JP2023042379A - 菓子用ペースト - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な絞り出し成形性と保形性を有する菓子用ペーストの提供。【解決手段】菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物、及び、風味素材を含有する。前記水中油型乳化油脂組成物は、当該組成物全体中、SFC(固体脂含量)が10℃で50~60%で、且つ30℃で8.5~21.5%である油脂10~40重量%、澱粉4~8重量%、糖類20~40重量%、及び、水25~55重量%を含有する。前記風味素材は、20℃において液状である。前記菓子用ペースト全体中、前記水中油型乳化油脂組成物の含有量が60~97重量%、及び、前記風味素材の含有量が40~3重量%である。【選択図】なし
Description
本発明は、風味素材を含有する、菓子用ペーストに関する。
果実や野菜等を原料とする風味素材を含有した菓子用ペーストは、口金から絞り出しながら造形する絞り出し成形によるトッピング材料として広く使用されている。菓子用ペーストが使用された菓子の代表例の1つであるモンブランは、コンビニやスーパー、菓子専門店などで通年販売されている。
モンブランのような菓子は外観も重要であるため、菓子用ペーストには、デコレーションしやすい良好な絞り出し成形性と、成形後にその形状を保持する保形性が求められる。即ち、菓子用ペーストには、口金から絞り出しながら型崩れすることなく造形することができ、その造形された形状を長時間、例えば1週間程度維持できることが求められる。
一方で、消費者の食に対するニーズの多様化によって、様々な風味素材を含有する菓子用ペーストが求められている。しかし、工業的生産において、多種類の菓子用ペーストそれぞれを、全ての原料を混ぜながら製造しようとすると、手間もかかり、廃棄を増やすことにも繋がるため、そのニーズに十分に応えきれていなかった。
特許文献1には、風味・香気成分の熱劣化及び蒸発を防止でき、風味及び香気が良好で、保存性の優れた水中油型乳化脂を製造することを目的に、油脂1~30重量%、澱粉1~10重量%、糖類5~60重量%、及び水を含有する水中油型乳化脂を加熱処理した後、果汁、香気成分、又はアルコール類を0.01~20重量%添加することによる、水中油型乳化脂の製造方法が開示されている。しかしながら、絞り出し成形については記載されておらず、絞り出し成形性や保形性に関して何ら示唆されていない。
本発明の目的は、良好な絞り出し成形性と保形性を有する菓子用ペースト、その製造方法、及び、該菓子用ペーストの製造に使用される水中油型乳化油脂組成物を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のSFC(固体脂含量)を有する油脂、澱粉、糖類、及び水をそれぞれ特定量含有する水中油型乳化油脂組成物と、20℃において液状である風味素材を、それぞれ特定量含有する菓子用ペーストは、絞り出し成形性と保形性が良好であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、絞り出し成形して用いるための菓子用ペーストであって、前記菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物、及び、風味素材を含有し、前記水中油型乳化油脂組成物は、当該組成物全体中、SFC(固体脂含量)が10℃で50~60%で、且つ30℃で8.5~21.5%である油脂10~40重量%、澱粉4~8重量%、糖類20~40重量%、及び、水25~55重量%を含有し、前記風味素材は、20℃において液状であり、前記菓子用ペースト全体中、前記水中油型乳化油脂組成物の含有量が60~97重量%、及び、前記風味素材の含有量が40~3重量%である、菓子用ペーストに関する。
本発明の第二は、前記菓子用ペーストを含む菓子に関する。
本発明の第三は、前記菓子用ペーストに用いられる水中油型乳化油脂組成物であって、前記水中油型乳化油脂組成物全体中、SFC(固体脂含量)が10℃で50~60%で、且つ30℃で8.5~21.5%である油脂10~40重量%、澱粉4~8重量%、糖類20~40重量%、及び、水25~55重量%を含有する、水中油型乳化油脂組成物に関する。
本発明の第四は、水中油型乳化油脂組成物全体中、澱粉の含量が4~8重量%、糖類の含量が20~40重量%、及び、水の含量が25~55重量%となるように、澱粉、糖類、及び、水を混合し、40~60℃に加熱して水相を得る工程、SFC(固体脂含量)が10℃で50~60%で、且つ30℃で8.5~21.5%である油脂の含量が水中油型乳化油脂組成物全体中10~40重量%となるように、前記油脂を前記水相に添加して混合物を得る工程、該混合物を乳化処理し、加熱殺菌してから5~35℃まで冷却して水中油型乳化油脂組成物を得る工程、及び、菓子用ペースト全体中、水中油型乳化油脂組成物の含量が60~97重量%、20℃において液状である風味素材の含量が40~3重量%となるように、5~35℃にて、前記水中油型乳化油脂組成物と前記風味素材とを混合する工程、を含む、絞り出し成形して用いるための菓子用ペーストの製造方法。に関する。
本発明の第二は、前記菓子用ペーストを含む菓子に関する。
本発明の第三は、前記菓子用ペーストに用いられる水中油型乳化油脂組成物であって、前記水中油型乳化油脂組成物全体中、SFC(固体脂含量)が10℃で50~60%で、且つ30℃で8.5~21.5%である油脂10~40重量%、澱粉4~8重量%、糖類20~40重量%、及び、水25~55重量%を含有する、水中油型乳化油脂組成物に関する。
本発明の第四は、水中油型乳化油脂組成物全体中、澱粉の含量が4~8重量%、糖類の含量が20~40重量%、及び、水の含量が25~55重量%となるように、澱粉、糖類、及び、水を混合し、40~60℃に加熱して水相を得る工程、SFC(固体脂含量)が10℃で50~60%で、且つ30℃で8.5~21.5%である油脂の含量が水中油型乳化油脂組成物全体中10~40重量%となるように、前記油脂を前記水相に添加して混合物を得る工程、該混合物を乳化処理し、加熱殺菌してから5~35℃まで冷却して水中油型乳化油脂組成物を得る工程、及び、菓子用ペースト全体中、水中油型乳化油脂組成物の含量が60~97重量%、20℃において液状である風味素材の含量が40~3重量%となるように、5~35℃にて、前記水中油型乳化油脂組成物と前記風味素材とを混合する工程、を含む、絞り出し成形して用いるための菓子用ペーストの製造方法。に関する。
本発明に従えば、良好な絞り出し成形性と保形性を有する菓子用ペースト、その製造方法、及び、該菓子用ペーストの製造に使用される水中油型乳化油脂組成物を提供することができる。
本発明によれば、前記水中油型乳化油脂組成物に対し、様々な風味素材を添加することによって、様々な菓子用ペーストを製造できるので、消費者が求める多種類の菓子用ペーストを容易に製造することが可能となる。
本発明によれば、前記水中油型乳化油脂組成物に対し、様々な風味素材を添加することによって、様々な菓子用ペーストを製造できるので、消費者が求める多種類の菓子用ペーストを容易に製造することが可能となる。
以下、本発明の実施形態につき、さらに詳細に説明する。
本実施形態に係る菓子用ペーストは、特定の水中油型乳化油脂組成物、及び、20℃において液状の風味素材を含有する。前記菓子用ペーストにおけるペーストとは、例えば5~35℃程度の温度で、高い粘性がありながら、少なくとも、絞り出し成形が可能な程度の流動性を有することを意味する。前記菓子用ペーストは、前記風味素材に由来する風味を持つものである。
本実施形態に係る菓子用ペーストは、特定の水中油型乳化油脂組成物、及び、20℃において液状の風味素材を含有する。前記菓子用ペーストにおけるペーストとは、例えば5~35℃程度の温度で、高い粘性がありながら、少なくとも、絞り出し成形が可能な程度の流動性を有することを意味する。前記菓子用ペーストは、前記風味素材に由来する風味を持つものである。
(水中油型乳化油脂組成物)
前記水中油型乳化油脂組成物とは、水及び水溶性原料(後述する澱粉、糖類を含む)とを含む水相と、油脂と必要に応じて油脂以外の油溶性原料とを含む、水中油型の乳化物である。本実施形態において、前記水中油型乳化油脂組成物は、少なくとも、油脂、澱粉、糖類、及び、水を含有する。
前記水中油型乳化油脂組成物とは、水及び水溶性原料(後述する澱粉、糖類を含む)とを含む水相と、油脂と必要に応じて油脂以外の油溶性原料とを含む、水中油型の乳化物である。本実施形態において、前記水中油型乳化油脂組成物は、少なくとも、油脂、澱粉、糖類、及び、水を含有する。
前記油脂としては、前記水中油型乳化油脂組成物に含まれる油脂の総体として、SFC(固体脂含量)が10℃で50~60%、且つ30℃で8.5~21.5%を満足する油脂を使用することが好ましい。より好ましくは、SFCが10℃で50.5~58.5%、且つ、30℃で9.5~20.5%を満足する油脂であり、さらに好ましくは、SFCが10℃で51.5~57.5%、且つ、30℃で10.5~19.5%を満足する油脂である。10℃におけるSFCが50%未満であると、菓子用ペーストの絞り出し成形性又は保形性が悪くなる場合があり、60%を超えると、菓子用ペーストが硬くなりすぎて絞り出しにくくなる場合がある。また、30℃におけるSFCが8.5%未満であると、菓子用ペーストの絞り出し成形性又は保形性が悪くなる場合があり、21.5%を超えると、菓子用ペーストが硬くなりすぎて絞り出しにくくなる場合がある。
前記SFCは、社団法人日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の「2.2.9-2003 固体脂含量(NMR法)」の測定方法に従って測定することができる。前記SFCの要件は、前記水中油型乳化油脂組成物に含まれる油脂全体として満足すればよく、複数種の油脂を使用した場合、個々の油脂が示すSFCは特に限定されない。
前記油脂の種類としては、食用油脂であれば特に限定されないが、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、菜種油、ハイエルシン菜種油、コーン油、綿実油、大豆油、ひまわり油、サフラワー油、オリーブ油等の植物性油脂や、乳脂肪、牛脂、豚脂、魚油等の動物性油脂が例示でき、これらを硬化、分別、エステル交換等の加工処理を行ったものも用いることができる。
特に、前述したSFCの数値を満足するように、複数種の油脂を適宜組み合わせて使用することが好ましい。好適な油脂の組合せの一例として、パーム油とハイエルシン菜種極度硬化油の組合せを挙げることができる。前記ハイエルシン菜種極度硬化油とは、菜種の中でもエルシン酸(エルカ酸)含量が概ね40%以上の品種から搾油した油脂を極度硬化したものをいう。また、前記油脂の組合せに、パーム油とヤシ油のエステル交換油を併用しても良い。
前記油脂の含有量は、水中油型乳化油脂組成物全体中、10~40重量%であることが好ましい。より好ましくは10~30重量%であり、更に好ましくは15~25重量%である。油脂の含有量が10重量%より少ないと、菓子用ペーストの絞り出し成形性又は保形性が悪くなる場合があり、40重量%より多いと、水中油型乳化油脂組成物を作製する時の乳化が不十分となったり、菓子用ペーストの絞り出し成形性が悪くなる場合がある。
前記澱粉としては特に限定されず、例えば、馬鈴薯澱粉、甘薯澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、及び、化学的及び/又は物理的処理が施された加工澱粉等が挙げられる。前記澱粉としては、食感に悪影響を与えない範囲で、小麦、コーン、米、甘藷、馬鈴薯、キャッサバ、サゴヤシ等の澱粉性植物の粉状製品を使用してもよい。前記加工澱粉における澱粉の由来は、口溶けが良好で滑らかな食感を得る上で、タピオカ澱粉由来、サゴ澱粉由来、又は、甘藷澱粉由来であることが好ましく、タピオカ澱粉由来であることがより好ましい。
前記加工澱粉は、一般的な化学修飾が施された澱粉をいい、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、酸化澱粉、酸処理澱粉、油脂加工澱粉、酵素処理澱粉などが挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
前記加工澱粉の中でも、リン酸架橋澱粉が好ましい。リン酸架橋澱粉とは、澱粉にトリメタリン酸塩やオキシ塩化リンなどを作用させ、澱粉の分子内または分子間の水酸基が架橋して、澱粉粒の膨潤や糊化が抑制された澱粉を言う。前記リン酸架橋澱粉としては、アセチル化リン酸架橋澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉などが挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。特に、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉は老化しにくく、保存性の観点から好ましい。
前記澱粉の含有量は、前記水中油型乳化油脂組成物全体中、4~8重量%が好ましく、より好ましくは4.5~7.5重量%であり、更に好ましくは5~7重量%である。澱粉の含有量が4重量%より少ないと、菓子用ペーストの絞り出し成形性又は保形性が悪くなる場合があり、8重量%より多いと、水中油型乳化油脂組成物又は菓子用ペーストの粘度が高くなりすぎて、生産時のライン適正が悪くなったり、菓子用ペーストの絞り出し成形性が悪くなる場合がある。
前記糖類としては特に限定されず、上白糖、グラニュー糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、乳糖、異性化糖、オリゴ糖、水あめ、糖アルコール類等が挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。中でも、上白糖、グラニュー糖が味の観点で好ましい。
前記糖類の含有量は、前記水中油型乳化油脂組成物全体中、20~40重量%が好ましい。より好ましくは20~30重量%であり、更に好ましくは22~25重量%である。糖類の含有量が20重量%より少ないと、増菌したり、菓子用ペーストの絞り出し成形性が悪くなる場合があり、40重量%より多いと、菓子用ペーストの甘みが強くなりすぎたり、菓子用ペーストの絞り出し成形性又は保形性が悪くなる場合がある。
前記水の含有量は、前記水中油型乳化油脂組成物全体中、25~55重量%であることが好ましい。より好ましくは33~53重量%であり、更に好ましくは43~53重量%である。水の含有量が25重量%より少ないと、水溶性原料の溶解性が悪くなる場合があり、55重量%より多いと、水中油型乳化油脂組成物において離水が発生する場合がある。
前記水中油型乳化油脂組成物は、前記澱粉、糖類以外の水溶性原料を含有しても良い。前記水溶性原料としては、発明の効果を阻害しない範囲において、一般的に水中油型乳化油脂組成物に配合される成分を使用することができる。そのような成分としては、例えば、増粘剤、乾燥卵白などを挙げることができる。
前記増粘剤としては、例えば、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アラビアガム、アルギン酸類、ペクチン、キサンタンガム、寒天、グルコマンナン、ゼラチン、澱粉等などが挙げられる。その含有量は、発明の効果を阻害しない範囲において適宜設定することができる。
前記水中油型乳化油脂組成物は、油脂以外の油溶性原料を含有しても良い。前記油溶性原料としては、発明の効果を阻害しない範囲において、一般的に水中油型乳化油脂組成物に配合される成分を使用することができる。そのような成分としては、例えば、乳化剤、着色料、香料、乳製品などを挙げることができる。
前記乳化剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。その含有量は、発明の効果を阻害しない範囲において適宜設定することができる。
前記着色料としては、例えば、カロテノイド色素などが挙げられる。その含有量は、発明の効果を阻害しない範囲において適宜設定することができる。
前記香料としては、例えば、ミルク香料、バター香料などが挙げられる。その含有量は、発明の効果を阻害しない範囲において適宜設定することができる。
前記乳製品としては、例えば、バター、脱脂粉乳、ホエイタンパク、バターミルクパウダーなどが挙げられる。その含有量は、発明の効果を阻害しない範囲において適宜設定することができる。
前記水中油型乳化油脂組成物の含有量は、前記菓子用ペースト全体中、60~97重量%であることが好ましい。より好ましくは65~95重量%であり、更に好ましくは70~90重量%である。水中油型乳化油脂組成物の含有量が60重量%より少ないと、菓子用ペーストが柔らかくなりすぎて、絞り出し成形性又は保形性に劣る場合があり、97重量%より多いと、菓子用ペーストが硬くなりすぎて、絞り出しにくく、絞り出し成形性に劣る場合がある。
(風味素材)
前記風味素材は、20℃において液状を呈するものであって、食品に風味を与え得るものであれば特に限定されないが、例えば、栗、サツマイモ、カボチャ、イチゴ、等の、野菜、果実類のピューレや搾汁、茶の抽出液等が挙げられる。
前記風味素材は、20℃において液状を呈するものであって、食品に風味を与え得るものであれば特に限定されないが、例えば、栗、サツマイモ、カボチャ、イチゴ、等の、野菜、果実類のピューレや搾汁、茶の抽出液等が挙げられる。
前記風味素材は、20℃における粘度が0~60Pa・sであることが好ましい。より好ましくは5~50Pa・sであり、更に好ましくは10~40Pa・sである。前記風味素材の20℃における粘度が60Pa・sより高いと、菓子用ペーストの絞り出し成形性又は保形性に劣る場合がある。
なお、前記粘度は、円筒型回転式粘度計(東機産業株式会社製「TV-35形粘度計」)により測定することができる。
前記20℃において液状である風味素材は、例えば、野菜や果物等の食材から搾り取ったジュースであってもよいし、また、野菜や果物等の食材をすりつぶし、裏ごしをして得たピューレであってもよい。また、非液体状(例えば、ペースト状又は固形状など)の風味素材を、水、液糖、牛乳などの液性成分に溶解し、液状にしたものであってもよい。
前記風味素材の含有量は、前記菓子用ペースト全体中、40~3重量%であることが好ましい。より好ましくは35~5重量%であり、更に好ましくは30~10重量%である。風味素材の含有量が40重量%より多いと、菓子用ペーストが柔らかくなりすぎて、絞り出し成形性又は保形性に劣る場合があり、3重量%より少ないと、風味素材の味が弱くなったり、菓子用ペーストが硬くなりすぎて、絞り出しにくく、絞り出し成形性に劣る場合がある。
[菓子用ペーストの製造方法]
本実施形態に係る菓子用ペーストの製造方法を以下に例示する。
本実施形態に係る菓子用ペーストの製造方法を以下に例示する。
(水中油型乳化油脂組成物の作製)
水に、澱粉や糖類などの水溶性原料を混合し、40~60℃に加熱して水相を得る。その際、各成分の含量が、前記水中油型乳化油脂組成物全体中、澱粉4~8重量%、糖類20~40重量%、水25~55重量%となるように調整する。前記加熱に際しては、各成分を混合してから昇温してもいいし、昇温しながら各成分を混合してもよい。
水に、澱粉や糖類などの水溶性原料を混合し、40~60℃に加熱して水相を得る。その際、各成分の含量が、前記水中油型乳化油脂組成物全体中、澱粉4~8重量%、糖類20~40重量%、水25~55重量%となるように調整する。前記加熱に際しては、各成分を混合してから昇温してもいいし、昇温しながら各成分を混合してもよい。
得られた前記水相を、好ましくは40~60℃に保って、撹拌しながら、油脂の含量が水中油型乳化油脂組成物全体中10~40重量%となるように、SFCが10℃で50~60%で、且つ30℃で8.5~21.5%である油脂を前記水相に添加して混合物を得る。前記水相を添加する時の油脂は、40~60℃に保持されていることが好ましい。また、必要に応じて、前記油脂に前記油溶性原料を溶解してから、前記水相に添加してもよい。
得られた前記混合物を予備乳化し、ホモゲナイザーを用いて5~15MPaの圧力で乳化する。得られた乳化液をコンサーム掻き取り式熱交換機で95~105℃で2~3分間加熱殺菌してから、60℃以下になるまで冷却して、ペーストを得る。得られたペーストをピロー包装に充填し、2~7℃の冷水にて室温以下に冷却することで、前記水中油型乳化油脂組成物を得ることができる。ここで、ピロー包装とは、包装フィルムを、開口部を有する袋状に加工した後、内容物を充填し、前記開口部を閉じて該内容物を包装するものをいう。
(風味素材の調製)
20℃において液状である風味素材に関しては、20℃において液状である風味素材を入手できればそのまま使用すれば良い。また、入手した風味素材が非液体状である場合には、該風味素材を、水、液糖、牛乳などの液性成分に溶解し、液状にしてから使用すれば良い。
20℃において液状である風味素材に関しては、20℃において液状である風味素材を入手できればそのまま使用すれば良い。また、入手した風味素材が非液体状である場合には、該風味素材を、水、液糖、牛乳などの液性成分に溶解し、液状にしてから使用すれば良い。
(菓子用ペーストの作製)
菓子用ペースト全体中、前記水中油型乳化油脂組成物の含量が60~97重量%、及び、前記風味素材の含量が40~3重量%となるように両者を混合することで、本実施形態に係る菓子用ペーストを得ることができる。混合する時の温度は、例えば、5~35℃であることが好ましい。
菓子用ペースト全体中、前記水中油型乳化油脂組成物の含量が60~97重量%、及び、前記風味素材の含量が40~3重量%となるように両者を混合することで、本実施形態に係る菓子用ペーストを得ることができる。混合する時の温度は、例えば、5~35℃であることが好ましい。
(菓子用ペーストの用途)
本実施形態に係る菓子用ペーストは、モンブランを代表とするケーキや、スイートポテトなどの菓子において、口金から絞り出しながら造形する絞り出し成形によりトッピングすることで好適に使用できる。前記菓子は、本実施形態に係る菓子用ペーストを含むものである限り特に限定されない。前記菓子において、本実施形態に係る菓子用ペーストは、絞り出し成形された形状にて含まれていることが好ましい。
本実施形態に係る菓子用ペーストは、モンブランを代表とするケーキや、スイートポテトなどの菓子において、口金から絞り出しながら造形する絞り出し成形によりトッピングすることで好適に使用できる。前記菓子は、本実施形態に係る菓子用ペーストを含むものである限り特に限定されない。前記菓子において、本実施形態に係る菓子用ペーストは、絞り出し成形された形状にて含まれていることが好ましい。
また、本実施形態に係る菓子用ペーストは、絞り出し成形性を発揮するものであれば、フィリングや、サンドなどの形態においても使用することができる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は重量基準である。
実施例及び比較例で使用した原料は以下の通りである。
1)松谷化学工業(株)製「ファリネックスVA70TJ」
2)日新製糖(株)製「上白糖」
3)キユーピータマゴ(株)製「乾燥卵白Kタイプ」
4)日本新薬(株)製「Wheyco W80」
5)エー・ディー・エム・ジャパン(株)製「ノヴァザン200メッシュ」
6)三栄源エフ・エフ・アイ(株)製「CESAGUM LN-1/200」
7)(株)カネカ製「パーム油(10℃のSFC:50.9%、30℃のSFC:9.8%)」
8)横関油脂工業(株)製「ハイエルシン菜種極度硬化油(10℃のSFC:99.4%、30℃のSFC:98.8%)」
9)パーム油とヤシ油のエステル交換油(10℃のSFC:55.3%、30℃のSFC:11.5%)(製造の情報は後述)
10)(株)カネカ製「菜種油(10℃のSFC:0.0%、30℃のSFC:0.0%)」
11)(株)カネカ製「ストロベリーソース100(20℃における粘度:20Pa・s)」
12)粘度調整いちごソース(20℃における粘度:52Pa・s)(製造の情報は後述)
13)(株)京まろん製「マロンペーストアマーロ(20℃における粘度:131Pa・s)」
1)松谷化学工業(株)製「ファリネックスVA70TJ」
2)日新製糖(株)製「上白糖」
3)キユーピータマゴ(株)製「乾燥卵白Kタイプ」
4)日本新薬(株)製「Wheyco W80」
5)エー・ディー・エム・ジャパン(株)製「ノヴァザン200メッシュ」
6)三栄源エフ・エフ・アイ(株)製「CESAGUM LN-1/200」
7)(株)カネカ製「パーム油(10℃のSFC:50.9%、30℃のSFC:9.8%)」
8)横関油脂工業(株)製「ハイエルシン菜種極度硬化油(10℃のSFC:99.4%、30℃のSFC:98.8%)」
9)パーム油とヤシ油のエステル交換油(10℃のSFC:55.3%、30℃のSFC:11.5%)(製造の情報は後述)
10)(株)カネカ製「菜種油(10℃のSFC:0.0%、30℃のSFC:0.0%)」
11)(株)カネカ製「ストロベリーソース100(20℃における粘度:20Pa・s)」
12)粘度調整いちごソース(20℃における粘度:52Pa・s)(製造の情報は後述)
13)(株)京まろん製「マロンペーストアマーロ(20℃における粘度:131Pa・s)」
<絞り出し成形性の評価>
菓子用ペーストを口金から絞り出して小田巻状に成形する際の絞り出し成形性を、以下の基準で評価した。
5点:比較例4と比較して適度な硬さで絞り出しやすく、切れやダレがなく小田巻状に極めて成形しやすい。
4点:比較例4と比較して絞り出しやすく、小田巻状の成形性が高い。
3点:比較例4と同等に絞り出せ、小田巻状の成形性が良好である。
2点:比較例4と比較してやや絞り出しにくく、小田巻状の成形性がやや劣る。
1点:比較例4と比較して柔らかすぎて絞り出さなくても出てきてしまう、もしくは硬すぎて非常に絞り出しにくく、小田巻状の成形性がない。
菓子用ペーストを口金から絞り出して小田巻状に成形する際の絞り出し成形性を、以下の基準で評価した。
5点:比較例4と比較して適度な硬さで絞り出しやすく、切れやダレがなく小田巻状に極めて成形しやすい。
4点:比較例4と比較して絞り出しやすく、小田巻状の成形性が高い。
3点:比較例4と同等に絞り出せ、小田巻状の成形性が良好である。
2点:比較例4と比較してやや絞り出しにくく、小田巻状の成形性がやや劣る。
1点:比較例4と比較して柔らかすぎて絞り出さなくても出てきてしまう、もしくは硬すぎて非常に絞り出しにくく、小田巻状の成形性がない。
<保形性の評価>
小田巻状に成形した菓子用ペーストを10℃で1週間保管した後、その形状が変化しているかを目視で観察し、以下の基準で評価した。
5点:比較例4と比較して形状変化が全くみられず、小田巻状の保形性が非常に高い。
4点:比較例4と比較して、形状変化が少なく、小田巻状の保形性が高い。
3点:比較例4と同程度の形状変化があり、小田巻状の保形性がやや低い
2点:比較例4と比較して形状変化が大きく、小田巻状の保形性がかなり低い。
1点:比較例4と比較してダレて形状が完全に変化し、小田巻状の保形性が非常に悪い。
小田巻状に成形した菓子用ペーストを10℃で1週間保管した後、その形状が変化しているかを目視で観察し、以下の基準で評価した。
5点:比較例4と比較して形状変化が全くみられず、小田巻状の保形性が非常に高い。
4点:比較例4と比較して、形状変化が少なく、小田巻状の保形性が高い。
3点:比較例4と同程度の形状変化があり、小田巻状の保形性がやや低い
2点:比較例4と比較して形状変化が大きく、小田巻状の保形性がかなり低い。
1点:比較例4と比較してダレて形状が完全に変化し、小田巻状の保形性が非常に悪い。
[実施例及び比較例で使用した原料9)の製造]
パーム油((株)カネカ製):76重量部、ヤシ油((株)カネカ製):24重量部の混合物を、500Paの減圧下90℃に加熱し、ナトリウムメチラート(日本曹達株式会社製):0.2重量部を加えて30分攪拌してランダムエステル交換を行った。水洗した後、500Paの減圧下、90℃で白土(水澤化学工業株式会社製):2重量部を加えて脱色し、250℃、200Paの条件で1時間脱臭してパーム油とヤシ油のエステル交換油を得た。パーム油とヤシ油のエステル交換油の10℃のSFCは55.3%で、30℃のSFCは11.5%であった。
パーム油((株)カネカ製):76重量部、ヤシ油((株)カネカ製):24重量部の混合物を、500Paの減圧下90℃に加熱し、ナトリウムメチラート(日本曹達株式会社製):0.2重量部を加えて30分攪拌してランダムエステル交換を行った。水洗した後、500Paの減圧下、90℃で白土(水澤化学工業株式会社製):2重量部を加えて脱色し、250℃、200Paの条件で1時間脱臭してパーム油とヤシ油のエステル交換油を得た。パーム油とヤシ油のエステル交換油の10℃のSFCは55.3%で、30℃のSFCは11.5%であった。
[実施例及び比較例で使用した原料12)の製造]
(株)カネカ製「ストロベリーソース100」を鍋に入れ、弱火で加熱し水分を飛ばして粘度を調整した。調整したいちごソースの20℃における粘度は52Pa・sであった。
(株)カネカ製「ストロベリーソース100」を鍋に入れ、弱火で加熱し水分を飛ばして粘度を調整した。調整したいちごソースの20℃における粘度は52Pa・sであった。
(製造例1)水中油型乳化油脂組成物の作製
表1の配合に従って、次のように水中油型乳化油脂組成物を作製した。即ち、ヒドロキシルプロピル化リン酸架橋デンプン6.0重量部、上白糖24.4重量部、乾燥卵白0.1重量部、ホエイタンパク1.9重量部、キサンタンガム0.07重量部、ローカストビーンガム0.02重量部、及び水47.5重量部が均一になるよう攪拌、及び混合しながら当該混合物を50℃まで昇温し、ここに60℃に温調したパーム油18.0重量部及びハイエルシン菜種極度硬化油2.0重量部を添加し、充分に攪拌して原料混合物を予備乳化した。その後、ホモゲナイザー(株式会社イズミフードマシナリ製)を用い10MPaの圧力で原料混合物を乳化した。得られた乳化液をコンサーム掻き取り式熱交換機(ノリタケカンパニーリミテッド社製、ノリタケクッカー・スチームミキサー)で100℃、2分間の条件で殺菌した後、60℃まで冷却し、ピロー袋に充填した。その後、5℃の冷水にて室温以下に冷却し、水中油型乳化油脂組成物を得た。
パーム油とハイエルシン菜種極度硬化油の混合物から構成される油脂は、SFCが10℃で53.4%、30℃で17.6%であった。
表1の配合に従って、次のように水中油型乳化油脂組成物を作製した。即ち、ヒドロキシルプロピル化リン酸架橋デンプン6.0重量部、上白糖24.4重量部、乾燥卵白0.1重量部、ホエイタンパク1.9重量部、キサンタンガム0.07重量部、ローカストビーンガム0.02重量部、及び水47.5重量部が均一になるよう攪拌、及び混合しながら当該混合物を50℃まで昇温し、ここに60℃に温調したパーム油18.0重量部及びハイエルシン菜種極度硬化油2.0重量部を添加し、充分に攪拌して原料混合物を予備乳化した。その後、ホモゲナイザー(株式会社イズミフードマシナリ製)を用い10MPaの圧力で原料混合物を乳化した。得られた乳化液をコンサーム掻き取り式熱交換機(ノリタケカンパニーリミテッド社製、ノリタケクッカー・スチームミキサー)で100℃、2分間の条件で殺菌した後、60℃まで冷却し、ピロー袋に充填した。その後、5℃の冷水にて室温以下に冷却し、水中油型乳化油脂組成物を得た。
パーム油とハイエルシン菜種極度硬化油の混合物から構成される油脂は、SFCが10℃で53.4%、30℃で17.6%であった。
(製造例2~17)水中油型乳化油脂組成物の作製
表1及び表2の配合に従って各成分の配合量を変更した以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を作製した。
表1及び表2の配合に従って各成分の配合量を変更した以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を作製した。
(実施例1)菓子用ペーストの作製
表3の配合に従って、製造例1で作製した水中油型乳化油脂組成物80重量部に、20℃において液状の風味素材であるいちごソース20重量部を25℃で混合して菓子用ペーストを得た。得られた菓子用ペーストについて、絞り出し成形性および保形性の評価を行い、それらの評価結果を表3にまとめた。
表3の配合に従って、製造例1で作製した水中油型乳化油脂組成物80重量部に、20℃において液状の風味素材であるいちごソース20重量部を25℃で混合して菓子用ペーストを得た。得られた菓子用ペーストについて、絞り出し成形性および保形性の評価を行い、それらの評価結果を表3にまとめた。
(実施例2~12、比較例1~11)菓子用ペーストの作製
表3及び表4の配合に従って、水中油型乳化油脂組成物の種類(製造例番号)又は配合量、及び、風味素材の種類又は配合量を変更した以外は、実施例1と同様にして菓子用ペーストを得た。得られた各菓子用ペーストについて、絞り出し成形性および保形性の評価を行い、それらの評価結果を表3及び表4にまとめた。
表3及び表4の配合に従って、水中油型乳化油脂組成物の種類(製造例番号)又は配合量、及び、風味素材の種類又は配合量を変更した以外は、実施例1と同様にして菓子用ペーストを得た。得られた各菓子用ペーストについて、絞り出し成形性および保形性の評価を行い、それらの評価結果を表3及び表4にまとめた。
表3より、実施例1~12で得た菓子用ペーストはいずれも、発明の要件を満足するものであり、絞り出し成形性及び保形性の評価が良好で、少なくとも一方の評価が、基準である比較例4よりも優れていることが分かる。
一方、表4より以下のことが分かる。比較例1で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物中の油脂含量が9重量%と少ないものであり、絞り出し成形性及び保形性が低い評価であった。
比較例2で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物中の油脂含量が41重量%と多いものであり、絞り出し成形性及び保形性が低い評価であった。
比較例2で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物中の油脂含量が41重量%と多いものであり、絞り出し成形性及び保形性が低い評価であった。
比較例3で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物中の澱粉含量が3重量%と少ないものであり、保形性が低い評価であった。
比較例4で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物中の澱粉含量が9重量%と多いものである。この比較例4を絞り出し成形性及び保形性の評価基準とする。
比較例4で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物中の澱粉含量が9重量%と多いものである。この比較例4を絞り出し成形性及び保形性の評価基準とする。
比較例5で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物中の糖類含量が19重量%と少ないものであり、絞り出し成形性及び保形性が低い評価であった。
比較例6で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物の糖類含量が41重量%と多いものであり、絞り出し成形性及び保形性が低い評価であった。
比較例6で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物の糖類含量が41重量%と多いものであり、絞り出し成形性及び保形性が低い評価であった。
比較例7で得た菓子用ペーストは、10℃のSFCが40.8%と低く、30℃のSFCが7.8%と低いものであり、絞り出し成形性及び保形性が低い評価であった。
比較例8で得た菓子用ペーストは、10℃のSFCが61.8%と高く、30℃のSFCが32.9%と高いものであり、絞り出し成形性及び保形性が低い評価であった。
比較例8で得た菓子用ペーストは、10℃のSFCが61.8%と高く、30℃のSFCが32.9%と高いものであり、絞り出し成形性及び保形性が低い評価であった。
比較例9で得た菓子用ペーストは、使用した風味素材が20℃において液状ではなく、ペースト状のものであり、絞り出し成形性が低い評価であった。
比較例10で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物の含有量が55重量%と少ないものであり、絞り出し成形性及び保形性が低い評価であった。
比較例11で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物の含有量が99重量%と多いものであり、絞り出し成形性が低い評価であった。
比較例11で得た菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物の含有量が99重量%と多いものであり、絞り出し成形性が低い評価であった。
Claims (4)
- 絞り出し成形して用いるための菓子用ペーストであって、
前記菓子用ペーストは、水中油型乳化油脂組成物、及び、風味素材を含有し、
前記水中油型乳化油脂組成物は、当該組成物全体中、SFC(固体脂含量)が10℃で50~60%で、且つ30℃で8.5~21.5%である油脂10~40重量%、澱粉4~8重量%、糖類20~40重量%、及び、水25~55重量%を含有し、
前記風味素材は、20℃において液状であり、
前記菓子用ペースト全体中、前記水中油型乳化油脂組成物の含有量が60~97重量%、及び、前記風味素材の含有量が40~3重量%である、菓子用ペースト。 - 請求項1に記載の菓子用ペーストを含む菓子。
- 請求項1に記載の菓子用ペーストに用いられる水中油型乳化油脂組成物であって、
前記水中油型乳化油脂組成物全体中、SFC(固体脂含量)が10℃で50~60%で、且つ30℃で8.5~21.5%である油脂10~40重量%、澱粉4~8重量%、糖類20~40重量%、及び、水25~55重量%を含有する、水中油型乳化油脂組成物。 - 水中油型乳化油脂組成物全体中、澱粉の含量が4~8重量%、糖類の含量が20~40重量%、及び、水の含量が25~55重量%となるように、澱粉、糖類、及び、水を混合し、40~60℃に加熱して水相を得る工程、
SFC(固体脂含量)が10℃で50~60%で、且つ30℃で8.5~21.5%である油脂の含量が水中油型乳化油脂組成物全体中10~40重量%となるように、前記油脂を前記水相に添加して混合物を得る工程、
該混合物を乳化処理し、加熱殺菌してから5~35℃まで冷却して水中油型乳化油脂組成物を得る工程、及び、
菓子用ペースト全体中、水中油型乳化油脂組成物の含量が60~97重量%、20℃において液状である風味素材の含量が40~3重量%となるように、5~35℃にて、前記水中油型乳化油脂組成物と前記風味素材とを混合する工程、
を含む、絞り出し成形して用いるための菓子用ペーストの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2021149648A JP2023042379A (ja) | 2021-09-14 | 2021-09-14 | 菓子用ペースト |
Applications Claiming Priority (1)
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