JP2023070321A - ジヒドロキシ化合物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高屈折率かつ高純度であるジヒドロキシ化合物およびその製造方法を提供する。【解決手段】HPLC純度が90面積%以上である下記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物。【化1】JPEG2023070321000024.jpg2190(式中、Z1およびZ2はそれぞれ独立に炭素原子数1~20の芳香環、L1およびL2はそれぞれ独立に炭素原子数1~15のアルキレン基、m1およびm2はそれぞれ独立に0~5の整数、n1は1~4の整数、n2は0~4の整数である。)【選択図】なし
Description
本発明は、ジヒドロキシ化合物およびその製造方法に関する。
プラスチック光学材料は、ガラスなどの無機材料に比べて軽量で、割れにくく加工しやすいなどの特長を持ち、メガネレンズ、カメラレンズ、工業用レンズ、液晶ディスプレイ用位相差補償板、光ファイバーなどへの応用が期待されている。しかし、現在のプラスチック光学材料には解決すべき問題点が多い。例えば、レンズ用途においては、高屈折率、などの特性が要求されるが、現在実用化されているプラスチックレンズの屈折率は高屈折率ガラス材料の屈折率には至らず更なる性能向上が求められている。このような背景下、フルオレン誘導体やビナフチル誘導体が有機化合物としては高い屈折率を有することが示されている(特許文献1、2)。しかしながら、当該化合物を合成するには複数の反応工程を経る必要があり、より簡便な方法で高屈折率化合物を合成することが望まれている。
また、エポキシ樹脂の難燃剤として、炭素三重結合を有するフェノール誘導体が良好であり、化合物9として、4,4’-(プロパン-2,2-ジイル)ビス(2,6-ビス(フェニルエチニル)フェノール)が例示されているが、当該化合物の詳細な合成方法は記載されておらず、収率、純度、屈折率も記載されていない(特許文献3)。
本発明は、高屈折率かつ高純度であるジヒドロキシ化合物およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、以下の態様を有する本発明により、上記課題を解決できることを見出した。
《態様1》
HPLC純度が90面積%以上である下記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物。
《態様1》
HPLC純度が90面積%以上である下記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物。
(式中、Z1およびZ2はそれぞれ独立に炭素原子数1~20の芳香環、L1およびL2はそれぞれ独立に炭素原子数1~15のアルキレン基、m1およびm2はそれぞれ独立に0~5の整数、n1は1~4の整数、n2は0~4の整数である。)
《態様2》
下記式(2)で表される態様1に記載のジヒドロキシ化合物。
《態様2》
下記式(2)で表される態様1に記載のジヒドロキシ化合物。
(式中、Z3~Z6はそれぞれ独立に炭素原子数1~20の芳香環、L1、L2、m1、m2は前記式(1)と同様である。)
《態様3》
下記式(3)で表される態様1または2に記載のジヒドロキシ化合物。
《態様3》
下記式(3)で表される態様1または2に記載のジヒドロキシ化合物。
(式中、L1、L2、m1、m2は前記式(1)と同様である。)
《態様4》
下記式(4)で表される態様1~3のいずれかに記載のジヒドロキシ化合物。
《態様4》
下記式(4)で表される態様1~3のいずれかに記載のジヒドロキシ化合物。
《態様5》
屈折率が1.64以上である態様1~4のいずれかに記載のジヒドロキシ化合物。
《態様6》
下記式(5)で表されるジオール類と下記式(6)で表される芳香族アセチレン類とを反応溶媒中、パラジウム系触媒、銅系触媒および塩基の存在下で反応する、態様1に記載のジヒドロキシ化合物の製造方法。
屈折率が1.64以上である態様1~4のいずれかに記載のジヒドロキシ化合物。
《態様6》
下記式(5)で表されるジオール類と下記式(6)で表される芳香族アセチレン類とを反応溶媒中、パラジウム系触媒、銅系触媒および塩基の存在下で反応する、態様1に記載のジヒドロキシ化合物の製造方法。
(式中、X1~X4はそれぞれ独立にハロゲン原子または水素原子であり、L1およびL2はそれぞれ独立に炭素原子数1~15のアルキレン基、m1およびm2はそれぞれ独立に0~5の整数である。)
(式中、Y1は炭素原子数1~20の芳香族基である。)
《態様7》
前記式(5)で表されるジオール類が下記式(7)である態様6に記載のジヒドロキシ化合物の製造方法。
《態様7》
前記式(5)で表されるジオール類が下記式(7)である態様6に記載のジヒドロキシ化合物の製造方法。
《態様8》
前記式(5)で表されるジオール類、反応溶媒、パラジウム系触媒、銅系触媒および塩基の存在下、前記式(6)で表される芳香族アセチレン類を滴下もしくは分割添加しながら反応する、態様6または7に記載のジヒドロキシ化合物の製造方法。
前記式(5)で表されるジオール類、反応溶媒、パラジウム系触媒、銅系触媒および塩基の存在下、前記式(6)で表される芳香族アセチレン類を滴下もしくは分割添加しながら反応する、態様6または7に記載のジヒドロキシ化合物の製造方法。
本発明によれば、高屈折率かつ高純度であるジヒドロキシ化合物を提供することができる。また、当該ジヒドロキシ化合物を一つの反応工程で得る製造方法を提供することができる。
<ジヒドロキシ化合物>
本発明における新規なジヒドロキシ化合物は下記式(1)で表される。
本発明における新規なジヒドロキシ化合物は下記式(1)で表される。
(式中、Z1およびZ2はそれぞれ独立に炭素原子数1~20の芳香環、L1およびL2はそれぞれ独立に炭素原子数1~15のアルキレン基、m1およびm2はそれぞれ独立に0~5の整数、n1は1~4の整数、n2は0~4の整数である。)
式(1)中のn1は1~4の整数であり、1~2の整数が好ましく、2が特に好ましい。また、n2は0~4の整数であり、1~2の整数が好ましく、2が特に好ましい。すなわち、式(1)で表されるジヒドロキシ化合物の中で、下記式(2)で表されるジヒドロキシ化合物が特に好ましい。
(式中、Z3~Z6はそれぞれ独立に炭素原子数1~20の芳香環、L1、L2、m1、m2は前記式(1)と同様である。)
式(1)および式(2)中のZ1~Z6はそれぞれ独立に炭素原子数1~20の芳香環であり、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、フルオレン環、ビフェニレン環等が例示され、ベンゼン環、ナフタレン環であることが好ましく、ベンゼン環であることが特に好ましい。すなわち、式(2)で表されるジヒドロキシ化合物の中で、下記式(3)で表されるジヒドロキシ化合物が特に好ましい。
(式中、L1、L2、m1、m2は前記式(1)と同様である。)
式(1)~式(3)中のL1およびL2はそれぞれ独立に炭素原子数1~15のアルキレン基であり、炭素原子数1~4のアルキレン基が好ましく、エチレン基が特に好ましい。
式(1)~式(3)中のL1およびL2はそれぞれ独立に炭素原子数1~15のアルキレン基であり、炭素原子数1~4のアルキレン基が好ましく、エチレン基が特に好ましい。
式(1)~式(3)中のm1およびm2は、それぞれ独立に0~5の整数であり、0または1が好ましく、0が特に好ましい。すなわち、式(3)で表されるジヒドロキシ化合物の中で、下記式(4)で表されるジヒドロキシ化合物が特に好ましい。
本発明のジヒドロキシ化合物は、HPLCで測定したHPLC純度が90面積%以上であり、95面積%以上が好ましく、98面積%以上がより好ましく、99面積%以上がさらに好ましい。
本発明のジヒドロキシ化合物は、その屈折率が、1.64以上が好ましく、1.66以上がより好ましく、1.68以上がさらに好ましく、1.70以上が特に好ましい。屈折率は、ジヒドロキシ化合物をジメチルスルホキシドに溶解させ、所定濃度の溶液を作成し、各濃度の溶液の屈折率をATAGO社製DR-M2アッベ屈折計を用い、25℃におけるD線屈折率を測定し、各濃度の測定結果から濃度100%に外挿した値で得られた化合物の屈折率(nD)とした。
<ジヒドロキシ化合物の製造方法>
本発明の上記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物は、下記式(5)で表されるジオール類と下記式(6)で表される芳香族アセチレン類とを反応溶媒中、パラジウム系触媒、銅系触媒および塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
本発明の上記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物は、下記式(5)で表されるジオール類と下記式(6)で表される芳香族アセチレン類とを反応溶媒中、パラジウム系触媒、銅系触媒および塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
(式中、X1~X4はそれぞれ独立にハロゲン原子または水素原子であり、L1およびL2はそれぞれ独立に炭素原子数1~15のアルキレン基、m1およびm2はそれぞれ独立に0~5の整数である。)
(式中、Y1は炭素原子数1~20の芳香族基である。)
前記式(5)中のX1~X4はそれぞれ独立にハロゲン原子または水素原子であり、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、臭素原子がより好ましい。
前記式(5)中のX1~X4はそれぞれ独立にハロゲン原子または水素原子であり、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、臭素原子がより好ましい。
式(5)で表されるジオール類の具体例として、2,2-ビス(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-ブロモ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-ヨード-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジヨード-4-ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましく、2,2-ビス(3-ブロモ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)プロパンがより好ましく、特に、下記式(7)で表される2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。これらのジオール類は単独で使用してもよく、または2種以上を混合してもよく、目的により任意に選ぶことができる。
前記式(6)で表される芳香族アセチレン類の具体例として、エチニルベンゼン、1-エチニルナフタレン、2-エチニルナフタレン、1-エチニルアントラセン、2-エチニルアントラセン、9-エチニルアントラセン、1-エチニルフェナントレン、2-エチニルフェナントレン、3-エチニルフェナントレン、4-エチニルフェナントレン、9-エチニルフェナントレン、1-エチニルピレン、2-エチニルピレン、4-エチニルピレン、2-エチニルクリセン、5-エチニルクリセン、6-エチニルクリセン、1-エチニルフルオレン、2-エチニルフルオレン、3-エチニルフルオレン、9-エチニルフルオレン、2-エチニルビフェニル、3-エチニルビフェニル、4-エチニルビフェニルが好ましく、エチニルベンゼン、1-エチニルナフタレン、2-エチニルナフタレンがより好ましく、エチニルベンゼンが特に好ましい。これらの芳香族アセチレン類は単独で使用してもよく、または2種以上を混合してもよく、目的により任意に選ぶことができる。
前記式(6)で表される芳香族アセチレン類の使用比率は、前記式(5)で表されるジオール類1モルに対して好ましくは2.0~6.0モル、より好ましくは、3.0~5.0モル、さらに好ましくは4.0~4.5モルである。
前記式(6)で表される芳香族アセチレン類は、前記式(5)で表されるジオール類、反応溶媒、パラジウム系触媒、銅系触媒および塩基の存在下、滴下もしくは分割添加しながら反応することが好ましい。
本発明の製造方法で使用する塩基としてアミン類が好ましく、トリエチルアミン、ピぺリジン、ピリジン、N,N-ジイソプロピルエチルアミンがより好ましい。このような塩基は、単独で用いてもよく、また、2種類以上併用して用いることもできる。
本発明の製造方法で使用するパラジウム系触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド、酢酸パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、ビス[4-(N,N-ジメチルアミノ)フェニル]ジ-tert-ブチルホスフィンパラジウムジクロリド、ビス(ジ-tert-ブチルプレニルホスフィン)パラジウムジクロリド、ビス(ジ-tert-クロチルホスフィン)パラジウムジクロリドが好ましい。これらパラジウム系触媒は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用して用いることもできる。
上述したパラジウム系触媒の使用量は、前記式(5)で表されるジオール類1モルに対して、0.001~1モルが好ましく、0.005~0.05モルがより好ましい。
本発明の製造方法で使用する銅系触媒は、ヨウ化銅(I)、臭化銅(I)が好ましい。これら銅系触媒は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用して用いることもできる。
上述した銅系触媒の使用量は、前記式(5)で表されるジオール類1モルに対して、0.001~1モルが好ましく、0.005~0.05モルがより好ましい。
本発明の製造方法で使用する反応溶媒としては、上述した塩基を反応溶媒として使用することが好ましい。また、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミドまたはN,N-ジメチルアセトアミド等の非プロトン性溶媒を使用しても良い。このような溶媒も単独で用いても良く、また、2種以上併用して用いることもできる。
上述した反応溶媒の使用量は、前記式(5)で表されるジオール類の1~100重量倍が好ましく、5~50重量倍がより好ましい。
本発明の製造方法において、反応温度は使用する原料、溶媒の種類により異なるが、好ましくは50~150℃、より好ましくは60~130℃、さらに好ましくは70~120℃である。反応は液体クロマトグラフィーなどの分析手段で追跡することができる。
本発明の製造方法において、反応終了後の反応混合物には、通常、生成した前記式(1)で表されるジヒドロキシ化合物以外に、未反応原料、反応中間体、塩基、触媒、副反応生成物などが含まれている。そのため、慣用の方法、例えば、ろ過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、再沈殿、活性炭処理あるいはそれと酷似した金属の除去処理、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例において、各種測定は以下のように行った。
(1)HPLC測定(純度(面積%))
Waters製高速液体クロマトグラフAlliance e2695を用い、表1の測定条件で測定した。実施例中、特に断らない限り純度(面積%)はHPLCにおける溶媒を除いて補正した面積百分率値である。
(1)HPLC測定(純度(面積%))
Waters製高速液体クロマトグラフAlliance e2695を用い、表1の測定条件で測定した。実施例中、特に断らない限り純度(面積%)はHPLCにおける溶媒を除いて補正した面積百分率値である。
(2)NMR測定
実施例で得られた化合物を重クロロホルムに溶解させ、日本電子社製JNM-AL400(400MHz)を用い測定した。
実施例で得られた化合物を重クロロホルムに溶解させ、日本電子社製JNM-AL400(400MHz)を用い測定した。
(3)屈折率(nD)
実施例で得られたジヒドロキシ化合物をジメチルスルホキシドに溶解させ、所定濃度の溶液を作成し、各濃度の溶液の屈折率をATAGO社製DR-M2アッベ屈折計を用い、25℃におけるD線屈折率を測定した。各濃度の測定結果から濃度100%に外挿した値を実施例で得られた化合物の屈折率(nD)とした。
実施例で得られたジヒドロキシ化合物をジメチルスルホキシドに溶解させ、所定濃度の溶液を作成し、各濃度の溶液の屈折率をATAGO社製DR-M2アッベ屈折計を用い、25℃におけるD線屈折率を測定した。各濃度の測定結果から濃度100%に外挿した値を実施例で得られた化合物の屈折率(nD)とした。
[実施例1]
窒素雰囲気下、撹拌機、冷却器、温度計を備え付けたフラスコにテトラブロモビスフェノールA(以下、TBAと省略することがある)5.00g(9ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.53g(0.5ミリモル)、ヨウ化銅(I)0.05g(0.3ミリモル)、トリエチルアミン50mlを加え90℃に昇温した。TBAが溶解し反応液が均一になったこと確認した後、エチニルベンゼン4.13g(40ミリモル)を30分かけて滴下した。還流下6時間反応し、反応後の下記式(4)で表される2,2-ビス(3,5-ジ(フェニルエチニル)-4-ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、TEBAと省略することがある)のHPLC純度は86.25面積%だった。反応液に酢酸エチル300mlを加え希釈した後、分液ロートに移し、蒸留水で5回分液水洗した。水洗した有機層を活性炭処理した後、有機層を濃縮し、トルエン/ヘキサンで再結晶した。得られた結晶を回収、乾燥し、2.04gのTEBAをHPLC純度99.88面積%で得た。また、TEBAの屈折率は1.70だった。
窒素雰囲気下、撹拌機、冷却器、温度計を備え付けたフラスコにテトラブロモビスフェノールA(以下、TBAと省略することがある)5.00g(9ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.53g(0.5ミリモル)、ヨウ化銅(I)0.05g(0.3ミリモル)、トリエチルアミン50mlを加え90℃に昇温した。TBAが溶解し反応液が均一になったこと確認した後、エチニルベンゼン4.13g(40ミリモル)を30分かけて滴下した。還流下6時間反応し、反応後の下記式(4)で表される2,2-ビス(3,5-ジ(フェニルエチニル)-4-ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、TEBAと省略することがある)のHPLC純度は86.25面積%だった。反応液に酢酸エチル300mlを加え希釈した後、分液ロートに移し、蒸留水で5回分液水洗した。水洗した有機層を活性炭処理した後、有機層を濃縮し、トルエン/ヘキサンで再結晶した。得られた結晶を回収、乾燥し、2.04gのTEBAをHPLC純度99.88面積%で得た。また、TEBAの屈折率は1.70だった。
[比較例1]
窒素雰囲気下、撹拌機、冷却器、温度計を備え付けたフラスコにTBA5.00g(9ミリモル)、エチニルベンゼン4.13g(40ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.53g(0.5ミリモル)、ヨウ化銅(I)0.05g(0.3ミリモル)、トリエチルアミン50mlを加え90℃に昇温した。還流下7時間反応し、反応後のTEBAのHPLC純度は29.62面積%だった。反応液に酢酸エチル300mlを加え希釈した後、分液ロートに移し、蒸留水で5回分液水洗した。水洗した有機層を活性炭処理した後、有機層を濃縮し、トルエン/ヘキサンで再結晶した。反応液に酢酸エチル300mlを加え希釈した。希釈した反応液を分液ロートに移し、蒸留水で5回分液水洗した。洗浄した有機層を活性炭処理した後、有機層を濃縮し、トルエン/ヘキサンで再結晶したところ、オイル状であり結晶は得られなかった。
窒素雰囲気下、撹拌機、冷却器、温度計を備え付けたフラスコにTBA5.00g(9ミリモル)、エチニルベンゼン4.13g(40ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.53g(0.5ミリモル)、ヨウ化銅(I)0.05g(0.3ミリモル)、トリエチルアミン50mlを加え90℃に昇温した。還流下7時間反応し、反応後のTEBAのHPLC純度は29.62面積%だった。反応液に酢酸エチル300mlを加え希釈した後、分液ロートに移し、蒸留水で5回分液水洗した。水洗した有機層を活性炭処理した後、有機層を濃縮し、トルエン/ヘキサンで再結晶した。反応液に酢酸エチル300mlを加え希釈した。希釈した反応液を分液ロートに移し、蒸留水で5回分液水洗した。洗浄した有機層を活性炭処理した後、有機層を濃縮し、トルエン/ヘキサンで再結晶したところ、オイル状であり結晶は得られなかった。
実施例1で得られたTEBAは、高純度な結晶であり、高屈折率であった。また、一つの反応工程で製造することができ、工業的に有用である。
本発明で得られるジヒドロキシ化合物は、光学レンズや光学フィルムに代表される光学部材を構成する樹脂を形成するモノマーとして好適である。
Claims (8)
- 屈折率が1.64以上である請求項1~4のいずれかに記載のジヒドロキシ化合物。
- 前記式(5)で表されるジオール類、反応溶媒、パラジウム系触媒、銅系触媒および塩基の存在下、前記式(6)で表される芳香族アセチレン類を滴下もしくは分割添加しながら反応する、請求項6または7に記載のジヒドロキシ化合物の製造方法。
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