JP2023040595A - セラミックスヒータ - Google Patents

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Kazuya Takahashi
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Abstract

【課題】基板とセラミックスヒータの上面との間の空隙を減圧して、基板を吸引保持することが可能であって、且つ、基板とセラミックスヒータの上面との間の空隙に、外部からガスが侵入することを抑制するセラミックスヒータを提供する。【解決手段】セラミックスヒータ100は、セラミックス基材110と、セラミックス基材110に埋設された金属製の電極120とを備えている。セラミックス基材110の上面111には、環状の第1凸部152と、環状の第2凸部154と、複数の凸部156とが設けられている。第1凸部152は、ウェハ10と重なる位置に配置されている。セラミックス基材110の内部には、第1凸部152と第2凸部154との間に開口する第1ガス流路162と、第2凸部154の内側に開口する第2ガス流路164とが形成されている。第1ガス流路162と第2ガス流路164とは互いに独立したガス流路である。【選択図】図2

Description

本発明は、セラミックスヒータに関する。
特許文献1には、ウェハなどの基板を吸着して保持する真空吸着部材が開示されている。特許文献1に記載の真空吸着部材は、基板が載置される基体と,基体の上面から突出して基板を支持する複数の凸部と、基体の外周縁部の上面から環状に突出して基板を支持する複数の環状凸部とを備える。最も外側の環状凸部とその内側の環状凸部との間には、真空吸引装置に接続される通気路が開口している。また、内側の環状凸部の内側にも、同様に、真空吸引装置に接続される通気路が開口している。
特開2018-18945号公報
特許文献1に記載の真空吸着部材においては、2つの環状凸部の間にある通気路と、内側の環状凸部の内側にある通気路とは、同じ真空吸引装置に接続されている。そのため、基板を吸引するために真空吸引装置を駆動した際には、これらの通気路を介して、基板と真空吸着部材の基体との間の空隙からガスが吸引される。
半導体製造の過程においては、ウェハなどの基板を吸着して保持する機能を有するセラミックスヒータは、主に、プロセスガスが充填されたチャンバ内で使用される。特許文献1に記載の真空吸着部材をプロセスガスが充填されたチャンバ内で使用した場合には、基板を吸引するために真空吸引装置を駆動した際に、プロセスガスが基板と真空吸着部材の基体との間の空隙に侵入する恐れがある。
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、基板とセラミックスヒータの上面との間の空隙を減圧して、基板を吸引保持することが可能であって、且つ、基板とセラミックスヒータの上面との間の空隙に、外部からガスが侵入することを抑制することができるセラミックスヒータを提供することを目的とする。
本発明の態様に従えば、上面、前記上面と上下方向において対向する下面を有するセラミックス基材と、
前記セラミックス基材に埋設された発熱体と、を備え、
前記セラミックス基材は、
前記上面の、基板と前記上下方向に重なる位置において前記上面の外周部に配置され、且つ、前記上面から上方に突出した環状の第1凸部と、
前記上面の、前記第1凸部の内側に配置され、且つ、前記上面から上方に突出した環状の第2凸部と、
前記上面の、前記第2凸部の内側に配置され、且つ、前記上面から上方に突出した複数の凸部と、
前記上面の、前記第1凸部と前記第2凸部との間に開口する第1ガス流路と
前記上面の、前記第2凸部の内側に開口する第2ガス流路と、を備え、
前記第1ガス流路と、前記第2ガス流路とは、互いに独立していることを特徴とするセラミックスヒータが提供される。
上記態様においては、第1ガス流路と第2ガス流路とは互いに独立したガス流路であるため、それぞれを流れるガスの流量及び/又は圧力を個別に調整することができる。例えば、第1凸部と第2凸部と基板とに囲まれた円環状の空隙の圧力を、第1凸部の外側の(外部環境の)圧力とほぼ同程度にしつつ、第2凸部と基板とに囲まれた空隙の圧力を、第1凸部の外側の圧力よりも低く設定することができる。このとき、これらの差圧により基板をセラミックス基板の上面に向かって吸着させることができる。これにより、基板と複数の凸部の上面との間の密着性が向上するため、セラミックスヒータの熱を基板に効率よく伝えることができる。また、第1凸部と第2凸部と基板とに囲まれた円環状の空隙の圧力を、第1凸部の外側の圧力とほぼ同程度にできるので、第1凸部の外側の領域にあるガスが第2凸部の内側の領域まで侵入することを抑制することができる。これにより、第2凸部の内側の領域において、外部からガスが混入することに起因して、基板の温度が変動することを抑制することができ、さらに、外部環境が腐食性ガスである場合には、ガスの混入によるセラミックスヒータの第2凸部の内側の領域の腐食によるパーティクル発塵を抑制することができる。
図1は、セラミックスヒータ100の斜視図である。 図2は、セラミックスヒータの概略説明図である。 図3は、電極120の概略説明図である。 図4は、第2凸部154の高さL2が、第1凸部152の高さL1よりも低いセラミックスヒータ100の概略説明図である。 図5は、第1凸部152の高さL1が、第2凸部154の高さL2よりも低いセラミックスヒータ100の概略説明図である。 図6(a)~(e)は、セラミックス基材110の製造方法の流れを示す図である。 図7(a)~(d)は、セラミックス基材110の別の製造方法の流れを示す図である。 図8は、比較例のセラミックスヒータ100Aの図2相当図である。 図9は、実施例1~6及び比較例の結果をまとめた表である。
<セラミックスヒータ100>
本発明の実施形態に係るセラミックスヒータ100について、図1、2を参照しつつ説明する。セラミックスヒータ100は、シリコンウェハなどの半導体ウェハ(以下、単にウェハ10という)の加熱に用いられる。なお、以下の説明においては、セラミックスヒータ100が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向5が定義される。図1に示されるように、本実施形態に係るセラミックスヒータ100は、セラミックス基材110と、電極120と、シャフト130と、給電線140とを備える。
セラミックス基材110は、直径12インチ(約300mm)の円形の板状の形状を有する部材であり、セラミックス基材110の上には加熱対象であるウェハ10が載置される。なお、図1では図面を見やすくするためにウェハ10とセラミックス基材110とを離して図示している。図1に示されるように、セラミックス基材110の上面111には、2つの環状の凸部(環状の第1凸部152、環状の第2凸部154)と、複数の凸部156と、が設けられている。なお、図1においては、図面を見やすくするために、図2と比べて複数の凸部156の数を減らして図示している。また、図2に示されるように、セラミックス基材110の内部には、後述の第1ガス流路162と第2ガス流路164とが形成されている。セラミックス基材110は、例えば、窒化アルミニウム、アルミナ、窒化ケイ素等のセラミックス焼結体により形成することができる。
図1、2に示されるように、環状の第1凸部152(以下、単に第1凸部152という)は、セラミックス基材110の上面111の外周部(外縁部)に配置された円環状の凸部であり、上面111から上方に突出している。図2に示されるように、ウェハ10がセラミックス基材110の上に載置されたとき、第1凸部152の上面152aはウェハ10の下面と当接する。つまり、第1凸部152は、ウェハ10がセラミックス基材110の上に載置されたときに、上下方向においてウェハ10と重なる位置に配置されている。環状の第2凸部154(以下、単に第2凸部154という)は、第1凸部152の内側に配置された円環状の凸部であり、第1凸部152と同様に上面111から上方に突出している。第1凸部152と第2凸部154とは、同心状に配置されている。第2凸部154の内側には、複数の凸部156が設けられている。複数の凸部156はいずれも円柱形状を有している。複数の凸部156のうちの1つは、上面111の略中心に配置されている。残りの凸部156は、等間隔に並んだ3重の同心円の円周上に並んでいる。また、各同心円の円周上において、凸部156は等間隔で並んでいる。なお、凸部156が配置される位置及び/又は数は、用途、作用、機能に応じて適宜設定される。
第1凸部152の高さL1(上面111からの上下方向の長さ)、第2凸部154の高さL2、及び、複数の凸部156の高さL3は、いずれも、5μm~2mmの範囲にすることができる。なお、図2に示されるように、第1凸部152の高さL1、第2凸部154の高さL2、及び、複数の凸部156の高さL3を同じにすることができる。また、図4に示されるように、第1凸部152の高さL1と複数の凸部156の高さL3を同じにし、第2凸部154の高さL2を、第1凸部152の高さL1(複数の凸部156の高さL3)よりも低くすることができる。あるいは、図5に示されるように、第2凸部154の高さL2と複数の凸部156の高さL3を同じにし、第1凸部152の高さL1を、第2凸部154の高さL2(複数の凸部156の高さL3)よりも低くすることができる。
第1凸部152及び第2凸部154の幅は、いずれも、一定の幅であることが望ましく、0.1mm~10mmにすることができる。第1凸部152の上面152aの表面粗さRaは0.4μm以下にすることができる。なお、第1凸部152の上面152aの表面粗さRaは0.2μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがさらに好ましい。第2凸部154の上面154a、及び、複数の凸部156の上面156aの表面粗さRaは1.6μm以下にすることができる。なお、第2凸部154の上面154a、及び、複数の凸部156の上面156aの表面粗さRaは0.4μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがさらに好ましい。
複数の凸部156の上面156aは、直径1mm~5mmの円形であることが好ましい。また、複数の凸部156の、各凸部の離間距離は、1.5mm~30mmの範囲にすることができる。
図2に示されるように、上面111の、第1凸部152と第2凸部154との間の領域には、第1ガス流路162の複数の開口162a(本実施形態では8つ)が開口している。複数の開口162aは、第1凸部162の内側に隣接するように配置されている。言い換えると、複数の開口162aは第1凸部152の内周に沿って環状に配置されている。なお、複数の開口162aは、第2凸部154の外側に配置されている。つまり、複数の開口162aは、全ての複数の凸部156の外側に配置されている。
第1ガス流路162は、複数の開口162aを備えるガス流路であり、セラミックス基材110の内部に形成されている。図2に示されるように、第1ガス流路162は、各開口162aから下方に延びた後、セラミックス基材110の中央に向かって水平方向に延在している。そして、不図示の合流路を介して各開口162aからの流路が合流した後、さらに下方に向かって延びている(図2参照)。後述のように、第1ガス流路162の下端は、シャフト130の内部に形成された第3ガス流路166の上端に接合されている。
上述のように、上面111において、複数の凸部156は3つの同心円の円周上に並んでいる。図2に示されるように、上面111の、複数の凸部156が配置された最も内側の同心円と内側から2番目の同心円との間には、第2ガス流路164の開口164aが開口している。第2ガス流路164は、開口164aを備えるガス流路であり、セラミックス基材110の内部に形成されている。第2ガス流路164は、開口164aから下方に延びている。後述のように、第2ガス流路164の下端は、シャフト130の内部に形成された第4ガス流路168の上端に接合されている。
第1ガス流路162及び第2ガス流路164は、セラミックス基材110の上面111とウェハ10の下面とによって画定される空間(間隙)に、ウェハ10とセラミックス基材110との間の伝熱のための伝熱ガスを供給するための流路である。伝熱ガスとして、例えば、ヘリウム、アルゴン、ヘリウムとアルゴンの混合ガスのような不活性ガスや、窒素ガスなどを用いることができる。伝熱ガスは、第1ガス流路162、第2ガス流路164を通じて、100Pa~40000Paの範囲内で設定された圧力で供給される。
図1、2に示されるように、セラミックス基材110の内部には、電極120(本発明の発熱体の一例)が埋設されている。図3に示されるように、電極120は帯状に裁断された金属製のメッシュや箔であり、左右対称な形状を有している。電極120の外径は約300mmである。電極120の略中央には、給電線140(図1参照)と接続される端子部121が設けられている。電極120はタングステン(W)、モリブデン(Mo)、モリブデン及び/又はタングステンを含む合金のワイヤーや箔等の耐熱金属(高融点金属)により形成されている。タングステン、モリブデンの純度は99%以上であることが好ましい。電極120の厚さは0.15mm以下である。なお、電極120の抵抗値を高くして、セラミックスヒータ100の消費電流を低減させるという観点からは、ワイヤーの線径を0.1mm以下、電極120の厚さを0.1mm以下にすることが好ましい。また、帯状に裁断された電極120の幅は2.5mm~20mmであることが好ましく、5mm~15mmであることがさらに好ましい。本実施形態においては、電極120は、図3に示される形状に裁断されているが電極120の形状はこれには限られず、適宜変更しうる。なお、セラミックス基材110の内部には電極120に加えて、ウェハ10をジョンセン・ラーベック力により上面111に引き付けるための静電チャック電極及びセラミックス基材110の上方にプラズマを発生させるためのプラズマ電極のうち少なくとも一方が埋設されていてもよい。
図1、2に示されるように、セラミックス基材110の下面113には、シャフト130が接続されている。シャフト130は中空の略円筒形状の円筒部131と、円筒部131の下方に設けられた大径部132(図1参照)を有する。大径部132は、円筒部131の径よりも大きな径を有している。以下の説明において、円筒部131の長手方向をシャフト130の長手方向6として定義する。図1に示されるように、セラミックスヒータ100の使用状態において、シャフト130の長手方向6は上下方向5と平行である。
円筒部131の上面は、セラミックス基材110の下面113に固定されている。なお、シャフト130は、セラミックス基材110と同じように、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等のセラミックス焼結体により形成されてもよい。あるいは、断熱性を高めるために、セラミックス基材110より熱伝導率の低い材料で形成されてもよい。また、円筒部131の上面に、円筒部131の下方に設けられた大径部132と同様な拡径部が設けられてもよい。
図2に示されるように、シャフト130は中空の円筒形状を有しており、その内部(内径より内側の領域)には長手方向6に延びる貫通孔が形成されている。シャフト130の中空の部分(貫通孔)には、電極120に電力を供給するための給電線140が配置されている。給電線140の上端は、電極120の中央に配置された端子部121(図3参照)に電気的に接続されている。給電線140の下端には、給電端子が設けられており、不図示のヒータ用電源に接続される。これにより、給電線140を介して電極120に電力が供給される。
また、図2に示されるように、シャフト130の円筒部131には、上下方向に延びる2つのガス流路(第3ガス流路166と第4ガス流路168)が形成されている。上述のように、第3ガス流路166の上端は第1ガス流路162の下端に接続され、第4ガス流路168の上端は第2ガス流路164の下端に接続されている。
次に、セラミックスヒータ100の製造方法について説明する。以下では、セラミックス基材110及びシャフト130が窒化アルミニウムで形成される場合を例に挙げて説明する。
まず、セラミックス基材110の製造方法について説明する。図6(a)に示されるように、窒化アルミニウム(AlN)粉末を主成分とする造粒粉Pをカーボン製の有床型501に投入し、パンチ502で仮プレスする。なお、造粒粉Pには、5wt%以下の焼結助剤(例えば、Y)が含まれることが好ましい。次に、図6(b)に示されるように、仮プレスされた造粒粉Pの上に、所定形状に裁断された電極120を配置する。なお、電極120は、加圧方向に垂直な面(有床型501の底面)に平行になるように配置される。このとき、Wのペレット又はMoのペレットを電極120の端子121の位置に埋設してもよい。
図6(c)に示されるように、電極120を覆うようにさらに造粒粉Pを有床型501に投入し、パンチ502でプレスして成形する。次に、図6(d)に示されるように、電極120が埋設された造粒粉Pをプレスした状態で焼成する。焼成の際に加える圧力は、1MPa以上であることが好ましい。また、1800℃以上の温度で焼成することが好ましい。次に、図6(e)に示されるように、端子121を形成するために、電極120までの止まり穴加工を行う。なお、ペレットを埋設した場合には、ペレットまでの止まり穴加工を行えばよい。さらに、第1ガス流路162、第2ガス流路164の一部となる貫通孔を形成するとともに、焼成体の下面に第1ガス流路162の一部となる溝を形成する。
次に、図示は省略するが、電極120を埋設しない状態で上述の図6(a)~6(d)に示される工程を繰り返して別の焼成体を作製する。別の焼成体に、第1ガス流路162、第2ガス流路164の一部となる貫通孔などを形成する(図6(e)参照)。そして、これらの2つの焼成体を重ねた状態で拡散接合により接合する。これにより、内部に第1ガス流路162、第2ガス流路164が形成されたセラミックス基材110を作製することができる。
なお、セラミックス基材110は以下の方法によっても製造することができる。図7(a)に示されるように、窒化アルミニウムの造粒粉Pにバインダーを加えてCIP成型し、円板状に加工して、窒化アルミニウムの成形体510を作製する。次に、図7(b)に示されるように、成形体510の脱脂処理を行い、バインダーを除去する。
図7(c)に示されるように、脱脂された成形体510に、電極120を埋設するための凹部511を形成する。成形体510の凹部511に電極120を配置し、別の成形体510を積層する。なお、凹部511は予め成形体510に形成しておいてもよい。次に、図7(d)に示されるように、電極120を挟むように積層された成形体510をプレスした状態で焼成し、焼成体を作製する。焼成の際に加える圧力は、1MPa以上であることが好ましい。また、1800℃以上の温度で焼成することが好ましい。焼成体を作製した後の工程は、上述の工程と同様であるので、説明を省略する。なお、上記の説明では、焼成体に対して第1ガス流路162、第2ガス流路164を構成する貫通孔や溝を形成していたが、成形体510に対して、第1ガス流路162、第2ガス流路164を構成する貫通孔や溝を形成し、その後焼成することもできる。
このようにして形成されたセラミックス基材110の上面111に対して研削を行い、ラップ加工(鏡面研磨加工)を行う。さらに、上面111に対してサンドブラスト加工を行うことにより、上面111に複数の凸部156、環状の第1凸部152、環状の第2凸部154を形成する。なお、上面111に複数の凸部156、環状の第1凸部152、環状の第2凸部154を形成するための加工方法は、サンドブラスト加工が好適であるが、他の加工方法を用いることもできる。
次に、シャフト130の製造方法及びシャフト130とセラミックス基材110との接合方法について説明する。まず、バインダーを数wt%添加した窒化アルミニウムの造粒粉Pを静水圧(1MPa程度)で成形し、成形体を所定形状に加工する。なお、シャフト130の円筒部131の長さは例えば、50mm~500mmにすることができる。このとき、成形体に第3ガス流路166、第4ガス流路168となる貫通孔を形成する。その後、成形体を窒素雰囲気中で焼成する。例えば、1900℃の温度で2時間焼成する。そして、焼成後に焼結体を所定形状に加工することによりシャフト130が形成される。円筒部131の上面とセラミックス基材110の下面113とを、1600℃以上、1MPa以上の一軸圧力下で、拡散接合により固定することができる。この場合には、セラミックス基材110の下面113の表面粗さRaは0.4μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがさらに好ましい。また、円筒部131の上面とセラミックス基材110の下面113とを、接合剤を用いて接合することもできる。接合剤として、例えば、10wt%のYを添加したAlN接合材ペーストを用いることができる。例えば、円筒部131の上面とセラミックス基材110の下面113との界面に上記のAlN接合剤ペーストを15μmの厚さで塗布し、上面111に垂直な方向(シャフト130の長手方向6)に5kPaの力を加えつつ、1700℃の温度で1時間加熱することにより、接合することができる。あるいは、円筒部131の上面とセラミックス基材110の下面113とを、ねじ止め、ろう付け等によって固定することもできる。
以下、本発明について実施例及び比較例を用いて更に説明する。但し、本発明は、以下に説明する実施例及び比較例に限定されない。
[実施例1]
実施例1のセラミックスヒータ100は、図2に示されるように、第1凸部152の高さL1、第2凸部154の高さL2、及び、複数の凸部156の高さL3が全て同じである。図2には示されていないが、電極120として、モリブデンメッシュ(線径0.1mm、メッシュサイズ#50、平織り)を図3の形状に裁断したものを作製した。そして、このような電極120を埋設した直径310mm、厚さ25mmのセラミックス基材110を作製した。セラミックス基材110の上面111に、内径292mm、外径298mm、幅3mm、上面111からの高さ150μmの第1凸部152を形成した。セラミックス基材110の上面111に、内径280mm、外径286mm、幅3mm、上面111からの高さ150μmの第2凸部154を形成した。さらに、セラミックス基材110の上面111に、直径2mm、上面111からの高さ150μmの円柱形状の複数の凸部156を形成した。第1凸部152の上面152a、第2凸部154の上面154a、凸部156の上面156aの表面粗さRaは、いずれも0.4μmとした。
第1ガス流路162の開口162aの直径は3mmである。セラミックス基材110の上面111の、第1凸部152と第2凸部154との間の円環状の領域に8つの開口162aが等間隔に配置されている。なお、各開口162aの中心は、セラミックス基材110の中心から289mmの位置にある。第2ガス流路164の開口164aの直径は3mmである。開口164aの中心は、セラミックス基材110の中心から30mmの位置にある。
このような形状のセラミックスヒータ100をプロセスチャンバに設置した。プロセスチャンバ内に、プロセスガスとしてアルゴンとヘリウムの混合ガスを26600Pa(200Torr)の圧力で供給した。さらに、第1ガス流路162を通じて、アルゴンガスを26600Pa(200Torr)の圧力で供給した。また、第2ガス流路164を通じて、アルゴンガスを6650Pa(50Torr)の圧力で供給した。
そして、以下の手順でセラミックスヒータ100の温度評価を行った。まず、セラミックス基板110の上に温度評価用のシリコンウェハを載せ、セラミックスヒータ100に不図示の外部電源から650Wのヒータ電力を供給した。そして、上記の圧力でプロセスガスと伝熱ガスとしてのアルゴンガスとを供給した。その後、温度評価用のシリコンウェハの、直径290mmの領域の温度分布を赤外線カメラで計測した。第1ガス流路162及び第2ガス流路164にアルゴンガスの供給を開始したとき(1回目)と、その10分後(2回目)に、温度分布の測定を行った。なお、温度評価用のシリコンウェハは、直径300mmのシリコンウェハの上面に厚さ30μmの黒体膜をコーティングしたものである。黒体膜とは、放射率(輻射率)が90%以上である膜であり、例えば、カーボンナノチューブを主原料とする黒体塗料をコーティングすることにより成膜することができる。実施例1において、1回目の温度測定における温度分布の平均値は377.7℃であり、2回目の温度測定における温度分布の平均値は377.9℃であった。また、第1ガス流路162へ供給するアルゴンガスのガス流量は0.8sccmであった。
[実施例2]
実施例2のセラミックスヒータ100は、第1凸部152の上面152aの表面粗さRaが0.2μmであることを除いて、実施例1のセラミックスヒータ100と同様である。実施例1と同じ圧力でアルゴンガス及びプロセスガスを供給した。実施例2において、1回目の温度測定における温度分布の平均値は377.7℃であり、2回目の温度測定における温度分布の平均値は377.7℃であった。また、第1ガス流路162へ供給するアルゴンガスのガス流量は0.2sccmであった。
[実施例3]
実施例3のセラミックスヒータ100は、第2凸部154の高さL2が147μmであることを除いて、実施例1のセラミックスヒータ100と同様である。実施例1と同じ圧力でアルゴンガス及びプロセスガスを供給した。実施例3において、1回目の温度測定における温度分布の平均値は377.7℃であり、2回目の温度測定における温度分布の平均値は377.5℃であった。また、第1ガス流路162へ供給するアルゴンガスのガス流量は40sccmであった。
[実施例4]
実施例4のセラミックスヒータ100は、第2凸部154の高さL2が140μmであることを除いて、実施例1のセラミックスヒータ100と同様である。実施例1と同じ圧力でアルゴンガス及びプロセスガスを供給した。実施例4において、1回目の温度測定における温度分布の平均値は377.7℃であり、2回目の温度測定における温度分布の平均値は377.2℃であった。また、第1ガス流路162へ供給するアルゴンガスのガス流量は390sccmであった。
[実施例5]
実施例5のセラミックスヒータ100は、第1凸部152の高さL1が147μmであることを除いて、実施例1のセラミックスヒータ100と同様である。実施例1と同じ圧力でアルゴンガス及びプロセスガスを供給した。実施例5において、1回目の温度測定における温度分布の平均値は377.7℃であり、2回目の温度測定における温度分布の平均値は378.1℃であった。また、第1ガス流路162へ供給するアルゴンガスのガス流量は0.8sccmであった。
[実施例6]
実施例6のセラミックスヒータ100は、第2凸部154の高さL2が135μmであることを除いて、実施例1のセラミックスヒータ100と同様である。実施例1と同じ圧力でアルゴンガス及びプロセスガスを供給した。実施例6において、1回目の温度測定における温度分布の平均値は377.7℃であり、2回目の温度測定における温度分布の平均値は376.8℃であった。また、第1ガス流路162へ供給するアルゴンガスのガス流量は1000sccmより多かった。
[比較例]
比較例のセラミックスヒータ100Aは、図8に示されるように、第2凸部154及び第1ガス流路162が設けられていないことを除いて、実施例1のセラミックスヒータ100と同様である。比較例においては、プロセスチャンバ内に、プロセスガスとしてアルゴンとヘリウムの混合ガスを26600Pa(200Torr)の圧力で供給した。さらに、第2ガス流路164を通じて、アルゴンガスを6650Pa(50Torr)の圧力で供給した。比較例において、1回目の温度測定における温度分布の平均値は377.7℃であり、2回目の温度測定における温度分布の平均値は383.3℃であった。また、第2ガス流路164へ供給するアルゴンガスのガス流量は0.2sccmより少なかった。
<実施例及び比較例のまとめ>
図9は、上述の実施例1~6及び比較例の結果をまとめた表を示している。
図2、4、5に示されているように、実施例1~6のセラミックスヒータ100は第1凸部152と第2凸部154とを備えている。さらに、実施例1~6のセラミックスヒータ100は、第1凸部152と第2凸部154との間に開口する開口152aを有する第1ガス流路162と、第2凸部154の内側に開口する開口154aを有する第2ガス流路164とを備えている。そして、第1ガス流路162と第2ガス流路164とは互いに独立したガス流路であるため、それぞれを流れるガスの流量及び/又は圧力を個別に調整することができる。これにより、実施例1~6のように、第1凸部152と第2凸部154とウェハ10とに囲まれた円環状の空隙の圧力を、プロセスチャンバ内のプロセスガスの圧力とほぼ同程度(実施例1~6では26600Pa)にしつつ、第2凸部154とウェハ10とに囲まれた空隙の圧力を、上記の円環状の空隙の圧力及びプロセスチャンバ内のプロセスガスの圧力よりも低く(実施例1~6では6650Pa)設定することができる。第2凸部154とウェハ10とに囲まれた空隙の圧力を、プロセスチャンバ内のプロセスガスの圧力よりも低くすることができるので、これらの差圧によりウェハ10をセラミックス基板110の上面111に向かって吸着させることができる。これにより、ウェハ10と複数の凸部156の上面156aとの間の密着性が向上するため、セラミックスヒータ100の熱をウェハ10に効率よく伝えることができる。また、ガスの流量及び/又は圧力を調整することにより、ウェハ10の温度を調節することもできる。さらに、第1凸部152と第2凸部154とウェハ10とに囲まれた円環状の空隙の圧力を、プロセスチャンバ内のプロセスガスの圧力とほぼ同程度にできるので、プロセスガスが第2凸部154の内側の領域まで侵入することを抑制することができる。これにより、第2凸部154の内側の領域において、伝熱ガスにプロセスガスが混入することに起因して、伝熱ガスの熱伝達率が変動してウェハ10の温度が変動することを抑制することができる。
これに対して、図8に示されるように、比較例のセラミックスヒータ100Aは、第2凸部154及び第1ガス流路162が設けられていない。そのため、ウェハ10をセラミックス基板110の上面111に向かって吸着させるために、第1凸部152とウェハ10とに囲まれた空隙の圧力を、プロセスチャンバ内のプロセスガスの圧力よりも低く設定した場合には、差圧によりプロセスガスが第1凸部152とウェハ10とに囲まれた空隙内に容易に侵入してしまう。これにより、第1凸部152の内側の領域において、伝熱ガスにプロセスガスが混入することに起因して、伝熱ガスの熱伝導率が変動してウェハ10の温度が変動したと考えられる。なお、比較例においては、伝熱ガス(アルゴンガス)に、プロセスガスに含まれるヘリウムガスが混入することにより、熱伝達率が高くなったため、ウェハ10の温度が実施例1~6に比べて高くなってしまったと考えられる。
実施例1と実施例2とを比較すると、第1凸部152の表面粗さRaを小さくすることによって、ウェハ10の温度変化をより小さく抑えることができることがわかった。これは、第1凸部152の表面粗さRaを小さくすることによって、第1凸部152とウェハ10との接触面を通過するヘリウムガスの量を減らすことができたからであると考えられる。
実施例1と実施例3とを比較すると、第2凸部154の高さL2を第1凸部152の高さL1よりも3μm低くすることにより、第1ガス流路162のガス流量が大きくなり、伝熱ガス(アルゴンガス)の消費量が大きくなることがわかった。しかしながら、第2凸部154の高さL2を第1凸部152の高さL1よりも3μm低くした場合であっても、ウェハ10の温度変化を十分抑えることができることがわかった。また、第2凸部154の高さL2が第1凸部152の高さL1よりも低いので、ウェハ10と第2凸部154の上面154aとが接触しない。これにより、ウェハ10と第2凸部154の上面154aとの接触によって、局所的にヒートスポットが発生することを抑制できる。また、ウェハ10と第2凸部154の上面154aとの接触によって、上面154aから発生したパーティクルがウェハ10に付着することを抑制することができる。
実施例1と実施例4とを比較すると、第2凸部154の高さL2を第1凸部152の高さL1よりも10μm低くすることにより、第1ガス流路162のガス流量が大きくなり、伝熱ガス(アルゴンガス)の消費量が大きくなることがわかった。しかしながら、第2凸部154の高さL2を第1凸部152の高さL1よりも10μm低くした場合であっても、ウェハ10の温度変化を十分抑えることができることがわかった。
実施例1と実施例5とを比較すると、第1凸部152の高さL1を第2凸部154の高さL2よりも3μm低くした場合であっても、第1ガス流路162のガス流量には大きな変化がなかった。これは、プロセスチャンバ内のプロセスガスの圧力(26600Pa)と、第1ガス流路162を通じて供給された伝熱ガスとしてのアルゴンガスの圧力(26600Pa)とがほぼ同じであったからであると考えられる。そのため、実施例5においても、プロセスガスが第1凸部152の内側に侵入することが抑制され、ウェハ10の温度変化を十分抑えることができることがわかった。また、第1凸部152の高さL1が第2凸部154の高さL2よりも低いので、ウェハ10と第1凸部152の上面152aとが接触しない。これにより、ウェハ10と第1凸部152の上面152aとの接触によって、局所的にヒートスポットが発生することを抑制できる。また、ウェハ10と第1凸部152の上面152aとの接触によって、上面152aから発生したパーティクルがウェハ10に付着することを抑制することができる。
実施例1と実施例6とを比較すると、第2凸部154の高さL2を第1凸部152の高さL1よりも15μm低くすることにより、第1ガス流路162のガス流量が過多になり、伝熱ガス(アルゴンガス)の消費量が著しく大きくなることがわかった。しかしながら、第2凸部154の高さL2を第1凸部152の高さL1よりも15μm低くした場合であっても、ウェハ10の温度変化は十分抑えることができることがわかった。
<実施形態の作用効果>
上記実施形態及び実施例において、セラミックスヒータ100は、セラミックス基材110と、セラミックス基材110に埋設された金属製の電極120とを備えている。セラミックス基材110の上面111には、上面111の外周部に配置され、且つ、上面111から上方に突出した環状の第1凸部152と、第1凸部152の内側に配置され、且つ、上面111から上方に突出した環状の第2凸部154と、第2凸部154の内側に配置され、且つ、上面111から上方に突出した複数の凸部156とが設けられている。なお、第1凸部152は、セラミックス基材110の上にウェハ10が載置されたとき、上下方向5においてウェハ10と重なる位置に配置されている。さらに、セラミックス基材110の内部には、第1凸部152と第2凸部154との間に開口する開口162aを有する第1ガス流路162と、第2凸部154の内側に開口する開口164aを有する第2ガス流路164とが形成されている。また、第1ガス流路162と第2ガス流路164とは互いに独立したガス流路である。
第1ガス流路162と第2ガス流路164とは互いに独立したガス流路であるため、それぞれを流れるガスの流量及び/又は圧力を個別に調整することができる。例えば、第1凸部152と第2凸部154とウェハ10とに囲まれた円環状の空隙の圧力を、第1凸部152の外側の(外部環境の)圧力とほぼ同程度にしつつ、第2凸部154とウェハ10とに囲まれた空隙の圧力を、第1凸部152の外側の圧力よりも低く設定することができる。このとき、これらの差圧によりウェハ10をセラミックス基板110の上面111に向かって吸着させることができる。これにより、ウェハ10と複数の凸部156の上面156aとの間の密着性が向上するため、セラミックスヒータ100の熱をウェハ10に効率よく伝えることができる。また、ガスの流量及び/又は圧力を調整することによりウェハ10の温度を調節することもできる。また、第1凸部152と第2凸部154とウェハ10とに囲まれた円環状の空隙の圧力を、第1凸部152の外側の圧力とほぼ同程度にできるので、第1凸部152の外側の領域にあるガスが第2凸部154の内側の領域まで侵入することを抑制することができる。これにより、第2凸部154の内側の領域において、外部からガスが混入することに起因して、ウェハ10の温度が変動することを抑制することができる。
上記実施形態及び実施例において、第1凸部152の高さL1を、第2凸部154の高さL2以上にすることができる(L1≧L2)。また、第1凸部152の高さL1を、第2凸部154の高さL2よりも大きくすることができる(L1>L2)。いずれの場合においても、第1凸部152の外側にあるガスが、第2凸部154の内側に侵入することを抑制することができる。これにより、ウェハ10の温度変化を抑えることができる。なお、上述のように、第1凸部152の高さL1、第2凸部154の高さL2、複数の凸部156の高さL3は、いずれも、セラミックス基材110の上面111からの上下方向の長さとして定義される。
上記実施形態及び実施例において、第1凸部152の高さL1と第2凸部154の高さL2との差を、0μm以上10μm以下にすることができる(0μm≦L1-L2≦10μm)。この場合には、第1ガス流路162のガス流量が大きくなりすぎることを抑えつつ、第1凸部152の外側にあるガスが、第2凸部154の内側に侵入することを抑制することができる。これにより、ウェハ10の温度変化を抑えることができる。さらに、第1凸部152の高さL1と第2凸部154の高さL2を同じにすることができる(L1=L2)。この場合には、第1ガス流路162のガス流量を十分小さく抑えることができる。
上記実施形態及び実施例において、シャフト130の円筒部131に、上下方向に延びる第3ガス流路166及び第4ガス流路168を形成することができる。なお、第3ガス流路166の上端は第1ガス流路162の下端に接続され、第4ガス流路168の上端は第2ガス流路164の下端に接続される。シャフト130の円筒部131に第1ガス流路162、第2ガス流路164に接続された2つのガス流路が形成されているので、これらを通じて容易に第1ガス流路162及び第2ガス流路164にガス(例えば伝熱ガス)を供給することができる。
<変更形態>
上述の実施形態は、あくまで例示に過ぎず、適宜変更しうる。例えば、セラミックス基材110、シャフト130の形状、寸法は上記実施形態のものには限られず、適宜変更しうる。第1凸部152及び第2凸部154の高さ、幅等の寸法、形状、上面の表面粗さRaの大きさは適宜変更しうる。
複数の凸部156の高さ、上面156aの形状、上面156aの表面粗さRaの大きさは適宜変更しうる。例えば、複数の凸部156の上面156aの形状は必ずしも円形でなくてもよく、任意の形状にすることができる。なお、その場合においても、直径1mm~5mmの円形の上面156と同程度の面積を有することが好ましい。また、上記説明において、複数の凸部156は同心円状に分布するように配置されていたが、本発明はそのような態様には限られない。例えば、複数の凸部156がランダムな位置に分布するように配置されていてもよい。その場合であっても、複数の凸部156の、各凸部の離間距離は、1.5mm~30mmの範囲にあることが好ましい。
上記実施形態においては、電極120として、モリブデン、タングステン、モリブデン及び/又はタングステンを含む合金を用いていたが、本発明はそのような態様には限られない。例えば、モリブデン、タングステン以外の金属又は合金を用いることもできる。
上記実施形態においては、セラミックスヒータ100はシャフト130を備えていたが、本発明はそのような態様には限られず、セラミックスヒータ100は必ずしもシャフト130を備えていなくてもよい。また、セラミックスヒータ130がシャフト130を備えている場合であっても、シャフト130の円筒部131に、上下方向に延びる第3ガス流路166及び第4ガス流路168が形成されていなくてもよい。例えば、第3ガス流路166及び第4ガス流路168に代えて、円筒部131の中空の領域(給電線140が設けられている領域)に、別途ガスの配管を設けることもできる。
以上、発明の実施形態及びその変更形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることが当業者に明らかである。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが請求の範囲の記載からも明らかである。
明細書、及び図面中において示した製造方法における各処理の実行順序は、特段に順序が明記されておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるので無い限り、任意の順序で実行しうる。便宜上、「まず、」「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するわけではない。
100 セラミックスヒータ
110 セラミックス基材
120 電極
130 シャフト
140 給電線
152 第1凸部
154 第2凸部
156 複数の凸部
162 第1ガス流路
164 第2ガス流路

Claims (6)

  1. 上面、前記上面と上下方向において対向する下面を有するセラミックス基材と、
    前記セラミックス基材に埋設された発熱体と、を備え、
    前記セラミックス基材は、
    前記上面の、基板と前記上下方向に重なる位置において前記上面の外周部に配置され、且つ、前記上面から上方に突出した環状の第1凸部と、
    前記上面の、前記第1凸部の内側に配置され、且つ、前記上面から上方に突出した環状の第2凸部と、
    前記上面の、前記第2凸部の内側に配置され、且つ、前記上面から上方に突出した複数の凸部と、
    前記上面の、前記第1凸部と前記第2凸部との間に開口する第1ガス流路と
    前記上面の、前記第2凸部の内側に開口する第2ガス流路と、を備え、
    前記第1ガス流路と、前記第2ガス流路とは、互いに独立していることを特徴とするセラミックスヒータ。
  2. 前記第1凸部の、前記上面からの前記上下方向の長さL1は、前記第2凸部の、前記前面からの前記上下方向の長さL2以上である請求項1に記載のセラミックスヒータ。
  3. 前記第1凸部の、前記上面からの前記上下方向の長さL1は、前記第2凸部の、前記前面からの前記上下方向の長さL2よりも大きい請求項1又は2に記載のセラミックスヒータ。
  4. 前記第1の環状凸部の、前記前面からの前記上下方向の長さL1と、前記第2の環状凸部の、前記前面からの前記上下方向の長さL2との差L1-L2は、
    0μm≦L1-L2≦10μm
    の関係を満たす請求項1又は2に記載のセラミックスヒータ。
  5. 前記第1の環状凸部の、前記前面からの前記上下方向の長さL1は、前記第2の環状凸部の、前記前面からの前記上下方向の長さL2と等しい請求項4に記載のセラミックスヒータ。
  6. さらに、前記セラミックス基材の前記下面に接合された筒状のシャフトを備え、
    前記シャフトは、前記シャフトの内面と前記シャフトの外面との間に配置された2つのガス流路を備え、
    前記2つのガス流路の一方は前記第1のガス流路に接続され、前記2つのガス流路の他方は前記第2のガス流路に接続されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のセラミックスヒータ。
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