JP2023067174A - 光学ユニットおよびスマートフォン - Google Patents

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京史 大坪
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Abstract

Figure 2023067174000001
【課題】コイルを厚さ方向に大きくすることができる光学ユニットおよびスマートフォンを提供する。
【解決手段】本発明の例示的な光学ユニットは、可動体と固定体とを備える。可動体は、光学素子を有する。固定体は、可動体の周囲に位置する。固定体は、可動体を揺動可能に支持する。可動体は磁石を有する。固定体は、本体部と、回路基板と、コイルと、収容部と、金属部材とを有する。コイルは、回路基板に取り付けられる。収容部は、本体部の側面に設けられる。収容部は、コイルが配置される。収容部のうち光学素子の光軸方向に面する2面のうち少なくとも片側に、金属部材が配置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、光学ユニットおよびスマートフォンに関する。
カメラによって静止画または動画を撮影する際に、手振れに起因して撮影した像がぶれることがある。このため、像ブレを防いだ鮮明な撮影を可能にするための手振れ補正装置が実用化されている。手振れ補正装置は、カメラに振れが生じた場合に、振れに応じてカメラモジュールの位置および姿勢を補正することによって像のぶれを解消できる(例えば、特許文献1)。
特許文献1のレンズ駆動装置では、コイルがハウジングに取りつけられる。一例として、コイルは、基板を介してハウジングに取り付けられることができる。
特開2017-90887号公報
特許文献1のレンズ駆動装置では、コイル周辺が比較的厚い部材で囲まれている。このため、コイルを配置するスペースが小さくなり、コイルを厚さ方向に大きくできない。一般的には、このような部材は樹脂で作製される。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的はコイルを厚さ方向に大きくすることができる光学ユニットおよびスマートフォンを提供することにある。
本発明の例示的な光学ユニットは、可動体と固定体とを備える。前記可動体は、光学素子を有する。前記固定体は、前記可動体の周囲に位置する。前記固定体は、前記可動体を揺動可能に支持する。前記可動体は磁石を有する。前記固定体は、本体部と、回路基板と、コイルと、収容部と、金属部材とを有する。前記コイルは、前記回路基板に取り付けられる。前記収容部は、前記本体部の側面に設けられる。前記収容部は、前記コイルが配置される。前記収容部のうち前記光学素子の光軸方向に面する2面のうち少なくとも片側に、前記金属部材が配置される。
本発明の例示的なスマートフォンは、上記に記載の光学ユニットを備える。
本発明によれば、コイルを厚さ方向に大きくできる。
図1は、本実施形態の光学ユニットを備えたスマートフォンの模式的な斜視図である。 図2は、本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。 図3は、本実施形態の光学ユニットの模式的な分解斜視図である。 図4Aは、本実施形態の固定体の模式的な斜視図である。 図4Bは、本実施形態の金属部材の模式的な平面図である。 図5は、光学ユニットの磁石の近傍の断面図である。 図6は、本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。 図7は、光学ユニットの磁石の近傍の断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
以下、図面を参照して本発明による光学ユニットおよびスマートフォンの例示的な実施形態を説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。なお、本願明細書では、発明の理解を容易にするため、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を記載することがある。ここで、X軸、Y軸およびZ軸は、光学ユニットの使用時の向きを限定しないことに留意されたい。
本実施形態の光学ユニットは、スマートフォンの光学部品として好適に用いられる。
まず、図1を参照して、本実施形態の光学ユニット100を備えたスマートフォン200を説明する。図1は、本実施形態の光学ユニット100を備えたスマートフォン200の模式的な斜視図である。
図1に示すように、スマートフォン200は、本実施形態の光学ユニット100を備える。光学ユニット100は、一例としてスマートフォン200に搭載される。スマートフォン200では、光学ユニット100を介して外部から光Lが入射し、光学ユニット100に入射した光に基づいて被写体像が撮像される。光学ユニット100は、スマートフォン200が振れた際の撮影画像の振れの補正に用いられる。なお、光学ユニット100は、撮像素子を備えてもよく、光学ユニット100は、撮像素子に光を伝達する光学部材を備えてもよい。
光学ユニット100は、小型に作製されることが好ましい。これにより、スマートフォン200自体の小型化できるか、または、スマートフォン200を大型化することなくスマートフォン200内に別部品を搭載できる。
なお、光学ユニット100の用途は、スマートフォン200に限定されず、カメラおよびビデオなど、特に限定なく様々な装置に使用できる。光学ユニット100は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ドライブレコーダー等の撮影機器、あるいは、ヘルメット、自転車、ラジコンヘリコプター等の移動体に搭載されるアクションカメラおよびウエアラブルカメラに搭載されてもよい。
次に、図1および図2を参照して、本実施形態の光学ユニット100を説明する。図2は、本実施形態の光学ユニット100の模式的な斜視図である。
図2に示すように、光学ユニット100は、可動体110と、固定体120と、蓋120Fとを備える。可動体110は、少なくとも撮像素子を有する光学素子110pを有する。ここでは、固定体120は、蓋120Fで覆われる。
光学素子110pは、光軸Paを有する。光軸Paは、光学素子110pの+Z方向側の面の中心からZ方向に延びる。光学素子110pには、光軸Paに沿った光が入射する。光学素子110pの+Z方向側の表面に、光学素子110pの光入射面が配置される。光軸Paは、光入射面に対して法線方向に延びる。光軸Paは、光軸方向Dpに延びる。光軸方向Dpは、光学素子110pの光入射面の法線に平行である。
光軸方向Dpに対して直交する方向は、光軸Paと交差し、光軸Paに対して垂直な方向である。本明細書において、光軸Paに対して直交する方向を「径方向」と記載することがある。径方向外側は、径方向のうち光軸Paから離れる方向を示す。図2において、Rは、径方向の一例を示す。また、光軸Paを中心として回転する方向を「周方向」と記載することがある。図2において、Sは、周方向を示す。
可動体110を固定体120に挿入して可動体110を固定体120に装着すると、光学素子110pの光軸PaはZ軸方向に対して平行になる。この状態から、可動体110が固定体120に対して移動すると、光学素子110pの光軸Paが揺動するため、光軸PaはZ軸方向に対して平行な状態ではなくなる。
以下では、固定体120に対して可動体110が移動しておらず、光軸PaがZ軸方向に対して平行な状態が保持されることを前提に説明する。すなわち、光軸Paを基準として、可動体110、固定体120等の形状、位置関係、動作等を説明する記載においては、光軸Paの傾きに関して特に記載がない限り、光軸PaがZ軸方向に平行な状態であることを前提とする。
次に、図3を参照して、本実施形態の光学ユニット100を説明する。図3は、本実施形態の光学ユニット100の模式的な分解斜視図である。
可動体110は、固定体120に収容される。なお、可動体110が固定体120に収容される場合、可動体110の全体が、固定体120の内部に位置しなくてもよく、可動体110の一部が固定体120から露出または突出してもよい。
固定体120は、可動体110の周囲に位置する。固定体120は、可動体110を揺動可能に支持する。固定体120は、本体部121と、回路基板180と、金属部材160とを有する。
回路基板180は、本体部121の外側面に装着される。回路基板180は、例えば、フレキシブル回路基板(Flexible Printed Circuit:FPC)を含む。典型的には、回路基板180は、可動体110を揺動するための信号を伝送する。
次に、図1~図4Bを参照して、本実施形態の光学ユニット100を説明する。図3は、本実施形態の光学ユニット100の模式的な分解斜視図である。図4Aは、本実施形態の固定体120の模式的な斜視図である。図4Bは、本実施形態の金属部材160の模式的な平面図である。なお、図3では、蓋120Fは、省略している。
図3に示すように、光学ユニット100は、光学素子110pを有する可動体110と、可動体110を揺動可能に支持する固定体120と、可動体110を固定体120に対して相対的に揺動させる揺動機構140と、可動体110に接続された回路基板130とを備える。
可動体110は、光学素子110pと、ホルダ118とを有する。光学素子110pおよび回路基板130の一部は、ホルダ118に収容される。ホルダ118は、光学素子110pを保持する。
光学素子110pは、少なくとも撮像素子を有する。このような光学素子110pは、カメラモジュールとも呼ばれる。
揺動機構140は、固定体120に対して可動体110を揺動する。
<可動体110>
ここでは、可動体110は、薄型の略直方体形状である。可動体110は、Z軸を中心とした軸対称構造である。可動体110のX軸方向に沿った長さは、可動体110のY軸方向に沿った長さと略等しい。また、可動体110のZ軸方向に沿った長さは、可動体110のX軸方向またはY軸方向に沿った長さよりも小さい。
可動体110は、光学素子110pと、ホルダ118とを有する。光学素子110pは、ホルダ118に収容される。ホルダ118は、光学素子110pを保持する。
光学素子110pは、一部に突起部分を有する略直方体形状である。ホルダ118は、光学素子110pを収容する。ホルダ118は、一方側の面の一部が開口された略中空の直方体形状である。
ホルダ118は、底部118aと、側部118bとを有する。側部118bは、底部118aの外縁から+Z方向に突出する。底部118aは、固定体120と面する。
ここでは、光学素子110pの底面の少なくとも一部は、ホルダ118の底部118aの少なくとも一部と接触する。このため、光学素子110pは、ホルダ118の底部118aによって支持される。ホルダ118は、Z軸を中心とした軸対称構造を有する。
光学素子110pは、撮像素子を内蔵する。回路基板130は、複数の配線を有する。複数の配線は、互いに絶縁される。回路基板130は、撮像素子において生成された信号を伝送する。また、回路基板130は、撮像素子を駆動する信号を伝送する。回路基板130の一部は、光学素子110pとホルダ118との間に配置される。
光学素子110p内の撮像素子は、回路基板130と電気的に接続する。回路基板130は、ホルダ118の底部118aの上面に対向する。
可動体110は、磁石を有する。本実施形態では、磁石は、磁石142aと、磁石144aと、磁石146aとを含む。なお、本明細書において、磁石142a、磁石144aおよび磁石146aを総称して、磁石140aと記載することがある。
<回路基板130>
回路基板130により、光学素子110pにおいて取得された撮像信号を外部端子に出力できる。
<固定体120>
固定体120は、開口部120hを有する。可動体110は、固定体120の内側に載置される。典型的には、可動体110は、固定体120の開口部120hに沿って固定体120に挿入される。
固定体120は、本体部121と、回路基板180と、コイルと、収容部170とを有する。
本実施形態では、コイルは、コイル142bと、コイル144bと、コイル146bとを含む。なお、本明細書において、コイル142b、コイル144bおよびコイル146bを総称して、コイル140bと記載することがある。コイル140bは、回路基板180に取り付けられる。
本体部121は樹脂である。したがって、製造が容易である。また、樹脂は形状自由度が高く、小型複雑構造に適している。本体部121は、底部123と、側部124とを有する。底部123は、XY平面に広がる。底部123は、薄板形状である。側部124は、底部123から+Z方向に突出する。
側部124は、第1側部124aと、第2側部124bと、第3側部124cと、第4側部124dとを有する。可動体110が固定体120に装着されると、第1側部124a、第2側部124bおよび第3側部124cは、可動体110の周囲に位置する。第2側部124bは、第1側部124aに接続し、第3側部124cは、第2側部124bに接続する。第4側部124dは、第3側部124cに接続する。
第1側部124aは、可動体110に対して+Y方向に位置する。第2側部124bは、可動体110に対して-X方向に位置する。第3側部124cは、可動体110に対して-Y方向に位置する。
収容部は、本体部121の側面に設けられる。本実施形態では、第1側部124aに、収容部170aが設けられる。第2側部124bに、収容部170bが設けられる。第3側部124cに、収容部170cが設けられる。なお、本明細書において、収容部170a、収容部170bおよび収容部170cを総称して、収容部170と記載することがある。
収容部170には、コイル140bが配置される。本実施形態では、収容部170aに、コイル142bが配置される。収容部170bに、コイル144bが配置される。収容部170cに、コイル146bが配置される。
<揺動機構140>
揺動機構140は、固定体120に対して可動体110を揺動させる。揺動機構140により、可動体110は固定体120に対して揺動する。この時、可動体110の回転中心は光軸Pa上にある。
揺動機構140は、固定体120に対して可動体110を揺動する。揺動機構140により、回転中心を基準として固定体120に対して可動体110を揺動できる。
光学素子110pを備える光学機器では、撮影時に光学機器が傾くと、光学素子110pが傾いて、撮影画像が乱れる。光学ユニット100は、撮影画像の乱れを回避するために、ジャイロスコープ等の検出手段によって検出された加速度、角速度および振れ量等に基づいて、光学素子110pの傾きを補正する。本実施形態では、光学ユニット100は、X軸を回転軸とする回転方向(ヨーイング方向)、Y軸を回転軸とする回転方向(ピッチング方向)およびZ軸を回転軸とする回転方向(ローリング方向)に可動体110を揺動(回転)させることにより、光学素子110pの傾きを補正する。
例えば、可動体110のピッチング、ヨーイングおよびローリングの補正は、以下のように行われる。光学ユニット100にピッチング方向、ヨーイング方向およびローリング方向の少なくとも1つの方向の振れが発生すると、不図示の磁気センサー(ホール素子)によって振れを検出し、その結果に基づいて揺動機構140を駆動して可動体110を揺動させる。なお、振れ検出センサ(ジャイロスコープ)などを用いて、光学ユニット100の振れを検出してもよい。振れの検出結果に基づいて揺動機構140に電流を供給してその振れを補正する。
なお、揺動機構140以外の揺動機構が、固定体120に対して可動体110を揺動してもよい。X軸方向は、光学素子110pの光軸Paが延びる光軸方向Dpに対して直交する方向であり、ヨーイング方向の回転の軸となる。Y軸方向は、光学素子110pの光軸Paが延びる光軸方向Dpに対して直交する方向であり、ピッチング方向の回転の軸となる。Z軸方向は、光軸方向Dpと平行であり、ローリング方向の回転の軸となる。
このように、本実施形態の光学ユニット100は、可動体110と、固定体120と、揺動機構140とを備える。可動体110は、固定体120に対して可動可能に配置される。揺動機構140は、固定体120に対して可動体110を揺動する。可動体110は、光学素子110pと、ホルダ118とを有する。光学素子110pは、光軸Paを有する。ホルダ118は、光学素子110pを保持する。
揺動機構140は、固定体120に対して可動体110を揺動させる。揺動機構140は、第1揺動機構142と、第2揺動機構144と、第3揺動機構146とを含む。第1揺動機構142、第2揺動機構144および第3揺動機構146は、固定体120に対して可動体110を異なる軸の周りにそれぞれ揺動する。
第1揺動機構142は、固定体120に対して可動体110を揺動する。第1揺動機構142により、可動体110の回転中心がXZ平面内に固定された状態で可動体110はX軸の周りに揺動する。ここでは、X軸方向は、ヨーイング方向の回転の軸となる。第1揺動機構142は、可動体110に対して+Y方向側に位置する。
第1揺動機構142は、磁石142aと、コイル142bとを含む。磁石142aは、径方向外側を向く面の磁極が、X軸方向に沿って延びる着磁分極線を境にして異なるように着磁されている。磁石142aのZ軸方向に沿った一方側の端部は一方の極性を有し、他方側の端部は他方の極性を有する。
磁石142aは、ホルダ118の側部118bの+Y方向側に配置される。コイル142bは、回路基板180に配置される。コイル142bは、固定体120の第1側部124aに設けられる収容部170aに配置される。
コイル142bに流れる電流の向きおよび大きさを制御することにより、コイル142bから発生する磁場の向きおよび大きさを変更できる。このため、コイル142bから発生する磁場と磁石142aとの相互作用により、第1揺動機構142は、可動体110をX軸の周りに揺動する。
第2揺動機構144は、固定体120に対して可動体110を揺動する。第2揺動機構144により、可動体110の回転中心がYZ平面内に固定された状態で可動体110はY軸の周りに揺動する。ここでは、Y軸方向は、ピッチング方向の回転の軸となる。第2揺動機構144は、可動体110に対して-X方向側に位置する。
第2揺動機構144は、磁石144aと、コイル144bとを含む。磁石144aは、径方向外側を向く面の磁極が、Y軸方向に沿って延びる着磁分極線を境にして異なるように着磁されている。磁石144aのZ軸方向に沿った一方側の端部は一方の極性を有し、他方側の端部は他方の極性を有する。
磁石144aは、ホルダ118の側部118bの-X方向側に配置される。コイル144bは、回路基板180に配置される。コイル144bは、固定体120の第2側部124bに設けられる収容部170bに配置される。
コイル144bに流れる電流の向きおよび大きさを制御することにより、コイル144bから発生する磁場の向きおよび大きさを変更できる。このため、コイル144bから発生する磁場と磁石144aとの相互作用により、第2揺動機構144は、可動体110をY軸の周りに揺動する。
第3揺動機構146は、固定体120に対して可動体110を揺動する。詳細には、第3揺動機構146により、可動体110の回転中心がXZ平面内に固定された状態で可動体110はZ軸の周りに揺動する。ここでは、Z軸方向は、光軸Paと平行であり、ローリング方向の回転の軸となる。第3揺動機構146は、可動体110に対して-Y方向側に位置する。
第3揺動機構146は、磁石146aと、コイル146bとを含む。磁石146aは、径方向外側を向く面の磁極が、Z軸方向に沿って延びる着磁分極線を境にして異なるように着磁されている。磁石146aのX軸方向に沿った一方側の端部は一方の極性を有し、他方側の端部は他方の極性を有する。
磁石146aは、ホルダ118の側部118bの-Y方向側に配置される。コイル146bは、回路基板180に配置される。コイル146bは、固定体120の第3側部124cに設けられる収容部170cに配置される。
コイル146bに流れる電流の向きおよび大きさを制御することにより、コイル146bから発生する磁場の向きおよび大きさを変更できる。このため、コイル146bから発生する磁場と磁石146aとの相互作用により、第3揺動機構146は、可動体110をZ軸の周りに揺動する。
揺動機構140は、可動体110に設けられた磁石140aと、固定体120に設けられたコイル140bとを有する。コイル140bに流れる電流の向きおよび大きさを制御することにより、コイル140bから発生する磁場の向きおよび大きさを変更できる。このため、コイル140bから発生する磁場と磁石140aとの相互作用により、揺動機構140は、可動体110を揺動できる。
光学ユニット100は、磁石148aをさらに備える。磁石148aは、ホルダ118の側部118bの+X方向側に配置される。
<金属部材160>
図3および図4Bに示すように、金属部材160は、板状である。金属部材160は、本体部121に取付けられる。金属部材160は、例えば、接着によって本体部121に取付けられる。あるいは、インサート成形することによって本体部121と金属部材160とを一体化するように加工してもよい。収容部170のうち光学素子110pの光軸方向Dpに面する2面のうち少なくとも片側に、金属部材160が配置される。本実施形態では、金属部材160は、収容部170のうち光学素子110pの光軸方向Dpに面する2面の両側に配置される。すなわち、金属部材160は、収容部170のうち光学素子110pの光軸方向Dpに面する上面および下面に配置される。なお、金属部材160は、収容部170のうち光学素子110pの光軸方向Dpに面する2面の片側のみに配置されてもよい。すなわち、金属部材160は、収容部170のうち光学素子110pの光軸方向Dpに面する上面または下面の一方のみに配置されてもよい。収容部170の上面および下面を樹脂で形成する場合に比べて、収容部170の上面および下面を金属部材160で形成する場合、収容部170の上面および下面を薄く形成することができる。その結果、収容部170に配置されるコイル140bを厚さ方向に大きくできる。また、光学ユニット100を備えるスマートフォン200を薄型化することができる。
金属部材160は、非磁性体であることが好ましい。金属部材160は、例えば、非磁性ステンレスである。したがって、コイル140b-磁石140a間の磁気回路に影響を与えることを抑制することができる。図4Bに示すように、金属部材160は凹部162を備える。
光学ユニット100は、第1揺動機構142と、第2揺動機構144とをさらに備える。第1揺動機構142は、固定体120に対して第1揺動軸(X軸)の周りに可動体110を揺動させる。第2揺動機構144は、固定体120に対して第2揺動軸(Y軸)の周りに可動体110を揺動させる。第1揺動軸(X軸)および前記第2揺動軸(Y軸)は、光軸方向Dpに対して垂直である。第1揺動機構142および第2揺動機構144の各々は、コイル140bと磁石140aとを含む。これにより、可動体110を2つの軸に揺動できる。
第1揺動機構142のコイル142bが配置される収容部170aは、収容部170aのうち光学素子110pの光軸方向Dpに面する2面のうち少なくとも片側に、金属部材160が配置されている。本実施形態では、金属部材160は、収容部170aのうち光学素子110pの光軸方向Dpに面する2面の両側に配置される。また、第2揺動機構144のコイル144bが配置される収容部170bは、収容部170bのうち光学素子110pの光軸方向Dpに面する2面のうち少なくとも片側に、金属部材160が配置されている。本実施形態では、金属部材160は、収容部170bのうち光学素子110pの光軸方向Dpに面する2面の両側に配置される。したがって、必要な箇所にのみ金属部材160を配置することができる。
光学ユニット100は、第3揺動機構146をさらに備える。第3揺動機構146は、固定体120に対して第3揺動軸(Z軸)の周りに可動体110を揺動させる。第3揺動軸(Z軸)は、光軸方向Dpに対して平行である。第3揺動機構146は、コイル140bと磁石140aとを含む。これにより、可動体110を3つの軸に揺動できる。
第1揺動機構142のコイル142bおよび第2揺動機構144のコイル144bの光軸方向Dpの長さは、第3揺動機構146のコイル146bの光軸方向Dpの長さよりも長い。したがって、必要な方向にのみ磁気特性を向上させることができる。
第3揺動機構146のコイル146bが取り付けられる収容部170cは、収容部170cのうち光学素子110pの光軸方向Dpに面する2面の両側が、樹脂で形成されている。すなわち、ローリング用のコイル146bが取り付けられる収容部170cは、上面および下面が樹脂で形成されている。ローリング用のコイル146bは、Z軸を回転軸とする回転方向(ローリング方向)に可動体110を揺動(回転)させる。したがって、ヨーイング用のコイル142bおよびピッチング用のコイル144bと比較して、駆動特性の向上のために、ローリング用のコイル146bは光学ユニット100の厚さ方向(Z軸方向)に厚くしなくてもよい。したがって、ローリング用のコイル146bが取り付けられる収容部170cは、金属部材160が設けられなくてもよい。したがって、必要な箇所にのみ金属部材160を配置することができる。
次に、図4Aおよび図5を参照して、固定体120が備える切欠部122について説明する。図5は、光学ユニット100の磁石144aの近傍の断面図である。
図4Aに示すように、固定体120は、底面に切欠部122を備える。図5に示すように、可動体110が揺動していない状態で、磁石144aと切欠部122は、光軸方向Dpからみて重なる。したがって、磁石144aの可動範囲と重なる位置に切欠部122がある。その結果、磁石144aの可動範囲を広げることができる。
次に、図6を参照して、金属部材160の凹部162について説明する。図6は、本実施形態の光学ユニット100の模式的な斜視図である。
図6に示すように、回路基板180の一部は凹部162に配置される。したがって、回路基板180を凹部162によって位置決めすることができる。また、回路基板180を内側に入れることによって、コイル140bと磁石140aとの距離を近づけることができる。また、回路基板180にコイル140bを接着する面積を大きくすることができる。
次に、図7を参照して、充填剤190について説明する。図7は、光学ユニット100の磁石144aの近傍の断面図である。
図7に示すように、光学ユニット100は、充填剤190をさらに備える。充填剤190は、コイル144bと金属部材160との間に充填される。充填剤190は、絶縁材料であることが好ましい。充填剤190が絶縁材料であることによって、コイル144bに影響を与えることを抑制することができる。なお、金属部材160の充填剤190と対向する面が、絶縁材料で形成されていてもよい。充填剤190は、例えば、シリコン樹脂である、充填剤190は、熱伝導率が高いことが好ましい。充填剤190がコイル144bと金属部材160との間に充填されることによって、コイル144bで発生した熱を、充填剤190を介して金属部材160から放熱することができる。
以上、図面(図1~図7)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
100 光学ユニット
110 可動体
110p 光学素子
120 固定体
121 本体部
122 切欠部
130 回路基板
140 揺動機構
140a、142a、144a、146a、148a 磁石
140b、142b、144b、146b コイル
142 第1揺動機構
144 第2揺動機構
146 第3揺動機構
160 金属部材
162 凹部
170、170a、170b、170c 収容部
180 回路基板
190 充填剤
200 スマートフォン
Dp 光軸方向

Claims (12)

  1. 光学素子を有する可動体と
    前記可動体の周囲に位置し、前記可動体を揺動可能に支持する固定体と
    を備え、
    前記可動体は磁石を有し、
    前記固定体は、
    本体部と、
    回路基板と、
    前記回路基板に取り付けられるコイルと、
    前記本体部の側面に設けられ、前記コイルが配置される収容部と、
    金属部材と
    を有し、
    前記収容部のうち前記光学素子の光軸方向に面する2面のうち少なくとも片側に、前記金属部材が配置される、光学ユニット。
  2. 前記本体部は樹脂である、請求項1に記載の光学ユニット。
  3. 前記金属部材は、前記収容部のうち前記光学素子の光軸方向に面する2面の両側に配置される、請求項1または請求項2に記載の光学ユニット。
  4. 前記金属部材は非磁性体である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  5. 前記固定体に対して第1揺動軸の周りに前記可動体を揺動させる第1揺動機構と、
    前記固定体に対して第2揺動軸の周りに前記可動体を揺動させる第2揺動機構と
    をさらに備え、
    前記第1揺動軸および前記第2揺動軸は、前記光軸方向に対して垂直であり、
    前記第1揺動機構および前記第2揺動機構の各々は、前記コイルと前記磁石とを含み、
    前記第1揺動機構のコイルが配置される収容部は、前記収容部のうち前記光学素子の光軸方向に面する2面のうち少なくとも片側に、前記金属部材が配置されており、
    前記第2揺動機構のコイルが配置される収容部は、前記収容部のうち前記光学素子の光軸方向に面する2面のうち少なくとも片側に、前記金属部材が配置されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  6. 前記固定体に対して第3揺動軸の周りに前記可動体を揺動させる第3揺動機構をさらに備え、
    前記第3揺動軸は、前記光軸方向に対して平行であり、
    前記第3揺動機構は、前記コイルと前記磁石とを含み、
    前記第1揺動機構のコイルおよび前記第2揺動機構のコイルの前記光軸方向の長さは、前記第3揺動機構のコイルの前記光軸方向の長さよりも長い、請求項5に記載の光学ユニット。
  7. 前記第3揺動機構のコイルが取り付けられる収容部は、前記収容部のうち前記光学素子の光軸方向に面する2面の両側が、樹脂で形成されている、請求項6に記載の光学ユニット。
  8. 前記固定体は、底面に切欠部を備え、
    前記可動体が揺動していない状態で、前記磁石と前記切欠部は前記光軸方向からみて重なる、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  9. 前記金属部材は凹部を備え、
    前記回路基板の一部は前記凹部に配置される、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  10. 前記コイルと前記金属部材との間に充填される充填剤をさらに備える、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  11. 前記充填剤は絶縁材料である、請求項10に記載の光学ユニット。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の光学ユニットを備える、スマートフォン。
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