JP2023060975A - 乾燥酒粕及び乾燥酒粕の製造方法 - Google Patents

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Seiichi Haruyama
佑子 山下
Yuko Yamashita
唯 小笠原
Yui Ogasawara
良仁 伊藤
Yoshihito Ito
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Abstract

Figure 2023060975000001
【課題】 元の酒粕原料の酵母生菌数を高レベルに保持する。
【解決手段】 清酒を製造する際の上槽時に回収された固形の酒粕原料Sを乾燥させる乾燥工程(3)を備え、酒粕原料Sとして、乾燥工程の開始時に、酵母生菌数の生菌数が、1.0×10cfu/g以上ある状態のものを用い、乾燥工程は、温度Tkを、Tk=10℃~30℃にし、除湿または換気を行いながら、酒粕原料Sを、1日~5日間放置し、酒粕原料Sが保有する酵母生菌数を、1.0×10cfu/g以上に保持した乾燥酒粕Kを製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、清酒を製造する際の上槽時に回収された固形の酒粕原料を乾燥させた乾燥酒粕及び乾燥酒粕の製造方法に関する。
従来から、清酒を製造する際の上槽時に回収された固形の酒粕原料を乾燥させた乾燥酒粕が知られており、その製造方法として、例えば、特開昭55-42544号公報に掲載された技術がある。この乾燥酒粕の製造方法は、酒粕原料に水,糖類及び酸類を混合して約15℃にて約1日間放置し、この混合物を撹拌してペースト状にし、酒粕原料中に残存する酵母の活性化を促し、その後、このペースト状の酒粕原料を凍結乾燥している。そして、この乾燥酒粕を製パン用のパン種の素として、その利用を図るようにしている。
また、従来の乾燥酒粕の製造方法としては、例えば、特開2000-166503号公報に掲載された技術もある。この乾燥酒粕の製造方法は、酒粕原料を常温で数カ月間、酵母菌を増殖させながら熟成発酵させ、その後、この酒粕原料を、真空凍結乾燥室で-30℃まで下げて、水分含有量を5%以下まで乾燥している。そして、この従来技術においても、乾燥酒粕を製パン用のパン種の素として、その利用を図るようにしている。
特開昭55-42544号公報 特開2000-166503号公報
ところで、上記従来の前者の乾燥酒粕の製造方法においては、酒粕原料を一度培養して酵母菌の活性化を促し発酵させる工程を設けているので、それだけ、工数が増え、酒粕原料の性状も変化してしまうという問題があった。また、乾燥工程では、酒粕原料を凍結乾燥しているが、本願発明者等の後述の試験では、酒粕原料を凍結すると、酵母がほとんど死滅してしまい、そのため、この乾燥酒粕をパン製造のパン種の素として従来の乾燥酵母の代わりに利用できる点を謳ってはいるが、その根拠がなく、実質的にパン種の素としての利用を図ることができない。
一方、上記従来の後者の乾燥酒粕の製造方法においても、同様で、酒粕原料を数カ月もの間常温で熟成発酵させているので、それだけ、工数が増え、酒粕原料の性状も変化してしまうという問題があった。しかも、この熟成発酵においては、酒粕を常温で酵母菌を増殖させるとしているが、本願発明者等の後述の常温での保存試験の結果からも、この工程で酵母が増殖すると考えにくく、その根拠がなく、実質的にパン種の素としての利用を図ることができない。また、乾燥工程では、酒粕原料を-30℃まで下げて真空乾燥しているので、本願発明者等の後述の試験では、酒粕原料を-30℃以下にすると、酵母がほとんど死滅してしまい、そのため、酵母菌が死滅しない点を謳ってはいるが、その根拠がなく、この点でも、実質的にパン種の素としての利用を図ることができない。
本発明は上記の点に鑑みて為されたもので、元の酒粕原料の酵母生菌数を高レベルに保持した乾燥酒粕及び乾燥酒粕の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の乾燥酒粕は、清酒を製造する際の上槽時に回収された固形の酒粕原料を乾燥させた乾燥酒粕において、
酒粕原料が保有する酵母生菌数を、1.0×10cfu/g以上に保持し、水分量が、18重量%以下、アルコール量が、2.0重量%以下である構成としている。
これにより、乾燥酒粕は、元の酒粕原料の酵母生菌数を高レベルに保持するとともに、乾燥しているので保存性を向上させることができる。このため、種々の食品に利用でき、特に、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上なので、パン種の素としての利用を確実に図ることができる。
この場合、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上であることが有効である。元の酒粕原料の酵母生菌数を高レベルに保持することができ、より一層、パン種の素としての利用を確実に図ることができる。
また、必要に応じ、水分量が、8重量%~15重量%である構成としている。酵母生菌数を高レベルに保持しつつ、保存性を向上させることができる。
また、上記の目的を達成するための本発明の乾燥酒粕の製造方法は、清酒を製造する際の上槽時に回収された固形の酒粕原料を乾燥させる乾燥工程を備えた乾燥酒粕の製造方法において、
酒粕原料として、乾燥工程の開始時に、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上ある状態のものを用い、
乾燥工程は、温度Tkを、Tk=10℃~30℃にし、除湿または換気を行いながら、酒粕原料を放置して乾燥し、酒粕原料が保有する酵母生菌数を、1.0×10cfu/g以上に保持した乾燥酒粕を製造する構成としている。
酒粕原料は、酒質や酵母の違いなどによって生菌数に差があるが、乾燥工程の開始時に、1.0×10cfu/g以上ある状態のものを用いる。望ましくは、酒粕原料として、乾燥工程の開始時に、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上ある状態のものを用いる。
これにより、従来の凍結乾燥(フリーズドライ)と比較して、凍結させることなく常温でゆっくりと乾燥させることができ、酵母の死滅を可能な限り抑制して乾燥させることができ、酒粕原料が保有する酵母生菌数を、1.0×10cfu/g以上に保持した乾燥酒粕を製造することができる。乾燥酒粕は、元の酒粕原料の酵母生菌数を高レベルに保持するとともに、乾燥しているので保存性を向上させることができる。このため、種々の食品に利用でき、特に、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上なので、望ましくは、1.0×10cfu/g以上なので、元の酒粕原料の酵母生菌数を高レベルに保持することができ、パン種の素としての利用を確実に図ることができる。
そして、必要に応じ、上記乾燥工程において、除湿により、相対湿度φを、φ≦50%にする構成としている。水分の蒸発を安定的に行うことができ、所望の乾燥を確実に行うことができる。
また、必要に応じ、上記乾燥工程で、乾燥酒粕の水分量が、18重量%以下、アルコール量が、2.0重量%以下になるように乾燥する構成としている。乾燥酒粕の酵母生菌数を高レベルに保持しつつ、保存性を向上させることができる。
特に、上記乾燥工程で、乾燥酒粕の水分量が、8重量%~15重量%になるように乾燥することが有効である。乾燥酒粕の酵母生菌数を高レベルに確実に保持させることができる。
この場合、上記乾燥工程前に、酒粕原料を、最大太さ10mm以下の線状及び/または最大幅30mm以下の小片状に形成し、上記乾燥工程で、該酒粕原料を通気性の容器に入れて乾燥することが有効である。水分の蒸発をムラなく安定的に行うことができ、乾燥効率を向上させることができるとともに、水分の均一化を図ることができ、より一層、乾燥酒粕の酵母生菌数を高レベルに確実に保持させることができる。
また、必要に応じ、上記酒粕原料を、1日~5日間放置して乾燥する構成としている。比較的短期間で酒粕原料を乾燥させるので、より一層、乾燥酒粕の酵母生菌数を高レベルに保持しつつ、保存性を向上させることができる。
また、必要に応じ、上記上槽後の酒粕原料を、-10℃~10℃の保存温度で、35日以下保存する一時保存工程を備えた構成としている。酒粕原料の乾燥は、清酒を製造する際の上槽が終了してすぐに行うことが、酵母生菌数の減少を抑制することでは望ましいが、酒粕原料の移送や保管等の関係で時間が必要になることから、この一時保存工程を設けることが有効になる。適時に乾燥工程に移行させることができ、製造上の安定を図ることができる。望ましくは、保存温度は、-10℃~5℃である。
この場合、上記一時保存工程は、上記上槽後の酒粕原料を、-10℃以上0℃未満のときは、32日以下保存し、0℃以上10℃以下のときは、18日以下保存することが有効である。望ましくは、上槽後の酒粕原料を、-10℃以上0℃未満のときは、14日以下保存し、0℃以上10℃以下のときは、10日以下保存する。より望ましくは、0℃以上5℃以下で、7日以下保存する。酒粕原料を、その酵母生菌数を低下させることなく確実に保存することができる。
更に、必要に応じ、上記乾燥工程後に、乾燥酒粕を、酸素透過度が1.0cm/m・24h・atm以下の包装袋に密閉し、10℃以下で保存する構成としている。乾燥酒粕を、その酵母生菌数を低下させることなく長期保存をすることができる。望ましくは、5℃以下である。
本発明によれば、乾燥酒粕は、元の酒粕原料の酵母生菌数を高レベルに保持するとともに、乾燥しているので保存性を向上させることができる。このため、種々の食品に利用でき、特に、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上なので、パン種の素としての利用を確実に図ることができる。
本発明の実施の形態に係る乾燥酒粕の製造方法を示す工程図である。 本発明の実施の形態に係る乾燥酒粕の製造方法の乾燥工程において用いる容器をラックに載置した状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 本発明の実施の形態に係る乾燥酒粕の製造方法の乾燥工程において、乾燥室内のラックの上段側と下段側で測定した湿度と温度の変化を示すグラフ図である。 本発明の試験例に係り、酒粕原料の酵母生菌数に及ぼす保存温度の影響を示し、(a)は保存温度の違いにおける保管日数と酒粕原料の酵母生菌数との関係を示すグラフ図、(b)はその表図である。 本発明の試験例に係り、乾燥温度と酒粕原料の酵母生菌数との関係を示し、(a)は水分量の変化とともに示す表図、(b)はグラフ図である。 本発明の試験例に係り、(a)は酒粕原料を加温通風乾燥したときの温度の違いにおける乾燥酒粕の酵母生菌数を示す表図、(b)は酒粕原料をフリーズドライ乾燥したときの温度条件の違いにおける乾燥酒粕の酵母生菌数を示す表図である。 本発明の試験例に係り、乾燥酒粕を粉砕して粉末にしたときの状態を示し、(a)は乾燥酒粕の酵母生菌数の変化を示す表図、(b)は粉末にした乾燥酒粕を示す写真である。 本発明の試験例に係り、粉末にした乾燥酒粕の保存形態の違いによる経時変化を示し、(a)はポリエチレン製の袋に入れた乾燥酒粕の保存温度の違いにおける保管日数と乾燥酒粕の酵母生菌数との関係を示す表図、(b)はそのグラフ図である。 本発明の試験例に係り、粉末にした乾燥酒粕の保存形態の違いによる経時変化を示し、(a)はアルミ蒸着袋に入れた乾燥酒粕の保存温度の違いにおける保管日数と乾燥酒粕の酵母生菌数との関係を示す表図、(b)はそのグラフ図である。 本発明の試験例に係り、酵母生菌数の異なる乾燥酒粕を用いて食パンを製造したときの状態を示し、(a)はパン生地の成分と乾燥酒粕から作成したパン種との混合比を示す表図、(b)は乾燥酒粕の酵母生菌数の違いにおける食パンの完成状態を比較して示す写真である。 本発明の実施例1~8に係る乾燥酒粕の内容を、その酒粕原料及び製造工程の内容とともに示す表図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る乾燥酒粕及び乾燥酒粕の製造方法について詳細に説明する。本発明の実施の形態に係る乾燥酒粕は、本発明の乾燥酒粕の製造方法によって製造される。
図1には、本発明の実施の形態に係る乾燥酒粕の製造方法を示している。本乾燥酒粕の製造方法においては、清酒を製造する際の上槽時に回収された固形の酒粕原料Sを用い、これを乾燥させて乾燥酒粕Kにする。上槽時に回収された酒粕原料Sは、一般には、板状になっている。
この場合、酒粕原料Sは、酒質や酵母の違いなどによって生菌数に差があるが、酒粕原料Sは、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上ある状態のものを用いる。望ましくは、1.0×10cfu/g以上である。また、水分量は、45重量%~62重量%程度である。アルコール量は、7重量%~14重量%程度である。
そして、後述の乾燥工程において、その開始時においても、酒粕原料Sとして、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上ある状態のもの、望ましくは、1.0×10cfu/g以上のものを用いる。
ここで、酵母生菌数の測定方法について説明する。基本的な測定操作は、公益社団法人日本食品衛生協会(食品衛生検査指針 微生物編:2015)に従った。対象となる酒粕10gを滅菌希釈水90mlに加え、フィルター付きストマッカー用袋でストマッカー処理したものを10倍の試料希釈液とした。必要に応じてさらに10倍希釈を繰り返し、段階希釈した試料希釈液を調整した。これらの試料希釈液を、クロラムフェニコールを添加したポテトデキストロース寒天培地に混釈し、25℃で5日間培養した。培養後、1平板に30-300個の集落が得られた希釈系列の平板を選択し、集落数をカウントした。酒粕を試料とした場合、この方法で得られる集落はほとんどすべてが酵母であるので、この集落数に希釈倍率を掛けた値を酵母生菌数(単位 cfu/g)とした。なお、最小希釈倍率である10倍希釈の平板においての集落数が30未満の場合は、酵母生菌数を300cfu/g以下とした。
実施の形態に係る乾燥酒粕Kの製造方法は、一時保存工程(1)、細分化工程(2)、乾燥工程(3)、粉砕工程(4)、包装工程(5)、保存工程(6)を備えて構成されている。以下、各工程について説明する。
(1)一時保存工程
上槽後の酒粕原料Sを、-10℃~10℃の保存温度で、35日以下、保存する。具体的には、一時保存工程は、上槽後の酒粕原料Sを、-10℃以上0℃未満のときは、32日以下保存し、0℃以上10℃以下のときは、18日以下保存する。望ましくは、上槽後の酒粕原料を、-10℃以上0℃未満のときは、14日以下保存し、0℃以上10℃以下のときは、10日以下保存する。より望ましくは、0℃以上5℃以下で、7日以下保存する。酒粕原料を、その酵母生菌数を低下させることなく確実に保存することができる。即ち、一時保存工程では、酒粕原料Sの酵母生菌数を保持し、乾燥工程の開始時において、酒粕原料Sの酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上を維持し、望ましくは、1.0×10cfu/g以上を維持するようにする。
酒粕原料Sの乾燥は、清酒を製造する際の上槽が終了してすぐに行うことが、酵母生菌数の減少を抑制することでは望ましいが、酒粕原料Sの移送や保管等の関係で時間が必要になることから、この一時保存工程を設けることが有効になる。適時に乾燥工程に移行させることができ、製造上の安定を図ることができる。
(2)細分化工程
乾燥工程前に、酒粕原料Sを、酒粕原料Sを、最大太さ10mm以下の線状及び/または最大幅30mm以下の小片状に形成する。線状の場合、麺線状のもの棒状のものを含む。長さは適宜に定めてよい。例えば、板状の酒粕原料Sを、包丁で切断し、あるいは、製麺機、パスタマシンやミートミンサーを用いて加工することができる。細分化工程は、酒粕原料Sが保有する酵母生菌数が上記の1.0×10cfu/g以上を維持し、望ましくは、1.0×10cfu/g以上を維持するよう速やかに行い、乾燥工程に移行する。
(3)乾燥工程
細分化した酒粕原料Sを、通気性の例えばプラスチック製の穴開き容器1(トレー)にいれ、乾燥室において乾燥する。容器1としては、実施の形態では、外寸縦701mm、横461mm、高さ83mmのメッシュコンテナ(積水テクノ成型社製BT-19)を用いた。また、必要に応じて容器1の底面には不織布やナイロンメッシュ等を敷くと、細かい酒粕片の落下防止や回収の作業性を向上させることができる。容器1に、例えば、酒粕原料Sを2Kg入れる。
図1及び図2に示すように、乾燥室Rにおいて、多数の容器1を間隔を隔ててラック2に多段に載置する。乾燥室Rには、除湿器3が設置されており、連続的に除湿が行われる。湿度は、酒粕の設置により一時的に上昇するが、乾燥の進行に伴い酒粕設置前の湿度まで徐々に低下する。室温は、周辺環境の気温変化および除湿器の発熱による変動があるが、30℃を超えない範囲であれば、特に制御を行わなくて構わない。そして、温度Tkが、Tk=10℃~30℃、相対湿度φが、φ≦50%の条件下で、酒粕原料Sを、1日~5日間放置する。この場合、酒粕原料Sを、細分化工程で細分化し、通気性の容器に入れるので、水分の蒸発をムラなく安定的に行なうことができ、乾燥効率を向上させることができるとともに、水分の均一化を図ることができる。図3には、Tk=12℃~18℃、相対湿度φが、φ=30%~42%の条件下で、酒粕原料Sを乾燥室Rに配置した時間を0時間とし、52時間乾燥を行った乾燥室R内の温度と湿度の変化を示す。
これにより、酒粕原料Sが保有する酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上、望ましくは、1.0×10cfu/g以上に保持され、また、乾燥酒粕Kの水分量が、18重量%以下、アルコール量が、2.0重量%以下の乾燥酒粕Kを製造することができる。乾燥酒粕Kの水分量は、望ましくは、8重量%~15重量%である。
(4)粉砕工程
カッター式ミルや石臼型の粉砕機等、周知の粉砕機により、例えば、粒径が1.0mm以下になるように粉砕し、必要に応じて適当なサイズのステンレス篩等で粒径を整える。粉砕工程は、乾燥酒粕Kが保有する酵母生菌数が上記の1.0×10cfu/g以上を維持し、望ましくは、1.0×10cfu/g以上を維持するよう速やかに行い、包装工程に移行する。
(5)包装工程
乾燥酒粕Kを、包装袋4に入れ、製品にする。包装袋4としては、例えば、ポリエチレン製袋(非ガスバリア性)やアルミ蒸着袋(ガスバリア性)等、適宜の袋に入れ、製品にする。この場合、アルミ蒸着袋(ガスバリア性)等の酸素透過度が1.0cm/m・24h・atm以下の包装袋4に密閉することが望ましい。実施の形態では、アルミ蒸着袋(ガスバリア性)に密封した。包装工程は、乾燥酒粕Kが保有する酵母生菌数が上記の1.0×10cfu/g以上を維持し、望ましくは、1.0×10cfu/g以上を維持するよう速やかに行う。
(6)保存工程
そして、10℃以下の温度で保存する。望ましくは、5℃以下である。後述の実験から分かるように、5℃以下の温度条件において、乾燥酒粕Kが保有する酵母生菌数を上記の1.0×10cfu/g以上、少なくとも3ヵ月以上維持することができる。アルミ蒸着袋(ガスバリア性)等を用いれば1年以上の間、酵母生菌数をほとんど低下させることなく1.0×10cfu/g以上を維持することができる。実施の形態では、製品を冷蔵庫または冷凍庫に入れ、例えば、10℃~-20℃の温度で保存する。
このように製造された乾燥酒粕Kによれば、元の酒粕原料Sの酵母生菌数を高レベルに保持するとともに、乾燥しているので保存性を向上させることができる。特に、水分量が、8重量%~15重量%なので、酵母生菌数を高レベルに保持しつつ、保存性を向上させることができる。そして、適時に冷凍庫から包装袋4に入れた乾燥酒粕Kを取出し、種々の食品に利用する。特に、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上なので、パン種の素としての利用を確実に図ることができる。酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上の場合には、より一層、パン種の素としての利用を確実に図ることができる。
次に、本発明の別の実施の形態に係る乾燥酒粕の製造方法を示す。これは、上記と同様であるが、上記と異なって、細分化工程を特に設けていない。上槽時の板状の酒粕原料Sを、塊のまま、あるいは、ランダムな大きさにして容器1に入れて乾燥する。これによっても、上記と同様の作用,効果を奏する。
<試験例>
本発明を特定するための試験例を示す。
(1)試験例1
一時保存工程の条件を特定するために、上槽後の酒粕原料S(純米吟醸酒)について、25℃,5℃,-5℃,-10℃,-15℃,-20℃の各温度条件下において、経時的に酵母生菌数を測定した。上槽後(試験開始日)の酒粕原料Sの生菌数は、25℃の温度条件のものは、8.4×10cfu/gであった。その他の温度条件のものは、8.0×10cfu/gであった。結果を図4に示す。この結果から、25℃の常温保存、および-10℃未満の冷凍保存では酵母の死滅が早く、この温度の保存は適さないことが分かった。酵母生菌数を、1.0×10cfu/g以上に保持するためには、少なくとも、-10℃~10℃の保存温度で、35日以下の条件は欠かせないことが分かった。
(2)試験例2
乾燥工程の条件を特定するために以下の試験を行った。
先ず、酵母生菌数(乾燥前)が、1.2×10cfu/gの上槽後の酒粕原料S(純米酒)について、恒温恒湿器(東京理科器械社製KCL-2000A)に入れ、相対湿度を40%と一定にし、15℃,20℃,25℃,30℃,35℃,40℃の各温度条件下において、48時間乾燥させた。各条件における乾燥酒粕Kにおいて、その酵母生菌数と水分量を測定した。結果を図5に示す。
また、酵母生菌数(乾燥前)が2.7×10cfu/gの上槽後の酒粕原料S(吟醸酒)について、通常の加温通風乾燥を行って、乾燥後の乾燥酒粕Kにおいて、その酵母生菌数を測定した。乾燥機としては、送風定温恒温器(ヤマト科学社製DKM600)を使用した。加温通風乾燥の温度条件は、40℃,50℃,60℃とし、それぞれ粉砕が可能な程度の物性まで乾燥した時点までを乾燥時間とした。結果を図6に示す。
更に、酵母生菌数(乾燥前)が8.0×10cfu/gの上槽後の酒粕原料S(純米吟醸酒)について、従来の真空凍結乾燥(フリーズドライ)を行って、乾燥後の乾燥酒粕Kにおいて、その酵母生菌数を測定した。真空凍結乾燥(フリーズドライ)の凍結工程は、一般的な冷凍庫を使用した緩慢冷凍(-20℃12時間)またはブラストチラー&ショックフリーザー(ホシザキ社製HBC-6TA3)を使用した急速冷凍(-20℃15分)で行った。乾燥工程は、真空凍結乾燥機(共和真空技術社製RLE-103)を使用し、真空度を0.13mbar以下まで減圧し、棚温を20℃に設定し約30時間乾燥させた。結果を図6に示す。図6に示されるように、40℃以上の加温通風乾燥及び真空冷凍乾燥(フリーズドライ)のいずれの場合も酵母生菌数は300cfu/g以下となり、ほとんどの酵母が死滅していた。
この試験例2の結果(図5及び図6)から、乾燥工程において、温度Tkは、Tk=10℃~30℃が望ましく、酵母生菌数を高くするためには、より低い温度の方が好ましいことが分かった。
(3)試験例3
粉砕による影響について試験した。カッター式ミルで粉砕した乾燥酒粕K(純米吟醸酒)について、その生菌数を測定し、乾燥前の酒粕原料S及び乾燥後の乾燥酒粕Kと比較した。粉砕は、カッター式ミル(大阪ケミカル社製ワンダーブレンダー)を用い、粒径が1.0mm以下になるように粉砕した。結果を図7に示す。粉末化することで、生菌数にほとんど影響がないことが分かった。
(4)試験例4
乾燥酒粕Kの保存性について試験した。酵母生菌数が1.0×10cfu/g~1.0×10cfu/gの乾燥酒粕Kを、ポリエチレン製袋(酸素透過度が500cm/m・24h・atm以上(推定))とアルミ蒸着袋(酸素透過度が1.0cm/m・24h・atm以下)との2種類の包装袋4に密閉し、夫々について、25℃,5℃,-10℃,-20℃の各温度条件下において長期に保存し、経時的に酵母生菌数を測定した。結果を図8及び図9に示す。いずれの包装袋4においても、5℃以下の条件下で、長期に亘り、酵母生菌数の低下が抑えられるが、アルミ蒸着袋での保存が好ましいことが分かった。これにより、パン種の素として長期に提供できることが分かった。
(5)試験例5
酵母生菌数の異なる乾燥酒粕Kを用いてパンを作成した。乾燥酒粕Kには、図10(b)に示すように、酵母生菌数によるパン生地の発酵能力の比較のため酵母生菌数が異なる以下の(イ)~(ハ)の3種を使用した。
(イ)2.1×10cfu/g
(ロ)7.9×10cfu/g
(ハ)7.4×10cfu/g
これらについて、先ず、パン種を作成した。乾燥酒粕K30gを、水100g(温度 30℃程度)、ブドウ糖10gと混合して、28℃で24時間発酵させた。これを冷蔵庫で1日以上保存した後にパン種として使用した。
そして、図10(a)に示すように、所要成分のパン生地に、夫々発酵させたパン種25g(粉比8.3%)を添加し、家庭向けの市販のホームベーカリー(パナソニック社製SD-BM104)を用い、天然酵母食パンメニューを選択し食パンを作成した。
図10(b)に示すように、これらの食パンについて、パンとしての出来上がり具合を評価した。(イ)2.1×10cfu/gの乾燥酒粕を使用したパン種を添加した食パンでは、生地内相にわずかな気泡の発生が認められるが、生地がほとんど膨張しておらず、パン種として十分な発酵能力が認められなかった。(ロ)7.9×10cfu/g、及び(ハ)7.4×10cfu/gの乾燥酒粕を使用したパン種を添加した食パンでは、生地内相に多数の気泡が発生し、十分な生地の膨張がみられ、パン種として十分な発酵能力が認められた。また乾燥酒粕Kの酵母生菌数が高いほどパン生地を膨らませる能力が高かった。これにより、本乾燥酒粕Kは、酵母生菌数が1.0×10cfu/g以上あれば十分にパン種の素として製パンに利用できるが、1.0×10cfu/g以上あればより好ましく利用できることが分かった。
図11に、実施例1~8を示す。これらの実施例1~8は、上記の試験例を踏まえて乾燥酒粕K(製品)を製造したものである。酒粕原料Sとして、酵母にジョバンニの調べ(登録商標)等を使用した酒粕原料を用いた。この酒粕原料Sを、一時保存工程において、5℃保存温度で保存した。実施例1~3は、細分化工程において、パスタマシン(MARCATO社製Atlas150)を用いて、カッター幅6mmで麺線状に加工した。実施例4~6は、細分化工程において、包丁で手切りして最大太さが5~10mmになるように棒状にした。実施例7は、板状の酒粕の周辺部分に発生する耳部分の小片を中心とした酒粕を使用したが、大きいものは手でちぎることで30mm以下の小片状に細分化をした。実施例8は、細分化工程において、周知の電動ミンサーを用い、挽肉様の線状に加工した。実施例8のように水分が多く柔らかい酒粕では、その付着性によりパスタマシンや包丁での手切りによる作業性が悪い場合があるが、電動ミンサーを用いて挽肉用の線状に加工することによって効率的な細分化が可能である。
そして、乾燥室Rにおいて、連続的に除湿を行い、温度10℃~30℃、相対湿度φ=25%~50%の条件下で、酒粕原料Sを乾燥して乾燥酒粕Kを得た。図11において、乾燥酒粕Kの酵母生菌数は粉砕前の数値を示す。乾燥後、粉砕工程で、カッター式ミル(大阪ケミカル社製ワンダーブレンダー)を用い、粒径が1.0mm以下になるように粉砕し、アルミ蒸着袋(ガスバリア性)に密封した。実施例1~8は、何れも、パン種の素として有効であった。
尚、上記実施の形態において、乾燥工程は、室内で連続的に除湿しながら行ったが、必ずしもこれに限定されるものではなく、酒粕から蒸発した乾燥室の空気中の水分を取り除ければ問題はなく、適時に乾燥室外の空気と換気することによって行っても良く、適宜変更して差支えない。また、上記実施の形態においては、保存工程を設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、乾燥工程の開始時に、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上ある状態のものであれば、特に保存工程を設けなくても良い。更に、上記実施の形態においては、粉砕工程を設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、乾燥後の状態のままでも良く、適宜変更して差支えない。
尚また、上記実施例において、乾燥工程の開始時に、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上ある状態のものであれば、酒粕の種類はどのようなものでも良いことは勿論である。本発明は、上述した本発明の実施の形態に限定されず、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施の形態に多くの変更を加えることが容易であり、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
K 乾燥酒粕
S 酒粕原料
R 乾燥室
1 容器
2 ラック
3 除湿器
4 包装袋
(1)一時保存工程
(2)細分化工程
(3)乾燥工程
(4)粉砕工程
(5)包装工程
(6)保存工程

Claims (13)

  1. 清酒を製造する際の上槽時に回収された固形の酒粕原料を乾燥させた乾燥酒粕において、
    酒粕原料が保有する酵母生菌数を、1.0×10cfu/g以上に保持し、水分量が、18重量%以下、アルコール量が、2.0重量%以下であることを特徴とする乾燥酒粕。
  2. 酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上であることを特徴とする請求項1記載の乾燥酒粕。
  3. 水分量が、8重量%~15重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の乾燥酒粕。
  4. 清酒を製造する際の上槽時に回収された固形の酒粕原料を乾燥させる乾燥工程を備えた乾燥酒粕の製造方法において、
    酒粕原料として、乾燥工程の開始時に、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上ある状態のものを用い、
    乾燥工程は、温度Tkを、Tk=10℃~30℃にし、除湿または換気を行いながら、酒粕原料を放置して乾燥し、酒粕原料が保有する酵母生菌数を、1.0×10cfu/g以上に保持した乾燥酒粕を製造することを特徴とする乾燥酒粕の製造方法。
  5. 酒粕原料として、乾燥工程の開始時に、酵母生菌数が、1.0×10cfu/g以上ある状態のものを用いることを特徴とする請求項4記載の乾燥酒粕の製造方法。
  6. 上記乾燥工程において、除湿により、相対湿度φを、φ≦50%にすることを特徴とする請求項4または5記載の乾燥酒粕の製造方法。
  7. 上記乾燥工程で、乾燥酒粕の水分量が、18重量%以下、アルコール量が、2.0重量%以下になるように乾燥することを特徴とする請求項4乃至6何れかに記載の乾燥酒粕の製造方法。
  8. 上記乾燥工程で、乾燥酒粕の水分量が、8重量%~15重量%になるように乾燥することを特徴とする請求項7記載の乾燥酒粕の製造方法。
  9. 上記乾燥工程前に、酒粕原料を、最大太さ10mm以下の線状及び/または最大幅30mm以下の小片状に形成し、上記乾燥工程で、該酒粕原料を通気性の容器に入れて乾燥することを特徴とする請求項8記載の乾燥酒粕の製造方法。
  10. 上記酒粕原料を、1日~5日間放置して乾燥することを特徴とする請求項4乃至9何れかに記載の乾燥酒粕の製造方法。
  11. 上記上槽後の酒粕原料を、-10℃~10℃の保存温度で、35日以下保存する一時保存工程を備えたことを特徴とする請求項4乃至10何れかに記載の乾燥酒粕の製造方法。
  12. 上記一時保存工程は、上記上槽後の酒粕原料を、-10℃以上0℃未満のときは、32日以下保存し、0℃以上10℃以下のときは、18日以下保存することを特徴とする請求項11記載の乾燥酒粕の製造方法。
  13. 上記乾燥工程後に、乾燥酒粕を、酸素透過度が1.0cm/m・24h・atm以下の包装袋に密閉し、10℃以下で保存することを特徴とする請求項4乃至12何れかに記載の乾燥酒粕の製造方法。
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