JP2015210392A - 回転ブレ補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型化を抑えながら大きな回転角度,回転量に対応し充分な駆動力を得られる小型磁気回路構成を備えた回転ブレ補正装置を提供する。
【解決手段】磁石52が配置された固定部材50と撮像素子11と磁石52と対向する位置に配置されたコイル22とが配置されコイルが磁石から受ける磁力によって撮像素子ユニットの所定の位置を回転中心Axとして回動する回動部材20とを具備し、磁石は撮像素子ユニットの回転中心を基点とする第1の半径R1を有する第1の円弧部52aと回転中心を基点とする第1の円弧部よりも小さい第2の半径R2を有する第2の円弧部52bとに囲まれ、その中心角が180度より小さい円弧状をしており、コイルは円弧状の磁石上を回動可能に配置されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、撮像素子を光軸と平行な回転軸周りに回転駆動させる構成を具備した回転ブレ補正装置に関するものである。
撮像光学系により結像された光学像を、例えばCCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子)イメージセンサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor;相補性金属酸化膜半導体)型イメージセンサー等の光電変換素子等(以下、撮像素子という)を用いて順次画像信号に変換し、これにより得られた画像信号を所定の形態の画像データとして記録媒体に記録し得ると共に、この記録媒体に記録された画像データを画像として再生表示する画像表示装置、例えば液晶表示装置(LCD),有機EL表示装置等を備えて構成された撮像装置、例えばデジタルカメラやビデオカメラ等が一般に実用化され広く普及している。
従来、この種の撮像装置においては、光学像の像ブレを補正するためのブレ補正装置が、種々の提案がなされており、また実用化されている。例えば、撮像光学系の一部のレンズを光軸に対して直交する方向(シフト方向)に移動させたり、光軸に対して直交する二軸を中心に回転(ピッチ方向及びヨー方向)可能とする像ブレ補正装置を備えたものがある。
例えば、特開2009−58329号公報等によって開示されている像ブレ補正装置は、撮像光学系の光軸上に配置した頂角プリズムを光軸周りに回転させるための駆動機構として磁気回路を使用している。ここで、当該磁気回路においては、上記頂角プリズムの外周面に対応する円弧形状に形成されてなる磁石が用いられている。
また、特開2011−64820号公報等によって開示されている像ブレ補正装置は、撮像光学系の一部の複数のレンズを光軸に対して直交する面内でそれぞれ独立して移動させる駆動機構として磁気回路を具備して構成されている。ここで、当該磁気回路においては、上記レンズの外周面に対応する円弧形状に形成されてなる磁石が用いられている。
特開2009−58329号公報 特開2011−64820号公報
ところが、上記特開2009−58329号公報,上記特開2011−64820号公報等によって開示されている像ブレ補正装置は、いずれも撮像光学系の一部のレンズを移動若しくは回転させて像ブレ補正を行なうものである。
一方、近年においては、上記の手段に加えて、さらに、撮像素子を光軸周りに回転させることによって、光軸周り(ロール方向)の回転ブレを補正し得るように構成した像ブレ補正装置が考えられている。この種の回転ブレ補正装置においては、回転角度や回転量を大きくしようとすると回転駆動のための磁気回路等の構成が大型化してしまうという問題点がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、大型化を抑えながら大きな回転角度,回転量に対応し、充分な駆動力を得ることができる小型の磁気回路構成を具備した回転ブレ補正装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の回転ブレ補正装置は、磁石が配置された固定部材と、上記撮像素子ユニットと上記磁石と対向する位置に配置されたコイルとが配置されていて当該コイルが上記固定部に配置された磁石から受ける磁力によって当該撮像素子ユニットの所定の位置を回転中心として回動する回動部材とを具備し、上記磁石は、上記撮像素子ユニットの上記回転中心を基点とする第1の半径を有する第1の円弧部と、上記回転中心を基点とする当該第1の円弧部よりも小さい第2の半径を有する第2の円弧部とに囲まれ、その中心角が180度より小さい円弧状をしており、上記コイルは、上記円弧状の磁石上を回動可能に配置されている。
本発明によれば、大型化を抑えながら大きな回転角度,回転量に対応し、充分な駆動力を得ることができる小型の磁気回路構成を具備した回転ブレ補正装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態の回転ブレ補正装置を備えた撮像装置(カメラ)の概略構成を示す断面図 本発明の第1の実施形態の回転ブレ補正装置の(図3に示す矢印[2]方向から見た)正面図 図2の[3]−[3]線に沿う断面図 図3の矢印[4]方向から見た背面図 図2の回転ブレ補正装置における可動部のみを取り出してその構成を示し、可動部の(図6]に示す矢印[5]方向から見た)正面図 図5の[6]−[6]線に沿う断面図 図6に示す矢印[7]方向から見た背面図 図2の回転ブレ補正装置における固定部の背面側の構成を主に示す概念図 図2の回転ブレ補正装置の固定部についての一変形例を示し、当該固定部の背面側の構成を主に示す背面図 図2の本発明の第1の実施形態の回転ブレ補正装置と、これに電気接続される主基板との位置関係を示す概略配置図 図10の[11]−[11]線に沿う断面図 本実施形態の回転ブレ補正装置を備えた撮像装置におけるフレキシブルプリント基板の配置形態についての一変形例を示す断面図 本実施形態の回転ブレ補正装置の作用を示し、(A)は回転ブレ補正装置の中立状態を、(B)は回転ブレ補正装置が(A)の状態から反時計方向(矢印R1方向)に作動した後の状態を、(C)は回転ブレ補正装置が(A)の状態から時計方向(矢印R2方向)に作動した後の状態を、それぞれ示す図 本実施形態の回転ブレ補正装置が作動した時の可動部の回転角度とホール素子の出力とを示す出力特性図 本発明の第1の実施形態の回転ブレ補正装置における磁気回路の一部を構成する磁石についての一変形例を示す平面図 本発明の第2の実施形態の回転ブレ補正装置の(図17の[16]−[16]線に沿う)断面図 図16の回転ブレ補正装置の背面図 図16の回転ブレ補正装置における可動部の(図19の矢印[18]方向から見た)正面図 図18の[19]−[19]線に沿う断面図 図19の矢印[20]方向から見た背面図 図17の回転ブレ補正装置における固定部の背面図 本実施形態の回転ブレ補正装置の作用を示す背面図 本発明の第2の実施形態の回転ブレ補正装置における磁気回路の一部を構成する磁石についての一変形例を示す平面図
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。本発明の各実施形態は、例えば撮像光学系により結像された光学像を、例えばCCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子)イメージセンサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor;相補性金属酸化膜半導体)型イメージセンサー等の光電変換素子等(以下、撮像素子という)を用いて順次光電変換し、これにより得られた画像信号を所定の形態の画像データ(例えば静止画像又は動画像を表わすデジタル画像データ)として記録媒体に記録する機能を有すると共に、当該記録媒体に記録済みのデジタル画像データに基いて静止画像又は動画像を再生表示する画像表示装置、例えば液晶表示(Liquid Crystal Display;LCD)装置や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL;Organic Electro-Luminescence:OEL)表示装置等を備えて構成された撮像装置、例えばデジタルカメラやビデオカメラ等(以下、単にカメラという)に対し、本発明の回転ブレ補正装置を適用した例を示すものである。
また、以下に示す各実施形態において撮像光学系の光軸を符号Oで表す(図1参照)。この光軸Oは、本発明の回転ブレ補正装置における回転中心Ax(図2等参照)に一致するように設定されている。そして、上記光軸Oに沿う方向において、カメラの前面に対向する側で被写体のある側を前方というものとする。また、上記光軸Oに沿う方向において、カメラの前面に対向する側で撮像素子等が配置されている側を後方というものとする。
なお、本実施形態においては、カメラの使用時に被写体に対向する面をカメラの前面というものとする。カメラの使用時に使用者が対面する面をカメラの背面というものとする。また、カメラが通常使用状態にあるときの上側の面であって、例えば操作部材のうちシャッターボタン等が配設されている面を上面というものとする。そして、カメラの上面に対向する下側の面を底面というものとする。
また、以下の説明に用いる各図面においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各構成要素毎に縮尺を異ならせて示している場合がある。したがって、本発明は、これらの図面に記載された構成要素の数量,構成要素の形状,構成要素の大きさの比率及び各構成要素の相対的な位置関係は、図示の形態のみに限定されるものではない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態の回転ブレ補正装置を備えた撮像装置(カメラ)の概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、撮像装置であるカメラ1は、カメラボディ2と、レンズ鏡筒3と、本実施形態の回転ブレ補正装置10等の構成ユニットを具備して構成されている。
このうち、レンズ鏡筒3は、複数の光学レンズによって構成される撮像光学系5と、この撮像光学系5を構成する複数の光学レンズのそれぞれを固定保持する複数のレンズ保持枠6と、これら複数のレンズ保持枠6のそれぞれを固定保持する複数の鏡筒部材7等によって構成されている。上記複数のレンズ保持枠6のうちの一部及び上記複数の鏡筒部材7の一部は、光軸Oに沿う方向に進退移動可能に形成されている。そのために、上記レンズ鏡筒3は、電動モータ等の駆動源と、この駆動源から生じる駆動力を被駆動部材(上記レンズ保持枠6や上記鏡筒部材7)へと伝達するギヤ等からなる駆動力伝達機構等を有している(不図示)。また、レンズ鏡筒3は、図示を省略しているが、撮像光学系5を透過して撮像素子ユニットにおける撮像素子11の受光面(撮像面)に照射される光束の光量を制限し調整するための絞り機構や、上記受光面(撮像面)への光束の照射時間を制限し調整するシャッタ機構等を具備して構成されている。
カメラボディ2は、当該カメラ1の全体的な制御を行なう制御回路を実装した電気回路基板等(不図示)の構成部材のほか、上述したように、本発明の回転ブレ補正装置10等の構成ユニットを内部に有して構成されている。ここで、回転ブレ補正装置10は、カメラボディ2の背面側の部位に固設されている。
上記レンズ鏡筒3及び上記カメラボディ2からなるカメラ1は、上記以外のその他の構成ユニットや構成部材を有して構成されている。しかしながら、それら上述していない構成部材等については、本発明に直接関連しない部分であるので、従来一般的な構成のカメラと略同様の構成であるものとして、その詳細説明は省略する。
次に、本実施形態の回転ブレ補正装置の詳細構成について、図2〜図11等を用いて以下に詳述する。
図2〜図4は、本発明の第1の実施形態の回転ブレ補正装置の構成を示す概念図である。このうち、図2は回転ブレ補正装置の(図3に示す矢印[2]方向から見た)正面図である。図3は回転ブレ補正装置の(図2に示す[3]−[3]線に沿う)断面図である。図4は回転ブレ補正装置の(図3に示す矢印[4]方向から見た)背面図である。
図5〜図7は、本実施形態の回転ブレ補正装置における可動部のみを取り出してその構成を示す概念図である。このうち、図5は可動部の(図6]に示す矢印[5]方向から見た)正面図である。図6は可動部の(図5に示す[6]−[6]線に沿う)断面図である。図7は可動部の(図6に示す矢印[7]方向から見た)背面図である。
図8は、本実施形態の回転ブレ補正装置における固定部の背面側の構成を主に示す概念図である。図9は、固定部についての一変形例を示す図であって、固定部の背面側の構成を主に示している。
図10は、撮像装置(カメラ)内に配設される本実施形態の回転ブレ補正装置と、これに電気接続される主基板との位置関係を示す概略配置図である。図11は、本実施形態の回転ブレ補正装置の(図10に示す[11]−[11]線に沿う)断面図であって、回転ブレ補正装置と電気回路基板とを接続するフレキシブルプリント基板の配置形態の一例を示している。図12は、フレキシブルプリント基板の配置形態についての一変形例を示す図であって、図11と同様に図10の符号[11]−[11]線に沿う断面に相当する断面図である。
本実施形態の回転ブレ補正装置10は、回動部材である可動部20と、固定部材である固定部50とによって主に構成されている。この回転ブレ補正装置10において、図1等に示す符号Axは、可動部20の回転中心軸を示している。この回転中心軸Axは、図2に示すZ軸、即ち当該回転ブレ補正装置10を適用したカメラ1における撮像光学系5(図1参照)の光軸Oに略一致するように設定されている。さらに、この回転中心軸Ax及び光軸Oは、後述する撮像素子11を含む撮像素子ユニットの受光面の中心点と略一致するように設定されている(詳細後述)。
固定部50は、当該回転ブレ補正装置10の駆動機構に含まれる磁気回路の一部を構成する構成部材が固設されており、カメラ1の固定部位(不図示)に対して固定される固定部材である。当該固定部50は、略円環形状の板状部材からなる第1固定部54と、この第1固定部54を支持する第2固定部55(図3,図4には不図示。図3,図10参照)とによって構成されている。
固定部50の上記第1固定部54は、円環状平面を有し、全体として略円環形状に形成されており、その円環状平面の前面側及び背面側の両面に、当該回転ブレ補正装置10の磁気回路の一部構成部材である第1ヨーク51及び磁石52が配設されている。具体的には、上記第1固定部54の円環状平面の前面側には第1ヨーク51が、同円環状平面の背面側には磁石52が、それぞれ埋設されている。つまり、固定部50(第1固定部54)は磁石52が固定された固定部材である。
磁石52は、上述したように当該回転ブレ補正装置10の磁気回路の一部構成部材であって、磁場を発生させる構成部品である。ここで、当該磁石52は、回転中心軸Ax(光軸)と平行方向に磁界方向が設定されているものが用いられている。
上記磁石52は、全体として平板状の略円弧形状に形成されている。そして、磁石52の外周縁が上記第1固定部54の円環状平面の外周縁に沿うように、第1固定部54の背面側の外周縁部寄りの部位に配設されている。詳述すると、上記磁石52は、撮像素子ユニット(後述する)の回転中心に略一致する上記回転中心軸Axを基点として図2において符号R1で示す第1の半径を有する第1の円弧部52aと、上記回転中心軸Axを基点として上記第1の円弧部52aよりも小さく設定され図2において符号R2で示す第2の半径を有する第2の円弧部52bとに囲まれた領域であって、その中心角αが180度より小さい円弧状をなしている。換言すると、磁石52は略円環状部材の一部を切り取った形状に形成されている。
なお、磁石52の円弧形状の大きさ、即ち磁石52の中心角αは、可動部20を回転させるのに必要な範囲に基づいて適宜設定される。つまり、可動部20の回転範囲を考慮して、磁石52の中心角αが設定されている。なお、略円弧形状の磁石52の中心角αが180度より小さくなるように設定されているのは、次に述べるような理由による。当該回転ブレ補正装置10を搭載したカメラ1の使用中において、例えば撮像画面を横長とするようにカメラ1を構えて、撮影準備をしているものとする。この状態において、画面が縦長となるようなカメラ1の姿勢変化が生じた場合、回転ブレ補正装置10は、カメラ1の姿勢変化に応じて回転ブレ補正を行なうために、可動部20を回転させる。このときの可動部20の回転角度は、一方向の回転において最大でも角度90度以内である。そこで、回転方向を考慮しても両方向にて最大各90度回転できれば、回転ブレに対し充分に対応できる。
第1ヨーク51も、上述したように当該回転ブレ補正装置10の磁気回路の一部構成部材であって、上記磁石52の磁場を増幅するために設けられる磁性体、例えば軟鉄等からなる構成部材である。この第1ヨーク51は、上記磁石52と同様に、全体として平板状の略円弧形状に形成されている。そして、第1ヨーク51の外周縁が上記第1固定部54の円環状平面の外周縁に沿うように、第1固定部54の前面側の外周縁部寄りの部位に配設されている。なお、第1ヨーク51は、上記磁石52と略同形状で、かつ上記磁石52よりも一回り大きなサイズに形成されている。なお、第1ヨーク51と磁石52とは、回転中心軸Ax(光軸O)に沿う方向において対向配置されている(いわゆる背中合わせに配置されている)。
そして、本実施形態の回転ブレ補正装置10においては、上記固定部50(第1固定部54)は、上記第1ヨーク51と上記磁石52とは、それぞれ複数(本実施形態では各2つ)具備している。詳述すると、一対の第1ヨーク51は、上記第1固定部54の円環状平面の前面側において、上記回転中心軸Axを挟んで対向するように、円周方向に角度略180度を置いてそれぞれが配設されている。また、一対の磁石52は、上記第1固定部54の円環状平面の背面側において、上記一対の第1ヨーク51と同様に、上記回転中心軸Axを挟んで対向するように、円周方向に角度略180度を置いて配設されている。そして、一方の第1ヨーク51と一方の磁石52とが背中合わせに配置され、他方の第1ヨーク51と他方の磁石52とが背中合わせに配置されている。
ここで、上記一対の磁石52は、一方を第1の円弧部といい、他方を第2の円弧部というものとする。そして、これら第1の円弧部と第2の円弧部とは、撮像素子ユニット(後述する)を挟んで上記回転中心軸Axを含む仮想線に対して対称に、上記第1固定部54上に配置されている。
さらに、上記第1固定部54は、上記回転中心軸Axを基点とし、上記第2の半径R2よりも小径の第3の半径R3(図2参照)を有する孔50bを有して形成されている。この孔50bの背面側の内周縁部には、図3に示すように、断面において角度45度を有し、前面から背面に向けて広がるテーパ形状となる斜面部50aが、内周縁の全周に亘って形成されている。
一方、第2固定部55は、上記第1固定部54を背面側から固定支持している(図10等参照)。そして、当該第2固定部55は、カメラ1のカメラボディ2における固定部位(不図示)に対して固定されている。この第2固定部55によって固定支持された状態における第1固定部54の円環状平面は、上記回転中心軸Ax(光軸O)に対して略直交する平面に平行となるように設定されている。
回動部材である可動部20は、当該回転ブレ補正装置10の駆動機構に含まれる磁気回路の他の一部を構成する構成部材(コイル22,第2ヨーク21等)と、撮像素子11を含む撮像素子ユニット等を搭載し、上記固定部50に対して回転中心軸Ax周りに回転可能に形成された構成部材である。そのために、可動部20は、上記第1固定部54に配置された磁石52から受ける磁力によって、上記コイル22が、上記撮像素子ユニットの所定の位置(回転中心軸Ax)を回転中心として回動するように構成されている構成ユニットである。
詳述すると、可動部20は、全体としては略円形状の平板形状からなり、略中央部分の一部領域が前方に向けて突出し断面が凹形状に形成された突出部20bと、この突出部20bの後端寄りの外周縁部から径方向外方に向けて突設される複数(本実施形態では2つ)の腕部20aとを有して形成されている。
上記二つの腕部20aは、当該回転ブレ補正装置10の駆動機構に含まれる磁気回路の他の一部を構成する構成部材(コイル22,第2ヨーク21等)を、各配置し保持するためのコイル保持部分となっている。上記各腕部20aに配置されたコイル22及び第2ヨーク21は、上記回転ブレ補正装置10が組み立てられた時、上記円弧状の磁石52に対向する位置に配置されている。この構成によって、可動部20側のコイル22(及び第2ヨーク21)は、第1固定部54側の磁石52(及び第1ヨーク51)に対向する位置に常に配置された状態となり、上記可動部20が回転すると上記コイル22は上記円弧状の磁石52上を沿うように移動するように構成されている。
なお、上記可動部20の二つの腕部20aに各配置されるコイル22は、これに通電した時に、当該回転ブレ補正装置10における磁気回路によって生じる駆動力が光軸O周りに発生するような磁束を発生させ得るように巻回されている。換言すると、コイル22は、その空芯部が可動部20の回転の接線方向を向くように可動部20の腕部20aの先端近傍に形成されている。そして、第2ヨーク21は、上記コイル22の空芯部に挿通配置されている。
上記突出部20bの凹形状内部には、撮像素子ユニットが収納配置されている。この撮像素子ユニットは、撮像素子11,撮像基板12,カバーガラス14等によって構成されている。突出部20bの略中央領域には、例えば矩形状の貫通孔が穿設されていて、当該貫通孔を覆うように光を透過する透明部材からなるカバーガラス14が嵌め込まれている。このカバーガラス14の後方には、撮像素子11をその実装面上に実装配置した撮像基板12が配設されている。この場合において、上記撮像素子11の受光面(撮像面)は、撮像光学系5の光軸O(とこれに略一致する回転中心軸Ax)に直交する面に対して平行となるように配置されている。さらに、上記撮像光学系5の光軸O(とこれに一致する回転中心軸Ax)は、上記撮像素子11の受光面(撮像面)の略中心位置を通るように設定されている。そして、可動部20の突出部20bは、その外形状が、例えば円筒形状に形成されていて、これにより、上記第1固定部54の孔50b(第3の半径R3を有する孔;図2参照)に入り込んだ状態で、上記固定部50に対して回転可能となっている。したがって、可動部20の突出部20bの外径は、上記第1固定部54の孔50bの直径(第3の半径R3×2)よりも若干小となるように設定されている。
可動部20において、上記腕部20a(コイル保持部分)の基端から上記突出部20bへ連なる変化部分には、その断面の外周面側に略直角に形成された直角部が形成されている。ここで、図5,図6等に示すように、可動部20を前面側から見たとき、突出部20bの円筒形状部位の外周面20eは、回転中心軸Axに平行に設定されている。また、突出部20bの外周面20eから腕部20aに連なる平面を含み、上記外周面20eを囲うように平面20dが形成されている。この平面20dは、上記外周面20eに対し略直角となるように設定されている。つまり、上記直角部は、平面20dと外周面20eとによって形成される部位である。さらに、上記突出部20bの上記平面20dよりも外周側には、前面に向けて凸形状となる断面を有する凸状部20cが円環状に形成されている。
ここで、図3に示すように、第1固定部54に対し、その背面側から可動部20が取り付けられるときには、まず、第1固定部54の孔50bに対して可動部20の突出部20bが挿入配置される。このとき、第1固定部54の斜面部50aは、可動部20の直角部(平面20dと外周面20eとからなる)に対向する位置に配置されることになる。このとき、斜面部50aと上記直角部との間に隙間が形成されている。この隙間には、転動体であるボール61が複数(少なくとも4つ若しくはそれ以上)配置されている。なお、本実施形態では6つのボール61を配置した形態を例示している。
上記ボール61は、斜面部50aと直角部における平面20d及び外周面20eとの三面にて保持される。このとき、凸状部20cが設けられていることから、ボール61は外部に逸脱しないように構成されている。つまり、直角部における平面20d及び外周面20eは、ボール61を保持することにより、回転ブレを抑止して回転中心軸Axを保持する回転軸保持面として機能している。
一方、可動部20の背面側には、円環形状の付勢用ヨーク23(図3,図4,図6,図7等参照)が配設されている。これに対応させて、第1固定部54の背面側には、複数の付勢用磁石62(図8参照;本例では3つ)が配設されている。ここで、固定部側の付勢用磁石62は、回転する可動部20に設けられる付勢用ヨーク23に対し、常に対向する位置となるように配置されている。したがって、上記付勢用ヨーク23と上記付勢用磁石62との間には吸引力が生ずることから、このような構成とすることで、第1固定部54と可動部20とは、複数のボール61を介して一体化され、かつその状態で可動部20は、第1固定部54に対して回転可能となっている。このとき、斜面部50aと上記直角部との間に複数のボール61を挟んで配置されているので、第1固定部54に対して可動部20が回転した場合において、回転中心軸Axに直交する面内での可動部20のシフト方向への移動、即ち位置ズレを抑止することができ、よって不要な回転によるブレを抑止し、可動部20(に搭載されている撮像素子ユニット)のスムースな回転駆動を実現している。
なお、上述の構成では、(固定部側の)斜面部50aと(可動部側の)直角部との間に配置されるボール61は、付勢用ヨーク23と付勢用磁石62との間に生じる吸引力によって斜面部50aと直角部との間で挟持されている。この状態で、可動部20が固定部50に対して回転することになる。このことから、ボール61は、回転軸保持面において円周方向に移動してしまうことも考えられる。すると、複数あるボール61の各位置関係が不安定になる可能性もある。
そこで、図9に示すように、ボール61の位置を規定するためのボール位置保持具であるリテーナ64をさらに配設する形態が考えられる。リテーナ64は、図9に示すように、第1固定部54の背面側において、斜面部50aを覆うように配置された略円環形状の薄板状の部材である。そして、リテーナ64には、複数のボール61に対応させて、ボール61の直径と略同等か若しくはボール61の直径よりも若干大径に形成された複数(ボール61と同数)の孔64aが円周上に略等間隔に形成されている。このように形成されたリテーナ64を設け、その複数の孔64aに複数のボール61をそれぞれ配置することによって、組み込まれたボール61は、可動部20が回転した場合にも、その位置が保持される。
他方、本実施形態の回転ブレ補正装置10は、固定部50に対して回転する可動部20の回転方向や回転量,回転角度等を検出するための回転検出手段を具備している。この回転検出手段は、図3,図4等に示すように、可動部20側に設けられるホール素子13と、このホール素子13に対向するように固定部側(第2固定部55)に設けられる検出用磁石53とによって構成される。
ホール素子13は、磁界を検出する磁気センサである。本実施形態においては、上記ホール素子13は、撮像素子ユニットの撮像基板12の背面側の実装面上に実装配置されている。上述したように、上記撮像素子ユニットは可動部20に搭載されているものである。したがって、上記ホール素子13も可動部20の回転に伴って同方向に回転する。
ホール素子13は、回転中心軸Axに対して径方向に所定の間隔を置いた位置に配置されている。例えば、図4に示すように、ホール素子13は、回転中心軸AxからX軸上において距離Dだけ離れた位置に配置されている。この構成により、撮像基板12を含む撮像素子ユニットを搭載している可動部20が回転中心軸Ax周りに回転する時、ホール素子13は回転半径Dの円周上を回転することになる。
これに対応させて、上記ホール素子13に対向する部位であって、上記第2固定部55の前面側の平面上には検出用磁石53(図3等参照)が固設されている。この検出用磁石53は、上記ホール素子13の移動範囲に対応するサイズを有する平板状磁石である。この構成により、可動部20が回転することによってホール素子13が回転すると、当該ホール素子13は、検出用磁石53の磁界を検出して、可動部20の回転方向や回転量,回転角度等を検出する。
このように構成された本実施形態の回転ブレ補正装置10においては、上述したよう可動部20に撮像素子ユニットや磁気回路の一部を構成するコイル22等が搭載されている。そのために、当該撮像素子ユニットやコイル22と、カメラ1の制御回路との間を電気的に接続する配線部材が、撮像基板12から延出されている。
例えば、図10は、回転ブレ補正装置10をカメラ1に取り付けた状態を概念的に示している。図10に示すように、回転ブレ補正装置10と、カメラ1のメイン基板9との間をフレキシブルプリント基板65等の配線部材によって電気的に接続している。上記メイン基板9は、カメラ1の統括的な制御を行なう制御回路等の当該カメラ1における主要回路を実装した電気基板である。フレキシブルプリント基板65は、メイン基板9側から撮像素子ユニットの撮像基板12に対して電力供給を行ったり、撮像素子11への制御信号を伝送したり、撮像基板12の撮像素子11からの出力信号をメイン基板9側へ伝送する等のための信号線である。
なお、図10においては、図面の煩雑化を避けるために、第2固定部55の図示を省略している。これにより、図10では、撮像基板12から延出されるフレキシブルプリント基板65の延出部位からメイン基板9に接続される接続部位を簡略的に明示されている。
ここで、カメラ1のメイン基板9は、カメラ1の内部において所定の固定部に固設されている。一方、回転ブレ補正装置10における可動部20(の撮像基板12)は、回転中心軸Ax周りに回転可能に構成されている。そして、上記フレキシブルプリント基板65は、一端が撮像基板12の実装面上に、他端がメイン基板9の実装面上に、それぞれ接続されている。
したがって、フレキシブルプリント基板65において、可動部20側の接続部位は可動部20の回転に伴って所定方向に所定量だけ移動する状態にある一方、メイン基板9側の接続部位は常に固定された状態となっている。このことから、フレキシブルプリント基板65の可動部20寄りの部位においては、フレキシブルプリント基板65自身が移動することを許容するための「余裕長さ」と周囲空間が必要になる。
そこで、本実施形態の回転ブレ補正装置10においては、フレキシブルプリント基板65の移動を許容するための工夫として、図11に示すような形態が採用されている。即ち、本実施形態における回転ブレ補正装置10において、例えば撮像素子11から延出されるフレキシブルプリント基板65は、上記可動部20寄りの部位、具体的には、例えば撮像素子11の背面側の領域であって回転中心軸Axの近傍にて、折り返し部を設けることにより、当該フレキシブルプリント基板65の一部が移動するのを許容する「余裕長さ」を確保している。
この折り返し部は、上記撮像基板12の背面側実装面と、これに対向配置される第2固定部55の平面との間に形成される「余裕空間」内に収納配置されている。つまり、フレキシブルプリント基板65は、図11に示すように、一端が撮像基板12の実装面上の接続部にて接続され、当該実装面に沿わせて配置され(図11符号65a参照)、当該実装面上において折り返された後、上記フレキシブルプリント基板65自身に沿わせて配置され(図11符号65b参照)、再度折り返されて第2固定部55の背面側に延出された後、当該第2固定部55の背面側外面に沿わせて配置され(図11符号65c参照)、最終的に他端がメイン基板9の接続部に接続される。
固定側の上記メイン基板9と可動側の撮像基板12とを電気的に接続するフレキシブルプリント基板65は、上述したような形態で配設されることによって、その移動を許容することができ、可動部材(20,12)の移動を阻害すること無く、自身が移動負荷を受けるようなこともない。したがって、フレキシブルプリント基板65自体が移動することによって生じる振動等に起因して損傷してしまうといったことを抑止し得ると共に、可動部20の安定した移動を確保することができる。
なお、コイル22への電力供給等については、メイン基板9からフレキシブルプリント基板65,撮像基板12等を介して行なうような構成となっている。この場合、コイル22と撮像基板12とは両者とも固定されており、両者間の電気的接続は通常の固定部材上に配置する配線手段を適用すればよい。したがって、図10においては、コイル22と撮像基板12との間の配線の図示は省略している。
また、上述した図11に示す例では、可動側のフレキシブルプリント基板65の一部に折り返し部を設けることによって、可動側の移動を許容するように構成しているが、このような形態に限られることはない。図12は、フレキシブルプリント基板の配置形態についての一変形例を示している。この図12に示す例では、フレキシブルプリント基板65Aの一部(可動側)を山折りと谷折りの繰り返し構造、即ち蛇腹(ベローズ)構造となる部位が形成されている(図12の符号65b参照)。そして、この蛇腹構造部位は、撮像素子11の背面側の領域、即ち撮像素子11の回転中心軸Axの近傍に設けられている。
このような形態のフレキシブルプリント基板65Aを用いた場合にも、図11に示すフレキシブルプリント基板65を適用した場合と全く同様の効果を得ることができる。
このように構成された本実施形態の回転ブレ補正装置10の作用を、以下に説明する。図13,図14は、本実施形態の回転ブレ補正装置の作用を示す図である。このうち、図13(A)は当該回転ブレ補正装置の中立状態を示している。図13(B)は当該回転ブレ補正装置が図13(A)の状態から同図における反時計方向(矢印R1方向)に作動した後の状態を示している。図13(C)は当該回転ブレ補正装置が図13(A)の状態から同図における時計方向(矢印R2方向)に作動した後の状態を示している。図14は、本実施形態の回転ブレ補正装置が作動した時の可動部の回転角度とホール素子の出力とを示す出力特性図である。
図13(A)に示す中立状態にあるときに、コイル22に対して所定の電力供給がなされて同コイル22に電流が流れると駆動力が可動部20の回転の接線方向(図13(A)に示す矢印F1方向)に働いて、可動部20が回転中心軸Ax周りに例えば矢印R1に示す方向に回転する。すると、図13(B)に示す状態になる。このとき撮像基板12上のホール素子13も、同方向に回転した状態になる。ホール素子13は、検出用磁石53の磁界を検出することによって、ホール素子13自身を含む可動部20の移動方向及び移動量を検知する。その検知信号は、フレキシブルプリント基板65を介してメイン基板9へと伝送され、当該メイン基板9の制御回路にて演算処理が行われる。
同様に、図13(A)に示す中立状態にあるときに、コイル22に対して所定の電力供給がなされて同コイル22に、上記の場合と反対方向の電流が流れると駆動力が可動部20の回転の接線方向であって上記の場合と反対方向(図13(A)に示す矢印F2方向)に働いて、可動部20が回転中心軸Ax周りに上記矢印R1方向とは反対方向の矢印R2に示す方向に回転する。すると、図13(C)に示す状態になる。このとき撮像基板12上のホール素子13も、同方向に回転した状態になる。そして、この場合にも全く同様の作用がなされて、可動部20の移動方向及び移動量が算出される。
そして、この場合におけるホール素子出力と回転角度の関係は、図14に示すようになっている。また、図14において、矢印R1,R2は、図13の回転方向に対応させている。
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、磁石52を円弧形状に形成したことによって、撮像素子11を搭載した可動部20の回転量をより大きく設定することができ、その際の回転をスムースに行わしめることができる。
また、磁石52及びコイル22等からなる磁気回路を一対設け、その場合、当該磁気回路のそれぞれを、回転中心軸Axを挟んで対称となる位置に対向させて配置したので、個々の磁気回路(磁石52及びコイル22)の構成部材の小型化を実現しつつ、可動部20を回転させるための充分な回転駆動力を確保することができる。
固定部50と可動部20とは、付勢用磁石62と付勢用ヨーク23とを用いて相対的に吸引状態とする構成とし、このとき、固定部50と可動部20との間に複数のボール61を挟んで設けている。この構成により、回転中心軸Axのブレを抑えつつ、可動部20の位置決めを行なうと共に、可動部20の円滑な回転を確保することができる。つまり、撮像素子11を搭載した可動部20の回転中心軸Axに対する傾きや、可動部20の回転中心軸Axに直交する方向への移動(シフト移動)等を抑止することができ、可動部20及びこれに搭載されている撮像素子ユニットのスムースな回転駆動を確保することができる。また、この構成においては、コイルバネ等を用いて固定部と可動部とを連結し引き合う構成とした場合に比べて装置の小型化を実現できる。
可動部20から延出されカメラ1の内部固定部のメイン基板9へと接続されるフレキシブルプリント基板65において、可動部20側の接続部位近傍、即ち撮像素子11の背面側の領域であって回転中心軸Axの近傍に、可動部20の移動に伴って移動するフレキシブルプリント基板65の移動を許容する折り返し部若しくは蛇腹構造部位を設けている。これにより、可動部20の移動に伴って生じるフレキシブルプリント基板65の移動や振動に起因する損傷等を抑止することができる。
さらに、可動部20の回転方向や回転量を検出する手段としてのホール素子13を撮像基板12の背面側に実装し、これに対向する第2固定部55側に検出用磁石53を設けて構成している。そして、ホール素子13を回転中心軸Axの近傍に設けたことによって、可動部20の回転量が大きい場合にも検出用磁石53の移動量が小さくなる。したがって、可動部20の回転量が多くても、より正確にかつ安価に可動部20の回転検出を行うことができる。
ところで、上述の第1の実施形態においては、磁気回路の一部を構成する磁石52の形態として略円弧形状に形成したものを適用している。しかしながら、このような形状の磁石は、単体の部品コストが高めなものになることがある。このことを考慮すると、磁石52の形態としては、上述の第1の実施形態の形状のもの限られることはない。例えば、図15は、上記第1の実施形態の回転ブレ補正装置における磁気回路の一部を構成する磁石についての一変形例を示し、当該磁石を配設した第1固定部を背面側から見た平面図である。
図15に示すように、本変形例においては、当該回転ブレ補正装置の磁気回路の一部を構成する磁石の構成が、上述の第1の実施形態の構成と異なるのみであり、固定部50Aにおけるその他の構成部材は、上述の第1の実施形態で説明したものと全く同様である。したがって、上述の第1の実施形態と同じ構成については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
本変形例における固定部50Aは、第1固定部54に設けられる磁石の形態として、複数の磁石52Aが用いて形成している。この場合において、個々の磁石52Aは、例えば略矩形状の小片であって、回転中心軸Axと平行方向に磁界方向が設定されているものが用いられている。
ここで、第1固定部54の円環状平面の前面側には、上述の第1の実施形態と同様に、略円弧形状に形成された第1ヨーク51が埋設されている。上記複数の磁石52Aは、第1固定部54の円環状平面の背面側において、上記第1ヨーク51の形成する円弧に沿うようにして並べて埋設されている。この構成により、本変形例における磁石は、複数の磁石52Aを用いて、全体として略円弧形状となるように形成されている。その他の構成は、上述の第1の実施形態と全く同様である。
このような構成とすることによって、本変形例の形態においても、上述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、略円弧形状の磁石を採用する形態に比べて、部品コストの低減化に寄与することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の回転ブレ補正装置について、以下に説明する。本実施形態の構成は、基本的には上述の第1の実施形態と略同様の構成から也、回転ブレ補正装置における磁気回路の構成が異なるのみである。したがって、上述の第1の実施形態と同じ構成については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
図16〜図22は、本発明の第2の実施形態にかかる図である。このうち、図16は本実施形態の回転ブレ補正装置の(図17の[16]−[16]線に沿う)断面図である。図17は本実施形態の回転ブレ補正装置の背面図である。図18〜図20は、本実施形態の回転ブレ補正装置における可動部のみを取り出してその構成を示す概念図である。このうち、図18は可動部の(図19の矢印[18]方向から見た)正面図である。図19は図18の[19]−[19]線に沿う断面図である。図20は可動部の(図19の矢印[20]方向から見た)背面図である。図21は、図17の回転ブレ補正装置における固定部を取り出して示す背面図である。図22は、本実施形態の回転ブレ補正装置の作用を示す背面図である
本実施形態の回転ブレ補正装置10Bにおける磁気回路を構成する構成部材は、第1固定部54に埋設される第1ヨーク51及び磁石52Bと、可動部20Bに配設されるコイル22B及び第2ヨーク21B等によって構成されている。
第1固定部54自体は、上述の第1の実施形態における第1固定部54と同様構成のものが適用されている。この第1固定部54に埋設される第1ヨーク51及び磁石52Bの各形状は、上述の第1の実施形態における第1ヨーク51及び磁石52と同様に、略円弧形状に構成され、同様の取り付け形態となっている。
なお、本実施形態に適用される磁石52Bは、第1固定部54の円環状平面上において、N極52BnとS極52Bsとが円周方向に並ぶように、円周方向において互いに対向するように形成されているものが用いられている点において、上述の第1の実施形態における磁石52とは異なる。ここで、磁石52Bは、全体として平板状の略円弧形状に形成されている。そして、当該磁石52Bの円弧形状の中心角αは、角度180度より小さい円弧状をなすように形成されている。このように磁石52Bの形状に関しては、上述の第1の実施形態の磁石52と同様である。本実施形態において適用される磁石52Bは、上述したように、N極52BnとS極52Bsとが円周方向に並ぶように形成されている。ここで、当該磁石52BにおけるN極52Bnの中心角とS極52Bsの中心角とは同じになるように設定されている。そして、本実施形態の回転ブレ補正装置が図17に示す非駆動状態にあるとき、コイル22Bは、上記磁石52BのN極52BnとS極52Bsとの境界部分に対し、光軸Oに平行方向に対向する部位に配設されている。
一方、可動部20B側のコイル22Bは、その空芯部が可動部20Bの回転中心軸Axに平行方向を向くように可動部20の腕部20aの先端近傍に形成されている。そして、第2ヨーク21Bは、上記コイル22Bの空芯部に収納配置されている。また、以下の関係が成り立つように、各部材のサイズが設定されている。即ち、磁石52Bの各極(N,S)のそれぞれの中心角は、コイル22Bの角度よりも大きくなるように、かつコイル22Bの角度は、可動部20Bの最大回転角度よりも大きくなるように設定されている。ここで、磁石52Bの各極(N,S)の中心角は、図17に示すように、N極の中心角=α1とし、S極の中心角=α2とすると、α1=α2である。また、コイル22Bの角度γは、図17に示すように、コイル22Bの径方向に延びる両端辺と中心軸Axとを結ぶ二本の線分の成す角度をいうものとする。即ち、
磁石52Bの各単極の中心角(α1,α2)>コイル22Bの角度(γ)>可動部20Bの回転角度
である。
なお、本実施形態においても、第1ヨーク51及び磁石52Bの一組とコイル22B及び第2ヨーク21Bの一組とからなる磁気回路(ユニット)が、一対具備して構成されている点は、上述の第1の実施形態と同様である。そして、その他の構成も、上述の第1の実施形態と略同様である。
このように構成された本実施形態の回転ブレ補正装置の作用について、図22を用いて以下に説明する。図22は、本実施形態の回転ブレ補正装置の作用を示す図であって、同回転ブレ補正装置の可動部20Bが所定の回転方向(矢印R2方向)に所定の回転量(角度β)だけ回転した状態を示している。なお、図22は、本実施形態の回転ブレ補正装置を背面側から見た際の背面図である。
上述の第1の実施形態における作用と同様に、例えば図17に示す状態を中立状態とすると、この状態にあるときに、コイル22Bに電流が流れることによって駆動力が可動部20Bの回転の接線方向(図17に示す矢印F1又はF2方向)に働く。このときの駆動力の方向が図17に示す矢印F2方向に働いたとすると、その場合には、これにより、可動部20Bが回転中心軸Ax周りに矢印R2に示す方向に回転して、例えば図22に示す状態になる。図22に示す状態は、可動部20Bが中立状態から角度βだけ回転したことを示している。そして、撮像基板12上のホール素子13によって、当該ホール素子13自身を含む可動部20の移動方向及び移動量が検知される。
以上説明したように上記第2の実施形態の構成によっても、上述の第1の実施形態と略同様の作用により同様の効果を得ることができる。
なお、上記第2の実施形態に対しても、上述の第1の実施形態における磁石についての一変形例(図15参照)を同様に適用することは可能である。例えば、図23は、上記第2の実施形態の回転ブレ補正装置における磁気回路の一部を構成する磁石についての一変形例を示し、当該磁石を配設した第1固定部を背面側から見た平面図である。
図23に示すように、本変形例においては、当該回転ブレ補正装置の磁気回路の一部を構成する磁石の構成が上述の第2の実施形態と異なる。
本変形例における固定部50Cにおいて、第1固定部54の円環状平面の前面側に略円弧形状に形成された第1ヨーク51が埋設されている点は、上述の各実施形態と同様である。また、第1固定部54の円環状平面の背面側においては、上記第1ヨーク51の形成する円弧に沿うようにして複数の磁石小片(詳細後述)が並べて埋設されている点においては、上述の第1の実施形態の磁石についての一変形例(図15参照)と同様である。したがって、本変形例においても磁石は、複数の磁石小片を用いて、全体として略円弧形状となるように形成されている点で、上記図15に示す一変形例と同様である。
本変形例においては、全体として略円弧形状に形成された磁石52Dのうち平面上において略半分の領域であって、上述の第2の実施形態における磁石52BのN極52Bnに相当する領域には磁石52Cnが設けられる。また、同磁石52BのS極52Bsに相当する領域には磁石52Csを設けている。
ここで、磁石52Cn,磁石52Csは、回転中心軸Axに平行方向に磁極が並ぶように形成された磁石であって、磁石52Cnは第1固定部54の背面側にN極が、磁石52Csは第1固定部54の背面側にS極が、それぞれ露呈するように第1固定部54の円環状平面の背面側に配設されている。
なお、本変形例において示す例では、図23に示すように、全体として略円弧形状に形成される磁石は、5コの磁石小片によって構成している。したがって、略円弧形状の両端からそれぞれ2コを、磁石52Cn,52Csとし、略円弧形状の中央領域に配置される磁石52Dは、円環状平面に沿う方向に磁極が並ぶように形成したものを適用している。即ち、磁石52Dは、略円弧形状の中央領域において、磁石52Cs寄りの領域をS極とし、他方の磁石52Cn寄りの領域をN極とした形態である。その他の構成は、上述の第1の実施形態と全く同様である。
このような構成とすることによって、本変形例の形態においても、上述の第2の実施形態と同様の作用により同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
本発明は、デジタルカメラ等の撮像機能に特化した電子機器である撮像機器に限られることはなく、撮像機能を備えた他の形態の電子機器、例えば携帯電話,スマートフォン,録音機器,電子手帳,パーソナルコンピュータ,タブレット端末機器,ゲーム機器,携帯テレビ,時計,GPS(Global Positioning System)を利用したナビゲーション機器等、各種の撮像機能付き電子機器にも広く適用することができる。
さらに、撮像素子を用いて画像を取得し、その取得画像を表示装置に表示する機能を有する電子機器、例えば望遠鏡,双眼鏡,顕微鏡等の観察用機器に対しても同様に適用することができる。
1…カメラ,2…カメラボディ,
3…レンズ鏡筒,5…撮像光学系,6…レンズ保持枠,7…鏡筒部材,
9…メイン基板,
10,10B…回転ブレ補正装置,
11…撮像素子,12…撮像基板,13…ホール素子,14…カバーガラス,
20,20B…可動部,20a…腕部,20b…突出部,20c…凸状部,20d…平面,
20e…外周面,
21,21B…第2ヨーク,22,22B…コイル,
23…付勢用ヨーク,
50,50A,50C…固定部,
50a…斜面部,50b…孔,
51…第1ヨーク,52,52A,52B,52Cn,52Cs,52D…磁石,
52a,52b…円弧部,53…検出用磁石,
54…第1固定部,55…第2固定部,
61…ボール,62…付勢用磁石,64…リテーナ,64a…孔,
65,65A…フレキシブルプリント基板,

Claims (6)

  1. 磁石が配置された固定部材と、
    上記撮像素子ユニットと上記磁石と対向する位置に配置されたコイルとが配置されていて、当該コイルが上記固定部に配置された磁石から受ける磁力によって当該撮像素子ユニットの所定の位置を回転中心として回動する回動部材と、
    を具備し、
    上記磁石は、上記撮像素子ユニットの上記回転中心を基点とする第1の半径を有する第1の円弧部と、上記回転中心を基点とする当該第1の円弧部よりも小さい第2の半径を有する第2の円弧部とに囲まれ、その中心角が180度より小さい円弧状をしており、
    上記コイルは、上記円弧状の磁石上を回動可能に配置されていることを特徴とする回転ブレ補正装置。
  2. 上記円弧状の磁石は第1の円弧部と第2の円弧部とからなり、当該第1の円環部と当該第2の円環部とは、上記撮像素子ユニットを挟んで上記回転中心を含む仮想線に対して対称に、上記固定部に配置され、
    上記コイルは第1のコイル部と上記第2のコイル部とからなり、当該第1のコイル部と当該第2のコイル部は、上記撮像素子ユニットを挟んで上記回転中心を含む仮想線に対して対称に、上記可動部に配置されていることを特徴とする請求項1記載の回転ブレ補正装置。
  3. 上記円弧状の磁石は、複数の磁石が並んで配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の回転ブレ補正装置。
  4. 上記複数の磁石は、板状の磁石であることを特徴とする請求項3記載の回転ブレ補正装置。
  5. 上記固定部は上記回転中心を基点とする上記第2の半径よりも小さい第3の半径を有する孔を有し、
    上記可動部は上記円弧状の磁石と対向する位置でコイルを保持する保持部分と上記撮像素子ユニットが配置され当該保持部分から孔へ入り込むように突出する突出部を有していることを特徴とする請求項1記載の回転ブレ補正装置。
  6. 上記可動部の上記保持部分から上記突出部への変化部分には、少なくとも断面の外周面側が直角となっている直角部が形成され、
    上記固定部の上記直角部と対向する部分には、当該直角部の断面において45度の角度で交差する斜面部が形成され、
    上記直角部と上記斜面部との間には、少なくとも4つの転動体が配置されていることを特徴とする請求項5記載の回転ブレ補正装置。
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