JP2023054066A - 電力変換装置、モータ駆動装置、送風機、圧縮機及び空気調和機 - Google Patents

電力変換装置、モータ駆動装置、送風機、圧縮機及び空気調和機 Download PDF

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Abstract

【課題】スイッチング素子のスイッチング損失、及びリアクトルの高周波損失を低減して、高効率な電力変換装置を得ること。【解決手段】電力変換装置100は、リアクトル2と、メインコンバータ5と、平滑コンデンサ6と、サブコンバータ3と、直流コンデンサ4と、スイッチング素子3a~3d,5b,5dの導通を制御する制御器8とを備える。サブコンバータ3は第1レグ及び第2レグを有し、メインコンバータ5は第3レグ及び第4レグを有する。第1レグの中点はリアクトル2を介して交流電源1の一方に接続され、第2レグの中点は第3レグの中点に接続され、第4レグの中点は交流電源1の他方に接続される。平滑コンデンサ6と直流コンデンサ4との接続極性は動作領域に応じて反転可能に構成され、制御器8は、スイッチング素子3a~3d,5b,5dを交流電圧の半周期で1回以上、20回以下のスイッチング回数でスイッチング制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、交流電源から出力される交流電圧を直流電圧に変換する電力変換装置、電力変換装置を備えたモータ駆動装置、モータ駆動装置を備えた送風機及び圧縮機、並びに、送風機又は圧縮機を備えた空気調和機に関する。
交流電源に接続され、力率改善を行いながら交流電力を直流電力に変換する電力変換装置においては、装置の高電力密度化が要望されている。高電力密度化には、装置の低損失化及び小型化が必須である。低損失化及び小型化には、装置の構成要素のうちで、体積割合の高いリアクトルの低損失化及び小型化が重要な課題となる。一般的に、リアクトルの小型化には、回路を高周波化し、必要容量を下げることが考えられる。一方、回路の高周波化には、リアクトル及びスイッチング素子の損失が増加するため、変換効率が低下し、冷却器が大型化するという課題がある。
上記の課題に対して、下記特許文献1には、マルチレベル方式の電力変換装置が開示されている。特許文献1に記載の電力変換装置は、リアクトルとメインコンバータとの間に、4つのスイッチング素子と1つのコンデンサとで構成されたサブコンバータを備えている。特許文献1では、メインコンバータ及びサブコンバータのスイッチング素子をそれぞれ半周期ずれたスイッチング周期で駆動することで、出力直流電圧と入力交流電圧との間にサブコンバータのコンデンサ電圧を介在させながら高力率に電力制御を行う。これにより、一般的なブリッジレス構成の高力率コンバータよりもリアクトルの印加電圧が低減され、同仕様の高力率コンバータに比べて、リアクトルの容量低減と損失低減とを実現している。
特許第6129450号公報
しかしながら、特許文献1では、回路の駆動周波数は、何れの動作条件においても、常に10kHz以上である。このため、スイッチング素子のスイッチング損失、及びリアクトルの高周波損失が大きく、電力変換装置の変換効率が低くなってしまうという課題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、スイッチング素子のスイッチング損失、及びリアクトルの高周波損失を低減して、高効率な電力変換装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る電力変換装置は、リアクトルと、スイッチング素子を有するメインコンバータと、メインコンバータによって変換された直流電圧を保持する第1のコンデンサと、スイッチング素子を有するサブコンバータと、リアクトルと第1のコンデンサとの間に設けられ、サブコンバータによって変換された直流電圧を保持する第2のコンデンサと、スイッチング素子の導通を制御する制御器とを備える。リアクトル、メインコンバータ、サブコンバータ、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサは、交流電源と直流負荷との間に設けられる。電力変換装置は、交流電源の交流電圧と第1のコンデンサの電圧である第1のコンデンサ電圧との間で電力変換を行う。サブコンバータは、第2のコンデンサに並列に接続される第1レグと、第2のコンデンサ及び第1レグに並列に接続される第2レグとを有する。メインコンバータは、第1のコンデンサに並列に接続される第3レグと、第1のコンデンサ及び第3レグに並列に接続される第4レグとを有する。第1レグの中点は、リアクトルを介して交流電源の一方に接続され、第2レグの中点は、第3レグの中点に接続され、第4レグの中点は、交流電源の他方に接続される。第1のコンデンサと第2のコンデンサとの接続極性は動作領域に応じて反転可能に構成される。制御器は、スイッチング素子を交流電圧の半周期で1回以上、20回以下のスイッチング回数でスイッチング制御する。
本発明によれば、スイッチング素子のスイッチング損失、及びリアクトルの高周波損失を低減することにより、電力変換装置を高効率に駆動することができるという効果を奏する。
実施の形態1に係る電力変換装置の基本回路構成を示す図 実施の形態1に係る電力変換装置が昇圧動作するときの動作領域の概念の説明に使用する図 実施の形態1に係る電力変換装置が降圧動作するときの動作領域の概念の説明に使用する図 図2及び図3で定義される動作領域と主回路の動作状態との関係を示す図 実施の形態1に係る電力変換装置が電力変換を行うときの電流経路の例を示す図 実施の形態1に係る電力変換装置が昇圧動作するときのスイッチングパターンの例を示す図 実施の形態1に係る電力変換装置が降圧動作するときのスイッチングパターンの例を示す図 実施の形態1における制御器の内部構成を示すブロック図 図8に示す直流コンデンサ電圧制御器の詳細構成を示すブロック図 図8に示す加減算判定器の動作説明に用いるタイムチャート 図8に示す加減算判定器の動作説明に用いるブロック図 実施の形態2における制御器の内部構成を示すブロック図 実施の形態2に係る電力変換装置が昇圧動作するときのスイッチングパターンの例を示す図 実施の形態2に係る電力変換装置が降圧動作するときのスイッチングパターンの例を示す図 図12に示すキャリア波生成器の詳細構成を示すブロック図 図12に示す高力率制御器の詳細構成を示すブロック図 図12に示すゲート信号生成器の詳細構成を示すブロック図 実施の形態3に係る電力変換装置の基本回路構成を示す図 実施の形態4に係るモータ駆動装置の構成例を示す図 図19に示すモータ駆動装置を空気調和機に適用した例を示す図
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態に係る電力変換装置、モータ駆動装置、送風機、圧縮機及び空気調和機について説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、以下では、電気的な接続を単に「接続」と称して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る電力変換装置100の基本回路構成を示す図である。実施の形態1に係る電力変換装置100は、主回路110と、制御器8とを備える。主回路110は、交流電源1から出力される交流電圧による交流電力を直流電圧による直流電力に変換して負荷7に印加する電力変換回路である。負荷7は、直流負荷である。直流負荷は、直流電力の供給を受けて動作する負荷である。負荷7の内部に、直流電力を交流電力に変換するインバータを含むものも、ここで言う直流負荷に含まれる。
主回路110は、限流用のリアクトル2と、サブコンバータ3と、メインコンバータ5と、第1のコンデンサである平滑コンデンサ6とを備える。平滑コンデンサ6は、メインコンバータ5と負荷7との間において、メインコンバータ5及び負荷7のそれぞれに対して互いに並列に接続される。
サブコンバータ3は、スイッチング素子3aとスイッチング素子3bとが直列に接続された第1レグと、スイッチング素子3cとスイッチング素子3dとが直列に接続された第2レグと、第2のコンデンサである直流コンデンサ4とを有する。第1レグ、第2レグ及び直流コンデンサ4は、互いに並列に接続される。
直流コンデンサ4及び平滑コンデンサ6の例は、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサである。
メインコンバータ5は、ダイオード5aとスイッチング素子5bとが直列に接続された第3レグと、ダイオード5cとスイッチング素子5dとが直列に接続された第4レグとを備える。第3レグ及び第4レグ共に、各ダイオードのアノードがスイッチング素子に接続される構成である。第3レグ及び第4レグは、互いに並列に接続される。なお、ダイオード5a,5cをスイッチング素子に置き替えてもよい。
リアクトル2の一端は交流電源1の一方に接続され、リアクトル2の他端は第1レグの中点に接続される。第1レグの中点は、スイッチング素子3aとスイッチング素子3bとの接続点である。他のレグにおいても、スイッチング素子同士の接続点、及びダイオードとスイッチング素子との接続点を「中点」と呼ぶ。
メインコンバータ5において、第3レグの中点は、サブコンバータ3の第2レグの中点に接続され、第4レグの中点は交流電源1の他方に接続される。
スイッチング素子3a,3b,3c,3d(以下、適宜「3a~3d」と表記)及びスイッチング素子5b,5dの一例は、ダイオードが逆並列に接続された図示の金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:MOSFET)である。逆並列の接続とは、MOSFETのドレインとダイオードのカソードとが接続され、MOSFETのソースとダイオードのアノードとが接続されることを意味する。なお、ダイオードは、MOSFET自身が内部に有する寄生ダイオードを用いてもよい。寄生ダイオードは、ボディダイオードとも呼ばれる。
MOSFETに代えて、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT)、高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor:HEMT)を用いてもよい。HEMTとしては、カスコード型のGaN(Gallium Nitride)-HEMTが好適である。
平滑コンデンサ6は、メインコンバータ5によって変換された直流電圧を平滑して保持する。平滑コンデンサ6に保持される電圧である平滑コンデンサ電圧Vdcの極性は、矢印で示されている。矢印の先が高電位側であり、逆側が低電位側である。この定義は、サブコンバータ3においても同様である。また、交流電源1においては、矢印の先が高電位であるときを正極性、逆側が高電位であるときを負極性と定義する。
電力変換装置100は、更に電圧検出器30,31,33と、電流検出器32と、を備える。
電圧検出器30は、平滑コンデンサ電圧Vdcを検出する。なお、以下の記載において、平滑コンデンサ電圧を「第1のコンデンサ電圧」と称し、電圧検出器30を「第1の電圧検出器」と称する場合がある。電圧検出器30によって検出された平滑コンデンサ電圧Vdcの検出値は、制御器8に入力される。
電圧検出器31は、直流コンデンサ4の電圧である直流コンデンサ電圧Vsubを検出する。なお、以下の記載において、直流コンデンサ電圧を「第2のコンデンサ電圧」と称し、電圧検出器31を「第2の電圧検出器」と称する場合がある。電圧検出器31によって検出された直流コンデンサ電圧Vsubの検出値は、制御器8に入力される。
電流検出器32は、リアクトル2に流れる交流電流iacを検出する。電流検出器32によって検出された交流電流iacの検出値は、制御器8に入力される。
電圧検出器33は、交流電源1が出力する交流電圧vacを検出する。なお、電圧検出器33を「第3の電圧検出器」と称する場合がある。電圧検出器33によって検出された交流電圧vacの検出値は、制御器8に入力される。
制御器8は、平滑コンデンサ電圧Vdc、直流コンデンサ電圧Vsub、交流電圧vac及び交流電流iacの各検出値に基づいて、スイッチング素子3a~3dの導通を制御するためのゲート信号G3a,G3b,G3c,G3d(以下、適宜「G3a~G3d」と表記)と、スイッチング素子5b,5dの導通を制御するためのゲート信号G5b,G5dを生成する。
サブコンバータ3及びメインコンバータ5は、それぞれが図示を省略したゲート駆動回路を有する。サブコンバータ3の各ゲート駆動回路は、制御器8から出力されるゲート信号G3a~G3dを用いて駆動パルスを生成し、生成した駆動パルスを対応するスイッチング素子のゲートに印加して当該スイッチング素子を駆動する。メインコンバータ5の各ゲート駆動回路は、制御器8から出力されるゲート信号G5b,G5dを用いて駆動パルスを生成し、生成した駆動パルスを対応するスイッチング素子のゲートに印加して当該スイッチング素子を駆動する。
制御器8の内部の構成、及び制御器8の詳細な動作については後述する。
制御器8において、プロセッサ8aは、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、CPU(Central Processing Unit)、又はDSP(Digital Signal Processor)といった演算手段である。
メモリ8bは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)といった不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。
メモリ8bには、後述する制御器8の機能、及び後述する制御器8の機能を実行するプログラムが格納されている。プロセッサ8aは、図示しないアナログディジタル変換器及びディジタルアナログ変換器を含むインタフェースを介して必要な情報を授受し、メモリ8bに格納されたプログラムをプロセッサ8aが実行することにより、所要の処理を行う。プロセッサ8aによる演算結果は、メモリ8bに記憶することができる。
なお、制御器8の機能は、処理回路を用いて実現してもよい。ここで言う処理回路は、単一回路、複合回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。なお、処理回路を用いる構成でも、制御器8における一部の処理は、プロセッサ8aで実施してもよい。
上記のように構成された電力変換装置100は、交流電源1が出力する交流電圧と平滑コンデンサ6に保持される直流電圧である第1のコンデンサ電圧との間で電力変換を行う。この電力変換の機能は、リアクトル2、サブコンバータ3及びメインコンバータ5が担う。また、電力変換装置100は、直流コンデンサ4に保持される第2のコンデンサ電圧が指令電圧に一致するようにスイッチング素子3a~3d,5b,5dの導通を制御する。この機能は、制御器8が担う。
なお、図1では、1つのリアクトル2が交流電源1の一方側に接続される構成を開示しているが、この構成に限定されない。1つのリアクトル2が交流電源1の他方側に接続される構成でもよい。また、分割された2つのリアクトル2が交流電源1の一方側と他方側の双方に接続される構成でもよい。また、分割されたリアクトル2を同一のコアに巻いて、磁気結合した1つのリアクトルとして構成し、交流電源1の一方側又は他方側の何れかに接続してもよい。
次に、実施の形態1に係る電力変換装置100における制御の要点について、図2から図7の図面を参照して説明する。図2は、実施の形態1に係る電力変換装置100が昇圧動作するときの動作領域の概念の説明に使用する図である。図3は、実施の形態1に係る電力変換装置100が降圧動作するときの動作領域の概念の説明に使用する図である。図4は、図2及び図3で定義される動作領域と主回路110の動作状態との関係を示す図である。図5は、実施の形態1に係る電力変換装置100が電力変換を行うときの電流経路の例を示す図である。図6は、実施の形態1に係る電力変換装置100が昇圧動作するときのスイッチングパターンの例を示す図である。図7は、実施の形態1に係る電力変換装置100が降圧動作するときのスイッチングパターンの例を示す図である。
図2には、交流電圧vacの半周期(以下、適宜「交流半周期」と呼ぶ)において、交流電圧vacの絶対値|vac|よりも平滑コンデンサ電圧Vdcが大きい場合の電圧関係が示されている。平滑コンデンサ電圧Vdcが絶対値|vac|よりも大きいので、交流電圧vacを昇圧する必要がある。このため、電力変換装置100は、昇圧動作となる。以下、電力変換装置100を昇圧動作させるモードを「昇圧動作モード」と呼ぶ。
また、図3には、交流半周期において、交流電圧vacの絶対値|vac|よりも平滑コンデンサ電圧Vdcが小さい領域を含む場合の電圧関係が示されている。平滑コンデンサ電圧Vdcが絶対値|vac|よりも小さいので、交流電圧vacを降圧する必要がある。このため、電力変換装置100は、降圧動作となる。以下、電力変換装置100を降圧動作させるモードを「降圧動作モード」と呼ぶ。
図2及び図3において、α1及びα2は、Vsub=|vac|となる位相である。また、β1及びβ2は、Vdc=|vac|となる位相である。
図2および図3において、位相θが、0≦θ<α1、α2<θ≦πを満たす動作領域は、|vac|<Vsub<Vdcの関係が成り立つ動作領域である。この動作領域を領域1と定義する。
また、図2における、α1≦θ≦α2の領域、及び図3における、α1≦θ<β1、β2<θ≦α2を満たす動作領域は、Vsub≦|vac|<Vdcが成り立つ動作領域である。この動作領域を領域2と定義する。
また、図3における、β1≦θ≦β2を満たす動作領域はVsub<Vdc≦|vac|が成り立つ動作領域である。この動作領域を領域3と定義する。
図4には、図2及び図3で定義した各動作領域に対応するリアクトル2、直流コンデンサ4の動作状態、及びリアクトル2に印加される電圧であるリアクトル印加電圧の大きさが示されている。
リアクトル2の動作状態は、「励磁」及び「リセット」の2つである。「励磁」は、リアクトル2に電磁エネルギーを蓄積させる動作である。「リセット」は、リアクトル2に蓄積された電磁エネルギーを放出させる動作である。
直流コンデンサ4の動作状態は、「スルー」、「放電」及び「充電」の3つである。「スルー」は、直流コンデンサ4を通らない経路に交流電流iacを流す動作である。「放電」は、直流コンデンサ4を放電させる動作である。直流コンデンサ4を放電させると、直流コンデンサ4に蓄積された電荷が平滑コンデンサ6に移送される。「充電」は、直流コンデンサ4を充電する動作である。直流コンデンサ4の充電は、交流電源1の電力及びリアクトル2に蓄積された電磁エネルギーを利用して行われる。
図5には、図4の領域2において、リアクトル印加電圧が「vac-Vdc+Vsub」となるときの電流経路が示されている。図5における矢印は、交流電流iacが流れる電流経路を示している。図5に示されるように、リアクトル印加電圧が「vac-Vdc+Vsub」となるときは、制御器8によって、スイッチング素子3b,3c,5dがオンに制御され、スイッチング素子3a,3d,5bがオフに制御される。他の動作についても、図5と同様に、交流電流iacの電流経路を示すことができる。なお、ここでの説明は割愛する。
図6の下段部には、昇圧動作モード時のスイッチングパターンの例が示されている。図7の下段部には、降圧動作モード時のスイッチングパターンの例が示されている。また、図6及び図7の各上段部には、平滑コンデンサ電圧Vdc、平滑コンデンサ電圧Vdcの指令値である平滑コンデンサ電圧指令Vdc*、直流コンデンサ電圧Vsub、直流コンデンサ電圧Vsubの指令値である直流コンデンサ電圧指令Vsub*、交流電圧vac及び交流電流iacの各波形が示されている。
図6において、領域2における区間Aのスイッチングパターンは、図5の動作となるときのスイッチングパターンである。また、図6の領域1における区間Bのスイッチングパターンによって、図4の領域1に示した、直流コンデンサ4が「スルー」で、リアクトル印加電圧が「vac」となる動作を実施している。
次に、実施の形態1における制御器8の内部の構成について説明する。図8は、実施の形態1における制御器8の内部構成を示すブロック図である。制御器8は、動作領域判定器9と、フィードフォワード(Feed Forward:FF)デューティ(Duty)(以下「FF_Duty」と表記)演算器10と、直流コンデンサ電圧制御器11と、加減算判定器12と、加算器12a、ゲート信号生成器13とを備える。
動作領域判定器9は、交流電圧vac、平滑コンデンサ電圧Vdc及び直流コンデンサ電圧Vsubの各検出値に基づいて、領域判定信号Sig_SPを生成する。領域判定信号Sig_SPは、判定時における電力変換装置100の動作状態が図2又は図3のどの領域にあるのかを示す信号である。動作領域判定器9が生成した領域判定信号Sig_SPは、FF_Duty演算器10と、加減算判定器12と、ゲート信号生成器13とに入力される。それぞれの演算器では、動作領域に応じた演算が行われる。
FF_Duty演算器10は、交流電圧vacの検出値及び領域判定信号Sig_SPに基づいてFF_Duty比D_Vdcを演算する。FF_Duty比D_Vdcを演算する際には、図2又は図3に示した各領域において、直流コンデンサ4における充電と放電とが交流半周期ごとに同一回数となるように設定される。例えば、ある交流半周期において、直流コンデンサ4の充電が1回行われれば直流コンデンサ4の放電も1回行われ、直流コンデンサ4の充電が2回行われれば直流コンデンサ4の放電も2回行われる。なお、充電回数及び放電回数の合計値である充放電回数には“0”も含まれる。
各動作領域における充電及び放電は、図4を参照して設定される。充放電回数が“0”である場合は、図4における「スルー」が選択される。なお、動作領域ごとに同一回数の「充電」及び「放電」の組が選択されることが好ましいが、これに限定されない。交流半周期の期間内であれば、動作領域を跨って「充電」及び「放電」の組が選択されてもよい。
また、充放電回数は、直流コンデンサ4の容量、主回路部品の耐圧、及び主回路110の力率に基づいて決定することができる。充放電回数が少ない場合、スイッチング損失は低減できるが、制御の応答性が悪化し、力率の低下及び電圧リプル量の増加を招く。このため、電力変換装置100を安定動作させるためには、コンデンサ容量を大きくする必要がある。一方、充放電回数が多い場合には、コンデンサ容量は小さくて済み、制御の応答性も向上するが、スイッチング損失は増加する。
図9は、図8に示す直流コンデンサ電圧制御器11の詳細構成を示すブロック図である。直流コンデンサ電圧制御器11は、前処理器11aと、サンプルホールド器11bとを備える。直流コンデンサ電圧制御器11は、直流コンデンサ電圧Vsubの検出値に基づいて、直流コンデンサ電圧Vsubが、直流コンデンサ電圧Vsubの指令値である直流コンデンサ電圧指令Vsub*に追従するように制御する直流コンデンサ電圧指令デューティ比D_Vsubを生成する。
前処理器11aは、直流コンデンサ電圧指令Vsub*と直流コンデンサ電圧Vsubの検出値との偏差を比例(Proportional)制御し、その制御値を直流コンデンサ電圧指令Vsub*で割ることで規格化したデューティ比を演算する。サンプルホールド器11bは、前処理器11aの出力をサンプルホールドの周期で値の更新を行い、更新した値を直流コンデンサ電圧指令デューティ比D_Vsubとして加減算判定器12に出力する。
なお、以下の記載において、前述したFF_Duty比を「第1のデューティ比」と称し、前述した直流コンデンサ電圧指令デューティ比を「第2のデューティ比」と称する場合がある。
図10は、図8に示す加減算判定器12の動作説明に用いるタイムチャートである。図11は、図8に示す加減算判定器12の動作説明に用いるブロック図である。
図10の波形は、交流電圧vacの正の半波における領域2の動作の一例である。図10には、上段側から順に、交流電流iacの波形と、スイッチング素子3a~3d,5b,5dのそれぞれを制御するためのゲート信号G3a~G3d,G5b,G5dの波形とが示されている。また、図10の下段部には、直流コンデンサ4の動作状態が示されている。時刻t0~t1,t2~t3では、リアクトル2が励磁され、時刻t1~t2,t3~t4では、リアクトル2の励磁がリセットされる。従って、図10の例では、励磁及びリセットを1対とする2対のスイッチング制御、即ち、4回のスイッチング制御が行われている。
加減算判定器12には、直流コンデンサ電圧指令デューティ比D_Vsubが入力される。加減算判定器12は、領域判定信号Sig_SPに基づいて、直流コンデンサ電圧指令デューティ比D_Vsubに“1”又は“-1”の値を乗算する。即ち、加減算判定器12からは、領域判定信号Sig_SPに応じて、符号が反転されない非反転の制御信号“+D_Vsub”、又は符号が反転された制御信号“-D_Vsub”が出力される。図11の上段部には、非反転の制御信号“+D_Vsub”が出力される状況が示されている。図11の下段部には、反転された制御信号“-D_Vsub”が出力される状況が示されている。
実施の形態1では、図10における時刻t1及び時刻t3を変更することで電圧制御を行う。
例えば、外乱により直流コンデンサ電圧Vsubが直流コンデンサ電圧指令Vsub*よりも低くなった場合、図11の上段部に示すように、時刻t1では、加算器12aにおいて、FF_Duty比D_Vdcに対して直流コンデンサ電圧指令デューティ比D_Vsubが正で加算される。また、図11の下段部に示すように、時刻t3では、加算器12aにおいて、FF_Duty比D_Vdcに対して直流コンデンサ電圧指令デューティ比D_Vsubが負で加算される。これにより、主回路110の動作は、直流コンデンサ4に対する充電量が増加し、放電量が減少する動作となる。
上記とは逆に、直流コンデンサ電圧Vsubが直流コンデンサ電圧指令Vsub*よりも高くなった場合、時刻t1では、加算器12aにおいて、FF_Duty比D_Vdcに対して直流コンデンサ電圧指令デューティ比D_Vsubが負で加算される。また、時刻t3では、加算器12aにおいて、FF_Duty比D_Vdcに対して直流コンデンサ電圧指令デューティ比D_Vsubが正で加算される。これにより、主回路110の動作は、直流コンデンサ4に対する充電量が減少し、放電量が増加する動作となる。
上記の動作により、直流コンデンサ電圧Vsubは、直流コンデンサ電圧指令Vsub*通りに制御される。なお、図10では、交流電圧vacの正の半波における領域2の動作を説明したが、正の半波における領域1,3、及び負の半波における領域1~3においても、同様の動作で電圧一定制御を行うことができる。
図8に戻り、ゲート信号生成器13には、交流電圧vacと、領域判定信号Sig_SPと、加算器12aから出力されるデューティ比総和量D_totalとが入力される。ゲート信号生成器13は、交流電圧vacと、領域判定信号Sig_SPと、加算器12aから出力されるデューティ比総和量D_totalとに基づいて、ゲート信号G3a~G3d,G5b,G5dを生成する。ゲート信号G3a~G3d,G5b,G5dは、それぞれスイッチング素子3a~3d,5b,5dに印加され、スイッチング素子3a~3d,5b,5dの導通が制御される。
以上の制御により、実施の形態1の電力変換装置100では、第1のコンデンサ電圧の制御を通じて、負荷7への所要の電力供給が可能となる。また、第1のコンデンサ電圧の制御を行いつつ、第2のコンデンサ電圧を指令値に追従させる電圧一定制御が可能となる。
また、実施の形態1において、交流半周期におけるスイッチング回数は、多くても20回である。即ち、実施の形態1では、主回路110のスイッチング素子3a~3d,5b,5dに対し、交流半周期で十数回以下のスイッチング回数によるスイッチング制御が行われる。
交流電圧vacの周波数を50Hzとすると、交流半周期は10[ms]となる。交流半周期において、20回のスイッチング制御を周期的に行うとすると、1回のスイッチング制御に要する時間は、0.5[ms]である。0.5[ms]を1スイッチング周期とすれば、スイッチング周波数は5[kHz]であり、従来に比べて、スイッチング周波数を低減することができる。これにより、スイッチング素子のスイッチング損失及びリアクトルの高周波損失を低減できるので、従来に比べて、電力変換装置を高効率に駆動することができる。
なお、これまでの説明では、交流半周期において、直流コンデンサ4に対する充放電が少なくとも1回行われることを前提としていたが、これに限定されない。領域1及び領域2のみを用いる昇圧動作の場合、交流半周期における直流コンデンサ4の充放電回数を0回として、平滑コンデンサ電圧Vdcの制御のみで、主回路110を動作させることも可能である。この場合、FF_Duty演算器10では、図4において、「スルー」の動作のみが選択されて、FF_Duty比D_Vdcが演算される。そして、演算されたFF_Duty比D_Vdcを用いてゲート信号G3a~G3d,G5b,G5dが生成される。この場合、直流コンデンサ電圧Vsubのフィードバック制御が不要となる。このため、事前に動作条件に応じたスイッチング回数、及び導通時間を制御器8のメモリ8bに記憶しておき、記憶された情報を読み出して、主回路110を動作させてもよい。
以上説明したように、実施の形態1に係る電力変換装置によれば、制御器は、複数のスイッチング素子を交流電圧の半周期で1回以上、十数回以下(20回未満)のスイッチング回数でスイッチング制御する。これにより、スイッチング素子のスイッチング損失、及びリアクトルの高周波損失を低減して、電力変換装置を高効率に駆動することができる。また、このスイッチング制御に際し、制御器は、交流電圧の半周期における第2のコンデンサの充電量と放電量とを制御して、第2のコンデンサ電圧を第2のコンデンサ電圧の指令値に一致させる制御を行う。この制御により、スイッチング素子のスイッチング損失及びリアクトルの高周波損失を低減しつつ、主回路動作の力率を高めることができる。これにより、電力変換装置を高効率に駆動することができる。
なお、上記の制御において、制御器は、第2のコンデンサを充電する充電時間及び第2のコンデンサを放電させる放電時間を変更しながらスイッチング制御を行うことができる。この制御は、キャリア波を用いずに実施できるので、電力変換装置の高効率駆動を簡易に実施することが可能となる。
また、上記の制御において、制御器は、交流電圧の半周期内で第2のコンデンサの充電及び放電を各1回以上行い、且つ、充電の回数と放電の回数とが交流電圧の半周期内で等しくなるようにスイッチング制御を行うことが好ましい。これにより、第2のコンデンサ電圧を指令値に追従させる電圧一定制御を確実に実施することができる。
また、上記の制御において、第1のコンデンサ電圧を制御するための第1のデューティ比と、第2のコンデンサ電圧を制御するための第2のデューティ比との和であるデューティ比総和量に対し、制御器は、交流電圧の半周期内におけるデューティ比総和量が一定に保たれるように、第2のデューティ比を第1のデューティ比に加減算することが好ましい。これにより、第1のコンデンサ電圧の制御と、第2のコンデンサ電圧を指令値に追従させる電圧一定制御とを両立して実施することができる。
実施の形態2.
図12は、実施の形態2における制御器8Aの内部構成を示すブロック図である。実施の形態2における制御器8Aは、図8に示す実施の形態1における制御器8の構成において、FF_Duty演算器10が高力率制御器17に置き替えられ、ゲート信号生成器13がゲート信号生成器18に置き替えられている。また、キャリア波生成器16が追加されている。なお、その他の構成については、図8に示す構成と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部には、同一の符号を付して、重複する説明は割愛する。また、基本回路構成は、図1と同一又は同等である。
図13は、実施の形態2に係る電力変換装置100が昇圧動作するときのスイッチングパターンの例を示す図である。また、図14は、実施の形態2に係る電力変換装置100が降圧動作するときのスイッチングパターンの例を示す図である。実施の形態1で説明した動作領域の概念は、実施の形態2においても同じである。実施の形態2に係る電力変換装置100は、動作領域ごとに、キャリア周波数を変更しながら、スイッチング素子3a~3d,5b,5dに対するスイッチング制御を行う。キャリア周波数が変更されると、スイッチング周波数も変更される。なお、本明細書では、同一のスイッチング周波数が維持される期間を「第1のスイッチング期間」と定義する。
図13及び図14のスイッチングパターンによれば、各動作領域で、直流コンデンサ4の充電及び放電が1回以上行われるように動作する。なお、前述したように、各動作領域の幅は、平滑コンデンサ電圧Vdc及び直流コンデンサ電圧Vsubと、交流電圧vacとの大小関係で決まるので、各動作領域の幅は変動する。このため、期間の狭い領域では、より高周波数のスイッチング制御による力率制御が行われ、期間の広い領域では、より低周波数のスイッチング制御による力率制御が行われる。一方、前述したように、スイッチング回数は多くても20回であり、従来の手法に比べて大幅に低減されている。このため、従来よりも、大幅な損失低減が可能となり、電力変換装置を高効率に駆動することができる。
なお、図14に示す降圧動作の場合、図13に示す昇圧動作の場合と比べて動作領域が増える。このため、動作領域ごとのスイッチング回数が同じであれば、交流半周期におけるスイッチング回数は、降圧動作の方が多くなる。また、降圧動作は昇圧動作と異なり、直流コンデンサ4に対する充放電を行いながら動作する必要がある。このため、領域3では、必ず充放電のためのスイッチング制御が行われる。なお、この点は、実施の形態1においても同様である。図4の領域3に示されるように、領域3には「スルー」の動作はなく、放電又は充電の何れかの動作が選択される。
図15は、図12に示すキャリア波生成器16の詳細構成を示すブロック図である。キャリア波生成器16は、スイッチング周波数演算器20と、周波数変換器21とを備える。
スイッチング周波数演算器20は、交流電圧vac、直流コンデンサ電圧Vsub及び平滑コンデンサ電圧Vdcに基づいて、交流半周期における各動作領域の時間を演算する。また、スイッチング周波数演算器20は、ユーザが設定した直流コンデンサ4の充放電回数に基づいて、スイッチング周波数の逆数であるスイッチング周期を演算する。
周波数変換器21は、スイッチング周波数演算器20が演算したスイッチング周期と、領域判定信号Sig_SPとに基づいて、キャリア波を生成する。なお、キャリア波は、のこぎり波でも、三角波でもよい。
スイッチング周波数演算器20は、図15に示すように、第1の時間演算器20aと、第2の時間演算器20cと、第3の時間演算器20eと、第4の時間演算器20iと、除算器20b,20d,20g,20jと、加算器20hとを備える。
第1の時間演算器20aは、直流コンデンサ電圧Vsubを交流電圧vacで除算したものを逆三角関数で時間に変換し、更に角周波数2πfacで除算することで領域1の時間Rt1を演算する。時間Rt1は、図2における0からα1までの位相差に相当する時間である。facは、交流電圧vacの周波数である。以下、交流電圧vacの周波数を「交流電圧周波数」と呼ぶ。スイッチング周波数演算器20は、時間Rt1を除算器20bにおいて充放電回数で除算することで領域1のスイッチング周期Tsw_1を演算する。
第2の時間演算器20cは、1の値を交流電圧周波数facの2倍値で除算した値から領域1の時間Rt1の2倍値を減算することで領域2の時間Rt2bを演算する。時間Rt1の2倍値は、図2における0からα1までの位相差と、α2からπでの位相差とを加算した位相差に相当する時間である。また、1の値を交流電圧周波数facの2倍値で除算した値は、図2における0からπまでの位相差に相当する時間である。従って、第2の時間演算器20cの処理により、図2におけるα1からα2までの位相差に相当する、領域2の時間Rt2bが算出される。スイッチング周波数演算器20は、時間Rt2bを除算器20dにおいて充放電回数で除算することで、昇圧動作モードにおける領域2のスイッチング周期Tsw_2bを演算する。
降圧動作の場合、領域3までの動作範囲があるため、別の制御ブロックが設けられている。第3の時間演算器20eは、平滑コンデンサ電圧Vdcを交流電圧vacで除算したものを逆三角関数で時間に変換し、更に角周波数2πfacで除算し、更に領域1の時間Rt1を減算することで領域2の時間Rt2sを演算する。角周波数2πfacで除算した値は、図3における0からβ1までの位相差に相当する時間である。このため、角周波数2πfacで除算した値から領域1の時間Rt1を減算することで領域2の時間Rt2sを演算することができる。スイッチング周波数演算器20は、時間Rt2sを除算器20gにおいて充放電回数で除算することで、降圧動作モードにおける領域2のスイッチング周期Tsw_2sを演算する。
加算器20hは、領域2の時間Rt2sと、領域1の時間Rt1とを加算することで、図3における0からβ1までの位相差に相当する時間を再度演算している。第4の時間演算器20iは、1の値を交流電圧周波数facの2倍値で除算した値から加算器20hの出力の2倍値を減算することで領域3の時間Rt3を演算する。加算器20hの出力の2倍値は、図3における0からβ1までの位相差と、β2からπでの位相差とを加算した位相差に相当する時間である。また、1の値を交流電圧周波数facの2倍値で除算した値は、図3における0からπまでの位相差に相当する時間である。従って、第4の時間演算器20iの処理により、図3におけるβ1からβ2までの位相差に相当する、領域3の時間Rt3が算出される。スイッチング周波数演算器20は、時間Rt3を除算器20jにおいて充放電回数で除算することで、降圧動作モードにおける領域3のスイッチング周期Tsw_3を演算する。
なお、スイッチング周波数演算器20は、演算したスイッチング周期Tsw_1,Tsw_2b,Tsw_2s,Tsw_3を周波数変換器21に出力しているが、これに限定されない。スイッチング周期Tsw_1,Tsw_2b,Tsw_2s,Tsw_3の逆数を演算し、それぞれの演算値を動作領域に対応するスイッチング周波数として周波数変換器21に出力してもよい。
また、スイッチング周期Tsw_1,Tsw_2b,Tsw_2s,Tsw_3をスイッチング周波数の情報とするとき、時間Rt1,Rt2b,Rt2s,Rt3は、各スイッチング周波数を演算するための基準スイッチング周波数と捉えることができる。このように捉えると、図15に示すスイッチング周波数演算器20は、前段部は動作領域に対応した基準スイッチング周波数を演算し、後段部は基準スイッチング周波数と、第2のコンデンサの充放電回数とに基づいてスイッチング周波数を演算するように構成されている。
周波数変換器21は、スイッチング周波数演算器20が演算したスイッチング周期Tsw_1,Tsw_2b,Tsw_2s,Tsw_3と、領域判定信号Sig_SPとに基づいて、動作領域に対応したキャリア波を生成して、ゲート信号生成器18に出力する。
以下、充放電回数について補足する。充放電回数は、交流半周期で1以上となるように0を含めた整数により設定される。充放電回数は、直流コンデンサ4の容量、主回路部品の耐圧、及び主回路110の力率に基づいて決定することができる。充放電回数が少ない場合、スイッチング損失は低減できるが、制御の応答性が悪化し、力率の低下及び電圧リプル量の増加を招く。このため、電力変換装置100を安定動作させるためには、コンデンサ容量を大きくする必要がある。一方、充放電回数が多い場合には、コンデンサ容量は小さくて済み、制御の応答性も向上するが、スイッチング損失は増加する。
図16は、図12に示す高力率制御器17の詳細構成を示すブロック図である。高力率制御器17は、電流指令演算器17aと、電流制御器17bと、FF_Duty演算器17cと、加算器17dとを備える。高力率制御器17は、交流電圧vac、平滑コンデンサ電圧Vdc及び交流電流iacの各検出値に基づいて、主回路110の力率が1に近づくように制御しながら、平滑コンデンサ電圧Vdcを指令値に追従するように制御する制御信号D_PFCを生成する。
電流指令演算器17aは、平滑コンデンサ電圧指令Vdc*と平滑コンデンサ電圧Vdcの検出値との偏差を比例積分(Proportional Integral:PI)制御することで、電流指令振幅Iac*を演算する。電流指令演算器17aは、電流指令振幅Iac*に位相同期ループ(Phase Locked Loop:PLL)制御で生成された交流電圧vacと同位相の正弦波信号Sin(ωt)を乗算して交流電流指令iac*を演算する。なお、平滑コンデンサ電圧Vdcの電圧制御を行わず、交流電流iacの高力率制御のみを行う場合には、交流電流指令iac*をユーザが任意に決定、もしくは設定してもよい。
電流制御器17bは、交流電流指令iac*と交流電流iacとの偏差をPI制御し、その制御値を直流コンデンサ電圧指令Vsub*で割ることで規格化した制御デューティ比D_PFC1を演算する。加算器17dは、制御デューティ比D_PFC1と、FF_Duty演算器17cで演算されたFF_Duty比D_PFC_FFとを加算し、その加算値を高力率制御用のFF_Duty比D_PFCとして、図12の加算器12aに出力する。FF_Duty比D_PFC_FFを制御デューティ比D_PFC1に加えることで、高力率制御の応答性を向上させることができる。
実施の形態2に係る電力変換装置100では、動作領域に応じて、制御デューティ比D_PFC1を切り替える動作となるため、FF制御を入れることで、制御の切り替え時における電流変動を抑制することができる。
FF制御用のFF_Duty比D_PFC_FFは、リアクトル2の励磁及びリセットに伴う交流電流iacの増減量が等しくなるような、理論デューティ比を演算する。理論デューティ比の算出手法については、上記した特許文献1に詳細に記載されているので、当該記載内容を参照されたい。当該記載内容は、本明細書に取り込まれて本明細書の一部を構成する。理論デューティ比の算出手法は、当該公報の記載内容に限定されるものでもなく、理論デューティ比が得られる手法であればどのような手法を用いてもよい。
実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、直流コンデンサ4の充電と放電とが、交流半周期において同一回数となるような励磁及びリセットの組が選択される。FF_Duty演算器17cは、選択された励磁及びリセットの組に関する情報に基づいて理論デューティ比を演算する。
図17は、図12に示すゲート信号生成器18の詳細構成を示すブロック図である。ゲート信号生成器18は、比較部18aと、パルス演算器18bとを備える。また、比較部18aは、第1比較器18a1と、乗算器18a2と、第2比較器18a3とを備える。
デューティ比総和量D_totalは、乗算器18a2を介して第2比較器18a3の+端子に入力され、キャリア波は第2比較器18a3の-端子に入力される。第2比較器18a3では、デューティ比総和量D_totalとキャリア波の振幅値とが比較され、デューティ比総和量D_totalがキャリア波の振幅値よりも大きければ、スイッチング素子を導通させるオン信号が生成される。パルス演算器18bは、比較部18aから出力されるオン信号及び領域判定信号Sig_SPを用いてゲート信号G3a~G3d,G5b,G5dを生成する。ゲート信号G3a~G3d,G5b,G5dは、それぞれスイッチング素子3a~3d,5b,5dに印加され、スイッチング素子3a~3d,5b,5dの導通が制御される。
なお、図17では、充放電回数が0のときの制御を実現するため、第1比較器18a1と、乗算器18a2とが設けられている。図17の構成では、充放電回数が0のときに第1比較器18a1の出力は0となり、乗算器18a2の出力も0となるので、第2比較器18a3に入力されるデューティ比総和量D_totalも0となる。なお、図17の構成は一例であり、これらの構成に限定されない。例えば、デューティ比総和量D_totalがキャリア波の振幅値よりも小さいときにスイッチング素子を導通させるオン信号が生成される構成でもよい。
以上の制御により、実施の形態2の電力変換装置100では、第1のコンデンサ電圧の制御を通じて、負荷7への所要の電力供給が可能となる。また、第1のコンデンサ電圧の制御を行いつつ、第2のコンデンサ電圧を指令値に追従させる電圧一定制御が可能となる。
また、実施の形態2においても、交流半周期におけるスイッチング回数は、多くても20回である。従って、実施の形態2では、主回路110のスイッチング素子3a~3d,5b,5dに対し、交流電圧半周期で十数回以下のスイッチング回数によるスイッチング制御により、第1のコンデンサ電圧の制御と、第2のコンデンサ電圧を指令値に追従させる電圧一定制御とを両立して実施することができる。
以上説明したように、実施の形態2に係る電力変換装置によれば、制御器は、第1及び第2のコンデンサ電圧の各検出値と、交流電圧の検出値との大小関係に応じて、動作領域を判定し、第1及び第2のコンデンサ電圧の各検出値、並びに交流電圧の検出値に基づいて、動作領域ごとに、スイッチング周波数を変更しながらスイッチング制御を行う。この制御により、スイッチング素子のスイッチング損失及びリアクトルの高周波損失を低減しつつ、主回路動作の力率を高めることができる。これにより、電力変換装置を高効率に駆動することができる。
なお、上記の制御において、制御器は、同一のスイッチング周波数が維持される期間である第1のスイッチング期間において、第2のコンデンサの充電及び放電を各1回以上行い、且つ、充電の回数と放電の回数とが第1のスイッチング期間内で等しくなるようにスイッチング制御を行うことが好ましい。これにより、第2のコンデンサ電圧を指令値に追従させる電圧一定制御を確実に実施することができる。
また、上記の制御において、第1のコンデンサ電圧を制御するための第1のデューティ比と、第2のコンデンサ電圧を制御するための第2のデューティ比との和であるデューティ比総和量に対し、制御器は、第1のスイッチング期間内におけるデューティ比総和量が一定に保たれるように第2のデューティ比を第1のデューティ比に加減算するようにしてもよい。これにより、第1のコンデンサ電圧の制御と、第2のコンデンサ電圧を指令値に追従させる電圧一定制御とを両立して実施することができる。
また、上記の制御において、制御器は、動作領域ごとに交流電圧と第2のコンデンサ電圧が交差する第1の位相、及び交流電圧と第1のコンデンサ電圧とが交差する第2の位相から基準スイッチング周波数を演算する。制御器は、予め定めた第2のコンデンサの充電回数及び放電回数と、演算で求めた基準スイッチング周波数とに基づいてスイッチング周波数を演算するようにしてもよい。この手法を用いれば、複数の動作領域におけるスイッチング周波数を纏めて演算できるので、動作領域の切り替えに迅速に対応することが可能である。
また、上記の制御において、制御器は、第1のスイッチング期間内において、第2のコンデンサ電圧を制御するフィードバックデューティ比に、リアクトルの励磁及びリセットに伴う交流電流の増減量が等しくなるような理論デューティ比を加えるようにしてもよい。これにより、動作領域間の切り替えを円滑に行うことができる。
実施の形態3.
図18は、実施の形態3に係る電力変換装置100Aの基本回路構成を示す図である。実施の形態3における電力変換装置100Aは、図1に示す実施の形態1に係る電力変換装置100の構成において、リアクトル2よりも交流電源1側にダイオードブリッジ24が設けられている。この構成により、図18では、主回路110のサブコンバータ3に具備されるスイッチング素子3a,3dが、それぞれダイオード3a’,3d’に置き替えられている。また、図18では、主回路110のメインコンバータ5に具備されるスイッチング素子5dが、ダイオード5d’に置き替えられている。なお、その他の構成については、図1に示す構成と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部には、同一の符号を付して、重複する説明は割愛する。
実施の形態3に係る電力変換装置100Aの場合、サブコンバータ3には、ダイオードブリッジ24によって全波整流された電圧波形が印加される。このため、実施の形態3における制御器8の動作は、負の半波の動作がなく、正の半波のみの動作となる。このため、実施の形態1又は実施の形態2における制御器8の機能をそのまま用いることができる。なお、正の半波の動作は、実施の形態1及び実施の形態2と同様であり、ここでの説明は割愛する。
実施の形態3に係る電力変換装置100Aによれば、実施の形態1及び実施の形態2と比べて、スイッチング素子数を減らすことができるので、スイッチング損失の低減が可能となる。また、ダイオードの方がスイッチング素子よりも安価に入手できるため、装置の低コスト化が可能となる。
また、実施の形態3に係る電力変換装置100Aによれば、制御器8の動作は、正の半波のみの動作となる。このため、実施の形態1及び実施の形態2と比べて、制御器8の機能を簡略化することができる。これにより、装置の低コスト化が可能となる。
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態1で説明した電力変換装置100のモータ駆動装置への適用例について説明する。図19は、実施の形態4に係るモータ駆動装置150の構成例を示す図である。図19に示す実施の形態4に係るモータ駆動装置150では、図1に示す電力変換装置100の構成に、インバータ7a及びモータ7bが追加されている。
インバータ7aの出力側には、モータ7bが接続されている。モータ7bは、負荷機器の一例である。インバータ7aは、平滑コンデンサ6に蓄積された直流電力を交流電力に変換し、変換した交流電力をモータ7bに供給することでモータ7bを駆動する。
図19に示すモータ駆動装置150は、送風機、圧縮機及び空気調和機といった製品に適用することが可能である。なお、図19では、実施の形態1に係る電力変換装置100を適用してモータ駆動装置150を構成したが、これに限定されない。実施の形態1に係る電力変換装置100に代えて、実施の形態2に係る電力変換装置100、又は実施の形態3に係る電力変換装置100Aを用いて構成してもよい。
図20は、図19に示すモータ駆動装置150を空気調和機に適用した例を示す図である。モータ駆動装置150の出力側にはモータ7bが接続されており、モータ7bは、圧縮要素504に連結されている。圧縮機505は、モータ7bと圧縮要素504とを備える。冷凍サイクル部506は、四方弁506a、室内熱交換器506b、膨張弁506c及び室外熱交換器506dを含む態様で構成されている。
空気調和機の内部を循環する冷媒の流路は、圧縮要素504から、四方弁506a、室内熱交換器506b、膨張弁506c、室外熱交換器506dを経由し、再び四方弁506aを経由して、圧縮要素504へ戻る態様で構成されている。モータ駆動装置150は、交流電源1より電力の供給を受け、モータ7bを回転させる。圧縮要素504は、モータ7bが回転することによって、冷媒の圧縮動作を実行し、冷媒を冷凍サイクル部506の内部で循環させることができる。
実施の形態4に係るモータ駆動装置150は、実施の形態1から実施の形態3に係る電力変換装置を備えて構成される。これにより、実施の形態4に係るモータ駆動装置を適用した送風機、圧縮機及び空気調和機といった製品において、実施の形態1から実施の形態3で説明した効果を得ることができる。
なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 交流電源、2 リアクトル、3 サブコンバータ、3a~3d,5b,5d スイッチング素子、3a’,3d’,5a,5c,5d’ ダイオード、4 直流コンデンサ、5 メインコンバータ、6 平滑コンデンサ、7 負荷、7a インバータ、7b モータ、8,8A 制御器、8a プロセッサ、8b メモリ、9 動作領域判定器、10,17c FF_Duty演算器、11 直流コンデンサ電圧制御器、11a 前処理器、11b サンプルホールド器、12 加減算判定器、12a,16h,17d 加算器、13,18 ゲート信号生成器、16 キャリア波生成器、17 高力率制御器、17a 電流指令演算器、17b 電流制御器、18a 比較部、18a1 第1比較器、18a2 乗算器、18a3 第2比較器、18b パルス演算器、20 スイッチング周波数演算器、20a 第1の時間演算器、20b,20d,20g,20j 除算器、20c 第2の時間演算器、20e 第3の時間演算器、20i 第4の時間演算器、21 周波数変換器、24 ダイオードブリッジ、30,31,33 電圧検出器、32 電流検出器、100,100A 電力変換装置、110 主回路、150 モータ駆動装置、504 圧縮要素、505 圧縮機、506 冷凍サイクル部、506a 四方弁、506b 室内熱交換器、506c 膨張弁、506d 室外熱交換器。

Claims (14)

  1. リアクトルと、スイッチング素子を有するメインコンバータと、前記メインコンバータによって変換された直流電圧を保持する第1のコンデンサと、スイッチング素子を有するサブコンバータと、前記リアクトルと前記第1のコンデンサとの間に設けられ、前記サブコンバータによって変換された直流電圧を保持する第2のコンデンサと、前記スイッチング素子の導通を制御する制御器とを備え、前記リアクトル、前記メインコンバータ、前記サブコンバータ、前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサは、交流電源と直流負荷との間に設けられ、
    前記交流電源の交流電圧と前記第1のコンデンサの電圧である第1のコンデンサ電圧との間で電力変換を行う電力変換装置において、
    前記サブコンバータは、前記第2のコンデンサに並列に接続される第1レグと、前記第2のコンデンサ及び前記第1レグに並列に接続される第2レグとを有し、
    前記メインコンバータは、前記第1のコンデンサに並列に接続される第3レグと、前記第1のコンデンサ及び前記第3レグに並列に接続される第4レグとを有し、
    前記第1レグの中点は、前記リアクトルを介して前記交流電源の一方に接続され、前記第2レグの中点は、前記第3レグの中点に接続され、前記第4レグの中点は、前記交流電源の他方に接続され、
    前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの接続極性は動作領域に応じて反転可能に構成され、
    前記制御器は、前記スイッチング素子を前記交流電圧の半周期で1回以上、20回以下のスイッチング回数でスイッチング制御する
    電力変換装置。
  2. 前記制御器は、前記交流電圧の半周期の期間内で前記第2のコンデンサの充電量と放電量とを制御して、前記第2のコンデンサの電圧である第2のコンデンサ電圧を前記第2のコンデンサ電圧の指令値に一致させる制御を行う
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1のコンデンサ電圧を検出する第1の電圧検出器と、前記第2のコンデンサ電圧を検出する第2の電圧検出器と、前記交流電圧を検出する第3の電圧検出器と、を備え、
    前記制御器は、前記第1及び第2のコンデンサ電圧の各検出値と、前記交流電圧の検出値との大小関係に応じて、動作領域を判定し、前記第1及び第2のコンデンサ電圧の各検出値、並びに前記交流電圧の検出値に基づいて、前記第2のコンデンサを充電する充電時間及び前記第2のコンデンサを放電させる放電時間を変更しながら前記スイッチング制御を行う
    請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御器は、前記交流電圧の半周期内で前記第2のコンデンサの充電及び放電を各1回以上行い、且つ、前記充電の回数と前記放電の回数とが前記交流電圧の半周期内で等しくなるように前記スイッチング制御を行う
    請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記第1のコンデンサ電圧を制御するための第1のデューティ比と、前記第2のコンデンサ電圧を制御するための第2のデューティ比との和であるデューティ比総和量に対し、
    前記制御器は、前記交流電圧の半周期内における前記デューティ比総和量が一定に保たれるように、前記第2のデューティ比を前記第1のデューティ比に加減算する
    請求項2から4の何れか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記第1のコンデンサ電圧を検出する第1の電圧検出器と、前記第2のコンデンサ電圧を検出する第2の電圧検出器と、前記交流電圧を検出する第3の電圧検出器と、を備え、
    前記制御器は、前記第1及び第2のコンデンサ電圧の各検出値と、前記交流電圧の検出値との大小関係に応じて、動作領域を判定し、前記第1及び第2のコンデンサ電圧の各検出値、並びに前記交流電圧の検出値に基づいて、前記動作領域ごとに、スイッチング周波数を変更しながら前記スイッチング制御を行う
    請求項2に記載の電力変換装置。
  7. 前記制御器は、同一のスイッチング周波数が維持される期間である第1のスイッチング期間において、前記第2のコンデンサの充電及び放電を各1回以上行い、且つ、前記充電の回数と前記放電の回数とが前記第1のスイッチング期間内で等しくなるように前記スイッチング制御を行う
    請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 前記第1のコンデンサ電圧を制御するための第1のデューティ比と、前記第2のコンデンサ電圧を制御するための第2のデューティ比との和であるデューティ比総和量に対し、
    前記制御器は、前記第1のスイッチング期間内における前記デューティ比総和量が一定に保たれるように前記第2のデューティ比を前記第1のデューティ比に加減算する
    請求項7に記載の電力変換装置。
  9. 前記制御器は、前記動作領域ごとに前記交流電圧と前記第2のコンデンサ電圧が交差する第1の位相、及び前記交流電圧と前記第1のコンデンサ電圧とが交差する第2の位相から基準スイッチング周波数を演算し、予め定めた前記第2のコンデンサの充電回数及び放電回数と、前記基準スイッチング周波数とに基づいて前記スイッチング周波数を演算する
    請求項7又は8に記載の電力変換装置。
  10. 前記制御器は、前記第1のスイッチング期間内において、前記第2のコンデンサ電圧を制御するフィードバックデューティ比に、前記リアクトルの励磁及びリセットに伴う交流電流の増減量が等しくなるような理論デューティ比を加える
    請求項7から9の何れか1項に記載の電力変換装置。
  11. 請求項1から10の何れか1項に記載の電力変換装置と、
    前記電力変換装置から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータと、を備える
    モータ駆動装置。
  12. 請求項11に記載のモータ駆動装置を備える
    送風機。
  13. 請求項11に記載のモータ駆動装置を備える
    圧縮機。
  14. 請求項12に記載の送風機及び請求項13に記載の圧縮機の少なくとも一方を備える
    空気調和機。
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