JP2023063829A - 末端変性ジエン系ポリマー、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械物性に優れた末端変性ジエン系ポリマー、及びその製造方法を提供する。【解決手段】末端にケトン基又はアルデヒド基を有するジエン系ポリマーに、第一級アミンを有する含窒素不飽和5員環又は6員環化合物である複素環化合物を反応させてなる、末端変性ジエン系ポリマー。【選択図】なし
Description
本発明は、末端変性ジエン系ポリマー、及びその製造方法に関するものである。
ゴムポリマーの物性を高める手段が、従来から種々検討されている。例えば、特許文献1には、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有するポリマーに、式(M)で表される化合物を反応させることで、変性ポリマーを製造する、変性ポリマーの製造方法であって、上記ポリマーに上記化合物を反応させる際に、アセチルアセトナート配位子を有するマンガン触媒を用いる、変性ポリマーの製造方法が記載されている。しかしながら、リン酸基の付加反応に二重結合を消費するため、架橋密度の低下などのおそれがある。
また、特許文献2には、カルボキシイオンを導入し、それらがイオン結合を形成することで機械強度を大幅に向上させることが記載されている。しかしながら、ゴム中にイオン性官能基を含有することで、吸水性を持つようになる。吸水により強度が低下するため、官能基導入量のコントロールが難しいという問題がある。
また、特許文献3には、ポリマー鎖中にホスト、ゲスト分子を導入することで、それらのホスト-ゲスト相互作用により架橋構造を作成し機械強度を向上させたことが記載されている。しかしながら、ホスト分子に使用されるシクロデキストリンは高価かつゴムの相溶性が低いためゴム中で凝集するという問題がある。
本発明は、以上の点に鑑み、機械物性に優れた末端変性ジエン系ポリマー、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る末端変性ジエン系ポリマーは、上記課題を解決するために、末端にケトン基又はアルデヒド基を有するジエン系ポリマーに、第一級アミンを有する含窒素不飽和5員環又は6員環化合物である複素環化合物を反応させてなるものとする。
上記複素環化合物は次の一般式(1)~(4)のいずれかで表される化合物のうち少なくとも1種であるものとすることができる。
ただし、式(1)~(4)において、R1~R10は、水素又は炭素数1~3の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
上記複素環化合物の添加量は、上記ジエン系ポリマー1kg当り、0.01~0.5molであるものとすることができる。
重量平均分子量は、400,000~2,600,000であるものとすることができる。
本発明に係る末端変性ジエン系ポリマーの製造方法は、ジエン系ポリマーに酸化剤を添加し、炭素-炭素二重結合を酸化開裂させて酸化分解ジエン系ポリマーを得る酸化分解工程と、得られた酸化分解ジエン系ポリマーに、第一級アミンを有する含窒素不飽和5員環又は6員環化合物である複素環化合物を反応させる末端変性工程を有するものとする。
上記複素環化合物は、次の一般式(1)~(4)のいずれかで表される化合物のうち少なくとも1種であるものとすることができる。
ただし、式(1)~(4)において、R1~R10は、水素又は炭素数1~3の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
上記複素環化合物の添加量は、上記ジエン系ポリマー1kg当り、0.01~0.5molであるものとすることができる。
上記ジエン系ポリマーとしてゴムラテックスを用いるものとすることができる。
本発明によれば、機械物性に優れた末端変性ジエン系ポリマー及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係る末端変性ジエン系ポリマーは、末端にケトン基又はアルデヒド基を有するジエン系ポリマーに、第一級アミンを有する含窒素不飽和5員環又は6員環化合物である複素環化合物を反応させてなるものとする。
上記複素環化合物は、特に限定されないが、次の一般式(1)~(4)のいずれかで表される化合物のうち少なくとも1種であるものであることが好ましい。
ただし、式(1)~(4)において、R1~R10は、水素又は炭素数1~3の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
末端変性ジエン系ポリマーは、一般式(1a)~(1d)、(2a)~(2d)、(3a)~(3d)、(4a)~(4d)で表される構造のうち少なくとも1種を末端に有するものであることが好ましい。ただし、式において、R1~R10は、水素又は炭素数1~3の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
本実施形態に係る末端変性ジエン系ポリマーの製造方法は、ジエン系ポリマーに酸化剤を添加し、炭素-炭素二重結合を酸化開裂させて酸化分解ジエン系ポリマーを得る酸化分解工程と、得られた酸化分解ジエン系ポリマーに、第一級アミンを有する含窒素不飽和5員環又は6員環化合物である複素環化合物を添加して反応させる末端変性工程とを有するものとする。酸化分解工程と、末端変性工程とは、ワンポットで行ってもよい。ここで、「ワンポット」とは、ひとつの容器で連続的に合成するという意味である。
上記複素環化合物は、特に限定されないが、次の一般式(1)~(4)のいずれかで表される化合物のうち少なくとも1種であるものであることが好ましい。
ただし、式(1)~(4)において、R1~R10は、水素又は炭素数1~3の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
すなわち、本実施形態に係る末端変性ジエン系ポリマーは、ジエン系ポリマーを、その主鎖中に存在する炭素-炭素二重結合において酸化開裂させることで分解して、該分解したポリマーを含む系を、第一級アミンを有する含窒素不飽和5員環又は6員環化合物である複素環化合物と反応させて末端を変性させることにより得られる。
変性対象となるジエン系ポリマーとしては、共役ジエンモノマーからなる構成単位を含む重合体であり、1種類の共役ジエンモノマーの単独重合体でもよく、2種以上の共役ジエンモノマーの共重合体でもよく、1種又は2種以上の共役ジエンモノマーとビニルモノマーとの共重合体でもよい。例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレン-イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン-イソプレン共重合体ゴム、スチレン-イソプレン-ブタジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。これらジエン系ゴムは、いずれか1種単独で、又は2種以上ブレンドして用いることができる。
変性対象となるジエン系ポリマーは、常温(23℃)で液状であってもよく、固形状であってもよい。ジエン系ポリマーの重量平均分子量は、特に限定されず、10,000~4,000,000でもよく、50,000~1,000,000でもよく、100,000~300,000でもよい。ここで、本明細書において、重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)での測定により、ポリスチレン換算の重量平均分子量を測定した値とする。
変性対象となるジエン系ポリマーのシス含有量は特に限定されないが、伸長結晶化が促進される観点から、95%以上であることが好ましく、98%以上であることがより好ましい。
またジエン系ポリマーは、溶媒に溶解又は分散媒に分散させたものであれば良く、プロトン性分散媒である水中にミセル状になった水系エマルション、すなわちゴムラテックスを用いることが好ましい。水系エマルションを用いることにより、ポリマーを分解させた後に、その状態のまま、複素環化合物を配合することで末端変性反応を生じさせることができる。すなわち、ひとつの容器で連続的に合成することができる。水系エマルションの濃度(ポリマーの固形分濃度)は、特に限定されないが、5~70質量%であることが好ましく、より好ましくは10~50質量%である。固形分濃度が高くなりすぎるとエマルション安定性が低下してしまい、固形分濃度が小さすぎる場合は反応速度が遅くなり、実用性に欠ける。
上記酸化開裂によりジエン系ポリマーが分解し、末端にカルボニル基(>C=O)やホルミル基(-CHO)を持つポリマーが得られる。詳細には、下記式(A)で表される構造を末端に持つポリマーが生成される。
式(A)中、Xは、水素原子又はメチル基であり、イソプレンユニットが開裂した場合、一方の開裂末端ではXがメチル基、他方の開裂末端ではXが水素原子となる。式(A)において、Pは酸化開裂後のポリマー鎖を示す。
ジエン系ポリマーの炭素-炭素二重結合を酸化開裂させるためには、酸化剤を用いることができ、例えば、ジエン系ポリマーの水系エマルションに酸化剤を添加し攪拌することにより酸化開裂させることができる。酸化剤としては、例えば、過マンガン酸カリウム、酸化マンガンなどのマンガン化合物、クロム酸、三酸化クロムなどのクロム化合物、過酸化水素などの過酸化物、過ヨウ素酸などの過ハロゲン酸、オゾン、酸素などの酸素類などが挙げられる。これらの中でも、過ヨウ素酸を用いることが好ましい。酸化開裂に際しては、コバルト、銅、鉄などの金属の塩化物や有機化合物との塩や錯体などの金属系酸化触媒を併用してもよく、例えば、該金属系酸化触媒の存在下で空気酸化してもよい。
上記酸化開裂によりポリマーを分解することで、分子量が低下する。分解後のポリマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、5,000~3,000,000であることが好ましく、より好ましくは300,000~2,000,000である。
以上のようにしてポリマーを分解させた後、分解したポリマーを含む反応系を上記複素環化合物と反応させる。反応させた後、水系エマルションを凝固乾燥させることにより、常温(23℃)で固形状の末端変性ジエン系ポリマーが得られる。得られた末端変性ジエン系ポリマーは、上記式(1a)~(1d)、(2a)~(2d)、(3a)~(3d)、(4a)~(4d)のいずれかの末端構造を有しているものであることが好ましい。
例えば、上記式(1a)~(1d)で表される末端構造は次のような反応により得られる。すなわち、一般式(A)で表される構造のカルボニル基又はホルミル基に対して、式(1)で表される複素環化合物が求核付加反応することにより、一般式(1a)又は(1b)で表される末端構造となり、さらに脱水反応が起こると一般式(1c)又は(1d)で表される末端構造となる。
上記変性ジエン系ポリマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、400,000~2,600,000であることが好ましく、600,000~2,000,000であることがより好ましい。
また、本実施形態によれば、二重結合を解離させる薬剤である酸化剤の種類や量、反応時間などを調整することにより酸化開裂させる反応を制御できる。この制御によって末端変性ジエン系ポリマーの分子量を制御することができる。
酸化剤の配合量は特に限定されないが、ジエン系ポリマー(固形分量)100質量部に対して、0.1~2.0質量部であることが好ましく、0.2~0.6質量部であることがより好ましい。
第一級アミンを有する含窒素不飽和5員環又は6員環化合物である複素環化合物の配合量は特に限定されないが、ジエン系ポリマー(固形分量)1kgに対して、0.05~1.0molであることが好ましく、0.1~0.5molであることがより好ましい。配合量が上記範囲内である場合、優れた機械物性が得られやすい。
本実施形態のように、ポリマー主鎖を分解し第一級アミンを有する含窒素不飽和5員環又は6員環化合物である複素環化合物を反応させて、末端に複素環を導入することで、疑似架橋が形成される。すなわち、末端に導入された複素環同士、あるいは、複素環と、ポリマーの酸化開裂で生じたカルボニル基又はホルミル基との相互作用(ファンデルワールス結合や水素結合など)により物理的に結合することで、末端の複素環が疑似的な架橋点として働く。疑似架橋が形成されることにより、伸長結晶化が促進し、機械物性の向上効果が得られる。また、末端変性ジエン系ポリマーを含むゴム組成物に破壊エネルギーが加えられた場合、これらの疑似架橋が破壊エネルギーを分散させながら優先的に破壊されるため、材料全体として高強度化される。
本実施形態に係るゴム組成物は、ゴム成分として、上記末端変性ジエン系ポリマー以外のジエン系ゴムを含有していてもよく、その種類は特に限定されないが、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレン-イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン-イソプレン共重合体ゴム、スチレン-イソプレン-ブタジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。これらジエン系ゴムは、いずれか1種単独で、又は2種以上ブレンドして用いることができる。
本実施形態に係るゴム組成物において、ゴム成分100質量部中の末端変性ジエン系ポリマーの含有量は、特に限定されないが、10~100質量部であることが好ましく、30~100質量部であることが好ましく、50~100質量部であることがさらに好ましい。
本実施形態に係るゴム組成物には、無機充填剤として、カーボンブラック、シリカ等の補強性充填剤を用いることができる。すなわち、無機充填剤は、カーボンブラック単独でも、シリカ単独でも、カーボンブラックとシリカの併用でもよい。好ましくは、カーボンブラックとシリカの併用である。無機充填剤の含有量は、特に限定されず、例えばゴム成分100質量部に対して、1~150質量部であることが好ましく、より好ましくは1~100質量部であり、さらに好ましくは1~80質量部である。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、公知の種々の品種を用いることができる。カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1~70質量部であることが好ましく、より好ましくは1~30質量部である。
シリカとしては、特に限定されないが、湿式沈降法シリカや湿式ゲル法シリカなどの湿式シリカが好ましく用いられる。シリカの含有量は、ゴムのtanδのバランスや補強性などの観点からゴム成分100質量部に対して、1~150質量部であることが好ましく、より好ましくは1~100質量部であり、さらに好ましくは1~80質量部である。
シリカを含有する場合、スルフィドシラン、メルカプトシランなどのシランカップリング剤をさらに含有してもよい。シランカップリング剤を含有する場合、その含有量はシリカ100質量部に対して2~20質量部であることが好ましい。
本実施形態に係るゴム組成物では、上記した各成分に加え、通常のゴム工業で使用されているプロセスオイル、酸化亜鉛、ステアリン酸、軟化剤、可塑剤、ワックス、老化防止剤などの添加剤や、加硫剤、加硫促進剤などの加硫系配合剤を通常の範囲内で適宜配合することができる。
加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄成分が挙げられる。また、加硫剤の含有量はゴム成分100質量部に対して0.1~10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5~5質量部である。また、加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.1~7質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5~5質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物は、通常用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて作製することができる。
得られるゴム組成物は、タイヤ用として用いることができ、乗用車用、トラックやバスの大型タイヤなど、各種用途・サイズの空気入りタイヤのトレッドやサイドウォールなどタイヤの各部位に適用することができる。ゴム組成物は、常法に従い、例えば、押出加工によって所定の形状に成形され、他の部品と組み合わせた後、例えば140~180℃で加硫成形することにより、空気入りタイヤを製造することができる。
本実施形態に係る空気入りタイヤの種類としては、特に限定されず、上述の通り、乗用車用タイヤ、トラックやバスなどに用いられる重荷重用タイヤなどの各種のタイヤが挙げられる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[比較合成例1]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより酸化分解ジエン系ポリマー1を得た。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより酸化分解ジエン系ポリマー1を得た。
[比較合成例2]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.47mL)、テトラエチレンペンタミン(0.65mL)を加え60℃で3時間撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより酸化分解ジエン系ポリマー2を得た。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.47mL)、テトラエチレンペンタミン(0.65mL)を加え60℃で3時間撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより酸化分解ジエン系ポリマー2を得た。
[合成例1]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール(0.28g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(0.56ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー1を得た。重量平均分子量は、8.07×105であった。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール(0.28g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(0.56ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー1を得た。重量平均分子量は、8.07×105であった。
[合成例2]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール(0.57g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(1.1ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー2を得た。重量平均分子量は、9.50×105であった。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール(0.57g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(1.1ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー2を得た。重量平均分子量は、9.50×105であった。
[合成例3]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール(1.14g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(2.2ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー3を得た。重量平均分子量は、10.1×105であった。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール(1.14g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(2.2ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー3を得た。重量平均分子量は、10.1×105であった。
[合成例4]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール(1.71g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(3.3ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー4を得た。重量平均分子量は、10.1×105であった。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール(1.71g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(3.3ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー4を得た。重量平均分子量は、10.1×105であった。
[合成例5]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(0.32g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(0.56ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー5を得た。重量平均分子量は、7.41×105であった。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(0.32g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(0.56ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー5を得た。重量平均分子量は、7.41×105であった。
[合成例6]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(0.64g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(1.1ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー6を得た。重量平均分子量は、6.54×105であった。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(0.64g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(1.1ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー6を得た。重量平均分子量は、6.54×105であった。
[合成例7]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(1.29g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(2.2ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー7を得た。重量平均分子量は、7.10×105であった。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.93mL)、テトラエチレンペンタミン(1.3mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(1.29g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(2.2ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー7を得た。重量平均分子量は、7.10×105であった。
[合成例8]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.47mL)、テトラエチレンペンタミン(0.65mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(0.32g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(0.56ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー8を得た。重量平均分子量は、9.50×105であった。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.47mL)、テトラエチレンペンタミン(0.65mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(0.32g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(0.56ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー8を得た。重量平均分子量は、9.50×105であった。
[合成例9]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.47mL)、テトラエチレンペンタミン(0.65mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(0.64g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(1.1ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー9を得た。重量平均分子量は、9.86×105であった。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.47mL)、テトラエチレンペンタミン(0.65mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(0.64g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(1.1ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー9を得た。重量平均分子量は、9.86×105であった。
[合成例10]
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.47mL)、テトラエチレンペンタミン(0.65mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(0.96g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(1.7ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー10を得た。重量平均分子量は、9.78×105であった。
IRラテックスに水を加えDRC30%の溶液を200g調整した。ドデシル硫酸ナトリウム(2.0g)を加え、窒素雰囲気下で1時間撹拌後、tert-ブチルヒドロペルオキシド(0.47mL)、テトラエチレンペンタミン(0.65mL)を加え60℃で3時間撹拌した。その後、2-アミノピリミジン(0.96g)、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン(1.7ml)を添加し、60℃で終夜撹拌した。得られた反応溶液をアセトンに滴下しゴム分を凝集させた。得られたゴム分を水で洗浄し、50℃で減圧乾燥することにより末端変性ジエン系ポリマー10を得た。重量平均分子量は、9.78×105であった。
なお、上記で得られた末端変性ジエン系ポリマーの重量平均分子量は以下の方法で測定した。
[重量平均分子量(Mw)]
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)での測定により、ポリスチレン換算のMn、Mw及びMw/Mnを求めた。詳細には、測定試料はTHF1mLに溶解させたものを用いた。(株)島津製作所製「LC-20DA」を使用し、試料をフィルター透過後、温度40℃、流量1.0mL/分でカラム(Shodex KL-807L)を通し、示差屈曲検出器(RI)で検出した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)での測定により、ポリスチレン換算のMn、Mw及びMw/Mnを求めた。詳細には、測定試料はTHF1mLに溶解させたものを用いた。(株)島津製作所製「LC-20DA」を使用し、試料をフィルター透過後、温度40℃、流量1.0mL/分でカラム(Shodex KL-807L)を通し、示差屈曲検出器(RI)で検出した。
合成例で使用した各成分の詳細は以下の通りである。
・IRラテックス:BST Specialty CO., Ltd.製「IRL701」、重量平均分子量=16.0×105、シス含有量=98.99%
・ドデシル硫酸ナトリウム:富士フィルム和光純薬(株)製
・tert-ブチルヒドロペルオキシド:東京化成工業(株)製
・テトラエチレンペンタミン:東京化成工業(株)製
・3-アミノ-1,2,4-トリアゾール:東京化成工業(株)製
・2-アミノピリミジン:東京化成工業(株)製
・1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン:ナカライテスク(株)製
・ジアザビシクロウンデセン:東京化成工業(株)製
・アセトン:ナカライテスク(株)製
・IRラテックス:BST Specialty CO., Ltd.製「IRL701」、重量平均分子量=16.0×105、シス含有量=98.99%
・ドデシル硫酸ナトリウム:富士フィルム和光純薬(株)製
・tert-ブチルヒドロペルオキシド:東京化成工業(株)製
・テトラエチレンペンタミン:東京化成工業(株)製
・3-アミノ-1,2,4-トリアゾール:東京化成工業(株)製
・2-アミノピリミジン:東京化成工業(株)製
・1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕-7-ウンデセン:ナカライテスク(株)製
・ジアザビシクロウンデセン:東京化成工業(株)製
・アセトン:ナカライテスク(株)製
得られた末端変性ジエン系ポリマーを用いて、表1,2に示す配合に従い、ゴム組成物を調製し、150℃で25分間加硫した。得られた加硫後のゴム組成物について、以下の測定方法に従い、機械強度を評価した。
実施例で使用した各成分の詳細は以下の通りである。
・酸化分解ジエン系ポリマー1,2:上記比較合成例1,2で得られた酸化分解ジエン系ポリマー
・末端変性ジエン系ポリマー1~10:上記合成例1~10で得られた末端変性ジエン系ポリマー
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「N339 シーストKH」
・酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製「酸化亜鉛1種」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS-20」
・硫黄:細井化学工業(株)製「ゴム用粉末硫黄150メッシュ」
・加硫促進剤:大内新興化学興業(株)製「ノクセラーCZ」
・酸化分解ジエン系ポリマー1,2:上記比較合成例1,2で得られた酸化分解ジエン系ポリマー
・末端変性ジエン系ポリマー1~10:上記合成例1~10で得られた末端変性ジエン系ポリマー
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「N339 シーストKH」
・酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製「酸化亜鉛1種」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS-20」
・硫黄:細井化学工業(株)製「ゴム用粉末硫黄150メッシュ」
・加硫促進剤:大内新興化学興業(株)製「ノクセラーCZ」
[300%伸張時の引張応力(MPa)]
JIS K6251に準拠した引張試験(ダンベル状7号形)を行い、25℃における300%伸長時の引張応力(Mpa)を測定し、実施例1~7については比較例1の値を100とし、、実施例8~10については比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が大きいほど破壊特性(機械強度)に優れることを示す。
JIS K6251に準拠した引張試験(ダンベル状7号形)を行い、25℃における300%伸長時の引張応力(Mpa)を測定し、実施例1~7については比較例1の値を100とし、、実施例8~10については比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が大きいほど破壊特性(機械強度)に優れることを示す。
結果は、表1,2に示す通りであり、実施例1~10では、比較例1,2よりも優れた破壊特性(機械強度)が得られた。この結果からも複素環の導入により、末端に導入された複素環同士や、複素環とポリマーの酸化開裂で生じたカルボニル基やホルミル基とが相互作用(ファンデルワールス結合や水素結合)していることが示唆される。
本発明の末端変性ジエン系ポリマーを用いたゴム組成物は、乗用車、ライトトラック・バス等の各種タイヤに用いることができる。
Claims (8)
- 末端にケトン基又はアルデヒド基を有するジエン系ポリマーに、第一級アミンを有する含窒素不飽和5員環又は6員環化合物である複素環化合物を反応させてなる、末端変性ジエン系ポリマー。
- 前記複素環化合物の添加量が前記ジエン系ポリマー1kg当り、0.01~0.5molである、請求項1又は2に記載の末端変性ジエン系ポリマー。
- 重量平均分子量が400,000~2,600,000である、請求項1~3のいずれか1項に記載の末端変性ジエン系ポリマー。
- ジエン系ポリマーに酸化剤を添加し、炭素-炭素二重結合を酸化開裂させて酸化分解ジエン系ポリマーを得る酸化分解工程と、
得られた酸化分解ジエン系ポリマーに、第一級アミンを有する含窒素不飽和5員環又は6員環化合物である複素環化合物を反応させる末端変性工程を有する、末端変性ジエン系ポリマーの製造方法。 - 前記複素環化合物の添加量が前記ジエン系ポリマー1kg当り、0.01~0.5molである、請求項5又は6に記載の末端変性ジエン系ポリマーの製造方法。
- 前記ジエン系ポリマーとしてゴムラテックスを用いる、請求項5~7のいずれか1項に記載の末端変性ジエン系ポリマーの製造方法。
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