JP2009002291A - ピストンポンプの駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸回りに配設された複数のシリンダを有するピストンポンプの作動時に発生する脈動を、該ピストンポンプ自体の構成に変更を加えることなく確実に抑制する。
【解決手段】ピストンポンプの回転入力軸を駆動するための駆動用モータと、回転軸の回転角を検出するためのエンコーダと、該エンコーダからの回転角情報を基に該回転軸の回転角に応じて駆動用モータの回転速度を制御するモータコントローラとを備え、該モータコントローラにより、駆動用モータを基準回転速度で駆動させた場合の理論瞬時吐出流量QLを算出するとともに、該基準回転速度NPと該理論瞬時吐出流量QLとを基に、ピストンポンプの瞬時吐出流量を最大理論瞬時吐出流量QMAXに一致させるべくモータの回転速度制御を実行する(ステップS8の処理を実行する)。
【選択図】図5

Description

本発明は、回転軸と該回転軸の回りに周方向に配設された複数のシリンダを有するシリンダブロックとを備えたピストンポンプの駆動装置に関する技術分野に属する。
従来より、ケーシングに回動可能に支持された回転軸と、回転軸回りに周方向に並ぶ複数のシリンダを有し、該回転軸と一体で回転するシリンダブロックと、シリンダブロックの各シリンダ内に摺動可能に嵌装され、該シリンダブロックの回転に伴って該シリンダ内を往復移動する複数のピストンと、ピストンの頭部にスリッパを介して摺接するとともにその往復ストロークを調整可能な斜板とを備えたピストンポンプにおいて、ピストンのストローク速度が上記回転軸回りの回転角の正弦関数として与えられる関係上、ピストンポンプ全体の瞬時吐出流量が回転軸の回転角に応じて変化して周期的に変動することは知られている。この瞬時吐出流量の変動はポンプの吐出脈動を引き起こすとともに振動や騒音の原因となる。このため、これまでにも吐出脈動に起因する振動や騒音を低減するための様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1に示すものでは、各シリンダを回転軸回りに不等間隔で配列することによって、該シリンダブロックが1回転する間の各シリンダの吐出流量(瞬時吐出流量)を不規則に変動させ、これによって、ピストンポンプの脈動による共振時の振動を減衰させて騒音低減を図っている。
また、例えば、特許文献2に示すものでは、各シリンダ内の作動油の吐出及び吸込み口となるキドニーポートを回転軸回りに不等間隔で配列することによって、吐出流量のみならず吐出圧をも不規則に変動させ、これによってピストポンプの脈動に起因する騒音を確実に低減するようにしている。
特公昭48−19121号公報 特開平7−310646号公報
しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に示すピストンポンプでは、シリンダボアやキドニーポートを不等間隔で加工する必要があるため、これらを等間隔で加工する場合に比べて加工性が悪く且つコストも高くなるという問題がある。また、脈動自体を抑制するのではなく共振を防止するようにしているため、脈動が全く生じない場合に比べてその振動や騒音が大きくなるという問題がある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回転軸回りに配設された複数のシリンダを有するピストンポンプにおいて、ピストンポンプ自体の構成(シリンダの配置間隔等)に変更を加えることなく、その駆動装置の構成に工夫を凝らすことで、ピストンポンプ自体の製造(加工)を容易化して製造コストの低減を図りつつ、吐出脈動を確実に抑制しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、回転軸の回転角に拘わらず、ピストンポンプ(2)の瞬時吐出流量が所定の目標瞬時吐出流量(一定)になるようにモータ(4)の回転速度制御を行うようにした。
第1の発明は、ケーシング(6)に回転自在に支持される回転軸(3)と、該回転軸(3)回りに周方向に並ぶ複数のシリンダ(8)を有し、且つ該回転軸(3)と一体で回転するシリンダブロック(9)と、該シリンダブロック(9)の各シリンダ(8)内に摺動可能に嵌装され、該シリンダブロック(9)の回転に伴って該シリンダ(8)内を往復移動する複数のピストン(10)と、該各ピストン(10)の往復ストロークを調整するための斜板(11)とを備えたピストンポンプの駆動装置を対象とする。
そして、上記ピストンポンプ(2)の回転軸(3)に連結されて駆動力を伝達するモータ(4)と、上記回転軸(3)の回転角を検出する回転角検出手段(5)と、上記回転軸(3)が所定の基準回転速度で回転しているものと仮定して、各回転角におけるピストンポンプ(2)の理論瞬時吐出流量を算出する理論流量算出手段(40)と、上記回転角検出手段(5)により検出される回転角と上記理論流量算出手段(40)により算出される理論瞬時吐出流量とを基に、上記ピストンポンプ(10)の瞬時吐出流量が所定の目標瞬時吐出流量になるように上記モータ(4)の回転速度制御を実行するモータ回転速度制御手段(40)とを備えているものとする。
第1の発明では、上記回転角検出手段(5)により検出される回転角と上記理論流量算出手段(40)により算出される理論瞬時吐出流量とを基に、上記ピストンポンプ(10)の瞬時吐出流量を所定の目標瞬時吐出流量に一致させるべく、上記モータ回転速度制御手段(40)による上記モータ(4)の回転速度制御が実行される。この結果、回転軸(3)の回転角に拘わらず、ピストンポンプ(2)の瞬時吐出流量が上記目標瞬時吐出流量に保たれることとなる。従って、該回転速度制御を実行しない場合に発生する瞬時吐出流量の周期的な変動を抑制することが可能となり、延いては、ピストンポンプ(2)の吐出脈動を低減することが可能となる。
ここで、モータ回転速度制御手段(40)によるモータの回転速度制御は、例えば、上記回転角検出手段(5)により検出される各回転角におけるピストンポンプ(2)の理論瞬時吐出流量に対する上記目標瞬時吐出流量の流量比率を算出するとともに、該流量比率に基準回転速度を掛け合わせた回転速度を各回転角におけるモータ(4)(回転軸(3))の目標回転速度として、モータ回転速度をこの目標回転速度に一致させるべく制御することで行う等すればよい。すなわち、モータ(4)(回転軸(3))を上記基準回転速度で定速回転させた場合には、ピストンポンプ(2)の瞬時吐出流量はその構造上、周期的に変化することとなるが、この瞬時吐出流量は通常、回転軸(3)(モータ(4))の回転速度に比例する。従って、上記定速回転中における瞬時吐出流量に対する上記目標瞬時吐出流量の比率を基準回転速度に掛け合わせた回転速度はすなわち、瞬時吐出流量を目標瞬時吐出流量に一致させるために要求されるモータ回転速度であるとも言える。ここで、上記定速回転中の瞬時吐出流量は、理論流量算出手段(40)により算出される理論瞬時吐出流量に等しいものとして求めることができ、従って、この理論瞬時吐出流量に対する上記目標瞬時吐出流量の流量比率を基に算出した上記目標回転速度に、モータ回転速度を一致させるべく制御することで、瞬時吐出流量を常に目標瞬時吐出流量に保つことができ、この結果、ピストンポンプ(2)の吐出脈動を低減することが可能となる。
また、本発明によれば、シリンダ(8)のピッチ角を変更する等、ピストンポンプ(2)自体の構成に変更を加えることなく該ピストンポンプ(2)の瞬時吐出流量を一定に保つことができ、従って、該ピストンポンプ(2)と駆動装置とを含む装置全体としての低コスト化を図ることが可能となる。
第2の発明は、第1の発明において、上記回転角検出手段(5)により検出された回転角を基に該回転角における上記回転軸(3)の回転速度を算出する回転速度算出手段(40)を更に備え、上記モータ回転速度制御手段(40)は、上記回転角検出手段により検出された回転角と上記回転速度算出手段(40)により算出された回転速度とを基に、該回転角の検出時から所定時間経過後の回転軸(3)の予測回転角を算出するとともに上記理論流量算出手段(40)により算出された該予測回転角における理論瞬時吐出流量に対する上記所定の目標瞬時吐出流量の流量比率を算出し、且つ該算出した流量比率に上記基準回転速度を掛け合わせた目標回転速度を算出して、上記検出時から上記所定時間経過後に上記回転軸(3)を該算出した目標回転速度で回転させるべく上記モータ(4)の回転速度制御を実行するように構成されているものとする。
第2の発明では、上記モータ回転速度制御手段(40)は、上記回転角検出手段により検出された回転角と上記回転速度算出手段(40)により算出された回転速度とを基に、該回転角の検出時から所定時間経過後の回転軸(3)の予測回転角を算出する。そして、該制御手段(40)は、該回転角の検出時から所定時間経過後の予測回転角を算出するとともに、該予測回転角における上記目標回転速度を算出する。
そして、モータ回転速度制御手段(40)は、上記回転角が予測回転角に達する前に、該予測回転角におけるモータ回転速度を目標回転速度に一致させるべくモータの回転速度制御を開始する。従って、回転軸(3)の回転角が該予測回転角に達したときにはモータ(4)の回転速度を確実に上記目標回転速度に一致させることができる。ここで、この目標回転速度は、モータ回転速度制御手段(40)により、上記予測回転角における理論瞬時吐出流量に対する上記所定の目標瞬時吐出流量の流量比率を算出するとともに、該算出した流量比率に上記基準回転速度を掛け合わせることによって算出され、このため、該目標回転速度は、上述したように、該予測回転角における瞬時吐出流量を目標瞬時吐出流量に一致させるために要求されるモータ回転速度であると言える。
従って、本発明によれば、回転軸(3)の各回転角におけるモータ(4)の回転速度を確実に上記目標回転速度に一致させることで、ピストンポンプ(2)の瞬時吐出流量を該回転軸(3)の回転角に拘わらずより一層確実に上記目標瞬時吐出流量に一致させることが可能となる。よって、請求項1と同様の作用効果を確実に得ることが可能となる。
第3の発明は、第2の発明において、上記所定の目標瞬時吐出流量は、上記理論瞬時吐出流量の最大流量以下で且つ最小流量以上であり、上記モータ回転速度制御手段(40)は、上記流量比率が1となる回転角に対して、上記回転角検出手段(5)により検出された回転角が等しくなったときに上記モータ(4)の回転速度制御を開始するように構成されているものとする。
第3の発明では、上記モータ回転速度制御手段(40)による回転速度制御の開始時において上記流量比率が1となる。このため、例えば、モータ(4)(回転軸(3))が上記基準回転速度で定速運転している場合に、上記モータ回転速度制御手段(40)によりモータ(4)の回転速度制御を開始する際に常に上記流量比率が1に等しくなり、このため、該流量比率と基準回転速度との積である目標回転速度は常に基準回転速度に等しくなる。従って、該モータ速度制御開始時における実際のモータ回転速度(基準回転速度)と目標回転速度との速度差を無くすことができ、これによって、該モータ回転速度の制御遅れ等を確実に防止して、該回転速度を速やかに且つ確実に目標回転速度に一致させることが可能となる。よって、ピストンポンプ(2)やこれに接続された管路系に致命的な共振が発生する前に、速やかにピストンポンプ(2)の吐出脈動を抑制することが可能となる。
以上説明したように、本発明のピストンポンプ(2)の駆動装置によると、回転軸(3)の回転角に拘わらず、ピストンポンプ(2)の瞬時吐出流量が所定の目標瞬時吐出流量(一定流量)になるようにモータ(4)の回転速度制御を行うようにしたことで、安価で且つ簡単な構成でピストンポンプ(2)の脈動を低減することが可能となる。
また、第2の発明によれば、ピストンポンプ(2)の吐出脈動をより一層確実に低減することができる。
第3の発明によれば、モータ回転速度制御手段(40)によるモータ(4)の回転速度制御開始時における制御遅れを防止し、これによって、吐出脈動を速やかに抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るピストンポンプ(2)の駆動装置(1)を示し、この駆動装置(1)は、ピストンポンプ(2)の回転入力軸(3)に連結されて回転動力を伝達する駆動用モータ(4)と、該回転入力軸(3)の回転角を検出するためエンコーダ(5)とを備えている。
上記ピストンポンプ(2)は、斜板式アキシャルピストンポンプであって、ケーシング(6)と、該ケーシング(6)を構成する後述のフロントカバー(6b)に装着されたベアリング(7)に回動支持される回転入力軸(3)と、該回転入力軸(3)に回転一体に連結され、且つ回転入力軸(3)の回転軸(Z軸)回りに周方向に並ぶ6つのシリンダ(8a乃至8f)を有するシリンダブロック(9)と、該各シリンダ(8a乃至8f)に摺動自在に嵌装され、回転入力軸(3)の回転に伴って往復動作する6つのピストン(10a乃至10f)と、該各ピストン(10a乃至10f)の往復ストロークを調整するための斜板(11)とを備えている。
上記ケーシング(6)は、中空円筒状のケーシング本体(6a)と、該ケーシング本体(6a)のZ軸方向の前側(図1の左側)を閉塞するフロントカバー(6b)と、Z軸方向の後側(図1の右側)を閉塞するリヤカバー(6c)とで構成されて
いて、その内部に上記シリンダブロック(9)や斜板(11)を収容するポンプ室(12)を有している。
フロントカバー(6b)及びリヤカバー(6c)はそれぞれ、ケーシング本体(6a)にボルト締結されており、フロントカバー(6b)には、上記回転入力軸(3)が貫通する貫通孔(15)が形成されている。この貫通孔(15)の軸方向のポンプ室内側の端部には、上記ベアリング(7)を圧入して保持するためのベアリング圧入穴(16)が該貫通孔(15)と同軸に形成されており、上記貫通孔(15)のケーシング室外側の端部には、上記ポンプ室(12)内への油の侵入を阻止するオイルシール(17)が嵌挿されるオイルシール穴(18)が形成されている。
上記回転入力軸(3)は、ポンプ室(12)内に位置してシリンダブロック(9)に連結されるシリンダ連結部(3b)と、上記フロントカバー(6b)の貫通孔(15)を通ってポンプ室(12)外まで延びるとともに上記駆動用モータ(4)に連結される入力軸部(3a)とで構成されている。
上記回転入力軸(3)のシリンダ連結部(3b)には、スプライン(3d)が形成されており、該回転入力軸(3)は、このスプライン(3d)を介してシリンダブロック(9)に回転一体に結合されている。
シリンダブロック(9)は、略円柱状のシリンダ本体部(9a)とボス部(9b)とで構成されていて、Z軸方向から見てその中心部には、上記回転入力軸(3)のスプライン(3d)に嵌合するスプライン穴(9c)が形成されている。
そして、上記6つのシリンダ(8a乃至8f)は、該シリンダ本体部(9a)の前側端面(9d)に、Z軸回りに周方向に等間隔に形成されている。ここで、各シリンダ(8a乃至8f)の軸心はZ軸に対して平行になっており、各シリンダ(8a乃至8f)の断面積(as)は同面積とされ、且つそのZ軸方向の深さは等しくなっている。つまり各シリンダ(8a乃至8f)の容積は等しいとも言える。また、各シリンダ(8a乃至8f)の底部には、Z軸方向に貫通する略楕円状のキドニーポート(20)が形成されている。
上記各シリンダ(8a乃至8f)にはそれぞれ、ピストン(10a乃至10f)が摺動自在に嵌装されており、各ピストン(10a乃至10f)の頭部は球面状に形成されて、ピストンスリッパ(21)の凹部(21a)に摺動自在に係合している。
このピストンスリッパ(21)は、スリッパリテーナ(22)及びリテーナガイド(23)を介して、圧縮コイルスプリング(24)により斜板(11)に押し付けられて所定の傾斜角φに保持されている。リテーナガイド(23)は、Z軸方向の前側端部が縮径するコーン形状をなしていて、シリンダブロック(9)のボス部(9b)にZ軸方向に摺動可能に嵌挿されている。そして、上記圧縮コイルスプリング(24)は、このリテーナガイド(23)の後側端面(23a)と、シリンダ本体(9a)の前側端面(9d)との間に所定量圧縮された状態で配設されて、ピストンスリッパ(21)を上記斜板(11)に押し付けるべくリテーナガイド(23)に対してZ軸方向の前側に向かう付勢力を付与する。
ここで、上記斜板(11)は、図示しない周知の方法(例えば、クレードル方式)で上記ケーシング本体(6a)に支持されていて所定の傾斜角φに固定されている。尚、本実施形態では、この傾斜角φは15°とされている。
また、上記シリンダブロック(9)は、上記圧縮コイルスプリング(24)によりZ軸方向の後側に向かう付勢力を受けて、バルブプレート(26)に摺動自在に押し付けられている。
このバルブプレート(26)には、図3に示すように、アーチ状(円弧状)の吸込みポート(27)及び吐出ポート(28)がX軸(Z軸を通って上下方向に延びる軸)に対して左右対称に形成されており、該吸込みポート(27)及び吐出ポート(28)はそれぞれ、リヤカバー(6c)に設けた吸込み通路(6g)及び吐出通路(6h)に連通している(図1参照)。そして、この吸込み通路(6g)及び吐出通路(6h)はそれぞれ、リヤカバー(6c)の後側端面(6j)に形成した吸込管接続口(6k)及び吐出管接続口(6m)に連通している。
そして、回転入力軸(3)が、後述のモータコントローラ(40)により制御される駆動用モータ(4)によってZ軸回りにU方向(Z軸方向の前側から見て時計回り方向)に回転駆動されると、該回転入力軸(3)にスプライン(3d)を介して結合されたシリンダブロック(9)が上記バルブプレート(26)に摺接しながらZ軸回りに同方向(U方向)回転することとなる。そして、このシリンダブロック(9)の回転に伴って、各シリンダ(8a乃至8f)に嵌合されたピストン(10a乃至10f)は、その頭部をピストンスリッパ(21)の凹部(21a)表面に摺接させながら、Z軸回りに公転(回転)する。ここで、上述のように、ピストンスリッパ(21)は、斜板(11)に押し付けられて所定の傾斜角φに保持されており、このため、各ピストン(10a乃至10f)は、シリンダブロック(9)の回転に伴いシリンダ(8a乃至8f)内をその軸方向に移動することとなる。具体的には、各ピストン(10a乃至10f)は、それぞれに対応するシリンダ(8a乃至8f)の位相α(X軸を基準とするU方向の角度)が0°のときに下死点(図1のピストン(10a)の状態)を迎える一方、該シリンダ(8a乃至8f)の位相αが180°のときに上死点(図1のピストン(10d)の状態)を迎える。
従って、例えば、図2に示すシリンダ(8b,8c)のようにその位相αが0°よりも大きく180°未満の範囲内にある場合には、該シリンダ(8b,8c)に対応するピストン(10a,10c)が下死点から上死点に向かって前進(図1の右側に移動)し、この結果、該シリンダ(8b,8c)内の作動油がキドニーポート(20)から吐出される。つまり、シリンダ(8b,8c)は吐出工程にあると言える。
一方、シリンダ(8e,8f)のようにその位相αが、180°よりも大きく360°(0°)未満の範囲内にある場合には、該シリンダ(8e,8f)に対応するピストン(10e,10f)が上死点から下死点に向かって後退(図1の左側に移動)し、この結果、該シリンダ(8e,8f)内が負圧になってキドニーポート(20)から該シリンダ(8e,f)内に作動油が吸込まれる。つまり、シリンダ(8)は吸込み工程にあると言える。
また、シリンダ(8a,8d)のようにその位相αが0°及び180となる場合、上述のように、該シリンダ(8a,8d)に対応するピストン(10a,10d)はそれぞれ上死点及び下死点を迎えるため、該シリンダ(8a,8d)の速度は略0となる。このため、シリンダ(8a,8d)の吐出流量及び吸込み流量は共に0となる。
上記回転入力軸(3)を駆動させるための上記駆動用モータ(4)は、図1に示すように、カップリング(30)を介して上記ピストンポンプ(2)の回転入力軸(3)に動力伝達可能に連結されていて、後述のモータコントローラ(40)により作動制御される。従って、駆動用モータ(4)の回転速度と、回転入力軸(3)の回転速度は常に等しくなっている。
また、上記エンコーダ(5)は、上記回転入力軸(3)に回転一体に取付けられ且つ円周方向に複数のスリットが形成された回転スリット板(35)を有する光学式ロータリエンコーダであって、上記回転入力軸(3)の回転角θを検出する。ここで、この回転角θは、図6に示すように、シリンダ(8a)の位相αに一致している。すなわち、例えば、回転角θが30°のときにはシリンダ(8a)の位相αも30°となり(図6(ii)参照)、回転角θが60°のときにはシリンダ(8a)の位相αも60°となる(図6(iii)参照)。そして、該エンコーダ(5)は、該回転角θに応じたパルス信号を後述のモータコントローラ(40)に出力するようになっている。尚、このロータリエンコーダ(5)には、例えば特開平01−318526号に示す公知の構造を採用する等すればよい。
図4に示すように、モータコントローラ(40)には、駆動用モータ(4)の基準回転速度NPを設定するための基準回転速度設定入力部(41)と、上記エンコーダ(5)とから各情報が入力されるようになっている。
上記基準回転速度設定入力部(41)は、図示しないキーボードから基準回転速度NPを入力するようになっていて、この基準回転速度情報をモータコントローラ(40)に出力する。
ここで、基準回転速度NPに対するピストンポンプ(2)の一回転当たりの平均吐出流量と平均吐出圧力は予めマップ化されており、ユーザはこのマップを基に、必要な基準回転速度NPを判断して上記キーボードから入力する。尚、この基準回転速度NPは、後述するように駆動用モータ(4)の回転速度を制御する上で基準となる回転速度であって、この基準回転速度NPで常に駆動用モータ(4)を運転させる訳ではない。
上記エンコーダ(5)は、上述のように、回転入力軸(3)の回転角θに対応するパルス信号を回転角情報としてモータコントローラ(40)に出力する。
そして、モータコントローラ(40)は、上記基準回転速度情報及び回転角情報を基に、ピストンポンプ(2)の瞬時吐出流量を一定化するべく、駆動用モータ(4)の回転速度を制御するモータ回転速度制御を実行する。
具体的に、図5を参照しながら、モータコントローラ(40)によるモータ回転速度制御について説明する。
先ず、最初のステップS1では、基準回転速度設定入力部(41)からの基準回転速度情報(基準回転速度NP(deg/s))を読み込む。
ステップS2では、エンコーダ(5)からの回転角情報(出力パルス)を読み込む。
ステップS3では、ステップS2で読み込んだ回転角情報を基に、上記回転入力軸(3)の回転角θ及び回転速度N(deg/s)を算出する。
ステップS4では、駆動用モータ(4)の運転状態が回転速度制御域にあるか否かを判定し、この判定がYESの場合にはステップS5に進み、NOの場合にはステップS2に戻る。
具体的には、ステップS5の制御処理が基準回転速度NPの設定後に最初に実行されるまでの間は、駆動用モータが該基準回転速度NPで定速運転中であり且つ回転角θが予め設定された設定回転角に一致するという条件が満たされた場合に、駆動用モータ(4)の運転状態が回転速度制御域にあるものと判定してステップS5に進む。ここで、上記設定回転角は、後述する理論瞬時吐出流量QLに対する理論最大瞬時吐出流量QMAX(図8参照)の比率が1となる回転角θであって、本実施形態においては、この回転角θは、θ=30°+60°×n(nは整数)として表される。
一方、ステップS5の制御処理が一度実行された後は、駆動用モータ(4)の回転速度Nの変動幅が所定範囲内に納まっている場合には、該駆動用モータ(4)の運転状態が回転速度制御域にあるものと判定する。
ステップS5では、ステップS3で算出した現時点での回転速度Nで駆動用モータ(4)を定速運転させた場合における、所定時間Δt(sec)経過後(ステップS2で回転角θを検出した後に所定時間Δt経過後)の回転入力軸(3)の回転角θである予測回転角θ´算出する。ここで、本実施形態では、所定時間Δtは本回転速度制御処理(本ステップS5以降の制御処理)の読込みを行う時間間隔に等しい値とされている。
ステップS6では、駆動用モータ(4)が基準回転速度NPで回転しているものと仮定して、ステップS5で算出した予測回転角θ´における理論瞬時吐出流量QLを算出する。ここで、予測回転角θ´=θ+N×Δtとして算出する。また、理論瞬時吐出流量QLの算出方法については後述する。
ステップS7では、駆動用モータ(4)が基準回転速度NPで回転しているものと仮定して、ピストンポンプ(2)の理論最大瞬時吐出流量QMAXを算出する。この理論最大瞬時吐出流量QMAXの算出方法については後述する。
ステップS8では、目標回転速度NTを算出する。目標回転速度NTは、ピストンポンプ(2)の瞬時吐出流量を上記理論最大瞬時吐出流量QMAXにするために要求される駆動用モータ(4)の回転速度であって、次式に基づいて算出される。
目標回転速度NT=基準回転速度NP×(理論最大瞬時吐出流量QMAX/理論瞬時吐出流量QL)
ステップS9では、所定時間Δt経過後に、駆動用モータ(4)を上記目標回転速度NTで回転させるために要求される要求トルクTを算出する。具体的には、回転入力軸(3)及、シリンダブロック(9),カップリング(30)等の回転系要素のイナーシャIを予め算出しておき、T=I×(NT−N)/Δtとして算出する。
ステップS10では、駆動用モータ(4)を上記要求トルクTで回転させるべく必要な制御信号を該駆動用モータ(4)に対して出力してリターンする。
次に、上記モータコントローラ(40)における上記理論瞬時吐出流量QL及び理論最大瞬時吐出流量QMAXの算出方法について説明する。
一般に、P個のピストンを有する斜板式ピストンポンプ(2)においては、基準となるピストン(10)(本実施形態においてはピストン(10a)の位相であってその位相は回転角θに一致している)に対して回転方向(U方向)のn番目に位置するピストン(10)のストローク速度Vnは次式(1)で表される。
Vn=K×sin(θ+(n−1)×β) (n=1,2,・・,P) ………(1)
β:ピッチ角(本実施形態では60°)
尚、Kは後述の(5)式で与えられる定数である。
従って、ピストン(10)(シリンダ(8))の数がP個設けられている場合には、理論瞬時吐出流量QLは次式(2)で表される。
QL=Σas×K×sin(θ+(n−1)×β) (n=1,2,・・,P)…(2)
as:各シリンダ(8)の断面積
そして、(2)式は、Pが偶数のとき(シリンダ(8)が偶数個のとき)と奇数のとき(シリンダ(8)が奇数個のとき)とに場合分けすることで、次式(3)及び(4)のように表すことができる。
(i)Pが偶数の場合
360°×(n−1)/P≦θ<360°×n/P (n=1,2,・・,P)のとき、
QL=K×sin(θ−(360°×(−P+2)/4P+360°×(n−1)/P))………(3)
(ii)Pが奇数の場合
360°×(n−1)/2P≦θ<360×n/2P (n=1,2,・・P)のとき

QL=K×sin(θ−(360°×(−P+1)/4P+360°×(n−1)/2P))………(4)
ここで、回転入力軸(3)の回転速度=N,斜板(11)の傾斜角φとすると、Kは一般に次式(5)で表される。
K=N×ψ(φ) ………(5)
従って、本実施形態の如くピストン(10)の数が6個の場合には、式(3)に基づいて理論瞬時吐出流量QLは次式(6)乃至(11)により表される。
0°≦θ<60° のとき、QL=2Ksin(θ+60°) ……… (6)
60°≦θ<120° のとき、QL=2Ksin(θ) ………(7)
120°≦θ<180°のとき、QL=2Ksin(θ−60°) ………(8)
180°≦θ<240°のとき、QL=2Ksin(θ−120°) ………(9)
240°≦θ<300°のとき、QL=2Ksin(θ−180°) ………(10)
300°≦θ<360°のとき、QL=2Ksin(θ−240°) ………(11)
また、上式(6)乃至(11)からも導かれるように、上記理論最大瞬時吐出流量QMAXは次式(12)で表される。
QMAX=2K ………(12)
そして、モータコントローラ(40)は、式(6)乃至(12)に基づいて上記理論瞬時吐出流量QL及び理論最大瞬時吐出流量QMAXを算出する。
ここで、式(2)並びに式(6)乃至(11)を基に、回転角θと各シリンダ(8)の理論瞬時吐出流量及びこれらの合計であるピストン(2)の理論瞬時吐出流量QLとの関係をグラフ化し理論流量曲線として表したものを図8に示す(図では、0°≦θ≦90°の範囲のみを示す)。この図に示す理論流量曲線は、モータコントローラ(40)による上記モータ回転速度制御を実行しない場合における、実際のピストンポンプ(2)の流量曲線と略一致している。そして、この図8から、各シリンダ(8)(図ではシリンダ8a乃至8c、8fのみ示す)の瞬時吐出流量は、回転角θに応じて正弦波状に変化していることが分かる。また、各シリンダ(8)の瞬時吐出流量の合計であるピストン(2)の瞬時吐出流量は、0°≦θ≦60°の範囲内(図6の(i)乃至(iii)の範囲内)においてQMIN(=2Ksin60°)からQMAX(=2K)の範囲で変動していることが分かる。尚、図示しないが、上式(6)乃至(11)によれば、この0°≦θ≦60°の範囲と同様の瞬時吐出流量波形が、60°<θの範囲においても60°おきに現れる。そして、この瞬時吐出流量の周期的な変化がピストンポンプ(2)の脈動を引き起こす原因となる。
ここで、上記実施形態では、モータコントローラ(40)は、エンコーダ(5)にて読み込んだ回転角情報を基に駆動用モータ(4)の回転速度Nを算出(検出)する(ステップS3の処理を実行する)とともに、回転角θの検出時(ステップS2の処理時)から所定時間Δt過後の回転入力軸(3)の回転角である予測回転角θ´を算出するとともに(ステップS5の処理を実行するとともに)、該予測回転角θ´における理論瞬時吐出流量QLに対する理論最大瞬時吐出流量QMAXの流量比率(=QMAX/QL)を算出し且つ該算出した流量比率に上記基準回転速度NPを掛け合わせた回転速度(=目標回転速度NT=QMAX/QL×NP)を算出して(ステップS8の処理を実行して)、上記回転入力軸(3)を該算出した目標回転速度NTで回転させるべく上記モータ(4)の回転速度を制御する(ステップS10の処理を実行する)よう構成されている。
これにより、上記モータ回転速度制御を実行しない場合に発生する瞬時吐出流量の周期的な変動(脈動)(図8参照)を防止して、図7に示すように、回転入力軸(3)の回転角θに拘わらず、ピストンポンプ(2)の瞬時吐出流量を一定流量(=理論最大瞬時吐出流量QMAX)に保つことが可能となる。
すなわち、式(5)からもわかるように、ピストンポンプ(2)の瞬時吐出流量は、回転入力軸(3)の回転速度Nに比例する。従って、瞬時吐出流量をL倍に増加させるためには、回転入力軸(3)の回転速度NをL倍にすればよく、逆に言うと、該回転入力軸(3)の回転速度NをL倍にすることで瞬時吐出流量をL倍に増加させることができる。従って、駆動用モータ(4)が、基準回転速度NPで定速回転しているときに、その回転速度N(=NP)をQMAX/QL倍にすることで、瞬時吐出流量もQMAX/QL倍されて、図7に示すように、回転角θの値に拘わらず、瞬時吐出流を一定流量(=QMAX)に保つことができる。すなわち、図8に示すように、回転角θに応じて60°周期で現れる瞬時吐出流量の変動を無くすことができる。よって、該瞬時吐出流量の変動に起因する吐出脈動を確実に防止することができ、延いてはピストンポンプ(2)や管路系の共振を防止して、振動や騒音の低減を図ることが可能となる。
また、上記実施形態では、モータコントローラ(40)は、理論瞬時吐出流量QLに対する理論最大瞬時吐出流量QMAXの流量比率が1となる回転角に対して、ステップS2にて検出した回転角が等しくなったときに、上記駆動用モータ回転速度制御(ステップS5以降の処理)を開始するように構成されている。
これにより、モータコントローラ(40)によりモータ回転速度制御を開始する際には(ステップS5の処理を最初に実行する際には)常に上記流量比率が1となり、このため、該流量比率と基準回転速度NPとの積である目標回転速度NTは該回転速度制御開始時において常に基準回転速度NPに等しくなる。従って、該回転速度制御開始時における実際のモータ回転速度(基準回転速度NP)と目標回転速度NTとの速度差を無くすことができ、これによって、該モータ回転速度の制御遅れ等を確実に防止して、該回転速度を速やかに且つ確実に目標回転速度に一致させることが可能となる。よって、ピストンポンプ(2)やこれに接続された管路系に致命的な共振が発生する前に、速やかにピストンポンプ(2)の吐出脈動を抑制することが可能となる。
(他の実施形態)
本発明の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、モータコントローラ(40)は、瞬時吐出流量QLを最大瞬時吐出流量QMAXに一致させるべく目標回転速度NTを設定するようになっているが、これに限ったものではなく、例えば、瞬時吐出流量QLを最小瞬時吐出流量QMINに一致させるべく目標回転速度NTを設定するようにしてもよいし、瞬時吐出流量QLを、最大瞬時吐出流量QMAXよりも大きい所定の目標瞬時吐出流量に一致させるべく目標回転速度NTを設定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、エンコーダ(5)の回転スリット板(35)を、ピストンポンプ(2)の回転入力軸(3)に取り付けるようにしているが、これに限ったものではなく、例えば駆動用モータ(4)の回転軸に取付けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、各シリンダ(8)は、Z軸回りに等間隔で配設されているが、これに限ったものではなく、不等間隔で配設されるものであってもよい。
また、上記実施形態では、上記シリンダ(8)の個数は偶数個(6個)とされているが、これに限ったものではなく、奇数個であってもよい。
また、上記実施形態では、モータコントローラ(40)は、基準回転速度設定入力部(41)から入力された基準回転速度NPを基に、該基準回転速度NPで駆動用モータ(4)を持続的に駆動させた場合における、ピストンポンプ(2)全体の理論最大瞬時吐出流量QMAXを算出するとともに該理論最大瞬時吐出流量QMAX(目標瞬時吐出流量)になるように駆動用モータ(4)の回転速度を制御するようになっているが、これに限ったものではなく、例えば、モータコントローラ(40)に接続される図示しない目標瞬時吐出流量入力部を設けて、該目標瞬時吐出流量入力部から目標瞬時吐出流量を直接入力するようにしてもよい。この場合には、目標瞬時吐出流量は、基準回転速度NPとは無関係に設定されることとなる。このため、上記実施形態のように、マップ化されたデータから基準回転速度NPを見積もるという作業が不要となり、この結果、ポンプ(2)の流量設定を容易化することができる。
また、上記実施形態では、モータコントローラ(40)は、上記モータ(4)を所定の基準回転速度NPで回転させた場合におけるピストンポンプ(2)の理論瞬時吐出流量QLを上記式(6)乃至(11)の理論式を基に算出するようになっているが、これに限ったものではなく、例えば、回転入力軸(3)の回転角θを離散データ化して、各回転角に対応して離散データ化した理論瞬時吐出流量QLの値を予めメモリ等に記憶しておき、該離散データ化した理論瞬時吐出流量QLを線形補完する等して、上記予測回転角θ´における理論瞬時吐出流量QLを算出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、モータコントローラ(40)は、駆動用モータ(4)の回転速度が基準回転速度NPに達して定速状態になった後、モータ回転速度制御(ステップS5以降の処理)を開始するようになっているが、これに限ったものではなく、例えば、駆動用モータ(4)の回転速度が基準回転速度NPに達するまでの加速中又は減速中に該モータ回転速度制御を開始するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、基準回転速度NPを上記基準回転速度設定入力部(41)から入力するようになっているが、必ずしもこれに限ったものではなく、例えばモータコントローラ(40)にて該基準回転速度NPを自動的に設定するようにしてもよい。
本発明は、回転軸と該回転軸回りに周方向に並ぶ複数のシリンダを有するシリンダブロックとを備えたピストンポンプの駆動装置に有用であり、特にシリンダが周方向に等間隔で配設されたピストンポンプに有用である。
本発明の実施形態に係るピストンポンプの駆動装置を示す断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 モータコントローラの構成を示すブロック図である。 モータコントローラにおけるモータ回転速度制御を示す、フローチャートである。 回転入力軸の回転角の変化に伴う、各シリンダの位置関係を示す図であって、(i)は、回転角θ=0°の状態を示し、(ii)は、回転角θ=30°の状態を示し、(iii)は、回転角θ=60°の状態を示す図である。 モータコントローラによる吐出流量制御を行わない場合における、回転角θに対する各シリンダの瞬時吐出流量及びこれらの合計であるピストンポンプ全体の瞬時吐出流量(理論瞬時吐出流量)の関係を示すグラフである。 モータコントローラによる吐出流量制御を実行した場合における、回転角θに対する各シリンダの瞬時吐出流量及びこれらの合計であるピストンポンプ全体の瞬時吐出流量の関係を示すグラフである。
符号の説明
2 ピストンポンプ
3 回転入力軸(回転軸)
4 モータ
5 エンコーダ(回転角検出手段)
6 ケーシング
8 シリンダ
9 シリンダブロック
10 ピストン
11 斜板
40 モータコントローラ(モータ回転速度制御手段,理論流量算出手段,回転速度算出手段)

Claims (3)

  1. ケーシング(6)に回転自在に支持される回転軸(3)と、該回転軸(3)回りに周方向に並ぶ複数のシリンダ(8)を有し、且つ該回転軸(3)と一体で回転するシリンダブロック(9)と、該シリンダブロック(9)の各シリンダ(8)内に摺動可能に嵌装され、該シリンダブロック(9)の回転に伴って該シリンダ(8)内を往復移動する複数のピストン(10)と、該各ピストン(10)の往復ストロークを調整するための斜板(11)とを備えたピストンポンプの駆動装置であって、
    上記ピストンポンプ(2)の回転軸(3)に連結されて駆動力を伝達するモータ(4)と、
    上記回転軸(3)の回転角を検出する回転角検出手段(5)と、
    上記回転軸(3)が所定の基準回転速度で回転しているものと仮定して、各回転角におけるピストンポンプ(2)の理論瞬時吐出流量を算出する理論流量算出手段(40)と、
    上記回転角検出手段(5)により検出される回転角と上記理論流量算出手段(40)により算出される理論瞬時吐出流量とを基に、上記ピストンポンプ(10)の瞬時吐出流量が所定の目標瞬時吐出流量になるように上記モータ(4)の回転速度制御を実行するモータ回転速度制御手段(40)とを備えていることを特徴とするピストンポンプの駆動装置。
  2. 請求項1記載のピストンポンプの駆動装置において、
    上記回転角検出手段(5)により検出された回転角を基に該回転角における上記回転軸(3)の回転速度を算出する回転速度算出手段(40)を更に備え、
    上記モータ回転速度制御手段(40)は、上記回転角検出手段(5)により検出された回転角と上記回転速度算出手段(40)により算出された回転速度とを基に、該回転角の検出時から所定時間経過後の回転軸(3)の予測回転角を算出するとともに上記理論流量算出手段(40)により算出された該予測回転角における理論瞬時吐出流量に対する上記所定の目標瞬時吐出流量の流量比率を算出し、且つ該算出した流量比率に上記基準回転速度を掛け合わせた目標回転速度を算出して、上記回転角の検出時から上記所定時間経過後に上記回転軸(3)を該算出した目標回転速度で回転させるべく上記モータ(4)の回転速度制御を実行するように構成されていることを特徴とするピストンポンプの駆動装置。
  3. 請求項2記載のピストンポンプの駆動装置において、
    上記所定の目標瞬時吐出流量は、上記理論瞬時吐出流量の最大流量以下で且つ最小流量以上であり、
    上記モータ回転速度制御手段(40)は、上記流量比率が1となる回転角に対して、上記回転角検出手段(5)により検出された回転角が等しくなったときに上記モータ(4)の回転速度制御を開始するように構成されていることを特徴とするピストンポンプの駆動装置。
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