JP2023047324A - 複合表皮材 - Google Patents

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兼嗣 黒川
Kanetsugu Kurokawa
克也 関
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Abstract

【課題】通気性および通水性に優れ、かつ外観が良好で接着強度が十分な複合表皮材を提供することを課題とする。【解決手段】少なくとも表面材と、表面材の裏側に位置したポリウレタンフォームシートとを有し、表面材は、織物、編物および不織布から選択された一種であり、ポリウレタンフォームシートは、無膜化処理されたポリウレタンフォームシートであって、JIS K6400-7 B法に準じて測定される通気度が120mL/cm2/sec以上であり 、表面材とポリウレタンフォームシートとの貼着が、ポリウレタンフォームシートの表面を火炎によって溶融させることによる複合表皮材である。【選択図】図1

Description

本発明は、複合表皮材に関するものであり、特に通気性および通水性に優れ、かつ外観が良好で接着強度が十分な複合表皮材に関するものである。
車輌用シート、ソファー、マットレス、車輌用内装材などのシート状の材料として、表面材と、表面材の裏側にポリウレタンフォームシートを貼り合せてなる複合表皮材が使用されている。表面材の裏側にポリウレタンフォームシートを貼り合せることにより、クッション性に優れた複合表皮材が得られる。
近年の衛生意識の高まりから、取り外して洗濯が可能な複合表皮材が求められている。しかしながら、一般にポリウレタンフォームシートは通気性および通水性が低いため、洗濯が不可能ではないものの、洗濯後の乾燥に時間を要する問題があった。また、乾燥に時間を要するため、複合表皮材へのダメージも大きかった。
通気性および通水性が良好なポリウレタンフォームとして、無膜化処理されたポリウレタンフォームがある。また、表面材に無膜化処理されたポリウレタンフォームシートが設けられた複合表皮材が知られている(特許文献1)。特許文献1においては、表面材と無膜化処理されたポリウレタンフォームシートの貼り合わせについて、通気性を損なわないようにするため、縫合または散点状に塗布された接着剤による部分的な接着が開示されている。
しかしながら、表面材と無膜化処理されたポリウレタンフォームシートを縫合する方法は、非常に手間がかかるのに加え、表面材の柔軟性や伸びを阻害し、硬い風合いになる傾向にある。
他方、散点状に塗布された接着剤による部分的な接着もまた、接着剤が無膜化処理されたポリウレタンフォームシートに含浸しやすいため、硬い風合いになる傾向にあり、十分な接着強度を担保することも難しい。また、表面材の種類によっては、散点状に塗布された接着剤が透けて見える場合もある。
なお、接着剤の全面塗布は、複合表皮材の通気性が阻害されるため採用しにくい。
そのため、表面材と無膜化処理されたポリウレタンフォームシートとを接着剤によって接合させる方法においては、通気性および通水性と外観、接着強度が十分な複合表皮材を得ることが困難であった。
また、ポリウレタンフォームシートの代わりに、表面材の裏面に立体布帛を設けた複合表皮材も知られている(特許文献2)。表面材と立体布帛とからなる複合表皮材の貼り合わせについて、接着剤を網目状、ドット状、市松模様状に塗布することが例示されているが、接着剤による接着は硬い風合いになるため好ましいものではない。さらに立体布帛を用いた複合表皮材は、裁断時に糸屑が多く発生するため、後加工性が良好ではないという問題も有する。
特開2004-268540号公報 特開2019-6384号公報
本発明が解決しようとする課題は、通気性および通水性に優れ、かつ外観が良好で接着強度が十分な複合表皮材を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討し、通気性および通水性に優れるとともに、外観が良好で接着強度が十分な複合表皮材を発明した。
本発明は以下を要旨とする。
(1)少なくとも表面材と、表面材の裏側に位置したポリウレタンフォームシートとを有する複合表皮材であって、
表面材は、織物、編物および不織布から選択された一種であり、
ポリウレタンフォームシートは、無膜化処理されたポリウレタンフォームシートであって、JIS K6400-7 B法に準じて測定される通気度が120mL/cm/sec以上であり、
表面材とポリウレタンフォームシートとの貼着が、ポリウレタンフォームシートの表面を火炎によって溶融させることによるものであることを特徴とする複合表皮材。
(2)少なくとも表面材と、表面材の裏側に位置したポリウレタンフォームシートとを有する複合表皮材であって、
表面材は、織物、編物および不織布から選択された一種であり、
ポリウレタンフォームシートは、無膜化処理されたポリウレタンフォームシートであって、JIS K6400-7 B法に準じて測定される通気度が120mL/cm/sec以上であり、
表面材とポリウレタンフォームシートとの貼着が、表面材とポリウレタンフォームシートとの間に介在させた溶融用ポリウレタンフォームシートを火炎によって溶融させることによるものであることを特徴とする複合表皮材。
本発明の複合表皮材は、通気性および通水性に優れ、かつ外観が良好で接着強度が十分な複合表皮材である。そのため、耐洗濯性が求められる用途に好適に使用することができる。
本発明の複合表皮材の第一実施態様の断面模式図である。 本発明の複合表皮材の第二実施態様の断面模式図である。 本発明の複合表皮材の第一実施態様の製造方法の一実施形態にかかる製造工程の概略図である。 本発明の複合表皮材の第二実施態様の製造方法の一実施形態にかかる製造工程の概略図である。
本発明の複合表皮材10について、図1~4を用いて説明する。図1、2は、いずれも複合表皮材10を厚み方向に切断した際の断面図を示す。図3、4は本発明の複合表皮材10の一実施形態にかかる製造工程の概略図である。
[第一実施態様]
本発明の複合表皮材10の第一実施態様は、図1に示すとおり、少なくとも表面側に表面材11と、表面材11の裏側に位置したポリウレタンフォームシート14とを有する複合表皮材10である。
[表面材]
表面材11は、織物、編物および不織布から選択される。織物、編物および不織布を構成する繊維は特に限定されず、合成繊維、天然繊維などを挙げることができる。合成繊維の材質としては、ポリエステル、ポリアミド、アクリル、ナイロンなどを例示することができる。天然繊維の材質としては、綿、麻、レーヨンなどを例示することができる。
表面材11の厚みは特に限定されないが、0.1mm以上3.0mm以下であることが好ましい。表面材の厚みが0.1mm未満であると、後述のポリウレタンフォームシート14と貼着した際に、ポリウレタンフォームシート14の表面状態が外観に現れやすくなる傾向にある。一方で、表面材の厚みが3.0mmを超えると、複合表皮材10としての通気性が悪化する傾向にある。
表面材11の目付けは特に限定されないが、200g/m以上600g/m未満であることが好ましい。表面材の目付けが200g/m未満であると、後述のポリウレタンフォームシート14と貼着した際に、ポリウレタンフォームシート14の表面状態が外観に現れやすくなる傾向にある。一方で、表面材の目付けが600g/mを超えると、複合表皮材10としての通気性および通水性が悪化する傾向にある。
[ポリウレタンフォームシート]
本発明の複合表皮材10は、表面材11の裏側にポリウレタンフォームシート14が積層される。表面材11の裏側にポリウレタンフォームシート14が設けられることにより
、複合表皮材10にクッション性を付与することができる。
本発明において、ポリウレタンフォームシート14は、ポリウレタンフォームを無膜化処理したもの(以下、「無膜フォーム」ともいう)であり、JIS K6400-7 B法に準じて測定される通気度が120mL/cm/sec以上である。
通気度が120mL/cm/sec以上のポリウレタンフォームシート14を用いることで、得られる複合表皮材10の通気性および通水性は良好で、洗濯時の速乾性に優れるものとなる。
無膜化処理方法としては、ポリウレタンフォームを密閉空間に置いて爆発させてセル膜を破壊する爆発無膜化処理や、溶剤によるセル膜を溶解させる溶剤無膜化処理等が挙げられる。なお、無膜フォームとしては、セル膜が完全に取り除かれたものだけでなく、セル膜の一部が取り除かれず残ったものも含む。
ポリウレタンフォームシート14の密度は30kg/m以上60kg/m以下であることが好ましい。ポリウレタンフォームシート14の密度が30kg/m以上60kg/m以下であれば、通気性および通水性に優れるだけでなく、接着強度が十分であり、外観不良も発生しにくい複合表皮材10を得ることができる。
密度が30kg/m未満であると、接着強度が劣る傾向にある。また、密度が30kg/m未満の場合、無膜フォームの表面においてセルの割合が大きくなるため凹凸が生じやすくなり、無膜フォームの表面の凹凸が複合表皮材10の外観に現れやすくなる。特に、表面材11の厚みが薄かったり、目付けが小さかったりすると、外観不良が発生する可能性が高くなる。一方で、60kg/mを超えると、通気性および通水性が悪化する傾向にあり、洗濯時の速乾性にも影響がある。
ポリウレタンフォームシート14の厚みは、2.0mm以上10.0mm以下であることが好ましい。2.0mm未満であると複合表皮材10にクッション性を付与しにくい。一方、10.0mmを越えると、複合表皮材10を内に曲げた場合に容易に折れやすくなる傾向にある。
[表面材とポリウレタンフォームシートの貼着]
本発明において、表面材11とポリウレタンフォームシート14との貼着は、ポリウレタンフォームシート14の表面を火炎によって溶融させる、いわゆるフレームラミネート法によるもの(以下、「フレームラミネート法」、「フレームラミネート」ともいう)である。
フレームラミネート法によれば、ポリウレタンフォームシート14の表面を火炎により溶融させ、直ちに表面材11と貼着させる。ポリウレタンフォームシート14は、火炎により溶融した溶融物が接着成分として作用するため、表面材11と貼着させることができる。本発明におけるポリウレタンフォームシート14は無膜フォームであるため、無膜フォームの表面のセル骨格のみが溶融する。それゆえ、ポリウレタンフォームシート14の表面は、全面が溶融物で覆われることはないため、無膜フォームの有する通気性および通水性を損なうことがない。
[裏面材]
本発明において、ポリウレタンフォームシート14の裏面には、裏面材18を設けると好適である。ポリウレタンフォームシート14は繰り返しの洗濯により、セル骨格に亀裂が生じる可能性があるが、裏面材18を設けることで、複合表皮材10の表面にポリウレタンフォームシート14が露出しなくなるため亀裂を抑制することが可能となる。
また、本発明の複合表皮材10から所定形状のカバーを作製する場合は、複合表皮材1
0をカバーの形状に合わせて裁断、縫製する必要があるが、ポリウレタンフォームシート14は滑性が低いため作業性が悪いという問題がある。ポリウレタンフォームシート14の裏面に裏面材18を設けることで、滑性が良好となり、裁断や縫製等の時間が短縮できるという効果もある。
裏面材18は、織物、編物および不織布から選択される。
織物、編物および不織布を構成する繊維は特に限定されず、合成繊維、天然繊維などをあげることができる。合成繊維の材質としては、ポリエステル、ポリアミド、アクリル、ナイロンなどを例示することができる。天然繊維の材質としては、綿、麻、レーヨンなどを例示することができる。
裏面材18の目付けは特に限定されないが、10g/m以上50g/m以下であることが好ましい。裏面材18の目付けが10g/m未満であると、裏面材18として求められる機械的物性が担保できない場合がある。一方で、裏面材18の目付けが50g/mを超えると、複合表皮材10としての通気性および通水性が悪化する傾向にある。
なお、裏面材18とポリウレタンフォームシート14の貼着は、上記表面材11とポリウレタンフォームシート14との貼着と同様に、フレームラミネート法であることが好ましい。
第一実施態様においては、表面材11とポリウレタンフォームシート14とがフレームラミネート法により直接貼着されているため、得られる複合表皮材10は通気性および通水性が非常に優れるとともに、風合いも柔らかである。
[第二実施態様]
本発明の複合表皮材10の第二実施態様は、図2に示すとおり、少なくとも表面側に表面材11、表面材の裏側に位置したポリウレタンフォームシート14を有する複合表皮材10であって、表面材11とポリウレタンフォームシート14との貼着が、表面材11とポリウレタンフォームシート14との間に介在させた溶融用ポリウレタンフォームシート
22を火炎によって溶融させることによるものである。
[溶融用ポリウレタンフォームシート]
第二実施態様においては、表面材11とポリウレタンフォームシート14との貼着を、表面材11とポリウレタンフォームシート14との間に介在させる溶融用ポリウレタンフォームシート22を用いたフレームラミネート法によって行う。
溶融用ポリウレタンフォームシート22を用いる場合、第一実施態様と比較して複合表皮材10の接着強度が向上する効果がある。
また、フレームラミネート法において、無膜フォームの表面を溶融して表面材11と貼着させる場合、表面材11の厚みが薄かったり、目付けが小さかったりすると、無膜フォームの表面の凹凸が複合表皮材10の外観に現れてしまうことがあるが、溶融用ポリウレタンフォームシート22を介してフレームラミネートする場合は、溶融用ポリウレタンフォームシート22の溶融物が無膜フォームの表面の凹凸を保護するため、このような不具合がなく好適である。
溶融用ポリウレタンフォームシート22のフレームラミネート前の厚みは1.2mm以上3.0mm以下であることが好ましい。1.2mm未満の場合、均一厚みの長尺シートを得ること自体が難しく、また、フレームラミネート時において溶融用ポリウレタンフォームシート22に伸びが生じやすくなるなど工程管理が煩雑になる。一方で3.0mmを超えると、通気性および通水性が悪化する傾向にある。
溶融用ポリウレタンフォームシート22の溶融後の厚みは、0.5mm以下であることが好ましい。溶融後の厚み、すなわち複合表皮材としての溶融用ポリウレタンフォームシート22の厚みが0.5mm以下とは、溶融用ポリウレタンフォームシート22のほとんどが溶融して、フォームとしてはほぼ存在していない状態をさす。
溶融用ポリウレタンフォームシート22の密度は、15kg/m~40kg/mであることが好ましい。15kg/m未満であると、複合表皮材10の用途によっては接着強度が満足しなくなる傾向にある。一方で、40kg/mであると、フレームラミネートの際、表面材11およびポリウレタンフォームシート14の貼着面の大部分を溶融用ポリウレタンフォームシート22の溶融物で覆ってしまうことになるため、通気性および通水性が悪化する傾向にある。
溶融用ポリウレタンフォームシート22は、溶融用ポリウレタンフォームを構成するポリオール中に、ポリエステル系ポリオール、分子量が700以下の低分子量ポリオール、含リンポリオールのいずれか一種以上を含んでなることが好ましい。これらは、熱融着性を有するため、火炎が当たった際に、接着成分として機能する。
第二実施態様においては、上述のとおり、溶融用ポリウレタンフォームシート22の溶融物が無膜フォームの表面の凹凸を保護する働きがあるため、第一実施態様よりも目付が低い表面材11を使用しても、複合表皮材10の外観を損ねることがない。
したがって、第二実施態様における表面材11の目付は150g/m以上600g/m未満が好ましく用いられる。表面材の目付けが150g/m未満であると、後述のポリウレタンフォームシートと貼着した際に、ポリウレタンフォームシートの表面状態が外観に現れやすくなる傾向にある。一方で、表面材の目付けが600g/mを超えると
、複合表皮材10としての通気性および通水性が悪化する傾向にある。
第二実施態様において使用される表面材11は、上記の目付を除いては第一実施態様において使用される表面材11と同様である。
第二実施態様においては、上述のように表面材11とポリウレタンフォームシート14との貼着を、表面材11とポリウレタンフォームシート14との間に介在させる溶融用ポリウレタンフォームシート22を用いたフレームラミネート法によって行うため、表面材11とポリウレタンフォームシート14との間に、溶融した溶融用ポリウレタンフォームシート22が存在する。それゆえ、第一実施態様の複合表皮材10と比較して、第二実施態様の複合表皮材10の通気性は低下する傾向にある。
第二実施態様において使用されるポリウレタンフォームシート14は、第一実施態様において使用されるポリウレタンフォームシート14と同様であるが、上記の理由から、密度については、20kg/m以上35kg/mであることが好ましい。20kg/m未満であると、複合表皮材10にクッション性を付与しにくくなる。一方で、35kg/mを超えると、通気性および通水性が悪化する傾向にあり、洗濯時の速乾性にも影響がある。
また、第二実施態様においても、第一実施態様と同様にポリウレタンフォームシート1
4の裏面には、裏面材18を設けると好適である。
第二実施態様において使用される裏面材18は、第一実施態様において使用される裏面材18と同様である。
なお、裏面材18とポリウレタンフォームシート14の貼着は、ポリウレタンフォームシート14の表面を火炎によって溶融させて貼着する方法でもよいし、裏面材18とポリウレタンフォームシート14の間に溶融用ポリウレタンフォームシート22を介在させて、溶融用ポリウレタンフォームシート22の表面を火炎によって溶融させて貼着する方法でもよい。
[複合表皮材の製造方法]
複合表皮材10(100、200)の製造方法について説明する。なお、以下に記載する製造方法は一例であって、以下の製造方法に限定されるものではない。
第一実施態様については、図3に示すように、長尺の表面材11が第一送り出しドラム12から送り出されて、第一押圧ロール13、13間に送られる一方、この第一押圧ロール13、13間に長尺のポリウレタンフォームシート14が第二送り出しドラム15から送り出され、上側の第一押圧ロール13で反転される際にポリウレタンフォームシート14の表面材11との接着面となる面が第一バーナー16で溶融され、直ちに第一押圧ロール13、13間で表面材11と重ねられて押圧され、表面材11とポリウレタンフォームシート14とが貼着される。
こうして、表面材11がポリウレタンフォームシート14の片面に貼着された後、図1に示すように第二押圧ロール17、17間に送られる一方、この第二押圧ロール17、17間に長尺の裏面材18が第三送り出しドラム19から送り出され、上側の第二押圧ロール17で反転される際にポリウレタンフォームシート14の裏面材18との接着面となる面が第二バーナー20で溶融され、直ちに第二押圧ロール17、17間で裏面材18と重ねられて押圧され、ポリウレタンフォームシート14と裏面材18とが貼着される。 これによって、表面材11とポリウレタンフォームシート14と裏面材18とが貼着され、第一実施態様の複合表皮材100が製造される。
第二実施態様については、第一実施態様の上記貼着方法を2回繰り返すことで複合表皮材10を製造することができる。具体的には、図4に示すように、1回目の貼着において、裏面材18を第一送り出しドラム12から送り出し、溶融用ポリウレタンフォームシート22を第二送り出しドラム15から送り出し、ポリウレタンフォームシート14を第三送り出しドラム19から送り出すことで、上記第一実施態様と同様の方法で貼着させて、裏面材18とポリウレタンフォームシート14の貼着体(半製品)23を得る。次に、2回目の貼着において、1回目の貼着で得られた裏面材18とポリウレタンフォームシート14の貼着体(半製品)23を第一送り出しドラム12から送り出し、溶融用ポリウレタンフォームシート22を第二送り出しドラム15から送り出し、表面材11を第三送り出しドラム19から送り出して、同様に貼着させる。
これによって、表面材11とポリウレタンフォームシート14およびポリウレタンフォームシート14と裏面材18がそれぞれ溶融用ポリウレタンフォームシート22を介して貼着された第二実施態様の複合表皮材200が製造される。
以上、本発明の複合表皮材10について説明した。本発明は種々の用途に用いることができるが、特に洗濯時における速乾性が求められる取り外しが可能なカバー材として好適に使用される。
以下に本発明を実施例に基づいて、詳細に説明する。
(実施例1)
・表面材:ポリエステル糸起毛トリコット編地 目付:450g/m、厚み:0.9mm
・ポリウレタンフォームシート:厚み6.0mm、密度25kg/m、無膜化処理したポリウレタンフォームシート(通気度:400mL/cm/sec)
・裏面材:ナイロン編地 厚み0.3mm
上記表面材、ポリウレタンフォームシートおよび裏面材を用い、ポリウレタンフォームシートを火炎により溶融させることにより貼着させ、複合表皮材を製造した。なお、ポリウレタンフォームシートのフレームラミネート後の残厚が5.0mmとなるように製造した。
(実施例2)
・表面材:ポリエステル糸起毛トリコット編地 目付:180g/m、厚み:0.4mm
・ポリウレタンフォームシート:厚み6.0mm、密度25kg/m、無膜化処理したポリウレタンフォームシート(通気度:400mL/cm/sec)
・裏面材:ナイロン編地 厚み0.3mm
上記表面材、ポリウレタンフォームシートおよび裏面材を用い、ポリウレタンフォームシートを火炎により溶融させることにより貼着させ、複合表皮材を製造した。なお、ポリウレタンフォームシートのフレームラミネート後の残厚が5.0mmとなるように製造した。
(実施例3)
・表面材:ポリエステル糸起毛トリコット編地 目付:450g/m、厚み:0.9mm
・ポリウレタンフォームシート:厚み6.0mm、密度40kg/m、無膜化処理したポリウレタンフォームシート(通気度:145mL/cm/sec)
・裏面材:ナイロン編地 厚み0.3mm
上記表面材、ポリウレタンフォームシートおよび裏面材を用い、ポリウレタンフォームシートを火炎により溶融させることにより貼着させ、複合表皮材を製造した。なお、ポリウレタンフォームシートのフレームラミネート後の残厚が5.0mmとなるように製造した。
(実施例4)
・表面材:ポリエステル糸起毛トリコット編地 目付:180g/m、厚み:0.4mm
・ポリウレタンフォームシート:厚み6.0mm、密度40kg/m、無膜化処理したポリウレタンフォームシート(通気度:145mL/cm/sec)
・裏面材:ナイロン編地 厚み0.3mm
上記表面材、ポリウレタンフォームシートおよび裏面材を用い、ポリウレタンフォームシートを火炎により溶融させることにより貼着させ、複合表皮材を製造した。なお、ポリウレタンフォームシートのフレームラミネート後の残厚が5.0mmとなるように製造した。
(実施例5)
・表面材:ポリエステル糸起毛トリコット編地 目付:450g/m、厚み:0.9mm
・ポリウレタンフォームシート:厚み5.0mm、密度25kg/m、無膜化処理したポリウレタンフォームシート(通気度:400mL/cm/sec)
・溶融用ポリウレタンフォームシート:厚み1.8mm、密度25kg/m
・裏面材:ナイロン編地 厚み0.3mm
上記表面材、ポリウレタンフォームシートおよび裏面材を用い、表面材とポリウレタンフォームシートの間およびポリウレタンフォームシートと裏面材の間にそれぞれ溶融用ポリウレタンフォームシートを介在させ、溶融用ポリウレタンフォームシートを火炎により溶融させることにより貼着させ、複合表皮材を製造した。なお、それぞれの溶融用ポリウレタンフォームシートのフレームラミネート後の残厚が0.1mmとなるように製造した。
(実施例6)
・表面材:ポリエステル糸起毛トリコット編地 目付:180g/m、厚み:0.4mm
・ポリウレタンフォームシート:厚み5.0mm、密度25kg/m、無膜化処理したポリウレタンフォームシート(通気度:400mL/cm/sec)
・溶融用ポリウレタンフォームシート:厚み1.8mm、密度25kg/m
・裏面材:ナイロン編地 厚み0.3mm
上記表面材、ポリウレタンフォームシートおよび裏面材を用い、表面材とポリウレタンフォームシートの間およびポリウレタンフォームシートと裏面材の間にそれぞれ溶融用ポリウレタンフォームシートを介在させ、溶融用ポリウレタンフォームシートを火炎により溶融させることにより貼着させ、複合表皮材を製造した。なお、それぞれの溶融用ポリウレタンフォームシートのフレームラミネート後の残厚が0.1mmとなるように製造した。
(実施例7)
・表面材:ポリエステル糸起毛トリコット編地 目付:450g/m、厚み:0.9mm
・ポリウレタンフォームシート:厚み5.0mm、密度40kg/m、無膜化処理したポリウレタンフォームシート(通気度:145mL/cm/sec)
・溶融用ポリウレタンフォームシート:厚み1.8mm、密度25kg/m
・裏面材:ナイロン編地 厚み0.3mm
上記表面材、ポリウレタンフォームシートおよび裏面材を用い、表面材とポリウレタンフォームシートの間およびポリウレタンフォームシートと裏面材の間にそれぞれ溶融用ポリウレタンフォームシートを介在させ、溶融用ポリウレタンフォームシートを火炎により溶融させることにより貼着させ、複合表皮材を製造した。なお、それぞれの溶融用ポリウレタンフォームシートのフレームラミネート後の残厚が0.1mmとなるように製造した。
(比較例1)
・表面材:ポリエステル糸起毛トリコット編地 目付:450g/m、厚み:0.9mm
・ポリウレタンフォームシート:厚み6.0mm、密度25kg/m3、無膜化処理していないポリウレタンフォームシート(通気度:88.4mL/cm/sec)
・裏面材:ナイロン編地 厚み0.3mm
上記表面材、ポリウレタンフォームシートおよび裏面材を用い、フレームラミネート法により複合表皮材を製造した。なお、ポリウレタンフォームシートのフレームラミネート後の残厚が5.0mmとなるように製造した。
(比較例2)
・表面材:ポリエステル糸起毛トリコット編地 目付:450g/m、厚み:0.9mm
・ポリウレタンフォームシート:厚み5.0mm、密度25kg/m、無膜化処理したポリウレタンフォームシート(通気度:400mL/cm/sec)
・裏面材:ナイロン編地 厚み0.3mm
上記表面材、ポリウレタンフォームシートおよび裏面材を用い、表面材および裏面材上にホットメルト接着剤を塗布、加熱および乾燥することで複合表皮材を得た。
実施例1~7、比較例1~2で得られた複合表皮材について、通気度、通水性、接着強度、外観、耐洗濯性の各項目を以下の基準で評価した。
<通気度>
実施例3、実施例7、比較例1について、使用した表面材と、製造した複合表皮材の通気度(mL/cm・sec)をJIS K6400-7 B法(フラジール法)に準拠して測定した。表面材の通気度に対する複合表皮材の通気度の低下率(%)を確認した。
結果を表1に示す。
Figure 2023047324000002
無膜化処理したポリウレタンフォームシートを表面材に直接貼着させた実施例3は、通気度の低下率が一番小さく、次いで、溶融用ポリウレタンフォームシートを介在させて無膜化処理ポリウレタンフォームシートを表面材に貼着させた実施例7の通気度の低下率が小さく、無膜化処理していないポリウレタンフォームシートを用いた比較例1の通気度の低下率が大きいことがわかる。
上記の結果から、無膜化処理したポリウレタンフォームシートを用いた複合表皮材は、表面材の通気性を損なうことがなく、特に無膜化処理したポリウレタンフォームシートを表面材に直接貼着させた複合表皮材は効果が顕著であると言える。
なお、表面材の目付が変わっても同様の傾向が認められ、表面材の目付が小さいほど通気度の低下率の違いは明確になると推察される。
<通水性>
各実施例、比較例で製造した複合表皮材について、幅20cm×長さ20cmの大きさに切り出し、表面材が下面になるように治具にセットして水200mlを注ぎ、複合表皮材上に溜まった水(水溜まり)がなくなるまでの時間を測定し、以下の基準で評価した。
○・・・100秒以内
×・・・100秒を超える
評価結果は表1に示す。
<接着強度>
各実施例、比較例で製造した複合表皮材について、JIS K 6722に準拠し、幅2.5cm×長さ15cmの大きさに切り出し、引張試験機(「オートグラフ」(株)島津製作所製)を用いて、試験片チャック間隔40mm、剥離速度200mm/分、ストローク量80mm以上で、T形剥離試験により剥離強度を測定し、以下の基準で評価した。
◎・・・剥離強度が3N/25mm以上または材料破壊
○・・・剥離強度が2N/25mm以上3N/25mm未満
×・・・剥離強度が2N/25mm未満
評価結果は表1に示す。
<外観>
各実施例、比較例で製造した複合表皮材の表面状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○・・・良好
△・・・若干の凹凸があり
×・・・凹凸が顕著に現れる
評価結果は表1に示す。
<耐洗濯性>
各実施例、比較例で製造した複合表皮材について、幅50cm×長さ50cmに切り出し、JIS L1930 C4M法(乾燥方法はA法=吊り干乾燥)に準拠して、耐洗濯性の試験を行い、以下の基準で評価をした。
○・・・20回の繰り返し試験後に外観の変化なし(破れ、剥がれ)
×・・・20回の繰り返し試験後に外観の変化あり(破れ、剥がれ)
評価結果は表1に示す。
Figure 2023047324000003
実施例1~7で得られた複合表皮材は、通気性および通水性に優れ、洗濯後の乾燥時間を短縮できる効果を有するものである。
表面材とポリウレタンフォームシートを直接貼着させる態様においては、実施例1~4の比較からわかるように、ポリウレタンフォームシートの密度が大きいほうが、接着強度に優れるものである。また、実施例2と4の比較から、ポリウレタンフォームシートの密度が大きければ、表面材の厚みが薄いものであっても、外観が良好であることがわかる。
10、100、200・・・複合表皮材
11・・・表面材
12・・・第一送り出しドラム
13・・・第一押圧ロール
14・・・ポリウレタンフォームシート
15・・・第二送り出しドラム
16・・・第一バーナー
17・・・第二押圧ロール
18・・・裏面材
19・・・第三送り出しドラム
20・・・第二バーナー
21・・・巻取りドラム
22・・・溶融用ポリウレタンフォームシート
23・・・貼着体(半製品)

Claims (2)

  1. 少なくとも表面材と、表面材の裏側に位置したポリウレタンフォームシートとを有する複合表皮材であって、
    表面材は、織物、編物および不織布から選択された一種であり、
    ポリウレタンフォームシートは、無膜化処理されたポリウレタンフォームシートであって、JIS K6400-7 B法に準じて測定される通気度が120mL/cm/sec以上であり、
    表面材とポリウレタンフォームシートとの貼着が、ポリウレタンフォームシートの表面を火炎によって溶融させることによるものであることを特徴とする複合表皮材。
  2. 少なくとも表面材と、表面材の裏側に位置したポリウレタンフォームシートとを有する複合表皮材であって、
    表面材は、織物、編物および不織布から選択された一種であり、
    ポリウレタンフォームシートは、無膜化処理されたポリウレタンフォームシートであって、JIS K6400-7 B法に準じて測定される通気度が120mL/cm/sec以上であり、
    表面材とポリウレタンフォームシートとの貼着が、表面材とポリウレタンフォームシートとの間に介在させた溶融用ポリウレタンフォームシートを火炎によって溶融させることによるものであることを特徴とする複合表皮材。
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