JP2023044124A - 攪拌装置 - Google Patents

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正和 金原
Masakazu Kanehara
昌夫 小柳
Masao Koyanagi
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Abstract

【課題】回転羽根および回転軸に係合部を設け、回転羽根の抜け止めを図る場合において、回転羽根の孔部内に多くの攪拌対象物質が進入して固まることを適切に防止し得る攪拌装置を提供する。【解決手段】攪拌用の回転羽根1の中央本体部11に設けられた孔部13の内周面部、および回転軸4の外周面部には、回転羽根1の抜け止め用の係合部16,46が設けられている、攪拌装置Aであって、中央本体部11の下面部11aには、下向き開口状の凹部12、または下向き突出状の凸部15が設けられ、それらの内面部または外面部の少なくとも一部は、回転羽根1の回転時に、中央本体部11の下側に存在する攪拌対象物質mをその外周囲に流れさせ、攪拌対象物質mが孔部13内にその下方側から進入することを抑制する作用を生じさせる攪拌対象物質流れ制御部12b,12c,15aとして形成されている。【選択図】 図3

Description

本発明は、たとえばパン生地やその他の食品材料の混練(捏和)装置などとして構成される攪拌装置に関する。
ここで、本発明でいう「攪拌」とは、所望の物質中において攪拌用の回転羽根を回転させることにより、前記物質をかき回すことを意味する。パン生地やその他の食品材などを捏ねる混練(捏和)が含まれる他、所望の物質の混合、乳化、あるいは各種の反応促進などを目的とするものをも含む、広い概念である。
攪拌装置の具体例として、たとえば特許文献1および特許文献2(図2)に記載のものがある。
これらの文献に記載された攪拌装置は、パン生地用材料などの攪拌対象物質を収容するための容器と、この容器内の下部領域に位置して回転する回転軸と、この回転軸に装着されて回転される回転羽根とを備えている。回転羽根の中央部には、孔部が設けられ、かつこの孔部に前記回転軸を嵌入させることにより、前記回転軸に対する回転羽根の装着が図られる。ただし、回転羽根の孔部に回転軸を嵌入させただけでは、回転軸および回転羽根を回転させることにより、攪拌対象物質を攪拌する際に、回転羽根が回転軸からその上方に抜ける虞がある。
そこで、特許文献1,2においては、回転羽根の孔部の内周面部、および回転軸の外周面部のそれぞれに、凹状または凸状の少なくとも一組の係合部を設けている。この係合部の存在により、回転羽根および回転軸は、所定の角度範囲内で正逆両方向に相対回転可能となっている。このような相対回転に基づき、前記一組の係合部は、互いに接近または離反し、回転羽根が回転軸からその上方に抜けることを阻止する係合状態と、そうではない非係合状態とに切り替わるようになっている。このような構成によれば、前記一組の係合部を相互に係合させた状態で攪拌対象物質を攪拌することができ、攪拌の最中に、回転羽根が回転軸からその上方に不用意に抜ける虞をなくすことが可能である。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地があった。
すなわち、回転羽根の孔部と回転軸とは嵌脱自在とされるため、これら回転羽根の孔部の内周面部と回転軸の外周面部との相互間には、嵌合用の隙間(嵌め合い隙間)がある程度の幅で生じている。このため、攪拌対象物質を攪拌する際には、攪拌対象物質の一部が前記隙間に進入する他、孔部内の他の隙間にも進入する虞がある。より具体的には、孔部内には、前記した一組の係合部が存在していることに加え、それら一組の係合部を係脱させるべく回転羽根と回転軸とを相対回転可能とするための隙間も存在しているが、これらの部分に攪拌対象物質が進入する虞がある。その結果、攪拌対象物質が、たとえばパン生地や和菓子用の餅生地の材料など、粘性が高い物質であると、この物質が孔部内に詰まった状態となり、一組の係合部の係合状態を解除すべく回転羽根と回転軸とを相対回転させることが難しくなる。これでは、回転羽根を回転軸から容易・迅速に取り外すことができなくなり、不便を生じる。殊に、このような不具合は、攪拌対象物質の攪拌作業を終えた後に、回転羽根を回転軸に長時間取付けたままにしておき、攪拌対象物質が孔部内において乾燥・固化する場合に、一層顕著となる。
また、前記従来技術においては、攪拌対象物質の攪拌作業を終えた後に、回転羽根を回転軸から取り外すことができたとしても、回転羽根の孔部内には多くの攪拌対象物質が詰
まった状態(固まった状態)にあるため、回転羽根や回転軸には多くの攪拌対象物質が強固に付着した状態となる。したがって、それらの部位の洗浄作業が面倒となる不具合もある。
実公平5-23180号公報 特開2007-82801号公報(図2) 特開2021-101641号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、回転羽根および回転軸に係合部を設け、回転羽根の抜け止めを図る場合において、回転羽根の孔部内に多くの攪拌対象物質が進入して固まることを適切に防止または抑制し、回転羽根を回転軸から取り外して洗浄するなどの作業を簡便に行なうことが可能な攪拌装置を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供される攪拌装置は、攪拌対象物質を収容するための容器と、この容器内の下部領域に位置し、かつ上下高さ方向に延びる軸心周りに回転可能な回転軸と、この回転軸に伴った回転が可能なように前記回転軸が嵌入する孔部が設けられ、かつ羽根部の基端部側が繋げられた中央本体部を有する攪拌用の回転羽根と、前記孔部の内周面部および前記回転軸の外周面部に設けられた少なくとも一組の係合部と、を備えており、前記一組の係合部は、前記回転羽根および前記回転軸が所定の角度範囲内で正逆両方向に相対回転することを可能とし、かつこの相対回転により互いに接近または離反した配置となって、前記回転羽根が前記回転軸からその上方に抜けることを阻止可能な係合状態と、そうでない非係合状態とに切り替わるように構成されている、攪拌装置であって、前記回転羽根の前記中央本体部の下面部には、少なくとも1つの下向き開口状の凹部、または下向き突出状の凸部が設けられ、前記凹部の内面部、または前記凸部の外面部の少なくとも一部は、前記回転羽根が前記回転軸に伴って回転する際に、前記中央本体部の下側に存在する攪拌対象物質をその外周囲に流れさせて、前記攪拌対象物質が前記孔部内にその下方側から進入することを抑制する作用を生じさせる攪拌対象物質流れ制御部として形成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、回転羽根を回転させて攪拌対象物質を攪拌している際には、攪拌対象物質の一部が、回転羽根の中央本体部の下側領域に存在したとしても、この攪拌対象物質は、回転羽根の下面部に設けられている攪拌対象物質流れ制御部の作用により、前記下側領域の外周囲に流れ、攪拌対象物質が回転羽根の孔部内にその下方側から進入することは抑制される。この場合、攪拌対象物質の粘性に起因し、中央本体部の下側領域の攪拌対象物質に引きずられたかたちで前記孔部内の攪拌対象物質を前記孔部の外部に積極的に流出させる作用を生じさせることも可能となる。
このようなことから、本発明によれば、前記した特許文献1,2とは異なり、回転羽根の孔部内に多くの攪拌対象物質が進入して固まることは回避される。したがって、攪拌対象物質の粘性が比較的高い場合であっても、孔部内に攪拌対象物質が多く進入することに起因して、回転羽根を回転軸に相対させて回転させることが困難になることはなく、回転羽根の抜け止めを図るための係合部の係合状態を容易に解除し、回転羽根を回転軸から取
り外して洗浄するなどの作業を簡便に行なうことが可能となる。
また、回転羽根の孔部内や回転軸の外面などに、多くの攪拌対象物質が強固に付着した状態にならないようにすることができるため、それら回転羽根や回転軸の洗浄作業自体も容易となる。
本発明において、好ましくは、前記回転羽根が前記回転軸に対して正方向に相対回転されて前記一組の係合部が前記係合状態とされたときには、前記孔部の内周面部および前記回転軸の外周面部のうち、前記一組の係合部とは異なる箇所の一部分どうしが、前記孔部の周方向に離間して、それらの相互間に隙間が形成されるように構成されており、前記攪拌対象物質流れ制御部として、前記回転羽根および前記回転軸の底面断面視において、前記隙間に一部が接する配置の攪拌対象物質流れ制御部を備えている。
このような構成によれば、回転羽根の攪拌対象物質流れ制御部による攪拌対象物質の流れ作用が、前記隙間に効果的に及ぶようにし、前記隙間に攪拌対象物質が進入することを防止する効果を高める上で、より好ましいものとなる。
本発明において、好ましくは、前記攪拌対象物質流れ制御部として、前記回転羽根および前記回転軸の底面断面視において、前記一組の係合部のいずれかの部分に一部が接する配置の攪拌対象物質流れ制御部を備えている。
このような構成によれば、回転羽根の攪拌対象物質流れ制御部による攪拌対象物質の流れ作用が、前記一組の係合部が設けられている箇所に効果的に及ぶようにし、前記係合部に多くの攪拌対象物質が強くこびり付くことを抑制することが可能である。一組の係合部は、たとえば凹凸状の部位として形成されているため、この部分に粘性の高い攪拌対象物質が多くこびり付くと、その洗浄作業が面倒となるが、前記構成によれば、そのような不具合を適切に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、前記回転軸の少なくとも上端寄り部分は、外周面部の一部が上下高さ方向に起立した平面部とされたDカット軸部とされている一方、前記回転羽根の前記孔部の少なくとも一部は、内周面部の一部が上下高さ方向に起立した平面部とされ、かつ前記Dカット軸部が嵌入されるDカット孔部とされており、前記Dカット軸部の前記平面部、および前記Dカット孔部の前記平面部には、前記孔部の周方向に凹凸をなし、かつ互いに係脱可能な一組の凹凸部が設けられ、前記一組の係合部は、前記一組の凹凸部を含んでいる。
このような構成によれば、回転羽根の孔部および回転軸のそれぞれの形状を比較的簡素にしつつ、所定の機能を発揮する一組の係合部を設けることが可能であり、攪拌装置の製造コストを低価に抑制する上で好ましい。
本発明において、好ましくは、前記凹部の内面部として、前記回転羽根の回転方向の前方側部分から後方側部分に進むほど高さが低くなるように傾斜し、および/または、前記中央本体部の外周側部分から中心寄り部分に進むほど高さが低くなるように傾斜した傾斜状上面部を有しており、この傾斜状上面部が、前記攪拌対象物質流れ制御部である。
また、本発明において、好ましくは、前記攪拌対象物質として、食品の生地材料が前記容器内に収容された状態において、前記生地材料を前記回転羽根によって攪拌可能とされており、装置全体が食品生地製造装置として構成されている。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
本発明に係る攪拌装置の一例を示す概略断面図である。 (a)は、図1の要部拡大断面図であり、(b)は、(a)のIIb-IIb断面図であり、(c)は、(a)のIIc-IIc断面図であり、(d)は、(a)のIId-IId断面図であり、(e)は、(d)とは異なる箇所での断面図である。 (a)は、図1の一部破断拡大断面図であり、(b)は、(a)のIIIb-IIIb断面図(底面断面図)であって、回転羽根の抜け止め状態であり、(c)は、(b)のIIIc-IIIc断面図であり、(d)は、(b)のIIId-IIId断面図である。 (a)は、図3に示す回転羽根の抜け止めが設定されていない状態を示す底面断面図であり、(b)は、(a)のIVb-IVb断面図であり、(c)は、(a)のIVc-IVc断面図である。 図1に示す攪拌装置の回転軸の要部斜視図である。 (a)は、図1および図5に示す回転軸の左側面図であり、(b)は、正面図であり、(c)は、右側面図であり、(d)は、背面図であり、(e)は、平面図であり、(f)は、(b)のVIf-VIf断面図であり、(g)は、(b)のVIg-VIg断面図である。 (a)は、図1に示す攪拌装置の回転羽根の斜視図であり、(b)は、平面図であり、(c)は、正面図であり、(d)は、底面図であり、(e)は、要部拡大底面図である。 (a)は、図7(b)のVIIIa-VIIIa断面図であり、(b)は、(a)のVIIIb-VIIIb断面図であり、(c)は、(a)のVIIIc-VIIIc断面図である。 (a)は、本発明の他の例を示す要部断面図であり、(b)は、(a)のIXb-IXb断面図(底面断面図)である。 (a)は、本発明の他の例を示す要部断面図であり、(b)は、(a)のXb-Xb断面図(底面断面図)である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1および図2に示す攪拌装置Aは、パン生地や、和菓子用の餅生地などの食品の生地材料を混練するのに適した食品生地製造装置として構成されている。
この攪拌装置Aは、回転羽根1および回転軸4の構成に特徴があり、これ以外の装置全般の基本的な構成は、従来既知のものと同様である。従来既知の構成については、その説明を比較的簡単に行なうこととする。
攪拌装置Aは、攪拌対象物質mを収容するための容器2、容器用支持部材3、回転羽根1、この回転羽根1を駆動回転させるための回転軸4、この回転軸4をモータMにより駆動回転させるための駆動系5、およびこれら駆動系5や容器用支持部材3を内部に収容する筐体6などを具備している。
容器2は、上面が開口した碗状であり、この容器2と同様な碗状に形成されている容器用支持部材3内に配されることにより起立姿勢で支持可能である。容器2は、容器用支持部材3内にその上方側から出し入れ可能である。容器2の内周面には、攪拌対象物質mの攪拌効率を高めるための手段として、1または複数の攪拌促進用凸状部20が適宜設けられている。回転軸4は、たとえばステンレス製であり、ボス状の支持台座部7に支持されることにより、容器2および容器用支持部材3の底壁部の下方側から容器2の内側に突出しており、容器2の下部領域において上下高さ方向に延びる軸心周りに回転可能である(図2も参照)。回転軸4を駆動回転させるための駆動系5は、モータMの駆動軸50の回転駆動力を、一対のプーリ51a,51b、およびこれらの相互間に架け渡されたベルト52を利用したベルト機構を介して中間軸53に伝達し、かつこの中間軸53の回転を、
回転軸4を支持する支持部材54に伝達させる構成である。ただし、回転軸4を回転させるための具体的な機構は、これに限定されない。
筐体6の上面部には、モータMの駆動のオン・オフや、その他の所定の動作などを制御するための操作スイッチ60が設けられた操作パネル部61が設けられている。
図5および図6によく表れているように、回転軸4の上端寄り部分は、Dカット軸部4aとされ、係合部46が設けられている。
より具体的には、回転軸4の上端寄り部分は、円形断面の外周面部の一部が上下高さ方向に起立した平面部40とされたDカット軸部4aとして構成されている。このDカット軸部4aは、後述するように、回転羽根1に設けられたDカット孔部としての孔部13との組み合わせにより、回転軸4と回転羽根1との相対的な回転止めを図るための手段である。
係合部46は、回転羽根1の後述する係合部16との組み合わせにより、回転羽根1が回転軸4からその上方に抜けることを阻止するための手段であり、Dカット軸部4aの横幅方向の一端側に設けられた切欠き状の凹部46c、ならびにこの凹部46cの上下に位置する一対の段部46a,46bを含んでいる。
図1~図4において、回転羽根1は、たとえば樹脂成形品であり、2つの羽根部10(10a,10b)、これら羽根部10の基端部側が一体的に繋がった略円筒のボス状の中央本体部11、この中央本体部11に設けられた係合部16、および攪拌対象物質流れ制御部(傾斜状上面部)12bを形成する複数の凹部12を備えている(図7および図8も参照)。
羽根部10aは、容器2内の最下部近傍において攪拌対象物質mを押圧し、攪拌対象物質mを持ち上げるように作用する羽根部である。この羽根部10aは、基本的には上下高さ方向に起立し、かつ下方に進むほど回転羽根1の進行方向前方に位置するように傾斜している。羽根部10bは、羽根部10aよりも高い位置にあり、羽根部10aよりも水平に近い角度で傾斜した板状である。この羽根部10bは、攪拌対象物質mを剪断する役割を果たす。ただし、本発明においては、羽根部10の具体的な形状や数は限定されない。
回転羽根1の中央本体部11は、略円筒状であり、上下高さ方向に貫通した孔部13を有している。ただし、この孔部13は、内周面部の一部が上下高さ方向に起立した平面部17とされており、回転軸4のDカット軸部4aが嵌入するDカット孔部として構成されている。この構成により、回転羽根1と回転軸4との相対的な回転止めを図り、回転軸4の回転に伴わせて回転羽根1を同方向に回転させることが可能である。
回転羽根1の係合部16は、孔部13の平面部17の横幅方向の一端側の上部および下部に設けられた一対の凹部16a,16b、ならびにこれら一対の凹部16a,16bの相互間に位置し、かつ部分的な凸状部としての形態をなす中間凸部16cを含んでいる。一対の凹部16a,16bは、回転軸4の上下一対の段部46a,46bと周方向に対向した配置であり、かつこれら段部46a,46bを嵌入可能とする部分である。中間凸部16cは、回転軸4の凹部46cと周方向に対向した配置であり、かつこの凹部46cへの嵌入が可能な部分である。これら凹部46cと中間凸部16cが、本発明でいう「一組の凹凸部」の一例に相当する。
図4は、回転羽根1が回転軸4に装着されるべく、回転羽根1の孔部13に回転軸4が嵌入した状態を示しているが、係合部16,46は係合した状態にはない。すなわち、回転羽根1の中間凸部16cが、回転軸4の凹部46cに嵌入した状態にはなく、また凹部16a,16bに段部46a,46bが嵌入した状態にもない。このため、図4に示す状態においては、回転羽根1の回転軸4の上方への抜け止めは図られておらず、回転羽根1
を上方に移動させることにより、回転軸4から抜くことが可能である。
これに対し、図1~図3に示す状態においては、回転羽根1および回転軸4の係合部16,46が互いに係合した状態にある。したがって、回転羽根1は回転軸4からその上方に抜けることはない。このような状態は、先の図4に示した状態から、回転羽根1を同図矢印Nb方向に回転させることにより設定することが可能である。回転羽根1の孔部13は、回転軸4のDカット軸部4aに対応するDカット孔部として構成されており、本来的には、回転羽根1と回転軸4との相対回転は不可能な構成であるものの、係合部16,46は、一対の凹部16a,16bと上下一対の段部46a,46bとが嵌脱する範囲、および中間凸部16cと凹部46cとが嵌脱する範囲内において、回転羽根1と回転軸4との正逆両方向への相対回転を可能とし、前記した矢印Nbの相対回転、およびこれとは逆方向の相対回転が可能である。
図3および図7(e)において、回転羽根1の複数の凹部12は、中央本体部11の下面部11aに等角度間隔で設けられている。各凹部12は、基本的には、下向き開口状の凹部であるが、中央本体部11の外方側にも開口している。この凹部12の内面部として、前壁面部12aと、傾斜状上面部12bとがある。図3および図7(e)において、前壁面部12aは、クロスハッチング部分として示し、傾斜状上面部12bは、網点模様部分として示している(図4(a)も同様)。
前壁面部12aは、凹部12の内面部のうち、回転羽根1の回転方向Naの最も前方側に位置して起立状態にある壁部である。これに対し、傾斜状上面部12bは、前壁面部12aの上端部から回転羽根1の回転方向Naの後方側に延びる部位であり、かつ回転羽根1の回転方向Naの前方側部分から後方側部分に進むほど高さHが低くなるように、中央本体部11の周方向において傾斜している(図7(e)参照)。また、この傾斜状上面部12bは、中央本体部11の半径方向においても傾斜しており、中央本体部11の外周側部分から中心寄り部分に進むほど高さHが低くなるように傾斜している。
この傾斜状上面部12bは、本発明でいう「攪拌対象物質流れ制御部」の一例に相当し、後述するように、中央本体部11の下方領域に存在する攪拌対象物質mをその外方に流れさせる作用が発生し、もって孔部13内に攪拌対象物質mが流入することを抑制する作用も発生する。
図3(b)に示す底面断面視において、攪拌対象物質流れ制御部12b(12b’)の一端部は、回転軸4の平面部40と回転羽根1の平面部17との相互間に形成された隙間C1に接する配置に設けられている。このことにより、図3(d)に示すように、攪拌対象物質流れ制御部12b(12b’)を形成する凹部12と、隙間C1とは、直接連通している。
前記した隙間C1は、図4(a)に示す状態から回転羽根1が矢印Nb方向に回転させられることにより、回転軸4および回転羽根1の平面部40,17が、周方向に離間して形成される隙間である。なお、孔部13に回転軸4が嵌入された構造においては、回転軸4の半径方向において、回転軸4の外周面部と孔部13の内周面部との間に微小な嵌め合い隙間C2がある。
また、好ましくは、図3(b)に示す底面断面視において、攪拌対象物質流れ制御部12b(12b”)の一端部は、一組の係合部16,46のいずれかの部分に接する配置に設けられている(同図では、微小範囲で接するように示されているが、攪拌対象物質流れ制御部12b(12b”)の一端部と、係合部16,46とが接する範囲をより広くすることがより好ましい。
次に、前記した攪拌装置Aの作用について説明する。
まず、攪拌装置Aは、既述したように、パン生地や、和菓子用の餅生地などの食品の生地材料を攪拌(混練)するのに用いられ、そのためには、食品の生地材料を攪拌対象物質mとして容器2に収容させた状態で、回転羽根1を回転させる。このような混練時においては、本来的には、攪拌対象物質mの一部が、回転羽根1の中央本体部11の下方領域から回転羽根1の孔部13内に進入し、固まってしまう虞がある。すなわち、孔部13内には、前記した隙間C1や嵌め合い隙間C2が存在しており、これらの部分に攪拌対象物質mが進入し、固まってしまう虞がある。
これに対し、本実施形態の攪拌装置Aによれば、回転羽根1の各凹部12の傾斜状上面部12bが、図3(b)に示すように、回転羽根1の回転時において、凹部12内に進入している攪拌対象物質mを、矢印Ncで示すように押圧し、凹部12内からその外方に流出させる。ここで、凹部12は、回転羽根1の下面部11aに形成されている一方、攪拌対象物質mは、粘性をもつため、凹部12からその外方に攪拌対象物質mが流出すると、回転羽根1の下方領域のうち、凹部12の近傍に存在する他の攪拌対象物質mも、前記流出に引っ張られるようにして回転羽根1の中央本体部11の外方側に流れる。このような作用により、攪拌対象物質mが孔部13内に積極的に進入していくことは解消されるばかりか、孔部13内に存在する攪拌対象物質mを孔部13の外部に積極的に流出させる作用をも得られることとなる。その結果、隙間C1および嵌め合い隙間C2に多くの攪拌対象物質mが流入して固まる現象を防止することができる。
隙間C1および嵌め合い隙間C2のうち、とくに隙間C1に攪拌対象物質mが多く流入して固まると、図3(b)の状態から図4(a)の状態に回転羽根1を回転させることが困難となる。これでは、回転羽根1を回転軸4から容易に抜き外すことが困難となり、不便を生じるが、本実施形態によれば、そのような不便を無くすことが可能である。とくに、本実施形態においては、攪拌対象物質流れ制御部12b’を、隙間C1に接した配置としているため、隙間C1に多くの攪拌対象物質mが流入して固まることは、一層徹底して防止されることとなり、より好ましいものとなる。
また、本実施形態によれば、回転羽根1を回転軸4から抜き外してからこれらを洗浄する場合に、これらに多くの攪拌対象物質mが強固にこびり付いた状態とはならないようにすることができるため、洗浄作業の容易化も図られる。係合部16,46は、凹凸状であり、本来的には、これらの部分に攪拌対象物質mが付着していると、その洗浄作業が面倒となるが、本実施形態においては、攪拌対象物質流れ制御部12b”を、一組の係合部16,46に接触した配置とし、係合部16,46に多くの攪拌対象物質mが付着し難くなるようにされているため、洗浄作業をより容易なものとすることも可能である。
図9および図10は、本発明の他の実施形態を示している。これらの図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付すこととし、重複説明は省略する。
図9に示す実施形態においては、回転羽根1に設けられた各凹部12の内面部として、回転羽根1の回転方向Naの最も後方側に位置して起立する後壁面部12cが設けられている。この後壁面部12cは、回転羽根1の回転方向Naを向いているが、好ましくは、中央本体部11の周方向に対して適当な角度だけ中央本体部11の外方側を向くように振れている。この後壁面部12cが、本発明でいう「攪拌対象物質流れ制御部」の具体例に相当している。各凹部12の上面部12dは、上述の実施形態の傾斜状上面部12bとは異なり、非傾斜状である(ただし、傾斜状上面部12bと同様に傾斜させてもよい)。
本実施形態によれば、回転羽根1が回転した際には、凹部12内に進入している攪拌対象物質mを矢印Ndで示すように、凹部12の外方に押し出すこととなり、中央本体部1
1の下方領域の攪拌対象物質mをその外方に流れさせる作用、ひいては孔部13内の攪拌対象物質mを外方に流出させる作用を得ることができる。
図9に示した回転羽根1の凹部12の例から理解されるように、本発明における回転羽根の中央本体部11の下面部11aに設けられる凹部(の内面部)の具体的な形状は限定されない。なお、図7に示した回転羽根1においては、傾斜状上面部12bが、周方向と半径方向との双方において傾斜しているが、いずれか一方向のみにおいて傾斜した構成とすることも可能である。凹部12の具体的なサイズや数も限定されない。
図10に示す実施形態においては、回転羽根1の中央本体部11の下面部11aに1または複数の下向き状の凸部15が設けられている。この凸部15の外面部として、回転羽根1の回転方向Na側を向く前面部15aがあり、この前面部15aが本発明でいう「攪拌対象物質流れ制御部」の具体例に相当している。
回転羽根1が回転する際には、凸部15の前面部15aは、中央本体部11の下側に存在する攪拌対象物質mの一部を押圧し、その外方に流れさせる。これに引っ張られたかたちで孔部13内の攪拌対象物質mを孔部13の外部に流出させ得ることとなる。
本実施形態から理解されるように、本発明においては、攪拌対象物質流れ制御部を設けるための手段として、凹部に代えて、凸部を回転羽根の中央本体部の下面部に設けた構成とすることもできる。勿論、凹部と凸部との双方を設けた構成とすることもできる。凸部を設ける場合においては、凹部を設ける場合と同様に、その具体的な形状、サイズ、および数などは限定されない。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る攪拌装置、および攪拌用の回転羽根の各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
冒頭で延べたとおり、本発明でいう攪拌は、食品の生地材料などの混練(捏和)の他、物質の混合、乳化、各種の反応促進などを目的とするものをも含む広い概念である。このため、攪拌対象物質の具体的な種類も限定されない。回転羽根、容器、回転軸などの具体的な形状、サイズ、材質などは、攪拌の目的などに応じて適宜変更することが可能である。
回転軸や回転羽根に設けられる係合部の具体的な構成も限定されず、たとえば特許文献1,2などに記載されている係合部と同様な構成とすることも可能である。
A 攪拌装置
C1 隙間
m 攪拌対象物質
1 回転羽根
10(10a,10b) 羽根部
11 中央本体部(回転羽根の)
11a 下面部(中央本体部の)
12 凹部
12b 傾斜状上面部(攪拌対象物質流れ制御部)
12c 後壁面部(攪拌対象物質流れ制御部)
13 孔部
15 凸部
15a 前面部(攪拌対象物質流れ制御部)
16 係合部
2 容器
4 回転軸
46 係合部

Claims (4)

  1. 攪拌対象物質を収容するための容器と、
    この容器内の下部領域に位置し、かつ上下高さ方向に延びる軸心周りに回転可能な回転軸と、
    この回転軸に伴った回転が可能なように前記回転軸が嵌入する孔部が設けられ、かつ羽根部の基端部側が繋げられた中央本体部を有する攪拌用の回転羽根と、
    前記孔部の内周面部および前記回転軸の外周面部に設けられた少なくとも一組の係合部と、
    を備えており、
    前記一組の係合部は、前記回転羽根および前記回転軸が所定の角度範囲内で正逆両方向に相対回転することを可能とし、かつこの相対回転により互いに接近または離反した配置となって、前記回転羽根が前記回転軸からその上方に抜けることを阻止可能な係合状態と、そうでない非係合状態とに切り替わるように構成されている、攪拌装置であって、
    前記回転羽根の前記中央本体部の下面部には、少なくとも1つの下向き開口状の凹部、または下向き突出状の凸部が設けられ、
    前記凹部の内面部、または前記凸部の外面部の少なくとも一部は、前記回転羽根が前記回転軸に伴って回転する際に、前記中央本体部の下側に存在する攪拌対象物質をその外周囲に流出させて、前記攪拌対象物質が前記孔部内にその下方側から進入することを抑制する作用を生じさせる攪拌対象物質流れ制御部として形成されていることを特徴とする、攪拌装置。
  2. 請求項1に記載の攪拌装置であって、
    前記回転羽根が前記回転軸に対して正方向に相対回転されて前記一組の係合部が前記係合状態とされたときには、前記孔部の内周面部および前記回転軸の外周面部のうち、前記一組の係合部とは異なる箇所の一部分どうしが、前記孔部の周方向に離間して、それらの相互間に隙間が形成されるように構成されており、
    前記攪拌対象物質流れ制御部として、前記回転羽根および前記回転軸の底面断面視において、前記隙間に一部が接する配置の攪拌対象物質流れ制御部を備えている、攪拌装置。
  3. 請求項1または2に記載の攪拌装置であって、
    前記攪拌対象物質流れ制御部として、前記回転羽根および前記回転軸の底面断面視において、前記一組の係合部のいずれかの部分に一部が接する配置の攪拌対象物質流れ制御部を備えている、攪拌装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の攪拌装置であって、
    前記回転軸の少なくとも上端寄り部分は、外周面部の一部が上下高さ方向に起立した平面部とされたDカット軸部とされている一方、前記回転羽根の前記孔部の少なくとも一部は、内周面部の一部が上下高さ方向に起立した平面部とされ、かつ前記Dカット軸部が嵌入されるDカット孔部とされており、
    前記Dカット軸部の前記平面部、および前記Dカット孔部の前記平面部には、前記孔部の周方向に凹凸をなし、かつ互いに係脱可能な一組の凹凸部が設けられ、
    前記一組の係合部は、前記一組の凹凸部を含んでいる、攪拌装置。
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