JP2023044531A - 歯科用表面滑沢組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、生体硬組織又は歯科用材料の表面に塗布しやすく、耐久性、密着性、及び審美性に優れた硬化体を形成することができる歯科用表面滑沢組成物を提供することを課題とする。【解決手段】(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、(c)複数のチオール基を含有する化合物、及び(d)重合開始剤を含有する歯科用表面滑沢組成物であって、前記(d)重合開始剤が、光重合開始剤であり、前記歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、前記(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを25~90質量%、前記(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを4~65質量%、前記(c)複数のチオール基を含有する化合物を0.5~15質量%、及び前記(d)重合開始剤を0.8~4.5質量%含む、歯科用表面滑沢組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、歯科用表面滑沢組成物に関する。
近年の歯科治療では、治療後の生体硬組織(歯牙)、又は、歯科用充填材、歯冠修復材、歯科補綴物等の歯科用材料の表面を、重合性モノマーを主成分とする歯科用コーティング材で被覆し、滑沢性を付与することが行われている。
従来、歯科用コーティング材として、(メタ)アクリレート系モノマーと光重合開始剤とを含有する組成物が使用されている。該組成物に光を照射することにより、ラジカル重合連鎖反応が開始され、重合反応が起こるが、このとき空気中の酸素が重合反応の阻害因子として作用し、硬化した組成物の表面に未重合のモノマーが残存することで、硬化物表面が滑沢性に欠け、十分な硬度が得られないという問題があった。
この問題を解決するために、各種組成物が提案されている(例えば、特許文献1及び2)。特許文献1には、(A)多官能アクリレートと、(B)揮発性(メタ)アクリレート化合物と、(C)少なくとも一つのフルオロカーボンで構成されるフルオロアルキル基を含有する(メタ)アクリレート化合物と、(D)アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤とからなる光重合性歯科用コーティング組成物が記載されている。
また、特許文献2には、(メタ)アクリレート系重合性単量体に、不飽和二重結合を有するアルコキシシランによって表面を修飾された平均粒子径1~100nmの無機微粒子を単分散状態で1~70重量%含む光重合型歯科用表面被覆材が記載されている。
特開2003-095838号公報 特開2005-154312号公報
上記特許文献1及び2の組成物は、光照射時の酸素による重合阻害の影響が抑えられ、表面硬度の改善がみられるが十分とはいえない。また、上記特許文献1及び2では、硬化時のひずみ、及び変色について検討されておらず、耐久性、密着性、及び審美性の点で改良の余地がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、生体硬組織又は歯科用材料の表面に塗布しやすく、耐久性、密着性、及び審美性に優れた硬化体を形成することができる歯科用表面滑沢組成物を提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、下記に示す歯科用表面滑沢組成物が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
項1.
(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、
(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、
(c)複数のチオール基を含有する化合物、及び
(d)重合開始剤を含有する歯科用表面滑沢組成物であって、
前記(d)重合開始剤が、光重合開始剤であり、
前記歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、
前記(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを25~90質量%、
前記(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを4~65質量%、
前記(c)複数のチオール基を含有する化合物を0.5~15質量%、及び
前記(d)重合開始剤を0.8~4.5質量%含む、歯科用表面滑沢組成物。
項2.
前記(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーが、メチルメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、及びトリメチロールプロパントリアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、項1に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項3.
前記(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーが、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート及びエトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、項1又は2に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項4.
前記(c)複数のチオール基を含有する化合物が、メルカプトエチルカルボニル基又はメルカプトプロピルカルボニル基を2個以上含有する化合物である、項1~3のいずれか一項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項5.
前記(c)複数のチオール基を含有する化合物が、ペンタエリスリトールテトラキス-3-チオプロピオネート、及びトリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、項1~4のいずれか一項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項6.
前記(d)重合開始剤が、アシルホスフィンオキシド系化合物である、項1~5のいずれか1項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項7.
前記(d)重合開始剤が、ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、及びフェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、項1~6のいずれか1項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項8.
さらに、(e)無機フィラーを含む、項1~7のいずれか1項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項9.
前記(e)無機フィラーの含有量が、前記歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、40質量%以下である、項8に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項10.
前記(e)無機フィラーが、シリカ粒子である、項8又は9に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項11.
硬化後の歯科用表面滑沢組成物の鉛筆硬度が4H以上である、項1~10のいずれか1項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項12.
評価用ペレットの上に前記歯科用表面滑沢組成物を5μL滴下したときの広がりが、10mm~120mmである、項1~10のいずれか1項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項13.
白色の評価用ペレットの色調に対する、前記評価用ペレット上に塗布し、硬化させた後の歯科用表面滑沢組成物の色調の色差(ΔE)が、3.0以下である、項1~10のいずれか1項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
項14.
前記歯科用表面滑沢組成物をシリコン型に充填し、透明なPETフィルムで蓋をしてから硬化させたときの硬化ひずみ量が、0.80mm以下である、項1~10のいずれか1項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
本発明によれば、生体硬組織又は歯科用材料の表面に塗布しやすく、耐久性、密着性、及び審美性に優れた硬化体を形成することができる歯科用表面滑沢組成物を得ることができる。
図1は、塗布性の試験方法を説明する模式図である。 図2は、硬化ひずみ量の試験方法を説明する模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
1.歯科用表面滑沢組成物
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、(c)複数のチオール基を含有する化合物、及び(d)重合開始剤を含有する。
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、表面滑沢材、滑沢材、滑沢組成物、表面滑沢硬化材、表面滑沢硬化性組成物、被覆材、被覆組成物、コーティング材、又はコーティング組成物と言い換えることもできる。また、材は、剤と言い換えることもできる。
本発明の歯科用表面滑沢組成物に配合する各成分について、以下説明する。
(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー(以下、「(a)成分」という場合もある。)を必須成分として含有する。
(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとして、歯科用として使用可能な、3官能以下の(メタ)アクリレート系重合性モノマーを用いることができる。(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを含むことで、歯科用表面滑沢組成物の粘度を調整することができ、生体硬組織又は歯科用材料の表面への塗布性(操作性)を向上させることができる。
3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーには、1分子内にアクリロイル基又はメタクリロイル基を1個有するモノマー(単官能(メタ)アクリレートモノマー)、1分子内にアクリロイル基又はメタクリロイル基を2個有するモノマー(2官能(メタ)アクリレートモノマー)、1分子内にアクリロイル基又はメタクリロイル基を3個有するモノマー(3官能(メタ)アクリレートモノマー)が含まれる。ここで、官能とは、官能性、官能基、又は官能性基と言い換えることもできる。
前記単官能(メタ)アクリレートモノマーとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。ここで、nは、ノルマルを意味する。
前記2官能(メタ)アクリレートモノマーとして、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAグリシジルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAグリシジルジ(メタ)アクリレート、2,2-ビス(4-メタクリロキシプロポキシフェニル)プロパン、7,7,9-トリメチル-4,13-ジオキサ-3,14-ジオキソ-5,12-ジアザヘキサデカン-1,16-ジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートウレタンジ(メタ)アクリレート(1,6-ビス((メタ)アクリロイルオキシ-2-エトキシカルボニルアミノ)-2,4,4-トリメチルヘキサン)、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンビス(2-カルバモイルオキシエチル)ジメタクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとメチルシクロヘキサンジイソシアネートとの反応生成物、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとメチルシクロヘキサンジイソシアネートとの反応生成物、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとメチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)との反応生成物、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとイソホロンジイソシアネートとの反応生成物、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとイソホロンジイソシアネートとの反応生成物等が挙げられる。
前記3官能(メタ)アクリレートモノマーとして、例えば、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、トリス-(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ビス及びトリス-(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス-(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等が挙げられる。
(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が好ましい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの各々を表し、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル及びメタクリロイルの各々を表す。
前記(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーは、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、2種類以上、好ましくは3種類の(a)成分のモノマーを混合して使用することが好ましい。2種以上の3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを混合することで、粘度を適切に調整することができる。
前記(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーの含有量は、歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、通常25~90質量%、好ましくは30~80質量%、より好ましくは40~70質量%である。
(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー(以下、「(b)成分」という場合もある。)を必須成分として含有する。
本発明の歯科用表面滑沢組成物が4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを含むことで、生体硬組織又は歯科用材料の表面への塗布性(操作性)が向上し、短時間で硬化反応が進行するため、重合時の酸素阻害の影響を受けることなく、架橋密度が高くなることで、硬度の高い硬化体を形成することができる。
4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーには、1分子内にアクリロイル基又はメタクリロイル基を4個以上、好ましくは4~6個、さらに好ましくは6個含まれる。具体的には、4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーには、1分子内にアクリロイル基又はメタクリロイル基を4個有するモノマー(4官能(メタ)アクリレートモノマー)、1分子内にアクリロイル基又はメタクリロイル基を5個有するモノマー(5官能(メタ)アクリレートモノマー)、1分子内にアクリロイル基又はメタクリロイル基を6個有するモノマー(6官能(メタ)アクリレートモノマー)等が含まれる。
(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーは、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を併用してもよい。
前記4官能(メタ)アクリレートモノマーとして、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記5官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記6官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)及びエトキシ化ジペンタエリスリトールテトラアクリレートが好ましい。
前記(b)(メタ)アクリロイル基が4官能基以上であるモノマーの含有量は、歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、通常4~65質量%、好ましくは10~60質量%、より好ましくは15~50質量%である。
(c)複数のチオール基を含有する化合物
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、複数のチオール基を含有する化合物(以下、「(c)成分」という場合もある。)を必須成分として含有する。
複数のチオール基を含有する化合物は、重合反応において連鎖移動剤として機能するチオール基を2個以上含む化合物であれば、特に限定されない。チオール基の数は、3個~6個が好ましく、4個~6個がより好ましい。
(c)成分に含まれるチオール基は、ラジカル重合反応において、連鎖移動剤として機能し、連鎖移動反応(ポリマーの成長末端と反応し、成長反応を停止させると同時に再生成したチエニルラジカルからモノマーと反応して再成長する反応)が起こる。その一方で、開始末端に依然チオール残基があることから、そこからも重合が始まる余地があり、(b)成分による架橋構造とは別の反応で架橋が起こる。また、複数のチオール基を含有する化合物は柔軟な分子構造を有しており、これを添加することで、重合収縮の低減により応力が緩和され、硬化時にひずみが発生するのを抑えることができる。
よって、複数のチオール基を含有する化合物を含むことで、歯科用表面滑沢組成物の重合反応性を高めて硬度を向上することができ、かつ、硬化時のひずみを抑えることができる。
複数のチオール基を含有する化合物として、例えば、メルカプトエチルカルボニル基(HS-(CHC(=O)-)又はメルカプトプロピルカルボニル基(HS-(CHC(=O)-)を2個以上含有する化合物が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
メルカプトエチルカルボニル基を2個以上含有する化合物として、例えば、エチレンビス(チオグリコラート)、ペンタエリスリトールテトラキス-3-チオグリコラート等が挙げられる。
メルカプトプロピルカルボニル基を2個以上含有する化合物として、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス-3-チオプロピオネート(PETP)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)(TMMP)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)等が挙げられる。
これらの中で、(c)複数のチオール基を含有する化合物として好ましくは、ペンタエリスリトールテトラキス-3-チオプロピオネート(PETP)、及びトリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)(TMMP)である。
前記(c)複数のチオール基を含有する化合物の含有量は、歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、通常0.5~15質量%、好ましくは2~12質量%、より好ましくは3~10質量%である。
(d)重合開始剤
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、(d)重合開始剤(以下、「(d)成分」という場合もある。)を必須成分として含有する。(d)重合開始剤としては、一般的に使用されている重合開始剤であれば特に限定はなく、中でも歯科用途に用いられている重合開始剤が好ましい。一般に、重合開始剤は、重合性モノマーの重合手段によって異なる種類のものが使用される。本発明においては、重合手段として光重合反応を利用するため、重合開始剤としては光重合開始剤が使用される。
光重合開始剤としては、紫外光又は可視光で反応し、ラジカルを発生する光重合開始剤を使用することができる。具体的に、光重合開始剤としては、例えば、ジアセチル、アセチルベンゾイル、ベンジル(ジフェニルエタンジオン)、カンファーキノン(CQ)、9,10-フェナンスレンキノン、アセナフテンキノン等のα-ジケトン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル;ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(TPO)、フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(BAPO)等のアシルホスフィンオキシド系化合物;2,4-ジエチルチオキサンソン、メチルチオキサンソン等のチオキサンソン化合物等;ベンゾフェノン、p,p’-ジメチルアミノベンゾフェノン、p,p’-ジメトキシアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物が挙げられる。光重合開始剤として、アシルホスフィンオキシド系化合物が好ましい。ここで、pは、パラを意味する。これらは単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
前記(d)重合開始剤の含有量は、歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、通常0.8~4.5質量%であり、好ましくは1.0~4.3質量%、より好ましくは1.5~4.0質量%である。
(e)無機フィラー
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、さらに無機フィラーを含有することができる。本発明の歯科用表面滑沢組成物が無機フィラーを含むことで、より硬度の高い硬化体を得ることができる。
無機フィラーとしては、特に限定はなく、例えば、ケイ素、スズ、チタン、アルミニウム、、セリウム等の酸化物(二酸化ケイ素(シリカ)、酸化スズ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化セリウム等)の粒子、及びこれらの複合酸化物の粒子が挙げられる。前記無機フィラーは、1種又は2種以上の無機フィラーを含有することができる。中でも、好ましい無機フィラーは、シリカ粒子である。
前記シリカ粒子としては、特に限定はなく、例えば、コロイダルシリカ、フュームドシリカ、沈降シリカ等の球状又は不定形のシリカが挙げられる。具体的に、シリカ粒子としては、例えば、アドマテックス社製のYC100C、YA050C、及びYA010C等のアドマナノ(登録商標)シリーズ、デンカ社製のUFP-30、トクヤマ社製のNSS-4N、NSS-5N等のシルフィル(登録商標)シリーズ、日産化学社製のMEK-ST等のオルガノシリカゾルシリーズ、エボニック社製のRX50、R974、R812、OX50、OX130、及びOX200シリカ等のAEROSIL(登録商標)シリーズ等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
前記シリカ粒子の平均粒子径としては、特に限定はないものの、通常1~100nm、好ましくは10~80nm、より好ましくは20~70nmである。なお、前記平均粒子径とは、レーザー回折・散乱法により計測される粒度分布における算術平均径(体積平均径)をいう。
前記シリカ粒子の形状としては、特に限定はなく、例えば、球状、破砕状等のものが用いられる。これらの形状の一次粒子が凝集したクラスター状でも構わないが、できるだけ単分散のものがよい。また、異なる形状のものが組み合わさったものでもよい。なお、本発明においては、前記形状を有するよう何らかの処理(例えば、粉砕)を行ったものであってもよい。
さらに、前記シリカ粒子には表面処理が施されていてもよい。その表面処理法としては、公知の方法が採用され、特に限定されない。表面処理に使用する表面処理剤も、特に限定されない。
表面処理剤としては、通常無機酸化物の表面改質剤として使用される化合物を使用することができ、例えば、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(3-MPTS)、ビニルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシランシリルイソシアネート、ビニルトリクロロシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。中でも、好ましい表面処理剤は、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(3-MPTS)である。
前記シリカ粒子の表面処理剤による処理方法としては、特に限定はなく、例えば、シリカ粒子と表面処理剤とをアルコ-ル等の溶剤中で数十分間~10時間程度、好ましくは1時間~5時間の範囲で加熱環流した後、溶剤を除去し、常圧又は減圧下で乾燥する方法等が挙げられる。また、表面処理剤の加水分解を促進する必要がある場合には、加熱還流時に、該溶剤中に水、又は酢酸等の酸性水を添加する方法を用いればよい。
前記無機フィラーを配合する場合、無機フィラーは、歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、通常40質量%まで添加することができ、5~35質量%が好ましく、10~30質量%がより好ましい。
(f)重合促進剤
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、さらに(f)重合促進剤を含有することができる。(f)重合促進剤としては、特に限定はなく、一般的に光重合開始剤と組み合わせて使用される。該重合促進剤としては、特に限定はなく、例えば、メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル(DMAEMA)、メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)安息香酸エチル、メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)安息香酸n-ブトキシエチル、N,N-ジメチル-p-トルイジン、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル(DMAEB)等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。当該(f)重合促進剤は、前記(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとは異なる化合物である。
(f)重合促進剤を配合する場合には、歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、通常0.001~10質量%、好ましくは0.01~5質量%、より好ましくは0.1~3質量%の割合で添加することができる。
(g)任意成分
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、さらに必要に応じて、本発明の歯科用表面滑沢組成物の効果を損なわない範囲において、着色顔料、乳濁材、蛍光材、オパール化材、重合禁止剤、酸化防止剤、抗菌剤、X線造影剤、安定化剤、紫外線吸収剤、変色防止剤、シランカップリング剤、蛍光増白剤、接着成分等のその他公知の各種添加剤を配合することができる。これらは単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
(g)任意成分を配合する場合、歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、通常、0.001~10質量%、好ましくは0.01~5質量%、より好ましくは0.1~3質量%の割合で添加することができる。
2.歯科用表面滑沢組成物の製造方法
本発明の歯科用表面滑沢組成物材は、前記(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、(c)複数のチオール基を含有する化合物、及び(d)重合開始剤を上述した特定の割合で配合し、製造することができる。
また、本発明の歯科用表面滑沢組成物は、前記(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、(c)複数のチオール基を含有する化合物、及び(d)重合開始剤に、前記(e)無機フィラーを、上述した特定の割合で配合することで製造することができる。
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、さらに必要に応じて、(f)重合促進剤、(g)任意成分(例えば、着色顔料、乳濁材、蛍光材、オパール化材、重合禁止剤、酸化防止剤、抗菌剤、X線造影剤、安定化剤、紫外線吸収剤、変色防止剤、シランカップリング剤、蛍光増白剤、接着成分等)を適宜配合することができる。
なお、本発明の歯科用表面滑沢組成物は、重合開始剤を含むため、その取り扱いに注意が必要であり、気密性の高いボトル等に充填し、冷暗所で保管することが好ましい。
本発明の歯科用表面滑沢組成物の製造方法としては、前記の各成分を容器に所定量取り、十分に混合して分散させて混合物を得る工程を備えている。さらに、混合物に気泡が混入した場合には、気泡除去の目的で、前記混合物を減圧下で混練、又は真空撹拌する工程を備えることができる。このようにして得られた歯科用表面滑沢組成物は、均一で、気泡が除去された状態である。
上記各成分の添加順序としては、特に限定はなく、例えば、(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、(c)複数のチオール基を含有する化合物、及び(d)重合開始剤を同時に、又は順に添加することができる。なお、前記成分として、揮発性を有する成分を使用する場合には、添加順序を最後にすることが望ましい。
さらに、必要に応じて、上記(e)無機フィラー、(f)重合促進剤、又は(g)任意成分を添加することができる。その添加の順番は特に限定はない。例えば、(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーに対して、(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを添加する工程を備える方法;(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーと(e)無機フィラーと混合した混合物を調製する工程、次いで、該混合物に対して(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを添加する工程を備える方法;(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーに対して、(e)無機フィラーと(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとの混合物を添加し、さらに(f)重合促進剤及び(g)任意成分を添加する工程を備える方法等が挙げられる。
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、公知の光重合方法に従って、重合させることで硬化物が得られる。
3.歯科用表面滑沢組成物を硬化する方法
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、光照射することにより重合硬化させることができる。光照射により重合硬化させる方法としては、光重合開始剤の種類によって異なり、紫外線の波長も使用することができるが、通常人体に無害である可視光の波長で光照射して重合硬化させる。該光の波長としては、例えば、250~700nmの範囲が好ましく、300~500nmがより好ましく、380~420nmがさらに好ましい。
前記の波長範囲の光源としては、特に限定はなく、例えば、LEDランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、レーザー、蛍光灯、太陽光等の光を使用することができる。
また、前記光の照射時間は、歯科用表面滑沢組成物から得られる歯科補綴物等の厚み、透明性、色調及び照射光の光量により異なるが、一般に所望の重合時間に合わせ適宜決定すればよい。好ましくは5秒から3分程度、より好ましくは10秒から120秒、さらに好ましくは20秒から60秒の光照射を行う。
歯科用表面滑沢組成物とは、硬化前の状態だけでなく、歯科用表面滑沢組成物に光照射して得られた硬化後の硬化体(硬化物又は硬化被膜)の意味も含まれる。現時点でこの硬化体の構造を完全に特定することが不可能又はおよそ実際的ではない程度に困難であるため、プロダクトバイプロセスクレームによって硬化体を記載している。
本発明の歯科用表面滑沢組成物の重合硬化後の硬化体は、耐久性に優れている。具体的には、評価用ペレット上に塗布し、硬化させた歯科用表面滑沢組成物の表面の鉛筆硬度が、4H以上であり、好ましくは6H以上であり、より好ましくは8H以上である。耐摩耗性に課題があり、主に暫間的(短期的)な用途に用いられる歯科用アクリルレジン材料の鉛筆硬度がHから4H程度であることを考慮すると、歯科用表面滑沢組成物の硬化体の鉛筆硬度として4H以上が必要であると考えられる。鉛筆硬度が大きいほど表面に傷が付きにくく、光沢が持続し、耐久性に優れた材料といえる。
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、生体硬組織又は歯科用材料の表面に塗布しやすく、塗布性(操作性)に優れている。具体的には、評価用ペレットの上に歯科用表面滑沢組成物を5μL滴下したときの広がり(面積)が、10mm~120mmの範囲となる。前記範囲であれば、塗布時に適度に広がるため、塗布性に優れるとともに、形成される被膜が適度な厚みを有し、硬化後に筆跡が残らないため、滑沢性に優れる。
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、光硬化による変色が少ない。具体的には、白色の評価用ペレットの色調に対する、前記評価用ペレット上に塗布し、硬化させた後の歯科用表面滑沢組成物の色調の色差(ΔE)が少ない。前記色差(ΔE)は次の式により算出することができる。なお、Δは、デルタを意味する。
式:ΔE={(ΔL+(Δa+(Δb1/2
ΔL=L -L
Δa=a -a
Δb=b -b
ここで、
:硬化後の歯科用表面滑沢組成物の明度
,b :硬化後の歯科用表面滑沢組成物の色度
:評価用ペレットの明度
,b :評価用ペレットの色度
である。
本発明の歯科用表面滑沢組成物を、白色の評価ペレット表面に厚み20~30μmになるように均一に塗布し硬化したときに、上記の式により算出した色差(ΔE)が、3.0以下、好ましくは2.5以下であり、より好ましくは2.0以下である。歯科用表面滑沢組成物は、塗布する体硬組織又は歯科用材料の色調に影響を与えないことが求められるが、ΔEが3.0以下であれば、目視にて観察した場合に、硬化前及び硬化後の色が透明に近く、色の変化を認めることが困難であるため、生体硬組織又は歯科用材料の色調へ与える影響が小さいといえる。
ここで、色差(ΔE)の値は、評価用ペレットの表面に塗布する組成物の厚み、評価用ペレットの色調によって変化する。例えば、塗布する組成物の厚みを薄くする、又は、評価用ペレットの色度(赤み又は黄み)を高くすると、色差(ΔE)は小さくなる。
なお、歯科用表面滑沢組成物は一般的には白色ではなく、少し黄みのあるアイボリー色(歯の色)の材料の表面に、5~20μmの厚みで塗布されることから、以下の実施例で行う色差の評価方法として、歯科用表面滑沢組成物の実際の使用を想定して最も厳しいと考えられる条件を設定した。
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、硬化時のひずみが小さい。具体的には、歯科用表面滑沢組成物を特定の大きさのシリコン型に充填し、透明なPETフィルムで蓋をしてから硬化させたときの硬化ひずみ量は0.80mm以下、好ましくは0.60mm以下であり、より好ましくは0.40mm以下である。硬化ひずみ量が0.80mm以下であれば、臨床的に歯科用表面滑沢組成物を重ね塗りして硬化体の厚みが増した場合であっても、はがれ又はクラックが生じにくくなる。
4.用途
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、生体硬組織、又は、歯科用充填材、歯冠修復材、歯科補綴物等の歯科用材料の表面に塗布し、光沢を出すための歯科用コーティング材、特に歯科用表面滑沢材として好適に用いられる。
適用対象となる生体硬組織としては、特に限定はなく、例えば、歯(エナメル質又は象牙質)が挙げられる。これらの生体硬組織は、ハイドロキシアパタイト等の無機成分及びコラーゲン等のタンパク質を主成分としている。
適用対象となる歯科用充填材として、歯科充填用コンポジットレジン等が挙げられ、歯冠修復材として、インレー、アンレー、クラウン、ブリッジ等が挙げられ、歯科補綴物として、義歯等が挙げられる。これらに用いられるレジン材料としては、特に限定はなく、例えば、補強材として無機粒子を含有している(メタ)アクリレート系重合性モノマーを硬化させた歯科用レジン、その他の歯科用レジン(ポリエステル製、ポリアミド製、ポリカーボネート製等の樹脂)等が挙げられる。
本発明の歯科用表面滑沢組成物は、歯科用としての用途だけでなく、物品の凹部の充填修復材;物品の穴埋め材(例えば、物品のクラック、傷、穴等の充填修復材)、物品の表面滑沢材、物品の凸部形成材;物品の盛り付け材等の硬化体(硬化物)、爪等のコーティング材等としても使用することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
実施例及び比較例において使用する原料を以下に示す。
[(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー]
・(a-1)MMA:メチルメタクリレート
・(a-2)TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート
・(a-3)TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
[(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー]
・(b-1)DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
・(b-2)ATM-4E:エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート
[(c)複数のチオール基を含有する化合物]
・(c-1)PETP:ペンタエリスリトールテトラキス-3-チオプロピオネート
・(c-2)TMMP:トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)
[(d)重合開始剤]
・(d-1)TPO:ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド
・(d-2)BAPO:フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド
[(e)無機フィラー]
・シリカ粒子(平均粒子径50nm)
(実施例1)
(a-1)成分21.2質量部、(a-2)成分2.9質量部、(a-3)成分4.8質量部、(b-1)成分62.5質量部、(c-1)成分4.8質量部、及び(d-1)成分3.8質量部を、遮光下において混合し、歯科用表面滑沢組成物を得た。
(実施例2~10及び13~16)
下記表1、表2又は表4に記載の配合割合にする以外は、実施例1と同様の方法により各歯科用表面滑沢組成物を製造した。
(実施例11)
(b-1)成分13.6質量部に対して、(e)成分を29.2質量部入れて混合し、得られた混合物に(a-1)成分を36.9質量部、(a-2)成分を4.9質量部、(a-3)成分を8.8質量部、(c-1)成分を3.9質量部、及び(d-1)成分を2.7質量部添加し、遮光下において混合し、歯科用表面滑沢組成物を得た。
(実施例12)
下記表3に記載の配合割合にする以外は、実施例11と同様の方法により歯科用表面滑沢組成物を製造した。
(比較例1~11)
下記表1、表2又は表4に記載の配合割合にする以外は、実施例1と同様の方法により各比較組成物を製造した。
歯科用表面滑沢組成物の評価
上記各実施例で得られた歯科用表面滑沢組成物及び各比較例で得られた比較組成物について、鉛筆硬度、塗布性、色差、光沢性、及び硬化ひずみ量を以下の方法で測定した。
[鉛筆硬度]
JIS K 5600-5-4:1999に準じて鉛筆硬度を測定した。
歯冠用硬質レジン(YAMAKIN社製、ルナウィング(登録商標) エナメル E3)を金型(直径15mm、厚み1.0mm)に充填し、光重合装置(YAMAKIN社製、LEDキュアマスター)を用いて波長375~495nmのLED光を180秒間照射して硬化させた。P1000の耐水研磨紙を用いて、塗布面の研磨を行った。研磨後、超音波洗浄機を用いてエタノール中で10分間洗浄した後乾燥し、評価用ペレットを作製した。歯科用表面滑沢組成物を前記評価用ペレット表面に均一に塗布し、光重合装置(YAMAKIN社製、LEDキュアマスター)を用いて波長375~495nmのLED光を60秒間照射して、試験用試料を作製した。鉛筆の芯が滑らかな円柱状になるように、かつ、芯の露出部が5~6mmになるようにカッターを用いて削った。鉛筆の芯の先を平らにするため、P1000の研磨紙に鉛筆を垂直に当てて前後に動かし研磨した(以上の操作は、試験毎に繰り返した)。鉛筆が塗膜に対して45±1.0度、荷重750±10gとなるように押し付け、0.5~1.0mmの速度で動かし、少なくとも7mmの距離を移動させた。10Hまで実施し、圧痕の有無を肉眼にて確認した。傷(きず)跡を生じなかった最も硬い鉛筆の硬度を、その試験用試料の鉛筆硬度とした(n=2)。鉛筆硬度が4H以上の場合を「〇」、3H以下の場合を「×」と評価した。
[塗布性]
図1は塗布性試験を説明する模式図である。以下、図1を参照して、塗布性試験の試験方法を説明する。
歯冠用硬質レジン(YAMAKIN社製、ルナウィング(登録商標) エナメル E3)を金型(直径15mm×厚み1.0mm)に充填し、光重合装置(YAMAKIN社製、LEDキュアマスター)を用いて波長375~495nmのLED光を180秒間照射して硬化させた。P1000の耐水研磨紙を用いて、塗布面の研磨を行った。研磨後、超音波洗浄機を用いてエタノール中で10分間洗浄した後に乾燥し、評価用ペレットを作製した(図1の(1))。歯科用表面滑沢組成物を前記評価用ペレット表面にマイクロピペットで5μL滴下した後(図1の(2))、最大まで広がり、広がりが止まったときの歯科用表面滑沢組成物の面積をマイクロスコープ(キーエンス社製、VHX(登録商標)-660)にて計測した(n=2)(図1の(3))。
面積が10~120mmの場合を「〇」、10mm未満及び120mmを超える場合を「×」と評価した。
[色差(ΔE)]
歯冠用硬質レジン(YAMAKIN社製、ルナウィング(登録商標) インビジブルオペーク IvO)を金型(直径15mm×厚み1.0mm)に充填し、光重合装置(YAMAKIN社製、LEDキュアマスター)を用いて波長375~495nmのLED光を180秒間照射して硬化させ、白色のペレットを作製した。P1000の耐水研磨紙を用いて、塗布面の研磨を行った。研磨後、超音波洗浄機を用いてエタノール中で10分間洗浄した後に乾燥し、白色の評価用ペレットを作製した。歯科用表面滑沢組成物を前記評価用ペレット表面に厚み20~30μmになるように均一に塗布し、光重合装置「(YAMAKIN社製、LEDキュアマスター)を用いて波長375~495nmのLED光を60秒間照射した。測色器にて前記白色の評価用ペレットの色調に対する、前記評価用ペレット上に塗布し、硬化させた後の歯科用表面滑沢組成物の色調の色差(ΔE)を算出した(n=3)。
色差(ΔE)が3.0以下の場合を「〇」、3.0を超える場合を「×」と評価した。
なお、歯科用表面滑沢組成物の色差(ΔE)は、歯科用表面滑沢組成物を構成する成分のうち、(d)成分に由来して生じ、原因として成分自体が有色の場合、及び、光重合反応により着色する場合がある。このため、色差(ΔE)の測定は、(d)成分の含有量を0.5質量部から10重量部まで変化させた実施例13~16及び比較例6~11の組成物について行った。その結果を表4に示す。
また、色差(ΔE)の測定を行わなかった実施例1~12及び比較例1~5の組成物は、いずれも(d)成分が1~3.8質量部であるため、色差(ΔE)が3.0以下になることが予想される。
[光沢性]
歯冠用硬質レジン(YAMAKIN社製、ルナウィング(登録商標) インビジブルオペーク IvO)を金型(直径15mm×厚み1.0mm)に充填し、光重合装置(YAMAKIN社製、LEDキュアマスター)を用いて375~495nmのLED光を180秒間照射して硬化させ、白色のペレットを作製した。P1000の耐水研磨紙を用いて、塗布面の研磨を行った。研磨後、超音波洗浄機を用いてエタノール中で10分間洗浄した後に乾燥した。歯科用表面滑沢組成物を前記ペレット表面に厚み20~30μmになるように均一に塗布し、光重合装置(YAMAKIN社製、LEDキュアマスター)を用いて波長375~495nmのLED光を60秒間照射し、評価用試料を作製した。前記評価用試料の歯科用表面滑沢組成物を塗布した面を、色覚が正常な3名が蛍光灯下で目視にて観察し(n=3)、下記の3段階で評価を行った。
〇:光沢がある
△:光沢があるが、筆跡が残っており平滑でない
×:光沢がない、又は硬化しなかった
[硬化ひずみ量]
図2は硬化ひずみ量の試験を説明する模式図である。以下、図2を参照して、硬化ひずみ量の試験方法を説明する。
図2に示すように、上面の開いたシリコン型(直径15mm×深さ1.0mm)(図2の(1))に本発明の歯科用表面滑沢組成物を滴下して充填し(図2の(2))、歯科用表面滑沢組成物の上面が平面になるよう透明なPETフィルムで蓋をし(図2の(3))、光重合装置(YAMAKIN社製、LEDキュアマスター)を用いて波長375~495nmのLED光を60秒間照射し(図2の(4))、硬化試料を作製した(図2の(5))。
光照射後の硬化試料の全体の厚みを、デジタルノギス(ミツトヨ社製、ABSデジマチック(登録商標)キャリパ)を用いて45度刻みで4回測定した(図2の(6))。4回の測定値の平均値と、硬化前の組成物の厚み(1.0mm)から、次の式により変形した量(硬化ひずみ量)を算出した。
式:[硬化ひずみ量(mm)]=
[硬化後の組成物の厚み(mm)]-[硬化前の組成物の厚み(1.0mm)]
硬化ひずみ量が0.80mm未満の場合を「〇」、0.80mm以上である場合を「×」(クラックが生じる場合がある)と評価した。
Figure 2023044531000001
Figure 2023044531000002
Figure 2023044531000003
Figure 2023044531000004
<結果>
表1~4の試験結果から、実施例1~16の歯科用表面滑沢組成物は、良好な評価が得られた。すなわち、実施例1~16の歯科用表面滑沢組成物は塗布性が優れているとともに、硬化ひずみ量が0.80mm未満であるため、密着性に優れる。また、実施例1~16の表面滑沢組成物の硬化体は、鉛筆硬度が4H以上であるため耐久性に優れており、さらに光沢があって、色差(ΔE)が3.0以下であることから、審美性に優れている。
比較例1の比較組成物は、(a)成分が少ないため、塗布性が悪かった。比較例2の比較組成物は、(b)成分を含まないため、鉛筆硬度が2Hと低く、塗布性も悪かった。なお、比較例2の硬化ひずみ量の試験では、試料の厚みを1.0mmとするため、硬化が十分に進行せず、試料を作製できなかった。比較例3の比較組成物は、(c)成分を含まず、(d)成分の配合量が少ないことが原因で、硬化しなかったため、鉛筆硬度試験を実施することができなかった。その一方、硬化ひずみ量の試験に使用する試料は作製でき、試験を実施することができた。これは、硬化ひずみ量の試験では、試料を作製する際に、透明なPETフィルムで蓋をした状態で光照射して重合させることで、酸素による重合阻害が抑制され、十分に重合硬化が進行したためと考えられる。比較例5の比較組成物は、(c)成分の配合量が多いため、鉛筆硬度が2Hと低かった。比較例6の比較組成物は、(d)成分の配合量が少ないため、鉛筆硬度が2Hと低かった。比較例7~10の比較組成物は、(d)成分の配合量が多いため、色差(ΔE)が3より大きくなった。比較例11の比較組成物は、(c)成分を含まず、(d)成分の配合量が多いため、硬化ひずみ量が大きく、色差(ΔE)が3より大きくなった。

Claims (8)

  1. (a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、
    (b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー、
    (c)複数のチオール基を含有する化合物、及び
    (d)重合開始剤を含有する歯科用表面滑沢組成物であって、
    前記(d)重合開始剤が、光重合開始剤であり、
    前記歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、
    前記(a)3個以下の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを25~90質量%、
    前記(b)4個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを4~65質量%、
    前記(c)複数のチオール基を含有する化合物を0.5~15質量%、及び
    前記(d)重合開始剤を0.8~4.5質量%含む、歯科用表面滑沢組成物。
  2. 前記(c)複数のチオール基を含有する化合物が、メルカプトエチルカルボニル基又はメルカプトプロピルカルボニル基を2個以上含有する化合物である、請求項1に記載の歯科用表面滑沢組成物。
  3. 前記(c)複数のチオール基を含有する化合物が、ペンタエリスリトールテトラキス-3-チオプロピオネート、及びトリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1又は2に記載の歯科用表面滑沢組成物。
  4. 前記(d)重合開始剤が、アシルホスフィンオキシド系化合物である、請求項1~3のいずれか1項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
  5. 前記(d)重合開始剤が、ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、及びフェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
  6. さらに、(e)無機フィラーを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の歯科用表面滑沢組成物。
  7. 前記(e)無機フィラーの含有量が、前記歯科用表面滑沢組成物100質量%に対して、40質量%以下である、請求項6に記載の歯科用表面滑沢組成物。
  8. 前記(e)無機フィラーが、シリカ粒子である、請求項6又は7に記載の歯科用表面滑沢組成物。
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