JP2023031225A - 提示制御装置、提示制御プログラム、自動運転制御装置、及び自動運転制御プログラム - Google Patents

提示制御装置、提示制御プログラム、自動運転制御装置、及び自動運転制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】周辺監視義務のない自動運転について、経路設定に関連した利便性を確保可能な提示制御等の提供。【解決手段】HCU100は、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両を走行させることが可能な自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御装置として機能する。HCU100は、自動運転機能が自律走行制御によって自車両を走行させている状態で、自車両に目的地までの経路が設定された場合に、当該経路の設定後に自動運転機能が実施する自動運転制御の状態を把握する。そして、HCU100は、経路が設定された後における自動運転制御の状態を報知する。【選択図】図3

Description

この明細書における開示は、自動運転機能に関連する情報提示の制御技術、及び自動運転機能による走行を可能にする技術に関する。
特許文献1には、所定値以上の長さの渋滞が発生している場合に自動運転を開始させる車両制御装置が記載されている。
特開2005-324661号公報
近年、ドライバに周辺監視義務のある自動運転だけでなく、ドライバに周辺監視義務のない自動運転を可能にする技術が実現されつつある。こうした周辺監視義務のない自動運転の実施中に、例えば新たに目的地が設定される、目的地が変更される、及び目的地までの経路が更新される等、経路の設定が発生した場合、周辺監視義務のない自動運転を継続できなくなる可能性がある。こうした経路設定に関連する自動運転の状態変更は、ドライバ等の利便性を損なう虞があった。
本開示は、周辺監視義務のない自動運転について、経路設定に関連した利便性を確保可能な提示制御装置、提示制御プログラム、自動運転制御装置、及び自動運転制御プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、自動運転機能が自律走行制御によって自車両を走行させている状態で、目的地までの経路が設定された場合に、当該経路の設定後に自動運転機能が実施する自動運転制御の状態を把握する制御把握部(82)と、経路が設定された後における自動運転制御の状態を報知する報知制御部(88)と、を備える提示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、自動運転機能が自律走行制御によって自車両を走行させている状態で、自車両に目的地までの経路が設定された場合に、当該経路の設定後に自動運転機能が実施する自動運転制御の状態を把握し(S105,S106)、経路が設定された後における自動運転制御の状態を報知する(S108,S110,S111,S152)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(11)に実行させる提示制御プログラムとされる。
これらの態様では、自律走行制御によって走行している自車両に、目的地までの経路が設定されると、経路の設定後に自動運転機能によって実施される自動運転制御の状態が報知される。故に、周辺監視義務のない自律走行制御が経路設定によって終了される場合、ドライバは、自律走行制御の終了を予め把握できる。したがって、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。
また開示された一つの態様は、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御装置であって、自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握する経路情報把握部(74)と、実施中の自律走行制御の制御モードに応じて、経路が変更された後に自律走行制御の継続を許可するか否かを決定する継続判定部(77)と、を備える自動運転制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御プログラムであって、自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握し(S11)、実施中の自律走行制御の制御モードに応じて、経路が変更された後に自律走行制御の継続を許可するか否かを決定する(S14)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラムとされる。
これらの態様では、自車両に設定された目的地までの経路が変更された場合、実施中の自律走行制御の制御モードに応じて、経路の変更後に自律走行制御の継続を許可するか否かが決定される。故に、経路の変更後も自律走行制御の継続が可能な制御モードである場合には、ドライバに周辺監視義務のない状態での走行が継続され得る。以上のように、経路の変更後も自律走行制御の継続が許可されれば、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。
また開示された一つの態様は、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御装置であって、自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握する経路情報把握部(74)と、自律走行制御によって自車両が走行している状態で経路が変更された場合に、経路が変更された後に自律走行制御の継続を許可するか否かを決定する継続判定部(77)と、を備え、経路情報把握部は、経路の変更が自車両のシステム(38)による変更か、自車両の乗員の入力による変更か、をさらに把握し、継続判定部は、システムによって経路が変更された場合、経路が変更された後も自律走行制御の継続を許可し、乗員の入力によって経路が変更された場合、経路が変更された後の自律走行制御の継続を制限する自動運転制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御プログラムであって、自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握し、当該経路の変更が自車両のシステム(38)による変更か、自車両の乗員の入力による変更か、をさらに把握し(S21,S23,S24)、自律走行制御によって自車両が走行している状態で経路が変更された場合に、経路が変更された後に自律走行制御の継続を許可するか否かを決定し、システムによって経路が変更された場合、経路が変更された後も自律走行制御の継続を許可し、乗員の入力によって経路が変更された場合、経路が変更された後の自律走行制御の継続を制限する(S26,S27)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラムとされる。
これらの態様では、自律走行制御によって自車両が走行している状態で乗員の入力により経路が変更された場合、経路の変更後における自律走行制御の継続が制限される。一方で、自車両のシステムによって経路が変更された場合、経路の変更後における自律走行制御の継続が許可される。以上によれば、システムによる経路の自動変更に起因して、ドライバに周辺監視の義務が唐突に発生してしまう事態は回避され得る。したがって、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。
また開示された一つの態様は、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御装置であって、自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握し、当該経路の変更が目的地の変更を伴っているか否かをさらに把握する経路情報把握部(74)と、自律走行制御によって自車両が走行している状態で経路が変更された場合に、経路が変更された後に自律走行制御の継続を許可するか否かを決定する継続判定部(77)と、を備え、継続判定部は、目的地が維持されたまま経路が変更された場合、経路が変更された後も自律走行制御の継続を許可し、目的地の変更を伴って経路が変更された場合、経路が変更された後の自律走行制御の継続を制限する自動運転制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御プログラムであって、自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握し、当該経路の変更が目的地の変更を伴っているか否かをさらに把握し(S31,S33,S34)、自律走行制御によって自車両が走行している状態で経路が変更された場合に、経路が変更された後に自律走行制御の継続を許可するか否かを決定し、目的地が維持されたまま経路が変更された場合、経路が変更された後も自律走行制御の継続を許可し、目的地の変更を伴って経路が変更された場合、経路が変更された後の自律走行制御の継続を制限する(S36,S37)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラムとされる。
これらの態様では、自律走行制御によって自車両が走行している状態で、目的地の変更を伴って経路が変更された場合には、経路の変更後における自律走行制御の継続が制限される。一方で、目的地が維持されたまま経路が変更された場合、経路の変更後も自律走行制御の継続が許可される。以上によれば、周辺監視義務のない自動運転を長く使用できるようになるため、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。
また開示された一つの態様は、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、地図データを用いた自律走行制御によって自動運転機能が自車両を走行させている状態で、目的地までの経路が探索された場合に、当該経路が地図データの更新を必要とする未更新エリアを通過するか否かを判定する制御把握部(82)と、経路が未更新エリアを通過する場合に、未更新エリアの存在を報知する報知制御部(88)と、を備える提示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、地図データを用いた自律走行制御によって自動運転機能が自車両を走行させている状態で、目的地までの経路が探索された場合に、当該経路が地図データの更新を必要とする未更新エリアを通過するか否かを判定し(S147)、経路が未更新エリアを通過する場合に、未更新エリアの存在を報知する(S148)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(11)に実行させる提示制御プログラムとされる。
これらの態様では、地図データの更新を必要とする未更新エリアを通過する経路が探索された場合、未更新エリアの存在が報知される。故に、ドライバは、自律走行制御の継続に必要な情報が不足しており、自律走行制御に中断のリスクがあることを認識できる。以上のように、自動運転の状態変更の可能性が予め示されることで、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保され易くなる。
尚、上記及び特許請求の範囲における括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
本開示の第一実施形態によるHCU及び自動運転ECUを含む車載ネットワークの全体像を示す図である。 自動運転ECUの詳細を示すブロック図である。 HCUの詳細を示すブロック図である。 自動運転ECUによって実施される自動運転の継続判定処理の詳細を示すフローチャートである。 HCUによって実施される報知制御処理の詳細を図6と共に示すフローチャートである。 報知制御処理の詳細を図5と共に示すフローチャートである。 第二実施形態の継続判定処理の詳細を示すフローチャートである。 第三実施形態の継続判定処理の詳細を示すフローチャートである。 第四実施形態の継続判定処理の詳細を示すフローチャートである。 報知制御処理の詳細を図5と共に示すフローチャートである。 中断予告処理の詳細を示すフローチャートである。 第五実施形態の経路設定が行われるシーンでの報知及び制御の詳細を説明するタイミング図である。 決定前報知を実施するための報知制御処理の詳細を示すフローチャートである。 決定後報知を実施するための報知制御処理の詳細を示すフローチャートである。 第六実施形態の経路設定が行われるシーンでの報知及び制御の詳細を説明するタイミング図である。 経路の設定後に車両制御の待機期間を設ける制御待機処理の詳細を示すフローチャートである。 第七実施形態にて、走行履歴のない道路で経路設定が行われるシーンでの報知及び制御の詳細を説明するタイミング図である。 走行履歴のある道路で経路設定が行われるシーンでの報知及び制御の詳細を説明するタイミング図である。 走行履歴の有無に応じて車両制御の開始タイミングを変更する待機制御処理の詳細を示すフローチャートである。 第八実施形態の経路設定が行われるシーンでの報知及び制御の詳細を説明するタイミング図である。 決定操作前に車両制御を開始させる制御開始処理の詳細を示すフローチャートである。 遅延警告報知を実施するための報知制御処理の詳細を示すフローチャートである。
以下、複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
図1~図3に示す本開示の第一実施形態によるHCU(Human Machine Interface Control Unit)は、車両(以下、自車両Am)において用いられるインターフェース制御装置である。HCU100は、自車両AmのHMI(Human Machine Interface)システム10を、複数の入出力デバイス等と共に構成している。HMIシステム10は、自車両Amのドライバ等の乗員による操作を受け付ける入力インターフェース機能と、ドライバ等へ向けて情報を提示する出力インターフェース機能とを備えている。
HCU100は、自車両Amに搭載された車載ネットワーク1の通信バス99に通信可能に接続されている。HCU100は、車載ネットワーク1に設けられた複数のノードのうちの一つである。車載ネットワーク1の通信バス99には、周辺監視センサ30、ロケータ35、ナビゲーションECU(Electronic Control Unit)38、車載通信機39、走行制御ECU40等が接続されている。加えて車載ネットワーク1の通信バス99には、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等が接続されている。通信バス99に接続されたこれらのノードは、相互に通信可能である。これら装置及び各ECU等のうちの特定ノード同士は、相互に直接的に電気接続され、通信バス99を介すことなく通信可能であってもよい。
周辺監視センサ30は、自車両Amの周辺環境を監視する自律センサである。周辺監視センサ30には、例えばカメラユニット31、ミリ波レーダ32、ライダ33及びソナー34のうちの一つ又は複数が含まれている。周辺監視センサ30は、自車周囲の検出範囲から移動物体及び静止物体を検出可能である。周辺監視センサ30は、自車周囲の物体の検出情報を運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等に提供する。
ロケータ35は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機及び慣性センサ等を含む構成である。ロケータ35は、GNSS受信機で複数の測位衛星から受信する測位信号、慣性センサの計測結果、及び通信バス99に出力された車速情報等を組み合わせ、自車両Amの自車位置及び進行方向等を逐次測位する。ロケータ35は、測位結果に基づく自車両Amの位置情報及び方角情報を、ロケータ情報として通信バス99に逐次出力する。
ロケータ35は、地図データを格納した地図データベース(以下、地図DB)36をさらに有している。地図DB36は、多数の3次元地図データ及び2次元地図データを格納した大容量の記憶媒体を主体とする構成である。3次元地図データは、いわゆるHD(High Definition)マップデータ及び高精度地図データであり、自動運転に必要な道路情報を含んでいる。具体的には、道路の3次元形状情報及び各レーンの詳細情報等が3次元地図データには含まれている。ロケータ35は、車載通信機39による車外通信により、3次元地図データ及び2次元地図データを最新の情報に更新可能である。ロケータ35は、現在位置周辺の地図データを地図DB36から読み出し、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等にロケータ情報と共に提供する。
ナビゲーションECU38は、HCU100から取得する操作情報に基づき、ドライバ等の乗員が指定する目的地の情報を取得する。ナビゲーションECU38は、自車位置情報及び方角情報をロケータ35から取得し、現在位置から目的地までの経路を設定する。ナビゲーションECU38は、目的地までの設定経路を示す経路情報を、運転支援ECU50a、自動運転ECU50b及びHCU100等に提供する。ナビゲーションECU38は、HMIシステム10と連携し、目的地までの経路案内として、画面表示及び音声メッセージ等を組み合わせ、交差点及び分岐ポイント等にて自車両Amの進行方向をドライバに通知する。
ここで、スマートフォン等のユーザ端末等が、車載ネットワーク1又はHCU100に接続されていてもよい。こうしたユーザ端末は、ロケータ35に替わって、自車位置情報、方角情報及び地図データ等を運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等に提供してもよい。さらに、ユーザ端末は、ナビゲーションECU38に替わって、目的地までの経路情報を、運転支援ECU50a、自動運転ECU50b及びHCU100等に提供してもよい。
車載通信機39は、自車両Amに搭載された車外通信ユニットであり、V2X(Vehicle to Everything)通信機として機能する。車載通信機39は、道路脇に設置された路側機との間で無線通信によって情報を送受信する。一例として、車載通信機39は、自車両Amの現在位置周辺及び進行方向の渋滞情報及び道路工事情報等を路側機から受信する。渋滞情報及び道路工事情報は、VICS(登録商標)情報等である。車載通信機39は、受信した渋滞情報及び道路工事情報を自動運転ECU50b及びHCU100等に提供する。
走行制御ECU40は、マイクロコントローラを主体として含む電子制御装置である。走行制御ECU40は、ブレーキ制御ECU、駆動制御ECU及び操舵制御ECUの機能を少なくとも有している。走行制御ECU40は、ドライバの運転操作に基づく操作指令、運転支援ECU50aの制御指令及び自動運転ECU50bの制御指令のいずれか一つに基づき、各輪のブレーキ力制御、車載動力源の出力制御及び操舵角制御を継続的に実施する。
運転支援ECU50a及び自動運転ECU50bは、自車両Amの自動運転システム50を構成している。自動運転システム50の搭載により、自車両Amは、自動運転機能を備えた自動運転車両となり、自動運転機能によって走行可能となる。
運転支援ECU50aは、自動運転システム50において、ドライバの運転操作を支援する運転支援機能を実現させる。運転支援ECU50aは、米国自動車技術会の規定する自動運転レベルにおいて、レベル2程度の高度運転支援又は部分的な自動運転を可能にする。運転支援ECU50aによって実施される自動運転は、ドライバの目視による自車周辺の監視が必要な周辺監視義務のある自動運転となる。
自動運転ECU50bは、ドライバの運転操作を代行可能であり、米国自動車技術会の規定する自動運転レベルにおいて、システムが制御主体となるレベル3以上の自律走行を実施可能である。自動運転ECU50bによって実施される自動運転は、自車周囲の監視が不要となる、即ち、ドライバに周辺監視義務のないアイズオフの自動運転となる。
以上の自動運転システム50では、運転支援ECU50aによる周辺監視義務のある自動運転制御と、自動運転ECU50bによる周辺監視義務のない自動運転制御とを少なくとも含む複数のうちで、自動運転機能の走行制御状態が切り替えられる。以下の説明では、運転支援ECU50aによるレベル2以下の自動運転制御を「運転支援制御」と記載し、自動運転ECU50bによるレベル3以上の自動運転制御を「自律走行制御」と記載する。
自律走行制御によって自車両Amが走行する自動運転期間では、予め規定された運転以外の特定の行為(以下、セカンドタスク)がドライバに許可され得る。セカンドタスクは、自動運転ECU50b及びHCU100が連携して行う運転操作の実施要求、即ち、運転交代の要請が発生するまで、ドライバに法規的に許可される。例えば、動画コンテンツ等のエンターテイメント系のコンテンツの視聴、スマートフォン等のデバイス操作及び食事等の行為が、セカンドタスクとして想定される。
運転支援ECU50aは、処理部、RAM、記憶部、入出力インターフェース及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含むコンピュータである。運転支援ECU50aは、処理部でのプログラムの実行により、ACC(Adaptive Cruise Control)及びLTC(Lane Trace Control)等の運転支援機能を実現する。運転支援ECU50aは、ACC及びLTCの各機能の連携により、自車両Amを走行中の自車レーンに沿って走行させる運転支援制御を実施する。加えて運転支援ECU50aは、運転支援制御の状態を示す制御ステータス情報を、自動運転ECU50bに提供する。
自動運転ECU50bは、運転支援ECU50aよりも高い演算能力を備えており、ACC及びLTCに相当する走行制御を少なくとも実施できる。自動運転ECU50bは、自律走行制御が一時的に中断されるシーン等において、運転支援ECU50aに代わって、ドライバに周辺監視義務のある運転支援制御を実施可能であってよい。自動運転ECU50bは、処理部51、RAM52、記憶部53、入出力インターフェース54及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含むコンピュータである。処理部51は、RAM52へのアクセスにより、本開示の自動運転制御方法を実現するための種々の処理を実行する。記憶部53には、処理部51によって実行される種々のプログラム(自動運転制御プログラム等)が格納されている。処理部51によるプログラムの実行により、自動運転ECU50bには、自動運転機能を実現するための複数の機能部として、情報連携部61、環境認識部62、行動判断部63及び制御実行部64等が構築される(図2参照)。
情報連携部61は、HCU100の情報連携部82への情報提供と、情報連携部82からの情報取得とを実施する。これら情報連携部61,82の連携により、自動運転ECU50b及びHCU100は、それぞれが取得した情報を共有する。情報連携部61は、自動運転機能の動作状態を示す制御ステータス情報を生成し、生成した制御ステータス情報を情報連携部82に提供する。加えて情報連携部61は、情報連携部82へ向けた報知の実施要求の出力により、自動運転機能の動作状態に同期したHCU100による報知を可能にする。一方、情報連携部61は、ドライバの操作情報等を情報連携部82から取得する。情報連携部61は、操作情報に基づき、HMIシステム10等へ入力されるユーザ操作の内容を把握する。
環境認識部62は、ロケータ35より取得するロケータ情報と、周辺監視センサ30より取得する検出情報とを組み合わせ、自車両Amの走行環境を認識する。具体的に、環境認識部62は、自車両Amが走行する道路に関する情報と、自車周囲の動的な物標(他車両等)の相対位置及び相対速度等を把握する。加えて環境認識部62は、自車両Amの状態を示す車両情報を通信バス99から取得する。一例として、環境認識部62は、自車両Amの現在の走行速度を示す車速情報を取得する。
環境認識部62は、自車周囲の他車両の情報と車速情報等とを組み合わせて、自車両Amの周囲の渋滞を把握する。環境認識部62は、現在の自車両Amの走行速度が渋滞速度(例えば、30km/h程度)以下であり、かつ、自車レーンを走行する前方車両及び後方車両が共に存在する場合、自車周囲が渋滞状態にあると判定する。
環境認識部62は、自車両Amの走行する道路又は走行予定の道路が予め設定された自動運転可能エリア(以下、ADエリア)又は制限付きADエリアであるか否かを判別する。ADエリア及び制限付きADエリアであるか否かを示す情報は、地図DB36に格納された地図データに記録されていてもよく、車載通信機39によって受信する受信情報に含まれていてもよい。
ADエリア及び制限付きADエリアは、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転が法規的に許可される運行設計領域(Operational Design Domain)に相当し得る。周辺監視義務のない自動運転には、複数の制御モードとして、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御(以下、渋滞時レベル3)と、特定エリア(ADエリア)内に限定して実施されるエリア限定制御(以下、エリアレベル3)と、が含まれている。ADエリア内の道路では、渋滞時レベル3及びエリアレベル3の両方の実施が許可され、制限付きADエリア内の道路では、渋滞時レベル3のみが実施を許可される。ADエリア及び制限付きADエリアのいずれにも含まれない手動運転エリア(以下、MDエリア)では、レベル3の自律走行制御での走行は、原則的に禁止される。MDエリアでは、レベル2以上の自動運転での走行が禁止されてもよい。ADエリア又は制限付きADエリアは、例えば自動車専用道路等を含む高速道路に設定される。
行動判断部63は、運転支援ECU50a及びHCU100と連携し、自動運転システム50及びドライバ間での運転交代を制御する。加えて行動判断部63は、自動運転ECU50bに運転操作の制御権がある場合、環境認識部62による走行環境の認識結果に基づき、自車両Amを走行させる予定走行ラインを生成し、生成した予定走行ラインを制御実行部64に出力する。
行動判断部63は、自動運転機能の動作状態を制御するためのサブ機能部として、制御切替部77を有する。制御切替部77は、運転支援ECU50aと連携し、ドライバによる周辺監視義務のある運転支援制御と、ドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御とを切り替える。加えて制御切替部77は、自律走行制御によって自車両Amを走行させる場合、渋滞時レベル3及びエリアレベル3を含む複数のうちで、自律走行制御の制御モードを切り替える。
制御実行部64は、自動運転ECU50bに運転操作の制御権がある場合、走行制御ECU40との連携により、行動判断部63にて生成された予定走行ラインに従って、自車両Amの加減速制御及び操舵制御等を実行する。具体的に、制御実行部64は、予定走行ラインに基づく制御指令を生成し、生成した制御指令を走行制御ECU40へ向けて逐次出力する。
次に、HMIシステム10に含まれる複数の表示デバイス、オーディオ装置24、アンビエントライト25、操作デバイス26及びHCU100の各詳細を順に説明する。
表示デバイスは、画像表示等により、ドライバの視覚を通じて情報を提示する。表示デバイスには、メータディスプレイ21、センターインフォメーションディスプレイ(以下、CID)22及びヘッドアップディスプレイ(以下、HUD)23等が含まれている。CID22は、タッチパネルの機能を有しており、ドライバ等による表示画面へのタッチ操作を検出する。
オーディオ装置24は、運転席を囲む配置にて車室内に設置された複数のスピーカを有しており、報知音又は音声メッセージ等をスピーカによって車室内に再生させる。アンビエントライト25は、インスツルメントパネル及びステアリングホイール等に設けられている。アンビエントライト25は、発光色を変化させるアンビエント表示により、ドライバの周辺視野を利用した情報提示を行う。
操作デバイス26は、ドライバ等によるユーザ操作を受け付ける入力部である。操作デバイス26には、例えば自動運転機能の作動及び停止に関連するユーザ操作、経路案内の目的地の設定に関連するユーザ操作等が入力される。ステアリングホイールのスポーク部に設けられたステアスイッチ、ステアリングコラム部に設けられた操作レバー、及びドライバの発話内容を認識する音声入力装置等が、操作デバイス26に含まれる。
HCU100は、複数の表示デバイス、オーディオ装置24及びアンビエントライト25を用いた情報提示を統合的に制御する情報提示装置である。HCU100は、自動運転システム50との連携により、自動運転に関連する情報の提示を制御する。HCU100は、処理部11、RAM12、記憶部13、入出力インターフェース14及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含むコンピュータである。処理部11は、RAM12へのアクセスにより、提示制御処理のための種々の処理を実行する。RAM12は、映像データ生成のためのビデオRAMを含む構成であってよい。記憶部13は、不揮発性の記憶媒体を含む構成である。記憶部13には、処理部11によって実行される種々のプログラム(提示制御プログラム等)が格納されている。HCU100は、記憶部13に記憶されたプログラムを処理部11によって実行することにより、複数の機能部を構築する。HCU100には、情報制御部81、情報連携部82及び提示制御部88等の機能部が構築される(図3参照)。
情報制御部81は、ユーザ操作の内容を示す操作情報をCID22及び操作デバイス26等から取得する。情報制御部81は、自動運転機能に関連するユーザ操作の操作情報を、情報連携部82に提供する。情報制御部81は、自車両Amの目的地を設定するユーザ操作の操作情報を、ナビゲーションECU38に提供する。加えて情報制御部81は、目的地までの経路情報、地図データに基づく案内画像、及び案内の実施要求等をナビゲーションECU38から取得し、提示制御部88に提供する。情報制御部81は、ナビゲーションECU38と連携し、HMIシステム10による経路案内を可能にする。
情報連携部82は、自動運転ECU50bと連携し、自動運転システム50及びHCU100間での情報の共有を可能にする。情報連携部82は、情報制御部81にて把握される操作情報を、自動運転ECU50bに提供する。加えて情報連携部82は、自動運転機能に関連する情報提示の実施要求と、自動運転機能の状態を示す制御ステータス情報とを、自動運転ECU50bから取得する。
情報連携部82は、制御ステータス情報に基づき、自動運転システム50による自動運転の動作状態を把握する。具体的に、情報連携部82は、実施中の走行制御が運転支援制御及び自律走行制御のいずれであるか、即ち、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御が自動運転機能によって実行されているか否かを把握する。情報連携部82は、ドライバに周辺監視義務のない状態で自車両Amが走行している場合、自律走行制御の制御モードをさらに把握する。
提示制御部88は、各表示デバイス、オーディオ装置24及びアンビエントライト25等を用いたドライバへの情報の提供を統合的に実施する。一例として、提示制御部88は、情報制御部81にて取得される経路情報及び案内画像等に基づき、目的地へ向かう経路の案内を実施する。また提示制御部88は、情報連携部82にて取得される制御ステータス情報及び実施要求に基づき、自動運転の動作状態に合わせたコンテンツ提供及び情報提示を実施する。提示制御部88は、情報連携部82にてアイズオフでの自律走行制御の実施が把握されると、動画コンテンツ等の再生を可能にする。加えて提示制御部88は、情報連携部82にて取得される実施要求に基づき、ドライバへ向けた運転交代の要請等を実施する。
ここまで説明した自動運転ECU50bは、自律走行制御によって自車両Amを走行させる期間にナビゲーションECU38の経路設定が行われた場合、継続判定処理(図4参照)に基づき、周辺監視義務のない自動運転を継続させるか否かを判断する。以下、経路設定に伴う自動運転の継続可否判定に関連した機能の詳細を説明する。
環境認識部62は、ナビゲーションECU38と自動運転ECU50bとの連携を実現するためのサブ機能部として、経路情報把握部74を有する。経路情報把握部74は、ナビゲーションECU38から経路情報を取得する。経路情報把握部74は、経路情報に基づき、自車両AmのナビゲーションECU38に目的地までの経路が設定されているか否かを把握する。
加えて経路情報把握部74は、経路情報に基づき、ナビゲーションECU38に設定された目的地までの経路の変更を把握する。経路の変更は、ドライバ等によって目的地が変更された場合、経由地が追加された場合、経路の探索条件が変更された場合等に発生する。さらに、車載通信機39によって取得された渋滞情報及び道路工事情報等に基づき、目的地により早く到着可能な新たな経路をナビゲーションECU38が探索した場合にも、経路の変更が実施される。こうした経路変更が発生した場合、経路情報把握部74は、目的地の変更を伴った経路変更か否か、ドライバの操作による経路変更及びナビゲーションECU38の提案に基づく経路変更のいずれであるのか、をさらに把握する。経路情報把握部74は、経路情報に基づき、ナビゲーションECU38に設定中の目的地が削除されたことを把握可能であってもよい。
制御切替部77は、周辺監視義務のない自動運転の実施中、ナビゲーションECU38における経路の設定が経路情報把握部74によって把握された場合、経路設定後も周辺感義務のない自動運転の継続を許可するか否かを決定する。加えて制御切替部77は、周辺監視義務のない自動運転の実施中、ナビゲーションECU38における経路の変更が経路情報把握部74によって把握された場合、経路変更後も周辺監視義務のない自動運転の継続を許可するか否かを決定する。
詳記すると、新規に設定された経路又は変更された経路が経路情報把握部74にて把握されると、行動判断部63は、把握された経路、即ち、ナビゲーションECU38に設定中の最新の経路、に基づき、自車両Amを走行させる予定走行ラインを更新する。制御切替部77は、更新後の予定走行ラインを参照し、周辺感義務のない自動運転、即ち、自律走行制御が継続可能か否かを判定する。一例として、車線変更を行う予定走行ラインが生成され、経路の設定後、所定の時間又は所定の距離以内に自車両Amの車線変更が予定されている場合、制御切替部77は、自律走行制御の継続を不許可にする。
さらに、制御切替部77は、経路が変更になった場合、経路変更後に自律走行制御の継続を許可するか否かを、実施中の自律走行制御の制御モードに応じて決定する。具体的に、制御切替部77は、実施中の自律走行制御の制御モードが渋滞時レベル3である場合、経路が変更された後も自律走行制御の継続を許可する。一方、実施中の自律走行制御の制御モードがエリアレベル3である場合、制御切替部77は、経路が変更された後の自律走行制御の継続を制限する。
制御切替部77は、経路の設定後又は経路の変更後に自律走行制御を継続しないと決定した場合、自動運転制御の状態、言い替えれば、自動運転レベルを変更する。具体的に、制御切替部77は、レベル3の自動運転(自律走行制御)から、レベル2以下となるハンズオフ又はハンズオン自動運転(運転支援制御)、或いは手動運転等に切り替える。
行動判断部63は、経路設定後に自律走行制御を継続するか否かの判定結果、及び自律走行制御を継続しない場合の制御状態の遷移予定等を、予定走行ラインと共に含む自車両Amの走行計画を生成する。行動判断部63にて生成された走行計画は、情報連携部61を通じて、HCU100に提供される。
以上のように自律走行制御の継続可否を判定する継続判定処理の詳細を、図4に基づき、図1及び図2を参照しつつ、さらに説明する。継続判定処理は、ナビゲーションECU38にて経路の設定あったことを経路情報把握部74が把握したことに基づき、自動運転ECU50bによって開始される。
継続判定処理のS11では、経路情報把握部74が、最新の経路情報を取得し、ナビゲーションECU38に設定された最新の経路の内容を把握する。S12では、制御切替部77が、周辺監視義務のないレベル3の自動運転(自律走行制御)が実施されているか否かを判定する。S12にて、自律走行制御が実施されていないと判定した場合、継続判定処理は、終了される。一方、S12にて、自律走行制御が実施されていると判定した場合、S13に進む。
S13では、今回のナビゲーションECU38の経路設定が新規の経路設定か否かを判定する。新規の経路設定とは、経路設定がされていない状態、言い替えれば、目的地が未設定であって経路案内中ではない状態で、新たに目的地及び経路が設定される場合である。一方で、新規でない経路設定とは、いわゆるリルートであり、目的地が設定されて経路案内中である状態で、目的地又は経路が変更される場合である。S13にて、経路情報把握部74が、新規の経路設定ではなくリルートであると判定した場合、S14に進む。
S14では、実施中の自律走行制御の制御モードを判定する。S14にて、渋滞時レベル3が実施中であると判定した場合、S16に進み、レベル3の自動運転の継続を許可し、今回の継続判定処理を終了する。以上のように、リルートが行われた場合、渋滞時レベル3が実施中であれば、この渋滞時レベル3による周辺監視義務のない自動運転が継続される。これにより、周辺監視義務のない自動運転中のリルートが可能になる。
S14にて、渋滞時レベル3ではなく、エリアレベル3が実施中であると判定した場合、S17に進み、レベル3の自動運転の一時的な中断又は解除を決定し、今回の継続判定処理を終了する。一例として、S17では、レベル2のハンズオンの運転支援制御への移行が決定される。S17にて、一時的なレベル2への移行が行われた場合、所定時間の経過後又は所定距離の走行後に、レベル3への復帰が行われてもよい。以上のように、リルートが実施される場合、渋滞時レベル3中かエリアレベル3中かによってレベル3の自動運転の継続を許可するかどうかが決定される。
一方、S13にて、経路情報把握部74が新規の経路設定であると判定した場合、S15に進む。S15では、経路の設定後、車線変更が発生するか否かに基づき、周辺監視義務のない自動運転の継続可否を決定する。S15にて、経路の設定後、所定の時間又は所定の距離以内に車線変更が予定されていると判定した場合、S17に進み、レベル3の自動運転の中断を決定する。この場合のS17でも、レベル2のハンズオンの運転支援制御への移行が決定される。一方、S15にて、経路の設定後に車線変更が予定されていないと判定した場合、S16に進み、レベル3の自動運転の継続を許可し、今回の継続判定処理を終了する。以上により、周辺監視義務のない自動運転中の新規の経路設定が可能になる。
ここで、自動運転ECU50bは、目的地の設定が解除された場合でも、経路変更が行われた場合と同様に、自律走行制御の制御モードに応じて、自律走行制御の継続可否を決定してよい。具体的には、渋滞時レベル3の実施中であれば、目的地の設定が解除された後も、自律走行制御は継続される。対して、エリアレベル3が実施されている場合、目的地の設定解除に基づき、自律走行制御の一時的な中断又は解除が決定される。
ここまで説明したように、自動運転レベル3の実施中に経路の設定又は変更が発生すると、ドライバに周辺監視義務が発生し得る。故に、HCU100は、ナビゲーションECU38に経路が設定された場合、当該経路の設定後における自動運転ECU50bの自動運転制御の状態を報知する。以下、経路設定に伴う自動運転制御の状態の報知の詳細を説明する。
情報連携部82は、自動運転ECU50bが自律走行制御によって自車両Amを走行させている状態で、ナビゲーションECU38に目的地までの経路が設定された場合、当該経路の設定後に実施される自動運転制御の状態を把握する。具体的に、情報連携部82は、継続判定処理(図4参照)による自律走行制御の継続可否の判定結果に基づいて生成された走行計画を「経路の設定後に実施される自動運転制御の状態」を示す情報として、自動運転ECU50bから取得する。情報連携部82は、自動運転ECU50bにて自律走行制御が終了される場合、自律走行制御の終了以前に走行計画を取得する。
情報連携部82は、走行計画に基づき、経路設定後に実施される自動運転制御の自動運転レベルを、自律走行制御の継続期間中に把握する。具体的に、情報連携部82は、経路設定後、所定の時間又は所定の距離以内に、ドライバへの運転交代が予定されているか否かを把握する。さらに、情報連携部82は、運転交代の予定がなく、経路設定後も自動運転制御による走行が継続される場合、ドライバによる周辺監視が必要か否か、ステアリングホイールの把持が必要か否か等を、さらに把握する。
提示制御部88は、経路の設定後に実施される自動運転制御の状態を報知する。提示制御部88は、自動運転制御の状態の報知(以下、継続可否報知)を、自動運転制御の状態が自動運転ECU50bによって変更されるよりも前に開始する。継続可否報知は、所定時間の経過に基づき終了されてもよく、自動運転制御の状態変更の完了に基づき終了されてもよい。提示制御部88は、継続可否報知として、レベル3継続報知(図6 S108参照)、レベル3中断報知(図6 S110参照)及び運転交代予告(図6 S111参照)等を実施する。
レベル3継続報知は、経路設定後に自動運転ECU50bが自律走行制御を継続する場合に、自律走行制御の継続をドライバに示す報知である。レベル3継続報知では、例えばメータディスプレイ21及びCID22等に、「自動運転が継続可能です」等のメッセージが、経路設定の完了を報知するメッセージと共に表示される。レベル3継続報知では、音声による案内は実施されなくてもよい。
レベル3中断報知は、経路設定後に自動運転ECU50bが自律走行制御を中断又は解除する場合に、自律走行制御の中断と、自動運転制御の状態変更とをドライバに示す報知である。レベル3中断報知では、例えばメータディスプレイ21及びCID22等に、「ハンドルを握ってください」又は「自車の周囲を確認してください」等のメッセージが、経路設定の完了を報知するメッセージと共に表示される。レベル3中断報知では、音声による注意喚起が実施されてもよい。
運転交代予告は、経路設定後に運転交代が予定された場合に、運転交代の発生をドライバに予告する報知である。運転交代予告は、自律走行制御が継続されないことと、ドライバに運転操作の制御権が移譲されることとを、ドライバに通知する。具体的に、運転交代予告では、「まもなく自動運転が終了されます」等のメッセージが、メータディスプレイ21及びCID22等に表示されると共に、オーディオ装置24によって車室内に再生される。
次に、ここまで説明した継続可否報知を実現するための報知制御処理の詳細を、図5及び図6に基づき、図1~図3を参照しつつ、さらに説明する。報知制御処理は、ナビゲーションECU38にて経路設定あったことが情報制御部81により把握されたことに基づき、HCU100によって開始される。
報知制御処理のS101では、情報連携部82が、自動運転ECU50bから制御ステータス情報を取得し、S102に進む。S102では、S101にて取得した制御ステータス情報に基づき、周辺監視義務のないレベル3の自動運転(自律走行制御)の実施中か否かを判定する。
S102にて、自律走行制御が実施されていないと判定した場合、S103に進む。S103では、提示制御部88が、経路設定の完了を報知する。そして、今回の報知制御処理は、終了される。一方、S102にて、自律走行制御が実施中であると判定した場合、S104に進む。
S104では、今回のナビゲーションECU38の経路設定が新規の経路設定か否かを判定する。S104にて、新規の経路設定であると判定した場合、S105に進み、経路の設定後における自車両Amの走行計画を把握する。またS104にて、新規の経路設定ではなく、リルートであると判定した場合、S106に進み、リルート後における自車両Amの走行計画を把握する。
S107では、S105又はS106にて把握された走行計画を参照し、レベル3の自動運転(自律走行制御)が経路設定後も継続されるか否かを判定する。S107にて、自律走行制御が継続されると判定した場合、S108に進む。S108では、提示制御部88がレベル3継続報知を実施し、自律走行制御の継続をドライバに通知する。これにより、今回の報知制御処理は、終了される。
一方、S107にて、自律走行制御が継続されないと判定した場合、S109に進む。S109以降の処理では、自動運転レベルが変更となる旨を伝える報知が実施される。具体的に、S109では、S105又はS106にて把握された走行計画を参照し、経路の設定後、所定時間以内に運転交代があるか否かを判定する。S109にて、運転交代の予定がないと判定した場合、S110に進む。S110では、提示制御部88がレベル3中断報知を実施し、経路設定後において実施される自動運転制御の自動運転レベルをドライバに報知する。以上により、今回の報知制御処理は、終了される。
対して、S109にて、運転交代が予定されていると判定した場合、S111に進む。S111では、提示制御部88が運転交代予告を実施し、経路設定後における運転交代の実施をドライバに要求する。さらに、提示制御部88は、自動運転ECU50bにおける自律走行制御の終了に合わせて、運転交代のための報知を実施する。以上により、今回の報知制御処理は、終了される。
ここまで説明した第一実施形態では、自律走行制御によって走行している自車両Amに目的地までの経路が設定されると、経路の設定後に自動運転システム50によって実施される自動運転制御の状態、即ち、自動運転レベルが報知される。故に、周辺監視義務のない自律走行制御が経路設定によって終了される場合、ドライバは、自律走行制御の終了を予め把握できる。したがって、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。
加えて第一実施形態では、目的地までの経路が未設定の状態で自律走行制御によって走行する自車両Amにおいて、新たに経路が設定されると、経路の設定後における自動運転制御の状態が報知される。経路が新規に設定される場合、経路が再設定(リルート)される場合よりも、経路設定後に自動運転レベルの低下が生じ易い。故に、未設定の状態から目的地を新たに設定した場合の継続可否報知は、ドライバによる自動運転の制御状況の把握に特に有効となる。
また第一実施形態では、経路の設定後に自律走行制御が継続される場合、自律走行制御の継続が報知される。このように、自動走行制御の継続が報知されれば、ドライバは、経路の設定後も自律走行制御による走行を安心して継続させることができる。したがって、自動運転の利便性がいっそう確保され得る。
さらに第一実施形態では、経路の設定後に律走行制御が継続されない場合、自動運転制御の変更、即ち、自動運転レベルの低下が報知される。このように、自動運転制御の上チア変更が報知されれば、ドライバは、周辺監視及びステアリングホイールの把持等を、余裕をもって開始できる。したがって、経路設定に伴って自律走行制御が中断されるシーンでも、自動運転の利便性は、損なわれ難くなる。
加えて第一実施形態では、経路の設定後、所定の時間又は所定の距離以内における運転交代の予定が把握された場合、ドライバに運転交代の発生が予告される。このように、運転交代の発生が予告されれば、ドライバは、余裕をもって運転操作を再開できる。したがって、経路設定に伴って自動運転制御が終了される場合でも、自動運転の利便性は、損なわれ難くなる。
また第一実施形態では、経路の設定後、所定の時間又は所定の距離以内に車線変更の予定が把握された場合、ドライバに自律走行制御の中断が予告される。自律走行制御を継続したままの車線変更は、法規的に許可されていないことがある。故に、車線変更の予定の把握に基づき、自律走行制御の中断が予告されれば、ドライバは、車線変更が開始される前に、周辺監視等を円滑に開始できる。その結果、経路設定に伴って自律走行制御が中断されても、自動運転の利便性は、損なわれ難くなる。
さらに第一実施形態では、ナビゲーションECU38に設定された目的地までの経路が変更された場合、実施中の自律走行制御の制御モードに応じて、経路の変更後に自律走行制御の継続を許可するか否かが決定される。故に、経路の変更後も自律走行制御の継続が可能な制御モードである場合には、ドライバに周辺監視義務のない状態での走行が継続され得る。以上のように、経路の変更後も自律走行制御の継続が許可されれば、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。
加えて第一実施形態では、実施中の自律走行制御が渋滞中の走行に限定して実施される渋滞時レベル3である場合、経路が変更された後も自律走行制御の継続が許可される。このように、渋滞中を走行する場合、自車両Am等の走行速度が低いため、自律走行制御による走行の継続が許可されてよい。以上により、自律走行制御を利用可能な期間が多くなることで、自動運転の利便性が確保され易くなる。
また第一実施形態では、実施中の自律走行制御がADエリア内に限定して実施されるエリアレベル3である場合、経路が変更された後の自律走行制御の継続が制限される。以上のように、エリアレベル3の実施中では、自車両Am等の走行速度が高くなり易い。故に、エリアレベル3の実施中での自律走行制御の継続は、制限されることが望ましい。
尚、第一実施形態では、制御切替部77が「継続判定部」に相当し、情報連携部82が「制御把握部」に相当し、提示制御部88が「報知制御部」に相当する。さらに、HCU100が「提示制御装置」に相当し、自動運転ECU50bが「自動運転制御装置」に相当する。
(第二実施形態)
本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態による自動運転ECU50bは、ナビゲーションECU38に設定された経路が変更された場合、システム提案の経路変更か否かに基づき、経路変更後における自律走行制御の継続可否を判定する。以下、第二実施形態による継続判定処理の詳細を、図7に基づき、図1~図3を参照しつつ説明する。尚、継続判定処理のS21~S23,S25は、第一実施形態のS11~S13,S15(図4参照)と実質的に同一であるため、説明を省略する。
継続判定処理のS23にて、今回の経路設定がリルートであると判定された場合のS24では、経路情報把握部74が、今回の経路変更がシステム提案の経路変更か否かを判定する。ナビゲーションECU38により新たに探索された経路がドライバによって承認されたことに基づく経路変更である場合、S24では、システム提案の経路変更であると判定する。この場合、S26に進み、レベル3の自動運転の継続を許可し、今回の継続判定処理を終了する。システム提案の経路変更であり、レベル3の自動運転の継続が許可される場合、提示制御部88は、レベル3継続報知(図6 S108参照)を省略してもよい。
ここで、ナビゲーションECU38は、現在位置から所定時間又は所定距離、車線変更の発生しない経路を優先的に検索する。ナビゲーションECU38は、直近での車線変更の発生しない経路が検索できた場合に限り経路変更の提案を実施してもよい。加えて、HCU100の制御切替部77が、ナビゲーションECU38によって検索された複数の候補となる経路のうちで、直近での車線変更の発生しない経路を、ドライバに提案する経路として選択してもよい。
また、経路変更を提案する自車両Amのシステムは、ナビゲーションECU38に限定されない。例えば、車載ネットワーク1に接続されたユーザ端末が、ナビゲーションECU38と同様に、最適な経路を提案してもよい。さらに、自車両Amのエネルギーマネージャが、燃料残量又はバッテリ残量の低下を考慮し、エネルギ消費量の少ない経路を新たに提案してもよい。
一方、自車両Amの乗員(ドライバ等)による目的地の変更、経由地の追加、及び経路の探索条件の変更に基づく経路変更である場合、S24では、システム提案の経路変更ではなく、ドライバ起因での経路変更であると判定する。この場合、S27に進み、レベル3の自動運転の一時的な中断又は解除と、レベル2のハンズオンの運転支援制御への移行とを決定し、今回の継続判定処理を終了する。
ここまで説明した第二実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。具体的に、第二実施形態では、自律走行制御によって自車両Amが走行している状態でドライバ等の乗員の入力により経路が変更された場合、経路の変更後における自律走行制御の継続が制限される。一方で、ナビゲーションECU38等の自車両Amのシステムによって経路が変更された場合、経路の変更後における自律走行制御の継続が許可される。以上によれば、システムによる経路の自動変更に起因して、ドライバに周辺監視の義務が唐突に発生してしまう事態は回避され得る。したがって、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。
尚、第二実施形態では、ナビゲーションECU38が自車両Amの「システム」に相当する。
(第三実施形態)
本開示の第三実施形態は、第一実施形態の別の変形例である。第三実施形態による自動運転ECU50bは、ナビゲーションECU38に設定された経路が変更された場合、目的地の変更を伴う経路変更か否かに基づき、経路変更後における自律走行制御の継続可否を判定する。以下、第三実施形態による継続判定処理の詳細を、図8に基づき、図1~図3を参照しつつ説明する。尚、継続判定処理のS31~S33,S35は、第一実施形態のS11~S13,S15(図4参照)と実質的に同一であるため、説明を省略する。
継続判定処理のS33にて、今回の経路設定がリルートであると判定された場合のS34では、経路情報把握部74が、今回の経路変更において目的地が変更されたか否かを判定する。S34にて、目的地が変更されていないと判定した場合、S36に進む。このように、目的地が維持されたまま経路のみが変更された場合、S36にて、経路変更後におけるレベル3の自動運転の継続を許可し、今回の継続判定処理を終了する。
一方、S34にて、目的地が変更されていると判定した場合、変更された目的地と、この目的地へ向かう経路とを把握し、S37に進む。このように、目的地の変更を伴って経路が変更された場合、S37にて、経路変更後におけるレベル3の自動運転の継続を制限する。具体的に、S37では、レベル3の自動運転の一時的な中断又は解除と、レベル2のハンズオンの運転支援制御への移行とを決定し、今回の継続判定処理を終了する。
ここまで説明した第三実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。具体的に、第三実施形態では、自律走行制御によって自車両Amが走行している状態で、目的地の変更を伴って経路が変更された場合には、経路の変更後における自律走行制御の継続が制限される。一方で、目的地が維持されたまま経路が変更された場合、経路の変更後も自律走行制御の継続が許可される。以上によれば、周辺監視義務のない自動運転を長く使用できるようになるため、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。
(第四実施形態)
本開示の第四実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。第四実施形態による自動運転ECU50bは、自律走行制御に用いる3次元地図データが最新の情報であるか否かを判定する。自動運転ECU50bは、ネットワーク上に設けられた地図データの配信用サーバに更新用のデータが存在する3次元地図データ、又は予め設定された期間を超えて更新が行われていない3次元地図データ等に対し、最新の情報ではないと判定する。自動運転ECU50bは、地図DB36に保存された3次元地図データが最新の情報でないエリア(以下、未更新エリア)において、自律走行制御による走行を回避する。
自動運転ECU50bは、自律走行制御の実施中、ナビゲーションECU38によって新たな経路が探索されると、探索された経路に関連する全ての3次元地図データが最新の情報であるか否かを確認する。自動運転ECU50bは、新規の経路設定かリルートかに関わらず、3次元地図データの更新状態を確認する。自動運転ECU50bは、探索された経路の少なくとも一部が未更新エリアを通る場合、自動運転制御の継続を制限する。以下、第四実施形態の自動運転ECU50bにて実施される継続判定処理、並びにHCU100にて実施される報知制御処理及び中断予告処理の各詳細を、図9~図11に基づき、図1~図3及び図5を参照しつつ説明する。
図9に示す継続判定処理は、自律走行制御又は運転支援制御によって自車両Amが走行している状態で、ナビゲーションECU38にて目的地までの経路が探索された場合に、経路探索の実施を把握した自動運転ECU50bによって開始される。新たに探索された目的地までの経路は、ナビゲーションECU38に直ちに設定されてもよく、又は、継続判定処理の終了まで設定が保留されてもよい。
継続判定処理のS41では、経路情報把握部74が、ナビゲーションECU38にて探索された最新の経路を示す経路情報を取得する。S42では、制御切替部77が、実行中の走行制御における周辺監視義務の有無を判定する。S42にて、周辺監視義務のある運転支援制御が実施中であると判定した場合、継続判定処理は終了される。一方、S42にて、周辺監視義務のある自律走行制御(レベル3自動運転)が実施中であると判定した場合、S43に進む。
S43では、経路情報把握部74が、S41にて取得された経路情報に基づき、新たに検索された経路に関連する3次元地図データを地図DB36から取得する。経路情報把握部74は、取得した3次元地図データに、最新の情報に更新する必要のある3次元地図データが存在するか否かを検証する。S43にて、更新を要する3次元地図データがなく、探索された経路が未更新エリアを通過する経路ではないと判定した場合、S47にて、行動判断部63がレベル3の自動運転の継続を許可する。以上により、新たな経路情報に従う自律走行制御が開始される。一方、S43にて、更新を要する3次元地図データが存在しており、探索された経路が未更新エリアを通過する経路であると判定した場合、S44に進む。
S44では、経路情報把握部74が、ロケータ35と連携し、S43にて把握された未更新エリアに自車両Amが到達するまでに、未更新エリアの3次元地図データの更新を完了できるか否かを判定する。一例として、ロケータ35は、車載通信機39の通信速度に基づき3次元地図データのダウンロードに必要な時間(以下、受信時間)を算出し、未更新エリアの3次元地図データのダウンロードスケジュールを作成する。さらに、ロケータ35は、受信時間及び自車両Amの車速情報等に基づき、受信完了までの自車両Amの移動距離を推定する。経路情報把握部74は、受信完了までの移動距離が現在位置から未更新エリアまでの距離よりも短い場合、3次元地図データの更新を完了できると判定する。
S44にて、未更新エリアに自車両Amが到達するまでに3次元地図データの更新が完了可能であると判定した場合、S47にて、レベル3の自動運転の継続が許可される。未更新エリアが経路上に複数存在する場合、全ての未更新エリアについて、到達前にデータ受信が完了可能であれば、レベル3の自動運転の継続が許可される。
一方、S44にて、未更新エリアに自車両Amが到達するまでに3次元地図データの更新が完了できないと判定した場合、S45にて、情報連携部61が行動提案報知(図10 S150)の実施要求をHCU100へ向けて出力する。行動提案報知は、未更新エリアの3次元地図データのダウンロードが間に合うようにする行動、言い替えれば、未更新エリアへの到達を遅らせるための行動をドライバに提案する報知である。例えば、自律走行制御における自車両Amの設定車速を遅くする、又は未更新エリアの手前にあるサービスエリア等で所定時間停止する等の行動が、行動提案報知においてドライバに提案される。
S46では、情報連携部61が、S45にて提案された行動の実施がドライバによって承認されたか否かを判定する。S46にて、提案が承認されたと判定した場合、未更新エリアへの到着前に3次元地図データの更新が完了可能になったとみなし、S47にて、レベル3の自動運転の継続が許可される。一方、S46にて、提案が承認されなかったと判定した場合、S48にて、レベル3の自動運転の一時的な中断又は解除が決定される。この場合、新たな経路に従った走行の開始後に、自車両Amの走行制御状態は、自律走行制御から運転支援制御へと移行される。
図10に示す報知制御処理は、自律走行制御又は運転支援制御によって自車両Amが走行している状態で、ナビゲーションECU38にて目的地までの経路が探索された場合に、経路探索の実施を把握したHCU100によって開始される。第四実施形態でも、S101~S106(図5参照)の処理内容は、第一実施形態と実質的に同一である。
報知制御処理のS147では、情報連携部82が、S106又はS107(図5参照)にて把握した自律走行制御の走行計画を参照し、新たに探索された経路が未更新エリアを通過する経路であるか否かを判定する。S147にて、新たに探索された経路が未更新エリアを通過する経路ではないと判定した場合、提示制御部88は、S109~S111に基づき、レベル3中断報知又は運転交代予告を実施する。
一方、S147にて、未更新エリアを通過する経路であると判定した場合、S148にて、提示制御部88が未更新エリア報知を実施する。未更新エリア報知は、自車両Amの進路上に未更新エリアが存在することをドライバに示す報知である。未更新エリア報知では、例えば「地図データの更新が必要です」等のメッセージが、メータディスプレイ21及びHUD23等に表示される。未更新エリア報知では、CID22に表示された地図画像において、未更新エリアに相当する経路区間の表示色が、未更新エリアではない経路区間とは異なる表示色にて強調表示されてよい。さらに、未更新エリア報知では、「地図データを更新しますか?」等の問い合わせが実施されてもよい。
S149にて、自律走行制御が継続されるか否かを判定する。継続判定処理にて、未更新エリアへの到達前に3次元地図データの更新が完了でき、自律走行制御の継続が許可された場合(図9 S44及びS47参照)、S149では、自律走行制御が継続されると判定する。そして、S152にて、提示制御部88が、メータディスプレイ21又はHUD23を用いて、経路設定可能報知を実施する。経路設定可能報知は、レベル3継続報知(図6 S108参照)を兼ねる報知であってよい。経路設定可能報知では、未更新エリアを通過する経路であっても、自律走行制御を中断することなく新たな経路として設定可能であることが、ドライバに対して通知される。一方、S149にて、自律走行制御が継続されないと判定した場合、S150に進む。
S150では、自動運転ECU50bから取得する実施要求(図9 S45参照)に基づき、提示制御部88が、行動提案報知を実施する。行動提案報知では、例えばメータディスプレイ21又はCID22等に、未更新エリアへの到達を遅らせるための行動が提示される。提示される行動は、一つであってもよく、又は複数であってもよい。ドライバは、提示された行動を選択するユーザ操作により、到着を遅らせる行動を自動運転ECU50bに実施をさせることができる。
S151では、行動を選択するユーザ操作の有無に基づき、情報連携部82が、提案が承認されたか否かを判定する。S151にて、行動を選択するユーザ操作の実施が情報制御部81にて把握された場合、情報連携部82は、行動が承認されたと判定し、提案の承認を自動運転ECU50bに通知する。以上により、自律走行制御の継続が可能になる。その結果、S152にて、提示制御部88による経路設定可能報知が実施される。さらに、S153にて、中断予告処理(図11参照)が開始される。
図11に示す中断予告処理は、未更新エリアまでの距離が所定距離以内にもかかわらず、3次元地図データのダウンロードが完了していない場合に、自律走行制御の中断の可能性を報知する処理である。中断予告処理のS161では、情報制御部81又は情報連携部82が、地図DB36における3次元地図データの更新状態を把握し、ダウンロード及び更新処理が完了したか否かを把握する。S161にて、3次元地図データの更新が完了したと判定した場合、中断予告処理は終了される。一方、S161にて、3次元地図データの更新が完了していないと判定した場合、S162に進む。
S162では、情報制御部81が、自車両Amが未更新エリアに接近したか否かを判定する。一例として、情報制御部81は、自車両Amの位置情報をロケータ35から取得し、自車両Amから未更新エリアまでの距離が所定距離(例えば、数km)未満となった場合に、自車両Amが未更新エリアに接近したと判定する。情報制御部81は、未更新エリアへの到着予想時刻が残り数分となったタイミングで、自車両Amが未更新エリアに接近したと判定してもよい。S162にて、自車両Amが未更新エリアに接近していないと判定した場合、S161に戻る。一方、S162にて、自車両Amが未更新エリアに接近していると判定した場合、S163に進む。
S163では、提示制御部88が、中断可能性報知を実施する。中断可能性報知は、自律走行制御の中断が予定されており、周辺監視義務がまもなく発生することをドライバに示す報知である。中断可能性報知では、例えばメータディスプレイ21及びCID22等に、「自動運転の終了が予定されています」等のメッセージが表示される。中断可能性報知でも、音声による注意喚起が実施されてよい。
S164では、提示制御部88が、行動提案報知を実施する。行動提案報知は、中断可能性報知の終了後に開始されてもよく、又は中断可能性報知と共に実施されてもよい。未更新エリアへの接近後に実施される行動提案報知でも、未更新エリアへの接近前に実施される行動提案報知(図10 S150参照)と同様に、設定車速を遅くする設定変更又はサービスエリアへの立ち寄り等の行動が、ドライバに対して提案される。
ここまで説明した第四実施形態では、3次元地図データの更新を必要とする未更新エリアを通過する経路が探索された場合、未更新エリアの存在が報知される。故に、ドライバは、自律走行制御の継続に必要な情報が不足しており、自律走行制御に中断のリスクがあることを認識できる。以上のように、自動運転の状態変更の可能性が予め示されることで、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保され易くなる。
加えて第四実施形態では、未更新エリアに自車両Amが到達するまでに未更新エリアの3次元地図データの更新を完了できる場合、提示制御部88は、探索された経路が自動運転ECU50bに設定可能であることを報知する。こうした経路設定可能報知によれば、ドライバは、自律走行制御の中断リスクを認識しつつ、自律走行制御の継続利用可能なことを把握できる。したがって、経路設定に関連した自動運転の利便性が向上し得る。
また第四実施形態では、未更新エリアの3次元地図データの更新が完了しないまま、自車両Amが未更新エリアに接近した場合、自律走行制御の中断可能性が報知される。故に、自律走行制御の中断までに、ドライバは、例えばセカンドタスクを実施していたとしても、周辺監視及び運転操作を円滑に再開できる。
さらに第四実施形態では、未更新エリアに自車両Amが到達するまでに未更新エリアの3次元地図データの更新を完了できない場合、未更新エリアへの到達を遅らせるための行動が提案される。こうした提案によれば、ドライバは、自律走行制御を継続的に利用し易くなる。尚、第四実施形態では、3次元地図データが「地図データ」に相当する。
(第五実施形態)
本開示の第五実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。第五実施形態では、自動運転ECU50bによる継続判定処理(図4等参照)の実施が省略されている。自動運転ECU50bは、自律走行制御での走行中に経路設定が行われる場合、新規の経路設定か否か及び実施中の制御モードに関わらず、原則的に自律走行制御の継続を許可する。加えて自動運転ECU50bは、周辺監視義務のない自律走行制御を継続したままでの自動車線変更(以下、自動LC)を実施可能である。
HCU100は、ドライバがナビゲーションECU38に目的地を設定する一連のユーザ操作(以下、設定操作)を行う場合、一連の設定操作の内容を情報制御部81にて把握する。HCU100は、新規の経路設定又はリルートとなる経路設定を行う設定操作が開始されると、経路設定の完了前に、経路設定の完了後に開始が予定される車両制御を注意喚起する報知(以下、決定前報知,図12参照)を実施する。加えてHCU100は、設定操作が完了した後、実施予定の車両制御を注意喚起する報知(以下、決定後報知,図12参照)を実施する。以下、決定前報知及び決定後報知を実施するための各報知制御処理の詳細を、図13及び図14に基づき、図12,図1~図3を参照しつつ、さらに説明する。
図13に示す決定前報知を実施するための報知制御処理は、設定操作の開始が情報制御部81によって把握されたことに基づき、HCU100によって開始される(図12 地点P0又は時刻t0参照)。
S501では、情報制御部81が、確定前の経路を示す経路候補情報をナビゲーションECU38から取得する。ナビゲーションECU38は、目的地の候補又は経路の候補を選択肢として提示する期間において、おおまかな目的地の方向(方面)を推定し、情報制御部81に提供する経路候補情報を生成する。情報制御部81は、一つ又は複数の経路候補情報をナビゲーションECU38から取得可能であってよい。加えて情報制御部81は、直近で走行する一部区間の経路のみを切り出した経路候補情報を、ナビゲーションECU38から取得可能であってよい。
情報制御部81は、経路候補情報を取得した場合(S501:YES)、取得した経路候補情報に基づき、S502にて、目的地の決定後に自動運転ECU50bによる車両制御が発生するか否かを推定する。車両制御は、例えば自動LC及び目標とする巡航速度の設定変更等である。
提示制御部88は、車両制御の発生が情報制御部81によって推定された場合(S502:YES)、S503にて、決定前報知を実施する(図12 地点P1又は時刻t1参照)。決定前報知は、目的地を決定する決定操作(図12 地点P2又は時刻t2参照)が行われるよりも前に実施される。提示制御部88は、情報制御部81にて推定された車両制御の内容を把握し、実施が予定される車両制御の内容を決定前報知にてドライバに示す。
情報制御部81は、提示制御部88による決定前報知の実施後、決定操作が入力されたか否かを判定する。決定操作の入力がない場合(S504:NO)、情報制御部81は、経路候補情報の取得を継続する。その結果、候補となる目的地をドライバが変更した場合、変更後の目的地候補へ向かう経路候補を想定した決定前報知が実施され得る。一方、決定操作の入力があった場合、今回の報知制御処理は終了される。
尚、経路候補情報に基づき車両制御が発生するか否かの判断は、自動運転ECU50bの行動判断部63にて実施されてもよい。こうした形態では、行動判断部63が、経路候補情報に基づく仮の走行計画を生成する。仮の走行計画は、情報連携部61を通じて、HCU100に提供される。その結果、報知制御処理では、S501及びS502に相当する処理として、情報連携部82が、仮の走行計画に基づき、目的地の決定後に車両制御が発生するか否かを判定する処理を実施する。
図14に示す決定後報知を実施するための報知制御処理は、目的地を決定する決定操作の入力が情報制御部81によって把握されたことに基づき、HCU100によって開始される(図12 地点P2又は時刻t2参照)。即ち、決定後報知を実施するための報知制御処理は、決定前報知を実施するための報知制御処理の終了に合わせて開始される。
S511では、情報連携部82が、経路設定後に行動判断部63にて生成された自車両Amの走行計画を取得する。情報連携部82は、S512にて、取得した走行計画を参照し、経路の設定後、所定の時間(30秒程度)又は所定の距離(1km程度)以内に、自律走行制御を継続したままでの車両制御の実施が予定されているか否かを判定する。直近での車両制御の実施予定がない場合(S512:NO)、今回の報知制御処理は終了される。
一方、直近での車両制御の実施予定がある場合(S512:YES)、情報制御部81は、S513にて、自動LC及び巡航速度の変更等、実施が予定される車両制御の種別を把握する。加えて情報制御部81は、自動LCの実施が予定される場合、自動LCの種別をさらに把握する。具体的に、情報制御部81は、車線変更が分岐レーンへの移動か、分岐レーンへの移動準備のための隣接レーンへの移動かを把握する。言い替えれば、情報制御部81は、複数回の自動LCが予定されているか否かを判定する。
S514では、提示制御部88が、S513にて把握された車両制御の種別に応じて、決定後報知の態様を決定する。加えて提示制御部88は、自動LCの実施が予定される場合、自動LCの種別に応じて、決定後報知の強さを変更する。提示制御部88は、決定した報知態様に基づき、S515にて決定後報知を実施する(図12 地点P3又は時刻t3参照)。決定後報知は、車両制御が開始されるタイミング(図12 地点P4又は時刻t4参照)よりも前に実施される。
提示制御部88は、決定前報知と同様に、実施が予定される車両制御の内容を決定後報知にてドライバに示す。加えて提示制御部88は、自動LCの種別に応じて決定後報知の強さを変更し、分岐レーンへの移動である場合、隣接レーンへの移動である場合よりも決定後報を強くする。以上により、分岐レーンへ移動する自動LC、言い替えれば、唯一又は最後の自動LCが実施予定の場合、強調された態様の決定後報知が実施される。対して、分岐準備のために隣車レーンへ移動する自動LC、言い替えれば、複数回のうちの最後ではない自動LCが実施予定の場合、通常の又は弱められた態様の決定後報知が実施される。また、隣接レーンへ移動する自動LCが実施予定の場合、決定後報知は省略されてもよい。
ここまで説明した第五実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。具体的に、第五実施形態では、情報連携部82が、経路の設定後、所定の時間又は所定の距離以内に自律走行制御による自動LCが予定される場合に、この自動LCの種別を把握する。そして、提示制御部88は、自動LCの種別に応じて、自動LCの実施を示す決定後報知の強さを変更する。故に、ドライバは、決定後報知の強さによって自動LCの種別を把握し得る。その結果、自動LCの実施が許可されるシステムにおいても、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。
加えて第五実施形態では、分岐レーンへの移動か、分岐レーンへの移動準備のための隣接レーンへの移動かが把握される。そして、分岐レーンへの移動である場合、隣接レーンへの移動である場合よりも決定後報知が強くされる。故に、ドライバは、決定後報知の強弱から、分岐レーンへの移動か否かを把握できる。
また第五実施形態では、ドライバが目的地を設定する一連の設定操作を行う場合、目的地を決定する決定操作が行われるよりも前に、決定前報知が実施される。そして、決定前報知では、目的地の決定後に実施予定の車両制御が報知される。故に、決定操作の入力後に自車両Amの挙動変化が直ちに生じるシーンでも、挙動変化の発生をドライバ等の乗員に予め注意喚起することが可能になる。その結果、挙動変化による乗員の不安が軽減され得るため、自動運転の利便性は、より確保され易くなる。
(第六実施形態)
本開示の第六実施形態は、第五実施形態の変形例である。第六実施形態でも、第五実施形態と同様に、自動運転ECU50bによる自動LCの実施が許可されている。以下、第六実施形態の自動運転ECU50bにて実施される制御の詳細を、図15及び図16に基づき、図1~図3を参照しつつ説明する。
自動運転ECU50bは、制御待機処理(図16参照)の実施により、経路設定後に周辺監視義務のない自律走行制御を継続する場合に、新たな設定経路に基づく車両制御の開始を一定期間中止する。制御待機処理は、ドライバによる一連の設定操作(図15 地点P0~P1又は時刻t0~t1参照)の実施に基づき開始される。
制御待機処理のS61では、経路情報把握部74が、新たに設定された経路情報を取得し、ナビゲーションECU38に設定された変更後の経路の内容を把握する。S62では、制御切替部77が、S61にて把握された経路に基づき、レベル3の自律走行制御を継続するか否かを判定する。制御切替部77は、自律走行制御を継続できないと判定した場合(S62:NO)、S67にて、レベル3の自律走行制御を終了させる。一方、自律走行制御を継続する場合(S62:YES)、行動判断部63は、S63にて、車両制御の開始を禁止する設定に変更する。以上により、経路情報把握部74にて経路の変更が把握され、かつ、制御切替部77にて自律走行制御の継続が許可された場合、変更後の経路に基づく車両制御の開始が一時的に待機状態となる。例えば、自動LC、巡航速度の変更、追い抜き制御及び追い越し制御等の車両制御が、一時的に待機状態となる。
行動判断部63は、S64にて、新たに設定された経路をドライバに案内する案内報知が実施されたか否かを判定する。HCU100は、例えばCID22によるルート表示を案内報知として実施する。行動判断部63は、HCU100から情報連携部61に提供される報知実施情報に基づき案内報知の実施の有無を把握してもよく、又は決定操作の終了から一定時間が経過した場合に案内報知が実施されたとみなしてもよい。
行動判断部63は、案内報知が実施されたと判定した場合(S64:YES)、S65にて、待機期間(図15 地点P2~P3又は時刻t2~t3参照)の終了を待機する。行動判断部63は、案内報知の実施後、所定の時間(30秒程度)又は所定の距離(1km程度)、自車両Amが走行した場合に、待機期間が終了したと判定する。行動判断部63は、待機期間の終了判定に基づき(S65:YES)、車両制御の開始を許可する設定に変更する。これにより、変更後の経路に基づく車両制御が開始される(図15 地点P3又は時刻t3参照)。
ここまで説明した第六実施形態でも、第五実施形態と同様の効果を奏し、経路設定の後に自律走行制御が継続される場合でも、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。具体的に、第六実施形態では、新規の経路設定又はリルートが行われた場合、案内報知の後、所定の時間又は所定の距離、自車両Amが走行するまで、車両制御の開始が待機される。こうした待機期間の設定により、案内報知から車両制御の開始までに時間的な余裕を持たせることができる。その結果、設定経路に基づき実施される車両制御にドライバが不安を覚え難くなるため、自動運転の利便性が確保可能となる。尚、第六実施形態では、行動判断部63が「走行制御部」に相当する。
(第七実施形態)
本開示の第七実施形態は、第五実施形態の別の変形例である。第七実施形態による自動運転ECU50bも、第六実施形態と同様に、ドライバによる一連の設定操作(図17及び図18 地点P0~P1又は時刻t0~t1参照)の実施に基づき制御待機処理(図19参照)を開始する。自動運転ECU50bは、制御待機処理の実施により、経路設定後に周辺監視義務のない自律走行制御を継続する場合に、新たな設定経路に基づく車両制御の開始タイミングを変更する。以下、第七実施形態の自動運転ECU50bにて実施される制御の詳細を、図17~図19に基づき、図1~図3を参照しつつ説明する。
図19に示す制御待機処理のS71では、経路情報把握部74が、新たに設定された経路情報の取得を開始する。S72では、自車両Amが現在走行中の道路について、過去に走行した履歴があるか否かを判定する。行動判断部63は、ナビゲーションECU38から提供される履歴情報に基づき、走行したことがある道路か否かを判定する。
過去に走行した履歴のある道路を自車両Amが走行している場合(S72:YES)、S73~S75の処理がスキップされる。一方、過去に走行した履歴のない道路を自車両Amが走行している場合(S72:NO)、行動判断部63は、S73にて、車両制御の開始を禁止する設定に変更する。さらに、行動判断部63は、S74にて、新たな経路をドライバに案内する案内報知がHCU100によって実施されたか否かを判定する。行動判断部63は、案内報知が実施されたと判定した場合(S74:YES)、S75にて、車両制御の開始を許可する設定に変更する。
行動判断部63は、S76にて、取得した経路情報に基づく走行計画を生成し、新たな設定経路に基づく車両制御の実施が必要か否かを判定する。車両制御の実施が不要な場合(S76:NO)、今回の制御待機処理は終了される。レベル3の自律走行制御を終了する場合も、今回の制御待機処理は終了される。一方、車両制御の実施が必要な場合(S76:YES)、行動判断部63は、S77にて、車両制御を開始する。
以上によれば、走行履歴のない道路、即ち、ドライバの知らない道路を走行する場合、S73~S75の処理により、案内報知の実施完了まで、変更後の経路に基づく車両制御の開始が待機される。その結果、案内報知(図17 地点P2又は時刻t2参照)の実施前に経路情報が取得された場合であっても、車両制御の開始は保留される。そして、案内報知の実施後に、車両制御が開始される(図17 地点P3又は時刻t3参照)。
対して、走行履歴のある道路、即ち、ドライバの知っている道路を走行する場合、S73~S75の処理がスキップされる。故に、案内報知(図18 地点P3又は時刻t3参照)の実施前であっても、経路情報が取得された場合には、車両制御が開始される(図18 地点P2又は時刻t2参照)。
ここまで説明した第七実施形態でも、第五,第六実施形態と同様の効果を奏し、経路設定の後に自律走行制御が継続される場合でも、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。
詳記すると、ナビゲーションECU38による経路計算には、演算のための時間が必要となる。また、高精度地図データの更新が必要なる場合にも、ダウンロードのための時間が必要となり得る。故に、新たな経路設定又はリルートを行う場合、ドライバによる決定操作の入力から、案内報知が実施されるまでには、所定の時間が不可避的に生じる。
そのため第七実施形態では、新規の経路設定又はリルートが行われた場合、新たに設定された経路をドライバに案内する案内報知が実施された後に、車両制御が開始される。故に、案内報知の実施前であり、ドライバが変更後の経路を把握できていない状態下で、唐突な挙動変化が発生してしまい、ドライバ等の乗員の不安が惹起される事態は、回避され得る。以上により、自動運転の利便性は、いっそう確保され易くなる。
加えて第七実施形態では、過去に走行した履歴のある道路を自車両Amが走行している場合であれば、案内報知の実施前であっても車両制御が開始される。故に、知っている道路を走行しており、乗員が不安を感じ難いシーンでは、準備ができたタイミングで車両制御が開始され得る。以上のように、車両制御が迅速に開始されれば、制御開始の遅れがドライバの違和感とはなり難い。その結果、自動運転の利便性は、いっそう確保され易くなる。
また第七実施形態では、過去に走行した履歴のない道路を自車両Amが走行している場合、案内報知の実施後に車両制御が開始される。故に、知らない道路を走行中であり、不安を感じ易いシーンでは、不安を軽減する制御が優先的に実施される。以上のように、不安の軽減と、迅速な制御移行とが使い分けられることにより、自動運転の利便性は、いっそう確保可能となる。尚、第七実施形態では、環境認識部62が「履歴判定部」に相当する。
(第八実施形態)
本開示の第八実施形態は、第五実施形態のさらに別の変形例である。第八実施形態では、目的地を設定する一連の設定操作をドライバが行う期間(図20 地点P0~P3又は時刻t0~t3参照)に、ナビゲーションECU38が、ドライバによって選択される目的地を予測する。ナビゲーションECU38は、目的地を決定する決定操作が入力されるよりも前に、予測した新たな目的地(以下、目的地候補)へ向かう経路の計算を開始する。ナビゲーションECU38は、予測した目的地候補へ向かう経路を少なくとも一部を、仮経路として自動運転ECU50bに提供する。仮経路を示す経路情報は、第五実施形態の経路候補情報と実質的に同一であり、自車両Amの向かう方面を示す情報を少なくとも含んでいる。
自動運転ECU50bは、ドライバによる設定操作の開始(図20 地点P0又は時刻t0参照)に基づき、先行制御処理(図21参照)及び報知制御処理(図22参照)を開始する。先行制御処理及び報知制御処理では、仮経路に基づく車両制御及び報知が実施される。
図21に示す先行制御処理は、最終操作が行われるタイミング(図20 地点P3又は時刻t3参照)よりも前に、仮経路に基づく車両制御の開始を可能にする。具体的に、先行制御処理のS81では、経路情報把握部74が、ナビゲーションECU38から提供される経路情報に基づき、仮経路を把握する。仮経路の把握が可能な場合(S81:YES)、行動判断部63は、S82にて、仮経路に基づく車両制御の要否を判定する。
行動判断部63は、車両制御が必要と判定した場合(S82:YES)、S83にて、仮経路に従う車両制御を開始する。一例として、所定の距離(例えば、数km程度)以内に分岐点が存在し、当該分岐点の手前側にて車線変更が必要な場合、行動判断部63は、車両制御としての自動LCが必要と判定し、目的地候補へ向かうのに好適なレーンへの自動LCを実施させる。一方、仮経路が把握できない場合(S81:NO)、又は直近での車両制御が必要でない場合(S82:NO)、車両制御は実施されない。
情報連携部61は、S84にて、ドライバによる決定操作の有無を把握する。ドライバによって決定操作の入力が把握されるまで、S81~S83の繰り返しにより、仮経路に基づく車両制御が決定操作に対して先行実施される。そして、S84にて、決定操作の入力が把握されると、先行制御処理は終了される。
図22に示す報知制御処理は、最終操作が行われるタイミング(図20 地点P3又は時刻t3参照)よりも前に、目的地への到着が遅れる可能性をドライバに警告する遅延警告報知の実施を可能にする。具体的に、報知制御処理のS86でも、経路情報把握部74が、ナビゲーションECU38から提供される経路情報に基づき、仮経路を把握する。仮経路の把握が可能な場合(S86:YES)、行動判断部63は、S87にて、仮経路に設定された直近の分岐点が接近しているか否かを判定する。所定の時間又は所定の距離以内に分岐点が存在する場合(S87:YES)、情報連携部61は、S88にて、HCU100へ向けた実施要求の出力により、表示デバイスを用いた遅延警告報知を実施させる。遅延警告報知は、新たな目的地及び当該目的地への経路を早く決定しないと、直近の分岐点を通過してしまい到着に大幅な遅れが生じ得ることを、ドライバ等の乗員に警告する。一方、仮経路が把握できない場合(S86:NO)、又は直近の分岐点が存在しない場合(S87:NO)、遅延警告報知は実施されない。
情報連携部61は、S89にて、ドライバによる決定操作の有無を把握する。ドライバによって決定操作の入力が把握されるまで、S86~S88の繰り返しにより、仮経路に基づく遅延警告報知が決定操作に対して先行実施される。そして、S89にて、決定操作の入力が把握されると、報知制御処理は終了される。尚、報知制御処理は、ナビゲーションECU38から仮経路を取得するHCU100によって実施されてもよい。
ここまで説明した第八実施形態でも、上記の各実施形態と同様の効果を奏し、経路設定に関連した自動運転の利便性が確保可能となる。具体的に、第八実施形態では、ドライバが目的地を設定する一連の設定操作を行う場合に、目的地を決定する最終操作が行われるよりも前に、設定される目的地が予測される。そして、予測された目的地へ向かう経路の少なくとも一部が、仮経路として経路情報把握部74に把握される。故に、新たに設定される経路に関連する車両制御又は報知が、早期に実施され得る。その結果、利便性の高い動運転の提供が可能になる。
加えて第八実施形態では、最終操作が行われるよりも前に、仮経路に基づく車両制御が開始される。故に、分岐点が接近しているシーンでも、時間的な余裕をもって分岐レーンへ向かう自動LCが実施され得る。その結果、自動運転の利便性がいっそう向上可能になる。
また第八実施形態では、最終操作が行われるよりも前に、仮経路に設定された分岐点に自車両Amが接近した場合、遅延警告報知が実施される。故に、ドライバは、目的地を早く決定した方がよいことを認識し得る。加えて、目的地を決定する決定操作の入力直後に、分岐点の通過に伴うリルートが発生する事態も回避され得る。以上によれば、自動運転の利便性は、いっそう向上可能になる。尚、第八実施形態では、情報連携部61が「警告実施部」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態のHCU100は、新規の経路設定であるか否かに関わらず、レベル3継続報知及びレベル3中断報知の両方を実施可能であった。対して、上記実施形態の変形例1では、新規の経路設定が行われた場合に、レベル3継続報知及びレベル3中断報知の両方が実施される一方で、リルートである場合には、レベル3継続報知及びレベル3中断報知のうちのレベル3中断報知のみが実施される。即ち、リルートが発生しても、自律走行制御が継続される場合には、レベル3継続報知は、実施されない。こうした変形例1によれば、経路の更新に伴った報知が抑制されるため、報知に起因する煩わしさが軽減され得る。
上記実施形態の変形例2では、レベル3中断報知のみが実施され、レベル3継続報知は実施されない。即ち、新規の経路設定であるか否かに関わらず、自律走行制御が継続される場合には、継続可否報知は実施されない。
上記実施形態の変形例3では、新規の経路設定が発生した場合、車線変更の予定の有無に関わらず、自律走行制御が少なくとも一時的に中断される。また、上記実施形態の変形例4では、新規の経路設定が発生した場合には、自律走行制御の継続が許可される。例えば、周辺監視義務のない状態での車線変更が法規的に許可されていれば、車線変更の予定の有無は、考慮されなくてもよい。さらに、上記第一実施形態の変形例5では、新規の経路設定である場合でも、リルート設定の場合と同様に、実施中の自律走行制御の制御モードに応じて、自律走行制御の継続可否が決定される。
上記実施形態における継続可否報知の様態は、適宜変更されてよい。一例として、提示制御部88は、レベル3継続報知及びレベル3中断報知の少なくとも一方にHUD23を使用してもよい。さらに、自律走行制御が経路設定に伴って中断される場合に、こうした中断理由の詳細が、CID22に表示されてもよい。また、継続可否報知に用いるコンテンツの表示色、表示サイズ、表示輝度、並びにアニメーション及び点滅の有無等は、適宜変更されてもよい。さらに、ドライバに行動を促す場合には、音声メッセージの再生が適宜実施されてもよい。
上記実施形態の変形例6では、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50bの各機能は、一つの自動運転ECUによって提供されている。即ち、変形例6の自動運転ECU50bには、運転支援ECU50aの機能が実装されている。こうした変形例6では、統合された自動運転ECUが「自動運転制御装置」に相当する。さらに、統合された自動運転ECUに、HCU100の機能がさらに実装されていてもよい。こうした形態では、自動運転ECUが「提示制御装置」に相当する。さらに加えて、ナビゲーションECU38の機能の少なくとも一部が自動運転ECUに実装されていてもよい。
さらに、自動運転ECU50b及びHCU100の連携によって本開示による自動運転制御及び提示制御が実施される形態では、これらを含むシステムが「自動運転制御装置」及び「提示制御装置」に相当する。また、自動運転ECU50b及びHCU100の少なくとも一方と、ナビゲーションECU38とを含むシステムが、「自動運転制御装置」及び「提示制御装置」に相当してもよい。
上記第四実施形態の変形例7,8では、新たな経路が未更新エリアを通過する経路である場合、3次元地図データの更新が完了できるか否かの判定が省略される。変形例7では、未更新エリアを通過する経路である場合、未更新エリア報知の実施後に、自律走行制御が終了される。また、変形例8では、未更新エリア報知の実施後も自律走行制御が継続され、未更新エリアへの接近したタイミングで更新が完了していない場合には、自律走行制御が終了される。さらに、変形例7,8では、行動提案報知が実施されなくてもよい。
上記第六実施形態の変形例9では、リルートを行う場合に限り待機期間が設定され、新規の経路設定を行う場合には、待機期間は設定されない。また、上記第七実施形態の変形例10では、走行履歴の有無に関わらず、案内報知の完了後に車両制御が開始される。一方、上記第七実施形態の変形例11では、走行履歴の有無に関わらず、案内報知前の車両制御の開始が許可される。さらに、上記第五~第八実施形態において、決定操作を含む一連の設定操作の少なくとも一部は、音声入力によって実施されてもよい。
上記実施形態にて、運転支援ECU、自動運転ECU及びHCUによって提供されていた各機能は、ソフトウェア及びそれを実行するハードウェア、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの複合的な組合せによっても提供可能である。さらに、こうした機能がハードウェアとしての電子回路によって提供される場合、各機能は、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によっても提供可能である。
上記実施形態の各処理部は、RAMと結合された演算処理のためのハードウェアである。処理部は、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)等の演算コアを少なくとも一つ含む構成である。処理部は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、NPU(Neural network Processing Unit)及び他の専用機能を備えたIPコア等をさらに含む構成であってよい。こうした処理部は、プリント基板に個別に実装された構成であってもよく、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)及びFPGA等に実装された構成であってもよい。
また、各種プログラム等を記憶する記憶媒体(持続的有形コンピュータ読み取り媒体,non-transitory tangible storage medium)の形態も、適宜変更されてよい。こうした記憶媒体は、回路基板上に設けられた構成に限定されず、メモリカード等の形態で提供され、スロット部に挿入されて、自動運転ECU又はHCU等の制御回路に電気的に接続される構成であってよい。さらに、記憶媒体は、自動運転ECU又はHCUへのプログラムのコピー基となる光学ディスク及びのハードディスクドライブ等であってもよい。
上記の自動運転システム及びHMIシステムを搭載する車両は、一般的な自家用の乗用車に限定されず、レンタカー用の車両、有人タクシー用の車両、ライドシェア用の車両、貨物車両及びバス等であってもよい。また、自動運転システム及びHMIシステムを搭載する車両は、右ハンドル車両であってもよく、又は左ハンドル車両であってもよい。さらに、車両が走行する交通環境は、左側通行を前提とした交通環境であってもよく、右側通行を前提とした交通環境であってもよい。本開示による情報提示制御及び自動運転制御は、それぞれの国及び地域の道路交通法、さらに車両のハンドル位置等に応じて適宜最適化されてよい。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
Am 自車両、11,51 処理部、38 ナビゲーションECU(システム)、50b 自動運転ECU(自動運転制御装置)、61 情報連携部(警告実施部)、62 環境認識部(履歴判定部)、63 行動判断部(走行制御部)、74 経路情報把握部、77 制御切替部(継続判定部)、82 情報連携部(制御把握部)、88 提示制御部(報知制御部,警告実施部)、100 HCU(提示制御装置)

Claims (31)

  1. ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
    前記自動運転機能が前記自律走行制御によって前記自車両を走行させている状態で、目的地までの経路が設定された場合に、当該経路の設定後に前記自動運転機能が実施する自動運転制御の状態を把握する制御把握部(82)と、
    前記経路が設定された後における前記自動運転制御の状態を報知する報知制御部(88)と、
    を備える提示制御装置。
  2. 前記報知制御部は、前記経路が未設定の状態で前記自律走行制御によって走行する前記自車両に前記経路が新たに設定された場合に、前記経路の設定後における前記自動運転制御の状態を報知する請求項1に記載の提示制御装置。
  3. 前記報知制御部は、前記経路の設定後に前記自動運転機能が前記自律走行制御を継続する場合に、前記自律走行制御の継続を報知する請求項1又は2に記載の提示制御装置。
  4. 前記報知制御部は、前記経路の設定後に前記自動運転機能が前記自律走行制御を継続しなくなる場合に、前記自動運転制御の状態の変更を報知する請求項1~3のいずれか一項に記載の提示制御装置。
  5. 前記制御把握部は、前記経路が設定された後、所定の時間又は所定の距離以内における運転交代の予定を把握し、
    前記報知制御部は、前記運転交代の予定が把握された場合に、前記運転交代の発生を予告する請求項1~4のいずれか一項に記載の提示制御装置。
  6. 前記報知制御部は、前記経路の設定後、所定の時間又は所定の距離以内に前記自車両の車線変更が予定される場合に、前記自律走行制御の中断を予告する請求項1~5のいずれか一項に記載の提示制御装置。
  7. 前記制御把握部は、前記経路の設定後、所定の時間又は所定の距離以内に前記自律走行制御による車線変更が予定される場合に、当該車線変更の種別を把握し、
    前記報知制御部は、前記車線変更の種別に応じて、前記車線変更の実施を示す報知の強さを変更する請求項1~5のいずれか一項に記載の提示制御装置。
  8. 前記制御把握部は、前記車線変更の種別として、前記車線変更が分岐レーンへの移動か、前記分岐レーンへの移動準備のための隣接レーンへの移動かを把握し、
    前記報知制御部は、前記分岐レーンへの移動である場合、前記隣接レーンへの移動である場合よりも前記車線変更の実施を示す報知を強くする請求項7に記載の提示制御装置。
  9. 前記報知制御部は、前記ドライバが前記目的地を設定する一連の設定操作を行う場合、前記目的地を決定する決定操作が行われるよりも前に、前記目的地の決定後に前記自動運転機能によって実施が予定される車両制御を報知する請求項1~8のいずれか一項に記載の提示制御装置。
  10. ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、
    前記自動運転機能が前記自律走行制御によって前記自車両を走行させている状態で、前記自車両に目的地までの経路が設定された場合に、当該経路の設定後に前記自動運転機能が実施する自動運転制御の状態を把握し(S105,S106)、
    前記経路が設定された後における前記自動運転制御の状態を報知する(S108,S110,S111,S152)、
    ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(11)に実行させる提示制御プログラム。
  11. ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御装置であって、
    前記自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握する経路情報把握部(74)と、
    実施中の前記自律走行制御の制御モードに応じて、前記経路が変更された後に前記自律走行制御の継続を許可するか否かを決定する継続判定部(77)と、
    を備える自動運転制御装置。
  12. 前記継続判定部は、実施中の前記自律走行制御の制御モードが渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御である場合、前記経路が変更された後も前記自律走行制御の継続を許可する請求項11に記載の自動運転制御装置。
  13. 前記継続判定部は、実施中の前記自律走行制御の制御モードが特定エリア内に限定して実施されるエリア限定制御である場合、前記経路が変更された後の前記自律走行制御の継続を制限する請求項11又は12に記載の自動運転制御装置。
  14. 前記経路情報把握部にて前記経路の変更が把握された場合、変更後の前記経路を前記ドライバに案内する案内報知の後、所定の時間又は所定の距離、前記自車両が走行するまで、変更後の前記経路に基づく車両制御の開始を待機する走行制御部(63)、をさらに備える請求項11~13のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  15. 前記走行制御部は、前記経路情報把握部にて前記経路の変更が把握され、かつ、前記継続判定部にて前記自律走行制御の継続が許可された場合に、前記案内報知の後、所定の時間又は所定の距離、前記自車両が走行するまで、変更後の前記経路に基づく前記車両制御の開始を待機する請求項14に記載の自動運転制御装置。
  16. 前記経路情報把握部にて前記経路の変更が把握された場合、変更後の前記経路を前記ドライバに案内する案内報知が実施された後に、変更後の前記経路に基づく車両制御を開始する走行制御部(63)、をさらに備える請求項11~13のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  17. 前記経路情報把握部にて前記経路の変更が把握された場合、変更後の前記経路を前記ドライバに案内する案内報知が実施される前に、変更後の前記経路に基づく車両制御を開始する走行制御部(63)、をさらに備える請求項11~13のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  18. 前記経路情報把握部にて前記経路の変更が把握された場合、変更後の前記経路に基づく車両制御を実施する走行制御部(63)と、
    前記自車両が走行中の道路について、過去に走行した履歴があるか否かを判定する履歴判定部(62)と、をさらに備え、
    前記走行制御部は、
    過去に走行した履歴のある道路を前記自車両が走行している場合、変更後の前記経路を前記ドライバに案内する案内報知が実施される前に、変更後の前記経路に基づく前記車両制御を開始し、
    過去に走行した履歴のない道路を前記自車両が走行している場合、前記案内報知が実施された後に、変更後の前記経路に基づく前記車両制御を開始する請求項11~13のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  19. 前記経路情報把握部は、前記ドライバが前記目的地を設定する一連の設定操作を行う場合、前記目的地を決定する決定操作が行われるよりも前に、設定が予測される前記目的地へ向かう前記経路の少なくとも一部を仮経路として把握する請求項11~13のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  20. 前記決定操作が行われるよりも前に、前記経路情報把握部にて把握される前記仮経路に基づく車両制御を開始する走行制御部(63)、をさらに備える請求項19に記載の自動運転制御装置。
  21. 前記決定操作が行われるよりも前に、前記仮経路に設定された分岐点に前記自車両が接近した場合、前記目的地への到着が遅れる可能性を前記ドライバに警告する警告実施部(61)、をさらに備える請求項19又は20に記載の自動運転制御装置。
  22. ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御プログラムであって、
    前記自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握し(S11)、
    実施中の前記自律走行制御の制御モードに応じて、前記経路が変更された後に前記自律走行制御の継続を許可するか否かを決定する(S14)、
    ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。
  23. ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御装置であって、
    前記自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握する経路情報把握部(74)と、
    前記自律走行制御によって前記自車両が走行している状態で前記経路が変更された場合に、前記経路が変更された後に前記自律走行制御の継続を許可するか否かを決定する継続判定部(77)と、を備え、
    前記経路情報把握部は、前記経路の変更が前記自車両のシステム(38)による変更か、前記自車両の乗員の入力による変更か、をさらに把握し、
    前記継続判定部は、前記システムによって前記経路が変更された場合、前記経路が変更された後も前記自律走行制御の継続を許可し、前記乗員の入力によって前記経路が変更された場合、前記経路が変更された後の前記自律走行制御の継続を制限する自動運転制御装置。
  24. ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御プログラムであって、
    前記自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握し、当該経路の変更が前記自車両のシステム(38)による変更か、前記自車両の乗員の入力による変更か、をさらに把握し(S21,S23,S24)、
    前記自律走行制御によって前記自車両が走行している状態で前記経路が変更された場合に、前記経路が変更された後に前記自律走行制御の継続を許可するか否かを決定し、前記システムによって前記経路が変更された場合、前記経路が変更された後も前記自律走行制御の継続を許可し、前記乗員の入力によって前記経路が変更された場合、前記経路が変更された後の前記自律走行制御の継続を制限する(S26,S27)、
    ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。
  25. ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御装置であって、
    前記自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握し、当該経路の変更が前記目的地の変更を伴っているか否かをさらに把握する経路情報把握部(74)と、
    前記自律走行制御によって前記自車両が走行している状態で前記経路が変更された場合に、前記経路が変更された後に前記自律走行制御の継続を許可するか否かを決定する継続判定部(77)と、を備え、
    前記継続判定部は、前記目的地が維持されたまま前記経路が変更された場合、前記経路が変更された後も前記自律走行制御の継続を許可し、前記目的地の変更を伴って前記経路が変更された場合、前記経路が変更された後の前記自律走行制御の継続を制限する自動運転制御装置。
  26. ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転制御プログラムであって、
    前記自車両に設定された目的地までの経路の変更を把握し、当該経路の変更が前記目的地の変更を伴っているか否かをさらに把握し(S31,S33,S34)、
    前記自律走行制御によって前記自車両が走行している状態で前記経路が変更された場合に、前記経路が変更された後に前記自律走行制御の継続を許可するか否かを決定し、前記目的地が維持されたまま前記経路が変更された場合、前記経路が変更された後も前記自律走行制御の継続を許可し、前記目的地の変更を伴って前記経路が変更された場合、前記経路が変更された後の前記自律走行制御の継続を制限する(S36,S37)、
    ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。
  27. ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
    地図データを用いた前記自律走行制御によって前記自動運転機能が前記自車両を走行させている状態で、目的地までの経路が探索された場合に、当該経路が前記地図データの更新を必要とする未更新エリアを通過するか否かを判定する制御把握部(82)と、
    前記経路が前記未更新エリアを通過する場合に、前記未更新エリアの存在を報知する報知制御部(88)と、
    を備える提示制御装置。
  28. 前記報知制御部は、前記未更新エリアに前記自車両が到達するまでに前記未更新エリアの前記地図データの更新を完了できる場合、探索された前記経路が前記自動運転機能に設定可能であることを報知する請求項27に記載の提示制御装置。
  29. 前記報知制御部は、前記未更新エリアの前記地図データの更新が完了しないまま、前記自車両が前記未更新エリアに接近した場合、前記自律走行制御が中断される可能性を報知する請求項28に記載の提示制御装置。
  30. 前記報知制御部は、前記未更新エリアに前記自車両が到達するまでに前記未更新エリアの前記地図データの更新を完了できない場合、前記未更新エリアへの到達を遅らせるための行動を提案する請求項27~29のいずれか一項に記載の提示制御装置。
  31. ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両(Am)を走行させることが可能な自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、
    地図データを用いた前記自律走行制御によって前記自動運転機能が前記自車両を走行させている状態で、目的地までの経路が探索された場合に、当該経路が前記地図データの更新を必要とする未更新エリアを通過するか否かを判定し(S147)、
    前記経路が前記未更新エリアを通過する場合に、前記未更新エリアの存在を報知する(S148)、
    ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(11)に実行させる提示制御プログラム。
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