JP2023026869A - 半導体記憶装置及び半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体記憶装置における電気特性の劣化を抑制する。
【解決手段】実施形態の半導体記憶装置は、第1絶縁体層、第1導電体層、第1ピラー、第2ピラー、及び第2絶縁体層を備える。第1導電体層は、第1絶縁体層の上方に設けられ、タングステンを含み、且つ第1サブ導電体層及び第2サブ導電体層を有する。第1ピラー及び第2ピラーは、第1絶縁体層及び第1導電体層を貫通する。第2絶縁体層は、第1絶縁体層及び第1導電体層を分断する。第1サブ導電体層は、第2サブ導電体層に接し、且つ第2サブ導電体層と第1絶縁体層との間に設けられる。第1サブ導電体層におけるフッ素の濃度は、第2サブ導電体層におけるフッ素の濃度よりも低い。第1サブ導電体層は、第2絶縁体層と第1ピラーとの間の第1部分、及び第1ピラーと第2ピラーとの間の第2部分を含む。第1部分における第1サブ導電体層の厚さは、第2部分における第1サブ導電体層の厚さよりも薄い。
【選択図】図6
【解決手段】実施形態の半導体記憶装置は、第1絶縁体層、第1導電体層、第1ピラー、第2ピラー、及び第2絶縁体層を備える。第1導電体層は、第1絶縁体層の上方に設けられ、タングステンを含み、且つ第1サブ導電体層及び第2サブ導電体層を有する。第1ピラー及び第2ピラーは、第1絶縁体層及び第1導電体層を貫通する。第2絶縁体層は、第1絶縁体層及び第1導電体層を分断する。第1サブ導電体層は、第2サブ導電体層に接し、且つ第2サブ導電体層と第1絶縁体層との間に設けられる。第1サブ導電体層におけるフッ素の濃度は、第2サブ導電体層におけるフッ素の濃度よりも低い。第1サブ導電体層は、第2絶縁体層と第1ピラーとの間の第1部分、及び第1ピラーと第2ピラーとの間の第2部分を含む。第1部分における第1サブ導電体層の厚さは、第2部分における第1サブ導電体層の厚さよりも薄い。
【選択図】図6
Description
実施形態は、半導体記憶装置及び半導体記憶装置の製造方法に関する。
データを不揮発に記憶することが可能なNAND型フラッシュメモリが知られている。
半導体記憶装置における電気特性の劣化を抑制する。
実施形態の半導体記憶装置は、第1絶縁体層、第1導電体層、第1ピラー、第2ピラー、及び第2絶縁体層を備える。第1導電体層は、第1絶縁体層の上方に設けられ、タングステンを含み、且つ第1サブ導電体層及び第2サブ導電体層を有する。第1ピラー及び第2ピラーは、第1絶縁体層及び第1導電体層を貫通し、第1方向に延伸する。第2絶縁体層は、第1方向及び第1方向と交差する第2方向に延伸し、第1絶縁体層及び第1導電体層を分断する。第1ピラーは、第1方向及び第2方向と交差する第3方向において、第2絶縁体層と前記第2ピラーとの間に位置する。第1サブ導電体層は、第2サブ導電体層に接し、且つ第2サブ導電体層と第1絶縁体層との間に設けられる。第1サブ導電体層におけるフッ素の濃度は、第2サブ導電体層におけるフッ素の濃度よりも低い。第1サブ導電体層は、第2絶縁体層と第1ピラーとの間の第1部分、及び第1ピラーと第2ピラーとの間の第2部分を含む。第1部分における第1サブ導電体層の厚さは、第2部分における第1サブ導電体層の厚さよりも薄い。
以下に実施形態が図面を参照して記述される。各実施形態は、発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示している。図面は模式的又は概念的なものであり、各図面の寸法及び比率等は必ずしも現実のものと同一とは限らない。ある実施形態についての記述は全て、明示的にまたは自明的に排除されない限り、別の実施形態の記述としても当てはまる。本発明の技術的思想は、構成要素の形状、構造、配置等によって特定されるものではない。
尚、以下の記述において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一の符号が付される。参照符号を構成する文字の後の数字は、同じ文字を含んだ参照符号によって参照され、且つ同様の構成を有する要素同士を区別するために使用される。同じ文字を含んだ参照符号で示される要素を相互に区別する必要がない場合、これらの要素はそれぞれ文字のみを含んだ参照符号により参照される。
[1]第1実施形態
[1-1]構成(構造)
以下に、実施形態に係る半導体記憶装置1について説明する。
[1-1]構成(構造)
以下に、実施形態に係る半導体記憶装置1について説明する。
[1-1-1]半導体記憶装置1の構成
図1は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の構成例を示している。半導体記憶装置1は、データを不揮発に記憶することが可能なNAND型フラッシュメモリである。半導体記憶装置1は、外部のメモリコントローラ100によって制御される。
図1は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の構成例を示している。半導体記憶装置1は、データを不揮発に記憶することが可能なNAND型フラッシュメモリである。半導体記憶装置1は、外部のメモリコントローラ100によって制御される。
図1に示されるように、半導体記憶装置1は、例えばメモリセルアレイ10、コマンドレジスタ11、アドレスレジスタ12、シーケンサ13、ドライバモジュール14、ロウデコーダモジュール15、及びセンスアンプモジュール16を備えている。
メモリセルアレイ10は、複数のブロックBLK0~BLKn(nは1以上の整数)を含む。ブロックBLKは、データを不揮発に記憶することが可能な複数のメモリセルトランジスタMT(図示せず)の集合を含み、例えばデータの消去単位として使用される。メモリセルアレイ10には、図示せぬ複数のソース線SL、ワード線WL、及びビット線BL等が接続される。各メモリセルトランジスタは、例えば1本のビット線BLと1本のワード線WLとに関連付けられている。メモリセルアレイ10の詳細な構成については後述する。
コマンドレジスタ11は、半導体記憶装置1がメモリコントローラ100から受信したコマンドCMDを保持する。コマンドCMDは、例えばシーケンサ13に読み出し動作、書き込み動作、消去動作等を実行させる命令を含んでいる。
アドレスレジスタ12は、半導体記憶装置1がメモリコントローラ100から受信したアドレス情報ADDを保持する。アドレス情報ADDは、例えばブロックアドレスBAd、ページアドレスPAd、及びカラムアドレスCAdを含んでいる。例えば、ブロックアドレスBAd、ページアドレスPAd、及びカラムアドレスCAdは、それぞれブロックBLK、ワード線WL、及びビット線BLの選択に使用される。
シーケンサ13は、半導体記憶装置1全体の動作を制御する。例えば、シーケンサ13は、コマンドレジスタ11に保持されたコマンドCMDに基づいてドライバモジュール14、ロウデコーダモジュール15、及びセンスアンプモジュール16等を制御して、読み出し動作、書き込み動作、消去動作等を実行する。
ドライバモジュール14は、読み出し動作、書き込み動作、消去動作等で使用される電圧を生成し、ロウデコーダモジュール15に供給する。ドライバモジュール14は、例えばアドレスレジスタ12に保持されたページアドレスPAdに基づいて、選択されたワード線WLに対応する信号線に生成した電圧を印加する。
ロウデコーダモジュール15は、アドレスレジスタ12に保持されたブロックアドレスBAdに基づいて、メモリセルアレイ10内の1つのブロックBLKを選択する。そして、ロウデコーダモジュール15は、例えば選択されたワード線WLに接続される信号線に印加された電圧を、選択されたブロックBLK内の選択されたワード線WLに転送する。
センスアンプモジュール16は、書き込み動作において、メモリコントローラ100から受信した書き込みデータDATに応じて定まる電圧を各ビット線BLに印加する。また、センスアンプモジュール16は、読み出し動作において、ビット線BLの電圧に基づいてメモリセルトランジスタMTに記憶されたデータを判定し、判定結果を読み出しデータDATとしてメモリコントローラ100に転送する。
以上で説明した半導体記憶装置1及びメモリコントローラ100は、それらの組み合わせにより1つの半導体装置を構成しても良い。このような半導体装置としては、例えばSDTMカードのようなメモリカードや、SSD(solid state drive)等が挙げられる。
[1-1-2]メモリセルアレイ10の回路構成
図2は、第1実施形態に係る半導体記憶装置が備えるメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図である。図2では、メモリセルアレイ10に含まれる複数のブロックBLKのうちの1つのブロックBLKを抽出して示している。その他のブロックBLKも、全て図2に示される要素及び接続から構成される。メモリセルアレイ10内のブロックBLK数、1ブロックBLK内のストリングユニットSU数は、任意の数に設定出来る。以下の記述は、1ブロックBLKが5つのストリングユニットSU0~SU4を含む例に基づく。
図2は、第1実施形態に係る半導体記憶装置が備えるメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図である。図2では、メモリセルアレイ10に含まれる複数のブロックBLKのうちの1つのブロックBLKを抽出して示している。その他のブロックBLKも、全て図2に示される要素及び接続から構成される。メモリセルアレイ10内のブロックBLK数、1ブロックBLK内のストリングユニットSU数は、任意の数に設定出来る。以下の記述は、1ブロックBLKが5つのストリングユニットSU0~SU4を含む例に基づく。
各ストリングユニットSUは、ビット線BL0~BLm(mは1以上の整数)にそれぞれ関連付けられた複数のNANDストリングNSの集合である。各NANDストリングNSは、複数のメモリセルトランジスタ、例えばメモリセルトランジスタMT0~MT7、並びに選択トランジスタST1及びST2を含む。以下の記述は、各NANDストリングNSが8個のメモリセルトランジスタMT0~MT7を含む例に基づく。
メモリセルトランジスタMTは、制御ゲート及び電荷蓄積層を含み、データを不揮発に保持する。選択トランジスタST1及びST2のそれぞれは、各種動作時におけるストリングユニットSUの選択に使用される。
各NANDストリングNSにおいて、メモリセルトランジスタMT0~MT7は、直列に接続される。選択トランジスタST1のドレインは、関連付けられたビット線BLに接続され、選択トランジスタST1のソースは、メモリセルトランジスタMT0~MT7の組の一端に接続される。メモリセルトランジスタMT0~MT7の組の他端は、選択トランジスタST2のドレインに接続される。選択トランジスタST2のソースは、ソース線SLに接続される。
同一のブロックBLKにおいて、メモリセルトランジスタMT0~MT7の制御ゲートは、それぞれワード線WL0~WL7に接続される。ストリングユニットSU0~SU4内のそれぞれの選択トランジスタST1のゲートは、それぞれ選択ゲート線SGD0~SGD3に接続される。複数の選択トランジスタST2のゲートは、選択ゲート線SGSに接続される。
ビット線BL0~BLmには、それぞれ異なるカラムアドレスが割り当てられる。各ビット線BLは、複数のブロックBLK間で同一のカラムアドレスが割り当てられたNANDストリングNSによって共有される。ワード線WL0~WL7のそれぞれは、ブロックBLK毎に設けられる。ソース線SLは、例えば複数のブロックBLK間で共有される。
1つのストリングユニットSU内で共通のワード線WLに接続された複数のメモリセルトランジスタMTの集合は、例えばセルユニットCUと称される。例えば、それぞれが1ビットデータを記憶するメモリセルトランジスタMTを含むセルユニットCUの記憶容量が、「1ページデータ」として定義される。セルユニットCUは、メモリセルトランジスタMTが記憶するデータのビット数に応じて、2ページデータ以上の記憶容量を有し得る。
尚、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が備えるメモリセルアレイ10の回路構成は、以上で説明した構成に限定されない。例えば、各NANDストリングNSが含むメモリセルトランジスタMT並びに選択トランジスタST1及びST2の個数は、それぞれ任意の個数に設計され得る。
[1-1-3]メモリセルアレイ10の平面構造
以下に、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が備えるメモリセルアレイ10の構造の一例について説明する。尚、以下の説明では、X軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系が使用される。平面図には、図を見易くするためにハッチングが適宜付加されている。平面図に付加されたハッチングは、ハッチングが付加された構成要素の素材や特性とは必ずしも関連していない。断面図では、図を見易くするために絶縁体層(層間絶縁膜)、配線、コンタクト等の構成要素が適宜省略されている。
以下に、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が備えるメモリセルアレイ10の構造の一例について説明する。尚、以下の説明では、X軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系が使用される。平面図には、図を見易くするためにハッチングが適宜付加されている。平面図に付加されたハッチングは、ハッチングが付加された構成要素の素材や特性とは必ずしも関連していない。断面図では、図を見易くするために絶縁体層(層間絶縁膜)、配線、コンタクト等の構成要素が適宜省略されている。
図3は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の備えるメモリセルアレイ10の平面レイアウトの一例を示す平面図である。図3では、1つのブロックBLK(すなわち、ストリングユニットSU0~SU4)を含む領域を抽出して示している。図3に示されるように、メモリセルアレイ10は、複数のメモリピラーMP、複数のコンタクトCV、複数の部材SLT及びSHE、並びに複数のビット線BLを含む。
複数の部材SLTは、各々がX軸に沿って延び、Y軸に沿って並ぶ。各部材SLTは、コンタクトLI及びスペーサSPを含む。コンタクトLIは、XZ平面内に広がる導電体である。スペーサSPは、コンタクトLIの側面に設けられた絶縁体である。言い換えると、コンタクトLIは、平面視においてスペーサSPに囲まれる。各部材SLTは、当該部材SLTを介して隣り合う積層配線(後述される)を分断する。
複数の部材SHEは、各々がX軸に沿って延び、Y軸に沿って並ぶ。本例では、4つの部材SHEが、隣り合う部材SLTの間のそれぞれに配置されている。各部材SHEは、例えば、絶縁体が埋め込まれた構造を有する。各部材SHEは、当該部材SHEを介して隣り合う選択ゲート線SGD(後述される)を分断する。
以上で説明されたメモリセルアレイ10の平面レイアウトでは、部材SLTによって区切られた領域が、1つのブロックBLKとして機能している。また、部材SLTとSHEとによって区切られた領域、及びSHEとSHEとによって区切られた領域が、それぞれ1つのストリングユニットSUとして機能している。具体的には、例えばY方向に隣り合うストリングユニットSU0及びSU1の間、SU1及びSU2の間、SU2及びSU3の間、並びにSU3及びSU4の間に、それぞれSHEが配置される。そして、メモリセルアレイ10には、例えば図3に示されるレイアウトと同様のレイアウトが、Y方向に繰り返し配置される。
尚、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が備えるメモリセルアレイ10の平面レイアウトは、以上で説明されたレイアウトに限定されない。例えば、隣り合う部材SLTの間に配置される部材SHEの数は、任意の数に設計され得る。隣り合う部材SLTの間に形成されるストリングユニットSUの個数は、隣り合う部材SLTの間に配置された部材SHEの数に基づいて変更され得る。
複数のメモリピラーMPは、隣り合う2つの部材SLTの間の領域において、例えば24列の千鳥状に配置される。例えば、紙面の上側(+Y側)から数えて、5列目のメモリピラーMPと、10列目のメモリピラーMPと、15列目のメモリピラーMPと、20列目のメモリピラーMPとのそれぞれに、1つの部材SHEが重なっている。尚、隣り合う部材SLT間におけるメモリピラーMPの個数及び配置はこれに限定されず、適宜変更され得る。メモリピラーMPの各々は、例えば1つのNANDストリングNSとして機能する。
複数のビット線BLは、それぞれがY軸に沿って延び、X軸に沿って並ぶ。各ビット線BLは、ストリングユニットSU毎に、少なくとも1つのメモリピラーMPと重なるように配置される。図3の例では、2つのビット線BLが、1つのメモリピラーMPと重なるように配置される場合が示される。メモリピラーMPに重なっている複数のビット線BLのうち1本のビット線BLと、当該メモリピラーMPとの間には、コンタクトCVが設けられる。各メモリピラーMPは、コンタクトCVを介して1本のビット線BLと電気的に接続される。1本のビット線BLには、部材SLT又は部材SHEで区切られた領域のそれぞれにおいて、1個のコンタクトCVが接続される。
例えば、部材SHEと接触しているメモリピラーMPと、ビット線BLとの間のコンタクトCVは、省略される。言い換えると、異なる2つの選択ゲート線SGDに接したメモリピラーMPとビット線BLとの間のコンタクトCVは、省略される。隣り合う部材SLT間におけるメモリピラーMPや部材SHE等の個数及び配置は、図3を用いて説明された構成に限定されず、適宜変更され得る。各メモリピラーMPと重なるビット線BLの数は、任意の数に設計され得る。
[1-1-4]メモリセルアレイ10の断面構造
図4は、第1実施形態に係る半導体記憶装置が備えるメモリセルアレイ10の断面構造の一例を示す、図3のIV-IV線に沿った断面図である。図4に示されるように、メモリセルアレイ10は、半導体基板20、導電体層21~25、及び絶縁体層30~34をさらに含む。
図4は、第1実施形態に係る半導体記憶装置が備えるメモリセルアレイ10の断面構造の一例を示す、図3のIV-IV線に沿った断面図である。図4に示されるように、メモリセルアレイ10は、半導体基板20、導電体層21~25、及び絶縁体層30~34をさらに含む。
半導体基板20の上方に、絶縁体層30が設けられる。絶縁体層30は、例えば、酸化シリコン(SiO2)を含む。図示が省略されているが、半導体基板20の一部及び絶縁体層30内には、回路領域UAが設けられ、絶縁体層30上にメモリセルアレイ10が設けられている。回路領域UAには、例えば、ロウデコーダモジュール15やセンスアンプモジュール16等に用いられる回路が形成される。
絶縁体層30の上方に、導電体層21が設けられる。導電体層21は、例えばXY平面に沿って広がった板状に形成され、ソース線SLとして使用される。導電体層21は、例えば、N型半導体である。導電体層21は、例えばリン(P)がドープされたシリコン(Si)や金属材料等を含む。
導電体層21の上に、絶縁体層31が設けられる。絶縁体層31の上に、導電体層22が設けられる。導電体層22は、例えばXY平面に沿って広がった板状に形成される。導電体層22は、選択ゲート線SGSとして使用される。導電体層22は、例えばタングステン(W)を含む。導電体層22の詳細は、図6で後述される。
導電体層22の上方に、絶縁体層32及び導電体層23が交互に積層される。導電体層23は、例えばXY平面に沿って広がった板状に形成される。積層された複数の導電体層23は、半導体基板20側から順に、それぞれワード線WL0~WL7として使用される。導電体層23は、例えばタングステンを含む。導電体層23の詳細は、図6で後述される。
最上層の導電体層23の上方に、絶縁体層33が設けられる。絶縁体層33の上に、導電体層24が設けられる。導電体層24は、例えばXY平面に沿って広がった板状に形成され、選択ゲート線SGDとして使用される。導電体層24は、例えばタングステンを含む。導電体層24の詳細は、図6で後述される。
導電体層24の上に、絶縁体層34が設けられる。絶縁体層34の上に、導電体層25が設けられる。導電体層25は、例えばY軸に沿って延びるライン状に形成され、ビット線BLとして使用される。図示せぬ領域において複数の導電体層25は、X軸に沿って並ぶ。導電体層25は、例えば銅(Cu)を含む。
複数のメモリピラーMPの各々は、Z軸に沿って延伸し、絶縁体層31~33、及び導電体層22~24を貫通する。メモリピラーMPの上端は、絶縁体層34中に位置する。メモリピラーMPの下端は、導電体層21中に位置する。
メモリピラーMPの各々は、例えばコア部材40、半導体層41、積層膜42を含む。コア部材40は、Z軸に沿って延伸し、メモリピラーMPの中央部に設けられる。例えば、コア部材40の上端は、導電体層24が設けられた層よりも上層に達している。コア部材40の下端は、導電体層21に達している。コア部材40は、例えば酸化シリコン等の絶縁体を含む。
半導体層41は、例えばコア部材40の周囲を覆っている。例えば半導体層41の底面は、導電体層21に接触している。半導体層41は、例えばシリコンを含む。
積層膜42は、半導体層41と導電体層21とが接触する部分を除いて、半導体層41の側面及び底面を覆っている。積層膜42の詳細は、図5で後述される。
以上で説明したメモリピラーMPの構造では、メモリピラーMPと導電体層22とが交差する部分が、選択トランジスタST2として機能する。メモリピラーMPと1つの導電体層23とが交差する部分が、1つのメモリセルトランジスタMTとして機能する。メモリピラーMPと導電体層24とが交差する部分が、選択トランジスタST1として機能する。
部材SLTは、例えばXZ平面に沿って設けられた部分を有し、導電体層22~24を分断する。部材SLT内のコンタクトLIは、部材SLTに沿って設けられる。コンタクトLIの上端の一部は、絶縁体層34と接触する。コンタクトLIの下端は、導電体層21と接触する。コンタクトLIは、例えばソース線SLの一部として使用される。スペーサSPは、少なくともコンタクトLIと導電体層22~24との間に設けられる。コンタクトLIと、導電体層22~24との間は、スペーサSPによって離隔及び絶縁されている。
部材SHEは、例えばXZ平面に沿って設けられた部分を有し、少なくとも導電体層24を分断している。部材SHEの上端は、絶縁体層34と接触する。部材SHEの下端は、絶縁体層33と接触する。部材SHEは、例えば酸化シリコン等の絶縁体を含む。部材SHEの上端と部材SLTの上端とは、揃っていてもよいし、揃っていなくてもよい。また、部材SHEの上端とメモリピラーMPの上端とは、揃っていてもよいし、揃っていなくてもよい。
メモリピラーMP内の半導体層41の上面に、柱状のコンタクトCVが設けられる。図示された領域には、3本のメモリピラーMPのうち、1本のメモリピラーMPに接続されたコンタクトCVが表示されている。当該領域において、部材SHEと重ならない且つコンタクトCVが接続されていないメモリピラーMPには、図示されない領域においてコンタクトCVが接続される。
コンタクトCVの上面には、1個の導電体層25、すなわち1本のビット線BLが接触している。1つの導電体層25には、部材SLT及びSHEによって区切られた空間のそれぞれにおいて、1つのコンタクトCVが接続される。つまり、導電体層25の各々には、隣り合う部材SLT及びSHEの間に設けられたメモリピラーMPと、隣り合う2つの部材SHEの間に設けられたメモリピラーMPとが電気的に接続される。
図5は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1におけるメモリピラーMPの断面構造の一例を示し、図4のV-V線に沿った断面図である。より具体的には、図5は、半導体基板20の表面に平行且つ導電体層23を含む層におけるメモリピラーMPの断面構造を示している。図5に示されるように、積層膜42は、例えばトンネル絶縁膜43、絶縁膜44、及び第1のブロック絶縁膜45を含む。
図5は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1におけるメモリピラーMPの断面構造の一例を示し、図4のV-V線に沿った断面図である。より具体的には、図5は、半導体基板20の表面に平行且つ導電体層23を含む層におけるメモリピラーMPの断面構造を示している。図5に示されるように、積層膜42は、例えばトンネル絶縁膜43、絶縁膜44、及び第1のブロック絶縁膜45を含む。
導電体層23を含む断面において、コア部材40は、メモリピラーMPの中央部に設けられる。半導体層41は、コア部材40の側面を囲っている。トンネル絶縁膜43は、半導体層41の側面を囲っている。絶縁膜44は、トンネル絶縁膜43の側面を囲っている。第1のブロック絶縁膜45は、絶縁膜44の側面を囲っている。導電体層23は、第1のブロック絶縁膜45の側面を囲っている。トンネル絶縁膜43及び第1のブロック絶縁膜45の各々は、例えば酸化シリコンを含む。絶縁膜44は、例えば窒化シリコンを含む。
以上で説明された各メモリピラーMPにおいて、半導体層41は、メモリセルトランジスタMT0~MT7並びに選択トランジスタST1及びST2のそれぞれのチャネル(電流経路)として使用される。絶縁膜44は、メモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層として使用される。半導体記憶装置1は、メモリセルトランジスタMT0~MT7並びに選択トランジスタST1及びST2をオンさせることによって、ビット線BLとコンタクトLIとの間でメモリピラーMPを介した電流を流すことが出来る。これにより、メモリピラーMPの各々は、1つのNANDストリングNSとして機能し得る。
図6は、図4の導電体層23を含む一部を拡大した図である。図6を用いて、導電体層23の構造について更に説明する。図示されている3本のメモリピラーMPは、以下では、部材SLTに近い側から順に、メモリピラーMPK、メモリピラーMPL、メモリピラーMPMと称される場合がある。導電体層23の内、部材SLT及びメモリピラーMPKに挟まれている部分は、以下では導電体層23Kと称される場合がある。導電体層23の内、メモリピラーMPK及びメモリピラーMPLに挟まれている部分は、以下では導電体層23Lと称される場合がある。導電体層23の内、メモリピラーMPL及びメモリピラーMPMに挟まれている部分は、以下では導電体層23Mと称される場合がある。同様に、部材SLT及びメモリピラーMPKに挟まれている領域中の構成要素は、その参照符号の末尾にKが付される場合がある。メモリピラーMPK及びメモリピラーMPLに挟まれている領域中の構成要素は、その参照符号の末尾にLが付される場合がある。メモリピラーMPL及びメモリピラーMPMに挟まれている領域中の構成要素は、その参照符号の末尾にLが付される場合がある。
導電体層23は、例えば絶縁体層32の間に形成される。また、図3では記載が省略されているが、絶縁体層32と、導電体層23との間には、第2のブロック絶縁膜53が形成されている。導電体層23は、多層構造を有している。導電体層23は、導電体層23a(23aK、23aL、及び23aM)及び導電体層23b(23bK、23bL、及び23bM)を含む。すなわち、導電体層23Kは、導電体層23aK及び導電体層23bKを含む。導電体層23Lは、導電体層23aL及び導電体層23bLを含む。導電体層23Mは、導電体層23aM及び導電体層23bMを含む。
導電体層23bは、例えばXY平面に沿って広がる板状に形成され、導電体層23の内部に設けられる。導電体層23aは、導電体層23bの表面を囲っている。第2のブロック絶縁膜53は、導電体層23aの表面を囲っている。第2のブロック絶縁膜53は、上面及び下面の一部において、絶縁体層32と接する。第2のブロック絶縁膜53は、メモリピラーMPの側面の一部において第1のブロック絶縁膜45と接する。
導電体層23bは、例えばタングステン(W)及びフッ素(F)を含む。導電体層23bに含まれるフッ素の濃度は、導電体層23bの全体に亘って均一でなくてもよい。
導電体層23aは、例えばタングステン及び酸素(O)を含む。導電体層23bと導電体層23aとは、どちらも主にタングステンを含む材料であるが、両者は主にフッ素の含有量において異なる。導電体層23bに含まれるフッ素の量の方が、導電体層23aに含まれるフッ素の量よりも多い。導電体層23aは、理想的には形成された時点ではフッ素を含まないが、その後の製造工程を経ることで、導電体層23bに含まれるフッ素の一部が、導電体層23aに拡散する場合がある。この場合であっても、導電体層23bに含まれるフッ素の量の方が、導電体層23aに含まれるフッ素の量よりも多い。このとき、導電体層23aのフッ素濃度は、導電体層23bに近い領域において高く、遠い領域において低い。
導電体層23aは、導電体層23bに含まれるフッ素が、導電体層23a及び第2のブロック絶縁膜53を越えて、絶縁体層32及び第1のブロック絶縁膜45に拡散させない役割を含む。
第2のブロック絶縁膜53(53K、53L、及び53M)は、例えば酸化アルミニウムを含む。第2のブロック絶縁膜53は、例えば高誘電率の材料を含み、ブロック絶縁膜として機能する。第2のブロック絶縁膜53K、53L、及び53Mの厚さは、略均一に形成されていてもいなくてもよい。
ここで、第2のブロック絶縁膜53は、省略されていてもよい。その場合には、導電体層23aが絶縁体層32に接する。
導電体層23aは、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも薄く形成されている。具体的には、導電体層23aKの厚さの平均は、導電体層23aLの厚さの平均より小さい。導電体層23aLの厚さの平均は、導電体層23aMの厚さの平均より小さい。導電体層23aの厚さは、YZ平面における第2のブロック絶縁膜53と導電体層23bとの間の長さである。
また、部材SLTに近い側に位置する導電体層23aは、部材SLTから遠い側に位置する導電体層23aよりも厚さが小さい部分を有する。具体的には、導電体層23aKは、導電体層23aLよりも厚さが小さい部分を有する。導電体層23aKは、導電体層23aLと同じ厚さの部分や導電体層23aLよりも厚さが大きい部分を有していても構わない。また、導電体層23aLは、導電体層23aMよりも厚さが小さい部分を有する。導電体層23aLは、導電体層23aMと同じ厚さの部分や導電体層23aMよりも厚さが大きい部分を有していても構わない。
導電体層23aKは、導電体層23bKに含まれるフッ素が、導電体層23aK及び第2のブロック絶縁膜53Kを越えて、絶縁体層32及び第1のブロック絶縁膜45に拡散しない程度の厚さであればよい。
導電体層23aKは、導電体層23bKに含まれるフッ素が、導電体層23aK及び第2のブロック絶縁膜53Kを越えて、絶縁体層32及び第1のブロック絶縁膜45に拡散しない程度の厚さであればよい。
導電体層23bは、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも厚く形成されている。具体的には、導電体層23bKの厚さの平均は、導電体層23bLの厚さの平均より大きい。導電体層23bLの厚さの平均は、導電体層23bMの厚さの平均より大きい。導電体層23bの厚さは、導電体層23bのY方向またはZ方向の厚さである。
導電体層23のF濃度は、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも高い。具体的には、導電体層23KのF濃度は、導電体層23LのF濃度よりも高い。導電体層23LのF濃度は、導電体層23MのF濃度よりも高い。
図6では、導電体層23が例示されたが、導電体層22及び24も、導電体層23と同様の構造を有する。
導電体層24(24K、24L、及び24M)は、絶縁体層33と絶縁体層34との間に形成される。また、図3では記載が省略されているが、絶縁体層33又は絶縁体層34と、導電体層24との間には、第2のブロック絶縁膜54が形成されている。導電体層24は、多層構造を有している。導電体層24は、導電体層24a(24aK、24aL、及び24aM)及び導電体層24b(24bK、24bL、及び24bM)を含む。
第2のブロック絶縁膜54(54K、54L、及び54M)、導電体層24a及び導電体層24bは、それぞれ第2のブロック絶縁膜53、導電体層23a及び導電体層23bと同様である。このため、第2のブロック絶縁膜54、導電体層24a及び導電体層24bについて、以下に説明される点以外の点については、それぞれ、第2のブロック絶縁膜53、導電体層23a及び導電体層23bについての説明が当てはまるとともに詳細な説明は省略される。
第2のブロック絶縁膜54K、54L、及び54Mの厚さは、略均一に形成されていてもいなくてもよい。
導電体層24aは、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも薄く形成されている。具体的には、導電体層24aKの厚さの平均は、導電体層24aLの厚さの平均より小さい。導電体層24aLの厚さの平均は、導電体層24aMの厚さの平均より小さい。導電体層24aの厚さは、YZ平面における第2のブロック絶縁膜54と導電体層24bとの間の長さである。
また、部材SLTに近い側に位置する導電体層24aは、部材SLTから遠い側に位置する導電体層24aよりも厚さが小さい部分を有する。具体的には、導電体層24aKは、導電体層24aLよりも厚さが小さい部分を有する。導電体層24aKは、導電体層24aLと同じ厚さの部分や導電体層24aLよりも厚さが大きい部分を有していても構わない。また、導電体層24aLは、導電体層24aMよりも厚さが小さい部分を有する。導電体層24aLは、導電体層24aMと同じ厚さの部分や導電体層24aMよりも厚さが大きい部分を有していても構わない。
導電体層24aKは、導電体層24bKに含まれるフッ素が、導電体層24aK及び第2のブロック絶縁膜54を越えて、絶縁体層33、絶縁体層34、及び第1のブロック絶縁膜45に拡散しない程度の厚さであればよい。
導電体層24bは、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも厚く形成されている。具体的には、導電体層24bKの厚さの平均は、導電体層24bLの厚さの平均より大きい。導電体層24bLの厚さの平均は、導電体層24bMの厚さの平均より大きい。導電体層24bの厚さは、導電体層24bのY方向またはZ方向の厚さである。
導電体層24のF濃度は、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも高い。具体的には、導電体層24KのF濃度は、導電体層24LのF濃度よりも高い。導電体層24LのF濃度は、導電体層24MのF濃度よりも高い。
同様に、導電体層22(22K、22L、及び22M)は、絶縁体層31と絶縁体層32との間に形成される。また、図3では記載が省略されているが、絶縁体層31又は絶縁体層32と、導電体層22との間には、第2のブロック絶縁膜52が形成されている。導電体層22は、多層構造を有している。導電体層22は、導電体層22a(22aK、22aL、及び22aM)及び導電体層22b(22bK、22bL、及び22bM)を含む。
第2のブロック絶縁膜52(52K、52L、及び52M)、導電体層22a及び導電体層22bは、それぞれ第2のブロック絶縁膜53、導電体層23a及び導電体層23bと同様である。このため、第2のブロック絶縁膜52、導電体層22a及び導電体層22bについて、以下に説明される点以外の点については、それぞれ、第2のブロック絶縁膜53、導電体層23a及び導電体層23bについての説明が当てはまるとともに詳細な説明は省略される。
第2のブロック絶縁膜52K、52L、及び52Mの厚さは、略均一に形成されていてもいなくてもよい。
導電体層22aは、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも薄く形成されている。具体的には、導電体層22aKの厚さの平均は、導電体層22aLの厚さの平均より小さい。導電体層22aLの厚さの平均は、導電体層22aMの厚さの平均より小さい。導電体層22aの厚さは、YZ平面における第2のブロック絶縁膜52と導電体層22bとの間の長さである。
また、部材SLTに近い側に位置する導電体層22aは、部材SLTから遠い側に位置する導電体層22aよりも厚さが小さい部分を有する。具体的には、導電体層22aKは、導電体層22aLよりも厚さが小さい部分を有する。導電体層22aKは、導電体層22aLと同じ厚さの部分や導電体層22aLよりも厚さが大きい部分を有していても構わない。また、導電体層22aLは、導電体層22aMよりも厚さが小さい部分を有する。導電体層22aLは、導電体層22aMと同じ厚さの部分や導電体層22aMよりも厚さが大きい部分を有していても構わない。
導電体層22aKは、導電体層22bKに含まれるフッ素が、導電体層22aK及び第2のブロック絶縁膜52を越えて、絶縁体層33、絶縁体層34、及び第1のブロック絶縁膜45に拡散しない程度の厚さであればよい。
導電体層22bは、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも厚く形成されている。具体的には、導電体層22bKの厚さの平均は、導電体層22bLの厚さの平均より大きい。導電体層22bLの厚さの平均は、導電体層22bMの厚さの平均より大きい。導電体層22bの厚さは、導電体層22bのY方向またはZ方向の厚さである。
導電体層22のF濃度は、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも高い。具体的には、導電体層22KのF濃度は、導電体層22LのF濃度よりも高い。導電体層22LのF濃度は、導電体層22MのF濃度よりも高い。
[1-2]半導体記憶装置1の製造方法
以下に、図7を適宜参照して、第1実施形態に係る半導体記憶装置1における、メモリセルアレイ10内の積層配線構造の形成に関する一連の製造工程の一例について説明する。図7は第1実施形態に係る半導体記憶装置1の製造方法の一例を示すフローチャートである。図8~図17のそれぞれは、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の製造途中の断面構造の一例である。図8~図11、図13、及び図15は、図4と同じ領域の断面を示している。図12、図14、図16は、図6と同じ領域の断面を示している。
以下に、図7を適宜参照して、第1実施形態に係る半導体記憶装置1における、メモリセルアレイ10内の積層配線構造の形成に関する一連の製造工程の一例について説明する。図7は第1実施形態に係る半導体記憶装置1の製造方法の一例を示すフローチャートである。図8~図17のそれぞれは、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の製造途中の断面構造の一例である。図8~図11、図13、及び図15は、図4と同じ領域の断面を示している。図12、図14、図16は、図6と同じ領域の断面を示している。
まず、図8に示されるように、犠牲部材60~62が積層される(ステップS101)。犠牲部材60~62の各々は、選択ゲート線SGS、ワード線WL、及び選択ゲート線SGDとして機能する導電体層22~24が形成される予定の領域に形成される。具体的には、まず半導体基板20上に、絶縁体層30、導電体層21、絶縁体層31、及び犠牲部材60が順に積層される。
その後、犠牲部材60上に絶縁体層32及び犠牲部材61が交互に積層され、最上層の犠牲部材61上に絶縁体層33が形成される。絶縁体層33上には犠牲部材62が形成される。犠牲部材62上には絶縁体層34aが形成される。例えば、犠牲部材61が形成される層数は、ワード線WLの本数に等しい。
絶縁体層30~34aのそれぞれは、例えば酸化シリコンを含む。犠牲部材60~62は、例えば窒化シリコンを含む。
次に、図9に示されるようにメモリピラーMPが形成される(ステップS102)。具体的には、まずフォトリソグラフィ等によって、メモリピラーMPが形成される予定の領域が開口したマスクが形成される。そして、形成されたマスクを用いた異方性エッチングによって、メモリホールが形成される。メモリホールは、絶縁体層30~34a及び犠牲部材60~62のそれぞれを貫通し、メモリホールの底部は、例えば導電体層21内に達する。それから、メモリホールの側面及び底面に、積層膜42が形成され、すなわち、第1のブロック絶縁膜45、絶縁膜44及びトンネル絶縁膜43が順に形成される。その後、メモリホール底部の第1のブロック絶縁膜45、絶縁膜44及びトンネル絶縁膜43の一部が除去される。その後、メモリホール内においてトンネル絶縁膜43の表面上に半導体層41が形成される。半導体層41は、導電体層21に接する。さらに、コア部材40が形成され、メモリホール内がコア部材40によって埋め込まれる。これにより、メモリピラーMPが形成される。
前述の通り、図示されている3本のメモリピラーMPは、部材SLTが形成される予定の領域に近い側から順に、メモリピラーMPK、メモリピラーMPL、メモリピラーMPMと称される場合がある。
次に、絶縁体層34a及びメモリピラーMPの上面上に絶縁体層34bが形成される。以下では、絶縁体層34a及び絶縁体層34bよりなる絶縁体層は、絶縁体層34と称される場合がある。本工程における異方性エッチングは、例えばRIE(Reactive Ion Etching)である。
次に、図10に示されるように、スリットSHが形成され、犠牲部材60~62が除去される(ステップS103)。まず部材SLTが形成される予定の領域に、スリットSHが形成される。具体的には、フォトリソグラフィ等によってスリットSHに対応する領域が開口したマスクが形成され、当該マスクを用いた異方性エッチングによってスリットSHが形成される。スリットSHは、例えば絶縁体層30~34及び犠牲部材60~62のそれぞれを分断する。それから、例えば熱リン酸によるウェットエッチングによって、スリットSHを介して犠牲部材60~62が選択的に除去される。これにより、導電体層22~24が形成される予定の領域に空間72~74がそれぞれ形成される。犠牲部材60~62が除去された構造体は、複数のメモリピラーMPによって維持される。
次に、図11及び図12に示されるように、第2のブロック絶縁膜52~54及び導電体層22a~24aが形成される(ステップS104)。図12には例として第2のブロック絶縁膜53及び導電体層23aが示されているが、第2のブロック絶縁膜52及び54並びに導電体層22a及び24aについても同様である。具体的には、ステップS103で形成された空間72~74の露出した部分の表面上に第2のブロック絶縁膜52~54がそれぞれ形成される。その後、第2のブロック絶縁膜52~54の表面上に、それぞれ導電体層22a~24aが形成される。より具体的には、以下の通りである。例えば、タングステンと酸素と水素とを含んだガスが、スリットSHを介して空間72~74に到達する。このとき用いるガスに、フッ素は含まれない。タングステンと酸素とは、水素によって還元され、空間72~74内でそれぞれ露出した第2のブロック絶縁膜52~54の上に堆積される。この結果、タングステンと酸素とを含んだ導電体層22a~24aがそれぞれ形成される。
このとき、第2のブロック絶縁膜52K~54Kの厚さ、第2のブロック絶縁膜52L~54Lの厚さ及び第2のブロック絶縁膜52M~54Mの厚さは、略均一に形成されていてもよい。導電体層22aK~24aKの厚さ、導電体層22aL~24aLの厚さ及び導電体層22aM~24aMの厚さは、略均一に形成されていてもよい。
導電体層22a~24aの形成によっても、空間72~74の一部は埋め込まれずに、空間72~74として残存する。タングステンと酸素とを含むガスは、例えばWOCl4やWO2Cl2である。水素を含むガスは、例えばH2である。本工程における成膜は、例えばCVDである。
次に、図13及び図14に示されるように、導電体層22a~24aの一部がエッチングされる(ステップS105)。具体的には、タングステンとフッ素を含むガスが、スリットSHを介して、空間72~74に到達する。タングステンとフッ素を含むガスは、例えばWF6である。空間72~74に到達したWF6は、空間72~74内でそれぞれ露出した導電体層22a~24aの一部をエッチングする。このとき、導電体層23aKは、導電体層23aLと比較してスリットSHに近い場所に位置するので、導電体層23aLよりもWF6が届きやすい。このため、導電体層23aKは、導電体層23aLよりも多量にエッチングされ、結果として導電体層23aLよりも薄くなる。これは、導電体層22aK及び24aKについても同様である。すなわち、導電体層22aKは、導電体層22aLよりも多量にエッチングされ、導電体層22aLよりも薄くなる。また、導電体層24aKは、導電体層24aLよりも多量にエッチングされ、導電体層24aLよりも薄くなる。
同様に、導電体層23aLは、導電体層23aMと比較してスリットSHに近い場所に位置するので、導電体層23aMよりもWF6が届きやすい。このため、導電体層23aLは、導電体層23aMよりも多量にエッチングされ、結果として導電体層23aMよりも薄くなる。これは、導電体層22aL及び24aLについても同様である。すなわち、導電体層22aLは、導電体層22aMよりも多量にエッチングされ、導電体層22aMよりも薄くなる。また、導電体層24aLは、導電体層24aMよりも多量にエッチングされ、導電体層24aMよりも薄くなる。
次に、図15及び図16に示されるように、導電体層22b~24bが形成される(ステップS106)。具体的には、タングステン、フッ素および水素を含んだガスが、スリットSHを介して、空間72b~74bにそれぞれ到達する。タングステンおよびフッ素を含むガスは、例えばWF6である。水素を含むガスは、例えばH2である。ガスに含まれるタングステンは、ステップS105でエッチングされた導電体層22a~24aの表面にそれぞれ堆積され、この結果、導電体層22b~24bが形成される。空間72~74は、導電体層22~24によってそれぞれ埋め込まれる。
このとき、導電体層23bKは、導電体層23bLと比較して厚い。これは導電体層23bKの外側に形成されている導電体層23aKが、導電体層23bLの外側に形成されている導電体層23aLよりも薄いためである。ステップS105のエッチングによって導電体層23aKが導電体層23aLよりも薄くなった分、空間73Kが空間73Lよりも広くなる。空間73Kが空間73Lよりも広くなった分、空間73Kに埋め込まれる導電体層23bKが、空間73Lに埋め込まれる導電体層23bLよりも厚く形成される。これは、導電体層22bK及び24bKについても同様である。すなわち、導電体層22bKは、導電体層22bLよりも厚く形成される。また、導電体層24bKは、導電体層24bLよりも厚く形成される。
同様に、導電体層23bLは、導電体層23bMと比較して厚い。これは導電体層23bLの外側に形成されている導電体層23aLが、導電体層23bMの外側に形成されている導電体層23aMよりも薄いためである。ステップS105のエッチングによって導電体層23aLが導電体層23aMよりも薄くなった分、空間73Lが空間73Mよりも広くなる。空間73Lが空間73Mよりも広くなった分、空間73Lに埋め込まれる導電体層23bLが、空間73Mに埋め込まれる導電体層23bMよりも厚く形成される。これは、導電体層22bL及び24bLについても同様である。すなわち、導電体層22bLは、導電体層22bMよりも厚く形成される。また、導電体層24bLは、導電体層24bMよりも厚く形成される。
本工程における成膜は、例えばCVDである。
次に、図17に示されるように部材SHE及び部材SLTが形成される(ステップS107)。まずスリットSH内部に形成された導電体がエッチバック処理によって除去される。なお、本工程において形成される導電体層21~24は、バリアメタルを含まない。詳細については効果で述べられる。
次に、各スリットSH内に部材SLTが形成される。具体的には、まずスリットSHの側面及び底面を覆うように絶縁部(スペーサSP)が形成される。そして、スリットSHの底部に設けられたスペーサSPの一部が除去され、スリットSHの底部において導電体層21の一部が露出する。それから、スリットSH内に導電体(コンタクトLI)が形成される。スリットSH外に形成された導電体は、例えばCMPによって除去される。また、積層配線構造のうちの導電体層24を更に複数の部分に分割する部材SHEが形成される。
次に、メモリピラーMP上の絶縁体層34が除去され、コンタクトCVが、メモリピラーMP上に設けられる。次に、ビット線BLとして機能する導電体層25が、コンタクトCV上に形成される。
以上で説明された第1実施形態に係る半導体記憶装置1の製造工程によって、メモリセルアレイ10内の積層配線構造が形成される。尚、以上で説明された製造工程はあくまで一例であり、これに限定されない。例えば、各製造工程の間にはその他の処理が挿入されてもよいし、一部の工程が省略又は統合されてもよい。また、各製造工程の順番は問題が生じない範囲で入れ替えられてもよい。
[1-3]第1実施形態の利点(効果)
以上で説明した第1実施形態に係る半導体記憶装置1によれば、メモリセルトランジスタの電気特性の劣化を抑制することができ、高品質の半導体記憶装置を提供することができる。以下に、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の詳細な効果について説明する。ここで、半導体記憶装置におけるワード線WL並びに選択ゲート線SGS及びSGDは、以下では積層配線LLと称される場合がある。
以上で説明した第1実施形態に係る半導体記憶装置1によれば、メモリセルトランジスタの電気特性の劣化を抑制することができ、高品質の半導体記憶装置を提供することができる。以下に、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の詳細な効果について説明する。ここで、半導体記憶装置におけるワード線WL並びに選択ゲート線SGS及びSGDは、以下では積層配線LLと称される場合がある。
半導体記憶装置の積層配線LLには、主にタングステンが使用されている。積層配線LLのタングステンは、WF6ガスを用いたCVDによって形成されることが一般的である。WF6ガスにはフッ素が含まれている。このため、積層配線LLのタングステン層はフッ素を含有した層となる。積層配線LLに含まれるフッ素は、その後の工程(例えば熱処理等)によって隣接する層等に拡散する場合がある。フッ素が積層配線LLと接している層間絶縁膜及びメモリピラーMPの絶縁膜に拡散すると、層間絶縁膜及びメモリピラーMPの絶縁膜に含まれるSiO2とフッ素とが反応し、これらの絶縁性が劣化する場合がある。
そこで第1実施形態の比較例に係る半導体記憶装置111は、フッ素を含んだタングステン層と層間絶縁膜及びメモリピラーMPの絶縁膜との間に、フッ素の拡散を防ぐバリアメタルを含んだ膜を形成している。図18は、第1実施形態の比較例に係る半導体記憶装置111におけるメモリピラーMPの断面構造の一例を示す。図18は、図6と同じ領域の断面を示す。比較例に係る半導体記憶装置111は、主に積層配線LLの構造において第1実施形態に係る半導体記憶装置1(図6)と異なる。
図18に示されるように、比較例に係る半導体記憶装置111は、例えば第2のブロック絶縁膜53の内側に導電体層231を有する。導電体層231は、ワード線WLとして機能し、第1実施形態の導電体層23と同様の機能を有する。導電体層231は、多層構造を有している。導電体層231は、導電体層56、導電体層231b、及び空隙76を含む。図18には例として第2のブロック絶縁膜53内の導電体層231が示されているが、第2のブロック絶縁膜52内及び54内の導電体層についても同様である。
導電体層56は、第2のブロック絶縁膜53の側面に形成される。導電体層56は、フッ素が絶縁体層32及び積層膜42に拡散することを防ぐ、バリアメタルとして機能する。導電体層56は、例えば窒化チタンを含む。すなわち、導電体層56は、フッ素が絶縁体層32及び積層膜42まで到達することを防ぐ役割を有する。言い換えると、導電体層56は、フッ素の拡散を防止するための膜(拡散防止膜)として機能する。
導電体層231bは、導電体層56の側面に形成される。導電体層231bは、理想的には導電体層231の中央部まで設けられる。導電体層231bは、導電体層23bと同様の機能及び材料を有しており、フッ素を含んだタングステン層である。
比較例に係る半導体記憶装置111は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1と異なり、ワード線WLにフッ素を含まないタングステン層である導電体層23aを有しない。
このように、比較例に係る半導体記憶装置111は、バリアメタルとして機能する導電体層56を設けることによって、導電体層231からのフッ素の拡散を抑制している。
しかしながら、バリアメタルに使用される材料は、タングステンと比較して電気抵抗が高い。電気抵抗が高いバリアメタルをワード線WLの一部に使用することにより、比較例に係る半導体記憶装置111は、積層配線LLが全体として高抵抗化する場合がある。特に、ワード線WLの積層数が多いNANDの場合、積層配線LL1本の積層方向における幅が狭くなる。このため、積層数の多いNANDには、バリアメタルをワード線WLに使用せず、低抵抗な金属材料を使用したいという要請がある。
これに対して、第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、積層配線LLがバリアメタル(例えば導電体層56)を有しない。半導体記憶装置1は、バリアメタルを有しない替わりに、導電体層23aを有する。前述の通り、導電体層23aは、フッ素を含まないタングステンである。導電体層23aはフッ素を含まないため、半導体記憶装置1において、フッ素は絶縁体層32及び積層膜42に拡散しない。
また、フッ素を含んだタングステン層である導電体層23bと、絶縁体層32及び積層膜42との間に導電体層23aを介在することで、導電体層23aはフッ素の拡散防止膜として機能する。フッ素が導電体層23bから導電体層23aに拡散した場合であっても、フッ素は導電体層23a内で留まり、フッ素が絶縁体層32及び積層膜42まで到達することを抑制できる。
また、導電体層23aはタングステン層であるため、比較例の導電体層56と比較して電気抵抗が低い。すなわち、第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、比較例に係る半導体記憶装置111と比較して、積層配線LLの電気抵抗が低い。
更に、第1実施形態に係る半導体記憶装置1では、比較例に係る半導体記憶装置111と比較して、積層配線LL内に、空隙が形成され難い。具体的には、図18に示されるように、比較例に係る半導体記憶装置111は、導電体層231bM及び231bLの内部に、それぞれ空隙76M及び76Lを有する。
比較例に係る半導体記憶装置111では、導電体層56の厚さが、部材SLTに近い側と遠い側とで略均一に形成されている。また、導電体層231bを形成する前の空間の大きさが、部材SLTに近い側と遠い側とで略均一である。そのため、導電体層231bを形成する際に、231K内の空間が231bLまたは231bM内の空間より先に閉塞してしまう場合がある。
具体的には、導電体層231bを形成する際、例えばWF6ガスが部材SLT側から導電体層231bK、231bL、及び231bMが形成される予定の領域に到達する。当該領域に到達したガスによって、導電体層231bが形成される。このとき、導電体層231bKは、導電体層231bL及び231bMと比較して部材SLTに近い場所に位置するので、導電体層231bL及び231bMよりもガスが届きやすい。このため、導電体層231bKは、導電体層231bL及び231bMよりも形成されやすい。言い換えると、所定の時間ガスを流した場合に、導電体層231bKの方が、導電体層231bL及び231bMと比較して厚く形成される。すなわち、空間に導電体層231bL及び231bMが充填されるよりも先に、導電体層231bKが充填され得る。
導電体層231bKが充填されると、ガスが流れるための空間が閉塞してしまうため、導電体層231bL及び231bMが形成される予定の領域にはそれ以上ガスが流れることができなくなる。このため、導電体層231bM及び231bLの内部には、それぞれ空隙76M及び76Lが残ってしまう場合がある。
このとき、空隙76M及び76Lには、WF6に含まれるフッ素ガスが溜まる場合がある。フッ素ガスは、その後の高温工程の際に周囲の膜と反応し、周囲の酸化膜の絶縁性が劣化する場合がある。酸化膜の絶縁性が劣化した場合、例えば隣接するワード線WL間等に電流のリークを引き起こす危険性がある。
また、空隙76M及び76Lが残っていることにより、導電体層231bの電気抵抗が高くなってしまう場合がある。
これに対して、第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、積層配線LLの内部に空隙が残らないように工夫が成されている。図14の説明で述べられたように、第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、導電体層23aを一部エッチングしている。エッチングにより、導電体層23aKは、導電体層23aL及び23aMよりも薄くなる。導電体層23aKが薄く形成されている分、導電体層23bKの形成予定領域が閉塞しにくくなる。言い換えると、導電体層23bKが、導電体層23bL及び23bMと比較して速く堆積する分、導電体層23aKを薄く形成している。導電体層23bKの形成予定領域を閉塞しにくくすることで、導電体層23L及び23Mの内部にもガスを充分充填し、空隙を残りにくくすることが可能である。
以上の結果、第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、比較例に係る半導体記憶装置111と比較して、積層配線LLの内部に空隙を残しにくくすることが可能である。空隙を残しにくくすることで、半導体記憶装置1は、半導体記憶装置111と比較して、電流のリークを引き起こす危険性を下げることが可能である。また、空隙を残しにくくすることで、半導体記憶装置1は、半導体記憶装置111と比較してワード線WLの電気抵抗を低減でき得る。
[2]第2実施形態
以下に、第2実施形態に係る半導体記憶装置1について説明する。第2実施形態に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1と異なる。以下、第2実施形態の半導体記憶装置1は、第1実施形態の半導体記憶装置1との区別のために、半導体記憶装置1bと称される場合がある。
以下に、第2実施形態に係る半導体記憶装置1について説明する。第2実施形態に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1と異なる。以下、第2実施形態の半導体記憶装置1は、第1実施形態の半導体記憶装置1との区別のために、半導体記憶装置1bと称される場合がある。
[2-1]メモリセルアレイ10の断面構造
第2実施形態に係る半導体記憶装置1bは、主に積層配線LLの構造において第1実施形態に係る半導体記憶装置1と異なる。半導体記憶装置1bにおける積層配線LLは、導電体層22a~24aと第2のブロック絶縁膜52~54との間に、それぞれ導電体層を更に有する。その他の構造については、第2実施形態は、第1実施形態とほぼ同様である。以下では、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bについて、第1実施形態と異なる点について主に説明される。
第2実施形態に係る半導体記憶装置1bは、主に積層配線LLの構造において第1実施形態に係る半導体記憶装置1と異なる。半導体記憶装置1bにおける積層配線LLは、導電体層22a~24aと第2のブロック絶縁膜52~54との間に、それぞれ導電体層を更に有する。その他の構造については、第2実施形態は、第1実施形態とほぼ同様である。以下では、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bについて、第1実施形態と異なる点について主に説明される。
ワード線WLの構造の詳細について、図19及び図20を用いて説明される。図19は、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bが備えるメモリセルアレイ10の断面構造の一例を示す。図19は、第1実施形態における図4と同じ領域の断面を示す。図20は、図19の導電体層232(後述される)を含む一部を拡大した図である。
図19に示されるように、第2実施形態における半導体記憶装置1bは、第1実施形態において導電体層22~24と称されていた部分の構造の点で、第1実施形態における半導体記憶装置1と異なる。以下では、第2実施形態における第1実施形態の導電体層22~24に相当する部分は、導電体層222~242と称される場合がある。以下、第2実施形態における導電体層222~242について記述される。
導電体層21の上に、絶縁体層31が設けられる。絶縁体層31の上に、導電体層222が設けられる。導電体層222は、例えばXY平面に沿って広がった板状に形成される。導電体層222は、選択ゲート線SGSとして使用される。導電体層222は、例えばタングステン(W)を含む。導電体層222の詳細は、図20で後述される。
導電体層222の上方に、絶縁体層32及び導電体層232が交互に積層される。導電体層232は、例えばXY平面に沿って広がった板状に形成される。積層された複数の導電体層232は、半導体基板20側から順に、それぞれワード線WL0~WL7として使用される。導電体層232は、例えばタングステンを含む。導電体層232の詳細は、図20で後述される。
最上層の導電体層232の上方に、絶縁体層33が設けられる。絶縁体層33の上に、導電体層242が設けられる。導電体層242は、例えばXY平面に沿って広がった板状に形成され、選択ゲート線SGDとして使用される。導電体層242は、例えばタングステンを含む。導電体層242の詳細は、図20で後述される。
図20は、図19の導電体層232を含む一部を拡大した図である。図20を用いて、導電体層232の構造について更に説明する。
また、第1実施形態と同様に、図示されている3本のメモリピラーMPは、以下では、部材SLTに近い側から順に、メモリピラーMPK、メモリピラーMPL、メモリピラーMPMと称される場合がある。導電体層242の内、部材SLT及びメモリピラーMPKに挟まれている部分は、以下では導電体層242Kと称される場合がある。導電体層242の内、メモリピラーMPK及びメモリピラーMPLに挟まれている部分は、以下では導電体層242Lと称される場合がある。導電体層242の内、メモリピラーMPL及びメモリピラーMPMに挟まれている部分は、以下では導電体層242Mと称される場合がある。同様に、部材SLT及びメモリピラーMPKに挟まれている領域中の構成要素は、その参照符号の末尾にKが付される場合がある。メモリピラーMPK及びメモリピラーMPLに挟まれている領域中の構成要素は、その参照符号の末尾にLが付される場合がある。メモリピラーMPL及びメモリピラーMPMに挟まれている領域中の構成要素は、その参照符号の末尾にLが付される場合がある。
導電体層232は、例えば絶縁体層32の間に形成される。また、図19では記載が省略されているが、第1実施形態と同様に、絶縁体層32と、導電体層232との間には、第2のブロック絶縁膜53が形成されている。導電体層232は、多層構造を有している。導電体層232は、導電体層232a(232aK、232aL、及び232aM)、232b(232bK、232bL、及び232bM)、及び232c(232cK、232cL、及び232cM)を含む。すなわち、導電体層232Kは、導電体層232aK、導電体層232bK、及び導電体層232cKを含む。導電体層232Lは、導電体層232aL、導電体層232bL、及び導電体層232cLを含む。導電体層232Mは、導電体層232aM、導電体層232bM、及び導電体層232cMを含む。
導電体層232bは、例えばXY平面に沿って広がる板状に形成され、導電体層232の内部に設けられる。導電体層232aは、導電体層232bの表面を囲っている。導電体層232cは、導電体層232aの表面を囲っている。第2のブロック絶縁膜53は、導電体層232cの表面を囲っている。第2のブロック絶縁膜53は、上面及び下面の一部において、絶縁体層32と接する。第2のブロック絶縁膜53は、メモリピラーMPの側面の一部において第1のブロック絶縁膜45と接する。
導電体層232bは、導電体層23bと同様の材料及び機能を有するため、詳細な説明は省略される。導電体層232aは、導電体層23aと同様の材料及び機能を有するため、詳細な説明は省略される。
導電体層232cは、例えばタングステン、酸素、及び窒素を含む。導電体層232cと導電体層232aとは、どちらもタングステン及び酸素を含む材料であるが、両者は主に窒素の含有量において異なる。導電体層232cに含まれる窒素の量の方が、導電体層232aに含まれる窒素の量よりも多い。導電体層232aは、理想的には形成された時点では窒素を含まないが、その後の製造工程を経ることで、導電体層232cに含まれる窒素の一部が、導電体層232aに拡散する場合がある。この場合であっても、導電体層232cが含む窒素の量の方が、導電体層232aが含む窒素の量よりも多い。このとき、導電体層232aの窒素濃度は、導電体層232cに近い領域において高く、遠い領域において低い。
導電体層232cは、例えば窒化タングステンである。窒化タングステンはタングステンと比較して、粒径が小さい。
導電体層232cは、導電体層232bに含まれるフッ素が、導電体層232a、232c、及び第2のブロック絶縁膜53を越えて、絶縁体層32及び第1のブロック絶縁膜45に拡散させない役割を含む。
このように、導電体層232は、導電体層232aと第2のブロック絶縁膜53との間に、導電体層232cを更に有する点において、導電体層23と異なる。
導電体層232aは、導電体層23aと同様に、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも薄く形成されている。具体的には、導電体層232aKの厚さの平均は、導電体層232aLの厚さの平均より小さい。導電体層232aLの厚さの平均は、導電体層232aMの厚さの平均より小さい。導電体層232aの厚さは、YZ平面における導電体層232cと導電体層232bとの間の長さである。
導電体層232bは、導電体層23bと同様に、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも厚く形成されている。具体的には、導電体層232bKの厚さの平均は、導電体層232bLの厚さの平均より大きい。導電体層232bLの厚さの平均は、導電体層232bMの厚さの平均より大きい。導電体層232bの厚さは、導電体層232bのY方向またはZ方向の厚さである。
導電体層232cK、232cL、及び232cMの厚さは、略均一に形成されていてもいなくてもよい。導電体層232cKは、導電体層232bKに含まれるフッ素が、導電体層232aK、232cK及び第2のブロック絶縁膜53を越えて、絶縁体層32及び第1のブロック絶縁膜45に拡散しない程度の厚さであればよい。
図6では、導電体層232が例示されたが、導電体層222及び242も、導電体層232と同様の構造を有する。
導電体層242(242K、242L、及び242M)は、絶縁体層33と絶縁体層34との間に形成される。また、図19では記載が省略されているが、第1実施形態と同様に、絶縁体層33又は絶縁体層34と、導電体層242との間には、第2のブロック絶縁膜54が形成されている。導電体層242は、多層構造を有している。導電体層242は、導電体層242a(242aK、242aL、及び242aM)、242b(242bK、242bL、及び242bM)、及び242c(242cK、242cL、及び242cM)を含む。
第2のブロック絶縁膜54(54K、54L、及び54M)、導電体層242a、242b、及び242cは、それぞれ第2のブロック絶縁膜53、導電体層232a、232b、及び232cと同様である。このため、第2のブロック絶縁膜54、導電体層242a、242b、及び242cについて、以下に説明される点以外の点については、それぞれ、第2のブロック絶縁膜53、導電体層232a、232b、及び232cについての説明が当てはまるとともに詳細な説明は省略される。
導電体層242aは、導電体層24aと同様に、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも薄く形成されている。具体的には、導電体層242aKの厚さの平均は、導電体層242aLの厚さの平均より小さい。導電体層242aLの厚さの平均は、導電体層242aMの厚さの平均より小さい。導電体層242aの厚さは、YZ平面における導電体層242cと導電体層242bとの間の長さである。
導電体層242bは、導電体層24bと同様に、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも厚く形成されている。具体的には、導電体層242bKの厚さの平均は、導電体層242bLの厚さの平均より大きい。導電体層242bLの厚さの平均は、導電体層242bMの厚さの平均より大きい。導電体層242bの厚さは、導電体層242bのY方向またはZ方向の厚さである。
導電体層242cK、242cL、及び242cMの厚さは、略均一に形成されていてもいなくてもよい。導電体層242cKは、導電体層242bKに含まれるフッ素が、導電体層242aK、242cK及び第2のブロック絶縁膜54を越えて、絶縁体層33、絶縁体層34、及び(又は)第1のブロック絶縁膜45に拡散しない程度の厚さであればよい。
同様に、導電体層222(222K、222L、及び222M)は、絶縁体層31と絶縁体層32との間に形成される。また、図19では記載が省略されているが、第1実施形態と同様に、絶縁体層31又は絶縁体層32と、導電体層222との間には、第2のブロック絶縁膜52が形成されている。導電体層222は、多層構造を有している。導電体層222は、導電体層222a(222aK、222aL、及び222aM)、222b(222bK、222bL、及び222bM)、及び222c(222cK、222cL、及び222cM)を含む。
第2のブロック絶縁膜52(52K、52L、及び52M)、導電体層222a、222b、及び222cは、それぞれ第2のブロック絶縁膜53、導電体層232a、232b、及び232cと同様である。このため、第2のブロック絶縁膜52、導電体層222a、222b、及び222cについて、以下に説明される点以外の点については、それぞれ、第2のブロック絶縁膜53、導電体層232a、232b、及び232cについての説明が当てはまるとともに詳細な説明は省略される。
導電体層222aは、導電体層22aと同様に、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも薄く形成されている。具体的には、導電体層222aKの厚さの平均は、導電体層222aLの厚さの平均より小さい。導電体層222aLの厚さの平均は、導電体層222aMの厚さの平均より小さい。導電体層222aの厚さは、YZ平面における導電体層222cと導電体層222bとの間の長さである。
導電体層222bは、導電体層22bと同様に、部材SLTに近い側に位置するものの方が、部材SLTから遠い側に位置するものよりも厚く形成されている。具体的には、導電体層222bKの厚さの平均は、導電体層222bLの厚さの平均より大きい。導電体層222bLの厚さの平均は、導電体層222bMの厚さの平均より大きい。導電体層222bの厚さは、導電体層222bのY方向またはZ方向の厚さである。
導電体層222cK、222cL、及び222cMの厚さは、略均一に形成されていてもいなくてもよい。導電体層222cKは、導電体層222bKに含まれるフッ素が、導電体層222aK、222cK及び第2のブロック絶縁膜52を越えて、絶縁体層33、絶縁体層34、及び(又は)第1のブロック絶縁膜45に拡散しない程度の厚さであればよい。
[2-2]半導体記憶装置1bの製造方法
以下に、図21を適宜参照して、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bにおける、メモリセルアレイ10内の積層配線構造の形成に関する一連の製造工程の一例について説明する。図21は、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bの製造方法の一例を示すフローチャートである。図22及び図23のそれぞれは、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bの製造途中の断面構造の一例である。図22及び図23は、それぞれ図4及び図6と同じ領域の断面を示している。
以下に、図21を適宜参照して、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bにおける、メモリセルアレイ10内の積層配線構造の形成に関する一連の製造工程の一例について説明する。図21は、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bの製造方法の一例を示すフローチャートである。図22及び図23のそれぞれは、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bの製造途中の断面構造の一例である。図22及び図23は、それぞれ図4及び図6と同じ領域の断面を示している。
まず、第1実施形態と同様に、ステップS101~ステップS103の処理が順に実行される。
次に、図22及び図23に示されるように、第2のブロック絶縁膜52~54及び導電体層222c~242cが形成される(ステップS201)。図22には例として第2のブロック絶縁膜53及び導電体層232cが示されているが、第2のブロック絶縁膜52及び54並びに導電体層222c及び242cについても同様である。
具体的には、ステップS103で形成された空間72~74の露出した部分の表面上に第2のブロック絶縁膜52~54がそれぞれ形成される。その後、第2のブロック絶縁膜52~54の表面上に、それぞれ導電体層222c~242cが形成される。より具体的には、以下の通りである。例えば、タングステンと酸素とアンモニアとを含んだガスが、スリットSHを介して、空間72~74に到達する。このとき用いるガスに、フッ素は含まれない。タングステンと酸素とは、アンモニアによって還元され、空間72~74内でそれぞれ露出した第2のブロック絶縁膜52~54の上に堆積される。この結果、タングステンと酸素と窒素とを含んだ導電体層222c~242cがそれぞれ形成される。
このとき、第2のブロック絶縁膜52K~54Kの厚さ、第2のブロック絶縁膜52L~54Lの厚さ、及び第2のブロック絶縁膜52M~54Mの厚さは、略均一に形成されていてもよい。導電体層222cK~242cKの厚さと、導電体層222cL~242cLの厚さと、導電体層222cM~242cMの厚さとは、略均一に形成されていてもよい。
導電体層222c~242cの形成によっても、空間72~74の一部は埋め込まれずに、空間72~74として残存する。タングステンと酸素とを含むガスは、例えばWOCl4やWO2Cl2である。本工程における成膜は、例えばCVDである。
それから、第1実施形態と同様に、ステップS104~ステップS107の処理が順に実行される。これにより、第2実施形態において、メモリセルアレイ内の積層配線構造が形成される。尚、以上で説明した製造工程はあくまで一例であり、各製造工程の間にはその他の処理が挿入されても良い。
[2-3]第2実施形態の利点(効果)
以上で説明した第2実施形態に係る半導体記憶装置1bによれば、第1実施形態と同様に、メモリセルトランジスタの電気特性の劣化を抑制することができ、高品質の半導体記憶装置を提供することができる。更に、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bによれば、フッ素の拡散を第1実施形態に係る半導体記憶装置1よりも効果的に低減でき得る。
以上で説明した第2実施形態に係る半導体記憶装置1bによれば、第1実施形態と同様に、メモリセルトランジスタの電気特性の劣化を抑制することができ、高品質の半導体記憶装置を提供することができる。更に、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bによれば、フッ素の拡散を第1実施形態に係る半導体記憶装置1よりも効果的に低減でき得る。
まず、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bによれば、第1実施形態と同様に、積層配線LLにバリアメタルを有しない。半導体記憶装置1bは、バリアメタルを有しない替わりに、フッ素を含まないタングステンの層を有する。このような構造を有することで、半導体記憶装置1bは、第1実施形態の比較例に係る半導体記憶装置111と比較して、積層配線LLの電気抵抗が低い。且つ、半導体記憶装置1bは、積層配線LLの電気抵抗を低く保ちつつ、フッ素が積層配線LLと接している層間絶縁膜及びメモリピラーMPの絶縁膜に拡散することを防ぎ得る。
また、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bによれば、第1実施形態と同様に、第1実施形態の比較例に係る半導体記憶装置111と比較して、積層配線LLの内部に空隙を残しにくくすることが可能である。空隙を残しにくくすることで、半導体記憶装置1bは、半導体記憶装置111と比較して、電流のリークを引き起こす危険性を下げることが可能である。また、空隙を残しにくくすることで、半導体記憶装置1bは、半導体記憶装置111と比較してワード線WLの電気抵抗を低減でき得る。
更に、前述の通り、半導体記憶装置1bの導電体層222c~242cは、タングステンと酸素とに加え、窒素を更に含んでいる。導電体層222c~242cが窒素を含むことにより、導電体層222c~242cの内部のタングステンの一部は窒化している。窒化タングステンの結晶は、タングステンの結晶と比較して、粒径が小さくなる。拡散は結晶の粒界に沿って進むため、結晶を構成する要素の粒径が小さい場合、フッ素拡散が起こりにくくなる。すなわち、窒化タングステンの方がタングステンよりもフッ素が拡散しづらい。
このため、導電体層222c~242cは、導電体層222a~242a及び導電体層22a~24aよりも、フッ素の拡散が起こりにくい。すなわち、積層配線LLに窒化タングステンを含んだ導電体層222c~242cを有する、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bの方が、積層配線LLに窒化タングステンを含まない第1実施形態に係る半導体記憶装置1よりもフッ素の拡散を低減でき得る。すなわち、第2実施形態に係る半導体記憶装置1bによれば、フッ素の拡散を第1実施形態に係る半導体記憶装置1よりも効果的に低減でき得る。
[3]その他の変形例等
第1乃至第2実施形態において、半導体記憶装置1及び1bの構造はその他の構造であっても良い。
第1乃至第2実施形態において、半導体記憶装置1及び1bの構造はその他の構造であっても良い。
本明細書において“接続”は、電気的に接続されている事を示し、例えば間に別の素子を介することを除外しない。“電気的に接続される”は、電気的に接続されたものと同様に動作することが可能であれば、絶縁体を介していても良い。“実質的に同じ”、“略同じ”“略均一”とは、製造ばらつきによる誤差も含んでいる。
本発明の第1乃至第2実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。第1乃至第2実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。第1乃至第2実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,2,111…半導体記憶装置、10…メモリセルアレイ、11…コマンドレジスタ、12…アドレスレジスタ、13…シーケンサ、14…ドライバモジュール、15…ロウデコーダモジュール、16…センスアンプモジュール、20…半導体基板、21~25,56…導電体層、30~34…絶縁体層、40…コア部材、41…半導体層、42…積層膜、43…トンネル絶縁膜、44…絶縁膜、45,52~54…ブロック絶縁膜、60~62…犠牲部材、100…メモリコントローラ、BL0~BLm…ビット線、BLK0~BLKn…ブロック、MT0~MT7…メモリセルトランジスタ、SGD0~SGD3…選択ゲート線、ST1…選択トランジスタ、ST2…選択トランジスタ、SU0~SU4…ストリングユニット、SU0…ストリングユニット、WL0~WL7…ワード線
Claims (18)
- 第1絶縁体層と、
前記第1絶縁体層の上方に設けられ、タングステンを含み、且つ第1サブ導電体層及び第2サブ導電体層を有する第1導電体層と、
前記第1絶縁体層及び前記第1導電体層を貫通し、第1方向に延伸する第1ピラーと、
前記第1絶縁体層及び前記第1導電体層を貫通し、前記第1方向に延伸する第2ピラーと、
前記第1方向及び前記第1方向と交差する第2方向(x方向)に延伸し、前記第1絶縁体層及び前記第1導電体層を分断する第2絶縁体層と、を備え、
前記第1ピラーは、前記第1方向及び第2方向と交差する第3方向において、前記第2絶縁体層と前記第2ピラーとの間に位置し、
前記第1サブ導電体層は、前記第2サブ導電体層に接し、且つ前記第2サブ導電体層と前記第1絶縁体層との間に設けられ、
前記第1サブ導電体層におけるフッ素の濃度は、前記第2サブ導電体層におけるフッ素の濃度よりも低く、
前記第1サブ導電体層は、前記第2絶縁体層と前記第1ピラーとの間の第1部分、及び前記第1ピラーと前記第2ピラーとの間の第2部分を含み、
前記第1部分における前記第1サブ導電体層の厚さは、前記第2部分における前記第1サブ導電体層の厚さよりも薄い、
半導体記憶装置。 - 前記第1サブ導電体層は、前記第1絶縁体層に接する、
請求項1に記載の半導体記憶装置。 - 前記第1サブ導電体層と前記第2サブ導電体層の反対側で接する第3絶縁体層を更に備える、
請求項1に記載の半導体記憶装置。 - 前記第1サブ導電体層における酸素濃度は、前記第2サブ導電体層における酸素濃度よりも高い、
請求項1に記載の半導体記憶装置。 - 前記第1サブ導電体層と、前記第1絶縁体層との間に、タングステン、酸素、及び窒素を含む第3サブ導電体層を更に備える、
請求項1に記載の半導体記憶装置。 - 前記第1方向に延伸し、前記第1絶縁体層及び前記第1導電体層を貫通し、前記第3方向において、前記第1ピラーの反対側に位置し、前記第1ピラーとともに前記第2ピラーを挟む第3ピラーと、を更に有し、
前記第1サブ導電体層は、前記第2ピラーと前記第3ピラーとの間の第3部分を更に含み、
前記第2部分における前記第1サブ導電体層の厚さは、前記第3部分における前記第1サブ導電体層の厚さよりも薄い、
請求項1に記載の半導体記憶装置。 - 前記第3絶縁体層は、酸素とアルミニウムを含む、
請求項3に記載の半導体記憶装置。 - 前記第3サブ導電体層は、前記第1サブ導電体層よりも粒径の小さい結晶を含む、
請求項5に記載の半導体記憶装置。 - 前記第3サブ導電体層における酸素濃度は、前記第2サブ導電体層における酸素濃度よりも高い、
請求項5に記載の半導体記憶装置。 - 犠牲層と第1絶縁体層とが交互に積層された積層体を形成することと、
各々が前記積層体を貫通する第1ピラー及び第2ピラーを形成することと、
前記積層体を分断するスリットを形成することと、
前記スリットを介して前記犠牲層を選択的に除去することと、
前記犠牲層が除去された空間の一部に、第1サブ導電体層を形成することと、
前記第1サブ導電体層の一部をエッチングすることと、
前記第1サブ導電体層上に、第2サブ導電体層を形成することと、
前記スリット中に第2絶縁体層を形成することと、
を備え、
前記第1ピラーは、第1方向において、前記第2絶縁体層と前記第2ピラーとの間に位置し、
前記第1サブ導電体層におけるフッ素の濃度は、前記第2サブ導電体層におけるフッ素の濃度よりも低く、
前記第1サブ導電体層は、前記第2絶縁体層と前記第1ピラーとの間の第1部分、及び前記第1ピラーと前記第2ピラーとの間の第2部分を含み、
前記第1部分における前記第1サブ導電体層の厚さは、前記第2部分における前記第1サブ導電体層の厚さよりも薄い、
半導体記憶装置の製造方法。 - 前記スリットを介して前記犠牲層を選択的に除去した後に、前記犠牲層が除去された空間の一部に、酸素とアルミニウムを含む第1サブ絶縁体層を形成することを更に備え、
前記第1サブ導電体層を形成することは、前記第1サブ導電体層を、前記第1サブ絶縁体層上に形成することを含む、
請求項10に記載の半導体記憶装置の製造方法。 - 前記スリットを介して前記犠牲層を選択的に除去した後に、前記犠牲層が除去された空間の一部に、タングステン、酸素、及び窒素を含む第3サブ導電体層を形成することを更に備え、
前記第1サブ導電体層を形成することは、前記第1サブ導電体層を、第3サブ導電体層上に形成することを含む、
請求項10に記載の半導体記憶装置の製造方法。 - 前記第1サブ導電体層における酸素濃度は、前記第2サブ導電体層における酸素濃度よりも高い、
請求項10に記載の半導体記憶装置の製造方法。 - 前記第1ピラー及び前記第2ピラーを形成することは、前記積層体を貫通し、前記第1方向において、前記第1ピラーの反対側に位置し、前記第1ピラーとともに前記第2ピラーを挟む第3ピラーを形成することを更に含み、
前記第1サブ導電体層は、前記第2ピラーと前記第3ピラーとの間の第3部分を更に含み、
前記第2部分における前記第1サブ導電体層の厚さは、前記第3部分における前記第1サブ導電体層の厚さよりも薄い、
請求項10に記載の半導体記憶装置の製造方法。 - 前記第1サブ導電体層を形成することは、タングステン、酸素、及び水素を含むガスを用いて行われ、
前記第2サブ導電体層を形成することは、タングステン、フッ素、及び水素を含むガスを用いて行われる、
請求項10に記載の半導体記憶装置の製造方法。 - 前記第1サブ導電体層を形成することは、WOCl4を含むガスを用いて行われる、
請求項10に記載の半導体記憶装置の製造方法。 - 前記第1サブ導電体層の一部をエッチングすることは、タングステンとフッ素とを含むガスを用いて行われ、
前記第2サブ導電体層を形成することは、タングステン、フッ素、及び水素を含むガスを用いて行われる、
請求項10に記載の半導体記憶装置の製造方法。 - 前記第3サブ導電体層は、前記第1サブ導電体層よりも粒径の小さい結晶を含む、
請求項12に記載の半導体記憶装置の製造方法。
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