JP2023046983A - エンジン装置 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

Figure 2023046983000001
【課題】燃料ポンプの劣化の程度をより適正に診断する。
【解決手段】エンジン装置は、筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁を有するエンジンと、燃料タンクからの燃料を加圧して低圧供給管に供給する低圧ポンプと前記低圧供給管の燃料を加圧して筒内噴射弁が接続された高圧供給管に供給する高圧ポンプとを有する燃料供給装置と、高圧供給管内の燃圧を検出する燃圧検出センサと、エンジンと燃料供給装置とを制御する制御装置と、を備える。制御装置は、燃圧検出センサの周辺の温度が上昇していない所定条件が成立しているときに燃圧検出センサにより検出された燃圧が所定燃圧未満であることに基づいて低圧ポンプの劣化の程度を診断する。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジン装置に関し、詳しくは、筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁を有するエンジンを備えるエンジン装置に関する。
従来、この種のエンジン装置としては、エンジンの燃焼状態の異常を検出する異常検出手段によって異常が検出したときには、燃料ポンプに対する印加電圧を変化させて燃料ポンプの吐出量を変化させ、吐出量の変化方向に対応するパラメータを測定し、パラメータ測定結果に基づいて燃料ポンプの故障を検出するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、上記制御により、エンジン制御系の異常か或は燃料ポンプ系の故障かをより確実に判定することができるとされている。
特開平6-221241号公報
しかしながら、上述のエンジン装置では、燃料ポンプの故障を検出することができるが、燃料ポンプの劣化の程度を診断するものではないため、燃料ポンプの故障の前に劣化の程度に応じて燃料ポンプの交換の判断を行なうことができない。このため、燃料ポンプの故障によりエンジン装置を運転することができなくなる場合が生じる。
本発明のエンジン装置は、燃料ポンプの劣化の程度をより適正に診断することを主目的とする。
本発明のエンジン装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のエンジン装置は、
筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁を有するエンジンと、
燃料タンクからの燃料を加圧して低圧供給管に供給する低圧ポンプと前記低圧供給管の燃料を加圧して前記筒内噴射弁が接続された高圧供給管に供給する高圧ポンプとを有する燃料供給装置と、
前記高圧供給管内の燃圧を検出する燃圧検出センサと、
前記エンジンと前記燃料供給装置とを制御する制御装置と、
を備えるエンジン装置であって、
前記制御装置は、前記燃圧検出センサの周辺の温度が上昇していない所定条件が成立しているときに前記燃圧検出センサにより検出された燃圧が所定燃圧未満であることに基づいて前記低圧ポンプの劣化の程度を診断する、
ことを特徴とする。
この本発明のエンジン装置では、筒内噴射弁が接続された高圧供給管に燃圧を検出する燃圧検出センサの周辺の温度が上昇していない所定条件が成立しているときに燃圧検出センサにより検出された燃圧が所定燃圧未満であることに基づいて低圧ポンプの劣化の程度を診断する。低圧ポンプの劣化の程度は、低圧供給管の燃圧の低下などにより診断することができる。本発明では、燃圧検出センサの周辺の温度が上昇していない状態は基本的にはエンジンが始動しておらず且つ高圧ポンプが稼働していない状態であるから、燃圧検出センサにより検出される燃圧は低圧供給管の燃圧に等しくなる。このため、低圧供給管の燃圧が所定燃圧未満であることに基づいて低圧ポンプの劣化の程度を診断することになる。この結果、低圧ポンプの劣化の程度を、低圧供給管内の燃圧を検出するセンサを用いることなく、より適正に診断することができる。
ここで、「所定燃圧」としては、低圧供給管の通常の燃圧より低い値が用いられる。「所定条件」としては、エンジン装置が組み込まれたシステムの起動指示がなされた状態でエンジンの冷却水の温度が所定温度未満である条件を考えることができる。さらに、「所定条件」としては、エンジンの始動中ではなく且つエンジンの始動が完了していない条件を含むものとしてもよい。「低圧ポンプの劣化の程度の診断」としては、所定条件が成立している状態で燃圧検出センサにより検出された燃圧が所定燃圧未満であるときにカウンタをインクリメントし、カウンタの値に基づいて低圧ポンプの劣化の程度を診断するものなどを考えることができる。例えば、カウンタの値が大きいほど低圧ポンプの劣化の程度が大きいと診断するものとしたり、カウンタの値が閾値以上に至ったときに低圧ポンプの劣化の程度が交換必要がある程度であると診断するものとしたりしてもよい。
なお、エンジン装置としては、前記エンジンは、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁を有し、前記低圧供給管は前記ポート噴射弁に燃料を供給するものとしてもよい。
本発明の一実施例としてのエンジン装置10の構成の概略を示す構成図である。 電子制御ユニット70により実行される低圧ポンプ劣化診断処理の一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのエンジン装置10の構成の概略を示す構成図である。実施例のエンジン装置10は、図示するように、エンジン12と、燃料供給装置50と、電子制御ユニット70とを備える。このエンジン装置10は、エンジン12からの動力を用いて走行する一般的な車両や、エンジン12に加えてモータを備える各種のハイブリッド車両、エンジン12からの動力を用いて作動する移動しない設備(例えば、建設設備など)などに搭載される。実施例では、エンジン装置10が車両に搭載されたものとして説明する。
エンジン12は、例えばガソリンやガソリンとアルコールとの混合燃料などを燃料として吸気・圧縮・膨張・排気の4行程により動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン12は、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁25と、筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁26とを備える。エンジン12は、ポート噴射弁25と筒内噴射弁26とを備えることにより、ポート噴射モードと筒内噴射モードと共用噴射モードとのうちの何れかで運転が可能となっている。
ポート噴射モードでは、エアクリーナ22により清浄された空気を吸気管23に吸入してスロットルバルブ24を通過させると共にポート噴射弁25から燃料を噴射し、空気と燃料とを混合する。そして、この混合気を吸気バルブ28を介して燃焼室29に吸入し、点火プラグ30による電気火花により爆発燃焼させる。そして、爆発燃焼によるエネルギにより押し下げられるピストン32の往復運動をクランクシャフト14の回転運動に変換する。筒内噴射モードでは、ポート噴射モードと同様に空気を燃焼室29に吸入し、吸気行程の途中および/または圧縮行程に至ってから筒内噴射弁26から燃料を噴射し、点火プラグ30による電気火花により爆発燃焼させてクランクシャフト14の回転運動を得る。共用噴射モードでは、空気を燃焼室29に吸入する際にポート噴射弁25から燃料を噴射すると共に吸気行程や圧縮行程で筒内噴射弁26から燃料を噴射し、点火プラグ30による電気火花により爆発燃焼させてクランクシャフト14の回転運動を得る。これらの噴射モードは、エンジン12の運転状態に応じて切り替えられる。燃焼室29から排気バルブ31を介して排気管33に排出される排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化触媒(三元触媒)34aを有する浄化装置34を介して外気に排出される。
燃料供給装置50は、燃料タンク51内の燃料をエンジン12のポート噴射弁25や筒内噴射弁26に供給する装置として構成されている。燃料供給装置50は、燃料タンク51と、低圧ポンプ52と、低圧供給管53と、逆止弁54と、リリーフ流路55と、リリーフバルブ56と、高圧ポンプ57と、高圧供給管58とを備える。
低圧ポンプ52は、図示しないバッテリからの電力の供給を受けて作動する電動ポンプとして構成されており、燃料タンク51内に配置されている。この低圧ポンプ52は、イグニッションスイッチがON(IG信号がON)とされたときに起動し、燃料タンク51内の燃料を低圧供給管53に供給する。低圧供給管53は、ポート噴射弁25に接続されている。逆止弁54は、低圧供給管53に設けられており、低圧ポンプ52側からポート噴射弁25側の方向の燃料の流れを許容すると共に逆方向の燃料の流れを規制する。
リリーフ流路55は、低圧供給管53と燃料タンク51とに接続されている。リリーフバルブ56は、リリーフ流路55に設けられ、低圧供給管53内の燃圧が閾値Pflolim未満のときには閉弁すると共に低圧供給管53内の燃圧が閾値Pflolim以上のときには開弁する。リリーフバルブ56が開弁すると、低圧供給管53内の燃料の一部がリリーフ流路55を介して燃料タンク51に戻される。このようにして、低圧供給管53内の燃圧が過剰になるのを抑制する。
高圧ポンプ57は、エンジン12からの動力(実施例では、吸気バルブ28を開閉するインテークカムシャフトの回転)により駆動されると共に低圧供給管53の燃料を加圧して高圧供給管58に供給するポンプとして構成されている。高圧ポンプ57は、その吸入口に接続されて燃料を加圧する際に開閉する電磁バルブ57aと、その吐出口に接続されて燃料の逆流を規制すると共に高圧供給管58内の燃圧を保持するチェックバルブ57bと、エンジン12の回転(インテークカムシャフトの回転)により作動する(図1における上下方向に移動する)プランジャ57cとを有する。この高圧ポンプ57は、エンジン12の運転中に、電磁バルブ57aが開弁されたときに、低圧供給管53の燃料を吸入し、電磁バルブ57aが閉弁されたときに、プランジャ57cによって圧縮した燃料をチェックバルブ57bを介して高圧供給管58に断続的に送り込むことにより、高圧供給管58に供給する燃料を加圧する。なお、高圧ポンプ57の駆動時には、低圧供給管53内の燃圧や高圧供給管58内の燃圧(燃料の圧力)は、エンジン12の回転(インテークカムシャフトの回転)に応じて脈動する。高圧供給管58は、筒内噴射弁26に接続されている。
電子制御ユニット70は、CPU71やROM72、RAM73、フラッシュメモリ74、入出力ポートを有するマイクロコンピュータを備える。電子制御ユニット70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力される。電子制御ユニット70に入力される信号としては、例えば、エンジン12のクランクシャフト14の回転位置を検出するクランクポジションセンサ14aからのクランク角θcrや、エンジン12の冷却水の温度を検出する水温センサ40からの冷却水温Tw、エンジン12の潤滑油の温度を検出する油温センサ42からの油温Toilを挙げることができる。吸気バルブ28を開閉するインテークカムシャフトの回転位置や排気バルブ31を開閉するエキゾーストカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ44からのカム角θci,θcoも挙げることができる。スロットルバルブ24のポジションを検出するスロットルポジションセンサ24aからのスロットル開度THや、吸気管23のスロットルバルブ24よりも上流側に取り付けられたエアフローメータ23aからの吸入空気量Qa、吸気管23のスロットルバルブ24よりも上流側に取り付けられた温度センサ23tからの吸気温Taも挙げることができる。排気管33の浄化装置34よりも上流側に取り付けられた空燃比センサ35からの空燃比AFや、排気管33の浄化装置34よりも下流側に取り付けられた酸素センサ36からの酸素信号O2も挙げることができる。燃料タンク51に取り付けられた燃温センサ51tからの燃温Tftnkや、低圧ポンプ52に取り付けられた回転数センサ52aからの低圧ポンプ52の回転数Nlp、高圧供給管58の筒内噴射弁26付近(例えば、高圧デリバリパイプ)に取り付けられた燃圧センサ58pからの燃圧(筒内噴射弁26に供給する燃料の圧力)Pfも挙げることができる。
電子制御ユニット70からは、各種制御信号が出力ポートを介して出力される。電子制御ユニット70から出力される信号としては、例えば、エンジン12のスロットルバルブ24への制御信号や、ポート噴射弁25への制御信号、筒内噴射弁26への制御信号、点火プラグ30への制御信号を挙げることができる。燃料供給装置50の低圧ポンプ52への制御信号や、高圧ポンプ57の電磁バルブ57aへの制御信号も挙げることができる。
電子制御ユニット70は、クランクポジションセンサ14aからのクランク角θcrに基づいてエンジン12の回転数Neを演算する。また、電子制御ユニット70は、エアフローメータ23aからの吸入空気量Qaとエンジン12の回転数Neとに基づいて、負荷率(エンジン12の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の比)KLを演算する。さらに、電子制御ユニット70は、水温センサ40からの冷却水温Twやエンジン12の回転数Neおよび負荷率KLに基づいて、浄化装置34の触媒34aの温度Tcを推定する。加えて、電子制御ユニット70は、冷却水温Twや油温センサ42からの油温Toil、温度センサ23tからの吸気温Taに基づいて高圧ポンプ57内の燃温Tfhpを推定する。
電子制御ユニット70は、エンジン装置10を搭載する車両の制御装置としても機能する。このため、電子制御ユニット70の入力ポートには、図示しないが、イグニッションスイッチからのIG信号や、シフトレバーのポジションを検出するシフトポジションセンサからのシフトポジション、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサからのアクセル開度、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサからのブレーキポジション、車速センサからの車速、車輪即センサからの車輪速、加速度センサからの加速度なども入力されている。また、電子制御ユニット70の出力ポートからは、上述したエンジン12を駆動制御するための各種制御信号の他に、図示しないが、ブレーキ装置への駆動信号や、操舵装置への駆動信号なども出力されている。
こうして構成された実施例のエンジン装置10では、電子制御ユニット70のCPU71は、エンジン12の運転制御としてのエンジン12の吸入空気量制御や燃料噴射制御、点火制御を行なうと共に、燃料供給装置50の低圧ポンプ52や高圧ポンプ57(電磁バルブ57a)の制御を行なう。
次に、実施例のエンジン装置10における低圧ポンプ52の劣化の程度を診断する際の動作について説明する。図2は、実施例の電子制御ユニット70により実行される低圧ポンプ劣化診断処理の一例を示すフローチャートである。この低圧ポンプ劣化程度診断処理は車両がシステム起動される毎に実行される。
低圧ポンプ劣化程度診断処理が実行されると、電子制御ユニット70は、まず、IG信号や始動中フラグFs1,始動後フラグFs2,冷却水温Tw,吸気温Ta,燃圧Pfなど処理に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、始動中フラグFs1は、エンジン12が始動中であるときにはONとされ、始動中ではないときにはOFFとされるフラグである。始動後フラグFs2は、エンジン12の始動が完了したときにONとされ、エンジン12の運転が停止されたときにOFFとされるフラグである。
データを入力すると、IG信号がONであるか否かを判定する(ステップS110)。IG信号がOFFであると判定したときには、低圧ポンプ52が起動していないために低圧ポンプの劣化の程度を診断することができないと判断し、本処理を終了する。
ステップS110でIG信号がONであると判定したときには、前回イグニッションスイッチがOFFとされてから所定時間経過しているか否かを判定する(ステップS120)。ここで、所定時間としては、エンジン12を停止してからエンジン12の温度が十分に低下するのに要する時間を用いることができ、例えば3時間や4時間を用いることができる。前回イグニッションスイッチがOFFとされてから所定時間経過していないと判定したときには、低圧ポンプの劣化の程度を診断する条件が成立していないと判断し、本処理を終了する。
ステップS120で前回イグニッションスイッチがOFFとされてから所定時間経過していると判定したときには、冷却水温Twから吸気温Taを減じた値が温度閾値Tref未満であるか否かを判定する(ステップS130)。冷却水温Twから吸気温Taを減じた値が温度閾値Tref以上であるときには、エンジン12の冷却が不十分なために燃圧センサ58pやその周辺も十分に冷却されておらず、このため低圧ポンプの劣化の程度を診断する条件が成立していないと判断し、本処理を終了する。
ステップS130で冷却水温Twから吸気温Taを減じた値が温度閾値Tref未満であるときには、始動中フラグFs1と始動後フラグFs2とが共にOFFであるか否かを判定する(ステップS140,S150)。始動中フラグFs1と始動後フラグFs2とのうちの一方がONであると判定したときには、エンジン12は始動中であったり始動後の運転状態であるから、高圧ポンプ57が駆動しており、このため低圧ポンプの劣化の程度を診断する条件が成立していないと判断し、本処理を終了する。
ステップS140,S150で始動中フラグFs1と始動後フラグFs2とが共にOFFであると判定したときの状態は、燃圧センサ58pの周辺の温度が上昇していない条件が成立していると共に、低圧ポンプ52は駆動しているがエンジン12が停止しているため高圧ポンプ57は駆動していない条件が成立している状態となり、低圧供給管53の燃圧と高圧供給管58の燃圧は略同一となる状態である。実施例では、この状態に至ったときに低圧ポンプ52の劣化の程度を診断するための条件が成立したと判断する。そして、高圧供給管58内の燃圧Phが燃圧閾値Pref未満であるか否かを判定する(ステップS160)。燃圧閾値Prefは、低圧ポンプ52が駆動しているときの低圧供給管53の通常の圧力より低い圧力が用いることができる。燃圧Phが燃圧閾値Pref以上であると判定したときには、低圧ポンプ52の劣化カウンタCpを値1だけ減算し(ステップS170)、劣化カウンタCpを値0で下限ガードする(ステップS180)。一方、燃圧Phが燃圧閾値Pref未満であると判定したときには、低圧ポンプ劣化カウンタCpを値1だけ加算する(ステップS190)。劣化カウンタCpは、車両の工場出荷時や低圧ポンプ52の交換時に初期値として値0が設定されるものであり、低圧ポンプ52の劣化の程度を示すものとなる。すなわち、劣化カウンタCpの値が大きくなるほど低圧ポンプ52の劣化の程度が大きくなると診断するのである。この診断は、エンジン12を十分に冷却した状態で車両をシステム起動した直後に低圧ポンプ52を駆動したときの低圧供給管53の燃圧が燃圧閾値Pref未満となる回数が大きくなるほど低圧ポンプの劣化の程度が大きくなると推定されることに基づいている。
続いて、低圧ポンプ52の劣化カウンタCpがフェイル判定閾値Cref以上に至っているか否かを判定する(ステップS200)。フェイル判定閾値Crefは、低圧ポンプ52の劣化の程度が交換が必要な程度に至っているか否かを判定するための閾値であり、例えば5や10などを用いることができる。劣化カウンタCpがフェイル判定閾値Cref未満であると判定したときには、低圧ポンプ52のフェイルフラグFp2のOFFを維持して(ステップS210)、本処理を終了する。一方、劣化カウンタCpがフェイル判定閾値Cref以上であると判定したときには、低圧ポンプ52のフェイルフラグFp2をONとして(ステップS220)、本処理を終了する。低圧ポンプ52のフェイルフラグFp2がONとされると、運転席前方のインストールパネルに組み込まれたインジケータを点灯したり、インストールパネルに組み込まれたディスプレイに「燃料ポンプが劣化しています。ディーラーなどに入庫してください。」などのメッセージを表示したりして、ユーザに低圧ポンプ52の交換等を促す。
以上説明した実施例のエンジン装置10では、システム起動時に、燃圧センサ58pの周辺の温度が上昇していない条件が成立していると共に、低圧ポンプ52は駆動しているがエンジン12が停止しているため高圧ポンプ57は駆動していない条件が成立している状態で、高圧供給管57に取り付けられた燃圧センサ58pにより検出された燃圧Pfが燃圧閾値Pref未満であるときにカウントアップされる劣化カウンタCpに基づいて低圧ポンプ52の劣化の程度を診断する。そして、劣化カウンタCpがフェイル閾値Cref以上のときに低圧ポンプ52のフェイルフラグFp2をONとする。これにより、低圧ポンプ52の劣化の程度を、低圧供給管53内の燃圧を検出するセンサを用いることなく、より適正に診断することができる。
実施例のエンジン装置10では、ポート噴射弁25と筒内噴射弁26とを備えるものとしたが、ポート噴射弁25を備えないものとしても構わない。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、筒内噴射弁26が「筒内噴射弁」に相当し、エンジン12が「エンジン」に相当し、燃料供給装置50が「燃料供給装置」に相当し、電子制御ユニット70が「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、エンジン装置の製造産業などに利用可能である。
10 エンジン装置、12 エンジン、14 クランクシャフト、14a クランクポジションセンサ、15 クランクポジションセンサ、22 エアクリーナ、23 吸気管、23a エアフローメータ、23t 温度センサ、24 スロットルバルブ、24a スロットルポジションセンサ、25 ポート噴射弁、26 筒内噴射弁、28 吸気バルブ、29 燃焼室、30 点火プラグ、31 排気バルブ、32 ピストン、33 排気管、34 浄化装置、34a 触媒、35 空燃比センサ、36 酸素センサ、40 水温センサ、42 油温センサ、44 カムポジションセンサ、50 燃料供給装置、51 、料タンク、51t 燃温センサ、52 フィードポンプ、52a 回転数センサ、53 低圧供給管、54 逆止弁、55 リリーフ流路、56 リリーフバルブ、57 高圧ポンプ、57a 電磁バルブ、57b チェックバルブ、57c プランジャ、58 高圧供給管、58p 燃圧センサ、70 電子制御ユニット、71 CPU、72 ROM、73 RAM、74 フラッシュメモリ。

Claims (1)

  1. 筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁を有するエンジンと、
    燃料タンクからの燃料を加圧して低圧供給管に供給する低圧ポンプと前記低圧供給管の燃料を加圧して前記筒内噴射弁が接続された高圧供給管に供給する高圧ポンプとを有する燃料供給装置と、
    前記高圧供給管内の燃圧を検出する燃圧検出センサと、
    前記エンジンと前記燃料供給装置とを制御する制御装置と、
    を備えるエンジン装置であって、
    前記制御装置は、前記燃圧検出センサの周辺の温度が上昇していない所定条件が成立しているときに前記燃圧検出センサにより検出された燃圧が所定燃圧未満であることに基づいて前記低圧ポンプの劣化の程度を診断する、
    ことを特徴とするエンジン装置。
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