JP2023037754A - 動力伝達装置及び動力伝達装置の製造方法 - Google Patents

動力伝達装置及び動力伝達装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】支持部材が吸湿により膨張したときに軸受の支持剛性を高めることのできる技術を提供する。【解決手段】回転軸50と、回転軸50の径方向外側に配置される支持部材52Aと、回転軸50と支持部材52Aとの間に配置される軸受54と、を備える動力伝達装置であって、支持部材52Aの外周部と嵌合する嵌合部材56Aを備え、嵌合部材56Aは、支持部材52Aの素材よりも吸湿性の低い素材により構成される。【選択図】図1

Description

本開示は、動力伝達装置に関する。
特許文献1は、回転軸と、回転軸の径方向外側に配置される支持部材と、支持部材と回転軸との間に配置される軸受とを備える動力伝達装置を開示する。
特開2018-155313号公報
本願発明者は、動力伝達装置に関して検討した結果、次の新たな課題を認識するに至った。動力伝達装置の支持部材は、その素材によっては、吸湿により膨張する場合がある。支持部材は、通常、吸湿により膨張すると、径方向外側に大きく膨らみ変形しようとする。この結果、支持部材と軸受との間で隙間が広がってしまい、軸受の支持剛性の低下を招くという問題がある。この対策を講じた技術は未だ提案されておらず、その提案が望まれる。
本開示の目的の1つは、支持部材が吸湿により膨張したときに軸受の支持剛性を高めることのできる技術を提供することにある。
本開示の動力伝達装置は、回転軸と、前記回転軸の径方向外側に配置される支持部材と、前記回転軸と前記支持部材との間に配置される軸受と、を備える動力伝達装置であって、前記支持部材の外周部と嵌合する嵌合部材を備え、前記嵌合部材は、前記支持部材の素材よりも吸湿性の低い素材により構成される。
本開示によれば、支持部材が吸湿により膨張したときに軸受の支持剛性を高めることができる。
第1実施形態の動力伝達装置の側面断面図である。 図2(A)は、参考形態の支持部材が膨張したときの状態を示す図であり、図2(B)は、第1実施形態の支持部材が膨張したときの状態を示す図である。 動力伝達装置の使用環境での温度及び湿度を示す湿り空気線図である。 支持部材と嵌合部材の嵌合工程の途中状態を示す図である。 第2実施形態の動力伝達装置の側面断面図である。 第3実施形態の動力伝達装置の側面断面図である。
以下、実施形態を説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面では、説明の便宜のため、適宜、構成要素を省略、拡大、縮小する。図面は符号の向きに合わせて見るものとする。
(第1実施形態)図1を参照する。本実施形態の動力伝達装置10は歯車装置である。この動力伝達装置10は、入力軸12と、入力軸12の回転を伝達する歯車機構14と、歯車機構14から取り出した出力回転を被動機械に出力する出力部材16と、歯車機構14を収容するケーシング18と、を備える。本実施形態の動力伝達装置10は、この他に、歯車機構14に対して軸方向一方側(図中右側)に配置される第1カバー20Aと、歯車機構14に対して軸方向他方側(図中左側)に配置される第2カバー20Bを備える。本実施形態の出力部材16は第2カバー20Bである。入力軸12は、後述する回転軸50として機能する。本明細書では、回転軸50の軸方向、径方向、周方向に関して、単に「軸方向」、「径方向」、「周方向」という。
本実施形態の歯車機構14は、撓み噛み合い型歯車機構である。この歯車機構14は、互いに噛み合うとともに、一方が撓み歯車22となる外歯歯車24及び内歯歯車26A、26Bを備える。この歯車機構14は、撓み歯車22を撓み変形させることで外歯歯車24及び内歯歯車26A、26Bの一方を自転させ、その自転成分を出力回転として出力部材16から取り出し可能である。本実施形態では外歯歯車24が撓み歯車22となり、外歯歯車24を自転させることができる。本実施形態の歯車機構14は、第1内歯歯車26Aと第2内歯歯車26Bを用いた、筒型の撓み噛み合い型歯車機構である。
入力軸12は、駆動源(不図示)から伝達される回転動力によって回転可能である。駆動源は、例えば、モータ、ギヤモータ、エンジン等である。
本実施形態の入力軸12は、起振体軸である。起振体軸である入力軸12は、撓み歯車22を撓み変形させる起振体30と、起振体30に対して軸方向両側に設けられる軸部32とを備える。起振体30の外周形状は、入力軸12の軸方向に直交する断面において楕円状をなす。本明細書での「楕円」とは、幾何学的に厳密な楕円に限定されず、略楕円も含まれる。軸部32の外周形状は、入力軸12の軸方向に直交する断面において円状をなす。
撓み歯車22は、起振体軸受34を介して、起振体30に回転自在に支持される。撓み歯車22は、可撓性を持つ筒状部材である。起振体軸受34は、複数の内歯歯車26A、26Bのそれぞれに対応しており、その対応する内歯歯車26A、26Bの内側に個別に配置される。
第1内歯歯車26Aは、軸方向の一方側(図中右側)に配置され、第2内歯歯車26Bは、軸方向の他方側(図中左側)に配置される。第1内歯歯車26Aは、撓み歯車22となる外歯歯車24の外歯数(例えば、100)とは異なる内歯数(例えば、102)を持ち、第2内歯歯車26Bは、外歯歯車24の外歯数と同数の内歯数を持つ。
ケーシング18は、第1内歯歯車26Aを兼ねる第1ケーシング部材36と、第2内歯歯車26Bの径方向外側に配置される第2ケーシング部材38とを含む。第1ケーシング部材36と第2ケーシング部材38は互いに連結されることで一体化される。第2ケーシング部材38と第2内歯歯車26Bとの間には主軸受40が配置される。
第1カバー20Aは、歯車機構14を収容するケーシング18の内部空間を軸方向の一方側から覆っている。第2カバー20Bは、歯車機構14を収容するケーシング18の内部空間を軸方向の他方側から覆っている。第1カバー20Aは、第1ねじ部材42Aによって第1内歯歯車26Aと連結され、第1内歯歯車26Aと一体化されている。第2カバー20Bは、第2ねじ部材42Bによって第2内歯歯車26Bと連結され、第2内歯歯車26Bと一体化されている。
以上の動力伝達装置10の動作を説明する。駆動源によって入力軸12が回転すると歯車機構14が作動する。歯車機構14が作動すると、入力軸12の回転に対して変速(ここでは減速)された出力回転が、歯車機構14から出力部材16を通して取り出され、被動機械に出力される。
撓み噛合い型歯車機構14を用いた動力伝達装置10では、入力軸12となる起振体軸が回転すると、その起振体30の形状に合わせた楕円状をなすように撓み歯車22が撓み変形させられる。このように撓み歯車22が撓み変形すると、外歯歯車24と内歯歯車26Aの噛合位置が起振体30の回転方向に変化する。このとき、異なる歯数を持つ外歯歯車24と第1内歯歯車26Aの噛合位置が一周する毎に、これらの噛み合う歯が周方向にずれていく。この結果、これらのうちの一方(本実施形態では外歯歯車24)が自転する。本実施形態において、外歯歯車24と第2内歯歯車26Bは、互いに同じ歯数を持つため、それらの噛合位置が一周しても、相対回転せずに同期する。このため、外歯歯車24の自転成分は、外歯歯車24と同期する第2内歯歯車26Bを通して、出力部材16としての第2カバー20Bから取り出される。
ここで、動力伝達装置10は、回転軸50と、回転軸50の径方向外側に配置される支持部材52A、52Bと、支持部材52A、52Bと回転軸50との間に配置される回転軸軸受54A、54Bと、支持部材52A、52Bの外周部に嵌合する嵌合部材56A、56Bと、を備える。
回転軸50は、動力伝達装置10の作動時に回転可能である。本実施形態の回転軸50は起振体軸(入力軸12)である。本実施形態の回転軸50は、その回転によって歯車機構14の被動歯車58を運動させることができる。本実施形態での被動歯車58は撓み歯車22である。
支持部材52A、52Bは、回転軸軸受54A、54Bを介して、回転軸50を支持している。本実施形態の支持部材52A、52Bは、第1カバー20Aによって構成される第1支持部材52Aと、第2カバー20Bによって構成される第2支持部材52Bとを含む。支持部材52A、52Bは、全体として、円盤状をなしている。支持部材52A、52Bは、回転軸軸受54A、54Bを配置する軸受配置部60を備える。
回転軸軸受54A、54Bは、支持部材52A、52Bと回転軸50の相対回転を許容する。本実施形態の回転軸軸受54A、54Bは、第1支持部材52Aと回転軸50との間に配置される第1回転軸軸受54Aと、第2支持部材52Bと回転軸50との間に配置される第2回転軸軸受54Bとを含む。
本実施形態の回転軸軸受54A、54Bは、複数の転動体54aと、複数の転動体54aが転動する外輪54b及び内輪54cと、回転軸軸受54A、54Bの内部空間を封止する封止部材54dと、を備える。本実施形態の外輪54bは、回転軸軸受54A、54Bに専用の部品として、支持部材52A、52Bとは別体に設けられる。この替わりに、支持部材52A、52Bが外輪54bを兼ねていてもよい。本実施形態の内輪54cは、回転軸軸受54A、54Bに専用の部品として、回転軸50とは別体に設けられる。この替わりに、回転軸50が内輪54cを兼ねていてもよい。
本実施形態の嵌合部材56A、56Bは、第1内歯歯車26Aによって構成される第1嵌合部材56Aと、第2内歯歯車26Bによって構成される第2嵌合部材56Bとを含む。本実施形態の嵌合部材56A、56Bは、全体として、円盤状をなしている。
支持部材52A、52Bは、支持部材52A、52Bの外周部に設けられる外周嵌合部70を備える。嵌合部材56A、56Bは、嵌合部材56A、56Bの内周部に設けられる内周嵌合部72を備える。支持部材52A、52Bの外周嵌合部70(外周部)は嵌合部材56A、56Bの内周嵌合部72(内周部)に嵌合している。支持部材52A、52B及び嵌合部材56A、56Bの嵌合箇所(外周嵌合部70及び内周嵌合部72)と、支持部材52A、52Bが支持する回転軸軸受54A、54Bとは径方向から見て重なっている。
支持部材52A、52Bは、支持部材52A、52Bの軸方向側部から、軸方向において、支持部材52A、52Bと嵌合する嵌合部材56A、56Bがある側に突出する環状凸部74を備える。嵌合部材56A、56Bは、嵌合部材56A、56Bの軸方向側部において、嵌合部材56A、56Bと嵌合する支持部材52A、52Bとは軸方向反対側に窪む凹部76を備える。支持部材52A、52Bの環状凸部74は、嵌合部材56A、56Bの凹部76内にインロー嵌合している。本実施形態の支持部材52A、52Bの外周嵌合部70は環状凸部74の外周部に設けられ、嵌合部材56A、56Bの内周嵌合部72は凹部76の内周部に設けられる。
支持部材52A、52Bは、回転軸50の径方向での中央部に軸方向に貫通する貫通孔78を備える。本実施形態の第1支持部材52A及び第2支持部材52Bのいずれも貫通孔78を備えている。
支持部材52A、52Bは、嵌合部材56A、56Bにねじ部材42A、42Bによって締結されている。第1支持部材52Aとなる第1カバー20Aは、第1嵌合部材56Aとなる第1内歯歯車26Aに第1ねじ部材42Aによって締結されている。第2支持部材52Bとなる第2カバー20Bは、第2嵌合部材56Bとなる第2内歯歯車26Bに第2ねじ部材42Bによって締結されている。ねじ部材42A、42Bは、支持部材52A、52Bの挿通孔80に挿通されるとともに嵌合部材56A、56Bの雌ねじ孔82にねじ込まれている。
本実施形態では支持部材52A、52B及び嵌合部材56A、56Bのいずれも樹脂系素材によって構成される。ここでの樹脂系素材は、樹脂を主材とする素材をいう。ここで用いられる樹脂は、例えば、汎用エンジニアプラスチック、特殊エンジニアプラスチック等である。樹脂系素材は、主材となる樹脂のみによって構成されてもよいし、主材となる樹脂と他素材との複合材料によって構成されてもよい。この複合材料とは、例えば、炭素繊維強化樹脂、ガラス繊維強化樹脂等である。
嵌合部材56A、56Bは、自身と嵌合する支持部材52A、52Bよりも吸湿性の低い素材により構成される。第1嵌合部材56Aは、第1支持部材52Aよりも吸湿性の低い素材により構成されることになる。また、第2嵌合部材56Bは、第2支持部材52Bよりも吸湿性の低い素材により構成されることになる。
支持部材52A、52Bと嵌合部材56A、56Bの吸湿性の高低関係を定量的に評価するには、JIS K7209のA法に準拠した測定試験により得られる吸水率を用いてもよい。この測定試験では、まず、所定寸法に切り出した試験片を準備する。試験片は、JIS K7209に記載の正方形平板状及び曲板状の何れかに切り出す。次に、50.0±2.0℃に調節したオーブンで試験片を24±1時間乾燥させる。この乾燥した直後の試験片の質量m1(mg)を測定する。この後、試験片をデシケータに入れて室温まで冷却した後、23.0℃±1.0℃の蒸留水中に24±1時間浸漬させる。この浸漬させた直後の試験片の質量m2(mg)を測定する。吸水率c(%)は、これら質量m1、m2を用いて、以下の式(1)から求めることができる。
c={(m2-m1)/m1}×100 ・・・ (1)
この測定試験は、樹脂によって構成される部材を測定対象とすることを想定している。しかしながら、樹脂以外の吸湿性を持つ素材に関しても同様の測定試験の測定対象にして吸水率を測定してもよい。また、測定対象となる素材(例えば、鋼等の金属)が吸湿性を持たない場合、吸水率をゼロとみなしてもよい。
本実施形態の嵌合部材56A、56Bは、例えば、支持部材52A、52Bの素材の吸水率に対して1/2以下の吸水率を持つ素材により構成される。この条件を満たすうえで、嵌合部材56A、56Bの吸水率はゼロでもよい。この条件を満たすうえで、支持部材52A、52Bは、例えば、PA(ポリアミド)、PPA(ポリフタルアミド)等の樹脂によって構成される。また、嵌合部材56A、56Bは、例えば、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の樹脂によって構成される。PEEKを用いた場合の吸水率は、例えば、0.1以下となり、PAを用いた場合の吸水率は、例えば、1.3~2.5となる。
第1嵌合部材56A及び第2嵌合部材56Bの吸湿性の高低関係は特に問わない。本実施形態の第1嵌合部材56Aと第2嵌合部材56Bの吸湿性は同じ(吸水率が同じ)であるが、両者の吸湿性は異なっていてもよい。同様に、第1支持部材52A及び第2支持部材52Bの吸湿性の高低関係も特に問わない。第1支持部材52Aと第2支持部材52Bの吸湿性は同じ(吸水率が同じ)であるが、両者の吸湿性は異なっていてもよい。
なお、動力伝達装置10は、樹脂系素材により構成される樹脂部材と、金属系素材により構成される金属部材とを組み合わせて構成される。本実施形態の樹脂部材は、ケーシング18、カバー20A、20B、内歯歯車26A、26B等である。本実施形態の金属部材は、入力軸12(回転軸50)、撓み歯車22(外歯歯車24)、起振体軸受34、主軸受40、回転軸軸受54A、54B等である。
ここでの金属系素材は、金属を主材とする素材をいう。ここで用いられる金属は、例えば、鋳鉄、鋼等の鉄系材料、アルミニウム合金等のアルミニウム系材料である。金属系素材は、主材となる金属のみによって構成されてもよいし、主材となる金属と他素材との複合材料によって構成されてもよい。ここでの複合材料とは、例えば、合金、繊維強化金属等である。金属系素材は、樹脂系素材よりも熱伝導率の高いものが用いられる。
本実施形態においては、嵌合部材56A、56B以外の樹脂部材は樹脂のみによって構成される。嵌合部材56A、56Bは、金属部材である外歯歯車24と噛み合うため、強度向上の観点から、炭素繊維を含有するPEEKにより構成されている。本実施形態の金属部材は金属(詳しくは鋼)のみによって構成される。これにより、樹脂部材よりも熱伝導率の高い金属部材を樹脂部材と併用することで、動力伝達装置10の内部で生じた熱を金属部材によって伝熱し易くなる。ひいては、動力伝達装置10での放熱箇所を広げることで、良好な放熱性を得ることができる。
以上の動力伝達装置10の効果を説明する。
図2(A)を参照する。以下、第1支持部材52A、第1回転軸軸受54A、第1嵌合部材56Aと、第2支持部材52B、第2回転軸軸受54B、第2嵌合部材56Bとで共通する説明は、前者の構成について図面を参照しながら説明する。以下、図2(A)等において、説明の便宜のため、支持部材52Aが膨らみ変形する前後の状態は誇張して示す。
支持部材52A、52Bが他部材によって変形を拘束されていない状態のもと、吸湿により膨張しようとする場合を考える。この場合、通常、支持部材52A、52Bの全体が径方向外側の方向Daに膨らみ変形しようとする。図2(A)では、膨らみ変形する前の状態を二点鎖線で示し、膨らみ変形した後の状態を実線で示す。この膨らみ変形に起因して、支持部材52A、52Bの軸受配置部60が径方向外側に変位してしまう。これに伴い、支持部材52A、52Bと回転軸軸受54A、54Bとの間で隙間が広がってしまい、回転軸軸受54A、54Bの支持剛性の低下を招いてしまう。特に、使用環境の絶対湿度が増大するほど、支持部材52A、52Bの径方向外側への膨らみ変形量が増加してしまう。この結果、使用環境の湿度が増大するほど、回転軸軸受54A、54Bと支持部材52A、52Bとの間の隙間が広がってしまうことで、回転軸軸受54A、54Bの支持剛性が低下し易くなる。
図2(B)を参照する。本実施形態の動力伝達装置10は、支持部材52A、52Bの外周部と嵌合する嵌合部材56A、56Bを備えており、嵌合部材56A、56Bは、支持部材52A、52Bよりも吸湿性の低い素材により構成されるため、次の利点がある。
(A)支持部材52A、52Bと嵌合部材56A、56Bを嵌合した状態のもと、これらが吸湿により膨張しようとすることで、支持部材52A、56Bの外周嵌合部70及び嵌合部材56A、56Bの内周嵌合部72が径方向外側に膨らみ変形しようとする場合を考える。このとき、嵌合部材56A、56Bは支持部材52A、52Bよりも吸湿性が低いため、嵌合部材56A、56Bの吸湿による膨張量は、支持部材52A、52Bの吸湿による膨張量よりも小さくなる。このため、嵌合部材56A、56Bの内周嵌合部72での径方向外側への変位量は、支持部材52A、52Bの外周嵌合部70での径方向外側への変位量よりも小さくなる。この結果、外周嵌合部70の変位量を内周嵌合部72の変位量よりも大きくしようとする支持部材52A、52Bの膨らみ変形は、その内周嵌合部72によって拘束される。
このように支持部材52A、52Bの径方向外側への膨らみ変形を拘束することで、支持部材52A、52Bを径方向内側の方向Dbに逃がすように膨らみ変形させることができる。これに起因して、支持部材52A、52Bの軸受配置部60を径方向内側に変位させることができる。この結果、支持部材52A、52Bと回転軸50との間にある回転軸軸受54A、54B周りの隙間を詰めることができる。ここでの「回転軸軸受54A、54B周りの隙間」とは、回転軸軸受54A、54Bと支持部材52A、52Bとの間の隙間と、回転軸軸受54A、54Bと回転軸50との間の隙間とをいう。
このように回転軸軸受54A、54B周りの隙間をつめることで、支持部材52A、52B及び回転軸50に対する回転軸軸受54A、54Bの締め代を増やすことができる。この結果、支持部材52A、52Bが吸湿により膨張したときに、回転軸軸受54A、54Bの支持剛性を高めることができる。ひいては、回転軸軸受54A、54Bによって支持される回転軸50の軸振れを低減することができる。
また、本実施形態によれば、使用環境の絶対湿度が増大するほど、支持部材52Aの径方向内側への膨らみ変形量を増加させ易くなる。よって、使用環境の絶対湿度が増大した場合でも、回転軸軸受54A、54B周りの隙間を詰まった状態を維持することで、回転軸軸受54A、54Bの支持剛性を高めた状態を維持できるという利点がある。
また、本実施形態のように、回転軸50によって被動歯車58を運動させる場合、回転軸50の軸振れを低減することで、被動歯車58と他の歯車(ここでは撓み歯車24と内歯歯車26A、26B)との噛合状態を安定化することができる。これに伴い、被動歯車58と他の歯車の歯面での面圧を均一にすることができ、これらの長寿命化を図ることができる。
また、支持部材52A、52B及び嵌合部材56A、56Bのそれぞれを樹脂系素材により構成する場合、通常、吸湿性が高くなるほど部品コストが安くなる傾向がある。よって、支持部材52A、52Bを嵌合部材56A、56Bと吸湿性が同じ樹脂系素材により構成する場合と比べ、吸湿性の高い素材を支持部材52A、52Bに用いた分、部品コストを低減し易くなる利点もある。
(B)支持部材52A、52Bは樹脂系素材により構成され、嵌合部材56A、56Bは支持部材52A、52Bを構成する樹脂系素材よりも吸湿性の低い樹脂系素材により構成される歯車である。よって、動力伝達装置10が歯車装置となる場合に、嵌合部材56A、56B及び支持部材52A、52Bを金属系素材により構成する場合と比べ、歯車装置の軽量化を図ることができる。
(C)支持部材52A、52Bは径方向の中央部を軸方向に貫通する貫通孔78を備えている。よって、支持部材52A、52Bが吸湿による膨張によって径方向内側へ膨らみ変形しようとしたとき、その膨らみ変形が自身によって拘束され難くなる。この結果、支持部材52A、52Bを径方向内側に膨らみ変形させ易くなり、回転軸軸受54A、54B周りの隙間をつめ易くすることができる。
(D)支持部材52A、52B及び嵌合部材56A、56Bの嵌合箇所(外周嵌合部70及び内周嵌合部72)と回転軸軸受54A、54Bとは径方向から見て重なっている。よって、嵌合部材56A、56Bと支持部材52A、52Bの嵌合箇所において径方向外側への膨らみ変形を拘束した状態のまま、支持部材52A、52Bの軸受配置部60を径方向に沿って内側に真っ直ぐ変位させ易くなる。ひいては、支持部材52A、52Bの軸受配置部60から回転軸軸受54A、54Bに設計上想定していないラジアル荷重が付与され難くなり、回転軸軸受54A、54Bによって安定して回転軸50を支持し易くなる。
次に、動力伝達装置10の他の工夫点を説明する。本実施形態の動力伝達装置10は、絶対湿度が0.003(kg/kg)以上となる環境下で、支持部材52A、52Bと嵌合部材56A、56Bが嵌合した状態で支持部材52A、52Bが吸湿により膨張することによって、支持部材52A、52Bから回転軸軸受54A、54Bに締付荷重F(図2(B)参照)が作用するように構成される。この締付荷重Fは、支持部材52A、52Bから径方向内側に向けて作用する。少なくとも絶対湿度が0.003となる環境下で、支持部材52A、52Bの吸湿による膨張によって締付荷重Fが作用するように構成されるということである。この条件は、絶対湿度が0.003以上、気圧が標準気圧(=1.0atm)となる環境下で、支持部材52A、52B及び嵌合部材56A、56Bの吸水量が変化しない平衡状態にある場合に少なくとも満たされる。
この締付荷重Fは、動力伝達装置10を組み立てる組立工程(後述する)において、支持部材52A、52Bと嵌合部材56A、56Bを嵌合させた直後の外形寸法と比べて、支持部材52A、52Bが吸湿により膨張することで作用する。支持部材52A、52Bと嵌合部材56A、56Bを締まり嵌めにより嵌合した場合、支持部材52A、52Bが吸湿により膨張しなくとも、支持部材52A、52Bから回転軸軸受54A、54Bに締付荷重が作用し得る。この場合、前述の環境下において、支持部材52A、52Bと嵌合部材56A、56Bを嵌合させた直後と比べて、支持部材52A、52Bが径方向内側に膨らみ変形することによって、締付荷重Fが増大するように構成されていればよい。
図3を参照する。図3は、標準気圧の環境下での湿り空気線図を示す。動力伝達装置10の使用環境は、通常、15℃以上30℃以下の温度範囲、30%~70%の相対湿度(RH)範囲となる。これは、図3でハッチングを付した範囲となり、絶対湿度が0.003以上の範囲となる。よって、少なくとも絶対湿度が0.003となる環境下で締付荷重Fが作用するように構成されていれば、通常の使用環境での温度及び相対湿度によらず、締付荷重Fを作用させることができる。
なお、動力伝達装置10の使用環境と組立環境との温度が同じ特定温度である場合を考える。この場合、その特定温度において、相対湿度が30%以上となる環境下で、支持部材52A、52Bが吸湿により膨張することによって、回転軸軸受54A、54Bに締付荷重Fが作用するように構成されてもよい。特定温度において、相対湿度が少なくとも30%となる環境下で、支持部材52A、52Bが吸湿により膨張することによって、回転軸軸受54A、54Bに締付荷重Fが作用するように構成されていてもよいということである。使用環境と組立環境で温度が同じ場合とは、例えば、使用環境と組立環境のどちらも温度が特定温度に制御された環境下を想定している。これにより、その特定温度において、通常の使用環境の相対湿度(30%~70%)によらず、締付荷重Fを作用させることができる。
次に、前述の動力伝達装置10の製造方法を説明する。
まず、少なくとも支持部材52A、52Bを乾燥させる乾燥工程を行う。この乾燥工程では、動力伝達装置10の他の構成部品(例えば、嵌合部材56A、56B)の乾燥の要否は特に問わない。
乾燥工程における乾燥対象となる被乾燥物の乾燥方法の具体例は特に限定されない。被乾燥物は、例えば、乾燥可能な環境下に放置することで乾燥してもよい。これは、例えば、真空乾燥、恒湿乾燥等を想定している。真空乾燥の場合、真空乾燥によって減圧された真空環境に放置することで乾燥する。恒湿乾燥の場合、所定の湿度に制御された恒湿環境に放置することで乾燥する。この他にも、被乾燥物は、乾燥を促進する乾燥促進媒体を被乾燥物に供給することで乾燥してもよい。これは、例えば、熱風乾燥、遠赤外線乾燥、超音波乾燥等を想定している。乾燥促進媒体は、例えば、熱風乾燥では熱風となり、遠赤外線乾燥では遠赤外線となり、超音波乾燥では超音波となる。
動力伝達装置10の使用環境下で想定される所定の湿度を基準湿度という。基準湿度は、例えば、使用環境下で想定される絶対湿度範囲の下限湿度となるが、その下限湿度超の湿度でもよい。また、基準湿度の環境下で平衡状態にあるときの支持部材52A、52Bの吸水量を基準吸水量という。このとき、乾燥工程では、基準吸水量未満の吸水量となるように支持部材52A、52Bを乾燥させる。これにより、後続する組立工程で支持部材52A、52Bと嵌合部材56A、56Bを嵌合させた後、基準湿度以上の湿度となる使用環境下に放置するだけで、基準吸水量以上の吸水量となるまで支持部材52A、52Bを吸湿させることができる。ひいては、支持部材52A、52Bと嵌合部材56A、56Bを嵌合させた直後の外形寸法と比べて、安定して支持部材52A、52Bを吸湿により膨張させることができる。前述のように絶対湿度を0.003以上とする使用環境下で使用する場合、乾燥工程では、絶対湿度が0.003(基準湿度)となる環境下で平衡状態にあるときの支持部材52A、52Bの吸水量(基準吸水量)よりも吸水量を低くするように支持部材52A、52Bを乾燥させればよい。
次に、動力伝達装置10の構成部品を用いて動力伝達装置10を組み立てる組立工程を行う。図4を参照する。この組立工程では、乾燥工程で乾燥された状態の支持部材52A、52Bと嵌合部材56A、56Bを嵌合させる嵌合工程が含まれる。この嵌合工程では、支持部材52A、52Bの外周嵌合部70と嵌合部材56A、56Bの内周嵌合部72とを嵌合させる。
嵌合工程では、基準吸水量よりも低い吸水量を維持した状態の支持部材52A、52Bを嵌合部材56A、56Bと嵌合させる。図4では、乾燥工程で乾燥させた後の状態を実線で示し、乾燥工程で乾燥させる前の状態を二点鎖線で示す。乾燥工程において支持部材52A、52Bを乾燥させているため、支持部材52A、52Bを乾燥させない場合と比べ、吸湿により膨張したときの径方向外側への膨らみ変形量を小さくでき、その外周嵌合部70を径方向内側に変位させた状態にできる。ひいては、支持部材52A、52Bを乾燥させない場合と比べ、支持部材52A、52Bと嵌合部材56A、56Bを嵌合させるうえで、両者の間の締め代を小さくした状態、又は、両者の間に隙間を空けた状態で作業でき、良好な作業性を得ることができる。
組立工程は、これ以外は、通常の動力伝達装置10の製造方法で用いられる組立工程と同じとなる。つまり、支持部材52A、52Bと嵌合部材56A、56Bを嵌合させることで得た中間製品と、動力伝達装置10の他の構成部品とを用いて、動力伝達装置10を組み立てる。この工程そのものは公知のため、その詳細な説明は省略する。
(第2実施形態)図5を参照する。本実施形態の動力伝達装置10は、前述した入力軸12、歯車機構14、出力部材16、ケーシング18の他に、歯車機構14に対して軸方向一方側(図中右側)に配置される第1キャリヤ100Aと、歯車機構14に対して軸方向他方側(図中左側)に配置される第2キャリヤ100Bと、第1キャリヤ100Aに対して軸方向一方側に配置されるカバー20Cとを備える。本実施形態の出力部材16は第2キャリヤ100Bとなる。
本実施形態の歯車機構14は、第1実施形態とは比べて、偏心揺動型歯車機構である点において相違する。この歯車機構14は、互いに噛み合うとともに一方が揺動歯車106となる外歯歯車24及び内歯歯車26Cを備える。この歯車機構14は、揺動歯車106を揺動させることで外歯歯車24及び内歯歯車26Cの何れか一方を自転させ、その自転成分を出力回転として出力部材16から取り出し可能である。本実施形態では外歯歯車24が揺動歯車106となり、外歯歯車24を自転させることができる。
本実施形態の入力軸12は、複数の偏心体108を有するクランク軸である。偏心体108は、入力軸12の回転中心線CL1に対して偏心する軸心CL2を持ち、その回転中心線CL1周りに回転することで揺動歯車106(外歯歯車24)を揺動させることができる。複数の偏心体108は互いに異なる偏心位相を持つ。複数の偏心体108の偏心位相は、偏心体108の個数をM個(本実施形態では2個)とするとき、(360°/M)の分だけずれている。なお、偏心体108の個数は特に限定されず、単数及び三つ以上の何れでもよい。
揺動歯車106は、複数の偏心体108のそれそれに対応して個別に設けられ、偏心体軸受110を介して対応する偏心体108に回転自在に支持される。
本実施形態の内歯歯車26Cは、ケーシング18と一体化されている。ケーシング18とキャリヤ100A、100Bとの間には主軸受40が配置される。
キャリヤ100A、100Bは、キャリヤ100A、100Bから軸方向に突き出る複数のピン112と一体化されている。複数のピン112は、外歯歯車24を軸方向Xに貫通しており、外歯歯車24の自転成分とキャリヤ100A、100Bを同期させることができる。ここでの「自転成分と同期」とは、ゼロを含めた数字範囲内で、外歯歯車24の自転成分と、キャリヤ100A、100Bの自転成分とを同じ大きさに維持することをいう。
以上の動力伝達装置10の動作を説明する。本実施形態では、入力軸12を構成するクランク軸の偏心体108によって揺動歯車106が揺動する。揺動歯車106が揺動すると、外歯歯車24と内歯歯車26Cの噛合位置が周方向に変化する。この結果、外歯歯車24と内歯歯車26Cの何れか一方(本実施形態では外歯歯車24)が自転し、その自転成分が出力回転として出力部材16から取り出される。
本実施形態の動力伝達装置10も、前述した回転軸50の他に、支持部材52C、回転軸軸受54C、嵌合部材56Cを備える。支持部材52C、回転軸軸受54C、嵌合部材56Cの主な機能は、第1実施形態で説明した支持部材52A、回転軸軸受54A、嵌合部材56Aの組み合わせと共通である。以下では相違点を主に説明する。
本実施形態の回転軸50はクランク軸(入力軸12)である。本実施形態の回転軸50の回転によって運動する被動歯車58は揺動歯車106である。
本実施形態の支持部材52Cは、第2キャリヤ100B(出力部材16)である。本実施形態の第2キャリヤ100Bは、樹脂系素材、例えば、PA(ポリアミド)、PPA(ポリフタルアミド)等の樹脂によって構成される。支持部材52Cは、支持部材52Cの外周部に設けられ、主軸受40を配置する軸受配置部114を備える。本実施形態の支持部材52Cは第1実施形態で説明した貫通孔78を備えておらず、その径方向の中央部に軸方向に窪む中央凹部116を備える。支持部材52A、52Bの軸受配置部60は、中央凹部116の内周部に設けられる。
回転軸軸受54Cは、支持部材52Cと回転軸50との間に配置される。
本実施形態の嵌合部材56Cは、ケーシング18と第2キャリヤ100Bとの間に配置される主軸受40によって構成される。主軸受40は、複数の転動体40aと、複数の転動体40aが転動する外輪40b及び内輪40cとを備える。本実施形態の外輪40bは、主軸受40に専用の部品として、ケーシング18とは別体に設けられる。本実施形態の内輪40cは、主軸受40に専用の部品として、支持部材52Cとは別体に設けられる。
支持部材52Cの外周嵌合部70は、支持部材52Cの軸受配置部114によって構成される。嵌合部材56Cの内周嵌合部72は、主軸受40の内輪40cの内周部に設けられる。本実施形態においても、嵌合部材56Cの内周嵌合部72と支持部材52Cの外周嵌合部70とは嵌合している。
嵌合部材56Cを構成する主軸受40は、金属系素材により構成される。本実施形態では主軸受40の転動体40a、外輪40b及び内輪40cのいずれも金属系素材、詳しくは、鋼により構成される。このように嵌合部材は、支持部材よりも吸湿性が低ければよく、その具体例は樹脂系素材に限定されず、本実施形態のように金属系素材によって構成されてもよい。
本実施形態の動力伝達装置10も、支持部材52Cの外周部と嵌合する嵌合部材56Cを備えており、嵌合部材56Cは、支持部材52Cよりも吸湿性の低い素材により構成される。よって、第1実施形態の(A)の説明と同様、回転軸軸受54Cの支持剛性を高めることができる。
また、本実施形態の動力伝達装置10も、前述した(D)で説明した構成要素を備え、その説明に対応する効果を得られる。
この他に、本実施形態によれば、嵌合部材56Cを構成する金属系素材の主軸受40を用いて支持部材52Cの膨らみ変形を拘束することで、前述と同様に回転軸軸受54Cの支持剛性を高めることができる。このような効果を得る観点から、嵌合部材56Cを構成する軸受は主軸受40に限定されず、他の軸受であってもよい。
なお、本実施形態の動力伝達装置10も樹脂部材と金属部材とを組み合わせて構成される。本実施形態の樹脂部材は、揺動歯車106(外歯歯車24)、第1キャリヤ100A、第2キャリヤ100B、ケーシング18である。本実施形態の金属部材は、クランク軸(回転軸50)、回転軸軸受54C、内歯歯車26C等である。
(第3実施形態)図6を参照する。本実施形態の動力伝達装置10はモータ装置である。この動力伝達装置10は、ロータ軸120と、ロータ軸120を回転させる回転磁界を生成するモータ122と、モータ122のステータ128が固定されるモータハウジング124と、モータ122を軸方向から覆うカバー20D、20Eと、を備える。カバー20D、20Eは、モータ122の軸方向一方側(反負荷側、図中右側)に配置される第1カバー20Dと、モータ122の軸方向他方側(負荷側、図中左側)に配置される第2カバー20Eとを含む。
ロータ軸120は、被動装置に回転動力を出力可能である。モータ122は、ステータ128と、ロータ軸120と一体的に回転するロータ130とを備える。
本実施形態の動力伝達装置10も、前述した回転軸50、支持部材52D、52E、回転軸軸受54D、54E、嵌合部材56Dを備える。支持部材52D、回転軸軸受54D、嵌合部材56Dの主な機能は、第1実施形態で説明した支持部材52A、回転軸軸受54A、嵌合部材56Aの組み合わせと共通である。また、支持部材52E、回転軸軸受54E、嵌合部材56Dの主な機能は、第1実施形態で説明した支持部材52B、回転軸軸受54B、嵌合部材56Bの組み合わせと共通である。以下では相違点を主に説明する。
本実施形態の回転軸50はロータ軸120である。
本実施形態の支持部材52D、52Eはカバー20D、20Eである。本実施形態のカバー20D、20Eは、樹脂系素材、例えば、PA(ポリアミド)、PPA(ポリフタルアミド)等の樹脂によって構成される。支持部材52D、52Eは、第1カバー20Dである第1支持部材52Dと、第2カバー20Eである第2支持部材52Eとを含む。第1支持部材52D及び第2支持部材52Eのいずれもが第1実施形態の支持部材52A、52Bと同様に貫通孔78を備えている。
回転軸軸受54D、54Eは、支持部材52Dと回転軸50との間に配置される第1回転軸軸受54Dと、支持部材52Eと回転軸50との間に配置される第2回転軸軸受54Eとを含む。
本実施形態の嵌合部材56Dは、モータハウジング124である。本実施形態のモータハウジング124は、金属系素材、例えばアルミニウム合金により構成される。
本実施形態の支持部材52D、52Eの外周嵌合部70は環状凸部74の外周部に設けられ、嵌合部材56Dの内周嵌合部72は凹部76の内周部に設けられる。
本実施形態の動力伝達装置10も、支持部材52D、52Eの外周部と嵌合する嵌合部材56Dを備えており、嵌合部材56Dは、支持部材52D、52Eよりも吸湿性の低い素材により構成される。よって、第1実施形態の(A)の説明と同様、回転軸軸受54D、54Eの支持剛性を高めることができる。
また、本実施形態の動力伝達装置10も、前述した(C)、(D)で説明した構成要素を備え、その説明に対応する効果を得られる。
また、本実施形態によれば、モータ装置においてモータハウジング124を用いてカバー20D、20Eの膨らみ変形を拘束することで、前述と同様に回転軸軸受54D、54Eの支持剛性を高めることができる。
なお、本実施形態の動力伝達装置10も樹脂部材と金属部材とを組み合わせて構成される。本実施形態の樹脂部材は、第1カバー20D、第2カバー20Eである。本実施形態の金属部材は、ロータ軸120(回転軸50)、回転軸軸受54D、54E、モータ122、モータハウジング124等である。
各構成要素の他の変形形態を説明する。以下、符号の末尾に「A、B、C・・・」を付した構成要素(支持部材等)を総称するときは、この符号の末尾に付したアルファベットを省略する。
歯車機構14の具体例は特に限定されない。歯車機構14は、例えば、遊星歯車機構、直交軸歯車機構、平行軸歯車機構等の何れかでもよい。
偏心揺動型歯車機構の具体的な種類として、内歯歯車26の軸心上にクランク軸(入力軸12)が配置されるセンタークランクタイプを説明した。この種類は特に限定されず、例えば、内歯歯車26の軸心から径方向にオフセットした位置に複数のクランク軸が配置される振り分けタイプでもよい。また、偏心揺動型歯車機構において外歯歯車24を揺動歯車106とする場合、ケーシング18を出力部材16としてもよい。また、外歯歯車24に替えて内歯歯車26を揺動歯車106としてもよい。
撓み噛み合い型歯車機構の具体的な種類として筒型を説明した。この種類は特に限定されず、例えば、カップ型、シルクハット型でもよい。また、撓み噛み合い型歯車機構において外歯歯車24を撓み歯車22とする場合、ケーシング18を出力部材16としてもよい。また、外歯歯車24に替えて内歯歯車26を撓み歯車22としてもよい。
回転軸50として、第1、第2実施形態の動力伝達装置10では入力軸、第3実施形態ではロータ軸120を例に説明した。この具体例は特に限定されない。回転軸50は、例えば、被動装置に回転を出力する出力軸でもよいし、入力軸の回転を出力軸に伝達する中間軸でもよい。
嵌合部材56は、支持部材52の外周部と嵌合していればよく、その具体例は特に限定されない。ここでの「支持部材52の外周部」は、支持部材52の最外周面を形成する最外周部である必要はない。例えば、第1実施形態の第2支持部材52Bは、図1に示すように、第2支持部材52Bの最外周面を形成する最外周部140の他に、最外周部140よりも径方向内側に設けられる環状溝部142を備える。環状溝部142の外周部は第2支持部材52Bの環状凸部74の外周部を構成している。ここでの「支持部材52の外周部」は、この支持部材52Bの外周部を構成する環状溝部142の外周部でもよいということである。
支持部材52と嵌合部材56の組み合わせの具体例は特に限定されない。第1実施形態の例でいえば、支持部材52をカバー20とする場合、嵌合部材56は内歯歯車26とは別体に設けたケーシング18の一部によって構成されてもよいし、ケーシング18及び内歯歯車26とは別体に設けてもよい。第2実施形態の例でいえば、支持部材52をキャリヤ100とする場合、嵌合部材56は、主軸受40の軸方向移動を規制する止め輪144(図5参照)としてもよい。
第1実施形態では、樹脂系素材により嵌合部材56Aを構成する歯車が内歯歯車26である例を説明したが、その具体例は特に限定されない。この歯車は、例えば、外歯歯車、傘歯車等でもよい。
嵌合部材56が軸受となる場合、その素材の具体例は金属系素材に限定されない。この素材は、例えば、樹脂系素材であってもよい。
絶対湿度が0.003未満の環境下で、支持部材52が吸湿により膨張することによって、支持部材52から回転軸軸受54に締付荷重Fが作用するように構成されてもよい。
第1、第3実施形態の支持部材52は貫通孔78を備えていなくともよいし、第2実施形態の支持部材52は貫通孔78を備えていてもよい。
支持部材52と嵌合部材56の嵌合箇所と回転軸軸受54とは径方向から見て重なっていなくともよい。
第1実施形態で説明した製造方法の適用の対象となる動力伝達装置10は特に限定されない。第2、第3実施形態の動力伝達装置10に用いられていてもよいし、これ以外の動力伝達装置10に用いられてもよい。
以上の実施形態及び変形形態は例示である。これらを抽象化した技術的思想は、実施形態及び変形形態の内容に限定的に解釈されるべきではない。実施形態及び変形形態の内容は、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。前述の実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態」との表記を付して強調している。しかしながら、そのような表記のない内容でも設計変更が許容される。図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。実施形態及び変形形態において言及している構造/数値には、製造誤差等を考慮すると同一とみなすことができるものも当然に含まれる。
10…動力伝達装置、20A、20B、20C、20D、20E…カバー、26A、26B…歯車、50…回転軸、52A、52B、52C、52D、52E…支持部材、54A、54B、54C、54D、54E…軸受、56A、56B、56C、56D…嵌合部材、78…貫通孔、122…モータ、124…モータハウジング、128…ステータ。

Claims (8)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸の径方向外側に配置される支持部材と、
    前記回転軸と前記支持部材との間に配置される軸受と、を備える動力伝達装置であって、
    前記支持部材の外周部と嵌合する嵌合部材を備え、
    前記嵌合部材は、前記支持部材の素材よりも吸湿性の低い素材により構成される動力伝達装置。
  2. 前記支持部材は、樹脂系素材により構成され、
    前記嵌合部材は、前記支持部材を構成する樹脂系素材よりも吸湿性の低い樹脂系素材により構成される歯車である請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記嵌合部材は、金属系素材により構成される軸受である請求項1に記載の動力伝達装置。
  4. 前記支持部材は、モータを軸方向から覆うカバーであり、
    前記嵌合部材は、前記モータのステータが固定されるモータハウジングである請求項1に記載の動力伝達装置。
  5. 絶対湿度が0.003(kg/kg)以上の環境下で、前記支持部材と前記嵌合部材が嵌合した状態で前記支持部材が吸湿により膨張することによって、前記支持部材から前記軸受に締付荷重が作用するように構成される請求項1から4のいずれかに記載の動力伝達装置。
  6. 前記支持部材は、前記回転軸の径方向での中央部に軸方向に貫通する貫通孔を備える請求項1から5のいずれかに記載の動力伝達装置。
  7. 前記支持部材及び前記嵌合部材の嵌合箇所と前記軸受とは、前記回転軸の径方向から見て重なる請求項1から6のいずれかに記載の動力伝達装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の動力伝達装置の製造方法であって、
    少なくとも前記支持部材を乾燥させる乾燥工程と、
    前記乾燥工程で乾燥された状態の前記支持部材と前記嵌合部材とを嵌合させる嵌合工程と、を含む動力伝達装置の製造方法。
JP2021144515A 2021-09-06 2021-09-06 動力伝達装置及び動力伝達装置の製造方法 Pending JP2023037754A (ja)

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