JP2024043973A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】セル電流を向上させ且つ閾値のばらつきを抑制するとともに、消去電流の低下を抑制することが可能な半導体記憶装置を提供する。【解決手段】実施形態に係る半導体記憶装置は、複数の上層導電層11aと、1以上の下層導電層11bとを含む複数の導電層11が、互いに離間して積層された積層体10と、積層体の下方に設けられたn型半導体領域20と、複数の上層導電層及び1以上の下層導電層を貫通してn型半導体領域に接続された半導体層31と、コア絶縁層32とを含むピラー構造30とを備える。半導体層は、複数の上層導電層で囲まれた部分を含む第1の半導体層部分31aと、1以上の下層導電層で囲まれた部分の少なくとも下部分を含み且つn型不純物を含有する第2の半導体層部分31bとを含み、コア絶縁層は、コア絶縁層部分32aと、コア絶縁層部分32bとを含み、第2の半導体層部分の厚さは、第1の半導体層部分の厚さよりも厚い。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、半導体記憶装置に関する。
半導体基板上に複数のメモリセルが積層された3次元型のNAND型不揮発性メモリでは、セル電流を向上させ且つ閾値のばらつきを抑制するとともに、消去電流の低下を抑制することが望まれている。
特開2019-201074号公報
セル電流を向上させ且つ閾値のばらつきを抑制するとともに、消去電流の低下を抑制することが可能な半導体記憶装置を提供する。
実施形態に係る半導体記憶装置は、NANDストリングに対するワード線として機能する複数の上層導電層と、前記複数の上層導電層の下層側に設けられ且つNANDストリングに対する選択ゲート線として機能する1以上の下層導電層とを含む複数の導電層が、第1の方向に互いに離間して積層された積層体と、前記積層体の下方に設けられたn型半導体領域と、前記積層体内を前記第1の方向に延伸するピラー構造であって、前記第1の方向に延伸し且つ前記複数の上層絶縁層及び前記1以上の下層導電層を貫通して前記n型半導体領域に接続された半導体層と、前記第1の方向に延伸し且つ前記半導体層で囲まれたコア絶縁層とを含むピラー構造と、を備える半導体記憶装置であって、前記半導体層は、前記複数の上層導電層で囲まれた部分を含む第1の半導体層部分と、前記第1の半導体層部分の下側に位置し且つ前記1以上の下層導電層で囲まれた部分の少なくとも下部分を含み且つn型不純物を含有する第2の半導体層部分とを含み、前記コア絶縁層は、前記第1の半導体層部分で囲まれた第1のコア絶縁層部分と、前記第2の半導体層部分で囲まれた第2のコア絶縁層部分とを含み、前記第2の半導体層部分の前記第1の方向に対して垂直な方向の厚さは、前記第1の半導体層部分の前記第1の方向に対して垂直な方向の厚さよりも厚い。
実施形態に係る半導体記憶装置の基本的な構成の平面パターンを模式的に示した図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の基本的な構成を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置のピラー構造の詳細な構成を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置のピラー構造の詳細な構成を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置のピラー構造の詳細な構成を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置のピラー構造の詳細な構成を模式的に示した断面図である。 半導体記憶装置の半導体層の厚さとGIDLホール電流との関係を示した模式図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
図1は、実施形態に係る半導体記憶装置(3次元型のNAND型不揮発性半導体記憶装置)の基本的な構成の平面パターンを模式的に示した図である。図2は、実施形態に係る半導体記憶装置の基本的な構成を模式的に示した断面図である。図1のA-A線に沿った断面が図2に対応している。なお、各図に示したX方向、Y方向及びZ方向は、互いに交差する方向である。具体的には、X方向、Y方向及びZ方向は、互いに直交している。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る半導体記憶装置は、積層体10、n型半導体領域20、複数のピラー構造30及び複数の区画構造40を含んでいる。
積層体10は、半導体基板(図示せず)等を含む下部構造(図示せず)上に設けられており、複数の導電層11と複数の絶縁層12とがZ方向に交互に積層された構造を有している。すなわち、複数の導電層11がZ方向に互いに離間して積層され、複数の絶縁層12によって複数の導電層11が電気的に絶縁されている。
導電層11はタングステン(W)等の導電材料で形成され、絶縁層12はシリコン酸化物等の絶縁材料で形成されている。導電層11及び絶縁層12はいずれも、Z方向に垂直なXY平面に対して平行に設けられている。
複数の導電層11は、複数の上層導電層11aと、複数の上層導電層11aの下層側に設けられた1以上の下層導電層(本実施形態では、2以上の下層導電層)11bとを含んでいる。各上層導電層11aは、NANDストリングに対するワード線として機能する。各下層導電層11bは、NANDストリングに対する下部選択ゲート線(ソース側選択ゲート線)として機能する。なお、複数の導電層11は、上層導電層11aのさらに上層側に設けられ、NANDストリングに対する上部選択ゲート線(ドレイン側選択ゲート線)として機能する1以上の導電層(図示せず)をさらに含んでいる。
2以上の下層導電層11bは、1以上の第1の下層導電層11b1と、1以上の第1の下層導電層11b1の下層側に設けられた1以上の第2の下層導電層11b2とを含んでいる。1以上の第1の下層導電層11b1は、共通の第1のノードに接続され、共通に制御される。1以上の第2の下層導電層11b2は、第1のノードとは別の共通の第2のノードに接続され、1以上の第1の下層導電層11b1とは独立して共通に制御される。本実施形態では、複数の第1の下層導電層11b1及び複数の第2の下層導電層11b2が設けられている。
n型半導体領域20は、積層体10の下方に設けられ、n型不純物としてリン(P)を含有するポリシリコンで形成されており、NANDストリングに対するソース領域として機能する。n型半導体領域20は、第1のn型領域21と、第1のn型領域21の下方に設けられた第2のn型領域22と、第1のn型領域21と第2のn型領域22との間に設けられた第3のn型領域23とを含んでいる。
各ピラー構造30は、積層体10内をZ方向に延伸しており、複数の導電層11及び複数の絶縁層12で囲まれている。ピラー構造30とピラー構造30を囲む複数の導電層11とによってNANDストリングが形成される。
具体的には、複数の上層導電層11aとピラー構造30の複数の上層導電層11aで囲まれた部分とによって、直列接続された複数のメモリセルが形成される。また、複数の下層導電層11bとピラー構造30の複数の下層導電層11bで囲まれた部分とによって、直列接続された複数の下部選択トランジスタが形成される。また、上層導電層11aのさらに上層側に設けられた1以上の導電層(図示せず)と、ピラー構造30の上層導電層11aのさらに上層側に設けられた1以上の導電層で囲まれた部分とによって、1以上の上部選択トランジスタが形成される。NANDストリングは、上述した複数のメモリセル、複数の下部選択トランジスタ及び1以上の上部選択トランジスタが直列接続された構造を有している。
ピラー構造30は、Z方向に延伸する半導体層31と、Z方向に延伸するコア絶縁層32と、Z方向に延伸する絶縁層33とを含んでいる。半導体層31はコア絶縁層32の側面を囲み、絶縁層33は半導体層31の側面を囲んでいる。ピラー構造30は、第1のピラー構造部分30aと、第1のピラー構造部分30aの下側に位置する第2のピラー構造部分30bとを含んでいる。
各区画構造40は、積層体10内をY方向及びZ方向に延伸している。複数の区画構造40によって積層体10がX方向で複数の部分に分断されており、ピラー構造30がX方向で複数のグループに区画されている。区画構造40によって分断された各領域は、例えば、データの消去単位となる1つのブロックを形成する。
区画構造40は、後述するリプレース処理に用いられるスリットを所定の材料で埋めることで形成され、導電材料で形成された導電部分41と、絶縁材料で形成された絶縁部分42とを含んでいる。導電部分41の下端は、n型半導体領域20の第3のn型領域23に接続されている。
図3A、図3B、図4A及び図4Bは、ピラー構造30の詳細な構成を模式的に示した断面図である。図3A及び図3Bはそれぞれ、第1のピラー構造部分30aに対応する領域の断面図であり、図4A及び図4Bはそれぞれ、第2のピラー構造部分30bに対応する領域の断面図である。また、図3A及び図4Aはそれぞれ、Z方向に対して平行な断面図であり、図3B及び図4Bはそれぞれ、Z方向に対して垂直な断面図である。
すでに述べたように、ピラー構造30は、半導体層31、コア絶縁層32及び絶縁層33を含んでいる。絶縁層33は、トンネル絶縁層33a、電荷蓄積層(チャージトラップ層)33b及びブロック絶縁層33cを含んでいる。例えば、半導体層31はポリシリコンで形成され、コア絶縁層32はシリコン酸化物で形成され、トンネル絶縁層33aはシリコン酸窒化物で形成され、電荷蓄積層33bはシリコン窒化物で形成され、ブロック絶縁層33cはシリコン酸化物で形成されている。
第1のピラー構造部分30aは、半導体層31の第1の半導体層部分31a及びコア絶縁層32の第1のコア絶縁層部分32aを含んでいる。第2のピラー構造部分30bは、半導体層31の第2の半導体層部分31b及びコア絶縁層32の第2のコア絶縁層部分32bを含んでいる。すなわち、半導体層31は、第1の半導体層部分31a及び第2の半導体層部分31bを含み、第1の半導体層部分31aの下側に第2の半導体層部分31が位置している。また、コア絶縁層32は、第1のコア絶縁層部分32a及び第2のコア絶縁層部分32bを含み、第1のコア絶縁層部分32aの下側に第2のコア絶縁層部分32bが位置している。
第1の半導体層部分31a及び第2の半導体層部分31bはいずれも円筒状の形状を有しており、第1のコア絶縁層部分32a及び第2のコア絶縁層部分32bはいずれも円柱状の形状を有している。また、絶縁層33に含まれるトンネル絶縁層33a、電荷蓄積層33b及びブロック絶縁層33cはいずれも円筒状の形状を有している。
図2に示すように、ピラー構造30は、複数の上層導電層11a及び複数の下層導電層11bを貫通してn型半導体領域20内に達しており、ピラー構造30の下端部分は、n型半導体領域20で囲まれている。第2の半導体層部分31b及び第2のコア絶縁層部分32bは、n型半導体領域20の第3のn型領域23を貫通している。
第2の半導体層部分31bの厚さは、第1の半導体層部分31aの厚さよりも厚い。すなわち、第2の半導体層部分31bのZ方向に対して垂直な方向の厚さは、第1の半導体層部分31aのZ方向に対して垂直な方向の厚さよりも厚い。したがって、第2のコア絶縁層部分32bのZ方向に対して垂直な方向の厚さは、第1のコア絶縁層部分32aのZ方向に対して垂直な方向の厚さよりも薄い。なお、第1のコア絶縁層部分32a及び第2のコア絶縁層部分32bはいすれも円柱状である。したがって、第1のコア絶縁層部分32a及び第2のコア絶縁層部分32bそれぞれのZ方向に対して垂直な方向の厚さは、第1のコア絶縁層部分32a及び第2のコア絶縁層部分32bそれぞれのZ方向に対して垂直な方向の最大の厚さに対応する。すなわち、第1のコア絶縁層部分32a及び第2のコア絶縁層部分32bそれぞれのZ方向に対して垂直な方向の厚さは、それぞれの円柱形状の直径に対応する。
第1の半導体層部分31aは、複数の上層導電層11aで囲まれた部分と、1以上の第1の下層導電層11b1で囲まれた部分の少なくとも上部分(例えば、1以上の第1の下層導電層11b1の少なくとも最上層の第1の下層導電層11b1で囲まれた部分)とを含んでいる。第1の半導体層部分31aは、1以上の第1の下層導電層11b1で囲まれた部分の下部分(例えば、1以上の第1の下層導電層11b1の少なくとも最下層の第1の下層導電層11b1で囲まれた部分)をさらに含んでいてもよい。第1の半導体層部分31aは、1以上の第1の下層導電層11b1で囲まれた部分の全体を含んでいることが好ましい。また、第1の半導体層部分31aは、1以上の第2の下層導電層11b2で囲まれた部分の上部分(例えば、1以上の第2の下層導電層11b2の少なくとも最上層の第2の下層導電層11b2で囲まれた部分)をさらに含んでいてもよい。第1の半導体層部分31aは、n型不純物をほとんど含有していない。
第2の半導体層部分31bは、n型不純物としてリン(P)を高濃度で含有しており、1以上の下層導電層11bで囲まれた部分の少なくとも下部分(例えば、1以上の下層導電層11bの少なくとも最下層の下層導電層11bで囲まれた部分)を含んでいる。具体的には、第2の半導体層部分31bは、1以上の第2の下層導電層11b2で囲まれた部分の少なくとも下部分(例えば、1以上の第2の下層導電層11b2の少なくとも最下層の第2の下層導電層11b2で囲まれた部分)を含んでいる。本実施形態では、第2の半導体層部分31bは、第2の下層導電層11b2で囲まれた部分の全体を含んでいる。また、第2の半導体層部分31bは、半導体層31の下端まで延伸している。すなわち、第2の半導体層部分31bは、n型半導体領域20内に達しており、第2の半導体層部分31bの側面は、n型半導体領域20の第3のn型領域23に接続されている(接触している)。
n型半導体領域20からn型不純物を拡散させることで、第2の半導体層部分31bにn型不純物が導入される。そのため、第2の半導体層部分31bに含有されているn型不純物の濃度は、n型半導体領域20の第3のn型領域23の近傍で高く、第3のn型領域23から遠ざかるにしたがって低くなる。
次に、下層導電層11bに含まれる1以上の第1の下層導電層11b1及び1以上の第2の下層導電層11b2の機能について説明する。
すでに述べたように、1以上の第1の下層導電層11b1及び1以上の第2の下層導電層11b2を含む下層導電層11bは、NANDストリングに対する下部選択ゲート線として機能する。すなわち、選択されたNANDストリングに含まれる複数の下部選択トランジスタの全てがオン状態となるように1以上の第1の下層導電層11b1及び1以上の第2の下層導電層11b2の全てに対する印加電圧を制御することで、選択されたNANDストリングに含まれるメモリセルに対して書き込み或いは読み出しを行うことが可能となる。
上述したように、1以上の第1の下層導電層11b1及び1以上の第2の下層導電層11b2はいずれも選択ゲート線としての機能を有しているが、1以上の第1の下層導電層11b1は主としてNANDストリングを非選択とする場合のカットオフ動作に用いられ、1以上の第2の下層導電層11b2は主としてメモリセルの消去動作に用いられる。
メモリセルの消去動作を行う場合には、1以上の第2の下層導電層11b2に逆バイアス電圧(n型半導体領域20に対して相対的に負の電圧)を印加することにより、GIDL(gate-induced drain leakage)に基づくホール電流(GIDLホール電流)が発生する。このGIDLホール電流に基づくホールを電荷蓄積層33bに注入することにより、メモリセルの消去動作を行うことが可能となる。
以上のように、本実施形態では、半導体層31が第1の半導体層部分31a及び第2の半導体層部分31bを含んでおり、第2の半導体層部分31bの厚さが第1の半導体層部分31aの厚さよりも厚い。このような構成により、以下に述べるように、メモリセルに流れるセル電流Icellを向上させ且つメモリセルの閾値のばらつきを抑制できるとともに、メモリセルに対する消去電流の低下を抑制することが可能となる。
一般に、半導体層(ポリシリコン層)31をスリミングによって薄くすることで、セル電流を増加させ且つメモリセルの閾値のばらつきを抑制することが可能である。スリミングを行わずに薄いポリシリコン層を単に形成した場合には、小さな結晶粒を有するポリシリコン層が形成されるため、結晶粒界に起因するトラップ密度が増加する。そのため、大きなセル電流を得ることができず、閾値のばらつきも大きくなる。厚いポリシリコン層は大きな結晶粒を有しているため、厚いポリシリコン層をスリミングによって薄くすることで、トラップ密度の低いポリシリコン層を得ることができる。そのため、セル電流を増加させ且つ閾値のばらつきを抑制することが可能となる。しかしながら、スリミングによって半導体層31の全体の厚さが薄くなると、上述したGIDLに基づくホール電流が低下するという問題が生じる。
図5は、半導体層31の厚さとGIDLホール電流との関係を示した模式図である。図5に示すように、半導体層31の厚さが減少するにしたがって、GIDLホール電流も減少している。同様の現象はChoiらによっても報告されている(Y.-K. Choi et al. Jpn. J. Appl. Phys. 42 2073 2003)。
GIDLホール電流は、第2の下層導電層11b2で囲まれた部分で発生する。したがって、第2の下層導電層11b2で囲まれた部分で半導体層31の厚さが厚ければ、GIDLホール電流の低下を抑制できると考えられる。本実施形態では、第2の半導体層部分31bの厚さが第1の半導体層部分31aの厚さよりも厚く、第2の半導体層部分31bは1以上の第2の下層導電層11b2で囲まれた部分の少なくとも下部分を含んでいる。したがって、GIDLホール電流の低下を抑制することが可能である。また、第1の半導体層部分31aの厚さは薄いため、セル電流の低下及び閾値のばらつきを抑制することが可能である。
以上のことから、本実施形態では、セル電流を向上させ且つ閾値のばらつきを抑制できるとともに、消去電流の低下を抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、半導体層31の内側にコア絶縁層32が設けられているため、以下に述べるように、コア絶縁層32によってn型不純物(特に、リン(P))の過剰な拡散を抑制することが可能である。
すでに述べたように、n型半導体領域(n型ポリシリコン領域)20からn型不純物としてリンを拡散させることで、半導体層(ポリシリコン層)31の第2の半導体層部分31bにn型不純物(リン)が導入される。この場合、半導体層31の内側にコア絶縁層32が設けられていると、半導体層(ポリシリコン層)31からコア絶縁層(シリコン酸化物層)32内にリンが移動する。その結果、半導体層31内のリンの濃度が低下し、半導体層31内におけるリンの拡散距離が短くなる。
仮に、リンが過剰に拡散すると、リンが第1の半導体層部分31aに導入されるおそれがある。特に、第1の半導体層部分31aの上層導電層11aで囲まれた部分及び第1の半導体層部分31aの第1の下層導電層11b1で囲まれた部分は、通常のMOS動作が行われる部分であり、n型不純物をほとんど含有していないことが好ましい。
本実施形態では、半導体層31の内側にコア絶縁層32が設けられているため、リンの半導体層31内での過剰な拡散を抑制することが可能である。
また、半導体層31の厚さが厚いほど、リンの拡散距離が長くなる。すなわち、半導体層31の厚さが薄いほど、リンの拡散距離が短くなる。これは、半導体層31の厚さが薄いほど、半導体層31からコア絶縁層32及びトンネル絶縁層33a内に移動するリンの割合が多くなり、半導体層31内のリンの濃度が低くなるためと考えられる。
本実施形態では、第1の半導体層部分31aの厚さが薄いため、仮にリンが第1の半導体層部分31aまで拡散したとしても、第1の半導体層部分31a内でのリンの拡散を効果的に抑制することが可能である。
なお、上述した実施形態では、2以上の下層導電層11bが1以上の第1の下層導電層11b1及び1以上の第2の下層導電層11b2を含んでいたが、1以上の下層導電層11bが消去動作に用いられる1以上の第2の下層導電層11b2のみを含んでいてもよい。すなわち、1以上の下層導電層11bが、消去動作に用いられる1以上の第2の下層導電層11b2のみを含み、第2の下層導電層11b2が、メモリセルに対する書き込み或いは読み出し時における非選択のNANDストリングのカットオフ動作にも用いられてもよい。このような場合でも、第2の半導体層部分31bが1以上の下層導電層11b(すなわち、1以上の第2の下層導電層11b2)で囲まれた部分の少なくとも下部分を含んでいれば、上述した実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
次に、本実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を、図6A~図6Kに示した断面図及び図2を参照して説明する。
まず、図6Aに示すように、半導体基板(図示せず)等を含む下部構造(図示せず)上に、第1のn型領域21、第2のn型領域22及び犠牲領域24を形成する。犠牲領域24は、第1の犠牲層24a、第2の犠牲層24b及び第3の犠牲層24cを含んでいる。続いて、第1のn型領域21上に予備的な積層体10pを形成する。予備的な積層体10pは、絶縁層12及び犠牲層13が交互に積層された構造を有している。例えば、絶縁層12はシリコン酸化物で形成され、犠牲層13はシリコン窒化物で形成される。続いて、予備的な積層体10p、第1のn型領域21、第2のn型領域22及び犠牲領域24にホール51を形成する。
次に、図6Bに示すように、ホール51内及び予備的な積層体10p上に、半導体層31及び絶縁層33を形成する。絶縁層33には、図3A、図3B、図4A及び図4Bで示したトンネル絶縁層33a、電荷蓄積層33b及びブロック絶縁層33cが含まれる。半導体層31は、熱処理によってアモルファスシリコンをポリシリコンに変化させることで得られる。このとき、アモルファスシリコン層は厚いため、大きな結晶粒を有するポリシリコン層が形成される。さらに、ホール51内及び予備的な積層体10p上に、コア絶縁層32を形成する。
次に、図6Cに示すように、コア絶縁層32をホール51内の所定の位置まで選択的にエッチングする。これにより、第2のコア絶縁層部分32bが得られる。
次に、図6Dに示すように、半導体層31に対してスリミングを行う。これにより、第1の半導体層部分31a(スリミングされた部分)及び第2の半導体層部分31b(スリミングされていない部分)が得られる。スリミング前の半導体層31には大きな結晶粒が含まれているため、スリミングによって得られた第1の半導体層部分31aのトラップ密度は低い。
次に、図6Eに示すように、第2のコア絶縁層部分32b上に第1のコア絶縁層部分32aを形成する。このようにして、第1の半導体層部分31a及び第2の半導体層部分31bを含む半導体層31が得られ、第1のコア絶縁層部分32a及び第2のコア絶縁層部分32bを含むコア絶縁層32が得られ、第1のピラー構造部分30a及び第2のピラー構造部分30bを含むピラー構造30が得られる。
次に、図6Fに示すように、予備的な積層体10p、第1のn型領域21及び第1の犠牲層24aをエッチングして、スリット52を形成する。
次に、図6Gに示すように、スリット52の側面に保護層53を形成する。
次に、図6Hに示すように、スリット52を通して第3の犠牲層24cをエッチングする。続いて、スリット52を通して第1の犠牲層24a及び第2の犠牲層24bをエッチングする。これにより、空隙54が形成される。さらに、スリット52及び空隙54を通して、空隙54に露出した部分の絶縁層33をエッチングする。このようにして、第2の半導体層部分31bにおいて、犠牲領域24で囲まれた部分の側面を覆っていた絶縁層33が除去される。
次に、図6Iに示すように、空隙54をポリシリコンで埋めることで、第3のn型領域23が形成される。このようにして、第1のn型領域21、第2のn型領域22及び第3のn型領域23を含むn型半導体領域20が得られる。また、第2の半導体層部分31bの側面が、n型半導体領域20の第3のn型領域23に接続される。
次に、図6Jに示すように、スリット52を通して保護層53及び犠牲層13をエッチングすることで、複数の空隙55が形成される。
次に、図6Kに示すように、空隙55を導電層11で埋める。すなわち、リプレース処理が行われる。このようにして、導電層11及び絶縁層12が交互に積層された積層体10が得られる。
その後、図2に示すように、溝51内に導電部分41及び絶縁部分42を形成することで、区画構造40が得られる。
上述した製造方法により、薄い第1の半導体層部分31a及び厚い第2の半導体層部分31bを含む半導体層31を形成することができる。したがって、すでに述べたような優れた半導体記憶装置を得ることが可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…積層体 10p…予備的な積層体
11…導電層 11a…上層導電層 11b…下層導電層
11b1…第1の下層導電層 11b2…第2の下層導電層
12…絶縁層 13…犠牲層
20…n型半導体領域 21…第1のn型領域
22…第2のn型領域 23…第3のn型領域
24…犠牲領域 24a…第1の犠牲層
24b…第2の犠牲層 24c…第3の犠牲層
30…ピラー構造
30a…第1のピラー構造部分 30b…第2のピラー構造部分
31…半導体層
31a…第1の半導体層部分 31b…第2の半導体層部分
32…コア絶縁層
32a…第1のコア絶縁層部分 32b…第2のコア絶縁層部分
33…絶縁層 33a…トンネル絶縁層
33b…電荷蓄積層 33c…ブロック絶縁層
40…区画構造 41…導電部分 42…絶縁部分
51…ホール 52…スリット 53…保護層 54…空隙 55…空隙

Claims (5)

  1. NANDストリングに対するワード線として機能する複数の上層導電層と、前記複数の上層導電層の下層側に設けられ且つNANDストリングに対する選択ゲート線として機能する1以上の下層導電層とを含む複数の導電層が、第1の方向に互いに離間して積層された積層体と、
    前記積層体の下方に設けられたn型半導体領域と、
    前記積層体内を前記第1の方向に延伸するピラー構造であって、前記第1の方向に延伸し且つ前記複数の上層絶縁層及び前記1以上の下層導電層を貫通して前記n型半導体領域に接続された半導体層と、前記第1の方向に延伸し且つ前記半導体層で囲まれたコア絶縁層とを含むピラー構造と、
    を備える半導体記憶装置であって、
    前記半導体層は、前記複数の上層導電層で囲まれた部分を含む第1の半導体層部分と、前記第1の半導体層部分の下側に位置し且つ前記1以上の下層導電層で囲まれた部分の少なくとも下部分を含み且つn型不純物を含有する第2の半導体層部分とを含み、
    前記コア絶縁層は、前記第1の半導体層部分で囲まれた第1のコア絶縁層部分と、前記第2の半導体層部分で囲まれた第2のコア絶縁層部分とを含み、
    前記第2の半導体層部分の前記第1の方向に対して垂直な方向の厚さは、前記第1の半導体層部分の前記第1の方向に対して垂直な方向の厚さよりも厚い
    ことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. NANDストリングに対するワード線として機能する複数の上層導電層と、前記複数の上層導電層の下層側に設けられ且つNANDストリングに対する選択ゲート線として機能する2以上の下層導電層とを含む複数の導電層が、第1の方向に互いに離間して積層された積層体と、
    前記積層体の下方に設けられたn型半導体領域と、
    前記積層体内を前記第1の方向に延伸するピラー構造であって、前記第1の方向に延伸し且つ前記複数の上層導電層及び前記2以上の下層導電層を貫通して前記n型半導体領域に接続された半導体層を含むピラー構造と、
    を備える半導体記憶装置であって、
    前記2以上の下層導電層は、共通に制御される1以上の第1の下層導電層と、前記1以上の第1の下層導電層の下層側に設けられ且つ前記1以上の第1の下層導電層とは独立して共通に制御される1以上の第2の下層導電層とを含み、
    前記半導体層は、前記複数の上層導電層で囲まれた部分及び前記1以上の第1の下層導電層で囲まれた部分の少なくとも上部分を含む第1の半導体層部分と、前記第1の半導体層部分の下側に位置し且つ前記1以上の第2の下層導電層で囲まれた部分の少なくとも下部分を含み且つn型不純物を含有する第2の半導体層部分とを含み、
    前記第2の半導体層部分の前記第1の方向に対して垂直な方向の厚さは、前記第1の半導体層部分の前記第1の方向に対して垂直な方向の厚さよりも厚い
    ことを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 前記ピラー構造は、前記第1の方向に延伸し且つ前記半導体層で囲まれたコア絶縁層をさらに含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記第1の半導体層部分は、前記1以上の第1の下層導電層で囲まれた部分の下部分もさらに含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記第2の半導体層部分は、前記半導体層の下端まで延伸している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
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