JP2023070591A - 液圧システム - Google Patents

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好古 岡田
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Abstract

【課題】シリンダブロックが適合品か否かを判定可能な液圧システムを提供する。【解決手段】液圧システムは、ケーシングと、シリンダブロック本体の外周面に複数の第1被検出部と少なくとも1つの第2被検出部とを有するシリンダブロックと、ピストンと、連動機構と、第1被検出部及び第2被検出部に対応する位置に設けられ、且つシリンダブロックの回転時において第1被検出部及び第2被検出部が通過すると第1信号及び第2信号を夫々出力するセンサと、を備える液圧装置と、センサから出力される出力結果に基づいてシリンダブロックの適合品か否かの判定を行う判定装置と、を備え、複数の第1被検出部は、シリンダブロック本体の外周面において所定の第1間隔を周方向にあけて形成され、少なくとも1つの第2被検出部は、シリンダブロック本体の外周面において隣り合う第1被検出部に対して第1間隔と異なる第2間隔を周方向にあけて形成されている。【選択図】 図3

Description

本発明は、複数のシリンダ室が形成されているシリンダブロックを有する液圧装置を備える液圧システムに関する。
液圧装置として、特許文献1のようなアキシャルポンプ及びアキシャルモータが知られている。アキシャルポンプ及びアキシャルモータは、共にシリンダブロックを備えている。そして、アキシャルポンプ及びアキシャルモータでは、使用頻度及び積算時間等に応じてシリンダブロックが交換される。
特開2015-212522号公報
シリンダブロックを交換する際、液圧装置に適合したシリンダブロック、いわゆる適合品(例えば、純正品)が用いられる必要がある。他方、シリンダブロックには、取り付けに関して互換可能に製造された不適合品が存在する。液圧装置に不適合品が用いられる場合、液圧装置が所望の機能を達成できない等の不具合が生じることがある。そこで、使用されるシリンダブロックが適合品か不適合品かを判定できることが求められている。
そこで本発明は、シリンダブロックが適合品か否かを判定可能な液圧システムを提供することを目的としている。
第1の発明の液圧システムは、ケーシングと、前記ケーシングに回転可能に支持され且つ回転軸の周りに複数のシリンダ室が形成されるシリンダブロック本体の外周面に複数の第1被検出部と少なくとも1つの第2被検出部とを有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの前記複数のシリンダ室に夫々に往復運動可能に収容されるピストンと、前記シリンダブロックの回転に連動して前記ピストンを往復運動させる連動機構と、前記第1被検出部及び前記第2被検出部に対応する位置に設けられ、且つ前記シリンダブロックが回転する際に前記第1被検出部及び前記第2被検出部が通過すると第1信号及び第2信号を夫々出力するセンサと、を備える液圧装置と、前記センサから出力される出力結果に基づいて前記シリンダブロックの適合品か否かの判定を行う判定装置と、を備え前記複数の第1被検出部は、前記シリンダブロック本体の外周面において所定の第1間隔を周方向にあけて形成され、前記少なくとも1つの第2被検出部は、前記シリンダブロック本体の外周面において隣り合う前記第1被検出部に対して第1間隔と異なる第2間隔を周方向にあけて形成されているものである。
第1の発明に従えば、シリンダブロックが回転する際に第1被検出部及び第2被検出部を夫々検出させることによって、第1間隔に応じた時間間隔で出力される第1信号及び第2間隔に応じた時間間隔で出力される第2信号が現れる。そして、出力される時間間隔が異なる第1信号及び第2信号を用いることによって、判定装置がシリンダブロックが適合品か否かを判定することができる。
第2の発明の液圧システムは、ケーシングと、前記ケーシングに回動可能に支持され且つ回転軸の周りに複数のシリンダ室が形成されるシリンダブロック本体と、前記シリンダブロック本体の外周面に形成されるN―1個の第1被検出部とを有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの前記複数のシリンダ室に夫々に往復運動可能に収容されるピストンと、前記シリンダブロックの回転に連動して前記ピストンを往復運動させる連動機構と、前記第1被検出部に対応する位置に設けられ、且つ前記シリンダブロックの回転時において前記第1被検出部が通過すると第1信号を夫々出力するセンサと、を備える液圧装置と、前記センサから出力される出力結果に基づいて前記シリンダブロックの適合品か否かの判定を行う判定装置と、を備え、前記第1被検出部は、前記シリンダブロック本体の外周面をN等分した位置のうち何れかN-1個の位置に夫々配置されているものである。
第2の発明に従えば、残余位置に第1被検出部がないので、シリンダブロックが回転する際に第1被検出部を検出させると、以下のようになる。即ち、残余位置に対して回転方向に隣接する2つの第1被検出部から出力される第1信号の時間間隔がそれ以外で検出される第1信号の時間間隔と異なる。このように第1信号が出力される時間間隔を異ならせることによって、判定装置にシリンダブロックが適合品か否かを判定させることができる。
第3の発明の液圧システムは、ケーシングと、前記ケーシングに回動可能に支持され且つ回転軸の周りに複数のシリンダ室が形成されるシリンダブロック本体と、前記シリンダブロック本体の外周面に形成されるN―2個の第1被検出部と、前記シリンダブロック本体の外周面に形成される第2被検出部と、を有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの前記複数のシリンダ室に夫々に往復運動可能に収容されるピストンと、前記シリンダブロックの回転に連動して前記ピストンを往復運動させる連動機構と、前記第1被検出部及び第2被検出部に対応する位置に設けられ、且つ前記シリンダブロックの回転時において前記第1被検出部及び第2被検出部が通過すると第1信号及び第2信号を夫々出力するセンサと、を備える液圧装置と、前記センサから出力される出力結果に基づいて前記シリンダブロックの適合品か否かの判定を行う判定装置と、を備え、前記第1被検出部は、前記シリンダブロック本体の外周面をN等分した位置のうち何れかN-2個の位置に夫々配置され、前記第2被検出部は、N等分した位置のうち残りの2つの残余位置からずらした位置に一つ配置されているものである。
第3の発明に従えば、第2被検出部が残余位置からずれた位置にあるので、シリンダブロックが回転する際に第1被検出部及び第2被検出部を検出させると、第1信号及び第2信号が出力される時間間隔を異ならせることができる。それ故、第1信号及び第2信号を用いることによって、シリンダブロックが適合品か否かを判定させることができる。
第1乃至第3の発明によれば、シリンダブロックが適合品か否かを判定することができる。
本発明の第1乃至第4実施形態に係る液圧システムを示す断面図である。 図1の液圧システムに備わる液圧装置のシリンダブロックを切断線II-IIで切断して示す断面図である。 図1の液圧システムに備わる液圧装置のシリンダブロックを示す正面図である。 図1の液圧システムにおけるセンサからの出力結果を示すグラフである。 図1の液圧システムに備わる制御装置に関するブロック図である。 図4の出力結果をFFT演算処理した際の解析結果を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る液圧システムに備わるシリンダブロックを示す断面図である。 図7のシリンダブロックを採用した液圧システムの出力結果をFFT演算処理した際の解析結果を示すグラフである。 本発明の第3実施形態に係る液圧システムに備わるシリンダブロックを示す断面図である。 図9のシリンダブロックを採用した液圧システムの出力結果をFFT演算処理した際の解析結果を示すグラフである。 本発明の第4実施形態に係る液圧システムに備わるシリンダブロックを示す断面図である。
以下、本発明に係る第1乃至第4実施形態の液圧システム1,1A~1Cについて前述する図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、説明する上で便宜上使用するものであって、発明の構成の向き等をその方向に限定するものではない。また、以下に説明する液圧システム1,1A~1Cは、本発明の一実施形態に過ぎない。従って、本発明は実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。
[第1実施形態]
<液圧システム>
図1に示す本発明の第1実施形態の液圧システム1は、ショベルやクレーン等の建設機械、フォークリフト等の産業機械、トラクター等の農業機械、及びプレス機等の油圧機械等、種々の機械に備わっている。そして、液圧システム1は、種々に機器に備わるアクチュエータに作動液を供給し、又は作動液の供給を受けて作動する。液圧システム1は、液圧装置2と、制御装置3とを備えている。
<液圧装置>
液圧装置2は、液圧ポンプ及び液圧モータの少なくとも一方として機能するものである。本実施形態において、液圧装置2は、液圧ポンプであり、また可変容量形の斜板ポンプである。そして、液圧装置2は、ケーシング10と、シリンダブロック11と、複数のピストン12と、斜板13と、レギュレータ14と、弁板15と、センサ16と、を備えている。なお、液圧装置2は、固定容量形の斜板ポンプであってもよく、また斜軸ポンプであってもよい。液圧装置2は、駆動源(例えばエンジンE、電動機、又はその両方であって、本実施形態ではエンジンE)により駆動されることによって作動液を吐出することができる。
<ケーシング>
ケーシング10は、その中にシリンダブロック11等を収容する。また、ケーシング10には、所定の軸線L1が延在する軸線方向一方側の端部に開口10aが形成されている。また、ケーシング10には、軸線方向他方側の端部に吸入通路10b及び吐出通路10cが形成されている。
<シリンダブロック>
シリンダブロック11は、シリンダブロック本体21と、複数の第1被検出部22と、複数の第2被検出部23とを備えている。シリンダブロック本体21は、ケーシング10内に収容されている。シリンダブロック本体21は、大略円筒状に形成されている。そして、シリンダブロック本体21には、その軸線に沿って回転軸24が相対回転不能に貫挿されている。回転軸24は、軸線L1まわりに回転可能にケーシング10に支持されている。即ち、シリンダブロック本体21は、回転軸24を介してケーシング10に回転可能に支持されている。また、回転軸24は、一端部を開口10aから突出させている。回転軸24の一端部は、エンジンEに連結されている。そして、エンジンEが回転軸24を回転させることによって、シリンダブロック11が軸線L1まわりに回転する。
また、シリンダブロック本体21には、回転軸24の周りに複数のシリンダ室21aが形成されている。より詳細に説明すると、シリンダブロック本体21には、その軸線方向一方側の端面に複数のシリンダ室21aが形成されている。シリンダ室21aは、軸線方向他方側に延在している。そして、シリンダ室21aは、シリンダポート21bを介して軸線方向他方側の端面にて開口している。なお、本実施形態において、シリンダブロック本体21には、9つのシリンダ室21aが形成されている。但し、前述するシリンダブロック11の数は一例に過ぎず、8つ以下であってもよく、また10個以上であってもよい。
複数の第1被検出部22は、図2に示すようにシリンダブロック本体21の外周面に形成されている。そして、複数の第1被検出部22は、シリンダブロック本体21の外周面において第1間隔α(例えば、角度)を周方向に互いにあけている。より詳細に説明すると、第1被検出部22は、シリンダブロック本体21の外周面において等間隔に形成されている。本実施形態において、第1被検出部22は、シリンダ室21aと同数の9つ形成されている。即ち、9つの第1被検出部22は、軸線L1を中心にして互いに40度(=α)あけてシリンダブロック本体21の外周面に形成されている。なお、第1被検出部22は、同数に限定されず、それ以上及びそれ未満の数であってもよい。
また、第1被検出部22は、凹部である。なお、第1被検出部22は、後述の通り凸部であってもよい。より詳細に説明すると、第1被検出部22は、凹溝である。本実施形態において、第1被検出部22は、半径方向内方に深さを有する溝であって、断面U字状に形成されている。但し、第1被検出部22は、断面U字状に限定されず、断面V字状、断面四角状、及び断面半円状であってもよく形状は問わない。また、第1被検出部22は、例えばシリンダブロック本体21の外周面であって軸線方向中間部分に形成されている。なお、第1被検出部22の形成位置は、前述する位置に限定されない。即ち、第1被検出部22は、軸線方向一方側及び他方側の何れであってもよく、またシリンダブロック本体21の軸線方向一方側から他方側にわたって形成されていてもよい。
複数の第2被検出部23は、シリンダブロック本体21の外周面に形成されている。また、複数の第2被検出部23は、隣り合う第1被検出部22に対して第2間隔βを周方向にあけている。第2間隔βは、第1間隔αと異なる角度である。より詳細に説明すると、第2被検出部23は、シリンダブロック本体21の外周面において第1被検出部22の数より少なく形成されている。そして、第2被検出部23は、互いに隣り合う2つの第1被検出部22の間に位置している。更に、第2被検出部23は、前述する2つの第1被検出部22のうち少なくとも一方に対して第2間隔βをあけている。本実施形態において、第2被検出部23は、3つ形成されている。そして、3つの第2被検出部23は、互いに等間隔で(例えば、軸線L1を中心にγ=120度ずつずれて)配置されている。また、第2被検出部23は、隣り合う2つの第1被検出部22の両方に対して第2間隔βをあけて配置されている。なお、第2被検出部23は、1つ又は2つであってもよく、また4つ以上であってもよい。また、複数の第2被検出部23は、必ずしも等間隔である必要はない。また、第2被検出部23は、隣り合う2つの第1被検出部22の一方に対してのみ第2間隔βをあけて配置されてもよい。
また、第2被検出部23は、図3に示すように第1被検出部22と共にシリンダブロック本体21の外周面において周方向に延在する部分周面b1上で並んでいる。即ち、第2被検出部23は、他の第2被検出部23及び全ての第1被検出部22と周方向において少なくとも一部分が重なるように配置されている。本実施形態において、第1被検出部22及び第2被検出部23の全体が周方向において互いに重なるように配置されている。
更に、第2被検出部23は、第1被検出部22と同様に凹溝である。即ち、第2被検出部23は、本実施形態において半径方向内方に深さを有する溝であって、断面U字状に形成されている。なお、第2被検出部23もまた、断面U字状に限定されず、断面V字状、断面四角状、及び断面半円状であってもよく形状は問わない。また、第2被検出部23は、例えばシリンダブロック本体21の外周面であって軸線方向中間部分に形成されている。なお、第2被検出部23の形成位置は、前述する位置に限定されない。即ち、第2被検出部23は、軸線方向一方側及び他方側の何れであってもよく、またシリンダブロック本体21の軸線方向一方側から他方側にわたって形成されていてもよい。
<ピストン>
複数のピストン12は、シリンダブロック11のシリンダ室21aの各々に挿入されている。そして、ピストン12の各々は、各シリンダ室21aにおいて往復運動する。また、ピストン12の先端部分には、摺動回転可能にシュー26が取り付けられている。
<斜板>
連動機構の一例である斜板13はシリンダブロック11の軸線方向一方側に間隔をあけ且つシリンダブロック11の方に傾倒するように配置されている。また、斜板13は、軸線方向一方側からシュー26を支持している。より詳細に説明すると、斜板13には、シュープレート27が設けられている。そして、斜板13は、シュープレート27を介してシュー26を支持している。また、シュープレート27には、押え板28が設けられている。押え板28は、複数のシュー26をシュープレート27に押え付けている。そして、シュー26は、押え板28に押えられた状態で傾倒するシュープレート27上を軸線L1まわりに摺動回転している。それ故、シリンダブロック11が回転すると、ピストン12がシリンダ室21aを往復運動する。また、斜板13は、軸線L1に直交する軸線L2まわりに回動することによって傾点角を変えることができる。これにより、ピストン12のストローク量を変えることができる。そして、後述するように液圧装置2からの吐出量を変えることができる。
<レギュレータ>
レギュレータ14は、斜板13の軸線L2まわりに回動させることによって斜板13の傾転角を変えることができる。より詳細に説明すると、レギュレータ14は、図示しないサーボピストンが連結部材14aを介して斜板13と連結されている。そして、レギュレータ14は、入力される信号に応じてサーボピストンを動かす。より詳しくは、レギュレータ14に入力される信号は、パイロット圧である。そして、パイロット圧が電磁弁25によって調圧される。これにより、レギュレータ14は、調圧されたパイロット圧に応じて斜板13の傾点角を調整する。
<弁板>
弁板15は、ケーシング10における軸線方向他方側の端面とシリンダブロック11との間に介在している。弁板15には、吸入通路10b及び吐出通路10cに夫々繋がる吸入ポート15a及びと吐出ポート15bが夫々形成されている。吸入ポート15a及び吐出ポート15bでは、シリンダブロック11が回転することによって接続するシリンダポート21bが切り替わる。そして、吸入ポート15aは、接続されるシリンダポート21bを介して吸入通路10bからシリンダ室21aに作動液を導く。また、吐出ポート15bは、接続されるシリンダポート21bを介してシリンダ室21aから吐出通路10cに作動液を吐出させる。
<センサ>
センサ16は、第1被検出部22及び第2被検出部23に対応する位置に設けられている。そして、センサ16は、シリンダブロック11が回転する際に第1被検出部22及び第2被検出部23が通過すると第1信号S1及び第2信号S2を夫々出力する(図4参照)。より詳細に説明すると、センサ16は、シリンダブロック11の部分周面b1に対応する位置(本実施形態では、部分周面b1に対して径方向に対向する位置)においてケーシング10に設けられている。センサ16は、例えば電磁式のパルスジェネレータである。即ち、センサ16は、その前(検出位置)を各被検出部22,23が通ると第1信号S1及び第2信号S2を出力する。それ故、センサ16の出力結果(即ち、出力の経時変化)は、シリンダブロック本体21の外周面の形状に応じた形となる。なお、センサ16は、MREの回転センサ及び光式の回転センサであってもよい。
<液圧装置の動作>
液圧装置2では、エンジンEが回転軸24を駆動することによって、シリンダブロック11が軸線L1まわりに回転する。そうすると、複数のピストン12が軸線L1まわりに回転すると共にシリンダ室21aを往復運動する。また、シリンダブロック11が回転することによって、シリンダポート21bの接続先が吸入ポート15a及び吐出ポート15bの間で切り替わる。これにより、吸入ポート15aを介してシリンダ室21aに作動液が吸引され、またシリンダ室21aから吐出ポート15bへと作動液が吐出される。このようにして、液圧装置2は、作動液を吐出する。
また、液圧装置2では、レギュレータ14にパイロット圧を入力すると、パイロット圧に応じて斜板13が傾動する。より詳細に説明すると、電磁弁25によってパイロット圧を調整することによって、レギュレータ14を介して斜板13の傾転角を調整することができる。これにより、ピストン12のストローク量が調整される。それ故、液圧装置2の吐出量を調整することができる。
<制御装置>
制御装置3は、液圧装置2の動作を制御する。より詳細に説明すると、制御装置3は、レギュレータ14の動きを制御することができる。即ち、制御装置3は、電磁弁25の動作を制御する。これにより、電磁弁25から出力されるパイロット圧が調圧されるので、斜板13の傾点角を制御することができる。また、判定装置の一例である制御装置3は、図5に示すようにLPF部31、FFT演算処理部32、回転数変換部33、制御部34、及び報知部35を有している。そして、制御装置3は、センサ16からの出力結果に基づいてシリンダブロック11が適合品か否かの判定を行う。より詳細に説明すると、制御装置3は、センサ16からの出力結果をFFT演算処理することによって出力結果に対してスペクトル解析を行う。そして、制御装置3は、FFT演算処理した結果に基づいてシリンダブロック11が適合品か否かの判定を行う。また、制限装置の一例である制御装置3は、判定結果に基づいて液圧装置2の出力を制限する。本実施形態において、制御装置3は、液圧装置2の最大出力を制限する。但し、制御装置3は、不適合品である場合、適合品である場合に比べて全体的に出力を下げるようにしてもよい。また、報知装置の一例である制御装置3は、判定結果に応じてシリンダブロック11が適合品か否かを報知する。
LPF部31は、センサ16から出力される出力結果の高周波成分を除去する。即ち、LPF部31は、ローパスフィルターである。FFT演算処理部32は、LPF部31でフィルター処理された出力結果に対してFFT演算処理を実行する。より詳細に説明すると、FFT演算処理部32は、出力結果に対してスペクトル解析を行うことによって、センサ16から出力されるセンサ出力を周波数成分に変換する(図6参照)。
回転数変換部33は、シリンダブロック11の単位時間当たりの回転数を算出する。より詳細に説明すると、回転数変換部33は、FFT演算処理部32の解析結果における基準成分に基づいて回転数を算出する。本実施形態では、液圧装置2において第1被検出部22が等間隔で形成されている。それ故、シリンダブロック11の回転数に応じた時間間隔t1(本実施形態において回転数/シリンダボア数)で第1信号S1が出力される。そして、第1被検出部22が第2被検出部23より多く形成されているので、より多くの第1信号S1が出力される。そうすると、解析結果では、第1信号S1に起因する周波数成分、即ち第1周波数成分f1(基準成分)のスペクトルが最も強い信号強度にて現れる。そこで、回転数変換部33は、基準成分である第1周波数成分f1に基づいて回転数を算出する。
また、回転数変換部33は、回転数に応じて識別成分を算出する。識別成分は、シリンダブロック11が適合品か否かを判定する際に解析結果と比較するための周波数成分である。より詳細に説明すると、液圧装置2において、シリンダブロック11を回転させると、第2信号S2は、図4に示すように直前の第1信号S1が出力された後、時間間隔t2経過後に出力される。そして、第2信号S2は、第1信号S1の時間間隔t1と異なる時間間隔t2(<t1)で第2信号S2が出力される。また、第2信号S2の後にも時間間隔t2で第1信号S1が出力される。これにより、解析結果では、第1周波数成分f1と異なる第2周波数成分f2が現れる(図6参照)。第2周波数成分f2は、第2被検出部23の第2間隔βと回転数に応じた値となる。それ故、識別成分が第2被検出部23の第2間隔βに応じた係数と回転数とによって算出できる値に設定されると、識別成分と第2周波数成分f2とを比較することによって第2被検出部23が第2間隔βで形成されているか否かを判定できる。即ち、識別成分と第2周波数成分f2とを比較することによってシリンダブロック11が適合品か否かを判定できる。それ故、回転数変換部33は、算出された回転数と第2間隔βとに基づいて識別成分を算出する。
制御部34は、FFT演算処理部32の解析結果と回転数変換部33の識別成分とに基づいてシリンダブロック11が適合品か否かを判定する。より詳細に説明すると、制御部34は、解析結果から信号強度の強い周波数を選別する。本実施形態では、解析結果から第1周波数成分f1の他に第2周波数成分f2のスペクトルが選別される。そして、制御部34は、第2周波数成分f2と識別成分とを比較してシリンダブロック11が適合品か否かを判定する。即ち、制御部34は、第2周波数成分f2が識別成分と同一又は所定の範囲内(例えば、公差や検出誤差の範囲)にある場合、シリンダブロック11が適合品であると判定する。他方、制御部34は、第2周波数成分f2が識別成分に対して所定の範囲内にない場合、シリンダブロック11が不適合品と判定する。
また、制御部34は、シリンダブロック11が不適合品と判定すると、液圧装置2の出力を制限する。本実施形態において、制御部34は、液圧装置2の最大出力を制限する。より詳細に説明すると、制御部34は、電磁弁25の動作を制御することによって斜板13の傾点角の最大角を所定角度未満に制限する。これにより、液圧装置2の最大吐出量が低下するので、液圧装置2の最大出力が下がる。また、制御部34は、エンジンEの動作も制御する。そして、制御部34は、エンジンEの出力を下げることによって液圧装置2の出力を制限してもよい。また、制御部34は、斜板13の傾転の応答をランプ的に遅らせてもよい。
報知部35は、判定結果に応じてシリンダブロック11が適合品か否かを報知する。より詳細に説明すると、報知部35は、例えば音、表示又は発光させることによってシリンダブロック11が適合品か否か使用者等に報知する。また、報知部35は、所定のデータセンター等にシリンダブロック11が適合品か否かに関する情報を送信する。
<液圧システムの判定>
液圧システム1では、シリンダブロック11が回転すると、被検出部22,23の各々の個数に応じた数の第1信号S1及び第2信号S2がセンサ16から夫々出力される。そして、制御装置3では、センサ16の出力結果から高周波成分をLPF部31が除去する。そして、FFT演算処理部32は、LPF部31でフィルター処理された出力結果をスペクトル解析する。回転数変換部33は、解析結果に基づいて回転数及び識別成分を算出する。そして、制御部34は、算出される識別成分と第2周波数成分f2とを比較してシリンダブロック11が適合品か否かを判定する。
制御部34は、シリンダブロック11が適合品であると判定すると、最大出力を許可する。即ち、制御部34は、液圧装置2における斜板13の傾転角の最大角を所定角度以上まで許容する。なお、許容する傾転角(即ち、所定角度)は、圧力に応じて設定されてもよい。他方、制御部34は、シリンダブロック11が不適合品であると判定すると、最大出力を制限する。例えば、制御部34は、レギュレータ14を制御することによって液圧装置2の出力を制限する。より詳細に説明すると、制御部34は、レギュレータ14を制御することによって液圧装置2における斜板13の傾転角の最大角を所定角度未満に制限する。これにより、液圧装置2の最大出力は、シリンダブロック11が不適合品である場合において制限される。
更に制御部34は、報知部35によって所定のデータセンター等にシリンダブロック11が適合品か否かに関する情報を送信する。また、報知部35は、音、表示又は発光させることによってシリンダブロック11が適合品か否かを使用者等に報知する。
本実施形態の液圧システム1によれば、シリンダブロック11が回転する際に第1被検出部22及び第2被検出部23が夫々検出される。そうすることによって、第1間隔αに応じた時間間隔t1で出力される第1信号S1及び第2間隔βに応じた時間間隔t2で出力される第2信号S2が現れる(図4参照)。そして、時間間隔が異なる第1信号S1及び第2信号S2を用いることによって、制御装置3がシリンダブロック11が適合品か否かを判定することができる。
本実施形態において、センサ16からは、第1被検出部22に基づいて等しい時間間隔t1で第1信号S1が出力される。それ故、第1信号S1が基準信号として用いられる。他方、センサ16からは、直前の第1信号S1が出力された後、第2被検出部23に基づいて時間間隔t2で第2信号S2が出力される。そして、第2信号S2は、第1信号S1と異なる時間間隔であって第2間隔βに応じた時間間隔t2で出力される。そこで、第2信号S2が識別用信号として用いられる。第1信号S1と第2信号S2とを用いて第2信号S2の出力される時間間隔t2(本実施形態において第2周波数成分f2)が所定の時間間隔(本実施形態において識別成分)と比較される。これにより、制御装置3はシリンダブロック11が適合品か否かを判定することができる。
また、液圧システム1によれば、FFT演算処理することによって、センサ16からの出力結果に対してスペクトル解析を行うことができる。これにより、解析結果における各周波数のスペクトルを用いることによって、第2信号S2が出力される時間間隔t2、即ち第2間隔βの違いを容易に判定することができる。これにより、容易かつ精度よくシリンダブロック11が適合品か否かを判定することができる。
更に、液圧システム1によれば、判定結果に基づいて液圧装置2の出力を制限することによって、不適合品のシリンダブロック11が用いられる液圧装置2において不具合の発生を抑制することができる。また、液圧システム1によれば、液圧装置2が可変容量式の斜板形液圧装置であるので、液圧装置2の出力を容易に制限することができる。
更に詳細に説明すると、液圧装置2では、適合品のシリンダブロック11が用いられることによって電流に対する液圧装置2の吐出流量及び傾転角に対する高い応答性を確保することができる。それ故、より緻密かつ高度に液圧装置2の吐出流量の制御を馬力制御も考慮しつつ実行することができる。その結果、液圧装置2は、動作性能が高く、且つ燃費が良好であるように制御することができる。他方、不適合品のシリンダブロックが液圧装置2に用いられた場合、吐出流量及び傾転角の応答性に関して性能を確保することができない。それ故、適合品のシリンダブロック11を用いた場合と同様の制御を行うと、却って燃費及び動作性能の少なくとも一方の低下が招かれる。特に、傾転角の応答性に関して低下が顕著に表れる。例えば、液圧システム1をショベルに適用した場合、傾転角の応答性の低下は、運転者の操作に対してハンチングの発生のし易さに影響する。従って、このような不具合が発生することを防止するために、不適合品のシリンダブロックが液圧装置2に用いられている場合、以下のような制御を制御装置3は実行する。即ち、制御装置3は、液圧装置2の最大出力を低下させる、又は傾転角の応答性を低下させる。これにより、不適合品のシリンダブロックが液圧装置2に用いられた場合でも、液圧装置2の運動性能及び燃費の少なくとも一方が大きく低下することが抑制される。
また、液圧システム1によれば、シリンダブロック11が適合品か否かを制御装置3によって使用者や管理者等に報知することができる。これにより、適合品を採用した場合に実施さえる最適な制御の代わりに、不適合品のシリンダブロック11が用いられる液圧装置2において適した制御を行わざるを得ないことを運転者に知らせることができる。
また、液圧システム1によれば、第1被検出部22及び第2被検出部23の各々が凹部であるので、第1被検出部22及び第2被検出部23を容易にかつ精度よく形成することができる。これにより、シリンダブロック11が適合品か否かを精度よく判定することができる。
更に、液圧システム1によれば、第2被検出部23もまた第1被検出部22と同様に規則的に(即ち、第2被検出部23同士の間隔γをあけて)に形成されるので、シリンダブロック本体21の重量バランスをより均等に形成することができる。
また、液圧システム1によれば、第1被検出部22と第2被検出部23とが部分周面b1上で並んでいる。それ故、第1被検出部22及び第2被検出部23を検出するセンサ16を共通化することができるので、部品点数を削減することができる。
また、液圧システム1によれば、センサ16にパルスジェネレータが用いられているので、検出対象である第1被検出部22及び第2被検出部23が複雑な構成となることを抑制できる。
[第2実施形態]
第2実施形態の液圧システム1Aは、第1実施形態の液圧システム1と構成が類似している(図1参照)。より詳細に説明すると、第2実施形態の液圧システム1Aは、液圧装置2が図7に示すシリンダブロック11Aを有している点で第1実施形態の液圧システム1と異なる。それ故、以下ではシリンダブロック11Aが主に説明される。そして、第2実施形態の液圧システム1Aのその他の構成については、第1実施形態の液圧システム1の構成と同一の場合、同一の符号を付して説明が省略される。シリンダブロック11Aについても同様である。
第2実施形態におけるシリンダブロック11Aは、シリンダブロック本体21と、複数の第1被検出部22Aを備えている。複数の第1被検出部22Aは、シリンダブロック本体21の外周面に夫々形成されている。より詳細に説明すると、シリンダブロック本体21には、N-1個の第1被検出部22Aが形成されている。本実施形態において、Nは、9である。即ち、シリンダブロック本体21には、8個の第1被検出部22Aが形成されている。また、第1被検出部22Aは、シリンダブロック本体21の外周面をN等分した位置のうち1つの残余位置30を除いたN-1個の位置に夫々配置されている。本実施形態では、第1被検出部22Aは、シリンダブロック本体21の外周面を9等分した位置のうち第1番目から第8番目の8個の位置に夫々配置されている。そして、第9番目の残余位置30には、第1被検出部22A及びそれ以外の被検出部が形成されていない。そして、第1被検出部22Aは、センサ16によって検出される。センサ16は、第1被検出部22Aに応じて第1信号S1を出力する。
このように構成されている第2実施形態の液圧システム1Aでは、第1被検出部22Aは、シリンダブロック本体21の外周面を9等分した位置の第1番目から第8番目の位置まで等間隔で配置されている。それ故、シリンダブロック11Aが回転する際、第1番目から第8番目の位置までにおいて、シリンダブロック11の回転数に応じた時間間隔t1で第1信号S1がセンサ16から出力される。
他方、第9番目の残余位置30において第1被検出部22Aがない。それ故、例えば第8番目の位置がセンサ16を通過し、次に第1番目の位置がセンサ16を通過するまでの間、第1信号S1が出力されない。即ち、その間において時間間隔t1と異なる時間間隔t0(=t1×2)で第1信号S1がセンサ16から出力される。そうすると、解析結果では、図8に示すように時間間隔t1に起因する第1周波数成分f1と異なる周波数成分f0(=(f1)/2)が現れる。制御部34は、予め算出された識別成分と周波数成分f0とを比較することによってシリンダブロック11Aが適合品か否かを判定する。
このように構成されている第2実施形態の液圧システム1Aは、残余位置30に第1被検出部22Aがないので、シリンダブロック11Aが回転する際に第1被検出部22Aを検出させると、以下のようになる。即ち、残余位置30に対して回転方向に隣接する位置の第1被検出部22Aから出力される第1信号S1の時間間隔t0がそれ以外で検出される第1信号S1の時間間隔t1と異なる。このように第1信号S1が出力される時間間隔を異ならせることによって、制御装置3はシリンダブロック11Aが適合品か否かを判定することができる。
その他、第2実施形態の液圧システム1Aは、第1実施形態の液圧システム1と同様の作用効果を奏する。
[第3実施形態]
第3実施形態の液圧システム1Bは、第2実施形態の液圧システム1Aと構成が類似している(図1参照)。より詳細に説明すると、第3実施形態の液圧システム1Bは、液圧装置2が図9に示すシリンダブロック11Bを有している点で第2実施形態の液圧システム1Aと異なる。それ故、以下ではシリンダブロック11Bが主に説明される。そして、第3実施形態の液圧システム1Bのその他の構成については、第2実施形態の液圧システム1Aと同一の構成の場合(即ち、第1実施形態の液圧システム1と同一の構成の場合)、同一の符号を付して説明が省略される。シリンダブロック11Bについても同様である。
第3実施形態におけるシリンダブロック11Bは、シリンダブロック本体21と、複数の第1被検出部22Aと、第2被検出部23Bと、を備えている。第2被検出部23Bは、シリンダブロック本体21の外周面に夫々形成されている。そして、第2被検出部23Bは、N番目(本実施形態において、第9番目)の残余位置30からずらして配置されている。より詳細に説明すると、第2被検出部23Bは、第1番目の位置と第8番目の位置との間において残余位置30からずらして配置されている。即ち、8つの第1被検出部22Aは、シリンダブロック本体21の外周面に第1間隔α(=40度)をあけて配置されている。そして、第2被検出部23Bは、第8番目の位置に配置されている第1被検出部22Aに対して第2間隔βをあけて配置されている。また、第2被検出部23Bは、センサ16によって検出される。センサ16は、第2被検出部23Bに応じて第2信号S2を出力する。
このように構成されている第3実施形態のシリンダブロック11Bでは、1番目の位置と第8番目の位置との間において第2被検出部23Bが残余位置30からずらして配置されている。それ故、シリンダブロック11Bが回転する際、第2信号S2が出力される時間間隔t2が時間間隔t1と異なる時間間隔となる。それ故、解析結果では、図10に示すように時間間隔t1に起因する第1周波数成分f1と異なる第2周波数成分f2が現れる。更に、第2被検出部23BがN番目の位置からずれて配置されているので、第2信号S2が出力された後に第1信号S1が出力される時間間隔t3が時間間隔t1,t2の両方と異なる。それ故、解析結果において第3周波数成分f3も現れる。制御部34は、これら3つの周波数成分f1,f2,f3を用いることによってシリンダブロック11Bが適合品か否かを判定する。
このように構成されている第3実施形態の液圧システム1Bは、シリンダブロック11Bが回転する際に第1被検出部22A及び第2被検出部23Bを検出させると、第1信号S1及び第2信号S2が出力される時間間隔t1,t2,t3を異ならせることができる。それ故、第1信号S1及び第2信号S2を用いることによって、シリンダブロック11Bが適合品か否かを判定させることができる。
その他、第3実施形態の液圧システム1Bは、第2実施形態の液圧システム1Aと同様の作用効果を奏する。
[第4実施形態]
第4実施形態の液圧システム1Cは、第3実施形態の液圧システム1Bと構成が類似している(図1参照)。より詳細に説明すると、第4実施形態の液圧システム1Cは、液圧装置2が図11に示すシリンダブロック11Cを有している点で第3実施形態の液圧システム1Bと異なる。それ故、以下ではシリンダブロック11Cが主に説明される。そして、第4実施形態の液圧システム1Cのその他の構成については、第3実施形態の液圧システム1Bと同一の構成の場合(即ち、第1実施形態の液圧システム1と同一の構成の場合)、同一の符号を付して説明が省略される。シリンダブロック11Cについても同様である。
第4実施形態のシリンダブロック11Cは、シリンダブロック本体21と、複数の第1被検出部22Cと、第2被検出部23Bと、を備えている。第1被検出部22Cは、シリンダブロック本体21においてN-2個形成されている。そして、第1被検出部22Cは、シリンダブロック本体21の外周面をN等分した位置のうちN-2個の位置に夫々配置されている。本実施形態において、Nは、9である。そして、第1被検出部22Cは、シリンダブロック本体21の外周面を9等分した位置のうち第1番目から第7番目の7個の位置に夫々配置されている。即ち、第8番目及び第9番目の残余位置41,42に第1被検出部22C及びそれ以外の被検出部が形成されていない。
第2被検出部23Bは、シリンダブロック本体21の外周面に形成されている。そして、第2被検出部23Bは、N番目及びN-1番目(本実施形態において、第8番目及び第9番目)の残余位置41,42からずらして配置されている。より詳細に説明すると、第2被検出部23Bは、第1番目の位置と第7番目の位置との間において2つの残余位置41,42からずらして配置されている。即ち、7つの第1被検出部22Cは、シリンダブロック本体21の外周面に第1間隔α(=40度)をあけて配置されている。そして、第2被検出部23Bは、第7番目の位置に配置されている第1被検出部22Cに対して第3間隔δ(≠α)をあけて配置されている。
このように構成されている第4実施形態のシリンダブロック11Cでは、第3実施形態のシリンダブロック11Bと同様に、シリンダブロック11Cが回転する際、第2信号S2が出力される時間間隔t4が時間間隔t1と異なる時間間隔となる。更に、第2被検出部23CがN番目の位置からずれて配置されているので、第2信号S2が出力された後、時間間隔t5で第1信号S1が出力される。それ故、制御部34は、解析結果において異なる3つの周波数成分f1,f4,f5が得られるので、3つの周波数成分f1,f4,f5を用いることによってシリンダブロック11Cが適合品か否かを判定することができる。
このように構成されている第4実施形態の液圧システム1Cは、シリンダブロック11Cが回転する際に第1被検出部22C及び第2被検出部23Bを検出させると、第1信号S1及び第2信号S2が出力される時間間隔t1,t4,t5を異ならせることができる。それ故、第1信号S1及び第2信号S2を用いることによって、シリンダブロック11Cが適合品か否かを判定させることができる。
その他、第4実施形態の液圧システム1Cは、第3実施形態の液圧システム1Bと同様の作用効果を奏する。
[その他の実施形態]
本実施形態の液圧システム1,1A~1Cでは、被検出部22,22A,22C,23,23Bがシリンダブロック本体21の外周面において2種類の異なる間隔で配置されている。被検出部22,22A,22C,23,23Bは、3種類以上の異なる間隔で配置されていてもよい(例えば、対象となる被検出部に対して3つ間隔で配置される)。この場合、解析結果には3つ以上の周波数成分が強い信号強度で現れ、それら全てが識別成分に対して同一又は所定の範囲内にある場合、シリンダブロック11が適合品と判定される。また、第1間隔αは、必ずしもシリンダブロック本体21の外周面を等分する間隔である必要はない。即ち、9つの第1被検出部22を有する場合、第1間隔αは、必ずしも40度である必要はなく、40度未満又は40度を超えてもよい。更に、被検出部22,23は、凹溝であるが、凸部(例えば凸条部)であってもよい。
また、第1実施形態の液圧システム1において、第2被検出部23は、隣り合う2つの第1被検出部22の両方に対して第2間隔βをあけて配置されているが、第2被検出部23は必ずしもこのように配置されている必要はない。例えば、第2被検出部23は、隣り合う2つの第1被検出部22のうちの他方(周方向他方側の第1被検出部22)に対して第1間隔α及び第2間隔βと異なる間隔をあけてもよい。この場合、解析結果において、第1周波数成分f1及び第2周波数成分f2とは異なる周波数成分が現れる。そして、制御部34は、これら3つの周波数成分を用いることによってシリンダブロック11が適合品か否かを判定する。
また、本実施形態の液圧システム1,1A~1Cでは、被検出部22,22A,22C,23,23Bが凹溝であるが、パルスジェネレータであるセンサ16が反応するものであればよい。被検出部22,22A,22C,23,23Bは、例えば金属板や反射板であってもよく、センサ16が発射する電磁波又は光等を反射するものであればよい。また、被検出部22,22A,22C,23,23Bは、必ずしも部分周面b1上で並んで配置されている必要はない。例えば、被検出部22,22A,22C,23,23B毎にセンサ16が設けられて、各センサ16からの出力結果を合成するようにしてもよい。
また、本実施形態の液圧装置2は、油圧ポンプ装置を例に挙げて説明したが前述の通り油圧モータ装置であってもよい。液圧装置2が油圧モータ装置の場合も基本的に油圧ポンプ装置の場合と同様であるが、シリンダブロック11,11A~11Cが不適合品の場合、制御装置3は、液圧装置2の出力として回転軸24のトルクを制限すべく斜板13の傾転角を制御する。例えば、制御装置3は、斜板13の傾転角を増やすことによって、回転速度を減少させてもよい。
1,1A~1C 液圧システム
2 液圧装置
3 制御装置(判定装置、制限装置、報知装置)
10 ケーシング
11,11A~11C シリンダブロック
12 ピストン
13 斜板
14 レギュレータ
16 センサ
21 シリンダブロック本体
21a シリンダ室
22,22A,22C 第1被検出部
23,23B 第2被検出部
24 回転軸
S1 第1信号
S2 第2信号
α 第1間隔
β 第2間隔

Claims (8)

  1. ケーシングと、前記ケーシングに回転可能に支持され且つ回転軸の周りに複数のシリンダ室が形成されるシリンダブロック本体の外周面に複数の第1被検出部と少なくとも1つの第2被検出部とを有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの前記複数のシリンダ室に夫々に往復運動可能に収容されるピストンと、前記シリンダブロックの回転に連動して前記ピストンを往復運動させる連動機構と、前記第1被検出部及び前記第2被検出部に対応する位置に設けられ、且つ前記シリンダブロックが回転する際に前記第1被検出部及び前記第2被検出部が通過すると第1信号及び第2信号を夫々出力するセンサと、を備える液圧装置と、
    前記センサから出力される出力結果に基づいて前記シリンダブロックの適合品か否かの判定を行う判定装置と、を備え
    前記複数の第1被検出部は、前記シリンダブロック本体の外周面において所定の第1間隔を周方向にあけて形成され、
    前記少なくとも1つの第2被検出部は、前記シリンダブロック本体の外周面において隣り合う前記第1被検出部に対して第1間隔と異なる第2間隔を周方向にあけて形成されている、液圧システム。
  2. 前記判定装置は、前記センサからの出力結果をFFT演算処理し、FFT演算処理した結果に基づいて前記シリンダブロックが適合品か否かの判定を行う、請求項1に記載の液圧システム。
  3. 前記判定装置の判定結果に基づいて前記液圧装置の出力を制限する、又は応答性を下げる制限装置を更に備える、請求項1又は2に記載の液圧システム。
  4. 前記液圧装置は、前記連動機構である斜板の傾転角を変えるレギュレータを更に備え、
    前記制限装置は、前記レギュレータを制御することで、前記液圧装置の出力を制限する、又は応答性を下げる、請求項3に記載の液圧システム。
  5. 前記判定装置の判定結果に応じて前記シリンダブロックが適合品か否かを報知する報知装置を更に備える、請求項1乃至4の何れか1つに記載の液圧システム。
  6. ケーシングと、前記ケーシングに回動可能に支持され且つ回転軸の周りに複数のシリンダ室が形成されるシリンダブロック本体と、前記シリンダブロック本体の外周面に形成されるN―1個の第1被検出部とを有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの前記複数のシリンダ室に夫々に往復運動可能に収容されるピストンと、前記シリンダブロックの回転に連動して前記ピストンを往復運動させる連動機構と、前記第1被検出部に対応する位置に設けられ、且つ前記シリンダブロックの回転時において前記第1被検出部が通過すると第1信号を夫々出力するセンサと、を備える液圧装置と、
    前記センサから出力される出力結果に基づいて前記シリンダブロックの適合品か否かの判定を行う判定装置と、を備え、
    前記第1被検出部は、前記シリンダブロック本体の外周面をN等分した位置のうち何れかN-1個の位置に夫々配置されている、液圧システム。
  7. 前記シリンダブロック本体の外周面に形成される第2被検出部を、備え
    前記第2被検出部は、残余位置からずらして配置されている、請求項6に記載の液圧システム。
  8. ケーシングと、前記ケーシングに回動可能に支持され且つ回転軸の周りに複数のシリンダ室が形成されるシリンダブロック本体と、前記シリンダブロック本体の外周面に形成されるN―2個の第1被検出部と、前記シリンダブロック本体の外周面に形成される第2被検出部と、を有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの前記複数のシリンダ室に夫々に往復運動可能に収容されるピストンと、前記シリンダブロックの回転に連動して前記ピストンを往復運動させる連動機構と、前記第1被検出部及び第2被検出部に対応する位置に設けられ、且つ前記シリンダブロックの回転時において前記第1被検出部及び第2被検出部が通過すると第1信号及び第2信号を夫々出力するセンサと、を備える液圧装置と、
    前記センサから出力される出力結果に基づいて前記シリンダブロックの適合品か否かの判定を行う判定装置と、を備え、
    前記第1被検出部は、前記シリンダブロック本体の外周面をN等分した位置のうち何れかN-2個の位置に夫々配置され、
    前記第2被検出部は、N等分した位置のうち残りの2つの残余位置からずらした位置に一つ配置されている、液圧システム。
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