JP2023055069A - 酸化還元電流測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】試料液の流量の変動と、試料液に含まれる気泡と、による測定結果への影響が抑制され、かつ、研磨用ビーズの小径化が可能な酸化還元電流測定装置を得る。【解決手段】本発明に係る酸化還元電流測定装置100は、試料液Lを一時的に貯留するフローセル20と、フローセルに貯留されている試料液に浸漬される作用極15と、フローセルに貯留されている試料液に浸漬される対極16と、フローセルに収容され、作用極を洗浄する複数の粒状部材30と、作用極を支持する作用極支持部材14と、を有してなる。作用極は、作用極支持部材の一端部14aに保持される。一端部は、粒状部材内に配置され、粒状部材内を移動するように構成される。フローセルは、フローセルの内側に試料液を導入する導入口22を備える。導入口は、上下方向において、フローセルの内周面のうち、粒状部材よりも上方に配置される。【選択図】図4
Description
本発明は、酸化還元電流測定装置に関する。
酸化還元電流測定装置は、試料液(例えば、水道水、下水、またはプール水)に含まれる残留塩素、溶存オゾン、二酸化窒素または過酸化水素などの測定対象成分の測定に用いられている。酸化還元電流測定装置のうち、例えば、ポーラログラフ式の酸化還元電流測定装置は、試料液に浸漬されている作用極と対極との間に所定の電圧が印加されたときに、作用極と対極との間に流れる電流(酸化還元電流)を測定することにより、測定対象成分の濃度を測定できる。
このように測定される酸化還元電流では、印加電圧を上げても電流が増加しないプラトーが生じる。プラトーは、作用極表面に濃度分極が生じ、作用極表面に一定の厚さの拡散層が生じたことを意味する。このときの電流は、拡散電流と称呼される。ここで、「拡散層」は、電極間に十分な印加電圧が供給されたときに作用極表面に生じる、測定対象成分がゼロの層である。拡散層内では、測定対象物質は、濃度勾配による自然拡散により作用極に運ばれる。そのため、還元電流は、測定対象物質の拡散濃度に依存する。また、作用極表面には、試料液に含まれる電解物質や異物などの汚れの付着による汚染が生じやすい。作用極表面が汚染されると、電流値が低下し、濃度の測定精度が低下する。
これまでにも、試料液を作用極表面に流動させると共に、試料液の流動により複数の研磨用ビーズを作用極表面に衝突させて、作用極表面を研磨(洗浄)する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1に開示された技術では、研磨用ビーズが充填されたメッシュ状有底体の底面に電極(作用極、対極)が配置される。試料液は、メッシュ状有底体に導入されて電極表面に衝突する。そのとき、研磨用ビーズはメッシュ状有底体に導入される試料液により撹拌され、撹拌された研磨用ビーズが電極表面に衝突する。その結果、研磨用ビーズは、電極表面を研磨することにより、電極表面を洗浄する。
特許文献2に開示された技術では、研磨用ビーズが充填されたキャップに、作用極支持部材の下端部が挿入されている。作用極は、同下端部に配置されている。キャップは、メッシュにより覆われている複数の窓部を備える。研磨用ビーズの窓からの流出を防ぐため、研磨用ビーズの径はメッシュの目の大きさよりも大きい。試料液が窓からキャップ内に導入されることにより、研磨用ビーズが撹拌されると共に、作用極表面に新しい試料液が供給される。また、作用極に作用極支持部材がモータにより歳差運動することにより、下端部は円を描くように研磨用ビーズ内を移動する。その結果、作用極は研磨用ビーズ内を円運動し、作用極表面は研磨用ビーズにより洗浄される。
特許文献1に開示された技術では、研磨用ビーズの動きは、試料液の水流によってのみ制御される。そのため、研磨用ビーズの動きは、試料液の流量の変化に応じて変動する。その結果、試料液の流量が変化すると、電極表面は安定して洗浄されず、電極表面の汚染による電流値の低下が生じ得る。
一方、特許文献2に開示された技術では、研磨用ビーズの動きは、試料液の水流だけでなく、作用極支持部材の歳差運動によっても制御される。そのため、試料液の流量が変動しても、作用極表面は、比較的安定して洗浄される。また、作用極が研磨用ビーズ内を円運動するため、気泡が作用極に付着し難く、仮に気泡が作用極に付着しても、気泡は瞬時に除去される。しかしながら、気泡の流入により研磨用ビーズの動きが乱れ、研磨効果が不安定になることにより、測定結果の瞬間的な変動が、生じ得る。
ここで、研磨用ビーズの径が小さくなるにつれて、研磨用ビーズの電極表面への接触面積は増加するため、研磨用ビーズによる洗浄効果は向上する。しかしながら、特許文献1,2に開示された技術では、研磨用ビーズの径は、メッシュの目の大きさよりも大きくなければならない。また、これらの技術では、試料液は、研磨用ビーズを介して作用極に向けて導入される。そのため、研磨用ビーズの径が小さいと、試料液の流れにより研磨用ビーズが舞い上がり、試料液と共に排出され得る。したがって、これらの技術では、研磨用ビーズの小径化は、制限される。
本発明は、試料液の流量の変動と、試料液に含まれる気泡と、による測定結果への影響が抑制され、かつ、研磨用ビーズの小径化が可能な酸化還元電流測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る酸化還元電流測定装置は、試料液を一時的に貯留するフローセルと、フローセルに貯留されている試料液に浸漬される作用極と、フローセルに貯留されている試料液に浸漬される対極と、フローセルに収容され、作用極を洗浄する複数の粒状部材と、作用極を支持する作用極支持部材と、を有してなり、作用極は、作用極支持部材の一端部に保持され、一端部は、粒状部材内に配置され、粒状部材内を移動するように構成され、フローセルは、フローセルの内側に試料液を導入する導入口、を備え、導入口は、上下方向において、フローセルの内周面のうち、粒状部材よりも上方に配置される、ことを特徴とする。
本発明によれば、試料液の流量の変動と、試料液に含まれる気泡と、による測定結果への影響が抑制され、かつ、研磨用ビーズの小径化が可能な酸化還元電流測定装置を提供することができる。
●酸化還元電流測定装置●
以下、図面を参照しながら、本発明に係る酸化還元電流測定装置(以下「本装置」という。)の実施の形態について説明する。各図において、同一の部材および要素については同一の符号が付され、重複する説明は省略する。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る酸化還元電流測定装置(以下「本装置」という。)の実施の形態について説明する。各図において、同一の部材および要素については同一の符号が付され、重複する説明は省略する。
「酸化還元電流測定装置」は、試料液(測定対象)中の測定対象成分の酸化反応または還元反応により生じる電流(酸化還元電流)を計測することにより、試料液中の測定対象成分の濃度を算出(測定)する装置である。酸化還元電流測定装置は、例えば、残留塩素濃度測定装置、溶存オゾン濃度測定装置、二酸化塩素濃度測定装置、または過酸化水素濃度測定装置などである。
「試料液」は、酸化還元電流測定装置の測定対象成分を含む液体であり、例えば、水道水、下水、またはプール水などの液体である。
「測定対象成分」は、試料液に含まれる成分のうち、酸化還元電流測定装置の測定の対象となる成分であり、例えば、残留塩素、溶存オゾン、二酸化塩素または過酸化水素などである。
●酸化還元電流測定装置の構成
図1は、本装置の実施の形態を示す機能ブロック図である。
図1は、本装置の実施の形態を示す機能ブロック図である。
本装置100は、検出部1と、制御部2と、記憶部3と、表示部4と、出力部5と、を備える。
検出部1は、試料液L(図3~図7参照)中に所定の電圧を印加して、電圧の印加により得られる酸化還元電流を検出する。検出部1の構成の詳細は、後述する。
制御部2は、本装置100全体の動作を制御すると共に、検出部1により検出された酸化還元電流に基づいて測定対象成分の濃度を算出する。制御部2は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、CPUの作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリ、および、プログラムなどの各種情報を記憶するROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリ、により構成される。
記憶部3は、本装置100の動作に必要な情報と、制御部2により算出された測定対象成分の濃度(濃度に対応する電極出力値を含む)と、を記憶する。記憶部3は、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリにより構成される。
表示部4は、制御部2により算出された測定対象成分の濃度を表示する。表示部4は、例えば、タッチパネル式のモニタである。
出力部5は、制御部2により算出された測定対象成分の濃度を、外部装置(不図示)に出力する。出力部5は、例えば、信号線(不図示)が接続される端子である。
●検出部の構成
図2は、検出部1の斜視図である。
図3は、検出部1の図2のAA線における断面図である。
図2は、検出部1の斜視図である。
図3は、検出部1の図2のAA線における断面図である。
検出部1は、本体部10と、フローセル20と、複数の研磨用ビーズ30と、O-リング40と、ナット部材50と、を備える。
本体部10は、ハウジング11と、ホルダ12と、駆動部13と、作用極支持部材14と、作用極15と、対極16と、コネクタ17と、を備える。
ハウジング11は、駆動部13を収容する。ハウジング11は、上下方向に長い円筒状である。ハウジング11は、例えば、ステンレスなどの金属製である。
ホルダ12は、後述する連結軸133とフランジ134とを介して、作用極支持部材14を保持する。ホルダ12は、上下方向に沿う円筒状である。ホルダ12は、例えば、PC(polycarbonate)またはフッ素樹脂などの合成樹脂製である。ホルダ12は、ハウジング11の下端に取り付けられている。ホルダ12は、本発明における保持筒の例である。ホルダ12は、対極16が取り付けられる周溝121を備える。周溝121は、ホルダ12の外周面12aの下部に、ホルダ12の周方向の全周に亘って配置されている。
駆動部13は、作用極支持部材14を歳差運動させる。駆動部13は、モータ131と、偏芯カム132と、連結軸133と、フランジ134と、を備える。
モータ131は、回転軸131aが下方に向けられた状態で、上下方向において、ハウジング11の中央部に収容されている。モータ131の動作は、制御部2(図1参照。以下同じ。)に制御されている。
偏芯カム132は、モータ131の回転軸131aに取り付けられている。偏芯カム132は、モータ131の回転軸131aの回転を偏芯させ、偏芯させた回転を連結軸133に伝達する。
連結軸133は、上下方向に細長い棒状である。連結軸133は、例えば、ステンレスなどの金属製である。連結軸133の上端部は偏芯カム132に連結され、連結軸133の下端部は作用極支持部材14に連結されている。連結軸133は、偏芯カム132により偏芯された回転軸131aの回転を作用極支持部材14に伝達する。
フランジ134は、ホルダ12の内周面12bの上部に取り付けられている。上下方向において、フランジ134は、連結軸133の中央部を回転可能に保持している。その結果、連結軸133の下半部は、ホルダ12の上半部の内側に配置されている。
作用極支持部材14は、作用極15を支持すると共に、研磨用ビーズ30を撹拌する。作用極支持部材14は、例えば、PVCやエポキシガラスなどの合成樹脂製である。作用極支持部材14は、上下方向に細長い円筒状である。作用極支持部材14の上端部は、連結軸133の下端部に連結されている。作用極支持部材14の上半部は、ホルダ12の下半部の内側に配置されている。作用極支持部材14の下半部は、ホルダ12の下方に突出している。
作用極15は、対極16と共に、試料液Lに所定の電圧を印加する一対の電極を構成する。作用極15は、例えば、金や白金などの導電性材料製である。作用極15は、作用極支持部材14の下端部14aに取り付けられている。すなわち、作用極15は、作用極支持部材14に支持されている。作用極15の表面は、例えば、作用極支持部材14の下端部14aの端面と連続するように配置され、作用極支持部材14の下方に露出している。
対極16は、例えば、塩化銀や白金などの導電性材料製である。対極16は、例えば、ワイヤ状で、ホルダ12の周溝121に巻き回されている。すなわち、対極16は、周溝121に、周溝121の全周に亘って取り付けられている。
コネクタ17は、制御部2と、モータ131と作用極15と対極16それぞれと、の間を電気的に接続している。ここで、作用極15とコネクタ17とを接続する信号線は、作用極支持部材14の内側に配線されている。対極16とコネクタ17とを接続する信号線は、ホルダ12の内部に配線されている(埋め込まれている)。
図4は、図2の検出部1のAA線における拡大断面図である。
同図は、検出部1のフローセル20の部分を拡大して示す。同図は、説明の便宜上、ホルダ12と作用極支持部材14と作用極15と対極16それぞれを二点鎖線で示す。
同図は、検出部1のフローセル20の部分を拡大して示す。同図は、説明の便宜上、ホルダ12と作用極支持部材14と作用極15と対極16それぞれを二点鎖線で示す。
フローセル20は、試料液Lを一時的に貯留する。フローセル20は、例えば、上方に開口している有底筒状であり、上下方向に長い直方体状である。フローセル20は、例えば、PMMA(Polymethyl methacrylate)などの透明な合成樹脂製である。フローセル20は、収容孔21と、導入口22と、導入流路23と、導出口24と、導出流路25と、雄ねじ部26と、を備える。
収容孔21は、作用極15と対極16と研磨用ビーズ30とを収容する有底の孔である。収容孔21は、フランジ部211と、第1収容部212と、第2収容部213と、を備える。
収容孔21の上端部は、内側にリング状に突出していて、O-リング40を保持するフランジ部211を構成している。フランジ部211は、周溝211aを備える。周溝211aは、フランジ部211の上下方向中央部に、フランジ部211の周方向の全周に亘って配置されている。
収容孔21の下半部は、作用極15と研磨用ビーズ30とを収容する第1収容部212を構成している。第1収容部212の内周面212aは、逆円錐台筒状である。すなわち、第1収容部212の内周面212aの内径は、内周面212aの上端から下端に向けて小さくなっている。換言すれば、第1収容部212の内周面212aは、内周面212a上端から下端まで連続する傾斜面である。
収容孔21の上半部のうち、フランジ部211より下方の部分は、対極16を収容する第2収容部213を構成している。すなわち、第2収容部213は、フランジ部211よりも下方、かつ、第1収容部212よりも上方に配置されている。すなわち、第2収容部213は、フランジ部211と第1収容部212とに隣接して配置されている。第2収容部213の内周面213aは、円筒状である。すなわち、第2収容部213の内周面213aの内径は、内周面213aの上端から下端まで同じである。
導入口22は、試料液Lをフローセル20の内側(収容孔21内)に導入する。導入口22は、第2収容部213の内周面213aの下部に配置され、研磨用ビーズ30よりも上方に配置されている。
図5は、図4の検出部1のBB線における拡大断面図である。
導入流路23は、試料液Lを導入口22に導入する流路である。導入流路23は、フローセル20の一側壁(図5の紙面右側の側壁)の一部を略円筒状に貫通する孔である。上方視において、導入流路23は、導入流路23の中心軸線C1が第2収容部213の内周面213aの接線方向に沿うように配置され、導入口22に接続されている。上方視において、導入流路23は、導入口22から、内周面213aに沿う時計回り方向の下流側に向けて延出されている。ここで、図5に矢印で図示されているとおり、本実施の形態において、下端部14aと作用極15それぞれの回転方向は、上方視において、時計回り方向である。したがって、上方視において、導入流路23は、内周面213aの接線方向において、作用極支持部材14の下端部14aの回転方向の下流側に向けて延出されている。また、図4に示されるとおり、導入流路23の中心軸線C1は、水平方向に平行である。
図4に戻る。
導出口24は、フローセル20に貯留されている試料液Lを、導出流路25に導出する。導出口24は、第2収容部213の内周面213aの上部に配置されている。
導出口24は、フローセル20に貯留されている試料液Lを、導出流路25に導出する。導出口24は、第2収容部213の内周面213aの上部に配置されている。
図6は、図4の検出部1のCC線における拡大断面図である。
同図は、説明の便宜上、導入流路23を破線で示す。
同図は、説明の便宜上、導入流路23を破線で示す。
導出流路25は、導出口24からの試料液Lをフローセル20の外側に導出する流路である。導出流路25は、フローセル20の一側壁(図6の紙面左側の側壁:導入流路23が貫通する側壁とは反対側の側壁)の一部を略円筒状に貫通する孔である。上方視において、導出流路25は、導出流路25の中心軸線C2が第2収容部213の内周面213aの径方向に沿うように配置され、導出口24に接続されている。図4に示されるとおり、導出流路25の中心軸線C2は、水平方向と、導入流路23の中心軸線C1と、に平行である。
図4に戻る。
フローセル20の外周面20aの上端部は、リング状の雄ねじ面であり、雄ねじ部26を構成している。
フローセル20の外周面20aの上端部は、リング状の雄ねじ面であり、雄ねじ部26を構成している。
研磨用ビーズ30は、作用極15の表面を研磨することにより、同表面を洗浄する。研磨用ビーズ30は、粒状である。研磨用ビーズ30は、例えば、ガラスまたはセラミック製のビーズである。研磨用ビーズ30は、フローセル20の第1収容部212に収容され、第1収容部212の高さの半分程度まで充填されている。研磨用ビーズ30は、本発明における粒状部材の例である。
前述のとおり、第1収容部212は、有底の逆円錐台筒状である。すなわち、研磨用ビーズ30の側方と下方とは、メッシュではなく傾斜面と底面とにより囲まれている。したがって、研磨用ビーズ30の平均粒径の小径化は、メッシュの目の大きさに依存することなく実現できる。その結果、本実施の形態において、研磨用ビーズ30の平均粒径は、例えば、後述する従来装置における研磨用ビーズ30の平均粒径(例えば、約1.0mm)よりも小さい、約0.5mmである。
O-リング40は、フローセル20の周溝211aに配置され、ホルダ12の外周面12aに密着している。その結果、O-リング40は、フローセル20の上端部の開口を液密に封止している。
ナット部材50は、フローセル20の雄ねじ部26に取り付けられ、本体部10をフローセル20に締結している。
このように構成されている検出部1において、本体部10のうち、ホルダ12の略下半部は、フローセル20の収容孔21に上方から挿入されている。すなわち、ホルダ12の略下半部は、第2収容部213に収容されている。上下方向において、ホルダ12の下端は、第2収容部213の下端と略同じ位置に配置されている。その結果、第2収容部213において、ホルダ12の外周面12aと第2収容部213の内周面213aとの間には円筒状の空間(以下「円筒状空間」という。)Sが形成されている。導入口22は、円筒状空間Sの下部に向けて開口している。導出口24は、円筒状空間Sの上部に向けて開口している。すなわち、導入口22と導出口24それぞれは、円筒状空間Sに連通し、ホルダ12の外周面12aに対向している。
作用極支持部材14の下端部14aは、研磨用ビーズ30内に挿し込まれている(配置されている)。そのため、同下端部14aと作用極15とは、第1収容部212に収容され、研磨用ビーズ30内に配置されている。このとき、作用極15の表面は、研磨用ビーズ30に接触している。
「研磨用ビーズ30内」は、個々の研磨用ビーズ30の内側ではなく、複数の研磨用ビーズ30で構成される研磨用ビーズ群の内部を意味する。すなわち、例えば、研磨用ビーズ30内は、複数の研磨用ビーズ30に取り囲まれている状態を意味する。
対極16は、第2収容部213に収容されている。対極16は、円筒状空間Sに配置され、第2収容部213の内周面213aに対向している。
上下方向において、導入口22は、対極16よりも下方、かつ、研磨用ビーズ30の上面(複数の研磨用ビーズ30のうち、第2収容部213に面している研磨用ビーズ30それぞれにより形成される面)よりも上方に配置されている。すなわち、上下方向において、導入口22は、対極16と研磨用ビーズ30との間に配置されている。また、上下方向において、導出口24は、対極16と導入口22それぞれよりも上方に配置されている。
●酸化還元電流測定装置の動作
次に、図1~図4を参照しながら、本装置100の動作について説明する。
次に、図1~図4を参照しながら、本装置100の動作について説明する。
以下の説明において、「従来装置」は、例えば、円筒状の内周面を有するフローセルと、フローセルの底部に充填される研磨用ビーズと、下端部が研磨用ビーズ内に配置される作用極支持部材と、フローセルの底面に配置され、研磨用ビーズを介して試料液Lを作用極に向けて導入する試料液導入口と、を備える従来の酸化還元電流測定装置である。従来装置において、研磨用ビーズの平均粒径は約1.0mmであり、試料液Lはフローセルの底面から研磨用ビーズを介して導入される。従来装置の他の構成は、本装置100の構成と共通する。
先ず、導入流路23からの試料液Lが導入口22を介して、フローセル20の内側(収容孔21内)に導入される。導入された試料液Lは、第1収容部212と、第2収容部213の導出口24より下方の領域と、を満たし、導出口24から導出流路25に導出される。その結果、フローセル20は、試料液Lを一時的に貯留している。このとき、作用極15と対極16それぞれは、フローセル20に一時的に貯留されている試料液Lに浸漬されている。
次いで、制御部2は、モータ131を駆動させる。このとき、偏芯カム132の回転により、連結軸133の上端部は、円運動する。その結果、連結軸133に連結されている作用極支持部材14の下端部14aは、連結軸133のフランジ134により支持されている部分を支点として、歳差運動する。その結果、作用極支持部材14の下端部14aと作用極15それぞれは、研磨用ビーズ30内を円を描くように移動する(円運動する)。ここで、下端部14aと作用極15それぞれの回転方向は、上方視において、時計回り方向である。このように、本装置100において、下端部14aと作用極15それぞれは、研磨用ビーズ30内を移動するように構成されている。
図7は、本装置100が動作しているときのフローセル20の内側における試料液Lの流れを示す断面図であり、(a)は検出部1の図2のAAにおける断面図であり、(b)は(a)のDD線における断面図である。同図は、説明の便宜上、本体部10を二点鎖線で示す。
前述のとおり、下端部14aと作用極15それぞれは、上方視において、時計回り方向に回転移動している。したがって、第1収容部212内において接液している作用極支持部材14の一部は、試料液Lを撹拌するように同方向に回転している。そのため、第1収容部212内の試料液L(研磨用ビーズ30の上方に貯留されている試料液L)は、作用極支持部材14の回転により、上方視において、時計回り方向に流動する。その結果、試料液Lは、第1収容部212の内周面212aに沿って螺旋を描きながら上昇し、円筒状空間Sにおいて、導入口22に向かうような旋回流F1を形成する。
前述のとおり、上方視において、導入流路23は、内周面213aの接線方向において、作用極支持部材14の下端部14aの回転方向の下流側に向けて延出されている。そのため、導入流路23からの試料液Lは、導入口22から内周面213aに沿うように円筒状空間Sに導入される。このとき、上方視において、導入口22からの試料液Lは、反時計回り方向に向けて導入される。したがって、導入口22からの試料液Lの流れ(以下「導入流」という。)F2は、円筒状空間S内の導入口22の近傍において、旋回流F1と衝突する。その結果、旋回流F1と導入流F2とは、主に、上方に向かう流れ(以下「上昇流」という。)F11,F21と、下方に向かう流れ(以下「下降流」という。)F12,F22と、に分けられる。その結果、フローセル20の内側(収容孔21内)において、試料液Lの撹拌効果が得られる。
ここで、衝突地点(導入口22の近傍)よりも上方は円筒状空間Sであり、衝突地点よりも下方は第1収容部212の上半部内の空間である。そして、円筒状空間Sの横断面積(上下方向に垂直な面で切断した断面積)は、第1収容部212の上半部の横断面積よりも小さい。そのため、旋回流F1と導入流F2それぞれの大半は、衝突後に、下降流F12,F22となり、第1収容部212の内周面212aに沿って研磨用ビーズ30内へと流れる。旋回流F1と導入流F2それぞれの流速は旋回流F1との衝突により低下するため、下降流F12,F22の流速は、旋回流F1と導入流F2それぞれよりも遅くなる。そのため、下降流F12,F22は、研磨用ビーズ30を巻き上げることなく、研磨用ビーズ30内に緩やかに導入される。その結果、研磨用ビーズ30内と作用極15の表面とには、常に、新しい試料液Lが供給される。
また、従来装置は、研磨用ビーズの研磨効果を向上させるために、研磨用ビーズを介して作用極に向けて試料液を導入していた。研磨用ビーズは、その水流により巻き上げられ、作用極に衝突することにより、作用極を洗浄する。このとき、水流で巻き上げられた研磨用ビーズは自重によりフローセルの底部に戻り、再び水流により巻き上げられ、作用極を洗浄する。このように、試料液の水流は、研磨用ビーズの動き(作用極の研磨)に、大きく寄与する。そのため、流量の変動は、研磨用ビーズの動きおよび拡散層の厚みに大きな影響を与える。また、研磨用ビーズの自重を利用するため、試料液導入口は、研磨用ビーズの下方に配置されなければならない。さらに、研磨用ビーズの試料液導入口からの流出を防止するため、試料液導入口に配置されるメッシュが必要となる。これは研磨用ビーズの小径化の妨げとなっていた。一方、本装置100では、メッシュが不要となるため、研磨用ビーズ30の小径化は容易である。また、導入口22は、研磨用ビーズ30と離れて、研磨用ビーズ30の上方に配置されている。そのため、仮に導入流F2の流量が変動しても、その流量の変動は、旋回流F1の衝突と、研磨用ビーズ30までの距離と、により吸収される。したがって、研磨用ビーズ30の動きが安定し、拡散層の厚みも安定して維持される。その結果、本装置100において、流量の変動が測定結果に与える影響は、抑制される。
図8は、導入流F2の流量を変動させたときの、流量と誤差率(手動測定値に対して自動測定値がずれた割合)との関係を示すグラフである。
同図において、横軸は導入流の流量「mL/min」を示し、縦軸は誤差率「%」を示し、「■」は本装置100における関係を示し、「〇」は従来装置における関係を示す。図8に示されるように、従来装置において、流量が250mL/min~300mL/minの範囲の誤差率は略「0」であるが、流量が200mL/min以下の誤差率は急激に増加すると共に、流量が350mL/min以上の誤差率も増加傾向である。一方、本装置100において、流量が300mL/min~400mL/minの範囲の誤差率は略「0」であり、流量が250mL/min以下の誤差率は緩やかに増加する。このように、本装置100において、流量の変動が測定結果に与える影響は、抑制される。
同図において、横軸は導入流の流量「mL/min」を示し、縦軸は誤差率「%」を示し、「■」は本装置100における関係を示し、「〇」は従来装置における関係を示す。図8に示されるように、従来装置において、流量が250mL/min~300mL/minの範囲の誤差率は略「0」であるが、流量が200mL/min以下の誤差率は急激に増加すると共に、流量が350mL/min以上の誤差率も増加傾向である。一方、本装置100において、流量が300mL/min~400mL/minの範囲の誤差率は略「0」であり、流量が250mL/min以下の誤差率は緩やかに増加する。このように、本装置100において、流量の変動が測定結果に与える影響は、抑制される。
図7に戻る。
ここで、導入流F2に気泡Bが含まれている場合、気泡Bは、上昇流F21と共に上昇し、導出口24から導出流路25へ排出される。そのため、気泡Bは、研磨用ビーズ30内には到達しない。したがって、気泡Bは研磨用ビーズ30の動きを阻害せず、作用極15の表面では、拡散層が安定して維持される。その結果、本装置100では、気泡Bによる測定結果の変動は、生じない。
ここで、導入流F2に気泡Bが含まれている場合、気泡Bは、上昇流F21と共に上昇し、導出口24から導出流路25へ排出される。そのため、気泡Bは、研磨用ビーズ30内には到達しない。したがって、気泡Bは研磨用ビーズ30の動きを阻害せず、作用極15の表面では、拡散層が安定して維持される。その結果、本装置100では、気泡Bによる測定結果の変動は、生じない。
図9は、本装置100と従来装置とにおいて、試料液Lに気泡Bが混入したときの、経過時間と測定結果との関係を示すグラフである。
同図において、横軸は経過時間「min」を示し、縦軸は残留塩素濃度測定結果「mg/L」を示し、矢印は気泡Bが混入したタイミングを示す。図9に示されるように、従来装置では、気泡Bが混入した直後に測定結果が大きく変動している。一方、本装置100では、測定結果は気泡Bの混入前後において安定している。このように、本装置100では、気泡Bによる測定結果の変動は、生じない。
同図において、横軸は経過時間「min」を示し、縦軸は残留塩素濃度測定結果「mg/L」を示し、矢印は気泡Bが混入したタイミングを示す。図9に示されるように、従来装置では、気泡Bが混入した直後に測定結果が大きく変動している。一方、本装置100では、測定結果は気泡Bの混入前後において安定している。このように、本装置100では、気泡Bによる測定結果の変動は、生じない。
図7に戻る。
また、前述のとおり、従来装置では、研磨用ビーズは、下方からの試料液の水流により巻き上げられ撹拌されていた。しかしながら、本装置100では、試料液Lは研磨用ビーズ30の上方から導入される、そのため、研磨用ビーズ30は、主に、作用極支持部材14の下端部14aの円運動により撹拌される。このとき、下端部14aから離れた第1収容部212の底部側では、研磨用ビーズ30に及ぼされる下端部14aの円運動の影響が低下し、研磨用ビーズ30の動きは、研磨用ビーズ30の自重により抑制される。すなわち、第1収容部212の底部側では、下端部14aによる研磨用ビーズ30の撹拌効率が低下する。そのため、第1収容部212の底部側では、撹拌されない研磨用ビーズ30が存在し得る。
また、前述のとおり、従来装置では、研磨用ビーズは、下方からの試料液の水流により巻き上げられ撹拌されていた。しかしながら、本装置100では、試料液Lは研磨用ビーズ30の上方から導入される、そのため、研磨用ビーズ30は、主に、作用極支持部材14の下端部14aの円運動により撹拌される。このとき、下端部14aから離れた第1収容部212の底部側では、研磨用ビーズ30に及ぼされる下端部14aの円運動の影響が低下し、研磨用ビーズ30の動きは、研磨用ビーズ30の自重により抑制される。すなわち、第1収容部212の底部側では、下端部14aによる研磨用ビーズ30の撹拌効率が低下する。そのため、第1収容部212の底部側では、撹拌されない研磨用ビーズ30が存在し得る。
しかしながら、前述のとおり、第1収容部212の内周面212aは傾斜しているため、第1収容部212の底部側の研磨用ビーズ30の量は減少し、第1収容部212の底部側における研磨用ビーズ30の撹拌効率は向上する。また、本装置100において、研磨用ビーズ30の平均粒径は、従来装置における平均粒径よりも小径化されている。すなわち、研磨用ビーズ30の自重は、軽くなる。その結果、研磨用ビーズ30全体の撹拌効率が向上し、研磨用ビーズ30は、第1収容部212の底部側に至るまでスムーズに撹拌される。また、作用極15の表面には、従来装置よりも多くの研磨用ビーズ30が連続的に衝突するため、作用極15の表面は、従来装置よりも効率よく洗浄される。その結果、作用極15に接する試料液Lの線速度が速くなるため、作用極15の表面の拡散層の厚みが薄くなり、拡散層の濃度勾配が大きくなる。したがって、作用極15と対極16との間に流れる電流の出力値は、上昇する。すなわち、本装置100の測定対象成分の濃度の測定精度(検出精度)は、向上する。
図10は、本装置100において、研磨用ビーズ30の平均粒径に対する、経過時間と電極出力との関係を示すグラフである。
同図において、横軸は本装置100の測定開始からの経過時間「hr」を示し、縦軸は電極出力「μA」を示し、「〇」は平均粒径0.5mmにおける関係を示し、「●」は平均粒径1.0mmにおける関係を示す。図9に示されるとおり、本装置100において、平均粒径が1.0mmから0.5mmに小径化されたことにより、電極出力値は、約3倍の値に増加している。
同図において、横軸は本装置100の測定開始からの経過時間「hr」を示し、縦軸は電極出力「μA」を示し、「〇」は平均粒径0.5mmにおける関係を示し、「●」は平均粒径1.0mmにおける関係を示す。図9に示されるとおり、本装置100において、平均粒径が1.0mmから0.5mmに小径化されたことにより、電極出力値は、約3倍の値に増加している。
図7に戻る。
次いで、制御部2は、作用極15と対極16との間に、所定の電圧を印加する。その結果、作用極15と対極16との間には、試料液中の測定対象成分の濃度に対応する酸化還元電流が流れる。酸化還元電流は、コネクタ17を介して、制御部2へ伝送される。制御部2は、酸化還元電流に基づいて、測定対象成分の濃度を算出する。算出された濃度は、記憶部3に記憶され、表示部4に表示され、および、出力部5を介して外部装置(不図示)に出力される。
次いで、制御部2は、作用極15と対極16との間に、所定の電圧を印加する。その結果、作用極15と対極16との間には、試料液中の測定対象成分の濃度に対応する酸化還元電流が流れる。酸化還元電流は、コネクタ17を介して、制御部2へ伝送される。制御部2は、酸化還元電流に基づいて、測定対象成分の濃度を算出する。算出された濃度は、記憶部3に記憶され、表示部4に表示され、および、出力部5を介して外部装置(不図示)に出力される。
●まとめ
以上説明した実施の形態によれば、本装置100は、フローセル20と、フローセル20に貯留されている試料液Lに浸漬される作用極15および対極16と、作用極支持部材14と、フローセル20に収容されている複数の研磨用ビーズ30と、を有してなる。作用極15は、作用極支持部材14の一端部に保持されている。一端部は、研磨用ビーズ30内に配置され、モータ131の回転により研磨用ビーズ30内を移動(円運動)するように構成されている。フローセル20は、フローセル20の内側に試料液Lを導入する導入口22を備える。導入口22は、上下方向において、フローセル20の内周面212a,213aのうち、研磨用ビーズ30よりも上方に配置されている。この構成によれば、試料液Lは、研磨用ビーズ30よりも上方に導入される。すなわち、試料液Lは、研磨用ビーズ30に向けて直接導入されない。そして、研磨用ビーズ30は、作用極支持部材14の一端部の移動に伴い撹拌される。その結果、研磨用ビーズ30の動きは、試料液Lの流量には左右されず、作用極支持部材14の一端部の移動に制御される。また、この構成によれば、導入口22が研磨用ビーズ30よりも上方に配置されているため、導入口22から導入された試料液Lに気泡Bが含まれていても、気泡Bは、上方に浮き上がる。そのため、気泡Bは、研磨用ビーズ30内に導入されず、作用極15の表面に付着しない。さらに、この構成によれば、導入口22は、研磨用ビーズ30の側方や下方に開口しない。そのため、本装置100では、従来装置のような研磨用ビーズ30の流出を防止するメッシュは、不要である。その結果、本装置100における研磨用ビーズ30の平均粒径は、メッシュを必要とする従来装置における平均粒径よりも、小さくてもよい。このように、本装置100では、試料液Lの流量の変動と、試料液Lに含まれる気泡Bと、による測定結果への影響が抑制され、かつ、研磨用ビーズ30の小径化が可能である。
以上説明した実施の形態によれば、本装置100は、フローセル20と、フローセル20に貯留されている試料液Lに浸漬される作用極15および対極16と、作用極支持部材14と、フローセル20に収容されている複数の研磨用ビーズ30と、を有してなる。作用極15は、作用極支持部材14の一端部に保持されている。一端部は、研磨用ビーズ30内に配置され、モータ131の回転により研磨用ビーズ30内を移動(円運動)するように構成されている。フローセル20は、フローセル20の内側に試料液Lを導入する導入口22を備える。導入口22は、上下方向において、フローセル20の内周面212a,213aのうち、研磨用ビーズ30よりも上方に配置されている。この構成によれば、試料液Lは、研磨用ビーズ30よりも上方に導入される。すなわち、試料液Lは、研磨用ビーズ30に向けて直接導入されない。そして、研磨用ビーズ30は、作用極支持部材14の一端部の移動に伴い撹拌される。その結果、研磨用ビーズ30の動きは、試料液Lの流量には左右されず、作用極支持部材14の一端部の移動に制御される。また、この構成によれば、導入口22が研磨用ビーズ30よりも上方に配置されているため、導入口22から導入された試料液Lに気泡Bが含まれていても、気泡Bは、上方に浮き上がる。そのため、気泡Bは、研磨用ビーズ30内に導入されず、作用極15の表面に付着しない。さらに、この構成によれば、導入口22は、研磨用ビーズ30の側方や下方に開口しない。そのため、本装置100では、従来装置のような研磨用ビーズ30の流出を防止するメッシュは、不要である。その結果、本装置100における研磨用ビーズ30の平均粒径は、メッシュを必要とする従来装置における平均粒径よりも、小さくてもよい。このように、本装置100では、試料液Lの流量の変動と、試料液Lに含まれる気泡Bと、による測定結果への影響が抑制され、かつ、研磨用ビーズ30の小径化が可能である。
また、以上説明した実施の形態によれば、フローセル20は、導入口22に接続され、導入口22に試料液Lを導く導入流路23を備える。フローセル20の内周面(第2収容部213の内周面213a)は、円筒状である。導入流路23は、第2収容部213の内周面213aの接線方向に沿って配置され、導入口22から、接線方向における下端部14aの回転方向の下流側に向けて延出されている。この構成によれば、下端部14aの回転移動により形成される旋回流F1は、導入口22に向かうように旋回する。一方、導入口22からの導入流F2は、旋回流F1とは逆方向に向かうようにフローセル20の内側(円筒状空間S)に導入される。その結果、旋回流F1と導入流F2とは、導入口22の近傍において衝突して、上昇流F11,F21と下降流F12,F22とに分けられる。このとき、導入流F2に含まれている気泡Bは上昇流F11,F21と共に上昇して、研磨用ビーズ30に到達しない。一方、試料液Lは下降流F12,F22として研磨用ビーズ30内に緩やかに導入され、作用極15の表面には新しい試料液Lが供給される。また、仮に導入流F2の流量が変動しても、同変動は、旋回流F1との衝突により吸収される。そのため、作用極15の表面への試料液Lの供給に対して、同変動が与える影響は、抑制される。その結果、本装置100では、試料液Lの流量の変動と、試料液Lに含まれる気泡Bと、による測定値への影響がさらに抑制される。
さらに、以上説明した実施の形態によれば、導入口22は、上下方向において、対極16よりも下方に配置されている。この構成によれば、導入口22は、作用極15側に近づけて配置可能となる。前述のとおり、旋回流F1は、作用極支持部材14の回転移動により形成されている。したがって、旋回流F1は、作用極支持部材14から離れるにつれて弱まる(流速が低下する)。導入口22の配置を作用極15側に近づけることにより、旋回流F1が弱くなりすぎる前に、導入流F2は、旋回流F1と衝突できる。その結果、導入流F2は上昇流F21と下降流F22とに分けられ、気泡Bは上昇流F21と共に上昇し、試料液Lは下降流F22として研磨用ビーズ30内へ導入される。その結果、本装置100では、試料液Lの流量の変動と、試料液Lに含まれる気泡Bと、による測定値への影響がさらに抑制される。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、フローセル20は、研磨用ビーズ30と作用極15とを収容する第1収容部212と、対極16を収容する第2収容部213と、を備える。第1収容部212の内周面212aの内径は、内周面212aの上端から下端に向けて小さくなる。この構成によれば、第1収容部212の底部側における研磨用ビーズ30の撹拌効率が向上し、作用極15の表面は、研磨用ビーズ30により効率よく洗浄される。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、第2収容部213は、第1収容部212の上方に、第1収容部212に隣接して配置されている。導入口22は、第2収容部213の内周面213aに配置されている。この構成によれば、導入口22は、研磨用ビーズ30よりも上方の、研磨用ビーズ30から離間した位置に配置されている。そのため、導入口22からの導入流F2は、研磨用ビーズ30に直接導入されない。したがって、研磨用ビーズ30の平均粒径が小径化されても、研磨用ビーズ30は、導入流F2により巻き上げられない。すなわち、本装置100では、研磨用ビーズ30の小径化が可能である。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、本装置100は、作用極支持部材14を保持する、円筒状のホルダ12を備える。ホルダ12の略下半部は、第2収容部213に収容されている。ホルダ12の外周面12aと、第2収容部213の内周面213aとの間には、円筒状空間Sが形成されている。導入口22は、円筒状空間Sの下部に向けて開口している。この構成によれば、導入流F2の大半は、旋回流F1と衝突後に、下降流F22となり、第1収容部212の内周面212aに沿って研磨用ビーズ30内へと流れる。導入流F2の流速は旋回流F1との衝突により低下するため、下降流F22の流速は導入流F2よりも遅くなる。そのため、下降流F22は、研磨用ビーズ30を巻き上げることなく、研磨用ビーズ30内に緩やかに導入される。その結果、研磨用ビーズ30内(作用極15の表面)には、常に、新しい試料液Lが供給される。
なお、本発明における導入口の配置は、研磨用ビーズよりも上方であればよく、本実施の形態に限定されない。すなわち、例えば、本発明における導入口は、第1収容部の上半部に配置されてもよい。また、例えば、本発明における導入口は、上下方向において、対極と同じ位置に配置されてもよい。さらに、例えば、導入流に衝突させるために必要な旋回流が得られるのであれば、本発明における導入口は、上下方向において、対極よりも上方に配置されてもよい。
また、本発明における導入流路は、導入流が旋回流と衝突可能であれば、上方視において、第2収容部の接線方向から傾斜して配置されていてもよい。
さらに、本発明における導入流路は、導入流が研磨用ビーズを巻き上げなければ、水平方向から傾斜して配置されてもよい。
さらにまた、本発明における導入流路は、研磨用ビーズを巻き上げなければ、旋回流と同じ方向に向けて導入流を導入してもよい。すなわち、例えば、本発明における導入流路は、第2収容部の内周面の接線方向において、導入口から作用極支持部材の下端部の回転方向の上流側に延出されていてもよい。この構成でも、導入流の流量や気泡による測定結果への影響は、抑制される。また、研磨用ビーズの収容にメッシュを必要としないため、導入流の流量が少なければ、研磨用ビーズの小径化も可能である。
さらにまた、本発明における第1収容部では、研磨用ビーズが収容される領域(下半部)の内周面が傾斜していればよく、研磨用ビーズが収容されていない領域(上半部)は傾斜していなくてもよい。すなわち、例えば、本発明における第1収容部の上半部の内周面は円筒状に構成され、同下半部の内周面は逆円錐台筒状に構成されていてもよい。
さらにまた、本発明における第1収容部の内周面は、同内周面の上端から下端に連続する曲面状に構成されていてもよい。
さらにまた、本発明におけるホルダの下端は、上下方向において、導入口の上方に配置されていてもよい。この場合、例えば、本発明における導入口は、円筒状空間に向けて開口していなくてもよい。
さらにまた、本発明における粒状部材(研磨用ビーズ)の平均粒径は、0.5mmに限定されない。すなわち、例えば、本発明における粒状部材の平均粒径は、0.5mm~1.0mm未満でもよい。この構成では、電極出力は低くなるが、導入流の流量の変動や気泡による測定結果への影響は、抑制される。また、例えば、本発明における粒状部材の平均粒径は、0.5mm未満でもよい。
さらにまた、本発明における作用極支持部材の回転方向は、上方視において、反時計回り方向でもよい。この場合、例えば、本発明における導入口は、導入流が旋回流と衝突可能な位置に配置されていればよい。
100 酸化還元電流測定装置
1 検出部
10 本体部
12 ホルダ(筒状体)
14 作用極支持部材
14a 下端部(一端部)
15 作用極
16 対極
20 フローセル
212 第1収容部
212a 内周面
213 第2収容部
213a 内周面
22 導入口
23 導入流路
30 研磨用ビーズ(粒状部材)
1 検出部
10 本体部
12 ホルダ(筒状体)
14 作用極支持部材
14a 下端部(一端部)
15 作用極
16 対極
20 フローセル
212 第1収容部
212a 内周面
213 第2収容部
213a 内周面
22 導入口
23 導入流路
30 研磨用ビーズ(粒状部材)
Claims (6)
- 試料液を一時的に貯留するフローセルと、
前記フローセルに貯留されている前記試料液に浸漬される作用極と、
前記フローセルに貯留されている前記試料液に浸漬される対極と、
前記フローセルに収容され、前記作用極を洗浄する複数の粒状部材と、
前記作用極を支持する作用極支持部材と、
を有してなり、
前記作用極は、前記作用極支持部材の一端部に保持され、
前記一端部は、前記粒状部材内に配置され、前記粒状部材内を移動するように構成され、
前記フローセルは、
前記フローセルの内側に前記試料液を導入する導入口、
を備え、
前記導入口は、上下方向において、前記フローセルの内周面のうち、前記粒状部材よりも上方に配置される、
ことを特徴とする酸化還元電流測定装置。 - 前記フローセルは、
前記導入口に接続され、前記導入口に前記試料液を導く導入流路、
を備え、
前記フローセルの前記内周面は、円筒状で、
前記導入流路は、前記フローセルの前記内周面の接線方向に沿って配置され、前記接線方向において、前記導入口から前記一端部の回転方向の下流側に向けて延出される、
請求項1記載の酸化還元電流測定装置。 - 前記導入口は、前記上下方向において、前記対極よりも下方に配置される、
請求項1または2記載の酸化還元電流測定装置。 - 前記フローセルは、
前記粒状部材と前記作用極とを収容する第1収容部と、
前記対極を収容する第2収容部と、
を備え、
前記第1収容部の内周面の内径は、前記第1収容部の前記内周面の上端から下端に向けて小さくなり、
前記第2収容部は、前記第1収容部の上方に、前記第1収容部に隣接して配置され、
前記導入口は、前記第2収容部の内周面に配置される、
請求項1乃至3のいずれかに記載の酸化還元電流測定装置。 - 前記作用極支持部材を保持する、円筒状の保持筒、
を有してなり、
前記保持筒の一端部は、前記第2収容部に収容され、
前記保持筒の外周面と、前記第2収容部の前記内周面との間には、円筒状の空間が形成され、
前記導入口は、前記空間の下部に向けて開口する、
請求項4記載の酸化還元電流測定装置。 - 前記粒状部材は、平均粒径0.5mmのビーズである、
請求項1乃至5のいずれかに記載の酸化還元電流測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021164176A JP2023055069A (ja) | 2021-10-05 | 2021-10-05 | 酸化還元電流測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021164176A JP2023055069A (ja) | 2021-10-05 | 2021-10-05 | 酸化還元電流測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023055069A true JP2023055069A (ja) | 2023-04-17 |
Family
ID=85986197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021164176A Pending JP2023055069A (ja) | 2021-10-05 | 2021-10-05 | 酸化還元電流測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023055069A (ja) |
-
2021
- 2021-10-05 JP JP2021164176A patent/JP2023055069A/ja active Pending
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A621 | Written request for application examination |
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