JP2021058064A - 整流電圧平滑回路、交流直流変換回路及び電力変換回路 - Google Patents

整流電圧平滑回路、交流直流変換回路及び電力変換回路 Download PDF

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Shoji Haneda
正二 羽田
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Abstract

【課題】整流電圧を平滑コンデンサを用いて平滑化する整流電圧平滑回路において、力率を良好としかつリップルを小さくする。【解決手段】整流電圧を印加される一対の入力端と、前記整流電圧を平滑化した電圧を出力する一対の出力端とを有する整流電圧平滑回路であって、前記一対の入力端の間に平滑コンデンサと第1の素子とが直列接続されており、前記整流電圧により前記第1の素子を介して前記平滑コンデンサへ充電電流が流れ、かつ、前記一対の出力端の間に前記平滑コンデンサと第2の素子とが直列接続されており、前記平滑コンデンサから前記第2の素子を介して前記出力端へ放電電流が流れる。【選択図】図1

Description

本発明は、整流電圧を平滑化する平滑コンデンサを有する整流電圧平滑回路に関する。
図7(a)は、いわゆるコンデンサインプット式の一般的なAC/DC電力変換回路を概略的に示している。正弦波の交流電圧を整流する整流回路20と、整流電圧を平滑化する平滑コンデンサCを有する整流電圧平滑回路110と、平滑化された電圧を与えられるスイッチング電源30とを有する。スイッチング電源30は、一例として絶縁型のフライバック方式電源であり、一次コイルN1と二次コイルN2を有するトランスTと、一次コイルN1と直列接続されたスイッチ素子Qと、二次コイルN2と直列接続された出力ダイオードDoと、出力端p、nの間に接続された出力平滑コンデンサCoとを有する。(なお、図7(a)では、回路に流れる電流を矢印付きの実線又は点線で概略的に示しているが、点線はスイッチングされる電流を示している(他の同様の図面において同じ)。)
図7(b)は(a)の回路の動作波形の例を示す。整流電圧Vrecと平滑コンデンサCの電圧Vcの大小関係により、動作は、モードI(Vrec>Vc)とモードII(Vrec<Vc)に分けられる。モードIの期間にのみ交流入力側から電流i11、i12が流れることができる。電流i11は、スイッチング電源30のスイッチ素子Qのオンオフにより導通/遮断される。電流i12は、平滑コンデンサCの充電電流である。モードIIの期間は、平滑コンデンサCの放電電流i13がスイッチ素子Qにより導通/遮断される。電流i11及びi13に応じた電流i14が出力ダイオードDoを介して流れ、出力平滑コンデンサCoにより平滑化された直流電圧が出力端p、nに出力される。(なお、図7(b)ではスイッチングによる電流i11、i13、i14を一例として臨界モードで示しているが、連続モード及び不連続モードの場合もあり得る(他の同様の図面についても同じ)。)
図7の回路では、交流入力側から電流が流入するモードIの期間が交流周期に比べて短期間であるため、力率が悪く、高調波成分を多く含むという問題がある。コンデンサインプット式回路の力率をよくするために様々な方式が提案されている(特許文献1、2等)。
特開2003−250272号公報 特開2015−125953号公報
図7(a)の整流電圧平滑回路110の平滑コンデンサCの容量を小さくするとモードIの期間は拡がるが、出力側のリップルが大きくなる。図8(a)では、図7(a)の回路の整流電圧平滑回路110すなわち平滑コンデンサCをなくして、整流回路20の後段に昇圧チョッパであるPFC回路30を直接接続している。図8(b)は(a)の動作波形の例を示す。この場合、交流周期の全期間に亘って電流i11が流れるので力率はよいが、出力電流i14のリップルが大きくなるという問題がある。このため、PFC回路30の後段にさらに絶縁型スイッチング電源31を設けてDC/DC変換を行う2段階構成の電力変換回路とする必要がある。
また、図7(b)に示す電源投入時の電流i12は、平滑コンデンサCを初期充電する電流であるが、リップルを小さくするために平滑コンデンサCの容量を大きくすると、突入電流が大きくなるため素子破壊が起こりやすい。
本発明の目的は、平滑コンデンサを用いて整流電圧を平滑化する整流電圧平滑回路において、力率を良好としかつリップルを小さくすることである。
上記の目的を達成するべく、本発明は、以下の構成を提供する。
・ 本発明の態様は、整流電圧を印加される一対の入力端と、前記整流電圧を平滑化した電圧を出力する一対の出力端とを有する整流電圧平滑回路であって、
前記一対の入力端の間に平滑コンデンサと第1の素子とが直列接続されており、前記整流電圧により前記第1の素子を介して前記平滑コンデンサへ充電電流が流れ、かつ、
前記一対の出力端の間に前記平滑コンデンサと第2の素子とが直列接続されており、前記平滑コンデンサから前記第2の素子を介して前記出力端へ放電電流が流れることを特徴とする。
・ 上記態様において、前記整流電圧が前記平滑コンデンサの電圧よりも高いとき、前記入力端から前記出力端へ電流が流れると共に、前記入力端から前記第1の素子を介して前記平滑コンデンサへ充電電流が流れ、かつ、
前記整流電圧が前記平滑コンデンサの電圧よりも低いとき、前記平滑コンデンサから前記第2の素子を介して前記出力端へ放電電流が流れることが好適である。
・ 上記態様において、前記第1の素子が抵抗素子であり、かつ、前記第2の素子が整流素子であることが、好適である。
・ 上記態様において、前記第1の素子がリアクトルであり、前記第2の素子が整流素子であり、かつ、前記リアクトルの一端と前記整流素子の一端との間に逆流防止素子をさらに有することが、好適である。
・ 本発明の別の態様は、上記いずれかの整流電圧平滑回路と、前記整流電圧平滑回路の前段に配置された整流回路とを有する交流直流変換回路である。
・ 本発明のさらに別の態様は、上記いずれかの整流電圧平滑回路と、前記整流電圧平滑回路の前段に配置された整流回路と、前記整流電圧平滑回路の後段に配置されたスイッチング電源とを有する電力変換回路である。
本発明により、整流電圧を平滑コンデンサにより平滑化する整流電圧平滑回路において、力率を良好としかつリップルを小さくすることが実現される。
図1は、本発明の整流電圧平滑回路の第1の実施形態の回路例を示す。 図2は、図1の回路に流れる電流を概略的に示す。 図3は、図1の回路における電圧又は電流の波形の一例を模式的に示す。 図4は、本発明の整流電圧平滑回路の第2の実施形態の回路例を示す。 図5は、図4の回路に流れる電流を概略的に示す。 図6は、図4の回路における電圧又は電流の波形の一例を模式的に示す。 図7(a)は従来の整流電圧平滑回路の一例であり、(b)はその電圧又は電流の波形の一例を模式的に示す。 図8(a)は整流電圧平滑回路を設けない例であり、(b)はその電圧又は電流の波形の一例を模式的に示す。
以下、実施例を示した図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(1)第1の実施形態
(1−1)回路構成
図1は、本発明の整流電圧平滑回路の第1の実施形態を含む回路例を示す。図1は、整流電圧平滑回路10と、その前段の整流回路20と、その後段のスイッチング電源30とを有するAC/DC電力変換回路を示している。
整流電圧平滑回路10は、整流電圧を印加される一対の入力端1、2と、整流電圧を平滑化した電圧を出力する一対の出力端3、4とを有する。ここでは、入力端1が高電位、入力端2が低電位である。また、入力端2と出力端4が共通の基準電位端Gである。整流電圧平滑回路10は、整流回路20から出力された脈流の整流電圧を、ある程度まで平滑化することができる。
整流電圧平滑回路10は、一対の入力端1、2の間に平滑コンデンサCと第1の素子とが直列接続されている。第1の実施形態では、第1の素子は抵抗素子Rである。ここでは、抵抗素子Rの一端が入力端1に接続され、他端が平滑コンデンサCの一端に接続され、平滑コンデンサCの他端が入力端2に接続されている。入力端1、2に印加される整流電圧により、第1の素子である抵抗素子Rを介して平滑コンデンサCへ充電電流が流れることができる。
さらに、一対の出力端3、4の間に上記平滑コンデンサCと第2の素子とが直列接続されている。第2の素子はダイオードDである。ここでは、ダイオードDのカソードが出力端3に接続され、アノードが平滑コンデンサCの一端に接続され、平滑コンデンサCの他端が出力端4に接続されている。第2の素子のダイオードDは、整流素子の一例であり、同じ動作を実現する他の素子又は回路に置き換えることができる。平滑コンデンサCから第2の素子であるダイオードDを介して出力端3、4へ放電電流が流れることができる。
第1の実施形態では、入力端1と出力端3が直接接続されている。したがって、整流電圧平滑回路10では、第1の素子である抵抗素子Rと、第2の素子であるダイオードDとが並列接続されている。
整流回路20は、整流電圧平滑回路10の前段に配置される回路である。整流回路20は、正弦波の交流電圧を入力され、整流された電圧を出力する。整流回路20は、ここでは単相正弦波交流電圧の全波整流を行う4つのブリッジダイオードから構成されている。なお、本発明の整流電圧平滑回路は、原理的には半波整流回路にも適用可能である。
スイッチング電源30は、整流電圧平滑回路10の後段に配置される回路の一例である。スイッチング電源30は、ここでは絶縁型のフライバック方式電源であり、直流電圧を出力する。一次コイルN1と二次コイルN2を有するトランスT(コイルの始端を黒丸で示す)と、一次コイルN1と直列接続されたスイッチ素子Qと、二次コイルN2と直列接続された出力ダイオードDoと、出力端p、nの間に接続された出力平滑コンデンサCoとを有する。
スイッチ素子Qは、PWM信号等の制御信号vgによりオンオフする。制御信号vgは、例えば数十kHz〜数MHzの高周波パルス信号であり、入力される交流の周波数(例えば数十Hz)よりも遙かに高周波である。スイッチ素子Qは、ここでは一例としてNチャネルMOSFETである。一次コイルN1の始端が整流電圧平滑回路10の出力端3に接続され、一次コイルN1の他端がスイッチ素子Qの一端と接続され、スイッチ素子Qの他端が整流電圧平滑回路10の出力端4に接続されている。スイッチング動作によって二次コイルN2に生じるフライバック電圧によるフライバック電流が、出力ダイオードDoを介して出力平滑コンデンサCoにより平滑化され、負荷(図示せず)へ出力される。
(1−2)回路動作
図2及び図3を参照して、図1の回路の動作を説明する。図2は、図1の回路に流れる電流を概略的に示している。図3は、図1の回路における電圧又は電流の波形の一例を模式的に示している。
図2に示すように、図1の整流電圧平滑回路10には電流i1、i2及びi3が流れ、スイッチング電源のトランスTの二次側には電流i4が流れる。図2及び図3において、Vrecは整流電圧を、Vcは平滑コンデンサCの電圧(以下、単に「コンデンサ電圧」と称する場合がある)を、Vn1はトランスTの一次コイルN1の始端電圧をそれぞれ示している。
図3に示すように、整流電圧Vrecとコンデンサ電圧Vcの大小関係によって、整流電圧平滑回路の動作は、モードIとモードIIに分けられる。モードIでは、整流電圧Vrecがコンデンサ電圧Vcより大きく(Vrec>Vc)、モードIIでは整流電圧Vrecがコンデンサ電圧Vcより小さい(Vrec<Vc)。
整流電圧Vrecとコンデンサ電圧Vcのうち高い方の電圧が、トランスの一次コイルN1の始端電圧Vn1として印加される(ダイオードDの電圧降下は無視する)。そして、電圧Vn1により一次コイルN1を流れる電流は、スイッチ素子Qによりスイッチングされ、すなわち高周波で導通と遮断を繰り返す電流波形となる。以下、各モードの動作について説明する。
<Iモード:電流投入時>
Iモードでは整流電圧Vrecがコンデンサ電圧Vcより大きいので、整流電圧Vrecが一次コイルN1の始端電圧Vn1として印加され、電流i1が一次コイルN1とスイッチ素子Qに流れる。電流i1はスイッチ素子Qによりスイッチングされる。
特に、電流投入時の最初のIモードでは、平滑コンデンサCが電圧零の状態から充電されるので大きな充電電流i2が流れる。充電電流i2は、抵抗素子Rを介して流れるため、抵抗素子Rと平滑コンデンサCの時定数により電流が緩やかに増加する。したがって、上述した図7の従来回路と比較して突入電流が軽減される。この結果、突入電流による素子の破壊が起こり難くなる。
トランスTの二次コイルN2には、一次コイルN1に流れるスイッチング電流i1によるフライバック作用により電流i4が流れる。すなわち電流i1の導通時には、二次コイルN2の起電圧に対して出力ダイオードDoが逆バイアスとなり電流が流れず、電流i1の遮断時には、二次コイルN2に逆起電圧が生じて出力ダイオードDoが順バイアスとなり電流i4が流れる。電流i4は出力平滑コンデンサCoにより平滑化され、平均化された一定の電流として出力される。
コンデンサ電圧Vcは、抵抗素子Rによる電圧降下分だけ、整流電圧Vrecよりも遅れて上昇する。そして、脈流のピークを超えて低下する整流電圧Vrecと、上昇するコンデンサ電圧Vcとが交差する時点で最初のIモードが終了し、IIモードに移行する。
<IIモード>
IIモードでは整流電圧Vrecがコンデンサ電圧Vcより小さいので、コンデンサ電圧Vcが一次コイルN1の始端電圧Vn1として印加される。これにより、平滑コンデンサCからダイオードDを介して電流i3が一次コイルN1とスイッチ素子Qに流れる。電流i3はスイッチ素子Qによりスイッチングされる。電流i3は、平滑コンデンサCの放電電流である。トランスTの二次コイルN2には、一次コイルN1に流れるスイッチング電流i3によるフライバック作用により電流i4が流れる。
IIモードでは、整流電圧Vrecが小さいために電流i1は流れないが、平滑コンデンサCの放電電流i3が一次コイルN1に流れてスイッチングされることにより、二次コイルN2に電流i4が流れることができる。この結果、平滑コンデンサCのない図8のPFC回路と比較してリップルを小さくすることができる。電圧及び電流のリップルが小さくなることによって、より大きな電力を出力することができる。
コンデンサ電圧Vcは放電により徐々に低下していき、再び上昇してくる整流電圧Vrecと交差する時点でIIモードが終了し、Iモードに移行する。以後、定常状態でIモードとIIモードが繰り返される。
<Iモード:定常状態>
整流電圧Vrecがコンデンサ電圧Vcより大きい間は、整流電圧Vrecが一次コイルN1の始端電圧Vn1として印加され、電流i1が一次コイルN1とスイッチ素子Qに流れる。電流i1はスイッチ素子Qによりスイッチングされる。同時に、整流電圧Vrecにより抵抗素子Rを介して平滑コンデンサCへ充電電流i2が流れる。これにより、コンデンサ電圧Vcは再び上昇し始める。
コンデンサ電圧Vcは、抵抗素子Rによる電圧降下分だけ、整流電圧Vrecよりも遅れて上昇する。そして、ピークを超えて低下する整流電圧Vrecと、上昇するコンデンサ電圧Vcとが交差する時点でIモードが終了し、IIモードに移行する。このように、コンデンサ電圧Vcの上昇が整流電圧Vrecの上昇よりも緩やかである結果、抵抗素子Rのない図7の従来回路と比較してIモードの期間が長くなる。これは、交流入力側から流入する電流i1、i2の流れる期間が拡大されることを意味し、この結果、力率が良好となり、高調波の問題が軽減される。また、図7の従来回路と比較して平滑コンデンサCの容量を大きくすることができるので、安定した電源を構築し易い。
(2)第2の実施形態
(2−1)回路構成
図4は、本発明の整流電圧平滑回路の第2の実施形態を含む回路例を示す。図4は、上述した第1の実施形態とは異なる整流電圧平滑回路11を有するAC/DC電力変換回路を示している。整流回路20及びスイッチング電源30は図1の回路と同じであるので説明を省略する。
整流電圧平滑回路11は、整流電圧を印加される一対の入力端1、2と、整流電圧を平滑化した電圧を出力する一対の出力端3、4とを有する。ここでは、入力端1が高電位、入力端2が低電位である。また、入力端2と出力端4が共通の基準電位端Gである。整流電圧平滑回路11は、整流回路20から出力された脈流の整流電圧を、ある程度まで平滑化することができる。
整流電圧平滑回路11は、一対の入力端1、2の間に直列接続された平滑コンデンサCと第1の素子とを有する。第2の実施形態では、第1の素子はリアクトルLである。ここでは、リアクトルLの一端が入力端1に接続され、他端が平滑コンデンサCの一端に接続され、平滑コンデンサCの他端が入力端2に接続されている。入力端1、2に印加される整流電圧により、第1の素子であるリアクトルLを介して平滑コンデンサCへ充電電流が流れることができる。
さらに、一対の出力端3、4の間には、上記平滑コンデンサCと第2の素子とが直列接続されている。第2の素子はダイオードD1であり、第1の実施形態と同じである。ここでは、ダイオードD1のカソードが出力端3に接続され、アノードが平滑コンデンサCの一端に接続され、平滑コンデンサCの他端が出力端4に接続されている。平滑コンデンサCから第2の素子であるダイオードD1を介して出力端3、4へ放電電流が流れることができる。
第2の実施形態では、リアクトルLの一端(入力端1)と、ダイオードD1のカソード(出力端3)との間に逆流防止素子としてダイオードD2が接続されている。ダイオードD2は、リアクトルLの自己誘導電圧によりダイオードD1を介して逆方向に電流が流れることを防止する。
(2−2)回路動作
図5及び図6を参照して、図4の回路の動作を説明する。図5は、図4の回路に流れる電流を概略的に示している。図6は、図4の回路における電圧又は電流の波形の一例を模式的に示している。
図5に示すように、図4の整流電圧平滑回路11には電流i1、i2及びi3が流れ、スイッチング電源のトランスTの二次側には電流i4が流れる。図5及び図6において、整流電圧Vrec、コンデンサ電圧Vc、一次コイルN1の始端電圧Vn1は、第1の実施形態と同じである。ΔVLは、リアクトルLの両端電圧を示す。
第1の実施形態と同じく、図6に示すように、整流電圧Vrecとコンデンサ電圧Vcの大小関係によって、整流電圧平滑回路の動作は、モードIとモードIIに分けられる。整流電圧Vrecとコンデンサ電圧Vcのうち高い方の電圧が、トランスの一次コイルN1の始端電圧Vn1として印加される(ダイオードD1の電圧降下は無視する)。そして、電圧Vn1により一次コイルN1を流れる電流は、スイッチ素子Qによりスイッチングされ、すなわち高周波で導通と遮断を繰り返す電流波形となる。以下、各モードの動作について説明する。
<Iモード:電流投入時>
Iモードでは整流電圧Vrecがコンデンサ電圧Vcより大きいので、整流電圧Vrecが一次コイルN1の始端電圧Vn1として印加される。このとき、電流i1が、ダイオードD2を通って一次コイルN1とスイッチ素子Qに流れる。電流i1はスイッチ素子Qによりスイッチングされる。
特に、電流投入時の最初のIモードでは、平滑コンデンサCが電圧零の状態から充電されるので大きな充電電流i2が流れる。充電電流i2は、リアクトルLを介して流れるので電流が制限されて緩やかに増加する。したがって、上述した図7の従来回路と比較して突入電流が軽減される。この結果、突入電流による素子の破壊が起こり難くなる。
第1の実施形態と同様に、トランスTの二次コイルN2には、一次コイルN1に流れるスイッチング電流i1によるフライバック作用により電流i4が流れる。
コンデンサ電圧Vcは、リアクトルLによる電圧降下分だけ、整流電圧Vrecよりも遅れて上昇する。そして、脈流のピークを超えて低下する整流電圧Vrecと、上昇するコンデンサ電圧Vcとが交差する時点で最初のIモードが終了し、IIモードに移行する。
<IIモード>
IIモードでは整流電圧Vrecがコンデンサ電圧Vcより小さいので、コンデンサ電圧Vcが一次コイルN1の始端電圧Vn1として印加される。これにより、平滑コンデンサCからダイオードD1を介して電流i3が一次コイルN1とスイッチ素子Qに流れる。電流i3はスイッチ素子Qによりスイッチングされる。電流i3は、平滑コンデンサCの放電電流である。トランスTの二次コイルN2には、一次コイルN1に流れるスイッチング電流i3によるフライバック作用により電流i4が流れる。
一方、リアクトルLは、自己誘導による逆起電圧を生じて充電電流i2を維持しようとする。リアクトルLが大きい場合、図6に示すように充電電流i2は、増減しながら連続的に流れる。リアクトルLが小さい場合は、IIモードの途中で充電電流i2は零になり、次のIモードで再び流れ始める。したがって、IIモードにおける放電電流i3の大きさは、充電電流i2の大きさの分だけ本来の放電電流よりも小さくなる。
IIモードでは、整流電圧Vrecが小さいために電流i1は流れないが、平滑コンデンサCの放電電流i3が一次コイルN1に流れてスイッチングされることにより、二次コイルN2に電流i4が流れることができる。この結果、平滑コンデンサCのない図8のPFC回路と比較してリップルを小さくすることができる。電圧及び電流のリップルが小さくなることによって、より大きな電力を出力することができる。
コンデンサ電圧Vcは放電により徐々に低下していき、再び上昇してくる整流電圧Vrecと交差する時点でIIモードが終了し、Iモードに移行する。以後、定常状態でIモードとIIモードが繰り返される。
<Iモード:定常状態>
整流電圧Vrecがコンデンサ電圧Vcより大きい間は、整流電圧Vrecが一次コイルN1の始端電圧Vn1として印加され、電流i1が一次コイルN1とスイッチ素子Qに流れる。電流i1はスイッチ素子Qによりスイッチングされる。同時に、整流電圧VrecによりリアクトルLを介して平滑コンデンサCへ充電電流i2が流れる。これにより、コンデンサ電圧Vcは再び上昇し始める。
コンデンサ電圧Vcは、リアクトルLによる電圧降下分だけ、整流電圧Vrecよりも遅れて上昇する。そして、ピークを超えて低下する整流電圧Vrecと、上昇するコンデンサ電圧Vcとが交差する時点でIモードが終了し、IIモードに移行する。このように、コンデンサ電圧Vcの上昇が整流電圧Vrecの上昇よりも緩やかである結果、リアクトルLのない図7の従来回路と比較してIモードの期間が長くなる。これは、交流入力側から流入する電流i1、i2の流れる期間が拡大されることを意味する。また、リアクトルLを通る充電電流i2は、Iモードの期間に流れるだけでなくIIモードに入っても持続して交流入力側から電流を流入させる。これらによって力率が良好となり、高調波の問題が軽減される。また、図7の従来回路と比較して平滑コンデンサCの容量を大きくすることができるので、安定した電源を構築し易い。
(3)その他の実施形態
図示の構成は例示であり、本発明の主旨に沿う範囲において多様な変形が可能である。例えば、図1及び図4に示した電力変換回路におけるスイッチング電源30は、図示の例に限られず多様な形式のスイッチング電源とすることができる。例えば絶縁型のフォワード方式電源でもよく、非絶縁型の昇圧チョッパや降圧コンバータでもよい。
また、本発明の整流電圧平滑回路10、11の後段には、スイッチング電源以外の回路を負荷として接続することもできる。その場合、整流回路20と整流電圧平滑回路10、11が、その後段の負荷のための交流直流変換回路を構成する。
1、2 入力端
3、4 出力端
10、11、110 整流電圧平滑回路
20 整流回路
30 スイッチング電源
C 平滑コンデンサ
R 抵抗素子
L リアクトル
Q スイッチ素子
D、D1 整流素子
D2 逆流防止素子
Co 出力平滑コンデンサ
Do 出力ダイオード
T トランス
N1 一次コイル
N2 二次コイル
p、n スイッチング電源出力端

Claims (6)

  1. 整流電圧を印加される一対の入力端と、前記整流電圧を平滑化した電圧を出力する一対の出力端とを有する整流電圧平滑回路であって、
    前記一対の入力端の間に平滑コンデンサと第1の素子とが直列接続されており、前記整流電圧により前記第1の素子を介して前記平滑コンデンサへ充電電流が流れ、かつ、
    前記一対の出力端の間に前記平滑コンデンサと第2の素子とが直列接続されており、前記平滑コンデンサから前記第2の素子を介して前記出力端へ放電電流が流れることを特徴とする整流電圧平滑回路。
  2. 前記整流電圧が前記平滑コンデンサの電圧よりも高いとき、前記入力端から前記出力端へ電流が流れると共に、前記入力端から前記第1の素子を介して前記平滑コンデンサへ充電電流が流れ、かつ、
    前記整流電圧が前記平滑コンデンサの電圧よりも低いとき、前記平滑コンデンサから前記第2の素子を介して前記出力端へ放電電流が流れることを特徴とする請求項1に記載の整流電圧平滑回路。
  3. 前記第1の素子が抵抗素子であり、かつ、前記第2の素子が整流素子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の整流電圧平滑回路。
  4. 前記第1の素子がリアクトルであり、前記第2の素子が整流素子であり、かつ、前記リアクトルの一端と前記整流素子の一端との間に逆流防止素子をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の整流電圧平滑回路。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の整流電圧平滑回路と、前記整流電圧平滑回路の前段に配置された整流回路とを有する交流直流変換回路。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の整流電圧平滑回路と、前記整流電圧平滑回路の前段に配置された整流回路と、前記整流電圧平滑回路の後段に配置されたスイッチング電源とを有する電力変換回路。
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