JP2023043670A - 加工工具の刃具交換装置 - Google Patents
加工工具の刃具交換装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023043670A JP2023043670A JP2021151416A JP2021151416A JP2023043670A JP 2023043670 A JP2023043670 A JP 2023043670A JP 2021151416 A JP2021151416 A JP 2021151416A JP 2021151416 A JP2021151416 A JP 2021151416A JP 2023043670 A JP2023043670 A JP 2023043670A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting tool
- collet
- clamp
- clamping
- storage recess
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims abstract description 14
- 238000003754 machining Methods 0.000 claims description 14
- 238000003780 insertion Methods 0.000 description 13
- 230000037431 insertion Effects 0.000 description 13
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 10
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 4
- 230000009471 action Effects 0.000 description 2
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 2
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 1
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 1
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 1
- 230000002950 deficient Effects 0.000 description 1
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 1
- 230000002452 interceptive effect Effects 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 230000008569 process Effects 0.000 description 1
- 230000000717 retained effect Effects 0.000 description 1
- 238000009751 slip forming Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Automatic Tool Replacement In Machine Tools (AREA)
- Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
- Gripping On Spindles (AREA)
- Manipulator (AREA)
Abstract
【課題】ロボットアームの動作により、刃具の交換を自動的に且つ確実に安定して行うことができる加工工具の刃具交換装置を提供する。【解決手段】スピンドル軸を回転駆動する回転駆動部9と、回転駆動部9に連結され、内部にスピンドル軸10を回転可能に保持するスピンドル本体1と、スピンドル軸の先端に設けられたクランプ部2と、クランプ部にクランプされ、刃具を取り付けた刃具コレット3と、複数の刃具コレットを保持する刃具マガジン8と、を備えた加工工具の刃具交換装置である。刃具コレット3の外周部に、歯車部35が設けられ、刃具マガジン8には、刃具コレットを収納する収納凹部80が設けられ、収納凹部の一方の壁部に、刃具コレットの歯車部に係合可能なラック部82が設けられる。【選択図】図1
Description
本発明は、ロボットアームに取り付けられ、回転駆動部のモータ等により超硬ロータリーバー、軸付砥石などの刃具を高速回転させて、ワークの面取り、バリ取り、ラッピングなどの加工を行う加工工具に関し、特に、加工工具のスピンドル本体に対し、各種の刃具を、ロボットアームの動作により交換する加工工具の刃具交換装置に関する。
従来、ロボットアームの先端などに取り付けられ、刃具をモータの出力軸の先端に取り付けて刃具を高速回転させ、製品のバリ取り加工などを行う加工工具は、下記の特許文献1などで知られている。
この種の加工工具は、通常、ロボットアームの先端に取り付けられ、ロボットアームの動作により、完全に自動化されて使用されるため、刃具を交換する際にも、自動で、刃具の交換を行うことができる構造にすることが要求される。
このため、この従来の加工工具では、加工工具のヘッド内に、空気圧により軸方向に移動する移動部材を設け、移動部材の内側に、チャック機構を配設し、空気圧により移動部材を軸方向に摺動させて、チャック機構の開閉を行い、自動的に刃具の交換を行う構造を採用する。
しかし、この従来の加工工具は、そのヘッド内に、圧力空気の導入回路を配設し、移動部材の摺動機構を設け、移動部材の内側に、チャッキング機構を配設しているため、構造が複雑化し、ヘッド部分が必然的に大型化する。
ワークの面取り、バリ取り、ラッピングなどの加工を行う加工工具は、ロボットアームの動作により、各種ワークの細かい箇所や狭い空間に、刃具を進入させて、加工を行う必要がある。しかし、加工工具のヘッド部分が大型化すると、ワークの細かい箇所に、刃具を進入させる際、ヘッド部分がワークに干渉して、ワークの細かい部分を加工することが難しい。
そこで、本出願人は、下記特許文献2により、加工工具の刃具交換装置を提案した。この加工工具は、スピンドル軸を回転駆動する回転駆動部と、回転駆動部に連結され、内部に該スピンドル軸を回転可能に保持するスピンドル本体と、スピンドル軸の先端に設けられたクランプ部と、クランプ部にクランプされ、刃具を取り付けた刃具コレットとを備え、複数の刃具コレットを保持する刃具マガジンに、刃具コレットを収納する収納凹部が設けられる。
さらに、刃具コレットの端部に設けたコレット連結部に、円環状のクランプ溝が設けられ、クランプ部には、クランプ溝に嵌合する複数のクランプボールと、クランプボールを内側に付勢するために、外周部に摺動可能に外嵌されたクランプスリーブと、該クランプスリーブをクランプ方向に付勢するバネ部材とが設けられ、刃具コレットの外周部に、円環状の係合溝が設けられる。
一方、刃具マガジンの収納凹部には、刃具コレットの係合溝に係合可能な係合保持部が設けられ、クランプスリーブに接触してクランプスリーブをアンクランプ方向に摺動させるクランプ解除部が刃具マガジン上に設けられ、係合保持部内に、刃具コレットが収納凹部から離脱する際、係合溝と係合して刃具コレットに捻り力を付与する捻り付与部が設けられている。
上記構成の加工工具の刃具交換装置は、加工工具の小型化が可能であり、刃具マガジンに収納する場合、ロボットアームの動作により、クランプスリーブをクランプ解除部に接触させて、クランプスリーブをアンクランプ方向に摺動させ、刃具コレットをクランプ部から離脱させる。
一方、クランプ部を刃具マガジン上の刃具コレットにクランプさせ、刃具コレットを刃具マガジン上から取り出す場合、ロボットアームの動作により、クランプ部を刃具コレット上部のコレット連結部に差し込み、クランプボールをコレット連結部の係合溝に係合させ、クランプスリーブがバネ部材によりクランプ側に付勢されて摺動し、刃具コレット上部のコレット連結部が、クランプ部にクランプされる。
この後、ロボットアームの動作によって、クランプ部が刃具コレットをクランプした状態で、刃具マガジンの収納凹部から離脱させる。このとき、クランプボールが係合溝の係合ディンプルに正しく係合し、クランプが正常に行われるように、捻り付与部が作用し、係合溝と係合して刃具コレットに捻り力が付与される。これにより、刃具コレットがその軸の回りで捻られ、クランプボールが係合溝の係合ディンプルに正しく係合するように動く。
しかるに、この捻り付与部は、刃具マガジンの収納凹部にボールプランジャが取り付けられ、ロボットアームの動作により、刃具コレットが刃具マガジンの収納凹部から離れる際、ボールプランジャが係合溝の係合ディンプルに係合して、刃具コレットを捻るように作用する。このため、捻りが不安定になる場合があり、刃具コレットの捻りが確実に行われない場合、クランプ部のクランプが不安定になる。さらに、刃具コレットの交換動作が繰り返されると、ボールプランジャのボールの動きが悪化し、刃具コレットの捻りが不安定になって、クランプ部のクランプ動作が不確実になる課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、ロボットアームの動作により、刃具の交換を自動的に且つ確実に安定して行うことができる加工工具の刃具交換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の加工工具の刃具交換装置は、
スピンドル軸を回転駆動する回転駆動部と、該回転駆動部に連結され、内部に該スピンドル軸を回転可能に保持するスピンドル本体と、該スピンドル軸の先端に設けられたクランプ部と、該クランプ部にクランプされ、刃具を取り付けた刃具コレットと、複数の該刃具コレットを保持する刃具マガジンと、を備えた加工工具の刃具交換装置において、
該刃具コレットの端部に設けたコレット連結部に、円環状のクランプ溝が設けられるとともに、該クランプ溝内に複数のディンプルが設けられ、
該クランプ部には、該クランプ溝に嵌合する複数のクランプボールと、該クランプボールを内側に付勢するために、外周部に摺動可能に外嵌されたクランプスリーブと、該クランプスリーブをクランプ方向に付勢するバネ部材とが設けられ、
該刃具コレットの外周部に、歯車部が設けられ、前記刃具マガジンには、前記刃具コレットを収納する収納凹部が設けられ、該収納凹部の一方の壁部に、該刃具コレットの該歯車部と係合可能なラック部が浮動可能に設けられ、該クランプスリーブに接触して該クランプスリーブをアンクランプ方向に摺動させるクランプ解除部が該刃具マガジン上に設けられ、
該刃具コレットが該収納凹部から離脱する際、該歯車部と該ラック部が係合して該刃具コレットに捻り力を付与することを特徴とする。
スピンドル軸を回転駆動する回転駆動部と、該回転駆動部に連結され、内部に該スピンドル軸を回転可能に保持するスピンドル本体と、該スピンドル軸の先端に設けられたクランプ部と、該クランプ部にクランプされ、刃具を取り付けた刃具コレットと、複数の該刃具コレットを保持する刃具マガジンと、を備えた加工工具の刃具交換装置において、
該刃具コレットの端部に設けたコレット連結部に、円環状のクランプ溝が設けられるとともに、該クランプ溝内に複数のディンプルが設けられ、
該クランプ部には、該クランプ溝に嵌合する複数のクランプボールと、該クランプボールを内側に付勢するために、外周部に摺動可能に外嵌されたクランプスリーブと、該クランプスリーブをクランプ方向に付勢するバネ部材とが設けられ、
該刃具コレットの外周部に、歯車部が設けられ、前記刃具マガジンには、前記刃具コレットを収納する収納凹部が設けられ、該収納凹部の一方の壁部に、該刃具コレットの該歯車部と係合可能なラック部が浮動可能に設けられ、該クランプスリーブに接触して該クランプスリーブをアンクランプ方向に摺動させるクランプ解除部が該刃具マガジン上に設けられ、
該刃具コレットが該収納凹部から離脱する際、該歯車部と該ラック部が係合して該刃具コレットに捻り力を付与することを特徴とする。
この発明の加工工具の刃具交換装置によれば、ロボットアームに加工工具が取り付けられ、空気圧などの動力や電力を使用せずに、ロボットアームの動作のみで、刃具マガジンに保持された刃具コレットを、スピンドル軸のクランプ部に嵌合させ、クランプすることができ、且つクランプスリーブを自動的に摺動させてクランプ解除を行うことができる。
また、刃具コレットをクランプして刃具マガジンから取り出す際、歯車部を刃具マガジンの収納凹部のラック部に係合させ、刃具コレットを捻りながらクランプ状態とするので、常に刃具コレットをクランプ部に正常に連結してクランプし、回転駆動可能に取り付けることができる。また、歯車部を浮動可能なラック部に係合させて捻るため、過度な摩耗や摩擦は生じず、ボールプランジャを使用したときのように、ボールプランジャが劣化して捻り動作が不安定となる虞はなくなり、長期にわたり安定して刃具コレットの交換を確実に行うことができる。
さらに、刃具コレットを刃具マガジンに収納する場合、ロボットアームの動作により、刃具マガジン上でクランプスリーブをアンクランプ方向に摺動させて、刃具コレットをクランプ部から離脱させ、刃具コレットを刃具マガジンの収納凹部に収納することができる。これにより、刃具を取り付けた刃具コレットの交換を自動的に適正に行うことができる。
さらに、スピンドル軸の先端に設けたクランプ部は、クランプスリーブの内側にクランプボールを配設するのみでよいため、空圧機器や電気機器を用いてクランプする加工工具に比して、クランプ部を大幅に小型化することができる。このため、クランプ部をワークに干渉させずに、ワークの細かい部分或いは刃具を進入させにくい複雑で細い部位まで、刃具を進入させて、ワークの面取り、バリ取り、ラッピングなどの加工を行うことができる。
また、スピンドル本体は、ロボットアームの動作により、収納凹部内に収納された刃具コレットを取り出すとき、刃具コレットに向けて下降し、スピンドル軸のクランプ部のコレット挿入穴を、刃具コレットのコレット連結部に被せるように嵌合させる。このとき、クランプスリーブの端部がクランプ解除部に当接してクランプを解除しながら、クランプ部に刃具コレットを連結させ、ロボットアームの動作によって、スピンドル本体が収納凹部の前方に移動し、クランプ部のクランプスリーブが傾斜面を摺動して、クランプスリーブがバネ部材のバネ力によりクランプ側に摺動する。
そして、刃具コレットの歯車部が刃具マガジン上のラック部に係合し、刃具コレットに捻り力を付与し、刃具コレットが軸の回りで捻られる。これにより、クランプスリーブ内のクランプボールとコレット連結部のクランプ溝内のディンプルとの係合が、自動的に適正嵌合状態となり、刃具コレットが収納凹部から離れるとき、クランプ部が自動的に、完全に、刃具コレットをクランプする状態となる。刃具コレットの捻り力は、歯車部とラック部を介して付与されるため、刃具コレットの交換動作が繰り返し長期にわたり行われた場合でも、歯車部とラック部の劣化を最少に抑え、長期にわたり正常に刃具交換装置を動作させることができる。
ここで、上記加工工具の刃具交換装置において、上記ラック部は、上記刃具マガジンの収納凹部の内側に、刃具コレットの離脱時の移動方向と平行に配設されるとともに、隙間とバネを介して少なくとも歯の凹凸方向に浮動可能に支持された構成とすることが好ましい。これにより、刃具コレットが収納凹部から離脱するとき、ロボットアームの動作により、刃具コレットの歯車部とラック部の係合が無理なくスムーズに行われ、歯車部やラック部の摩擦や摩耗を最少としながら、刃具コレットを捻り、クランプ部のクランプを確実に安定して行うことができる。
またここで、上記刃具マガジンの収納凹部内側における、上記ラック部と反対側の内壁面に、進入用凹部が設けられるとともに、進入用凹部の壁面に浮動壁部が、浮動可能に支持された構成とすることが好ましい。
これによれば、刃具コレットの収納時、クランプ部が刃具コレットをクランプした状態で、刃具マガジンの収納凹部内に前方から刃具コレットを進入させる。このとき、ロボットアームの動作により、刃具コレットの歯車部を、進入用凹部側に偏倚して進入させることができる。また、進入時、刃具コレットが浮動壁部側に偏倚しすぎた場合、歯車部は浮動壁部に接触するのみであるため、刃具コレットの動きを阻害することはなく、歯車部の磨耗も最少に抑えることができる。
またここで、上記刃具マガジンの収納凹部近傍に、上記クランプ部の状態を検知する光線式センサを配し、光線式センサは、収納凹部上のクランプ部が刃具コレットをクランプしたとき、クランプの正否を、光の反射または光の遮断に基づき検出する構成とすることが好ましい。
本発明の加工工具の刃具交換装置によれば、ロボットアームの動作により、加工工具への刃具コレットの交換を、自動的に且つ確実に安定して行うことができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。加工工具は、図1に示すように、スピンドル本体1のスピンドル軸10の先端にクランプ部2が設けられ、スピンドル本体1(回転駆動部9)がロボットアームRAなどに取り付けられ、クランプ部2にクランプした刃具7を高速回転させ、製品のバリ取り加工などを行う工具である。
バリ取りなどの刃具7は刃具コレット3に固定され、刃具コレット3がクランプ部2にクランプされ、加工工具はスピンドル本体1の回転駆動により刃具7を高速回転させて、ワークのバリ取り、面取り、ラッピング加工などを行う。
スピンドル本体1内には、軸受部材が設けられ、軸受部材を介してスピンドル軸10が円筒ケースの軸芯位置に、回転可能に軸支される。スピンドル本体1の末端部に、電動モータなどの回転駆動部9が取り付けられ、回転駆動部9の回転軸がスピンドル軸10の末端に連結され、スピンドル軸10は、回転駆動部9により高速で回転駆動される。
図3、図4に示す如く、スピンドル軸10のスピンドル先端部15は、大径部となって、スピンドル本体1から突出し、スピンドル先端部15に、コレット挿入穴16が、先端側に開口して軸方向に形成される。コレット挿入穴16は内面が円錐型のテーパ状に形成され、図3のように、同様にテーパ状に形成された、刃具コレット3のコレット連結部30が、コレット挿入穴16内に密に進入可能な形状となっている。
一方、刃具コレット3は、図4に示すように、刃具7を固定する刃具固定部31と、刃具固定部31の上部に係合溝34を介して設けられたコレット連結部30とから構成され、コレット連結部30は上記のように、コレット挿入穴16内に挿入されて連結保持される。コレット連結部30は僅かにテーパ状、つまり円錐台状に形成され、上部付近の外周にクランプ溝32が形成され、クランプ溝32内に、所定の間隔で複数のディンプル(断面略半円形状の凹部)33が形成される。
これらのディンプル33には、クランプボール14が嵌入し、刃具コレット3をクランプし、スピンドル軸10の回転力をコレット連結部30に伝達するようになっている。図2に示すように、例えば、6個のクランプボール14が使用される場合、12個のディンプル33が、30°の角度間隔でクランプ溝32内に形成される。6個のクランプボール14は、図2に示す如く、スピンドル軸10の先端部近傍内にリング状に、60°の角度間隔で、放射状に設けた複数のボール保持孔17内に、転動可能に嵌入され、保持される。これら6個のボール保持孔17は、スピンドル軸10の先端部の内外に開口し、ボール保持孔17内の各クランプボール14は、ボール保持孔17(図4)の内外の開口から、内側及び外側に露出して孔内に収容される。
一方、図3に示す如く、スピンドル軸10のスピンドル先端部15に設けたコレット挿入穴16の奥部に、プレート12が嵌入され、付勢部材18が、コイルバネ18aにより、挿入された刃具コレット3のコレット連結部30を、先端側に付勢するように配設される。図4に示す如く、付勢部材18は、係止リング21により、コレット挿入穴16の所定位置内で、摺動可能に保持される。さらに、スピンドル軸10のスピンドル先端部15の外周部に、クランプスリーブ13が所定の範囲で、上下に摺動可能に外嵌され、さらにスピンドル先端部15にはクランプスリーブ13を先端側(クランプ側)に付勢するバネ部材19(コイルバネ)が装着される。クランプスリーブ13は、係止リング22により、スピンドル先端部15の所定位置で、摺動可能に保持される。
クランプスリーブ13の内周面には、図2に示す如く、クランプボール14を含むスピンドル先端部15の外周面に接触する係合面13aが形成され、図4に示す如く、クランプスリーブ13が上に摺動したとき、クランプボール14が係合面13aに設けた環状溝13bに係合する。これにより、クランプボール14とクランプ溝32のディンプル33との嵌合が解除され、刃具コレット3の離脱を許容する。
一方、図3、図4に示すように、刃具コレット3の中間部つまりコレット連結部30と刃具固定部31間の外周部に、係合溝34が環状に形成され、係合溝34の下側に歯車部35が設けられる。
この歯車部35は、図11、図12に示すように、刃具マガジン8の収納凹部80に収納された刃具コレット3が、ロボットアームRAに動作により、取り出されるとき、収納凹部80内の一方の壁面に設けたラック部82と歯車部35とが係合し、これにより、刃具コレット3に捻り力が作用し、刃具コレット3がその軸の回りで捻られるように構成される。
この捻りによって、クランプボール14とクランプ溝32内の各ディンプル33との係合が適正状態となり、クランプ部2で刃具コレット3が適正にクランプされる。このクランプ時、図3に示すように、クランプスリーブ13の内周面にクランプボール14が当接し、クランプスリーブ13の内周面が、各クランプボール14を内側のディンプル33側に押してクランプ状態とする。
刃具コレット3のコレット連結部30と歯車部35との間の外周部に、係合溝34が円環状に設けられる。この係合溝34には、刃具マガジン8の係合保持部81が、刃具コレット3の収納時及び取り出し時に係合し、刃具コレット3を摺動可能に保持する。また、この係合溝34の幅は、その内側に係合する刃具コレット3の係合保持部81の厚さより、多少幅広に形成される。これにより、ロボットアームRAの作動により、収納凹部80内の刃具コレット3をクランプして取り出す際、ロボットアームRAが細かく上下動して、クランプスリーブ13に上下の振動を付与し、クランプスリーブ13を良好にクランプ位置まで下降させることができる。
刃具7を刃具固定部31に固定した複数の刃具コレット3は、図9に示すように、刃具マガジン8の収納凹部80内に収納される。超硬ロータリーバー、軸付砥石などからなる交換可能な刃具7は、図3に示すように、刃具コレット3の刃具固定部31の底部から挿入され、締付ネジで締め付け固定される。
刃具マガジン8は、図4~図9に示す如く、水平部上に、複数の収納凹部80を水平に並設し、複数の収納凹部80内に刃具付きの刃具コレット3を収納するように構成される。各収納凹部80は、前方に向けて略U字型に開口して形成され、収納凹部80の周縁部には、上記刃具コレット3の係合溝34と係合し刃具コレット3を保持する係合保持部81がU字状に形成される。図13,図14に示す如く、係合保持部81は、ロボットアームRAの動作により、刃具コレット3が収納凹部80内に進入するとき、その係合溝34に係合して保持し、刃具コレット3が、収納凹部80の奥まで進入し、係合保持部81により保持されるようになっている。
図6、図8に示すように、収納凹部80内の、正面視で左側の壁部に、刃具コレット3の歯車部35と係合可能なラック部82が配設される。ラック部82は、隙間82b、バネ82a、ガイドピン82c、及び長孔82dを介して、浮動状態で(浮動可能に)配設される。ラック部82には、その歯の凹凸方向に長い長孔82dが設けられ、その長孔にガイドピン82cが挿入される。図8に示す如く、ラック部82の背面側に隙間82bが設けられ、そこに2本のバネ(コイルバネ)82aが架け渡される。これにより、ラック部82は、ガイドピン82cと長孔82dを介して、正面視左右方向に、つまり歯の凹凸方向に、隙間82bの僅かな範囲で浮動可能であり、歯の凹凸方向に荷重を受けた場合、ラック部82は、バネ(コイルバネ)82aを介して容易に浮動する。
さらに、ラック部82の反対側の、収納凹部80内の右側の壁部に、進入用凹部86が設けられる。この進入用凹部86は、ロボットアームRAの作動により、刃具コレット3が収納凹部80内に、前方から挿入されるとき、歯車部35とラック部82との接触を回避するために、図6に示すように、幅αだけ右側の壁部を内側に後退させた形状となっている。この幅αの進入用凹部86によって、図13に示す如く、刃具コレット3を収納凹部80内に前方から挿入するとき、刃具コレット3を進入用凹部86側に、幅αだけ偏倚して進入させ、歯車部35とラック部82との接触を回避する。
さらに、図8に示す如く、この進入用凹部86の壁面に、浮動壁部83がバネ83aと隙間83bを介して浮動可能に、浮動状態で配設される。浮動壁部83は、ラック部と同様、ガイドピンと長孔を介して、僅かな範囲で、正面視左右方向に移動可能であり、バネ(コイルバネ)83aを介して壁の厚さ方向に浮動可能状態で保持される。この浮動壁部83により、刃具コレット3を収納凹部80内に、進入用凹部86側に偏倚して、前方から挿入するとき、刃具コレット3の歯車部35が浮動壁部83に接触した場合、浮動壁部83の移動を許容し、歯車部35と壁部の過度の衝突や接触を回避する。
図12に示すように、刃具コレット8の歯車部35は、ロボットアームRAの動作により、刃具コレット8が収納凹部80から取り出される際、ラック部82と係合し、歯車部35つまり刃具コレット3が捻られる。これによって、クランプボール14が、図2、図3のように、ディンプル33に容易に嵌合する。このため、クランプスリーブ13がバネ部材19によって下降し、クランプ部2のクランプ動作が確実に行われ、且つスピンドル軸10の駆動力が、刃具コレット3に確実に伝達可能となる。
歯車部35とラック部82は、歯車部35がラック部82の長手方向に移動するとき、歯車部35の角度位置に係らず、円滑に係合可能であり、さらに、歯車部35はラック部82の末端部でスムーズに離脱するため、刃具コレット3の角度位置を検出したり、その角度位置を一定に保持する緻密な制御を実施する必要はない。
図5~図9に示すように、刃具マガジン8の各収納凹部80の両側上には、クランプ解除部84が傾斜面85を介して少し高さのある突出部として形成される。刃具コレット3の収納とアンクランプ時、図13、図14に示す如く、クランプ解除部84は、傾斜面85を通して、その箇所に達した刃具コレット3のクランプスリーブ13を徐々に押し上げ、アンクランプ状態として、刃具コレット3をクランプ部2から離脱させるように形成される。
つまり、図7、図8に示す如く、刃具マガジン8上のクランプ解除部84の前方に、傾斜面85が奥に向かって高くなるように連続して形成され、刃具コレット3の収納とアンクランプ時、刃具コレット3のクランプスリーブ13が傾斜面85により徐々に持ち上げられる。
すなわち、図13、図14に示すように、ロボットアームRAの動作によって、刃具コレット3がスピンドル本体1とともに移動し、刃具コレット3が収納凹部80の前方から奥に向かって進入するとき、刃具コレット3のクランプスリーブ13の下端部が傾斜面85上に接触する。これにより、クランプスリーブ13が傾斜面85上を摺動しながら持ち上げられ、クランプ解除部84まで達したとき、クランプスリーブ13内のクランプボール14の外側が、係合面13aの環状溝13bに嵌る。これにより、クランプボール14とコレット連結部側のディンプル33との係合が外れ、クランプスリーブ13によるクランプが解除される。
そして、ロボットアームRAの作動により、スピンドル本体1が上昇すると、刃具コレット3が図3に示す如く、スピンドル軸10のクランプ部2から離脱し、収納凹部80の係合保持部81が刃具コレット3の係合溝34に係合しているため、刃具コレット3は収納凹部80内の奥部定位置に保持される。図7、図8に示すように、収納凹部80の奥部定位置の係合保持部81には、位置決め部材87が両側に配置され、収納された刃具コレット3を適正な収納位置に保持する。
一方、刃具コレット3を外した後、スピンドル本体1が、刃具交換などのために、再び刃具コレット3を装着する場合、図11に示す如く、スピンドル本体1は、そのクランプ部2を、ロボットアームRAによって、刃具マガジン8の収納凹部80上の刃具コレット3上に合せるように移動する。そして、クランプ部2を下降させ、コレット挿入穴16内に、刃具マガジン8上の刃具コレット3のコレット連結部30を嵌入させる。
その状態で、ロボットアームRAの動作により、スピンドル本体1が刃具マガジン8の前側に水平移動すると、図11のように、収納凹部80内の係合保持部81に保持された刃具コレット3が前方に移動する。
このとき、図11から図12に示す如く、刃具コレット3の歯車部35が、収納凹部80内のラック部82に係合し、刃具コレット3に捻り力が付与され、刃具コレット3がその軸の回りで捻られる。このとき、クランプ部2のクランプボール14が刃具コレット3側のクランプ溝32のディンプル33に適正に嵌合し、クランプスリーブ13がバネ部材19のバネ力により下降する。この状態で、図2の断面図に示す如く、クランプ部2のクランプボール14は、刃具コレット3のコレット連結部30のディンプル33に、その内側部を適正に嵌合され、刃具コレット3は、クランプ部2にクランプされる。
次に、上記構成の加工工具の刃具交換装置の実施形態を説明する。加工工具は、図10に示す如く、そのスピンドル本体1をロボットアームRAの先端に取り付けられる。各種の刃具7を固定した複数の刃具コレット3は、図9に示すように、刃具マガジン8上の収納凹部80内に、その係合保持部81を係合溝34に係合させて、保持される。
スピンドル本体1のクランプ部2に、刃具コレット3をクランプする場合、図11に示す如く、ロボットアームRAを動作させて、クランプ部2を、刃具マガジン8上の刃具コレット3の真上に位置させる。そして、スピンドル本体1を真下に下降させると、図11の右図に示す如く、クランプ部2のコレット挿入穴16内に刃具コレット3のコレット連結部30が嵌入する。
このとき、クランプ部2のクランプスリーブ13は、図11に示すように、上側のアンクランプ位置である。クランプボール14はクランプスリーブ13内の係合面13aの環状溝13bに係合しているため、内側のコレット連結部30側への押し出しはない。このため、コレット連結部30は適正なクランプ位置までコレット挿入穴16内に嵌入する。
次に、ロボットアームRAの動作により、スピンドル本体1が刃具コレット3とともに、収納凹部80の開口側に水平移動する。このとき、図11から図12に示す如く、刃具コレット3は、その歯車部35が、係合保持部81下側のラック部82と係合して移動し、移動とともに捻り力が付与され、刃具コレット3がその軸の回りで捻られる。同時に、クランプスリーブ13の下端部が傾斜面85上を、図11、図12の右方向に摺動して開口側に進み、クランプスリーブ13はバネ部材19のバネ力によって徐々に下降する。
このとき、クランプボール14は、図12のように、環状溝13bを出て、クランプスリーブ13内の係合面13aに達し、係合面13aがクランプボール14を内側に押圧する。これにより、図12の右図に示すように、クランプボール14がコレット連結部30のクランプ溝32のディンプル33に嵌合し、クランプ状態となる。
このように、刃具コレット3が、その歯車部35とラック部82との係合により、捻られながら、クランプスリーブ13が下降するため、仮にクランプボール14の位置とディンプル33の角度位置が正確に合致しない場合でも、刃具コレット3の捻りによって、両者の角度位置が合致し、図2の断面図に示す如く、クランプボール14がディンプル33に正確に嵌合し、刃具コレット3のクランプが完了する。
なお、図12の中図の状態で、ロボットアームRAを上下動させて、刃具コレット3に縦振動を与えることができる。これにより、クランプスリーブ13の下降を確実に実施させ、クランプスリーブ13の下降不良による刃具コレット3のクランプ不良を防止することができる。
このように、ロボットアームRAの動作のみで、刃具コレット3のコレット連結部30がクランプ部2のコレット挿入穴16に挿入され、クランプが完了することとなる。この後、回転駆動部9が起動して、スピンドル軸10及び刃具コレット3が高速で回転駆動され、ロボットアームRAは、ティーチングモードなどで、刃具7を、予め記憶した座標データに基づき、ワークテーブル上に固定されたワークW(図10)の加工線に沿って移動させ、バリ取りなどの加工を行う。
この後、別の刃具コレット3に交換して、加工を行う場合、先ず、クランプ部2にクランプ中の刃具コレット3を、刃具マガジン8の収納凹部80に戻すために、図13、図14のように、ロボットアームRAを動かして、その刃具コレット3を空の収納凹部80に、その前方の開口から進入させる。このとき、図13、図14に示すように、ロボットアームRAは、スピンドル本体1及び刃具コレット3を、平面視で進入用凹部86の幅αだけ、右側(進入用凹部86側)に偏倚させながら、刃具コレット3を前方から収納凹部80内に進入させる。これにより、刃具コレット3の歯車部35がラック部82を通過する際、ラック部82と歯車部35が接触しない状態で進入させ、歯車部35とラック部82の磨耗や損傷を防止することができる。そして、クランプ部2の保持された刃具コレット3は、収納凹部80の中間部に達すると、刃具コレット3は収納凹部80の中心線C上を進み、その係合溝34が、係合保持部81に係合しながら、収納凹部80の奥に進む。
またこのとき、図13から図14に示すように、クランプスリーブ13の下端部は、刃具マガジン8上の傾斜面85を摺動して進み、クランプスリーブ13は傾斜面85によって徐々に持ち上げられる。そして、クランプスリーブ13の下端部が刃具マガジン8のクランプ解除部84に達したとき、クランプスリーブ13内の係合面13aの環状溝13bがクランプボール14と係合し、クランプボール14がコレット連結部30側のディンプル33から外側に移動可能な状態となり、クランプスリーブ13はアンクランプ状態となる。
この状態で、刃具コレット3はその係合溝34が収納凹部80の係合保持部81に係合保持されているため、ロボットアームRAの動作によってスピンドル本体1のクランプ部2が上昇すると、図14に示す如く、刃具コレット3がクランプ部2から離脱して収納凹部80内に保持され、クランプ部2は、刃具コレット3のない、空の状態に戻る。
次に、スピンドル本体1のクランプ部2は、ロボットアームRAの動作により、交換先の刃具マガジン8上の刃具コレット3上に移動する。そして、上記図11の説明と同様に、クランプ部2が、刃具マガジン8上の刃具コレット3の真上に移動し、スピンドル本体1が真下に下降する。このとき、クランプ部2のコレット挿入穴16内に刃具コレット3のコレット連結部30が嵌入し、クランプボール14はクランプスリーブ13内の係合面13aの環状溝13bに係合しているため、コレット連結部30は適正なクランプ位置までコレット挿入穴16内に嵌入する。
次に、ロボットアームRAの動作により、図11に示すように、スピンドル本体1が刃具コレット3とともに、収納凹部80の開口側に水平移動する。このとき、刃具コレット3は、その歯車部35が刃具マガジン8の収納凹部80のラック部82と係合しながら移動し、これにより、刃具コレット3に捻り力が付与され、刃具コレット3はその軸の回りで捻られる。この時、ラック部82は浮動状態であるため、歯車部35とラック部82間に、過度な摩擦や摩耗は生じず、スムーズに刃具コレット3はその軸の回りで捻られる。
同時に、図12に示す如く、クランプスリーブ13の下端部が傾斜面85上を摺動して開口側に進み、クランプスリーブ13はバネ部材19のバネ力により下降する。これにより、クランプスリーブ13内の係合面13aがクランプボール14を内側に押圧し、図12の右図のように、クランプボール14がコレット連結部30のクランプ溝32のディンプル33に適正に係合し、刃具コレット3はクランプ部2にクランプされる。この状態で、刃具コレット3が高速で回転駆動され、当該刃具コレット3による加工が行われる。
このように、上記加工工具の刃具交換装置は、ロボットアームRAに加工工具が取り付けられ、空気圧などの動力や電力を使用せずに、ロボットアームRAの動作のみで、刃具マガジン8に保持された刃具コレット3を、スピンドル軸10のクランプ部2に嵌合させ、クランプすることができ、且つクランプスリーブ13を自動的に摺動させてクランプ解除を行うことができる。また、刃具コレット3をクランプする際、クランプボール14をクランプ溝32のディンプル33に係合させ、刃具コレット3を捻りながらクランプ状態とするので、常に刃具コレット3をクランプ部2に適正に連結してクランプし、回転駆動可能に取り付けることができる。
また、刃具コレット3を刃具マガジン8に収納する場合、ロボットアームRAの動作により、クランプスリーブ13をアンクランプ方向に摺動させて、刃具コレット3をクランプ部2から離脱させ、刃具コレット3を刃具マガジン8に収納することができる。これにより、刃具7を取り付けた刃具コレット3の交換を適正に行うことができる。
さらに、クランプ部2が刃具コレット3をクランプするとき、刃具コレット3の歯車部35が刃具マガジン8の浮動可能なラック部82に係合して移動し、刃具コレット3が軸の回りで捻られる。これにより、クランプボール14が、コレット連結部30のディンプル33と適正に嵌合し、クランプスリーブ13がバネ部材19のバネ力により下降して、クランプスリーブ13がクランプ位置となる。このように、捻り力が刃具コレット3に付与されるとき、歯車部35と浮動可能なラック部82が係合して行われるため、刃具コレット3の交換動作が繰り返し長期にわたり行われた場合でも、歯車部35とラック部82の過度の摩擦や摩耗は生じない。これにより、歯車部35とラック部82の劣化は最少に抑えられ、長期にわたり刃具交換装置を故障なく動作させることができる。
図15は他の実施形態を示し、ここでは、1対の光線式センサ88が刃具マガジン8上に設置され、光線式センサ88により、刃具コレット3をクランプするクランプ部2のクランプ状態を検知する。
すなわち、図15に示す如く、刃具マガジン8上に、光透過型の1対の光線式センサ88が対向して設置される。光線式センサ88には、細いレーザ光を投受光するレーザセンサが使用されるが、通常の赤外線式の光透過型光電スイッチを用いることもできる。
図15(c)に示すように、光線式センサ88のレーザ光Lは、クランプスリーブ13の下端部を検知するように、配置される。つまり、クランプ部2が、収納凹部80内の刃具コレット3をクランプして、歯車部35とラック部82の係合が終了し、その開口出口に達し、クランプ部2が一時的に移動を止めたとき、クランプスリーブ13の下端部の有無を検知するように、光線式センサ88のレーザ光Lの位置が設定される。
上述した図12に示す刃具コレット3の取り出し動作のように、クランプ部2が、収納凹部80内の刃具コレット3をクランプして、開口側に移動し、歯車部35とラック部82の係合が行われ、クランプ部2が定位置で移動を止めたとき、図15(c)のように、光線式センサ88はレーザ光を投光し、レーザ光Lがクランプスリーブ13の下端部に向けて照射され、クランプスリーブ13が所定のクランプ位置まで下降しているか否かを検知する。このとき、光線式センサ88のレーザ光Lがクランプスリーブ13の下端部により遮断され、またはその下端部を検知したとき、クランプスリーブ13が完全にクランプ位置まで下降しクランプ状態となったことが確認される。
一方、光線式センサ88がクランプスリーブ13の下端部を検知しない場合、クランプスリーブ13の下降不良(クランプ不良)として、図12に示すように、ロボットアームRAが上下動して、クランプスリーブ13に縦振動を与え、クランプ動作を再度実施する。そして、光線式センサ88により、クランプスリーブ13の下端部が検知された場合、刃具コレット3をクランプしたクランプ部2が、収納凹部80内から刃具コレット3を離脱させるように移動することとなる。この光線式センサ88によるクランプ部2のクランプ不良の検知により、刃具コレット3が落下するなどの不具合が効果的に防止される。
1 スピンドル本体
2 クランプ部
3 刃具コレット
7 刃具
8 刃具マガジン
9 回転駆動部
10 スピンドル軸
12 プレート
13 クランプスリーブ
13a 係合面
13b 環状溝
14 クランプボール
15 スピンドル先端部
16 コレット挿入穴
17 ボール保持孔
18 付勢部材
18a コイルバネ
19 バネ部材
21 係止リング
22 係止リング
30 コレット連結部
31 刃具固定部
32 クランプ溝
33 ディンプル
34 係合溝
35 歯車部
80 収納凹部
81 係合保持部
82 ラック部
82a バネ
83 浮動壁部
83a バネ
84 クランプ解除部
85 傾斜面
86 進入用凹部
87 位置決め部材
88 光線式センサ
2 クランプ部
3 刃具コレット
7 刃具
8 刃具マガジン
9 回転駆動部
10 スピンドル軸
12 プレート
13 クランプスリーブ
13a 係合面
13b 環状溝
14 クランプボール
15 スピンドル先端部
16 コレット挿入穴
17 ボール保持孔
18 付勢部材
18a コイルバネ
19 バネ部材
21 係止リング
22 係止リング
30 コレット連結部
31 刃具固定部
32 クランプ溝
33 ディンプル
34 係合溝
35 歯車部
80 収納凹部
81 係合保持部
82 ラック部
82a バネ
83 浮動壁部
83a バネ
84 クランプ解除部
85 傾斜面
86 進入用凹部
87 位置決め部材
88 光線式センサ
Claims (4)
- スピンドル軸を回転駆動する回転駆動部と、該回転駆動部に連結され、内部に該スピンドル軸を回転可能に保持するスピンドル本体と、該スピンドル軸の先端に設けられたクランプ部と、該クランプ部にクランプされ、刃具を取り付けた刃具コレットと、複数の該刃具コレットを保持する刃具マガジンと、を備えた加工工具の刃具交換装置において、
該刃具コレットの端部に設けたコレット連結部に、円環状のクランプ溝が設けられるとともに、該クランプ溝内に複数のディンプルが設けられ、
該クランプ部には、該クランプ溝に嵌合する複数のクランプボールと、該クランプボールを内側に付勢するために、外周部に摺動可能に外嵌されたクランプスリーブと、該クランプスリーブをクランプ方向に付勢するバネ部材とが設けられ、
該刃具コレットの外周部に、歯車部が設けられ、
前記刃具マガジンには、前記刃具コレットを収納する収納凹部が設けられ、
該収納凹部内の一方の壁部に、該刃具コレットの該歯車部と係合可能なラック部が浮動可能に設けられるとともに、該クランプスリーブに接触して該クランプスリーブをアンクランプ方向に摺動させるクランプ解除部が該刃具マガジン上に設けられ、
該刃具コレットが該収納凹部から離脱する際、該歯車部と該ラック部が係合して該刃具コレットに捻り力を付与することを特徴とする加工工具の刃具交換装置。 - 前記ラック部は、前記刃具マガジンの収納凹部の内側に、前記刃具コレットの取り出し時の移動方向と平行に配設されるとともに、隙間とバネを介して少なくとも歯の凹凸方向に浮動可能に支持されたことを特徴とする請求項1記載の加工工具の刃具交換装置。
- 前記刃具マガジンの収納凹部内側における、前記ラック部と反対側の内壁面に、進入用凹部が設けられるとともに、該進入用凹部の壁面に可動壁部が、浮動可能に支持されたことを特徴とする請求項1または2記載の加工工具の刃具交換装置。
- 前記刃具マガジンの収納凹部近傍に、前記クランプ部の状態を検知する光線式センサーが設けられ、該光線式センサーは、該収納凹部上の該クランプ部が該刃具コレットをクランプしたとき、該クランプの正否を、光の反射または光の遮断に基づき検出することを特徴とする請求項1記載の加工工具の刃具交換装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021151416A JP2023043670A (ja) | 2021-09-16 | 2021-09-16 | 加工工具の刃具交換装置 |
CN202111621834.0A CN115805451A (zh) | 2021-09-16 | 2021-12-28 | 加工工具的刀具更换装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021151416A JP2023043670A (ja) | 2021-09-16 | 2021-09-16 | 加工工具の刃具交換装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023043670A true JP2023043670A (ja) | 2023-03-29 |
Family
ID=85482161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021151416A Pending JP2023043670A (ja) | 2021-09-16 | 2021-09-16 | 加工工具の刃具交換装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023043670A (ja) |
CN (1) | CN115805451A (ja) |
-
2021
- 2021-09-16 JP JP2021151416A patent/JP2023043670A/ja active Pending
- 2021-12-28 CN CN202111621834.0A patent/CN115805451A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN115805451A (zh) | 2023-03-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6650171B1 (ja) | 加工工具の刃具交換装置 | |
US9555479B2 (en) | Chuck adapted for automated coupling | |
KR100289138B1 (ko) | 공작기계의 자동공구교환장치 | |
KR970008474B1 (ko) | 공작기계의 자동공구교환장치 | |
US20110098165A1 (en) | Tool transfer system | |
US5702336A (en) | Tool magazine having grips capable of maintaining tool gripping force regardless of orientation of magazine disk | |
KR20150040927A (ko) | 콜릿 척을 구비한 가공 장치 | |
TWM444904U (zh) | 硬質脆性板的周緣加工裝置 | |
SU928998A3 (ru) | Устройство дл автоматической смены инструментов на металлорежущем станке | |
JP4156209B2 (ja) | 複合加工装置 | |
JP2023043670A (ja) | 加工工具の刃具交換装置 | |
JP6297128B1 (ja) | 工作機械 | |
JP4837974B2 (ja) | 切削ブレードの交換装置 | |
CN108723850A (zh) | 切削工具保持机构、切削工具支架以及机床系统 | |
JP2003291046A (ja) | 自動工具交換装置 | |
JP3369712B2 (ja) | 工具折損検知装置付きタレット装置 | |
JP4111927B2 (ja) | 盲蓋自動着脱装置 | |
JP2009018353A (ja) | 工具アンクランプ装置 | |
JP6995214B2 (ja) | 芯出し治具 | |
JPH08229766A (ja) | マシニングセンタ | |
KR100419295B1 (ko) | 제품수용장치 | |
JPS6351821B2 (ja) | ||
KR20190070203A (ko) | 치과용 밀링 머신 및 그 구동 방법 | |
JP2023068686A (ja) | ワーク支持装置及び工作機械 | |
JP2011056633A (ja) | 旋盤でのワーク把持方法及びワーク把持装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20230427 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240703 |