JP2023045063A - 田植機 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの排気が導入されるマフラー又は排気ガス浄化装置や、その支持部材に過度の負荷がかかることを抑制することが可能な田植機を提供する。【解決手段】田植機は、機体の前部に設けられたエンジンと、エンジンの排気が導入されるマフラー又は排気ガス浄化装置と、機体の床面を構成するフロアステップとを備え、マフラー又は排気ガス浄化装置は、エンジンの左右一方で、かつ、フロアステップの下方の位置に配置され、エンジンからマフラー又は排気ガス浄化装置に延びる配管は、エンジンを支持するエンジンベースに連結されており、マフラー又は排気ガス浄化装置を支持する支持部材は、エンジンベースに連結されている。【選択図】 図4

Description

本発明は、機体の前部にエンジンを備えた田植機に関するものである。
従来、動力源であるエンジンと、エンジンの排気音を低減させるマフラーを備えた田植機が知られている。
例えば、特許文献1には、エンジンを機体前部に備えるとともに、マフラーを操縦席の下方に設けた田植機が開示されており、エンジンの排気ガスは、エンジンから略後方に延びる排気管を通じてマフラーに導入される。
特開2004-357515
しかしながら、特許文献1に開示された田植機のように、エンジンとマフラーとの間の距離が比較的長い場合には、エンジンで発生する振動の波に、施肥装置や苗植付部等の他の振動源から伝達される振動の波が干渉して振動の波が大きくなり、マフラーやその支持部材に過度の負荷がかかることがあった。
また、田植機にDPF(Diesel Particulate Filter)等の排気ガス浄化装置を設ける場合にも、同様に、エンジンで発生する振動の波に、施肥装置等の他の振動源から伝達される振動の波が干渉し、排気ガス浄化装置やその支持部材に過度の負荷がかかる恐れがある。
したがって、本発明は、エンジンの排気が導入されるマフラー又は排気ガス浄化装置や、その支持部材に過度の負荷がかかることを抑制することが可能な田植機を提供することを目的とするものである。
本発明のかかる目的は、
機体の前部に設けられたエンジンと、
前記エンジンの排気が導入されるマフラー又は排気ガス浄化装置と、
機体の床面を構成するフロアステップとを備え、
前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置は、前記エンジンの左右一方で、かつ、前記フロアステップの下方の位置に配置され、
前記エンジンから前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置に延びる配管は、前記エンジンを支持するエンジンベースに連結されており、
前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置を支持する支持部材は、前記エンジンベースに連結されていることを特徴とする田植機によって達成される。
本発明によれば、エンジンからマフラー又は排気ガス浄化装置に延びる配管が、エンジンを支持するエンジンベースに連結され、マフラー又は前記排気ガス浄化装置を支持する支持部材がエンジンベースに連結されているから、エンジンとマフラー又は排気ガス浄化装置とを同様に振動させることができ、加えて、マフラー又は排気ガス浄化装置が、エンジンの左右一方に配置されており、(機体の幅から)必然的にエンジンとの距離が近いため、機体の他の振動源の影響を低く抑えることができる。したがって、エンジンで発生する振動の波に、他の振動源から伝達される振動の波が干渉してしまい、マフラー又は排気ガス浄化装置やその支持部材に過度の負荷がかかることを抑制することができる。
また、本発明によれば、マフラー又は排気ガス浄化装置がフロアステップの下方に設けられているから、熱を発するマフラー又は排気ガス浄化装置を、作業者から遠ざけることができる。
本発明の好ましい実施態様においては、
前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置の外形が、前記エンジンのフライホイールの回転中心を含む鉛直な仮想平面を対称面として前後対称である。
本発明のこの好ましい実施態様によれば、マフラー又は排気ガス浄化装置の外形が、エンジンのフライホイールの回転中心を含む鉛直な仮想平面を対称面として前後対称であるから、エンジンの振動時に、マフラー又は排気ガス浄化装置及びその支持部材に加わる負荷を均等に分散させ、負荷を低減させることができ、したがって、従来よりも強度の低い支持部材でマフラー又は排気ガス浄化装置を支持することが可能になる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、
前記支持部材が前後一対で設けられており、前後一対の支持部材が、前記鉛直な仮想平面を対称面として互いに前後対称に構成されている。
本発明のこの好ましい実施態様によれば、マフラー又は排気ガス浄化装置を支持する前後一対の支持部材が、エンジンのフライホイールの回転中心を含む鉛直な仮想平面を対称面として互いに前後対称に構成されているから、エンジンの振動時に、前後一対の支持部材およびマフラー又は排気ガス浄化装置に加わる負荷をより一層均等に分散させ、負荷を低減させることができる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、
前記配管は、前記エンジンの前面から前方へ延びた後に、下方へ延び、さらに前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置の前方の位置まで機体幅方向に延び、前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置の前面に接続する形状をなしており、第一の配管と、前記第一の配管の機体幅方向外側に位置する第二の配管とがフランジにより連結されて構成され、
前記第二の配管は、前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置に接続されており、
前記フランジは、前記エンジンを覆うボンネットよりも機体幅方向外側に配置されている。
本発明のこの好ましい実施態様によれば、エンジンからマフラー又は排気ガス浄化装置へ延びる配管が、第一の配管とその機体幅方向外側に配置された第二の配管とがフランジにより連結されて構成されているから、マフラー又は排気ガス浄化装置を機体に取付け、あるいは取り外す際に、第一の配管と第二の配管とに分割することができ、したがって、配管全体を、エンジンや機体のフレームの間を通過させながら取付け、取り外しする必要がなく、作業を容易におこなうことができる。
また、本発明のこの好ましい実施態様によれば、フランジがボンネットよりも機体幅方向(左右方向)外側に配置されており、作業者が、機体外側からフランジ部分に容易に手を伸ばし、配管を分割又は連結することができ、さらに、フランジ部分で第一の配管と第二の配管とに分割した際に、マフラー又は排気ガス浄化装置に接続する第二の配管の長さが機体幅方向に短いため、第二の配管がマフラー又は排気ガス浄化装置に取り付けられた状態で、マフラー又は排気ガス浄化装置を機体に容易に取付けし、あるいは取り外すことができる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、
前記エンジンを覆うボンネットよりも機体幅方向外側で、かつ、前記フロアステップの下方で、かつ、前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置の機体幅方向内側の位置に、前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置の熱を遮断する遮熱板が設けられており、
前記遮熱板は、機体を構成するメインフレーム又は前記支持部材に取り付けられている。
本発明のこの好ましい実施態様によれば、エンジンを覆うボンネットよりも機体幅方向外側で、かつ、マフラー又は排気ガス浄化装置の機体幅方向内側の位置に遮熱板が設けられているから、マフラー又は排気ガス浄化装置の熱がボンネットの内部に侵入し、エンジンの近傍の温度が上昇してしまう事態を防止することができる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、
前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置が前記エンジンの左側に配置され、
前記エンジンを覆うボンネットの右側面には外気を取り込む開口部が形成され、
ボンネットに覆われたエンジンルーム内において、前記エンジンが左寄りに配置され、
前記エンジンの右側に、前記エンジンの熱を放出するラジエータと、前記ラジエータの左方に位置するファンとが配置されており、前記ファンにより右方から左方へ向けて外気が供給される。
本発明のこの好ましい実施態様によれば、ボンネットの右側面に外気を取り込む開口部が形成されており、さらに、ファンにより右方から左方へ外気が供給されるから、ファンの右方に位置するラジエータへ右側から外気を供給し、冷却することができる。
加えて、本発明のこの好ましい実施態様によれば、マフラー又は排気ガス浄化装置がエンジンの左側に配置されているため、マフラー又は排気ガス浄化装置により暖められた空気が、その右方に位置するエンジンの近傍へ流れることを防止できる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、
前記エンジンルーム内に、エアクリーナーと、前記エアクリーナーに空気を導入する吸入ホースとが配置され、
前記吸入ホースの吸入口は、前記ファンの上部と近接する位置に配置され、
前記ファンの上部と、前記吸入ホースの吸入口とがそれぞれ、前記ラジエータの上面よりも上方に位置するように構成され、
ボンネットの前記右側面の部分であって、前記ラジエータの上面よりも上方に位置する前記ファンの上部および前記吸入ホースの吸入口と側面視で重なる部分には、開口部が形成されていない。
本発明のこの好ましい実施態様によれば、ファンの上部がラジエータの上面よりも上方に位置しているため、ラジエータの上方を通ってファンの上部の近傍へ向かう外気の流れを形成することができ、さらに、吸入ホースの吸入口がファンの上部に近接する位置に配置されているため、ボンネットの右側面に形成された開口部を通じてエンジンルームに導入された外気の一部を、ラジエータのフィン部で暖めずに、吸入ホースの吸入口やファンの上部に供給することができる。
さらに、本発明のこの好ましい実施態様によれば、ボンネットの右側面の部分であって、ラジエータの上面よりも上方に位置するファンの上部および吸入ホースの吸入口と側面視で重なる部分には開口部が形成されておらず、閉鎖されているから、機体の洗車時にボンネットの右方から洗車水が注がれた場合に、洗車水がエアクリーナーの吸入ホース内に浸入し、あるいはファンに洗車水がかかる事態を抑制することができる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、
前記エンジンから出力された動力は、閉ループ状の伝動ベルトを用いたベルト式動力伝達機構により、静油圧式無段変速機への入力軸に取り付けられたプーリに伝達されるように構成され、
前記入力軸には、前記入力軸の延びる方向に並べられた2つのファンが取り付けられており、
前記2つのファンは、前記プーリと前記静油圧式無段変速機との間の位置に配置され、前記静油圧式無段変速機へ空気を送出可能に構成されており、
前記2つのファンのうち、前記プーリに近い方のファンの羽根は、もう一方のファンの羽根よりも、前記入力軸の延びる方向に薄く形成されており、かつ、もう一方のファンの羽根よりも径が小さい。
本発明のこの好ましい実施態様によれば、静油圧式無段変速機への入力軸に取り付けられた2つのファンのうち、入力軸に取り付けられたプーリに近い方のファンの羽根が、他方のファンの羽根よりも、入力軸の延びる方向に薄く形成されており、かつ、径が小さいため、静油圧式無段変速機に近い方のファンが空気を取り込むのを阻害することなく、逆にアシストでき、したがって、静油圧式無段変速機に効率的に空気を送出することができる。
本発明によれば、エンジンの排気が導入されるマフラー又は排気ガス浄化装置や、その支持部材に過度の負荷がかかることを抑制することが可能な田植機を提供することが可能になる。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる田植機の模式的左側面図である。 図2は、図1に示された田植機の制御系、検出系、入力系および駆動系のブロックダイアグラムである。 図3は、図1に示された田植機のボンネットの近傍の部分拡大図である。 図4は、図1に示された田植機のボンネットの近傍の部分拡大正面図である。 図5は、図1に示された田植機のマフラーの側方に設けられた遮熱板の近傍を示す模式的斜視図である。 図6は、エンジンルーム内の各部品の配置を示す模式図である。 図7は、右前上方から見たラジエータの近傍の模式的斜視図である。 図8は、ラジエータと冷却ファンとボンネットの右側の開口部とエアクリーナーに空気を導入する吸入ホースの吸入口との位置関係を示す模式図である。 図9(a)は、田植機の前部を示す略平面図であり、図9(b)は、図9(a)に示された静油圧式無段変速機の近傍の部分拡大平面図である。 図10は、田植機の前部を示す略左側面図である。 図11は、図9(b)に示された2つのファンを示す拡大図である。 図12は、本発明の他の好ましい実施態様にかかる田植機の要部左側面図である。 図13は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる田植機の要部左側面図である。 図14は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかるペーストタンクの側方に設けられたバケツ置き場を示す図面である。 図15(a)は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる田植機の略左側面図であり、図15(b)は、図15(a)に示されたペーストタンクの略正面図である。 図16は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる田植機のペーストタンクの略正面図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる田植機1の模式的左側面図である。
本明細書においては、図1に矢印で示されるように、田植機1の進行方向となる側を前方とし、特に断りがない限り、田植機1の進行方向に向かって左側を「左」といい、その反対側を「右」という。
本実施態様にかかる田植機1は、走行車両2と、走行車両2の後部に取り付けられた苗植付部63と、圃場に肥料を供給する施肥装置26と、制御部87(図2参照)を備えている。以下において、田植機1のことを単に「機体」とも言う。
走行車両2は、走行車輪としての左右一対の前輪8及び左右一対の後輪9を備えたメインフレーム3と、メインフレーム3の上方に配置されたフロアステップ60と、フロアステップ60の上方に設けられた操縦席48と、操縦部49と、機体の前部に設けられたボンネット47と、ボンネット47に覆われたエンジン7と、エンジン7の動力を左右一対の前輪8、後輪9及び苗植付部63等に伝達するミッションケース30などの伝達機構を備えている。
メインフレーム3は機体を構成するフレームであり、左右一対の前輪8および後輪9に加え、機体前部において機体幅方向(左右方向)に延びるフレーム32と、フレーム32よりも後方において機体幅方向に延びるフレーム33と、前後方向に延びる2本のフレーム37,38を備えている(図3参照)。機体幅方向に延びるフレーム32及びフレーム33はそれぞれ、前後方向に延びる2本のフレーム37,38に取り付けられている。
フロアステップ60は、機体の床面を構成しており、作業者は、フロアステップ60上に立ったり歩いたりしながら種々の作業を行うことができる。
操縦部49は、走行車両2の前後進と車速を変更する前後進レバー35と、左右一対の前輪8を操舵するステアリングホイール56を備えている。
一方、エンジン7から出力された駆動力は、ベルト式動力伝達機構4(図10参照)および静油圧式無段変速機(HST)25を介してミッションケース30に伝動される。
静油圧式無段変速機25は、トラニオン軸(図示せず)を備え、前後進レバー35が操作されると、トラニオン軸の開度がHSTサーボモータ12(図2参照)の駆動によって調整されて、ミッションケース30への出力が変更されるように構成されている。
ミッションケース30に伝達された動力は、その内部で変速されて、左右一対の前輪8および左右一対の後輪9への走行用の動力と、苗植付部63を駆動するための動力(駆動用の動力)とに分けて伝動される。
走行用の動力は、前輪ファイナルケース13および前輪車軸31を介して、左右一対の前輪8に伝達される他、左右一対の後輪伝動軸14、左右一対の後輪ギアケース51および車軸82を介して、左右一対の後輪9に伝達される。
一方、駆動用の動力は、走行車両2の後部に設けられた植付クラッチ(図示せず)まで伝達され、植付クラッチが入れられた際に、さらに苗植付部63へ伝達される。
苗植付部63は、図1に示されるように、昇降リンク装置5を介して、走行車両2に取り付けられており、昇降リンク装置5により昇降可能に構成されている。
図1に示されるように、苗植付部63は、土付きのマット状の苗(以下、「苗マット」という。)を立て掛ける台65と、台65の後方かつ下方に設けられた植付装置64を備えている。
植付装置64は、前後方向に並ぶ植付具69を備え、植付クラッチが入れられて、図1に示される駆動軸67が回転されると、図1に示される前側の植付具69と後ろ側の植付具69が駆動軸67まわりに回転しつつ、交互に、台65の下端部に位置する苗を取出し、圃場に植え付けるように構成されている。
図2は、図1に示された田植機1の制御系、検出系、入力系および駆動系のブロックダイアグラムである。
図2に示されるように、田植機1の制御系は、田植機1全体の動作を制御する制御部87を備えている。
制御部87は、CPU(Central Processing Unit)を有する処理部85と、RAM(Random Access Memory)等を有する記憶部86を備え、記憶部93には、田植機1を制御する種々のプログラムおよびデータが格納されている。
図2に示されるように、田植機1の検出系は、ステアリングホイール56の舵角(中立位置からの角度)を検出するエンコーダ(図示せず)を有するステアリングセンサ58と、ステアリングホイール56への入力トルク(そのときの操舵量)を検出するトルクセンサ45と、エンジン7の回転数を検出するエンジン回転センサ44と、後輪9の回転数を検出する後輪回転センサ52を備えている。
図2に示されるように、田植機1の入力系は、田植機1の前後進および車速を変更する前後進レバー35の操作位置を検出する前後進レバーセンサ36を備えている。
図2に示されるように、田植機1の駆動系は、ボンネット47の下方に設けられたエンジン7(図3および図4参照)の吸気量を調節するスロットルモータ10と、静油圧式無段変速機25内のトラニオン軸の開度を調整し、田植機1の前後進および車速を変更するHSTサーボモータ12と、パワーステアリング11と、植付クラッチを作動させる植付クラッチモータ27と、ラジエータ71を冷却する冷却ファン72を駆動するファン駆動モータ29を備えている。
図3は、図1に示された田植機1のボンネット47の近傍の部分拡大図であり、図3(a)は、ボンネット47の近傍の部分拡大平面図であり、図3(b)は、ボンネット47の近傍の部分拡大左側面図であり、図3(c)は、機体から取り外されたマフラー43等を示す略平面図であり、図3(d)は、機体から取り外されたマフラー43等を示す略左側面図である。
図3(c)に示されるマフラー43等は、図3(a)に示されるマフラー43等と同一の大きさで、かつ、左右方向の位置が同一に示されており、図3(d)に示されるマフラー43等は、図3(b)に示されるマフラー43等と同一の大きさで、かつ、前後方向の位置が同一に示されている。換言すれば、図3(c)に示されるマフラー43等は、図3(a)に示されるマフラー43等のみをそのまま前方へ移動させたものであり、図3(d)に示されるマフラー43等は、図3(b)に示されるマフラー等のみをそのまま上方へ移動させたものである。
また、図4は、図1に示された田植機1のボンネット47の近傍の部分拡大正面図であり、図4の吹き出し内には、機体から取り外されたマフラー等のみの正面図が示されている。
図3(a)及び図3(b)並びに図4においては、ボンネット47やフロアステップ60等を透けさせ、その奥のエンジンルーム54内に配置されたエンジン7やマフラー43等が視認できるように示されている。さらに、図3(b)においては、マフラー43の位置を視認し易くするため、マフラー43の輪郭(略矩形の輪郭)が破線により強調されている。
エンジン7は、図Cに示されるように、左前エンジンベース16、左後ろエンジンベース17、右前エンジンベースおよび右後ろエンジンベース(不図示)により支持されており、エンジンルーム54内において左寄りに配置されている(図3(a)及び図4参照)。
左前エンジンベース16および左後ろエンジンベース17はそれぞれ、図3(d)に示されるように、側面視で略L字状(「へ」の字状)をなしている。
左前エンジンベース16は、防振用のインシュレータ18及びブラケット20を介して、機体幅方向に延びるフレーム32に取り付けられており、左後ろエンジンベース17は、左前エンジンベース16に取り付けられたものとは別の防振用のインシュレータ18及びブラケット20を介して、機体幅方向に延びるフレーム33に取り付けられている。すなわち、2本のフレーム32,33はそれぞれ、エンジン7を支持する左前エンジンベース16又は左後ろエンジンベース17を支持しており、換言すれば、エンジン7は、メインフレーム3の一部である2本のフレーム32,33により支持されている。なお、右前エンジンベースおよび左後ろエンジンベースについてもそれぞれ、インシュレータ及びブラケットを介して2本のフレーム32,33に取り付けられている。図3(c)には、左前エンジンベース16及び左後ろエンジンベース17において、インシュレータ18が取付けられる円状の部分19が破線により示されている。
マフラー43は、エンジン7の排気音を低減するため、図3(a)および図4に示されるように、エンジン7の左方で、かつ、フロアステップ60の下方に配置されている。
マフラー43は、図3(c)、図3(d)および図4に示されるように、前側マフラーステー39と、後側マフラーステー40とにより支持されており、エンジン7を支持する2本のフレーム32,33の間に位置している。前側マフラーステー39は左前エンジンベース16に、後側マフラーステー40は左後ろエンジンベース17に、それぞれ、ボルト及びナットを用いて連結されている。前側マフラーステー39および後側マフラーステー40はそれぞれ、本発明にかかる「支持部材」の一例である。
マフラー43はエンジン7の左方に配置されており、エンジン7とマフラー43との間の距離が短い。したがって、田植機1の他の部材で発生する振動の波が、エンジン7の振動の波に加わった(干渉した)状態でマフラー43に伝達されることを抑制できるため、前後のマフラーステー39、40やマフラー43、エンジン7から延びる配管21等に過度な負荷がかかることを抑制することができる。
マフラー43の外形形状は前後対称であり、マフラー43の前後方向中央部は、エンジン7のフライホイール23の回転中心41と、前後方向の位置が一致している。すなわち、マフラー43の外形形状は、フライホイール23の回転中心41を含む鉛直な仮想平面Sv(図3(b)参照)を対称面として(鉛直な仮想平面Svを中心に)前後対称である。さらに換言すれば、マフラー43の外形形状は、フライホイール23の回転中心41を含む鉛直な仮想平面Sv(図3(b)参照)を対称面として面対称である。なお、鉛直な仮想平面Svは、上下方向および左右方向に延びる平面である。
ここに、エンジン7は、フライホイール23の(機体幅方向に延びる)回転中心41を中心に前後に揺れるため、マフラー43を、フライホイール23の回転中心41を含む鉛直な仮想平面Sv(図3(b)参照)を対称面として前後対称に構成することにより、エンジン7の振動時に、前後のマフラーステー39、40及びマフラー43等に加わる負荷を均等に分散させ、これらの部材にかかる負荷を低減できる。したがって、最低限の強度のマフラーステーでマフラー43を支持することが可能になる。加えて、本実施態様においては、前後のマフラーステー39、40が互いに前後対称な形状を有しており、フライホイール23の回転中心41を含む鉛直な仮想平面Sv(図3(b)参照)を対称面として(換言すれば、鉛直な仮想平面Svを中心に)前後対称に構成及び配置されているため、前後のマフラーステー39,40及びマフラー43等に加わる負荷をより一層均等に分散させることができる。なお、本実施態様におけるフライホイール23の回転軸は機体幅方向に延びるものである。
さらに、本実施態様においては、図3(d)に示されるように、前後のマフラーステー39、40はそれぞれ、「コ」の字状に曲げられた部分を有しており、これにより前後のマフラーステー39、40のたわみを抑制し、エンジン7とマフラー43とを同様に振動させることができ、前後のマフラーステー39、40やマフラー43等に過度な負荷がかかる事態を防止することができる。
一方、エンジン7からマフラー43へ延びる配管21は、図4および図3(c)に示されるように、エンジンルーム54内をエンジン7の前上部(前面)より前方下側へ延びた後に、フロアステップ60の下方で左方へ水平に延び、マフラー43の前面に接続する形状をなしている。符号70は、エンジン7の前上部に設けられたエキゾーストマニホールドに連結する配管21の部分である。
配管21は、左右方向に水平に延びた部分に位置するフランジ24により、右部配管21aと左部配管21bとが連結されて構成されており、左部配管21bは、右部配管21aの機体幅方向外側(左側)に位置している。すなわち、右部配管21aは本発明に係る「第一の配管」であり、左部配管21bは本発明に係る「第二の配管」である。フランジ24には、フラットボタン15(頭部が平らなボルト様部材、図3(c)及び図4参照)が溶接されており、そのネジ部がエンジン7側(フランジ24の右側)からマフラー43側(フランジ24の左側)へ通され、フランジ24の左側へ突出した状態となっており、突出したネジ部分に対し、ナットを螺合させることにより、右部配管21aと左部配管21bとが連結されている。フランジ24は、図3(a)および図4に示されるように、ボンネット47よりも機体幅方向(左右方向)外側に位置するフレーム37よりも機体幅方向外側に位置している。
このように、ナットがフラットボタンのネジ部分から取り外されることにより、配管21が、マフラー43に近接する部分で分割可能な構造になっているため、マフラー43を機体に取付けし、又は取り外す際に、配管21全体をエンジン7や各フレームの間を通過させながら取付け、取り外しする必要がなく、取付け、取外しの作業を容易に行うことができる。
マフラー43、配管21bおよび前後一対のマフラーステー39,40を機体およびその配管21aに取り付ける(組み付ける)際には、左側の前後のエンジンベース16,17の間に、前後一対のマフラーステー39,40を嵌め込んだ後に、フランジ24のフラットボタンのネジ部分に、左側からナットを螺合させることにより、片手で容易にマフラー43を保持可能となる。その後に、各部を、ボルト及びナットを用いて前後及び左側から固定することによって、作業者が1人でマフラー43を機体に取り付けることができる。
さらに、図4に示されるように、フランジ24をボンネット47およびフレーム37よりも機体幅方向外側(左側)に配置するとともに、前後一対のマフラーステー39,40を右下がりに斜めに構成し、左側の前後のエンジンベース16,17との連結位置を低くしたことにより、フランジ24や、左側の前後のエンジンベース16,17と一対のマフラーステー39,40との連結部分に、作業者が機体外側や機体の下側から容易に手を入れ易く、マフラー43の取付け及び取り外しの作業が容易となる。
さらに、配管21は、図4に示されるように、水平方向に延びる部分の左右方向略中央部にて左前エンジンベース16に連結され、支持されており、右部配管21aは、エンジン7の排気部分であるエキゾーストマニホールドへの接続部分70と、左前エンジンベース16との連結部分との計2箇所で確実に支持される。また、このように、エキゾーストマニホールド及び左前エンジンベース16により右部配管21aの位置が決められるため、マフラー43、前後一対のマフラーステー39,40及び左部配管21bを機体に取り付ける際に、右部配管21aを撓ませながら取り付けてしまうことがなく、配管21全体やエンジン7との連結部分に過度の負荷がかかることを防止できるとともに、取り付けを容易にできる。
図5は、図1に示された田植機1のマフラー43の側方に設けられた遮熱板の近傍を示す模式的斜視図である。図5においては、配管21は便宜上省略されている。
マフラー43のすぐ右側、すなわち、エンジン7とマフラー43との間には、マフラー43の熱を遮る遮熱板28が設けられており、エンジンルーム54と、マフラー43が配置された空間とが遮熱板28により仕切られている。また、マフラー43および遮熱板28は、図4に示されるように、ボンネット47よりも機体幅方向外側に配置されているため、マフラー43の熱がエンジンルーム54内に侵入することを遮熱板28により防止でき、エンジン7及びエンジンルーム54の温度上昇を効果的に抑制することができる。したがって、エンジン7の右方に設けられたラジエータ71などによる冷却効率を向上させることができる。また、エンジン7の左下方にはベルトやテンションアーム等、熱を与えたくない部品が配置されているため、マフラー43から放出される熱を遮断することにより、これらの部品の耐久性を向上させることができる。
分割構造を有する配管21の右部配管21aには全面的にグラスウールが巻かれており、一部がエンジンルーム54内を通された右部配管21aから、エンジンルーム54及びその近傍への熱漏れを防止できる。また、配管21とマフラー43との連結部は、遮熱板28よりも左側に位置するように構成されている。
本実施態様においては、遮熱板28は前後方向に延びるフレーム37の左側面に取り付けられており、エンジンルーム54とマフラー43の近傍の空間とを、容易に、隙間なく仕切ることができる。
一方、マフラー43の排気口42は、図3及び図4に示されるように、マフラー43の前後方向中央部且つ左下部に配置され、左斜め下方(機体幅方向外側且つ斜め下方)へ向けて排気するように構成されており、マフラー43からの排気がエンジン7の近傍へ届くことを抑制できる。また、図3及び図4に示されるように、マフラー43から延びる排気管46(排気口42を形成する配管)が短く構成されていることにより、重量やコストを低く抑えることができる。さらに、マフラー43から延びる排気管46は、マフラー43の前後方向中央部に配置されており、マフラー43およびその排気管46は、エンジン7のフライホイール23の回転中心41を通る鉛直な仮想平面Sv(図3(b)参照)を中心に前後対称に構成されている。したがって、エンジン7の振動によるマフラー43の振れに影響を与えにくく、エンジン7とマフラー43とを同様に振動させることができ、前後のマフラーステー39、40やマフラー43等に過度な負荷がかかることを防止できる。
図6は、エンジンルーム54内の各部品の配置を示す模式図であり、図6(a)は、エンジンルーム54内の各部品の配置を示す模式的平面図であり、図6(b)は、図6(a)のX-X線に沿ったエンジンルーム54内上部の各部品の配置を示す模式的断面図である。
図4および図6に示されるように、エンジンルーム54内で左寄りに配置されたエンジン7の右方には、ラジエータ71と、ラジエータ71の左側に位置する冷却ファン72が設けられており、エンジン7の後ろ上方にはエアクリーナー73が、エンジン7の左後上方にはリザーブタンク74がそれぞれ設けられている。なお、図6においては、後に詳述するエアクリーナー73の吸入ホースは便宜上省略されている。
図6に示されるように、ボンネット47の左右の側面にはメッシュグリルからなる開口部75が形成されており、ボンネット47の前面には、スリット76(図3(b)及び図4参照)からなる開口部77が形成されている。冷却ファン72が駆動されたときには、外気が左側の開口部75からエンジンルーム54内に供給され、左側の開口部75又は前側の開口部77から排出される。
ここに、エアクリーナー73、リザーブタンク74、ラジエータホース78等のエンジン補機が、エンジンルーム54内の後上部において壁を形成するように左右方向に並べて配置されている。エアクリーナー73、リザーブタンク74、ラジエータホース78等をこのように配置することによって、冷却ファン72によりエンジンルーム54内に取り込まれた外気が、エアクリーナー73、リザーブタンク74、ラジエータホース78等により遮られることなく、エンジンルーム54内をスムーズに左方へ通過することができ、ラジエータ71及びエンジン7の近傍を効率的に冷却できる。
加えて、エンジンルーム54内の暖められた空気は、エンジンルーム54内の後ろ上部に壁を形成するように左右方向に並べて配置されたエアクリーナー73、リザーブタンク74、ラジエータホース78等により遮られる。したがって、ステアリングコラム79(図1参照)に設けられた操作系のパネル(不図示)の隙間から後方、すなわち、作業者(運転者)の近傍へ漏れることを防止でき、作業者が熱気を不快に感じることがない。
さらに、このように、エアクリーナー73、リザーブタンク74、ラジエータホース78等のエンジン補機を用いて壁を作ることにより、鉄板などを別途用いて壁を形成する必要がなく、機体の重量を軽くできるとともに、製造コストを抑えることができる。
また、図3(b)に示されるように、エンジン7の前方のボンネット47の部分に開口部77が形成されているため、エンジン7の前方において下方に延びる配管21により暖められた空気を左側の開口部75及び前側の開口部77から排出でき、配管21に起因するエンジンルーム54内の温度上昇を効果的に抑制することができる。
本実施態様においては、ボンネット47は略左右対称に構成されている。また、本実施態様においては、ボンネット47の左右の開口部75はメッシュグリルにより構成され、前面の開口部77はスリット76により構成されているが、左右の開口部75をスリット等により構成してもよく、前面の開口部77をメッシュグリル等により構成してもよい。
一方、図7は、右前上方から見たラジエータ71の近傍の模式的斜視図である。
また、図8は、ラジエータ71と冷却ファン72とボンネット47の右側の開口部75とエアクリーナー73に空気を導入する吸入ホース80の吸入口81との位置関係を示す模式図であり、図8(a)は、ラジエータ71と冷却ファン72とボンネット47の右側の開口部75とエアクリーナー73に空気を導入する吸入ホース80の吸入口81との位置関係を示す模式的左側面図であり、図8(b)は、ラジエータ71の上部と冷却ファン72とボンネット47の右側の開口部75とエアクリーナー73に空気を導入する吸入ホース80の吸入口81との位置関係を示す模式的正面図である。
図7においては、ラジエータ71の近傍を見やすくするため、ボンネット47自体は省略されており、ボンネット47の右側の開口部75のみが図示されている。
また、図7および図8(b)においては、外気の流れが矢印により示されている。
図8(a)においては、冷却ファン72のファンシュラウド83の図面奥側(右側)に位置するラジエータ71の輪郭が一点鎖線により、右側の開口部75の輪郭が破線によりそれぞれ示されている。また、図8(b)においては、ファンシュラウド83およびエンジン7は便宜上省略されている。
図7および図8(a)に示されるように、冷却ファン72のファンシュラウド83は前後方向に大きく延び、特に、ファンシュラウド83の前部はボンネット47の前面内側の近傍まで延びており、ラジエータ71が存在する空間とエンジン7が存在する空間とがファンシュラウド83によりある程度仕切られている。なお、ファンシュラウド83の上部はラジエータ71の上面84よりもやや上方の位置まで延びている。
エアクリーナー73から延びる吸入ホース80の吸入口81は、ファンシュラウド83に形成された開口部(不図示)に接続されており、ボンネット47の右面に形成された開口部75から取り入れた外気を、ファンシュラウド83に形成された該開口部および吸入ホース80を通じてエアクリーナー73内へ供給(導入)することができる。図7及び図8(a)に示されるように、吸入ホース80の吸入口81は、冷却ファン72の上部のすぐ(僅かに)後方の位置に配置されている。換言すれば、吸入口81は、冷却ファン72の上部に近接する位置に配置されている。
図8(a)に示されるように、側面視において、ラジエータ71の範囲と、右側の開口部75の範囲とはほぼ重なるように構成されている。
これに対し、冷却ファン72の上部と吸入ホース80の吸入口81はそれぞれ、図8(a)及び図8(b)に示されるように、ラジエータ71の上面84よりも高い位置に位置している。
そのため、冷却ファン72の回転駆動により、ボンネット47の右側の開口部75から取り入れられた外気は、ラジエータ71のフィン部(不図示)を通過する他、図7および図8(b)に示されるように、一部は(フィン部を通過せずに)ラジエータ71の上方を通過する。
ラジエータ71の上方を通過した外気の一部は、フィン部を通過した外気とともに冷却ファン72に吸引され、エンジン7の近傍へ送られるが、ラジエータ71の上方を通過した外気のうちの他の一部は、冷却ファン72の上部の後方に配置された吸入口81から吸入ホース80を通じてエアクリーナー73内へ送られる。
すなわち、本実施態様においては、冷却ファン72の上部が、ラジエータ71の上面84よりも高い位置に位置しているため、ボンネット47の右側の開口部75からラジエータ71の上方へ続く空気の流れを形成でき、冷却ファン72の上部のすぐ後方に配置された吸入口81へ外気を効率的に供給することができる。
加えて、ラジエータ71のフィン部を通過せずに、ラジエータ71の上方を通過した外気が、吸入口81から吸入ホース80を通じてエアクリーナー73内へ送られるから、フィン部により熱せられていない外気をエンジン7の内部へ供給できる。
さらに、ラジエータ71よりも上方へ突出する冷却ファン72によって、ボンネット47の右側の開口部75からラジエータ71の上方へ向かう空気の流れを形成できるから、エンジン7の近傍の暖められた空気が右方、すなわち、ラジエータ71の近傍へ流れてしまう(逆流してしまう)ことを防止できる。したがって、本実施態様においてラジエータ71の前後に延びるファンシュラウド83を、ボンネット47の上部内面まで上方へ大きく延ばす必要がなく、製造コストを抑えることができる。加えて、このように、エンジンルーム54内において、ラジエータ71が存在する空間とエンジン7が存在する空間とを隙間なく仕切る必要がないため、ラジエータ71やボンネット47、直進アンテナステー等を固定するための構成物品を別途設け、そこに隙間が発生した場合でも、エンジンの冷却性能を保つことができる。
一方、本実施態様においては、ボンネット47の右面に形成された開口部75の上端部は、図8(a)および図8(b)に示されるように、ラジエータ71とほぼ同程度の高さ位置に構成されており、ボンネット47の側面部分であって、側面視においてラジエータ71よりも上方に突出した冷却ファン72の上部および吸入ホース80の吸入口81の左方に位置する側面部分(冷却ファン72の上部の左方に位置するボンネット47の部分と、吸入口81の左方に位置するボンネット47の部分)は開放されていない。すなわち、ボンネット47の右側の側面の部分であって、ラジエータ71よりも上方に突出した冷却ファン72の上部および吸入ホース80の吸入口81と側面視で重なる部分には、開口部が形成されていない。
このように構成することにより、機体の洗車時にボンネット47の右方から洗車水が注がれた場合に、洗車水がエアクリーナー73の吸入ホース80内に浸入し、あるいは冷却ファン72に洗車水がかかる事態を抑制できる。このように、本実施態様によれば、水の浸入を抑制しながらも、外気をエンジン7の近傍へ効率的に供給することができる。
図9(a)は、田植機1の前部を示す略平面図であり、図9(b)は、図9(a)に示された静油圧式無段変速機25の近傍の部分拡大平面図である。
また、図10は、田植機1の前部を示す略左側面図である。
一方、図11は、図9(b)に示された2つのファンを示す拡大図であり、図11(a)は、メインのファンの略左側面図であり、図11(b)は、サブのファンの略左側面図である。また、図11(c)は、2つのファンが羽根の位相を側面視で互いに同一に取り付けられた状態を示す略左側面図であり、図11(d)は、2つのファンが羽根の位相を側面視で互いに異にして取り付けられた状態を示す略左側面図であり、図11(e)は、2つのファンの近傍の模式的平面図である。図11(e)においては、後に詳述するハブ55にハッチングが施されている。
エンジン7から出力される動力は、図10に示される伝動ベルト6を含むベルト式動力伝達機構4により、静油圧式無段変速機25への入力軸50に伝達される。
具体的には、エンジン7から出力される動力は、まず、フライホイール23(図3(b)参照)に取り付けられた伝動プーリ34(図9(a)および図10参照)に伝達される。その結果、伝動プーリ34と、静油圧式無段変速機25の左方に配置されたプーリ53とを取り巻くように張架された閉ループ状の伝動ベルト6が回動される。
プーリ53は、静油圧式無段変速機25への入力軸50(図9(b)および図11(e)参照)に取り付けられているため、伝動ベルト6が回動されると、プーリ53を介して、静油圧式無段変速機25への入力軸50(図11(c)参照)に動力が伝達される。
入力軸50には、左右方向に並ぶメインファン61およびサブファン62が取り付けられており、エンジン7の動力により入力軸50が回転されるのに伴い、2つのファン61,62が回転されることによって、右方へ(静油圧式無段変速機25の方へ)風が送られるため、静油圧式無段変速機25が冷却される。サブファン62は、メインファン61が空気を取り込むのをアシストする役割を果たす。
本実施態様においては、メインファン61は6枚の羽根66を有し、サブファン62は6枚の羽根68を有しており、2つのファン61,62間で羽根66,68の形状を異にしている。具体的には、メインファン61は、その羽根66に厚み(左右方向に厚み)を有しており、メインファン61とプーリ53との間に配置されたサブファン62の羽根68は、その回転軸である入力軸50が延びる方向(左右方向)においてメインファン61の羽根66よりも厚みが薄い。また、メインファン61の羽根66は、サブファン62の羽根68よりも径が大きい(図11(c)参照)。
ここに、メインファン61と、プーリ53とは左右方向において十分に間隔をあけて配置されており、さらに、サブファン62は外径が小さく、かつ、薄い鉄板により構成されているため、メインファン61とプーリ53との間に形成された空間がサブファン62により埋まってしまうことがない。したがって、フロアステップ60の下方の狭い空間でも、メインファン61が、サブファン62の送風によるアシストによって、充分に空気を取り込み、空気を右方へ効率的に送出することができる。
2つのファン61,62は、プーリ53を静油圧式無段変速機25に取り付けるための構成部品であるハブ55のフランジ部の表と裏にそれぞれ組み付けられる。2つのファン61,62はプーリ53と独立して入力軸50に組み付けることができ、プーリ53を入力軸50から取り外した場合でも、2つのファン61,62が静油圧式無段変速機25の側へ残るため、メンテナンスが容易となる。2つのファン61,62を入力軸50から取り外すときには、作業者は、ハブ55を静油圧式無段変速機25から取り外すことにより、2つのファン61,62を同時に入力軸50から取り外すことができる。
本実施態様においては、以上のように静油圧式無段変速機25へ送風するファン61,62が2つ設けられているため、冷却効果を向上できる。
一方、2つのファン61,62はそれぞれ、90°ずらして組み付け可能に構成されており、側面視で互いに位相(羽根の位置)が同一となるように入力軸50に取り付けられた状態(図11(c)参照)と、側面視で互いに位相(羽根の位置)が異なるように入力軸50に取り付けられた状態(図11(d)参照)との間で切り換えることができる。したがって、たとえば静油圧式無段変速機25の周辺の部品を変更する場合に、2つのファン61,62の位相を変更することにより、送風効率を向上できる。
本実施態様によれば、図4に示されるように、エンジン7からマフラー43へ延びる配管21が、エンジン7を支持する左前エンジンベース16に連結され、図3(d)に示されるように、マフラー43を支持する支持部材である前側マフラーステー39および後側マフラーステー40が左前エンジンベース16又は左後ろエンジンベース17に連結されているから、エンジン7とマフラー43とを同様に振動させることができる。加えて、マフラー43が、エンジン7の左側に配置されており、(機体の幅から)必然的にエンジン7とマフラー43との間の距離が近く、機体の他の振動源の影響を低く抑えることができる。したがって、エンジン7で発生する振動の波に、他の振動源から伝達される振動の波が干渉してしまい、マフラー43や前後一対のマフラーステー39,40に過度の負荷がかかることを抑制することができる。
さらに、本実施態様によれば、図4に示されるように、マフラー43がフロアステップ60の下方に設けられているから、熱を発するマフラー43を作業者(運転者)から遠ざけることができる。
また、本実施態様によれば、図3(b)に示されるように、マフラー43の外形が、エンジン7のフライホイール23の回転中心41を含む鉛直な仮想平面Svを対称面として前後対称であるから、エンジン7の振動時に、マフラー43を支持する前後一対のマフラーステー39,40に加わる負荷を均等に分散させ、負荷を低減させることができ、したがって、従来よりも強度の低い支持部材でマフラー43を支持することが可能になる。
加えて、本実施態様によれば、図3(b)に示されるように、マフラー43を支持する前後一対のマフラーステー39,40が、エンジン7のフライホイール23の回転中心41を含む鉛直な仮想平面Svを対称面として互いに前後対称に構成・配置されているから、エンジン7の振動時に、前後一対のマフラーステー39,40およびマフラー43に加わる負荷をより一層均等に分散させ、負荷を低減させることができる。
さらに、本実施態様によれば、図3(c)および図4に示されるように、エンジン7からマフラー43へ延びる配管21が、第一の配管である右部配管21aとその機体幅方向外側に配置された第二の配管である左部配管21bとがフランジ24により連結されて構成されているから、マフラー43を機体に取付け、あるいは取り外す際に、右部配管21aと左部配管21bとに分割することができ、したがって、配管21全体を、エンジン7や機体のフレームの間を通過させながら取付け、取り外しする必要がなく、作業を容易におこなうことができる。
また、本実施態様によれば、図4に示されるように、フランジ24がボンネット47よりも機体幅方向(左右方向)外側に配置されており、作業者が機体外側から右部配管21aおよび左部配管21bの端部に形成されたフランジ部分に容易に手を伸ばし、配管21を分割又は連結することができ、さらに、フランジ24の部分で右部配管21aと左部配管21bとに分割した際に、マフラー43に接続する左部配管21bの長さが機体幅方向に短いため、左部配管21bがマフラー43に取り付けられた状態で、マフラー43を機体に容易に取付けし、あるいは取り外すことができる。
加えて、本実施態様によれば、図4および図5に示されるように、エンジン7を覆うボンネット47よりも機体幅方向外側で、かつ、マフラー43の機体幅方向内側(本実施態様においては右側)の位置に遮熱板28が設けられているから、マフラー43の熱がボンネット47の内部に侵入し、エンジン7の近傍の温度が上昇してしまう事態を防止することができる。
さらに、本実施態様によれば、図6(a)および図10に示されるように、ボンネット47の右側面に開口部75が形成されており、エンジン7の右方且つラジエータ71の左方に配置された冷却ファン72により、右方から左方へ外気が供給されるから、冷却ファン72の右方に位置するラジエータ71へ右側から外気を供給し、冷却することができる。
また、本実施態様によれば、図4および図6(a)に示されるように、マフラー43がエンジン7の左側に配置されているため、マフラー43により暖められた空気が、その右方に位置するエンジン7の近傍へ流れることを防止できる。
加えて、本実施態様によれば、図8(a)および図8(b)に示されるように、ボンネット47の右側面に開口部75が形成されており、かつ、冷却ファン72の上部がラジエータ71の上面よりも上方に位置するように構成されているため、ラジエータ71の上方を通って冷却ファン72の上部の近傍へ向かう外気の流れを形成することができ、さらに、吸入ホース80の吸入口81が冷却ファン72の上部に近接する位置に配置されているため、ボンネット47の右側面に形成された開口部75を通じてエンジンルーム54内に導入された外気の一部を、ラジエータ71のフィン部で暖めずに、常温の状態で吸入ホース80の吸入口81や冷却ファン72の上部に供給することができる。
さらに、本実施態様によれば、ボンネット47の右側面の部分であって、ラジエータ71の上面よりも上方に位置する冷却ファン72の上部および吸入ホース80の吸入口81と側面視で重なる部分には開口部が形成されておらず、閉鎖されているから、機体の洗車時にボンネット47の右方から洗車水が注がれた場合に、洗車水が、エアクリーナー73に空気を導入する吸入ホース80内に浸入し、あるいは冷却ファン72に洗車水がかかることを抑制できる。
また、本実施態様によれば、図11(e)に示されるように、静油圧式無段変速機25への入力軸50に(ハブ55を用いて)取り付けられた2つのファン61,62のうち、入力軸50に取り付けられたプーリ53に近い方のファンであるサブファン62の羽根68が、他方のファンであるメインファン61の羽根よりも、入力軸50の延びる方向に薄く形成されており、かつ、径が小さいため、静油圧式無段変速機に近い方のファンであるメインファン61による空気の取り込みを阻害することなく、逆にサブファン62が空気の取り込みをアシストでき、したがって、静油圧式無段変速機25に効率的に空気を送出することができる。
図12は、本発明の他の好ましい実施態様にかかる田植機1の要部左側面図である。
従来の田植機においては、空の苗箱を回収する空箱入れが、操縦席の近傍のY型の苗レールに取り付けられていたため、苗の補給と空箱の回収とが同じ位置で行われ、作業性が悪かった。
これに対し、本実施態様においては、図12に示されるように、空箱入れ57がペースト状の肥料を貯留するペーストタンク19の上方に設けられているため、動線がスムーズになり、空箱回収の作業性を向上させることができる。
空箱入れ57は機体から取り外しできるように構成されている。
一方、本実施態様においては、ペーストタンク19内に貯留された肥料を排出する際に用いるホースを、ペーストタンク19を支持するステーに引っ掛けることが可能なフックが設けられており、ホースの排出口が上方を向いた状態でステーに止められるため、排出口を塞ぐ蓋が落ちにくくなっている。
ここに、排出口を塞ぐ蓋には圧力センサが取り付けられており、蓋が落ちたり、肥料が少なくなって圧力が一定値を下回ると、機体に設けられたモニタに警告表示を行うとともに、警報音を鳴らすように構成されている。したがって、モニタならびに警報音で作業者に通知することができ、作業者は運転中でも肥料の漏れを把握することができる。なお、圧力が一定値を下回ったときに、モニタならびに警報音で作業者に通知することに加え、機体を停止させるように構成してもよい。このように構成することにより、蓋が取れて肥料が漏れた状態で作業が継続されることを防止できる。なお、本実施態様においては、肥料の排出口が1箇所に構成されており、左右のペーストタンク19を繋ぐホースには排出口に向かって傾斜が設けられているため、肥料排出の作業が容易に可能である。
また、ペーストタンク19の蓋に水道用のホースを繋ぐことが可能な口を形成してもよく、これにより、ホースを蓋につないだ状態でペーストタンク19内部の掃除が容易となる。
さらに、ペーストタンク19の上部に、Y字コネクタを繋げる穴を形成し、ペーストタンク19のリターンホースとペーストタンク19とをY字コネクタで繋いでもよく、この場合には、作業時にY字コネクタの一か所にキャップを取付け、清掃時にキャップを取り外して水道ホースを繋げることにより、清掃を容易に行うことができるとともに、Y字コネクタを繋げる穴を形成するだけなので、製作が非常に容易である。
図13は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる田植機1の要部左側面図である。
従来の田植機においては、空の苗箱を回収する空箱入れが、操縦席の近傍のY型の苗レールに取り付けられていたため、苗の補給と空箱の回収とが同じ位置で行われ、作業性が悪かった。
これに対し、本実施態様においては、機体の前部に単一の補助苗枠59が設けられており、補助苗枠59に空の苗箱を載置することができるので、空箱回収の作業性を向上させることができる。
また、図13に示されるように、補助苗枠59を支持するフレームに板状のバケツ置き場88が取り付けられており、肥料が入ったバケツ89をバケツ置き場88に載置できる。バケツ置き場88は、ペーストタンク19の前上方に配置されており、したがって、作業者は、ペーストタンク19に肥料を補充する作業を容易に行うことができる。
図14は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかるペーストタンク19の側方に設けられたバケツ置き場88を示す図面であり、図14(a)は、田植機1の略左側面図であり、図14(b)は、田植機1のメインフレーム3、ペーストタンク19およびバケツ置き場88の位置関係を示す略平面図であり、図14(c)は、ペーストタンク19およびバケツ置き場88の近傍の略正面図である。
本実施態様においては、一対の板状のバケツ置き場88がそれぞれ、左右一対のペーストタンク19の側方の位置に設けられており、肥料の入った重たいバケツ89(図13参照)を一時的にバケツ置き場88の上に載置することができ、容易に肥料をペーストタンク19内に補充することができる。
図14(c)に示されるように、各バケツ置き場88は機体内側に折り畳み可能に構成されており、使用しないときに嵩張らない。
図15(a)は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる田植機1の略左側面図であり、図15(b)は、図15(a)に示されたペーストタンク19の略正面図である。
本実施態様においては、ペーストタンク19の前面に排出用のキャップ90が設けられており、ペーストタンク19が、機体幅方向(左右方向)に延びる軸(不図示)まわりに揺動可能に構成されている。したがって、作業者は、キャップ90を回してペーストタンク19から取り外し、図15(a)に矢印で示されるように、ペーストタンク19を前側に揺動させることにより、ペーストタンク19内に残る肥料を容易に排出することができる。
図16は、本発明のさらに他の好ましい実施態様にかかる田植機1のペーストタンク19の略正面図である。
本実施態様においては、ペーストタンク19の側面に排出用のキャップ90が設けられており、ペーストタンク19が、前後方向に延びる軸(不図示)まわりに揺動可能に構成されている。したがって、作業者は、キャップ90を回してペーストタンク19から取り外し、図16に矢印で示されるように、ペーストタンク19を機体幅方向外側かつ下側に揺動させることにより、ペーストタンク19内に残る肥料を容易に排出することができる。
なお、図15に示された実施態様および図16に示された実施態様においては、ペーストタンク19の前面または側面に排出口および排出口を塞ぐキャップ90が配置されているが、ペーストタンク19の下面又は後面(背面)に排出口および排出口を塞ぐキャップを設けてもよい。排出口および排出口を塞ぐキャップをペーストタンク19の下面に設ける場合には、排出口がフロアステップ60の前部のフロントステップよりも下側に位置するため、フロントステップを開くことができるように構成することが望ましい。これにより、排出口のキャップを容易に取り外すことができる。
また、排出口および排出口を塞ぐキャップをペーストタンクの後面に設ける場合には、ポンプをピッチング方向に回動するように構成し、回動支点に軸付シールを設けることが望ましい。この場合には、排出ホースを設けることなく、肥料をペーストタンクから排出することができる。
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、図1ないし図11に示された実施態様においては、マフラー43は、エンジン7の左方で、かつ、フロアステップ60の下側で、かつ、フライホイール23の回転中心41を通る鉛直な仮想平面Svを対称面として前後対称となるように構成・配置されているが、エンジンの右側で、かつ、フロアステップの下側で、かつ、フライホイールの回転中心を通る鉛直な仮想平面を対称面として前後対称となるように構成・配置してもよい。また、マフラー43が配置された位置に、マフラー43に代えて、DPF(Diesel Particulate Filter)等の排気ガス浄化装置を設けてもよく、図3および図4に示されたステー39,40を用いて、排気ガス浄化装置をマフラーの場合と同様に支持することができ、図3および図4に示された配管21(左部配管21b)を、マフラーと同様に排気ガス浄化装置の前面に接続することにより、図1ないし図11に示された実施態様に記載された効果と同様の効果を得ることができる。すなわち、図1ないし図11に示された実施態様に係る田植機1のマフラー43を、そっくりそのまま排気ガス浄化装置に置き換えるのである。この場合には、マフラー43の場合と同様の効果を得るために、言うまでもなく、排気ガス浄化装置の外形を、フライホイール23の回転中心41を含む鉛直な仮想平面Sv(図3(c)参照)に対して前後対称に構成する必要がある。本発明によれば、マフラーや排気ガス浄化装置等の、エンジンの排気ガスが導入される排気系部品およびその支持部材に過度の負荷がかかることを抑制できる。
また、図1ないし図11に示された実施態様においては、マフラー43は、エンジン7の排気音を低減するように構成されているが、エンジンの排気音を低減する消音機能と、排気ガス浄化機能との両方を有するものであってもよい。
さらに、図1ないし図11に示された実施態様においては、遮熱板28は前後方向に延びるフレーム37の左側面に取り付けられているが、前後一対のマフラーステー39,40の少なくとも一方に取り付けてもよい。遮熱板を前後一対のマフラーステーに取り付ける場合には、遮熱板に、一対のマフラーステーの補強部材としての役割を持たせ、マフラーの振動をより一層抑えることができる。さらに、この場合には、マフラーを機体から取り外す際に、同時に遮熱板も機体から取り外すことができ、メンテナンス性を向上させることができる。
1 田植機
2 走行車両
3 メインフレーム
4 ベルト式動力伝達機構
5 昇降リンク装置
6 伝動ベルト
7 エンジン
8 前輪
9 後輪
10 スロットルモータ
11 パワーステアリング
12 HSTサーボモータ
13 前輪ファイナルケース
14 後輪伝動軸
15 フラットボタン
16 左前エンジンベース
17 左後ろエンジンベース
18 インシュレータ
19 ペーストタンク
20 ブラケット
21 配管
21a 右部配管
21b 左部配管
23 フライホイール
24 フランジ
25 静油圧式無段変速機
26 施肥装置
27 植付クラッチモータ
28 遮熱板
29 ファン駆動モータ
30 ミッションケース
31 前輪車軸
32 フレーム
33 フレーム
34 伝動プーリ
35 前後進レバー
36 前後進レバーセンサ
37 フレーム
38 フレーム
39 前側マフラーステー
40 後側マフラーステー
41 回転中心
42 マフラー排気口
43 マフラー
44 エンジン回転センサ
45 トルクセンサ
46 排気管
47 ボンネット
48 操縦席
49 操縦部
50 入力軸
51 後輪ギアケース
52 後輪回転センサ
53 プーリ
54 エンジンルーム
55 ハブ
56 ステアリングホイール
57 空箱入れ
58 ステアリングセンサ
59 補助苗枠
60 フロアステップ
61 メインファン
62 サブファン
63 苗植付部
64 植付装置
65 台
66 羽根
67 駆動軸
68 羽根
69 植付具
70 マフラーのエンジン排気部との連結部分
71 ラジエータ
72 冷却ファン
73 エアクリーナー
74 リザーブタンク
75 開口部
76 スリット
77 開口部
78 ラジエータホース
79 ステアリングコラム
80 吸入ホース
81 吸入口
82 後輪車軸
83 ファンシュラウド
84 ラジエータ上面
85 処理部
86 記憶部
87 制御部
88 バケツ置き場
89 バケツ
90 キャップ

Claims (8)

  1. 機体の前部に設けられたエンジンと、
    前記エンジンの排気が導入されるマフラー又は排気ガス浄化装置と、
    機体の床面を構成するフロアステップとを備え、
    前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置は、前記エンジンの左右一方で、かつ、前記フロアステップの下方の位置に配置され、
    前記エンジンから前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置に延びる配管は、前記エンジンを支持するエンジンベースに連結されており、
    前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置を支持する支持部材は、前記エンジンベースに連結されていることを特徴とする田植機。
  2. 前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置の外形が、前記エンジンのフライホイールの回転中心を含む鉛直な仮想平面を対称面として前後対称であることを特徴とする請求項1に記載の田植機。
  3. 前記支持部材が前後一対で設けられており、前後一対の支持部材が、前記鉛直な仮想平面を対称面として互いに前後対称に構成されたことを特徴とする請求項2に記載の田植機。
  4. 前記配管は、前記エンジンの前面から前方へ延びた後に、下方へ延び、さらに前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置の前方の位置まで機体幅方向に延び、前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置の前面に接続する形状をなしており、第一の配管と、前記第一の配管の機体幅方向外側に位置する第二の配管とがフランジにより連結されて構成され、
    前記第二の配管は、前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置に接続されており、
    前記フランジは、前記エンジンを覆うボンネットよりも機体幅方向外側に配置されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の田植機。
  5. 前記エンジンを覆うボンネットよりも機体幅方向外側で、かつ、前記フロアステップの下方で、かつ、前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置の機体幅方向内側の位置に、前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置の熱を遮断する遮熱板が設けられており、
    前記遮熱板は、機体を構成するメインフレーム又は前記支持部材に取り付けられたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の田植機。
  6. 前記マフラー又は前記排気ガス浄化装置が前記エンジンの左側に配置され、
    前記エンジンを覆うボンネットの右側面には外気を取り込む開口部が形成され、
    ボンネットに覆われたエンジンルーム内において、前記エンジンが左寄りに配置され、
    前記エンジンの右側に、前記エンジンの熱を放出するラジエータと、前記ラジエータの左方に位置するファンとが配置されており、前記ファンにより右方から左方へ向けて外気が供給されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の田植機。
  7. 前記エンジンルーム内に、エアクリーナーと、前記エアクリーナーに空気を導入する吸入ホースとが配置され、
    前記吸入ホースの吸入口は、前記ファンの上部と近接する位置に配置され、
    前記ファンの上部と、前記吸入ホースの吸入口とがそれぞれ、前記ラジエータの上面よりも上方に位置するように構成され、
    ボンネットの前記右側面の部分であって、前記ラジエータの上面よりも上方に位置する前記ファンの上部および前記吸入ホースの吸入口と側面視で重なる部分には、開口部が形成されていないことを特徴とする請求項6に記載の田植機。
  8. 前記エンジンから出力された動力は、閉ループ状の伝動ベルトを用いたベルト式動力伝達機構により、静油圧式無段変速機への入力軸に取り付けられたプーリに伝達されるように構成され、
    前記入力軸には、前記入力軸の延びる方向に並べられた2つのファンが取り付けられており、
    前記2つのファンは、前記プーリと前記静油圧式無段変速機との間の位置に配置され、前記静油圧式無段変速機へ空気を送出可能に構成されており、
    前記2つのファンのうち、前記プーリに近い方のファンの羽根は、もう一方のファンの羽根よりも、前記入力軸の延びる方向に薄く形成されており、かつ、もう一方のファンの羽根よりも径が小さいことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の田植機。
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