JP2023061168A - 建物 - Google Patents

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篤史 山▲崎▼
Atsushi Yamazaki
正臣 米津
Masaomi Yonezu
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Abstract

【課題】居室のコア部に近い位置において外光を取り込むことができる建物を提供する。【解決手段】建物10は、平面視で三方向に透光面(カーテンウォール12A、12B、12C)が設けられた居室12と、三方向と異なる方向に居室12と隣接して配置され、屋外側に設けられた透光面(カーテンウォール24A)からシースルーエレベータシャフト(エレベータシャフト22、24)を介して外光を居室12内へ取り込み可能なコア部14と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、建物に関する。
下記特許文献1には、コア部が建物の一側に偏って設けられ、執務空間側の外壁面とコア部側の外壁面とをガラス面としたオフィス用多層建築物が示されている。
このオフィス用多層建築物では、コア部のエレベータが外壁面より内側に配置されている。これにより、この建築物はどの方角から見ても外壁面にガラス面が多い外観が得られている。
特開平6-180070号公報
上記特許文献1のオフィス用多層建築物では、コア部において、外壁面と執務空間との間にエレベータシャフトが配置されている。このため、コア部の外壁から執務空間へ外光を取り込むことが難しい。これにより、執務空間(居室)のコア部に近い位置において、外光を取り込むことが難しい。
本開示は、上記事実を考慮して、居室のコア部に近い位置において外光を取り込むことができる建物を提供することを目的とする。
請求項1の建物は、平面視で三方向に透光面が設けられた居室と、前記三方向と異なる方向に前記居室と隣接して配置され、屋外側に設けられた透光面からシースルーエレベータシャフトを介して外光を前記居室内へ取り込み可能なコア部と、を有する。
請求項1の建物では、居室の三方向に透光面が設けられている。また、居室には、コア部の屋外側に設けられた透光面からシースルーエレベータシャフトを介して、外光が取り込まれる。このため、居室のコア部に近い位置において外光を取り込むことができる。
このように、居室には四方向から外光が取り込まれるので、三方向以下からしか外光が取り込まれない場合と比較して、居室を明るくでき、照明コストの低減も図ることができる。
請求項2の建物は、請求項1に記載の建物において、前記シースルーエレベータシャフトは前記居室と隣接し、前記シースルーエレベータシャフトと前記居室との間には柱がない。
請求項2の建物では、シースルーエレベータシャフトと居室との間には柱がない。このため、シースルーエレベータシャフトを介して居室へ差し込む外光が柱で遮光され難い。これにより、柱がある場合と比較して居室を明るくできる。
請求項3の建物は、請求項2に記載の建物において、前記屋外と隣接するシースルーエレベータシャフトを更に備え、前記屋外と隣接するシースルーエレベータシャフトと前記居室と隣接する前記シースルーエレベータシャフトとが、前記屋外から前記居室へ向かう方向に並んで配置されている。
請求項3の建物では、2つのシースルーエレベータシャフトが、屋外から居室へ向かって並んで配置されている。これにより、屋外から居室へ向かって外光が遮光され難い。
本発明によると、居室のコア部に近い位置において外光を取り込むことができる。
本発明の実施形態に係る建物の基準階平面図である。 本発明の実施形態に係る建物の柱及び梁の配置を示す平面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る建物に適用する平面プランの一例を示す平面図であり、(B)は別の一例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る建物の居室に間仕切りを配置した例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態に係る建物について、図面を参照しながら説明する。各図面において同一の符号を用いて示される構成要素は、同一の構成要素であることを意味する。但し、明細書中に特段の断りが無い限り、各構成要素は一つに限定されず、複数存在してもよい。
また、各図面において重複する構成及び符号については、説明を省略する場合がある。なお、本開示は以下の実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的の範囲内において構成を省略する又は異なる構成と入れ替える等、適宜変更を加えて実施することができる。
各図において矢印X、Yで示す方向は水平面に沿う方向であり、互いに直交している。また、矢印Zで示す方向は鉛直方向(上下方向)に沿う方向である。各図において矢印X、Y、Zで示される各方向は、互いに一致するものとする。
<建物>
図1には、本発明の実施形態に係る建物10における基準階の平面図が示されている。建物10は、例えばオフィスビル、百貨店などの商業ビル及びショールーム等、各種の用途に用いることができる。
建物10は、居室12及び居室12と隣接したコア部14を備えている。コア部14は居室12の一方側に設けられている。これにより、建物10は所謂「片寄せコア」の平面形式とされた建物とされている。また、コア部14は、X方向に沿う寸法が、居室12のX方向に沿う寸法より小さく形成されている。
(居室)
居室12は例えば執務空間であり、平面視でコア部14と面する方向以外の3方向が、屋外に面している。居室12と屋外との境界部は、ガラスのカーテンウォール12A、12B及び12Cが配置された採光面(透光面)とされている。図1に示したプラン例では、居室12は、間仕切りがない連続した一体空間として形成されている。
(コア部)
コア部14は、長手方向が居室12の長手方向(X方向)と一致して配置されている。コア部14における短手方向(Y方向)の中央部には、コア部14における長手方向の一方の端部から他方の端部に亘って通路50が設けられている。
通路50と居室12との間には、エレベータシャフト22及び階段30が設けられている。また、通路50と居室12とを往来可能に接続する通路52が設けられている。一方、通路50と屋外空間との間には、エレベータシャフト24及びトイレ40が設けられている。なお、コア部14には、図示しないパイプスペース等が設けられる。
通路50の長手方向の両端部は、屋外空間に面している。通路50と屋外空間との境界部は、ガラスのカーテンウォール50A及び50Bが配置された採光面(透光面)とされている。
(エレベータシャフト)
エレベータシャフト22は、コア部14の長手方向の中央部において、居室12に隣接して設けられた堅穴である。エレベータシャフト22の内部には、エレベータ26が、通路50の長手方向に沿って3機配置されている。
エレベータシャフト22と居室12とは、ガラス壁22Aで区画されている。また、居室12から見てガラス壁22Aの手前側には、火災時のみ閉鎖される防火防煙シャッター28が配置されている。防火防煙シャッター28は、平常時は、天井の内部に収容されている。なお、防火防煙シャッター28は、エレベータシャフト22及び24のそれぞれと、通路50との境界部にも設けられている(不図示)。
また、エレベータシャフト22と通路50とは、ガラスドア22B及びガラス壁22Cで区画されている。ガラスドア22Bは、エレベータ26における図示しないドアと連動して開閉する自動ドアである。
このように、エレベータシャフト22は、Y方向の両側が、ガラスによって区画された透光面とされ、通路50から居室12へ光が通過可能とされている。本発明における「シースルーエレベータシャフト」とは、このように、内部を光が通過可能に形成されたエレベータシャフトを指す。
エレベータシャフト24は、コア部14の長手方向の中央部において、屋外に隣接して設けられた堅穴である。エレベータシャフト24は、エレベータシャフト22と略同じ大きさとされている。エレベータシャフト24の内部には、エレベータ26が、通路50の長手方向に沿って3機配置されている。
エレベータシャフト24と屋外空間との境界部は、ガラスのカーテンウォール24Aが配置された採光面(透光面)とされている。また、エレベータシャフト24と通路50とは、ガラスドア24B及びガラス壁24Cで区画されている。ガラスドア24Bは、エレベータ26における図示しないドアと連動して開閉する自動ドアである。
このように、エレベータシャフト24は、Y方向の両側がガラスによって区画された透光面とされ、屋外空間から通路50へ光が通過可能とされている。
エレベータシャフト22及び24は、屋外から居室12へ向かう方向(Y方向)に並んで配置されている。換言すると、エレベータシャフト22及び24は、X方向において同じ位置に配置されている。
また、エレベータシャフト22及び24は、通路50を挟んで対向配置されている。通路50においてエレベータシャフト22及び24に挟まれた位置は、エレベータホールとも称される。
エレベータシャフト22及び24がX方向において同じ位置に配置されているため、エレベータシャフト24を通過して通路50に入射した屋外の外光は、エレベータシャフト22を通過して居室12へ入射し易い。
すなわち、エレベータシャフト22及び24がX方向において異なる位置に配置されている場合と比較して、エレベータシャフト24を通過して通路50に入射した屋外の外光は、非透光性の壁体等によって遮られ難く、透光性のエレベータシャフト22を通過して居室12へ入射し易い。
なお、以上説明したカーテンウォール12A、12B、12C、24A、50A、50B、ガラス壁22A、ガラスドア22B、ガラス壁22C、ガラスドア24B及びガラス壁22Cを形成するガラスの全て又は一部は、光を透過するものであればよく、曇りガラスや、半透明のシートを貼付したものとすることができる。さらに、機能性に支障がなければ、ガラスではなくアクリルやポリカーボネートなど、各種の素材を使用することができる。
(構造)
図2には、図1に示した建物10の基準階における柱60及び梁62の配置が示されている。なお、梁62の断面寸法は一様ではない。梁62には、断面寸法が大きい大梁と、断面寸法が小さい小梁とがそれぞれ含まれるが、本明細書においては、これらを区別せずに説明する。
この図に示されるように、建物10の堅穴であるエレベータシャフト22及び24は、梁62に囲まれて形成されている。また、建物10では、X方向に所定の間隔で柱60が配置されているが、エレベータシャフト22と居室12の間、及び、エレベータシャフト24と屋外空間との間においては、柱60が省略されている。
<作用及び効果>
本発明の実施形態に係る建物10では、図1に示すように、平面視で居室12の三方向に、透光面であるカーテンウォール12A、12B及び12Cが設けられている。また、居室12には、コア部14の屋外側に設けられた透光面であるカーテンウォール24Aから、エレベータシャフト24及び22を介して、外光が取り込まれる。
また、居室12には、コア部14の屋外側に設けられた透光面であるカーテンウォール50A及び50Bから、エレベータシャフト22を介して、外光が取り込まれる。
このため、居室12のコア部14に近い位置において外光を取り込むことができる。このように、居室12には四方向から外光が取り込まれるので、三方向以下からしか外光が取り込まれない場合と比較して、居室12を明るくでき、照明コストの低減も図ることができる。
また、本発明の実施形態に係る建物10では、図2に示すように、エレベータシャフト22と居室12との間には柱60がない。このため、エレベータシャフト22を介して居室へ差し込む外光が柱60で遮光され難い。これにより、エレベータシャフト22と居室12との間に柱60がある場合と比較して居室12を明るくできる。
同様に、エレベータシャフト24と屋外との間にも柱60がない。このため、エレベータシャフト24を介して居室12へ差し込む外光が柱60で遮光され難い。これにより、エレベータシャフト24と屋外との間に柱60がある場合と比較して居室12を明るくできる。
また、柱60を省略することにより、居室12とコア部14の双方を含めた空間の開放性が向上するため、平面プランの自由度が向上する。
例えば図3(A)に示した平面プラン例では、居室12においてエレベータシャフト22と対向して受付E1を配置している。エレベータシャフト22からみて受付E1とカーテンウォール12Cとの間には、パブリックミーティングスペースE2を配置している。パブリックミーティングスペースE2と、カーテンウォール12A及び12Bとの間には、執務空間E3を配置している。
このような配置によれば、受付E1、パブリックミーティングスペースE2及び執務空間E3を明るくできる。また、矢印N1で示すように、通路50におけるエレベータホールから受付E1を見通せるため、来訪者は受付E1を見つけやすい。また、通路50におけるエレベータホールからパブリックミーティングスペースE2を見通せるため、活気ある空間を形成できる。
また、例えば図3(B)に示した平面プラン例では、居室12においてエレベータシャフト22と対向してショールームE4を配置している。ショールームE4と、カーテンウォール12A及び12Bとの間には、ミーティングスペースE5を配置している。エレベータシャフト22からみてショールームE4及びミーティングスペースE5とカーテンウォール12Cとの間には、執務空間E3を配置している。
このような配置によれば、ショールームE4、ミーティングスペースE5及び執務空間E3を明るくできる。また、矢印N2で示すように、通路50におけるエレベータホールからショールームE4を連続した回遊性プランとして形成して、来訪者が気軽に立ち寄り易い空間を形成できる。
(その他の実施形態)
本実施形態においては、エレベータシャフト22と居室12との間、及び、エレベータシャフト24と屋外との間の双方に、柱60がないものとしたが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば、エレベータシャフト22と居室12との間、及び、エレベータシャフト24と屋外との間の双方に、柱60を「設けて」もよい。または、エレベータシャフト22と居室12との間、及び、エレベータシャフト24と屋外との間の「何れか一方に」柱60を設けてもよい。
これらの場所に柱60を設けても、エレベータシャフト24及び22を介して、居室12に外光を取り込むことができる。
また、本実施形態においては、屋外に隣接したエレベータシャフト24と居室12に隣接したエレベータシャフト22とを、X方向で「同じ位置」に配置しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば屋外に隣接したエレベータシャフト24と居室12に隣接したエレベータシャフト22とを、X方向で「ずらして」配置してもよい。この構成によっても、屋外からエレベータシャフト24を介して通路50に入射した光を、エレベータシャフト22を介して居室12へ入射されることができる。
また、屋外に隣接したエレベータシャフト24は省略し、ガラスのカーテンウォール24Aから通路50に直接外光を入射させてもよい。エレベータシャフト24を省略しても、居室12には、エレベータシャフト22を介して、外光を取り込むことができる。
さらに、カーテンウォール24Aは必ずしも採光面とする必要はなく、非透光性の素材で形成してもよい。カーテンウォール24Aを非透光性の素材で形成しても、居室12には、コア部14の屋外側に設けられた透光面であるカーテンウォール50A及び50Bから、エレベータシャフト22を介して、外光を取り込むことができる。
なお、エレベータシャフト24の有無に関わらず、通路50にガラスのカーテンウォール24Aから外光を取り入れることができれば、カーテンウォール50A及び50Bは非透光性の素材で形成してもよい。
またさらに、居室に隣接したエレベータシャフト22は省略してガラス壁22Aのみを設置して、エレベータシャフト24から通路50に入射した外光を、ガラス壁22Aを介して居室12に取り入れてもよい。エレベータシャフト22を省略しても、居室12には、エレベータシャフト24及びガラス壁22Aを介して、外光を取り込むことができる。
なお、エレベータシャフト22を省略する場合、ガラス壁22Aも省略してもよい。この場合、屋外からエレベータシャフト24を介して通路50に入射した外光は、直接居室12に取り込まれる。
このように、本発明のコア部14は、通路50に面した採光面と、当該採光面からコア部14に入射した外光を居室12に取り込むことができるエレベータシャフト22及び24の少なくとも一方を備えていれば、様々な構成を採用できる。
また、本実施形態では、居室12を、間仕切りがない連続した一体空間として説明したが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば図4に示すように、居室12には間仕切り70を配置して、区画された複数の執務空間E6を形成してもよい。このプランにおいては、居室12において、エレベータシャフト22と隣接する部分に廊下E7を形成し、廊下E7から各執務空間E6へアクセスする。
各執務空間E6への採光の観点から、間仕切り70は、透光性の材料で形成することが好ましい。間仕切り70を、例えば半透明の材料で形成すれば、光を透過しつつ、機密情報等を保護できる。また、間仕切り70の下側を非透光性の材料で形成し、上側を透光性の材料で形成することでも、同様の効果を得られる。
また、間仕切り70のうち、廊下E7に面した間仕切り70Aを透光性の材料で形成すれば、執務空間E6を、X方向において複数の空間に仕切る間仕切り70Bを非透光性の材料で形成しても、各執務空間E6へ、エレベータシャフト22を介して、外光を取り込むことができる。
10 建物
12 居室
14 コア部
22 エレベータシャフト(シースルーエレベータシャフト)
24 エレベータシャフト(シースルーエレベータシャフト)

Claims (3)

  1. 平面視で三方向に透光面が設けられた居室と、
    前記三方向と異なる方向に前記居室と隣接して配置され、屋外側に設けられた透光面からシースルーエレベータシャフトを介して外光を前記居室内へ取り込み可能なコア部と、
    を有する建物。
  2. 前記シースルーエレベータシャフトは前記居室と隣接し、前記シースルーエレベータシャフトと前記居室との間には柱がない、請求項1に記載の建物。
  3. 前記屋外と隣接するシースルーエレベータシャフトを更に備え、
    前記屋外と隣接するシースルーエレベータシャフトと前記居室と隣接する前記シースルーエレベータシャフトとが、前記屋外から前記居室へ向かう方向に並んで配置されている、請求項2に記載の建物。
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