JP2023067461A - 水酸化ジルコニウム粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】 容易に解砕することが可能な水酸化ジルコニウム粉末を提供すること。【解決手段】 水銀圧入法により求められる細孔直径分布において、10nm以上6000nm以下の範囲の細孔径D50が、50nm以上1000nm以下であることを特徴とする水酸化ジルコニウム粉末。【選択図】 図2

Description

本発明は、水酸化ジルコニウム粉末に関する。
水酸化ジルコニウム粉末は、リチウムイオン二次電池の特性を向上させる材料として注目を浴びている。具体的な使用例としては、電極活物質の構造安定化を目的とした電極活物質との複合化や、セパレーターにおける無機フィラー用途等が挙げられる。特に、電極活物質の構造安定化については、リチウムイオン二次電池の高容量化を検討する上で非常に効果的であることが知られている。
特許文献1には、表面積が少なくとも300m/gであり、全気孔体積が少なくとも0.70cm/gであり、かつ平均気孔寸法が5nmと15nmの間にある非晶質水酸化ジルコニウムが開示されている(請求項1参照)。
特許文献2には、一般式ZrO・nHOで表される酸化ジルコニウム水和物粒子であって、前記粒子の窒素ガス吸着法により求められる平均細孔径は、1.5nm以上1.75nm以下であり、前記一般式中のnは、2.5を超える数であり、前記nは、前記粒子を水に分散させた後、濾過し、その後、空気中において60℃で6時間乾燥させた後に測定した数値である酸化ジルコニウム水和物粒子が開示されている(請求項1参照)。
特許第5149814号公報 特開2009-274897号公報
上述の用途のように、水酸化ジルコニウム粉末を他材料と複合化する用途においては、一般的に、水酸化ジルコニウム粉末と他材料とをいかに均一に複合化できるかが重要と考えられる。
本発明者は、鋭意検討した結果、容易に解砕することができる水酸化ジルコニウム粉末を提供できれば、より均一な複合物を得ることが可能であると考えるに至った。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、容易に解砕することが可能な水酸化ジルコニウム粉末を提供することにある。
本発明者は、水酸化ジルコニウム粉末について鋭意研究を行った。その結果、驚くべきことに、下記構成を有する水酸化ジルコニウム粉末は、容易に解砕することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る水酸化ジルコニウム粉末は、
水銀圧入法により求められる細孔直径分布において、10nm以上6000nm以下の範囲の細孔径D50が、50nm以上1000nm以下であることを特徴とする。
細孔径50nm以上1000nm以下の細孔は、水酸化ジルコニウム粉末の二次粒子におけるマクロ孔に相当する。そして、このマクロ孔の存在は、二次粒子間の結合(ネッキング)の破壊の起点となる。
前記構成によれば、10nm以上6000nm以下の範囲の細孔径D50が、50nm以上1000nm以下であり、二次粒子間のネッキングの破壊の起点となるマクロ孔を有しているため、凝集構造が脆弱であるといえる。従って、強力な解砕手法を用いることなく、容易に解砕することが可能である。
ここで、特許文献1の非晶質水酸化ジルコニウムは、平均気孔寸法が5nmと15nmの間にあり、空隙は主に15nm以下の細かい細孔である。また、特許文献2の酸化ジルコニウム水和物粒子は、平均細孔径は、1.5nm以上1.75nm以下であり、空隙は主に1.75nm以下の細かい細孔である。凝集構造により形成される細孔が細かいことは、一次粒子同士の接触面積が大きいことを示唆しており、特許文献1、特許文献2に開示されている水酸化ジルコニウムは、凝集が強固であり、容易に解砕することができるとは言い難い。そのため、これらの水酸化ジルコニウムを微粉化するためには、湿式粉砕等のより強力な解砕手法が必要になる。
また、従来、水酸化ジルコニウム粉末を得る一般的な方法としては、ゾルから得る手法が提案されている(例えば、特許第3008517号公報参照)。しかしながら、当該手法を用いると、得られる水酸化ジルコニウムの比重が大きくなり、凝集解砕の起点となる空隙が少ない緻密な構造となる。そのため、当該水酸化ジルコニウムを微粉化するためには、湿式粉砕等のより強力な解砕手法が必要になる。
このように、従来技術においては、10nm以上6000nm以下の範囲の細孔径D50を50nm以上1000nm以下の範囲内にすることについて、記載も示唆もされていない。
前記構成においては、水銀圧入法により求められる10nm以上6000nm以下の範囲における全細孔容積が、0.5mL/g以上1.5mL/g以下であることが好ましい。
前記全細孔容積が0.5mL/g以上であると、クラックの起点となるマクロ孔を多く有しているといえる。従って、より容易に微粒化することが可能である。
前記構成においては、物理吸着水を除くHOとZrとの物質量比([HO]/[Zr])が0.2以上1.0以下であることが好ましい。
前記物質量比([HO]/[Zr])が0.2以上1.0以下であると、一次粒子間の接合が弱く、かつ、解砕処理後の再凝集が生じにくい。
前記構成においては、かさ密度が、0.05g/cm以上1g/cm以下であることが好ましい。
前記かさ密度が1g/cm以下であると、水酸化ジルコニウム粉末中に空隙が多いといえる。すなわち、クラックの起点となるマクロ孔をより多く有しているといえる。従って、さらに容易に微粒化することが可能である。
前記構成においては、下記解砕処理後の粒子径D50を粒子径D50-after、解砕処理前の粒子径D50を粒子径D50-beforeとしたときに、
下記式(1)で示される粒度変化率が、80%以上であることが好ましい。
式(1):[粒度変化率(%)]=
100-([粒子径D50-after]/[粒子径D50-before])×100
<解砕処理>
40mLの純水に0.1gの水酸化ジルコニウム粉末を投入し、BRANSON社製の超音波ホモジナイザー:製品名Digital Sonifier 250型を用い、下記解砕条件にてホモジナイザー処理を5分間行う。
<解砕条件>
発信周波数:20kHz
高周波出力:200W
振幅制御 :40±5%
前記解砕処理は、比較的穏やかな条件での解砕処理である。前記構成によれば、穏やかな解砕処理により、粒度変化率が80%以上となる。すなわち、解砕処理後の粒子径D50(粒子径D50-after)は、解砕処理前の粒子径D50(粒子径D50-before)と比較して、より微粒化される。従って、当該水酸化ジルコニウム粉末は、微粒化が容易であるといえる。
前記構成においては、前記粒子径D50-beforeが、50μm以上300μm以下であることが好ましい。
前記構成においては、前記粒子径D50-afterが、0.05μm以上9μm以下であることが好ましい。
前記構成においては、比表面積が200m/g以上450m/g以下であることが好ましい。
本発明によれば、容易に解砕することができる水酸化ジルコニウム粉末を提供することができる。
本実施形態に係る水酸化ジルコニウム粉末の製造方法を説明するための模式図である。 実施例2、実施例7、比較例2の水酸化ジルコニウム粉末の細孔分布である。 実施例1の水酸化ジルコニウム粉末の解砕前、及び、解砕後の粒子径分布である。 実施例5の水酸化ジルコニウム粉末の解砕前、及び、解砕後の粒子径分布である。 比較例1の水酸化ジルコニウム粉末の解砕前、及び、解砕後の粒子径分布である。 実施例1で得られた水酸化ジルコニウム粉末のSEM画像である。 実施例6で得られた水酸化ジルコニウム粉末のSEM画像である。 比較例1で得られた水酸化ジルコニウム粉末のSEM画像である。
以下、本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。なお、本明細書において、水酸化ジルコニウムとは一般的なものであり、ハフニウムを含めた10質量%以下の不純物金属化合物を含むものである。
[水酸化ジルコニウム粉末]
本実施形態に係る水酸化ジルコニウム粉末は、水銀圧入法により求められる細孔直径分布において、10nm以上6000nm以下の範囲の細孔径D50が、50nm以上1000nm以下である。10nm以上6000nm以下の範囲の細孔径D50が、50nm以上1000nm以下であり、二次粒子間のネッキングの破壊の起点となるマクロ孔を有しているため、凝集構造が脆弱であるといえる。従って、強力な解砕手法を用いることなく、容易に解砕することが可能である。
前記細孔径D50は、好ましくは75nm以上であり、より好ましくは100nm以上である。前記細孔径D50は、好ましくは800nm以下であり、より好ましくは600nm以下である。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、水銀圧入法により求められる10nm以上6000nm以下の範囲における全細孔容積が、0.5mL/g以上1.5mL/g以下であることが好ましい。前記全細孔容積が0.5mL/g以上であると、クラックの起点となるマクロ孔を多く有しているといえる。従って、より容易に微粒化することが可能である。
前記全細孔容積は、より好ましくは0.6mL/g以上、さらに好ましくは0.7mL/g以上である。前記全細孔容積は、大きいほど好ましいが、例えば、1.4mL/g以下、1.3mL/g以下等である。
前記細孔径D50、及び、前記全細孔容積は、実施例に記載の方法により得られた値をいう。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、かさ密度が0.05g/cm以上1g/cm以下であることが好ましい。前記かさ密度が1g/cm以下であると、水酸化ジルコニウム粉末中に空隙が多いといえる。すなわち、クラックの起点となるマクロ孔をより多く有しているといえる。従って、さらに容易に微粒化することが可能である。
前記かさ密度は、より好ましくは0.80g/cm以下であり、さらに好ましくは0.60g/cm以下である。前記かさ密度は、小さいほど好ましいが、例えば、0.10g/cm以上、0.20g/cm以上等である。
前記かさ密度は、実施例に記載の方法により得られた値をいう。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、下記解砕処理後の粒子径D50を粒子径D50-after、解砕処理前の粒子径D50を粒子径D50-beforeとしたときに、
下記式(1)で示される粒度変化率が、80%以上であることが好ましい。
式(1):[粒度変化率(%)]=
100-([粒子径D50-after]/[粒子径D50-before])×100
<解砕処理>
40mLの純水に0.1gの水酸化ジルコニウム粉末を投入し、BRANSON社製の超音波ホモジナイザー:製品名Digital Sonifier 250型を用い、下記解砕条件にてホモジナイザー処理を5分間行う。
<解砕条件>
発信周波数:20kHz
高周波出力:200W
振幅制御 :40±5%
前記解砕処理は、比較的穏やかな条件での解砕処理である。前記粒度変化率が80%以上であると、前記水酸化ジルコニウム粉末は、穏やかな解砕処理により、大きく微粒化される。従って、当該水酸化ジルコニウム粉末は、微粒化が容易であるといえる。
前記粒度変化率は、より好ましくは83%以上であり、さらに好ましくは86%以上である。前記粒度変化率は、大きいほど好ましいが、例えば、99.5%以下、99%以下等である。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、解砕処理前の粒子径D50(粒子径D50-before)が50μm以上300μm以下であることが好ましい。前記粒子径D50-beforeは、55μm以上がより好ましく、60μm以上がさらに好ましい。また、前記粒子径D50-beforeは、275μm以下がより好ましく、250μm以下がさらに好ましい。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、解砕処理後の粒子径D50(粒子径D50-after)が0.05μm以上9μm以下であることが好ましい。前記粒子径D50-afterは、0.07μm以上がより好ましく、0.1μm以上がさらに好ましい。また、前記粒子径D50-afterは、7μm以下がより好ましく、5μm以下がさらに好ましい。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、解砕処理前の粒子径D10(粒子径D10-before)が0.5μm以上50μm以下であることが好ましい。前記粒子径D10-beforeは、1μm以上がより好ましく、2μm以上がさらに好ましい。また、前記粒子径D10-beforeは、40μm以下がより好ましく、30μm以下がさらに好ましい。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、下記解砕処理後の粒子径D10(粒子径D10-after)が0.1μm以上2.5μm以下であることが好ましい。前記粒子径D10-afterは、0.2μm以上がより好ましく、0.3μm以上がさらに好ましい。また、前記粒子径D10-afterは、2.0μm以下がより好ましく、1.5μm以下がさらに好ましい。
前記粒子径D10-afterが2.5μm以下であると、下記解砕処理により、大きく微粒化されているといえる。従って、当該水酸化ジルコニウム粉末は、微粒化が容易であるといえる。
<解砕処理>
40mLの純水に0.1gの水酸化ジルコニウム粉末を投入し、BRANSON社製の超音波ホモジナイザー:製品名Digital Sonifier 250型を用い、下記解砕条件にてホモジナイザー処理を5分間行う。
<解砕条件>
発信周波数:20kHz
高周波出力:200W
振幅制御 :40±5%
前記水酸化ジルコニウム粉末は、解砕処理前の粒子径D90(粒子径D90-before)が200μm以上900μm以下であることが好ましい。前記粒子径D90-beforeは、250μm以上がより好ましく、300μm以上がさらに好ましい。また、前記粒子径D90-beforeは、850μm以下がより好ましく、800μm以下がさらに好ましい。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、下記解砕処理後の粒子径D90(粒子径D90-after)が1μm以上10μm以下であることが好ましい。前記粒子径D90-afterは、2μm以上がより好ましく、3μm以上がさらに好ましい。また、前記粒子径D90-afterは、9μm以下がより好ましく、8μm以下がさらに好ましい。
前記粒子径D90-afterが10μm以下であると、下記解砕処理により、粗粒が残っていないといえる。従って、当該水酸化ジルコニウム粉末は、微粒化が容易であるといえる。
<解砕処理>
40mLの純水に0.1gの水酸化ジルコニウム粉末を投入し、BRANSON社製の超音波ホモジナイザー:製品名Digital Sonifier 250型を用い、下記解砕条件にてホモジナイザー処理を5分間行う。
<解砕条件>
発信周波数:20kHz
高周波出力:200W
振幅制御 :40±5%
前記水酸化ジルコニウム粉末は、解砕処理前のモード径が50μm以上700μm以下であることが好ましい。前記解砕処理前のモード径は、70μm以上がより好ましく、90μm以上がさらに好ましい。また、前記解砕処理前のモード径は、650μm以下がより好ましく、600μm以下がさらに好ましい。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、下記解砕処理後のモード径が0.5μm以上6μm以下であることが好ましい。前記解砕処理後のモード径は、1μm以上がより好ましく、2μm以上がさらに好ましい。また、前記解砕処理後のモード径は、5μm以下がより好ましく、4μm以下がさらに好ましい。
前記解砕処理後のモード径が6μm以下であると、下記解砕処理により、大きく微粒化されているといえる。従って、当該水酸化ジルコニウム粉末は、微粒化が容易であるといえる。
<解砕処理>
40mLの純水に0.1gの水酸化ジルコニウム粉末を投入し、BRANSON社製の超音波ホモジナイザー:製品名Digital Sonifier 250型を用い、下記解砕条件にてホモジナイザー処理を5分間行う。
<解砕条件>
発信周波数:20kHz
高周波出力:200W
振幅制御 :40±5%
前記水酸化ジルコニウム粉末は、解砕処理前の平均粒子径が80μm以上500μm以下であることが好ましい。前記解砕処理前の平均粒子径は、90μm以上がより好ましく、100μm以上がさらに好ましい。また、前記解砕処理前の平均粒子径は、450μm以下がより好ましく、400μm以下がさらに好ましい。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、下記解砕処理後の平均粒子径が0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。前記解砕処理後の平均粒子径は、1μm以上がより好ましく、2μm以上がさらに好ましい。また、前記解砕処理後の平均粒子径は、8μm以下がより好ましく、6μm以下がさらに好ましい。
前記解砕処理後の平均粒子径が10μm以下であると、下記解砕処理により、大きく微粒化されているといえる。従って、当該水酸化ジルコニウム粉末は、微粒化が容易であるといえる。
<解砕処理>
40mLの純水に0.1gの水酸化ジルコニウム粉末を投入し、BRANSON社製の超音波ホモジナイザー:製品名Digital Sonifier 250型を用い、下記解砕条件にてホモジナイザー処理を5分間行う。
<解砕条件>
発信周波数:20kHz
高周波出力:200W
振幅制御 :40±5%
前記粒子径D50-before、粒子径D50-after、粒子径D10-before、粒子径D10-after、粒子径D90-before、粒子径D90-after、解砕処理前のモード径、解砕処理後のモード径、解砕処理前の平均粒子径、解砕処理後の平均粒子径は、実施例に記載の方法により得られた値をいう。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、比表面積が200m/g以上450m/g以下であることが好ましい。前記比表面積は、より好ましくは220m/g以上であり、さらに好ましくは250m/g以上である。前記比表面積は、大きいほど好ましいが、例えば、400m/g以下、350m/g以下等である。
前記比表面積は、実施例に記載の方法により得られた値をいう。
水酸化ジルコニウムは、一般式ZrO(OH)・nHO(n>0)で示される化合物である。また、含水酸化ジルコニウムは、一般式ZrO・nHO(n>0)で示される化合物である。本実施形態に係る水酸化ジルコニウム粉末は、水酸化ジルコニウムの粉末と含水酸化ジルコニウムの粉末との両方を含む。
前記nは、2以下が好ましく、1.5以下がより好ましい。前記nが2以下であると、湿分が少なく、解砕処理後の再凝集が生じにくい。前記nの数は、例えば、乾燥工程の温度や時間により調整することができる。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、非晶質であることが好ましい。水酸化ジルコニウム粉末が結晶質であるか非晶質であるかは、粉末X線回折測定により判別する。水酸化ジルコニウム粉末が結晶質である場合、2θ=28°~31°の範囲に明瞭な回折ピークが確認されるが、非晶質である場合は当該範囲のピークがブロードであり、半値幅より算出される結晶子径が3nm以下である。
前記水酸化ジルコニウム粉末は、物理吸着水を除くHOとZrとの物質量比([HO]/[Zr])が0.2以上1.0以下であることが好ましい。
ここで、物理吸着水とは、195℃以下の加熱により離脱する水をいう。つまり、物理吸着水を除くHOとは、化学吸着水(結晶水)をいう。
前記物質量比([HO]/[Zr])が0.2以上1.0以下であると、一次粒子間の接合が弱く、かつ、解砕処理後の再凝集が生じにくい。
前記物質量比([HO]/[Zr])は、より好ましくは0.3以上、さらに好ましくは0.4以上である。前記物質量比([HO]/[Zr])は、より好ましくは0.9以下、さらに好ましくは0.8以下である。
前記物質量比([HO]/[Zr])は、実施例に記載の方法により得られた値をいう。
前記水酸化ジルコニウム粉末の用途は特に限定されないが、容易に解砕することができるため、例えば、リチウムイオン二次電池等の電池部材や、Zrを含む複合酸化物の合成における原料粉として用いることができる。リチウムイオン二次電池等の電池部材として用いれば、他材料と複合化する際に均一に複合化できるため、当該部材や電池の性能向上が期待できる。また、Zrを含む複合酸化物の合成における原料粉として用いれば、ボールミルやミキサー等を用いる方法(固相法)により複合酸化物を合成する場合において、試料をより均一な状態に調整することが可能となる。すなわち、前記水酸化ジルコニウム粉末を前記複合酸化物の合成における原料粉として用いれば、容易に解砕され、微粒となるため、試料をより均一な状態に調整することが可能となる。
[水酸化ジルコニウム粉末の製造方法]
以下、水酸化ジルコニウム粉末の製造方法の一例について説明する。ただし、本発明の水酸化ジルコニウム粉末の製造方法は、以下の例示に限定されない。
本実施形態に係る水酸化ジルコニウム粉末の製造方法は、
Zr濃度0.5M以上2.0M以下のジルコニウム塩溶液を60℃以上90℃以下に加熱する工程1、
硫酸塩化剤溶液を60℃以上90℃以下に加熱する工程2、及び、
前記加熱後のジルコニウム塩溶液と前記加熱後の硫酸塩化剤溶液と接触させ、直ちに、アルカリ溶液に投入する工程3
を含む。
以下、工程ごとに詳細に説明する。
<工程1>
工程1では、Zr濃度0.5M以上2.0M以下のジルコニウム塩溶液を60℃以上90℃以下に加熱する。
前記ジルコニウム塩溶液を作製するために用いるジルコニウム塩としては、ジルコニウムイオンを供給するものであればよく、例えば、オキシ硝酸ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム等を使用できる。これらは1種又は2種以上で使用できる。この中でも、工業的規模での生産性が高い点でオキシ塩化ジルコニウムが好ましい。
前記ジルコニウム塩溶液を作製するために用いる溶媒としては、ジルコニウム塩の種類等に応じて選択すればよい。通常は水(純水、イオン交換水、以下同様)が好ましい。
上述したように、前記ジルコニウム塩溶液の濃度は、Zr濃度0.5M以上2.0M以下とする。前記ジルコニウム塩溶液の濃度を0.5M以上2.0M以下とすることにより、硫酸塩化剤溶液と接触させた際に生成する塩基性硫酸ジルコニウム粒子(ZBS粒子)の生成速度を緩やかにすることができ、ZBS粒子の成長をほどよく抑制することができる。前記ジルコニウム塩溶液の濃度は、ZBS粒子の成長をほどよく抑制する観点から、好ましくはZr濃度1.8M以下であり、より好ましくはZr濃度1.6M以下である。前記ジルコニウム塩溶液の濃度は、ZBS粒子の生成が抑制されすぎない観点からは、好ましくはZr濃度0.7M以上であり、より好ましくはZr濃度1.0M以上である。
また、上述したように、工程1では、ジルコニウム塩溶液を60℃以上90℃以下に加熱する。前記ジルコニウム塩溶液の温度を60℃以上90℃以下とすることにより、硫酸塩化剤溶液と接触させた際に生成する塩基性硫酸ジルコニウム粒子(ZBS粒子)の生成速度を緩やかにすることができ、ZBS粒子の成長をほどよく抑制することができる。前記ジルコニウム塩溶液の温度は、ZBS粒子の成長をほどよく抑制する観点から、好ましくは85℃以下であり、より好ましくは80℃以下である。前記ジルコニウム塩溶液の温度は、ZBS粒子の生成が抑制されすぎない観点からは、好ましくは65℃以上であり、より好ましくは70℃以上である。
<工程2>
工程2では、硫酸塩化剤溶液を60℃以上90℃以下に加熱する。なお、工程2は、工程1と並行して行えばよい。
硫酸塩化剤としては、ジルコニウムイオンと反応して硫酸塩を生成させるもの(すなわち、硫酸塩化させる試薬)であればよく、例えば、硫酸、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素ナトリウム、二硫酸カリウム、二硫酸ナトリウム、三酸化硫黄等が例示される。硫酸塩化剤は、粉末状、溶液状等のいずれの形態でもよいが、溶液(特に水溶液)が好ましい。溶媒については、前記ジルコニウム塩溶液を作製するために用いる溶媒と同様のものを使用することができる。
前記ジルコニウム塩溶液の酸濃度は0.1~2.0Nとすることが好ましい。酸濃度を上記範囲に設定することによって、水酸化ジルコニウム粉末を構成する粒子の凝集状態を好適な状態に制御することができる。酸濃度の調整は、例えば、塩酸、硝酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等を用いることにより実施することができる。
前記硫酸塩化剤(前記硫酸塩化剤溶液)の濃度は、特に制限されないが、0.1~3.0Mとすることが好ましい。
上述したように、工程2では、硫酸塩化剤溶液を60℃以上90℃以下に加熱する。前記硫酸塩化剤溶液の温度を60℃以上90℃以下とすることにより、ジルコニウム塩溶液と接触させた際に生成する塩基性硫酸ジルコニウム粒子(ZBS粒子)の成長速度をほどよく抑制することができる。前記硫酸塩化剤溶液の温度は、ZBS粒子の成長をほどよく抑制する観点から、好ましくは85℃以下であり、より好ましくは80℃以下である。前記硫酸塩化剤溶液の温度は、ZBS粒子の生成反応が抑制されすぎない観点からは、好ましくは65℃以上であり、より好ましくは70℃以上である。また、硫酸塩化剤溶液の温度は、ジルコニウム塩溶液の温度と同じにすることが好ましい。
前記ジルコニウム塩溶液及び前記硫酸塩化剤溶液を調製する容器は、前記ジルコニウム塩溶液及び前記硫酸塩化剤溶液をそれぞれ十分攪拌できる容量を備えていれば、材質は特に限定されない。ただし、各溶液の温度が60℃を下回らないように適宜加熱できる設備を有していることが好ましい。例えば、各溶液を供給する配管(例えば、後述するT字管20)等にヒーターを設置することが好ましい。
<工程3>
工程3では、前記加熱後のジルコニウム塩溶液と前記加熱後の硫酸塩化剤溶液とを接触させ、直ちに、アルカリ溶液に投入する。
以下、工程3について、図面を参照しつつ、説明する。
図1は、本実施形態に係る水酸化ジルコニウム粉末の製造方法を説明するための模式図である。図1に示すように、容器10は、定量送液ポンプ12を介してT字管20の上方の一端(図1では左側)に接続されている。容器30は、定量送液ポンプ32を介してT字管20の上方の他端(図1では右側)に接続されている。容器10には、60℃以上90℃以下に加熱されたジルコニウム溶液が貯蓄されている。容器30には、60℃以上90℃以下に加熱された硫酸塩化剤溶液が貯蓄されている。
また、容器40には、アルカリ溶液が入れられており、T字管20の下方に配置されている。アルカリとしては限定されず、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア、ヒドラジン、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。アルカリの濃度は特に限定されないが、水で希釈し、通常5~30%のものが用いられる。
前記アルカリ溶液は、70℃以上100℃以下に加熱されていることが好ましい。前記アルカリ溶液の温度が70℃以上であると、速やかに凝集粒子の形成が進行し、前記アルカリ溶液の温度が100℃以下であると、水の蒸発による溶液の濃度変化を抑制することができる。前記アルカリ溶液の温度は、より好ましくは95℃以下であり、さらに好ましくは90℃以下である。前記アルカリ溶液の温度は、より好ましくは75℃以上であり、さらに好ましくは85℃以上である。
なお、本実施形態では、T字管20を用いてジルコニウム溶液と硫酸塩化剤溶液とを接触させ、その後、混合液を、下方に配置されているアルカリ溶液に投入する場合について説明するが、ジルコニウム溶液と硫酸塩化剤溶液とを接触させる器具としては、T字管20に限定されず、ガラス製Y字型チューブコネクター等を用いることとしてもよい。
工程3では、定量送液ポンプ12によるジルコニウム溶液の送液速度と定量送液ポンプ32による硫酸塩化剤溶液の送液速度とをコントロールすることにより、ジルコニウム溶液と硫酸塩化剤溶液とを接触させる。接触することにより得られた混合液(塩基性硫酸ジルコニウム含有反応液)は、T字管20の下方から直ちに容器40内のアルカリ溶液に流入する(投入される)。
ジルコニウム溶液と硫酸塩化剤溶液とを接触させることにより得られた混合液(塩基性硫酸ジルコニウム含有反応液)を直ちにアルカリ溶液に流入する(滴下する)ことにより、形成された塩基性硫酸ジルコニウム粒子(ZBS粒子)を瞬時に中和し、電気的に凝集させることにより、細孔径D50が、50nm以上1000nm以下の範囲内にある水酸化ジルコニウム粉末を得ることができる。
なお、「混合液を直ちにアルカリ溶液に投入する」とは、定量送液ポンプ12によるジルコニウム溶液の送液速度と定量送液ポンプ32による硫酸塩化剤溶液の送液速度とを適切な範囲内に設定することにより、混合液が速やかにアルカリ溶液に投入されることをいう。
具体的に、「混合液を直ちにアルカリ溶液に投入する」とは、定量送液ポンプ12によるジルコニウム溶液の送液速度を1mL/分以上25mL/分以下の範囲内とし、且つ、定量送液ポンプ32による硫酸塩化剤溶液の送液速度を0.2mL/分以上5mL/分以下の範囲内とすることにより、ジルコニウム塩溶液と加熱後の硫酸塩化剤溶液とが接触して得られた混合液(混合された部分)がそのままアルカリ溶液に投入されることをいう。
前記ジルコニウム溶液の送液速度は、より好ましくは5mL/分以上、さらに好ましくは10mL/分以上である。前記ジルコニウム溶液の送液速度は、より好ましくは20mL/分以下、さらに好ましくは15mL/分以下である。
前記硫酸塩化剤溶液の送液速度は、より好ましくは1mL/分以上、さらに好ましくは2mL/分以上である。前記硫酸塩化剤溶液の送液速度は、より好ましくは4mL/分以下、さらに好ましくは3mL/分以下である。
ジルコニウム溶液を送液するチューブ径L1(図1参照)は、1mm以上10mm以下であることが好ましい。前記チューブ径L1は、より好ましくは2mm以上、さらに好ましくは4mm以上である。前記チューブ径L1は、より好ましくは8mm以下、さらに好ましくは6mm以下である。
硫酸塩化剤溶液を送液するチューブ径L2(図1参照)は、1mm以上10mm以下であることが好ましい。前記チューブ径L2は、より好ましくは2mm以上、さらに好ましくは4mm以上である。前記チューブ径L2は、より好ましくは8mm以下、さらに好ましくは6mm以下である。
定量送液ポンプ12によるジルコニウム溶液の送液速度、定量送液ポンプ32による硫酸塩化剤溶液の送液速度、チューブ径L1、チューブ径L2が上記数範囲内であると、混合液を直ちにアルカリ溶液に投入することがより容易となる。
アルカリ溶液は、水酸化物を生成させることができれば特に限定されないが、前記混合液全部が滴下された後でも、pHが9以上、好ましくは12.5以上となるように調整されていることが好ましい。
なお、前記混合液を前記アルカリ溶液に滴下した後、さらに、アルカリ溶液を添加してもよい。
その後、必要に応じて、純水等で水洗することにより、不純物を除去することが好ましい。水洗後は、必要に応じて乾燥等を行うことができる。
以上、本実施形態に係る水酸化ジルコニウム粉末の製造方法について説明した。
以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において得られた水酸化ジルコニウム粉末中には、不可避不純物としてハフニウムがジルコニウムに対して1~3質量%含まれる(下記式(X)にて算出)。
<式(X)>
([ハフニウムの質量]/([ジルコニウムの質量]+[ハフニウムの質量]))×100(%)
以下の実施例で示される各成分の含有量の最大値、最小値は、他の成分の含有量に関係なく、本発明の好ましい最小値、好ましい最大値と考慮されるべきである。
また、以下の実施例で示される測定値の最大値、最小値は、各成分の含有量(組成)に関係なく、本発明の好ましい最小値、最大値であると考慮されるべきである。
[水酸化ジルコニウム粉末の作製]
(実施例1)
オキシ塩化ジルコニウム水溶液(Zr濃度=1.6M)100mLと、硫酸ナトリウム水溶液(NaSO濃度=1.6M)35mLのそれぞれを70℃に、水酸化ナトリウム水溶液(NaOH濃度=0.5mM)を90℃に加熱した。その後、オキシ塩化ジルコニウム水溶液と硫酸ナトリウム水溶液の2液について、定量送液ポンプを用いた送液による2液混合を行った後、2液混合した液をそのまま、90℃に加熱した水酸化ナトリウム水溶液中へ送液した。
この時、チューブには、内径4mm、タイゴン製のものを用い、2液混合反応を行う2液の合流部位には、ガラス製Y字型チューブコネクターを用いた。また、オキシ塩化ジルコニウム水溶液の送液速度は10mL/min、硫酸ナトリウム水溶液の流速は3.5mL/minとした。
各水溶液を混合したものを、そのまま90℃で30分間攪拌した後、pHが11以上になるまで水酸化ナトリウム水溶液(NaOH濃度=0.1M)を加えることで水酸化ジルコニウムを含むスラリーを得た。次いで、これを濾別した後、沈殿物中に含まれるNa及び、Clの量が100ppm未満になるまで蒸留水による洗浄をすることで水酸化ジルコニウムから成るケーキを得た。
回収した水酸化ジルコニウムケーキを、乾燥機を用いて、200℃で1時間熱処理をすることで、実施例1に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
得られた水酸化ジルコニウム粉末は、非晶質であった。得られた水酸化ジルコニウム粉末が非晶質であることは、粉末X線回折測定により確認した。なお、以下の実施例2~10、比較例1~5についても、粉末X線回折測定により、得られた水酸化ジルコニウム粉末は、非晶質であることを確認した。
(実施例2)
乾燥時間を2時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(実施例3)
乾燥時間を3時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(実施例4)
乾燥時間を24時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例4に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(実施例5)
乾燥時間を96時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例5に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(実施例6)
硫酸ナトリウム水溶液の濃度を2.2Mとしたこと以外は、実施例1と同様にして実施例6に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(実施例7)
乾燥時間を2時間に変更したこと以外は、実施例6と同様にして実施例7に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(実施例8)
乾燥時間を3時間に変更したこと以外は、実施例6と同様にして実施例8に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(実施例9)
乾燥時間を24時間に変更したこと以外は、実施例6と同様にして実施例9に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(実施例10)
乾燥時間を96時間に変更したこと以外は、実施例6と同様にして実施例10に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(比較例1)
オキシ塩化ジルコニウム水溶液(Zr=1.0M)100mLへpH8になるまでアンモニア水を加えることで、水酸化ジルコニウムを含むスラリーを得た。次いで、これを濾別した後、沈殿物中に含まれるNa及びClの量が100ppm未満になるまで蒸留水による洗浄をすることで水酸化ジルコニウムから成るケーキを得た。得られたケーキに蒸留水500mLを加え、90℃8時間熟成を行った。熟成完了後、これを濾別した後、得られたケーキを、乾燥機を用いて、200℃で1時間熱処理をすることで、比較例1に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(比較例2)
乾燥時間を2時間に変更したこと以外は、比較例1と同様にして比較例2に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(比較例3)
乾燥時間を3時間に変更したこと以外は、比較例1と同様にして比較例3に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(比較例4)
乾燥時間を24時間に変更したこと以外は、比較例1と同様にして比較例4に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
(比較例5)
乾燥時間を96時間に変更したこと以外は、比較例1と同様にして比較例5に係る水酸化ジルコニウム粉末を得た。
[195℃昇温時の含水量、及び、195℃昇温後の質量比([HO]/[Zr]の定量]
リガク社製、Thermo Plus TG8120を用い、下記<TG-DTA測定条件>にて、昇温開始から195℃までにおける重量減少率から含水量を求めた。また、昇温開始から1000℃までにおける重量減少率からZrO含有量を定量した。
<TG-DTA測定条件>
試料重量:20mg
試料容器:白金パン(φ5.2mm、H5mm)
昇温速度:10℃/分
温度範囲:30℃~1000℃
標準試料:Al粉末20mg
次に、得られた含水量、及び、ZrO含有量を用い、下記式により195℃昇温後の質量比([HO]/[Zr]を得た。なお、式中、18は水の分子量、123.22はZrOの分子量である。結果を表1に示す。
[HO]/[Zr]=([HO含有量]/18)/([ZrO含有量]/123.22)
[細孔容積の測定]
実施例、比較例の水酸化ジルコニウム粉末について、細孔分布測定装置(「オートポアIV9500」マイクロメリティクス製)を用い、水銀圧入法にて細孔分布を得た。測定条件は下記の通りとした。
<測定条件>
測定装置:細孔分布測定装置(マイクロメリティクス製オートポアIV9500)
測定範囲:0.0036~10.3μm
測定点数:120点
水銀接触角:140degrees
水銀表面張力:480dyne/cm
得られた細孔分布を用い、10nm以上6000nm以下の範囲の細孔径D50、及び、10nm以上6000nm以下の範囲における全細孔容積を求めた。結果を表1に示す。
また、図2に、実施例2、実施例7、比較例2の水酸化ジルコニウム粉末の細孔分布を示す。これらはいずれも、製造時に乾燥時間を2時間とした水酸化ジルコニウム粉末である。
[かさ密度の測定]
実施例、比較例の水酸化ジルコニウム粉末について、JIS K 5101に準じ、容積30mlに充填される水酸化ジルコニウム粉末の重量から、水酸化ジルコニウム粉末のかさ密度を求めた。結果を表1に示す。
[比表面積の測定]
実施例、比較例の水酸化ジルコニウム粉末の比表面積を、比表面積計(「マックソーブ」マウンテック製)を用いてBET法にて測定した。結果を表1に示す。
[解砕処理前の粒子径D50(粒子径D50-before)、解砕処理前の粒子径D10(粒子径D10-before)、解砕処理前の粒子径D90(粒子径D90-before)、解砕処理前のモード径、解砕処理前の平均粒子径の測定]
実施例、比較例の水酸化ジルコニウム粉末0.15gと40mlの0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液とを50mlビーカーに投入し、卓上超音波洗浄機「W-113」(本多電子株式会社製)で5分間分散した後、装置(レーザー回折式粒子径分布測定装置(「SALD-2300」島津製作所社製))に投入し測定した。結果を表2に示す。
[解砕処理後の粒子径D50(粒子径D50-after)、解砕処理後の粒子径D10(粒子径D10-after)、解砕処理後の粒子径D90(粒子径D90-after)、解砕処理後のモード径、解砕処理後の平均粒子径の測定]
実施例、比較例の水酸化ジルコニウム粉末を、下記解砕処理に従って、解砕した。
<解砕処理>
40mLの純水に0.1gの水酸化ジルコニウム粉末を投入し、BRANSON社製の超音波ホモジナイザー:製品名Digital Sonifier 250型を用い、下記解砕条件にてホモジナイザー処理を5分間行った。
<解砕条件>
発信周波数:20kHz
高周波出力:200W
振幅制御 :40±5%
上記解砕処理を行った後の水酸化ジルコニウム粉末0.15gと40mlの0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液とを50mlビーカーに投入し、卓上超音波洗浄機「W-113」(本多電子株式会社製)で5分間分散した後、装置(レーザー回折式粒子径分布測定装置(「SALD-2300」島津製作所社製))に投入し測定した。結果を表2に示す。
また、表2に、下記式(1)で示される粒度変化率を合わせて示す。
式(1):[粒度変化率(%)]=
100-([粒子径D50-after]/[粒子径D50-before])×100
図3は、実施例1の水酸化ジルコニウム粉末の解砕前、及び、解砕後の粒子径分布である。図4は、実施例5の水酸化ジルコニウム粉末の解砕前、及び、解砕後の粒子径分布である。図5は、比較例1の水酸化ジルコニウム粉末の解砕前、及び、解砕後の粒子径分布である。図3、図4、図5中、破線は解砕前の粒子径分布であり、実線は解砕後の粒子径分布である。
図3~図5から分かるように、実施例1、実施例5に係る水酸化ジルコニウム粉末は、解砕後の粒子径分布が全体的に大きく左側(低粒子径側)にシフトしており、比較例1に係る水酸化ジルコニウム粉末と比較して、解砕処理による微粒化が顕著であることが分かる。
[SEM観察]
図6に、実施例1で得られた水酸化ジルコニウム粉末のSEM画像を、図7に、実施例6で得られた水酸化ジルコニウム粉末のSEM画像を、図8に、比較例1で得られた水酸化ジルコニウム粉末のSEM画像を示す。
図6、図7に示すように、実施例1、実施例6の水酸化ジルコニウム粉末では、数μmオーダーの空隙が確認できた。一方、図8に示すように、比較例の水酸化ジルコニウム粉末では、数μmオーダーの空隙が確認されなかった。
なお、図示しないが、実施例2~5の水酸化ジルコニウム粉末は、実施例1の水酸化ジルコニウム粉末と同様のSEM画像が得られた。また、図示しないが、実施例7~10の水酸化ジルコニウム粉末は、実施例6の水酸化ジルコニウム粉末と同様のSEM画像が得られた。
これらの結果からも、実施例の水酸化ジルコニウム粉末は、粒子間のクラック形成に寄与するマクロ孔を多く含む凝集構造を有することが明らかとなった。
Figure 2023067461000002
Figure 2023067461000003

Claims (8)

  1. 水銀圧入法により求められる細孔直径分布において、10nm以上6000nm以下の範囲の細孔径D50が、50nm以上1000nm以下であることを特徴とする水酸化ジルコニウム粉末。
  2. 水銀圧入法により求められる10nm以上6000nm以下の範囲における全細孔容積が、0.5mL/g以上1.5mL/g以下であることを特徴とする請求項1に記載の水酸化ジルコニウム粉末。
  3. 物理吸着水を除くHOとZrとの物質量比([HO]/[Zr])が0.2以上1.0以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水酸化ジルコニウム粉末。
  4. かさ密度が、0.05g/cm以上1g/cm以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1に記載の水酸化ジルコニウム粉末。
  5. 下記解砕処理後の粒子径D50を粒子径D50-after、解砕処理前の粒子径D50を粒子径D50-beforeとしたときに、
    下記式(1)で示される粒度変化率が、80%以上であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1に記載の水酸化ジルコニウム粉末。
    式(1):[粒度変化率(%)]=
    100-([粒子径D50-after]/[粒子径D50-before])×100
    <解砕処理>
    40mLの純水に0.1gの水酸化ジルコニウム粉末を投入し、BRANSON社製の超音波ホモジナイザー:製品名Digital Sonifier 250型を用い、下記解砕条件にてホモジナイザー処理を5分間行う。
    <解砕条件>
    発信周波数:20kHz
    高周波出力:200W
    振幅制御 :40±5%
  6. 前記粒子径D50-beforeが、50μm以上300μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の水酸化ジルコニウム粉末。
  7. 前記粒子径D50-afterが、0.05μm以上9μm以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載の水酸化ジルコニウム粉末。
  8. 比表面積が200m/g以上450m/g以下であることを特徴とする請求項1~7のいずれか1に記載の水酸化ジルコニウム粉末。
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