JP2023047903A - 非接触搬送装置、およびフィルムの製造方法 - Google Patents

非接触搬送装置、およびフィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造で、搬送物が非接触搬送装置に接触するおそれを低減できる安価な非接触搬送装置、および該非接触搬送装置を用いたフィルムの製造方法を提供する【解決手段】搬送経路の上流側から搬送された長尺の搬送物(K)を前記搬送経路の下流側にガイドする搬送面(13)を有する円柱状のロール(11)を備え、搬送面(13)は、搬送物(K)を浮上させる気体を噴出する複数の噴出孔を有し、搬送面(13)において前記上流側から前記下流側に搬送物(K)を折り返す部分を頂部と称し、搬送面(13)における単位面積当たりの噴出孔の形成面積は、前記頂部よりも前記上流側および前記下流側の方が大きい。【選択図】図2

Description

本発明は、長尺の搬送物を気体によって浮上させつつ搬送する非接触搬送装置、および該非接触搬送装置を用いたフィルムの製造方法に関する。
従来から、フィルム、金属箔等の長尺の搬送物を空気等の気体によって浮上させつつ搬送する非接触搬送装置が種々考案されている。代表的な非接触搬送装置として、例えば搬送経路の上流側から下流側に搬送された搬送物をガイドする搬送面を有する円柱状のロールを備え、搬送面に多数の微細な気体の噴出孔が施工されたものが挙げられる。この非接触搬送装置においては、搬送面から気体を噴出させて非接触状態で搬送物を搬送することができる。しかし、搬送物が搬送面に搬入される場合、又は次の工程に向かって搬送面から搬出される場合に、搬送物がロールに接触し、搬送物に瑕がつくという問題が発生している。
この対策として、非接触搬送装置のロールの形状を改善することが多い。例えば特許文献1の非接触搬送装置のロールは、断面視でかまぼこ型をなし、即ち半円柱の円弧の両端部にそれぞれ平面が連なった形状をなす。この非接触搬送装置では、搬送物を一方の平面へ搬入し、曲面の頂部で折り返し、他方の平面から搬出する。曲面と両方の平面とに形成される噴出孔は、綿密に設計された開口角度、および形状を有する。即ち、搬送物がロールに搬入される場合、およびロールから搬出される場合に、搬送物の浮上を確保するために必要な量の気体が噴出されるように設計されている。
特許第5723709号公報
特許文献1等の非接触搬送装置は、搬送面に形成される噴出孔は綿密に計算された開口角度、および形状で形成される必要があり、ロールの内部の流路の設計も複雑である。非接触搬送装置を設置する現場に合わせた専用の設計となる場合が多く、加工の難易度が高いため、加工コストもかかる。搬送物は、連続して非接触搬送させることが多く、非接触搬送装置が多数必要な場合は、設備コストが多大になり、搬送物に係る製品の製造コストが大きくなることが問題となっている。
本発明の一実施形態は、前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、簡単な構造で、搬送物が非接触搬送装置に接触するおそれを低減できる非接触搬送装置を提供することである。
本発明の一実施形態は、以下の態様を含む。
〔1〕搬送経路の上流側から搬送された長尺の搬送物を前記搬送経路の下流側にガイドする搬送面を有する円柱状のロールを備え、
前記搬送面は、前記搬送物を浮上させる気体を噴出する複数の噴出孔を有し、
前記搬送面において前記上流側から前記下流側に前記搬送物を折り返す部分を頂部と称し、
前記搬送面の前記上流側および前記下流側における前記噴出孔の径は、前記頂部における前記噴出孔の径よりも大きい、非接触搬送装置。
〔2〕前記ロールの中心軸に対して垂直な平面で前記ロールを切断したときの切断面において、前記噴出孔は、所定の角度毎に形成されており、
前記噴出孔の径は、前記頂部から前記上流側および前記下流側に向かうにつれて大きくなっている、〔1〕に記載の非接触搬送装置。
〔3〕前記搬送面の前記上流側および前記下流側における前記噴出孔の単位面積当たりの形成数は、前記頂部における前記単位面積当たりの形成数よりも大きい、〔1〕または〔2〕に記載の非接触搬送装置。
〔4〕少なくとも前記搬送物が前記搬送面を覆う領域において、前記上流側および前記下流側における前記噴出孔の径は、前記頂部における前記噴出孔の径よりも大きい、〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の非接触搬送装置。
〔5〕搬送経路の上流側から搬送された長尺の搬送物を前記搬送経路の下流側にガイドする搬送面を有する円柱状のロールを備え、
前記搬送面は、前記搬送物を浮上させる気体を噴出する複数の噴出孔を有し、
前記搬送面において前記上流側から前記下流側に前記搬送物を折り返す部分を頂部と称し、
前記噴出孔の形成数は、前記頂部から前記上流側および前記下流側に向かうにつれて大きくなっている、非接触搬送装置。
〔6〕少なくとも前記搬送物が前記搬送面を覆う領域において、前記噴出孔の形成数は、前記頂部から前記上流側および前記下流側に向かうにつれて大きくなっている、〔5〕に記載の非接触搬送装置。
〔7〕〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の非接触搬送装置を用いて長尺の搬送物を搬送する工程を一工程として有する、フィルムの製造方法。
本発明の一実施形態の非接触搬送装置によれば、簡単な構造で、搬送物が非接触搬送装置に接触するおそれを低減できる。
実施形態1に係る非接触搬送装置を示す側面図である。 非接触搬送装置を示す斜視図である。 非接触搬送装置をロールの中心軸に対して垂直な平面でロールを切断したときの断面図である。 搬送システムを示す正面図である。 実施形態2に係る非接触搬送装置を示す斜視図である。 非接触搬送装置をロールの中心軸に対して垂直な平面でロールを切断したときの断面図である。 変形例に係る非接触搬送装置を示す斜視図である。
本発明の実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能である。また、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。なお、本明細書中に記載された特許文献は、本明細書中において参考文献として援用される。また、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上(Aを含みかつAより大きい)B以下(Bを含みかつBより小さい)」を意図する。
〔本発明の実施形態の技術的思想〕
本発明者は、鋭意検討した結果、円柱状の安価なロールを用い、ロールの軸心方向の一端部又は両端部に圧縮気体を供給する機構を設け、ロールの搬送面には、気体の噴出孔を所定のピッチでロールの軸心方向と周方向とに配列して施工することにした。搬送面における単位面積当たりの噴出孔の形成面積を、搬送面の中間点より、気体が抜けやすい上流側および下流側の方を大きくすることで、非接触搬送装置と接触しないように搬送物を浮上させ、疵付けずに搬送できることを見出し、本発明を完成した。
以下、図面に基づいて具体的に説明する。
〔実施形態1〕
<非接触搬送装置1の構成>
図1は、実施形態1に係る非接触搬送装置1を示す側面図である。図1では、ロール11の長軸方向をX軸方向としている。
非接触搬送装置1は、ロール11と、長尺の搬送物Kを浮上させる気体の供給管12とを備える。ロール11は、例えばポリ塩化ビニル製であり、円柱状をなし、内部の空洞に気体が充填される。ロール11はポリエチレン製、ポリプロピレン製等の他の合成樹脂製、又は金属製であってもよい。ロール11としては、例えば直径が15mm~600mm、X軸方向の長さが50mm~1800mmのものが挙げられる。搬送物Kは、図1における紙面の手前側から奥側の搬送経路に沿って、ロール11から浮上した状態で搬送される。長尺の搬送物Kとしては、帯状の搬送物であればよく、その材質、形状、大きさおよび厚さは特に限定されない。長尺の搬送物Kとして、例えばフィルム、金属箔、織物、紙、テープ等が挙げられる。搬送物Kとしては、例えば幅が15mm~1750mm、厚みが0.02mm~0.5mmのフィルムが挙げられる。
ロール11は、搬送経路の上流側から搬送された搬送物Kを非接触で搬送経路の下流側にガイドする搬送面13を有する。搬送面13には、X軸方向の全長に亘って、内側から気体を噴出させて搬送物Kを浮上させるための複数の噴出孔が設けられている。図1においては、説明の便宜上搬送面13を実線で囲んで示しているが、搬送面13はロール11の表面の一部の領域であり、ロール11の表面の他の部分と区別され得る領域でなくてもよい。搬送面13は半円柱状の曲面であり、図1における搬送面13のZ軸方向の寸法はロール11のZ軸方向の寸法の略半分である(図3参照)。
搬送面13の図1におけるX軸方向の長さは少なくとも搬送物Kの幅以上であることが好ましい。搬送物Kの幅に対する、搬送面13のX軸方向の長さの比は0.70~0.98であることがより好ましく、0.89~0.98であることがさらに好ましい。搬送面13のX軸方向の長さを少なくとも搬送物Kの幅以上にすることにより、搬送物Kの搬送時に、良好に搬送物Kを浮上させることができ、非接触搬送装置1との接触が抑制される。例えばロール11のX軸方向の長さが1500mm、搬送物Kの幅が1300mmであるとき、搬送面13のX軸方向の長さが1400mmである場合が挙げられる。
ロール11の中心軸方向の両端部に供給管12が接続されている。ブロア装置(不図示)により圧縮された空気等の気体が供給管12を介しロール11の内部に導入される。ロール11内に導入された気体が搬送面13の噴出孔から噴出することにより、搬送物Kは浮上した状態で、搬送面13にガイドされて搬送される。供給管12は、ロール11の一端部に接続することにしてもよい。
<搬送面13の構成>
以下、搬送面13について詳述する。図2は、非接触搬送装置1を示す斜視図である。図3は、ロール11の中心軸に対して垂直な平面でロール11を切断したときの断面図である。ロール11の搬送面13において、搬送物Kの搬送経路の上流側から下流側に搬送物Kを折り返す部分を頂部13tと称する。図2および図3に示すように、搬送面13には、頂部13tから上流側および下流側に亘って、直径がそれぞれ異なる気体の噴出孔13a、13b、13c、13d、13eが複数個ずつ設けられた、領域A、領域B、領域C、領域D、領域Eが並んでいる。噴出孔13a、13b、13c、13dおよび13eを総称して噴出孔13pとする。
X軸方向に配列した噴出孔13aの列において、各噴出孔13aは一定の間隔で設けられている。即ち、隣り合う噴出孔13aの中心の間の距離は等しい。このことは、X軸方向に配列した噴出孔13b、13c、13d、13eの列でも同様である。また、噴出孔13a~13eの列同士の間隔(ロール11の端面の周方向の間隔)も一定である。
搬送面13において、噴出孔13pの径は、頂部13t側の領域Aよりも上流側および下流側の領域Eの方が大きい。実施形態1の場合、噴出孔13a、13b、13c、13d、13eの順に、直径は次第に大きくなる。噴出孔13pは、ロール11の端面の周方向に、5°~40°の範囲の所定の角度ごとに形成される。形成する角度は10°~30°の範囲であることが好ましい。直径は、領域の数にもよるが、頂部13tから上流側および下流側に亘って、領域ごとに5%~25%の範囲で増加することが好ましい。増加の割合は10%~20%の範囲であることがより好ましい。噴出孔13pを周方向に、10°~40°の範囲の所定の角度ごとに形成し、領域ごとに10%~25%の範囲で直径を増加させる場合、加工がしやすく、気体を噴出させるロール11の内圧が得られ、良好な気体の噴出速度および粘度が得られる。噴出孔13pを形成する角度、および直径の増加割合は、搬送物Kの重量、厚み、および幅、ロール11の大きさも加味して設定する。
一例として、図3に示すように、周方向に10°ごとに噴出孔13pが形成される。一例として、領域Aの噴出孔13aの直径は1mmであり、上流側、および下流側に向かうに従い、即ち領域ごとに0.25mmずつ大きくなる。噴出孔13b、13c、13d、13eの直径はそれぞれ、1.25mm、1.5mm、1.75mm、2.0mmである。
非接触搬送装置1は以上のように構成されており、搬送物Kがロール11に近づく部分、又はロール11から離れる部分であり、気体が抜けやすい上流側および下流側の部分において、噴出孔13pの形成面積が大きいので、気体の噴出量が多くなる。従って、搬送物Kがロール11に搬入される場合、およびロール11から搬出される場合に、搬送物Kがロール11と接触しない浮上量を確保でき、ロール11に接触する虞が低減し、疵の発生が抑制される。ロール11の構成は簡単であり、ポリ塩化ビニル等の安価な材料を用いて作製でき、非接触搬送装置1の製造コストは安価である。
噴出孔13pの径を、頂部13tより上流側および下流側の方を大きくすることにより、上流側および下流側の噴出孔13pの形成面積を大きくするという構成を容易に実現でき、搬送面13の上流側および下流側において、気体の噴出量が多くなる。気体の噴出量の直径を領域ごとに、一定量ずつ増加させることにより、気体が徐々に抜けやすくなることに対応して気体の噴出量を次第に多くすることができ、気体の噴出量を良好に制御して、搬送面13の全面に亘って搬送物Kを浮上させることができる。
少なくとも搬送物Kが搬送面13を覆う領域において、単位面積当たりの噴出孔の形成面積が、頂部13tよりも上流側および前記下流側の方が大きくなるように構成することにより、搬送物Kの搬送時に、良好に非接触搬送装置1との接触が抑制される。
<搬送システム100の構成>
図4は、搬送システム100を示す正面図である。図4におけるZ軸方向を上下方向とした場合、搬送システム100においては、複数の非接触搬送装置1が、上下が互い違いとなるように、X軸方向に沿って配置されている。上述のように構成されているので、搬送面13の上流側および下流側において気体の噴出量が多く、搬送物Kがロール11に搬入される場合、およびロール11から搬出される場合に、搬送物Kがロールと接触しない浮上量を確保できる。従って、搬送物Kは、疵が生じることなく、搬送システム100により搬送される。搬送面13の構成は簡単であり、非接触搬送装置1を安価に製造できるので、搬送システム100も安価に製造できる。
<フィルムの製造方法>
以下、搬送システム100を用い、フィルムを製造する場合につき説明する。一例として、搬送システム100が乾燥炉(不図示)内に収納されており、基材に樹脂層を積層した積層体が搬送物Kとして搬送される場合につき説明する。乾燥炉内は所定の温度に保持されている。積層体は搬送システム100により加熱炉内を搬送される間に、熱収縮され、フィルムが形成される。積層体はロール11に接触しないので、疵が生じることなくフィルムが形成される。なお、積層体は搬送システム100を用いて加熱される場合に限定されず、搬送システム100をフィルムの他の製造工程に用いることもできる。
〔実施形態2〕
<非接触搬送装置14の構成>
図5は、実施形態2に係る非接触搬送装置14を示す斜視図である。非接触搬送装置14は、ロール15と、気体の供給管12とを備える。ロール15は、例えばポリ塩化ビニル製であり、円柱状をなす。ロール11は、搬送経路の上流側(図5における紙面の手前側)から搬送された搬送物K(不図示)を搬送経路の下流側(図5における紙面の奥側)にガイドする搬送面16を有する。搬送面16には後述するように複数の気体の噴出孔が設けられており、ロール15内に導入された気体が噴出孔から噴出することにより、搬送物Kは浮上した状態で、搬送面16にガイドされて搬送される。搬送面16は実施形態1に係る搬送面13と同様に半円筒状をなし、Z軸方向の寸法はロール15のZ軸方向の寸法の略半分であり、X軸方向の寸法は搬送物Kの幅より少し大きい。ロール15の中心軸方向の両端部に供給管12が接続されている。ブロア装置(不図示)により圧縮された空気等の気体が供給管12を介しロール15に導入される。
<搬送面16の構成>
図6は、ロール15の中心軸に対して垂直な平面でロール15を切断したときの断面図である。図6に示すように、搬送面16には、頂部16tから上流側および下流側に亘って、気体の噴出孔16aの形成数がそれぞれ異なるように設けられた領域F、領域G、領域Hが並んでいる。実施形態2においては、噴出孔16aの直径は全て等しい。
噴出孔16aの周方向の間隔は領域ごとに異なり、これにより、噴出孔16aの形成数が領域ごとに異なる。噴出孔16aをロール11の端面の周方向に形成する角度は、領域の数にもよるが、領域が3つの場合、領域Fでは周方向に5°~30°の範囲の所定の角度で形成することが好ましい。形成角度は、領域Gでは3°~25°の範囲、領域Hでは3°~25°の範囲であることが好ましい。この場合、加工がしやすく、気体を噴出させるロール11の内圧が得られ、良好な気体の噴出速度および粘度が得られる。領域Fでは周方向に10°~25°の範囲の形成角度、領域Gでは3°~15°の範囲の形成角度、領域Hでは3°~10°の範囲の形成角度で形成することがより好ましい。
一例として、図6に示すように、領域Fにおいては、噴出孔16aは周方向に10°ごとに形成されている。領域Gにおいては、噴出孔16aは周方向に5°ごとに形成されている。領域Hにおいては、噴出孔16aは周方向に3.3°ごとに形成されている。従って、頂部16tより上流側および下流側において、噴出孔16aの形成数は多い。
X軸方向に配列した各領域の噴出孔16aの列において、各噴出孔16aは一定の間隔で設けられている。即ち、隣り合う噴出孔16aの中心の間の距離は等しい。
非接触搬送装置14は以上のように構成されている。搬送物Kがロール15に近づく部分、又はロール15から離れる部分であり、気体が抜けやすい上流側および下流側の部分において、噴出孔16aの搬送面16の単位面積当たりの形成数が多く、噴出孔16aの形成面積が大きいので、気体の噴出量が多くなる。従って、搬送物Kがロール15に搬入される場合、およびロール15から搬出される場合に、搬送物Kがロール15と接触しない浮上量を確保でき、非接触搬送装置14に接触する虞が低減し、疵の発生が抑制される。ロール15の構成は簡単である。ロール15は、ポリ塩化ビニル等の安価な材料を用いて作製できる。本実施形態によれば、簡単な構造で、搬送面の上流側、下流側において、空気噴出量を多くでき、加工も容易である。
<変形例>
図7は、実施形態2の変形例に係る非接触搬送装置17を示す斜視図である。非接触搬送装置17は、ロール18と、気体の供給管12とを備える。ロール18は、例えばポリ塩化ビニル製であり、円柱状をなす。ロール18は、搬送経路の上流側から搬送された搬送物K(不図示)を搬送経路の下流側にガイドする搬送面19を有する。非接触搬送装置14と同様に、噴出孔19aの直径は均一であり、搬送面19の頂部19tから上流側および下流側に向かうにつれて、領域F(不図示)、領域G、領域Hの順に、噴出孔19aを設ける間隔が狭くなり、形成される噴出孔19aの数が多くなる。非接触搬送装置14の搬送面16と異なり、搬送面19においては、領域Hで、X軸方向に一列に並ぶ噴出孔19a同士の間隔が狭くなっている。即ち、領域Hにおける単位面積当たり噴出孔19aの数は、搬送面16(図5参照)における単位面積当たりの噴出孔19aの数より多くなっている。従って、上流側および下流側における気体の噴出量がより多くなり、ロール18との接触が抑制されている。
さらに他の変形例として、領域ごとに、噴出孔19aの周方向の間隔を変える代わりに、領域ごとに、X軸方向に並ぶ噴出孔19aの間隔を変えることにしてもよい。即ち、上流側および下流側に向かうにつれて、噴出孔19aの列の間隔を狭くして噴出孔19aの形成数を多くする。また、領域ごとに、噴出孔19aの周方向の間隔を変えるとともに、X軸方向に並ぶ噴出孔19aの間隔を変えることにしてもよい。
また、上流側および下流側における噴出孔の直径を、頂部における噴出孔の径よりも大きくするとともに、上流側および下流側における噴出孔の単位面積当たりの形成数を頂部における単位面積当たりの形成数よりも大きくしてもよい。そして、上流側および下流側に向かうにつれて、領域ごとに噴出孔の直径を大きくするとともに、噴出孔の形成数を大きくしてもよい。
本発明によれば、簡単な構造で、搬送物が非接触搬送装置に接触するおそれを低減できる安価な非接触搬送装置を提供することができる。そのため、本発明は、フィルム等の薄い搬送物の非接触搬送に好適に利用できる。
1、14、17 非接触搬送装置
11、15、18 ロール
12 供給管
13、16、19 搬送面
13a、13b、13c、13d、13e、16a、19a 噴出孔
100 搬送システム

Claims (7)

  1. 搬送経路の上流側から搬送された長尺の搬送物を前記搬送経路の下流側にガイドする搬送面を有する円柱状のロールを備え、
    前記搬送面は、前記搬送物を浮上させる気体を噴出する複数の噴出孔を有し、
    前記搬送面において前記上流側から前記下流側に前記搬送物を折り返す部分を頂部と称し、
    前記搬送面の前記上流側および前記下流側における前記噴出孔の径は、前記頂部における前記噴出孔の径よりも大きい、非接触搬送装置。
  2. 前記ロールの中心軸に対して垂直な平面で前記ロールを切断したときの切断面において、前記噴出孔は、所定の角度毎に形成されており、
    前記噴出孔の径は、前記頂部から前記上流側および前記下流側に向かうにつれて大きくなっている、請求項1に記載の非接触搬送装置。
  3. 前記搬送面の前記上流側および前記下流側における前記噴出孔の単位面積当たりの形成数は、前記頂部における前記単位面積当たりの形成数よりも大きい、請求項1または2に記載の非接触搬送装置。
  4. 少なくとも前記搬送物が前記搬送面を覆う領域において、前記上流側および前記下流側における前記噴出孔の径は、前記頂部における前記噴出孔の径よりも大きい、請求項1~3のいずれか1項に記載の非接触搬送装置。
  5. 搬送経路の上流側から搬送された長尺の搬送物を前記搬送経路の下流側にガイドする搬送面を有する円柱状のロールを備え、
    前記搬送面は、前記搬送物を浮上させる気体を噴出する複数の噴出孔を有し、
    前記搬送面において前記上流側から前記下流側に前記搬送物を折り返す部分を頂部と称し、
    前記噴出孔の形成数は、前記頂部から前記上流側および前記下流側に向かうにつれて大きくなっている、非接触搬送装置。
  6. 少なくとも前記搬送物が前記搬送面を覆う領域において、前記噴出孔の形成数は、前記頂部から前記上流側および前記下流側に向かうにつれて大きくなっている、請求項5に記載の非接触搬送装置。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の非接触搬送装置を用いて長尺の搬送物を搬送する工程を一工程として有する、フィルムの製造方法。
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