JP2002267679A - 液圧回転機 - Google Patents

液圧回転機

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JP2002267679A
JP2002267679A JP2001069096A JP2001069096A JP2002267679A JP 2002267679 A JP2002267679 A JP 2002267679A JP 2001069096 A JP2001069096 A JP 2001069096A JP 2001069096 A JP2001069096 A JP 2001069096A JP 2002267679 A JP2002267679 A JP 2002267679A
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JP2001069096A
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English (en)
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Tetsuya Sakairi
哲也 坂入
Haruo Kokubu
晴雄 国分
Yoichi Komori
陽一 古渡
Kazuhiro Numaguchi
和弘 沼口
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • Details Of Reciprocating Pumps (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出信号に含まれるノイズの極性を波形整形
用の判定値と逆の極性側に反転することにより、検出信
号を精度よく波形整形し、信頼性を向上させる。 【解決手段】 油圧ポンプ1には、シリンダブロック6
の被検出凹部8を検出する電磁ピックアップ式の回転セ
ンサ16を設け、その検出信号Sの極性を反転増幅回路
18により反転させ、極性反転信号Kを形成する。そし
て、波形整形回路19は、この極性反転信号Kを波形整
形して周波数を計測することより、シリンダブロック6
の回転数を検出する。これにより、シリンダブロック6
と回転センサ16との間の隙間寸法が小さくなるとき
に、検出信号Sにプラス極性のノイズSnが生じる場合
でも、このノイズSnの極性を波形整形用の判定値Vo
n,Vofと逆のマイナス極性側に反転でき、回転数を高
い精度で検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ポン
プ、油圧モータ等として好適に用いられる液圧回転機に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば油圧ショベル等の建設機
械には、油圧機器の油圧源として用いられる油圧ポン
プ、走行用または旋回用の駆動源として用いられる油圧
モータ等の液圧回転機が搭載されており、これらの液圧
回転機は、例えば斜板式、斜軸式またはラジアルピスト
ン式の液圧回転機等により構成されている。
【0003】この種の従来技術による液圧回転機は、ケ
ーシングと、該ケーシングに回転可能に設けられた回転
軸と、該回転軸と一体に回転するように前記ケーシング
内に設けられ周方向に離間して軸方向に伸長する複数の
シリンダを有するシリンダブロックと、該シリンダブロ
ックの各シリンダ内に往復動可能に挿嵌された複数のピ
ストンとによって構成されている(例えば、特開200
0−274378号公報等)。
【0004】また、従来技術の液圧回転機にあっては、
例えば作動回転数の制御等を行うために回転数検出装置
を設けているものがあり、この回転数検出装置は、電磁
ピックアップ式の回転検出器等からなる回転センサと、
該回転センサから出力される検出信号を用いてシリンダ
ブロックの回転数を演算するコントローラ等とを備えて
いる。
【0005】この場合、回転センサはシリンダブロック
の外周側に面して配置され、シリンダブロックの外周側
には、複数の被検出凹部が一定の間隔で設けられてい
る。そして、シリンダブロックが回転するときには、各
被検出凹部が回転センサの位置を通過することにより、
センサとシリンダブロックとの間の隙間寸法(磁界)が
周期的に変化すると、回転センサは、この磁界変化に応
じた交流波形をもつ検出信号をコントローラに出力す
る。これにより、コントローラは、検出信号の交流波形
を波形整形し、その周波数をシリンダブロックの回転数
として検出するものである。
【0006】ここで、図6、図7を参照しつつ、回転セ
ンサによる検出信号の信号波形について説明する。
【0007】まず、図6において、回転軸100により
回転駆動されるシリンダブロック101には、ピストン
102が往復動可能に挿嵌されたシリンダ103と、被
検出凹部104と、シリンダブロック101の元々の外
周面を構成し、各被検出凹部104の間に突出した凸部
105とが設けられている。
【0008】そして、図6中の(a)に示す如くシリン
ダブロック101が矢示A方向に回転することにより、
被検出凹部104が回転センサ106に接近するときに
は、例えば図7中の(a)に示すように検出信号S′が
マイナス極性をもつ山形状の波形となる。
【0009】また、図6中の(b)に示すように、被検
出凹部104が回転センサ106から離間するときに
は、図7中の(b)に示す如く、検出信号S′がプラス
極性をもつ山形状の波形となる。さらに、図6中の
(c)に示すように、回転センサ106が各被検出凹部
104の間で凸部105と対面しているときには、図7
中の(c)に示す如く、検出信号S′が残留磁気の影響
等により零(0V)からプラス極性側に少し外れた状態
となっている。
【0010】そして、コントローラは、図7に示す如
く、回転センサ106からの検出信号S′と予め定めら
れた正数の判定値V1,V2とを比較判定し、この判定結
果に応じてON,OFFするパルス状の整形波信号P′
を形成することにより、検出信号S′を波形整形し、そ
の周波数(周期T′の逆数)をシリンダブロック101
の回転数として求めるものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、回転センサ106によりシリンダブロック
101と回転センサ106との間の隙間寸法に応じた磁
界の変化を検出し、交流波形をもつ検出信号S′を出力
する構成としている。
【0012】しかし、シリンダブロック101の凸部1
05と回転センサ106との間の隙間寸法は小さく設定
されている。このため、外部からの振動、衝撃等によっ
てシリンダブロック101が僅かに変動しただけでも、
回転センサ106とシリンダブロック101との間の相
対的な寸法変化は大きくなる。従って、例えば図6中の
(C)に示す如く、回転センサ106が凸部105と対
面しているときには、外部からの振動、衝撃等によって
両者間の磁界に大きな誤差が生じ易くなる。
【0013】この結果、検出信号S′には、例えば図7
中の(C)に示すタイミングで波形の大きいノイズS
n′が生じ易くなる。しかも、このとき検出信号S′
は、残留磁気の影響等によりプラス極性側に少しオフセ
ットした状態となっているため、ノイズSn′は波形整
形用の判定値V1,V2と同じプラス極性(正符号)とな
ることが多く、これらの判定値V1,V2を超える場合が
ある。
【0014】このため、従来技術では、ノイズSn′が
波形整形されてパルスP″となることにより、整形波信
号P′の正しい周期T′による周波数ではなく、誤差を
含んだ周期T″による周波数を計測することがあるた
め、コントローラの設計仕様等を大きく変更しない限り
は、シリンダブロック101の回転数を正確に検出する
ことが難しくなり、信頼性が低下するという問題があ
る。
【0015】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、交流波形の検出信号に
ノイズ等の誤差が含まれている場合でも、この検出信号
の周波数を安定的に計測でき、簡単な構造によりシリン
ダブロックの回転数を高い精度で検出できると共に、信
頼性を向上できるようにした液圧回転機を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、ケーシングと、該ケーシングに回転可
能に設けられた回転軸と、該回転軸と一体に回転するよ
うに前記ケーシング内に設けられ周方向に離間して軸方
向に伸長する複数のシリンダを有するシリンダブロック
と、該シリンダブロックの各シリンダ内に往復動可能に
挿嵌された複数のピストンとからなる液圧回転機に適用
される。
【0017】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、回転軸またはシリンダブロックの外周側に周方
向の間隔をもって設けられた複数の被検出凹部と、該各
被検出凹部に対面して設けられ前記回転軸が回転すると
きに該各被検出凹部を検出してノイズを含む交流波形の
検出信号を出力する検出信号出力手段と、該検出信号出
力手段から出力される検出信号を所定の判定値によって
判定し前記検出信号をデジタル信号として波形整形する
波形整形手段と、前記検出信号出力手段と波形整形手段
との間に設けられ前記検出信号に含まれるノイズが前記
波形整形手段によって定められている判定値の極性と同
極性の場合にノイズの極性を逆極性とするために前記検
出信号の極性を反転して極性反転信号を出力する極性反
転手段とを備える構成としたことにある。
【0018】このように構成することにより、検出信号
出力手段は、回転軸またはシリンダブロックが回転する
ときに各被検出凹部を検出でき、その回転数に応じた周
波数をもつ交流波形の検出信号を出力することができ
る。また、極性反転手段は、検出信号に含まれるノイズ
が波形整形手段によって定められている判定値の極性と
同極性の場合に検出信号の極性を反転して極性反転信号
を出力する。そして、波形整形手段は、極性反転信号を
ノイズと極性が異なる所定の判定値によって判定し、極
性反転信号をデジタル信号として波形整形するから、デ
ジタル信号に対するノイズの影響を除去することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
液圧回転機として、可変容量型斜板式の油圧ポンプを例
に挙げ、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0020】図中、1は例えば油圧ショベル等の建設機
械に搭載される可変容量型斜板式の油圧ポンプで、該油
圧ポンプ1は、建設機械のタンク(図示せず)内に収容
された作動油を、高圧の圧油として後述の給排通路15
B側から外部に吐出させるものである。
【0021】2は油圧ポンプ1のケーシングで、ケーシ
ング2は、底部3Aと筒部3Bとから有底筒状に形成さ
れたケーシング本体3と、筒部3Bの開口端側を施蓋し
た蓋体4とから構成されている。
【0022】5はケーシング2に回転可能に設けられた
回転軸で、該回転軸5は、建設機械に搭載された原動機
(図示せず)によって回転駆動されるものである。
【0023】6はケーシング2内に設けられたシリンダ
ブロックで、該シリンダブロック6は、金属材料等によ
り図1、図2に示す如く略円筒状に形成され、その内周
側が回転軸5の外周側にスプライン結合されると共に、
該回転軸5と一体に回転するものである。また、シリン
ダブロック6は、一側端面が後述の斜板12に対向し、
他側端面は後述する弁板14の表面に摺接している。ま
た、シリンダブロック6には後述のシリンダ7、被検出
凹部8等が設けられている。
【0024】7,7,…はシリンダブロック6に穿設さ
れた複数のシリンダで、各シリンダ7は、図2に示す如
く、回転軸5を中心としてシリンダブロック6の周方向
(回転方向)に一定の間隔θ1をもってほぼ等間隔に離
間し、シリンダブロック6の軸方向に延びている。ここ
で、各シリンダ7の先端側はシリンダブロック6の一側
端面に開口し、基端側には後述の給排ポート14A,1
4Bと連通するシリンダポート7A,7A,…が形成さ
れている。
【0025】8,8,…は後述の回転センサ16により
検出されるためシリンダブロック6の外周側に設けられ
た複数の被検出凹部で、該各被検出凹部8は、例えば円
弧状の断面をもつ径方向の窪みとして形成されている。
また、シリンダブロック6のうち各被検出凹部8の間に
位置する部位は、シリンダブロック6の元々の外周面を
構成し、被検出凹部8よりも径方向外側に突出した複数
の凸部9,9,…となっている。
【0026】そして、各被検出凹部8は、各シリンダ7
とほぼ同様に、回転軸5を中心とした周方向の間隔θ1
をもってほぼ等間隔に離間している。また、各被検出凹
部8は、各シリンダ7間のほぼ中間位置に配設され、シ
リンダ7に対して間隔θ1の半分となる角度θ2分だけ周
方向にずれた位置に形成されている(θ2=θ1/2)。
【0027】10,10,…は各シリンダ7内に摺動可
能に挿嵌された複数のピストンで、該各ピストン10
は、シリンダブロック6の回転に伴ってシリンダ7内を
摺動変位(往復動)し、このときに給排通路15A側か
らシリンダポート7Aを介してシリンダ7内に油液を吸
込みつつ、吸込んだ油液を高圧の圧油として給排通路1
5B側に吐出させるものである。
【0028】また、各シリンダ7から突出する各ピスト
ン10の突出端側にはシュー11,11,…がそれぞれ
揺動可能に取付けられ、これらのシュー11は斜板12
に対して円軌道を描くように摺接するものである。
【0029】12は蓋体4側に位置してケーシング2内
に設けられた斜板で、斜板12は蓋体4側の斜板支持部
材13に傾転可能に支持され、その表面側はシュー11
が摺接する平滑面となっている。そして、シュー11は
斜板12の平滑面上を円軌道を描くように摺接し、ピス
トン10をシリンダ7の摺動面に沿って往復動させるも
のである。
【0030】また、斜板12の裏面側には凸湾曲面から
なる一対の脚部12A(一方のみ図示)が形成され、斜
板支持部材13の表面側には、これらの脚部12Aに対
応した一対の凹湾曲部13A(一方のみ図示)が形成さ
れている。そして、斜板12は斜板支持部材13の凹湾
曲部13Aに沿って傾転アクチュエータ(図示せず)に
より図1中の矢示R1,R2方向に傾転駆動されるもので
ある。
【0031】14はシリンダブロック6の他端側端面に
摺接するようにケーシング本体3の底部3A側に固着し
て設けられた弁部材としての弁板で、弁板14には眉形
状をなす一対の給排ポート14A,14Bが形成されて
いる。そして、これらの給排ポート14A,14Bは、
シリンダブロック6内の各シリンダ7にシリンダポート
7Aを介して間欠的に連通し、給排通路15A側からタ
ンク内の油液をシリンダ7内に吸込ませつつ、給排通路
15B側から高圧の圧油を外部の油圧アクチュエータに
向けて吐出させる。
【0032】15A,15Bはケーシング本体3の底部
3A側に形成された一対の給排通路で、これらの給排通
路15A,15Bのうち、一方の給排通路15Aは低圧
側の配管(図示せず)を介してタンクに接続され、他方
の給排通路15Bは高圧側の配管を介して油圧アクチュ
エータ(図示せず)側に接続されるものである。
【0033】16はシリンダブロック6の回転を検出す
る検出信号出力手段としての回転センサで、回転センサ
16は、従来技術とほぼ同様に、例えば電磁ピックアッ
プ式の回転検出器等により構成され、シリンダブロック
6の外周側と所定の隙間を介して対面した状態でケーシ
ング2に固定されている。
【0034】そして、シリンダブロック6が回転すると
きには、各被検出凹部8が回転センサ16の位置を通過
すると、シリンダブロック6と回転センサ16との間で
磁界が変化する。これにより、回転センサ16は、従来
技術とほぼ同様に、これらの間の磁界変化を検出し、後
述の図4中に示すような交流波形をもつ検出信号Sをコ
ントローラ17に出力するものである。
【0035】17はマイクロコンピュータ等により構成
されたコントローラで、コントローラ17は、図3に示
す如く、後述の反転増幅回路18、波形整形回路19、
記憶回路20等を含んで構成されている。
【0036】18は回転センサ16の出力側に接続され
た極性反転手段としての反転増幅回路で、該反転増幅回
路18は、例えばNOT回路、オペアンプ等を含んで構
成されている。そして、反転増幅回路18は、回転セン
サ16から入力される検出信号Sの極性をプラスとマイ
ナスの間で反転し、この検出信号Sに含まれるノイズS
nの極性を後述する波形整形用の判定値Von,Voffの
極性とは逆の極性に変換すると共に、その信号値を増幅
することによって図4中に示す極性反転信号Kを形成
し、この極性反転信号Kを波形整形回路19に出力する
ものである。
【0037】19は例えばCPU等により構成された波
形整形手段としての波形整形回路で、該波形整形回路1
9は、反転増幅回路18から極性反転信号Kが入力され
るときに、後述の如く極性反転信号Kをプラス極性側で
波形整形してパルス状の整形波信号Pを形成し、その周
波数を計測することにより、その計測結果をシリンダブ
ロック6の回転数として後述の回転数表示器21に出力
するものである。
【0038】20は例えばROM、RAM等により構成
された記憶回路で、該記憶回路20には、後述の図5に
示す周波数計測処理のプログラムと、このプログラムで
用いる後述の判定値Von,Voff等が予め記憶されてい
る。
【0039】ここで、判定値Von,Voffは、プラス極
性の値(正数)として予め設定され、例えば判定値Von
よりも判定値Voffの方が小さな値となっている。そし
て、これらの判定値Von,Vofのうち判定値Vonは、後
述の如く極性反転信号Kの立上りを判定し、判定値Vof
fは極性反転信号Kの立下りを判定するものである。
【0040】また、21は波形整形回路19の出力側に
接続された回転数表示器で、該回転数表示器21は、コ
ントローラ17により演算されたシリンダブロック6の
回転数を表示するものである。
【0041】本実施の形態による油圧ポンプ1の回転数
検出装置は上述の如き構成を有するもので、次にその作
動について説明する。
【0042】まず、ディーゼルエンジン等の原動機によ
り回転軸5を回転駆動すると、ケーシング2内でシリン
ダブロック6が回転軸5と一体に回転することにより、
各シリンダ7内でピストン10が往復動を繰返し、吸入
行程と吐出行程とが順次行われる。そして、ピストン1
0の吸入行程では、タンク内の油液を給排通路15A側
からシリンダ7内に吸込み、吐出行程ではシリンダ7内
の油液を高圧の圧油として加圧し、この圧油を給排通路
15B側から外部の油圧アクチュエータに向けて吐出さ
せる。
【0043】また、シリンダブロック6が回転するとき
には、その被検出凹部8が回転センサ16の位置を通過
する毎にシリンダブロック6と回転センサ16との間で
磁界が変化する。このため、回転センサ16は、図4に
示す如く交流波形をもつ電圧信号を検出信号Sとして出
力する。
【0044】この場合、検出信号Sは、例えば被検出凹
部8が回転センサ16に接近するときに、マイナス極性
をもつ波形部位Saが出力され、被検出凹部8が回転セ
ンサ16から離間するときには、プラス極性をもつ波形
部位Sbが出力される。また、回転センサ16が被検出
凹部8間の凸部9と対面しているときには、例えば残留
磁気の影響等により検出信号Sが僅かにプラス極性をも
つ波形部位Scとなり、この波形部位Scには、例えば
シリンダブロック6の振動等によってプラス極性側に大
きな波形をもつノイズSnが生じ易く、その極性は波形
整形用の判定値Von,Voffと同極性となっている。
【0045】そこで、本実施の形態では、反転増幅回路
18を用いて検出信号Sの極性を反転し、図4中に示す
極性反転信号Kを形成する。この結果、極性反転信号K
は、ノイズSnに対応するノイズ反転部位Knが判定値
Von,Voffとは逆のマイナス極性を与えられるため、
波形整形回路19は、従来技術とほぼ同様に、極性反転
信号Kのうちプラス極性側の波形部位を用いて整形波信
号Pを形成し、その周波数計測処理を行うことにより、
ノイズSnの影響を除去できるものである。
【0046】そして、この周波数計測処理について図5
を参照しつつ述べると、まずステップ1では、電源投入
時の初期設定処理を行い、ステップ2では、反転増幅回
路18により検出信号Sを反転、増幅して形成された極
性反転信号Kの値を読込み、ステップ3では、極性反転
信号Kにより形成される整形波信号PがON状態である
か否かを判定する。
【0047】そして、ステップ3で「NO」と判定した
ときには、ステップ4で極性反転信号Kが第1の判定値
Vonを超えたか否かを判定し、ステップ4で「NO」と
判定したときには、ステップ5を実行せずに後述のステ
ップ8に移る。また、ステップ4で「YES」と判定し
たときには、極性反転信号Kの波形の立上りを検出した
ので、ステップ5で整形波信号PをONし、ステップ8
に移る。
【0048】また、極性反転信号Kが一旦増大した後に
減少したときには、整形波信号Pが既にON状態なの
で、ステップ3で「YES」と判定し、ステップ6で極
性反転信号Kが第2の判定値Voffよりも減少したか否
かを判定し、ステップ6で「NO」と判定したときに
は、ステップ7を実行せずにステップ8に移る。また、
ステップ6で「YES」と判定したときには、極性反転
信号Kの波形の立下りを検出したので、ステップ5で整
形波信号PをOFFし、ステップ8に移る。
【0049】これにより、図4中の極性反転信号Kに対
して波形整形処理が施され、パルス状の整形波信号Pが
形成されるので、ステップ8では、整形波信号Pの周波
数(周期Tの逆数)を計測し、この計測結果をシリンダ
ブロック6の検出回転数として回転数表示器21に表示
させる。そして、ステップ9では、電源スイッチがOF
Fされるまでステップ1〜8の処理を繰返し実行する。
【0050】かくして、本実施の形態によれば、回転セ
ンサ16と波形整形回路19との間に反転増幅回路18
を設ける構成としたので、回転センサ16から出力され
る検出信号Sの極性を反転増幅回路18により反転で
き、この極性反転信号Kを波形整形回路19に入力する
ことができる。
【0051】これにより、反転増幅回路18は、例えば
検出信号Sに波形整形用の判定値Von,Voffと同じプ
ラス極性のノイズSnが含まれている場合でも、このノ
イズSnを判定値Von,Voffと極性が異なるマイナス
極性のノイズ反転部位Knに変換でき、ノイズSnが大
きな波形をもつ場合でも、ノイズ反転部位Knの値が判
定値Von,Voffを超えるのを防止することができる。
【0052】この結果、波形整形回路19は、従来技術
とほぼ同様に、プラス極性の判定値Von,Voffを用い
て極性反転信号Kの波形整形処理を精度よく行うことが
でき、この処理による整形波信号Pを用いてシリンダブ
ロック6の回転数を正確に検出することができる。従っ
て、従来技術のコントローラ17に対して反転増幅回路
18を追加するだけの簡単な仕様変更で、回転数の検出
処理に対するノイズSnの影響を容易に除去でき、信頼
性を向上させることができる。
【0053】また、極性反転信号Kを波形整形するとき
には、その波形の立上りをプラス極性側で第1の判定値
Vonにより判定し、波形の立下りを第2の判定値Voff
により判定するようにしたので、これら立上り,立下り
の判定処理の間には、第1,第2の判定値の差に応じた
ヒステリシス(不感帯)を付与でき、極性反転信号Kが
ノイズ等により微小に変動する場合でも、その立上り,
立下りを安定的に検出して整形波信号Pの周波数を高い
精度で計測することができる。
【0054】なお、前記実施の形態では、被検出凹部8
が回転センサ16に接近するときには、マイナス極性の
検出信号が出力され、被検出凹部8が回転センサ16か
ら離間するときには、プラス極性の検出信号が出力され
る構成としたが、本発明はこれに限らず、被検出凹部8
が回転センサ16に接近するときには、プラス極性の検
出信号が出力され、被検出凹部8が回転センサ16から
離間するときには、マイナス極性の検出信号が出力され
る構成としてもよい。
【0055】また、実施の形態では、回転センサ16に
より被検出凹部8を用いてシリンダブロック6の回転を
検出する構成としたが、本発明はこれに限らず、例えば
回転軸5の外周側に複数の被検出凹部を設け、回転セン
サにより被検出凹部を用いて回転軸5の回転を検出する
構成としてもよい。
【0056】また、実施の形態では、液圧回転機として
可変容量型斜板式の油圧ポンプ1を例に挙げて説明した
が、本発明はこれに限るものではなく、例えば可変容量
型斜軸式の油圧ポンプまたはラジアルピストン式の油圧
ポンプ等に適用してもよく、固定容量型の油圧ポンプに
適用してもよい。また、可変容量型または固定容量型の
油圧モータに対しても適用できるものである。
【0057】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、検出信号出力手段から出力される検出信号の極性
を反転させる極性反転手段を備える構成としたので、極
性反転手段は、例えば検出信号に波形整形用の判定値と
同極性をもつノイズが含まれている場合でも、このノイ
ズを判定値と逆の極性側に反転でき、反転させたノイズ
の値が判定値を超えるのを確実に防止することができ
る。これにより、波形整形手段は、ノイズが大きな波形
をもつ場合でも、検出信号を精度よく波形整形でき、こ
の波形整形した信号を用いて回転軸またはシリンダブロ
ックの回転数を正確に検出することができる。従って、
例えば従来技術に対して極性反転手段を追加するだけの
簡単な仕様変更で、回転数の検出処理に対するノイズの
影響を容易に除去でき、信頼性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による油圧ポンプを示す縦
断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみたシリンダブロ
ック等の拡大断面図である。
【図3】コントローラによる周波数計測処理を示す制御
ブロック図である。
【図4】回転センサによる検出信号、極性反転信号およ
び整形波信号を示す特性線図である。
【図5】コントローラによる周波数計測処理を示す流れ
図である。
【図6】従来技術のシリンダブロックが回転するときに
被検出凹部が回転センサの位置を通過する状態を示す説
明図である。
【図7】従来技術の回転センサによる検出信号と整形波
信号とを示す特性線図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ(液圧回転機) 2 ケーシング 5 回転軸 6 シリンダブロック 7 シリンダ 8 被検出凹部 9 凸部 10 ピストン 12 斜板 14 弁板 14A,14B 給排ポート 15A,15B 給排通路 16 回転センサ(検出信号出力手段) 17 コントローラ 18 反転増幅回路(極性反転手段) 19 波形整形回路(波形整形手段) 20 記憶回路 21 回転数表示器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古渡 陽一 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 沼口 和弘 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 2F063 AA35 BA30 CA08 DA05 DC08 GA01 GA69 KA02 KA04 LA06 LA17 3H045 AA04 AA10 AA24 BA30 CA09 EA17 EA26 EA38 EA49 3H070 AA01 BB04 CC37 3H071 AA03 BB02 CC47 DD84

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシングに回転可能
    に設けられた回転軸と、該回転軸と一体に回転するよう
    に前記ケーシング内に設けられ周方向に離間して軸方向
    に伸長する複数のシリンダを有するシリンダブロック
    と、該シリンダブロックの各シリンダ内に往復動可能に
    挿嵌された複数のピストンとからなる液圧回転機におい
    て、 前記回転軸またはシリンダブロックの外周側に周方向の
    間隔をもって設けられた複数の被検出凹部と、該各被検
    出凹部に対面して設けられ前記回転軸が回転するときに
    該各被検出凹部を検出してノイズを含む交流波形の検出
    信号を出力する検出信号出力手段と、該検出信号出力手
    段から出力される検出信号を所定の判定値によって判定
    し前記検出信号をデジタル信号として波形整形する波形
    整形手段と、前記検出信号出力手段と波形整形手段との
    間に設けられ前記検出信号に含まれるノイズが前記波形
    整形手段によって定められている判定値の極性と同極性
    の場合にノイズの極性を逆極性とするために前記検出信
    号の極性を反転して極性反転信号を出力する極性反転手
    段とを備えたことを特徴とする液圧回転機。
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