JP4463405B2 - 酸化還元電流測定装置のセンサ及び酸化還元電流測定装置 - Google Patents

酸化還元電流測定装置のセンサ及び酸化還元電流測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化還元電流測定装置のセンサ及び酸化還元電流測定装置に関する。さらに詳しくは、遊離残留塩素と結合残留塩素等、試料液中の異なる成分を分別して測定することが可能な、ポーラログラフ方式又はガルバニ電池方式の酸化還元電流測定装置及びこれに用いるセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、残留塩素、溶存オゾン,塩素要求量、二酸化塩素等の測定を目的として、ポーラログラフ方式又はガルバニ電池方式の酸化還元電流測定装置が用いられている。たとえば、試料液に微小なカソード(検知極)とアノード(対極)を浸漬すると共に、カソードを回転や振動させながらポーラログラフ法によって両極間に流れる拡散電流を検出し、この拡散電流から被検液中の残留塩素濃度を求める残留塩素計等が広く用いられている。
【0003】
ここで、残留塩素とは、遊泳用プールや上水の塩素処理の結果、水中に残留した消毒作用のある有効塩素のことで、次亜塩素酸などの遊離残留塩素と、クロラミンのような結合残留塩素に区分される。いずれも酸化による殺菌力を有している。この内、遊離残留塩素は主として塩素剤が水と反応して生成する次亜塩素酸(HClO)と、これが解離した次亜塩素酸イオン(ClO-)と、分子状塩素(Cl2)の3種類の形態をとる。三種類の形態の比率はpHに依存する。たとえば、pH2以下では主として分子状塩素が存在し、pH4〜pH7の範囲では主として次亜塩素酸の形態をとり、pH7.4で次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンがほぼ等しい濃度となる。すなわち、上水等の通常のpHにおいては、ほとんどの遊離残留塩素が次亜塩素酸又は次亜塩素酸イオンとして存在する。
【0004】
一方、結合残留塩素は、水中のアンモニア性窒素と総称されるアンモニア、アミン類、アミノ酸類と遊離残留塩素が反応して生成するもので、モノクロラミン(NH2Cl)、ジクロラミン(NHCl2)、トリクロラミン(NCl3)の三種類の形態をとる。これらの比率もまたpHに依存し、モノクロラミンの比率はpH6.5〜pH8.5の範囲で最大となる。また、ジクロラミンの比率はpH5.0〜pH6.5の範囲で大きくなるとされている。そして、上水等の通常のpHにおいては、ほとんどの結合残留塩素が、モノクロラミン又はジクロラミンとして存在する。モノクロラミンとジクロラミンは、遊離残留塩素に比較すると圧倒的に弱いものの殺菌力を有している。
【0005】
充分な殺菌力を確保する観点で、我が国の水道法施行規則では、給水栓における水が遊離残留塩素であれば0.1mg/L以上、結合残留塩素であれば0.4mg/L以上の残留塩素を保持すべきことを定めている。また、厚生省の「遊泳用プールの衛生基準について」(平成4年4月28日 衛企第45号)では、遊泳用のプール水の遊離残留塩素を、0.4mg/L以上、1.0mg/L以下とすることが望ましいとされている。このように、殺菌力の違いを考慮して、保持すべき残留塩素の濃度も遊離残留塩素の場合と結合残留塩素の場合とで異なる。したがって、遊泳用プールや浄水場等においては、全残留塩素濃度だけでなく、遊離残留塩素濃度と結合残留塩素濃度とを区別して把握することが必要である。
【0006】
また、アンモニア性窒素等を含む試料液の残留塩素濃度は、塩素剤の注入量に応じて、典型的には図9のように変化する。まず、塩素剤を注入していく初期の段階では、残留塩素濃度はほぼゼロのまま推移する。これは、塩素によってきわめて分解しやすい無機物質や有機物質によって、注入した塩素剤が直ちに消費されるからである。塩素剤注入をさらに続けると、残留塩素濃度は、アンモニア性窒素等との反応による結合塩素の生成と共に徐々に増加するが、ある点をすぎると減少に転じる。これは、生成した結合塩素が、結合塩素の生成に必要な塩素量よりも余分の塩素剤によって、最終的に窒素と塩酸にまで分解されるからである。この結合塩素の生成と分解が終了した時点(不連続点)以降は、その後の塩素剤注入量に応じて残留塩素濃度が増加していく。なお、不連続点以降は、アンモニア性窒素等がほとんど存在しないので、主として遊離残留塩素濃度が増加する。
【0007】
このように、塩素剤注入に伴う残留塩素濃度変化は、水中のアンモニア性窒素等の濃度に応じて複雑な動きをするので、残留塩素濃度を最適化するためには、全残留塩素濃度だけでなく、遊離残留塩素濃度と結合残留塩素濃度もそれぞれ把握し、これらの濃度に応じて、塩素剤投入量を調整する必要がある。
【0008】
さらに、結合残留塩素全体だけでなく、結合残留塩素のうち、ジクロラミンの濃度を分別して測定することも重要である。すなわち、測定した全残留塩素濃度や遊離残留塩素濃度のみに基づき塩素剤を注入すると、残留塩素濃度を適正に調整したつもりでも、時間の経過と共に残留塩素濃度が上昇し、最終的に高濃度となりすぎる場合があった。これは、ジクロラミンが時間の経過と共に(1)式のように分解して、遊離残留塩素を生成するためであることが知られている。これは、特に冬季の水温低下時に良く見られる現象である。なお、同じ結合残留塩素でもモノクロラミンが分解しても遊離残留塩素は生成されない。
2NHCl2+OH−→N2+2H++3Cl−+HOCl ……(1)
そのため、単に全残留塩素濃度と遊離残留塩素濃度を区別して測定するだけでなく、結合残留塩素の内、特にジクロラミン濃度を把握することも望まれている。
【0009】
また、浄水や遊泳用プールの殺菌するために、上記塩素剤に代えて、二酸化塩素を用いることが行われているが、この場合には、二酸化塩素(ClO2)と亜塩素酸イオン(ClO2 -)が共存する。これら、二酸化塩素と亜塩素酸イオンの測定もポーラログラフ法により可能であった。
【0010】
残留塩素濃度や二酸化塩素濃度は、比色法等によっても測定が可能であるが、ポーラログラフ法では、添加する試薬や検知や対極の材質、印加電圧等を適宜選択することにより、従来から、全残留塩素濃度(遊離残留塩素と結合残留塩素との合計濃度)、遊離残留塩素濃度、二酸化塩素濃度、亜塩素酸イオン濃度を求めることが可能であった。また、ポーラログラフ法は連続測定や自動化にも適しており、浄水場等の残留塩素濃度制御に広く用いられている。
さらに、本件特許出願人は先に、ハロゲンイオンを含む試薬を加えた試料液について、金製の検知極と白金製の対極との間に異なる印加電圧を与えたときの電流値を測定することにより、ジクロラミンを分別測定できることを見いだし、これを提案した(特願2000−169614号)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、ポーラログラフ法による残留塩素測定装置等では、検知極や対極の材質、印加電圧等を適宜選択することにより選択性を持たせていた。しかし、材質の異なる検知極等により選択性を持たせようとすると、たとえば、遊離残留塩素測定装置と、全残留塩素測定装置とを別個に用意しなければならない。そのため、測定作業が煩雑となると共に、設置場所や設置費用等の点でも問題があった。
また、特願2000−169614号のように、印加電圧の違いにより選択性を持たせようとする場合には、一つの加電圧回路を時系列的に切り替えて異なる印加電圧を与えるか、複数組みの検知極と対極とを用意し、各々に別個の印加電圧を与える。この前者のように時系列的に加電圧回路を切り替えると、切り替えの直後は測定電流が安定せず1〜2分程度待たなければならないため、測定に時間がかかる。このように時間がかかることは、性状の安定している試料液を連続的に測定する場合にはそれほど支障を与えないが、異なる試料液を次々と測定する用途には不向きである。また、後者のように、複数組の検知極と対極とを用意する場合には、測定作業が煩雑となると共に、設置場所や設置費用等の点でも問題がある。
【0012】
また、遊泳用のプールでは、遊泳者の体内から排出される汗等に含まれるアンモニア性窒素等により、存在する遊離塩素は常に結合残留塩素に変化しやすい。このように汚染されやすい水を殺菌する場合には、塩素剤の投入量を管理するだけでなく、ある程度汚染が進んだ場合には水そのものを交換することも必要である。又、水の濾過、浄化機構を備えている施設では、濾過、浄化機構の保守を行うことも必要である。従って、遊泳用プールの水質を管理するために、塩素剤投入量や水の交換時期等に関する適切な判断材料が求められている。
【0013】
本発明は、異なる成分、たとえば、遊離残留塩素と結合残留塩素とジクロラミンとを、あるいは二酸化塩素と亜塩素酸イオンとを、短時間で分別測定できると共に、測定作業が簡便であり、設置場所や設置費用等を最小限に留めることができる酸化還元電流測定装置のセンサ及び酸化還元電流測定装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を検討した結果、複数の検知極と、これらの検知極に対する共通の対極とを用いて、ポーラログラフ方式やガルバニ方式の酸化還元電流測定が可能であるかどうかを検討した。従来より、電位差を測定する静的な分析法では、複数の感応電極と共通の基準電極との間で電位差を測定し、例えばpHとイオン濃度を同時に測定することが行われている。しかし、酸化還元電流測定のように、相応の電流が発生する動的な測定では、対極を共通化した場合に、各々独立の測定電流が得られるかどうかが懸念された。さらに、各々の検知極に異なる印加電圧を与えた場合には、一の検知極と他の検知極との間の電位差がもたらす影響も予測できなかった。
【0015】
しかし、実験の結果、複数の検知極と、これらの検知極に対する共通の対極とを用いても、各々の検知極と対極との間で得られるポーラログラムは、単独の検知極と対極とを組み合わせて測定した場合のポーラログラムと実質的に相違しなかった。また、各々の検知極に異なる印加電圧を与えても、一の検知極と他の検知極との間で問題となるような相互作用は見られなかった。
【0016】
すなわち、本発明者らは、試料液を検知極表面に対して相対的に流動させつつ、検知極と対極との間に流れる酸化還元電流を測定する酸化還元電流測定装置のセンサとして、複数の検知極と、これらの検知極に対する共通の対極とを備えることを特徴とするセンサを使用できることに着目した。
【0017】
さらに、本発明者らは、上記複数の検知極と共通の対極とを、取り扱いが容易、かつ小型化できる回転電極式センサとしてとりまとめるため、具体的構成として、各検知極からの信号の取り出し方や対極の配置方法について検討した。
すなわち、請求項1に係る発明として、単一の検知極支持体に設けられた2つの検知極と、これらの検知極に対する共通の対極と、前記検知極支持体の所定箇所を保持する軸受けと、前記検知極支持体の軸受けによる被保持箇所を支点として検知極支持体を歳差運動させる駆動手段とを備え、前記検知極支持体は、被保持箇所近傍に、互いに絶縁された中心軸部と外周部とを有し、前記2つの検知極のリード線は、一方が中心軸部を経由して、他方が外周部を経由して、各々導出され、かつ、前記対極は、前記検知極支持体の外周側を周回するように設けられたことを特徴とする酸化還元電流測定装置のセンサを提供する。
【0018】
本発明において測定される酸化還元電流は、被還元物質又は被酸化物質が一定の厚さの拡散層と呼ばれる層の中において、濃度勾配による自然拡散によってのみ検知極表面に運ばれ、その表面で酸化還元されるときに流れる拡散電流である。
被還元物質等の濃度に応じた酸化還元電流(拡散電流)を得るためには、拡散層が常に新しくなるようにすることが必要である。拡散層が常に新しくされていれば、試料液液中の被還元物質等はその濃度に応じて検知極に供給される。拡散層は検知極に接する試料液を検知極表面に対して相対的に流動させることにより常に新しくすることができる。
【0019】
検知極に接する試料液を検知極表面に対して相対的に流動させるためには、静止した試料液に対して検知極を回転又は振動させて動かすか、検知極は静止したままで試料液を流すようにする。あるいは、検知極を動かしつつ試料液も流すようにすることができる。
試料液の流れのみから相対的な流動を得る場合、検出器を動かす機構が不要となるため、簡易な装置を構成する上で適している。しかし、正確な測定を安定して長期間連続するためには、検知極を回転又は振動させることが望ましい。なぜなら、検知極は静止したままで試料液の流れを利用して測定する場合、試料液流速によってポーラログラムが変化してしまうからである。
【0020】
回転させて使用する検知極を回転電極、振動させて使用する電極を振動電極と称するが、これらは、試料液の通常の流速よりはるかに大きい線速度で回転、振動する。このため、試料液流速と無関係に安定な拡散層を形成することができ、試料液流速の変動による測定値への影響を受けにくい。また、回転や振動を洗浄ビーズの中で行うことにより、検知極への汚れの付着を容易に防止することができる。
【0021】
本発明のセンサは上記の回転電極式であり、動きのある検知極からリード線を切断せずに引き出すために、実公平7−4566号公報に示すように、検知極の支持体を回転させるのではなく、すりこぎ状に動かすことによって検知極を円運動させる方式である。
【0022】
本発明のセンサにおける単一の検知極支持体は、複数の検知極を設けて、物理的に一体のものとして取り扱える部材であればよい。従って、その形状に特に限定はないが、棒状の検知極支持体が好適に使用できる。
検知極を検知極支持体に設ける場所は、試料液との接触が保てる場所であれば特に限定はないが、その先端部分表面が適当である。
また、対極は、検知極支持体の外周側を周回するように設けられる。ここで、「検知極支持体の外周側を周回するように設けられる」とは、「検知極支持体の外側の検知極支持体を囲む空間に設けられる。また、その周回面を検知極支持体が貫通するように設けられる。」の意味である。なお、対極はそれ自体で設けられても構わないが、形状保持のため、検知極支持体の外周側に配置された保持部材に保持されることが望ましい。
【0023】
本発明では、対極を2つの検知極に対して共通化すると共に、2つの検知極を単一の検知極支持体に設け、その検知極支持体の外周側に対極を周回させて一体的に取り扱えるようにしたので、センサの設置場所が最小限ですむとともに取り扱いも容易である。また、各々の検知極の信号は、検知極支持体の被保持箇所近傍から一方が中心軸部を経由して、他方が外周部を経由してリードアウトできる。
これら2つの検知極は機能的には独立しており、共通の対極との間で各々の酸化還元反応を捉えることができる。そのため、各々別個の測定条件を設定して、別個の成分を対称とする測定を同時に行い、同時に測定結果を得ることが可能である。
【0024】
また、請求項2に係る発明として、請求項1に記載のセンサと、このセンサの各々の検知極と対極との間に流れる酸化還元電流を測定する電流計と、前記各々の検知極と対極との間に、各々所定の印加電圧を与える印加電圧付与手段とを備えることを特徴とする酸化還元電流測定装置を提供する。
【0025】
ここで、所定の印加電圧の値にはゼロも含まれる。印加電圧付与手段は、通常加電圧回路から構成されるが、印加電圧がゼロの場合には、電流計を介して検知極と対極とを繋ぐ単なる配線によって構成することができる。また、様々な印加電圧(ゼロを含んでも良い。)を適宜設定できる可変の加電圧回路によって、印加電圧付与手段を構成してもよい。
なお、一般的には、印加電圧がゼロでない場合はポーラログラフ方式と呼ばれ、印加電圧がゼロの場合はガルバニ電池方式と呼ばれる。両方式とも、被還元物質等が一定の厚さの拡散層と呼ばれる層の中において、濃度勾配による自然拡散によってのみ検知極表面に運ばれ、その表面で酸化還元されるときに流れる拡散電流(酸化還元電流)を捉える点において共通しており、本質的な差違はない。
本発明の酸化還元電流測定装置は、ポーラログラフ方式とガルバニ電池方式のいずれの方式であっても差し支えない。また、複数の検知極の内の何れかをポーラログラフ式の検知極として用い、他をガルバニ電池方式の検知極として用いても差し支えない。
【0026】
本発明では、複数の検知極と共通の対極とを一体的に取り扱えるようにしたセンサを用いたので、装置の設置場所が最小限ですむとともに取り扱いも容易である。また、各々の検知極が機能的には独立しており、共通の対極との間で各々の酸化還元反応を捉えることができる。そのため、各々別個の測定条件を設定して、別個の成分を対称とする測定を同時に行い、それらの測定結果を同時に得ることが可能である。
【0027】
ここで、別個の測定条件は、検知極の材質と印加電圧との2つの条件を適宜設定することにより与えることができる。すなわち、一の検知極と他の検知極についての印加電圧は同一の値とし、各々の検知極を異なる材質で構成することができる。また、一の検知極と他の検知極についての印加電圧は異なる値とし、各々の検知極を同一の材質で構成することができる。さらに、一の検知極と他の検知極についての印加電圧を異なる値とし、各々の検知極も異なる材質で構成することができる。
【0028】
また、請求項3に係る発明として、前記2つの検知極が、材質が金である第1の検知極と、材質が白金である第2の検知極とからなり、前記共通の対極が銀/塩化銀製である請求項1に記載のセンサと、第1の検知極と対極との間に−0.2〜0.2Vの印加電圧を与えると共に、第2の検知極と対極との間に、0〜0.3Vの印加電圧を与える印加電圧付与手段と、各々の検知極と対極との間に流れる酸化還元電流を測定する電流計とを備え、各々の検知極と対極との間に流れる酸化還元電流値から遊離残留塩素濃度と、結合残留塩素濃度とを求めることを特徴とする酸化還元電流測定装置を提供する。
【0029】
本発明の装置は、全残留塩素濃度と遊離残留塩素濃度とを分別測定し、両者の差から、結合残留塩素濃度を求めることができる。そのため、水質の劣化による結合残留塩素の上昇が連続的に監視できるので遊泳用プールの塩素注入や水質管理に特に好適に使用できる。本発明の装置によれば、これを一つのセンサを備えた1台の装置で実現することができる。
【0030】
そこで、他の発明として、請求項3に記載の酸化還元電流測定装置の測定結果を指標として水質是正措置をとることを特徴とする遊泳用プールの水質管理方法を提供する。ここで、「請求項3に記載の酸化還元電流測定装置の測定結果」とは、具体的には、遊離残留塩素濃度、結合残留塩素、又は全残留塩素濃度である。また、「指標とする」値は、単なる上限値や下限値だけでなく、測定結果の変化率等も含む。また、「水質是正措置」としては、例えば、塩素剤投入のタイミングや投入量の調整、水全体の交換時期の調整、濾過、浄化機構の保守等があげられる。水質是正措置は、人手によっても、機械化によっても何れでも構わないのはもちろんである。
【0031】
本発明の方法では、遊離残留塩素濃度と結合残留塩素濃度、あるいは全残留塩素濃度とを区分して各々指標とすることができるので、塩素剤の投入のタイミングや投入量を最適化することができる。また、水全体の交換や濾過、浄化機構の保守も適切な時期に行うことができる。なお、万一所定の水質を維持できなかった場合には、遊泳禁止等の警告を発し、遊泳者の安全を確保することができる。
【0032】
また、他の発明として、請求項3に記載の酸化還元電流測定装置と、この酸化還元電流測定装置の測定結果を指標として水質是正措置を行う水質是正機構とを備えることを特徴とする遊泳用プールの水質管理システムを提供する。ここで、「水質是正機構」としては、例えば、塩素剤投入のタイミングや投入量の調整が可能な塩素剤投入機構、交換時期の調整が可能な水全体の交換装置等であって、指標である測定結果に応じて作動する機構があげられる。
【0033】
本発明のシステムでは、遊離残留塩素濃度と結合残留塩素濃度、あるいは全残留塩素濃度とを区分して各々指標とすることができる。そのため、塩素剤の投入のタイミングや投入量を最適化したり、水全体の交換や濾過、浄化機構の保守を適切な時期に行うこと等により遊泳用プールの水質を適切に維持管理することができる。
【0034】
また、他の発明として、前記2つの検知極が、何れも材質が金である第1と第2の検知極とからなり、前記共通の対極が白金製である請求項1に記載のセンサと、第1の検知極と対極との間に−0.4〜−0.6Vの印加電圧を与えると共に、第2の検知極と対極との間に、−0.7〜−1.0Vの印加電圧を与える印加電圧付与手段と、各々の検知極と対極との間に流れる酸化還元電流を測定する電流計とを備え、ハロゲンイオンを添加した試料液について各々の検知極と対極との間に流れる酸化還元電流値から、ジクロラミン濃度を求めることを特徴とする酸化還元電流測定装置を提供する。
【0035】
本発明の装置によれば、試料液中の結合残留塩素濃度からモノクロラミンを選択的に測定することができ、塩素注入後の遊離残留塩素濃度の変化が予測可能となる。そのため、浄水場等の塩素処理における塩素注入管理に特に好適に使用できるものである。本発明の装置によれば、これを一つのセンサを備えた1台の装置で実現することができる。
【0036】
また、さらに第3の検知極を追加して、第3の検知極と対極との間に−0.2〜−0.4Vの印加電圧を与え、第3の検知極と対極との間の電流も測定すると、この電流は主として遊離残留塩素に感度を有する。したがって、この値で測定結果を補正すれば、より正確にジクロラミン濃度を求めることができる。
【0037】
また、他の発明として、前記2つの検知極が、何れも金、白金、又はグラツシーカーボンの何れかである第1と第2の検知極とからなり、前記共通の対極が銀又は銀/塩化銀製である請求項1に記載のセンサと、第1の検知極と対極との間に−0.4〜−0.4Vの印加電圧を与えると共に、第2の検知極と対極との間に、0.6〜−1.2Vの印加電圧を与える印加電圧付与手段と、各々の検知極と対極との間に流れる酸化還元電流を測定する電流計とを備え、第1の検知極と対極との間に流れる酸化還元電流値から二酸化塩素濃度を、第2の検知極と対極との間に流れる酸化還元電流値から亜塩素酸イオン濃度を、各々求めることを特徴とする酸化還元電流測定装置を提供する。
【0038】
本発明の装置によれば、試料液中に共存する二酸化塩素と亜塩素酸イオンとを同時に測定することができるため、浄水場やプールの二酸化塩素処理における二酸化塩素注入管理に、特に好適に使用できるものである。本発明の装置によれば、これを一つのセンサを備えた1台の装置で実現することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。図1は回転電極式の酸化還元電流測定装置のセンサの断面図である。図1に示すセンサ1Aは、略円筒状のケース2が設けられ、このケース2の一方の開口部には、軸中心部に貫通孔が穿設された支持基体3が固着されている。この支持基体3の軸方向略中央部には、上下一対の円形の窓3a…が穿設されている。また、その先端近くには凹部3bが周方向に形成され、かつ、その凹部3bの全面にわたって対極5が巻き付けられている。また、この対極5の下方には、支持基体3の先端を覆うようにしてメッシュからなるキャップ6が設けられ、このキャップ6内には回転電極を洗浄するためのビーズ7が多数収納されている。そして、先の窓3aを内側から覆う位置に内網8が設けられ、ピーズ7の流出を防ぐようになっている。
【0040】
ケース2の内部にはモータ10が取付けられており、モータ10と支持基体3との間には支柱11が介装されている。このモータ10の回転軸12には球面軸受13が固着され、この球面軸受13に連結軸14が連結されている。そして、この回転軸12と連結軸14とが作る角度は約3度に設定され、連結軸14の球面軸受13に連結している部位が円運動を行うようになっている。この連結軸14は、金属からなり、その下端には、支持棒15が後述する接続筒43を介して螺合されて一体に構成されており、これら連結軸14と支持棒15とから、検知極支持体16が構成されている。また、支持棒15の先端に複数の検知極18…が設けられている。そして、検知極18のリード線を通すための下部案内空間17が支持棒15内部の軸方向に形成されている。
【0041】
連結軸14の中程には軸受19が設けられ、この軸受19を介して検知極支持体16は支持基体3に取付けられている。この軸受19は、連結軸14方向に円筒状の筒部19aと、この筒部19aの周囲において半径方向に広がったフランジ部19bとからなり、ゴム材で形成されている。そして、筒部19aは連結軸14に高い圧力をもって密着し完全に水密な状態となっており、また、フランジ部19bは押さえリング20及びカラー21、21で規定される空間においてフレキシブルな状態になっている。したがって、一体となった連結軸14と支持棒15、すなわち検知極支持体16は、略フランジ部19bの位置する部位を中心として上下において歳差運動が可能な状態となっている。
【0042】
検知極18…のリード線41、42の導出状態を図2を用いて説明する。図2は、検知極支持体16が、軸受19で保持されている近傍の部分拡大図である。図2に示すように、連結軸14の下端部外周に金属製の接続筒43が螺合され、この接続筒43の外周に、支持棒15が螺合されている。また、連結軸14内部にもリード線を通すための上部案内空間44が軸方向に形成されている。
【0043】
また、上部案内空間44の下方から下部案内空間17の上部にかけて、連結軸14と接続筒43の中心軸に沿い、金属製の接続部材45が貫通している。この接続部材45と連結軸14、接続筒43とは、各々絶縁体51、52により電気的に絶縁されている。
【0044】
そして、リード線41の先端のチップ41aは、接続部材45の下端部の凹部に挿嵌されている。また、接続部材45の上端部の凹部には、導出側のリード線53先端のチップ53aが挿嵌されている。このようにして、リード線41とリード線53との導通が図られている。すなわち、一方の検知極18の信号は、検知極支持体16の軸受19による被保持箇所近傍において、リード線41、接続部材45、リード線44という、中心軸部を構成する部材を経由して導出されている。
【0045】
一方、リード線42の先端のチップ42aは、接続筒43の外周部に溶着されている。すなわち、他方の検知極18の信号は、検知極支持体16の軸受19による被保持箇所近傍において、リード線42、接続筒43、連結軸14という、外周部を構成する部材を経由して導出されている。
【0046】
再び、図1に戻り、これら検知極18…の信号は、最終的には、フレーム2上端のコネクタ25から導出されるようになっている。なお、このコネクタ25には、モータ10、サーミスタ(図示せず)なども電気的に接続されている。
【0047】
一方、コネクタ25の出力側は、図3に示すように、電流計31…、加電圧回路32…などが組み込まれた変換器に接続されている。なお、 図3は上記センサ1Aを組み込んだ酸化還元電流測定装置全体を模式的に示すもので、理解を容易にするため、対極5を支持基体3から分離して図示してある。図3に示すように、各々の検知極18…と対極5との間の印加電圧は個別に設定できるようになっている。また、各々の検知極18…と対極5との間の電流も個別に測定できるようになっている。
【0048】
以上のようなセンサ1Aを用いた酸化還元電流測定装置で酸化還元電流を測定するには、まず、センサ1Aの下端部をフローセル33内の試料液26に浸漬する。そして、モータ10を作動させて回転軸12を回転させる。すると、連結軸14の球面軸受13に連結している部位は円運動を始めるが、連結軸14の略中央は変形自在な軸受19で保持されているので略静止した状態を維持する。したがって、一体となっている連結軸14と支持棒15、すなわち、検知極支持体16は、軸受け19による保持箇所を中心として歳差運動をし、検知極18…は円運動をおこなう。そして、各々の検知極18…と対極5との間に各々別個に電圧を印加して両極に流れる拡散電流を各々測定する。なお、試薬の添加が必要な場合には、試料液26をフローセル33に導入する前に添加しておく。
【0049】
次に、図4に基づき第2の実施形態に係るセンサについて説明する。図4は、センサ自体をフローセル型に構成した回転電極式の酸化還元電流測定装置のセンサ1Bの断面図である。図4において、図1と同一の構成部材には、同一の符号を附して、その説明を省略する。
【0050】
本センサでは、先端部分が薄肉に形成された支持基体3の先端部に、周方向に4個の円形の窓4が穿設されており、この窓4を含む周面に対極5が設けられている。さらに、支持基体3の基端部には、測定セルを構成するためのセル用壁体9が固着されており、このセル用壁体9の先端部の中央に試料液流入用の試料液流入孔9aが穿設されるとともに、基端近傍の側壁には試料液流出用の試料液流出孔9bが穿設されている。また、支持基体3には、試料液の温度を検知するのためのサーミスタ24が設けられている。
この他の点は第1の実施形態と同様であり、リード線の導出状態は図2を用いて説明したとおりである。また、センサ1Bを用いた酸化還元電流測定装置の全体構成も図3を用いて説明したとおりである。
【0051】
本実施形態のセンサを用いて酸化還元電流を測定するには、まず、試料液流入孔9aから試料液26を連続的に導入するとともに、試料液排出孔9bから排出する。また、モータ10を作動させて回転軸12を回転させ検知極18…を円運動させる。このとき、軸受19は、圧入されて大きな圧力を持って連結軸14に密着しているので、試料液26がモータ10側へ浸入することがない。そして、電流計、加電圧回路などが組み込まれた変換器(図示せず)によって各々の検知極18…と対極5との間に各々別個に電圧を印加して両極に流れる拡散電流を各々測定する。
【0052】
上記各実施形態におけるセンサ1A、センサ1Bにおける検知極18…を、支持棒15にどのように配置する形態としては、例えば、図5、図6に示す如く構成することができる。図5は、検知極18…を、支持棒15下端部に並べて配置した例である。一方、図6は、検知極18…を、支持棒15下端部に同心円状に配置した例である。
この他、検知極18…を支持棒15にどのように配置するかはついては特に限定はないが、支持棒15の周面よりも下端部に配置した方が、ビーズ7による洗浄効果が高い。また、支持棒15の下端部外周の角の部分に配置すると、検知極18…ビーズ7により摩耗しやすいと共に、電気的ノイズを生じやすいという欠点がある。
【0053】
【実施例】
遊離残留塩素と結合残留塩素の分別測定を目的として、検知極18…として金製の検知極と白金製の検知極、対極5として、銀/塩化銀電極を用い、各々の検知極と対極との間の酸化還元電流を同時に測定した場合のポーラログラムを求めた。図7は金製の検知極と対極との間で得られる電流を、両極間の印加電圧を変化させながら測定して得たポーラログラムである。一方、図8は白金製の検知極と対極との間で得られる電流を、両極間の印加電圧を変化させながら測定して得たポーラログラムである。なお、このときの金製の検知極と対極との間の印加電圧、白金製の検知極と対極との間の印加電圧は、同じ値で同時に変化させた。
各々印加電圧の掃引速度は100mV/分とした。検知極としては、直径2mmの金電極又は白金電極を、その中心間を3mm離して支持棒15の下端部に配置した。そして、支持棒15を歳差運動させ、線速度で30〜50cm/sが得られる程度の回転を与えた。
【0054】
試料液としては、水道水を活性炭で濾過した試料αと、水道水をそのまま使用した試料βと、水道水に次亜塩素酸ナトリウムを添加した試料γと、これにさらに塩化アンモニウムを0.5mg/Lの割合で添加した試料δを用意した。
各々の試料液における遊離残留塩素と結合残留塩素の各々の濃度の参照値は、米国のStandard Methodsに準じて、以下に示す手分析法で求めた。
まず、DPD(ジエチル−p−フェニレンジアミン)溶液試薬1mL及び緩衝液(0.2mol/L KH2PO4 300mLと、0.2mol/L NaOH 106mLとを混合し、1,2シクロヘキサンジアミン4酢酸0.39gを溶解したもの)1mLを25mL共栓付比色管に入れた。そして、ここに試料液20mLを加えて552nmの吸光度を測定した。この値から、遊離残留塩素濃度を得た。
次に、ヨウ化カリウムの結晶0.2gを加え、溶解した後5分放置してから552nmの吸光度を測定した。この値から、全残留塩素の濃度を求めた。そして、結合残留塩素の濃度は、全残留塩素濃度と遊離残留塩素濃度との差から演算によって求めた。その結果、試料液α、β、γ、δの各々について、表1に示す手分析値が得られた。
【0055】
【表1】
Figure 0004463405
【0056】
図7、8に示すように、試料液α、β、γ、δの各々について、検知極の材質の相違に基づき異なるポーラログラムが得られた。これらのポーラログラムは、いずれも、単独の検知極と対極との間で得られるものと同等である。
まず、図7において得られるポーラログラムは、概ね−0.2〜0.2Vにおいて、プラトー領域(印加電圧が若干ずれても、電流がほとんど変化しない領域)が得られた。また、プラトー領域における電流値は全残留塩素濃度に依存する。
なお、試料液δは添加した塩化アンモニウムのアンモニウムイオンと反応して遊離残留塩素が結合残留塩素に変化しているが、遊離残留塩素として存在している試料液β、γとは異なるポーラログラムが得られた。これは、プラトー領域の電流が遊離残留塩素、結合塩素の両方に感度を有することを示している。
【0057】
次に、図8において得られるポーラログラムは、概ね0〜0.3Vにおいて、プラトー領域が得られた。また、プラトー領域における電流値は遊離残留塩素濃度に依存し、試料液δによって確認されるように、結合残留塩素の影響を殆ど受けない。
ただし、導電率等といった試料液の性状によってプラトー領域は変動が見られるので、実際の測定時に印加する電圧の値は、試料液の性状等を充分に考慮して選択する必要がある。
このように、2種類の異なる検知極における酸化還元電流値から、遊離残留塩素濃度と結合残留塩素濃度を同時に求めることが可能となるものである。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、異なる成分、特に遊離残留塩素、結合残留塩素、ジクロラミン等を短時間で分別測定できると共に、測定作業が簡便であり、設置場所や設置費用等を最小限に留めることができる。また、遊泳用プールにおいて、塩素剤投入量や水の交換時期を判断して、水質を適切に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るセンサの断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係るセンサの断面図の部分拡大図である。
【図3】 図1のセンサを組み込んだ酸化還元電流測定装置の模式図である。
【図4】 本発明の他の実施形態に係るセンサの断面図である。
【図5】 検知極の配置を示す平面図(a)及び断面図(b)である。
【図6】 検知極の他の配置を示す平面図(a)及び断面図(b)である。
【図7】 本発明の実施例に係る酸化還元電流測定装置において、金製の検知極と銀/塩化銀製の対極との間で得られたポーラログラムである。
【図8】 本発明の実施例に係る酸化還元電流測定装置において、白金製の検知極と銀/塩化銀製の対極との間で得られたポーラログラムである。
【図9】 注入塩素量と全残留塩素濃度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1A,1B センサ
5 対極
10 モータ
14 連結軸
15 支持棒
16 検知極支持体
17 下部案内空間
18 検知極
31 電流計
32 加電圧回路
41,42 リード線
43 接続筒
44 上部案内空間
45 接続部材
53 リード線

Claims (3)

  1. 単一の検知極支持体に設けられた2つの検知極と、これらの検知極に対する共通の対極と、前記検知極支持体の所定箇所を保持する軸受けと、前記検知極支持体の軸受けによる被保持箇所を支点として検知極支持体を歳差運動させる駆動手段とを備え、
    前記検知極支持体は、被保持箇所近傍に、互いに絶縁された中心軸部と外周部とを有し、前記2つの検知極のリード線は、一方が中心軸部を経由して、他方が外周部を経由して、各々導出され、
    かつ、前記対極は、前記検知極支持体の外周側を周回するように設けられたことを特徴とする酸化還元電流測定装置のセンサ。
  2. 請求項1に記載のセンサと、このセンサの各々の検知極と対極との間に流れる酸化還元電流を測定する電流計と、前記各々の検知極と対極との間に、各々所定の印加電圧を与える印加電圧付与手段とを備えることを特徴とする酸化還元電流測定装置。
  3. 前記2つの検知極が、材質が金である第1の検知極と、材質が白金である第2の検知極とからなり、前記共通の対極が銀/塩化銀製である請求項1に記載のセンサと、
    第1の検知極と対極との間に−0.2〜0.2Vの印加電圧を与えると共に、第2の検知極と対極との間に、0〜0.3Vの印加電圧を与える印加電圧付与手段と、
    各々の検知極と対極との間に流れる酸化還元電流を測定する電流計とを備え、
    各々の検知極と対極との間に流れる酸化還元電流値から遊離残留塩素濃度と、結合残留塩素濃度とを求めることを特徴とする酸化還元電流測定装置。
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