JP2023031142A - 商品陳列装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】陳列棚の高さ位置等の変更作業における作業負担を軽減する。【解決手段】商品陳列装置100は、陳列棚1と、陳列棚1の左側方と右側方のそれぞれにおいて前後に離隔して設けられ陳列棚1を支持する前棚柱23及び後棚柱24と、を含む。商品陳列装置100において、前棚柱23及び後棚柱24のそれぞれには、上下方向に延びる長孔27と、長孔27から分岐し且つ互いに上下方向に離隔する複数の分岐孔28と、が形成されている。陳列棚1は、前棚柱23の長孔27及び分岐孔28に挿入可能な前軸部12及び後棚柱24の長孔27及び分岐孔28に挿入可能な端部を有する後軸部13を有している。そして、長孔27からの分岐孔28の分岐方向は、前棚柱23と後棚柱24とで前後方向について互いに逆向きである。【選択図】図3
Description
本発明は、商品が陳列される陳列棚を有し、当該陳列棚の上下方向についての位置を変更可能な商品陳列装置に関する。
この種の商品陳列装置の構造の一例として、特許文献1に記載されたショーケースの棚構造が知られている。このショーケースの棚構造では、商品が陳列される陳列棚と、陳列棚の左側方と右側方のそれぞれにおいて前後に離隔して設けられ陳列棚を支持する一対の棚柱とを有している。各棚柱には、縦方向(上下方向)に延びる長溝と、長溝から横方向に延びる複数の横溝が形成されており、陳列棚の4隅にはそれぞれ凸部が設けられている。各凸部は棚柱の長溝に沿って上下に移動可能であり且つ長溝から横溝に移動して横溝内で受け入れられるようになっている。そして、陳列棚の4隅の凸部がそれぞれ同一高さに位置する横溝に挿入されて係止されることによって、陳列棚が棚柱における上下方向の所望の高さ位置に装着されるようになっている。
しかしながら、特許文献1に記載されたショーケースの棚構造では、店員等が陳列棚の高さ位置を変更する際には、陳列棚の全ての凸部を横溝内に位置させた状態で、陳列棚を手で掴んで支持しつつ陳列棚を上下に人力で移動させなくてはならず、店員等の作業負荷が高く、その工夫が求められ得る。また、陳列棚の前側の凸部が棚柱の長溝に位置する際には、陳列棚の後側の凸部も棚柱の長溝に位置しており、意図せず陳列棚が落下してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、陳列棚の高さ位置等の変更作業における店員等の作業負担を軽減可能で且つ作業の安全性を向上可能な構造を有する商品陳列装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、商品が陳列される陳列棚と、前記陳列棚の左側方と右側方のそれぞれにおいて前後に離隔して設けられ前記陳列棚を支持する前棚柱及び後棚柱と、含む商品陳列装置が提供される。前記商品陳列装置において、前記前棚柱及び前記後棚柱のそれぞれには、上下方向に延びる長孔と、前記長孔から分岐し且つ互いに上下方向に離隔する複数の分岐孔と、が形成されている。前記陳列棚は、前記前棚柱の前記長孔及び前記分岐孔に挿入可能な前軸部及び前記後棚柱の前記長孔及び前記分岐孔に挿入可能な後軸部を有している。そして、前記長孔から分岐する前記分岐孔の分岐方向は、前記前棚柱と前記後棚柱とで前後方向について互いに逆向きである。
本発明の一側面による前記商品陳列装置において、前記前棚柱及び前記後棚柱のそれぞれには、上下方向に延びる長孔と、前記長孔から分岐し且つ互いに上下方向に離隔する複数の分岐孔と、が形成され、前記陳列棚は、前記前棚柱の前記長孔及び前記分岐孔に挿入可能な前軸部及び前記後棚柱の前記長孔及び前記分岐孔に挿入可能な後軸部を有している。したがって、前記陳列棚の左端部と右端部のそれぞれにおいて、前記前軸部が前記前棚柱の前記分岐孔に受け入れられるとともに、前記後軸部が前記後棚柱の前記分岐孔に受け入れられる。これにより、前記陳列棚が、自身の左側方の前棚柱及び後棚柱と右側方の前棚柱及び後棚柱との間において、前記陳列棚の4隅に対応する4個の分岐孔の位置に応じた高さ位置及び姿勢で、前後左右の4本の棚柱によって支持される。そして、前記長孔から分岐する前記分岐孔の分岐方向は、前記前棚柱と前記後棚柱とで前後方向について互いに逆向きであるため、例えば、陳列棚の高さ位置や姿勢の変更の際に、店員等が陳列棚を前後方向の一方(前方又は後方)に移動させたとしても、陳列棚の4個の軸部(2個の前端部と2個の後軸部)の全てが同時に長孔内に位置することはなく、前端部と後軸部のいずれか一方が分岐孔内にそのまま位置する構造を容易に構築することができる。この構造の場合、陳列棚の高さ位置等の変更の際には、前端部及び後軸部の少なくとも一方が対応する分岐孔に受け入れられており、陳列棚は、その前部及び後部の少なくとも一方が対応する棚柱(前棚柱、後棚柱)に支持される状態にある。そのため、従来と比較すると、陳列棚の高さ位置等の変更の際に、店員等が陳列棚を支持したり持ち上げたりするための力(操作力)は低減され、店員等の作業負担が軽減され、さらには、意図せず陳列棚が落下してしまうことが防止される。
このようにして、陳列棚の高さ位置等の変更作業における店員等の作業負担を軽減可能で且つ作業の安全性を向上可能な構造を有する商品陳列装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1~図3は本発明の第1実施形態に係る商品陳列装置100の外観を示した図であり、図1は斜視図、図2は正面図、図3は右側面図である。商品陳列装置100の左側面図は右側面図と左右対称であるため図示を省略した。この商品陳列装置100は、例えば、図4に示すように、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどに設置される冷蔵用のいわゆるウォークイン式のショーケース500における商品を陳列するための棚として適用される。
図1~図3は本発明の第1実施形態に係る商品陳列装置100の外観を示した図であり、図1は斜視図、図2は正面図、図3は右側面図である。商品陳列装置100の左側面図は右側面図と左右対称であるため図示を省略した。この商品陳列装置100は、例えば、図4に示すように、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどに設置される冷蔵用のいわゆるウォークイン式のショーケース500における商品を陳列するための棚として適用される。
ショーケース500は、ショーケース本体501と、ショーケース本体501内の冷蔵空調用の冷蔵装置(図示省略)と、ショーケース本体501内に配置される複数の商品陳列装置100と、を備えて構成されている。ショーケース本体501は、複数の断熱パネルからなる箱状の大型ケースであり、例えば、コンビニエンスストアなどの店舗の壁側に設置される。ショーケース本体501の前壁には、店舗内からの商品取り出し用の前面開口部が開口されており、この前面開口部は店舗内側から操作可能な複数の扉502によって開閉されるようになっている。ショーケース本体501内には、複数の商品陳列装置100がショーケース本体501の前壁側に寄せて横一列に設置されている。そして、店舗内の顧客等が商品をショーケース500内から取り出す際には、対象の商品が陳列されている商品陳列装置100の前方の扉502が開けられる。そして、ショーケース本体501内における商品陳列装置100の背面より後側には、店員等が商品陳列装置100への商品の補充作業や商品の入れ替え作業や商品のレイアウト変更作業等を行うための作業スペースが設けられている。ショーケース本体501には、店員等が前記作業スペースにアクセスするための作業扉503も設けられている。なお、本実施形態では、ショーケース500(商品陳列装置100)の前面に向かって視た正面視で、前後、左右、上下を規定するものとする。また、ショーケース500は、冷凍又は保温のためのショーケースであってもよい。ショーケース500内の各商品陳列装置100は、同一の棚であり、以下では、一つの商品陳列装置100の構造等について説明する。
図1~図3に示すように、商品陳列装置100は、商品が陳列される陳列棚1と、陳列棚1を支持するための支持フレーム2と、を有し、陳列棚1の上下方向についての位置を変更可能に構成された棚である。図1~図3では、構造の明確化等のため、1個(1枚)の陳列棚1が示されており、商品陳列装置100が1個の陳列棚1を有している場合を一例に挙げて示されているが、これに限らず、商品陳列装置100は、上下方向に互いに離隔する同構造の複数の陳列棚1を有してもよい。
図5(a)は陳列棚1の上面図、図5(b)は斜め上方から視た斜視図、図5(c)は斜め下方から視た斜視図である。図6は陳列棚1の前端右角部を含む部分斜視図であり、図7は陳列棚1の後端右角部を含む部分斜視図である。
陳列棚1は、棚本体部11と、前軸部12Xを有する前部材12と、後軸部13Xを有する後部材13とを有している。換言すると、陳列棚1は、棚本体部11と、前軸部12Xと、後軸部13Xとを有し、前軸部12X及び後軸部13Xを介して支持フレーム2の内側に支持されるように構成されている。陳列棚1には、例えば、複数の商品が前後方向に一列に並ぶように載置され、複数の商品のうちの最前列の商品から順に取り出される。
棚本体部11は、上面視で概ね矩形状に形成されている。図示を省略したが、棚本体部11の上面には、ローラースライダーユニットと複数の仕切り板が設けられている。前記ローラースライダーユニットは回転可能に支持された複数の円柱状ローラを備えている。各商品は、前記ローラースライダーユニット上に載置され、前後方向に滑動(スライド)し易くなっている。前記複数の仕切り板は、それぞれ前後方向に延伸しており、左右方向に互いに間隔をあけて配置されている。つまり、陳列棚1は、前後方向に一列に並んだ複数の商品が互いに隣り合う前記仕切り板の間において前記ローラースライダー上を滑動できるように構成されている。
図5に示すように、前部材12及び後部材13は、互いに前後方向に離隔している。前部材12及び後部材13は、それぞれ棚本体部11の底部(底面)に対して取り付けられている。前軸部12Xは前部材12のうちの上面視で棚本体部11の左端面又は右端面よりも外側(棚本体部11の左右方向についての中心側を内側とした場合の外側)に突出している部分であり、同様に、後軸部13Xは後部材13のうちの上面視で棚本体部11の左端面又は右端面よりも外側に突出している部分である。
前軸部12Xは支持フレーム2の後述する前棚柱23の長孔27及び分岐孔28に挿入可能に形成され、後軸部13Xは支持フレーム2の後述する後棚柱24の長孔27及び分岐孔28に挿入可能に形成されている。前部材12は、その前軸部12X(頭部)が支持フレーム2の後述する前棚柱23の分岐孔28に受け入れられることによって支持フレーム2に支持される(後述の図10及び図11参照)。同様に、後部材13は、その後軸部13X(頭部)が支持フレーム2の後述する後棚柱24の分岐孔28に受け入れられることによって支持フレーム2に支持される(後述の図10及び図12参照)。
具体的には、図5~図7に示すように、前部材12及び後部材13は、例えば、それぞれ全体として左右方向に長い部材として形成されている。ここでは、前軸部12Xを含む前部材12は薄板材に対して折り曲げ加工等を施すことにより長手方向(左右方向)の全体に亘って下方に凸の概ねV字状断面を有するように形成されており、後軸部13Xを含む後部材13は円形断面を有したロッドからなる。また、ここでは、左用の前部材12と右用の前部材12は一体に成形された状態で棚本体部11の底部に取り付けられており、左用の後部材13と右用の後部材13は別体で形成されており互いに物理的に分離した状態で棚本体部11の底部に取り付けられている。
より詳しくは、前軸部12Xを含む前部材12はV字の前壁12aとV字の後壁12bと後壁12bの上端から後方に延びたフランジ壁12cとからなる。そして、左用の前部材12と右用の前部材12の一体成形品において、前壁12aは概ね上下方向に延伸し、後壁12bは前壁12aに対して傾斜しており、フランジ壁12cの左右の端部における後述する当板14aよりも後方の部分は切り欠かれている。そして、後軸部13Xを含む各後部材13は、全体としてL字状に形成されており、そのL字の屈曲部側の部分を棚本体部11の左右方向についての中心側に差し向けられている。
本実施形態では、陳列棚1は、棚本体部11、前部材12及び後部材13以外に、前固定部14と、後固定部15とを含む。
前固定部14は、前軸部12X(前部材12)を棚本体部11に対して少なくとも前後方向及び上下方向の相対移動を規制して棚本体部11に取り付けるものである。後固定部15は、後軸部13X(後部材13)を棚本体部11に対して少なくとも前後方向及び上下方向の相対移動を規制して棚本体部11に取り付けるものである。したがって、棚本体部11に外力が加えられ、棚本体部11が前後や上下に移動されると、前軸部12X及び後軸部13Xは棚本体部11に対して前後方向及び上下方向に相対移動することなく棚本体部11と一緒に移動する。そして、本実施形態では、前軸部12Xと後軸部13Xとの間の軸間距離は固定されている。この軸間距離については、後に詳述する。
本実施形態では、前固定部14は、前軸部12Xをさらに棚本体部11に対する左右方向の相対移動も規制した状態で棚本体部11に取り付けている。したがって、前軸部12Xは棚本体部11に対して前後、上下、左右に相対移動しないように前固定部14を介して棚本体部11に固定される。一方、後固定部15は、後軸部13を棚本体部11に対する左右方向の相対移動を許容した状態で棚本体部11に取り付けている。したがって、後軸部13は、棚本体部11に対して左右の相対移動を許容された状態で後固定部15を介して棚本体部11に固定される。
具体的には、前固定部14は、棚本体部11の底部における前端側の部分(詳しくは、前方に張り出した薄板材からなる前張り出し部11aの下面)に沿って左右方向の全体に亘って延伸するように形成されており棚本体部11の底部に取り付けられる。そして、前軸部12Xについての前記一体成形品は、棚本体部11に取り付けられた一つの前固定部14の下面に取り付けられ、前固定部14を介して棚本体部11の底部に固定されている。特に限定されるものではないが、前軸部12Xは、前固定部14の端部から突出した当板14aに当接又は接合されており、前軸部12Xが当板14aにより補強されている。
後固定部15は、左右の後軸部13X(後部材13)毎に設けられる。左側の後固定部15は棚本体部11の底部における左後端側の部分に取り付けられ、右側の後固定部15は棚本体部11の底部における右後端側の部分に取り付けられる。そして、各後固定部15は、対応する後軸部13Xを左右に摺動可能に支持するように構成されている。つまり、各後軸部13Xは、棚本体部11の底部に取り付けられた後固定部15に左右に摺動可能に支持されており、棚本体部11に対して左右方向に相対移動可能である。なお、以下では、後軸部13Xの左右の摺動方向について、後軸部13Xが棚本体部11の左右方向についての中心に近づく方向を内側といい、後軸部13Xが棚本体部11の左右方向についての中心から離れる方向を外側という。
詳しくは、各後部材13は、L字の屈曲部側の部分を摺動方向の内側に差し向けた状態で、後固定部15に支持されている。後固定部15は、後部材13の長いストレート部を摺動可能に支持する互いに左右方向に離隔した内側ロッド支持部15a及び外側ロッド支持部15bを有する。内側ロッド支持部15a及び外側ロッド支持部15bのそれぞれは、後部材13が摺動可能に嵌合する孔を有する。内側ロッド支持部15aは外側ロッド支持部15bよりも摺動方向の内側に位置する。後部材13の前記屈曲部は内側ロッド支持部15aよりも摺動方向の内側に位置する。後部材13の前記ストレート部の内側ロッド支持部15aと外側ロッド支持部15bとの間の中間部分における外側ロッド支持部15b側の部位には、Eリング等の係止部材(図示省略)が係止される。前記係止部材と内側ロッド支持部15aとの間には、ロッド付勢用のコイルバネ16が後部材13の前記中間部分を囲むように装着される。コイルバネ16は後軸部13Xを摺動方向の外側に向けて付勢する。後軸部13Xがコイルバネ16によって付勢されることにより、後部材13の後軸部13X(頭部)が棚本体部11の左端面又は右端面よりも外側に突出した突出状態が維持される。後部材13のL字の屈曲部や後軸部13X(頭部)が摺動方向の内側に押圧されてコイルバネ16の付勢力に抗して摺動方向の内側に摺動することにより、前記突出状態が解除される。
図1~図3に戻って、支持フレーム2は、商品陳列装置100の構造体をなすものであり、底板21と、天板22と、陳列棚1の左側方と右側方のそれぞれにおいて前後に互いに離隔して設けられ陳列棚1を支持する前棚柱23及び後棚柱24と、を有している。
底板21は、上面視で矩形状に形成され商品陳列装置100の底部をなすものである。天板22は、上面視で矩形状に形成され商品陳列装置100の頂部をなすものであり、底板21の上方に位置している。底板21及び天板22のそれぞれは、金属製の薄板材を折り曲げ加工等することにより形成される。陳列棚1は、底板21と天板22との間に位置している。
前棚柱23及び後棚柱24は、陳列棚1の左側及び右側にそれぞれ設けられる。つまり、支持フレーム2(商品陳列装置100)は、陳列棚1を支持するための上下方向に延伸した4本の支柱として、陳列棚1の左側の前棚柱23及び後棚柱24と、陳列棚1の右側の前棚柱23及び後棚柱24と、を有している。換言すると、支持フレーム2は、左右に互いに離隔して相対し陳列棚1の前端側の部分を間に挟むように配置された一対の前棚柱23,23と、左右に互いに離隔して相対し陳列棚1の後端側の部分を間に挟むように配置された一対の後棚柱24,24と、を有している。
左側の前棚柱23及び後棚柱24と右側の前棚柱23及び後棚柱24との間に、陳列棚1が架け渡されている。左側の前棚柱23及び後棚柱24の下端側の部分は底板21の左端面に取り付けられ、右側の前棚柱23及び後棚柱24の下端側の部分は底板21の右端面に取り付けられる。同様に、左側の前棚柱23及び後棚柱24の上端側の部分は天板22の左端面に取り付けられ、右側の前棚柱23及び後棚柱24の上端側の部分は天板22の右端面に取り付けられる。
各前棚柱23は前柱本体23aを有し、各後棚柱24は後柱本体24aを有する。前柱本体23aは概ね溝形断面(チャンネル状断面)を有して上下方向に延伸しており、後柱本体24aは前柱本体23aと同一の構造及び寸法で形成されている。前柱本体23a及び後柱本体24aは自身の溝開口と反対側の平坦な面を棚本体部11の左端面又は右端面に相対させている。前柱本体23a及び後柱本体24aのそれぞれの下端部には、脚部25が一体的に設けられている。
前柱本体23a及び後柱本体24aのそれぞれの溝底壁部における上下方向に間隔をあけた複数の箇所(図1及び図3では、3箇所)には、上下方向に長い矩形状の矩形孔26が開口されている(図3参照)。複数の矩形孔26は、全体として各柱本体(前柱本体23a又は後柱本体24a)の下端近傍から上端近傍までの範囲に及んでいる。
前棚柱23及び後棚柱24のそれぞれには、上下方向に延びる長孔27と、長孔27から分岐し且つ互いに上下方向に離隔する複数の分岐孔28と、が形成されている。例えば、各前棚柱23は前支持プレート23bを有し、各後棚柱24は後支持プレート24bを有しており、長孔27及び分岐孔28は対応する支持プレート(前支持プレート23b又は後支持プレート24b)に形成されている。本実施形態では、前支持プレート23b及び後支持プレート24bは、矩形孔26毎に設けられている。また、矩形孔26は長孔27及び複数の分岐孔28の全体を囲む大きさで開口されている。なお、長孔27及び分岐孔28は、例えば、各棚柱(23,24)に直接的に形成されてもよい。この場合、各支持プレート(23b、24b)は不要であるとともに、各棚柱(23,24)に矩形孔26は開口されない。
図8は前支持プレート23b及び後支持プレート24bの正面図であり、図9(a)は前支持プレート23bの部分拡大図、図9(b)は後支持プレート24bの部分拡大図である。図10は陳列棚1が支持された状態の一例を説明するための図であり、図11は前軸部12Xを含む部分拡大斜視図であり、図12は後軸部13Xを含む部分拡大斜視図である。なお、図10~図12では、図の明瞭化等のため前柱本体23aや後柱本体24aは図示を省略されている。
前支持プレート23b及び後支持プレート24bは、それぞれ金属製の薄板材からなり矩形孔26の開口を閉塞可能な大きさで矩形状に形成されている。各支持プレート(前支持プレート23b、後支持プレート24b)は矩形孔26を陳列棚1側から塞ぐように対応する柱本体(前柱本体23a又は後柱本体24a)に取り付けられる。
長孔27は、対応する支持プレートを貫通し、支持プレート上端近傍から支持プレート下端近傍まで上下方向に延伸した縦長のスリットである。前支持プレート23bの長孔27のスリット幅(詳しくは前支持プレート23bにおける長孔27を構成する孔壁のうちの互いに前後方向に離隔して相対する一対の長辺部271,272の間の距離)は、前軸部12Xを挿通可能に設定されている。後支持プレート24bの長孔27の前記スリット幅は、後軸部13Xを挿通可能に設定されている。
本実施形態では、前支持プレート23bの長孔27は商品陳列装置100の前面側に寄せた位置に設けられ、後支持プレート24bの長孔27は商品陳列装置100の背面側に寄せた位置に設けられている。
複数(図では、27個、換言すると27段)の分岐孔28は、対応する支持プレートの長孔27から分岐している。前支持プレート23bの分岐孔28は前軸部12Xを受け入れ可能な大きさ及び形状で開口され、後支持プレート24bの分岐孔28は後軸部13Xを受け入れ可能な大きさ及び形状で開口されている。
前棚柱23における長孔27からの各分岐孔28の分岐方向と後棚柱24における長孔27からの各分岐孔28の分岐方向は、前後方向について互いに逆向きである。つまり、長孔27から分岐する分岐孔28の分岐方向は、前棚柱23と後棚柱24とで前後方向について互いに逆向きである。
本実施形態では、前棚柱23の分岐孔28の分岐方向は前後方向について後向きであり、後棚柱24の分岐孔28の分岐方向は前後方向について前向きである。つまり、前棚柱23の分岐孔28は長孔27の孔壁の一対の長辺部271,272のうちの後側の長辺部272から分岐して全体として商品陳列装置100の背面側に向かって延伸しており、後棚柱24の分岐孔28は長孔27の孔壁の一対の長辺部271,272のうちの前側の長辺部271から分岐して全体として商品陳列装置100の前面側に向かって延伸している。ここで、各棚柱(前棚柱23、後棚柱24)における分岐孔28の分岐方向について、棚柱間の中心線側を内向きといい、その反対側を外向きというものとする。本実施形態においては、前棚柱23の分岐孔28と後棚柱24の分岐孔28がいずれも内向きに分岐している。
本実施形態では、分岐孔28は、長孔27側に位置し且つ受け入れた前軸部12X又は後軸部13Xについての少なくとも上下方向の移動を許容する上下移動許容孔部28a(図9(a)参照)と、上下移動許容孔部28aと連通し且つ受け入れた前軸部12X又は後軸部13Xについての少なくとも前後方向についての移動を許容する前後移動許容孔部28b(図9(b)参照)と、を含む。
本実施形態では、各支持プレート(前支持プレート23b、後支持プレート24b)は、支持プレートにおける分岐孔28を構成する孔壁のうちの下孔壁281における長孔27側の端部を含む部分から上方に突出した前後移動規制部29を有する。
具体的には、分岐孔28の孔壁のうちの下孔壁281に相対する上孔壁282は分岐方向の概ね中間において上下方向にずれた段差部を有するように形成され、上孔壁282における前記段差部よりも長孔27側の部分が上孔壁282のうちの終端側の部分よりも上方に位置している。分岐孔28のうちの上下移動許容孔部28aは、分岐孔28における前後移動規制部29の直上部分と前後移動許容孔部28bとの間の領域の部分であり、分岐孔28における前後移動規制部29の直上部分の領域を通じて長孔27に連通している。そして、分岐孔28のうちの前後移動許容孔部28bは、上孔壁282のうちの前記段差部よりも終端側の部分の下方の領域の部分であり、分岐孔28の孔壁のうちの分岐孔終端を規定する終端孔壁283まで直線的に延伸している。分岐孔28における長孔27への連通部分の開口の上下方向の幅や前後移動許容孔部28bの上下方向の幅は、前支持プレート23bでは、前軸部12Xの上下方向の高さに前固定部14の当板14aの厚みを加えて得た高さよりも僅かに大きく設定され、後支持プレート24bでは、後軸部13Xのロッド外径よりも僅かに大きく設定されている。
本実施形態では、各分岐孔28はいずれも全体的に商品陳列装置100の前面側下がり(背面側上がり)に傾斜した方向に延伸している。以上のように構成された各分岐孔28は、全体として概ねクランク状の開口として形成されている。
そして、複数の分岐孔28(換言すると、複数段の分岐孔28)は上下方向に等間隔に配置されており、前支持プレート23bにおける分岐孔28の配置間隔と後支持プレート24bにおける分岐孔28の配置間隔は同一である。例えば、前支持プレート23bの複数の分岐孔28は、前支持プレート23bの後方に位置する後支持プレート24bの複数の分岐孔28に対して、全体として下方に僅かにずらされている。つまり、同一段の分岐孔28で比較すると、前支持プレート23bの分岐孔28の高さ位置は後支持プレート24bの分岐孔28の高さ位置よりも僅かに下方にずらされている。したがって、陳列棚1がその4隅に対応する同一段の4個の分岐孔28を介して支持された状態で、陳列棚1は商品陳列装置100の正面側下がり(換言すると背面側上がり)でわずかに傾斜するようになっている。なお、図10では、前軸部12Xと後軸部13Xは、互いに異なる段の分岐孔28にそれぞれ受け入れられている場合が一例として示されており、後軸部13Xについての分岐孔28が前軸部12Xについての分岐孔28よりも上段にある。
ここで、本実施形態では、前述したように、前軸部12Xと後軸部13Xとの間の軸間距離が固定されている。この軸間距離は、前軸部12X及び後軸部13Xのそれぞれが同一段の分岐孔28内において長孔近傍位置に位置した状態で、前軸部12Xと終端孔壁283との間に隙間が生じ、且つ、後軸部13Xと終端孔壁283との間に隙間が生じるように、設定されている。具体的には、前記軸間距離は、前軸部12Xと後軸部13Xが同一段の分岐孔28にそれぞれ受け入れられ、前軸部12Xの前側の部分が分岐孔28の終端孔壁283に相対する前後移動規制部29の側壁に当接した状態で、後軸部13Xの後側の部分が前後移動規制部29の前記側壁に近接するように、設定されている。
また、図示を省略するが、前支持プレート23b及び後支持プレート24bのそれぞれにおける陳列棚1側の面の各分岐孔28に対応する位置には、各分岐孔28に対応する高さ位置を認識可能な情報(数字、記号、カラー(色彩))が刻印やシール、塗装、印刷等により表示されている。
次に、商品陳列装置100における陳列棚1の高さ位置や姿勢の変更手順について、図9~図13を参照して、陳列棚1全体を1段上の分岐孔28の位置まで移動させる場合を一例に挙げて説明する。なお、図13では、商品陳列装置100における前支持プレート23b、後支持プレート24b、前軸部12X、当板14a及び後軸部13X以外の要素については図示を省略されており、陳列棚1の簡略化された外形が点線で示されている。
陳列棚1は初期状態(図13(a)参照)で正面側下がり(前下がり)に傾斜した姿勢で支持されているものとする。ここで、初期状態において前軸部12Xが支持されている分岐孔28の段を基準段(1段目)とすると、後軸部13Xは基準段よりも2段上の段(つまり、3段目)の分岐孔28に支持されている。陳列棚1の高さ位置を1段分高くするために、店員は、例えば、以下の図13(b)~図13(g)の手順の作業を行う。
店員は、例えば、商品陳列装置100の正面側から図13(b)~図13(d)の手順で陳列棚1の前部の高さ位置を1段分高くする。図13(b)では、店員は陳列棚1の前部を上方に持ち上げつつ前方に引き出す。この時、太線矢印で示すように、前軸部12X及び当板14a(以下では単に前軸部12Xという)は分岐孔28(上下移動許容孔部28a)内で上方に移動して上孔壁282に衝突し、その後、長孔27まで移動し、後軸部13Xは分岐孔28(前後移動許容孔部28b)内で前方に移動する。この状態で、陳列棚1の前部は店員の人力によって支持されており、陳列棚1の後部は後軸部13Xを介して支持フレーム2に支持されている。
図13(c)では、店員は陳列棚1の前部をさらに1段分上に持ち上げ、その高さ位置で後方に押し戻す。この時、太線矢印で示すように、前軸部12Xは長孔27内で上方に移動し、その後、2段目の分岐孔28(上下移動許容孔部28a)内に位置しており、後軸部13Xは分岐孔28内で後方に移動して前後移動規制部29に衝突又は近接する。
図13(d)では、店員は陳列棚1の前部を下方に移動させる。この時、太線矢印で示すように、前軸部12Xは分岐孔28(上下方向移動許容孔部28a)内で下方に移動して下孔壁281に衝突する。この状態で、陳列棚1の前部は前軸部12Xを介して支持フレーム2に支持されており、店員が手を放しても、陳列棚1全体は支持フレーム2単独で支持される。この段階では、陳列棚1の前部の高さ位置だけが初期状態よりも1段分高くなっているため、陳列棚1は初期状態よりも緩やかな前下がりの傾斜の姿勢をとる。
次に、店員は商品陳列装置100の背面側から図13(e)~図13(g)の手順で陳列棚1の後部の高さ位置を1段分高くする。図13(e)では、店員は陳列棚1の後部を上方に持ち上げつつ後方に引き出す。この時、太線矢印で示すように、後軸部13Xは上方に移動して上孔壁282に衝突し、その後、長孔27まで移動し、前軸部12Xは分岐孔28内で後方に移動する。この状態で、陳列棚1の後部は店員の人力によって支持されており、陳列棚1の前部は前軸部12Xを介して支持フレーム2に支持されている。
図13(f)では、店員は陳列棚1の後部をさらに1段分上に持ち上げ、その高さ位置で前方に押し戻す。この時、太線矢印で示すように、後軸部13Xは長孔27内で上方に移動し、その後、4段目の分岐孔28内に位置しており、前軸部12Xは分岐孔28内で前方に移動して前後移動規制部29に衝突又は近接する。
図13(g)では、店員は陳列棚1の後部を下方に移動させる。この時、太線矢印で示すように、後軸部13Xは分岐孔28内で下方に移動して下孔壁281に衝突する。この状態で、陳列棚1の後部は後軸部13Xを介して支持フレーム2に支持されており、店員が手を放しても、陳列棚1全体は支持フレーム2単独で支持される。これにより、陳列棚1は、初期状態と同じ傾斜角度の姿勢で、初期状態の高さ位置より1段分高い高さ位置で支持フレーム2に支持され、陳列棚1の高さ位置の変更作業が完了する。
なお、例えば、陳列棚1の姿勢を、初期状態よりも緩やかな傾斜姿勢に変更するだけでよい場合には、図13(e)以降の作業を行わなくてもよい。また、商品陳列装置100が複数の陳列棚1を備える場合には、各陳列棚1について、陳列棚1の高さ位置や姿勢の変更作業が行われる。
本実施形態に係る商品陳列装置100において、前棚柱23及び後棚柱24のそれぞれには、上下方向に延びる長孔27と、長孔27から分岐し且つ互いに上下方向に離隔する複数の分岐孔28と、が形成され、陳列棚1は、前棚柱23の長孔27及び分岐孔28に挿入可能な前軸部12X及び後棚柱24の長孔27及び分岐孔28に挿入可能な後軸部13Xを有している。したがって、陳列棚1の左端部と右端部のそれぞれにおいて、前軸部12Xが前棚柱23の分岐孔28に受け入れられるとともに、後軸部13Xが後棚柱24の分岐孔28に受け入れられる。これにより、陳列棚1が、自身の左側方の前棚柱23及び後棚柱24と右側方の前棚柱23及び後棚柱24との間において、陳列棚1の4隅に対応する4個の分岐孔28の位置に応じた高さ位置及び姿勢で、前後左右の4本の棚柱(23,23,24,24)によって支持される。
そして、長孔27から分岐する分岐孔28の分岐方向は前棚柱23と後棚柱24とで前後方向について互いに逆向きであるため、例えば、陳列棚1の高さ位置や姿勢の変更の際に、店員等が陳列棚1を前後方向の一方(前方又は後方)に移動させたとしても、陳列棚1の4個の軸部(12X,12X,13X,13X)の全てが同時に長孔27内に位置することはなく、前軸部12Xと後軸部13Xのいずれか一方が分岐孔28内にそのまま位置する構造を容易に構築することができる。この構造の場合、陳列棚1の高さ位置等の変更の際には、前軸部12X及び後軸部13Xの少なくとも一方が対応する分岐孔28に受け入れられており、陳列棚1は、その前部及び後部の少なくとも一方が対応する棚柱(23,24)に支持される状態にある。そのため、従来と比較すると、陳列棚1の高さ位置等の変更の際に、店員等が陳列棚1を支持したり持ち上げたりするための力(操作力)は低減され、店員等の作業負担が軽減され、さらには、意図せず陳列棚が落下してしまうことが防止される。
このようにして、陳列棚1の高さ位置等の変更作業における店員等の作業負担を軽減可能で且つ作業の安全性を向上可能な構造を有する商品陳列装置100を提供することができる。また、陳列棚1の上に商品が陳列されていたとしても、商品が陳列された状態のままで、陳列棚1の高さ位置等の変更作業を行うことができる。そして、複数の陳列棚1を備え、商品を複数段で陳列する商品陳列装置100では、陳列棚1の高さ位置等の変更作業の頻度が高くなるため、好適である。
本実施形態では、陳列棚1は、前軸部12Xを棚本体部11に対する少なくとも前後方向及び上下方向の相対移動を規制して棚本体部11に取り付ける前固定部14と、後軸部13Xを棚本体部11に対する少なくとも前後方向及び上下方向の相対移動を規制して棚本体部11に取り付ける後固定部15と、を備えている。したがって、前軸部12Xと後軸部13Xとの間の軸間距離が固定された状態で、前軸部12X及び後軸部13Xが棚本体部11と一緒に移動することになる。その結果、陳列棚1の前部の高さ位置についての一連の変更作業と陳列棚1の後部の高さ位置についての一連の変更作業を、同時に実施できないように物理的に規制した構造を容易に構築することができ、前後別に高さ位置を変更させることで陳列棚1を意図した高さ位置へ移動させ易くなる。また、陳列棚1の傾斜角度の変更作業も容易になる。
本実施形態では、分岐孔28は上下移動許容孔部28aと前後移動許容孔部28bと、を含む。これにより、陳列棚1の高さ位置等の変更作業の際に、前軸部12Xや後軸部13Xが分岐孔28の孔壁にガイドされて上下前後に移動し易くなり、店員等による高さ位置の変更作業における操作性に優れた構造が提供される。また、前後移動規制部29が分岐孔28の下孔壁281における長孔27側の端部を含む部分に設けられたことにより、前軸部12Xや後軸部13Xが長孔27に意図せず落下することが防止される。
本実施形態では、前棚柱23の分岐孔28と後棚柱24の分岐孔28がいずれも内向きに分岐している。ここで、例えば、商品陳列装置100が上下方向に互いに離隔する同構造の複数の陳列棚1を有している場合、前記変更作業において、店員等は移動させたい陳列棚1の前後の端部をそれぞれ掴んで前方向又は後方向に引き出す動作をとるが、当該陳列棚1を引き出して上方又は下方に移動させたときに、当該陳列棚1を掴んでいる手の直上又は直下に、別の陳列棚1が位置していないことになるため、手が別の陳列棚1にぶつかることがない。したがって、各分岐孔28をいずれも内向きに分岐させることにより、後述する第2実施形態(前棚柱23の分岐孔28と後棚柱24の分岐孔28がいずれも外向きに分岐している実施形態)と比較すると、陳列棚1の高さ位置等の変更作業の作業性が向上することになる。
なお、商品が陳列された状態で陳列棚1の高さ位置等の変更作業を行う場合を想定すると、店員等の作業負担の更なる軽減が求められ得る。これに対し、商品陳列装置100は、図14に示す変形例のように、陳列棚1の前端部を上方に付勢する付勢装置4を有するとよい。図14(a)は変形例に係る商品陳列装置100の斜視図であり、図14(b)は別の角度から視た斜視図である。
付勢装置4は、陳列棚1の前端部に係止されるフック部41と、フック部41を上方に付勢する付勢部42とを有する。具体的には、フック部41は、棚本体部11の前張り出し部11aに係止可能に形成される。付勢部42は、例えば、定荷重ばねの復元力を利用してフック部41を上方に付勢するように構成される。付勢部42は、定荷重ばね部421と支持ブラケット422とからなる。定荷重ばね部421は、定荷重ばね421aとドラム421bとを有する。定荷重ばね421aは、フック部41を上方に付勢する付勢力を発生する駆動源である。定荷重ばね421aは帯状に形成され、外力の作用していない状態において、定荷重ばね421aの一端部側の大半の部分がドラム421bの周囲に巻回されるように形成されている。定荷重ばね421aの一端部はドラム421bに固定され、定荷重ばね421aの他端部はフック部41に固定される。ドラム421bは、支持ブラケット422に回動自在に支持される。支持ブラケット422は、例えば、ショーケース本体501(図4参照)の前壁の背面における前面開口部の上縁に固定される。商品陳列装置100の前面とショーケース500の前壁との間に、例えば100mm程度の隙間があり、支持ブラケット422はこの隙間(空間)を利用して設けられている。
商品販売時において、例えば、フック部41は陳列棚1の前張り出し部11aから取り外されており、定荷重ばね421aがその復元力によってドラム421bに巻回されて巻き上げられた状態で、フック部41が支持ブラケット422内に収納されるようになっている。そして、陳列棚1の高さ位置等の変更の際に、フック部41は店員等により支持ブラケット422内から引き出されて前張り出し部11aに係止され、この時、定荷重ばね421aは引き出されて伸びることによって、フック部41を上方に付勢する一定荷重の付勢力を発生させている。この状態で、定荷重ばね421aによる付勢力が強すぎたとしても、陳列棚1の前軸部12は分岐孔28の上孔壁282に当接してそれ以上の移動が規制されるため、陳列棚1の跳ね上がりは防止される。このように、付勢装置4は、フック部41を付勢部42により上方に付勢することによって陳列棚1の前部を上方に付勢する。したがって、店員等による陳列棚1を持ち上げたり支持したりするための操作力が付勢装置4による付勢力によって軽減されるため、付勢装置4は、店員等による操作を補助するための補助装置としての機能を有している。
なお、付勢装置4の支持ブラケット422は、支持フレーム2の天板22の前端部に固定されてもよい。また、ショーケース本体501の前壁の背面における前面開口部の上縁にレールを設け、支持ブラケット422をレールに沿って左右方向に移動可能に構成してもよい。これにより、付勢装置4を隣接する他の商品陳列装置100用の装置としても兼用させることができる。また、商品陳列装置100は複数の付勢装置4を備えてもよい。また、付勢装置4は、定荷重ばね421aの巻き上げ時の安全装置として、ドラム421bに対して一方向性の制動トルクを作用させるロータリーダンバーを備えてもよい。例えば、当該ロータリーダンパーは、ドラム421bがばね引き出し方向に回転するときには制動トルクを発生させず、ドラム421bがばね巻き上げ方向に回転するときに制動トルクを発生するように構成されている。これにより、例えば、店員等によってフック部41と陳列棚1の前端部との係合が解除されたとしても、フック部41はゆっくりと上昇することになり、安全性が向上する。また、フック部41は、ショーケース本体501に限らず、天板22や前棚柱23を利用して取り付けられてもよい。また、フック部41は、着脱自在に構成され、他の商品陳列装置100との間で兼用されてもよい。
また、本実施形態では、前棚柱23の分岐孔28と後棚柱24の分岐孔28がいずれも内向きに分岐しているが、これに限らず、後述する第2実施形態のように、外向きに分岐していてもよい。この場合、各軸部(12X、13X)が対応する分岐孔28に挿入された状態で、前棚柱23の長孔27と後棚柱24の長孔27が前軸部12Xと後軸部13Xとの間に位置することになる。したがって、外向き分岐の場合と内向き分岐の場合とで、前軸部12Xと後軸部13Xとの間の軸間距離が同一であるとすると、外向き分岐の場合は、前棚柱23の前端から後棚柱24の後端までの距離を内向き分岐の場合よりも長孔27の形成領域分だけ短くすることができる。その結果、外向き分岐の場合は、内向き分岐の場合よりも、前後方向について装置の小型化を図ることができる。さらには、外向き分岐の場合と内向き分岐の場合とで、前棚柱23の前端から後棚柱24の後端までの距離が同一であるとすると、外向き分岐の場合は、前記軸間距離を内向き分岐の場合の軸間距離よりも長くすることができるため、陳列棚1の前後方向についての有効積載領域を広げることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る商品陳列装置100について説明する。なお、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。図15~図19は、第2実施形態に係る商品陳列装置100を説明するための図である。図15は要部を説明するための図であり、図16(a)は前支持プレート23bの部分拡大図であり、図16(b)は後支持プレート24bの部分拡大図であり、図17は陳列棚1の右側面図であり、図18は陳列棚1の部分斜視図であり、図19は陳列棚1の高さ位置等の変更手順を説明するための図である。
第2実施形態では、分岐孔28の分岐方向及び形状と、長孔27の位置及び形状と、前部材12及び後部材13の構造と、これら(12,13)の棚本体部11への取り付け構造とが、第1実施形態と異なる。
図15及び図16に示すように、分岐孔28は、外向きに分岐している。つまり、前棚柱23の分岐孔28の分岐方向が前後方向について前向きであり、後棚柱24の分岐孔28の分岐方向が前後方向について後向きである。長孔27は、各支持プレートの前後方向について概ね中央部に設けられている。
図15及び図16に示すように、前棚柱23(前支持プレート23b)の分岐孔28の下孔壁281は前軸部12Xを受け入れ可能な前後方向についての幅を有し、後棚柱24(前支持プレート24b)の分岐孔28の下孔壁281は後軸部13Xを受け入れ可能な前後方向についての幅を有している。そして、分岐孔28の上孔壁282は、終端孔壁283から連続的に一方向に延伸するとともに下孔壁281に相対しており、且つ、長孔27に近づくほど下孔壁281から離れるように傾斜している。下孔壁281の大半及び上孔壁282の全体は平坦に形成され、終端孔壁283は湾曲している。そして、前軸部12Xや後軸部13Xは、下孔壁281における前後移動規制部29よりも終端孔壁283側の部分(以下では、受け入れ部という)に受け入れられて支持される。例えば、後支持プレート24bにおける前記受け入れ部の前後方向の幅は、前支持プレート23bにおける前記受け入れ部の前後方向の幅よりも広く設定されている。以上のように構成された各分岐孔28は、全体として下孔壁281を底辺とし傾斜した上孔壁282を斜辺として角を丸めた概ね直角三角形状の開口として形成されている。
図15及び図16に示すように、長孔27の孔壁のうちの分岐孔28と反対側の長辺部(271又は272)における分岐孔28の下孔壁281に対応する部分には、凹部273が形成されている。つまり、第2実施形態において、前支持プレート23bにおいて凹部273は長孔27の孔壁の後側の長辺部272に形成され、後支持プレート24bにおいて凹部273は長孔27の孔壁の前側の長辺部271に形成されている。
そして、第2本実施形態では、同一段の分岐孔28で比較すると、前支持プレート23bの分岐孔28の高さ位置は後支持プレート24bの分岐孔28の高さ位置と一致している。したがって、陳列棚1がその4隅に対応する同一段の4個の分岐孔28を介して支持された状態で、陳列棚1は水平な姿勢で支持されている。
図15、図17及び図18に示すように、前部材12及び後部材13は、円柱状に形成されている。そして、左側の前部材12と右側の前部材12が一体的に円柱状に形成されており、左側の後部材13と右側の後部材13が一体的に円柱状に形成されており、一体品のそれぞれは直線的に延伸した同一外径を有した一本のロッドからなる。
そして、第2実施形態では、陳列棚1は、前固定部14に替えて第1ロック機構17を有するとともに、後固定部15に替えて第2ロック機構18を有している。
第1ロック機構17は、第1取付部171と、第1付勢部172と、を有する機構である。第2ロック機構18は、第2取付部181と、第2付勢部182と、を有する機構である。
第1取付部171は、前棚柱23(前支持プレート23b)における分岐孔28と長孔27との間で前軸部12X(前部材12)を棚本体部11に対して相対移動可能に棚本体部11に取り付けるものである。第2取付部181は、後棚柱24(後支持プレート24b)における分岐孔28と長孔27との間で後軸部13X(後部材13)を棚本体部11に対して相対移動可能に棚本体部11に取り付けるものである。したがって、棚本体部11に外力が加えられ、棚本体部11が前後や上下に移動されると、前軸部12X及び後軸部13Xは棚本体部11に対して前後方向及び上下方向に相対移動し得る。そして、本実施形態では、前軸部12Xと後軸部13Xとの間の軸間距離は変化し得る。この軸間距離については、後に詳述する。
第1付勢部172は、前軸部12Xを前棚柱23における長孔27側から分岐孔28側に向かって付勢するためものである。第2付勢部182は、後軸部13Xを後棚柱24における長孔27側から分岐孔28側に向かって付勢するためのものである。そして、第2ロック機構18は第1ロック機構17と同一構造及び同一寸法のものが用いられている。第2ロック機構18は、第1ロック機構17についての棚本体部11への取り付け向きと前後方向で逆の向きで、棚本体部11の底部に取り付けられているだけである。
具体的には、第1取付部171は、例えば、棚本体部11の底部における前端側の部分に沿って左右方向の全体に亘って延伸するように形成されており前部材12についての前記一体品を支持するロッド支持部171aと、ロッド支持部171aと一体に形成された操作部171bと、ロッド支持部171aを棚本体部11の底部に回動可能に取り付けるための互いに左右方向に離隔した一対の蝶番171c,171c(図18では右側の蝶番171cが示されている)とからなる。操作部171bはロッド支持部171aの前部に設けられ、各蝶番171cにおける一方のプレートはロッド支持部171aの後部に取り付けられ、各蝶番171cにおける他方のプレートは棚本体部11に取り付けられる。前部材12についての前記一体品は、第1取付部171を介して各蝶番171cの軸部171c1(図17及び図18参照)を回動中心として回動可能に棚本体部11に取り付けられている。これにより、前部材12についての前記一体品は、前棚柱23(前支持プレート23b)における分岐孔28と長孔27との間で棚本体部11に対して相対移動可能に、第1取付部171を介して棚本体部11に取り付けられる。そして、第1付勢部172は蝶番171c毎に設けられたコイルばねからなる。第1付勢部172の一端部は対応する蝶番171cの前記一方のプレートにおけるロッド支持部171aの後部との取付面と反対側の面に当接しており、第1付勢部172の他端部は対応する蝶番171cの前記他方のプレートにおける棚本体部11との取付面と反対側の面に当接している。そして、前軸部12Xは、分岐孔28に受け入れられた状態で、その外周面が第1ロック機構17(第1付勢部172)による付勢力によって分岐孔28における湾曲した終端孔壁283に押し付けられ、分岐孔28に係止(ロック)されている。
同様に、第2取付部181は、棚本体部11の底部における後端側の部分に沿って左右方向の全体に亘って延伸するように形成されており、ロッド支持部181aと、操作部181bと、一対の蝶番181c,181cとからなる。操作部181bはロッド支持部181aの前部に設けられ、各蝶番181cにおける一方のプレートはロッド支持部181aの後部に取り付けられ、各蝶番181cにおける他方のプレートは棚本体部11に取り付けられる。後部材13についての前記一体品は、第2取付部181を介して各蝶番181cの軸部(図17及び図18参照)を回動中心として回動可能に棚本体部11に取り付けられている。これにより、後部材13についての前記一体品は、後棚柱24(後支持プレート24b)における分岐孔28と長孔27との間で棚本体部11に対して相対移動可能に、第2取付部181を介して棚本体部11に取り付けられる。そして、第2付勢部182も蝶番181c毎に設けられたコイルばねからなる。第2付勢部182の一端部は対応する蝶番181cの前記一方のプレートにおけるロッド支持部181aの後部との取付面と反対側の面に当接しており、第2付勢部182の他端部は対応する蝶番181cの前記他方のプレートにおける棚本体部11との取付面と反対側の面に当接している。そして、後軸部13Xは、分岐孔28に受け入れられた状態で、その外周面が第2ロック機構18(第2付勢部182)による付勢力によって分岐孔28における湾曲した終端孔壁283に押し付けられ、分岐孔28に係止(ロック)されている。
ここで、第2実施形態では、前述したように、前軸部12Xと後軸部13Xとの間の軸間距離は変化し得る。この軸間距離は、少なくとも、前軸部12X及び後軸部13Xのそれぞれの外周面が対応する同一段の分岐孔28の終端孔壁283に当接可能な距離である第1軸間距離と、前軸部12X及び後軸部13Xのそれぞれが対応する長孔27内に位置することが可能な距離である第2軸間距離との間で変動可能に、設定されている。
次に、第2実施形態に係る商品陳列装置100における陳列棚1の高さ位置や姿勢の変更手順について、図19~図21を参照して、陳列棚1の全体を1段上に移動させる場合(図19参照)と1段下に移動させる場合(図20参照)と陳列棚1を前下がりに傾斜させる場合(図21)を一例に挙げてそれぞれ説明する。なお、いずれの場合も、陳列棚1は初期状態では図15に示すように前後同一段の分岐孔28に支持され水平な姿勢をとっているものとする。
陳列棚1の全体を1段上に移動させる場合(上昇動作の場合)には、まず、店員は図19(a)~図19(d)に示す手順で陳列棚1の前部の高さ位置を1段分高くする。図19(a)では、店員は白抜き矢印で示すように陳列棚1の前張り出し部11aを上方に持ち上げる。すると、前軸部12Xが上方に移動して分岐孔28の上孔壁282に衝突する。この状態で、陳列棚1がさらに持ち上げられることにより、図19(b)に示すように、前軸部12Xが第1ロック機構17の付勢力に抗して蝶番171cの軸部171c1を中心として長孔27側に回動することにより分岐孔28の上孔壁282に沿って移動し、第1ロック機構17によるロックが解除される。その後、図19(c)に示すように、前軸部12Xが1段上の分岐孔28における前後移動規制部29を超えたところで、前軸部12Xが第1ロック機構17の付勢力により長孔27から1段上の分岐孔28に向かって移動し始める。そして、図19(d)に示すように、前軸部12Xは、第1ロック機構17の付勢力によって1段上の分岐孔28に受け入れられ、その外周面が終端孔壁283に押し当てられた状態で支持される。この状態で、店員は手を放しており、陳列棚1の前部及び後部のいずれも対応する軸部(12X,13X)を介して支持フレーム2に支持されている。その後、図19(a)~図19(d)と同じ手順で、陳列棚1の後部の高さ位置を1段分高くすることによって、陳列棚1の全体を1段上に移動させることができる。
陳列棚1の全体を1段下に移動させる場合(下降動作の場合)には、まず、店員は図20(a)~図20(d)に示す手順で陳列棚1の前部の高さ位置を1段分低くする。図20(a)では、店員は白抜き矢印で示すように第1ロック機構17の操作部171bを押圧する。すると、図20(b)に示すように、前軸部12Xが操作部171bと一緒に付勢力に抗して蝶番171cの軸部171c1を中心として長孔27側に回動する。そして、図20(c)に示すように、操作部171bがさらに押圧され続けることにより、前軸部12Xが分岐孔28から長孔27内に移動して当該分岐孔28の下孔壁281に対応する高さ位置の凹部273に押し当てられ、当該凹部273に仮保持される。この状態で、店員が操作部171bから手を離すと、図20(d)に示すように、前軸部12Xは、陳列棚1の自重と第1ロック機構17の付勢力によって1段下の分岐孔28の上孔壁282に押し付けられつつ下降し、最終的に、1段下の分岐孔28の終端孔壁283に押し付けられた状態で下孔壁281に支持される。この状態で、店員は手を放しており、陳列棚1の前部及び後部のいずれも対応する軸部(12X,13X)を介して支持フレーム2に支持されている。その後、図20(a)~図20(d)と同じ手順で、陳列棚1の後部の高さ位置を1段分低くすることによって、陳列棚1の全体を1段下に移動させることができる。
陳列棚1を前下がりに傾斜させる場合には、前部を下げてもよいし、後部を上げてもよい。図21では後部を3段上げる場合を一例に挙げて示されている。店員は、例えば、図21(a)~図21(d)に示す手順で陳列棚1の後部の高さ位置を3段分高くする。図21(a)では、店員は白抜き矢印で示すように陳列棚1の後部を上方に持ち上げる。すると、後軸部13Xが上方に移動して分岐孔28の上孔壁282に衝突する。この状態で、陳列棚1の後部がさらに持ち上げられることにより、図21(b)に示すように、後軸部13Xは、第2ロック機構18の付勢力に抗して蝶番181cの軸部181c1を中心として長孔27側に回動することによって分岐孔28の上孔壁282に沿って移動し、第2ロック機構18によるロックが解除され、その後、後軸部13Xが第2ロック機構18の付勢力により長孔27から一段上の分岐孔28に向かって移動し、その外周面が終端孔壁283に押し当てられた状態で支持される。これを図21(c)及び図21(d)のように繰り返すことにより、後軸部13Xが初期状態(図21(a))よりも3段上の分岐孔28内に移動する。これにより、陳列棚1の後部の高さ位置が3段分高くなり、陳列棚1が前下がりに傾斜された姿勢になる。なお、前述したように、後支持プレート24bにおける前記受け入れ部の前後方向の幅は、前支持プレート23bにおける前記受け入れ部の前後方向の幅よりも広く設定されている。これにより、陳列棚1の後部の高さ位置だけを変更し、下孔壁281における後軸部13Xの位置が高さ位置の変更前後において変化してしまう場合であっても、その変化を許容(つまり、後軸部13Xの位置の相違を吸収)することができる。
以上の第2実施形態に係る商品陳列装置100においては、各ロック機構(17,18)により対応する軸部(12X,13X)の係止状態(ロック状態)を、陳列棚1の前側と後側とで別々に解除することができるため、陳列棚1の高さ位置等の変更作業における店員等の作業負担が軽減される。また、分岐孔28の上孔壁282が長孔27に近づくほど下孔壁281から離れるように傾斜しているため、陳列棚1の前部又は後部を上方に持ち上げるだけで、各ロック機構(17,18)による対応する軸部(12X,13X)の係止状態(ロック状態)を解除させることができる。そして、長孔27に凹部273が設けられているため、陳列棚1の高さ位置等の変更作業の際において、各軸部(12X,13X)が対応する分岐孔28から外れた状態で、店員が操作部(171b,181b)を押し続けることにより、各軸部(12X,13X)が分岐孔1段毎に移動し易くなる。
なお、第2実施形態に係る商品陳列装置100において、分岐孔28は、外向きに限らず、内向きに分岐してもよい。また、各ロック機構(特に、第1ロック機構17)は、店員等により、意図せず操作させるおそれがあるため、図示省略するが、各操作部(171b,181b)の操作方向と異なる方向に操作される補助操作部を備え、当該補助操作部が操作され且つ各操作部(171b,181b)が操作された場合に、対応する軸部(12X,13X)の移動が許容される、つまり、ロック状態(支持状態)が解除されるように構成されてもよい。また、第2ロック機構18の操作部171bを陳列棚1の前側から操作可能な部材を設けてもよい。
また、第2実施形態では、第1ロック機構17と第2ロック機構18は同一構造の機構を有しているが、これに限らず、異なる構造で構成されてもよい。また、陳列棚1は、前側と後側の両方にロック機構(17,18)を備えているが、これに限らず、いずれか一方に備えてもよい。陳列棚1は、例えば、前側に第1ロック機構17を備える場合には、後側では第1実施形態と同様に後固定部15を備え、後側に第2ロック機構18を備える場合には、前側では第1実施形態と同様に前固定部14を備えてもよい。つまり、陳列棚1は、棚本体部11と第1ロック機構17及び第2ロック機構18の少なくとも一方とを含めばよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて更なる変形や変更が可能である。
1…陳列棚、
11…棚本体部、
12X…前軸部、
13X…後軸部、
14…前固定部、
15…後固定部、
17…第1ロック機構、
171…第1取付部、
172…第1付勢部、
18…第2ロック機構、
181…第2取付部、
182…第2付勢部、
23…前棚柱、
24…後棚柱、
27…長孔、
271…長辺部、
272…長辺部、
273…凹部、
28…分岐孔、
28a…上下移動許容孔部、
28b…前後移動許容孔部、
281…下孔壁、
282…上孔壁、
29…前後移動規制部、
4…付勢装置、
41…フック部、
42…付勢部、
100…商品陳列装置
21219 (P121-0061)
11…棚本体部、
12X…前軸部、
13X…後軸部、
14…前固定部、
15…後固定部、
17…第1ロック機構、
171…第1取付部、
172…第1付勢部、
18…第2ロック機構、
181…第2取付部、
182…第2付勢部、
23…前棚柱、
24…後棚柱、
27…長孔、
271…長辺部、
272…長辺部、
273…凹部、
28…分岐孔、
28a…上下移動許容孔部、
28b…前後移動許容孔部、
281…下孔壁、
282…上孔壁、
29…前後移動規制部、
4…付勢装置、
41…フック部、
42…付勢部、
100…商品陳列装置
21219 (P121-0061)
Claims (10)
- 商品が陳列される陳列棚と、前記陳列棚の左側方と右側方のそれぞれにおいて前後に離隔して設けられ前記陳列棚を支持する前棚柱及び後棚柱と、含む商品陳列装置であって、
前記前棚柱及び前記後棚柱のそれぞれには、上下方向に延びる長孔と、前記長孔から分岐し且つ互いに上下方向に離隔する複数の分岐孔と、が形成され、
前記陳列棚は、前記前棚柱の前記長孔及び前記分岐孔に挿入可能な前軸部及び前記後棚柱の前記長孔及び前記分岐孔に挿入可能な後軸部を有し、
前記長孔から分岐する前記分岐孔の分岐方向は、前記前棚柱と前記後棚柱とで前後方向について互いに逆向きである、商品陳列装置。 - 前記陳列棚は、
棚本体部と、
前記前軸部を前記棚本体部に対する少なくとも前後方向及び上下方向の相対移動を規制して前記棚本体部に取り付ける前固定部と、
前記後軸部を前記棚本体部に対する少なくとも前後方向及び上下方向の相対移動を規制して前記棚本体部に取り付ける後固定部と、
を含む、請求項1に記載の商品陳列装置。 - 前記分岐孔は、前記長孔側に位置し且つ受け入れた前記前軸部又は前記後軸部についての少なくとも上下方向の移動を許容する上下移動許容孔部と、前記上下移動許容孔部と連通し且つ挿入された前記前軸部又は前記後軸部についての少なくとも前後方向についての移動を許容する前後移動許容孔部と、を含む、請求項1又は2に記載の商品陳列装置。
- 前記前棚柱及び前記後棚柱のそれぞれは、前記分岐孔の孔壁のうちの下孔壁における前記長孔側の端部を含む部分から上方に突出した前後移動規制部を有する、請求項1~3のいずれか一つに記載の商品陳列装置。
- 前記陳列棚は、
棚本体部と、
第1ロック機構及び第2ロック機構の少なくとも一方と、
を含み、
前記第1ロック機構は、前記前棚柱における前記分岐孔と前記長孔との間で前記前軸部を前記棚本体部に対して相対移動可能に前記棚本体部に取り付ける第1取付部と、前記前軸部を前記前棚柱における前記長孔側から前記分岐孔側に向かって付勢するための第1付勢部と、を有する機構であり、
前記第2ロック機構は、前記後棚柱における前記分岐孔と前記長孔との間で前記後軸部を前記棚本体部に対して相対移動可能に前記棚本体部に取り付ける第2取付部と、前記後軸部を前記後棚柱における前記長孔側から前記分岐孔側に向かって付勢するための第2付勢部と、を有する機構である、
請求項1に記載の商品陳列装置。 - 前記前棚柱における前記分岐孔の孔壁のうちの下孔壁は前記前軸部を受け入れ可能な前後方向についての幅を有し、
前記後棚柱における前記分岐孔の孔壁のうちの下孔壁は前記後軸部を受け入れ可能な前後方向についての幅を有し、
前記分岐孔の孔壁のうちの分岐孔終端を規定する終端孔壁から連続的に一方向に延伸するとともに前記下孔壁に相対する上孔壁は、前記長孔に近づくほど前記下孔壁から離れるように傾斜している、請求項5に記載の商品陳列装置。 - 前記長孔の孔壁のうちの前記分岐孔と反対側の長辺部における前記分岐孔の前記下孔壁に対応する部分には、凹部が形成されている、請求項6に記載の商品陳列装置。
- 前記前棚柱の前記分岐孔の前記分岐方向は前後方向について後向きであり、
前記後棚柱の前記分岐孔の前記分岐方向は前後方向について前向きである、請求項1~7のいずれか一つに記載の商品陳列装置。 - 前記前棚柱の前記分岐孔の前記分岐方向は前後方向について前向きであり、
前記後棚柱の前記分岐孔の前記分岐方向は前後方向について後向きである、請求項1~7のいずれか一つに記載の商品陳列装置。 - 前記陳列棚の前端部に係止されるフック部と、前記フック部を上方に付勢する付勢部とを有する付勢装置を含む、請求項1~9のいずれか一つに記載の商品陳列装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021136664A JP2023031142A (ja) | 2021-08-24 | 2021-08-24 | 商品陳列装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021136664A JP2023031142A (ja) | 2021-08-24 | 2021-08-24 | 商品陳列装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023031142A true JP2023031142A (ja) | 2023-03-08 |
Family
ID=85414201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021136664A Pending JP2023031142A (ja) | 2021-08-24 | 2021-08-24 | 商品陳列装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023031142A (ja) |
-
2021
- 2021-08-24 JP JP2021136664A patent/JP2023031142A/ja active Pending
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