JP2023037485A - 昇華型インクジェット捺染転写紙及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被転写体への密着性に優れ、インク受容性及び転写適性が良好で塗工欠陥の少ない昇華型インクジェット捺染転写紙を提供する。【解決手段】基紙の一方面にインク受容層を有し、インク受容層は、吸水性樹脂と粘着剤とを含有し、顔料を含有せず、粘着剤の含有量が、吸水性樹脂及び粘着剤の合計質量の30~70%であり、昇華型インクジェット捺染転写紙とポリエステル生地とを重ね合わせて200℃で30秒間熱プレスした後の昇華型インクジェット捺染転写紙のポリエステル生地からの剥離強さが0.10~0.50N/100mmである、昇華型インクジェット捺染転写紙。【選択図】なし

Description

本発明は、昇華型インクジェット捺染転写紙及びその製造方法に関するものである。
転写捺染法には、溶融型転写捺染法、ラバープリント型転写捺染法、昇華型捺染転写法等が存在するが、必要量の小ロット化に対応できることや鮮明な印刷が高速で可能であることから、インクジェット記録方式での昇華型転写捺染法が広く用いられている。昇華型転写捺染法には、他の転写法では困難な解像度が高く鮮明な図柄のプリントが可能であるという利点があるため、化学繊維を主体とする衣類や布類等の伸縮性を有する被転写体へと使用用途が展開されている。伸縮性を有し、表面に凹凸がある被転写体に対して、より転写効率を向上させるため、捺染転写紙と被転写体との密着性を改善する必要があった。
特許文献1には、無機粒子とバインダーを含む第一塗工層上に、ポリオレフィン系エマルションとヒドロキシル化セルロースを特定比率で含有する第二塗工層を設けた、昇華型インクジェット捺染転写紙が記載されている。特許文献2には、視覚的に白色度が高く、色再現性を良好とするために、支持体上に特定の高分子化合物を含有するインク受理層を設けたインクジェット記録シートが記載されている。特許文献3には、原紙表面に水溶性ポリエステル系バインダー及び天然系糊剤を含有する糊層を設けた捺染用紙が記載されている。
特開2019-181805号公報 特開平11-058932号公報 特開2016-104917号公報 国際公開第1996/034769号
特許文献1に記載される昇華型インクジェット捺染転写紙は、受容層塗料を含有する第一塗工層上に、粘着性の第二塗工層を積層した構成のため、被転写体との粘着力を向上させるために第二塗工層の塗工量を多くすると、第一塗工層の機能が低下し、インク受容性及び転写性が低下する。また、第一塗工層によるインク受容性及び転写性を向上させるには、第二塗工層の塗工量を少なくする必要があるが、この場合、被転写体への密着性が低下する。すなわち、特許文献1に記載の昇華型インクジェット捺染転写紙の構成では、被転写体への密着性、インク受容性、転写性を全て向上させることは困難であった。また、特許文献1に記載の昇華型インクジェット捺染転写紙は、第一塗工層と第二塗工層とを別の工程で塗工する必要があるため、製造工程が煩雑となり、改良の余地があった。
特許文献2に記載されるインクジェット記録シートは、用紙として求められる物性が捺染転写紙とは大きく異なり、本願発明の昇華型インクジェット捺染転写紙に転用することは難しい。
特許文献3に記載される捺染用紙に用いられる天然系糊剤は被転写体との粘着力が弱く本願発明の昇華型インクジェット捺染転写紙に転用することは難しい。
特許文献4に記載されている染料拡散熱転写紙は、不織布シート等の第1層上に、熱可塑性ポリマーを含む第2層と第3層を設けた構成であり、特許文献1と同様に製造工程が煩雑になる。また、特許文献4に記載の熱転写紙は、採用される転写方式も異なる。
本発明は、被転写体への密着性に優れ、インク受容性及び転写適性が良好で塗工欠陥の少ない昇華型インクジェット捺染転写紙を提供することを目的とする。
本発明に係る昇華型インクジェット捺染転写紙は、基紙の一方面にインク受容層を有し、インク受容層は、吸水性樹脂と粘着剤とを含有し、顔料を含有せず、粘着剤の含有量が、吸水性樹脂及び粘着剤の合計質量の30~70%であり、昇華型インクジェット捺染転写紙とポリエステル生地とを重ね合わせて200℃で30秒間熱プレスした後の昇華型インクジェット捺染転写紙のポリエステル生地からの剥離強さが0.10~0.50N/100mmであるものである。
本発明に係る昇華型インクジェット捺染転写紙の製造方法は、吸水性樹脂と粘着剤とを含有するインク受容層塗液を基紙の一方面に塗工するものであって、インク受容層塗料は、吸水性樹脂と粘着剤とを含有し、顔料を含有せず、粘着剤が、けん化度が80%未満のポリビニルアルコールであり、粘着剤の含有量が、吸水性樹脂及び粘着剤の合計質量の30~70%であるものである。
本発明によれば、被転写体への密着性に優れ、インク受容性及び転写適性が良好で塗工欠陥の少ない昇華型インクジェット捺染転写紙を提供できる。
本発明に係る昇華型インクジェット捺染転写紙は、基紙の一方面にインク受容層が形成されたものである。以下、基紙及びインク受容層の詳細を説明する。
(基紙:原料パルプ)
基紙を構成する原料パルプとしては、例えば、バージンパルプ、古紙パルプ、これらのパルプを組み合わせたもの等を使用することができる。
バージンパルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹半晒クラフトパルプ(LSBKP)、針葉樹半晒クラフトパルプ(NSBKP)、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等の化学パルプ;ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(TGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ(MP)を、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。
古紙パルプとしては、例えば、茶古紙、クラフト封筒古紙、雑誌古紙、新聞古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、段ボール古紙、上白古紙、ケント古紙、模造古紙、地券古紙等から製造される離解古紙パルプ、離解・脱墨古紙パルプ(DIP)、離解・脱墨・漂白古紙パルプ等を、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。
(基紙:添加剤)
基紙には、必要により添加剤を内添することができる。
添加剤としては、例えば、填料、サイズ剤、紙質向上剤、凝結剤、消泡剤、蛍光増白剤、硫酸バンド、歩留り向上剤、濾水性向上剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、着色染料、着色顔料、耐水化剤等を、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。
(基紙:下塗り層)
基紙には、必要により水溶性高分子を主成分とする下塗り層を設けてもよい。
水溶性高分子としては、例えば、天然高分子系を使用することができる。天然高分子系としては、例えば、コーン、小麦、タピオカ、ポテト等の生澱粉を各種製法で変性させた、酵素分解澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、カチオン化澱粉、尿素リン酸化澱粉、変性酸化澱粉や、カルボキシメチルセルロース(以下、「CMC」ともいう)、カルボキシエチルセルロース(CEC)等を、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。また、下塗り層には、例えば、サイズ剤、耐水化剤、着色染料、着色顔料、消泡剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有させることができる。
(基紙:ESTサイズ度)
基紙としては、表面・サイズ度テスター(EST12、emtec製)で測定した、基紙の初期吸水特性の超音波透過強度が100%に達するまでの時間(以下、ESTサイズ度ともいう)は、0.01~3.00秒であるものを使用する。基紙としては、ESTサイズ度が0.50~2.00秒であるものがより好ましく、0.80~1.80秒であることがより好ましい。表面・サイズ度テスターで測定したESTサイズ度は、インク受容層塗料の塗工直後における基紙へのインク受容層塗料の浸透性を表すパラメータである。ESTサイズ度が0.01秒未満の場合、インク受容層塗料が基紙へと過度に浸透し、インク受容層に微細な欠陥が生じ、画像再現性を若干低下させる可能性がある。一方、ESTサイズ度が3.00秒を越える場合、インク受容層塗料が基紙へと浸透しにくく、インク受容層と基紙との密着性の悪化を招く結果、画像再現性を若干低下させる可能性がある。したがって、画像再現性を高めるために、ESTサイズ度が0.01~3.00秒の範囲内である基紙を用いることが好ましい。ESTサイズ度は、例えば、基紙のサイズ剤等の添加剤の種類、添加量や下塗り層の塗工量や添加剤の種類、添加量を組み合わせて調整することができる。
(アンダー層)
昇華型インクジェット捺染転写紙において、昇華型捺染インク受容層と基紙との間に、カルボキシメチルセルロース等を含有するアンダー層が形成されていても良い。アンダー層が形成されていることにより、混合塗料の塗工直後における湿潤塗料の馴染みがよくなるため、より少ない塗工量でピンホールのない連続被膜が得られ易くなるという効果が奏される。
なお、アンダー層を形成するためのアンダー層塗料には、CMCのほかに、例えば、澱粉、酸化澱粉、カチオン化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースサルフェート等のセルロース誘導体、各種ケン化度のポリビニルアルコール(以下、「PVA」ともいう)やそのシラノール変性物、カルボキシル化物、カチオン化物等の各種PVA誘導体、カゼイン、ゼラチン、変性ゼラチン、大豆蛋白等の水溶性天然高分子化合物、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、スチレン-無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム等の水溶性合成高分子化合物といった成分が含有されていてもよく、アンダー層を設けることによる効果が阻害されない限り、特に限定はない。
また、アンダー層塗料としてインク受容層塗料と同じ塗料を用いてもよい。この場合、インク受容層塗料を1回塗工するよりも少ない塗工量で、塗工欠陥を充分に阻止することができ、塗工適性に優れる。
アンダー層を形成する場合、アンダー層塗料の塗工量(乾燥後)は、3.0g/m
下とする。アンダー層塗料の塗工量(乾燥後)が3.0g/mを越えると、透気度が高
くなり過ぎ、捺染転写時にブリスターが発生し、ブリスター発生箇所では転写した画像の再現性が低下する。
(インク受容層)
インク受容層は、吸水性樹脂と粘着剤とを含有する。ただし、本実施形態に係るインク受容層は、顔料を含有しない。インク受容層が顔料を含有しないことで、粘着剤が顔料同士の接合に作用せず、捺染転写紙と被転写体との密着性を良好なものとする。また、転写時に顔料にインクが吸着・保持されるため、生地への転写濃度が下がる可能性がある。ここで、顔料とは一般的な顔料塗工紙に用いられるインク受理性、吸油性、耐水性等を向上させるコーテイング顔料である。前記顔料としては、例えば重質炭酸カルシム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、合成シリカ、タルク、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、二酸化チタンなどがあがる。
(吸水性樹脂)
吸水性樹脂は、昇華型捺染インクを捕捉、吸収する機能と、バインダーとしての機能とを有する。吸水性樹脂として、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC)、ヒドロキシル化セルロース及びポリビニルアルコール(PVA)の1種以上を使用することができる。ヒドロキシル化セルロースとしては、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。その他の水溶性高分子として、例えば、酸化澱粉、カチオン化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体、セルロースサルフェート等のセルロース誘導体やそのシラノール変性物、カルボキシル化物、カゼイン、ゼラチン、変性ゼラチン、大豆蛋白等の水溶性天然高分子化合物、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、スチレン-無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム等の水溶性合成高分子化合物の中から選択される1種以上を併用することができる。インクジェット捺染転写紙に要求されるインク受容性の観点から、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルアルコールを使用することが好ましく、カルボキシメチルセルロースを使用することがより好ましい。
尚、吸水性樹脂として使用するポリビニルアルコールは、後述する粘着剤として使用するポリビニルアルコールと異なる化合物であれば良く、例えば、完全けん化ポリビニルアルコール、けん化度が80%以上の部分けん化ポリビニルアルコール、粘着剤として使用するポリビニルアルコールと異なる重合度または分子量を有するポリビニルアルコール、酢酸ビニル以外のモノマーが共重合されたポリビニルアルコール(酢酸ビニル由来の構成単位以外の構成単位を有するポリビニルアルコール)である。
インク受容層における吸水性樹脂の含有量は、吸水性樹脂及び粘着剤の合計質量のうち、30~70%であることが好ましい。吸水性樹脂の含有量が、吸水性樹脂及び粘着剤の合計質量のうち、30%未満の場合、インク受容性が不十分となる可能性があり、70%を超える場合、粘着性が不十分となる可能性がある。すなわち、吸収性樹脂の含有量が、吸水性樹脂及び粘着剤の合計質量のうち、30~70%であることにより、インクジェット捺染転写紙に要求されるインク受容性と、転写ズレ防止のための粘着性とを両立することができる。インク受容層における吸水性樹脂の含有量は、吸水性樹脂及び粘着剤の合計質量のうち40~60%であることがより好ましく、45~55%であることが更に好ましい。
(粘着剤)
粘着剤としては、けん化度が80%未満のポリビニルアルコール(PVA)を好適に使用することができる。ポリビニルアルコールの構成単位中の酢酸ビニルは、捺染転写時の熱により溶融して被転写体への粘着性及び可塑性を発現する。インク受容層がけん化度が80%未満のポリビニルアルコールを含有することにより、捺染転写時における昇華型インクジェット捺染転写紙と被転写体との密着性が向上し、被転写物(生地)への転写画像のズレを防止できる。
粘着剤として好適なポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルの酢酸基を部分的に加水分解した部分けん化ポリビニルアルコールであり、けん化度は80%未満であることが好ましい。粘着剤として使用するポリビニルアルコールのけん化度が80%以上の場合、捺染転写時における被転写体と粘着層との接着力が弱くなりすぎ、転写時に被着体との密着性が維持されなくなり、ゴースト(転写ズレ)が生じる可能性があるため好ましくない。ポリビニルアルコールのけん化度は、79.0%以下であることがより好ましく、75.0%以下であることが更に好ましく、74.5%以下であることが特に好ましい。ポリビニルアルコールのけん化度の下限は、65.0%とすることができ、69.5%以上であることがより好ましく、72.0%以上であることが更に好ましく、72.5%以上であることが特に好ましい。ここで、ポリビニルアルコールのけん化度が80%未満であることで、ポリビニルアルコールの構成単位中の酢酸ビニルが多くなるため、粘着剤としての機能を発揮する。また、ポリビニルアルコールは、吸収性樹脂としての機能も併せ持つため、昇華型捺染インクを捕捉、吸収する機能の調整にも寄与する。部分けん化ポリビニルアルコールとしては、例えば、クラレポバール5-74、L-8、L-9-78(株式会社クラレ製)等を利用できる。
また、ポリビニルアルコールの重合度は、300以上1,000以下であることが好ましい。ポリビニルアルコールの重合度がこの範囲内である場合、粘着剤としての機能及び昇華型捺染インクを捕捉、吸収する機能を好適に発揮することができる。
(その他の添加剤)
インク受容層には、インク定着剤、サイズ剤、着色染料、着色顔料、消泡剤、蛍光増白剤、粘度調整剤、潤滑剤、界面活性剤等の顔料以外の添加剤を含有させることができる。例えば、これらの添加剤の含有量は、上記インク受容層のうち、10%以下であることが好ましい。塗工欠陥を低減させ、安定した操業性を向上させる観点では、界面活性剤を含有させることが好ましい。
(界面活性剤)
インク受容層塗料を調整する際、粘着剤と吸収性樹脂とを混合すると、粘着剤と吸収性樹脂が凝集する可能性がある。インク受容層塗料に凝集物が含まれると、インク受容層塗料の塗工装置のスクリーン(フィルタ)の目詰まりが発生し、昇華型インクジェット捺染転写紙の安定的な生産が困難となる。また、インク受容層塗料中に凝集物が含まれると、インク受容層塗料の塗工ムラが生じたり、乾燥後のインク受容層にストリークやスクラッチと呼ばれる欠陥が生じたりする可能性がある。粘着剤の配合量を少なくすると、凝集が軽減されるが、昇華型インクジェット捺染転写紙の粘着性も低下する。
そこで、本実施形態に係るインク受容層(インク受容層塗料)には、界面活性剤を配合することが好ましい。界面活性剤としては、HLB(Hydrophilic-Lipophilic Balance)値が10~20である化合物を好適に使用することができる。インク受容層塗料にHLB値が10~20である界面活性剤を配合することにより、吸収性樹脂と粘着剤との凝集を抑制することができる。界面活性剤のHLB値は、13~20であることが好ましく、16~20であることがより好ましい。HLB値がより高い界面活性剤を用いることにより、粘着剤の水への分散性を向上させる
ことができる。
界面活性剤の種類は、特に限定されず、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも利用できるが、中でも非イオン(ノニオン)界面活性剤を用いると、水溶性高分子とポリオレフィン系樹脂からなる粘着剤との凝集を抑制効果に優れるので好ましい。非イオン界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられるが、これらに限定されない。
インク受容層における界面活性剤の含有量は、インク受容層中、0.1~10%以下であることが好ましく、3~8%以下がより好ましい。界面活性剤の含有量が、インク受容層中0.1%未満の場合、吸水性樹脂と粘着剤との凝集抑制効果が不十分となる可能性があり、を超える場合、捺染転写時における粘着力が低下したり、インクジェット方式による印刷時のインキの滲みが発生したりする可能性がある。
また、インク定着剤としては、高粘度の塗料中でも安定性が高い観点から、ポリアミンエピクロロヒドリン系化合物を好適に使用することができる。
(製造方法)
本実施形態に係る昇華型インクジェット捺染転写紙は、インク受容層塗料を調製し、調製したインク受容層塗料を基紙の一方面に塗工し、塗膜を乾燥させることにより製造することができる。
インク受容層塗料は、ミキシングタンク内で、吸水性樹脂及び粘着剤のいずれかの分散液中に、吸水性樹脂及び粘着剤の他方を投入して攪拌することにより調製することができる。
インク受容層の塗工方法は特に限定されないが、ロッドコータやブレードコータ、エアナイフコータ等の塗工機を用いて塗工することができる。
インク受容層の塗工量としては、インクの裏抜けの抑制及びインク乾燥性を両立させる観点から、片面あたり3.0~11.0g/mが好ましく、5.0~9.0g/mがより好ましく、6.0~8.0g/mが更に好ましい。
(昇華型インクジェット捺染転写紙)
本実施形態に係る昇華型インクジェット捺染転写紙とポリエステル生地とを重ね合わせて200℃で30秒間熱プレスした後の昇華型インクジェット捺染転写紙及びポリエステル生地の剥離強さ(接着強度)は、0.10~0.50N/100mmであることが好ましい。接着強度がこの範囲であれば、捺染転写時に昇華型インクジェット捺染転写紙と被転写体との密着を維持して両者の位置ズレを抑制でき、捺染転写後に昇華型インクジェット捺染転写紙を剥離した際に被転写体への粘着剤の転移を抑制できる。上記の範囲内でも、200℃で30秒間熱プレスした後の昇華型インクジェット捺染転写紙及びポリエステル生地の剥離強さは、0.15~0.40N/100mmであることがより好ましく、0.20~0.30/100mmであることが更に好ましい。
(バックコート層)
本実施形態に係る昇華型インクジェット捺染転写紙の基紙の他方面、すなわち、インク受容層が形成された面とは反対側の面にバックコート層を設けても良い。バックコート層を有することで、捺染転写時の昇華ガスが紙面側へと抜ける裏抜けを防止する効果を奏する。また表裏の水分差を調整することができ、カール高さをより低減できる効果も奏する。
バックコート層には、無機粒子として1.50~3.00μmの範囲にメジアン径D50を有し、アスペクト比が20を超えるデラミネートカオリンが含まれることが好ましい。ここで示す無機粒子の粒子径(メジアン径d50)は、レーザー回折・散乱式の粒子径分布測定装置(マイクロトラック・ベル社製、製品名:MT3300)を用いて測定されるものである。
他の無機粒子としては、昇華型インクジェット捺染転写紙の効果が奏される限り、カオリン、シリカ粒子、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、
珪酸マグネシウム、アルミナ、コロイダルアルミナ、アルミナ水和物(擬ベーマイト等)、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト等の無機顔料を含有することができる。これらは単独で又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
バックコート層には、バインダーとしてタピオカ澱粉とSBラテックスが含まれることが好ましい。さらにバックコート層には、ポリエチレングリコール(以下、PEGともいう)が含まれていることが好ましい。
(透気度)
本実施形態に係る昇華型インクジェット捺染転写紙の透気度は、100~10,000
秒であることが好ましく、500~1,500秒がより好ましい。透気度は、JIS P
8117(2009)に準拠して測定した測定値である。透気度の値がこの範囲内であることによって、昇華したインキをインク受容層から被転写体へと良好に転写することができると共に、昇華したインキが基紙の裏面側へと抜けることを抑制することができる。透気度が100秒未満の場合、昇華したインキが紙の裏面側に抜け、転写用の熱ロールまたは熱板を汚損してしまうため好ましくない。一方、透気度が10,000秒を越える場
合、インク受容層内の水分が基紙に浸透せず乾燥性が悪化し、インク受容層内の水分が熱転写時に抜けず、ブリスター等を引き起こす可能性があるため好ましくない。
以上説明したように、本実施形態に係る昇華型インクジェット捺染転写紙は、インク受容層が粘着剤としてけん化度が80%未満のポリビニルアルコールを使用しているため、捺染転写時における粘着性に優れ、被転写体が伸縮性を有する布素材である場合でも絵柄の転写ズレを抑制することができる。また、本実施形態に係る昇華型インクジェット捺染転写紙は、基紙の一方面側に1層のインク受容層を設けた構成であるため、インク受容性を有する層の表面に粘着性を付与するための層を積層した構成と比べて、インク受容性及び転写性を向上させることができると共に、製造時の工数を低減し、生産効率を向上させることもできる。
以下、本発明に係る昇華型インクジェット捺染転写紙を具体的に実施した実施例を説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また、実施例において示す質量部、質量%及び%は、乾燥固形分あるいは実質成分の値を示す。また、塗工量は乾燥固形分の値を示す。
<基紙の製造例>
LBKP80質量%とNBKP20質量%とを配合したものに、填料として、重質炭酸カルシウム及びタルクを灰分が8.0%となるように添加し、添加剤として、クラフトパルプ全量100質量%に対して、カチオン化デンプンを0.8質量%、アルキルケテンダイマー(内添サイズ剤)を0.10質量%、アニオン変性ポリアクリルアマイドを0.3質量%添加して紙料を調製した。この紙料を抄紙機で抄紙し、表面に酸化澱粉を片面1.0g/mを塗工・乾燥させ、表面・サイズ度テスター(EST12、emtec製)で測定した初期吸水特性の超音波透過強度が100%に達するまでの時間(ESTサイズ度)が1.50秒である基紙を得た。
インク受容層塗料の成分として、以下の材料を使用した。
(水溶性高分子)
・カルボキシメチルセルロース:FINFIX(三晶(株)製)
・ヒドロキシル化セルロース:SANHEC(三晶(株)製)
・ポリビニルアルコール1:完全けん化ポリビニルアルコール(けん化度:98.0~99.0%)
(粘着剤)
・ポリビニルアルコール2:部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度:72.5~74.5%)
・ポリビニルアルコール3:部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度:69.5~72.5%)
・ポリビニルアルコール4:部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度:76.5~79.0%)
・ポリビニルアルコール5:部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度:87.0~89.0%)
・ポリオレフィン系エマルション:エチレンアクリル酸共重合体エマルション
(実施例1~9、比較例1~4、6及び7)
水に分散させた粘着剤に対して、吸水性樹脂を表1に記載の配合割合となるように加えてインク受容層塗料を調製した。尚、表1に示す含有量の単位(部数)は、吸水性樹脂及び粘着剤の合計質量を100%としたときの質量%であり、いずれも固形分換算での値である。前記製造例で得た基紙の一方面にロッドコータを用いてインク受容層塗料を塗工して乾燥させ、インク受容層を形成した。インク受容層塗料の塗工量(乾燥後)は、表1に示す通りとした。
Figure 2023037485000001
(比較例5)
水に分散させた粘着剤(ポリオレフィン系エマルション)に吸水性樹脂を表1の配合割合となるように更に加えて混合してインク受容層塗料を調製した。基紙の一方面にロッドコータを用いてインク受容層塗料を塗工しようとしたが、凝集物が多く発生し塗工できなかった。
(比較例8)
水に溶解させた粘着剤のみを、基紙の一方面にロッドコータを用いて塗工して乾燥させ、インク受容層を形成した。粘着剤(ヒートシール層)の塗工量(乾燥後)は、表1に示す通りとした。
得られた昇華型インクジェット捺染転写紙を以下の方法により評価した。
(1)滲み
インクジェットプリンタ(セイコーエプソン(株)製、SC-F9350)及び昇華型捺染インク(セイコーエプソン(株)製、SC5HDK100P(ブラック)、SC5C100P(シアン)、SC5M100p(マゼンタ)、SC5Y100P(イエロー))を用い、昇華型インクジェット捺染転写紙に720dpi×720dpiで、モデル画像を印刷した。昇華型インクジェット捺染転写紙の印刷面を目視で観察し、滲みの有無を以下の評価基準で評価した。
◎:滲みがない。
○:滲みが僅かに認められる。
△:滲みが認められるが、実用上問題ない程度である。
×:滲みが目立って認められる。
(2)乾燥性
インクジェットプリンタ(セイコーエプソン(株)製、SC-F9350)及び昇華型捺染インク(セイコーエプソン(株)製、SC5HDK100P(ブラック)、SC5C100P(シアン)、SC5M100P(マゼンタ)、SC5Y100P(イエロー))を用い、昇華型インクジェット捺染転写紙に720dpi×720dpiで、黒100%の
ベタ印刷を行った。印刷から1分後に、印字面をテッシュペーパーで擦り、拭取った際に、紙面上のインクの伸びの有無を目視で確認し、以下の評価基準で評価した。
◎:乾燥が非常に早く、拭取り後の紙面上でインクの伸びが全くない。
○:乾燥が若干遅く、拭取り後の紙面上でインクの伸びが僅かに認められる。
△:乾燥が若干遅く、拭取り後の紙面上でインクの伸びが認められるが、実用上問題ない程度である。
×:乾燥が遅く、拭取り後の紙面上でインクの伸びが認められる。
(3)裏抜け
昇華型インクジェット捺染転写紙にインクジェットプリンタでCMYKの4色をベタ印刷した後、ポリエステル生地と重ね合わせ、平台転写機で200℃、90秒間の条件で熱プレスすることにより印刷した画像をポリエステル生地に転写した。なお、昇華型インクジェット捺染転写紙と熱板との間には、普通紙を介在させた。転写後に、介在させた普通紙へのインキの付着の有無を目視で確認し、以下の評価基準に基づいて評価した。
◎:介在させた普通紙へのインクの付着が認められない。
○:介在させた普通紙へのインクの付着が僅かに認められる。
△:介在させた普通紙へのインクの付着が認められるが、実用上問題ない付着量である。
×:介在させた普通紙へのインクの付着が顕著に認められ、実用上問題となる付着量である。
(4)濃度
上記評価項目(3)で画像を転写したポリエステル生地のCMYKの色濃度を濃度計(コニカミノルタジャパン(株)製、FD-5)を用いて測定し、以下の評価基準で評価した。
◎:布素材への転写濃度が高い。
○:布素材への転写濃度は「評価◎」と比較すると低下している。
△:布素材への転写濃度は「評価○」と比較すると低下しているが、実用上問題ない程度である。
×布素材への転写濃度が低く、実用上問題がある程度の濃度である。
(5)ゴースト
上記評価項目(3)で画像を転写したポリエステル生地を目視で観察し、転写ズレ(ゴースト)の有無を以下の基準で評価した。
◎:転写ズレがない。
○:転写ズレが僅かに認められる。
△:転写ズレが僅かに認められるが、実用上問題ない程度である。
×:転写ズレが目立って認められ、実用上問題がある。
(6)層剥がれ
上記評価項目(3)で画像を転写したポリエステル生地を目視で観察し、基紙から剥離した層(インク受容層または粘着層)の有無を下の基準で評価した。
◎:基紙から剥離した層が残存していない。
○:基紙から剥離した層が僅かに残存している。
△:基紙から剥離した層が残存しているが、実用上問題ない程度である。
×:基紙から剥離した層が目立って残存しており、実用上問題がある。
(7)ヒートシール強度(剥離強さ)
幅100mm×流れ方向150mmに裁断した昇華型インクジェット捺染転写紙と、同サイズのポリエステル生地(商品名:スエード、坪量:110g/m、厚み:0.22mm、75デニール×150デニールのメッシュ)と重ね合わせ、平台転写機(型番:Monti Antonio社製 Mod.120-T、転写圧0.7Mpa、転写温度200℃、転写速度0.6m/min)で30秒間熱プレスした。昇華型インクジェット捺染転写紙がポリエステル生地にシールされた状態で5分間放置した後、引張試験機(東洋精機製作所社製:ストログラフ E-S)を用い、引張り速度を0.5mm/minでT字剥離させてヒートシール強度を測定した。
(8)塗工欠陥
昇華型インクジェット捺染転写紙のインク受容層を目視で確認し、ストリークやスクラッチ等の塗工欠陥の有無を以下の基準で評価した。
◎:インク受容層に塗工欠陥がない。
○:インク受容層に塗工欠陥が僅かに認められるが、目立たない。
△:インク受容層に塗工欠陥が認められるが、実用上問題ない程度である。
×:インク受容層に塗工欠陥が目立って認められ、実用上問題がある。
実施例1~9及び比較例1~8に係る昇華型インクジェット捺染転写紙の評価結果を、表2に示す。
Figure 2023037485000002
実施例1~9に係る昇華型インクジェット捺染転写紙は、インクジェットプリンタでの印刷時の滲みが少なく、乾燥性にも優れており、インク受容性(印刷適性)が良好であった。また、捺染転写時のインクの裏抜けの少なさ、布地への画像の転写濃度の高さ、ヒートシール強度(剥離強さ)はいずれも実用上問題ないレベル以上であり、転写時のゴーストや層の剥離も実用上問題ない程度に抑制され、転写適性が良好であった。また、インク受容層の塗工欠陥も少なかった。したがって、本発明によれば、被転写体への密着性に優れ、インク受容性及び転写適性が良好で塗工欠陥の少ない昇華型インクジェット捺染転写紙を実現できることが確認された。
これに対して、比較例1では、吸水性樹脂の配合量が少ないため、布素材への転写濃度が不十分であった。また、粘着剤の配合量が多いため、泡が多くみられ、それに起因する塗工欠陥も目立った。
比較例2では、粘着剤の配合量が少ないため、捺染転写時におけるインクジェット捺染転写紙と布生地との密着性が十分に維持されず、ゴースト(転写ズレ)が目立って認められた。
比較例3及び4では、ヒートシール強度(剥離強さ)が弱過ぎるため(強度測定不可)に、捺染転写時におけるインクジェット捺染転写紙と布生地とが密着状態に維持されず、ゴースト(転写ズレ)が目立って認められた。
比較例5では、凝集物が発生してインク受容層を形成できなかった。
比較例6では、インク受容層の塗工量が少な過ぎるために、ヒートシール強度(剥離強さ)が弱過ぎ、ゴースト(転写ズレ)が目立って認められた。また、インク受容層の塗工量が少な過ぎるため、捺染転写時におけるインクの裏抜けが目立ち、布素材への転写濃度も低かった。
比較例7では、インク受容層の塗工量が多過ぎるために、インクジェット捺染転写紙と布生地とのヒートシール強度(剥離強さ)が高くなり過ぎ、剥離時に層剥がれが認められた。また、インク受容層の塗工量が多いため、インク受容層の塗工欠陥も認められた。
比較例8では、インク受容層が粘着剤のみであるため捺染転写時における転写濃度が低くなった。また、ヒートシール強度も低いため、ゴーストも見られた。
本発明は、布素材(特に、伸縮性を示す素材に適している)に絵柄を転写するための昇華型インクジェット捺染転写紙として利用することができ、被転写物への密着性が優れるため、転写濃度が向上して、印字ムラも低減でき、高速印刷可能(インク乾燥性が良好)が可能なため、昇華型インクジェット捺染転写紙に好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. 基紙の一方面にインク受容層を有し、
    前記インク受容層は、吸水性樹脂と粘着剤とを含有し、顔料を含有せず、
    前記粘着剤の含有量が、前記吸水性樹脂及び前記粘着剤の合計質量の30~70%であり、
    前記昇華型インクジェット捺染転写紙とポリエステル生地とを重ね合わせて200℃で30秒間熱プレスした後の前記昇華型インクジェット捺染転写紙の前記ポリエステル生地からの剥離強さが0.10~0.50N/100mmである、昇華型インクジェット捺染転写紙。
  2. 前記粘着剤が、けん化度が65%以上80%未満のポリビニルアルコールである、請求項1に記載の昇華型インクジェット捺染転写紙。
  3. 前記インク受容層の乾燥後の塗工量が3~11g/mである、請求項1または2に記載の昇華型インクジェット捺染転写紙。
  4. 前記基紙の表面・サイズ度テスターで測定した、初期吸水特性の超音波が100%に達するまでの時間が、0.01~3.00秒である、請求項1~3のいずれかに記載の昇華型インクジェット捺染転写紙。
  5. 吸水性樹脂と粘着剤とを含有するインク受容層塗液を基紙の一方面に塗工する、昇華型インクジェット捺染転写紙の製造方法であって、
    前記インク受容層塗料は、吸水性樹脂と粘着剤とを含有し、顔料を含有せず、
    前記粘着剤が、けん化度が80%未満のポリビニルアルコールであり、
    前記粘着剤の含有量が、前記吸水性樹脂及び前記粘着剤の合計質量の30~70%である、昇華型インクジェット捺染転写紙の製造方法。
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