JP2023033882A - チーズ類を用いた調理加工食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存のチーズ類を用いて多種多様な調理加工食品を提供することを課題とする。【解決手段】粉末状植物性たん白、油脂、水を含む水中油型乳化物を調製し、これをチーズ類と混合して生地を調製する。生地の全蛋白質中、チーズ類以外の原材料に由来する蛋白質が25重量%以上となるように配合を調整する。チーズ類としては乳由来のみならず、大豆などの植物性チーズ類も好適に用いることができる。これによりチーズ類に耐熱保形性が付与され、風味食感良好なチーズフライ様食品、ソテーなどが製造できる。【選択図】なし

Description

本発明はチーズ類を用いた調理加工食品およびその製造方法に関する。
チーズ類は幅広く好まれる食品である。乳製品としてのチーズ類だけでなく、大豆などの植物性素材を原料としたチーズ様食品の市場も拡大している。
チーズ類はそのまま喫食するだけでなく調理加工用としても利用されるが、チーズの種類によってはそのままフライ具材などに用いると加熱により溶融してしまう場合がある。
チーズ類に耐熱保形性を付与する技術としては、ナチュラルチーズに水、リン酸塩などの溶融塩を配合するプロセスチーズの製造方法(特許文献1、2)、ウェランガムを0.05~1質量%含有するプロセスチーズ類(特許文献3)などが開示されている。
特許文献4はチーズカードにトランスグルタミナーゼを添加して熟成する、耐熱保形性を有するナチュラルチーズの製造方法である。
これらはチーズ類自体の製造工程に関する技術であるが、市場に流通している多種多様なチーズ類を利用して耐熱保形性を付与することができれば、多様な風味の調理加工食品を提供することができる。
特開2011-182655号公報 特開2011-244791号公報 特開2018-134018号公報 国際公開2016/043177号パンフレット
本発明は、既存のチーズ類を用いて加熱調理に適した素材とし、多種多様な調理加工食品を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題について鋭意検討し、粉末状植物性たん白、油脂、水を含む水中油型乳化物を、蛋白質量が特定比率となるようにチーズ類と混合して生地を調製することで耐熱保形性が付与され、風味食感良好なチーズフライ様食品などが製造可能であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、以下(1)~(3)の工程を含み、且つ、生地の全蛋白質中、チーズ類以外の原材料に由来する蛋白質が25重量%以上である、調理加工食品の製造方法である。
(1)粉末状植物性たん白、油脂、水を含む水中油型乳化物を調製する工程
(2)チーズ類と(1)の乳化物を混合し、生地を調製する工程
(3)生地を成形、加熱する工程である。
本発明によれば一般のチーズ類を幅広く利用し、風味形状ともに多様な惣菜類を提供することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
(調理加工食品)
本発明の調理加工食品とは、例えばフライ、焼き物、煮物、蒸し物、炒め物などの加熱調理により喫食される食品、ないしは加熱調理に供される素材のことをいう。
換言すれば、加熱調理においても溶融せず保形性を有する、チーズ類を含有する食品である。
(チーズ類)
本発明におけるチーズ類とは、乳製品としてのチーズ類、具体的には乳をレンネット等の凝乳酵素や酸で凝固させたカードを乳酸菌で発酵させたナチュラルチーズ、これらを原料として加熱・溶解して加工したプロセスチーズ、さらには大豆に例示される植物性素材を含む原材料を乳酸発酵ないしはpH調整し製造されたチーズ様食品、いわゆる植物性チーズ類も包含する。またこれらは室温(20℃)において通常は固形~半固形状、ないしはペースト状である。
(粉末状植物性たん白)
本発明に用いる粉末状植物性たん白としては大豆、小麦、エンドウに例示される植物性原材料から製造される市販品を適宜選択することができる。本発明においては大豆由来の粉末状大豆たん白を用いることが好ましい。粉末状大豆たん白とは大豆のたん白を高純度に抽出、回収、粉末化したものである。
配合量は生地中1重量%以上15重量%以下、より好ましくは2~10重量%が例示できる。また後述する水中油型乳化物中の配合量としては5~20重量%、好ましくは8~18重量%が例示できる。これより少ないと水中油型乳化物の乳化が不安定になったり、耐熱保形性が不足したりする場合がある。これより多いと加熱後の食感が固くなってしまう場合がある。
(油脂)
本発明には任意の食用油脂を適宜用いることができ、例えば、菜種油、大豆油、ひまわり種子油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、カポック油、ゴマ油、月見草油、パーム油、パーム核油、ヤシ油等の植物性油脂ならびに乳脂、牛脂、豚脂、魚油、鯨油等の動物性油脂が例示でき、これらの油脂類の単独または混合油あるいはそれらの硬化分別油、ならびに酵素エステル交換、触媒によるランダムエステル交換等を施した加工油脂が例示できる。常温で固体~半固体状である油脂を用いることでより好ましい食感を得られやすく、市販の惣菜練り込み用油脂も好適に用いることができる。
配合量は生地中3重量%以上30重量%以下、好ましくは5~28重量が例示できる。さらには後述する水中油型乳化物中の配合量としては10~40重量%が例示でき、チーズ類由来を含めた生地中の油分合計として15~50重量%となるように調整することが望ましい。油分がこれ未満、あるいはこれより多い場合には後述する水中油型乳化物、ないしは生地の乳化が不安定となる場合がある。
(水)
本発明には水道水の他、蒸留水、イオン交換水など、通常の食品製造用に用いられる水をいずれも用いることができる。水温は特に限定されないが、高温では原材料の混合時にダマになってしまう場合があるため、常温以下とするのが好ましい。冷水ないしは氷水として配合しても良い。また、その一部ないしは全部として豆乳や牛乳などを用いることもできる。
配合量は後述する水中油型乳化物中40~80重量%、好ましくは45~75重量%が例示できる。これより少ないと乳化物調製の作業性が劣る場合があり、これより多いと保形性や風味に影響する場合がある。
また、粉末状植物性たん白に対する重量比として3~7倍、好ましくは4~6倍が望ましい。これより少ないと乳化物の調製が困難になる場合がある。これより多い場合、すなわち粉末状植物性たん白の割合が少ないと耐熱保形性が不十分になる場合がある。
(水中油型乳化物)
本発明の製造方法においては、粉末状植物性たん白、油脂、水を混合し、水中油型乳化物を調製する。混合手段は通常公知の方法でよく、例えばフードカッター、ミキサーなどを適宜用いることができる。原材料が均一に混合されるよう、時間や回転数は適宜調整することができる。
(生地の調製)
前項の水中油型乳化物にさらにチーズ類を加え、さらに混合することにより生地を得る。調味料等を加える場合はここで添加することができる。
水中油型乳化物を調製せずに原材料を混合、すなわちオールインミックス製法で生地を作製した場合は、良好な耐熱保形性が得られにくい。
後述するチーズ類を含めた生地中の全蛋白質中、チーズ類以外の原材料に由来する蛋白質が25重量%以上となるように配合する。より好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50~98重量%とすることが望ましい。
これより少ない場合は十分な耐熱保形性が得られない場合があり、これより多いとチーズ類の風味が弱くなってしまう場合がある。
蛋白質を含むチーズ類以外の原材料としては粉末状植物性たん白が主体となるが、配合する水の全部ないしは一部を豆乳や牛乳とする場合はこれに由来する量も含む。
(その他原材料)
本発明には前述の他、食塩、糖類、澱粉、各種調味料、香料、色素、乳化剤等、本発明の効果を阻害しない範囲で、また任意の工程にて、いずれも用いることができる。
(成形)
得られた生地は所望の形態に応じて適宜成形、ないしは成型する。例えばケーシング充填、型枠成型、リテーナー成型などが例示できる。なおここでの成形とは必ずしも一定の形状に整えることを意味するものではなく、例えば生地をスパチュラ等ですくい取る等、不定形の形状とすることもできる。
(加熱)
成形した生地はさらに加熱することにより全体が凝固して耐熱保形性が付与され、調理加工食品、ないしはさらなる加熱調理用の食品素材が得られる。
食品素材とする場合は一旦蒸しやボイルなどの加熱を行い、これを必要に応じて冷蔵や冷凍保存することができる。加熱条件はその形状やサイズにより適宜調整することができるが、蒸し加熱とする場合は70℃~100℃、好ましくは80℃~100℃、時間は5~20分間が例示できる。ケーシング等に充填しボイル加熱とすることもできる。これを用いてさらに調理加熱を行うことができ、例えばバッターとパン粉を付着させフライ(油ちょう、揚げ)することでチーズフライ様食品が得られる。フライ条件としては130℃~195℃、好ましくは160℃~190℃、30秒~5分間が例示できる。
蒸し加熱を経ずに、生地を直接フライや炒め(ソテー)に供することもできる。条件は通常の調理加工と同様に適宜調整することができるが、130℃~250℃(フライ)、200℃~350℃(炒め)、30秒~20分間が例示できる。
さらに野菜など他食材と組み合わせたメニューとし、炒め物や焼き物、煮物などの具材として用いることもできる。
以降に実施例を記載し、本発明をより詳細に説明する。なお、文中「部」および「%」は特に断りのない限り重量基準を意味する。
(検討1)
表1の配合表中(A)欄の原材料をカッターミキサー(ロボクープ)にて混合し(1500rpm、2~3分間)、カード状の水中油型乳化物を調製した。続いてここにチーズ類と食塩を加えてさらに混合し(1500rpm、2分間)生地を得た。
なお、表中原材料は以下の市販品を用いた。
粉末状大豆たん白:フジプロFR、不二製油株式会社、蛋白質86.9%
油脂:ユニショートMJ、不二製油株式会社製
豆乳:美味投入、不二製油株式会社製、蛋白質5.1%
チーズ類:マメマージュセミハード(豆乳発酵食品)、不二製油株式会社、蛋白質1.9%、油分24.6%
得られた生地は直径44mm、厚さ10mmの3号型で打ち抜き成形し、バットに並べ、蒸し加熱を行った(95℃、6分間)。加熱後、それぞれ保形性(成形後の形状保持)について以下の観点で評価した。
○:成形後の形状を維持し良好
△:一部に崩れあり
×:全体に形が崩れ、保形性なし
結果を表3に示した。各原材料の配合比により食感が変化し、またいずれも耐熱保形性を有し、チーズ風味も良好であった。
(表1)生地配合
Figure 2023033882000001
(表2)各生地の組成(%)
Figure 2023033882000002
(表3)加熱後の評価
Figure 2023033882000003
(検討2)原材料混合工程の検証
比較例1として、実施例1と同じ原材料(チーズ類、食塩含む)をすべてカッターミキサーに投入し、2分間混合して生地を得た。続いて実施例1同様に成形、加熱し、保形性を評価した。
結果、生地がダレて形状が崩れ、その後の加工適性も有さず不適当と判断した、
(表4)工程比較
Figure 2023033882000004
(検討3)ナチュラルチーズでの検討
表4の配合に従い、市販モザレラチーズ(蛋白質18.4%、油分19.9%)、チェダーチーズ(蛋白質25.7%、油分33.8%)を用いて検討1と同様の工程にて生地を調製、成形、蒸し加熱を行い、保形性の評価を行った。
表6に示す通り、チーズ以外の蛋白質割合を一定以上にすることで、加熱後の保形性を維持することが可能であった。
(表5)
Figure 2023033882000005
(表6)各生地の組成(%)
Figure 2023033882000006
(表7)加熱後の評価
Figure 2023033882000007
(検討4)
実施例1で得られた素材(蒸し加熱後)を用い、バッター液(スターチBS-100(日澱化学)を水溶き)、パン粉を付着させ、菜種油でフライ(180℃、1分30秒)した。形状、食感ともに良好なカマンベールフライ様食品が得られた。
(検討5)
実施例1の生地(成形後、蒸し加熱前)を用い、前項の検討4と同様にバッター・パン粉を付着させ、フライを行った。形状、食感ともに良好なカマンベールフライ様食品が得られた。
(検討6)
実施例1の生地(成形後、蒸し加熱前)を用い、少量のサラダ油を敷いたフライパンで約5分間、炒め調理を行った。形崩れもなく、食感良好なチーズソテー様食品が得られた。

Claims (1)

  1. 以下(1)~(3)の工程を含み、且つ、生地の全蛋白質中、チーズ類以外の原材料に由来する蛋白質が25重量%以上である、調理加工食品の製造方法。
    (1)粉末状植物性たん白、油脂、水を含む水中油型乳化物を調製する工程
    (2)チーズ類と(1)の乳化物を混合し、生地を調製する工程
    (3)生地を成形、加熱する工程
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