JP2023061711A - 車両用シート - Google Patents

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Takeshi Sonoki
智春 中村
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Abstract

【課題】見栄えを損なうことなく、シートベルト又はストラップが挿通可能な表皮の開口部の内縁部にエスカッションを設けることが可能な車両用シートを提供する。【解決手段】エスカッション26は、トリムカバー20に形成された開口部22の内縁部22Aに設けられているため、エスカッション26に形成された開口部30を通じてトリムカバー20は露出しない。一方、ストラップ16が挿通可能なスリット部40が平面視でエスカッション26に形成された開口部30の幅方向の内側に配置されるように不織布38がトリムカバー20に縫製されている。このため、当該不織布38は、エスカッション26の開口部30を通じて露出することになるが、当該不織布38に形成されたスリット部40は直線状に形成されているため、開口部30を通じてトリムカバー20が露出した場合と比較して見栄えが損なうことはない。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用シートに関する。
下記特許文献1に記載された車両用シートでは、シートベルトのバックル及びタングを通すために形成されたトリムカバーの貫通孔を通じてシート内部が露出することによる見栄えの悪さを抑制するための技術が開示されている。
具体的に説明すると、この先行技術では、トリムカバー貫通孔は、スリット状の開口となるように形成されると共に、力を加えることにより当該トリムカバー貫通孔が拡張可能となるよう構成され、トリムカバー貫通孔を拡張させることによりシートベルトの最大外径部の挿通を可能としている。そして、トリムカバー貫通孔の裏面側に当該トリムカバー貫通孔の長手方向に沿って薄い略帯状に形成したゴムからなる弾性部材がトリムカバーの裏面に沿って固着され、弾性部材の復元力により、トリムカバー貫通孔が拡張されても元のスリット状に復元されるというものである。
特開平06-278572号公報
しかしながら、上記先行技術において、トリムカバー貫通孔の内縁部にエスカッションを設ける場合、エスカッションに形成された開口部を通じてシートベルトの最大外径部を挿通させなければならず、その分エスカッションの開口部の面積は大きくなる。上記先行技術では、トリムカバー貫通孔は拡張可能なスリット状に形成されているため、トリムカバー貫通孔の内縁部にエスカッションが設けられると、エスカッションの開口部を通じてトリムカバー(表皮)が露出することになり、見栄えがよくない。
本発明は、上記事実を考慮し、見栄えを損なうことなく、シートベルト又はストラップが挿通可能な表皮の開口部の内縁部にエスカッションを設けることが可能な車両用シートを提供することを目的とする。
請求項1に記載の車両用シートは、乗員が着座するシートクッション及び前記シートクッションに着座した着座乗員の上体を支持するシートバックの内部に設けられ、シートベルト又は前倒れ可能とされた前記シートバックの起立状態から当該シートバックを前倒れさせるストラップを挿通させる挿通部が設けられたパッド材と、前記パッド材を被覆すると共に、前記挿通部に対応して形成され前記シートベルト又は前記ストラップが挿通可能な第1開口部が設けられた表皮と、前記第1開口部の内縁部に設けられ、前記シートベルト又は前記ストラップが挿通可能な第2開口部が形成されたエスカッションと、前記表皮と前記パッド材の間に配置され、前記シートベルト又は前記ストラップが挿通可能な直線状のスリット部が平面視で前記第2開口部の長手方向に対して略直交する幅方向の内側に配置されるように、当該表皮に縫製された被縫製部材と、を有している。
請求項1に記載の車両用シートでは、パッド材と、表皮と、エスカッションと、被縫製部材と、を備えている。パッド材は、シートクッション及びシートバックの内部に設けられており、当該パッド材には、シートベルト又は前倒れ可能とされたシートバックの起立状態から当該シートバックを前倒れさせるストラップを挿通させる挿通部が設けられている。表皮は、パッド材を被覆すると共に、パッド材に設けられた挿通部に対応して、シートベルト又はストラップが挿通可能な第1開口部が形成されている。エスカッションは、第1開口部の内縁部に設けられており、シートベルト又はストラップが挿通可能な第2開口部が形成されている。被縫製部材は、表皮とパッド材の間に配置されており、シートベルト又はストラップが挿通可能な直線状のスリット部が形成されている。そして、被縫製部材は、当該スリット部が平面視でエスカッションに形成された第2開口部の幅方向の内側に配置されるように、表皮に縫製されている。このように、被縫製部材が表皮に縫製されることによって、当該被縫製部材が剥がれないようにしている。
本発明では、エスカッションは、表皮に形成された第1開口部の内縁部に設けられているため、エスカッションに形成された第2開口部を通じて表皮は露出しない。一方、本発明では、シートベルト又はストラップが挿通可能なスリット部が平面視でエスカッションに形成された第2開口部の幅方向の内側に配置されるように被縫製部材が表皮に縫製されている。このため、当該被縫製部材は、エスカッションの第2開口部を通じて露出することになるが、本発明では、被縫製部材に形成されたスリット部は直線状に形成されているため、第2開口部を通じて表皮が露出した場合と比較して見栄えが損なうことはない。
なお、ここでの「起立状態」とは、シートバックが前倒れした状態以外の状態を称し、シートクッションに対してシートバックが略直角に配置された状態以外に、シートバックが後傾された、いわゆるリクライニング状態も含まれる。
請求項2に記載の車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートにおいて、前記被縫製部材は黒色である。
請求項2に記載の車両用シートでは、エスカッションの第2開口部を通じて露出する被縫製部材が黒色であるため、当該被縫製部材を目立ち難くすることができる。
請求項3に記載の車両用シートは、請求項1又は請求項2に記載の車両用シートにおいて、前記被縫製部材は布部材である。
請求項3に記載の車両用シートでは、被縫製部材として布部材を用いることで、例えば、車両用シートを製造する過程で裁断された切れ端等を利用することができる。これにより、本来処分される部材を活用することができる。
請求項4に記載の車両用シートは、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、平面視で前記被縫製部材の内側に前記エスカッションが配置されるように当該被縫製部材が設けられている。
請求項4に記載の車両用シートでは、平面視で被縫製部材の内側にエスカッションが配置されるように当該被縫製部材が設けられることで、エスカッションを表皮に形成された第1開口部の内縁部に設けることで被縫製部材の外縁部を支持することができる。
請求項5に記載の車両用シートは、請求項1~請求項4の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記被縫製部材は、前記スリット部が形成された方向に対して略直交する方向に沿って前記表皮に対する縫製部が設けられている。
請求項5に記載の車両用シートでは、被縫製部材は、スリット部が形成された方向に対して略直交する方向に沿って表皮に対する縫製部が設けられる。比較例として、例えば、当該被縫製部材においてスリット部が形成された方向に沿って縫製部が設けられた場合、当該スリット部が形成された方向に沿って作用する張力により縫製部の糸が引っ張られ、これにより、スリット部が開口する可能性が生じる。
これに対して、本発明では、前述のように、被縫製部材は、スリット部が形成された方向に対して略直交する方向に沿って表皮に対する縫製部が設けられているため、縫製部の張力により発生するスリット部の開口を抑制することができる。
請求項6に記載の車両用シートは、請求項1~請求項5の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記表皮は複数のパーツで構成され、前記縫製部は、パーツ同士が縫製された表皮用縫製部に共縫いされている。
請求項6に記載の車両用シートでは、表皮は複数のパーツで構成されており、縫製部は、パーツ同士が縫製された表皮用縫製部に共縫いされているため、被縫製部材を表皮に縫製するために別途縫製する場合と比較して、作業性がよく、また、元々必要な表皮用縫製部だけで済むため意匠上の観点からも好ましい。
請求項7に記載の車両用シートは、請求項1~請求項6の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記挿通部の内縁部は、平面視で前記第2開口部の外側に設けられている。
請求項7に記載の車両用シートでは、パッド材に形成された挿通部の内縁部が、平面視でエスカッションに形成された第2開口部の外側に設けられることによって、エスカッションの第2開口部及び被縫製部材のスリット部を通じてパッド材が見えないようにすることができる。
請求項8に記載の車両用シートは、請求項1~請求項7の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記スリット部の長手方向の端部は、平面視で前記第2開口部の外側に設けられている。
請求項8に記載の車両用シートでは、被縫製部材に形成されたスリット部の長手方向の端部は、平面視でエスカッションに形成された第2開口部の外側に設けられることによって、シートベルト又はストラップがスリット部の端末と接触しないため、スリット部の端末にストッピングホールを設けなくても済む。これにより、作業性を向上させることができる。
請求項9に記載の車両用シートは、請求項1~請求項8の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記エスカッションに形成された前記第2開口部の内縁からは、前記第1開口部の内縁を覆う垂下部が垂下されている。
請求項9に記載の車両用シートでは、エスカッションに形成された第2開口部の内縁からは垂下部が垂下されており、当該垂下部によって表皮に形成された第1開口部の内縁が覆われる。これにより、エスカッションの第2開口部を通じて表皮が見えないようにすることができる。
請求項1に記載の車両用シートによれば、見栄えを損なうことなく、シートベルト又はストラップが挿通可能な表皮の開口部の内縁部にエスカッションを設けることができる。
請求項2に記載の車両用シートによれば、被縫製部材が外部に露出しても当該被縫製部材を目立ち難くすることができる。
請求項3に記載の車両用シートによれば、車両用シートを製造する過程で裁断された切れ端等を利用することで、被縫製部材として専用の部材で対応する場合と比較してコストダウンを図ることができる。
請求項4に記載の車両用シートによれば、エスカッションを表皮に形成された第1開口部の内縁部に設けることで被縫製部材の外縁部を支持することで、被縫製部材の外縁部が縒れないようにすることができる。
請求項5に記載の車両用シートによれば、スリット部が形成された方向に沿って作用する張力により発生するスリット部の開口を抑制することができる。
請求項6に記載の車両用シートによれば、表皮を構成するパーツ同士が縫製された表皮用縫製部に対して縫製部が共縫いされることによって当該縫製部が別途縫製される場合と比較して、作業性が向上する。
請求項7に記載の車両用シートによれば、パッド材が外部から見えないようにすることができる。
請求項8に記載の車両用シートによれば、作業性を向上することによってコストアップを抑制することができる。
請求項9に記載の車両用シートによれば、表皮が外部から見えないようにすることができる。
本発明の実施の形態に係る車両用シートに適用されたリヤシートを示す概略平面図である。 図1に示されるA-A線に沿って切断したときの断面図である。 図1に示されるB-B線に沿って切断したときの断面図である。 本発明の実施の形態に係る車両用シートに適用されたリヤシートの要部を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る車両用シートに適用されたリヤシートの要部を拡大して示す要部拡大平面図である。 比較例を示す図5に対応する要部拡大平面図である。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態に係る車両用シートについて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印RHは、車両の前方(進行方向)、上方、右方をそれぞれ示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両左右方向(車両幅方向)の左右を示すものとする。
(車両用シートの構成)
まず、本実施の形態に係る車両用シートの構成について説明する。
図1に示される車両用シートとしてのリヤシート10は、車両の車室内における2列目又は3列目に配置されている。なお、ここでは、セパレートタイプのシートが用いられているが、ベンチタイプのシートに適用されてもよいのは勿論のことである。
当該リヤシート10は、乗員が着座するシートクッション12と、シートクッション12に着座した着座乗員の上体を支持するシートバック14と、を含んで構成されている。また、リヤシート10は、リクライニング機構を備えており、シートクッション12の後端部に設けられ車両幅方向に沿って配設された図示しないリアフレームの軸線周りにシートバック14が回動可能とされる。これにより、シートバック14は、シートクッション12に対して後傾された、いわゆるリクライニング状態を含む起立状態から当該シートバック14を前倒れさせる前倒状態までの回動が可能とされる。
リクライニング機構には、図示はしないがロック機構及び操作レバーが備わっており、ロック機構により、シートクッション12に対して所定の角度でシートバック14がロックされ保持可能とされる。一方、操作レバーはロック機構に対して直接又は間接的に連結されており、操作レバーの操作によりシートバック14のロック状態が解除され、シートバック14が回動可能とされる。
一方、シートバック14における車両幅方向の外側の上端部14Aからは車両後方側へ向かって帯状のストラップ16が露出している。このストラップ16はロック機構に対して直接又は間接的に連結されており、当該ストラップ16を車両後方側へ向かって引っ張ることによってロック機構によるロック状態が解除され、シートバック14が回動可能とされる。
ところで、シートバック14は、シートバック14の骨格を成すシートバックフレーム15(図2参照)を備えており、シートバックフレーム15の前面側には、ウレタン等、クッション性を有するパッド材18が設けられており、パッド材18の表面は、樹脂カバーを含むトリムカバー(表皮)20によって被覆されている。なお、図2は、図1に示すA-A線に沿って切断したときの断面図である。
このため、トリムカバー20及びパッド材18には、図2に示されるように、ストラップ16が挿入可能とされシート幅方向を長手方向とする開口部(第1開口部)22、挿通部24がそれぞれ設けられている。開口部22は、挿通部24と平面視で重なる位置(対応する位置)に形成されており、ストラップ16は、当該開口部22、及び挿通部24を通じて、ロック機構に連結されている。また、トリムカバー20に形成された開口部22の内縁部22Aには、シート幅方向を長手方向とする長円状(いわゆる小判型)を成すエスカッション26が設けられている。
エスカッション26は、外部に露出する本体部28を備えており、本体部28の内側にシート幅方向を長手方向とする開口部(第2開口部)30が形成されている。この開口部30は、挿通部24と平面視で重なる位置(対応する位置)に形成されており、当該開口部30をストラップ16が挿通可能とされる。また、挿通部24の内縁部24Aは、平面視でエスカッション26に形成された開口部30の外側に設けられている。
また、エスカッション26には、本体部28の下方側に挟持部32が設けられており、本体部28と挟持部32の間にトリムカバー20に形成された開口部22の内縁部22Aが挟持される。本体部28の裏面からは脚部34が垂下されており、当該脚部34がトリムカバー20及び挟持部32を貫通し、トリムカバー20とエスカッション26との相対移動が抑制される。
また、脚部34の先端は、パッド材18に食い込み、この状態でパッド材18に対してエスカッション26が保持される。さらに、本体部28に形成された開口部30の内縁30Aからは開口部30の形状に沿って垂下部36が垂下されており、当該垂下部36によってトリムカバー20の内縁22A1が覆われている。
ここで、本実施形態では、シートバック14における車両幅方向の外側の上端部14Aには、トリムカバー20とパッド材18の間に、黒色の不織布(被縫製部材)38が設けられている。不織布38は、図4に示されるように、車両幅方向の長手方向とする略矩形状を成しており、不織布38には、ストラップ16が挿通可能な直線状のスリット部40が形成されている。
そして、不織布38は、当該スリット部40が平面視でエスカッション26に形成された開口部30の幅方向の内側に配置され、スリット部40が形成された方向(本実施形態では車両幅方向)に対して略直交する方向(本実施形態では車両前後方向)に沿ってトリムカバー20に対する縫製部42が設けられている。
ところで、トリムカバー20は、複数のパーツ20A、20B、20Cで構成されており、パーツ20Aとパーツ20B、パーツ20Bとパーツ20C同士は縫製部44によって縫製され一体化されている。本実施形態では、縫製部42は、当該縫製部44に対して共縫いされている。
(車両用シートの作用及び効果)
次に、本実施の形態に係る車両用シートの作用及び効果について説明する。
図2に示されるように、本実施形態では、リヤシート10のシートバック14の内部を構成するパッド材18には、当該シートバック14を前倒れさせるストラップ16を挿通させる挿通部24が設けられている。また、パッド材18を被覆するトリムカバー20には、パッド材18に設けられた挿通部24に対応して、ストラップ16が挿通可能な開口部22が形成されている。開口部22の内縁部22Aには、エスカッション26が設けられており、エスカッション26には、ストラップ16が挿通可能な開口部30が形成されている。
ここで、本実施形態では、トリムカバー20とパッド材18の間に黒色の不織布38が配置されており、不織布38には、ストラップ16が挿通可能な直線状のスリット部40が形成されている。そして、図4に示されるように、不織布38は、当該スリット部40が平面視でエスカッション26に形成された開口部30の幅方向の内側に配置されるように、縫製部42を介して、トリムカバー20に縫製されている。
このように、本実施形態では、不織布38がトリムカバー20に縫製されることによって、不織布38をトリムカバー20に接着させた場合と比較して、当該不織布38が剥がれないようにすることができる。
また、本実施形態では、エスカッション26は、トリムカバー20に形成された開口部22の内縁部22Aに設けられているため、エスカッション26に形成された開口部30を通じてトリムカバー20は露出しない。一方、本実施形態では、ストラップ16が挿通可能なスリット部40が平面視でエスカッション26に形成された開口部30の幅方向の内側に配置されるように不織布38がトリムカバー20に縫製されている。
このため、本実施形態では、図5に示されるように、当該不織布38は、エスカッション26の開口部30を通じて露出することになるが、不織布38に形成されたスリット部40は直線状に形成されているため、図6に示される比較例のように、エスカッション100の開口部102を通じてトリムカバー104、パッド材106が露出した場合と比較して、本実施形態では、見栄えが損なわないようにすることができる。
すなわち、本実施形態では、図5に示されるように、見栄えを損なうことなく、図4に示されるように、ストラップ16が挿通可能なトリムカバー20の開口部22の内縁部22Aにエスカッション26を設けることができる。
また、本実施形態では、不織布38が黒色である。このため、図5に示されるように、エスカッション26の開口部30を通じて露出する当該不織布38を目立ち難くすることができる。
さらに、本実施形態では、被縫製部材として不織布(布部材)38が用いられている。このため、例えば、リヤシート10を製造する過程で裁断された切れ端等を被縫製部材として利用することができる。これにより、本来処分される部材を活用することができる。このように、リヤシート10を製造する過程で裁断された切れ端等を利用することで、不織布38として専用の部材で対応する場合と比較してコストダウンを図ることができる。
また、本実施形態では、図4に示されるように、平面視で不織布38の内側にエスカッション26が配置されるように当該不織布38が設けられている。このように、エスカッション26をトリムカバー20に形成された開口部22の内縁部22Aに設けることで不織布38の外縁部46を支持することができる。
これにより、不織布38の外縁部46が縒れないようにすることができる。特に、本実施形態では、後述するように不織布38の長手方向に沿った方向(本実施形態では車両幅方向)での縫製は行わないため、エスカッション26で不織布38の外縁部46を支持することは縫製の代わりとしても効果的である。
ここで、比較例として、図示はしないが、当該不織布38においてスリット部40が形成された方向に沿って縫製部が設けられた場合、縫製により生じる張力により縫製部の糸が引っ張られ、スリット部40が開口する可能がある。
これに対して、本実施形態では、図4に示されるように、不織布38は、スリット部40が形成された方向(本実施形態では車両幅方向)に対して略直交する方向(本実施形態では車両前後方向)に沿ってトリムカバー20に対する縫製部42が設けられている。このため、縫製による張力により生じるスリット部40の開口を抑制することができる。
また、不織布38において、スリット部40が形成された方向に対して略直交する方向に沿ってのみ、トリムカバー20に対する縫製部42が設けられることにより、不織布38の全周に縫製部が設けられた場合と比較して、縫製長が低減され、コストダウンに寄与することができる。
さらに、本実施形態では、トリムカバー20は複数のパーツ20A、20B、20Cで構成されており、縫製部42は、パーツ20Aとパーツ20B、パーツ20Bとパーツ20C同士が縫製された表皮用縫製部44に共縫いされている。このため、不織布38をトリムカバー20に縫製するために別途縫製する場合と比較して、作業性がよく、また、元々必要な表皮用縫製部44だけで済むため意匠上の観点からも好ましい。
また、本実施形態では、図2に示されるように、パッド材18に形成された挿通部24の内縁部24Aが、平面視でエスカッション26に形成された開口部30の外側に設けられることによって、エスカッション26の開口部30及び不織布38のスリット部40を通じてパッド材18が見えないようにすることができる。すなわち、本実施形態では、乗員の操作に左右されず、内部のパッド材18が見えるのを防止することができるため、商品性の低下を抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態では、図4に示されるように、不織布38に形成されたスリット部40の長手方向の端末40Aは、平面視でエスカッション26に形成された開口部30の外側に設けられている。
これにより、例えば、ストラップ16を前後左右に動かしても当該ストラップ16はエスカッション26に当接するため、ストラップ16の摺動によるスリット部40の端末切れを防止し、スリット部40の端末切れによる外観の悪化を抑制することができる。
また、本実施形態では、ストラップ16がスリット部40の端末40Aと接触しないため、スリット部40の端末40Aにストッピングホールを設けなくても済む。これにより、作業性を向上させることができ、不織布38の追加に伴うコストアップを抑制することができる。
さらにまた、本実施形態では、図2に示されるように、エスカッション26に形成された開口部30の内縁30Aからは垂下部36が垂下されており、当該垂下部36によってトリムカバー20に形成された開口部22の内縁22A1が覆われる。これにより、不織布38に形成されたスリット部40を通じてもトリムカバー20が見えないようにすることができる。
(本実施形態の補足)
本実施形態では、被縫製部材として、黒色の不織布38が用いられたが、当該不織布38は必ずしも黒色である必要はない。不織布38が黒色の場合、エスカッション26の開口部30を通じて不織布38が露出しても不織布38は目立ち難くなるが、不織布38として敢えて目立つ色を用いて、シートバック14の意匠の一部として構成されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、被縫製部材として不織布38が用いられたが、不織布に限るものではない。例えば、帆布のような布部材でもよいし、樹脂繊維によって被縫製部材が形成されてもよい。
本実施形態では、図4に示されるように、平面視で不織布38の内側にエスカッション26が配置されるように当該不織布38が設けられているが、必ずしもこれに限るものではない。例えば、エスカッション26の一部が平面視で不織布38の外側に配置されてもよい。
また、本実施形態では、不織布38は、スリット部40が形成された方向に対して略直交する方向に沿ってトリムカバー20に対する縫製部42が設けられているが、スリット部40が開口しなければよいため、必ずしもこれに限るものではない。例えば、スリット部40が形成された方向に対して斜め方向に沿って縫製部42が設けられてもよいし、また、縫製部の一部がスリット部40に対して平行に縫製されてもよい。また、縫製部42は直線状に限るものではない。
さらに、本実施形態では、縫製部42は、表皮用縫製部44に共縫いされているが、必ずしもこれに限るものではない。表皮用縫製部44に対して別途縫製部42が形成されてもよい。この場合、表皮用縫製部44とは別に縫製部42を設けることによって、当該縫製部42を意匠の一環として利用することも可能となる。
また、本実施形態では、図2に示されるように、エスカッション26の開口部30の内縁30Aからは垂下部36が垂下されているが、当該垂下部36は必ずしも必要ではなく、エスカッション26の形状においてもこれに限るものではない。
また、本実施形態では、ストラップ16について説明したが、シートベルトに適用されてもよいのは勿論のことである。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能である。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
10 リヤシート(車両用シート)
12 シートクッション
14 シートバック
16 ストラップ
18 パッド材
20 トリムカバー(表皮)
20A パーツ(表皮)
20B パーツ(表皮)
20C パーツ(表皮)
22 開口部(第1開口部)
22A1 内縁(第1開口部の内縁)
22A 内縁部(第1開口部の内縁部)
24 挿通部
24A 内縁部(挿通部の内縁部)
26 エスカッション
28 本体部
30 開口部(第2開口部)
30A 内縁(第2開口部の内縁)
36 垂下部
38 不織布(布部材、被縫製部材)
40 スリット部
40A 端末(スリット部の長手方向の端部)
42 縫製部
44 表皮用縫製部

Claims (9)

  1. 乗員が着座するシートクッション及び前記シートクッションに着座した着座乗員の上体を支持するシートバックの内部に設けられ、シートベルト又は前倒れ可能とされた前記シートバックの起立状態から当該シートバックを前倒れさせるストラップを挿通させる挿通部が設けられたパッド材と、
    前記パッド材を被覆すると共に、前記挿通部に対応して形成され前記シートベルト又は前記ストラップが挿通可能な第1開口部が設けられた表皮と、
    前記第1開口部の内縁部に設けられ、前記シートベルト又は前記ストラップが挿通可能な第2開口部が形成されたエスカッションと、
    前記表皮と前記パッド材の間に配置され、前記シートベルト又は前記ストラップが挿通可能な直線状のスリット部が平面視で前記第2開口部の長手方向に対して略直交する幅方向の内側に配置されるように、当該表皮に縫製された被縫製部材と、
    を有する車両用シート。
  2. 前記被縫製部材は黒色である請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記被縫製部材は布部材である請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
  4. 平面視で前記被縫製部材の内側に前記エスカッションが配置されるように当該被縫製部材が設けられている請求項1~請求項3の何れか1項に記載の車両用シート。
  5. 前記被縫製部材は、前記スリット部が形成された方向に対して略直交する方向に沿って前記表皮に対する縫製部が設けられている請求項1~請求項4の何れか1項に記載の車両用シート。
  6. 前記表皮は複数のパーツで構成され、
    前記縫製部は、パーツ同士が縫製された表皮用縫製部に共縫いされている請求項5に記載の車両用シート。
  7. 前記挿通部の内縁部は、平面視で前記第2開口部の外側に設けられている請求項1~請求項6の何れか1項に記載の車両用シート。
  8. 前記スリット部の長手方向の端部は、平面視で前記第2開口部の外側に設けられている請求項1~請求項7の何れか1項に記載の車両用シート。
  9. 前記エスカッションに形成された前記第2開口部の内縁からは、前記第1開口部の内縁を覆う垂下部が垂下されている請求項1~請求項8の何れか1項に記載の車両用シート。
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