JP2023067054A - エアバッグ - Google Patents

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JP2023067054A JP2021177993A JP2021177993A JP2023067054A JP 2023067054 A JP2023067054 A JP 2023067054A JP 2021177993 A JP2021177993 A JP 2021177993A JP 2021177993 A JP2021177993 A JP 2021177993A JP 2023067054 A JP2023067054 A JP 2023067054A
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Abstract

【課題】胸部のうち特に損傷の恐れがある肋軟骨に作用する力を軽減する一方、頭部と頸部に過度な力が作用しないようにするエアバッグを提供する。【解決手段】第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66の他端をエアバッグ100に取り付ける位置と第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66の長さは、エアバッグ100が膨張した状態で、第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66の一端が連結されている第1連結部分72、第2連結部分74及び第3連結部分76においてエアバッグ100の膨張が規制されて、膨張したエアバッグ100を乗員から見たときにエアバッグ100の中心軸11から6時の方向に延びる第1面42、2時の方向に延びる第2面44及び10時の方向に延びる第3面46に沿って、膨張したエアバッグ100に窪み52,54,56が形成されるように決められている。【選択図】図3

Description

本発明は、エアバッグに関する。
車両衝突時の衝撃から乗員の身体を保護するために、ステアリングホイールなどの車体部品に取り付けられているインフレータから供給されるガスによって膨張するエアバッグが知られている。
このようなエアバッグは、衝突時、乗員の身体を受け止めながら衝突エネルギーを吸収し、乗員の身体を保護する。
例えば、乗員の正面に配置されたエアバッグの場合、膨張するエアバッグから乗員に加わる力は、主に乗員の前頭部と胸部に作用する。これらの身体部位のうち、前頭部は比較的頑丈な前頭骨によって保護されているのに対し、胸部の肋軟骨は変形し易く、損傷し肺挫傷を生じる虞がある。
そこで、胸部に作用する衝撃を小さくするために、例えば特許文献1には、乗員の胸部に対応する中央部分に窪みを設けたエアバッグが開示されている。
特開2019-55696号公報
特許文献1のエアバッグによれば、衝突時、乗員の胸部に作用する力が小さくなる一方で、頭部と胸部を繋ぐ頸部に作用する力が大きくなり、乗員の頭部と頸部に作用する力が大きくなることが考えられる。
そこで、本発明は、胸部のうち特に損傷の恐れがある肋軟骨に作用する力を軽減する一方、主に肋軟骨の両側にある比較的硬い肋骨や鎖骨に対応するエアバッグ部分で、胸部に作用する衝突エネルギーを吸収することによって、頭部と頸部に過度な力が作用しないようにするエアバッグを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本発明は、乗物用のエアバッグであって、
リテーナリングによってインフレータに取り付けられたリアパネルと、
乗員に対向するフロントパネルと、
前記リアパネルと前記フロントパネルを互いに連結する円筒状のサイドパネルとを有し、
前記エアバッグは、
前記エアバッグの内部に配置された第1テザー、第2テザー及び第3テザーを備えており、
前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーは、膨張した前記エアバッグを前記乗員から見たときに前記エアバッグの中心軸から6時の方向に延びる第1面、2時の方向に延びる第2面及び10時の方向に延びる第3面にそれぞれ沿って配置されており、
前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーの一端はそれぞれ、前記フロントパネル又は前記サイドパネルに連結されており、
前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーの他端を前記エアバッグに取り付ける位置と前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーの長さは、前記エアバッグが膨張した状態で、前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーの前記一端が連結されている第1連結部分、第2連結部分及び第3連結部分において前記エアバッグの膨張が前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーによって規制されて、前記第1面、前記第2面及び前記第3面に沿って、膨張した前記エアバッグに窪みが形成されるように決められている、ことを特徴とする。
本発明によれば、エアバッグの内部に配置された第1テザー、第2テザー及び第3テザーの他端をエアバッグに取り付ける位置と第1テザー、第2テザー及び第3テザーの長さは、エアバッグが膨張した状態で、第1テザー、第2テザー及び第3テザーの一端が連結されている第1連結部分、第2連結部分及び第3連結部分においてエアバッグの膨張が第1テザー、第2テザー及び第3テザーによって規制されて、エアバッグの中心軸から6時の方向に延びる第1面、2時の方向に延びる第2面及び10時の方向に延びる第3面に沿って、膨張したエアバッグに窪みが形成されるように決められている。この窪みによって、乗員の肋軟骨が受け止められるため、肋軟骨に対して与えられる荷重は小さくなる。また、肋軟骨以外の胸部は、窪み以外のエアバッグと当接するため、胸部全体に対して与えられる荷重はほぼ変わらない。したがって、胸部のうち特に損傷の恐れがある肋軟骨に作用する力を軽減する一方、主に肋軟骨の両側にある比較的硬い肋骨や鎖骨に対応するエアバッグ部分で、胸部に作用する衝突エネルギーを吸収することによって、頭部と頸部に過度な力が作用することがない。
また、前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーのそれぞれの前記他端は、前記エアバッグの中心軸上において互いに連結されていてもよい。
本構成によれば、第1テザー、第2テザー及び第3テザーのそれぞれの他端が、エアバッグの中心軸上において互いに連結されていることにより、エアバッグが膨張するときの展開バランスを維持することができる。
また、前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーのそれぞれの前記他端は、前記リテーナリング又は前記リアパネルに連結されていてもよい。
本構成によれば、第1テザー、第2テザー及び第3テザーのそれぞれの他端が、リテーナリング又はリアパネルに連結されていることにより、エアバッグが膨張するときの展開バランスを維持することができる。
また、前記サイドパネルは、前記エアバッグが膨張した状態で、前記サイドパネルの外周から前記第1面、前記第2面及び前記第3面に沿って前記エアバッグの中心に向かって楔状にそれぞれ延びる第1窪み部、第2窪み部及び第3窪み部を有し、
前記第1窪み部、前記第2窪み部及び前記第3窪み部の内側端部が前記第1連結部分、前記第2連結部分及び前記第3連結部分を構成していてもよい。
本構成によれば、サイドパネルの外周から第1面、第2面及び第3面に沿ってエアバッグの中心に向かって楔状にそれぞれ延びる第1窪み部、第2窪み部及び第3窪み部の内側端部が第1連結部分、第2連結部分及び第3連結部分を構成することにより、乗員の肋軟骨を受け止める第1窪み部と、エアバッグが膨張するときの展開バランスを維持する第2窪み部及び第3窪み部の形状が保たれる。
また、本発明は、乗物用のエアバッグであって、
リテーナリングによってインフレータに取り付けられたリアパネルと、
乗員に対向するフロントパネルと、
前記リアパネルと前記フロントパネルを互いに連結する円筒状のサイドパネルとを有し、
前記エアバッグは、
前記エアバッグの内部に配置されたテザーを備えており、
前記テザーの一端は、膨張した前記エアバッグを前記乗員から見たときに前記エアバッグの中心軸から6時の方向に延びる第1面に沿って前記サイドパネルと前記フロントパネルに連結されており、
前記テザーの他端は、前記第1面に沿って前記リテーナリング又は前記リアパネルに連結されており、
前記テザーの長さは、前記エアバッグが膨張した状態で、前記テザーの前記一端が連結された第1連結部分において前記エアバッグの膨張が前記テザーによって規制されて、膨張した前記エアバッグに前記第1面に沿った窪みが形成されるように決められている、ことを特徴とする。
本発明によれば、エアバッグの内部に配置された第1テザーの長さは、エアバッグが膨張した状態で、第1テザーの一端が連結された第1連結部分においてエアバッグの膨張が第1テザーによって規制されて、膨張したエアバッグにエアバッグの中心軸から6時の方向に延びる第1面に沿った窪みが形成されるように決められている。この窪みによって、乗員の肋軟骨が受け止められるため、肋軟骨に対して与えられる荷重は小さくなる。また、肋軟骨以外の胸部は、窪み以外のエアバッグと当接するため、胸部全体に対して与えられる荷重はほぼ変わらない。したがって、胸部のうち特に損傷の恐れがある肋軟骨に作用する力を軽減する一方、主に肋軟骨の両側にある比較的硬い肋骨や鎖骨に対応するエアバッグ部分で、胸部に作用する衝突エネルギーを吸収することによって、頭部と頸部に過度な力が作用することがない。
したがって、本発明に係るエアバッグによれば、胸部のうち特に損傷の恐れがある肋軟骨に作用する力を軽減する一方、主に肋軟骨の両側にある比較的硬い肋骨や鎖骨に対応するエアバッグ部分で、胸部に作用する衝突エネルギーを吸収することによって、頭部と頸部に過度な力が作用することがない。
本発明の第1の実施形態に係る膨張した状態のエアバッグを示す概略図である。 図1の膨張したエアバッグを示す斜視図である。 図2のエアバッグの内部を示す概略図である。 図3の線IV‐IVから見たエアバッグの断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る膨張した状態のエアバッグを示す斜視図である。 図5のエアバッグの内部を示す概略図である。 本発明の第3の実施形態に係る膨張した状態のエアバッグの断面図である。
[第1の実施形態]
以下、本発明に係るエアバッグの第1の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るエアバッグを含むエアバッグシステムの概略構成を示す。図示するエアバッグシステムは、自動車のステアリングホイール10の前方に座った乗員(ドライバ)を衝突時の衝撃から保護する運転席用エアバッグシステムである。図上、エアバッグシステムのエアバッグ100は、膨張した状態で示されているが、通常(非動作時/非膨張時)は折り畳まれ、図示しないホーンパッドの内側に収納されている。
ステアリングホイール10は、中心軸11に沿って延びるステアリングホイール軸12と、ステアリングホイール軸12周りに設けられている輪状のホイールリム13とを有する。ステアリングホイール軸12の乗員側の端部には、エアバッグ100の内部に膨張用ガスを供給するインフレータ20が取り付けられている。インフレータ20は、乗員側の端部がエアバッグ100の内部に挿入されることにより、エアバッグ100に対して接続されている。また、インフレータ20の側面には、エアバッグ100の車体側の端部が固定されて且つ収納されるように、乗員側が開口しているケース23が設けられている。
エアバッグ100は、インフレータ20のケース23に固定されたリアパネル32と、乗員に対向するフロントパネル34と、リアパネル32とフロントパネル34を互いに連結する円筒状のサイドパネル36、の3つのパネルによって構成されている。3つのパネルは、例えばナイロンなどの化学繊維からなる織布を加工したエアバッグ基布から製造される。
3つのパネルは、膨張したエアバッグ100が、ステアリングホイール10の中心軸11に沿って延びる円筒状の袋を形成するように、それぞれの形状が決められている。
リアパネル32には、中心軸11を囲む開口部(膨張ガス導入口)38が形成されている。開口部38は、インフレータ20の乗員側の端部が挿入されることにより、エアバッグ100とインフレータ20が接続されて、インフレータ20から噴射された膨張ガスがエアバッグ100の内部に供給されるようになっている。また、リアパネル32の乗員側には、インフレータ20が通過できるように、開口部38を囲む輪状のリテーナリング24が設けられている。リテーナリング24は、エアバッグ100のリアパネル32を挟むように、インフレータ20のケース23に対してボルト締結されている。したがって、エアバッグ100のリアパネル32は、リテーナリング24によって、インフレータ20に取り付けられている。
インフレータ20は、車体の適当な箇所に設けたコントローラ22と電気的に接続されている。コントローラ22は、車体に作用する衝撃を感知するセンサ(図示せず)に接続されており、センサから出力された衝撃感知信号に基づいてインフレータ20を駆動し、折り畳まれたエアバッグ100に膨張ガスを供給し、運転席に搭乗している乗員に向けて膨張するように構成されている。
図2は、図1の膨張したエアバッグ100を前方斜め上方から見た斜視図である。
図示するように、膨張したエアバッグ100は、膨張したエアバッグ100を運転席に搭乗している運転手から見たときに、エアバッグ100の中心軸11から6時の方向に延びる第1面42、2時の方向に延びる第2面44及び10時の方向に延びる第3面46に沿ってそれぞれ、楔状の第1窪み部52、第2窪み部54及び第3窪み部56が形成されるように、構成されている。中心軸は仮想の軸であり、第1面~第3面は仮想の面である。
第1の実施形態及び他の実施形態において、第1面42は中心軸11から6時の方向に延びるが、厳密に6時の方向である必要はなく、例えば5時半から6時半の範囲にあればよい。同様に、第2面44も厳密に2時の方向に延びている必要はなく、例えば1時半から2時半の範囲にあればよいし、第3面46も厳密に10時の方向に延びている必要はなく、例えば9時半から10時半の範囲にあればよい。
図示するように、各窪み部52、54、56は、フロントパネル34において、エアバッグ100の外周からフロントパネル34の中心軸11に向かって楔状に延びている。また、窪み部52,54,56の径方向深さ(サイドパネル36の外周から中心軸11に向かう方向の深さ)は、エアバッグ100の末端側(乗員側)から基端側(インフレータ側)に向かって次第に浅くなっている。
図3は、窪み部52,54,56を形成するためのテザー構造の一例を示す。
図3のテザー構造は、エアバッグ100の内部に配置された3つのテザー、すなわち、第1面42、第2面44及び第3面46に沿ってそれぞれ配置された第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66を有する。
第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66はそれぞれ一端と他端を有する。第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66の一端は互いに連結されている。第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66の他端は、エアバッグ100が膨張した状態で形成される楔状の第1窪み部52、第2窪み部54及び第3窪み部56の径方向内側端部(底部)に対応する第1連結部分72、第2連結部分74及び第3連結部分76に連結されている。
第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66の長さは、エアバッグ100が膨張した状態で、第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66の一端が、エアバッグ100の中心軸11又はその近傍に位置し、第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66の他端が第1連結部分72、第2連結部分74及び第3連結部分76においてエアバッグ100の径方向外側への膨張を規制し、膨張したエアバッグ100に楔状の第1窪み部52、第2窪み部54及び第3窪み部56が形成されるように決められている。
第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66は、幅の狭い紐であってもよいが、安定した楔状の第1窪み部52、第2窪み部54及び第3窪み部56を形成するためには、図示するように、エアバッグ100が膨張した状態で第1面42、第2面44及び第3面46に沿って延在する帯状を有することが好ましい。
このような構成を備えたエアバッグ100は、図4に示すように、膨張時、第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66によって、これら第1テザー62、第2テザー64及び第3テザー66が連結されたエアバッグ部分の変形が規制され、対応する箇所に第1窪み部52、第2窪み部54及び第3窪み部56がそれぞれ形成される。特に、実施形態では、3つのテザー62,64,66が中心軸11の周りに均等に、かつ、中心軸11を挟んで左右対称に配置されているため、膨張したエアバッグ100の形状が安定し、第1テザー62に対応する位置に第1窪み部52が安定して形成される。
これにより、第1窪み部52の両側に位置する左右のエアバッグ膨張部82,84が、肋軟骨の左右に位置する比較的硬い肋骨部分から鎖骨に至る胸部領域を受け、第2窪み部54と第3窪み部56の間に位置するエアバッグ膨張部86が頭部と頸部を受ける。そのため、肋軟骨に作用する衝撃力が小さくなる。一方、比較的硬い肋骨部分から鎖骨に至る胸部領域が左右のエアバッグ膨張部82,84に均等に且つ安定に受けられるため、頭部や頸部に作用する衝撃力が増加することはない。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態に係るエアバッグシステムについて図5,6を参照して説明する。以下の説明において、第2の実施形態のエアバッグシステムに含まれる構成であって、第1の実施形態のエアバッグに含まれる構成と同じ部分又は対応する部分には、第1の実施形態の符号に「100」を加えた符号を付して説明を省略する。
図示するように、第2の実施形態のエアバッグシステムにおけるエアバッグ200は、膨張した状態で、上述した第1~第3窪み部152,154,156の他に、中心軸111を中心とする所定半径の円周に沿って、環状窪み部158が形成されるように、第1実施形態のテザー構造とは異なるテザー構造がエアバッグ200の内部に構成されている。
具体的に、第2の実施形態のエアバッグ200の内部に配置されたテザー構造160は、エアバッグ200が膨張した状態で、第1面、第2面及び第3面に沿って延在する第1テザー162、第2テザー164及び第3テザー166を有する。加えて、テザー構造160は、中心軸111を中心とする円周上に位置する筒状の補助テザー168を有する。
第1テザー162、第2テザー164及び第3テザー166の一端(乗員側端部)と他端(インフレータ側端部)はそれぞれ、第1面142、第2面144及び第3面146上において、フロントパネル134とリアパネル132に連結されている。図示するように、第1テザー162、第2テザー164及び第3テザー166の一端にあって中心軸に近い内側端部は中心軸から所定距離だけ離れた位置でフロントパネル134に連結されている。一方、第1テザー162、第2テザー164及び第3テザー166の一端にあって中心軸から離れた外側端部はフロントパネル134の外周端部付近の位置でフロントパネル134に連結されている。
補助テザー168は、第1テザー162、第2テザー164及び第3テザー166の一端側内側端部を結ぶ円周上に配置されており、筒状の一端部がフロントパネル134に連続して連結されている。
第1テザー162、第2テザー164及び第3テザー166のそれぞれの他端は、第1連結位置192、第2連結位置194及び第3連結位置196において、開口部138に挿入されているインフレータ120の周りのリテーナリング124とリアパネル132との間に挟まれて固定されている。
第1テザー162、第2テザー164及び第3テザー166の中心軸方向の長さは、エアバッグ200が膨張した状態で、第1テザー162、第2テザー164及び第3テザー166の一端が連結されている箇所のエアバッグ部分の膨張が第1テザー162、第2テザー164及び第3テザー166によって規制されて、第1面142、第2面144及び第3面146に沿って、膨張したエアバッグ200に第1窪み部152、第2窪み部154及び第3窪み部156が形成されるように決められている。
このように、本発明の第2の実施形態に係るエアバッグによれば、第1テザー162、第2テザー164及び第3テザー166の一端が連結されているエアバッグ部分おいて、エアバッグ200の膨張が第1テザー162、第2テザー164及び第3テザー166によって規制されて、6時の方向に延びる第1面142、2時の方向に延びる第2面144及び10時の方向に延びる第3面146に沿って、膨張したエアバッグ200に第1窪み部152、第2窪み部154及び第3窪み部156が形成される。3つのテザー162,164,166が中心軸111の周りに均等に、かつ、中心軸111を挟んで左右対称に配置されているため、膨張したエアバッグ200の形状が安定し、第1テザー162に対応する位置に第1窪み部152が安定して形成される。また、補助テザー168の存在により、第1窪み部152、第2窪み部154及び第3窪み部156の内側に、中心軸111を中心とする環状の窪み部158が形成される。
そのため、衝突時にエアバッグ200が膨張すると、第1窪み部152の両側に位置する左右のエアバッグ膨張部182,184が、肋軟骨の左右に位置する比較的硬い肋骨部分から鎖骨に至る胸部を受け、第2窪み部154と第3窪み部156の間に位置するエアバッグ膨張部186が頭部と頸部を受ける。そのため、肋軟骨に作用する衝撃力が小さくなる。一方、比較的硬い肋骨部分から鎖骨に至る胸部領域が安定して左右のエアバッグ膨張部182,184に受けられるため、頭部や頸部に作用する衝撃力が増加することはない。
[第3の実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態に係るエアバッグシステムについて図7を参照して説明する。以下の説明において、第3の実施形態のエアバッグシステムに含まれる構成であって、第1の実施形態のエアバッグに含まれる構成と同じ部分又は対応する部分には、第1の実施形態の符号に「200」を加えた符号を付して説明を省略する。
第3の実施形態において、エアバッグ300の内部に配置されたテザー構造260は、膨張した状態で、エアバッグ300の中心軸211に沿って伸びるように配置された第1テザー262と、中心軸211から6時の方向に延びる第1面に沿って配置された第2テザー264を有する。第1テザー262の一端(乗員側端部)はフロントパネル234の中央に連結されており、第1テザー262の略中腹(乗員側端部とインフレータ側端部の間の中腹)は中心軸211からインフレータ220に向けて3時の方向と9時の方向に分岐する分岐部263を有し、第1テザー262の3時の方向と9時の方向の他端(インフレータ側端部)は開口部238に挿入されているインフレータ220の周りのリテーナリング224とリアパネル232との間に挟まれて固定されている。第2テザー264は、一端(内側端部)が第1テザー262に連結されており、他端(外側端部)が、エアバッグ300が膨張した状態で形成される窪み部252の内側端部(底部)に対応する第1連結部分272に連結されている。
第1テザー262の中心軸方向の長さと第2テザー264の径方向の長さは、エアバッグ300が膨張した状態で、第1テザー262によってフロントパネル234の膨張が規制されるとともに、第2テザー264によってサイドパネル236の膨張が規制され、膨張したエアバッグ300に第1面242に沿って窪み部252が形成されるように決められている。
このように、実施形態3のエアバッグによれば、エアバッグ300が膨張した状態で、第1テザー262と第2テザー264によってそれらが連結されているエアバッグ部分の膨張が規制され、エアバッグ300の中心軸211から6時の方向に延びる第1面242に沿って窪み部252が形成される。
そのため、衝突時にエアバッグ300が膨張すると、窪み部252の両側に位置する左右のエアバッグ膨張部282,284が、肋軟骨の左右に位置する比較的硬い肋骨部分から鎖骨に至る胸部、及び頭部と頸部を受ける。そのため、肋軟骨に作用する衝撃力が小さくなる。一方、比較的硬い肋骨部分から鎖骨に至る胸部領域が安定して左右のエアバッグ膨張部282,284に受けられるため、頭部や頸部に作用する衝撃力が増加することはない。
なお、実施形態3において、第1テザー262と第2テザー264は別々の部材であってもよいし、一つの基布から切り出した一つの部材であってもよい。
[他の実施形態]
以上、本発明を運転席用エアバッグに適用した実施形態を説明したが、本発明は助手席エアバッグ又は後部座席エアバッグにも同様に適用可能である。また、本発明は、自動車に搭載されるエアバッグに限らず、その他の乗物のエアバッグにも広く適用可能である。
20 インフレータ
32 リアパネル
34 フロントパネル
36 サイドパネル
62 第1テザー
64 第2テザー
66 第3テザー
42 第1面
44 第2面
46 第3面
52 窪み(第1窪み部)
54 窪み(第2窪み部)
56 窪み(第3窪み部)
72 第1連結部分
74 第2連結部分
76 第3連結部分
100 エアバッグ

Claims (5)

  1. 乗物用のエアバッグであって、
    リテーナリングによってインフレータに取り付けられたリアパネルと、
    乗員に対向するフロントパネルと、
    前記リアパネルと前記フロントパネルを互いに連結する円筒状のサイドパネルとを有し、
    前記エアバッグは、
    前記エアバッグの内部に配置された第1テザー、第2テザー及び第3テザーを備えており、
    前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーは、膨張した前記エアバッグを前記乗員から見たときに前記エアバッグの中心軸から6時の方向に延びる第1面、2時の方向に延びる第2面及び10時の方向に延びる第3面にそれぞれ沿って配置されており、
    前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーの一端はそれぞれ、前記フロントパネル又は前記サイドパネルに連結されており、
    前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーの他端を前記エアバッグに取り付ける位置と前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーの長さは、前記エアバッグが膨張した状態で、前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーの前記一端が連結されている第1連結部分、第2連結部分及び第3連結部分において前記エアバッグの膨張が前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーによって規制されて、前記第1面、前記第2面及び前記第3面に沿って、膨張した前記エアバッグに窪みが形成されるように決められている、ことを特徴とするエアバッグ。
  2. 前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーのそれぞれの前記他端は、前記エアバッグの中心軸上において互いに連結されている、ことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ。
  3. 前記第1テザー、前記第2テザー及び前記第3テザーのそれぞれの前記他端は、前記リテーナリング又は前記リアパネルに連結されている、ことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ。
  4. 前記サイドパネルは、前記エアバッグが膨張した状態で、前記サイドパネルの外周から前記第1面、前記第2面及び前記第3面に沿って前記エアバッグの中心に向かって楔状にそれぞれ延びる第1窪み部、第2窪み部及び第3窪み部を有し、
    前記第1窪み部、前記第2窪み部及び前記第3窪み部の内側端部が前記第1連結部分、前記第2連結部分及び前記第3連結部分を構成している、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のエアバッグ。
  5. 乗物用のエアバッグであって、
    リテーナリングによってインフレータに取り付けられたリアパネルと、
    乗員に対向するフロントパネルと、
    前記リアパネルと前記フロントパネルを互いに連結する円筒状のサイドパネルとを有し、
    前記エアバッグは、
    前記エアバッグの内部に配置されたテザーを備えており、
    前記テザーの一端は、膨張した前記エアバッグを前記乗員から見たときに前記エアバッグの中心軸から6時の方向に延びる第1面に沿って前記サイドパネルと前記フロントパネルに連結されており、
    前記テザーの他端は、前記第1面に沿って前記リテーナリング又は前記リアパネルに連結されており、
    前記テザーの長さは、前記エアバッグが膨張した状態で、前記テザーの前記一端が連結された第1連結部分において前記エアバッグの膨張が前記テザーによって規制されて、膨張した前記エアバッグに前記第1面に沿った窪みが形成されるように決められている、ことを特徴とするエアバッグ。
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