JP2023039160A - 磁気メモリデバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】メモリセルのサイズを小さくする。【解決手段】一実施形態の磁気メモリデバイスは、第1乃至第3導電体層と、第1乃至第3導電体層に接続された3端子型のメモリセルと、を備える。第1メモリセルは、第4導電体層と、磁気抵抗効果素子と、2端子型の第1スイッチング素子と、2端子型の第2スイッチング素子と、を含む。第4導電体層は、第1導電体層と接続された第1部分と、第2導電体層と接続された第2部分と、第3導電体層と接続されかつ第1部分と第2部分との間に位置する第3部分と、を有する。磁気抵抗効果素子は、第3導電体層と第4導電体層との間に接続される。第1スイッチング素子は、第2導電体層と第4導電体層との間に接続される。第2スイッチング素子は、第1導電体層と第3導電体層との間に接続される。【選択図】図4
Description
実施形態は、磁気メモリデバイスに関する。
磁気抵抗効果素子を記憶素子として用いた磁気メモリデバイスが知られている。磁気抵抗効果素子へデータを書き込む方式として、種々の手法が提案されている。
Yeongkyo Seo, et al., "Area-Efficient SOT-MRAM With a Schottky Diode," IEEE Electron Device Letters, Vol. 37, No. 8, August 2016
メモリセルのサイズを小さくする。
実施形態の磁気メモリデバイスは、第1導電体層と、第2導電体層と、第3導電体層と、上記第1導電体層、上記第2導電体層、及び上記第3導電体層に接続された3端子型の第1メモリセルと、を備える。上記第1メモリセルは、第4導電体層と、第1磁気抵抗効果素子と、2端子型の第1スイッチング素子と、2端子型の第2スイッチング素子と、を含む。上記第4導電体層は、上記第1導電体層と接続された第1部分と、上記第2導電体層と接続された第2部分と、上記第3導電体層と接続されかつ上記第1部分と上記第2部分との間に位置する第3部分と、を有する。上記第1磁気抵抗効果素子は、上記第3導電体層と上記第4導電体層との間に接続される。上記第1スイッチング素子は、上記第2導電体層と上記第4導電体層との間に接続される。上記第2スイッチング素子は、上記第1導電体層と上記第3導電体層との間に接続される。
以下、図面を参照していくつかの実施形態について説明する。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する構成要素については、共通する参照符号を付す。また、共通する参照符号を有する複数の構成要素を区別する場合、当該共通する参照符号に添え字を付して区別する。なお、複数の構成要素について特に区別を要さない場合、当該複数の構成要素には、共通する参照符号のみが付され、添え字は付さない。添え字は、下付き文字や上付き文字に限らず、例えば、参照符号の末尾に添加される小文字のアルファベット、記号、及び配列を意味するインデックス等を含む。
本明細書において、磁気メモリデバイスは、例えば、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)である。磁気メモリデバイスは、記憶素子として磁気抵抗効果素子を含む。磁気抵抗効果素子は、磁気トンネル接合(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)によって磁気抵抗効果(Magnetoresistance effect)を有する抵抗変化素子である。磁気抵抗効果素子は、MTJ素子とも称する。
1.第1実施形態
第1実施形態について説明する。
第1実施形態について説明する。
1.1 構成
まず、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスの構成について説明する。
まず、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスの構成について説明する。
1.1.1 磁気メモリデバイス
図1は、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスの構成の一例を示すブロック図である。磁気メモリデバイス1は、メモリセルアレイ10、ロウ選択回路11、カラム選択回路12、デコード回路13、書込み回路14、読出し回路15、電圧生成回路16、入出力回路17、及び制御回路18を備える。
図1は、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスの構成の一例を示すブロック図である。磁気メモリデバイス1は、メモリセルアレイ10、ロウ選択回路11、カラム選択回路12、デコード回路13、書込み回路14、読出し回路15、電圧生成回路16、入出力回路17、及び制御回路18を備える。
メモリセルアレイ10は、磁気メモリデバイス1におけるデータの記憶部である。メモリセルアレイ10は、複数のメモリセルMCを備える。複数のメモリセルMCの各々は、行(row)及び列(column)の組に対応付けられる。同一行にあるメモリセルMCは、同一のワード線WLに接続され、同一列にあるメモリセルMCは、同一の読出し用ビット線RBL及び書込み用ビット線WBLの組に接続される。
ロウ選択回路11は、メモリセルアレイ10の行を選択する回路である。ロウ選択回路11は、ワード線WLを介してメモリセルアレイ10と接続される。ロウ選択回路11には、デコード回路13からのアドレスADDのデコード結果(ロウアドレス)が供給される。ロウ選択回路11は、アドレスADDのデコード結果に基づいた行に対応するワード線WLを選択する。以下において、選択されたワード線WLは、選択ワード線WLと言う。また、選択ワード線WL以外のワード線WLは、非選択ワード線WLと言う。
カラム選択回路12は、メモリセルアレイ10の列を選択する回路である。カラム選択回路12は、読出し用ビット線RBL及び書込み用ビット線WBLを介してメモリセルアレイ10と接続される。カラム選択回路12には、デコード回路13からのアドレスADDのデコード結果(カラムアドレス)が供給される。カラム選択回路12は、アドレスADDのデコード結果に基づいた列に対応する読出し用ビット線RBL及び書込み用ビット線WBLを選択する。以下において、選択された読出し用ビット線RBL及び書込み用ビット線WBLはそれぞれ、選択ビット線RBL及び選択ビット線WBLと言う。また、選択ビット線RBL以外の読出し用ビット線RBL、及び選択ビット線WBL以外の書込み用ビット線WBLはそれぞれ、非選択ビット線RBL及び非選択ビット線WBLと言う。
デコード回路13は、入出力回路17からのアドレスADDをデコードするデコーダである。デコード回路13は、アドレスADDのデコード結果を、ロウ選択回路11、及びカラム選択回路12に供給する。アドレスADDは、選択されるカラムアドレス、及びロウアドレスを含む。
書込み回路14は、例えば、書込みドライバ(図示せず)を含む。書込み回路14は、メモリセルMCへのデータの書込みを行う。
読出し回路15は、例えば、センスアンプ(図示せず)を含む。読出し回路15は、メモリセルMCからのデータの読出しを行う。
電圧生成回路16は、磁気メモリデバイス1の外部(図示せず)から提供された電源電圧を用いて、メモリセルアレイ10の各種の動作のための電圧を生成する。例えば、電圧生成回路16は、書込み動作の際に必要な種々の電圧を生成し、書込み回路14に出力する。また、例えば、電圧生成回路16は、読出し動作の際に必要な種々の電圧を生成し、読出し回路15に出力する。
入出力回路17は、磁気メモリデバイス1の外部との通信を司る。入出力回路17は、磁気メモリデバイス1の外部からのアドレスADDを、デコード回路13に転送する。入出力回路17は、磁気メモリデバイス1の外部からのコマンドCMDを、制御回路18に転送する。入出力回路17は、種々の制御信号CNTを、磁気メモリデバイス1の外部と、制御回路18と、の間で送受信する。入出力回路17は、磁気メモリデバイス1の外部からのデータDATを書込み回路14に転送し、読出し回路15から転送されたデータDATを磁気メモリデバイス1の外部に出力する。
制御回路18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ、及びROM(Read Only Memory)を含む。制御回路18は、制御信号CNT及びコマンドCMDに基づいて、磁気メモリデバイス1内のロウ選択回路11、カラム選択回路12、デコード回路13、書込み回路14、読出し回路15、電圧生成回路16、及び入出力回路17の動作を制御する。
1.1.2 メモリセルアレイ
次に、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスのメモリセルアレイの構成について説明する。
次に、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスのメモリセルアレイの構成について説明する。
(回路構成)
図2は、第1実施形態に係るメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図である。図2では、ワード線WL、読出し用ビット線RBL、及び書込み用ビット線WBLの各々が、インデックス(“<>”)を含む添え字によって分類されて示される。
図2は、第1実施形態に係るメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図である。図2では、ワード線WL、読出し用ビット線RBL、及び書込み用ビット線WBLの各々が、インデックス(“<>”)を含む添え字によって分類されて示される。
メモリセルアレイ10は、複数のメモリセルMC、複数のワード線WL、複数の読出し用ビット線RBL、及び複数の書込み用ビット線WBLを含む。図2の例では、複数のメモリセルMCは、(M+1)×(N+1)個のメモリセルMC<0,0>、MC<0,1>、…、MC<0,N>、MC<1,0>、…、及びMC<M,N>を含む(M及びNは、2以上の整数)。なお、図2の例では、M及びNが2以上の整数である場合について示したが、これに限られない。M及びNは、0又は1であってもよい。複数のワード線WLは、(M+1)本のワード線WL<0>、WL<1>、…、及びWL<M>を含む。複数の読出し用ビット線RBLは、(N+1)本の読出し用ビット線RBL<0>、RBL<1>、…、及びRBL<N>を含む。複数の書込み用ビット線WBLは、(N+1)本の書込み用ビット線WBL<0>、WBL<1>、…、及びWBL<N>を含む。
複数のメモリセルMCは、メモリセルアレイ10内でマトリクス状に配置される。メモリセルMCは、複数のワード線WLのうちの1本と、複数の読出し用ビット線RBL及び複数の書込み用ビット線WBLのうちの1組の読出し用ビット線RBL及び書込み用ビット線WBLと、の組に対応付けられる。すなわち、メモリセルMC<i,j>(0≦i≦M、0≦j≦N)は、ワード線WL<i>、読出し用ビット線RBL<j>、及び書込み用ビット線WBL<j>に接続される。
メモリセルMC<i,j>は、ワード線WL<i>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<j>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<j>に接続される第3端と、を有する3端子型メモリセルである。メモリセルMC<i,j>、スイッチング素子SEL1<i,j>及びSEL2<i,j>、磁気抵抗効果素子MTJ<i,j>、並びに配線SOTL<i,j>を含む。
配線SOTL<i,j>は、第1部分と、第2部分と、第1部分及び第2部分の間の第3部分と、を含む。配線SOTL<i,j>の第1部分は、ワード線WL<i>に接続される。配線SOTL<i,j>の第2部分は、書込み用ビット線WBL<j>に接続される。配線SOTL<i,j>の第3部分は、読出し用ビット線RBL<j>に接続される。スイッチング素子SEL1<i,j>は、配線SOTL<i,j>の第2部分と書込み用ビット線WBL<j>との間に接続される。磁気抵抗効果素子MTJ<i,j>は、配線SOTL<i,j>の第3部分と読出し用ビット線RBL<j>との間に接続される。スイッチング素子SEL2<i,j>は、磁気抵抗効果素子MTJ<i,j>と読出し用ビット線RBL<j>との間に接続される。
スイッチング素子SEL1及びSEL2は、2端子型のスイッチング素子である。2端子型スイッチング素子は、3個目の端子を含まない点において、トランジスタ等の3端子型のスイッチング素子と異なる。2端子間に印加する電圧がそれぞれ閾値Vth1及びVth2未満の場合、スイッチング素子SEL1及びSEL2は、“高抵抗”状態又は“オフ”状態、例えば電気的に非導通状態である。2端子間に印加する電圧がそれぞれ閾値Vth1及びVth2以上の場合、スイッチング素子SEL1及びSEL2は“低抵抗”状態又は“オン”状態、例えば電気的に導通状態に変わる。より具体的には、例えば、スイッチング素子SEL1及びSEL2はそれぞれ、対応するメモリセルMCに印加される電圧が閾値電圧Vth1及びVth2を下回る場合、抵抗値の大きい絶縁体として電流を遮断する(オフ状態となる)。スイッチング素子SEL1及びSEL2はそれぞれ、対応するメモリセルMCに印加される電圧が閾値電圧Vth1及びVth2を上回る場合、抵抗値の小さい導電体として電流を流す(オン状態となる)。スイッチング素子SEL1及びSEL2は、2端子間に印加される電圧がどちらの極性でも(流れる電流の方向に依らず)、対応するメモリセルMCに印加される電圧の大きさに応じて、電流を流すか遮断するかを切替える。
配線SOTLは、メモリセルMCにおける電流経路である。例えば、スイッチング素子SEL1がオン状態かつスイッチング素子SEL2がオフ状態の場合、配線SOTLは、ワード線WLと書込み用ビット線WBLとの間の電流経路として機能する。また、例えば、スイッチング素子SEL1がオフ状態かつスイッチング素子SEL2がオン状態の場合、配線SOTLの一部は、ワード線WLと読出し用ビット線RBLとの間の電流経路として機能する。
磁気抵抗効果素子MTJは、抵抗変化素子である。磁気抵抗効果素子MTJは、スイッチング素子SEL1及びSEL2によって経路を制御された電流に基づき、抵抗値を低抵抗状態と高抵抗状態とに切替わることができる。磁気抵抗効果素子MTJは、その抵抗状態の変化によってデータを不揮発に記憶する記憶素子として機能する。
(平面レイアウト)
次に、第1実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトについて説明する。以下では、基板表面に平行な面をXY平面とする。基板表面に対して磁気メモリデバイス1が設けられる方向をZ方向又は上方向とする。XY平面内において互いに交差する方向をX方向及びY方向とする。
次に、第1実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトについて説明する。以下では、基板表面に平行な面をXY平面とする。基板表面に対して磁気メモリデバイス1が設けられる方向をZ方向又は上方向とする。XY平面内において互いに交差する方向をX方向及びY方向とする。
図3は、第1実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。図3では、絶縁体層等の構造が省略されて示される。
メモリセルアレイ10は、複数の縦型構造V1、複数の縦型構造V2、及び複数の縦型構造V3を更に含む。複数の縦型構造V1の各々は、スイッチング素子SEL1を含む。複数の縦型構造V2の各々は、磁気抵抗効果素子MTJ及びスイッチング素子SEL2を含む。
複数の書込み用ビット線WBLは、X方向に並ぶ。複数の書込み用ビット線WBLの各々は、Y方向に延びる。
複数の書込み用ビット線WBLの上方に、複数のワード線WLが設けられる。複数のワード線WLは、Y方向に並ぶ。複数のワード線WLの各々は、X方向に延びる。
複数のワード線WLの上方に、複数の配線SOTLが設けられる。平面視において、複数の配線SOTLの各々は、X方向に対してY方向に長い矩形状を有する。複数の配線SOTLの各々は、Y方向に延びる。平面視において、複数の配線SOTLの各々は、1本のワード線WL、及び1本の書込み用ビット線WBLと重なる位置に対応して、マトリクス状に設けられる。
複数の配線SOTLの上方に、複数の読出し用ビット線RBLが設けられる。複数の読出し用ビット線RBLは、X方向に並ぶ。複数の読出し用ビット線RBLの各々は、Y方向に延びる。平面視において、複数の読出し用ビット線RBLはそれぞれ、複数の書込み用ビット線WBLに重なる位置に設けられる。
複数の縦型構造V1は、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V1は、円形状を有する。複数の縦型構造V1の各々は、対応する1本の書込み用ビット線WBLと1本の配線SOTLとの間を接続する。
複数の縦型構造V2は、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V2は、円形状を有する。複数の縦型構造V2の各々は、対応する1本の読出し用ビット線RBLと1本の配線SOTLとの間を接続する。
複数の縦型構造V3は、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V3は、円形状を有する。複数の縦型構造V3の各々は、対応する1本のワード線WLと1本の配線SOTLとの間を接続する。
以上のような構成のうち、1本の配線SOTL、並びに当該1本の配線SOTLに接続された1個の縦型構造V1、1個の縦型構造V2、及び1個の縦型構造V3の組が、1個のメモリセルMCとして機能する。
(断面構造)
次に、第1実施形態に係るメモリセルアレイの断面構造について説明する。
次に、第1実施形態に係るメモリセルアレイの断面構造について説明する。
図4は、第1実施形態に係るメモリセルアレイの断面構造の一例を示す、図3のIV―IV線に沿った断面図である。メモリセルアレイ10は、半導体基板20、並びに階層構造L1及びL2を含む。階層構造L1は、導電体層21_1、23_1、24_1、25_1、26_1、及び29_1、並びに素子層22_1、27_1、及び28_1を含む。階層構造L2は、導電体層21_2、23_2、24_2、25_2、26_2、及び29_2、並びに素子層22_2、27_2、及び28_2を含む。添え字“_x”が付された構成は、階層構造Lxに属する構成であることを示す(xは、1以上の整数)。
半導体基板20の上方には、階層構造L1及びL2が、この順にZ方向に積層される。階層構造L1及びL2の各々は、図3に示された平面レイアウトに対応する。
半導体基板20と階層構造L1との間には、ロウ選択回路11及びカラム選択回路12等の周辺回路が設けられていてもよい。半導体基板20と階層構造L1との間には、回路が形成されていなくてもよい。半導体基板20と階層構造L1との間に回路が形成されない場合、半導体基板20のうち階層構造L1の下方に位置する部分には、STI(Shallow Trench Isolation)が形成されていてもよい。
階層構造L1について説明する。
半導体基板20の上方には、導電体層21_1が設けられる。導電体層21_1は、書込み用ビット線WBLとして使用される。導電体層21_1は、Y方向に延びる。
導電体層21_1の上面上には、素子層22_1が設けられる。素子層22_1は、スイッチング素子SEL1として使用される。
素子層22_1の上面上には、導電体層23_1が設けられる。導電体層23_1は、コンタクトとして使用される。素子層22_1及び導電体層23_1は、縦型構造V1を構成する。
導電体層23_1の上面上には、導電体層24_1が設けられる。導電体層24_1は、配線SOTLとして使用される。導電体層24_1は、Y方向に延びる。
導電体層24_1の下面上のうち導電体層23_1が設けられる部分とは異なる部分には、導電体層25_1が設けられる。導電体層25_1は、コンタクトとして使用される。導電体層25_1は、縦型構造V3を構成する。
導電体層25_1の下面上には、導電体層26_1が設けられる。導電体層26_1は、ワード線WLとして使用される。導電体層26_1は、X方向に延びる。
導電体層24_1の上面上のうち導電体層23_1が設けられる部分と導電体層25_1が設けられる部分との間の部分には、素子層27_1が設けられる。素子層27_1は、磁気抵抗効果素子MTJとして使用される。
素子層27_1の上面上には、素子層28_1が設けられる。素子層28_1は、スイッチング素子SEL2として使用される。素子層27_1及び28_1は、縦型構造V2を構成する。
素子層28_1の上面上には、導電体層29_1が設けられる。導電体層29_1は、読出し用ビット線RBLとして使用される。導電体層29_1は、Y方向に延びる。
以上のような構成により、階層構造L1内の1組の導電体層24_1、並びに縦型構造V1、V2、及びV3は、導電体層21_1、26_1、及び29_1にそれぞれ接続された3端子を有する1個のメモリセルMCとして機能する。
階層構造L2は、階層構造L1と同等の構成を有する。すなわち、導電体層21_2、23_2、24_2、25_2、26_2、及び29_2、並びに素子層22_2、27_2、及び28_2はそれぞれ、導電体層21_1、23_1、24_1、25_1、26_1、及び29_1、並びに素子層22_1、27_1、及び28_1と同等の構造及び機能を有する。これにより、階層構造L2内の1組の導電体層24_2、並びに縦型構造V1、V2、及びV3は、導電体層21_2、26_2、及び29_2にそれぞれ接続された3端子を有する1個のメモリセルMCとして機能する。
1.1.3 磁気抵抗効果素子及び周辺の配線
次に、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスの磁気抵抗効果素子及び周辺の配線の構成について説明する。
次に、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスの磁気抵抗効果素子及び周辺の配線の構成について説明する。
図5は、第1実施形態に係る磁気抵抗効果素子及び周辺の配線の断面構造の一例を示す、図4の領域Vの断面図である。導電体層24は、反強磁性層24a、強磁性層24b、及び非磁性層24cを含む。素子層27は、強磁性層27a、非磁性層27b、強磁性層27c、非磁性層27d、及び強磁性層27eを含む。
まず、導電体層24の構造の詳細について説明する。
反強磁性層24aは、反強磁性を有する導電膜である。反強磁性層24aは、強磁性層24bと交換結合することにより、強磁性層24bの磁化方向を安定化させる。反強磁性層24aは、例えば、白金マンガン(PtMn)を含む。
反強磁性層24aの上面上には、強磁性層24bが設けられる。強磁性層24bは、強磁性を有する導電膜である。強磁性層24bは、強磁性層24bの延びる方向(Y方向)に磁化容易軸方向を有する。強磁性層24bの磁化方向は、形状異方性に加え、反強磁性層24aとの交換結合によって、Y方向に沿って安定する。強磁性層24bの磁化方向は、強磁性層24b内を流れる電流の方向に応じて反転する。強磁性層24bは、例えば、コバルト鉄(CoFe)を含む。
強磁性層24bの上面上には、非磁性層24cが設けられる。非磁性層24cは、非磁性を有する重金属の導電膜である。非磁性層24cは、非磁性層24cを流れる電流により、スピン軌道トルク(SOT:Spin Orbit Torque)を発生させる。スピン軌道トルクは、強磁性層27aに注入される。また、非磁性層24cは、強磁性層24b及び強磁性層27aを層間交換結合(Interlayer Exchange Coupling)させる。非磁性層24cは、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、及び銀(Ag)から選択される少なくとも1つの元素を含む。
次に、素子層27の構造の詳細について説明する。
非磁性層24cの上面上には、強磁性層27aが設けられる。強磁性層27aは、強磁性を有する導電膜である。強磁性層27aは、記憶層SL(Storage Layer)として使用される。強磁性層27aは、膜面に垂直な方向(Z方向)に磁化容易軸方向を有する。強磁性層27aには、非磁性層24cとの界面において、非磁性層24cを介した強磁性層24bとの層間交換結合によって、Y方向のバイアス磁界が印加される。また、強磁性層27aには、非磁性層24cにおいて発生したスピン軌道トルクが注入される。強磁性層27aの磁化方向は、Y方向のバイアス磁界及びスピン軌道トルクに基づき、反転するように構成される。
強磁性層27aは、鉄(Fe)を含む。強磁性層27aは、更にコバルト(Co)、及びニッケル(Ni)のうちの少なくとも1つの元素を含み得る。また、強磁性層27aは、ボロン(B)を更に含み得る。より具体的には、例えば、強磁性層27aは、鉄コバルトボロン(FeCoB)又はホウ化鉄(FeB)を含む。
強磁性層27aの上面上には、非磁性層27bが設けられる。非磁性層27bは、非磁性を有する絶縁膜である。非磁性層27bは、トンネルバリア層TB(Tunnel Barrier Layer)として使用される。非磁性層27bは、強磁性層27aと強磁性層27cとの間に設けられて、これら2つの強磁性層と共に磁気トンネル接合を形成する。また、非磁性層27bは、強磁性層27aの結晶化処理において、強磁性層27aとの界面から結晶質の膜を成長させるための核となるシード材として機能する。非磁性層27bは、膜面が(001)面に配向したNaCl結晶構造を有する。非磁性層27bは、例えば、酸化マグネシウム(MgO)を含む。
非磁性層27bの上面上には、強磁性層27cが設けられる。強磁性層27cは、強磁性を有する導電膜である。強磁性層27cは、参照層RL(Reference Layer)として使用される。強磁性層27cは、膜面に垂直な方向(Z方向)に磁化容易軸方向を有する。強磁性層27cの磁化方向は、固定されている。図5の例では、強磁性層27cの磁化方向は、強磁性層27aの方向を向いている。なお、「磁化方向が固定されている」とは、強磁性層27aの磁化方向を反転させ得る大きさのトルクによって、磁化方向が変化しないことを意味する。強磁性層27cは、例えば、コバルト白金(CoPt)、コバルトニッケル(CoNi)、及びコバルトパラジウム(CoPd)から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
強磁性層27cの上面上には、非磁性層27dが設けられる。非磁性層27dは、非磁性を有する導電膜である。非磁性層27dは、スペーサ層(Spacer Layer)として使用される。非磁性層27dは、例えば、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、バナジウム(V)、及びクロム(Cr)から選択される少なくとも1つの元素を含む。
非磁性層27dの上面上には、強磁性層27eが設けられる。強磁性層27eは、強磁性を有する導電膜である。強磁性層27eは、シフトキャンセル層(Shift Cancelling Layer)として使用される。強磁性層27eは、膜面に垂直な方向(Z方向)に磁化容易軸方向を有する。強磁性層27eは、例えば、コバルト白金(CoPt)、コバルトニッケル(CoNi)、及びコバルトパラジウム(CoPd)から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
強磁性層27c及び27eは、非磁性層27dによって反強磁性的に結合される。すなわち、強磁性層27c及び27eは、互いに反平行な磁化方向を有するように結合される。このような強磁性層27c、非磁性層27d、及び強磁性層27eの結合構造を、SAF(Synthetic Anti-Ferromagnetic)構造という。SAF構造により、強磁性層27eは、強磁性層27cの漏れ磁場が強磁性層27aの磁化方向に与える影響を相殺することができる。
磁気抵抗効果素子MTJは、記憶層SL及び参照層RLの磁化方向の相対関係が平行か反平行かによって、低抵抗状態及び高抵抗状態のいずれかを取ることが出来る。第1実施形態では、このような磁気抵抗効果素子MTJに書込み電流を流すことなく、参照層RLの磁化方向に対する記憶層SLの磁化方向を制御する。具体的には、配線SOTLに電流を流すことによって発生させたスピン軌道トルクを利用した書込み方式が採用される。
配線SOTLに、Y方向に或る大きさの書込み電流Ic0を流すと、記憶層SL及び参照層RLの磁化方向の相対関係は、平行になる。この平行状態の場合、磁気抵抗効果素子MTJの抵抗値は最も低くなり、磁気抵抗効果素子MTJは低抵抗状態に設定される。この低抵抗状態は、「P(Parallel)状態」と呼ばれ、例えばデータ“0”の状態と規定される。
また、配線SOTLに、書込み電流Ic0と反対方向に書込み電流Ic0より大きい書込み電流Ic1を流すと、記憶層SL及び参照層RLの磁化方向の相対関係は、反平行になる。この反平行状態の場合、磁気抵抗効果素子MTJの抵抗値は最も高くなり、磁気抵抗効果素子MTJは高抵抗状態に設定される。この高抵抗状態は、「AP(Anti-Parallel)状態」と呼ばれ、例えばデータ“1”の状態と規定される。
なお、以下の説明では、上述したデータの規定方法に従って説明するが、データ“1”及びデータ“0”の規定の仕方は、上述した例に限られない。例えば、P状態をデータ“1”と規定し、AP状態をデータ“0”と規定してもよい。
1.1.4 スイッチング素子
次に、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスのスイッチング素子の構成について説明する。
次に、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスのスイッチング素子の構成について説明する。
スイッチング素子SEL1は、主に書込み動作の際にオフ状態からオン状態に切り替わる。これに対して、スイッチング素子SEL2は、主に読出し動作の際にオフ状態からオン状態に切り替わる。このように、スイッチング素子SEL1及びSEL2は、オフ状態からオン状態に切り替わるタイミングが異なる。このため、スイッチング素子SEL1及びSEL2の好適な電流-電圧特性は、互いに異なる。具体的には、例えば、スイッチング素子SEL1は、スナップバックを伴う電流-電圧特性を有することが好ましい。これに対して、スイッチング素子SEL2は、スナップバックを伴わない電流-電圧特性を有することが好ましい。
図6及び図7は、第1実施形態に係るスイッチング素子の特性の一例を示すダイアグラムである。図6は、スナップバックを伴う電流-電圧特性を有するスイッチング素子SEL1の電流-電圧特性の一例である。図7は、スナップバックを伴わない電流-電圧特性を有するスイッチング素子SEL2の電流-電圧特性の一例である。
まず、図6を参照してスナップバックを伴う電流-電圧特性について説明する。
スイッチング素子SEL1の両端に印加される電圧(印加電圧V1)が0Vから閾値電圧Vth1になると、スイッチング素子SEL1に流れる電流(電流I1)は、閾値電流Ith1となる。閾値電流Ith1は、1μA程度であり、無視できる程度に小さい。このため、印加電圧V1が0Vから閾値電圧Vth1までの範囲において、スイッチング素子SEL1は、オフ状態となる。
電流I1が閾値電流Ith1を超えると、スイッチング素子SEL1は、オン状態となると共に、スナップバックが発生する。スナップバックとは、電圧降下量が閾値電圧Vth1から減少しつつ、閾値電流Ith1より大きな電流が流れる現象である。電流I1がホールド電流Ihold1(>Ith1)に達すると、スイッチング素子SEL1による電圧降下量は、ホールド電圧Vhold1(<Vth1)となる。
スナップバックによってホールド電圧Vhold1に達すると、スイッチング素子SEL1の電圧降下量は、電流I1の増加によってほとんど変化しない状態となる。
このように、スイッチング素子SEL1は、オン状態となる際の抵抗が閾値電圧Vth1より低いホールド電圧Vhold1となる。このため、スイッチング素子SEL1は、オン状態となる際に、より大きな電流を流しやすい。
次に、図7を参照してスナップバックを伴わない電流-電圧特性について説明する。
スイッチング素子SEL2の両端に印加される電圧(印加電圧V2)が0Vから閾値電圧Vth2になると、スイッチング素子SEL2に流れる電流(電流I2)は、閾値電流Ith2となる。閾値電流Ith2は、1μA程度であり、無視できる程度に小さい。このため、印加電圧V2が0Vから閾値電圧Vth2までの範囲において、スイッチング素子SEL2は、オフ状態となる。
電流I2が閾値電流Ith2を超えると、スイッチング素子SEL2は、スナップバックを発生させることなくオン状態となる。これにより、スイッチング素子SEL2の電圧降下量は、電流I2の増加によってほとんど変化しない状態となる。
このように、スイッチング素子SEL2は、オン状態となる際に、電圧降下量が瞬間的に変化しない。このため、スイッチング素子SEL2がオン状態となる際、スイッチング素子SEL2に直列接続される素子(例えば、磁気抵抗効果素子MTJ)に、瞬間的に高い電圧が加わることを抑制できる。
1.2 動作
次に、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスの動作について説明する。
次に、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスの動作について説明する。
1.2.1 書込み動作
図8は、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作の一例を示す回路図である。図8の例では、複数のメモリセルMCのうち、メモリセルMC<m,n>にデータが書き込まれる場合が示される(0<m<M、0<n<N)。
図8は、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作の一例を示す回路図である。図8の例では、複数のメモリセルMCのうち、メモリセルMC<m,n>にデータが書き込まれる場合が示される(0<m<M、0<n<N)。
メモリセルMC<m,n>にデータが書き込まれる場合、ワード線WL<m>及び書込み用ビット線WBL<n>の各々には、電圧VDD又はVSSが印加される。ワード線WL<m>に電圧VDDが印加される場合、書込み用ビット線WBL<n>には、電圧VSSが印加される。ワード線WL<m>に電圧VSSが印加される場合、書込み用ビット線WBL<n>には、電圧VDDが印加される。ワード線WL<m>以外の全てのワード線WL、書込み用ビット線WBL<n>以外の全ての書込み用ビット線WBL、及び全ての読出し用ビット線RBLには、電圧VDD/2が印加される。
電圧VSSは、基準電位である。電圧VSSは、例えば、0Vである。電圧VSSに対する電圧VDD(電位差VDD)は、スイッチング素子SEL1及びSEL2をオン状態にする電圧である。また、電位差VDDは、磁気抵抗効果素子MTJの抵抗状態を変化させるための電流を流すことができる電圧である。電位差VDD/2は、スイッチング素子SEL1及びSEL2をオフ状態にする電圧である。
これにより、ワード線WL<m>と書込み用ビット線WBL<n>との間には、電位差VDDが発生する。ワード線WL<m>と書込み用ビット線WBL<n>を除く任意の書込み用ビット線WBLとの間には、電位差VDD/2が発生する。ワード線WL<m>と任意の読出し用ビット線RBLとの間には、電位差VDD/2が発生する。
また、ワード線WL<m>を除く任意のワード線WLと書込み用ビット線WBL<n>との間には、電位差VDD/2が発生する。ワード線WL<m>を除く任意のワード線WLと書込み用ビット線WBL<n>を除く任意の書込み用ビット線WBLとの間には、電位差が発生しない。ワード線WL<m>を除く任意のワード線WLと任意の読出し用ビット線RBLとの間には、電位差が発生しない。
書込み用ビット線WBL<n>と読出し用ビット線RBL<n>との間には、電位差VDD/2が発生する。書込み用ビット線WBL<n>を除く任意の書込み用ビット線WBLと対応する読出し用ビット線RBLとの間には、電位差が発生しない。
このため、スイッチング素子SEL1<m,n>は、オン状態となる。スイッチング素子SEL1<m,n>を除く全てのスイッチング素子SEL1は、オフ状態となる。また、全てのスイッチング素子SEL2<m,n>は、オフ状態となる。
したがって、配線SOTL<m,n>を除く全ての配線SOTL、及び全ての磁気抵抗効果素子MTJに電流を流すことなく、配線SOTL<m,n>に電流を流すことができる。
上述の書込み動作において、メモリセルMC<m,n>の状態は、選択状態とも呼ばれる。メモリセルMC<0,n>~MC<m-1,n>、MC<m+1,n>~MC<M,n>、MC<m,0>~MC<m,n-1>、及びMC<m,n+1>~MC<m,N>の状態は、半選択状態とも呼ばれる。選択状態及び半選択状態でない全てのメモリセルMCの状態は、非選択状態とも呼ばれる。
図9及び図10は、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作の一例を示す断面図である。図9及び図10では、選択状態のメモリセルMCに流れる電流、及び磁気抵抗効果素子MTJの磁化方向が模式的に示される。図9は、データ“1”を書き込む場合の書込み動作に対応する。図10は、データ“0”を書き込む場合の書込み動作に対応する。
まず、図9を参照してデータ“1”の書込み動作について説明する。図9の例では、ワード線WL(紙面右側)から書込み用ビット線WBL(紙面左側)に向けて書込み電流Ic1が流れる場合が示される。
上述の通り、導電体層24の両端には、スイッチング素子SEL1をオン状態にする電位差VDDが発生する。電位差VDDを制御することにより、導電体層24内に、書込み電流Ic1が流れる。書込み電流Ic1が導電体層24内の特に非磁性層24c内を流れることにより、強磁性層27aの磁化方向を強磁性層27cの磁化方向に対して反平行にしようとするスピン軌道トルクが発生する。スピン軌道トルクは、非磁性層24cに近接する強磁性層27aに注入される。
加えて、強磁性層24bの磁化方向は、書込み電流Ic1の流れる方向に揃う。このため、強磁性層27aには、非磁性層24cを介した強磁性層24bとの層間交換結合によって発生するY方向のバイアス磁界が印加される。
これにより、強磁性層27aの磁化方向は、スピン軌道トルクと、交換結合によって生じるY方向のバイアス磁界によるアシストと、によって、強磁性層27cの磁化方向に対して反平行な方向に反転する。
次に、図10を参照してデータ“0”の書込み動作について説明する。図10の例では、書込み用ビット線WBL(紙面左側)からワード線WL(紙面右側)に向けて書込み電流Ic0が流れる場合が示される。
上述の通り、導電体層24の両端には、スイッチング素子SEL1をオン状態にする電位差VDDが発生する。電位差VDDを制御することにより、導電体層24内に、書込み電流Ic0が流れる。書込み電流Ic0が導電体層24内の特に非磁性層24c内を流れることにより、強磁性層27aの磁化方向を強磁性層27cの磁化方向に対して平行にしようとするスピン軌道トルクが発生する。スピン軌道トルクは、非磁性層24cに近接する強磁性層27aに注入される。
加えて、強磁性層24bの磁化方向は、書込み電流Ic0の流れる方向に揃う。このため、強磁性層27aには、非磁性層24cを介した強磁性層24bとの層間交換結合によって発生するY方向のバイアス磁界が印加される。
これにより、強磁性層27aの磁化方向は、スピン軌道トルクと、交換結合によって生じるY方向のバイアス磁界によるアシストと、によって、強磁性層27cの磁化方向に対して平行な方向に反転する。
1.2.2 読出し動作
図11は、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスにおける読出し動作の一例を示す回路図である。図11の例では、図8の場合と同様に、メモリセルMC<m,n>からデータが読み出される場合が示される。
図11は、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスにおける読出し動作の一例を示す回路図である。図11の例では、図8の場合と同様に、メモリセルMC<m,n>からデータが読み出される場合が示される。
メモリセルMC<m,n>からデータが読み出される場合、読出し用ビット線RBL<n>及びワード線WL<m>にはそれぞれ、電圧VDD及びVSSが印加される。ワード線WL<m>以外の全てのワード線WL、読出し用ビット線RBL<n>以外の全ての読出し用ビット線RBL、及び全ての書込み用ビット線WBLには、電圧VDD/2が印加される。
これにより、ワード線WL<m>と読出し用ビット線RBL<n>との間には、電位差VDDが発生する。ワード線WL<m>と読出し用ビット線RBL<n>を除く任意の読出し用ビット線RBLとの間には、電位差VDD/2が発生する。ワード線WL<m>と任意の書込み用ビット線WBLとの間には、電位差VDD/2が発生する。
また、ワード線WL<m>を除く任意のワード線WLと読出し用ビット線RBL<n>との間には、電位差VDD/2が発生する。ワード線WL<m>を除く任意のワード線WLと読出し用ビット線RBL<n>を除く任意の読出し用ビット線RBLとの間には、電位差が発生しない。ワード線WL<m>を除く任意のワード線WLと任意の書込み用ビット線WBLとの間には、電位差が発生しない。
書込み用ビット線WBL<n>と読出し用ビット線RBL<n>との間には、電位差VDD/2が発生する。書込み用ビット線WBL<n>を除く任意の書込み用ビット線WBLと対応する読出し用ビット線RBLとの間には、電位差が発生しない。
このため、スイッチング素子SEL2<m,n>は、オン状態となる。スイッチング素子SEL2<m,n>を除く全てのスイッチング素子SEL2は、オフ状態となる。また、全てのスイッチング素子SEL1<m,n>は、オフ状態となる。
したがって、磁気抵抗効果素子MTJ<m,n>を除く全ての磁気抵抗効果素子MTJに電流を流すことなく、磁気抵抗効果素子MTJ<m,n>に電流を流すことができる。
上述の読出し動作において、メモリセルMC<m,n>の状態は、選択状態とも呼ばれる。メモリセルMC<0,n>~MC<m-1,n>、MC<m+1,n>~MC<M,n>、MC<m,0>~MC<m,n-1>、及びMC<m,n+1>~MC<m,N>の状態は、半選択状態とも呼ばれる。選択状態及び半選択状態でない全てのメモリセルMCの状態は、非選択状態とも呼ばれる。
図12は、第1実施形態に係る磁気メモリデバイスにおける読出し動作の一例を示す断面図である。図12では、選択状態のメモリセルMCに流れる電流、及び磁気抵抗効果素子MTJの磁化方向が模式的に示される。図12の例では、磁気抵抗効果素子MTJ(紙面上側)からワード線WL(紙面右側)に向けて読出し電流Irが流れる場合が示される。
上述の通り、素子層27の上端と導電体層24の右端には、スイッチング素子SEL2をオン状態にする電位差VDDが発生する。電位差VDDを制御することにより、素子層27の上端から導電体層24の右端に向けて、読出し電流Irが流れる。読出し電流Irが素子層27内を流れることにより、読出し回路15は、読出し電流Irに基づき、素子層27が高抵抗状態であるか低抵抗状態であるかを判定できる。なお、読出し電流Irは、書込み電流Ic0及びIc1より小さくなるように制御される。これにより、非磁性層27bの絶縁破壊を抑制することができる。
1.3. 第1実施形態に係る効果
第1実施形態によれば、配線SOTLは、ワード線WLに接続される第1部分と、書込み用ビット線WBLに接続される第2部分と、読出し用ビット線RBLに接続される第3部分と、を有する。磁気抵抗効果素子MTJは、配線SOTLの第3部分と読出し用ビット線RBLとの間に接続される。スイッチング素子SEL1は、配線SOTLの第2部分と書込み用ビット線WBLとの間に接続される。スイッチング素子SEL2は、磁気抵抗効果素子MTJと読出し用ビット線RBLとの間に接続される。スイッチング素子SEL1及びSEL2の各々は、2端子型のスイッチング素子である。これにより、3端子型のスイッチング素子であるトランジスタ等を用いることなく、スピン軌道トルクを利用した書込み手法が適用されるメモリセルMCを構成することができる。
第1実施形態によれば、配線SOTLは、ワード線WLに接続される第1部分と、書込み用ビット線WBLに接続される第2部分と、読出し用ビット線RBLに接続される第3部分と、を有する。磁気抵抗効果素子MTJは、配線SOTLの第3部分と読出し用ビット線RBLとの間に接続される。スイッチング素子SEL1は、配線SOTLの第2部分と書込み用ビット線WBLとの間に接続される。スイッチング素子SEL2は、磁気抵抗効果素子MTJと読出し用ビット線RBLとの間に接続される。スイッチング素子SEL1及びSEL2の各々は、2端子型のスイッチング素子である。これにより、3端子型のスイッチング素子であるトランジスタ等を用いることなく、スピン軌道トルクを利用した書込み手法が適用されるメモリセルMCを構成することができる。
具体的には、平面視において、配線SOTLは、Y方向に長い矩形状を有する。スイッチング素子SEL1は、配線SOTLの第2部分とZ方向に重なるように設けられる。磁気抵抗効果素子MTJ及びスイッチング素子SEL1は、配線SOTLの第3部分とZ方向に重なるように、この順に積層される。このため、メモリセルが3端子型のスイッチング素子を含む場合よりも、メモリセルのサイズを小さくすることができる。
また、スイッチング素子SEL1は、スナップバックを伴う電流-電圧特性を有する。これにより、スイッチング素子SEL1にスナップバックを伴わない電流-電圧特性を有するスイッチング素子を用いる場合よりも、書込み動作の際に、選択状態のメモリセルMCにより大きな書込み電流を流しやすくなる。このため、書込み動作の負荷を低減することができる。
また、スイッチング素子SEL2は、スナップバックを伴わない電流-電圧特性を有する。これにより、スイッチング素子SEL2にスナップバックを伴う電流-電圧特性を有するスイッチング素子を用いる場合よりも、読出し動作の際に、磁気抵抗効果素子MTJに意図せず高い電圧が印加されることを抑制することができる。このため、磁気抵抗効果素子MTJのエンデュランスの劣化を抑制することができる。
また、配線SOTLとして機能する導電体層24は、強磁性層24b及び非磁性層24cを含む。非磁性層24cは、強磁性層24bと、記憶層SLとして機能する強磁性層27aとの間に設けられる。非磁性層24cは、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、及び銀(Ag)から選択される少なくとも1つの元素を含む。これにより、非磁性層24cは、強磁性層24b及び27aを層間交換結合させることができる。このため、強磁性層27aに、書込み電流方向に沿ったバイアス磁界を印加させることができる。加えて、非磁性層24cに書込み電流が流れることにより、非磁性層24cは、強磁性層27aにスピン軌道トルクを注入することができる。したがって、磁気抵抗効果素子MTJの磁化方向が膜面に垂直である場合にも、外部磁場を印加することなく、また磁気抵抗効果素子MTJに書込み電流を流すことなく、強磁性層27aの磁化方向を反転させることができる。
1.4 変形例
なお、第1実施形態は、上述の例に限らず、種々の変形が適用可能である。
なお、第1実施形態は、上述の例に限らず、種々の変形が適用可能である。
1.4.1 第1変形例
上述の第1実施形態では、磁気抵抗効果素子MTJに書込み電流を流すことなく記憶層SLの磁化方向を反転させる場合について説明したが、これに限られない。例えば、磁気メモリデバイスは、磁気抵抗効果素子MTJに書込み電流を流すことによって、記憶層SLの磁化方向の反転をアシストするように動作してもよい。以下の説明では、第1実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第1実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
上述の第1実施形態では、磁気抵抗効果素子MTJに書込み電流を流すことなく記憶層SLの磁化方向を反転させる場合について説明したが、これに限られない。例えば、磁気メモリデバイスは、磁気抵抗効果素子MTJに書込み電流を流すことによって、記憶層SLの磁化方向の反転をアシストするように動作してもよい。以下の説明では、第1実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第1実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
1.4.1.1 磁気抵抗効果素子及び周辺の配線
図13は、第1実施形態の第1変形例に係る磁気抵抗効果素子及び周辺の配線の断面構造の一例を示す断面図である。図13は、第1実施形態における図5に対応する。第1実施形態の第1変形例では、導電体層24は、反強磁性層24a、強磁性層24b、及び非磁性層24cに代えて、非磁性層24c’を含む。
図13は、第1実施形態の第1変形例に係る磁気抵抗効果素子及び周辺の配線の断面構造の一例を示す断面図である。図13は、第1実施形態における図5に対応する。第1実施形態の第1変形例では、導電体層24は、反強磁性層24a、強磁性層24b、及び非磁性層24cに代えて、非磁性層24c’を含む。
非磁性層24c’は、非磁性を有する重金属の導電膜である。非磁性層24c’は、非磁性層24c’を流れる電流により、スピン軌道トルクを発生させる。発生させたスピン軌道トルクは、強磁性層27aに注入される。非磁性層24c’は、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、及びタングステン(W)から選択される少なくとも1つの元素を含む。非磁性層24c’は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、及びタングステン(W)から選択される少なくとも1つの元素を含む合金であってもよい。非磁性層24c’は、ボロン(B)、炭素(C)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、及びビスマス(Bi)を更に含んでいてもよい。
非磁性層24c’の上面上に、素子層27が設けられる。素子層27の構成は、第1実施形態における素子層27の構成と同等である。
1.4.1.2 書込み動作
次に、第1実施形態の第1変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作について説明する。
次に、第1実施形態の第1変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作について説明する。
図14は、第1実施形態の第1変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作の一例を示す回路図である。図14は、第1実施形態における図8に対応する。
メモリセルMC<m,n>にデータが書き込まれる場合、ワード線WL<m>及び書込み用ビット線WBL<n>の各々には、電圧VDD又はVSSが印加される。読出し用ビット線RBL<n>には、電圧VDD/2+α又はVDD/2-αが印加される。ワード線WL<m>に電圧VDDが印加される場合、書込み用ビット線WBL<n>及び読出し用ビット線RBL<n>にはそれぞれ、電圧VSS及びVDD/2+αが印加される。ワード線WL<m>に電圧VSSが印加される場合、書込み用ビット線WBL<n>及び読出し用ビット線RBL<n>にはそれぞれ、電圧VDD及びVDD/2-αが印加される。ワード線WL<m>を除く全てのワード線WL、書込み用ビット線WBL<n>を除く全ての書込み用ビット線WBL、及び読出し用ビット線RBL<n>を除く全ての読出し用ビット線RBLには、電圧VDD/2が印加される。
電位差VDD/2+αは、スイッチング素子SEL1及びSEL2をオン状態にする電圧である。電位差VDD/2-αは、スイッチング素子SEL1及びSEL2をオフ状態にする電圧である。電位差αは、スイッチング素子SEL1及びSEL2をオフ状態にする電圧である。
これにより、ワード線WL<m>と書込み用ビット線WBL<n>との間には、電位差VDDが発生する。ワード線WL<m>と読出し用ビット線RBL<n>との間には、電位差VDD/2-αが発生する。ワード線WL<m>と書込み用ビット線WBL<n>を除く任意の書込み用ビット線WBLとの間には、電位差VDD/2が発生する。ワード線WL<m>と読出し用ビット線RBL<n>を除く任意の読出し用ビット線RBLとの間には、電位差VDD/2が発生する。
また、ワード線WL<m>を除く任意のワード線WLと書込み用ビット線WBL<n>との間には、電位差VDD/2が発生する。ワード線WL<m>を除く任意のワード線WLと書込み用ビット線WBL<n>を除く任意の書込み用ビット線WBLとの間には、電位差が発生しない。ワード線WL<m>を除く任意のワード線WLと読出し用ビット線RBL<n>との間には、電位差αが発生する。ワード線WL<m>を除く任意のワード線WLと読出し用ビット線RBL<n>を除く任意の読出し用ビット線RBLとの間には、電位差が発生しない。
書込み用ビット線WBL<n>と読出し用ビット線RBL<n>との間には、電位差VDD/2+αが発生する。書込み用ビット線WBL<n>を除く任意の書込み用ビット線WBLと対応する読出し用ビット線RBLとの間には、電位差が発生しない。
このため、スイッチング素子SEL1<m,n>及びSEL2<m,n>は、オン状態となる。スイッチング素子SEL1<m,n>を除く全てのスイッチング素子SEL1は、オフ状態となる。また、全てのスイッチング素子SEL2<m,n>は、オフ状態となる。
したがって、配線SOTL<m,n>を除く全ての配線SOTL、及び磁気抵抗効果素子MTJ<m,n>を除く全ての磁気抵抗効果素子MTJに電流を流すことなく、配線SOTL<m,n>及び磁気抵抗効果素子MTJ<m,n>に電流を流すことができる。
図15及び図16は、第1実施形態の第1変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作の一例を示す断面図である。図15及び図16はそれぞれ、第1実施形態における図9及び図10に対応する。
まず、図15を参照してデータ“1”の書込み動作について説明する。図15の例では、ワード線WL(紙面右側)から書込み用ビット線WBL(紙面左側)に向けて書込み電流Ic1が流れ、かつ磁気抵抗効果素子MTJ(紙面上側)から書込み用ビット線WBLに向けて電流Iw1が流れる場合が示される。
上述の通り、導電体層24の両端には、スイッチング素子SEL1をオン状態にする電位差VDDが発生する。電位差VDDを制御することにより、導電体層24内に、書込み電流Ic1が流れる。書込み電流Ic1が導電体層24内の非磁性層24c’内を流れることにより、強磁性層27aの磁化方向を強磁性層27cの磁化方向に対して反平行にしようとするスピン軌道トルクが発生する。スピン軌道トルクは、非磁性層24c’に近接する強磁性層27aに注入される。
加えて、素子層27の上端と導電体層24の左端には、スイッチング素子SEL2をオン状態にする電位差VDD/2+αが発生する。電位差VDD/2+αを制御することにより、素子層27の上端から導電体層24の左端に向けて、電流Iw1が流れる。電流Iw1が素子層27内を流れることにより、強磁性層27aの磁化方向を強磁性層27cの磁化方向に対して反平行にしようとするスピントランスファトルク(Spin Transfer Torque)が発生する。
これにより、強磁性層27aの磁化方向は、スピン軌道トルクと、スピントランスファトルクによるアシストと、によって、強磁性層27cの磁化方向に対して反平行な方向に反転する。
なお、電流Iw1は、書込み電流Ic1より小さく、読出し電流Irより大きい値に制御される(Ir<Iw1<Ic1)。これにより、非磁性層27bの絶縁破壊を抑制しつつ、効率的に強磁性層27aの磁化方向を反転させることができる。
次に、図16を参照してデータ“0”の書込み動作について説明する。図16の例では、書込み用ビット線WBL(紙面左側)からワード線WL(紙面右側)に向けて書込み電流Ic0が流れ、かつ書込み用ビット線WBLから磁気抵抗効果素子MTJ(紙面上側)に向けて、電流Iw1より小さい電流Iw0が流れる場合が示される。
上述の通り、導電体層24の両端には、スイッチング素子SEL1をオン状態にする電位差VDDが発生する。電位差VDDを制御することにより、導電体層24内に、書込み電流Ic0が流れる。書込み電流Ic0が導電体層24内の非磁性層24c’内を流れることにより、強磁性層27aの磁化方向を強磁性層27cの磁化方向に対して平行にしようとするスピン軌道トルクが発生する。スピン軌道トルクは、非磁性層24c’に近接する強磁性層27aに注入される。
加えて、素子層27の上端と導電体層24の左端には、スイッチング素子SEL2をオン状態にする電位差VDD/2+αが発生する。電位差VDD/2+αを制御することにより、導電体層24の左端から素子層27の上端に向けて、電流Iw0が流れる。電流Iw0が素子層27内を流れることにより、強磁性層27aの磁化方向を強磁性層27cの磁化方向に対して平行にしようとするスピントランスファトルク(Spin Transfer Torque)が発生する。
これにより、強磁性層27aの磁化方向は、スピン軌道トルクと、スピントランスファトルクによるアシストと、によって、強磁性層27cの磁化方向に対して平行な方向に反転する。
なお、電流Iw0は、書込み電流Ic0より小さく、読出し電流Irより大きい値に制御される(Ir<Iw0<Ic0)。これにより、非磁性層27bの絶縁破壊を抑制しつつ、効率的に強磁性層27aの磁化方向を反転させることができる。
1.4.1.3 第1実施形態の第1変形例に係る効果
第1実施形態の第1変形例によれば、非磁性層24c’は、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、及びタングステン(W)から選択される少なくとも1つの元素を含む合金であってもよく、ボロン(B)、炭素(C)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、及びビスマス(Bi)を更に含み得る。これにより、非磁性層24c’は、より大きなスピン軌道トルクを強磁性層27aに注入することができる。
第1実施形態の第1変形例によれば、非磁性層24c’は、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、及びタングステン(W)から選択される少なくとも1つの元素を含む合金であってもよく、ボロン(B)、炭素(C)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、及びビスマス(Bi)を更に含み得る。これにより、非磁性層24c’は、より大きなスピン軌道トルクを強磁性層27aに注入することができる。
また、磁気メモリデバイス1は、書込み動作において、選択状態の磁気抵抗効果素子MTJに電流Iwを流すように構成される。これにより、磁気抵抗効果素子MTJは、スピントランスファトルクを発生させることができる。このため、磁気抵抗効果素子MTJの磁化方向が膜面に垂直である場合にも、外部磁場を印加することなく、強磁性層27aの磁化方向を反転させることができる。
1.4.2 第2変形例
また、上述の第1実施形態及び第1実施形態の第1変形例ではそれぞれ、スピン軌道トルクをアシストするために、層間交換結合によるバイアス磁界、及びスピントランスファトルクを用いる場合について説明したが、これに限られない。例えば、磁気メモリデバイスは、スピン軌道トルクをアシストするために、電流によって発生する磁場を用いてもよい。以下の説明では、第1実施形態又は第1実施形態の第1変形例と異なる構成及び動作について主に説明する。第1実施形態又は第1実施形態の第1変形例と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
また、上述の第1実施形態及び第1実施形態の第1変形例ではそれぞれ、スピン軌道トルクをアシストするために、層間交換結合によるバイアス磁界、及びスピントランスファトルクを用いる場合について説明したが、これに限られない。例えば、磁気メモリデバイスは、スピン軌道トルクをアシストするために、電流によって発生する磁場を用いてもよい。以下の説明では、第1実施形態又は第1実施形態の第1変形例と異なる構成及び動作について主に説明する。第1実施形態又は第1実施形態の第1変形例と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
1.4.2.1 磁気抵抗効果素子及び周辺の配線
図17は、第1実施形態の第2変形例に係る磁気抵抗効果素子及び周辺の配線の断面構造の一例を示す断面図である。図17は、第1実施形態の第1変形例における図13に対応する。第1実施形態の第2変形例では、メモリセルアレイ10は、導電体層30を更に含む。導電体層24及び素子層27の構成は、第1実施形態の第1変形例における導電体層24及び素子層27の構成と同等である。
図17は、第1実施形態の第2変形例に係る磁気抵抗効果素子及び周辺の配線の断面構造の一例を示す断面図である。図17は、第1実施形態の第1変形例における図13に対応する。第1実施形態の第2変形例では、メモリセルアレイ10は、導電体層30を更に含む。導電体層24及び素子層27の構成は、第1実施形態の第1変形例における導電体層24及び素子層27の構成と同等である。
非磁性層24c’の下方に、導電体層30が設けられる。導電体層30は、磁気抵抗効果素子MTJに印加する磁場を発生させるための導電膜である。導電体層30は、導電体層24の長辺方向に対して直交する方向(X方向)に延びる。導電体層30は、例えば、メモリセルMC内のその他の全ての構成(導電体層21、23、24、25、26、及び29、並びに素子層22、27、及び28)から電気的に絶縁される。また、導電体層30は、X方向に沿った第1端から第2端に向けて電流を流すことができるように構成される。
なお、図17の例では、導電体層30が非磁性層24c’の下方に設けられる場合が示されたが、これに限られない。例えば、導電体層30は、非磁性層24c’の上方(例えば、導電体層29の上方)に設けられてもよい。
1.4.2.2 書込み動作
次に、第1実施形態の第2変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作について説明する。
次に、第1実施形態の第2変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作について説明する。
第1実施形態の第2変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作でメモリセルMC内の各種配線に印加される電圧は、第1実施形態における図8の場合と同等である。
図18及び図19は、第1実施形態の第2変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作の一例を示す断面図である。図18及び図19はそれぞれ、第1実施形態における図9及び図10に対応する。
まず、図18を参照してデータ“1”の書込み動作について説明する。図18の例では、ワード線WL(紙面右側)から書込み用ビット線WBL(紙面左側)に向けて書込み電流Ic1が流れ、かつ導電体層30に紙面奥側から紙面手前側に向けて電流Iaが流れる場合が示される。
上述の通り、導電体層24の両端には、スイッチング素子SEL1をオン状態にする電位差VDDが発生する。電位差VDDを制御することにより、導電体層24内に、書込み電流Ic1が流れる。書込み電流Ic1が導電体層24内の非磁性層24c’内を流れることにより、強磁性層27aの磁化方向を強磁性層27cの磁化方向に対して反平行にしようとするスピン軌道トルクが発生する。スピン軌道トルクは、非磁性層24c’に近接する強磁性層27aに注入される。
加えて、導電体層30内を、電流Iaが流れる。電流IaはX方向に流れる直線電流であるため、YZ平面内において電流Iaを中心とする円状の磁場が発生する。当該円状の磁場の向きは、強磁性層27aと交差する部分では、-Y方向を向く。
これにより、強磁性層27aの磁化方向は、スピン軌道トルクと、電流Iaによって発生する磁場によるアシストと、によって、強磁性層27cの磁化方向に対して反平行な方向に反転する。
次に、図19を参照してデータ“0”の書込み動作について説明する。図19の例では、書込み用ビット線WBL(紙面左側)からワード線WL(紙面右側)に向けて書込み電流Ic0が流れ、かつ導電体層30に紙面奥側から紙面手前側に向けて電流Iaが流れる場合が示される。
上述の通り、導電体層24の両端には、スイッチング素子SEL1をオン状態にする電位差VDDが発生する。電位差VDDを制御することにより、導電体層24内に、書込み電流Ic0が流れる。書込み電流Ic0が導電体層24内の非磁性層24c’内を流れることにより、強磁性層27aの磁化方向を強磁性層27cの磁化方向に対して平行にしようとするスピン軌道トルクが発生する。スピン軌道トルクは、非磁性層24c’に近接する強磁性層27aに注入される。
加えて、導電体層30内を、電流Iaが流れる。電流Iaは-X方向に流れる直線電流であるため、YZ平面内において電流Iaを中心とする円状の磁場が発生する。当該円状の磁場の向きは、強磁性層27aと交差する部分では、Y方向を向く。
これにより、強磁性層27aの磁化方向は、スピン軌道トルクと、電流Iaによって発生する磁場によるアシストと、によって、強磁性層27cの磁化方向に対して平行な方向に反転する。
1.4.2.3 第1実施形態の第2変形例に係る効果
第1実施形態の第2変形例によれば、導電体層30は、配線SOTLに対して直交する方向に延びる。磁気メモリデバイス1は、書込み動作において、導電体層30に電流Iaを流すように構成される。これにより、導電体層30は、強磁性層27aに対して、書込み電流に平行な磁場を印加することができる。このため、磁気抵抗効果素子MTJの磁化方向が膜面に垂直である場合にも、外部磁場を印加することなく、また磁気抵抗効果素子MTJに書込み電流を流すことなく、強磁性層27aの磁化方向を反転させることができる。
第1実施形態の第2変形例によれば、導電体層30は、配線SOTLに対して直交する方向に延びる。磁気メモリデバイス1は、書込み動作において、導電体層30に電流Iaを流すように構成される。これにより、導電体層30は、強磁性層27aに対して、書込み電流に平行な磁場を印加することができる。このため、磁気抵抗効果素子MTJの磁化方向が膜面に垂直である場合にも、外部磁場を印加することなく、また磁気抵抗効果素子MTJに書込み電流を流すことなく、強磁性層27aの磁化方向を反転させることができる。
なお、第1実施形態の第2変形例では、磁気抵抗効果素子MTJの磁化方向が膜面に垂直である場合について説明したが、これに限られない。例えば、磁気抵抗効果素子MTJの磁化方向が膜面に平行であってもよい。より具体的には、磁気抵抗効果素子MTJの磁化方向がX方向を向く場合、磁気抵抗効果素子MTJに書込み電流を流すことなく強磁性層27aの磁化方向を反転させるためには、Z方向の外部磁場に相当するアシストが要求される。この場合、導電体層30は、例えば、磁気抵抗効果素子MTJとY方向に並ぶように配置される。これにより、電流Iaによって発生する磁場の向きを、強磁性層27aと交差する部分でZ方向に向かせることができる。このため、磁気抵抗効果素子MTJの磁化方向が膜面に平行である場合にも、外部磁場を印加することなく、また磁気抵抗効果素子MTJに書込み電流を流すことなく、強磁性層27aの磁化方向を反転させることができる。
1.4.3 第1実施形態の第3変形例
また、上述の第1実施形態、並びに第1実施形態の第1変形例及び第2変形例では、磁気抵抗効果素子MTJが膜面に垂直な磁化方向を有する場合について説明したが、これに限られない。例えば、磁気抵抗効果素子は、膜面に平行な磁化方向を有していてもよい。以下の説明では、第1実施形態、並びに第1実施形態の第1変形例及び第2変形例と異なる構成及び動作について主に説明する。第1実施形態、並びに第1実施形態の第1変形例及び第2変形例と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
また、上述の第1実施形態、並びに第1実施形態の第1変形例及び第2変形例では、磁気抵抗効果素子MTJが膜面に垂直な磁化方向を有する場合について説明したが、これに限られない。例えば、磁気抵抗効果素子は、膜面に平行な磁化方向を有していてもよい。以下の説明では、第1実施形態、並びに第1実施形態の第1変形例及び第2変形例と異なる構成及び動作について主に説明する。第1実施形態、並びに第1実施形態の第1変形例及び第2変形例と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
1.4.3.1 メモリセルアレイの平面レイアウト
図20は、第1実施形態の第3変形例に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。図20は、第1実施形態における図3に対応する。
図20は、第1実施形態の第3変形例に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。図20は、第1実施形態における図3に対応する。
メモリセルアレイ10は、複数の縦型構造V2に代えて、複数の縦型構造V2’を含む。複数の縦型構造V2’の各々は、磁気抵抗効果素子MTJ及びスイッチング素子SEL2を含む。
複数の縦型構造V2’は、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V2’は、楕円形状を有する。複数の縦型構造V2’は、楕円形状の長軸方向が配線SOTLの短辺方向(すなわち、X方向)と平行となるように配置される。複数の縦型構造V2’の各々は、対応する1本の読出し用ビット線RBLと1本の配線SOTLとの間を接続する。
1.4.3.2 磁気抵抗効果素子及び周辺の配線
図21は、第1実施形態の第3変形例に係る磁気抵抗効果素子及び周辺の配線の断面構造の一例を示す断面図である。図21は、第1実施形態の第1変形例における図13に対応する。第1実施形態の第3変形例における導電体層24の構成は、第1実施形態の第1変形例における非磁性層24c’を含む導電体層24の構成と同等である。また、素子層27は、強磁性層27a’、非磁性層27b、強磁性層27c’、非磁性層27d、及び強磁性層27e’を含む。
図21は、第1実施形態の第3変形例に係る磁気抵抗効果素子及び周辺の配線の断面構造の一例を示す断面図である。図21は、第1実施形態の第1変形例における図13に対応する。第1実施形態の第3変形例における導電体層24の構成は、第1実施形態の第1変形例における非磁性層24c’を含む導電体層24の構成と同等である。また、素子層27は、強磁性層27a’、非磁性層27b、強磁性層27c’、非磁性層27d、及び強磁性層27e’を含む。
非磁性層24c’の上面上に、強磁性層27a’が設けられる。強磁性層27a’の上面上に非磁性層27bが設けられる。非磁性層27bの上面上に、強磁性層27c’が設けられる。強磁性層27c’の上面上に、非磁性層27dが設けられる。非磁性層27dの上面上に、強磁性層27e’が設けられる。
強磁性層27a’、27c’、及び27e’の各々は、平面視における縦型構造V2’の楕円形状の長軸方向(X方向)に磁化容易軸方向を有する点を除いて、第1実施形態における強磁性層27a、27c、及び27eと同等である。図21の例では、強磁性層27a’は、紙面手前方向(+X方向)又は紙面奥行方向(-X方向)の磁化方向を有する。強磁性層27c’は、+X方向の磁化方向を有する。強磁性層27e’は、-X方向の磁化方向を有する。すなわち、素子層27は、面内磁化型の磁気抵抗効果素子MTJとして機能する。
1.4.3.3 書込み動作
次に、第1実施形態の第3変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作について説明する。
次に、第1実施形態の第3変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作について説明する。
第1実施形態の第3変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作でメモリセルMC内の各種配線に印加される電圧は、第1実施形態における図8の場合と同等である。
図22及び図23は、第1実施形態の第3変形例に係る磁気メモリデバイスにおける書込み動作の一例を示す断面図である。図22及び図23はそれぞれ、第1実施形態における図9及び図10に対応する。
まず、図22を参照してデータ“1”の書込み動作について説明する。図22の例では、ワード線WL(紙面右側)から書込み用ビット線WBL(紙面左側)に向けて書込み電流Ic1が流れる場合が示される。
上述の通り、導電体層24の両端には、スイッチング素子SEL1をオン状態にする電位差VDDが発生する。電位差VDDを制御することにより、導電体層24内に、書込み電流Ic1が流れる。書込み電流Ic1が導電体層24内の非磁性層24c’内を流れることにより、強磁性層27aの磁化方向を強磁性層27cの磁化方向に対して反平行にしようとするスピン軌道トルクが発生する。スピン軌道トルクは、非磁性層24c’に近接する強磁性層27aに注入される。
これにより、強磁性層27aの磁化方向は、スピン軌道トルクによって、強磁性層27cの磁化方向に対して反平行な方向に反転する。
次に、図23を参照してデータ“0”の書込み動作について説明する。図23の例では、書込み用ビット線WBL(紙面左側)からワード線WL(紙面右側)に向けて書込み電流Ic0が流れる場合が示される。
上述の通り、導電体層24の両端には、スイッチング素子SEL1をオン状態にする電位差VDDが発生する。電位差VDDを制御することにより、導電体層24内に、書込み電流Ic0が流れる。書込み電流Ic0が導電体層24内の非磁性層24c’内を流れることにより、強磁性層27aの磁化方向を強磁性層27cの磁化方向に対して平行にしようとするスピン軌道トルクが発生する。スピン軌道トルクは、非磁性層24c’に近接する強磁性層27aに注入される。
これにより、強磁性層27aの磁化方向は、スピン軌道トルクによって、強磁性層27cの磁化方向に対して平行な方向に反転する。
1.4.3.4 第1実施形態の第3変形例に係る効果
第1実施形態の第3変形例によれば、素子層27を含む縦型構造V2’は、平面視において、楕円形状を有する。楕円形状の長軸方向は、配線SOTLの短辺方向(X方向)と平行となる。これにより、磁気抵抗効果素子MTJは、X方向に磁化容易軸方向を有するように構成される。このため、磁気抵抗効果素子MTJは、外部磁場を印加することなく、また外部磁場に代わる手段を適用することなく、スピン軌道トルクのみで強磁性層27a’の磁化方向を反転させることができる。
第1実施形態の第3変形例によれば、素子層27を含む縦型構造V2’は、平面視において、楕円形状を有する。楕円形状の長軸方向は、配線SOTLの短辺方向(X方向)と平行となる。これにより、磁気抵抗効果素子MTJは、X方向に磁化容易軸方向を有するように構成される。このため、磁気抵抗効果素子MTJは、外部磁場を印加することなく、また外部磁場に代わる手段を適用することなく、スピン軌道トルクのみで強磁性層27a’の磁化方向を反転させることができる。
2. 第2実施形態
次に、第2実施形態に係る磁気メモリデバイスについて説明する。第2実施形態では、スイッチング素子SEL2が形成される位置が、第1実施形態と異なる。以下の説明では、第1実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第1実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
次に、第2実施形態に係る磁気メモリデバイスについて説明する。第2実施形態では、スイッチング素子SEL2が形成される位置が、第1実施形態と異なる。以下の説明では、第1実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第1実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
2.1 メモリセルアレイの回路構成
図24は、第2実施形態に係るメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図である。図24は、第1実施形態における図2に対応する。
図24は、第2実施形態に係るメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図である。図24は、第1実施形態における図2に対応する。
スイッチング素子SEL2<i,j>は、配線SOTL<i,j>の第1部分とワード線WL<i>との間に接続される。スイッチング素子SEL1<i,j>は、配線SOTL<i,j>の第2部分と書込み用ビット線WBL<j>との間に接続される。磁気抵抗効果素子MTJ<i,j>は、配線SOTL<i,j>の第3部分と読出し用ビット線RBL<j>との間に接続される。
2.2 メモリセルアレイの平面レイアウト
次に、第2実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトについて説明する。
次に、第2実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトについて説明する。
図25は、第2実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。図25は、第1実施形態における図3に対応する。
メモリセルアレイ10において、複数の縦型構造V1の各々は、スイッチング素子SEL1を含む。複数の縦型構造V2の各々は、磁気抵抗効果素子MTJを含む。複数の縦型構造V3の各々は、スイッチング素子SEL2を含む。
以上のような構成のうち、1本の配線SOTL、並びに当該1本の配線SOTLに接続された1個の縦型構造V1、1個の縦型構造V2、及び1個の縦型構造V3の組が、1個のメモリセルMCとして機能する。
2.3 メモリセルアレイの断面構造
次に、第2実施形態に係るメモリセルアレイの断面構造について説明する。
次に、第2実施形態に係るメモリセルアレイの断面構造について説明する。
図26は、第2実施形態に係るメモリセルアレイの断面構造の一例を示す、図25のXXVI―XXVI線に沿った断面図である。図26は、第1実施形態における図4に対応する。階層構造L1は、導電体層31_1、32_1、34_1、36_1、及び38_1、並びに素子層33_1、35_1、及び37_1を含む。階層構造L2は、導電体層31_2、32_2、34_2、36_2、及び38_2、並びに素子層33_2、35_2、及び37_2を含む。
まず、階層構造L1について説明する。
半導体基板20の上方には、導電体層31_1が設けられる。導電体層31_1は、書込み用ビット線WBLとして使用される。導電体層31_1は、Y方向に延びる。
導電体層31_1の上面上には、導電体層32_1が設けられる。導電体層32_1は、コンタクトとして使用される。
導電体層32_1の上面上には、素子層33_1が設けられる。素子層33_1は、スイッチング素子SEL1として使用される。導電体層32_1及び素子層33_1は、縦型構造V1を構成する。
素子層33_1の上面上には、導電体層34_1が設けられる。導電体層34_1は、配線SOTLとして使用される。導電体層34_1は、Y方向に延びる。
導電体層34_1の下面上のうち、素子層33_1が設けられる部分とは異なる部分には、素子層35_1が設けられる。素子層35_1は、スイッチング素子SEL2として使用される。素子層35_1は、縦型構造V3を構成する。
なお、素子層33_1及び35_1は、同一の工程により形成される。この場合、素子層33_1及び35_1は、同じ高さに設けられる。すなわち、素子層33_1の下面は、素子層35_1の下面と同一のXY面内に位置する。そして、素子層33_1及び35_1は、同等の電流-電圧特性を有するように形成される。例えば、素子層33_1及び35_1はいずれも、スナップバックを伴う電流-電圧特性を有する。
素子層35_1の下面上には、導電体層36_1が設けられる。導電体層36_1は、ワード線WLとして使用される。導電体層36_1は、X方向に延びる。
導電体層34_1の上面上のうち、素子層33_1が設けられる部分と、素子層35_1が設けられる部分との間の部分には、素子層37_1が設けられる。素子層37_1は、磁気抵抗効果素子MTJとして使用される。
素子層37_1の上面上には、導電体層38_1が設けられる。導電体層38_1は、読出し用ビット線RBLとして使用される。導電体層38_1は、Y方向に延びる。
以上のような構成により、階層構造L1内の1組の導電体層34_1、並びに縦型構造V1、V2、及びV3は、導電体層31_1、36_1、及び38_1にそれぞれ接続された3端子を有する1個のメモリセルMCとして機能する。
階層構造L2は、階層構造L1と同等の構成を有する。すなわち、導電体層31_2、32_2、34_2、36_2、及び38_2、並びに素子層33_2、35_2、及び37_2はそれぞれ、導電体層31_1、32_1、34_1、36_1、及び38_1、並びに素子層33_1、35_1、及び37_1と同等の構造及び機能を有する。これにより、階層構造L2内の1組の導電体層34_2、並びに縦型構造V1、V2、及びV3は、導電体層31_2、36_2、及び38_2にそれぞれ接続された3端子を有する1個のメモリセルMCとして機能する。
2.4 第2実施形態に係る効果
第2実施形態によれば、スイッチング素子SEL2は、配線SOTLとワード線WLとの間に接続される。スイッチング素子SEL1として機能する素子層33と、スイッチング素子SEL2として機能する素子層35は、同じ高さに設けられる。これにより、素子層33及び35を同一の工程で形成することができる。このため、メモリセルアレイ10の製造負荷を軽減することができる。なお、素子層33及び35を同一の工程で形成する場合、素子層35は、素子層33と同様に、スナップバックを伴う電流-電圧特性を有するように形成される。これにより、書込み動作の際に、選択状態のメモリセルMCにより大きな書込み電流を流しやすくできるという効果を維持することができる。
第2実施形態によれば、スイッチング素子SEL2は、配線SOTLとワード線WLとの間に接続される。スイッチング素子SEL1として機能する素子層33と、スイッチング素子SEL2として機能する素子層35は、同じ高さに設けられる。これにより、素子層33及び35を同一の工程で形成することができる。このため、メモリセルアレイ10の製造負荷を軽減することができる。なお、素子層33及び35を同一の工程で形成する場合、素子層35は、素子層33と同様に、スナップバックを伴う電流-電圧特性を有するように形成される。これにより、書込み動作の際に、選択状態のメモリセルMCにより大きな書込み電流を流しやすくできるという効果を維持することができる。
なお、第2実施形態に係る磁気メモリデバイスには、第1実施形態の第1変形例、第1実施形態の第2変形例、及び第1実施形態の第3変形例における構成及び動作を適用可能である。この場合、第2実施形態に係る磁気メモリデバイスは、第1実施形態の第1変形例、第1実施形態の第2変形例、及び第1実施形態の第3変形例と同等の効果を奏することができる。
3. 第3実施形態
次に、第3実施形態に係る磁気メモリデバイスについて説明する。第3実施形態では、複数のメモリセルMCによってワード線WLが共有される点において、第1実施形態及び第2実施形態と異なる。以下の説明では、第1実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第1実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
次に、第3実施形態に係る磁気メモリデバイスについて説明する。第3実施形態では、複数のメモリセルMCによってワード線WLが共有される点において、第1実施形態及び第2実施形態と異なる。以下の説明では、第1実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第1実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
3.1 メモリセルアレイの回路構成
図27は、第3実施形態に係るメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図である。
図27は、第3実施形態に係るメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図である。
メモリセルアレイ10は、複数のメモリセルMC、複数のワード線WLa及びWLb、複数の読出し用ビット線RBL、並びに複数の書込み用ビット線WBLを含む。図27の例では、複数のメモリセルMCのうち、8個のメモリセルMC<m,n-1>、MC<m,n>、MC<m,n+1>、MC<m,n+2>、MC<m+1,n-2>、MC<m+1,n-1>、MC<m+1,n>、及びMC<m+1,n+1>が示される。複数のワード線WLa及びWLbのうち、2本のワード線WLa<m>及びWLa<m+1>、並びに2本のワード線WLb<m>及びWLb<m+1>が示される。複数の読出し用ビット線RBLのうち、5本の読出し用ビット線RBL<n-2>、RBL<n-1>、RBL<n>、RBL<n+1>、及びRBL<n+2>が示される。複数の書込み用ビット線WBLのうち、6本の書込み用ビット線WBL<n-2>、WBL<n-1>、WBL<n>、WBL<n+1>、WBL<n+2>、及びWBL<n+3>が示される。
メモリセルMC<m,n-1>は、ワード線WLa<m>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n-1>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n-1>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m,n>は、ワード線WLa<m>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n+1>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m,n-1>の第1端、及びメモリセルMC<m,n>の第1端は、互いに共有される。
メモリセルMC<m,n+1>は、ワード線WLb<m>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n+1>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n+1>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m,n+2>は、ワード線WLb<m>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n+3>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n+2>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m,n+1>の第1端、及びメモリセルMC<m,n+2>の第1端は、互いに共有される。
メモリセルMC<m+1,n-2>は、ワード線WLa<m+1>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n-2>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n-2>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m+1,n-1>は、ワード線WLa<m+1>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n-1>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m+1,n-2>の第1端、及びメモリセルMC<m+1,n-1>の第1端は、互いに共有される。
メモリセルMC<m+1,n>は、ワード線WLb<m+1>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m+1,n+1>は、ワード線WLb<m+1>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n+2>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n+1>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m+1,n>の第1端、及びメモリセルMC<m+1,n+1>の第1端は、互いに共有される。
このような8個のメモリセルMC<m,n-1>、MC<m,n>、MC<m,n+1>、MC<m,n+2>、MC<m+1,n-2>、MC<m+,n-1>、MC<m+1,n>、及びMC<m+1,n+1>の組が行方向及び列方向に繰り返されることにより、メモリセルアレイ10が構成される。すなわち、同一の行(例えば、第m行目)において、ワード線WLaに接続されかつ列方向に隣り合う2個のメモリセルMC(例えば、MC<m,n-1>及びMC<m,n>)と、ワード線WLb<m>に接続されかつ列方向に隣り合う2個のメモリセルMC(例えば、MC<m,n+1>及びMC<m,n+2>)とが、列方向に交互に並ぶ。このように列方向に並ぶ複数のメモリセルMCを便宜的に「1行のメモリセル群」と呼ぶ。この場合、行方向に隣り合う2行のメモリセル群同士は、列方向に1列ずつシフトするように行方向に並ぶ。
上述したメモリセルアレイ10内の複数のメモリセルMCのうち、同一のワード線WLaに接続されかつ列方向に隣り合う2個のメモリセルMC<m,n-1>及びMC<m,n>の構成について説明する。メモリセルMC<m,n-1>は、スイッチング素子SEL1<m,n-1>及びSEL2<m,n-1>、並びに磁気抵抗効果素子MTJ<m,n-1>を含む。メモリセルMC<m,n>は、スイッチング素子SEL1<m,n>及びSEL2<m,n>、並びに磁気抵抗効果素子MTJ<m,n>を含む。メモリセルMC<m,n-1>及びMC<m,n>は、配線SOTL<m,n-1^n>を共有する。
配線SOTL<m,n-1^n>は、第1部分と、第2部分と、第3部分と、第4部分と、第5部分と、を含む。配線SOTL<m,n-1^n>の第3部分は、配線SOTL<m,n-1^n>の第1部分と配線SOTL<m,n-1^n>の第2部分との間に設けられる。配線SOTL<m,n-1^n>の第4部分は、配線SOTL<m,n-1^n>の第1部分に対して配線SOTL<m,n-1^n>の第2部分と反対側に設けられる。配線SOTL<m,n-1^n>の第5部分は、配線SOTL<m,n-1^n>の第1部分と配線SOTL<m,n-1^n>の第4部分との間に設けられる。
配線SOTL<m,n-1^n>の第1部分は、ワード線WLa<m>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第2部分は、書込み用ビット線WBL<n-1>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第3部分は、読出し用ビット線RBL<n-1>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第4部分は、書込み用ビット線WBL<n+1>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第5部分は、読出し用ビット線RBL<n>に接続される。
スイッチング素子SEL1<m,n-1>は、配線SOTL<m,n-1^n>の第2部分と書込み用ビット線WBL<n-1>との間に接続される。磁気抵抗効果素子MTJ<m,n-1>は、配線SOTL<m,n-1^n>の第3部分と読出し用ビット線RBL<n-1>との間に接続される。スイッチング素子SEL2<m,n-1>は、磁気抵抗効果素子MTJ<m,n-1>と読出し用ビット線RBL<n-1>との間に接続される。
スイッチング素子SEL1<m,n>は、配線SOTL<m,n-1^n>の第4部分と書込み用ビット線WBL<n+1>との間に接続される。磁気抵抗効果素子MTJ<m,n>は、配線SOTL<m,n-1^n>の第5部分と読出し用ビット線RBL<n>との間に接続される。スイッチング素子SEL2<m,n>は、磁気抵抗効果素子MTJ<m,n>と読出し用ビット線RBL<n>との間に接続される。
3.2 メモリセルアレイの平面レイアウト
次に、第3実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトについて説明する。図28は、第3実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。
次に、第3実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトについて説明する。図28は、第3実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。
メモリセルアレイ10は、複数の縦型構造V1、複数の縦型構造V2、並びに複数の縦型構造V3a及びV3bを含む。複数の縦型構造V1の各々は、スイッチング素子SEL1を含む。複数の縦型構造V2の各々は、磁気抵抗効果素子MTJ及びスイッチング素子SEL2を含む。
複数の書込み用ビット線WBLは、X方向に並ぶ。複数の書込み用ビット線WBLの各々は、Y方向に延びる。
複数の書込み用ビット線WBLの上方に、複数のワード線WLbが設けられる。複数のワード線WLbは、Y方向に並ぶ。複数のワード線WLbの各々は、X方向に延びる。
複数のワード線WLbの上方に、複数の配線SOTLが設けられる。平面視において、複数の配線SOTLの各々は、矩形状を有する。複数の配線SOTLの各々の長辺方向及び短辺方向は、XY平面内においてX方向及びY方向と交差する。以下の説明では、配線SOTLの長辺方向及び短辺方向をそれぞれP方向及びQ方向と呼ぶ。Y方向とP方向とのなす角度θは、例えば、(90-atan(1/3))度である。平面視において、複数の配線SOTLの各々は、1本のワード線WLb(又はWLa)、及び隣り合う3本の書込み用ビット線WBLと重なる位置に設けられる。
複数の配線SOTLの上方に、複数の読出し用ビット線RBLが設けられる。複数の読出し用ビット線RBLは、X方向に並ぶ。複数の読出し用ビット線RBLの各々は、Y方向に延びる。平面視において、複数の読出し用ビット線RBLの各々は、隣り合う2本の書込み用ビット線WBLの間に設けられる。
複数の読出し用ビット線RBLの上方に、複数のワード線WLaが設けられる。複数のワード線WLaは、Y方向に並ぶ。複数のワード線WLaの各々は、X方向に延びる。平面視において、互いに対応する1本のワード線WLa、及び1本のワード線WLbは、重なる位置に設けられる。
複数の縦型構造V1は、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V1は、円形状を有する。複数の縦型構造V1の各々は、対応する1本の書込み用ビット線WBLと1本の配線SOTLとの間を接続する。
複数の縦型構造V2は、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V2は、円形状を有する。複数の縦型構造V2の各々は、対応する1本の読出し用ビット線RBLと1本の配線SOTLとの間を接続する。
複数の縦型構造V3aは、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V3aは、円形状を有する。複数の縦型構造V3aの各々は、対応する1本のワード線WLaと1本の配線SOTLとの間を接続する。
複数の縦型構造V3bは、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V3bは、円形状を有する。複数の縦型構造V3bの各々は、対応する1本のワード線WLbと1本の配線SOTLとの間を接続する。
以上のような構成のうち、1本の配線SOTL、並びに当該1本の配線SOTLに接続された1個の縦型構造V1、1個の縦型構造V2、及び1個の縦型構造V3a又はV3bの組が、1個のメモリセルMCとして機能する。そして、1本の配線SOTL及び1個の縦型構造V3aは、2個のメモリセルMCによって共有される。1本の配線SOTL及び1個の縦型構造V3bは、2個のメモリセルMCによって共有される。
配線SOTLを共有する2個のメモリセルMCにそれぞれ含まれる2個の縦型構造V2は、P方向に並ぶ。そして、平面視において、縦型構造V2の中心は、配線SOTLのP方向に沿った対称軸上に位置する。すなわち、配線SOTLと、当該配線SOTLを共有する2個のメモリセルMCにそれぞれ含まれる2個の縦型構造V2は、P方向に沿って同一軸上(on-axis)に設けられる。なお、「同一」は、実質的な同一を含む。すなわち、配線SOTLと縦型構造V2との間の位置関係には、製造誤差が許容される。製造誤差は、例えば、パターンずれを含む。
3.3 メモリセルアレイの断面構造
次に、第3実施形態に係るメモリセルアレイの断面構造について説明する。図29は、第3実施形態に係るメモリセルアレイの断面構造の一例を示す、図28のXXIX―XXIX線に沿った断面図である。図29では、ワード線WLaに接続される構成が示される。
次に、第3実施形態に係るメモリセルアレイの断面構造について説明する。図29は、第3実施形態に係るメモリセルアレイの断面構造の一例を示す、図28のXXIX―XXIX線に沿った断面図である。図29では、ワード線WLaに接続される構成が示される。
階層構造L1は、導電体層41_1、42_1、43_1、46_1、47_1、48_1、49_1、54_1、55_1、及び56_1、並びに素子層44_1、45_1、50_1、51_1、52_1、及び53_1を含む。階層構造L2は、導電体層41_2、42_2、43_2、46_2、47_2、48_2、49_2、54_2、55_2、及び56_2、並びに素子層44_2、45_2、50_2、51_2、52_2、及び53_2を含む。
まず、階層構造L1について説明する。
半導体基板20の上方には、導電体層41_1、42_1、及び43_1が設けられる。導電体層41_1、42_1、及び43_1の各々は、互いに隣り合う書込み用ビット線WBLとして使用される。導電体層41_1、42_1、及び43_1の各々は、Y方向に延びる。
導電体層41_1及び43_1の上面上にはそれぞれ、素子層44_1及び45_1が設けられる。素子層44_1及び45_1の各々は、スイッチング素子SEL1として使用される。
素子層44_1及び45_1の上面上にはそれぞれ、導電体層46_1及び47_1が設けられる。導電体層46_1及び47_1の各々は、コンタクトとして使用される。素子層44_1及び導電体層46_1は、縦型構造V1を構成する。素子層45_1及び導電体層47_1は、縦型構造V1を構成する。
なお、導電体層42_1の上面上にも縦型構造V1(図示せず)は構成される。しかしながら、導電体層42_1上の縦型構造V1は、導電体層41_1上の縦型構造V1及び導電体層43_1上の縦型構造V1とはP方向に並んでいない。このため、導電体層42_1上の縦型構造V1は、図29には図示されない。
導電体層46_1の上面及び導電体層47_1の上面に接するように、P方向に延びる導電体層48_1が設けられる。導電体層48_1は、配線SOTLとして使用される。導電体層48_1のうち、導電体層46_1との接続部分及び導電体層47_1との接続部分はそれぞれ、配線SOTLの第2部分及び第4部分に対応する。
導電体層48_1の上面上には、導電体層49_1、並びに素子層50_1及び51_1が設けられる。
導電体層49_1は、導電体層42_1の上方に設けられる。導電体層48_1のうち、導電体層49_1との接続部分は、配線SOTLの第1部分に対応する。導電体層49_1は、コンタクトとして使用される。
素子層50_1は、導電体層46_1との接続部分と、導電体層49_1との接続部分と、の間に設けられる。素子層51_1は、導電体層47_1との接続部分と、導電体層49_1との接続部分と、の間に設けられる。導電体層48_1のうち、素子層50_1との接続部分及び素子層51_1との接続部分はそれぞれ、配線SOTLの第3部分及び第5部分に対応する。素子層50_1及び51_1の各々は、磁気抵抗効果素子MTJとして使用される。
素子層50_1及び51_1の上面上にはそれぞれ、素子層52_1及び53_1が設けられる。素子層52_1及び53_1の各々は、スイッチング素子SEL2として使用される。素子層50_1及び素子層52_1は、縦型構造V2を構成する。素子層51_1及び素子層53_1は、縦型構造V2を構成する。
素子層52_1及び53_1の上面上にはそれぞれ、導電体層54_1及び55_1が設けられる。導電体層54_1及び55_1の各々は、読出し用ビット線RBLとして使用される。導電体層54_1及び55_1の各々は、Y方向に延びる。
導電体層54_1及び55_1の上方において、導電体層49_1の上面上には、導電体層56_1が設けられる。導電体層56_1は、ワード線WLaとして使用される。導電体層56_1は、X方向に延びる。
以上のような構成により、階層構造L1内の1本の導電体層48_1、2個の縦型構造V1、2個の縦型構造V2、及び1個の縦型構造V3aは、導電体層49_1及び導電体層56_1を共有する2個のメモリセルMCとして機能する。
階層構造L2は、階層構造L1と同等の構成を有する。すなわち、導電体層41_2、42_2、43_2、46_2、47_2、48_2、49_2、54_2、55_2、及び56_2、並びに素子層44_2、45_2、50_2、51_2、52_2、及び53_2はそれぞれ、導電体層41_1、42_1、43_1、46_1、47_1、48_1、49_1、54_1、55_1、及び56_1、並びに素子層44_1、45_1、50_1、51_1、52_1、及び53_1と同等の構造及び機能を有する。これにより、階層構造L2内の1本の導電体層48_2、2個の縦型構造V1、2個の縦型構造V2、及び1個の縦型構造V3aは、導電体層49_2及び導電体層56_2を共有する2個のメモリセルMCとして機能する。
図30は、第3実施形態に係るメモリセルアレイの断面構造の一例を示す、図28のXXX―XXX線に沿った断面図である。図30では、ワード線WLbに接続される構成が示される。
階層構造L1は、導電体層43_1、57_1、58_1、61_1、62_1、63_1、64_1、65_1、70_1、及び71_1、並びに素子層59_1、60_1、66_1、67_1、68_1、及び69_1を含む。階層構造L2は、導電体層43_2、57_2、58_2、61_2、62_2、63_2、64_2、65_2、70_2、及び71_2、並びに素子層59_2、60_2、66_2、67_2、68_2、及び69_2を含む。
まず、階層構造L1について説明する。
図30における導電体層43_1、57_1、58_1、61_1、62_1、63_1、70_1、及び71_1、並びに素子層59_1、60_1、66_1、67_1、68_1、及び69_1の構成は、図29における導電体層41_1、42_1、43_1、46_1、47_1、48_1、54_1、及び55_1、並びに素子層44_1、45_1、50_1、51_1、52_1、及び53_1の構成と同等である。
導電体層63_1の下面上には、導電体層64_1が設けられる。
導電体層64_1は、導電体層57_1の直上に設けられる。導電体層63_1のうち、導電体層64_1との接続部分は、配線SOTLの第1部分に対応する。導電体層64_1は、コンタクトとして使用される。
導電体層57_1の上方において、導電体層64_1の下面上には、導電体層65_1が設けられる。導電体層65_1は、ワード線WLbとして使用される。導電体層65_1は、X方向に延びる。図30では図示されていないが、導電体層65_1は、素子層59_1及び導電体層61_1を含む縦型構造V1と、素子層60_1及び導電体層62_1を含む縦型構造V1と、の間を通過する。
以上のような構成により、階層構造L1内の1本の導電体層63_1、2個の縦型構造V1、2個の縦型構造V2、及び1個の縦型構造V3bは、導電体層64_1及び導電体層65_1を共有する2個のメモリセルMCとして機能する。
階層構造L2は、階層構造L1と同等の構成を有する。すなわち、導電体層43_2、57_2、58_2、61_2、62_2、63_2、64_2、65_2、70_2、及び71_2、並びに素子層59_2、60_2、66_2、67_2、68_2、及び69_2はそれぞれ、導電体層43_1、57_1、58_1、61_1、62_1、63_1、64_1、65_1、70_1、及び71_1、並びに素子層59_1、60_1、66_1、67_1、68_1、及び69_1と同等の構造及び機能を有する。これにより、階層構造L2内の1本の導電体層63_2、2個の縦型構造V1、2個の縦型構造V2、及び1個の縦型構造V3bは、導電体層64_2及び導電体層65_2を共有する2個のメモリセルMCとして機能する。
3.4 第3実施形態に係る効果
第3実施形態によれば、配線SOTL<m,n-1^n>は、第1部分と、第2部分と、第1部分及び第2部分の間の第3部分と、第1部分に対して第2部分と反対側に設けられた第4部分と、第1部分及び第4部分の間の第5部分と、を含む。配線SOTL<m,n-1^n>の第1部分は、ワード線WLa<m>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第2部分及び第4部分はそれぞれ、書込み用ビット線WBL<n-1>及びWBL<n+1>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第3部分及び第5部分はそれぞれ、読出し用ビット線RBL<n-1>及びRBL<n>に接続される。これにより、2個のメモリセルMC<m,n-1>及びMC<m,n>は、ワード線WLa<m>を共有することができる。
第3実施形態によれば、配線SOTL<m,n-1^n>は、第1部分と、第2部分と、第1部分及び第2部分の間の第3部分と、第1部分に対して第2部分と反対側に設けられた第4部分と、第1部分及び第4部分の間の第5部分と、を含む。配線SOTL<m,n-1^n>の第1部分は、ワード線WLa<m>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第2部分及び第4部分はそれぞれ、書込み用ビット線WBL<n-1>及びWBL<n+1>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第3部分及び第5部分はそれぞれ、読出し用ビット線RBL<n-1>及びRBL<n>に接続される。これにより、2個のメモリセルMC<m,n-1>及びMC<m,n>は、ワード線WLa<m>を共有することができる。
また、配線SOTL<m,n+1^n+2>は、第1部分と、第2部分と、第1部分及び第2部分の間の第3部分と、第1部分に対して第2部分と反対側に設けられた第4部分と、第1部分及び第4部分の間の第5部分と、を含む。配線SOTL<m,n+1^n+2>の第1部分は、ワード線WLb<m>に接続される。配線SOTL<m,n+1^n+2>の第2部分及び第4部分はそれぞれ、書込み用ビット線WBL<n+1>及びWBL<n+3>に接続される。配線SOTL<m,n+1^n+2>の第3部分及び第5部分はそれぞれ、読出し用ビット線RBL<n+1>及びRBL<n+2>に接続される。これにより、2個のメモリセルMC<m,n+1>及びMC<m,n+2>は、ワード線WLb<m>を共有することができる。
また、メモリセルアレイ10は、ワード線WLa<m>及びWLb<m>を含む。ワード線WLa<m>及びWLb<m>は、平面視において重なる位置に配置される。ワード線WLa<m>は、配線SOTL<m,n-1^n>に対して上方に設けられる。ワード線WLb<m>は、配線SOTL<m,n+1^n+2>に対して下方に設けられる。これにより、同一の書込み用ビット線WBL<n+1>に接続される2つのメモリセルMC<m,n>及びMC<m,n+1>を、独立に選択することができる。
また、配線SOTLは、書込み用ビット線WBL及び読出し用ビット線に対して角度θ(=90-atan(1/3)度)で交差する方向に延びる長辺を有する矩形状である。これにより、ワード線WLa及びWLbを2個のメモリセルによって共有しつつ、磁気抵抗効果素子MTJを最密充填で配置することができる。
また、配線SOTLを共有する2個の縦型構造V2は、平面視において、当該配線SOTLと同一の軸上に設けられる。これにより、縦型構造V2が配線SOTLと同一の軸上に設けられない場合よりも、磁気抵抗効果素子MTJと配線SOTLとの接触面積を増やすことができる。このため、書込み動作の際、配線SOTLは、磁気抵抗効果素子MTJにより大きなスピン軌道トルクを注入することができる。
なお、第3実施形態に係る磁気メモリデバイスには、第1実施形態の第1変形例、第1実施形態の第2変形例、及び第1実施形態の第3変形例における構成及び動作を適用可能である。この場合、第3実施形態に係る磁気メモリデバイスは、第1実施形態の第1変形例、第1実施形態の第2変形例、及び第1実施形態の第3変形例と同等の効果を奏することができる。
4. 第4実施形態
次に、第4実施形態に係る磁気メモリデバイスについて説明する。第4実施形態では、配線SOTLを共有する2個の縦型構造V2が、当該配線SOTLと同一の軸上に設けられない点において、第3実施形態と異なる。以下の説明では、第3実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第3実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
次に、第4実施形態に係る磁気メモリデバイスについて説明する。第4実施形態では、配線SOTLを共有する2個の縦型構造V2が、当該配線SOTLと同一の軸上に設けられない点において、第3実施形態と異なる。以下の説明では、第3実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第3実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
4.1 メモリセルアレイの平面レイアウト
図31は、第4実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。図31は、第3実施形態における図28に対応する。
図31は、第4実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。図31は、第3実施形態における図28に対応する。
複数の縦型構造V2は、平面視において、正方格子状に配置される。これにより、配線SOTLを共有する2個のメモリセルMCにそれぞれ含まれる2個の縦型構造V2は、X方向に並ぶ。一方、配線SOTLの長辺方向は、P方向である。このため、平面視において、縦型構造V2の中心は、配線SOTLのP方向に沿った対称軸に対して、Q方向にずれる。
4.2 第4実施形態に係る効果
第4実施形態によれば、複数の縦型構造V2は、X方向及びY方向のそれぞれについて等間隔に配置することができる。このため、磁気抵抗効果素子MTJ及びスイッチング素子SEL2の加工処理の負荷を低減できる。
第4実施形態によれば、複数の縦型構造V2は、X方向及びY方向のそれぞれについて等間隔に配置することができる。このため、磁気抵抗効果素子MTJ及びスイッチング素子SEL2の加工処理の負荷を低減できる。
なお、第4実施形態に係る磁気メモリデバイスには、第1実施形態の第1変形例、第1実施形態の第2変形例、及び第1実施形態の第3変形例における構成及び動作を適用可能である。この場合、第4実施形態に係る磁気メモリデバイスは、第1実施形態の第1変形例、第1実施形態の第2変形例、及び第1実施形態の第3変形例と同等の効果を奏することができる。
5. 第5実施形態
次に、第5実施形態に係る磁気メモリデバイスについて説明する。第5実施形態では、全てのワード線が配線SOTLの上方に設けられる点において、第3実施形態及び第4実施形態と異なる。以下の説明では、第3実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第3実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
次に、第5実施形態に係る磁気メモリデバイスについて説明する。第5実施形態では、全てのワード線が配線SOTLの上方に設けられる点において、第3実施形態及び第4実施形態と異なる。以下の説明では、第3実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第3実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
5.1 メモリセルアレイの平面レイアウト
図32は、第5実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。図32は、第3実施形態における図28に対応する。
図32は、第5実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。図32は、第3実施形態における図28に対応する。
メモリセルアレイ10は、複数のワード線WLa及びWLbに代えて、複数のワード線WLa’及びWLb’を含む。メモリセルアレイ10は、複数の縦型構造V3a及びV3bに代えて、複数の縦型構造V3a’及びV3b’を更に含む。
複数の読出し用ビット線RBLの上方に、複数のワード線WLa’及びWLb’が設けられる。複数のワード線WLa’及びWLb’は、交互にY方向に並ぶ。複数のワード線WLa’及びWLb’の各々は、X方向に延びる。複数のワード線WLa’及びWLb’のY方向の間隔(ピッチ)は、第3実施形態における複数のワード線WLaのY方向の間隔、及び複数のワード線WLbのY方向の間隔の半分となる。
複数の縦型構造V3a’は、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V3a’は、円形状を有する。複数の縦型構造V3a’の各々は、対応する1本のワード線WLa’と1本の配線SOTLとの間を接続する。
複数の縦型構造V3b’は、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V3b’は、円形状を有する。複数の縦型構造V3b’の各々は、対応する1本のワード線WLb’と1本の配線SOTLとの間を接続する。
5.2 第5実施形態に係る効果
第5実施形態によれば、複数のワード線WLa’及びWLb’は、同じ高さに配置することができる。これにより、複数のワード線WLa’及びWLb’を同一の工程で形成することができる。このため、メモリセルアレイ10の製造負荷を低減できる。
第5実施形態によれば、複数のワード線WLa’及びWLb’は、同じ高さに配置することができる。これにより、複数のワード線WLa’及びWLb’を同一の工程で形成することができる。このため、メモリセルアレイ10の製造負荷を低減できる。
なお、第5実施形態に係る磁気メモリデバイスには、第1実施形態の第1変形例、第1実施形態の第2変形例、及び第1実施形態の第3変形例における構成及び動作を適用可能である。この場合、第5実施形態に係る磁気メモリデバイスは、第1実施形態の第1変形例、第1実施形態の第2変形例、及び第1実施形態の第3変形例と同等の効果を奏することができる。
また、第5実施形態に係る磁気メモリデバイスには、第4実施形態の構成を適用可能である。この場合、第5実施形態に係る磁気メモリデバイスは、第4実施形態と同等の効果を奏することができる。
6. 第6実施形態
次に、第6実施形態に係る磁気メモリデバイスについて説明する。第6実施形態では、配線SOTLがワード線WLと平行に並ぶように設けられる点において、第3実施形態と異なる。以下の説明では、第3実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第3実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
次に、第6実施形態に係る磁気メモリデバイスについて説明する。第6実施形態では、配線SOTLがワード線WLと平行に並ぶように設けられる点において、第3実施形態と異なる。以下の説明では、第3実施形態と異なる構成及び動作について主に説明する。第3実施形態と同等の構成及び動作については、適宜説明を省略する。
6.1 メモリセルアレイの回路構成
図33は、第6実施形態に係るメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図である。図33は、第3実施形態における図27に対応する。
図33は、第6実施形態に係るメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図である。図33は、第3実施形態における図27に対応する。
メモリセルアレイ10は、複数のメモリセルMC、複数のワード線WL、複数の読出し用ビット線RBL、並びに複数の書込み用ビット線WBLを含む。図33の例では、複数のメモリセルMCのうち、8個のメモリセルMC<m,n-1>、MC<m,n>、MC<m,n+1>、MC<m,n+2>、MC<m+1,n-1>、MC<m+1,n>、MC<m+1,n+1>、及びMC<m+1,n+2>が示される。複数のワード線WLのうち、2本のワード線WL<m>及びWL<m+1>が示される。複数の読出し用ビット線RBLのうち、4本の読出し用ビット線RBL<n-1>、RBL<n>、RBL<n+1>、及びRBL<n+2>が示される。複数の書込み用ビット線WBLのうち、4本の書込み用ビット線WBL<n-1>、WBL<n>、WBL<n+1>、及びWBL<n+2>が示される。
メモリセルMC<m,n-1>は、ワード線WL<m>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n-1>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n-1>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m,n>は、ワード線WL<m>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m,n-1>の第1端、及びメモリセルMC<m,n>の第1端は、互いに共有される。
メモリセルMC<m,n+1>は、ワード線WL<m>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n+1>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n+1>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m,n+2>は、ワード線WL<m>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n+2>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n+2>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m,n+1>の第1端、及びメモリセルMC<m,n+2>の第1端は、互いに共有される。
メモリセルMC<m+1,n-1>は、ワード線WL<m+1>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n-1>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n-1>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m+1,n>は、ワード線WL<m+1>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m+1,n-1>の第1端、及びメモリセルMC<m+1,n>の第1端は、互いに共有される。
メモリセルMC<m+1,n+1>は、ワード線WL<m+1>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n+1>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n+1>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m+1,n+2>は、ワード線WL<m+1>に接続される第1端と、書込み用ビット線WBL<n+2>に接続される第2端と、読出し用ビット線RBL<n+2>に接続される第3端と、を有する。メモリセルMC<m+1,n+1>の第1端、及びメモリセルMC<m+1,n+2>の第1端は、互いに共有される。
このような8個のメモリセルMC<m,n-1>、MC<m,n>、MC<m,n+1>、MC<m,n+2>、MC<m+1,n-1>、MC<m+,n>、MC<m+1,n+1>、及びMC<m+1,n+2>の組が行方向及び列方向に繰り返されることにより、メモリセルアレイ10が構成される。
上述したメモリセルアレイ10内の複数のメモリセルMCのうち、同一のワード線WLに接続されかつ列方向に隣り合う2個のメモリセルMC<m,n-1>及びMC<m,n>の構成について説明する。メモリセルMC<m,n-1>は、スイッチング素子SEL1<m,n-1>及びSEL2<m,n-1>、並びに磁気抵抗効果素子MTJ<m,n-1>を含む。メモリセルMC<m,n>は、スイッチング素子SEL1<m,n>及びSEL2<m,n>、並びに磁気抵抗効果素子MTJ<m,n>を含む。メモリセルMC<m,n-1>及びMC<m,n>は、配線SOTL<m,n-1^n>を共有する。
配線SOTL<m,n-1^n>は、第1部分と、第2部分と、第3部分と、第4部分と、第5部分と、を含む。配線SOTL<m,n-1^n>の第3部分は、配線SOTL<m,n-1^n>の第1部分と配線SOTL<m,n-1^n>の第2部分との間に設けられる。配線SOTL<m,n-1^n>の第4部分は、配線SOTL<m,n-1^n>の第1部分に対して配線SOTL<m,n-1^n>の第2部分と反対側に設けられる。配線SOTL<m,n-1^n>の第5部分は、配線SOTL<m,n-1^n>の第1部分と配線SOTL<m,n-1^n>の第4部分との間に設けられる。
配線SOTL<m,n-1^n>の第1部分は、ワード線WL<m>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第2部分は、書込み用ビット線WBL<n-1>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第3部分は、読出し用ビット線RBL<n-1>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第4部分は、書込み用ビット線WBL<n>に接続される。配線SOTL<m,n-1^n>の第5部分は、読出し用ビット線RBL<n>に接続される。
スイッチング素子SEL1<m,n-1>は、配線SOTL<m,n-1^n>の第2部分と書込み用ビット線WBL<n-1>との間に接続される。磁気抵抗効果素子MTJ<m,n-1>は、配線SOTL<m,n-1^n>の第3部分と読出し用ビット線RBL<n-1>との間に接続される。スイッチング素子SEL2<m,n-1>は、磁気抵抗効果素子MTJ<m,n-1>と読出し用ビット線RBL<n-1>との間に接続される。
スイッチング素子SEL1<m,n>は、配線SOTL<m,n-1^n>の第4部分と書込み用ビット線WBL<n>との間に接続される。磁気抵抗効果素子MTJ<m,n>は、配線SOTL<m,n-1^n>の第5部分と読出し用ビット線RBL<n>との間に接続される。スイッチング素子SEL2<m,n>は、磁気抵抗効果素子MTJ<m,n>と読出し用ビット線RBL<n>との間に接続される。
6.2 メモリセルアレイの平面レイアウト
図34は、第6実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。図34は、第3実施形態における図28に対応する。
図34は、第6実施形態に係るメモリセルアレイの平面レイアウトの一例を示す平面図である。図34は、第3実施形態における図28に対応する。
メモリセルアレイ10は、複数の縦型構造V1、複数の縦型構造V2、並びに複数の縦型構造V3を含む。複数の縦型構造V1の各々は、スイッチング素子SEL1を含む。複数の縦型構造V2の各々は、磁気抵抗効果素子MTJ及びスイッチング素子SEL2を含む。
複数のワード線WLは、Y方向に並ぶ。複数のワード線WLの各々は、X方向に延びる。
複数のワード線WLの上方に、複数の書込み用ビット線WBLが設けられる。複数の書込み用ビット線WBLは、X方向に並ぶ。複数の書込み用ビット線WBLの各々は、Y方向に延びる。
複数の書込み用ビット線WBLの上方に、複数の配線SOTLが設けられる。平面視において、複数の配線SOTLの各々は、矩形状を有する。複数の配線SOTLの各々の長辺方向及び短辺方向はそれぞれ、X方向及びY方向と平行である。すなわち、配線SOTLの長辺方向は、書込み用ビット線WBLに対して直交する。平面視において、複数の配線SOTLの各々は、1本のワード線WL、及び隣り合う2本の書込み用ビット線WBL及び2本の読出し用ビット線RBLと重なる位置に設けられる。
複数の配線SOTLの上方に、複数の読出し用ビット線RBLが設けられる。複数の読出し用ビット線RBLは、X方向に並ぶ。複数の読出し用ビット線RBLの各々は、Y方向に延びる。平面視において、隣り合う2本の書込み用ビット線WBLの間に、2本の読出し用ビット線RBLが設けられる。
複数の縦型構造V1は、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V1は、円形状を有する。複数の縦型構造V1の各々は、対応する1本の書込み用ビット線WBLと1本の配線SOTLとの間を接続する。
複数の縦型構造V2は、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V2は、円形状を有する。複数の縦型構造V2の各々は、対応する1本の読出し用ビット線RBLと1本の配線SOTLとの間を接続する。
複数の縦型構造V3は、Z方向に延びる。平面視において、複数の縦型構造V3は、円形状を有する。複数の縦型構造V3の各々は、対応する1本のワード線WLと1本の配線SOTLとの間を接続する。
以上のような構成のうち、1本の配線SOTL、並びに当該1本の配線SOTLに接続された1個の縦型構造V1、1個の縦型構造V2、及び1個の縦型構造V3の組が、1個のメモリセルMCとして機能する。そして、1本の配線SOTL及び1個の縦型構造V3は、2個のメモリセルMCによって共有される。
配線SOTLを共有する2個のメモリセルMCにそれぞれ含まれる2個の縦型構造V2は、X方向に並ぶ。そして、平面視において、縦型構造V2の中心は、配線SOTLのX方向に沿った対称軸上に位置する。すなわち、配線SOTLと、当該配線SOTLを共有する2個のメモリセルMCにそれぞれ含まれる2個の縦型構造V2は、X方向に沿って同一軸上に設けられる。
6.3 第6実施形態に係る効果
第6実施形態によれば、配線SOTLは、書込み用ビット線WBL及び読出し用ビット線に対して90度で交差する方向に延びる長辺を有する矩形状である。これにより、ワード線WLを2個のメモリセルによって共有しつつ、磁気抵抗効果素子MTJを配置することができる。
第6実施形態によれば、配線SOTLは、書込み用ビット線WBL及び読出し用ビット線に対して90度で交差する方向に延びる長辺を有する矩形状である。これにより、ワード線WLを2個のメモリセルによって共有しつつ、磁気抵抗効果素子MTJを配置することができる。
また、配線SOTLを共有する2個の縦型構造V2は、平面視において、当該配線SOTLと同一の軸上に設けられる。これにより、縦型構造V2が配線SOTLと同一の軸上に設けられない場合よりも、磁気抵抗効果素子MTJと配線SOTLとの接触面積を増やすことができる。このため、第3実施形態と同様に、書込み動作の際、配線SOTLは、磁気抵抗効果素子MTJにより大きなスピン軌道トルクを注入することができる。
なお、第6実施形態に係る磁気メモリデバイスには、第1実施形態の第1変形例、第1実施形態の第2変形例、及び第1実施形態の第3変形例における構成及び動作を適用可能である。この場合、第6実施形態に係る磁気メモリデバイスは、第1実施形態の第1変形例、第1実施形態の第2変形例、及び第1実施形態の第3変形例と同等の効果を奏することができる。
7. その他
上述の第1実施形態乃至第6実施形態、及び第1変形例乃至第3変形例で述べたメモリセルアレイ10は、半導体基板20の上方に2個の階層構造L1及びL2が積層される場合が示されたが、これに限られない。例えば、半導体基板20の上方には、同等の構造を有する3以上の階層構造が積層されていてもよい。また、例えば、半導体基板20の上方には、1個の階層構造が積層されていてもよい。
上述の第1実施形態乃至第6実施形態、及び第1変形例乃至第3変形例で述べたメモリセルアレイ10は、半導体基板20の上方に2個の階層構造L1及びL2が積層される場合が示されたが、これに限られない。例えば、半導体基板20の上方には、同等の構造を有する3以上の階層構造が積層されていてもよい。また、例えば、半導体基板20の上方には、1個の階層構造が積層されていてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…磁気メモリデバイス
10…メモリセルアレイ
11…ロウ選択回路
12…カラム選択回路
13…デコード回路
14…書込み回路
15…読出し回路
16…電圧生成回路
17…入出力回路
18…制御回路
20…半導体基板
21,23,24,25,29,31,32,34,36,38,41,42,43,46,47,48,49,54,55,56,57,58,61,62,63,64,65,70,71…導電体層
22,27,28,33,35,37,44,45,50,51,52,53,59,60,66,67,68,69…素子層
24a…反強磁性層
24b,27a,27a’,27c,27c’,27e,27e’…強磁性層
24c,24c’,27b,27d…非磁性層
10…メモリセルアレイ
11…ロウ選択回路
12…カラム選択回路
13…デコード回路
14…書込み回路
15…読出し回路
16…電圧生成回路
17…入出力回路
18…制御回路
20…半導体基板
21,23,24,25,29,31,32,34,36,38,41,42,43,46,47,48,49,54,55,56,57,58,61,62,63,64,65,70,71…導電体層
22,27,28,33,35,37,44,45,50,51,52,53,59,60,66,67,68,69…素子層
24a…反強磁性層
24b,27a,27a’,27c,27c’,27e,27e’…強磁性層
24c,24c’,27b,27d…非磁性層
Claims (22)
- 第1導電体層と、
第2導電体層と、
第3導電体層と、
前記第1導電体層、前記第2導電体層、及び前記第3導電体層に接続された3端子型の第1メモリセルと、
を備え、
前記第1メモリセルは、
前記第1導電体層と接続された第1部分と、前記第2導電体層と接続された第2部分と、前記第3導電体層と接続されかつ前記第1部分と前記第2部分との間に位置する第3部分と、を有する第4導電体層と、
前記第3導電体層と前記第4導電体層との間に接続された第1磁気抵抗効果素子と、
前記第2導電体層と前記第4導電体層との間に接続された2端子型の第1スイッチング素子と、
前記第1導電体層と前記第3導電体層との間に接続された2端子型の第2スイッチング素子と、
を含む、
磁気メモリデバイス。 - 前記第1スイッチング素子は、スナップバックを伴う電流-電圧特性を有する、
請求項1記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第2スイッチング素子は、前記第3導電体層と前記第1磁気抵抗効果素子との間に接続された、
請求項1記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第2スイッチング素子は、スナップバックを伴わない電流-電圧特性を有する、
請求項3記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第2スイッチング素子は、前記第1導電体層と前記第4導電体層との間に接続された、
請求項1記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第2スイッチング素子は、スナップバックを伴う電流-電圧特性を有する、
請求項5記載の磁気メモリデバイス。 - 第5導電体層と、
第6導電体層と、
前記第1導電体層、前記第5導電体層、及び前記第6導電体層に接続された3端子型の第2メモリセルと、
を更に備え、
前記第4導電体層は、前記第5導電体層に接続されかつ前記第1部分に対して前記第2部分と反対側に位置する第4部分と、前記第6導電体層に接続されかつ前記第1部分と前記第4部分との間に位置する第5部分と、を有し、
前記第2メモリセルは、
前記第4導電体層を前記第1メモリセルと共有し、
前記第6導電体層と前記第4導電体層との間に接続された第2磁気抵抗効果素子と、
前記第5導電体層と前記第4導電体層との間に接続された2端子型の第3スイッチング素子と、
前記第6導電体層と前記第2磁気抵抗効果素子との間に接続された2端子型の第4スイッチング素子と、
を含む、
請求項3記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第1導電体層は、第1方向に延び、
前記第2導電体層、前記第3導電体層、及び前記第4導電体層は、前記第1方向と交差する第2方向に延び、
前記第1方向及び前記第2方向を含む面と交差する第3方向に見て、
前記第1磁気抵抗効果素子及び前記第2スイッチング素子は、前記第3導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なり、
前記第1スイッチング素子は、前記第2導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なる、
請求項3記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第1導電体層は、第1方向に延び、
前記第2導電体層、前記第3導電体層、及び前記第4導電体層は、前記第1方向と交差する第2方向に延び、
前記第1方向及び前記第2方向を含む面と交差する第3方向に見て、
前記第1磁気抵抗効果素子は、前記第3導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なり、
前記第1スイッチング素子は、前記第2導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なり、
前記第2スイッチング素子は、前記第1導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なる、
請求項5記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第1導電体層は、第1方向に延び、
前記第2導電体層、及び前記第3導電体層は、前記第1方向と交差する第2方向に延び、
前記第4導電体層は、前記第1方向及び前記第2方向を含む面において前記第1方向及び前記第2方向と交差する第4方向に延び、
前記第1方向及び前記第2方向を含む面と交差する第3方向に見て、
前記第1磁気抵抗効果素子及び前記第2スイッチング素子は、前記第3導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なり、
前記第1スイッチング素子は、前記第2導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なり、
前記第2磁気抵抗効果素子及び前記第4スイッチング素子は、前記第6導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なり、
前記第3スイッチング素子は、前記第5導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なる、
請求項7記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第2方向と前記第4方向とのなす角は、(90-atan(1/3))度である、
請求項10記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第1磁気抵抗効果素子及び前記第2磁気抵抗効果素子は、前記第4方向に並び、
前記第3方向に見て、前記第1磁気抵抗効果素子の中心及び前記第2磁気抵抗効果素子の中心は、前記第4導電体層の前記第4方向に沿った中心軸上に実質的に位置する、
請求項10記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第1磁気抵抗効果素子及び前記第2磁気抵抗効果素子は、前記第1方向に並ぶ、
前記第3方向に見て、前記第1磁気抵抗効果素子の中心及び前記第2磁気抵抗効果素子の中心は、前記第4導電体層の前記第4方向に沿った中心軸上からずれる、
請求項10記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第1方向に延びる第7導電体層と、
前記第2方向に延びる第8導電体層と、
前記第2方向に延びる第9導電体層と、
前記第2方向に延びる第10導電体層と、
前記第7導電体層、前記第5導電体層、及び前記第8導電体層に接続された3端子型の第3メモリセルと、
前記第7導電体層、前記第9導電体層、及び前記第10導電体層に接続された3端子型の第4メモリセルと、
を更に備え、
前記第3メモリセルは、
前記第7導電体層と接続された第6部分と、前記第5導電体層と接続された第7部分と、前記第8導電体層と接続されかつ前記第6部分と前記第7部分との間に位置する第8部分と、前記第9導電体層に接続されかつ前記第6部分に対して前記第7部分と反対側に位置する第9部分と、前記第10導電体層に接続されかつ前記第6部分と前記第9部分との間に位置する第10部分と、を有し、前記第4方向に延びる第11導電体層と、
前記第8導電体層と前記第11導電体層との間に接続された第3磁気抵抗効果素子と、
前記第5導電体層と前記第11導電体層との間に接続された2端子型の第5スイッチング素子と、
前記第8導電体層と前記第3磁気抵抗効果素子との間に接続された2端子型の第6スイッチング素子と、
を含み、
前記第4メモリセルは、
前記第11導電体層を前記第3メモリセルと共有し、
前記第10導電体層と前記第11導電体層との間に接続された第4磁気抵抗効果素子と、
前記第9導電体層と前記第11導電体層との間に接続された2端子型の第7スイッチング素子と、
前記第10導電体層と前記第4磁気抵抗効果素子との間に接続された2端子型の第8スイッチング素子と、
を含む、
請求項10記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第3方向に見て、前記第1導電体層は、前記第4導電体層及び前記第11導電体層に対して前記第7導電体層と反対側に位置する、
請求項14記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第3方向に見て、前記第1導電体層は、前記第4導電体層及び前記第11導電体層に対して前記第7導電体層と同じ側に位置する、
請求項14記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第1導電体層、及び前記第4導電体層は、第1方向に延び、
前記第2導電体層、及び前記第3導電体層は、前記第1方向と交差する第2方向に延び、
前記第1方向及び前記第2方向を含む面と交差する第3方向に見て、
前記第1磁気抵抗効果素子及び前記第2スイッチング素子は、前記第3導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なり、
前記第1スイッチング素子は、前記第2導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なり、
前記第2磁気抵抗効果素子及び前記第4スイッチング素子は、前記第6導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なり、
前記第1スイッチング素子は、前記第5導電体層及び前記第4導電体層の各々と重なる、
請求項7記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第1磁気抵抗効果素子及び前記第2磁気抵抗効果素子は、前記第1方向に並び、
前記第3方向に見て、前記第1磁気抵抗効果素子の中心及び前記第2磁気抵抗効果素子の中心は、前記第4導電体層の前記第1方向に沿った中心軸上に実質的に位置する、
請求項17記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第1磁気抵抗効果素子は、
前記面に垂直な磁化方向を有する第1強磁性層と、
前記面に垂直な磁化方向を有する第2強磁性層と、
前記第1強磁性層と前記第2強磁性層との間の第1非磁性層と、
を含み、
前記第4導電体層は、
前記第1強磁性層に対して前記第1非磁性層と反対側に位置する第2非磁性層と、
前記第2非磁性層に対して前記第1強磁性層と反対側に位置する第3強磁性層を含み、
前記第2非磁性層は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、及び銀(Ag)から選択される少なくとも1つの元素を含む、
請求項8記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第1磁気抵抗効果素子は、
前記面に垂直な磁化方向を有する第1強磁性層と、
前記面に垂直な磁化方向を有する第2強磁性層と、
前記第1強磁性層と前記第2強磁性層との間の第1非磁性層と、
を含み、
前記第4導電体層は、前記第1強磁性層に対して前記第1非磁性層と反対側に位置する第2非磁性層を含み、
前記第2非磁性層は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、及びタングステン(W)から選択される少なくとも1つの元素を含む、
請求項8記載の磁気メモリデバイス。 - 前記第1磁気抵抗効果素子は、
前記面に平行な磁化方向を有する第1強磁性層と、
前記面に平行な磁化方向を有する第2強磁性層と、
前記第1強磁性層と前記第2強磁性層との間の第1非磁性層と、
を含み、
前記第4導電体層は、前記第1強磁性層に対して前記第1非磁性層と反対側に位置する第2非磁性層を含み、
前記第2非磁性層は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、及びタングステン(W)から選択される少なくとも1つの元素を含む、
請求項8記載の磁気メモリデバイス。 - 第12導電体層と、
第13導電体層と、
第14導電体層と、
前記第12導電体層、前記第13導電体層、及び前記第14導電体層に接続された3端子型の第5メモリセルと、
を更に備え、
前記第5メモリセルは、
前記第12導電体層と接続された第11部分と、前記第13導電体層と接続された第12部分と、前記第14導電体層と接続されかつ前記第11部分と前記第12部分との間に位置する第13部分と、を有する第15導電体層と、
前記第14導電体層と前記第15導電体層との間に接続された第5磁気抵抗効果素子と、
前記第13導電体層と前記第15導電体層との間に接続された2端子型の第9スイッチング素子と、
前記第12導電体層と前記第14導電体層との間に接続された2端子型の第10スイッチング素子と、
を含み、
前記第5メモリセルは、前記第1メモリセルに対して基板と反対側に設けられた、
請求項1記載の磁気メモリデバイス。
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