JP2023057376A - 建物 - Google Patents

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JP2023057376A
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勇気 浜田
Yuki Hamada
慶一 平井
Keiichi Hirai
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

【課題】地盤中の支持層に支持された第一地下躯体部の側部から張り出す第二地下躯体部における第一地下躯体部との境界部に発生する力を低減させる。【解決手段】建物10は、地盤50中の支持層52に支持された第一地下躯体部22と、第一地下躯体部22の側部21から張り出し、支持層52よりも上層の軟弱層54に支持された第二地下躯体部32と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、建物に関する。
特許文献1には、建物に複数の免制振装置(免震装置、制振装置)が設置された免震建物の引抜き・転倒防止構造に関する技術が開示されている。この先行技術の免震建物の引抜き・転倒防止構造は、地盤側に固定された地盤側地下躯体と、地上躯体に一体に構築された地下躯体と、を備えている。当該地下躯体の一部は、水平方向に突出した底部側張り出し部を備え、地盤側地下躯体の少なくとも一部は、底部側張り出し部の上方に張り出した上部側張り出し部を備えている。地下躯体と基礎スラブ間には基礎側免震装置が設置されており、底部側張り出し部と上部側張り出し部との間に免震装置と制振装置のいずれか一方または双方を有する免制振装置が設けられている。また、上部側張り出し部は地下階である。
特許文献2には、建物とそれの構築方法に関する技術が開示されている。この先行技術では、躯体を、基礎に支持される主躯体部とそれの横に配置する副躯体部とに分け、主躯体部の上部に副躯体部側に突出する吊り用躯体部分を備えさせ、その吊り用躯体部分に副躯体部を吊り支持させている。
特許文献3には、既存地下躯体の解体方法に関する技術が開示されている。この先行技術の既存地下躯体の解体方法は、既存地下躯体の内部に、互いに対向する一対の第1の山留め壁と、第1の山留め壁に略直交して設けられて互いに対向する一対の第2の山留め壁と、を構築するステップと、既存地下躯体を1段目の切梁の深さまで解体するステップと、第2の山留め壁同士の間に切梁を架設するステップと、既存地下躯体のうち第1の山留め壁の内側でかつ第1の山留め壁に当接する部分を残置躯体とし、残置躯体を残して所定深さまで解体するステップと、第1の山留め壁同士の間に切梁を架設するステップと、を備えている。
特開2021-88878号公報 特開平7-216991号公報 特開2018-115483号公報
地盤中の支持層に支持された第一地下躯体部の側部から張り出す第二地下躯体部が支持層に支持されている場合、支持層からの反力によって、第二地下躯体部における第一地下躯体部との境界部に大きな力が発生する。
本発明は、上記事実を鑑み、地盤中の支持層に支持された第一地下躯体部の側部から張り出す第二地下躯体部における第一地下躯体部との境界部に発生する力を低減させることが目的である。
第一態様は、地盤中の支持層に支持された第一地下躯体部と、前記第一地下躯体部の側部から張り出し、前記支持層よりも上層の軟弱層に支持された第二地下躯体部と、を備えた建物である。
第一態様の建物では、地盤中の支持層に支持された第一地下躯体部の側部から張り出し第二地下躯体部は、支持層よりも上層の軟弱層に支持されているので、第二地下躯体部が支持層に支持されている場合と比較し、第二地下躯体部が受ける反力が小さい。よって、第二地下躯体部における第一地下躯体部との境界部に発生する力が低減する。
第二態様は、前記第一地下躯体部は、平面視で長方形状とされ、前記第二地下躯体部は、前記第一地下躯体部の短辺方向に張り出している、第一態様に記載の建物である。
第二態様の建物では、第二地下躯体部が第一地下躯体部の短辺方向に張り出しているので、第二地下躯体部が第一地下躯体部の長辺方向に張り出している場合と比較し、長辺方向を軸方向とする建物の転倒が抑制される。
第三態様は、前記第二地下躯体部には、前記第一地下躯体部に設けられた駐車場に出入りする車路が設けられている、第一態様又は第二態様に記載の建物である。
第三態様の建物では、第二地下躯体部に車路が設けられているので、第一地下躯体部に車路が設けられている場合と比較し、第一地下躯体部の駐車場の面積が広くなる。
本発明によれば、第二地下躯体部における第一地下躯体部との境界部に発生する力を低減させることができる。
本発明の一実施形態の建物を模式的に示すY方向から見た立面図である。 本発明の一実施形態の建物を模式的に示す平面図である。 比較例の建物を模式的に示すY方向から見た立面図である。
<実施形態>
本発明の一実施形態の建物について説明する。なお、水平方向の直交する二方向をX方向及びY方向とし、それぞれ矢印X及び矢印Yで示す。X方向及びY方向と直交する鉛直方向をZ方向として、矢印Zで示す。
[構造]
先ず本発明の一実施形態の建物の構造について説明する
図1及び図2に示す建物10は、第一建物部20と第二建物部30と有して構成されている。第一建物部20は、平面視矩形状とされている(図2参照)。なお、平面視矩形状の第一建物部20における長辺方向がY方向であり、短辺方向がX方向である(図2参照)。第二建物部30は、第一建物部20の長辺部の側部21から短辺方向に張り出している。
本実施形態の第一建物部20は、地下3階、地上20階となっており、地下部分が第一地下躯体部22である。第二建物部30は、地下2階、地上1階となっており、地下部分が第二地下躯体部32である。なお、建物10は、高層建物であるが、これに限定されるものではない。
第一地下躯体部22は、第二地下躯体部32よりも大きい。具体的には、平面視において、第一地下躯体部22は、第二地下躯体部32よりも大きい。また、X方向から見た正面視及びY方向から見た側面視のいずれでも第一地下躯体部22は第二地下躯体部32よりも大きい。
図1に示すように、第一建物部20の第一地下躯体部22は、地盤50の支持層52に支持されている。具体的には、第一建物部20の第一地下躯体部22は、建物荷重を支持層52に伝達する直接基礎24上に構築されている。
第二建物部30の第二地下躯体部32は、地盤50の支持層52の上の軟弱層54に支持されている。具体的には、第二建物部30の第二地下躯体部32は、支持層52よりも上側の軟弱層54に基礎底面34が設けられている。
ここで、本実施形態における支持層52とは、概ね100kN/m以上の長期地耐力をもつ地層のことを指す。また、本実施形態における軟弱層54は、支持層52の上にある地層であり、支持層52よりも軟弱(概ね100kN/m未満の長期地耐力)な地層である。
本実施形態では、第一地下躯体部22の地下一階22A及び地下二階22Bは、駐車場となっている。第二建物部30には、第一地下躯体部22の駐車場に出入りする車路36が設けられている。具体的には、図1に示すように、地上階と地下一階22Aの駐車場との間を出入りする車路36Aと、地下二階22Bの駐車場と地下二階の駐車場との間を出入りする車路36Bとが、設けられている。なお、図1では、車路36A、36Bは、判りやすくするため矢印で示している。
[作用]
次に、本実施形態の作用について説明する。
図1に示すように、第一建物部20の第一地下躯体部22が支持層52から受ける反力はF1であり、第一地下躯体部22の側部21から張り出す第二建物部30の第二地下躯体部32が軟弱層54から受ける反力はF2である。軟弱層54は、支持層52よりも軟弱であるので、軟弱層54の反力F2は、支持層52の反力F1よりも小さい。
よって、第二地下躯体部32における第一地下躯体部22の側部21との境界部33に発生する力が小さい。
また、図2に示すように、第二地下躯体部32は、第一地下躯体部22の短辺方向(X方向)に張り出しているので、第二地下躯体部32が第一地下躯体部の長辺方向(Y方向)に張り出している場合と比較し、長辺方向(Y方向)を軸方向とする建物10の転倒が抑制される。
また、図1及び図2に示すように、第二地下躯体部32に車路36が設けられているので、第一地下躯体部22に車路がある場合と比較し、第一地下躯体部22の駐車場の面積が広くなる。
ここで、図3には、比較例の建物100が示されている。建物1000は、第一建物部20と第二建物部130と有して構成されている。上記実施形態の建物10(図1参照)との違いは、第二建物部130の第二地下躯体部132も地盤50の支持層52に支持されていることである。具体的には、第一地下躯体部22及び第二地下躯体部132は、建物荷重を支持層52に伝達する直接基礎124上に構築されている。
第一地下躯体部22の側部21から張り出す第二建物部130の第二地下躯体部132が支持層52から受ける反力はF1である。よって、第二地下躯体部132における第一地下躯体部22の側部21との境界部133に発生する力が大きい。
これに対して図1に示す本実施形態の建物10では、第二建物部30の第二地下躯体部32は軟弱層54に支持され、受ける反力F2が小さいので、境界部33に発生する力は、比較例と比較して、低減されている。
<その他>
尚、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態では、第二建物部30は、第一建物部20の側部21からのみ張り出していたが、これに限定されるものではない。第一建物部20の複数個所から第二建物部30が張り出していてもよい。つまり、第二建物部30は複数構築されていてもよい。
また、例えば、上記実施形態では、第二建物部30は、地上階と地下階である第二地下躯体部32とで構成されていたが、これに限定されるものではない。第二建物部30は、地下部分のみ、すなわち第二地下躯体部32のみで構成されていてもよい。
また、例えば、上記実施形態では、第二地下躯体部32は車路36として利用されているが、これに限定されるものではない。第二地下躯体部32は、どのように利用してもよく、例えば、倉庫として利用してもよい。
更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
10 建物
21 側部
22 第一地下躯体部
32 第二地下躯体部
36 車路
50 地盤
52 支持層
54 軟弱層

Claims (3)

  1. 地盤中の支持層に支持された第一地下躯体部と、
    前記第一地下躯体部の側部から張り出し、前記支持層よりも上層の軟弱層に支持された第二地下躯体部と、
    を備えた建物。
  2. 前記第一地下躯体部は、平面視で長方形状とされ、
    前記第二地下躯体部は、前記第一地下躯体部の短辺方向に張り出している、
    請求項1に記載の建物。
  3. 前記第二地下躯体部には、前記第一地下躯体部に設けられた駐車場に出入りする車路が設けられている、
    請求項1又は請求項2に記載の建物。

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