JP2023061179A - 発電素子、回転検出素子及びエンコーダ - Google Patents
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Abstract
【課題】磁性線材の組み立てばらつきの影響を軽減して出力の安定化を図った発電素子を得ること。【解決手段】発電素子10は、磁極の移動により磁化反転する磁性線材1と、磁性線材1の磁化反転に伴って生じる磁界の変化量を電圧に変換する発電部2と、磁性線材1の両端部を支持するとともに、磁極の磁場を集磁する磁性体3とを備え、磁性線材1と磁性体3との間には、非磁性層が設けられており、磁性線材1と磁性体3とは、非磁性層を介して接している。【選択図】図2
Description
本開示は、磁性線材を備えた発電素子、発電素子を搭載した回転検出素子及びエンコーダに関する。
回転を検出するエンコーダには、磁性線材を利用して回転を検出するエンコーダがある。特許文献1には、磁性線材の両端の各々と磁石とを結ぶ磁束誘導用の磁性体を設けたエンコーダが開示されている。特許文献1に開示されるエンコーダは、磁性線材の両端に設置した一対の磁性体により磁石の磁束を磁性線材へ誘導することで、発電素子の出力を安定させることを試みている。特許文献1に開示されるエンコーダは、磁性体に溝部を設け、溝部に磁性線材を配置している。
しかしながら、特許文献1に開示されるエンコーダは、磁性体により磁石の磁束を磁性線材へ誘導しているものの、磁性体と磁性線材との間の磁界の流れが、磁性線材の組み立てばらつきに起因する微細な位置の変動によって変化する。すなわち、組み立てばらつきにより磁性線材の位置が溝部の幅方向の中央からずれて、溝部の両側壁の一方のみに磁性線材が接する状態になると、発電素子の出力の安定性が損なわれる。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、磁性線材の組み立てばらつきの影響を軽減して出力の安定化を図った発電素子を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る発電素子は、磁極の移動により磁化反転する磁性線材と、磁性線材の磁化反転に伴って生じる磁界の変化量を電圧に変換する発電部と、磁性線材の両端部を支持するとともに、磁極の磁場を集磁する磁性体とを備える。磁性線材と磁性体との間には、非磁性層が設けられている。
本開示によれば、磁性線材の組み立てばらつきの影響を軽減して出力の安定化を図った発電素子を得られるという効果を奏する。
以下に、実施の形態に係る発電素子、回転検出素子及びエンコーダを図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るエンコーダの構成を示す図である。実施の形態1に係るエンコーダ100は、回転検出素子40と、回転検出基板30とを備える。回転検出素子40は、発電素子10と、回転盤20とを備える。回転盤20は、一対以上のS極及びN極を含む磁極5を有し、回転可能に支持されている。回転盤20は、着磁された磁性体であってもよいし、非磁性体の円盤に複数の磁石を設置したものであってもよい。回転盤20が回転することよって発電素子10に起電力が生じ、回転検出基板30に電流が流れ、回転が検出される。
図1は、実施の形態1に係るエンコーダの構成を示す図である。実施の形態1に係るエンコーダ100は、回転検出素子40と、回転検出基板30とを備える。回転検出素子40は、発電素子10と、回転盤20とを備える。回転盤20は、一対以上のS極及びN極を含む磁極5を有し、回転可能に支持されている。回転盤20は、着磁された磁性体であってもよいし、非磁性体の円盤に複数の磁石を設置したものであってもよい。回転盤20が回転することよって発電素子10に起電力が生じ、回転検出基板30に電流が流れ、回転が検出される。
図2は、実施の形態1に係る発電素子の斜視図である。図3は、実施の形態1に係る発電素子の側面図である。図4は、実施の形態1に係る発電素子の断面図である。図4は、図3中のIV-IV線に沿った断面を示している。発電素子10は、回転盤20の磁極5の移動により磁化反転する磁性線材1と、磁性線材1の磁化反転に伴って生じる磁界の変化量を電圧に変換する発電部2と、磁性線材1の両端部を支持するとともに、磁極5の磁場を集磁する磁性体3とを備える。発電部2は、磁性線材1に巻き付けられて配置される高密度コイルである。磁性体3には溝部31が形成されている。磁性線材1は、溝部31に配置されている。
図4に示すように、磁性体3の周囲には、非磁性層3aが形成されている。非磁性層3aは、めっき、樹脂のディッピング又は塗装といった方法で形成することができる。磁性線材1と、磁性体3とが非磁性層3aを介して接触することにより、磁性線材1と磁性体3との距離は、非磁性層3aの厚さ分の距離に維持される。
非磁性層3aは、ある程度までは、厚いほど磁性線材1の組み立てばらつきの影響を軽減でき、シグナル及びノイズのうちノイズが低減されてシグナルノイズ比が大きくなる。一方で、非磁性層3aが厚すぎると磁性体3が磁性線材1に与える集磁効果が弱まり磁性線材1を通る磁束が減少するため、シグナル及びノイズのうちシグナルが低減されてシグナルノイズ比が小さくなる。シグナル及びノイズのうちのどちらが低減されるかは、磁極5の位置、磁極5の特性、磁性体3の形状、磁性体3の特性、磁性線材1の形状及び磁性線材1の特性によって変わるため、シグナルノイズ比に基づいて非磁性層3aの厚さを決定するとよい。非磁性層3aは、めっき、樹脂のディッピング又は塗装といった方法で形成することにより、生産性を高め、かつ磁性線材1の組み立てばらつきの影響を軽減して出力の安定化を図れる。
なお、溝部31の表面に微小凹凸を形成することで、非磁性層3aと磁性体3との接触面積を増やし、非磁性層3aが磁性体3から剥離しにくくすることができる。非磁性層3aが磁性体3から剥離しにくいことにより、不良率を低減できるとともに、磁性線材1の組み立てばらつきを軽減して出力の安定性を高めることができる。溝部31の表面の微小凹凸は、磁性体3をプレス加工で製造することにより、溝部31の表面をプレス加工面とすることで形成できる。なお、溝部31の表面の微小凹凸は、他の方法で形成してもよい。
実施の形態1に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を軽減して出力を安定させることができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る発電素子10は、非磁性層3aが磁性体3の全面には設けられておらず、溝部31及び外周部分に設けられている点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。非磁性層3aを溝部31及び外周部分に限定して設けることにより、押し出し加工後に非磁性層3aを形成してから、個片化する方法で非磁性層3aが部分的に設けられた磁性体3を形成できる。非磁性層3aを形成してから個片化することにより、非磁性層3aが形成された磁性体3の生産性を高めることができる。なお、非磁性層3aをめっき加工で形成する場合には、非磁性層3aを形成してから押し出し加工を行うことができる。
実施の形態2に係る発電素子10は、非磁性層3aが磁性体3の全面には設けられておらず、溝部31及び外周部分に設けられている点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。非磁性層3aを溝部31及び外周部分に限定して設けることにより、押し出し加工後に非磁性層3aを形成してから、個片化する方法で非磁性層3aが部分的に設けられた磁性体3を形成できる。非磁性層3aを形成してから個片化することにより、非磁性層3aが形成された磁性体3の生産性を高めることができる。なお、非磁性層3aをめっき加工で形成する場合には、非磁性層3aを形成してから押し出し加工を行うことができる。
実施の形態2に係る発電素子10は、実施の形態1に係る発電素子10と同様に、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を軽減して出力を安定させることができる。
実施の形態3.
図5は、実施の形態3に係る発電素子の断面図である。実施の形態3に係る発電素子10は、非磁性層3aが溝部31のみに設けられている点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。実施の形態3に係る発電素子10は、非磁性層3aの形成に用いる材料の使用量を低減することができ、発電素子10の製造コストを低減できる。また、実施の形態3に係る発電素子10は、実施の形態1に係る発電素子10と同様に磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
図5は、実施の形態3に係る発電素子の断面図である。実施の形態3に係る発電素子10は、非磁性層3aが溝部31のみに設けられている点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。実施の形態3に係る発電素子10は、非磁性層3aの形成に用いる材料の使用量を低減することができ、発電素子10の製造コストを低減できる。また、実施の形態3に係る発電素子10は、実施の形態1に係る発電素子10と同様に磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
実施の形態4.
図6は、実施の形態4に係る発電素子の断面図である。実施の形態4に係る発電素子10は、磁性線材1と磁性体3との間に非磁性層である非磁性フィルム3cが配置されている点で実施の形態1に係る発電素子10と相違する。非磁性フィルム3cは、粘着性を持つフィルムであってもよいし、粘着性を持たないフィルムであってもよい。非磁性フィルム3cに粘着性を持たせると、磁性線材1又は磁性体3に非磁性フィルム3cを接着することで、非磁性フィルム3cの位置ずれを防止することができる。実施の形態4に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが、非磁性フィルム3cを介して接触するため、実施の形態1に係る発電素子10と同様に、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
図6は、実施の形態4に係る発電素子の断面図である。実施の形態4に係る発電素子10は、磁性線材1と磁性体3との間に非磁性層である非磁性フィルム3cが配置されている点で実施の形態1に係る発電素子10と相違する。非磁性フィルム3cは、粘着性を持つフィルムであってもよいし、粘着性を持たないフィルムであってもよい。非磁性フィルム3cに粘着性を持たせると、磁性線材1又は磁性体3に非磁性フィルム3cを接着することで、非磁性フィルム3cの位置ずれを防止することができる。実施の形態4に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが、非磁性フィルム3cを介して接触するため、実施の形態1に係る発電素子10と同様に、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
実施の形態5.
図7は、実施の形態5に係る発電素子の断面図である。実施の形態5に係る発電素子10は、磁性体3が曲げ加工部32を備える点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。磁性体3は、一面に非磁性層3aが形成された後に曲げ加工を施すことによって、溝部31に非磁性層3aが設けられている。溝部31は、磁性線材1の線径と同等の幅であるため、溝部31の形成後に非磁性層3aを形成することは難易度が高い。実施の形態5に係る発電素子10は、非磁性層3aを形成してから曲げ加工で溝部31を形成するため、溝部31に非磁性層3aが設けられた磁性体3を容易に形成することができる。実施の形態5に係る発電素子10は、実施の形態1に係る発電素子10と同様に磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
図7は、実施の形態5に係る発電素子の断面図である。実施の形態5に係る発電素子10は、磁性体3が曲げ加工部32を備える点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。磁性体3は、一面に非磁性層3aが形成された後に曲げ加工を施すことによって、溝部31に非磁性層3aが設けられている。溝部31は、磁性線材1の線径と同等の幅であるため、溝部31の形成後に非磁性層3aを形成することは難易度が高い。実施の形態5に係る発電素子10は、非磁性層3aを形成してから曲げ加工で溝部31を形成するため、溝部31に非磁性層3aが設けられた磁性体3を容易に形成することができる。実施の形態5に係る発電素子10は、実施の形態1に係る発電素子10と同様に磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
実施の形態6.
図8は、実施の形態6に係る発電素子の断面図である。実施の形態6に係る発電素子10は、磁性体3には非磁性層3aが設けられておらず、磁性線材1に非磁性層1aが設けられている点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。非磁性層1aは、めっき、樹脂のディッピング又は塗装といった方法で形成することができる。めっき、樹脂のディッピング又は塗装といった方法で非磁性層1aを形成することにより、生産性を高めることができる。実施の形態6に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層1aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
図8は、実施の形態6に係る発電素子の断面図である。実施の形態6に係る発電素子10は、磁性体3には非磁性層3aが設けられておらず、磁性線材1に非磁性層1aが設けられている点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。非磁性層1aは、めっき、樹脂のディッピング又は塗装といった方法で形成することができる。めっき、樹脂のディッピング又は塗装といった方法で非磁性層1aを形成することにより、生産性を高めることができる。実施の形態6に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層1aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
実施の形態7.
図9は、実施の形態7に係る発電素子の磁性線材の側面図である。実施の形態7に係る発電素子10は、磁性線材1には、磁性体3と接する端部にのみ非磁性層1aが形成されている点で、実施の形態6に係る発電素子10と相違する。
図9は、実施の形態7に係る発電素子の磁性線材の側面図である。実施の形態7に係る発電素子10は、磁性線材1には、磁性体3と接する端部にのみ非磁性層1aが形成されている点で、実施の形態6に係る発電素子10と相違する。
磁性線材1に非磁性層1aを設けると、非磁性層1aによって磁性線材1に圧縮応力又は引張応力が加わり、磁性線材1の性能が不安定になる可能性がある。実施の形態7に係る発電素子10は、磁性線材1の端部にのみ非磁性層1aが形成されているため、磁性線材1に加わる応力を低減できる。実施の形態7に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層1aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
実施の形態8.
図10は、実施の形態8に係る発電素子の断面図である。実施の形態8に係る発電素子10は、溝部31の底部が湾曲面となっている点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。実施の形態8に係る発電素子10は、磁性体3の溝部31の底部が湾曲面となっているため、溝部31の底部の非磁性層3aの厚さが均一である。溝部31の底部の非磁性層3aの厚さが均一であるため、磁性線材1と磁性体3との磁気的な距離のばらつきを低減し、出力の安定性を向上させることができる。さらに、実施の形態8に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
図10は、実施の形態8に係る発電素子の断面図である。実施の形態8に係る発電素子10は、溝部31の底部が湾曲面となっている点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。実施の形態8に係る発電素子10は、磁性体3の溝部31の底部が湾曲面となっているため、溝部31の底部の非磁性層3aの厚さが均一である。溝部31の底部の非磁性層3aの厚さが均一であるため、磁性線材1と磁性体3との磁気的な距離のばらつきを低減し、出力の安定性を向上させることができる。さらに、実施の形態8に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
実施の形態9.
図11は、実施の形態9に係る発電素子の溝部の底部の拡大図である。実施の形態9に係る発電素子10は、溝部31の底部がV字状になっている点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。実施の形態10に係る発電素子10では、V字状の溝部31の底部に2箇所で磁性線材1が非磁性層3aに接している。
図11は、実施の形態9に係る発電素子の溝部の底部の拡大図である。実施の形態9に係る発電素子10は、溝部31の底部がV字状になっている点で、実施の形態1に係る発電素子10と相違する。実施の形態10に係る発電素子10では、V字状の溝部31の底部に2箇所で磁性線材1が非磁性層3aに接している。
V字状の頂点付近では、溝部31の幅が漸減するため非磁性層3aの厚さが不均一になるが、V字状の頂点付近では磁性線材1が非磁性層3aに接触しないため、非磁性層3aの厚さが不均一な部分が存在しても、磁性線材1の位置決め精度には影響を及ぼしにくい。したがって、実施の形態9に係る発電素子10は、磁性線材1の位置決め精度を高めることができる。さらに、実施の形態9に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
実施の形態10.
図12は、実施の形態10に係る発電素子の断面図である。実施の形態10に係る発電素子10は、磁性体3が環状である点で実施の形態1に係る発電素子10と相違する。非磁性層3aは、磁性体3の下部のみに形成されている。
図12は、実施の形態10に係る発電素子の断面図である。実施の形態10に係る発電素子10は、磁性体3が環状である点で実施の形態1に係る発電素子10と相違する。非磁性層3aは、磁性体3の下部のみに形成されている。
磁性体3が環状であるため、磁性体3を棒材に吊り下げた状態で非磁性層3aを形成することができる。また、磁性体3を棒材に吊り下げて保持及び運搬することができるため、発電素子10の組立時の部品の取り回しが容易であり、生産性が向上する。なお、ここでは外形が角丸長方形状の磁性体3を例にしているが、磁性体3の外形は、円形状、楕円形状又は長方形状であってもよい。実施の形態10に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
実施の形態11.
図13は、実施の形態11に係る発電素子の断面図である。実施の形態11に係る発電素子10は、磁性体3全体に非磁性層3aが形成されている点で実施の形態10に係る発電素子10と相違する。
図13は、実施の形態11に係る発電素子の断面図である。実施の形態11に係る発電素子10は、磁性体3全体に非磁性層3aが形成されている点で実施の形態10に係る発電素子10と相違する。
磁性体3の外形を上下対称にするとともに、磁性体3全体に非磁性層3aを形成することにより、組立時に磁性体3の上下を区別する作業が不要になり、組み立て間違いを防止することができる。さらに、磁性体3の外形が円形であれば、左右の区別も不要となるため、組み立て作業の効率をさらに高めることができる。実施の形態11に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
実施の形態12.
図14は、実施の形態12に係る発電素子の断面図である。実施の形態12に係る発電素子10は、非磁性層1aが磁性線材1よりも弾性率の小さい材料で形成されている。非磁性層1aは、磁性線材1の全周に同じ厚さで形成されている。また、磁性線材1及び非磁性層1aの直径が、溝部31の幅よりも大きくなっている。磁性線材1及び非磁性層1aは、非磁性層1aが変形した状態で溝部31に嵌め込まれている。すなわち、磁性線材1と磁性体3との間で非磁性層1aが圧縮されている。
図14は、実施の形態12に係る発電素子の断面図である。実施の形態12に係る発電素子10は、非磁性層1aが磁性線材1よりも弾性率の小さい材料で形成されている。非磁性層1aは、磁性線材1の全周に同じ厚さで形成されている。また、磁性線材1及び非磁性層1aの直径が、溝部31の幅よりも大きくなっている。磁性線材1及び非磁性層1aは、非磁性層1aが変形した状態で溝部31に嵌め込まれている。すなわち、磁性線材1と磁性体3との間で非磁性層1aが圧縮されている。
実施の形態12に係る発電素子10は、非磁性層1aの復元力によるセルフアライメント効果によって磁性線材1が溝部31の幅方向の中央に配置される。このため、実施の形態12に係る発電素子10は、磁性線材1の組み立て精度を高めることができる。さらに、実施の形態12に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層1aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
なお、ここでは磁性体3の溝部31に磁性線材1を嵌め込む構造について説明したが、磁性体3の穴部に磁性線材1を嵌め込む構造であってもよい。磁性体3の穴部に磁性線材1を嵌め込むことにより、磁性線材1には、全方向から復元力が作用するため、上下左右の各方向でセルフアライメント効果が得られ、磁性線材1の位置決め精度を高めることができる。
実施の形態13.
図15は、実施の形態13に係る発電素子の断面図である。実施の形態13に係る発電素子10は、非磁性層3aが磁性体3よりも弾性率の小さい材料で形成されている。溝部31における非磁性層3a同士の隙間は、磁性線材1の直径よりも小さくなっている。磁性線材1は、非磁性層3aが変形した状態で溝部31に嵌め込まれている。すなわち、磁性線材1と磁性体3との間で非磁性層3aが圧縮されている。
図15は、実施の形態13に係る発電素子の断面図である。実施の形態13に係る発電素子10は、非磁性層3aが磁性体3よりも弾性率の小さい材料で形成されている。溝部31における非磁性層3a同士の隙間は、磁性線材1の直径よりも小さくなっている。磁性線材1は、非磁性層3aが変形した状態で溝部31に嵌め込まれている。すなわち、磁性線材1と磁性体3との間で非磁性層3aが圧縮されている。
実施の形態13に係る発電素子10は、非磁性層3aの復元力によるセルフアライメント効果によって磁性線材1が溝部31の幅方向の中央に配置される。このため、実施の形態13に係る発電素子10は、磁性線材1の組み立て精度を高めることができる。さらに、実施の形態13に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
なお、非磁性層3aは、磁性体3の全面に形成してもよいし、溝部31のうち磁性線材1と接する箇所に部分的に形成してもよい。
なお、ここでは磁性体3の溝部31に磁性線材1を嵌め込む構造について説明したが、磁性体3の穴部に磁性線材1を嵌め込む構造であってもよい。磁性体3の穴部に磁性線材1を嵌め込むことにより、磁性線材1には、全方向から復元力が作用するため、上下左右の各方向でセルフアライメント効果が得られ、磁性線材1の位置決め精度を高めることができる。
実施の形態14.
図16は、実施の形態14に係る発電素子の断面図である。実施の形態14に係る発電素子10は、磁性体3が二つの凹形状部材34で構成されており、二つの凹形状部材34の窪み35同士が突き合わされて境界部に穴部33が形成されている。凹形状部材34の窪み35の部分には、非磁性層3aが形成されている。
図16は、実施の形態14に係る発電素子の断面図である。実施の形態14に係る発電素子10は、磁性体3が二つの凹形状部材34で構成されており、二つの凹形状部材34の窪み35同士が突き合わされて境界部に穴部33が形成されている。凹形状部材34の窪み35の部分には、非磁性層3aが形成されている。
穴部33における二つの凹形状部材34の非磁性層3a同士の間隔は、磁性線材1の直径よりも小さくても良い。一般に、窪みの部分には、穴の部分よりも容易に高精度の厚さで非磁性層を形成することができる。実施の形態14に係る発電素子10は、二つの凹形状部材34の窪み35同士が突き合わされて境界部に穴部33が形成されているため、穴部33に高精度の厚さで非磁性層3aを形成できる。実施の形態14に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層3aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
また、非磁性層3aを磁性体3よりも弾性率の小さい材料で形成するとともに、穴部33における二つの凹形状の部材の非磁性層3a同士の間隔を磁性線材1の直径よりも大きくしてもよい。磁性線材1を凹形状部材34の窪み35の部分に配置した状態で凹形状部材34同士を密着させることで、非磁性層3aが変形し、穴部33の中央に磁性線材1が嵌め込まれる。すなわち、磁性線材1と磁性体3との間で非磁性層3aが圧縮される。このようにすることで、非磁性層3aの復元力によるセルフアライメント効果によって磁性線材1を穴部33の中央に配置することができる。
実施の形態15.
図17は、実施の形態15に係る発電素子の断面図である。実施の形態15に係る発電素子10は、磁性体3が二つの凹形状部材34で構成されており、二つの凹形状部材34の窪み35同士が突き合わされて境界部に穴部33が形成されている。磁性線材1には、非磁性層1aが形成されている。
図17は、実施の形態15に係る発電素子の断面図である。実施の形態15に係る発電素子10は、磁性体3が二つの凹形状部材34で構成されており、二つの凹形状部材34の窪み35同士が突き合わされて境界部に穴部33が形成されている。磁性線材1には、非磁性層1aが形成されている。
穴部33の大きさは、磁性線材1及び非磁性層1aの直径よりも小さくても良い。実施の形態15に係る発電素子10は、磁性体3と磁性線材1とが非磁性層1aを介して接触するため、磁性線材1の組み立てばらつきの影響を低減して出力の安定化を図ることができる。
また、非磁性層1aを磁性線材1よりも弾性率の小さい材料で形成するとともに、穴部33の大きさを磁性線材1及び非磁性層1aの直径よりも大きくしてもよい。磁性線材1を凹形状部材34の窪み35の部分に配置した状態で凹形状部材34同士を密着させることで、非磁性層1aが変形し、穴部33の中央に磁性線材1が嵌め込まれる。すなわち、磁性線材1と磁性体3との間で非磁性層1aが圧縮される。このようにすることで、非磁性層3aの復元力によるセルフアライメント効果によって磁性線材1を穴部33の中央に配置することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 磁性線材、1a,3a 非磁性層、2 発電部、3 磁性体、3c 非磁性フィルム、5 磁極、10 発電素子、20 回転盤、30 回転検出基板、31 溝部、32 曲げ加工部、33 穴部、34 凹形状部材、35 窪み、40 回転検出素子、100 エンコーダ。
Claims (17)
- 磁極の移動により磁化反転する磁性線材と、
前記磁性線材の磁化反転に伴って生じる磁界の変化量を電圧に変換する発電部と、
前記磁性線材の両端部を支持するとともに、前記磁極の磁場を集磁する磁性体とを備え、
前記磁性線材と前記磁性体との間には、非磁性層が設けられていることを特徴とする発電素子。 - 前記磁性体には、溝部が設けられており、前記磁性線材は、前記溝部内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の発電素子。
- 前記溝部の底部はV字形状であり、前記溝部の底部のV字形状をなす二つの面によって、前記非磁性層を介して前記磁性線材が支持されていることを特徴とする請求項2に記載の発電素子。
- 前記溝部の底部は湾曲面であり、前記磁性線材は、前記非磁性層を介して前記湾曲面に接することを特徴とする請求項2に記載の発電素子。
- 前記磁性体には、穴部が設けられており、前記磁性線材は、前記穴部内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の発電素子。
- 前記磁性体は、二つの凹形状部材で構成されており、二つの前記凹形状部材の窪み同士が突き合わされて境界部に前記穴部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の発電素子。
- 前記非磁性層は、低弾性材料で形成されており、前記磁性線材と前記磁性体との間で前記非磁性層が圧縮されていることを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の発電素子。
- 前記非磁性層は、前記磁性体の表面に形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の発電素子。
- 前記非磁性層は、前記溝部のみに形成されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の発電素子。
- 前記磁性体のうち前記非磁性層が形成される部分に微小凹凸が形成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の発電素子。
- 前記非磁性層は、前記穴部のみに形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の発電素子。
- 前記非磁性層は、前記磁性線材の表面に形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の発電素子。
- 前記非磁性層は、前記磁性体と接する部分のみに設けられていることを特徴とする請求項12に記載の発電素子。
- 前記非磁性層は、塗膜、樹脂膜又はめっき膜であることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の発電素子。
- 前記非磁性層は、前記磁性体と前記磁性体との間に挟み込まれた非磁性フィルムであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の発電素子。
- 請求項1から15のいずれか1項に記載の発電素子と、
一対以上のS極及びN極を含む前記磁極を有し、回転可能に支持された回転盤とを備えたことを特徴とする回転検出素子。 - 請求項16に記載の回転検出素子と、
前記回転盤の回転に伴って前記発電素子に生じた起電力により流れる電流を検出する回転検出基板とを備えたことを特徴とするエンコーダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021171014A JP2023061179A (ja) | 2021-10-19 | 2021-10-19 | 発電素子、回転検出素子及びエンコーダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021171014A JP2023061179A (ja) | 2021-10-19 | 2021-10-19 | 発電素子、回転検出素子及びエンコーダ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023061179A true JP2023061179A (ja) | 2023-05-01 |
Family
ID=86239331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021171014A Pending JP2023061179A (ja) | 2021-10-19 | 2021-10-19 | 発電素子、回転検出素子及びエンコーダ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023061179A (ja) |
-
2021
- 2021-10-19 JP JP2021171014A patent/JP2023061179A/ja active Pending
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