JP6565687B2 - シクロブタンテトラカルボン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

シクロブタンテトラカルボン酸誘導体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学材料用のポリアミック酸、ポリイミド等の原料モノマーとなり得る脂環式テトラカルボン酸二無水物の製造法に関する。
一般に、ポリイミド樹脂は、その特徴である、高い機械的強度、耐熱性、絶縁性、耐溶剤性等により、液晶表示素子や半導体における保護材料、絶縁材料などの電子材料として広く用いられている。また、最近では光導波路用材料等の光通信用材料としての用途も期待されている。
近年、この分野の発展は目覚ましく、それに対応して、用いられる材料に対しても益々高度な特性が要求される様になっている。即ち、単に耐熱性、耐溶剤性に優れるだけでなく、用途に応じた性能を多数あわせもつことが期待されている。
しかし、特に、全芳香族ポリイミド樹脂においては、濃い琥珀色を呈し着色するため、高い透明性を要求される用途において、問題を有している。
一方、透明性を実現する一つの方法としては、脂環式テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重縮合反応によりポリイミド前駆体を形成し、当該前駆体をイミド化してポリイミドを製造すれば、比較的着色が少なく、高透明性のポリイミドが得られることは知られている(特許文献1及び2参照。)。
従来、アルキルシクロブタン酸二無水物の合成においては、下記のスキームで表される様に、シトラコン酸無水物(MMAと略す。)の光二量化反応によって、1,3−ジメチルシクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸−1,2:3,4−二無水物(1,3−DM−CBDAと略す。)と1,2−ジメチルシクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸−1,2:3,4−二無水物(1,2−DM−CBDAと略す。)の混合物が得られる(特許文献3参照。)。
Figure 0006565687
一方、1,3−DMCBDAと1,2−DMCBDAとを対比した場合、対称性の高い構造を有する前者の1,3−DMCBDAが、後者の1,2−DMCBDAよりも分子量の高いポリイミドが製造でき、より有用性が高いことが知られている。
しかし、特許文献3には、1,3−DMCBDAと1,2−DMCBDAとの混合物が得られることは記載されているが、有用性の高い異性体である、前者の1,3−DMCBDAを選択的に、かつ高収率で製造することについての記載はない。
日本特公平2−24294号公報 日本特開昭58−208322号公報 日本特開平4−106127号公報
本発明の目的は、下記式(1)で表される無水マレイン酸化合物を光二量化反応させ、高光反応効率で、かつ高収率で、対称性の高い構造を有する異性体である、1,3−ジアルキル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸−1,2:3,4−二無水物(以下、1,3−DACBDAともいう。)誘導体を製造できる方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を進めた結果、特定の溶媒を使用した場合、対称性の高い構造を有する異性体である、1,3−DACBDA誘導体の選択性が向上し、高収率で製造できることを見出した。
本発明は、かかる新規な知見に基づくものであり、下記の要旨を有する。
1.下記式(1)で表される無水マレイン酸化合物を、炭酸ジエステル溶媒中で光二量化反応させることを特徴とする、式(2)で表される1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸−1,2:3,4−二無水物誘導体の製造方法。
Figure 0006565687
(式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
2.Rが炭素数1〜4のアルキル基である、上記1に記載の製造方法。
3.炭酸ジエステルが、炭酸の炭素数1〜4のアルキルのジエステルである、上記1又は2に記載の製造方法。
4.炭酸ジエステルが、炭酸ジメチル又は炭酸ジエチルである、上記1〜3のいずれかに記載の製造方法。
5.溶媒が、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、エチレングリコールジホルメート、又はエチレングリコールジアセテートである炭酸ジエステル以外の溶媒を含有する、上記4に記載の製造方法。
6.反応に用いる全溶媒の使用量が、無水マレイン酸化合物に対し3〜300質量倍である、上記1〜5のいずれかに記載の製造方法。
7.反応に用いる全溶媒の使用量が、無水マレイン酸化合物に対し3〜10質量倍である、上記1〜5のいずれかに記載の製造方法。
8.増感剤を用いる、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
9.増感剤が、ベンゾフェノン、ベンズアルデヒド、電子求引性基が置換したベンゾフェノン、電子求引性基が置換したアセトフェノン、電子求引性基が置換したベンズアルデヒド又はアントラキノンである、上記8に記載の製造方法。
10.前記電子求引性基が、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、ニトロ基、シアノ基、及びトリフルオロメチル基からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記9に記載の製造方法。
11.電子求引性基の数が1〜5である、請求項9又は10に記載の製造方法。
12.増感剤の使用量が、無水マレイン酸化合物に対し0.1〜20モル%である、上記8〜11のいずれかに記載の製造方法。
13.反応温度が、0〜20℃である、上記1〜12のいずれかに記載の製造方法。
本発明の製造方法によれば、無水マレイン酸化合物の光二量化反応による1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸−1,2:3,4−二無水物誘導体の製造に際し、1,3−ジアルキルシクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸−1,2:3,4−二無水物の選択性を向上させることができる。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
式(1)で表される無水マレイン酸化合物の光二量化反応による式(2)で表される1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸−1,2:3,4−二無水物誘導体の製造方法は、下記の反応スキームで表される。
Figure 0006565687
式中、Rは、炭素数が1〜20、より好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜6のアルキル基を表す。
炭素数1〜20のアルキル基としては、直鎖若しくは分岐状の飽和アルキル基、又は直鎖状又は分岐状の不飽和アルキル基のいずれでもよい。
その具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチル−n−ブチル、2−メチル−n−ブチル、3−メチル−n−ブチル、1,1−ジメチル−n−プロピル、n−ヘキシル、1−メチル−n−ペンチル、2−メチル−n−ペンチル、1,1−ジメチル−n−ブチル、1−エチル−n−ブチル、1,1,2−トリメチル−n−プロピル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−エイコシル等の飽和アルキル基、1−メチルビニル、2−アリル、1−エチルビニル、2−メチルアリル、2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、2−ヘキセニル、4−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ペンテニル、3−ドデセニル、プロパルギル、3−ブチニル、3−メチル−2−プロピニル、9−デシニル等の不飽和アルキル基が挙げられる。
なお、nはノルマルを、iはイソを、sはセカンダリーを、tはターシャリーを、それぞれ表す。
式(1)で表される無水マレイン酸化合物の一例としては、無水シトラコン酸、2−エチル無水マレイン酸、2−イソプロピル無水マレイン酸、2−n−ブチル無水マレイン酸、2−t−ブチル無水マレイン酸、2−n−ペンチルマレイン酸無水物、2−n−ヘキシルマレイン酸無水物、2−n−ヘプチルマレイン酸無水物、2−n−オクチルマレイン酸無水物、2−n−ノニルマレイン酸無水物、2−n−デシルマレイン酸無水物、2−n−ドデシルマレイン酸無水物、2−n−エイコシルマレイン酸無水物、2−(1−メチルビニル)マレイン酸無水物、2−(2−アリル)マレイン酸無水物、2−(1−エチルビニル)マレイン酸無水物、2−(2−メチルアリル)マレイン酸無水物、2−(2−ブテニル)マレイン酸無水物、2−(2−ヘキセニル)マレイン酸無水物、2−(1−エチル−2−ペンテニル)マレイン酸無水物、2−(3−ドデセニル)マレイン酸無水物、2−プロパルギルマレイン酸無水物、2−(3−ブチニル)マレイン酸無水物、2−(3−メチル−2−プロピニル)マレイン酸無水物、2−(9−デシニル)マレイン酸無水物等が挙げられる。
光反応が効率よく進行することから、これらの中では無水シトラコン酸、2−エチル無水マレイン酸、2−イソプロピル無水マレイン酸、2−n−ブチル無水マレイン酸、2−t−ブチル無水マレイン酸、2−n−ペンチルマレイン酸無水物、2−n−ヘキシルマレイン酸無水物、2−n−ヘプチルマレイン酸無水物、2−n−オクチルマレイン酸無水物、2−n−ノニルマレイン酸無水物、2−n−デシルマレイン酸無水物、又は2−n−ドデシルマレイン酸無水物等が好ましく、無水シトラコン酸、2−エチル無水マレイン酸、2−イソプロピル無水マレイン酸、2−n−ブチル無水マレイン酸、2−t−ブチル無水マレイン酸、2−n−ペンチルマレイン酸無水物、又は2−n−ヘキシルマレイン酸無水物等がより好ましい。
本光反応で重要な役割を果たしているのが反応溶媒であるが、反応溶媒は、炭酸ジエステルである。炭酸ジエステルとしては、なかでも、炭酸の炭素数が好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3、特に好ましくは1又は2のアルキルジエステルが好適である。具体的には、炭酸ジメチル又は炭酸ジエチルが好ましく、炭酸ジメチルが特に好ましい。
本発明では、炭酸ジエステルと、炭酸ジエステル以外の副溶媒とを併用することもできる。そのような溶媒としては、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸n−プロピル、ギ酸i−プロピル、ギ酸n−ブチル、ギ酸i−ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−ブチル、エチレングリコールジホルメート、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールジプロピオネート等が挙げられる。
これらの中で、より好ましい溶媒は、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、エチレングリコールジホルメート、エチレングリコールジアセテート等であり、最も好ましい溶媒は、酢酸エチルである。
炭酸ジエステルを溶媒として用いる、DACBDA誘導体の製造方法の優れた特徴は、原料の無水マレイン酸化合物の溶解度が高いにも拘わらず、生成したCBDA化合物の溶解度が低く、結晶として析出するために、DACBDA化合物からの無水マレイン酸化合物への逆反応やオリゴマー生成等の副反応を抑制することができることである。
溶媒の使用量は、無水マレイン酸化合物に対して3〜300質量倍、より好ましくは3〜250質量倍である。
なお、反応溶媒の使用量は反応を速くしたい場合や、生成物の収量を多くしたい場合は少ない方が好ましく、例えば、無水マレイン酸化合物の濃度が濃くなると、反応が速くなり、得られる生成物の収量が多くなる。従って、反応を速くしたい場合や、生成物の収量を多くしたい場合は、溶媒の使用量は無水マレイン酸化合物に対して3〜10質量倍が好ましい。
本光反応では、光の波長が200〜400nm、より好ましく250〜350nm、特に好ましくは280〜330nmである。光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、無電極ランプ、発光ダイオード等が、特異的に高収率でCBDA誘導体化合物を与えることから好ましい。なかでも、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、又は発光ダイオードが好ましい。
更に、光化学反応装置として、光源冷却管を石英ガラスからパイレックス(登録商標)ガラスに変えることにより、光源冷却管への着色ポリマー付着や不純物が減少し、CBDA誘導体化合物の収率改善が見られるので好ましい。
反応温度は、高温になると重合物が副生し、また低温になると無水マレイン酸化合物の溶解度が低下し生産効率が減少することから、−20〜80℃で行うことが好ましく、更に好ましくは−10〜50℃である。特に、0〜20℃の温度範囲では、副生物の生成が大幅に抑制され、高い選択率及び収率でCBDA誘導体化合物が得られる。
反応時間は、無水マレイン酸化合物の量、光源の種類、照射量等によっても変わるが、未反応の無水マレイン酸化合物が0〜40%、好ましくは0〜10%に達するまでの時間で行なうことができる。
反応時間は、具体的には、光源として高圧水銀灯又は発光ダイオードを用い、反応溶媒として炭酸ジメチル又は酢酸エチルを用い、増感剤として4、4‘−ジフルオロベンゾフェノン又は4、4’−ジクロロベンゾフェノンを用い、0〜20℃の反応温度範囲の条件下では、通常、1〜200時間、好ましくは1〜100時間、さらに好ましくは、1〜60時間である。
なお、転化率はガスクロマトグラフィーなどで反応液を分析することにより、求めることができる。
反応時間が長くなり、無水マレイン酸化合物の転化率が上がり、CBDA誘導体化合物の析出量が多くなると、生成したCBDA誘導体化合物が、光源冷却管の外壁(反応液側)に付着し始め、分解反応の併発による結晶の着色化、光効率(単位電力x時間当たりの収率)の低下がみられる。従って、無水マレイン酸化合物の転化率を上げるために、1バッチで長時間かけることは、実用上、生産効率の低下を伴い好ましくない。
なお、反応はバッチ式又は流通式で行うことが可能であるが、バッチ式が好ましく用いられる。
また、反応時の圧力は、常圧でも加圧でも、どちらでもかまわない。好ましくは、常圧である。
なお、本発明の製造方法は、増感剤を添加して行うこともできる。増感剤としては、ベンゾフェノン、ベンズアルデヒド、アントラキノン、電子求引性基が置換したベンゾフェノン、電子求引性基が置換したアセトフェノン、電子求引性基が置換したベンズアルデヒド等が挙げられる。
電子求引性基としては、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、ニトロ基、シアノ基、及びトリフルオロメチル基からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、シアノ基、及びトリフルオロメチル基等が好ましい。特に好ましい電子求引性基としては、フルオロ基又はクロロ基である。
電子求引性基の数としては、1〜10個であるが、1〜5個が好ましく、本発明の効果の点で、1〜3個が好ましい。
電子求引性基の置換位置としては、カルボニル基に対してオルト位、メタ位、パラ位が挙げられるが、オルト位又はパラ位が好ましい。
電子求引性基の数が2以上の場合は、電子求引性基は同一でも、それぞれ異なるものであってもよい。また、オルト位に置換した2個の電子求引性基が一緒になってカルボニル基を形成する場合(アントラキノン)でもよい。
ベンゾフェノン及び電子求引性基が置換したベンゾフェノンの具体例としては、ベンゾフェノン、2−フルオロベンゾフェノン、3−フルオロベンゾフェノン、4−フルオロベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、3−クロロベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、2−シアノベンゾフェノン、3−シアノベンゾフェノン、4−シアノベンゾフェノン、2−ニトロベンゾフェノン、3−ニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンゾフェノン、2,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ジブロモベンゾフェノン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾフェノン、3,4’−ジニトロベンゾフェノン、3,3’−ジニトロベンゾフェノン、4,4’−ジニトロベンゾフェノン、2−クロロ−5−ニトロベンゾフェノン、1,3−ビス(4−フルオロベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−クロロベンゾイル)ベンゼン、2,6−ジベンゾイルベンゾニトリル、1,3−ジベンゾイル−4,6−ジニトロベンゼン、アントラキノン等が挙げられる。
これらの中では、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン、又は4,4’−ジクロロベンゾフェノン等が好ましい。
アセトフェノン及び電子求引性基が置換したアセトフェノンの具体例としては、アセトフェノン、2’−フルオロアセトフェノン、3’−フルオロアセトフェノン、4’−フルオロアセトフェノン、2’−クロロアセトフェノン、3’−クロロアセトフェノン、4’−クロロアセトフェノン、2’−シアノアセトフェノン、3’−シアノアセトフェノン、4’−シアノアセトフェノン、2’−ニトロアセトフェノン、3’−ニトロアセトフェノン、4’−ニトロアセトフェノン、2’,4’−ジフルオロアセトフェノン、3’,4’−ジフルオロアセトフェノン、2’,4’−ジクロロアセトフェノン、3’,4’−ジクロロアセトフェノン、4’−クロロ−3’−ニトロアセトフェノン、4’−ブロモ−3’−ニトロアセトフェノン、4’−フルオロ−3’−ニトロアセトフェノン等が挙げられる。
これらの中では、4’−フルオロアセトフェノン、4’−クロロアセトフェノン、2’,4’−ジフルオロアセトフェノン、3’,4’−ジフルオロアセトフェノン、2’,4’−ジクロロアセトフェノン、又は3’,4’−ジクロロアセトフェノン等が好ましい。
ベンズアルデヒド及び電子求引性基が置換したベンズアルデヒドとしては、ベンズアルデヒド、2−フルオロベンズアルデヒド、3−フルオロベンズアルデヒド、4−フルオロベンズアルデヒド、2−クロロベンズアルデヒド、3−クロロベンズアルデヒド、4−クロロベンズアルデヒド、2−シアノベンズアルデヒド、3−シアノベンズアルデヒド、4−シアノベンズアルデヒド、2−ニトロベンズアルデヒド、3−ニトロベンズアルデヒド、4−ニトロベンズアルデヒド、2,4−ジフルオロベンズアルデヒド、3,4−ジフルオロベンズアルデヒド、2,4−ジクロロベンズアルデヒド、3,4−ジクロロベンズアルデヒド、2−クロロ−5−ニトロベンズアルデヒド、4−クロロ−2−ニトロベンズアルデヒド、4−クロロ−3−ニトロベンズアルデヒド、5−クロロ−2−ニトロベンズアルデヒド、2−フルオロ−5−ニトロベンズアルデヒド、4−フルオロ−3−ニトロベンズアルデヒド、5−フルオロ−2−ニトロベンズアルデヒド等が挙げられる。
これらの中では、4−フルオロベンズアルデヒド、4−クロロベンズアルデヒド、2,4−ジフルオロベンズアルデヒド、3,4−ジフルオロベンズアルデヒド、2,4−ジクロロベンズアルデヒド、又は3,4−ジクロロベンズアルデヒド等が好ましい。
使用する増感剤の量は、光反応速度が加速する量であればよく、特に限定しないが、好ましくは、無水マレイン酸化合物に対し0.1〜20モル%、より好ましくは0.1〜5モル%である。
増感剤は、上記のベンゾフェノン誘導体、アセトフェノン誘導体、又はベンズアルデヒド誘導体をそれぞれ単独で、あるいは、これらの1種以上を共存させて使用してもよいが、反応後の処理のし易さからは、単独での使用が好ましい。
目的化合物は、光反応後、反応液中の析出物をろ過し、ろ取物を有機溶媒にて洗浄した後、減圧乾燥することにより得られる。
ろ取物の洗浄に使用する有機溶媒の量は、反応槽内に残存した析出物をろ過器へ移送できる量であればよいが、有機溶媒の量が多い場合には目的物がろ液へ移行してしまい回収率が低下する。このため、ろ取物の洗浄に使用する有機溶媒の量は、反応に使用した無水マレイン酸化合物に対し、0.5〜10重量倍が好ましく、より好ましくは1〜2重量倍である。
ろ取物の洗浄に使用する有機溶媒としては、特に限定されないが、生成物の溶解度の高い溶媒の使用は、目的化合物がろ液へ移行してしまい回収率が低下するため好ましくない。このため、ろ取物の洗浄に使用する有機溶媒としては、光二量化反応に使用する反応溶媒である、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸n−プロピル、ギ酸i−プロピル、ギ酸n−ブチル、ギ酸i−ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−ブチル、エチレングリコールジホルメート、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールジプロピオネート、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル等や生成物を溶解せず、生成物と反応しない溶媒、例えば、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、アセトニトリル、アセトン、クロロホルム、無水酢酸やこれらの混合溶媒などが挙げられる。中でも酢酸エチル、炭酸ジメチル、無水酢酸などが好ましく、より好ましくは酢酸エチル又は炭酸ジメチルである。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例で用いた分析法は以下の通りである。
<GC分析条件>
装置 :GC−2010 Plus(SHIMADZU社製)、
カラム :DB−1(ジーエルサイエンス社製) 0.25 mm×30 m、膜厚0.25 um、
キャリアガス:He 、検出器:FID 、試料注入量:1 um 、注入口温度:160℃ 、検出器温度:220℃ 、カラム温度:70℃(20min)−40℃/min−220℃(15min) 、スプリット比:1:50 、内部標準物質:乳酸ブチル。
1H NMR分析条件>
装置 :フーリエ変感型超伝導核磁気共鳴装置(FT−NMR)INOVA−400(Varian社製) 400 MHz、
溶媒:DMSO−d6 、内標準物質:テトラメチルシラン(TMS)。
<融点分析条件>
装置 :DSC1(メトラー・トレド社製)、
温度:35℃−5℃/min−400℃ 、パン:Au(密閉)。
比較例1
Figure 0006565687
窒素雰囲気下、30 mL パイレックス(登録商標)ガラス製試験管に、シトラコン酸無水物(CA)0.10 g (0.89 mmol)、及び酢酸メチル20 g(270 mmol、シトラコン酸無水物(CA)に対して200 wt倍)を仕込み、マグネチックスターラーで攪拌させて溶解させた。その後、5−10℃で撹拌しながら、100W高圧水銀灯を4時間照射した。照射後に反応液をガスクロマトグラフィーで定量分析した結果、シトラコン酸無水物(CA)の残存率は29.9%であった。また、反応器中の反応液を2 g採取し、エバポレーターで70−80 Torrにて溶媒留去した。得られた粗物は、1H NMR解析によって、1,3−DM−CBDAと1,2−DM−CBDAを含む混合物(1,3−DM−CBDA:1,2−DM−CBDA = 42.6:57.4)であることを確認した。
1H NMR ( DMSO−d6, δ ppm ) ( 1,3−DM−CBDA ): 1.38 ( s, 6H ), 3.89 ( s, 2H ).
1H NMR ( DMSO−d6, δ ppm ) ( 1,2−DM−CBDA ): 1.37 ( s, 6H ), 3.72 ( s, 2H ).
実施例1
Figure 0006565687
窒素雰囲気下、30 mL パイレックス(登録商標)ガラス製試験管に、シトラコン酸無水物(CA)0.10 g (0.89 mmol)、及び炭酸ジメチル20 g(222 mmol、シトラコン酸無水物(CA)に対して200 wt倍)を仕込み、マグネチックスターラーで攪拌させて溶解させた。その後、15−20℃で撹拌しながら、100W高圧水銀灯を4時間照射した。照射後に反応液をガスクロマトグラフィーで定量分析した結果、シトラコン酸無水物(CA)の残存率は26.2%であった。また、反応器中の反応液を2 g採取し、エバポレーターで70−80 Torrにて溶媒留去した。得られた粗物は、1H NMR解析によって、1,3−DM−CBDAと1,2−DM−CBDAを含む混合物(1,3−DM−CBDA:1,2−DM−CBDA = 48.3:51.7)であることを確認した。
比較例2〜28、及び実施例2
一連の操作は比較例1と同様に、各溶媒をシトラコン酸無水物(CA)に対して200 wt倍加えて実施し、比較例1と同様の方法で、シトラコン酸無水物(CA)の残存率、及び1,3−DM−CBDAと1,2−DM−CBDAの生成比(1,3−DM−CBDA:1,2−DM−CBDA)を算出した。
溶媒、温度、副生物量及び結果を以下の表に示す。また、ここで得られた反応液のシトラコン酸無水物の残存率、及び1,3−DM−CBDAと1,2−DM−CBDAの生成比を算出し、比較例1及び実施例1で得られた結果と併せて表に示す。なお、表中の反応速度は、用いたシトラコン酸のモル数と、4時間反応させた時点でのシトラコン酸の残存率から計算した。
Figure 0006565687
実施例3
Figure 0006565687
窒素雰囲気下、300 mLパイレックス(登録商標)ガラス製5口フラスコに、シトラコン酸無水物(CA)35.0 g (312 mmol)、及び炭酸ジメチル152 g(1682 mmol、シトラコン酸無水物(CA)に対して4.33 wt倍)を仕込み、マグネチックスターラーで攪拌させて溶解させた。その後、10−15℃で撹拌しながら、100W高圧水銀灯を48時間照射した。反応液はガスクロマトグラフィー分析により、原料残存率が23.7%であることを確認した。次いで、析出した白色結晶を10−15℃にてろ過により取り出し、この結晶を酢酸エチル43.8 g(497 mmol、シトラコン酸無水物(CA)に対して1.25 wt倍)で2回洗浄した。これを減圧乾燥することで、白色結晶8.1 g(収率23.1%)を得た。この結晶は、1H NMR解析により、1,3−DM−CBDAと1,2−DM−CBDAを含む混合物(1,3−DM−CBDA:1,2−DM−CBDA = 90.3:9.7)であることを確認した。また、得られた結晶、ろ液、洗浄液をそれぞれ1H NMR解析及びガスクロマトグラフィーで定量分析し、仕込量に対するマスバランスは88.9%であった。
実施例4
Figure 0006565687
窒素雰囲気下、30 mL パイレックス(登録商標)ガラス製試験管に、シトラコン酸無水物(CA)0.10 g (0.89 mmol)、ベンゾフェノン(BP)0.020 g (0.11 mmol、シトラコン酸無水物(CA)に対して20 質量%)、及び炭酸ジメチル20 g(222 mmol、シトラコン酸無水物(CA)に対して200質量倍)を仕込み、マグネチックスターラーで攪拌させて溶解させた。その後、10−15℃で撹拌しながら、100W高圧水銀灯を4時間照射した。照射後に反応液をガスクロマトグラフィーで定量分析した結果、シトラコン酸無水物(CA)の残存率は3.9%であった。また、反応器中の反応液を2 g採取し、エバポレーターで70−80 Torrにて溶媒留去した。得られた粗物は、1H NMR解析によって1,3−DM−CBDAと1,2−DM−CBDAを含む混合物(1,3−DM−CBDA:1,2−DM−CBDA = 48.3:51.7)であることを確認した。
実施例5
一連の操作は実施例4と同様に、増感剤として4、4’−ジクロロベンゾフェノン(DClBP)を加えて実施し、比較例1と同様の方法で、シトラコン酸無水物(CA)の残存率、及び1,3−DM−CBDAと1,2−DM−CBDAの生成比(1,3−DM−CBDA:1,2−DM−CBDA)を算出した。
溶媒、温度、増感剤、副生物量及び結果を以下の表に示す。また、ここで得られた反応液のシトラコン酸無水物の残存率、及び1,3−DM−CBDAと1,2−DM−CBDAの生成比を算出し、実施例4で得られた結果と併せて表に示す。なお、表中の反応速度は、用いたシトラコン酸のモル数と、4時間反応させた時点でのシトラコン酸の残存率から計算した。
Figure 0006565687
参考例1
Figure 0006565687
窒素気流下中、200mLの四つ口フラスコに、実施例3と同様の方法で得られた、1,3−DM−CBDAと1,2−DM−CBDAを含む混合物(1,3−DM−CBDA:1,2−DM−CBDA = 85:15)18.3g、及び無水酢酸92gを仕込み、マグネチックスターラーで攪拌下、25℃にて懸濁させた。その後、4時間加熱還流(130℃)させた。その後、内温が25℃以下まで冷却し、1時間25℃以下で攪拌させた。その後、析出した白色結晶をろ過し、その結晶を酢酸エチル18gで2回洗浄した後、得られた白色結晶を減圧乾燥することにより、高純度の1,3−DM−CBDA 14.4g(収率92%)を得た。この結晶は、1H NMR解析により、1,3−DM−CBDAと1,2−DM−CBDAの比率が1,3−DM−CBDA:1,2−DM−CBDA = 99.5:0.5であることを確認した。
1H NMR ( DMSO−d6, δ ppm ) ( 1,3−DM−CBDA ): 1.38 ( s, 6H ), 3.89 ( s, 2H ).
1H NMR ( DMSO−d6, δ ppm ) ( 1,2−DM−CBDA ): 1.37 ( s, 6H ), 3.72 ( s, 2H ).
mp. ( 1,3−DM−CBDA ):316−317℃
本発明で得られるシクロブタンテトラカルボン酸誘導体は、ポリアミック酸、ポリイミド等の原料として有用な化合物であり、該ポリイミド等は液晶表示素子や半導体における保護材料、絶縁材料などの電子材料に用いられる樹脂組成物として産業上、広く利用されている。
なお、2014年1月17日に出願された日本特許出願2014−007186号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (13)

  1. 下記式(1)で表される無水マレイン酸化合物を、炭酸ジエステル溶媒中で光二量化反応させることを特徴とする、式(2)で表される1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸−1,2:3,4−二無水物誘導体の製造方法。
    Figure 0006565687
    (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
  2. Rが炭素数1〜4のアルキル基である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 炭酸ジエステルが、炭酸の炭素数1〜4のアルキルジエステルである、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 炭酸ジエステルが、炭酸ジメチル又は炭酸ジエチルである、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 溶媒が、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、エチレングリコールジホルメート、又はエチレングリコールジアセテートである炭酸ジエステル以外の副溶媒を含有する、請求項4に記載の製造方法。
  6. 反応に用いる全溶媒の使用量が、無水マレイン酸化合物に対し3〜300質量倍である、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 反応に用いる全溶媒の使用量が、無水マレイン酸化合物に対し3〜10質量倍である、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  8. さらに、増感剤を用いる、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 増感剤が、ベンゾフェノン、ベンズアルデヒド、電子求引性基が置換したベンゾフェノン、電子求引性基が置換したアセトフェノン、電子求引性基が置換したベンズアルデヒド又はアントラキノンである、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記電子求引性基が、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、ニトロ基、シアノ基、及びトリフルオロメチル基からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項9に記載の製造方法。
  11. 電子求引性基の数が1〜5である、請求項9又は10に記載の製造方法。
  12. 増感剤の使用量が、無水マレイン酸化合物に対し0.1〜20モル%である、請求項8〜11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 反応温度が、0〜20℃である、請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法。
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