JP2023046344A - 空気抵抗低減装置 - Google Patents

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勝男 小林
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玄 小山
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Abstract

【課題】車体が横風成分を有する気流を受けた場合の空気抵抗を低減した空気抵抗低減装置を提供する。【解決手段】車体の側面部に開口するとともに車輪RWの一部を収容するホイールハウス80を有する車両1に設けられる空気抵抗低減装置を、ホイールハウスの後部における内面部82であって側面部41,72に隣接した領域に開口した取入口101と、車体の下部73であって車輪の後方側でありかつ車輪と車幅方向における位置が重畳した箇所に開口した吹出口102と、取入口から導入された気流を吹出口に誘導する空気流路100とを有する構成とする。【選択図】図3

Description

本発明は、車両が横風を受けた場合の空気抵抗を低減する空気抵抗低減装置に関する。
自動車の走行抵抗のうち、空気抵抗が占める割合は高く、特に高速走行中においては顕著となるため、自動車の燃費向上には車両の空気抵抗低減がきわめて重要である。
車両の空力性能改善に関する技術として、例えば特許文献1には、ホイールハウス内部の後壁部における車幅方向内側の端部付近から車体下面側へ連通する通気管を設けて、ホイールハウス内の空気を車体床面の気流と合流するよう排出し、空気抵抗の低減を図ったものが記載されている。
特許文献2には、車両の側部からホイールハウス内へ流れ込む空気による操縦安定性の低下を抑制するため、ホイールハウス内後部の傾斜壁部と接続され車両上側に延びる縦壁部に形成された第1開口部から、ホイールハウスの車両後側の床下に形成された第2開口部へ空気流を通流させることが記載されている。
特許文献3には、リアホイールハウス内を流れる空気流を整流して空気抵抗を低減するため、リアホイールハウスの後方側に設けられたアンダーカバーに、車両後方側へ流れてきた空気を車幅方向外側かつ車両下方側へ誘導する空気取込口及び空気排出口を形成することが記載されている。
特開2017- 71288号公報 特許第5983384号公報 特開2018-199410号公報
このような車両の空力性能の開発は、通常車両が気流に対して正対した状態での性能を高めるように行われる。この状態は、車両が無風状態で直進する状態に相当する。
しかし、実際には車体が気流に対して斜めとなる状態(横風成分を有する状態)で走行する場合が多く、このような場合には、車両の空気抵抗が例えば数%程度増加することが知られている。
車両の実際の走行時における燃費を改善するために、横風成分を有する気流に対する空気抵抗を改善することが要望されている。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、車体が横風成分を有する気流を受けた場合の空気抵抗を低減した空気抵抗低減装置を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係る空気抵抗低減装置は、車体の側面部に開口するとともに車輪の一部を収容するホイールハウスを有する車両に設けられる空気抵抗低減装置であって、前記ホイールハウスの後部における内面部であって前記側面部に隣接した領域に開口した取入口と、前記車体の下部であって前記車輪の後方側でありかつ前記車輪と車幅方向における位置が重畳した箇所に開口した吹出口と、前記取入口から導入された気流を前記吹出口に誘導する空気流路とを有することを特徴とする。
車両が横風成分を有する気流を受けた場合、横風成分の風上側においてはホイールハウスへの気流の流入量が増加し、車輪の後方側でホイールハウスから流出する気流によって車体下部を車両後方側へ流れる気流の流速が低下する領域が形成される。
一方、横風成分の風下側においては、このような流速が低下する領域は形成されにくい。
このように車両回りの気流が左右非対称となった場合、車両の空気抵抗係数Cが悪化(増大)し、空気抵抗が増大する原因になる。
この点、本発明によれば、吹出口から気流を吹き出すことによって、横風成分の風下側の車輪の後方側で、車体下部を流れる気流に乱れを発生させて流速が低下する領域を形成し、さらにこの領域の成長を促進しかつ乱れを強化することによって、車両の周囲の気流を左右対称な状態に近づけて、車両の空気抵抗を低減することができる。
また、取入口を車体の側面部に隣接した箇所に配置することにより、車輪の側部に沿って流れる比較的流速の高い気流の風圧により、多くの空気を取入口から取り込むことができ、上述した効果を促進できる。
本発明において、前記車輪が後輪である構成とすることができる。
これによれば、前輪に対して上述した現象が顕著となりやすい後輪の後方側の気流の左右差を抑制することにより、効果的に車両の空気抵抗を低減することができる。
本発明において、前記吹出口は、前記車体が横風成分を有する気流を受けた場合に、前記横風成分の風下側となる前記車輪の後方側で車体左右中心線に対して対称となる箇所よりも車体下部における気流の流速が高くなる領域に隣接して配置される構成とすることができる。
これによれば、横風成分の風下側の車輪の後方側において、風上側の車輪の後方側に対して車体下部における気流の流速が高くなる領域に隣接して吹出口を配置することにより、吹出口の近傍の圧力を周囲よりも低圧として、吹出口からの気流の流出を促進することができる。
本発明において、前記吹出口から吹き出される気流が、前記横風成分の風下側となる前記車輪の後方側で車体下部を流れる気流の乱流形成を促進する構成とすることができる。
これによれば、横風成分の風下側の車輪の後方側の気流の乱れを強くし、流速を低下させることで、車体周囲の気流の左右差を効果的に抑制することができる。
本発明において、前記空気流路の前記吹出口に隣接する領域において、流路横断面の図心を結んだ線を車幅方向から見たときの鉛直方向に対する傾斜が45°以下である構成とすることができる。
これによれば、吹出口から流出する気流の下方への速度成分を水平方向への速度成分に対して高くし、上述した効果を効果的に得ることができる。
なお、本明細書、特許請求の範囲において、「鉛直」とは、車両が平面である路面を走行する際の鉛直を意味するものとする。
以上説明したように、本発明によれば、車体が横風成分を有する気流を受けた場合の空気抵抗を低減した空気抵抗低減装置を提供することができる。
本発明を適用した空気抵抗低減装置の実施形態を有する車両の車体後部の側面図である。 図1のII-II部矢視図である。 実施形態の車両の後輪後部を車両下方から見た状態を示す模式的外観斜視図である。 本発明の比較例である車両が斜め前方から気流を受けた際の状態を模式的に示す図である。 実施形態及び比較例の車両における走行風の偏角と空気抵抗係数との相関の一例を示す図である。
以下、本発明を適用した空気抵抗低減装置の実施形態について説明する。
実施形態の空気抵抗低減装置は、例えば、前後左右に車輪を有する四輪の自動車に設けられるものである。
図1は、実施形態の空気抵抗低減装置を有する車両の車体後部の側面図である。
図2は、図1のII-II部矢視図である。
図3は、実施形態の車両の後輪後部を車両下方から見た状態を示す模式的外観斜視図である。
車両1は、例えば、2ボックス型等の車形を有するステーションワゴン型の乗用車である。
車両1は、フロア10、サイドシル20、リアサイドドア30、リアクォータ部40、ルーフ50、テールゲート60、リアバンパ70、リアホイールハウス80等を有する。
フロア10は、車体後半部に設けられ乗員等を収容する車室(キャビン)の床面部を構成するパネル状の部分である。
サイドシル20は、フロア10の左右側端部に沿って車両前後方向に延在する構造部材である。
サイドシル20の前端部は、図示しないフロントホイールハウスの後部に隣接して配置されている。
サイドシル20の後端部は、リアホイールハウス80の前部に隣接して配置されている。
リアサイドドア30は、後席乗員の乗降などに用いられる開閉可能な扉体である。
リアサイドドア30の前端部は、図示しないセンターピラーにヒンジを介して回動可能に取り付けられている。
リアサイドドア30の上半部には、昇降式のリアドアガラス31が設けられている。
リアクォータ部40は、リアサイドドア30の後端部からテールゲート60の側端部にかけて設けられ、リアサイドドア30、リアバンパ70の側面部72等とともに車体後部における側面部を構成する部分である。
リアクォータ部40は、リアクォータパネル41、リアクォータガラス42、リアピラー43等を有して構成されている。
リアクォータパネル41は、モノコック構造体(ホワイトボディ・未艤装ボディ)の一部を構成する板金製の外装部材(リアフェンダ)である。
リアクォータガラス42は、リアクォータパネル41の上方でありかつリアドアガラス31の後方に配置されている。
リアピラー(Dピラー)43は、リアクォータガラス42の後縁部に沿って配置され、リアクォータパネル41の上部とルーフ50とを接続する部分である。
ルーフ50は、車室の上面部を構成する板金製の部材であって、モノコック構造体の一部を構成する。
テールゲート60は、車体後部に設けられる開閉式の扉状体である。
テールゲート60は、閉状態における上端部が、ルーフ50の後端部にヒンジを介して回動可能に取り付けられている。
リアバンパ70は、車体後部における下部に設けられた外装部材である。
リアバンパ70は、後面部71、側面部72等を有する。
後面部71は、テールゲート60の下端部に沿って車幅方向に延在し、車両後方側に面した部分である。
側面部72は、後面部71の左右側端部から、リアクォータパネル41の下縁部に沿って車両前方側へ張り出した部分である。
後面部71、側面部72は、例えばPP樹脂などによって一体に成型される。
また、リアパンパ70の側面部72の下部における車幅方向内側の領域には、車両下方に面して配置された下面部73(図3参照)が設けられている。
リアホイールハウス80は、後輪RWが収容される空間部である。
リアホイールハウス80は、車幅方向外側において、リアクォータパネル41に開口している。
リアクォータパネル41におけるリアホイールハウス80の開口の上縁部は、上方へ凸となる円弧状に形成されたリアホイールアーチ81となっている。
リアホイールアーチ81の後部は、リアバンパ70の側面部72の前縁部まで連続して形成されている。
リアホイールハウス80の内部には、インナフェンダ82(図3参照)が設けられている。
インナフェンダ82は、リアホイールハウス80の内壁部を構成する例えばPP樹脂製の部材である。
インナフェンダ82は、後輪RWの後方側の領域においては、車幅方向から見たときにホイールアーチ81に沿って湾曲した凹曲面となっている。
リアホイールハウス80の前部には、フラップ83が設けられている。
フラップ83は、リアホイールハウス80の直前において、フロア10から下方へ突出したプレート状の部材である。
フラップ83は、車両前方側からフロア10の下面に沿って流れる気流の後輪RWへの衝突を抑制し、車両の空気抵抗を抑制する機能を有する。
車両1は、さらに、実施形態の空気抵抗低減装置であるダクト100を有する。
ダクト100は、取入口101から吹出口102へ、車両の走行時に車体の周囲に発生する空気流(走行風)の一部を導風する空気流路である。
ダクト100は、リアバンパ70の内部かつリアホイールハウス80の後方側に配置されている。
取入口101は、インナフェンダ82における後輪RWの後方側の領域に、車両前方側に向けて開口して配置されている。
取入口101は、車幅方向における位置が、リアバンパ70の側面部71と隣接するように、リアホイールハウス80内における車幅方向外側の端部近傍に配置されている。
吹出口102は、車体下面の一部を構成するリアバンパ70の下面部73に、車両下方側に向けて開口して配置されている。
吹出口102は、リアホイールハウス80の後端部に隣接しかつ後輪RWの後方側に配置されている。
吹出口102は、車幅方向における位置が、後輪RWと少なくとも一部で重畳した箇所に配置されている。
車両1を上方から見た平面視における吹出口102の位置は、車両1の走行時において、横風成分の風下側となったときに、車体床下側を流れる気流F1の流速によって周囲に対し比較的圧力が低く、取入口101周辺部に対して低圧(負圧)となる領域に配置される。
図1に示すように、ダクト100は、取入口101から、車両1走行時に車体及び後輪RWの側面部に沿って後方に流れる気流F2の風圧(ラム圧)により取り込まれた空気(気流)を、吹出口102に導風する空気流路である。
図1のように、車幅方向から見た車両側面視において、吹出口102から噴出される気流F3の主流方向(例えば流速が最も高くなる方向)が、鉛直方向に対してなす角度Aは、小さい(鉛直に近い)ことが好ましく、例えば45°以下とすることが好ましい。
このため、車両に例えばピッチング挙動等の非定常的な挙動が発生していない定常状態であるときに、ダクト100の吹出口102に隣接する領域において、ダクト100の流路横断面の図心(重心)を結んだ線は、車幅方向から見たときに、鉛直方向に対する傾斜が45°以下である構成とする。
このような気流F3の角度を得るため、ダクト100は、車両後方側に凸となるよう湾曲して形成されている。
ダクト100の下部(吹出口102に隣接する領域)は、インナフェンダ82の後面に沿って配置されている。
なお、気流F3の主流方向は、車両前後方向から見たときに、例えば鉛直方向に沿うようにすることができるが、これに限らず、鉛直方向に対して傾斜していてもよい。
例えば、車両前後方向から見た前面視において、吹出口102から噴出される気流F3の主流方向が、鉛直方向に対してなす角度は、小さい(鉛直に近い)ことが好ましく、例えば45°以下とすることが好ましい。
以下、実施形態の効果を、以下説明する本発明の比較例と対比して説明する。
比較例の車両1は、空気抵抗低減装置であるダクト100を備えないことを除き、実施形態の車両1と同様の構成を有する。
図4は、本発明の比較例である車両が斜め前方から気流を受けた際の状態を模式的に示す図である。
車両1の走行時に、仮に無風状態で直進する場合には、車両1は走行速度に相当する相対速度の気流(走行風W)を、車両前方側から受けることになる。
また、車両1が横風を受けながら走行する場合、このような走行風Wには、車幅方向の速度成分(横風成分)が含まれる。
図4に示す例では、車両1は左側からの横風成分を有する走行風Wを受けている。
以下、車幅方向における左側を「風上側」、右側を「風下側」と称して説明する。
車両1が走行時に横風を受けた場合、車両1が受ける走行風Wの進行方向と、車両1の車体前後方向との間には、偏角θが発生する。すなわち、車両1は斜め前方側から走行風Wを受けることになる。
一例として、車両1の走行速度が例えば80km/hであり、2m/sの横風を受ける場合には、θは約5°となる。
このような偏角θが発生する横風受風時には、横風のない直進状態(偏角θがない状態)に対して、車両の空気抵抗が増大する。
図4において、車体に対する気流の相対速度が所定値以下の領域(低流速領域)を網掛け表示により示している。
以下、風上側、風下側の後輪RWに、それぞれ添え字u,dを付して説明する。
比較例の車両1においては、風上側である左の後輪RWuの後方側において、比較的大きな乱れが発生し、流速が低い領域R1が形成されてしまう。
一方、風下側である右の後輪RWdの後方側では、左側に対して比較的気流の乱れは小さく、床下と路面との間を車両後方側へ流れる気流の流速は風上側の後輪RWuの後方側に対して高くなる。
このような現象は、横風時のリアホイールハウス80への気流の流入量が、風上側において著大となることに起因する。
このように車両1の周囲の気流が左右非対称となると、空気抵抗増大の要因となる。
これに対し、本実施形態においては、風下側のリアホイールハウス80の後部において、比較的流速が高い車体及び後輪RWの側面部F2を流れる気流を、その風圧を利用して取入口101からダクト100に取り込み、フロア10の下面に沿った流速の高い気流F1が発生する負圧で吸い出すことにより、吹出口102から下方へ噴出する気流F3を形成することができる。
これにより、風下側の後輪RWdの後方側の気流に乱れを誘起させて、渦を有する乱流を形成することで、流速が低下した領域(例えば、図4に破線楕円で示す領域R2)を形成し、さらにこの領域を拡大し、かつ領域内の気流の乱れを強化させることができる。
このため、車両1の周囲の気流を左右均等な状態に近づけて空力バランスを改善し、車両1の空気抵抗を低減することができる。
なお、実施形態においては、上述した効果を得るため、吹出口102は、風下側の後輪RWの後方側において、車幅方向に対称となる箇所(風上側)よりも気流F1の流速が高くなる領域の上方に配置される。
なお、風上側においては、後輪RWuの後方の流速が低いことから、上述した負圧が形成されにくく、ダクト100内に気流が形成されないか、形成されたとしても風下側に対して流量、流速が低いものとなる。
このため、本実施形態においては、左右のダクト100の流量を、例えば開閉機構等によって制御しなくても、簡単かつパッシブな構成により上述した効果を得ることが可能である。
図5は、実施形態及び比較例の車両における走行風の偏角と空気抵抗係数との相関の一例を示す図である。
図5において、横軸は偏角を示し、縦軸は空気抵抗係数C値の偏角0の状態に対する増加(悪化)量を示している。
実施形態のデータを実線、比較例のデータを破線でそれぞれ図示している。
図5に示すように、実施形態、比較例とも、偏角θの増大に応じて、空気抵抗係数Cが増大する傾向を有するが、実施形態においては、例えば偏角θが5°のときに、比較例に対して空気抵抗係数Cの増加が約10%抑制されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)ダクト100の吹出口102から車体下方に気流F3を吹き出すことによって、横風成分の風下側の後輪RWuの後方側で、車体下部を流れる気流F1に乱れを発生させて流速が低下する領域を形成し、さらにこの領域の成長を促進するとともに、領域内の気流の乱れを強化することによって、車両1の周囲の気流を左右対称な状態に近づけて車両1の空気抵抗を低減することができる。
また、取入口101をリアバンパ70の側面部72に隣接した箇所に配置することにより、車体側面及び後輪RWの外側面に沿って流れる比較的流速の高い気流F2の風圧により、多くの空気を取入口101から取り込むことができ、吹出口102から噴出される気流F3の流速、流量を高め、上述した効果を促進できる。
(2)ダクト100をリアホイールハウス80の後部に設けたことにより、前輪に対して車輪後方の気流の左右差が顕著となりやすい後輪RWの後方側の気流の左右差を抑制することにより、効果的に車両1の空気抵抗を低減することができる。
(3)横風成分の風下側の後輪RWdの後方側において、風上側よりも車体下部の気流の流速が高くなる領域に隣接して吹出口102を配置することにより、吹出口102の近傍の圧力を周囲よりも低圧として、吹出口102からの気流F3の流出を促進することができる。
(4)吹出口102から吹き出される気流F3が、横風成分の風下側となる後輪RWの後方側で車体下部を流れる気流F1の乱流形成を促進することにより、横風成分の風下側の後輪RWdの後方側で気流の乱れを有する領域を成長させかつ乱れを強化し、流速を低下させることで、車体周囲の気流の左右差を効果的に抑制することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
車両及び空気抵抗低減装置の構成は、上述した実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、車両の車種や車形、空気抵抗低減装置を構成する各要素の形状、個数、配置などは適宜変更することができる。
また、実施形態では、空気抵抗低減装置は、後輪を収容するホイールハウスの後部に設けられているが、これに代えて、あるいは、これとともに、前輪を収容するホイールハウスの後部に設けてもよい。
1 車両 10 フロア
20 サイドシル 30 リアサイドドア
31 リアドアガラス 40 リアクォータ部
41 リアクォータパネル 42 リアクォータガラス
43 リアピラー 50 ルーフ
60 テールゲート 70 リアバンパ
71 後面部 72 側面部
73 下面部 80 リアホイールハウス
81 リアホイールアーチ 82 インナフェンダ
83 フラップ 100 ダクト
101 取入口 102 吹出口
W 走行風
F1,F2,F3 気流

Claims (5)

  1. 車体の側面部に開口するとともに車輪の一部を収容するホイールハウスを有する車両に設けられる空気抵抗低減装置であって、
    前記ホイールハウスの後部における内面部であって前記側面部に隣接した領域に開口した取入口と、
    前記車体の下部であって前記車輪の後方側でありかつ前記車輪と車幅方向における位置が重畳した箇所に開口した吹出口と、
    前記取入口から導入された気流を前記吹出口に誘導する空気流路と
    を有することを特徴とする空気抵抗低減装置。
  2. 前記車輪が後輪であること
    を特徴とする請求項1に記載の空気抵抗低減装置。
  3. 前記吹出口は、前記車体が横風成分を有する気流を受けた場合に、前記横風成分の風下側となる前記車輪の後方側で車体左右中心線に対して対称となる箇所よりも車体下部における気流の流速が高くなる領域に隣接して配置されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気抵抗低減装置。
  4. 前記吹出口から吹き出される気流が、前記横風成分の風下側となる前記車輪の後方側で車体下部を流れる気流の乱流形成を促進すること
    を特徴とする請求項3に記載の空気抵抗低減装置。
  5. 前記空気流路の前記吹出口に隣接する領域において、流路横断面の図心を結んだ線を車幅方向から見たときの鉛直方向に対する傾斜が45°以下であること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の空気抵抗低減装置。
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