JP2023032510A - 筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作音の静音化が達成された筆記体を提供する。【解決手段】本発明のノック式の筆記具1は、軸線Aに沿って延びる筆記体20と、筆記体20を後側に付勢する前バネ40と、軸線A方向への移動が規制され、且つ軸線Aを中心として回転可能で、押子当接カム84及びノック当接カム85が設けられた回転子80と、ノック時に軸線A方向の前側に押圧され、ノック当接カム85と係合するノックカム94が設けられたノック体90と、ノック時にノック体90によって前側に押圧され、筆記体20を軸線A方向の前側に押圧するとともに、押子当接カム84と係合する押子カム75が設けられた押子70と、を備え、回転子80は、ノック当接カム85がノックカム94と係合して後側から前側に押圧されたとき、及び、押子当接カム84が押子カム75と係合して前側から後側に押圧されたとき、のみに回転する。【選択図】図4

Description

本発明は、筆記具に関する。
従来、内面にカム溝部が形成された軸筒と、軸筒の内部に配置され外周に形成されたカム突起が軸筒のカム溝部内を移動する回転カムと、ノック体によって押圧される固定カムとを備えるノック式筆記具が提案されている。この従来のノック式筆記具において、回転カムは、カム突起が軸筒のカム溝部に係合しているときには回転が規制されている(特許文献1参照)。
特開2003-305990号公報
一方、ノック体、固定カムを介して回転カムが前側に押圧されると、軸筒のカム溝部から回転カムのカム突起が抜け出す。そうすると、回転カムは後方に付勢されているので、回転カムのカム突起の後面に設けられたカムが、固定カムに設けられた傾斜面を滑り、回転カムが回転する。このとき、回転カムと軸筒のカムが衝突する。さらに押圧を解除すると、回転カムのカム突起の後方の側面が軸筒のカム溝部の前側の斜面に衝突して回転カムの回転が停止する。これらの衝突の際に操作音として衝突音が発生する。
本発明は、操作音の静音化が達成された筆記体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、軸線に沿って延びる筆記体と、前記筆記体を後側に付勢する前バネと、軸線方向への移動が規制され、且つ軸線を中心として回転可能で、押子当接カム及びノック当接カムが設けられた回転子と、ノック時に前記軸線方向の前側に押圧され、前記ノック当接カムと係合するノックカムが設けられたノック体と、ノック時に前記ノック体によって前側に押圧され、前記筆記体を前記軸線方向の前側に押圧するとともに、前記押子当接カムと係合する押子カムが設けられた押子と、を備え、前記回転子は、前記押子当接カムが前記押子カムと当接して前記押子カムによって前記軸線方向の前側から後側に押圧されたとき、及び、前記ノック当接カムが前記ノックカムと当接して前記ノック体によって前記軸線方向の後側から前側に押圧されたとき、のみに回転する、ノック式の筆記具を提供する。
前記筆記体を収容する内筒を備え、前記回転子は、前記軸線方向への移動が規制され、且つ前記軸線を中心として回転可能に前記内筒に保持されていてもよい。
前記押子は、前記回転子に対して前記軸線方向に移動可能であり、前記回転子は、前記押子に対して回転可能であってもよい。
前記ノック体を前記軸線方向の後側に押圧するバネを備えていてもよい。
本発明によれば、操作音の静音化が達成された筆記体を提供することができる。
実施形態のボールペン1の断面図である。 ボールペン1の分解斜視図である。 操作体30及び先端操作機構100の拡大分解図である。 操作体30及び先端操作機構100の拡大組立図である。 非ノック時の非筆記状態でのボールペン1の後端部の断面図である。 操作体30のクリップ部36の前側が軸筒10から持ち上がった状態を示すボールペン1の後端部の断面図である。 先端操作機構100の動作を示す図である。 先端操作機構100の動作を示す図である。 フルノック時のボールペン1の後端部の内部を示す図で、軸筒10を点線で示す。 非ノック時の筆記状態でのボールペン1の後端部の内部を示す図で、軸筒10を点線で示す。
以下、本発明の実施形態の筆記具について説明する。実施形態では筆記具としてボールペン1を例に説明する。
図1は実施形態のボールペン1の断面図、図2はボールペン1の分解斜視図である。ボールペン1は、軸筒10と、軸筒10の内部に収容される筆記体20と、筆記体20の先端を軸筒10の先端に対して出没させる先端操作機構100と、軸筒10に対して所定のストローク長で前後に移動することにより先端操作機構100を操作する操作体30と、を備える。以下、ボールペン1における筆記体20の先端側を前、その反対側を後として説明する。ボールペン1は、さらに操作体30を付勢するクリップバネ110と、先端操作機構100の後端に配置された尾栓120と、を備える。
なお、本明細書において、ノック時とは、操作体30(後述の操作部33)に対してノック動作が行われている状態を示す。また、フルノック時とは、ノック動作において操作部33が最も奥(前側)まで押し込まれた状態を示す。さらに、非ノック時とは、操作部33に対してノック動作が行われていない状態を示す。具体的には、非ノック時には、筆記体20の先端が軸筒10の先端に対して没入している非筆記状態(図7(a)参照)、及び非筆記状態から操作部33にノック動作を行い筆記体20の先端が軸筒10の先端に対して突出している筆記状態(図10参照)が含まれる。
(軸筒10)
軸筒10は、軸筒軸線A1に沿って延びる前軸筒11と、前軸筒11の後端に連結された後軸筒12を備える。後軸筒12が、後述する内筒50と嵌合して一体となり、内筒50と前軸筒11とが螺合により連結される。実施形態で軸筒軸線A1はボールペン1の軸線Aと一致している。軸筒10は、例えばアルミ等の金属材料で製造されている。軸筒10は、金属材料に限らずポリカーボネート等の樹脂で形成されていてもよい。
(前軸筒11)
前軸筒11は、先細状の円筒形状を有し、前端には、筆記体20の先端が出没する開口11aが軸線A方向に貫通されている。前軸筒11の後端側内面には、雌ネジ部11bが形成されている。
(後軸筒12)
後軸筒12は、円筒形状を有し、後側には、ノック時において後述する操作体30の突部37がスライドするスライド溝部13と、操作体30の第1腕部32が移動するスリット14とが、前後方向に延びて形成されている。スライド溝部13及びスリット14の前後方向の長さは操作体30のノック時のストローク長さに対応している。
なお、実施形態において、操作体30のクリップ部36の突部37は、後軸筒12のスライド溝部13の底面から僅かに浮いており、突部37の頂点は、後軸筒12の円筒形状の外面より内側に位置する。スライド溝部13を設けることで、クリップ対象物が薄いものであっても、スライド溝部13と突部37との間で挟持することが可能である。
(筆記体20)
筆記体20は、軸筒10の内部に収容され、筆記体軸線A2に沿って延びる。実施形態で筆記体軸線A2は軸線Aと一致している。筆記体20は、実施形態ではボールペンリフィルであり、ボールペンチップ21と、ボールペンチップ21の筆記体軸線A2の後側に設けられた継手22と、継手22に連結されたインク収容管23と、を備える。継手22は、インク収容管23側にフランジ部を有し、フランジ部の前面はバネ受け面24となっている。
図3は、操作体30及び先端操作機構100の拡大分解図である。図4は、操作体30及び先端操作機構100の拡大組立図である。図5は、非ノック時の非筆記状態のボールペン1の後端部の断面図である。図6は、操作体30のクリップ部36の前側が軸筒10から離れる方向に持ち上がった状態を示すボールペン1の後端部の断面図である。図7及び図8は、先端操作機構100の動作を示す図である。
(操作体30)
操作体30は、例えばADC12等のアルミダイカストやZDC2等の亜鉛ダイカストといった金属材料や、ポリカーボネートやABS等の樹脂で製造され、先端操作機構100を操作する。操作体30が金属材料の場合、剛性が得られるので好ましい。
操作体30は、軸筒10の内部に配置される押圧部31と、押圧部31から軸筒10の外側面の外側まで延びる第1腕部32と、軸筒10の軸線A方向後側に配置され、少なくとも非ノック時の非筆記状態には軸筒10の後端から離間している操作部33と、操作部33から軸線Aの径方向外側に延びる第2腕部34と、第1腕部32と第2腕部34とを連結する接続部35と、接続部35から前側に延びるクリップ部36と、クリップ部36の内側に設けられた突部37と、クリップ回動軸38と、クリップ可動規制部39とを備える。第1腕部32と第2腕部34と接続部35とは、合わせて押圧部31と操作部33とを連結する連結部を構成する。実施形態においては、操作体30は一部品で構成されているが、例えば、連結部と操作部33とが別部品からなる構成であってもよい。
ここで、「操作部33」が「軸筒10の軸線A方向の後側に配置される」とは、軸線Aの一方から見たときに、操作部33が、軸筒10の内径側の領域内に位置することを意味する。実施形態においては、さらに、操作部33の軸線と、軸筒10の軸線が重なっている。
押圧部31は、軸線Aと略直交する方向に延びる略矩形の板状である。押圧部31の前面は、軸線Aと略直交する略平面である。一方、押圧部31が収納される後述のノック体90の押圧部収納室91の前壁91bも軸線Aと略直交している。したがって、押圧部31の前面は押圧部収納室91の前壁91bと面接触して前壁91bを押圧可能である。ゆえに、押圧部31の押圧力がノック体90に効率よく伝達される。
図5及び図6に示すように、押圧部31における、軸線Aを挟んで、クリップ部36と反対側の端部に両側面から突出する円柱状の突部であるクリップ回動軸38が設けられている。両側面に設けられた2つのクリップ回動軸38を通る回動軸線B(図3に図示)は、軸線Aと垂直である。操作体30は回動軸線Bを中心として回動可能である。
押圧部31は、軸線Aと略直交する方向に延びる略矩形の板状で、クリップ回動軸38の外径と略同じ厚みである。クリップ回動軸38は、押圧部31の軸線Aを挟んでクリップ部36と反対側の端部で、かつ押圧部31の前端側の位置に設けられている。このような構成とすることで、操作体30がクリップ回動軸38(回動軸線B)を中心にクリップ部36の前側が軸筒10から離れるように回動したときに、押圧部31がノック体90を前側に押圧することがない。また、コンパクトなクリップ回動構造とすることができる。
第1腕部32は、押圧部31から、軸線Aの径方向外側の接続部35側に延び、軸筒10の外面から突出している。第1腕部32の押圧部31側の端面は、バネ押え面32aとなっている。
第1腕部32と押圧部31との連結部分の両側面には、突出する円柱状の突部であるクリップ可動規制部39が設けられている。クリップ可動規制部39は、クリップ回動軸38を中心として操作体30が回動したときに回動方向の移動を規制する。
操作部33は、実施形態では略円錐台形状で、軸筒10の軸線A方向後側に配置され、円錐台の底面が前側、すなわち軸筒10側を向いている。操作部33は、図5に示す非ノック時には軸筒10の後端から離間している。すなわち、非ノック時に操作部33は、軸筒10の後端との間に隙間を有する。操作部33の外径は、軸筒10の後端の内径よりわずかに小さい。なお、ノック時には、操作部33の一部が軸筒10の後端の内部に進入する。
また、操作部33は、図5に示す操作体30が回動していない状態では軸線Aを通る。実施形態で操作部33は、軸線Aを中心として配置されている。
第2腕部34は、操作部33から、軸線Aの径方向外側に延びる。第2腕部34と第1腕部32とは側面視で略平行である。第2腕部34の軸線Aの径方向における幅は、第1腕部32の幅と略同じであるとともに、スリット14に進入可能な幅である。
接続部35は第1腕部32と第2腕部34とを接続する。第1腕部32と、接続部35と、第2腕部34とを合わせた連結部は、軸筒10の側面視においてコの字形状で押圧部31と操作部33とを連結する。連結部を一体的とした一部品で構成することで、剛性が増すので好ましい。
クリップ部36は、接続部35から一体的に連続して軸筒10の外面に沿って前側に延びている。クリップ部36の前側の軸筒10を向いた側の面には、半円形状の突部37が設けられている。
前述したように、ノック時において、突部37は、軸筒10に設けられたスライド溝部13をスライドし、第1腕部32は、スリット14を移動する。また、第2腕部34がスリット14の後端からスリット14内に進入する。(図9参照)
(先端操作機構100)
先端操作機構100は、筆記体20の先端を軸筒10の先端に対して突出及び没入させる機構である。実施形態において先端操作機構100は、前バネ40と、筆記体20を収容する内筒50と、押子70と、ノック体90と、押子70とノック体90との間に配置されている回転子80と、後バネ60と、を備える。
ただし、先端操作機構は、筆記体の先端を軸筒の先端に対して突出及び没入させ、または少なくとも突出させる機構であれば、この構成に限定されない。
(前バネ40)
図1及び図2に示す前バネ40は、例えばステンレス製の圧縮コイルバネである。前バネ40は、筆記体20の前側の継手22の外周に挿入され、前端は前軸筒11の内面に設けられた段部に当接し、後端は、継手22に設けられたフランジ部のバネ受け面24に当接し、筆記体20を後側に付勢するとともに、筆記体20を介して押子70を後側に押圧している。
(内筒50)
内筒50は円筒部材で、内筒前部50Fと、内筒中部50Mと、内筒後部50Bと、を備える。内筒50は軸筒10に対して固定されている。内筒中部50Mの外面には、前側の全周に突部50aと、その後方の軸線A方向にリブ50bが4か所設けられている。内筒中部50Mの外面は、後軸筒12の内面と嵌合し、内筒50と後軸筒12とは内筒前部50Fが後軸筒12の前端から突出した状態で前後方向に移動不能かつ、回転不能に固定される。
内筒前部50Fには、外面に、前軸筒11の雌ネジ部11bと螺合可能な雄ネジ部51が形成されており、前軸筒11は内筒50と螺合により取り外し可能に固定されている。前軸筒11を取り外すことで、収容された筆記体20が取り出し可能である。内筒後部50Bは内筒中部50Mより小径で、内筒中部50Mから内筒後部50Bへと続く部分には段部52が設けられている。内筒後部50Bには後バネ60が外挿され、後バネ60の前端が段部52に押さえられている。
内筒後部50Bには、後端から前側に延びる2か所の切欠54が設けられている。内筒後部50Bの切欠54以外の部分は、後側に延びる延在部55となっている。
図3に示すように、延在部55の後端には、内径側に張り出した後端張出部56が設けられている。延在部55の内面の後端張出部56よりも前側には、内面円周突起58が設けられている。後端張出部56と内面円周突起58との間に、後述する回転子80の回転子大径部81が保持され、回転子80の軸線A方向の移動が規制される。
延在部55における後端の外面には外面円周突起57が設けられている。外面円周突起57の後面は、後軸筒12の内面の後軸筒段部15と当接する(図示なし)。これにより内筒50は、後軸筒12に対する軸線A方向の後方への位置が規制され、後方への抜け止めとなる。外面円周突起57の前面は、非ノック時において後述するノック体90のノックフランジ部96の前面とともに後バネ60の後端を受ける。
(押子70)
押子70は、回転子80を回転可能に保持し、内筒50に対して軸線A方向に移動可能である。押子70は、前側に設けられた押子押圧面部71を備える。押子押圧面部71は、内筒50の内面円周突起58の軸線A方向前側に配置される。
押子押圧面部71の外周の2か所にスライド部72が設けられている。スライド部72は、内筒50の2か所の切欠54に挿入され、これにより、押子70は、切欠54に沿って前後にスライドする。なお、押子70のスライド部72の外径は、後バネ60の内径よりも小さい。
押子70は、さらに、押子押圧面部71から後側に延びる円柱部73を備える。円柱部73の後端側を除く外周部には、軸線A方向に延びる3本のカム形成肉厚部74が設けられ、カム形成肉厚部74の後端面は押子カム75となっている。また、押子カム75のカム面とカム面との間には軸線Aと平行に延びる段差面77が設けられている。
カム形成肉厚部74は円柱部73の前側の外周の周方向全体を覆っておらず、3つのカム形成肉厚部74の間には、軸線Aと平行に延びる3本の押子溝76が設けられている。
(ノック体90)
ノック体90は、後端に操作体30の押圧部31及びクリップバネ110を収納する押圧部収納室91と、押圧部収納室91から前側に延びる互いに対向する2つのノックスライド部95と、押圧部収納室91の前壁91bの前面に設けられたノックカム94と、を有する。
押圧部収納室91は、互いに対向する2つの側壁91aと、前壁91bとを有し、側壁91aの外面には係合突部91cが設けられている。係合突部91cには、後述の尾栓120の係合孔124が挿入されて、尾栓120がノック体90に取り付けられる。
側壁91aの内面にはクリップ回動軸38が回動可能に保持される軸保持凹部91d及び、軸保持凹部91dに保持されたクリップ回動軸38を中心としてクリップ可動規制部39が周方向に移動する可動凹部91eが設けられている。
ノックスライド部95は、押圧部収納室91から前側に延びる。ノックスライド部95は、内筒50の切欠54内を軸線A方向にスライド移動可能である。ノックスライド部95の前端の外周にはノックフランジ部96が形成されている。ノックフランジ部96の外径は、押子70のスライド部72の外径より大きい。ノックフランジ部96の前面は、後バネ60の後端側を受け、後バネ60によってノック体90は後側に付勢されている。
ノック体90は、ノックフランジ部96の後面が後軸筒12の後軸筒段部15に当接することで、ノック体90の軸筒10の軸線Aの後方への移動が規制されている。
ノックカム94は、押圧部収納室91の前壁91bの前面に前側を向いて設けられ、ノックカム94のカム面とカム面との間には軸線Aと平行に延びる段差面97が設けられている。
(回転子80)
回転子80は、円筒形状であり回転子大径部81と回転子小径部82とを有し、押子70の円柱部73に挿入されている。回転子大径部81は、内筒50の内面円周突起58と、後端張出部56との間に配置されている。非ノック時の非筆記状態において、押子70は筆記体20のインク収容管23の後端面とノック体90の押圧部収納室91の前壁91b(前壁91bの円柱部前端)との間に挟まれる。また、このとき回転子80は押子押圧面部71と後端張出部56の間に挟まれる。
内筒50はボールペン1の軸線A方向に移動しないので、内筒50の内面円周突起58と後端張出部56との間に保持された回転子80も軸線A方向の移動が規制されるが、回転子80は内面円周突起58と後端張出部56との間で軸線Aを中心に回転可能である。このように、回転子80を、内面円周突起58と後端張出部56との間で軸線Aを中心に回転可能にするために、内面円周突起58と後端張出部56との間の軸線A方向の距離は、回転子80の回転子大径部81の軸線A方向の幅に対して、僅かにクリアランスを有する距離となっている。
しかし、非ノック時の非筆記状態において、回転子小径部82の前面は押子押圧面部71の後面と当接している。押子70は筆記体20を介して前バネ40によって後側に付勢されているので、押子押圧面部71の後面により、回転子80の回転子小径部82の前面も後側に付勢されている。ゆえに、回転子80は、押子押圧面部71と内筒50の後端張出部56との間で隙間なく保持される。また、非ノック時の筆記状態において、回転子80の後述するカム部材83の前面である押子当接面84は押子70の押子カム75と当接している。押子70は筆記体20を介して前バネ40によって後側に付勢されているので、押子カム75により、回転子80のカム部材83の前面である押子当接面84も後側に付勢されている。ゆえに、回転子80は、押子カム75と内筒50の後端張出部56との間で隙間なく保持される。よって、非ノック時(筆記状態及び非筆記状態)において、言い換えるとノック時以外、回転子80の軸線A方向へのガタつきが防止される。
回転子80の内面には、等間隔に3つのカム部材83が形成されている。図7及び図8は、説明の便宜上回転子80はカム部材83のみ図示する。カム部材83の前面は押子70の押子カム75と当接する押子当接カム84、カム部材83の後面はノック体90のノックカム94と当接するノック当接カム85、カム部材83の側面は、押子溝76内をスライドするスライド面86となっている。
(後バネ60)
後バネ60は、例えばステンレス製の圧縮コイルバネで、内筒50の段部52と、ノック体90のノックフランジ部96との間に自然長より圧縮された状態で挟まれて配置される。後バネ60によって、ノック体90は常に後ろに付勢され、ノック体90を介して操作体30の押圧部31が後側に付勢されるので、操作体30全体が後側に付勢されている。ゆえに、筆記状態でも操作体30の操作部33が、軸筒10の後側において軸筒10から離間した状態で保持される。
(クリップバネ110)
クリップバネ110は、例えばステンレス製の圧縮バネで、押圧部収納室91に配置されている。クリップバネ110は、バネの中心軸が軸線Aと直交し、かつ、回動軸線Bと垂直になるように配置されている。クリップバネ110の一方の端部は、後述する尾栓120の台座123に載置され、クリップバネ110の他方の端部は、操作体30の第1腕部32のバネ押え面32aによって押さえられている。換言すると、クリップバネ110は、自然長より圧縮された状態で尾栓120の台座123と第1腕部32のバネ押え面32aとの間に挟まれ付勢されている。
操作体30(接続部35)の後側を軸線Aに対して略直交する方向に押圧する押圧力を加えていない状態において、操作体30は、操作体30の押圧部31の前面がノック体90の前壁91bの後面に当接することで、クリップ部36の前方への移動が規制されている。
操作体30のクリップ部36の前側の突部37は、軸筒10と当接せず、スライド溝部13の底面から僅かに浮いた状態で、クリップ部36と軸筒10との間に十分な挟持力を発生することが可能である。このような構造とすることにより、クリップ部36の突部37と軸筒10とのノック時の擦過による傷の発生を防止することができる。
図6に矢印で示すように、操作体30(接続部35)の後側を軸線Aに対して略直交する方向に押圧する押圧力が加わり、操作体30のクリップ部36の前側が軸筒10から離れる方向に持ち上がると、クリップバネ110はさらに圧縮される。押圧力が解除されると、クリップバネ110の復元力によってクリップ部36が持ち上がった状態から元の状態に戻る。
(尾栓120)
尾栓120は、ノック体90の押圧部収納室91の後端を塞ぐ後壁121と、後壁121から前側に延びる台座123と、互いに対向する2つの係合壁122とを備える。係合壁122には係合孔124が設けられている。尾栓120は、ノック体90の係合突部91cに係合孔124が係合することでノック体90に取り付けられる。非ノック時には軸筒10の後端の開口部を尾栓120の後壁121により覆っている。操作部33のノック時には、操作部33の前側への移動と連動して、尾栓120の後壁121が軸筒10の後端から前方に移動し、操作部33が軸筒10の後端の内部に進入可能となる。
なお、第1実施形態では操作部33の外径が、軸筒10の後端の内径よりわずかに小さく、ノック時に操作部33の前側の一部が、軸筒10の後端の内部に進入することにより、操作部33の軸線A方向以外の動きが規制される。
(操作体30の特徴)
次に、実施形態の操作体30の特徴について説明する。図9は、フルノック時のボールペン1の後端部の内部を示す図で、軸筒10を点線で示す。図10は、非ノック時の内の筆記状態でのボールペン1の後端部の内部を示す図で、軸筒10を点線で示す。
操作体30の操作部33は、図9に示すように、フルノック時には前側に移動して軸筒10の後端の内部に一部が入り込んでいるが、非ノック時の非筆記状態(図5)や図10で示す非ノック時の筆記状態では操作部33全体が軸筒10の後端から離間している。
このように非ノック時に操作部33が、軸筒10の後端から離間し、操作部33と軸筒10との間に隙間が空いているので、操作部33が宙に浮いているような、優れたデザイン形性を有する。
つまり、図7(a)で示す非筆記状態に加え、図10で示す筆記状態のいずれにおいても、実施形態の筆記具(ボールペン1)は、操作部33が宙に浮いているような、優れたデザイン性を有する。
操作部33を軸線A方向前側にノックすると、図9に示すように操作部33の一部は軸筒10の後端の内部に入り込む。このとき、操作部33の押圧力は、コの字形状に連結された連結部である、操作体30の第2腕部34、接続部35及び第1腕部32を介して押圧部31へと伝達されて、押圧部31がノック体90を押圧する。
ここで、操作部33は、軸筒10の軸線Aを通る位置に配置されているので、操作部33の押圧力は、効率よく押圧部31へと伝達される。
また、操作部33と押圧部31とは、コの字形状の連結部によって連結されているので、この点においても操作部33の押圧力は、効率よく押圧部31へと伝達される。
さらに、操作体30は、ADC12等のアルミダイカストやZDC2等の亜鉛ダイカスト、ポリカーボネートやABS等の樹脂で製造される。特に、コの字状の連結部が高強度の硬い金属材料で一体的に製造されている場合には、操作部33を押圧した力は、連結部を変形させることなく、押圧部31に十分に伝達されるので、操作性がよい。さらに、実施形態のように連結部を操作部33及び軸筒10の外径と比較して細くすることで、操作部33が、より宙に浮いているように優れたデザイン性を得ることができる。
(クリップ時の動作)
次に、クリップ時の操作部33の動作について説明する。
図6の図中矢印で示すように、操作体30(接続部35)の後側を軸線Aに対して略直交する方向に押圧する。そうすると、操作体30は軸保持凹部91d内に保持されているクリップ回動軸38を中心として回動する。クリップ可動規制部39はノック体90の押圧部収納室91の側壁91aに設けられた可動凹部91e内でクリップ回動軸38を中心として移動する。つまり、クリップ可動規制部39の移動は、クリップ可動規制部39が可動凹部91eの後端との当接することにより規制される。クリップバネ110は、第1腕部32のバネ押え面32aによって押圧されて圧縮される。
そうすると、クリップ部36の前側が軸筒10から離れる方向に持ち上がって突部37が軸筒10のスライド溝部13から離れた状態となり、クリップ対象物を挟持可能となる。この状態から押圧を解除すると、クリップ部36と軸筒10の外面との間に、例えばポケットの布などのクリップ対象物を挟持して、ボールペン1をポケット等に装着することが可能となる。
(先端操作機構100の動作)
次に、先端操作機構100の動作について説明する。
図7及び図8は、先端操作機構100の動作を示す図であるが、内筒50、前バネ40及び後ろバネ60は図示せず、回転子80は、内面に設けられたカム部材83のみ示す。図中一点鎖線は回転子80のカム部材83の軸線A方向の中心を示す。回転子80はボールペン1に対して軸線A方向に固定された位置にあるので一点鎖線はボールペン1における軸線A方向に固定された位置である。
図7(a)は、ボールペン1の非筆記状態を示す。非筆記状態とは、操作体30の操作部33がノックされておらず、筆記体20の先端が軸筒10の先端から突出していない状態(没入した状態)である。このとき、回転子80に対してノック体90、押子70及び筆記体20は移動可能範囲の中で最も後側に位置し、回転子80のカム部材83は、押子70の押子溝76内の前側に位置している。
図7(b)は、非筆記状態から筆記状態にする動作を開始した状態を示す。非筆記状態から筆記状態にする際、操作者が操作体30の操作部33をノックする。そうすると、操作部33の押圧により操作体30が前側に移動する。
操作体30の押圧部31がノック体90を前側に押圧するので、ノック体90、押子70及び筆記体20が図中矢印で示すように前側に移動する。回転子80はボールペン1に対して軸線A方向に固定された位置にあるので、押子70が前側に移動すると、軸線A方向に延びる平面であるカム部材83(回転子80)は、軸線A方向に延びる平面である押子70の押子溝76の側面に沿って相対的に後側に移動する。
図7(c)は、図7(b)の状態から操作者がさらに操作体30の操作部33を前側にノックをした状態である。カム部材83(回転子80)が押子70の押子溝76から抜け出し、カム部材83(回転子80)の後側の斜面であるノック当接カム85が、ノック体90の前側の斜面であるノックカム94に当接した状態を示す。
このとき、ノック体90のノックカム94が、カム部材83(回転子80)のノック当接カム85を前側に押圧するので、カム部材83(回転子80)のノック当接カム85が、ノック体90のノックカム94に沿って滑る。これにより、回転子80が矢印方向に回転し始める。
図7(d)は、操作体30の操作部33のフルノックの状態を示す。図9は、このフルノック時のボールペン1の後端部の内部を示す図である。
回転子80が回転して、軸線A方向に延びる平面であるカム部材83(回転子80)のスライド面86が、軸線A方向に延びる平面であるノック体90の段差面97と当接すると、回転子80の回転が停止する。
ここで、回転子80は軸線A方向に位置が固定されて、ノック体90のノックカム94が、カム部材83(回転子80)のノック当接カム85と当接しているので、ノック体90はこれ以上前側に移動できない。ゆえに、操作体30の操作部33もこれ以上前側に移動しない。したがって操作者は、ノック体90が最長押し込み深さに達したことを感じる。
図7(e)は、最長押し込み深さに達した後、操作者が操作体30の操作部33の押圧を解除した直後の状態を示す。
操作者が操作体30の操作部33の押圧を解除すると、後バネ60がノック体90のノックフランジ部96を後側に付勢しているので、ノック体90が後側に移動する。
筆記体20も前バネ40によって後側に付勢されているのでわずかに後側に移動し、筆記体20によって押圧されて押子70もわずかに後側に移動する。
押子70が後方に移動すると、押子70の後側に設けられた斜面である押子カム75が、回転子80のカム部材83の前側に設けられた斜面である押子当接カム84と当接する。この状態で、押子70の押子カム75が、カム部材83(回転子80)の押子当接カム84を後側に押圧するので、カム部材83(回転子80)の押子当接カム84が、押子70の押子カム75に沿って滑り、回転子80が矢印方向に回転する。
図8(a)は、図7(e)に続く状態で、回転子80が回転し、軸線A方向に延びる平面であるカム部材83(回転子80)のスライド面86の前側の部分が、軸線A方向に延びる平面である押子70の段差面77と当接し、回転子80の回転が停止した状態を示す。
この状態で、押子70の押子カム75は、カム部材83(回転子80)の押子当接カム84と当接しているので、押子70は、これ以上後ろ側に移動しない。
このとき、筆記体20の先端は軸筒10の先端から突出し、筆記体20の後端は押子70の押子押圧面部71と当接している。押子70は、これ以上後ろ側に移動しないので、筆記体20もこれ以上後側に移動しない。つまり、筆記体20の先端に筆圧がかかっても先端が軸筒内に引っ込まないので筆記が可能となる。この状態が筆記状態となる。
図10は、図8(a)と同じく筆記状態である。ノック体90のノックフランジ部96は、後バネ60により後方に付勢されているので、ノック体90は、後バネ60に押されて、ノックフランジ部96の後面が後軸筒12の後軸筒段部15の位置まで後方に移動する。
そうすると、ノック体90に押されて操作体30の押圧部31も後側に付勢され、筆記状態でも操作体30の操作部33が、軸筒10の後側において、軸筒10から離間した状態で保持されている。ゆえに、ボールペン1は、筆記状態でも、操作部33が宙に浮いているような、優れたデザイン性を維持できる。
図8(b)は、筆記状態から非筆記状態にする動作の開始状態を示す。つまり、筆記体20の先端を軸筒10の先端から没入させる際の開始状態である。筆記状態から非筆記状態にする際、操作者が操作体30の操作部33をノックする。
そうすると、操作部33の押圧により操作体30が前側に移動する。操作体30の押圧部31がノック体90を前側に押圧するので、ノック体90、押子70及び筆記体20が前側に移動する。この時のノック体90、押子70及び筆記体20移動量は非筆記状態から筆記状態にする場合よりも小さい。
図8(b)に示すように、押子70の後側の斜面である押子70の押子カム75は、回転子80の前側の斜面である押子当接カム84から離れ、押子70の軸線A方向に延びる平面である押子70の段差面77は、軸線A方向に延びる平面であるカム部材83(回転子80)のスライド面86から離れる。
そして、ノック体90の前側に設けられた斜面であるノック体90のノックカム94が、回転子80の後側に設けられた斜面であるカム部材83(回転子80)のノック当接カム85と当接する。
ノック体90のノックカム94はカム部材83(回転子80)のノック当接カム85を前側に押圧するので、ノック当接カム85がノック体90のノックカム94に沿って滑る。これにより、回転子80が矢印方向に回転する。
図8(c)は、図8(b)の状態から操作者がさらに操作体30の操作部33を前側にノックをした状態である。図8(c)に示すように、回転子80が回転すると、軸線A方向に延びる平面であるカム部材83(回転子80)のスライド面86が、軸線A方向に延びる平面であるノック体90の段差面97と当接する。これにより、回転子80の回転が停止する。
ここで、回転子80は軸線A方向に位置が固定されており、ノック体90のノックカム94はカム部材83(回転子80)のノック当接カム85と当接しているので、ノック体90はこれ以上前側に移動できない。ゆえに、操作体30の操作部33もこれ以上前側に移動しない。
したがって操作者は、ノック体90が最長押し込み深さに達したことを感じる。このときもフルノックの状態である。
図8(d)は最長押し込み深さに達した後、操作者が操作体30の操作部33の押圧を解除した直後の状態を示す。操作者が操作体30の操作部33の押圧を解除すると、後バネ60がノック体90のノックフランジ部96を後側に付勢しているので、ノック体90が後側に移動する。
筆記体20も前バネ40によって後側に付勢されているので後側に移動し、筆記体20によって押圧されて押子70も後側に移動する。
押子70が後方に移動すると、押子70の後側に設けられた斜面である押子カム75が、回転子80のカム部材83の前側に設けられた斜面である押子当接カム84と当接する。
この状態で、押子70の押子カム75が、カム部材83(回転子80)の押子当接カム84を後側に押圧するので、カム部材83(回転子80)の押子当接カム84が押子70の押子カム75に沿って滑り、回転子80が矢印方向に回転する。
図8(e)は、回転子80が回転し、軸線A方向に延びる平面であるカム部材83(回転子80)のスライド面86が、軸線A方向に延びる平面である押子70の押子溝76の側面と当接し、回転子80の回転が停止した状態を示す。
この状態で、筆記体20は前バネ40によってさらに後側に移動するので、カム部材83(回転子80)は、軸線A方向に押子70の押子溝76の相対的に前側に移動し、図7(a)の状態となる。このとき筆記体20の先端が軸筒先端から没入した状態となっている。
以上説明したように、回転子80は、回転方向に非付勢状態であり、押子当接カム84が押子カム75と当接して押子カム75によって軸線A方向の前側から後側に押圧されたとき、及び、ノック当接カム85がノックカム94と当接してノック体90によって軸線A方向の後側から前側に押圧されたときのみ、カム係合によって回転する。
例えば、実施形態と異なり、回転子80が回転方向に常に付勢された状態であると、回転子80が他部材と当接するときのノック音が大きくなる。
しかし、実施形態で回転子80は、回転方向に付勢されておらず、カム係合によってのみ回転するので、他部材と当接するときの衝撃が小さく、ノック音が軽減される。
また、回転子80は回転方向に非付勢状態であるので、ノック時に回転子80のスライド面86が押子溝76を移動するときの抵抗が、回転子80が回転方向に常に付勢された状態と比較して少ない。よってノックがスムーズに行える。
(クリップ回動軸38の位置の効果)
操作体30をノックする際、図5に示すように操作部33を軸線A方向に押圧する押圧力Fを加える。
ここで、比較例として、例えば操作体30のクリップ回動軸が、実施形態のクリップ可動規制部39の中心の位置にあったとする。このとき、押圧力Fはクリップ可動規制部39に向かう方向の力と、図5中Y1で示すクリップ可動規制部39を中心とした径方向の力とに分解可能である。比較例では径方向の力Y1はクリップ部36を軸筒10から持ち上げて開く方向の力となる。したがって、比較例では、クリック動作をする際にクリップ部36が軸筒10から持ち上がって開いてしまう。そうすると、操作性が悪く、操作が不安定になり、また、操作感(ノック感)が損なわれる。
しかし、実施形態では、軸線Aを挟んで、クリップ部36と反対側の端部にクリップ回動軸38が設けられている。
実施形態によると、操作体30をクリック操作する際、操作部33を軸線A方向に押圧する押圧力Fはクリップ回動軸38に向かう方向の力と、図中Y2で示すクリップ回動軸38を中心とした径方向の力とに分解可能である。実施形態では径方向の力Y2はクリップ部36を軸筒10に近づける方向の力である。
したがって、実施形態では、クリック動作をする際にクリップ部36が軸筒10から持ち上がって開くことがない。従って操作性がよく、操作が安定し、また、操作感(ノック感)が損なわれない。
さらに、操作部33は軸線A上まで延びているので、操作部33を押圧したとき押圧力が十分に伝達される。
また、実施形態の操作体30によると、後端の操作部33をノックする場合のみならず、クリップ部36を前側に移動させることによってもノック操作が可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、種々の変更が可能である。例えば、実施形態の操作体30の接続部35及びクリップ部36は軸筒10の外面と平行な直線状に延びていたが、これに限定されず、湾曲していてもよい。また、操作部33の形状は円錐台形状であったが、円柱形状等、他の形状であってもよい。
また、前軸筒11と後軸筒12が一体で構成されていてもよい。
さらに、後バネ60を設けず、非ノック時の筆記状態では操作部33全体が軸筒10の後端から離間せずに、非ノック時の非筆記状態では操作部33が軸筒10の後端から離間して操作部33が宙に浮いているようなデザインとなる形態であってもよい。
A:軸線,B:回動軸線
1:ボールペン
10:軸筒
20:筆記体,24:バネ受け面
30:操作体,31:押圧部,32:第1腕部(連結部),32a:バネ押え面,33:操作部,34:第2腕部(連結部),35:接続部(連結部),36:クリップ部,37:突部、38:クリップ回動軸,39:クリップ可動規制部
40:前バネ
50:内筒,52:段部,54:切欠,55:延在部,56:後端張出部,57:外面円周突起,58:内面円周突起
60:後バネ
70:押子,71:押子押圧面部,72:スライド部,73:円柱部,74:カム形成肉厚部,75:押子カム,76:押子溝,77:段差面
80:回転子,81:回転子大径部,82:回転子小径部,83:カム部材,84:押子当接カム,85:ノック当接カム,86:スライド面
90:ノック体,91:押圧部収納室,91a:側壁,91b:前壁,91c:係合突部,91d:軸保持凹部,91e:可動凹部,94:ノックカム,95:ノックスライド部,96:ノックフランジ部,97:段差面
100:先端操作機構
110:クリップバネ
120:尾栓,121:後壁,122:係合壁,123:台座,124:係合孔

Claims (4)

  1. 軸線に沿って延びる筆記体と、
    前記筆記体を後側に付勢する前バネと、
    軸線方向への移動が規制され、且つ軸線を中心として回転可能で、押子当接カム及びノック当接カムが設けられた回転子と、
    ノック時に前記軸線方向の前側に押圧され、前記ノック当接カムと係合するノックカムが設けられたノック体と、
    ノック時に前記ノック体によって前側に押圧され、前記筆記体を前記軸線方向の前側に押圧するとともに、前記押子当接カムと係合する押子カムが設けられた押子と、を備え、
    前記回転子は、
    前記ノック当接カムが前記ノックカムと係合して前記ノック体によって前記軸線方向の後側から前側に押圧されたとき、及び、
    前記押子当接カムが前記押子カムと係合して前記押子カムによって前記軸線方向の前側から後側に押圧されたとき、のみに回転する、
    ノック式の筆記具。
  2. 前記筆記体を収容する内筒を備え、
    前記回転子は、前記軸線方向への移動が規制され、且つ前記軸線を中心として回転可能に前記内筒に保持されている、
    請求項1に記載の筆記具。
  3. 前記押子は、前記回転子に対して前記軸線方向に移動可能であり、前記回転子は、前記押子に対して回転可能である、
    請求項1又は請求項2に記載の筆記具。
  4. 前記ノック体を前記軸線方向の後側に押圧するバネを備える、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の筆記具。
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