが最も狭い軸方向幅W4を有する。第一ベルトプライ42Aの端42Ae及び第三ベルトプライ42Cの端42Ceは、軸方向において、第二ベルトプライ42Bの端42Beと第四ベルトプライ42Dの端42Deとの間に位置する。
第一ベルトプライ42Aの軸方向幅W1と第三ベルトプライ42Cの軸方向幅W3とは同じである。第一ベルトプライ42Aの軸方向幅W1が第三ベルトプライ42Cの軸方向幅W3よりも広くてもよく、第一ベルトプライ42Aの軸方向幅W1が第三ベルトプライ42Cの軸方向幅W3よりも狭くてもよい。
このタイヤ2では、トレッド部の剛性が効果的に高められる観点から、トレッド4の幅WTに対する第一ベルトプライ42Aの軸方向幅W1の比(W1/WT)は0.70以上0.90以下が好ましい。トレッド4の幅WTに対する第二ベルトプライ42Bの軸方向幅W2の比(W2/WT)は0.75以上0.95以下が好ましい。トレッド4の幅WTに対する第三ベルトプライ42Cの軸方向幅W3の比(W3/WT)は0.70以上0.90以下が好ましい。トレッド4の幅WTに対する第四ベルトプライ42Dの軸方向幅W4の比(W4/WT)は0.50以上である。第四ベルトプライ42Dの軸方向幅W4は、タイヤ2の仕様(特に、ショルダー周方向溝28sの位置)を考慮し適宜設定される。
このタイヤ2では、ベルト38の軸方向幅は、最も広い軸方向幅を有するベルトプライ42の軸方向幅で表される。前述したように、第二ベルトプライ42Bが最も広い軸方向幅W2を有する。このタイヤ2のベルト38の軸方向幅は、第二ベルトプライ42Bの軸方向幅W2で表される。このタイヤ2では、第二ベルトプライ42Bの端42Beがベルト38の端38eである。
バンド40は、フルバンド44と、一対のエッジバンド46とを備える。フルバンド44は、両端44eが赤道面を挟んで相対するように配置される。フルバンド44の端44eはベルト38の端38eの軸方向内側に位置する。フルバンド44の端44eは、軸方向において、第三ベルトプライ42Cの端42Ce(又は、第一ベルトプライ42Aの端42Ae)と、第四ベルトプライ42Dの端42Deとの間に位置する。
一対のエッジバンド46は、赤道面を挟んで軸方向に離間して配置される。このタイヤ2では、一対のエッジバンド46の間にベルト38の一部をなす第四ベルトプライ42Dが位置する。
それぞれのエッジバンド46は、径方向においてトレッド4とフルバンド44との間に位置する。エッジバンド46は、フルバンド44の端44eの径方向外側に位置する。エッジバンド46の内端46ueはフルバンド44の端44eの軸方向内側に位置する。エッジバンド46の外端46seはフルバンド44の端44eの軸方向外側に位置する。エッジバンド46は、径方向においてフルバンド44の端44eと重複する。エッジバンド46の外端46se位置が、軸方向においてフルバンド44の端44e位置と一致していてもよい。この場合においても、エッジバンド46はフルバンド44の端44eの径方向外側に位置する。
図2は、補強層18の構成を示す。図2において、左右方向はタイヤ2の軸方向であり、上下方向はタイヤ2の周方向である。図2の紙面に対して垂直な方向は、タイヤ2の径方向である。紙面の表側が径方向外側であり、裏側が径方向内側である。
図2に示されるように、ベルト38を構成する各ベルトプライ42は並列した多数のベルトコード48を含む。図2では、説明の便宜のため、ベルトコード48は実線で表されるが、ベルトコード48はトッピングゴム50で覆われる。
このタイヤ2のベルトコード48はスチールコードである。各ベルトプライ42におけるベルトコード48の密度は、15エンズ/5cm以上30エンズ/5cm以下である。
各ベルトプライ42においてベルトコード48は、周方向に対して傾斜する。
第一ベルトプライ42Aに含まれるベルトコード48の傾斜の向き(以下、第一ベルトコード48Aの傾斜方向)は、第二ベルトプライ42Bに含まれるベルトコード48の傾斜の向き(以下、第二ベルトコード48Bの傾斜方向)と同じである。第一ベルトコード48Aの傾斜方向が第二ベルトコード48Bの傾斜方向と逆であってもよい。
第三ベルトプライ42Cに含まれるベルトコード48の傾斜の向き(以下、第三ベルトコード48Cの傾斜方向)は、第二ベルトコード48Bの傾斜方向と逆である。このタイヤ2では、第二ベルトコード48Bの傾斜方向と第三ベルトコード48Cの傾斜方向とが互いに逆向きになるようにベルト38は構成される。
第四ベルトプライ42Dに含まれるベルトコード48の傾斜の向き(以下、第四ベルトコード48Dの傾斜方向)は、第三ベルトコード48Cの傾斜方向と同じである。第四ベルトコード48Dの傾斜方向が第三ベルトコード48Cの傾斜方向と逆であってもよい。
図2において、角度θ1は、第一ベルトプライ42Aに含まれるベルトコード48が赤道面に対してなす角度(以下、第一ベルトコード48Aの傾斜角度θ1)である。角度θ2は、第二ベルトプライ42Bに含まれるベルトコード48が赤道面に対してなす角度(以下、第二ベルトコード48Bの傾斜角度θ2)である。角度θ3は、第三ベルトプライ42Cに含まれるベルトコード48が赤道面に対してなす角度(以下、第三ベルトコード48Cの傾斜角度θ3)である。角度θ4は、第四ベルトプライ42Dに含まれるベルトコード48が赤道面に対してなす角度(以下、第四ベルトコード48Dの傾斜角度θ4)である。
このタイヤ2では、第一ベルトコード48Aの傾斜角度θ1、第二ベルトコード48Bの傾斜角度θ2、第三ベルトコード48Cの傾斜角度θ3及び第四ベルトコード48Dの傾斜角度θ4は、10°以上が好ましく、60°以下が好ましい。
トレッド部の動きが効果的に拘束され、安定した形状の接地面が得られる観点から、第一ベルトコード48Aの傾斜角度θ1は40°以上がより好ましく、60°以下がより好ましい。第二ベルトコード48Bの傾斜角度θ2は15°以上がより好ましく、30°以下がより好ましい。第二ベルトコード48Bの傾斜角度θ2は20°以下がさらに好ましい。第三ベルトコード48Cの傾斜角度θ3は15°以上がより好ましく、30°以下がより好ましい。第三ベルトコード48Cの傾斜角度θ3は20°以下がさらに好ましい。第四ベルトコード48Dの傾斜角度θ4は、15°以上がより好ましく、50°以下がより好ましい。第四ベルトコード48Dの傾斜角度θ4は25°以下がさらに好ましい。
図2に示されるように、バンド40を構成するフルバンド44及びエッジバンド46は、らせん状に巻かれたバンドコード52を含む。図2では、説明の便宜のためバンドコード52は実線で表されるが、バンドコード52はトッピングゴム54で覆われる。
このタイヤ2では、バンドコード52はスチールコード、又は有機繊維からなるコード(以下、有機繊維コード)である。バンドコード52として有機繊維コードが用いられる場合、この有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、及びアラミド繊維が例示される。フルバンド44のバンドコード52Fと、エッジバンド46のバンドコード52Eとに同じコードが用いられてもよく、異なるコードが用いられてもよい。タイヤ2の仕様に応じて、フルバンド44及びエッジバンド46に用いられるバンドコード52が決められる。
前述したように、フルバンド44はらせん状に巻かれたバンドコード52Fを含む。フルバンド44はジョイントレス構造を有する。フルバンド44において、バンドコード52Fが周方向に対してなす角度は、好ましくは5°以下、より好ましくは2°以下である。バンドコード52Fは実質的に周方向に延びる。
フルバンド44におけるバンドコード52Fの密度は、20エンズ/5cm以上35エンズ/5cm以下である。バンドコード52Fの密度は、子午線断面に含まれるフルバンド44の断面において、フルバンド44の5cm幅あたりに含まれるバンドコード52Fの断面数により表される。
前述したように、エッジバンド46は螺旋状に巻かれたバンドコード52Eを含む。エッジバンド46はジョイントレス構造を有する。エッジバンド46において、バンドコード52Eが周方向に対してなす角度は、好ましくは5°以下、より好ましくは2°以下である。エッジバンド46のバンドコード52Eは実質的に周方向に延びる。
エッジバンド46におけるバンドコード52Eの密度は、20エンズ/5cm以上35エンズ/5cm以下である。このバンドコード52Eの密度は、子午線断面に含まれるエッジバンド46の断面において、このエッジバンド46の5cm幅あたりに含まれるバンドコード52Eの断面数により表される。
図3は、図1に示されたタイヤ2断面の一部を示す。この図3は、このタイヤ2のトレッド部を示す。
このタイヤ2では、第二ベルトプライ42Bの端42Beと、第三ベルトプライ42Cの端42Ceとはそれぞれ、ゴム層56で覆われる。ゴム層56で覆われた第二ベルトプライ42Bの端42Beと第三ベルトプライ42Cの端42Ceとの間には、さらに複数枚のゴム層56が配置される。このタイヤ2では、第二ベルトプライ42Bの端42Beと第三ベルトプライ42Cの端42Ceとの間に、計4枚のゴム層56からなるエッジ部材58が構成される。エッジ部材58は架橋ゴムからなる。エッジ部材58は、第二ベルトプライ42Bの端42Beと第三ベルトプライ42Cの端42Ceとの間隔維持に貢献する。このタイヤ2では、走行による、第二ベルトプライ42Bの端42Beと第三ベルトプライ42Cの端42Ceとの位置関係の変化が抑えられる。エッジ部材58は、補強層18の一部である。このタイヤ2の補強層18は、ベルト38及びバンド40に加え、一対のエッジ部材58を備える。
緩衝層20は、径方向において、カーカス12とベルト38との間に位置する。緩衝層20は、両端20eが赤道面を挟んで相対するように配置される。緩衝層20の端20eはベルト38の端38eの軸方向外側に位置する。緩衝層20の端20eはベルト38の端38eの径方向内側に位置する。
緩衝層20は架橋ゴムからなる。緩衝層20の複素弾性率E*は3.0MPa以上6.0MPa以下である。
本開示において、緩衝層20の厚さは、このタイヤ2の子午線断面においてタイヤ2の内面の法線に沿って計測される。
緩衝層20はシート部60と一対のハンプ部62とを備える。
シート部60は赤道面からそれぞれのハンプ部62に向かってのびる。
図3において符号Paはシート部60の外面と赤道面との交点である。両矢印aで示される長さは、赤道面におけるシート部60の厚さである。厚さaは、交点Paを通るタイヤ2の内面法線(すなわち、赤道面)に沿って計測される。シート部60は一様な厚さaを有する。緩衝層20のうち、厚さaを維持する部分がシート部60である。
それぞれのハンプ部62はシート部60の軸方向外側に位置する。ハンプ部62はシート部60に連なる。ハンプ部62はシート部60と一体である。
図3において、符号Pbはハンプ部62の外面上の特定の位置を表す。実線NLbは、位置Pbを通る、タイヤ2の内面法線である。両矢印bで示される長さは、位置Pbにおけるハンプ部62の厚さである。厚さbは、タイヤ2の内面法線NLbに沿って計測される。
ハンプ部62の厚さは、前述の位置Pbにおいて最大を示す。言い換えれば、ハンプ部62は位置Pbにおいて最大厚さbを有する。位置Pbは最大厚さ位置である。
ハンプ部62の厚さは、シート部60との境界から最大厚さ位置Pbに向かって漸増し、最大厚さ位置Pbから緩衝層20の端20eに向かって漸減する。タイヤ2の子午線断面において、ハンプ部62は三角形状の断面形状を有する。
図3に示されるように、ハンプ部62の最大厚さ位置Pbは、ベルト38の端38eの近くに位置する。具体的には、ベルト38の端38eから最大厚さ位置Pbまでの最短距離は、5mm以下である。ハンプ部62はベルト38の端38eにおいて最大厚さbを有する。
このタイヤ2では、シート部60の厚さは赤道面における厚さaで表される。ハンプ部62の厚さは最大厚さbで表される。ハンプ部62はシート部60よりも厚い。
図3において符号CSで示される位置が、このタイヤ2におけるシート部60とハンプ部62との境界である。境界CSは、軸方向においてショルダー周方向溝28sの底28sbと第一ベルトプライ42Aの端42Aeとの間に位置する。
このタイヤ2では、緩衝層20のハンプ部62がベルト38の端38eとカーカス12との間に位置する。タイヤ2が走行するとベルト38の端38eの部分に歪みが発生するが、厚いハンプ部62がこの歪みを緩和する。このタイヤ2では、この歪みを起因とする損傷の発生が抑制される。ハンプ部62はトレッド部の耐久性向上に貢献する。
サイド部が撓むことでトレッド部に作用する負荷が軽減される。前述したように、このタイヤ2は低偏平タイヤである。このタイヤ2の撓み代は小さいため、高偏平タイヤのサイド部のように、このサイド部は、トレッド部に作用する負荷の軽減に貢献できない。
このタイヤ2では、緩衝層20のシート部60がトレッド4の内側においてカーカス12とベルト38との間に位置する。シート部60はベルト38の径方向内側においてカーカス12に積層され、このシート部60にベルト38の第一ベルトプライ42Aが積層される。
このタイヤ2では、緩衝層20のシート部60が、トレッド部に作用する負荷の軽減に貢献する。このタイヤ2では、従来の低偏平タイヤに比べてトレッド部に作用する負荷が軽減され、この負荷を起因とする損傷や偏摩耗の発生が抑制される。シート部60は、トレッド部の耐久性や耐偏摩耗性の向上に貢献する。
トレッド部に作用する負荷の軽減にシート部60が貢献するので、従来の低偏平タイヤに比べて小さなハンプ部62をこのタイヤ2は採用できる。コンパクトなハンプ部62は、ベルト38の端38eの跳ね上がり防止に貢献するとともに、カーカスの輪郭(以下、ケースラインとも称される。)を適正な形状で構成することにも貢献する。このタイヤ2では、狙いの接地形状に近い接地形状が得られる。高偏平タイヤに比べてベルト38の内圧分担が大きいにも関わらず、寸法成長による接地形状の大幅な変化が抑制される。シート部60と一対のハンプ部62とで構成された緩衝層20は、耐偏摩耗性の向上に貢献する。
タイヤの製造では、トレッドやサイドウォール等の構成要素を組み合わせて生タイヤ(未加硫状態のタイヤであり、ローカバーとも称される。)が準備される。この生タイヤをモールド内で加硫することでタイヤは得られる。
従来のタイヤでは、ベルトの歪みを緩和するために、ベルトの端とカーカスとの間に一対のクッション層が設けられる。一対のクッション層は軸方向に離間して配置される。生タイヤの成形時においては、それぞれのクッション層がそれぞれの位置に独立してセットされる。赤道面に対するクッション層の位置にずれが生じることが懸念される。
このタイヤ2では、シート部60が第一のハンプ部62と第二のハンプ部との間を架け渡す。第一のハンプ部62を適正な位置にセットすることで、第二のハンプ部62も適正な位置にセットされる。このタイヤ2では、赤道面に対するハンプ部62の位置にずれは生じにくい。緩衝層20は、タイヤ2の品質安定化に貢献する。シート部60及び一対のハンプ部62が同時に生タイヤに組み合わされるので、生タイヤの成形時間が短縮される。緩衝層20は生産性の向上にも貢献する。
このタイヤ2では、接地形状の安定化と、トレッド部に作用する負荷の軽減とが達成される。このタイヤ2は、従来の低偏平タイヤに比べて、トレッド部の耐久性及び耐偏摩耗性に優れる。さらにこのタイヤ2では、トレッド部の耐久性及び耐偏摩耗性の向上を図りながら、品質の安定化と生産性の向上とが達成される。
このタイヤ2では、ハンプ部62の厚さbは2.0mm以上6.0mm以下であることが好ましい。
ハンプ部62の厚さbが2.0mm以上に設定されることにより、ハンプ部62がベルト38の端38eの部分に生じる歪みの緩和に効果的に貢献できる。このタイヤ2は、トレッド部の耐久性の向上を図ることができる。このハンプ部62は、適正な輪郭を有するトレッド面22の構成にも貢献する。この観点から、ハンプ部62の厚さbは2.5mm以上がより好ましく、3.0mm以上がさらに好ましい。
ハンプ部62の厚さbが6.0mm以下に設定されることにより、コンパクトなハンプ部62が構成される。コンパクトなハンプ部62は適正なケースラインの構成に貢献する。このタイヤ2は、接地形状の安定化を図ることができる。この観点から、ハンプ部62の厚さbは5.5mm以下がより好ましく、5.0mm以下がさらに好ましい。
このタイヤ2では、シート部60の厚さaは0.7mm以上1.3mm以下であることが好ましい。
シート部60の厚さaが0.7mm以上に設定されることにより、シート部60がトレッド部に作用する負荷の軽減に効果的に貢献できる。このタイヤ2は、トレッド部の耐久性の向上を図ることができる。この観点から、シート部60の厚さaは0.8mm以上がより好ましく、0.9mm以上がさらに好ましい。
シート部60の厚さaが1.3mm以下に設定されることにより、シート部60によるケースラインへの影響が抑制される。適正なケースラインが構成されるので、このタイヤ2は接地形状の安定化を図ることができる。この観点から、シート部60の厚さaは1.2mm以下がより好ましく、1.1mm以下がさらに好ましい。
このタイヤ2では、トレッド部の耐久性及び耐偏摩耗性の向上の観点から、ハンプ部62の厚さbは2.0mm以上6.0mm以下であり、シート部60の厚さaは0.7mm以上1.3mm以下であることがより好ましい。
このタイヤ2では、ハンプ部62の厚さbのシート部60の厚さaに対する比(b/a)は2.5以上7.5以下であることが好ましい。
比(b/a)が2.5以上に設定されることにより、ハンプ部62がベルト38の端38eの部分に生じる歪みの緩和に貢献し、シート部60が接地形状の安定化に貢献する。このタイヤ2は、トレッド部の耐久性及び耐偏摩耗性の向上を図ることができる。この観点から、この比(b/a)は3.0以上がより好ましい。
比(b/a)が7.5以下に設定されることにより、ハンプ部62が接地形状の安定化に貢献し、シート部60がトレッド部に作用する負荷の軽減に貢献する。この場合においても、このタイヤ2は、トレッド部の耐久性及び耐偏摩耗性の向上を図ることができる。この観点から、この比(b/a)は6.0以下がより好ましい。
このタイヤ2では、トレッド部の耐久性及び耐偏摩耗性のさらなる向上の観点から、ハンプ部62の厚さbは2.0mm以上6.0mm以下であり、シート部60の厚さaは0.7mm以上1.3mm以下であり、ハンプ部62の厚さbのシート部60の厚さaに対する比(b/a)が2.5以上7.5以下であることがさらに好ましい。
図4は、赤道面における緩衝層20の配置の状況を示す。図4において符号64で示される要素はカーカスプライ36のカーカスコードである。符号66で示される要素はトッピングゴムである。
緩衝層20はカーカスプライ36と第一ベルトプライ42Aとの間に位置する。図4に示されるように、カーカスコード64と第一ベルトコード48Aとの間には、カーカスプライ36のトッピングゴム66、緩衝層20及び第一ベルトプライ42Aのトッピングゴム50が位置する。カーカスコード64と第一ベルトコード48Aとの間にはゴム成分が位置し、ゴム成分はトッピングゴム66、緩衝層20及びトッピングゴム50を含む。
このタイヤ2では、カーカスコード64と第一ベルトコード48Aとの間の距離は、緩衝層20の厚さを調整することでコントロールされる。このタイヤ2では、緩衝層20のうち、第一の境界CSと第二の境界CSとの間の部分は、一様な厚さaを有するシート部60である。第一の境界CSと第二の境界CSとの間において、カーカスコード64と第一ベルトコード48Aとの間の距離は、一定である。
本開示においては、カーカスコード64と第一ベルトコード48Aとの間の距離は、緩衝層20の見かけ厚さである。特に、第一の境界CSと第二の境界CSとの間における、緩衝層20の見かけ厚さはシート部60の見かけ厚さとも称される。
図4において符号TAで示される長さは、赤道面における、シート部60の見かけ厚さである。シート部60の見かけ厚さTAは、赤道面に沿って計測される。このタイヤ2では、赤道面における、シート部60の見かけ厚さTAで、シート部60の見かけ厚さが表される。
このタイヤ2では、シート部60の見かけ厚さTAは1.7mm以上2.3mm以下であることが好ましい。
見かけ厚さTAが1.7mm以上に設定されることにより、カーカス12と補強層20との間のゴム成分が歪の緩和に効果的に貢献できる。このゴム成分を起因とする損傷の発生が防止される。この観点から、見かけ厚さTAは1.9mm以上であるのがより好ましい。
見かけ厚さTAが2.3mm以下に設定されることにより、カーカス12と補強層20との間のゴム成分が質量増加の抑制に貢献できる。この観点から、見かけ厚さTAは2.1mm以下であるのがより好ましい。
図5は、ベルト38の端38eにおける緩衝層20の配置の状況を示す。緩衝層20はカーカスプライ36に積層される。図5に示されるように、緩衝層20のハンプ部62と、カーカスプライ36のカーカスコード64との間には、カーカスプライ36のトッピングゴム66が位置する。
図5において符号TBで示される長さは、前述の内面法線NLbに沿って計測される、カーカスコード64からハンプ部62の最大厚さ位置Pbまでの距離である。本開示においては、この距離TBがハンプ部62の見かけ最大厚さである。ハンプ部62の見かけ最大厚さTBは、シート部60の見かけ厚さTAよりも厚い。
このタイヤ2では、ハンプ部62の見かけ最大厚さTBは2.5mm以上6.5mm以下であることが好ましい。
見かけ最大厚さTBが2.5mm以上に設定されることにより、補強層18の端38eの部分に生じる歪をハンプ部62が効果的に貢献できる。このタイヤ2では、良好なトレッド耐久性が得られる。この観点から、見かけ最大厚さTBは3.0mm以上であることがより好ましく、3.5mm以上であることがさらに好ましい。
見かけ最大厚さTBが6.5mm以下に設定されることにより、ケースラインが適正な形状で構成される。このタイヤ2では、狙いの接地形状に近い接地形状が得られる。このタイヤ2では、良好な耐偏摩耗性が得られる。この観点から、見かけ最大厚さTBは6.0mm以下であることがより好ましく、5.5mm以下であることがさらに好ましい。
このタイヤ2では、トレッド耐久性及び耐偏摩耗性の向上の観点から、シート部60の見かけ厚さTAは1.7mm以上2.3mm以下であり、ハンプ部62の見かけ最大厚さTBは2.5mm以上6.5mm以下であることがより好ましい。
このタイヤ2では、ハンプ部62の見かけ最大厚さTBの、シート部60の見かけ厚さTAに対する比(TB/TA)は1.1以上3.8以下であることが好ましい。
比(TB/TA)が1.1以上に設定されることにより、ハンプ部62がベルト38の端38eの部分に生じる歪みの緩和に貢献し、シート部60が接地形状の安定化に貢献する。このタイヤ2は、トレッド部の耐久性及び耐偏摩耗性の向上を図ることができる。この観点から、この比(TB/TA)は1.3以上がより好ましく、1.9以上がさらに好ましく、2.0以上が特に好ましい。
比(TB/TA)が3.8以下に設定されることにより、ハンプ部62が接地形状の安定化に貢献し、シート部60がトレッド部に作用する負荷の軽減に貢献する。この場合においても、このタイヤ2は、トレッド部の耐久性及び耐偏摩耗性の向上を図ることができる。この観点から、この比(TB/TA)は3.3以下がより好ましい。
このタイヤ2では、トレッド部の耐久性及び耐偏摩耗性のさらなる向上の観点から、ハンプ部62の見かけ最大厚さTBは2.5mm以上6.5mm以下であり、シート部60の見かけ厚さTAは1.7mm以上2.3mm以下であり、ハンプ部62の見かけ最大厚さTBの、シート部60の見かけ厚さTAに対する比(TB/TA)が1.1以上3.8以下であることがさらに好ましい。
このタイヤ2では、ベルト38を構成するベルトプライ42のうち、最も広い軸方向幅を有する第二ベルトプライ42Bと、緩衝層20との間に、第一ベルトプライ42Aが位置する。前述したように、第一ベルトコード48Aの傾斜角度θ1は40°以上60°以下がより好ましく、第二ベルトコード48Bの傾斜角度θ2は15°以上30°以下がより好ましい。この場合、緩衝層20に積層される第一ベルトプライ42Aに含まれる第一ベルトコード48Aの傾斜角度θ1がこの第一ベルトプライ42Aに積層される第二ベルトプライ42Bに含まれる第二ベルトコード48Bの傾斜角度θ2よりも大きい。
このタイヤ2では、ベルトコード48の傾斜角度が小さいベルトプライ42が緩衝層20に積層された場合に比べて、トレッド部に作用する負荷が段階的に軽減される。緩衝層20に特異な歪が生じることが防止されるので、緩衝層20が負荷軽減機能を安定に発揮できる。この緩衝層20は、トレッド部に作用する負荷の軽減に効果的に貢献できる。この観点から、緩衝層20に積層される第一ベルトプライ42Aに含まれる第一ベルトコード48Aの傾斜角度θ1がこの第一ベルトプライ42Aに積層される第二ベルトプライ42Bに含まれる第二ベルトコード48Bの傾斜角度θ2よりも大きいのが好ましい。
図6は、このタイヤ2のベルト38に含まれるベルトコード48の断面の一例を示す。この図6に示される断面は、第三ベルトコード48Cの断面である。
第三ベルトコード48Cは、スチールからなる複数の素線68(スチールフィラメントとも称される。)を撚り合わせて構成される。第三ベルトコード48Cは撚り線である。
図6に示された第三ベルトコード48Cは、4本の素線68cを撚り合わせた1×4構造の単撚りコードである。このタイヤ2では、第三ベルトコード48Cとして、例えば3×3構造の複撚りコードが用いられてもよく、3+6構造の層撚りコードが用いられてもよい。このタイヤ2では、第一ベルトコード48A及び第二ベルトコード48Bには、第三ベルトコード48Cと同じコードが用いられる。
タイヤが悪路を走行すると、トレッドに石が接触したり、周方向溝に石が噛み込むことで亀裂が生じることがある。この場合、亀裂を伝って水がトレッド部の内部に入り込む。ベルトコードが撚り線である場合、素線間の隙間にはトッピングゴムが充填されるが、隙間全体をトッピングゴムで満たすことは難しい。そのため、亀裂を伝って入り込んだ水が素線間の隙間に入り込みことがある。この場合、ベルトコードに錆が発生する恐れがある。錆は、ベルトコードからのトッピングゴムの剥離を促す。剥離した部分を伝って水は、内部に入り込んでいく。
このタイヤ2では、トレッド4に最も近い位置に配置される第四ベルトプライ42Dに錆が発生すると、第三ベルトプライ42Cに錆が発生するリスクが高まる。第三ベルトプライ42Cに錆が発生すると、第二ベルトプライ42Bに錆が発生するリスクが高まる。
ベルト38が拘束力を維持する上で重要な第三ベルトプライ42C及び第二ベルトプライ42Bに錆が発生すると、剥離を起因とする損傷(以下、セパレーション)が発生する恐れがある。
図7は、このタイヤ2の第四ベルトプライ42Dに含まれる第四ベルトコード48Dの断面を示す。図7に示されるように、第四ベルトコード48Dは単一の素線68dからなるスチールコードである。
このタイヤ2では、第四ベルトプライ42Dの径方向内側に位置する3枚のベルトプライ42に含まれるベルトコード48は前述の撚り線である。これに対して、第四ベルトコード48Dは撚り線ではない。第四ベルトコード48Dには、撚り線からなるベルトコード48に存在する素線間の隙間はない。内部に水が溜まらないので、第四ベルトコード48Dでは錆びの発生が抑制される。第四ベルトプライ42Dにおいて錆の発生が抑制されるので、この第四ベルトプライ42Dの径方向内側に位置する第三ベルトプライ42Cにおいても、この第三ベルトプライ42Cの径方向内側に位置する第二ベルトプライ42Bにおいても錆の発生が抑制される。このタイヤ2では、セパレーションの発生が防止される。この第四ベルトプライ42Dは、トレッド部の耐久性の向上に貢献する。この観点から、このタイヤ2では、ベルト38を構成する複数のベルトプライ42のうち、径方向外側に位置するベルトプライ42、すなわち第四ベルトプライ42Dに含まれる第四ベルトコード48Dは単一の素線68dからなるスチールコードであるのが好ましい。この場合、適度な剛性を有する第四ベルトプライ42Dが構成される観点から、第四ベルトコード48Dの切断荷重は、1000N以上1600N以下であることがより好ましい。
図7において両矢印D4で示される長さは、第四ベルトコード48Dの外径である。
このタイヤ2では、第四ベルトコード48Dの外径D4は0.6mm以上0.8mm以下であることが好ましい。
第四ベルトコード48Dの外径D4が0.6mm以上に設定されることにより、必要な剛性を有する第四ベルトプライ42Dが構成される。この第四ベルトプライ42Dを含むベルト38はトレッド部の耐久性の向上に貢献する。この観点から、外径D4は0.65mm以上がより好ましい。
第四ベルトコード48Dの外径D4が0.8mm以下に設定されることにより、第四ベルトコード48Dが第三ベルトコード48Cと適正な間隔をあけて配置される。このタイヤ2では、錆発生に関し、第四ベルトプライ42Dが第三ベルトプライ42Cの防壁として効果的に機能する。この第四ベルトコード48Dはタイヤ2の軽量化に貢献する。この観点から、外径D4は0.75mm以下がより好ましい。
このタイヤ2では、第四ベルトプライ42Dがセパレーションの発生防止に効果的に貢献できる観点から、第四ベルトコード48Dが単一の素線68dからなるスチールコードであり、この第四ベルトコード48Dの外径D4が0.6mm以上0.8mm以下であり、この第四ベルトコード48Dの切断荷重が1000N以上1600N以下であることがさらに好ましい。
図6において両矢印D3で示される長さは、第三ベルトコード48Cの外径である。この外径D3は、第三ベルトコード48Cに含まれる4本の素線68cの外接円の直径で表される。
このタイヤ2では、第四ベルトコード48Dは第三ベルトコード48Cよりも細い。具体的には、第四ベルトコード48Dの外径D4の、第三ベルトコード48Cの外径D3に対する比(D4/D3)は0.40以上0.60以下であることが好ましい。
比(D4/D3)が0.40以上に設定されることにより、必要な剛性を有する第四ベルトプライ42Dが構成される。この第四ベルトプライ42Dを含むベルト38はトレッド部の耐久性の向上に貢献する。この観点から、比(D4/D3)は0.43以上がより好ましく、0.45以上がさらに好ましい。
比(D4/D3)が0.60以下に設定されることにより、第四ベルトコード48Dが第三ベルトコード48Cと適正な間隔をあけて配置される。このタイヤ2では、錆発生に関し、第四ベルトプライ42Dが第三ベルトプライ42Cの防壁として効果的に機能する。この第四ベルトプライはタイヤ2の軽量化に貢献する。この観点から、比(D4/D3)は0.57以下がより好ましく、0.55以下がさらに好ましい。
前述したように、タイヤ2が悪路を走行すると周方向溝28に石が噛み込み、周方向溝28の底に亀裂が生じることがある。この場合、この亀裂を伝って水がトレッド部の内部に入り込み、ベルトコード48が錆びる恐れがある。
図3に示されたベルト38においては、第四ベルトプライ42Dの端42Deがショルダー周方向溝28sの軸方向外側に位置する。このタイヤ2では、トレッド4に刻まれる全ての周方向溝28の径方向内側に第四ベルトプライ42Dが位置する。これにより、トレッド4に刻まれる周方向溝28のいずれかに石が噛み込み、この周方向溝28の底に亀裂が生じても、この第四ベルトプライ42Dが、錆発生に関し、第三ベルトプライ42Cの防壁として効果的に機能する。このタイヤ2では、セパレーションの発生が防止される。この第四ベルトプライ42Dはトレッド部の耐久性の向上に貢献する。この観点から、このタイヤ2では、第四ベルトコード48Dが単一の素線68dからなるスチールコードである場合、第四ベルトプライ42Dの両端42Deが赤道面を挟んで相対するように第四ベルトプライ42Dは配置され、この第四ベルトプライ42Dの端42Deがショルダー周方向溝28sの軸方向外側に位置するのがより好ましい。
前述したように、このタイヤ2では、両端44eが赤道面を挟んで相対するようにフルバンド44は配置される。このフルバンド44は、赤道面からそれぞれの端44eに向かって軸方向に延びる。このタイヤ2ではさらに、エッジバンド46がフルバンド44の端44eの径方向外側に位置する。
このタイヤ2は低偏平なタイヤであるが、フルバンド44及び一対のエッジバンド46がトレッド部の変形を効果的に抑制する。ケースラインの変化が抑制されるので、接地形状の変化が抑制される。
エッジバンド46がフルバンド44の端44eを拘束するので、フルバンド44に含まれるバンドコード52Fの張力変動が抑制される。張力変動によるバンドコード52Fの破断の発生が防止されるので、このフルバンド44は形状変化の抑制機能を安定に発揮できる。
このタイヤ2では、接地形状の安定化が図れる。この観点から、このタイヤ2は、両端44eが赤道面を挟んで相対するように配置されたフルバンド44を備え、このフルバンド44の端44eの径方向外側にエッジバンド46が位置するのが好ましい。
前述したように、このタイヤ2では、フルバンド44の端44eはベルト38の端38eの軸方向内側に位置する。ベルト38はフルバンド44よりも広い。このベルト38は、フルバンド44の端44eを拘束する。このベルト38は、フルバンド44に含まれるバンドコード52の張力変動の抑制に貢献する。張力変動によるバンドコード52の破断の発生が防止されるので、フルバンド44は、形状変化の抑制機能を安定に発揮できる。この観点から、フルバンド44の端44eはベルト38の端38eの軸方向内側に位置するのが好ましい。
このタイヤ2ではさらに、フルバンド44は、径方向において第二ベルトプライ42Bと第三ベルトプライ42Cとの間に位置する。
第二ベルトプライ42B及び第三ベルトプライ42Cは、フルバンド44に作用する力を抑制する。特に、第二ベルトプライ42Bに含まれるベルトコード48と第三ベルトプライ42Cに含まれるベルトコード48とは互いに交差する関係にあるので、フルバンド44に作用する力が効果的に抑制される。フルバンド44に含まれるバンドコード52の張力変動が抑制されるので、この張力変動によるバンドコード52の破断の発生が防止される。このタイヤ2のフルバンド44は、形状変化の抑制機能を安定に発揮できる。この観点から、このタイヤ2では、フルバンド44は、径方向において第二ベルトプライ42Bと第三ベルトプライ42Cとの間に位置するのが好ましい。
図3に示されるように、軸方向において、フルバンド44の端44eは第二ベルトプライ42Bの端42Beの内側に位置し、このフルバンド44の端44eは第三ベルトプライ42Cの端42Ceの内側に位置する。言い換えれば、第二ベルトプライ42Bはフルバンド44よりも広い。第三ベルトプライ42Cもフルバンド44よりも広い。このタイヤ2では、フルバンド44よりも広い第二ベルトプライ42Bと第三ベルトプライ42Cとの間にこのフルバンド44は挟まれる。フルバンド44に含まれるバンドコード52の張力変動がより効果的に抑制されるので、フルバンド44のバンドコード52に破断は生じにくい。このタイヤ2のフルバンド44は、形状変化の抑制機能を安定に発揮できる。この観点から、このタイヤ2では、フルバンド44は径方向において第二ベルトプライ42Bと第三ベルトプライ42Cとの間に位置し、フルバンド44の端44eは第二ベルトプライ42Bの端42Beの軸方向内側に位置し、このフルバンド44の端44eは第三ベルトプライ42Cの端42Ceの軸方向内側に位置するのが好ましい。
タイヤの走行状態において、トレッド端部分はアクティブに動く。周方向溝が刻まれている部分の剛性は、そうでない部分の剛性よりも低い。
前述したように、このタイヤ2は低偏平なタイヤである。このタイヤ2が幅広のトレッド面22を有する場合、このタイヤ2のショルダー周方向溝28sは、高偏平なタイヤのそれに比べて、軸方向において外側に位置する。この場合、ショルダー周方向溝28s付近における形状変化が大きくなることが懸念される。
このタイヤ2では、フルバンド44の端44eはショルダー周方向溝28sの軸方向外側に位置する。ショルダー周方向溝28sの径方向内側にフルバンド44が位置する。
このタイヤ2は低偏平なタイヤであるが、ショルダー周方向溝28s付近の変形をフルバンド44が効果的に抑える。エッジバンド46がフルバンド44の端44eの外側に位置するので、この変形が十分に抑えられる。このタイヤ2では、特に、ショルダー周方向溝28s付近における形状変化が効果的に抑えられる。この観点から、このタイヤ2では、フルバンド44の端44eはショルダー周方向溝28sの軸方向外側に位置するのが好ましい。
図3において、両矢印SFはショルダー周方向溝28s、詳細には、ショルダー周方向溝28sの外縁からフルバンド44の端44eまでの軸方向距離である。両矢印WSは、ショルダー陸部30sの軸方向幅である。この軸方向幅WSは、ショルダー陸部30sの頂面の内端(すなわち、ショルダー周方向溝28sの外縁)から、この頂面の外端(このタイヤ2では、トレッド面22の端PE)までの軸方向距離により表される。
このタイヤ2では、ショルダー周方向溝28sからフルバンド44の端44eまでの軸方向距離SFの、ショルダー陸部30sの軸方向幅WSに対する比率(SF/WS)は50%以下が好ましい。これにより、走行状態においてアクティブに動くトレッド4の端の部分からフルバンド44の端44eが離れて配置されるので、バンドコード52における張力変動が抑えられる。このタイヤ2では、バンドコード52の破断の発生が抑えられる。このタイヤ2のフルバンド44は形状変化の抑制に貢献する。この観点から、この比率(SF/WS)は35%以下がより好ましく、25%以下がさらに好ましい。
比率(SF/WS)が10%以上に設定されることにより、フルバンド44の端44eがショルダー周方向溝28s、具体的には、ショルダー周方向溝28sの底から適当な間隔をあけて配置される。このタイヤ2では、ショルダー周方向溝28sの底を起点とする損傷の発生が抑えられる。フルバンド44の幅が確保されるので、このフルバンド44がタイヤ2の形状変化の抑制に貢献する。この観点から、この比率(SF/WS)は15%以上がより好ましい。
前述したように、このタイヤ2では、軸方向において、エッジバンド46の内端46ueはフルバンド44の端44eの内側に位置する。図3において、符号Weで示される長さはフルバンド44の端44eからエッジバンド46の内端46ueまでの軸方向距離である。
このタイヤ2では、フルバンド44の端44eからエッジバンド46の内端46ueまでの軸方向距離Weは10mm以上が好ましい。これにより、エッジバンド46がフルバンド44の端44eを効果的に拘束する。フルバンド44に含まれるバンドコード52の張力変動が抑えられるので、この張力変動によるバンドコード52の破断の発生が抑えられる。このタイヤ2のフルバンド44は、形状変化の抑制機能をより安定に発揮できる。この観点から、この軸方向距離Weは20mm以上が好ましい。エッジバンド46によるタイヤ2の質量への影響が抑えられる観点から、軸方向距離Weは50mm以下が好ましい。
このタイヤ2では、エッジバンド46の内端46ue位置の設定には、ショルダー周方向溝28sの底28sbを起点とする損傷の発生への関与が考慮される。ショルダー周方向溝28sの底28sbを起点とする損傷の発生が効果的に抑えられる観点から、軸方向において、エッジバンド46の内端46ueは、ショルダー周方向溝28sの底28sbよりも外側に位置するのが好ましく、ショルダー周方向溝28sよりもさらに外側に位置するのがより好ましい。このタイヤ2では、軸方向において、エッジバンド46の内端46ueがショルダー周方向溝28sの底28sbよりも内側に位置してもよい。この場合、エッジバンド46の内端46ueは、軸方向において、ショルダー周方向溝28sよりもさらに内側に位置するのがより好ましい。
図3に示されるように、このタイヤ2では、シート部60とハンプ部62との境界CSは、フルバンド44の端44eの軸方向外側に位置する。これにより、ハンプ部62のコンパクト化が図られ、適正な形状のケースラインが構成される。狙いの接地形状に近い接地形状が得られる。このタイヤ2では、良好な耐偏摩耗性が得られる。この観点から、シート部60とハンプ部62との境界CSは、フルバンド44の端44eの軸方向外側に位置するのが好ましい。
本開示においては、シート部60とハンプ部62との境界CSは、緩衝層20の見かけ厚さがシート部60の見かけ厚さTAの1.2倍を示す位置によって表される。
図3に示されるように、このタイヤ2では、シート部60とハンプ部62との境界CSは、エッジバンド46の外端46seの軸方向内側に位置する。これにより、シート部60とハンプ部62との境界CS部分に歪みが集中することが抑えられる。ベルト38の端38eの部分に生じる歪の緩和にハンプ部62が効果的に貢献できる。このタイヤ2では、良好なトレッド耐久性が得られる。この観点から、シート部60とハンプ部62との境界CSは、エッジバンド46の外端46seの軸方向内側に位置するのが好ましい。
このタイヤ2では、良好な耐偏摩耗性とトレッド耐久性とが得られる観点から、シート部60とハンプ部62との境界CSは、軸方向において、フルバンド44の端44eとエッジバンド46の外端46seとの間に位置するのがより好ましい。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、接地形状の安定化と、トレッド部に作用する負荷軽減とを達成できる、重荷重用空気入りタイヤ2が得られる。本発明は、65%以下の偏平比の呼びを有する、低偏平な重荷重用空気入りタイヤ2において、顕著な効果を奏する。
以下、実施例などにより、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
図1-3に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた重荷重用空気入りタイヤ(タイヤサイズ=315/45R22.5)を得た。
実施例1では、緩衝層のシート部の見かけ厚さTAは2.0mm、ハンプ部の見かけ最大厚さTBは4.5mmであった。緩衝層の複素弾性率は3.4MPaであった。
第四ベルトコードには、図7に示された構成のスチールコードを用いた。第四ベルトコードの外径D4は0.7mmであり、切断荷重は1300Nであった。
第一ベルトコード、第二ベルトコード及び第三ベルトコードには、図6に示された構成のスチールコードを用いた。
第四ベルトコードの外径D4の第三ベルトコードの外径D3に対する比(D4/D3)は0.50であった。
[比較例1]
シート部を設けず、独立した一対のハンプ部によってこの緩衝層を構成するとともに、それぞれのハンプ部の見かけ最大厚さTBを下記の表1に示される通りとし、第三ベルトコードと同じスチールコードで第四ベルトコードを構成した他は実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。比較例1は従来タイヤである。
[実施例2、6及び8、並びに比較例2]
見かけ最大厚さTBを変えて比(TB/TA)を下記の表1及び2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2、6及び8、並びに比較例2のタイヤを得た。
[実施例3-5及び7]
見かけ厚さTAを変えて比(TB/TA)を下記の表1及び2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例3-5及び7のタイヤを得た。
[トレッド部の耐久性]
試作タイヤをリム(サイズ=22.5×9.75)に組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を900kPaに調整した。ドラム走行試験機(ドラム径=1707mm)において、このタイヤを、80km/hから2時間ごとに10km/hずつ段階的に速度を上げながら走行させた。損傷(トレッド・ルース・クラッキング(TLC))が発生するまでの時間を計測した。縦荷重は35.89kNに設定された。その結果が、下記の表1及び表2の耐久性の欄に指数で表されている。数値が大きいほどトレッド部の耐久性に優れることを表す。
[耐偏摩耗性]
試作タイヤをリム(サイズ=22.5×9.75)に組み込み,タイヤに空気を充填し内圧を正規内圧に調整した。このタイヤを試験車両(トラックターヘッド)のドライブ軸に装着した。荷物を積載したトレーラーをこの試験車両に牽引させて、一般道路でこの試験車両を走行させた。質量換算でタイヤの摩耗率が30%に達した時点で、試作タイヤのショルダー陸部の摩耗量とミドル陸部の摩耗量との差を算出した。その結果が、下記の表1及び表2の耐偏摩耗性の欄に指数で示されている。数値が大きいほど摩耗量の差は小さく、耐偏摩耗性に優れることを表す。すなわち、数値が大きいほど接地形状の変化が小さく接地形状の安定化が図られていることを表す。
[総合評価]
各評価において得た指数の合計を算出した。その結果が、下記の表1及び表2の総合評価の欄に表されている。数値が大きいほど各特性がバランスよく整えられていて好ましいことを表す。
Figure 2023071136000002
Figure 2023071136000003
表1及び表2に示されるように、実施例では、接地形状の安定化が図られ、トレッド部の耐久性が向上しており、接地形状の安定化とトレッド部に作用する負荷軽減とが達成されている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された、接地形状の安定化と、トレッド部に作用する負荷軽減とを達成するための技術は、種々のタイヤに適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
12・・・カーカス
20・・・緩衝層
28、28s、28m・・・周方向溝
36・・・カーカスプライ
38・・・ベルト
38e・・・ベルト38の端
40・・・バンド
42、42A、42B、42C、42D・・・ベルトプライ
44・・・フルバンド
46・・・エッジバンド
48、48A、48B、48C、48D・・・ベルトコード
60・・・シート部
62・・・ハンプ部
68、68c、68d・・・素線

Claims (8)

  1. 65%以下の偏平比の呼びを有し、
    少なくとも3本の周方向溝が刻まれたトレッドと、前記トレッドの端に連なり、前記トレッドの径方向内側に位置する一対のサイドウォールと、前記サイドウォールの径方向内側に位置する一対のビードと、前記トレッド及び前記一対のサイドウォールの内側に位置し一方のビードと他方のビードとの間を架け渡すカーカスと、前記トレッドの径方向内側に位置し並列した多数のベルトコードを含むベルトと、径方向において前記カーカスと前記ベルトとの間に位置し架橋ゴムからなる緩衝層とを備え、
    前記緩衝層が、シート部と、前記シート部の軸方向外側に位置し前記シート部よりも厚い一対のハンプ部とを備え、
    前記一対のハンプ部がそれぞれ、前記ベルトの端において最大厚さを有し、
    前記ベルトが、第一ベルトプライと、前記第一ベルトプライの径方向外側に位置する第二ベルトプライと、前記第二ベルトプライの径方向外側に位置する第三ベルトプライと、前記第三ベルトプライの径方向外側に位置する第四ベルトプライと、を備え、
    前記シート部が前記カーカスに積層され、前記第一ベルトプライが前記シート部に積層される、
    重荷重用空気入りタイヤ。
  2. 前記ハンプ部の見かけ最大厚さが2.5mm以上6.5mm以下である、
    請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  3. 前記シート部の見かけ厚さが1.7mm以上2.3mm以下である、
    請求項1又は2に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  4. 前記ハンプ部の見かけ最大厚さの、前記シート部の見かけ厚さに対する比が1.1以上3.8以下である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  5. 前記第四ベルトプライに含まれるベルトコードが単一の素線からなるスチールコードである、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  6. 前記第四ベルトプライに含まれるベルトコードの外径が0.6mm以上0.8mm以下である、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  7. 前記第四ベルトプライに含まれるベルトコードの切断荷重が1000N以上1600N以下である、
    請求項5又は6に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  8. 前記第四ベルトプライに含まれるベルトコードが、前記第三ベルトプライに含まれるベルトコードよりも細く、
    前記第四ベルトプライに含まれるベルトコードの外径の、前記第三ベルトプライに含まれるベルトコードの外径に対する比が0.40以上0.60以下である、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
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