JP5006671B2 - 磁気エンコーダ - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械や実装装置において可動部等の移動位置などを検出するために用いられる磁気エンコーダに関するものである。
磁気エンコーダは、永久磁石を備えた磁気スケールと、この磁気スケールからの磁界を検出する磁気抵抗素子を備えた磁気センサとを有し、永久磁石には、前記磁気センサとの相対移動方向に沿ってN極とS極が交互に並ぶトラックが形成されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
特開平5−172921号公報 特開平5−264701号公報 特開平6−207834号公報
磁気エンコーダとしては、従来、一定方向の磁界の強弱により位置検出するタイプと、飽和感度領域(一般的に、例えば、抵抗値変化量kが、磁界強度Hと近似的に「k∝H2」の式で表すことができる領域以外の領域をいう)以上の磁界強度で回転磁界(磁界のベクトルの回転)の方向を検出するタイプとがある。これらの検出方法のうち、回転磁界の方向を検出する際の原理は、強磁性金属からなる磁気抵抗パターンに通電した状態で、抵抗値が飽和する磁界強度を印加したとき、磁界と電流方向がなす角度θと、磁気抵抗パターンの抵抗値Rとの間には、下式
R=R0−k×sin2θ
0:無磁界中での抵抗値
k:抵抗値変化量(飽和感度領域以上のときは定数)
で示す関係があることを利用する。すなわち、角度θが変化すると抵抗値Rが変化するので、磁気スケールと磁気センサ装置との相対移動速度や移動方向を検出することができる。ここで、磁界の強弱を検出する方式では、S/N比を改善することを目的に磁気スケールと磁気センサ装置との隙間寸法を狭くすると波形歪が大きくなるのに対して、回転磁界を検出する方式、すなわち、磁気スケールと磁気センサ装置の相対的な移動に伴い、磁界のベクトルの回転角を検出する方式では、磁気スケールと磁気センサ装置と隙間寸法を狭くしても正弦波成分を安定して得ることができるという利点がある。
しかしながら、回転磁界を検出する方式では、磁界の強弱を検出する方式と同様、永久磁石について、磁化曲線での外部磁界の大きさHと、磁束密度Bとの積で求められるエネルギー積の最大値(B・H)maxを指標にして磁石素材を決定しても、十分な検出精度が得られないという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、回転磁界検出方式を採用した場合でも、高い検出精度を得ることのできる磁気エンコーダを提供することにある。
以上のような課題を解決するために、本発明では、永久磁石を備えた磁気スケールと、該磁気スケールからの磁界を検出する磁気抵抗素子を備えた磁気センサとを有し、前記永久磁石には、前記磁気センサとの相対移動方向に沿ってN極とS極が交互に並ぶトラックが形成されている磁気エンコーダにおいて、前記磁気センサは、前記トラックの幅方向の縁部分で面内方向の向きが変化する回転磁界の方向を検出し、前記永久磁石の厚さは、1mm以上、好ましくは2mm以上であることを特徴とする。
本発明では、回転磁界の方向を検出する方式を採用したため、S/N比を改善することを目的に磁気センサと磁気スケールとの隙間寸法を狭くしても正弦波成分を安定して得ることができる。また、本願出願人は、種々の検討から、回転磁界検出方式の場合、エネルギー積の最大値(B・H)maxを指標とするよりも、永久磁石の厚さを指標にすれば、十分な検出精度が得られるという知見を得、この知見に基づいて、永久磁石の厚さを1mm以上、好ましくは2mm以上としたため、十分な検出精度を得ることができる。
本発明の別の形態では、永久磁石を備えた磁気スケールと、該磁気スケールからの磁界を検出する磁気抵抗素子を備えた磁気センサとを有し、前記永久磁石には、前記磁気センサとの相対移動方向に沿ってN極とS極が交互に並ぶトラックが形成されている磁気エンコーダにおいて、前記磁気センサは、前記トラックの幅方向の縁部分で面内方向の向きが変化する回転磁界の方向を検出するとともに、前記磁気抵抗素子の磁気抵抗曲線において無磁界中での抵抗値からの最大抵抗変化率に対して20%以上の抵抗変化を示す領域の磁界を検出し、出力することを特徴とする。
本発明では、回転磁界の方向を検出する方式を採用したため、S/N比を改善することを目的に磁気センサと磁気スケールとの隙間寸法を狭くしても正弦波成分を安定して得ることができる。また、本願出願人は、種々の検討から、回転磁界検出方式を採用する場合でも、飽和感度領域に限らず、磁気抵抗素子の磁気抵抗曲線において無磁界中での抵抗値からの最大抵抗変化率に対して20%以上の裾野部分に相当する飽和感度領域および準飽和感度領域の磁界を利用したため、十分な検出精度を得ることができる。
本発明では、上記2つの形態を組み合わせてもよい。すなわち、永久磁石を備えた磁気スケールと、該磁気スケールからの磁界を検出する磁気抵抗素子を備えた磁気センサとを有し、前記永久磁石には、前記磁気センサとの相対移動方向に沿ってN極とS極が交互に並ぶトラックが形成されている磁気エンコーダにおいて、前記磁気センサは、前記トラックの幅方向の縁部分で面内方向の向きが変化する回転磁界を検出し、前記永久磁石の厚さは、1mm以上であり、前記磁気抵抗素子の磁気抵抗曲線において無磁界中での抵抗値からの最大抵抗変化率に対して20%以上の抵抗変化を示す領域の磁界を検出し、出力する構成を採用してもよい。
本発明において、前記磁気スケールは、例えば、裏面側にベース層を備え、表面側に保護層を備えている。
本発明において、前記永久磁石を構成する磁石素材は、外部磁界の大きさHと、磁束密度Bとの積で求められるエネルギー積の最大値(B・H)maxが1.2MGOe以上であることが好ましい。
本発明において、前記永久磁石は、前記トラックが幅方向で複数、並列し、前記複数のトラックでは、隣接するトラック間でN極およびS極の位置が前記相対移動方向でずれている構成を採用することが好ましい。
本発明において、前記複数のトラックでは、隣接するトラック間でN極およびS極の位置が前記相対移動方向で1磁極分、ずれている構成を採用することができる。
本発明において、前記永久磁石は、前記トラックが幅方向で2列以上、並列している構成を採用することができる。
本発明において、前記永久磁石は、前記トラックが幅方向で3列以上、並列し、前記磁気センサは、前記3列以上のトラックのうち、奇数列分のトラックと対向し、かつ、当該磁気センサの両端部分が対向するトラック間では前記相対移動方向におけるN極およびS極の位置が一致している構成を採用してもよい。
本発明において、前記永久磁石は、該永久磁石の表裏方向のみに磁極が向く異方性磁石であることが好ましい。このように構成すると、強い磁界を得ることができる。
本発明に係る磁気エンコーダは、リニアエンコーダまたはロータリエンコーダとして構成されている。
本発明の磁気エンコーダでは、回転磁界の方向を検出する方式を採用したため、S/N比を改善することを目的に磁気センサと磁気スケールとの隙間寸法を狭くしても正弦波成分を安定して得ることができる。また、永久磁石の厚さを1mm以上、好ましくは2mm以上としたため、十分な検出精度を得ることができる。また、回転磁界検出方式を採用する場合でも、磁気抵抗変化率が20%以上の裾野部分に相当する飽和感度領域および準飽和感度領域の磁界を利用したため、十分な検出精度を得ることができる。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した磁気エンコーダ、磁気スケール、および磁気スケールの製造方法を説明する。
[実施の形態1]
(磁気エンコーダの全体構成)
図1(A)、(B)は、それぞれ、本発明を適用した磁気エンコーダの構成を示す説明図、および本発明の実施の形態1に係る磁気エンコーダにおける永久磁石と磁気抵抗素子との位置関係を示す説明図である。
図1(A)に示す磁気エンコーダ1は、リニアエンコーダであり、磁気センサ3の底面(センサ面)に対して、帯状に延びた永久磁石20を有する磁気スケール2を対向させている。永久磁石20は、後述するように、長手方向(磁気センサ3と永久磁石20との相対移動方向)に沿ってN極とS極が交互に並ぶトラックを備えている。磁気センサ3は、例えば、略直方体形状のアルミニウムダイカスト品からなるホルダ30と、このホルダ30の開口を覆う矩形のカバー31と、ホルダ30から延びたケーブル9とを備えている。ホルダ30にはその側面にケーブル挿通穴39が形成されており、このケーブル挿通穴39からケーブル9が引き出されている。また、ホルダ30において、磁気スケール2と対向する位置には、磁気抵抗素子75が配置されている。従って、磁気センサ3と永久磁石20(磁気スケール2)とが、永久磁石20の長手方向にて相対移動することにより、その相対位置や相対速度を検出することができる。それ故、例えば、工作機械や実装装置において、磁気スケール2および磁気センサ3のうちの一方を固定体側に配置し、他方を移動体側に配置しておけば、固定体に対する移動体の移動速度や移動距離を検出することができる。なお、本形態において、磁気スケール2または磁気センサ3は長手方向で移動を行うため、磁気スケール2の長手方向を移動方向、磁気スケール2の短手方向を幅方向と呼ぶ。
(磁気センサの構成)
図2(A)、(B)、(C)は、それぞれ、図1に示す磁気センサの底面図、要部の縦断面図、および磁気抵抗素子の周辺を拡大して示す断面図である。図3は、本発明を適用した磁気エンコーダが有する磁気抵抗素子のMR特性を示すグラフである。
図2(A)、(B)に示すように、磁気センサ3が有するホルダ30には、磁気スケール2と対向する底面に、段差を介してホルダ30の底面から突出した平坦面からなるセンサ面50が形成されている。このセンサ面50には開口部55が形成されており、開口部55に対して、シリコン基板やセラミックグレース基板などの剛性基板60上に形成された磁気抵抗素子75が配置される。
また、図2(B)、(C)に示すように、磁気センサ3では、剛性基板60の一方側の面からなる主面に、磁気抵抗パターンにより形成された磁気抵抗素子75が形成されており、磁気抵抗素子75は、剛性基板60における走査方向(図1に示す磁気スケール2の移動方向)の略中央領域に形成されている。また、剛性基板60の主面には、磁気抵抗素子75を走査方向の両側から挟む両端部のうち、一方側端部61には、磁気抵抗パターンの一方端が接続された複数の端子を備えた第1の端子部71が形成され、他方側端部62には、磁気抵抗パターンの他方端が接続された複数の端子を備えた第2の端子部72が形成されている。磁気抵抗パターンは、剛性基板60の主面に半導体プロセスにより形成された強磁性体NiFe等の磁性体膜からなり、ホイートストン・ブリッジなどを構成している。端子は、磁気抵抗パターンと同時形成された導電膜などからなる。
このように構成した剛性基板60に対しては、その一方側端部61に可撓性基板80の一部である第1の可撓性基板81が接続され、この第1の可撓性基板81においてベースフィルム86上に形成された導電パターン87(信号線)の端部は第1の端子部71にハンダ接合、合金接合、異方性導電膜などを用いた接合などの方法で接続されている。また、剛性基板60において、その他方側端部62には可撓性基板80の一部である第2の可撓性基板82が接続され、この第2の可撓性基板82においてベースフィルム86上に形成された導電パターン87(信号線)の端部は第2の端子部72にハンダ接合、合金接合、異方性導電膜などを用いた接合などの方法で接続されている。ここで、第1の可撓性基板81および第2の可撓性基板82においてベースフィルム86上に形成された導電パターン87のうち、第1の端子部71および第2の端子部72に接合される部分にはSn−Cu系のメッキなどが施されている。また、剛性基板60の主面と第1の可撓性基板81との間、および剛性基板60の主面と第1の可撓性基板81との間には、可撓性基板80において導電性パターンが形成されていない部分、および剛性基板60において端子が形成されていない部分に起因して隙間88a、88bが発生するため、かかる隙間88a、88bに対しては、エポキシ樹脂などの封止樹脂11が充填される。
このように構成した磁気センサ3において、磁気抵抗素子75は、図2(C)に示すように、表面が絶縁樹脂層10、導電性粘着材層41、非磁性の金属層42、および樹脂保護層43で覆われ、かつ、金属層42は、導電性粘着材層41を介してホルダ30に接着固定されている。従って、金属層42は、導電性粘着材層41を介してホルダ30に電気的に接続され、かかる金属層42は、磁気抵抗素子75の表面を覆う電波シールド用導電層として機能する。ここで、樹脂保護層43、金属層42、および導電性粘着材層41は、アルミニウム箔や銅箔などからなる金属層42の両面に樹脂保護層43および導電性粘着材層41が各々、積層されたフィルム40を、導電性粘着材層41を介してホルダ30に接着固定したものである。また、樹脂保護層43、金属層42、および導電性粘着材層41は、PETなどのフィルム基材からなる樹脂保護層43の表面に、アルミニウム膜や銅膜などからなる金属層42、および導電性粘着材層41を積層したフィルム40を、導電性粘着材層41を介してホルダ30に接着固定したものである。導電性粘着材層41としては、各種粘着材にカーボン粒子、アルミニウム粒子、銀粒子、銅粒子などを分散させたものである。かかるフィルム40の厚さは約50μmであり、極めて薄い。それ故、磁気抵抗素子75と磁気スケール2とのギャップを0.3mm以下にまで狭めることができる。また、樹脂保護層43は、金属層42を保護するという観点からすればあった方がよいが、金属層42を構成する金属の種類や使用形態によっては樹脂保護層43を省略してもよい。
磁気抵抗素子75は、図3に示すような磁気抵抗曲線(MR特性)を有し、印加する磁束密度に応じて磁気抵抗変化率が変化する。本形態における磁気抵抗素子75の磁気抵抗変化率(MR比)R0は−2.5%である。そこで、永久磁石20が発生する回転磁界により、磁気抵抗素子75の磁気抵抗変化率Rが−0.5%(=R0×0.2)から−2.5%となった時、これを出力信号として用いる。すなわち、磁気センサ3は、磁気抵抗素子75において、無磁界中での抵抗値からの最大抵抗変化率に対して20%以上の抵抗変化を示す領域(図3に矢印Xで示す領域)の磁界を検出し、出力する。従って、本形態では、回転磁界検出方式を採用するといっても、飽和感度領域に限らず、磁気抵抗素子の磁気抵抗曲線において無磁界中での抵抗値からの最大抵抗変化率に対して抵抗変化率が20%以上の裾野部分に相当する飽和感度領域および準飽和感度領域の磁界を利用する。なお、本形態において、「準飽和感度領域」とは、磁気抵抗素子の磁気抵抗曲線において無磁界中での抵抗値からの最大抵抗変化率に対して抵抗変化率が20%以上で、かつ、飽和感度領域に至るまでの磁界の領域を示す。
(磁気スケールの構成)
図4(A)、(B)、(C)は各々、本発明の実施の形態1に係る磁気スケールにおいて、永久磁石に形成されている磁界の向きを平面的にみたときの説明図、斜めにみたときの説明図、および側方からみたときの説明図である。
図1(A)に示すように、磁気スケール2は、移動方向に沿って延びる帯状の永久磁石20を有し、永久磁石20の裏面には平板状のベース板21(ベース層)が固定され、永久磁石20の表面には帯状の保護板22(保護層)が固定されている。ベース板21は厚さが0.5mmであり、例えば、表面にクロメート処理等の防錆メッキ処理が施されたみがき特殊帯鋼からなる。なお、ベース板21は非磁性材料から構成されていてもよい。保護板22は、厚さ50μmの薄いSUS板であり、表面にはエポキシ樹脂などからなる塗料を用いて黒色につや消しコーティングされている。このように、保護板22の表面をつや消しコーティングすることにより、センサ装置3の誤作動を防ぐことができる。また、永久磁石20の側面、かつベース板21と保護板22との間には、封止剤24が充填され硬化している。この封止剤24により永久磁石20の側面が保護される。封止剤24としては、シリル基含有特殊ポリマーを主成分とする一液湿気硬化性接着剤を挙げることができる。
図1(B)に示すように、永久磁石20は、移動方向に沿ってN極とS極とが交互に並ぶトラック25が複数、配列され、本形態では、3列のトラック25が幅方向で並列している。ここで、隣接する2つのトラック25A、25B間では、N極およびS極の位置が移動方向で1磁極分、ずれており、2つのトラック25B、25C間では、N極およびS極の位置が移動方向で1磁極分、ずれている。このため、2つのトラック25A、25C間では、N極およびS極の位置が移動方向で一致している。また、隣接するトラック25Aとトラック25Bの境界部分252、およびトラック25Bとトラック25Cの境界部分252は、例えば、磁極が存在しない無着磁部分や非磁性部分を介在させることなく、隣接する当該境界部分252のN極およびS極が直接、接するように形成されていることが好ましいが、磁気センサ3が検出できるような強度の大きな回転磁界を発生させることができれば、隣接するトラック25Aとトラック25Bの境界部分252、およびトラック25Bとトラック25Cの境界部分252に磁極が存在しない無着磁部分や非磁性部分を介在させてあっても良い。
このように構成した磁気スケール2において、永久磁石20は、表裏方向のみに磁極が向く異方性磁石であり、トラック25A、25B、25Cの幅方向の縁部分251では、面内方向の向きが変化する回転磁界が形成されている。特に、隣接するトラック25A、25Bの境界部分252、および隣接するトラック25B、21Cの境界部分252では、強度の大きな回転磁界が発生している。さらに、本形態では、隣接するトラック25Aとトラック25Bの境界部分252、およびトラック25Bとトラック25Cの境界部分252は、当該境界部分252のN極およびS極が直接、接するように形成されているので、トラック25A、25B、25Cの境界部分252では、より強度の大きな回転磁界が発生している。
すなわち、永久磁石20の磁界の面内方向の向きを、マトリクス状の微小領域毎に磁場解析したところ、図4(A)、(B)、(C)に示すように、トラック25A、25B、25Cの幅方向の縁部分251では、円Lで囲んだ領域のように、面内方向の向きが変化する回転磁界が形成され、特に、トラック25A、25B、25Cの幅方向における縁部分251のうち、隣接するトラック25A、25B、25Cの境界部分252では、円L2で囲んだ領域のように、強度の大きな回転磁界が発生する。
そこで、本形態では、図1(B)に示すように、かかるトラック25A、25B、25Cの境界部分252に対して磁気センサ3のセンサ面50に配置された磁気抵抗素子75を面対向させ、トラック25A、25B、25Cの端部(境界部分252)で発生した回転磁界を検出する。ここで、1つのトラック25の幅寸法は、例えば1mmであり、磁気抵抗素子75の幅寸法は、例えば2mmである。また、磁気抵抗素子75は、永久磁石20の幅方向の中央に位置しているため、磁気抵抗素子75の幅方向における一方の端部751は、トラック25Aの幅方向の中央に位置し、他方の端部752は、トラック25Cの幅方向の中央に位置している。
本形態において、永久磁石20は、厚さが1mm以上、好ましくは、2mm以上であり、最大エネルギー積(B・H)maxは1.2MGOe(10kJ/m3)以上である。
(永久磁石の厚さによる影響)
図5(A)、(B)はそれぞれ、本発明を適用した磁気スケールが有する永久磁石の最大エネルギー積および厚さと、内挿精度との関係を示すグラフ、および本発明を適用した磁気スケールが有する永久磁石の最大エネルギー積および厚さとヒステリシスとの関係を示すグラフである。
本発明の実施例では、磁気スケール2を構成する永久磁石20として、最大エネルギー積(B・H)maxが1.2MGOeまたは1.5MGOeであって、厚さが1mmまたは2mmの磁石素材を用い、それぞれにおいて、磁気スケールと磁気センサ3が有する磁気抵抗素子75との間隙(Gap)を0.05mm、0.10mm、0.15mm、0.20mmとした時の内挿精度、およびヒステリシスを測定した。
図5(A)に示すように、永久磁石20の厚さを1mmまたは2mmとしたため、内挿精度が小さい。また、永久磁石20の厚さが2mmの磁気スケール2と、永久磁石20の厚さが1mmの磁気スケール2とを比べると、永久磁石20の厚さが2mmである磁気スケール3は、永久磁石の厚さが1mmである磁気スケールとを比べ、内挿精度が小さかった。特に、(B・H)maxが1.5MGOe、厚さが2mmである永久磁石20を有する磁気スケール2が、他のものと比べて内挿精度が一番小さかった。また、磁気スケール2と磁気抵抗素子75との間隙が広がるにしたがって、永久磁石20の厚さが1mmである磁気スケール2のほうが、永久磁石20の厚さが2mmである磁気スケール2よりも内挿精度が大きくなった。
また、図5(B)に示すように、永久磁石20の厚さが2mmである磁気スケール2は、永久磁石20の厚さが1mmである磁気スケール2とを比べ、ヒステリシスが小さかった。特に、(B・H)maxが1.5MGOe、厚さが2mmである永久磁石20を有する磁気スケール2は、他のものと比べてヒステリシスが一番小さかった。また、永久磁石20の厚さが2mmである磁気スケール2と、永久磁石20の厚さが1mmである磁気スケール2とを比べると、磁気スケール2と磁気抵抗素子75との間隙が広がるにしたがって、永久磁石の厚さが1mmである磁気スケールのほうが、永久磁石の厚さが2mmである磁気スケールよりもヒステリシスが大きくなった。
磁気スケール2においては、内挿精度が小さいほど検出精度が良く、また、ヒステリシスが小さいほど検出精度が良い。従って、永久磁石20の厚さが2mmである磁気スケール2のほうが、永久磁石20の厚さが1mmである磁気スケール2よりも検出精度が良いということがいえ、かかる影響は、(B・H)maxの大小の影響よりも大である。
(磁気スケール2の製造方法)
以下、図1および図6を参照して、磁気スケール2の製造方法を説明する。図6(A)〜(E)は、本発明を適用した磁気スケールの製造方法を模式的に示す説明図である。なお、着磁を行う際には、磁石素材の一方の面に着磁ヘッドを配置する一方、他方の面にヨークを配置した状態で着磁ヘッドの着磁コイルに通電する方法、あるいは、磁石素材の両面に着磁ヘッドを配置して着磁コイルに通電する方法が採用されるが、図6には、着磁ヘッドの図示を省略してある。
磁気スケール2を製造するには、まず、図6(A)に示すように、磁石素材200(無着磁状態の永久磁石20)の裏面にベース板21を両面テープ等により固定する。次に、図6(B)に示すように、第1の着磁工程において、磁石素材200に着磁ヘッドを用いて両面着磁を行うことにより、磁石素材200の長手方向(移動方向)に沿ってN極とS極とが交互に並ぶ1列のトラック25′を形成する。
次に、図6(C)に示すように、第2の着磁工程において、磁石素材200の一部に着磁ヘッドを用いて両面着磁を行う。この工程により、磁石素材200の一部には着磁パターンが上書きされ、3列のトラック25が形成された永久磁石20が完成する。ここで、永久磁石20は、表裏方向のみに磁極が向く異方性磁石である。また、トラック25は、3列のトラック25(25A、25B、25C)が幅方向で並列して形成され、さらに、隣接する3列のトラック25A、25B、25C間で、N極およびS極の位置が長手方向で1極分ずれるように形成される。
第1の着磁工程および第2の着磁工程の後、図6(D)に示すように、永久磁石20の表面に保護板22を固定する。その後、永久磁石20の側面、かつベース板21と保護板22との間に、封止剤24を充填させ硬化させることにより、図6(E)に示す磁気スケール2を得る。
なお、本製造方法では、隣接するトラック25Aとトラック25Bの境界部分、およびトラック25Bとトラック25Cの境界部分は、例えば、磁極が存在しない無着磁部分や非磁性部分を介在させることなく、隣接する当該境界部分のN極およびS極が直接、接するように形成したが、図1(A)の磁気センサ3が検出できるような強度の大きな回転磁界を発生させることができる程度であれば、当該境界部分に磁極が存在しない無着磁部分や非磁性部分を介在させても良い。
(磁気スケールの別の製造方法)
図7(A)〜(D)は、本発明で用いる磁気スケールの別の製造方法を模式的に示す説明図であり、図6でも着磁ヘッドの図示を省略してある。本形態においては、磁気スケール2を製造するにあたっては、まず、図7(A)に示すように、磁石素材200(無着磁状態の永久磁石20)の裏面にベース板21を両面テープ等により固定する。次に、図7(B)に示すように、着磁工程で、磁石素材200に着磁ヘッドを用いて両面に多極着磁を行うことにより、3本のトラック25を備えた永久磁石20が完成する。ここで、永久磁石20は、表裏方向のみに磁極が向く異方性磁石である。トラック25は、3列のトラック25(25A、25B、25C)が幅方向で並列して形成され、さらに、隣接する3列のトラック25A、25B、25C間で、N極およびS極の位置が長手方向で1極分ずれるように形成される。
着磁工程後、図7(C)に示すように、永久磁石20の表面に保護板22を固定する。その後、永久磁石20の側面、かつベース板21と保護板22との間に封止剤24を充填し、硬化させることにより、図7(D)に示す磁気スケール2を得る。
なお、本製造方法でも、隣接するトラック25Aとトラック25Bの境界部分、およびトラック25Bとトラック25Cの境界部分に、図1(A)の磁気センサ3が検出できるような強度の大きな回転磁界を発生させることができる程度であれば、当該境界部分に磁極が存在しない無着磁部分や非磁性部分を介在させても良い。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の磁気エンコーダ1では、磁気スケール2に形成された回転磁界を検出しているため、S/N比を改善することを目的に磁気センサ3と磁気スケール2との隙間寸法を狭くしても正弦波成分を安定して得ることができる。
また、本発明では、永久磁石20の厚さを1mm以上、好ましくは2mmに設定しているため、このような永久磁石20に用いると、回転磁界検出を高い精度で行うことのできる磁界を得ることができる。これにより、磁気抵抗素子75が、磁気スケール2からの情報をより確実に検出することが可能となるため、検出精度が高い。
また、本形態の磁気エンコーダ1では、磁気センサ3を構成する磁気抵抗素子75の磁気抵抗変化率(MR比)R0が−2.5%であり、磁気抵抗素子75の磁気抵抗変化率Rが−0.5%(=R0×0.2)から−2.5%となった時、これを出力信号として用いる。この構成により、磁気抵抗素子75が、磁気スケール2からの情報をより確実に検出することが可能となるため、検出精度が高い。
さらに、本形態では、磁気抵抗素子75をトラック25A、25B、25Cの境界部分252に面対向させて回転磁界を検出しているので、永久磁石20に対してセンサ面を垂直に向けた場合と違って、永久磁石20から離れた位置で磁界が準飽和感度領域あるいは飽和感度領域に達しないということを回避できるので、磁気エンコーダ1の検出精度を向上することができる。
さらにまた、本形態では、磁気抵抗素子75が幅方向において3列のトラック25A、25B、25Cと対向し、かつ、磁気抵抗素子75の両端部分が対向するトラック25A、25C間では移動方向におけるN極およびS極の位置が一致している。このため、永久磁石20と磁気抵抗素子75との幅方向における相対位置がずれても、検出感度が変化しないという利点がある。
なお、本形態では、磁気抵抗素子75の幅方向における端部751、752は各々、トラック25A、25Bの幅方向の中央に位置している構成であったが、磁気抵抗素子75の幅寸法が永久磁石20の幅寸法よりも広く、磁気抵抗素子75の端部751、752が永久磁石20の幅方向外側にはみ出している構成を採用してもよい。
[実施の形態2]
図8は、本発明の実施の形態2に係る磁気エンコーダにおける永久磁石と磁気抵抗素子との平面的な位置関係を示す説明図である。図9(A)、(B)、(C)は各々、本発明の実施の形態2に係る磁気エンコーダにおいて、永久磁石に形成されている磁界の向きを平面的にみたときの説明図、斜めにみたときの説明図、および側方からみたときの説明図である。
実施の形態1では、トラック数が3であったが、図8に示すように、本形態では、トラック数を2とし、隣接する2つのトラック25A、25B間では、N極およびS極の位置が移動方向で1磁極分、ずれるように磁気スケール2を構成し、かかるトラック25A、25Bの境界部分252に対して、磁気センサ3のセンサ面に配置された磁気抵抗素子75を面対向させる構成を採用してもよい。ここで、磁気抵抗素子75は、永久磁石20の幅方向の中央に位置しているため、磁気抵抗素子75の幅方向における一方の端部751は、2つのトラック25A、25Bのうち、一方のトラック25Aの幅方向の中央に位置し、他方の端部752は、他方のトラック25Bの幅方向の中央に位置している。
このように構成した磁気エンコーダ1において、永久磁石20の磁界の面内方向の向きをマトリクス状の微小領域毎に磁場解析したところ、図9(A)、(B)、(C)に矢印で示すように、トラック25A、25Bの幅方向の縁部分251では、円Lで囲んだ領域のように、面内方向の向きが変化する回転磁界が形成され、特に、トラック25A、25Bの幅方向における縁部分251のうち、隣接するトラック25A、25B同士の境界部分252では、円L2で囲んだ領域のように、強度の大きな回転磁界が発生する。このように構成した場合も、隣接する2つのトラック25A、25Bの境界部分に発生する回転磁界を磁気センサ3で検出することができる。
[実施の形態3]
図10は、本発明の実施の形態3に係る磁気エンコーダにおける永久磁石と磁気抵抗素子との平面的な位置関係を示す説明図である。
図1を参照して説明した形態では、トラック数が3であったが、図10に示すように、磁気抵抗素子75が幅方向において5列のトラック25A、25B、25C、25D、25Eと対向し、かつ、磁気抵抗素子75の両端部分が対向するトラック25A、25E間では移動方向におけるN極およびS極の位置が一致している構成を採用してもよい。このように構成した場合も、実施の形態1と同様、永久磁石20と磁気センサ3との幅方向における相対位置がずれても、検出感度が変化しないという利点がある。
[実施の形態4]
図11は、本発明の実施の形態4に係る磁気エンコーダにおける永久磁石と磁気センサとの平面的な位置関係を示す説明図である。
実施の形態1〜3では、隣接する2つのトラック25A、25B間では、N極およびS極の位置が移動方向で1磁極分、ずれていたが、図11に示すように、隣接する2つのトラック25A、25B間では、N極およびS極の位置が移動方向で1/2磁極分のみ、ずれている構成であってもよい。このように構成した場合も、隣接する2つのトラック25A、25Bの境界部分に発生する回転磁界を磁気センサ3で検出することができる。
[実施の形態5]
図12は、本発明の実施の形態5に係る磁気エンコーダにおける永久磁石と磁気抵抗素子との平面的な位置関係を示す説明図である。図13(A)、(B)、(C)は各々、本発明の実施の形態3に係る磁気エンコーダにおいて、永久磁石に形成されている磁界の向きを平面的にみたときの説明図、斜めにみたときの説明図、および側方からみたときの説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と共通するので、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図12に示すように、本形態の磁気エンコーダ1も、実施の形態1と同様、磁気センサ3と永久磁石20を備えた磁気スケール2とを有しており、永久磁石20では、移動方向に沿ってN極とS極が交互に並ぶトラック25が形成されている。本形態では、1列のトラック25が形成されている。また、永久磁石20では、図13を参照して後述するように、トラック25の幅方向の縁部分251では、面内方向の向きが変化する回転磁界が形成されている。
そこで、本形態では、かかるトラック25の縁部分251に対して磁気センサ3のセンサ面に配置された磁気抵抗素子75を面対向させる。ここで、トラック25の幅寸法は、例えば1mmであり、磁気抵抗素子75の幅寸法は、例えば2mmである。また、トラック25は、磁気抵抗素子75の幅方向の中央に位置しているため、磁気抵抗素子75の幅方向における端部751、752は、トラック25の幅方向外側にはみ出している。
このように構成した磁気エンコーダ1において、永久磁石20の磁界の面内方向の向きを、マトリクス状の微小領域毎に磁場解析したところ、図13(A)、(B)、(C)に示すように、トラック25の幅方向の縁部分251では、円Lで囲んだ領域のように、面内方向の向きが変化する回転磁界が形成されている。
従って、本形態の磁気エンコーダ1では、トラック25の縁部分251に形成されている回転磁界を磁気センサ3で検出でき、その結果に基づいて、磁気センサ3と永久磁石20との相対移動速度や相対移動距離を検出することができる。
[その他の実施の形態]
図14(A)〜(D)は各々、本発明を適用した磁気エンコーダによってロータリエンコーダを構成したときの説明図である。
上記形態1〜5はいずれも、磁気エンコーダをリニアエンコーダとして構成した例であったが、図14(A)〜(D)に示すように、磁気エンコーダ1によってロータリエンコーダを構成してもよい。この場合、図14(A)、(B)に示すように、回転体100の端面101において、周方向にトラック25が延びるように永久磁石20を構成し、このように構成したトラック25に対して、磁気センサ3のセンサ面に配置された磁気抵抗素子75を対向させればよい。また、図14(C)、(D)に示すように、回転体100の外周面102において、周方向にトラック25が延びるように永久磁石20を構成し、このように構成したトラック25に対して、磁気センサ3のセンサ面に配置された磁気抵抗素子75を対向させてもよい。
(A)、(B)は各々、本発明を適用した磁気エンコーダの構成を示す説明図、および本発明の実施の形態1に係る磁気エンコーダにおける永久磁石と磁気抵抗素子との位置関係を示す説明図である。 (A)、(B)、(C)は各々、図1に示す磁気センサの底面図、要部の縦断面図、および磁気抵抗素子の周辺を拡大して示す断面図である。 本発明を適用した磁気エンコーダが有する磁気抵抗素子のMR特性を示すグラフである。 (A)、(B)、(C)は各々、本発明の実施の形態1に係る磁気スケールにおいて、永久磁石に形成されている磁界の向きを平面的にみたときの説明図、斜めにみたときの説明図、および側方からみたときの説明図である。 (A)、(B)は各々、本発明を適用した磁気スケールが有する永久磁石の最大エネルギー積および厚さと内挿精度との関係を示すグラフ、および本発明を適用した磁気スケールが有する永久磁石の最大エネルギー積および厚さとヒステリシスとの関係を示すグラフである。 (A)〜(E)は、本発明を適用した磁気スケールの製造方法を示す説明図である。 (A)〜(D)は、本発明を適用した磁気スケールの別の製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る磁気エンコーダにおける永久磁石と磁気抵抗素子との平面的な位置関係を示す説明図である。 (A)、(B)、(C)は各々、本発明の実施の形態2に係る磁気エンコーダにおいて、永久磁石に形成されている磁界の向きを平面的にみたときの説明図、斜めにみたときの説明図、および側方からみたときの説明図である。 本発明の実施の形態3に係る磁気エンコーダにおける永久磁石と磁気抵抗素子との平面的な位置関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態4に係る磁気エンコーダにおける永久磁石と磁気センサとの平面的な位置関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態5に係る磁気エンコーダにおける永久磁石と磁気抵抗素子との平面的な位置関係を示す説明図である。 (A)、(B)、(C)は各々、本発明の実施の形態5に係る磁気エンコーダにおいて、永久磁石に形成されている磁界の向きを平面的にみたときの説明図、斜めにみたときの説明図、および側方からみたときの説明図である。 (A)〜(D)は、本発明を適用した磁気式エンコーダ装置によってロータリエンコーダを構成したときの説明図である。
符号の説明
1 磁気エンコーダ
2 磁気スケール
3 磁気センサ
20 永久磁石
25 トラック
251 縁部分
75 磁気抵抗素子

Claims (12)

  1. 永久磁石を備えた磁気スケールと、該磁気スケールからの磁界を検出する磁気抵抗素子を備えた磁気センサとを有し、前記永久磁石には、前記磁気センサとの相対移動方向に沿ってN極とS極が交互に並ぶトラックが形成されている磁気エンコーダにおいて、
    前記磁気センサは、前記トラックの幅方向の縁部分で面内方向の向きが変化する回転磁界の方向を検出し、
    前記永久磁石の厚さは、1mm以上であることを特徴とする磁気エンコーダ。
  2. 請求項1において、
    前記永久磁石の厚さは、2mm以上であることを特徴とする磁気エンコーダ。
  3. 永久磁石を備えた磁気スケールと、該磁気スケールからの磁界を検出する磁気抵抗素子を備えた磁気センサとを有し、前記永久磁石には、前記磁気センサとの相対移動方向に沿ってN極とS極が交互に並ぶトラックが形成されている磁気エンコーダにおいて、
    前記磁気センサは、前記トラックの幅方向の縁部分で面内方向の向きが変化する回転磁界の方向を検出するとともに、前記磁気抵抗素子の磁気抵抗曲線において、無磁界中での抵抗値からの最大抵抗変化率に対して20%以上の抵抗変化を示す領域の磁界を検出し、出力することを特徴とする磁気エンコーダ。
  4. 請求項1または2において、
    前記磁気センサは、前記磁気抵抗素子の磁気抵抗曲線において、無磁界中での抵抗値からの最大抵抗変化率に対して20%以上の抵抗変化を示す領域の磁界を検出し、出力することを特徴とする磁気エンコーダ。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記磁気スケールは、裏面側にベース層を備え、表面側に保護層を備えていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記永久磁石を構成する磁石素材は、外部磁界の大きさHと磁束密度Bとの積で求められるエネルギー積の最大値(B・H)maxが1.2MGOe以上であることを特徴とする磁気エンコーダ。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記永久磁石は、前記トラックが幅方向で複数、並列し、
    前記複数のトラックでは、隣接するトラック間でN極およびS極の位置が前記相対移動方向でずれていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  8. 請求項7において、
    前記複数のトラックでは、隣接するトラック間でN極およびS極の位置が前記相対移動方向で1磁極分、ずれていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  9. 請求項7または8において、
    前記永久磁石は、前記トラックが幅方向で2列以上、並列していることを特徴とする磁気エンコーダ。
  10. 請求項9において、
    前記永久磁石は、前記トラックが幅方向で3列以上、並列し、
    前記磁気センサは、前記3列以上のトラックのうち、奇数列分のトラックと対向し、かつ、当該磁気センサの両端部分が対向するトラック間では前記相対移動方向におけるN極およびS極の位置が一致していることを特徴とする磁気エンコーダ。
  11. 請求項1ないし10のいずれかにおいて、
    前記永久磁石は、該永久磁石の表裏方向のみに磁極が向く異方性磁石であることを特徴とする磁気エンコーダ。
  12. 請求項1ないし11のいずれかにおいて、
    リニアエンコーダまたはロータリエンコーダとして構成されていることを特徴とする磁気エンコーダ。
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