JP2023047934A - 中空構造板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】地球環境に優しい材質を含み、成形性も良好な中空構造板及びその製造方法すること。【解決手段】少なくとも一方の面に中空状の凸部が複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂を含む中空凸部成形シートと、前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に積層された、1又は複数枚の、熱可塑性樹脂を含む表面材及び/又は表皮材と、からなる中空構造板であって、前記中空構造板の無機物含有量は、20質量%以上であり、前記中空構造板は、前記中空凸部成形シートと前記表面材及び/又は表皮材とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート同士が接触する面に、接着層を有し、前記接着層は、厚みが100μm以上500μm以下であり、且つ、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)が70g/10min以下である、中空構造板及びその製造方法を提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、中空構造板及びその製造方法に関する。より詳しくは、地球環境に優しい材質を含み、成形性も良好な中空構造板及びその製造方法に関する。
ポリオレフィン系樹脂は、安価で成形が容易であることから、これを用いて成形された、所謂プラスチックダンボールとして、例えば、特許文献1や特許文献2に示すように、中空状の凸部が複数形成された中空構造板が知られている。このような中空構造板は、耐衝撃強度や耐圧縮強度などに優れ、建築材料、梱包用ケース、通い箱などの容器類、表面保護包装材、仕切り板、乗物の内装などを構成する装飾材料等の幅広い用途で利用されている。
しかしながら、近年、持続可能な開発目標SDGsの実現に向けて様々な対策がなされており、特に、廃プラ問題がクロ-ズアップされる中で、プラスチックダンボールにおいては、石油由来プラスチックの使用削減や焼却時のCO2発生削減などが課題として挙げられるようになってきた。その一方で、これらの課題に対応するため、プラスチックダンボールを形成する材質の一部を地球環境に優しい材質に変更すると、前述した中空構造板を形成するシート同士の接着性が低下するなど、成形性が低下するという問題が生じる。
そこで、本発明では、地球環境に優しい材質を含み、成形性も良好な中空構造板及びその製造方法することを主目的とする。
本願発明者らが鋭意実験検討を行った結果、中空構造板の構造に着目し、特定の物性を有する接着層を設けることで、地球環境に優しい材質を含み、成形性も良好な中空構造板及びその製造方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明では、少なくとも一方の面に中空状の凸部が複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂を含む中空凸部成形シートと、前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に積層された、1又は複数枚の、熱可塑性樹脂を含む表面材及び/又は表皮材と、からなる中空構造板であって、前記中空構造板の無機物含有量は、20質量%以上であり、前記中空構造板は、前記中空凸部成形シートと前記表面材及び/又は表皮材とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート同士が接触する面に、接着層を有し、前記接着層は、厚みが100μm以上500μm以下であり、且つ、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)が70g/10min以下である、中空構造板を提供する。
また、本発明では、少なくとも一方の面に中空状の凸部が複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂を含む中空凸部成形シートと、前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に積層された、1又は複数枚の、熱可塑性樹脂を含む表面材及び/又は表皮材と、からなる中空構造板であって、前記中空構造板の無機物含有量は、20質量%以上であり、前記中空構造板は、前記中空凸部成形シートと前記表面材及び/又は表皮材とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート同士が接触する面に、接着層を有し、前記接着層は、厚みが100μm以上500μm以下であり、且つ、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)が70g/10min以下である、中空構造板の製造方法であって、前記中空凸部成形シートと前記表面材及び/又は表皮材との間、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート同士の間に、接着層を形成するシートを挟み込む工程を有する、中空構造板の製造方法も提供する。
本発明によれば、地球環境に優しい材質を含み、成形性も良好な中空構造板及びその製造方法を提供することができる。
なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
1.中空構造板1
本発明に係る中空構造板1は、中空凸部成形シート11と、表面材及び/又は表皮材12と、からなる。また、本発明に係る中空構造板1の無機物含有量は、20質量%以上である。更に、本発明に係る中空構造板1は、前記中空凸部成形シート11と前記表面材及び/又は表皮材12とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート11同士が接触する面に、特定の物性を有する接着層13を有することを特徴とする。
本発明に係る中空構造板1は、中空凸部成形シート11と、表面材及び/又は表皮材12と、からなる。また、本発明に係る中空構造板1の無機物含有量は、20質量%以上である。更に、本発明に係る中空構造板1は、前記中空凸部成形シート11と前記表面材及び/又は表皮材12とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート11同士が接触する面に、特定の物性を有する接着層13を有することを特徴とする。
無機物を多く含有し、ポリオレフィン系樹脂の使用量を抑えることで、石油由来プラスチックの使用削減や焼却時のCO2発生削減などの課題を達成でき、地球環境に優しい中空構造板を提供できる。しかしながら、本願発明者らが、実験検討を行ったところ、樹脂に対して無機物を20質量%以上添加すると、中空構造板を形成する各層同士の接着性が低下し、成形不良が生じることが分かった。
これに対し、本願発明者らは、更に実験検討を行い、前記中空凸部成形シート11と前記表面材及び/又は表皮材12とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート11同士が接触する面に、接着層13を配置し、前記接着層13における厚みを100μm以上500μm以下とし、且つ、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)を70g/10min以下に制御することで、地球環境に優しい材質を含み、成形性も良好な中空構造板及びその製造方法を提供できることが判明した。
また、本発明において、中空構造板1全体に対する無機物含有量は、20質量%以上である。
ここで、リサイクル法では、プラスチック等の容器包装物の製造業者に対して、容器包装廃棄物をリサイクルする義務が課せられている。製造業者が容器包装廃棄物をリサイクルする義務を履行する手段の一つに、日本容器包装リサイクル協会に対してリサイクルのための委託金を支払うという手段がある。分離するのが困難な複数の材料でできている容器包装物については、容器包装物を構成する材料のうち、重量ベースで最も比率が高い材料の分類で廃棄することが定められている。したがって、特に、中空構造板1全体に対する無機物含有量が50質量%を超えた場合においては、プラスチックの分類に含まれないような中空構造板1となり、その結果、当該中空構造板1を製造する製造業者がリサイクル法に基づく上記委託金を支払う義務を負うことを抑えることができる。
ここで、リサイクル法では、プラスチック等の容器包装物の製造業者に対して、容器包装廃棄物をリサイクルする義務が課せられている。製造業者が容器包装廃棄物をリサイクルする義務を履行する手段の一つに、日本容器包装リサイクル協会に対してリサイクルのための委託金を支払うという手段がある。分離するのが困難な複数の材料でできている容器包装物については、容器包装物を構成する材料のうち、重量ベースで最も比率が高い材料の分類で廃棄することが定められている。したがって、特に、中空構造板1全体に対する無機物含有量が50質量%を超えた場合においては、プラスチックの分類に含まれないような中空構造板1となり、その結果、当該中空構造板1を製造する製造業者がリサイクル法に基づく上記委託金を支払う義務を負うことを抑えることができる。
中空構造板1の目付は特に限定されないが、200g/m2以上6000g/m2以下とすることが好ましく、300g/m2以上4000g/m2以下とすることがより好ましい。これにより、中空構造板1の軽量化を図ることができる。
中空構造板1は、その端面を任意の形状に加工することができる。具体的には、例えば、端面が切りっぱなしでもよく、端面を、C形状等に加工したり、垂直端面に封止したり、R形状に封止したりしてもよい。更に、本発明では、中空構造板1の端面に機能性を付与するために、端面にエッジ材を貼り合わせることもできる。
(1)中空凸部成形シート11
中空凸部成形シート11は、少なくとも一方の面に中空状の凸部111が複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂からなる。また、当該中空凸部成形シート11の少なくとも一方の面には、1枚又は複数枚の表面材及び/又は表皮材12が積層されている。
中空凸部成形シート11は、少なくとも一方の面に中空状の凸部111が複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂からなる。また、当該中空凸部成形シート11の少なくとも一方の面には、1枚又は複数枚の表面材及び/又は表皮材12が積層されている。
中空状の凸部111の具体的な形状は、図4のVに示すように少なくとも上面部112及び開口部113を有していれば特に限定されず、自由に設計することができる。具体的には、例えば、円錐台形状や楕円錐台形状、三角錐台形状や四角錐台形状や五角錐台形状等の多角錐台形状、更には、円柱形状、楕円柱形状、多角柱形状、多角星柱形状、多角星錐台形状など様々な形状に設計することができる。また、複数の凸部111の形状は、全て同一の形状であってもよいし、上述したこれらの形状の組み合わせであってもよい。更に、一部又は全部の凸部111の側面、又は上面部112に段差を設けたり、ウェーブを設けたりすることも可能である。
本発明では、後述する表面材及び/又は表皮材12が中空凸部成形シート11に積層された際に、起点を少なくして表面材及び/又は表皮材12からの剥離強度を向上させるため、多角錐台形状や多角柱形状等の角を丸く設計してもよい。
凸部111の形状としては、上述したものの中でも特に、円錐台形状、楕円錐台形状、及び多角錐台形状からなる群より選ばれるいずれか1種以上の形状とすることが好ましい。これにより、製造工程における設計を容易化できることに加え、金型を用いて凸部111を成形する場合には、金型の製造コストを削減することもできる。また、凸部111の形状としては、図4に示すように少なくとも一部にテーパを有する形状が好ましく、具体的には、円錐台形状及び/又は楕円錐台形状とすることが好ましく、楕円錐台形状とすることがより好ましい。これにより、中空構造板1の曲げ剛性を向上させることができるとともに、圧縮強度を保持させることができる。
凸部111を円錐台形状及び/又は楕円錐台形状に設計した場合、上面部112の直径又は長径の長さは特に限定されないが、1mm以上10mm以下とすることが好ましい。これにより、中空構造板1の厚さ方向における圧縮強度を向上させることができる。また、開口部113の直径又は長径の長さは特に限定されないが、3mm以上15mm以下とすることが好ましい。これにより、中空構造板1の厚さ方向における圧縮強度を向上させることができる。
複数の凸部111の配列形態は特に限定されず、四角格子状、千鳥状、又は不規則に配列させることができる。本発明では、上述したものの中でも特に、四角格子状又は千鳥状に配列させることが好ましい。また、複数の凸部111の配列形態には、所定の基準方向に沿って視たときに、隣接する凸部111同士が互い違いに配置される形態も含まれる。
凸部111を千鳥状に配列させた場合、横方向の凸部111の中心同士を結んだ線と斜め方向の凸部111の中心同士を結んだ線とがなす角度θ2(図4のU参照)は特に限定されないが、θ2=約60°とすることが好ましい。これにより、中空構造板1の剛性を向上できる。なお、「四角格子状」とは、θ2=約90°とした場合の配列を意味する。
凸部111の開口部113間の最短距離L(図4のU参照)も特に限定されないが、0.2mm以上8mm以下とすることが好ましい。最短距離Lを0.2mm以上とすることにより、ライナー部(凸部111を一定の方向から視た際に、凸部111が存在しない部分)の厚みが薄くなり過ぎることを防げるため、圧縮強度の低下を回避できる。また、最短距離Lを8mm以下とすることにより、凸部111間の距離が長くなり過ぎて単位面積当たりの凸部111の数が減り過ぎることを回避できるため、中空構造板1の曲げ剛性を一定以上に保つことができる。なお、本発明において、最短距離Lは、常に一定でなくてもよい。
中空凸部成形シート11において仮想される水平面と凸部111とがなす角度(傾斜角)θ1(図4のV参照)は特に限定されないが、中空構造板1の外側から荷重をかけた際に、十分な強度を得るため、傾斜角を有する方が好ましい。傾斜角を有する場合、傾斜角θ1は、45°以上とすることが好ましい。傾斜角θ1を45°以上とすることにより、更に十分な強度が得られる。また、傾斜角θ1は、80°未満とすることが好ましい。傾斜角θ1を80°未満とすることにより、中空凸部成形シート11を真空形成した場合等において、中空凸部成形シート11の厚みが薄くなり過ぎることを防ぎ、且つ、凸部111のフィルム化も防止できるため、十分な強度が得られる。
また、傾斜角θ1は、50°以上75°未満とすることがより好ましい。これにより、中空構造板1の剛性を高めることができる。また、座屈等による変形を防ぎ、中空構造板1の形状保持性を向上させることができる。なお、中空構造板1において、傾斜角θ1は、常に一定でなくてもよく、凸部111が中心軸に対して非対称な形状であってもよい。
凸部111の高さh(図4のV参照)は特に限定されないが、1mm以上とすることが好ましい。凸部111の高さhを1mm以上とすることにより、剛性が高い中空構造板1を得ることができる。また、凸部111の高さhは、50mm以下とすることが好ましい。凸部111の高さhを50mm以下とすることにより、凸部21の側壁部分が薄くなり過ぎるのを防ぎ、中空凸部成形シート11の変形を防ぐことができる。
凸部111の厚みも特に限定されないが、0.1mm以上とすることが好ましい。凸部111の厚みを0.1mm以上とすることにより、座屈等の変形を防ぎ、中空構造板1の形状保持性を向上させることができる。また、凸部111の厚みは、コスト削減の観点から、0.5mm以下とすることが好ましい。
また、本発明では、中空凸部成形シート11の一部に流路が存在する構造を採用することもでき、当該流路の形状、断面の構造、流路の形成方向等は特に限定されない。
本発明において、中空凸部成形シート11の構造は、具体的には、図2のD~Gに示すように、一方の面に錐台形状の凸部111が複数形成された1枚の熱可塑性樹脂シートからなる構造である。この場合において、前記錐台形状は、円錐台形状及び/又は楕円錐台形状であることが好ましく、楕円錐台形状であることがより好ましい。この構造を採用することで、プラスチックの含有量の削減効果を有する環境に優しい材質で形成されているにも関わらず、平面圧縮強度を保持しつつ、物性に優れた中空構造板1を提供することができる。
また、本発明において、中空凸部成形シート11の構造は、具体的には、図1のA~Cに示すように、一方の面に錐台形状の凸部111が複数形成された2枚の熱可塑性樹脂シートからなり、前記2枚の熱可塑性樹脂シートが、凸部111同士を突き合わせた状態で溶融してなる構造であって、それらの間に後述する接着層13を有していてもよい。この場合において、前記錐台形状は、円錐台形状及び/又は楕円錐台形状であることが好ましく、楕円錐台形状であることがより好ましい。この構造を採用することで、プラスチックの含有量の削減効果を有する環境に優しい材質で形成されているにも関わらず、平面性をより向上させることができ、曲げ剛性にも優れ、従来の材質である場合と比較して物性が劣ることがない。
中空凸部成形シート11の材質は、例えば、熱可塑性樹脂と無機物とからなる樹脂である。具体的には、熱可塑性樹脂と無機物とが、従来公知の方法により、所定配合比率で配合されることで構成された樹脂等が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリアセタール等が挙げられる。本発明では、これらの中でも特に、加工性、コスト、重量及び物性の観点から、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンランダムコポリマー、ポリプロピレンブロックコポリマー等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。また、高い剛性を得るため、ABS樹脂、ポリカーボネート等のエンジニアリング・プラスチックを用いることもできる。
前記無機物としては、例えば、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、鉄、亜鉛等の珪酸塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、酸化物、又はこれらの水和物、無機繊維等が挙げられる。具体的には、例えば、タルク、カオリン等のクレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、リン酸マグネシウム、硫酸バリウム、珪砂、カーボンブラック、ゼオライト、モリブデン、珪藻土、セリサイト、シラス、亜硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、チタン酸カリウム、ベントナイト、ウォラストナイト、ドロマイト、黒鉛、ガラス繊維、マイクロガラス、炭素繊維、セラミック繊維、ロックウール等が挙げられる。なお、これらは、合成法により調製されたものであってよく、天然由来のものであってもよい。また、これらのうち1種又は2種類以上を選択して用いてもよい。
本発明では、上述したものの中でも特に、タルク、炭酸カルシウム、及びクレーからなる群より選ばれるいずれか1種以上を用いることが好ましく、タルク及び/又は炭酸カルシウムを用いることがより好ましい。タルク及び/又は炭酸カルシウムは、粒子径が比較的小さく、分散性も良好なため、取り扱い性に優れる。また、タルク及び/又は炭酸カルシウムは、世界中の至る所で多量に埋蔵されており、SDGsに十分に対応できると考えられる。更には、昨今、石油価格の高騰が認められるが、安価で供給量が多いことから、安定的に供給され、低コストで使用できるという利点がある。
前記無機物の形状は特に限定されず、粒子状、フレーク状、顆粒状、繊維状等の何れであってもよい。また、粒子状としても、一般的に合成法により得られるような球形のものであってよく、採集した天然鉱物を粉砕にかけることにより得られるような不定形状のものであってもよい。
本発明において、中空凸部成形シート11を形成する樹脂に対する無機物含有量は、20質量%以上が好ましく、30質量%以上が更に好ましく、40質量%以上がより好ましく、45質量%以上が特に好ましい。これにより、石油由来のプラスチックの使用量と燃焼時のCO2排出量を更に削減することができる。また、前記無機物含有量の上限値は、中空凸部成形シート11を形成する樹脂に対して65質量%以下が好ましい。前記無機物含有量が65質量%を超えると、分散性が悪くなり、樹脂の繋がりが悪くなるため、成形不良や物性低下の蓋然性が高くなる。
なお、本発明では、中空凸部成形シート11を形成する樹脂に対する無機物含有量は、中空構造板1が所望の無機物含有量となるよう、当業者により適宜調節することができる。
なお、本発明では、中空凸部成形シート11を形成する樹脂に対する無機物含有量は、中空構造板1が所望の無機物含有量となるよう、当業者により適宜調節することができる。
また、熱可塑性樹脂と無機物とからなる樹脂には、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、導電剤、抗菌剤、難燃剤、光安定剤、滑剤、顔料等が、必要に応じて、適宜配合されていてよい。
なお、中空凸部成形シート11や後述する表面材は、同一の材質で形成されていてよいが、熱融着可能な範囲において、相互に異なる材質で形成されていてもよい。本発明では、後述する接着層13を有していることから、相互に異なる材質であったとしても、成形性が良好な中空構造板1を提供できる。
中空凸部成形シート11の目付は特に限定されないが、300g/m2以上600g/m2以下とすることが好ましく、350g/m2以上500g/m2以下とすることがより好ましい。目付を300g/m2以上とすることにより、凸部111の形状保持性を向上させることができる。また、目付を600g/m2以下とすることにより、中空構造板1の軽量化を図ることができる。
中空凸部成形シート11の厚みも特に限定されないが、1.5mm以上55mm以下とすることが好ましい。1.5mm以上とすることにより、中空構造板1の厚みが薄くなり過ぎることを防ぎ、曲げ剛性が保持された中空構造板1を作製できる。また、55mm以下とすることにより、中空凸部成形シート11における凸部111の高さを制御でき、凸部111の側壁の厚みがドラフトされて薄くなり過ぎることを防げるため、変形(例えば、座屈など)が発生しにくい中空構造板1を作製できる。
(2)表面材及び/又は表皮材12
表面材及び/又は表皮材12は、前記中空凸部成形シート11の少なくとも一方の面に、1又は複数枚、積層される。また、前記表面材は、熱可塑性樹脂からなる。
本発明では、表面材に対して表皮材が積層されていてもよい。表面材及び/又は表皮材12を複数枚有していてもよく、この場合、複数枚の表面材及び/又は表皮材12の厚みは、全て同一でもよく、異なっていてもよい。また、複数枚の表面材及び/又は表皮材12は、全て同一の材質で形成してもよく、異なる材質で形成してもよい。
表面材及び/又は表皮材12は、前記中空凸部成形シート11の少なくとも一方の面に、1又は複数枚、積層される。また、前記表面材は、熱可塑性樹脂からなる。
本発明では、表面材に対して表皮材が積層されていてもよい。表面材及び/又は表皮材12を複数枚有していてもよく、この場合、複数枚の表面材及び/又は表皮材12の厚みは、全て同一でもよく、異なっていてもよい。また、複数枚の表面材及び/又は表皮材12は、全て同一の材質で形成してもよく、異なる材質で形成してもよい。
表面材の材質は、例えば、熱可塑性樹脂と無機物とからなる樹脂である。具体的には、熱可塑性樹脂と無機物とが、従来公知の方法により、所定配合比率で配合されることで構成された樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂と無機物とからなる樹脂については、上述したものと同様であるため、ここでは、説明を割愛する。
前記熱可塑性樹脂としては、上述したものの中でも特に、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。また、高い剛性を得るため、ABS樹脂、ポリカーボネート等のエンジニアリング・プラスチックを用いることもできる。
前記無機物としては、上述したものの中でも特に、タルク、炭酸カルシウム、及びクレーからなる群より選ばれるいずれか1種以上を用いることが好ましく、タルク及び/又は炭酸カルシウムを用いることがより好ましい。
前記熱可塑性樹脂としては、上述したものの中でも特に、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。また、高い剛性を得るため、ABS樹脂、ポリカーボネート等のエンジニアリング・プラスチックを用いることもできる。
前記無機物としては、上述したものの中でも特に、タルク、炭酸カルシウム、及びクレーからなる群より選ばれるいずれか1種以上を用いることが好ましく、タルク及び/又は炭酸カルシウムを用いることがより好ましい。
本発明において、前記表面材を形成する樹脂に対する無機物含有量は、20質量%以上が好ましく、30質量%以上が更に好ましく、40質量%以上がより好ましく、45質量%以上が特に好ましい。これにより、石油由来のプラスチックの使用量と燃焼時のCO2排出量を更に削減することができる。また、前記無機物含有量の上限値は、表面材を形成する樹脂に対して65質量%以下が好ましい。前記無機物含有量が65質量%を超えると、分散性が悪くなり、樹脂の繋がりが悪くなるため、成形不良や物性低下の蓋然性が高くなる。
なお、本発明では、表面材を形成する樹脂に対する無機物含有量は、中空構造板1が所望の無機物含有量となるよう、当業者により適宜調節することができる。
なお、本発明では、表面材を形成する樹脂に対する無機物含有量は、中空構造板1が所望の無機物含有量となるよう、当業者により適宜調節することができる。
前記表面材の厚みは特に限定されないが、0.1mm以上1.0mm以下とすることが好ましい。0.1mm以上とすることで、中空構造板1の剛性を保持することができる。また、1.0mm以下とすることで、コストの削減に繋がる。
前記表面材の目付は特に限定されないが、100g/m2以上1000g/m2以下とすることが好ましい。目付を100g/m2以上とすることにより、中空凸部成形シート11に対して表面材を貼り合わせる際に、表面材が薄くなり過ぎて破けることを防止できる。また、目付を1000g/m2以下とすることにより、中空構造板1の軽量化を図ることができる。
表皮材は、中空凸部成形シート11及び/又は前記表面材に積層されるが、好ましくは、前記表面材に積層される。当該表皮材を積層することで、中空構造板1に対し、意匠性、吸音特性、断熱性などの各種用途に応じた特性を付与できる。
表皮材の材質は特に限定されず、通常、中空構造板の表皮材として用いることができる材料を、目的の用途などに応じて、適宜選択して用いることができる。具体的には、例えば、熱可塑性樹脂シート、樹脂製の織布、不織布、組布、編み物、ステンレス、アルミニウム、銅等からなる金属シート、有機系又は無機系多孔質シート、化粧シート等が挙げられる。
(3)接着層13
接着層13は、前記中空凸部成形シート11と前記表面材及び/又は表皮材12とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート11同士が接触する面に配される。
接着層13は、前記中空凸部成形シート11と前記表面材及び/又は表皮材12とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート11同士が接触する面に配される。
接着層13は、例えば、後述する図5で示すように接着剤を塗布したり、後述する図6で示すように接着層を形成するシート(好ましくは、接着性を有するシート)を設けたりすることにより形成できる。また、本発明では、接着層13は、後述する図5で示すように不連続的に形成されていてよく、後述する図6で示すように連続的に形成されていてもよく、これらの組み合わせであってもよい。
接着層13の材質としては特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂;ポリウレタン系樹脂等の熱硬化性樹脂;等が挙げられる。また、これらのうち1種又は2種類以上を選択して用いてもよい。更に、これらの樹脂を主成分とする共重合体を使用することもできる。
本発明では、上述したものの中でも特に、加工性、コスト、重量及び物性の観点から、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びポリエステル系樹脂からなる群より選ばれるいずれか1種以上が好ましく、ポリオレフィン系樹脂がより好ましい。
本発明では、上述したものの中でも特に、加工性、コスト、重量及び物性の観点から、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びポリエステル系樹脂からなる群より選ばれるいずれか1種以上が好ましく、ポリオレフィン系樹脂がより好ましい。
本発明では、接着層13の厚みは100μm以上500μm以下であり、且つ、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)は70g/10min以下である。接着層の厚みが100μm未満であったり、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)が70g/10minを超えたりすると、前記中空凸部成形シート11と前記表面材及び/又は表皮材12とが接触する面や、2枚の前記中空凸成形シート11同士が接触する面において、接着層13を形成する材質が当該各面からその他の部分へと流れてしまい、接着性が弱くなる。また、接着層の厚みが100μm未満であると、製造工程において、接着層13の破けが生じる恐れがある。また、接着層の厚みが500μmを超えると、接着層13を形成する材質の機械物性が干渉し、物性低下を引き起こす恐れがある。
本発明では、接着層13の厚みは250μm以上350μm以下がより好ましい。また、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)は、60g/10min以下が好ましく、30g/10min以下がより好ましく、10g/10min以下が更に好ましい。
2.中空構造板1の製造方法
中空構造板1の製造方法について、以下に図を参照しながら説明する。図5は、中空構造板1の製造方法の第1実施形態を模式的に示す図であり、図6は、中空構造板1の製造方法の第2実施形態を模式的に示す図である。なお、図6では、表面材及び/又は表皮材12並びに、接着層13は、説明しやすくするため、各層から敢えて離して描写している。
中空構造板1の製造方法について、以下に図を参照しながら説明する。図5は、中空構造板1の製造方法の第1実施形態を模式的に示す図であり、図6は、中空構造板1の製造方法の第2実施形態を模式的に示す図である。なお、図6では、表面材及び/又は表皮材12並びに、接着層13は、説明しやすくするため、各層から敢えて離して描写している。
(1)第1実施形態
本実施形態では、まず、中空凸部成形シート11を作製する。中空凸部成形シート11は、表面に凸状のピンが複数突設された2台の成形ローラー100が配置された真空形成装置を用い、当該成形ローラー100の溝に、先端にTダイが設けられた押出機から押し出しされた溶融状態又は軟化状態の熱可塑性樹脂シートを注入し、凸部111同士を突き合せた状態で成形されることにより製造される。この際、図5に示すように凸部111同士が接触する面(すなわち、2枚の前記中空凸部成形シート11同士が接触する面)側の上面部112に対して塗布具101により接着剤を塗布する。
なお、本実施形態において、2台の成形ローラーは、それぞれ減圧チャンバー内に設置されており、当該減圧チャンバーには、中空凸部成形シート11などを吸引保持するための吸引孔が設けられている。
本実施形態では、まず、中空凸部成形シート11を作製する。中空凸部成形シート11は、表面に凸状のピンが複数突設された2台の成形ローラー100が配置された真空形成装置を用い、当該成形ローラー100の溝に、先端にTダイが設けられた押出機から押し出しされた溶融状態又は軟化状態の熱可塑性樹脂シートを注入し、凸部111同士を突き合せた状態で成形されることにより製造される。この際、図5に示すように凸部111同士が接触する面(すなわち、2枚の前記中空凸部成形シート11同士が接触する面)側の上面部112に対して塗布具101により接着剤を塗布する。
なお、本実施形態において、2台の成形ローラーは、それぞれ減圧チャンバー内に設置されており、当該減圧チャンバーには、中空凸部成形シート11などを吸引保持するための吸引孔が設けられている。
次に、凸部111同士が接触しない面(中空凸部成形シート11と表面材及び/又は表皮材12とが接触する面)側の上面部112に対して塗布具101により接着剤を塗布する。そして、中空凸部成形シート11の両面に、押出機から押し出しされた溶融状態又は軟化状態の表面材及び/又は表皮材12を、平ローラー102により積層する。
なお、本発明おいて、中空凸部成形シート11や、表面材及び/又は表皮材12は、予め作製されたものを用いてもよい。また、中空凸部成形シート11は、成形ローラーを用いることなく、一対の金型等に溶融状態の熱可塑性樹脂シートを注入し、両側から押圧することにより作製されたものであってよい。
(2)第2実施形態
本実施形態は、上述した中空構造板1の製造方法であって、前記中空凸部成形シート11と前記表面材及び/又は表皮材12との間、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート11同士の間に、接着層13を形成するシートを挟み込む工程を少なくとも有することを特徴とする。また、必要に応じて、他の工程等を行ってよい。
本実施形態は、上述した中空構造板1の製造方法であって、前記中空凸部成形シート11と前記表面材及び/又は表皮材12との間、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート11同士の間に、接着層13を形成するシートを挟み込む工程を少なくとも有することを特徴とする。また、必要に応じて、他の工程等を行ってよい。
本実施形態では、まず、中空凸部成形シート11を作製する。中空凸部成形シート11は、図5で示した真空形成装置を用い、成形ローラー100の溝に、先端にTダイが設けられた押出機から押し出しされた溶融状態又は軟化状態の熱可塑性樹脂シートを注入し、凸部111同士を突き合せた状態で成形されることにより製造される。この際、図6で示すように、凸部111同士が接触する面(すなわち、2枚の前記中空凸部成形シート11同士が接触する面)に、ローラー103から吐出された接着層13を形成するシートを挟み込む。
次に、凸部111同士が接触しない面(中空凸部成形シート11と表面材及び/又は表皮材12とが接触する面)側の上面部112に対して、ローラー103から吐出された接着層13を形成するシートを挟み込み、中空凸部成形シート11の両面に押出機から押し出しされた溶融状態又は軟化状態の表面材及び/又は表皮材12を積層され、前記接着層13を形成するシートは、表面材及び/又は表皮材12とともに貼り合せローラー104により加熱圧着する。
本実施形態において、接着層13を形成するシートの溶融可能温度は、当該シートがポリオレフィン系樹脂からなる場合において、200℃以下であることが好ましい。200℃を超え、高温状態となると、加熱により中空凸部成形シート11や表面材及び/又は表皮材12が劣化し、物性低下を引き起こしてしまう。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
まず、下記表1に示す実施例1~7、及び下記表2に示す比較例1~5の中空構造板を作製した。
各中空構造板の形状は、下記表1及び下記表2に併記しており、これらの中空構造板は、図6で示した製造方法に基づいて作成した。
下記表1及び下記表2中、PPはポリプロピレンを示し、実施例1~7における接着層の種類には、ポリオレフィン系樹脂を用いた。また、下記表1中、「メルトインデックス」は、「ASTM D1238、230℃」での値であり、下記表1中の「表面材」及び「中空凸部成形シート」には、PPに対して無機物としてタルクを添加した樹脂を用いた。
各中空構造板の形状は、下記表1及び下記表2に併記しており、これらの中空構造板は、図6で示した製造方法に基づいて作成した。
下記表1及び下記表2中、PPはポリプロピレンを示し、実施例1~7における接着層の種類には、ポリオレフィン系樹脂を用いた。また、下記表1中、「メルトインデックス」は、「ASTM D1238、230℃」での値であり、下記表1中の「表面材」及び「中空凸部成形シート」には、PPに対して無機物としてタルクを添加した樹脂を用いた。
次に、各中空構造板について、以下の評価を行った。なお、以下の評価結果は、上記表1及び上記表2に併記した。
[接着性の評価]
図8のMに示すように、各中空構造板の長手方向において、約100mm間隔で8片分、測定原反からカットした。次いで、図8のQに示すように、各試験片における幅方向7か所の接着性を確認した。そして、合計56か所の測定数値のうち、最小値を測定原反の接着力とした。
測定方法については、中空凸部成形シートの上面部部分が幅2ピン分入る箇所に対して、デジタルフォースゲージを使用し、表面材と中空凸部成形シートとの接着面、又は中空凸部成形シート同士の接着面が剥がれる力(=F)を求めた。
図8のMに示すように、各中空構造板の長手方向において、約100mm間隔で8片分、測定原反からカットした。次いで、図8のQに示すように、各試験片における幅方向7か所の接着性を確認した。そして、合計56か所の測定数値のうち、最小値を測定原反の接着力とした。
測定方法については、中空凸部成形シートの上面部部分が幅2ピン分入る箇所に対して、デジタルフォースゲージを使用し、表面材と中空凸部成形シートとの接着面、又は中空凸部成形シート同士の接着面が剥がれる力(=F)を求めた。
接着性の評価基準を、以下に示す。
〇:5kg≦F
△:4kg≦F<5kg
×:F<4kg
〇:5kg≦F
△:4kg≦F<5kg
×:F<4kg
[目視による評価]
また、各中空構造板を目視にて検査し、中空凸部成形シートや表面材に異常がないかを確認した。
また、各中空構造板を目視にて検査し、中空凸部成形シートや表面材に異常がないかを確認した。
目視検査の評価基準を、以下に示す。
〇:中空凸部成形シートや表面材において、異常がなかった。
△:中空凸部成形シートや表面材の一部に穴や樹脂の劣化が確認された。
×:中空凸部成形シートや表面材の全体に穴や樹脂の劣化が確認された。
〇:中空凸部成形シートや表面材において、異常がなかった。
△:中空凸部成形シートや表面材の一部に穴や樹脂の劣化が確認された。
×:中空凸部成形シートや表面材の全体に穴や樹脂の劣化が確認された。
実施例1~7の中空構造板は、比較例1~5の中空構造板と比較して、接着性に優れ、目視でも異常が認められなかったことから、成形性に優れることが分かった。
したがって、中空凸部成形シートと、表面材及び/又は表皮材と、からなる中空構造板であって、前記中空構造板の無機物含有量を20質量%以上とした場合、前記中空凸部成形シートと前記表面材及び/又は表皮材とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート同士が接触する面に、接着層を有し、前記接着層は、厚みを100μm以上500μm以下であり、且つ、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)を70g/10min以下とすることにより、地球環境に優しく、且つ、成形性も良好な中空構造板を提供できることが分かった。
したがって、中空凸部成形シートと、表面材及び/又は表皮材と、からなる中空構造板であって、前記中空構造板の無機物含有量を20質量%以上とした場合、前記中空凸部成形シートと前記表面材及び/又は表皮材とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート同士が接触する面に、接着層を有し、前記接着層は、厚みを100μm以上500μm以下であり、且つ、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)を70g/10min以下とすることにより、地球環境に優しく、且つ、成形性も良好な中空構造板を提供できることが分かった。
本発明によれば、地球環境に優しい材質を含み、成形性も良好な中空構造板を提供することができる。したがって、建築材料、梱包用ケース、通い箱などの容器類、表面保護包装材、仕切り板、乗物の内装などを構成する装飾材料等の幅広い分野において有用である。
1:中空構造板
11:中空凸部成形シート
111:凸部
112:上面部
113:開口部
12:表面材及び/又は表皮材
13:接着層
100:成形ローラー
101:塗布具
102:平ローラー
103:ローラー
104:貼り合せローラー
11:中空凸部成形シート
111:凸部
112:上面部
113:開口部
12:表面材及び/又は表皮材
13:接着層
100:成形ローラー
101:塗布具
102:平ローラー
103:ローラー
104:貼り合せローラー
Claims (2)
- 少なくとも一方の面に中空状の凸部が複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂を含む中空凸部成形シートと、
前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に積層された、1又は複数枚の、熱可塑性樹脂を含む表面材及び/又は表皮材と、
からなる中空構造板であって、
前記中空構造板の無機物含有量は、20質量%以上であり、
前記中空構造板は、前記中空凸部成形シートと前記表面材及び/又は表皮材とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート同士が接触する面に、接着層を有し、
前記接着層は、厚みが100μm以上500μm以下であり、且つ、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)が70g/10min以下である、中空構造板。 - 少なくとも一方の面に中空状の凸部が複数形成された1又は2枚の熱可塑性樹脂を含む中空凸部成形シートと、前記中空凸部成形シートの少なくとも一方の面に積層された、1又は複数枚の、熱可塑性樹脂を含む表面材及び/又は表皮材と、からなる中空構造板であって、前記中空構造板の無機物含有量は、20質量%以上であり、前記中空構造板は、前記中空凸部成形シートと前記表面材及び/又は表皮材とが接触する面、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート同士が接触する面に、接着層を有し、前記接着層は、厚みが100μm以上500μm以下であり、且つ、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃)が70g/10min以下である、中空構造板の製造方法であって、
前記中空凸部成形シートと前記表面材及び/又は表皮材との間、及び/又は、2枚の前記中空凸部成形シート同士の間に、接着層を形成するシートを挟み込む工程を有する、中空構造板の製造方法。
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JP2021157132A JP2023047934A (ja) | 2021-09-27 | 2021-09-27 | 中空構造板及びその製造方法 |
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