JP2023067542A - ネット支持装置及びネット支持装置を用いた構造物の解体方法 - Google Patents

ネット支持装置及びネット支持装置を用いた構造物の解体方法 Download PDF

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Satoru Okada
明 杉本
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Abstract

【課題】取り扱いの容易なネット支持装置及びネット支持装置を用いた構造物の解体方法を提供する。【解決手段】ネット支持装置100は、解体する構造物Sを覆うネット30を支持する。ネット支持装置100は、構造物Sの周囲に設置される足場200の鉛直材201に沿って延び、鉛直材201に着脱可能に取り付けられる第1部材10と、第1部材10に沿って延び、第1部材10に対して鉛直位置を変更自在に係止され、ネット30を支持する第2部材20と、を備える。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 貸出(リース)・実施開始日(公開日) 令和3年4月(中央区日本橋) 令和3年5月(中央区銀座) 貸出(リース)・実施場所 (中央区日本橋)東京都中央区日本橋1丁目5番地~12番地 (中央区銀座) 東京都中央区銀座3丁目5番4号
本発明は、ネット支持装置及びネット支持装置を用いた構造物の解体方法に関する。
従来、建物の解体現場等において建物の外部に物が飛散することを防止するための飛散防止ネットを支持するネット支持装置(特許文献1)。
しかしながら、従来のネット支持装置は、飛散防止ネットを支持するための強度を確保するために、大きな重量の構造部材が用いられていた。このため、飛散防止ネットを設置したり、移設(盛り換え)したりするために特別な揚重装置を要していた。
特開2019-90253号公報
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑み、取り扱いの容易なネット支持装置及びネット支持装置を用いた構造物の解体方法を提供することを課題とする。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)本発明の一態様に係るネット支持装置は、解体する構造物を覆うネットを支持するネット支持装置であって、前記構造物の周囲に設置される足場の鉛直材に沿って延び、前記鉛直材に着脱可能に取り付けられる第1部材と、前記第1部材に沿って延び、前記第1部材に対して鉛直位置を変更自在に係止され、前記ネットを支持する第2部材と、を備える。
(2)上記(1)において、前記ネットは、ロープと、前記ロープに支持される網部と、を備え、前記第2部材は、前記ロープの張力を支持するロープ張力支持部と、前記ロープの中間を摺動自在に支持するロープ中間支持部を有してよい。
(3)上記(2)において、前記ロープの端部と前記ロープ張力支持部との間を結び、前記ロープの端部と前記ロープ張力支持部との間の距離を変更可能な張力調整装置を備えてよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、前記第1部材は、前記第2部材の水平方向への相対移動を規制してよい。
(5)上記(1)から(4)のいずれかにおいて、前記鉛直材は、前記第1部材を係止する内側鉛直材と、前記内側鉛直材に沿い、前記内側鉛直材より前記構造物を基準として外側に離れた位置に配置される外側鉛直材と、を備え、前記外側鉛直材は、外側下鉛直材と、前記外側下鉛直材の上部に接続される外側上鉛直材と、前記外側下鉛直材から前記外側上鉛直材までに亘って配置され、前記外側下鉛直材と前記外側上鉛直材とにそれぞれ支持される補強材と、を備えてよい。
(6)本発明の一態様に係る上記(1)から(5)のいずれかのネット支持装置を用いた構造物の解体方法は、前記構造物を挟んで対峙する第1足場及び第2足場を有する足場を設置する足場設置工程と、前記ネット支持装置を前記第1足場及び前記第2足場のそれぞれに取り付けるネット支持装置取付工程と、前記第2部材を、前記第1部材に対して下方にスライドさせるスライド工程と、を含む。
(7)上記(6)において、前記第1部材を、前記鉛直材から取り外し、下方に移動して、前記鉛直材に取り付ける盛替工程と、を含んでよい。
(8)上記(6)又は(7)において、前記第1部材は、上第1部材と、前記上第1部材の軸線上に沿って前記上第1部材の下方に配置される下第1部材を備え、前記ネット支持装置取付工程は、前記上第1部材及び前記下第1部材を前記鉛直材に取り付ける分割設置工程を含み、前記スライド工程は、前記第2部材を、前記上第1部材から下方にスライドさせて、前記下第1部材に嵌るまでスライドさせた後、前記第2部材を、前記下第1部材に係止する係止工程と、を含んでよい。
(9)上記(6)から(8)のいずれかにおいて、前記第1足場と前記第2足場との間に前記ネット支持装置を介してロープを張り渡すロープ張工程と、前記スライド工程の前に、前記ロープの張力を下げるリラクセーション工程と、前記スライド工程の後に、前記ロープの張力を上げるテンショニング工程と、を含んでよい。
(10)上記(6)から(9)のいずれかにおいて、前記スライド工程の後に、前記足場の上部を解体する足場解体工程と、を含んでよい。
本発明によれば、取り扱いの容易なネット支持装置及びネット支持装置を用いた構造物の解体方法を提供できる。
ネット支持装置を備えた足場を示す側面図である。 図1におけるA矢視断面図である。 図1におけるB矢視断面図である。 第1部材の図1におけるC矢視図である。 第2部材の図1におけるD矢視図である。 解体する対象の構造物の上方を覆うネットが第1足場と第2足場との間に張り渡された状態を示す説明図である。 第2足場におけるスライド工程及び盛替工程を示す説明図である。 第1足場におけるスライド工程及び盛替工程を示す説明図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を説明する。以下の説明において、作用又は機能が共通する部材には、同じ番号又は符号が付される場合がある。
図1は、ネット支持装置100を備えた足場200を示す側面図である。図2は、図1におけるA矢視断面図である。図3は、図1におけるB矢視断面図である。図4は、第1部材10の図1におけるC矢視図である。図5は、第2部材20の図1におけるD矢視図である。なお、図1において、足場200は、構造物Sを中心として対称であるので、第1足場200Aを代表として示し、第2足場200Bの図示を省略している。
解体する構造物Sは、例えば、複数階層を有する建築物である。解体する構造物Sが複数階層を有する建築物である場合、建築物の解体方法としては、通常、初めにその建築物の最上階層を解体し、その後、順次、その下の階層を階層ごとに解体していく。解体する構造物Sを取り囲むようにして、足場200が地表から立ち上げられて設けられる。
足場200は、例えば、側面視において、構造物Sの両側に一対設けられる。すなわち、足場200は、例えば、構造物Sを挟んで対峙するように第1足場200A及び第2足場200B(不図示)を有している。
足場200は、例えば、鋼管を門型に溶接された建枠にジャッキベース、交差筋違、鋼製布板等の基本部材を組み合わせ、これらの組み合わせを構造物Sの高さに応じて多層に積上げて構成された、いわゆる枠組足場等の仮設足場であってよい。
足場200の建枠は、一般的に、鉛直方向に沿って延びる鉛直材201と、水平方向に沿って延びる水平材202と、を備えている。
構造物Sを解体する場合、解体作業に伴い生じる飛散しやすい物が、構造物Sの解体現場の主に上方から外部に飛散しないようにするため、ネット30は足場200の上部に設置される。
ここで、足場200の鉛直材201は、図1に示すように、第1部材10を係止する内側鉛直材201iと、内側鉛直材201iに沿い、内側鉛直材201iより構造物Sを基準として外側に離れた位置に配置される外側鉛直材201eと、を備えている。そして、外側鉛直材201eは、外側下鉛直材201ebと、外側下鉛直材201ebの上部に接続される外側上鉛直材201euと、外側下鉛直材201ebから外側上鉛直材201euまでに亘って配置され、外側下鉛直材201ebと前記外側上鉛直材201euとにそれぞれ支持される補強材70と、を備える。補強材70は、足場200を構成する上下に隣り合う層間の接続部200Sに配置される。補強材70は、外側鉛直材201eの長手方向に沿って延びるパイプであってよい。このように、足場200の外側鉛直材201eは、接続部200Sに補強材70を設けているので、ネット30からの荷重によって生じる足場200に作用する曲げモーメントに対して効果的に補強できる。
(ネット支持装置)
図1に示すように、本実施形態に係るネット支持装置100は、解体する構造物Sを覆うネット30を支持するものである。
ここで、図1から図5に示すように、ネット支持装置100は、構造物Sの周囲に設置される足場200の鉛直材201に沿って延び、鉛直材201に着脱可能に取り付けられる第1部材10と、第1部材10に沿って延び、第1部材10に対して鉛直位置を変更自在に係止され、ネット30を支持する第2部材20と、を備えている。
このように、ネット支持装置100は、第1部材10と第2部材20とを備えている。このため、第1部材10に対して第2部材20を移動して鉛直位置を変更する段階と、鉛直材201に対して第1部材10を移動して鉛直位置を変更する段階の、2段階で、ネット支持装置100を足場200に対して下方に移設(盛り換え)することができる。したがって、第1部材10を足場200の鉛直材201に取り付けたまま、ネット30を支持する第2部材20を下方に移動することでネット30の鉛直位置を変更できるので、ネット30を外さなくてもネット30を下方に移動できるとともに、1段階で移動する部分の重量を軽くできる。また、第1部材10は、鉛直材201の長手方向に沿う姿勢で鉛直材201に取り付けられた状態であるので、鉛直材201の曲げ剛性を高めて足場200を補強することができる。また、第1部材10が、鉛直材201に沿って延びた状態で、鉛直材201に着脱可能に取り付けられているので、鉛直材201に対して第1部材10を安定した姿勢で鉛直方向に長い距離移動させることができる。したがって、特別な揚重装置を使用しなくても、構造物Sの解体作業における下方への進捗に応じてネット支持装置100を取り扱い容易に移設(盛り換え)することができる。
また、ネット支持装置100は、軽量なものにできるとともに、断面寸法をコンパクトにできるので、構造物Sと足場200との間のような狭隘な空間においてであっても、容易に取り回すことができる。
(第1部材及び第2部材)
第1部材10は、図1及び図4に示すように、構造物Sの周囲に設置される足場200の鉛直材201に沿って延び、鉛直材201に着脱可能に取り付けられる棒状体である。第1部材10は、第2部材20の水平方向への相対移動を規制している。詳細には、例えば、図2から図4に示すように、第1部材10は、略C字状の溝形断面を有する溝形部材であってよい。これにより、第1部材10に対して第2部材20の水平方向の移動を規制した状態で第2部材20を鉛直方向に相対移動させることができるとともに、第1部材10及び第2部材20を一体として移動させることができる。なお、第1部材10が、第2部材20の水平方向への相対移動を規制しているとは、言い換えると、相対移動を完全に拘束していることに限られず、第1部材10と第2部材との構造的な関係が、例えば、10cm程度の、いわゆる遊びに相当する距離の相対移動を許容するが、それ以上の相対移動を許容しないような関係になっていることも含むことを意味する。
第1部材10は、足場200の鉛直材201に対して着脱自在に取り付け可能な足場取付部11を有している。足場取付部11は、鉛直材201を周囲から取り囲んで締め付けることで鉛直材201に対して摩擦力を付加して鉛直材201に取り付け可能な、いわゆるクランプであってよい。足場取付部11は、第1部材10の長手方向に分散して複数設けられている。足場取付部11は、図4に示すように、例えば、第1部材10の上部の1箇所、下部の1箇所、中央部の2箇所、中央部と下部との間の1箇所、合計5箇所に設けられている。このように、第1部材10は、第1部材10の長手方向に分散した複数の足場取付部11を介して足場200の鉛直材201に取り付けられているので、鉛直材201の剛性を補うことができる。
また、第1部材10は、足場200を構成する互いに隣接する二つの層間を跨ぐように配置されて鉛直材201に取り付けられることが好ましい。これにより、足場200を構成する層間の接続部200Sを補強できる。さらに、第1部材10の中央部に設けられた2つの足場取付部11の間に足場200を構成する層間の接続部200Sが位置するように第1部材10を鉛直材201に取り付けることが好ましい。これにより、足場200を構成する層間の接続部200Sを更に補強できる。
第2部材20は、図5に示すように、第1部材10に沿って延びる棒状体である。図2、3及び5に示すように、第2部材20は、略C字状の溝形断面を有する溝形部材である。断面視において、第2部材20の外形状は、第1部材10の内形状より小さく、第1部材10の開口幅より大きい寸法となっており、第1部材10に嵌った状態で第1部材10から脱落しないようになっている。
第2部材20は、第1部材10に対して鉛直位置を変更自在に係止される。第2部材は、かんぬき23を有している。かんぬき23は、例えば、直径9mmの丸鋼である。かんぬき23は、図3に示すように、第1部材10に設けられた第1部材貫通孔10hと、第2部材20に設けられた第2部材貫通孔20hとの両方を通して挿抜自在に貫通する直線状部分を有している。これにより、第1部材10に対して第2部材20を係止したり、スライド自在にさせたりすることができる。
第2部材20は、ネット30を支持している。
そして、詳細には、第2部材20は、第1部材によって、水平方向への相対移動を規制されている。第2部材20は、例えば、図2及び図3に示すように、第1部材10の溝形断面の内側に嵌っていてよい。これにより、第2部材20を、第1部材10をガイドにして、鉛直方向に長手方向を沿わせた姿勢のまま、鉛直方向に移動させることができる。よって、ネット30を保持したままの第2部材20を安定させた状態で鉛直位置を下方に移動させることができる。
なお、第1部材10と第2部材20との構造的な関係は、一方が溝形断面で、水平方向への相対移動を規制し合う関係であれば、他方をその溝形断面の内側に嵌る形状の断面とするような関係に限らない。例えば、一方がH字形状の断面を有するH形鋼で、他方がそのH形鋼のフランジを外れないように囲んで係止できる形状の断面を有する棒状体であってよい。
(ネット)
ネット30は、解体する構造物Sから飛散する物を通さずに捕獲するものである。ネット30は、風圧力を過度に受けることなく、飛散する物を通さない程度の網目を有する面状の網である。
ネット30は、ネット支持装置100を介して、面を鉛直に沿う姿勢にした状態で、足場200の上部に支持されてよい。
ネット30は、ネット支持装置100を介して、面を水平に沿う姿勢にした状態で、構造物Sの側方に設けられて対峙する第1足場200Aと第2足場200Bとの間に張り渡されたロープ40に支持されてもよい。
ネット30は、ロープ40と、ロープ40に支持される網部50と、を備えていてよい。そして、第2部材20は、ロープ40の張力を支持するロープ張力支持部21と、ロープ40の中間を摺動自在に支持するロープ中間支持部22を有してよい。これにより、ネット30の網部50の自重を、ロープ40を介して第2部材20に支持させることができる。
(張力調整装置)
図1に示すように、ロープ40の端部40eとロープ張力支持部21との間を結び、ロープ40の端部とロープ張力支持部21との間の距離を変更可能な張力調整装置60を備えてよい。張力調整装置60は、ロープ張力支持部21に係止可能な第1フック61と、ロープ40の端部に係止可能な第2フック62と、第1フック61と第2フック62との間を結ぶチェーン等の索状体63と、第1フック61と第2フック62との間の索状体63の長さを調整可能なレバー64と、を有する揚重機であってよい。
(解体方法)
次に、上述のネット支持装置100を用いた構造物Sの解体方法について、図6から図8を用いて説明する。
図6は、解体する対象の構造物Sの上方を覆うネット30が第1足場200Aと第2足場200Bとの間に張り渡された状態を示す説明図である。図7は、第2足場200Bにおけるスライド工程及び盛替工程を示す説明図である。図8は、第1足場200Aにおけるスライド工程及び盛替工程を示す説明図である。
(S1)まず、図6に示すように、構造物Sを挟んで対峙する第1足場200A及び第2足場200Bを有する足場200を設置する(足場設置工程)。
(S2)次に、ネット支持装置100を第1足場200A及び第2足場200Bのそれぞれに取り付ける(ネット支持装置取付工程)。詳細には、図1に示すように、ネット支持装置100の第1部材10に設けられた足場取付部11を、足場200の鉛直材201に取り付ける。
(S2-1)ここで、図1に示すように、第1部材10は、上第1部材10Uと、上第1部材10Uの軸線上に沿って上第1部材10Uの下方に配置される下第1部材10Bを備えていてよい。この場合、ネット支持装置取付工程において、上第1部材10U及び下第1部材10Bを鉛直材201に取り付ける(分割設置工程)。
(S3)次に、図6に示すように、第1足場200Aと第2足場200Bとの間にネット支持装置100を介してロープ40を張り渡す(ロープ張工程)。詳細には、ロープ40の端部40eを、第2部材20のロープ張力支持部21に反力を取った張力調整装置60を用いて引っ張る。これにより、解体する構造物Sの上方をネット30で覆うことができる。
(S4)適宜、構造物Sの上部を解体する(構造物解体工程)。
(S5)ここで、適宜、図7に示すように、次のスライド工程の前に、ロープ40の張力を下げる(リラクセーション工程)。これにより、第1部材10と第2部材20との間の摩擦力を軽減できるので、第2部材20をスライドし易くできる。
(S6)次に、図7に示すように、第2足場200Bの第2部材20を、第1部材10に対して、例えば、3.4m程、下方にスライドさせる(スライド工程)。すると、第2部材20に支持されたネット30が下方に移動する。
(S6-1)この後、適宜、図7に示すように、第1部材10を、鉛直材201から取り外し、例えば、10.2m程、下方に移動して、鉛直材201に取り付ける(盛替工程)。なお、この際、適宜、第2部材20を鉛直材201に支持させる等して第2部材20の高さ位置を維持したまま、第1部材10だけを鉛直材201から取り外して下方に移動してもよく、第2部材20と伴に第1部材10を鉛直材201から取り外し、第1部材10と第2部材20の両方を下方に移動してもよい。
(S6-2)ネット支持装置取付工程において、上第1部材10U及び下第1部材10Bを鉛直材201に取り付けた場合(分割設置工程を経た場合)、スライド工程において、図1の下向き白抜き矢印で示すように、第2部材20を、上第1部材10Uから下方にスライドさせて、下第1部材10Bに嵌るまでスライドさせた後、第2部材20を、下第1部材10Bに係止する(係止工程)。詳細には、第2部材20及び上第1部材を貫通するかんぬき23を一旦抜き、第2部材20を上第1部材10Uからスライドさせて下第1部材10Bに嵌めた後、かんぬき23を第2部材20及び下第1部材10Bに貫通させて係止する。
(S7)次に、最も上方にある第1部材10(上第1部材10U)を鉛直材201から取り外す。
(S8)次に、上述のスライド工程の後に、足場200の上部を解体する(足場解体工程)。
(S9)次に、特に、ロープ40の張力を下げるリラクセーション工程を経た場合、上述のスライド工程の後に、ロープ40の張力を上げる(テンショニング工程)。なお、ロープ40の張力を上げる方法は、上述のロープ張工程のように、張力調整装置60を用いて引っ張る方法であってよい。
(S10)続いて、図8に示すように、上述の構造物解体工程、スライド工程及び足場解体工程を、第1足場200Aにおいても第2足場200Bと同様に行う。そして、第1足場200A及び第2足場200Bのそれぞれで、順次、交互に繰り返すことで、構造物Sを上部から下方に向けて順次解体していくのと同調して、ネット30を支持したネット支持装置100を下方に移設していき、足場200を解体していく。
このように、本実施形態に係るネット支持装置100を用いた構造物Sの解体方法によれば、ネット30を取り外すことなく、ネット30を支持したまま、ネット支持装置100を構成する一部の部材である第2部材20を下方にスライドさせて移動することができる。また、第1部材10が足場200の鉛直材201を補強して足場200の曲げモーメントを高めることができるので、ネット30の自重によって足場200に作用する曲げモーメントに対して効果的に抵抗できる。よって、特別な揚重装置を使用することなく、構造物Sの解体の進捗に応じてネット30を簡単に安定的に下方に移設できる。したがって、取り扱いの容易なネット支持装置100を用いた構造物Sの解体方法を提供できる。
そして、このようなネット支持装置100を用いた構造物Sの解体方法によれば、例えば、複数階で構成される建築物等の構造物Sを上層階から下層階へ向けて、順次、重機を用いて解体していく解体作業サイクルに対して、その重機を用いることなく比較的簡素な装置でネット30を下方に盛り換える盛替作業を独立して行うことができるため、ネット30の盛替作業が構造物Sの解体作業全体の工程におけるクリティカルパスとならず、重機を解体作業に専属させて継続的に使用して、解体作業の進捗に応じて重機を常に下方に位置させることができる。よって、重機の使用効率を向上でき、解体作業全体の工期の短縮に貢献でき、構造物Sを安全に経済的に解体できる。
また、構造物Sを解体していく際に、足場200が構造物Sの壁部の上端より上方に残って自立することができる高さ(鉛直方向の長さ)には強度上の限度があるため、壁つなぎを介して足場200を支持する構造物Sの壁部を残して、床部を先行して解体する必要が生じる場合があるが、本実施形態に係るネット支持装置100を用いた構造物Sの解体方法によれば、ネット支持装置100が、足場200の補強を兼ねることができるので、足場200を足場200の上端より上方に比較的高く残した状態で自立させることができ、壁部の解体のタイミングをより早めることができる。よって、解体している構造物Sの床部の上に載せられた重機から足場200の上部に係止されたネット30までの鉛直方向の長さを比較的長めに確保して重機の作業空間を十分に確保でき、構造物Sの解体作業を円滑にできる。
(その他の実施形態)
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、様々な設計変更等をすることが可能である。
本実施形態のネット支持装置100は、解体する構造物Sを覆うネット30を支持する。ネット支持装置100は、構造物Sの周囲に設置される足場200の鉛直材201に沿って延び、鉛直材201に着脱可能に取り付けられる第1部材10と、第1部材10に沿って延び、第1部材10に対して鉛直位置を変更自在に係止され、ネット30を支持する第2部材20と、を備える。これにより、第1部材10に対して第2部材20を移動して鉛直位置を変更する段階と、鉛直材201に対して第1部材10を移動して鉛直位置を変更する段階の、2段階で、ネット支持装置100を足場200に対して下方に移設(盛り換え)することができる。したがって、第1部材10を足場200の鉛直材201に取り付けたまま、ネット30を支持する第2部材20を下方に移動することでネット30の鉛直位置を変更できるので、ネット30を外さなくてもネット30を下方に移動できるとともに、1段階で移動する部分の重量を軽くできる。また、第1部材10は、鉛直材201の長手方向に沿う姿勢で鉛直材201に取り付けられた状態であるので、足場200の曲げ剛性を高めることができる。また、第1部材10が、鉛直材201に沿って延びた状態で、鉛直材201に着脱可能に取り付けられているので、鉛直材201に対して第1部材10を安定した姿勢で鉛直方向に長い距離移動させることができる。したがって、特別な揚重装置を使用しなくても、構造物Sの解体作業における下方への進捗に応じてネット支持装置100を取り扱い容易に移設(盛り換え)することができる。
本実施形態のネット支持装置100を用いた構造物Sの解体方法は、構造物Sを挟んで対峙する第1足場200A及び第2足場200Bを有する足場200を設置する足場設置工程と、ネット支持装置100を第1足場200A及び第2足場200Bのそれぞれに取り付けるネット支持装置取付工程と、第2部材20を、第1部材10に対して下方にスライドさせるスライド工程と、を含む。これにより、ネット30を取り外すことなく、ネット30を支持したまま、ネット支持装置100を構成する一部の部材である第2部材20を下方にスライドさせて移動することができる。また、第1部材10が足場200の鉛直材201を補強して足場200の曲げモーメントを高めることができるので、ネット30の自重によって足場200に作用する曲げモーメントに対して効果的に抵抗できる。よって、特別な揚重装置を使用することなく、構造物Sの解体の進捗に応じてネット30を簡単に安定的に下方に移設できる。したがって、取り扱いの容易なネット支持装置100を用いた構造物Sの解体方法を提供できる。
10 第1部材
10B 下第1部材
10h 第1部材貫通孔
10U 上第1部材
11 足場取付部
20 第2部材
20h 第2部材貫通孔
21 ロープ張力支持部
22 ロープ中間支持部
30 ネット
40 ロープ
40e (ロープの)端部
50 網部
60 張力調整装置
61 第1フック
62 第2フック
63 索状体
64 レバー
70 補強材
100 ネット支持装置
200 足場
200A 第1足場
200B 第2足場
200S 接続部
201 鉛直材
201e 外側鉛直材
201eb 外側下鉛直材
201eu 外側上鉛直材
201i 内側鉛直材
202 水平材
S 構造物

Claims (10)

  1. 解体する構造物を覆うネットを支持するネット支持装置であって、
    前記構造物の周囲に設置される足場の鉛直材に沿って延び、前記鉛直材に着脱可能に取り付けられる第1部材と、
    前記第1部材に沿って延び、前記第1部材に対して鉛直位置を変更自在に係止され、前記ネットを支持する第2部材と、を備える
    ネット支持装置。
  2. 前記ネットは、ロープと、前記ロープに支持される網部と、を備え、
    前記第2部材は、前記ロープの張力を支持するロープ張力支持部と、前記ロープの中間を摺動自在に支持するロープ中間支持部を有する
    請求項1に記載のネット支持装置。
  3. 前記ロープの端部と前記ロープ張力支持部との間を結び、前記ロープの端部と前記ロープ張力支持部との間の距離を変更可能な張力調整装置を備える
    請求項2に記載のネット支持装置。
  4. 前記第1部材は、前記第2部材の水平方向への相対移動を規制する
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のネット支持装置。
  5. 前記鉛直材は、前記第1部材を係止する内側鉛直材と、前記内側鉛直材に沿い、前記内側鉛直材より前記構造物を基準として外側に離れた位置に配置される外側鉛直材と、を備え、
    前記外側鉛直材は、外側下鉛直材と、前記外側下鉛直材の上部に接続される外側上鉛直材と、前記外側下鉛直材から前記外側上鉛直材までに亘って配置され、前記外側下鉛直材と前記外側上鉛直材とにそれぞれ支持される補強材と、を備える
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のネット支持装置。
  6. 前記ネット支持装置を用いた前記構造物の解体方法であって、
    前記構造物を挟んで対峙する第1足場及び第2足場を有する足場を設置する足場設置工程と、
    前記ネット支持装置を前記第1足場及び前記第2足場のそれぞれに取り付けるネット支持装置取付工程と、
    前記第2部材を、前記第1部材に対して下方にスライドさせるスライド工程と、を含む
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の前記ネット支持装置を用いた前記構造物の解体方法。
  7. 前記第1部材を、前記鉛直材から取り外し、下方に移動して、前記鉛直材に取り付ける盛替工程と、を含む
    請求項6に記載の前記ネット支持装置を用いた前記構造物の解体方法。
  8. 前記第1部材は、上第1部材と、前記上第1部材の軸線上に沿って前記上第1部材の下方に配置される下第1部材を備え、
    前記ネット支持装置取付工程は、前記上第1部材及び前記下第1部材を前記鉛直材に取り付ける分割設置工程を含み、
    前記スライド工程は、前記第2部材を、前記上第1部材から下方にスライドさせて、前記下第1部材に嵌るまでスライドさせた後、前記第2部材を、前記下第1部材に係止する係止工程と、を含む
    請求項6又は請求項7に記載の前記ネット支持装置を用いた前記構造物の解体方法。
  9. 前記第1足場と前記第2足場との間に前記ネット支持装置を介してロープを張り渡すロープ張工程と、
    前記スライド工程の前に、前記ロープの張力を下げるリラクセーション工程と、
    前記スライド工程の後に、前記ロープの張力を上げるテンショニング工程と、を含む
    請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の前記ネット支持装置を用いた前記構造物の解体方法。
  10. 前記スライド工程の後に、前記足場の上部を解体する足場解体工程と、を含む
    請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の前記ネット支持装置を用いた前記構造物の解体方法。
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