JP2023034909A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速に動作する半導体記憶装置を提供する。【解決手段】半導体記憶装置は、不揮発性半導体メモリと、不揮発性半導体メモリに電気的に接続され、イコライズ回路とクロックデータ出力回路とを少なくとも含むコントローラと、備える。イコライズ回路は、ホストからシリアル通信によって第1データ信号を受信し、第1データ信号の符号間干渉ジッタを抑制して第2データ信号を生成し、第2データ信号を出力する。クロックデータ出力回路は、第2データ信号から第3データ信号及びクロック信号を抽出して出力する。コントローラは、ホストとの通信速度が第1通信速度から第2通信速度に切り替わったことに応じて、第2通信速度でホストから受信された第1データ信号に基づく第3データ信号に含まれる所定のデータを検出する検出処理を実行し、検出処理において所定のデータが所定時間内に検出されない場合に、クロックデータ出力回路の状態をリセットする。【選択図】図9
Description
本実施形態は、半導体記憶装置に関する。
半導体記憶装置の通信速度の高速化が望まれている。
実施形態では、半導体記憶装置の高速化を図る。
実施形態に係る半導体記憶装置は、不揮発性半導体メモリと、不揮発性半導体メモリに電気的に接続され、イコライズ回路とクロックデータ出力回路とを少なくとも含むコントローラと、備える。イコライズ回路は、ホストからシリアル通信によって第1データ信号を受信し、第1データ信号の符号間干渉ジッタを抑制して第2データ信号を生成し、第2データ信号を出力する。クロックデータ出力回路は、第2データ信号から第3データ信号及びクロック信号を抽出して出力する。コントローラは、ホストとの通信速度が第1通信速度から第2通信速度に切り替わったことに応じて、第2通信速度でホストから受信された第1データ信号に基づく第3データ信号に含まれる所定のデータを検出する検出処理を実行し、検出処理において所定のデータが所定時間内に検出されない場合に、クロックデータ出力回路の状態をリセットする。
実施形態に係る半導体記憶装置を、図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の実施形態はあくまでも一例であり、本発明を限定する意図で示されるものではない。また、以下の図面は模式的なものであり、説明の都合上、一部の構成等が省略される場合がある。また、複数の実施形態について共通する部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
本明細書において、第1の構成が第2の構成に「電気的に接続されている」とは、第1の構成が第2の構成に直接接続されている状態と、第1の構成が第2の構成に配線、半導体部材又はトランジスタ等を介して接続されている状態と、を含む。例えば、3つのトランジスタを直列に接続した場合には、2つ目のトランジスタがOFF状態であったとしても、1つ目のトランジスタは3つ目のトランジスタに「電気的に接続」されている。
本明細書において、第1の構成が第2の構成及び第3の構成の「間に接続されている」とは、第1の構成、第2の構成及び第3の構成が直列に接続され、且つ、第2の構成が第1の構成を介して第3の構成に接続されている状態を含む。
[実施形態]
[構成]
図1は、実施形態に係るメモリシステム10の構成を示す模式的なブロック図である。メモリシステム10は、ホスト20から送信されたコマンドに応じて、ユーザデータの読出動作、書込動作、消去動作等を行う。メモリシステム10は、ユーザデータを記憶可能なシステムである。メモリシステム10は、例えば、SSD(Solid State Drive)である。メモリシステム10とホスト20とは、例えばシリアル通信によって通信を行う。メモリシステム10とホスト20とは、例えばPCIe(PCI Express)(登録商標)規格に準拠して通信を行う。
[構成]
図1は、実施形態に係るメモリシステム10の構成を示す模式的なブロック図である。メモリシステム10は、ホスト20から送信されたコマンドに応じて、ユーザデータの読出動作、書込動作、消去動作等を行う。メモリシステム10は、ユーザデータを記憶可能なシステムである。メモリシステム10は、例えば、SSD(Solid State Drive)である。メモリシステム10とホスト20とは、例えばシリアル通信によって通信を行う。メモリシステム10とホスト20とは、例えばPCIe(PCI Express)(登録商標)規格に準拠して通信を行う。
メモリシステム10は、複数のメモリダイMDと、コントローラダイCDと、を備える。メモリダイMDは、ユーザデータを記憶する。メモリダイMDは、例えば、NAND型フラッシュメモリである。
コントローラダイCDは、複数のメモリダイMD及びホスト20に電気的に接続される。コントローラダイCDは、メモリダイMDを制御する。コントローラダイCDは、例えば、SoC(System on a Chip)のような半導体集積回路として構成される。コントローラダイCDは、プロセッサ、RAM等を備える。コントローラダイCDは、論理アドレスと物理アドレスの変換、ビット誤り検出/訂正、ガベージコレクション(コンパクション)、ウェアレベリング等の処理を行う。コントローラダイCDの各部の機能は、専用ハードウェア、プログラムを実行するプロセッサ、又はこれらの組み合わせ、のいずれかにより実現され得る。
図2は、コントローラダイCDの一部の構成を示す模式的なブロック図である。コントローラダイCDは、物理層制御回路(PHY)100と、メディアアクセス制御回路(Medium Access Control : MAC)120と、を備える。物理層制御回路100は、PIPE(PHY Interface for the PCI Express Architecture)を介して、メディアアクセス制御回路120に接続されている。
物理層制御回路100は、複数の受信端子Rxp/Rxnと、イコライズ回路(RxEQ)101と、CDR(Clock Data Recovery)回路102と、SIPO(Serial Input Parallel Output)回路103と、アライナ(Aligner)回路104と、デコード(Dec)回路105と、Rx変化検出器106と、を備える。
受信端子Rxp/Rxnには、ホスト20(図1)から送信されたデータ信号が入力される。受信端子Rxp/Rxnは、受信端子Rxpと、受信端子Rxnと、を含む。RxpとRxnとには、相補信号が入力される。
イコライズ回路101は、例えば、連続時間線形イコライザ(CTLE:Continuous Time Linear Equalizer)と、判定帰還型イコライザ(DFE:Decision Feedback Equalizer)と、を含む。CTLEは、例えば、ハイパスフィルタの機能を含む。CTLEは、例えば、受信端子Rxp/Rxnに入力されたデータ信号の符号間干渉(ISI:Intersymbol Interference)ジッタを抑制して、DFEにデータ信号を出力する。DFEは、例えば、複数の遅延回路を含む。DFEは、例えば、CTLEから出力されたデータ信号のISIジッタを抑制して、通信端子Rxp”/Rxn”を介してデータ信号をCDR回路102に出力する。
CDR回路102は、イコライズ回路101から入力されたデータ信号から、デジタルデータ及びクロック信号を抽出する。また、CDR回路102は、抽出したデジタルデータをデータ信号としてSIPO回路103に出力する。また、CDR回路102は、抽出したクロック信号をSIPO回路103に出力する。
SIPO回路103は、CDR回路102から出力されたデータ信号を、CDR回路102から出力されたクロック信号に応じて、10bitの並列信号に変換して、アライナ回路104に出力する。
アライナ回路104は、例えば、シフトレジスタを含む。アライナ回路104は、SIPO回路103から出力された10bitの並列信号におけるシンボルの開始位置を検出し、シンボルを抽出する。また、アライナ回路104は、抽出されたシンボルを、10bitの並列信号としてデコード回路105に出力する。
デコード回路105は、アライナ回路104から出力された10bitのシンボルを8bitのシンボルに復号する。また、デコード回路105は、復号されたシンボルを、8bitの並列信号としてPIPEを介してメディアアクセス制御回路120に出力する。
Rx変化検出器106は、メディアアクセス制御回路120から後述するRxEQ値を受信し、RxEQ値の変化を検出して、CDR回路102にリセット信号を供給する。
メディアアクセス制御回路120は、OS(Ordered Set)検出器121と、CDRロック検出器122と、RxEQ値制御器123と、を備える。
OS検出器121は、デコード回路105から出力された8bitのシンボルを16シンボル分受信し、この16シンボルに含まれるOSの種類を判定する。OS検出器121は、判定したOSの種類を、CDRロック検出器122にシンボル情報として出力する。
CDRロック検出器122は、OS検出器121から出力されるシンボル情報によって示されるOSの種類が、所定のOSと一致した場合に、CDRがロックしたと判定する。CDRロック検出器122は、CDRがロックしたと判定すると、RxEQ値制御器123に、CDRロック情報を出力する。尚、CDRロック検出器122は、アライナ回路104が有効データを出力している状態であるか否かを、CDRがロックしたか否かの判定にさらに用いてもよい。
RxEQ値制御器123は、CDRロック検出器122から所定の時間内にCDRロック情報を受信しなかった場合に、タイムアウトを検出する。所定の時間は、RxEQ値制御器123内の図示しないタイマーによって計測される。RxEQ値制御器123は、タイムアウトを検出すると、イコライズ回路101及びRx変化検出器106にRxEQ値を出力する。RxEQ値は、イコライズ回路101の制御パラメータを含む。
尚、RxEQ値制御器123には、図示しないリンクトレーニング・アンド・ステータスステートマシン(LTSSM)からステート情報が入力される。RxEQ値制御器123は、ステート情報が示すLTSSMの状態が所定の状態ではないときには、タイムアウトを検出しなくてもよい。
図3は、イコライズ回路101に含まれるCTLEの構成例を示す模式的な回路図である。
構成例において、電源ノードN0には、電圧VCCが供給される。また、電源ノードN10、N20には、接地電圧VSSが供給される。
構成例において、CTLEは、電源ノードN0と電源ノードN10との間に直列に接続された抵抗素子R1、ノードN11、バイポーラトランジスタTr1、ノードN12、及び定電流源I1を備える。また、CTLEは、電源ノードN0と電源ノードN20との間に直列に接続された抵抗素子R2、ノードN21、バイポーラトランジスタTr2、ノードN22、及び定電流源I2を備える。また、CTLEは、ノードN12とノードN22との間に並列に接続された可変抵抗素子VR及び可変容量VCを備える。
また、構成例において、CTLEの入力端子は、受信端子Rxp/Rxnに電気的に接続されている。受信端子Rxpは、バイポーラトランジスタTr1のベース端子に接続されている。受信端子Rxnは、バイポーラトランジスタTr2のベース端子に接続されている。
また、構成例において、CTLEの出力端子は、通信端子Rxp´/Rxn´に電気的に接続されている。通信端子Rxp´は、ノードN11に接続されている。通信端子Rxn´は、ノードN21に接続されている。
尚、図2を参照して説明したRxEQ値は、例えば、定電流源I1、I2の電流値及び駆動電圧、可変抵抗素子VRの抵抗値、及び可変容量VCの静電容量値のうちの少なくとも一つを含む。
図4は、イコライズ回路101に含まれるDFEの構成例を示す模式的な回路図である。
構成例において、DFEは、通信端子Rxp´/Rxn´及び通信端子Rxp´´/Rxn´´の間に電気的に接続されたサマー回路131及び判定回路132を備える。また、DFEは、遅延回路133と、遅延回路134と、タップ回路135と、タップ回路136と、を備える。判定回路132の出力信号は遅延回路133に入力される。遅延回路133の出力信号は遅延回路134及びタップ回路135に入力される。遅延回路134の出力信号はタップ回路136に入力される。
サマー回路131は、通信端子Rxp´/Rxn´から入力された信号、及びタップ回路135、136の出力信号を、加算して出力する。判定回路132は、サマー回路131の出力信号が“1”であるか“0”であるかを判定し、判定結果を示す信号を出力する。遅延回路133は、判定回路132の出力信号を遅延させて出力する。遅延回路134は、遅延回路133の出力信号を遅延させて出力する。タップ回路135は、遅延回路133の出力信号に係数を乗算して出力する。タップ回路136は、遅延回路134の出力信号に係数を乗算して出力する。
判定回路132の出力端子は、通信端子Rxp´´/Rxn´´に電気的に接続されている。
尚、図2を参照して説明したRxEQ値は、例えば、タップ回路135によって遅延回路133の出力信号に乗算される係数、及びタップ回路136によって遅延回路134の出力信号に乗算される係数の少なくとも一方を含んでも良い。
また、図4に例示した構成はあくまでも例示に過ぎず、具体的な構成は適宜調整可能である。例えば、図4に例示したDFEは、2つの遅延回路133、134と、2つのタップ回路135、136と、を備える。しかしながら、遅延回路及びタップ回路の数は、1つでも良いし、3つ以上でも良い。
図5は、CDR回路102の構成例を示す模式的な回路図である。図6は、CDR回路102の動作を例示する模式的な波形図である。
図5の例において、CDR回路102の入力端子は、通信端子Rxp´´/Rxn´´に電気的に接続されている。通信端子Rxp´´/Rxn´´は、例えば、イコライズ回路101に含まれるDFEの出力端子であっても良い。
図5の例において、CDR回路102は、リカバリクロック生成回路141と、2つのデータサンプラ142と、2つのエッジサンプラ143と、位相比較回路144と、を備える。
リカバリクロック生成回路141は、例えば、ホスト20(図1)から通信端子Rxp/Rxnを介して入力されるデータ信号と同じ周波数の信号CKS[3:0]を生成して、出力する。図6に例示する様に、信号CKS[0]の位相は、信号CKS[1]の位相よりも、1/4波長分早い。信号CKS[1]の位相は、信号CKS[2]の位相よりも、1/4波長分早い。信号CKS[2]の位相は、信号CKS[3]の位相よりも、1/4波長分早い。リカバリクロック生成回路141の出力端子は、SIPO回路103(図2)の入力端子に接続されている。信号CKS[3:0]は、クロック信号としてSIPO回路103に出力される。
データサンプラ142は、例えば図5に示す様に、Dフリップフロップであっても良い。データサンプラ142のD端子は、通信端子Rxp´´又はRxn´´に接続されている。データサンプラ142のクロック端子には、信号CKS[1]又は信号CKS[3]が入力される。データサンプラ142のQ端子は、データData[1:0]を出力する。図6に例示する様に、一方のデータサンプラ142は、信号CKS[1]が立ち上がるタイミングt102において、データData[0]をラッチする。他方のデータサンプラ142は、信号CKS[3]が立ち上がるタイミングt104において、データData[1]をラッチする。データサンプラ142の出力端子は、SIPO回路103(図2)の入力端子に接続されている。データData[1:0]は、データ信号としてSIPO回路103に出力される。
エッジサンプラ143は、例えば図5に示す様に、Dフリップフロップであっても良い。エッジサンプラ143のD端子は、通信端子Rxp´´又はRxn´´に接続されている。エッジサンプラ143のクロック端子には、信号CKS[0]又は信号CKS[2]が入力される。エッジサンプラ143のQ端子は、エッジEdge[1:0]を出力する。図6に例示する様に、一方のエッジサンプラ143は、信号CKS[0]が立ち上がるタイミングt101において、エッジEdge[0]をラッチする。他方のエッジサンプラ143は、信号CKS[2]が立ち上がるタイミングt103において、エッジEdge[1]をラッチする。
位相比較回路144は、ホスト20(図1)から通信端子Rxp/Rxnを介して入力されるデータ信号の位相と、リカバリクロック生成回路141から出力される信号CKS[3:0]の位相と、を比較して、リカバリクロック生成回路141から出力されるクロック信号の位相を調整する。
例えば、位相比較回路144は、Edge[0]、Data[0]、Edge[1]の値が(0,0,1)であった場合には、信号CKS[3:0]の位相が遅れていると判定して、信号CKS[3:0]の位相を早める旨の信号を、リカバリクロック生成回路141に出力する。
また、例えば、位相比較回路144は、Edge[0]、Data[0]、Edge[1]の値が(0,1,1)であった場合には、信号CKS[3:0]の位相が進んでいると判定して、信号CKS[3:0]の位相を遅らせる旨の信号を、リカバリクロック生成回路141に出力する。
また、例えば、位相比較回路144は、Edge[0]、Data[0]、Edge[1]の値が(1,0,0)であった場合には、信号CKS[3:0]の位相が進んでいると判定して、信号CKS[3:0]の位相を遅らせる旨の信号を、リカバリクロック生成回路141に出力する。
また、例えば、位相比較回路144は、Edge[0]、Data[0]、Edge[1]の値が(1,1,0)であった場合には、信号CKS[3:0]の位相が遅れていると判定して、信号CKS[3:0]の位相を早める旨の信号を、リカバリクロック生成回路141に出力する。
[動作]
次に、図7を参照して、本実施形態に係る半導体記憶装置の動作について説明する。図7は、本実施形態に係る半導体記憶装置の動作について説明するための模式的なタイミング図である。
次に、図7を参照して、本実施形態に係る半導体記憶装置の動作について説明する。図7は、本実施形態に係る半導体記憶装置の動作について説明するための模式的なタイミング図である。
図7は、ホスト20(図1)とメモリシステム10(図1)との間の通信速度(Link Speed)が、通信速度GenAから通信速度GenBに切り替わる場面を示す。通信速度GenAは、例えばPCIeの第4世代規格で定められる通信速度(16 Gbps)である。通信速度GenBは、例えばPCIeの第2世代規格で定められる通信速度(5.0 Gbps)である。
メディアアクセス制御回路120(図2)は、通信速度の切り替えに際して、通信速度変更処理を実行する。通信速度変更処理が終了すると、メディアアクセス制御回路120は、OS受信待ち処理を開始する。
また、通信速度変更処理が終了すると、物理層制御回路100(図2)は、CDR Lock処理を開始する。CDR Lock処理では、図5を参照して説明したCDR回路102において、ホスト20(図1)から受信端子Rxp/Rxnを介して入力されるデータ信号と、信号CKS[3:0]と、の間の位相差が調整される。
CDR Lock処理は所定の時間行われる。CDR Lock処理が終了すると、物理層制御回路100(図2)は、Symbol Lock処理を開始する。Symbol Lock処理においては、図2を参照して説明したアライナ回路104によって、SIPO回路103から出力された10bitの並列信号におけるシンボルの開始位置が検出される。
Symbol Lock処理が終了すると、メディアアクセス制御回路120(図2)は、OSを受信する。所定のOSが検出されると、OS受信待ち処理が終了する。
OS受信待ち処理が終了すると、メディアアクセス制御回路120は、ホスト20(図1)との通信に必要なその他の処理を実行する。その後、メディアアクセス制御回路120はアクティブ状態(L0状態)となり、ホスト20(図1)との通信が実行される。
[CDR誤ロック]
次に、図8を参照して、CDR誤ロックについて説明する。図8は、CDR誤ロックについて説明するための模式的な波形図である。
次に、図8を参照して、CDR誤ロックについて説明する。図8は、CDR誤ロックについて説明するための模式的な波形図である。
図2等を参照して説明した様に、イコライズ回路101は、CTLEを含む。ここで、CTLEの制御パラメータが不適切である場合、例えば図8に例示する様に、イコライズ回路101の出力信号(通信端子Rxp´´/Rxn´´の信号)において、データが反転するタイミングが、2通りに分かれてしまう場合がある。例えば、図8の例では、データの反転が、タイミングt101及びタイミングt101´において生じている。また、図8の例では、データの反転が、タイミングt103及びタイミングt103´において生じている。以下、この様な現象を、エッジのスプリットと呼ぶ。
エッジのスプリットが生じると、信号CKS[3:0]の位相が、タイミングt101、t103を基準として調整される場合がある。例えば、図5及び図6を参照して説明した様に、データData[0]がラッチされるタイミングt102は、エッジEdge[0]がラッチされるタイミングt101よりも1/4波長分遅く、エッジEdge[1]がラッチされるタイミングt103よりも1/4波長分早いタイミングに調整される。また、データData[1]がラッチされるタイミングt104は、エッジEdge[1]がラッチされるタイミングt103よりも1/4波長分遅く、エッジEdge[0]がラッチされるタイミングt101よりも1/4波長分早いタイミングに調整される。
この様な場合、例えば、タイミングt101において反転する信号のデータ、及び、タイミングt103において反転する信号のデータは、好適に取得される。しかしながら、タイミングt101´において反転する信号のデータ、及び、タイミングt103´において反転する信号のデータは、タイミングt101´、t103´を基準に調整されたタイミングt102´、t104´において取得されることが望ましい。尚、タイミングt102´は、タイミングt101´よりも1/4波長分遅く、タイミングt103´よりも1/4波長分早いタイミングである。また、タイミングt104´は、タイミングt103´よりも1/4波長分遅く、タイミングt101´よりも1/4波長分早いタイミングである。
例えば、上記タイミングt101とタイミングt101´とが大きくずれてしまった場合、及び、上記タイミングt103とタイミングt103´とが大きくずれてしまった場合、タイミングt101´、103´において反転する信号の“H”と“L”とを判別できないタイミングでデータのサンプリングが行われてしまう場合がある。これにより、タイミングt101´、103´において反転する信号のデータを、好適に取得出来ない場合がある。以下、この様な現象を、CDR誤ロックと呼ぶ。
ここで、例えば、図7を参照して説明したCDR Lock処理においてCDR誤ロックが発生した場合、Symbol Lock処理において、SIPO回路103(図2)から出力された10bitの並列信号におけるシンボルの開始位置を好適に検出することが出来ず、Symbol Lock処理が終了しない場合がある。また、仮にSymbol Lock処理が終了した場合であっても、CDRロック検出器122において、所定のOSが検出されない場合がある。この様な場合、OS受信待ち処理が終了しない。ここで、OS受信待ち処理が終了しない状態で一定の時間が経過した場合、通信エラーとなってしまう場合がある。
[実施形態に係る半導体記憶装置のCDR誤ロック発生時の処理]
次に、図9を参照して、実施形態に係る半導体記憶装置における、CDR誤ロック発生時の処理について説明する。図9は、本実施形態に係る半導体記憶装置の動作について説明するための模式的なタイミング図である。
次に、図9を参照して、実施形態に係る半導体記憶装置における、CDR誤ロック発生時の処理について説明する。図9は、本実施形態に係る半導体記憶装置の動作について説明するための模式的なタイミング図である。
図9において例示される処理は、図7において例示される処理とほぼ同様である。ただし、図7の例では、CDR Lock処理においてCDR誤ロックが発生していなかった。一方、図9の例では、CDR Lock処理においてCDR誤ロックが発生していると想定する。
図9の例においても、図7の例と同様に、CDR Lock処理が終了すると、物理層制御回路100(図2)は、Symbol Lock処理を開始する。ただし、図9の例では、CDR Lock処理においてCDR誤ロックが発生している。その結果、Symbol Lock処理において、SIPO回路103(図2)から出力された10bitの並列信号におけるシンボルの開始位置を好適に検出することが出来ず、一定の時間が経過する。
OS受信待ち処理が終了しない状態で一定の時間が経過した場合、メディアアクセス制御回路120は、CDR回路102の状態をリセットする。一定の時間は、例えば、CDR Lock処理を開始してからの経過時間である。CDR回路102の状態をリセットする際、例えば、図2等を参照して説明したRxEQ値制御器123から、新たなRxEQ値が出力される。これに伴い、イコライズ回路101のCTLEまたはDFEの制御パラメータが変更される。
また、Rx変化検出器106によってRxEQ値の変化が検出され、CDR回路102の状態がリセットされる。より具体的には、リカバリクロック生成回路141と、データサンプラ142と、エッジサンプラ143と、位相比較回路144と、の少なくとも一つの状態がリセットされる。
CDR回路102の状態がリセットされると、メディアアクセス制御回路120は、再びOS受信待ち処理を開始する。また、CDR回路102の状態がリセットされると、物理層制御回路100(図2)は、CDR Lock処理を開始する。これ以降の処理は、図7を参照して説明した処理と同様に実行される。
[比較例に係る半導体記憶装置のCDR誤ロック発生時の処理]
次に、図10を参照して、比較例に係る半導体記憶装置の、CDR誤ロック発生時の処理について説明する。図10は、比較例に係る半導体記憶装置の動作について説明するための模式的なタイミング図である。
次に、図10を参照して、比較例に係る半導体記憶装置の、CDR誤ロック発生時の処理について説明する。図10は、比較例に係る半導体記憶装置の動作について説明するための模式的なタイミング図である。
比較例に係る半導体記憶装置においては、OS受信待ち処理が終了しない状態で一定の時間が経過した場合、通信エラーとなる。この場合、比較例に係る半導体記憶装置においては、通信速度を通信速度GenBから通信速度GenAに切り替える。例えば図10の例では、OS受信待ち処理が終了しない状態で一定の時間が経過した場合に、通信速度変更処理及びOS受信待ち処理が実行されている。
[実施形態に係る半導体記憶装置の効果]
比較例に係る半導体記憶装置においてCDR誤ロックが発生した場合、図10に示す様に、まず、通信速度GenBから通信速度GenAへの切り替えのための処理(通信速度変更処理、OS受信待ち処理等)を実行する必要がある。その後、再度、通信速度GenBによるデータ通信を試みる場合は、通信速度GenAから通信速度GenBへの切り替えのための処理(通信速度変更処理、CDR Lock処理、Symbol Lock処理等)を実行する必要がある。更に、CDR Lock処理において、再度CDR誤ロックが発生する恐れがある。
比較例に係る半導体記憶装置においてCDR誤ロックが発生した場合、図10に示す様に、まず、通信速度GenBから通信速度GenAへの切り替えのための処理(通信速度変更処理、OS受信待ち処理等)を実行する必要がある。その後、再度、通信速度GenBによるデータ通信を試みる場合は、通信速度GenAから通信速度GenBへの切り替えのための処理(通信速度変更処理、CDR Lock処理、Symbol Lock処理等)を実行する必要がある。更に、CDR Lock処理において、再度CDR誤ロックが発生する恐れがある。
一方、実施形態に係る半導体記憶装置によれば、通信速度変更処理等の実行を省略してCDR Lock処理を再度実行することが可能である。また、イコライズ回路101のCTLEまたはDFEの制御パラメータを変更することにより、CDR誤ロックの発生を抑制可能である。
[図9を参照して説明した動作の実行方法]
上述の通り、実施形態に係る半導体記憶装置においては、CDR回路102の状態をリセットする際、RxEQ値制御器123(図2)は、RxEQ値を出力して、CTLEまたはDFEの制御パラメータを変更する。
上述の通り、実施形態に係る半導体記憶装置においては、CDR回路102の状態をリセットする際、RxEQ値制御器123(図2)は、RxEQ値を出力して、CTLEまたはDFEの制御パラメータを変更する。
ここで、RxEQ値制御器123は、複数通りのRxEQ値を保持する複数のレジスタを備えていても良い。また、CDR回路102の状態をリセットする際、これら複数のレジスタに記録された複数通りのRxEQ値のうちの一つを出力しても良い。
また、RxEQ値制御器123は、通信速度GenAにおいて採用されているRxEQ値に基づいて、通信速度GenBにおける適切なRxEQ値を算出し、この算出されたRxEQ値を出力しても良い。
また、図9を参照して説明した様な動作は、通信速度GenBへの切り替えに際して、毎回実行しても良いし、特定のタイミングのみにおいて実行しても良い。例えば、図9を参照して説明した様な動作は、ホスト20(図1)との通信を開始してから、初めて通信速度GenBへの切り替えを実行するタイミングのみにおいて実行しても良い。この場合、この動作によって、適切なRxEQ値を取得することが可能である。従って、これ以降のタイミングにおいて通信速度GenBへの切り替えを実行する場合には、このRxEQ値を使用して、イコライズ回路101を制御しても良い。
また、図9の例では、CDR回路102の状態を1回のみリセットし、且つ、RxEQ値を1回のみ変更する場合を示した。しかしながら、CDR回路102の状態のリセット、及び、RxEQ値の変更は、2回以上実行しても良い。
[その他の実施形態]
以上、実施形態に係る半導体記憶装置について説明した。しかしながら、これらの実施形態に係る半導体記憶装置はあくまでも例示であり、具体的な構成、動作等は適宜調整可能である。
以上、実施形態に係る半導体記憶装置について説明した。しかしながら、これらの実施形態に係る半導体記憶装置はあくまでも例示であり、具体的な構成、動作等は適宜調整可能である。
例えば、図2~図5に例示した様な構成は、適宜変更可能である。例えば、図2の例では、Rx変化検出器106が、物理層制御回路100に設けられていた。しかしながら、Rx変化検出器106は、メディアアクセス制御回路120に設けられていても良い。
[その他]
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100…物理層制御回路、Rxp/Rxn…複数の受信端子、101…イコライズ回路、102…CDR回路、103…SIPO回路、104…アライナ回路、105…デコード回路、106…Rx変化検出器、120…メディアアクセス制御回路、121…OS検出器、122…CDRロック検出器、123…RxEQ値制御器。
Claims (6)
- 不揮発性半導体メモリと、
前記不揮発性半導体メモリに電気的に接続され、イコライズ回路とクロックデータ出力回路とを少なくとも含むコントローラと、
を備え、
前記イコライズ回路は、ホストからシリアル通信によって第1データ信号を受信し、前記第1データ信号の符号間干渉ジッタを抑制して第2データ信号を生成し、前記第2データ信号を出力し、
前記クロックデータ出力回路は、前記第2データ信号から第3データ信号及びクロック信号を抽出して出力し、
前記コントローラは、
前記ホストとの通信速度が第1通信速度から第2通信速度に切り替わったことに応じて、前記第2通信速度で前記ホストから受信された前記第1データ信号に基づく前記第3データ信号に含まれる所定のデータを検出する検出処理を実行し、
前記検出処理において前記所定のデータが所定時間内に検出されない場合に、前記クロックデータ出力回路の状態をリセットする
半導体記憶装置。 - 前記コントローラは、前記検出処理において前記所定のデータが所定時間内に検出されない場合に、前記イコライズ回路の制御パラメータを変更する
請求項1記載の半導体記憶装置。 - 前記イコライズ回路は、可変抵抗器、可変容量及び定電流源を有し、
前記制御パラメータは、前記可変抵抗器の抵抗値、前記可変容量の容量値、及び、前記定電流源の電流値又は駆動電圧の、少なくとも一つを含む
請求項2記載の半導体記憶装置。 - 前記コントローラは、前記検出処理において前記所定のデータが前記所定時間内に検出されない場合に変更される前記イコライズ回路の前記制御パラメータを、前記第1通信速度において用いられていた前記イコライズ回路の制御パラメータに基づいて決定する
請求項2記載の半導体記憶装置。 - 前記コントローラは、前記イコライズ回路と前記クロックデータ出力回路とを有する物理層制御回路と、ロック検出器を有するメディアアクセス制御回路と、をさらに含み、
前記クロックデータ出力回路の状態は、前記ロック検出器の信号出力に応じてリセットされる
請求項1~4のいずれか1項記載の半導体記憶装置。 - 前記メディアアクセス制御回路は、前記ロック検出器の信号出力に応じて前記イコライズ回路の制御パラメータを出力するパラメータ制御器をさらに有し、
前記物理層制御回路及び前記メディアアクセス制御回路の少なくとも一方は、前記制御パラメータの変化を検出するパラメータ変化検出回路をさらに有し、
前記パラメータ変化検出回路は、前記制御パラメータが変化したことに応じて、前記クロックデータ出力回路にリセット信号を出力する
請求項5記載の半導体記憶装置。
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